説明

画像処理装置

【課題】抽出色の指定が容易になる画像処理装置を提供する。
【解決手段】エリア選択部は、操作装置からの入力に従ってカラー画像上の任意の領域をサンプリングエリアとして選択する。色座標表示部は、横軸を色相、縦軸を彩度とする二次元のHS色座標30と、明度を縦軸とする一次元のV色座標31とをモニタに表示させる。色座標表示部は、サンプリングエリアに含まれている複数の画素を、各々の色相、彩度、明度に基づいてHS色座標30並びにV色座標31にプロットしたときの、各画素の度数分布を表すヒストグラム32〜34をHS色座標30、V色座標31上に表示する。範囲指定部は、モニタにHS色座標30およびV色座標31が表示されている状態で、操作装置からの入力に従って色座標上に設定される範囲を指定範囲とし、指定範囲の色相と彩度と明度とを持つ色を抽出色として指定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラー画像から予め設定された抽出色の抽出を行う画像処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、工業製品の製造、組立、検査等の工程において、撮像された検査対象物の画像を検査員が目視で確認する方法では検査精度が悪く効率もよくないため、画像処理によって良品・不良品を自動的に判定する画像処理装置が用いられている。この種の画像処理装置としては、カラーカメラで撮像されたカラー画像を用いて検査対象物の良否判定を行う装置がある。
【0003】
この画像処理装置は、カラー画像から、ユーザ(作業者)が指定した抽出色の領域と、それ以外の領域とに分離された2値化画像を作成し、この2値化画像を用いて検査処理を行って検査対象物が良品か不良品かの判定を行う。この種の画像処理装置における抽出色の指定は以下のように行われる。
【0004】
すなわち、ユーザは、マウスなどを操作してモニタに表示されたカラー画像上で着目する領域(サンプリングエリア)を選択する。このように選択された領域に含まれる複数の画素についてR値、G値、B値がそれぞれ集計され、領域全体の平均値が求められ、この平均値を基準として抽出色のR値、G値、B値が指定される(たとえば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平2−194479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した構成の画像処理装置においては、ユーザが選択した領域内の画素の色に基づいて抽出色が指定されるため、目的の色の画素の近くに他の色の画素が存在する場合、目的とする色の画素のみを選択することが難しく、抽出色の指定が困難である。
【0007】
また、色の属性(色相、彩度、明度)にばらつきがあってもユーザにとっては同一色に見えることがあるため、一般的に、抽出色は属性にある程度の幅を持たせて指定される。しかしながら、特許文献1記載の画像処理装置では、ユーザは同一色に見える色の属性が実際にどのように分布しているのか把握できないため、抽出色の属性にどの程度の幅を持たせればよいのか分からず、抽出色の指定が困難である。
【0008】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであって、抽出色の指定が容易になる画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の画像処理装置は、カラー画像を取り込む画像取込部と、予め指定された抽出色と同一の色とみなされる領域を前記カラー画像から抽出する色抽出部と、前記抽出色を指定する色指定部とを備え、前記色指定部は、色の属性である色相と彩度と明度とのそれぞれを軸とする色座標を表示する色座標表示部と、操作装置からの入力に従って前記色座標上に指定範囲を設定する範囲指定部とを有し、前記指定範囲の色相と彩度と明度とを持つ色を前記抽出色として指定し、前記色座標表示部は、前記カラー画像に含まれる複数の画素の色の属性に関する度数分布図を前記色座標上に表示することを特徴とする。
【0010】
この画像処理装置において、前記色座標表示部は、色相と彩度と明度との各々についての前記度数分布図をそれぞれ前記色座標上に表示することが望ましい。
【0011】
この画像処理装置において、前記色座標表示部は、色相および彩度のそれぞれを軸とする二次元の色座標と、明度を軸とする一次元の色座標とを同時に表示することがより望ましい。
【0012】
この画像処理装置において、前記色座標表示部は、色相と彩度との組み合わせについての前記度数分布図を前記二次元の色座標上に表示し、明度についての前記度数分布図を前記一次元の色座標上に表示することがより望ましい。
【0013】
この画像処理装置において、前記範囲指定部は、色相と彩度と明度とのそれぞれについて前記指定範囲とする範囲の上限と下限とを別々に指定することにより前記指定範囲を設定することがより望ましい。
【0014】
この画像処理装置において、前記色指定部は、前記操作装置からの入力に従って前記カラー画像上の任意の領域をサンプリングエリアとして選択するエリア選択部を有し、前記色座標表示部は、前記サンプリングエリアに含まれる複数の画素の色の属性に関する前記度数分布図を前記色座標上に表示することがより望ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、抽出色の指定が容易になるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施形態1のモニタに表示される色座標の例を示す説明図である。
【図2】同上の構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施形態1)
本実施形態の画像処理装置は、検査対象物のカラー画像を撮像するカメラに接続されており、検査対象物の良品・不良品の判定に用いられる。
【0018】
画像処理装置1は、図2に示すように、カメラ2からカラー画像を取り込む画像取込部11と、予め指定された抽出色と同一の色とみなされる領域をカラー画像から抽出する色抽出部12と、抽出色を指定する色指定部13とを前置処理部20に備えている。さらに、画像処理部1は、色抽出部にて抽出された領域と、それ以外の領域とに分離された2値化画像を作成し、主処理部21に出力する画像生成部14を前置処理部20に備えている。
【0019】
主処理部21は、たとえば画像生成部14で生成された2値化画像をモニタ4に表示させたり、2値化画像の大きさ、形状等から検査対象物の良否を自動的に判定したりする処理を行う。この画像処理装置1は、一例として、特定の色で文字が印字された工業製品の文字部分の検査などに用いられ、文字部分の色が抽出色として指定されることにより、文字部分のみからなる2値化画像を生成することができる。ここでは、画像処理装置1は、CPUやメモリを備えたコンピュータ装置からなり、キーボードやマウス等の操作装置3や、モニタ4などを接続可能に構成される。
【0020】
ところで、本実施形態では色指定部13は、図1に示すように色の属性である色相、彩度、明度のそれぞれを軸とする色座標上で、操作装置3からの入力に従って指定される指定範囲の色相、彩度、明度を持つ色を抽出色として指定する。
【0021】
具体的に説明すると、色指定部13は、色座標を表示する色座標表示部15と、色座標上に指定範囲を設定する範囲指定部16とを有している。
【0022】
色座標表示部15は、図1に示すように横軸を色相、縦軸を彩度とする二次元のHS色座標30と、明度を縦軸とする一次元のV色座標31とをモニタ4に表示させる。HS色座標30およびV色座標31においては、属性値(色相、彩度、明度)がそれぞれの座標位置の画素に反映されており、たとえばHS色座標30は上部ほど彩度が高くなり、V色座標31は上部ほど明度が高くなる。HS色座標30とV色座標31とは、モニタ4の画面上で横方向に並べて表示される。
【0023】
範囲指定部16は、モニタ4に色座標(HS色座標30およびV色座標31)が表示されている状態で、操作装置3からの入力に従って色座標上に設定される範囲を指定範囲とする。本実施形態では、図1に示すように色相、彩度、明度の各々について、指定範囲の上限値および下限値を表す区切り線(H1,H2,S1,S2,V1,V2)が色座標上に表示されており、この区切り線の位置を調節することによって指定範囲が設定される。各区切り線は、それぞれマウスなどを用いてドラッグされることにより任意の位置に移動する。
【0024】
すなわち、HS色座標30の横軸にとった色相については、上限値を表す区切り線H1と下限値を表す区切り線H2とがそれぞれ左右方向に移動可能であって、両区切り線H1,H2で囲まれた範囲が指定範囲となる。同様に、彩度についてはそれぞれ上下方向に移動可能な一対の区切り線S1,S2に囲まれた範囲が指定範囲となり、明度についてはそれぞれ上下方向に移動可能な一対の区切り線V1,V2に囲まれた範囲が指定範囲となる。
【0025】
このように、範囲指定部16は色相と彩度と明度とのそれぞれについて指定範囲とする範囲の上限と下限とを別々に指定することによって指定範囲を設定するので、ユーザは、色相、彩度、明度の各々について任意の指定範囲を設定することができる。
