説明

画像出力装置、画像出力方法、及び制御プログラム

【課題】 1ファイル内に複数の画像データが存在する場合のインデクスプリントにおいて、インデクス出力すべき適切な画像データを選択できなかった。
【解決手段】 画像出力装置103は、1ファイル内に複数の画像データが存在する場合のインデクスプリントを実行する場合、画像ファイル内のヘッダ情報と、インデクス出力に関する設定とに基づいて出力すべき画像データを選択してインデクスプリントを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の画像データの内容を一覧できるようなインデクス出力を行う画像出力装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年では、デジタルカメラの普及に伴い、ホストコンピュータ(パーソナルコンピュータ)を介さずに直接印刷装置に画像データを転送してプリンタ側でデータ処理を行った後に印刷する、いわゆるダイレクトプリントが広まっている。このダイレクトプリントでは、例えばデジタルカメラを直接印刷装置に接続しデジタルカメラ内のメモリカードにアクセスすることで、メモリカードに記録された画像データを読み出して印刷できるようになっている。また、メモリカードをプリンタのカードスロットに直接装着することで印刷装置からメモリカードにアクセスし、メモリカードに記録された画像データを読み出して印刷できるようにもなっている。
【0003】
また、1つの印刷用紙の中に、小さいサイズの画像(縮小画像、サムネイル画像)を複数並べて配置して印刷するインデクスプリントや、複数のサムネイル画像を操作画面並べて表示するインデクス表示(これらを総称してインデクス出力と呼ぶ)が実現されている。インデクス出力では、メモリカードなどに記録されている複数の画像データを一覧するために、複数個のサムネイル画像を並べて出力する。ユーザはインデクス出力を閲覧することで、メモリカードに記録されている画像の内容を確認したり、所望の画像を確認することができる。さらに印刷装置が提供する方法で所望の画像を選択することで、メモリカードに記録された全画像から必要な画像だけを印刷することが可能になる。
【0004】
特許文献1では、複数ファイルとその関連情報をもとに、インデクスプリントするファイルを選択することができる。
【0005】
特許文献2では、複数のファイルを1つのグループとしてまとめ、グループごとに表示レイアウトを制御することができる。
【特許文献1】特開2006−023046号公報
【特許文献2】特開2004−295231号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら特許文献1や特許文献2では、1つのファイル内に選択される画像データが1つしかない画像データファイルを対象としており、1つのファイル内に複数の画像データが存在すような画像ファイルを対象とした場合のインデクス出力を行おうとした場合に、インデクス出力すべき画像データを適切に選択できなかった。
【0007】
また、インデクス出力すべき画像を1つのファイルから複数選択した場合において、これら複数の画像が1つのファイル内の画像であるのかをユーザが識別し難かった。
【0008】
また、1つのファイルから複数の画像データをインデクス出力する場合にこれら複数の画像の関係がどのような関係にあるのかをユーザが識別しにくかった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の画像出力装置は複数の画像ファイルから得られる縮小画像を並べて出力するインデクス出力を行うことが可能な画像出力装置であって、インデクス出力の対象となる画像ファイルが複数の画像データを含む第1の種類の画像ファイルである場合、前記複数の画像データのうち、特定の情報が付加された画像データを選択する選択手段と、前記選択手段が選択した画像データを含む複数の画像データに基づいてインデクス出力を行う出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の画像出力装置は、複数の画像ファイルから得られる縮小画像を並べて出力するインデクス出力を行うことが可能な画像出力装置であって、インデクス出力の対象となる画像ファイルが複数の画像データを含む第1の種類の画像ファイルである場合、前記複数の画像データ間の関係を決定する決定手段と、前記決定手段が決定した前記複数の画像データ間の関係を識別することが可能な態様で前記画像データを含む複数の画像データに基づいてインデクス出力を行う出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の画像出力方法は、複数の画像ファイルから得られる縮小画像を並べて出力するインデクス出力を行うことが可能な画像出力装置における画像出力方法であって、インデクス出力の対象となる画像ファイルが複数の画像データを含む第1の種類の画像ファイルである場合、前記複数の画像データのうち、特定の情報が付加された画像データを選択する選択工程と、前記選択工程で選択された画像データを含む複数の画像データに基づいてインデクス出力を行う出力工程と、を備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の画像出力方法は、複数の画像ファイルから得られる縮小画像を並べて出力するインデクス出力を行うことが可能な画像出力装置における画像出力方法であって、インデクス出力の対象となる画像ファイルが複数の画像データを含む第1の種類の画像ファイルである場合、前記複数の画像データ間の関係を決定する決定工程と、前記決定工程で決定された前記複数の画像データ間の関係を識別可能に前記画像データを含む複数の画像データに基づいてインデクス出力を行う出力工程と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、インデクス出力実行時に、対象となる画像ファイルに複数の画像データが含まれている場合でも、適切な画像データが選択されたインデクス出力を行うことが可能となる。
【0014】
また、画像ファイル内の複数の画像データがどのような構成、もしくはどのような関係であるのかを直感的に理解しやすいようなインデクス出力を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0016】
図1に、本実施形態における画像出力装置と格納機器を含むシステム構成の一例を示す。
【0017】
図1のシステムでは、画像ファイルを保持する画像ファイル格納機器の一例であるデジタルカメラ101と、リムーバブルメディア102と、その画像ファイルを処理する画像出力装置103とで構成される。画像格納機器としては、画像ファイルを格納する機能を備えていればよく、デジタルカメラやリムーバブルメディア以外の機器でも構わない。リムーバブルメディアとしては、USBメモリや、各種のメモリカードなどが含まれる。
【0018】
本実施形態の画像出力装置103は、ダイレクトプリントや、インデクスプリントを実行することが可能であるものとする。画像出力装置103は画像格納機器から受信した画像ファイルを、印刷データに変換する画像処理機能を備えているものとする。また、画像出力装置103が不図示のネットワークを介して受信する画像ファイルに基づいて印刷出力を実行することが可能であってもよい。また、画像出力装置がスキャナを備え、コピー、FAX、プリントなどの複数の機能を備えたデジタル複合機であってもよい。
【0019】
図2は、本実施形態の画像出力装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0020】
CPU201は、読み出し専用メモリであるROM202に記憶された制御プログラムを実行し、システムバス214に接続された各種デバイスを統括的に制御する。ROM202は、入力された画像データに対する各種処理を行うためのデータ処理プログラム203を格納する。また、ROM202は、データ処理プログラム203の振る舞いを決定する属性を管理するための印刷属性管理プログラム204を格納する。印刷属性管理プログラム204は、後述するMIFファイル設定を管理する。
【0021】
RAM205内の処理データ格納部206は、CPU201がデータ処理プログラム203を実行する上での処理データを格納しておくための領域である。ワークメモリ207は、CPU201がデータ処理プログラム203を実行する場合に一時的に使用されるメモリ領域である。印刷属性格納部208は印刷属性管理プログラム204が管理するデータ(たとえば、後述するMIFファイル設定)を記憶しておく領域である。したがって、RAM205はインデクス出力を行うための設定情報を記憶するための設定情報記憶装置の一例となる。
【0022】
ネットワークインターフェース(I/F)部209は、画像出力装置103とネットワークとを接続するためのインタフェース部である。図2の例においては、ネットワークインターフェース部209を介して外部機器215と接続している。外部機器が格納する画像ファイルはネットワークを介して転送され、ネットワークインターフェース部209が受信する。
【0023】
印刷部210はCPU201がデータ処理プログラム203を実行して画像処理した印刷データを印刷出力するためのプリンタエンジンである。印刷部210は公知の電子写真方式やインクジェット方式によって印刷出力を行う。操作部211は画像出力装置103の状態や印刷部210の状態を表示したり、ユーザからの操作入力を受けつける部分である。操作部211はLCDなどの表示部と、ハードキー、或いはタッチパネルによって表示部と一体化した操作入力部とからなる。また、外部機器(215・101)やリムーバルメディア102との接続状況及び接続機器内のデータを表示したり、ユーザのデータ選択や操作実行を受け付ける。ハードディスク212は、各種データを一時的ではなく、長期的に保存しておくための不揮発性の記憶装置である。外部インタフェース(I/F)部213は、リムーバルメディア102や外部機器101とデータを送受信するためのインタフェースである。本実施形態では、外部インタフェース(I/F)部213ははUSBインタフェースを用いるものとするが、他にIEEE1394などのインタフェースでもよい。また、Bluetoothやトランスファージェットなどの無線通信によるインタフェースでもよい。
【0024】
図2のハードウェア構成はあくまで一例であり、例えばネットワーク接続ではなく直接接続でのみ外部装置と画像データのやり取りを行うのであれば209のネットワークI/Fは無くてもよい。同様に、場合によっては図2の一部の構成を備えていなかったり、逆に図2にない構成を備えていても良い。
【0025】
図3は、本実施形態の画像出力装置が扱う画像ファイルのフォーマットの一例を示す図である。
【0026】
本実施形態では、画像ファイル内の画像データが単一の画像データである画像ファイル(JPEGファイルなど)を通常画像ファイルと表現し、複数の画像データが含まれている画像ファイルをマルチイメージファイル(以下、MIFファイル)と表現する。
【0027】
通常画像ファイル301は、SOIマーカからEOIマーカに挟まれた領域に画像ヘッダ及び画像データが格納されている。
【0028】
MIFファイル302は、通常画像ファイルに含まれている画像ヘッダ及び画像データを複数格納している。これら複数の画像の各々を個別画像と呼ぶ。画像ファイル内のデータが単一画像データのみでなく複数の画像データが存在するマルチイメージファイルには、画像ヘッダ1と画像データ1の間の領域に追加付属情報303が付加される。またMIFファイル302に格納されたデータ304は画像ファイル301と同様、SOIマーカからEOIマーカに挟まれた領域に画像ヘッダ2と画像データ2の格納されたデータとなる。画像ヘッダ1−Nの各々には、対応する画像データ1−Nのサムネイル(縮小画像)を格納するようにしてもよい。
【0029】
305は、追加付属情報303の詳細を示している。付属情報ヘッダ306、全体インデクス情報307、個別インデクス情報1〜N311で構成される。全体インデクス情報307内には、画像ファイル内に画像データがいくつ格納されているかを示す記録データ数や個々の格納データのエントリ情報(エントリ1 309など)で構成される。また個別インデクス情報311には属性情報として機種情報などが含まれている。
【0030】
310は、全体インデクス情報307内のエントリNの中身を示している。エントリN内には、通常の画像データであることや解像度違いのデータであるといったデータの種別情報が含まれ、その他にもデータのサイズやオフセット値が格納されている。
【0031】
ここで、MIFファイルで扱う属性情報について説明する。まずMIFファイルの属性情報として、MIFファイル内の画像データから1つのデータを選択する場合に使用する、先頭フラグ、代表フラグというものが用意されている。先頭フラグとは複数の画像データを含むMIFファイルにおいて、ファイルの先頭部にある画像データであることを示す。通常MIFファイルを扱えない画像出力装置でMIFファイルを表示すると、この先頭フラグがセットされた先頭画像のみが表示される。また代表フラグとは先頭画像以外の画像のうち、複数の画像を代表する画像として設定されるフラグである。
【0032】
MIFファイルから複数の適切な画像データを選択する場合に使用する属性として、子フラグ削除フラグ、簡易フラグ削除フラグ、親子表示フラグがある。まず前提として、MIFファイルはMIFファイル内の複数の画像データ間に親子関係を持たせることが出来る。子となる画像に対して子画像である旨を示すとともに、親となる画像のポインタを含む子画像フラグを、子画像の個別エントリに設定することで画像データの親子関係を規定することができる。子フラグ削除フラグとは、MIFファイルに含まれる画像データの属性として親子関係を設定することが可能であり、実際にその親子関係が存在する時に「子」と設定されている画像データを表示しないことを表現するフラグである。子フラグ削除フラブは子画像に対して設定するフラグである。簡易削除フラグとは、その設定がされている画像データ以降に存在する全ての画像データを表示画像として選択しないためのフラグである。親子表示フラグとは、親子関係がある時のサムネイル表示時に、親子関係を表現する表示を行うことを表すフラグである。
【0033】
さらに、MIFファイルの種類を表す個別種別属性も用意されている。個別種別とは、MIFで設定可能な特殊画像を表す種別であり、種別の例として画像データがマルチビュー画像、連射画像、パノラマ画像、ある画像に対する解像度違いの画像などが挙げられる。
【0034】
本実施形態において、これらのフラグや属性は、個別エントリ310や個別インデクス情報311に格納されているものとするが、MIFファイル302内のそれぞれの画像ヘッダ内に格納されていても良い。図3の画像ファイルの内部データやフォーマットは一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
【0035】