【0026】
さらに、色指定部13は、カラー画像上の任意の領域をサンプリングエリアとして選択するエリア選択部17を有している。エリア選択部17は、モニタ4にカラー画像が表示された状態で、操作装置3からの入力に従ってカラー画像上に任意の位置および大きさに設定される矩形状の領域をサンプリングエリアとして選択する。サンプリングエリアは指定範囲を指定する際の基準となる領域であるため、少なくとも抽出色とすべき色を含む領域とする。
【0027】
ここでは、サンプリングエリア選択用のカラー画像と色座標(HS色座標30およびV色座標31)とは、同一画面上に同時に表示される。なお、色座標表示部15は、サンプリングエリアが選択されたことを受けて、モニタ4にカラー画像を表示させる状態から色座標を表示させる状態へと自動的に切り替える構成としてもよい。
【0028】
ところで、本実施形態において、座標表示部15は、サンプリングエリアに含まれる複数の画素の色の属性に関する度数分布を表す度数分布図を色座標上に表示する機能を有している。
【0029】
座標表示部15は、サンプリングエリアに含まれている複数の画素を、各々の色相、彩度、明度に基づいてHS色座標30並びにV色座標31にプロットしたときの、各画素の色座標内での分布状態を度数分布図として、モニタ4に表示する。すなわち、座標表示部15は、サンプリングエリア内の画素ごとの色成分を色相、彩度、明度に変換し、色座標(HS色座標30およびV色座標31)上にプロットしたときの分布状態を度数分布図として色座標上に表示する。
【0030】
本実施形態では、座標表示部15は、サンプリングエリア内の画素の色相、彩度、明度の各々についての度数分布を表すヒストグラム(度数分布図)を、HS色座標30およびV色座標31上にそれぞれ表示している。要するに、座標表示部15は、サンプリングエリア内の各画素について、色相、彩度、明度の各値の度数をとり、この度数の分布をそれぞれヒストグラム32,33,34として表示する。HS色座標30においては色相と彩度とのそれぞれについてヒストグラム32,33が表示され、V色座標31においては明度についてのヒストグラム34が表示される。
【0031】
さらに、座標表示部15は、サンプリングエリア内の画素の色相と彩度との組み合わせについての度数分布図を、二次元ヒストグラム35としてHS色座標30上に表示する。二次元ヒストグラム35は、サンプリングエリア内の画素の色相と彩度との組み合わせについてのクロス集計表の数値をグラフ化したものであって、色相と彩度との二次元に関するヒストグラムである。
【0032】
言い換えれば、二次元ヒストグラム35は、サンプリングエリア内の画素をHS色座標30上にプロットしたときのHS色座標30における単位面積当たりの画素の個数(つまり、画素の密度)に応じて、HS色座標30を複数の領域に分割した等高線図である。要するに、二次元ヒストグラム35において等高線にて分割された各領域は、単位面積当たりの画素の個数が同程度となり、それぞれの表示色によって単位面積当たりの画素の個数を表している。図1の例では、二次元ヒストグラム35は内側の領域ほど単位面積当たりの画素の個数が多い、つまり画素が集中していることを意味する。
【0033】
なお、本実施形態では色座標上には度数分布図のみ表示されるが、この例に限らず、色座標表示部15は、サンプリングエリア内の画素をそれぞれの色成分に基づいて色座標上にプロットし、各画素の色座標上での位置を度数分布図と共に表示するようにしてもよい。
【0034】
このように、本実施形態では、座標表示部15がサンプリングエリアに含まれている各画素の色の属性(色相、彩度、明度)についての度数分布図(ヒストグラム32〜34および二次元ヒストグラム35)として色座標上に表示している。そのため、ユーザは、範囲指定部16にて指定範囲を設定する際、色座標上の度数分布図をガイドとして用いることにより、画素の色座標内での分布状態を考慮しながら指定範囲を設定することができる。
【0035】
たとえば、色相および彩度の指定範囲を設定するに当たっては、ユーザは、HS色座標30上に表示されたヒストグラム32,33および二次元ヒストグラム35に基づいて、画素が集中している範囲に色相および彩度の指定範囲を設定することができる。また、明度の指定範囲を設定するに当たっては、ユーザは、V色座標31上に表示されたヒストグラム34に基づいて、画素が集中している範囲に明度の指定範囲を設定することができる。
【0036】