以下、これまで説明した本実施形態の画像出力装置によるインデクス出力の例を説明する。
【0036】
<第1のインデクス出力例>
画像出力装置103による第1のインデクス出力例について説明する。ここでは、画像ファイル格納機器(デジタルカメラ101内のメモリ、或いはリムーバブルメディア102)に格納された画像ファイルの画像データに基づいて、画像出力装置がインデクスプリントする動作について説明する。画像ファイル格納機器には通常画像ファイルとMIFファイルとが混在して格納されているものとする。また、MIFファイルに対するインデクス出力用の設定情報は画像出力装置103の初期設定もしくはユーザによる設定がなされているものとする(後述するMIFファイル設定)。第1のインデクス出力例では、このユーザの設定によって、対象ファイルがMIFファイルだった場合にはMIFファイル内の複数画像データからインデクス出力用の画像データを1つ選択する。その1つは代表フラグを付与された画像である。
【0037】
図4は、第1のインデクス出力例の処理概要を示す図である。以下、デジタルカメラ101のメモリに格納された画像ファイルを出力する場合について説明するが、或いはリムーバブルメディア102に格納された画像ファイルをインデクス出力する場合においても適用可能である。
【0038】
図5に画像ファイル格納機器内の画像ファイルの格納例を示す。ここではデジタルカメラ101のメモリを画像ファイル格納機器の一例として説明する。
【0039】
第1のインデクス出力例では、デジタルカメラ101内のメモリ501には、通常画像ファイル(503、504、505)と、MIFファイル(502、506、507)の6つの画像ファイルが格納されているものとする。また、MIFファイル502はMIFファイルヘッダ508と個別画像ヘッダ(509、511)と個別画像データ(510、512)で構成される。個別画像ヘッダの中には、分かりやすさのため図3の表記と少し違う個所に属性値を持たせている。MIFファイル506、507もMIFファイル502と同様の構成である。
【0040】
ユーザがデジタルカメラ101を画像出力装置103に接続し、画像出力装置103の操作部211等を利用してインデクスプリントを実行させる(J404)。画像出力装置103は、まずMIFファイル用の設定601を反映させ、その設定をもとに対象となる画像ファイルに対して画像処理を行い、インデクスプリント用の画像データを作成する(J405)。最後に処理した画像データをインデクスカード403に印刷し、出力する(J406)。
【0041】
図6にMIFファイル設定の一例を示す。MIFファイル設定601には、具体的にはインデクスプリント時に対象ファイルがMIFファイルだった場合、MIFファイル内から1つの画像データを印刷用画像として選択する出力画像数設定602がある。また、その1つの画像は代表フラグが付与された画像を優先して選択する設定603もある。他にも、MIFファイルの時は、インデクスプリントにおけるサムネイル(縮小画像)の周囲に枠を出力する設定604、画像データが複数あることがわかるようにファイル名の出力方法を変更する設定605がある。また、他の設定項目として、親子関係にあるの表示設定、簡易削除設定、ファイル種別用設定を有していてもよい。
【0042】
図7は、図4で示した第1のインデクス出力例における画像出力装置の処理を示すフローチャートである。本フローチャートは、画像出力装置103のCPU201によって実行される。
【0043】
まずステップS701では、デジタルカメラ101のメモリ内に画像ファイル(502〜507)が存在する状況で、デジタルカメラ101が画像出力装置103に接続されたことを検知してS702に進む。ステップS701はJ404に該当する。
【0044】
S703では、インデクスプリント実行を開始する。具体的には、ユーザが操作部211を利用して、インデクスプリント機能の実行の指示をおこない、画像出力装置103が当該指示を受け付けることによって開始する。そして、ステップS704に進む。
【0045】
S704では、MIFファイル設定601の出力画像数602の設定内容に従って、印刷対象画像ファイルがMIFファイルであった時に、表示画像データを1つだけ選択するか、複数選択するかの判断を行う。出力画像数602の設定内容が1つのMIFファイルに対して複数の表示画像を選択する設定であればステップS705に進む。ステップS705では、その他のMIFファイル設定601を反映させてS706に進む。ステップS706ではMIFファイル設定601に従って用紙上にインデクスプリントを実行する。
【0046】
一方、ステップS704で出力画像数602の設定内容が「1」である場合にはステップS707へ進む。
【0047】