色指定部13は、以上説明したようにして指定された色相、彩度、明度の指定範囲をメモリ(図示せず)に記憶し、この指定範囲の色相、彩度、明度を持つ色を抽出色として指定する。
【0037】
本実施形態では、上述した抽出色の指定は、画像処理装置1を抽出色設定モードで動作させた状態で行われる。画像処理装置1の動作モードの切り替えは、ユーザによる操作装置3の操作に応じて行われる。つまり、ユーザが操作装置3を操作して画像処理装置1の動作モードを抽出色設定モードに切り替えると、モニタ4にはカラー画像と色座標(HS色座標30およびV色座標31)とが表示され、サンプリングエリアの選択が可能になる。
【0038】
以下、本実施形態の画像処理装置1における抽出色の指定方法について簡単に説明する。
【0039】
すなわち、画像処理装置1は、動作モードが抽出色設定モードに切り替えられると、画像取込部11にてカメラ2から取り込んだカラー画像をモニタ4に表示させる。この状態で、サンプリングエリアが選択されると、色座標表示部15はたとえば図1に示す色座標(HS色座標30およびV色座標31)を表示し、さらに色座標上に度数分布図(ヒストグラム32〜34および二次元ヒストグラム35)を表示する。
【0040】
この状態で、ユーザは、操作装置3のマウスを操作し、色相、彩度、明度の各々について指定範囲の上限値および下限値を表す区切り線(H1,H2,S1,S2,V1,V2)を移動させ、度数分布図を参照しながら指定範囲を調節する。
【0041】
以上説明した構成の画像処理装置1によれば、ユーザは、サンプリングエリアとして選択された領域内の画素の色成分について、色相、彩度、明度の各値を色座標にて確認しながら抽出色を指定することができる。したがって、目的の色の画素の近くに他の色の画素が存在する場合でも、ユーザは、色座標上で色相、彩度、明度の指定範囲を目的とする範囲に調節することにより、容易に目的の色のみを抽出色として指定することができる。
【0042】
また、ユーザは、サンプリングエリアとして選択した領域内の色の属性(色相、彩度、明度)の度数分布(ばらつき具合)を色座標上で確認しながら指定範囲を調節できるので、抽出色の属性にどの程度の幅を持たせればよいのかも容易に判断できる。ここで、色座標表示部15が、色相および彩度のそれぞれを軸とする二次元のHS色座標30と、明度を軸とする一次元のV色座標31とを同時に表示しているので、ユーザは度数分布を把握しやすくなり、指定範囲の設定が簡単になる。
【0043】
しかも、本実施形態の画像処理装置1は色座標表示部15が度数分布図を表示するので、ユーザは、指定範囲を設定する際に色座標上の度数分布図をガイドとして用いることにより、画素の色座標内での分布状態を考慮しながら指定範囲を設定することができる。したがって、本実施形態の画像処理装置1は、色座標上に度数分布図が表示されない構成に比べて指定範囲の設定が一層容易になるという利点がある。
【0044】
すなわち、度数分布図が表示されなくても、サンプリングエリア内の画素を色座標上にプロットし、各画素の色座標上での位置が表示されるようにすれば、ユーザはサンプリングエリア内の画素の色属性についての度数分布を一応確認することができる。しかし、複数の画素において色の属性が同一である場合には、これら複数の画素は色座標上での同一座標位置に重複してプロットされるため、ユーザは色座標を見てもどのくらいの数の画素が重なっているのか分からないことがある。その結果、ユーザは、ある座標位置に複数の画素が重複してプロットされているにも関わらず、この座標位置にプロットされた画素を単なるノイズ成分と勘違いして、誤った指定範囲を設定してしまう可能性がある。
【0045】
これに対して、本実施形態の画像処理装置1においては、サンプリングエリア内の画素の色属性についての度数分布は度数分布図から一目瞭然であるため、ユーザは、より簡単に指定範囲を設定することが可能である。特に、度数分布図として、色相、彩度、明度別のヒストグラム32〜34や、色相と彩度との組み合わせについての二次元ヒストグラム35を用いることにより、ユーザは直感的に度数分布を把握でき、指定範囲の設定が簡単になる。
【0046】
さらに、色座標表示部15は、サンプリングエリアに含まれる複数の画素の色の属性に関する度数分布図を色座標上に表示するので、エリア選択部17にて選択されたサンプリングエリア内に含まれる色を、抽出色設定時の基準とすることができる。
【0047】
なお、上記実施形態では、色座標表示部15は、色座標として横軸を色相、縦軸を彩度とする二次元のHS色座標30と、明度を縦軸とする一次元のV色座標31とを表示する例を示したが、この例に限定する趣旨ではない。すなわち、色座標表示部15は、色相、彩度、明度の各々について個別に一次元の色座標を表示したり、あるいは色相、彩度、明度の中から適宜選択される2以上の組み合わせについて二次元若しくは三次元の色座標を表示したりする構成でもよい。
【0048】
また、色座標表示部15は、度数分布図として上記ヒストグラムと二次元ヒストグラムとの両方を表示する構成に限らず、いずれか一方のみを表示する構成、あるいはヒストグラムと二次元ヒストグラムとを任意に切り替えて表示する構成であってもよい。さらに、色座標表示部15は、上記ヒストグラムや二次元ヒストグラム以外の形式の度数分布図を表示する構成であってもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、サンプリングエリアを選択するエリア選択部17が設けられ、色座標表示部15は、サンプリングエリアに含まれる複数の画素の色の属性に関する度数分布図を色座標上に表示する例を示したが、この例に限る趣旨ではない。すなわち、色座標表示部15は、たとえばカラー画像の全体について画素ごとに色の属性に関する度数分布図を色座標に表示する構成であってもよく、この場合、エリア選択部17は省略可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 画像処理装置
2 カメラ
3 操作装置
4 モニタ
11 画像取込部
12 色抽出部
13 色指定部
15 色座標表示部
16 範囲指定部
17 エリア選択部
30 HS色座標(色座標)
31 V色座標(色座標)
32〜34 ヒストグラム(度数分布図)
35 二次元ヒストグラム(度数分布図)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラー画像を取り込む画像取込部と、予め指定された抽出色と同一の色とみなされる領域を前記カラー画像から抽出する色抽出部と、前記抽出色を指定する色指定部とを備え、前記色指定部は、色の属性である色相と彩度と明度とのそれぞれを軸とする色座標を表示する色座標表示部と、操作装置からの入力に従って前記色座標上に指定範囲を設定する範囲指定部とを有し、前記指定範囲の色相と彩度と明度とを持つ色を前記抽出色として指定し、前記色座標表示部は、前記カラー画像に含まれる複数の画素の色の属性に関する度数分布図を前記色座標上に表示することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記色座標表示部は、色相と彩度と明度との各々についての前記度数分布図をそれぞれ前記色座標上に表示することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記色座標表示部は、色相および彩度のそれぞれを軸とする二次元の色座標と、明度を軸とする一次元の色座標とを同時に表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記色座標表示部は、色相と彩度との組み合わせについての前記度数分布図を前記二次元の色座標上に表示し、明度についての前記度数分布図を前記一次元の色座標上に表示することを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記範囲指定部は、色相と彩度と明度とのそれぞれについて前記指定範囲とする範囲の上限と下限とを別々に指定することにより前記指定範囲を設定することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記色指定部は、前記操作装置からの入力に従って前記カラー画像上の任意の領域をサンプリングエリアとして選択するエリア選択部を有し、前記色座標表示部は、前記サンプリングエリアに含まれる複数の画素の色の属性に関する前記度数分布図を前記色座標上に表示することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の画像処理装置。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−242877(P2011−242877A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−112345(P2010−112345)
【出願日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(000106221)パナソニック電工SUNX株式会社 (578)
【Fターム(参考)】