S707では、MIFファイル中の複数の画像のうち、インデクスプリントすべき画像の選択の仕方として、代表フラグを優先するかどうかの判断を行う。代表フラグは先頭フラグと独立して自由に設定することができ、このフラグをセットし、MIFファイル設定601を代表フラグ優先603とすることで、先頭画像以外の画像データを表示画像として選択することが可能となる。代表フラグ優先603に設定されていても、代表フラグがセットされた画像データが存在しなければ、先頭フラグがセットされた画像データが表示用画像データとして選択される。代表フラグを優先しない場合は、ステップS710に進む。S710では先頭フラグがセットされた画像データを表示用画像として選択し、ステップS709に進む。一方、代表フラグを優先する設定603がONであれば、ステップS708へ進む。S708では代表フラグがセットされている画像データを表示用画像データとして選択して、S709に進む。
【0048】
ステップS709では、サムネイルの枠を印刷するか、ファイル名を印刷するかについて、MIFファイル設定601の枠設定604とファイル名設定605の内容を反映させる。
【0049】
そして、S706では、反映させた設定内容に基づいてインデクス出力すべき画像データを生成し、印刷出力を行う。ステップS702〜S705及びステップS707〜S710がJ405に該当する。
【0050】
ステップS706では、各画像ファイルの選択済み表示用画像データに対して、インデクスプリント印刷用の画像処理を行う。ここで、設定を反映させたインデクス出力用の画像を操作部211に表示させるようにしてもよい。
【0051】
図8に印刷出力されたインデクスカードの出力例を示す。
【0052】
801〜806に各選択画像データが印刷されている。802〜804は通常画像データ503〜505に基づくサムネイルなのでそのまま出力されている。801、805、806はMIFファイル502、506、507に基づく画像表示である。出力画像数602の設定内容に基づき、2つの画像データを含むMIFファイル(502、506、507)の出力画像は1つだけとなっている。またステップS707で判断した代表フラグ優先の設定603に従い、MIFファイル502については個別画像1が、MIFファイル506については個別画像2が、MIFファイル507の表示画像としては個別画像2が選択され、それぞれ801・805・806に表示されている。
【0053】
枠807とファイル名808は、それぞれMIFファイル設定601の枠設定604、ファイル名設定605の設定内容にしたがって出力されている。枠表示では、MIFファイルのサムネイル画像の周囲に何層もの枠を形成することで、画像データが複数存在することを表現している。またファイル名表示でも、ファイル名の後に「・・・」を付加することで、画像データが複数存在することを表現している。801、805、806の枠表示やファイル名表示はあくまで一例であり、他の表現で実現してもよい。たとえば、ファイル名表示に関しては、「MIF1 他1画像」や、「MIF1+1」のように表現しても良い。
【0054】
また上述の出力例では、代表フラグが設定された画像、即ち代表画像をインデクス出力する対象の画像として選択したが、代表画像の代わりに先頭画像を選択するようにしてもよい。その場合には、代表フラグの代わりに先頭フラグがセットされた個別画像を選択すればよい。
【0055】
以上、第1のインデクス出力例によれば、MIFファイルに複数の個別画像が含まれている場合に、インデクス出力するための画像を適切に選択することが可能になる。また、複数の個別画像が含まれるMIFファイルを含むインデクス出力を行う場合において、MIFファイルに複数の画像が含まれていることをユーザに対して容易に視認させることが可能になる。
【0056】
<第2のインデクス出力例>
次に、第2のインデクス出力例について説明する。第2のインデクス出力例でも、第1のインデクス出力例と同様、画像ファイル格納機器に格納された画像ファイル中の画像データをインデクス出力する。
【0057】
第2のインデクス出力例におけるシステム構成及び実行概要は、第1のインデクス出力例と同様、図4に示すとおりである。
【0058】
図9に画像ファイル格納機器(本出力例ではリムーバブルメディア102を用いるものとする)内に格納された画像ファイルの一例を示す。
【0059】
第2のインデクス出力例では、リムーバルメディア102に4個の画像ファイル(1002〜1005)が格納されている。4つのファイルの内訳として、2つのファイルが通常画像ファイル(1003、1004)であり、他の2ファイルがMIFファイル(1002、1005)である。また、MIFファイル1002はMIFファイルヘッダ1006と個別画像ヘッダ(1007、1009、1011)と個別画像データ(1008、1010、1012)で構成される。個別画像ヘッダの中には、分かりやすさのため図3の表記と少し違う個所に属性値を持たせている。MIFファイル1005も1002と同様の構成である。
【0060】
ユーザがリムーバルメディア102を画像出力装置103に接続し、画像出力装置103のUIを利用してインデクスプリントを実行させる(J404)。画像出力装置103は、インデクスプリントの実行を開始すると、まずMIFファイルをインデクス出力するための設定情報であるMIFファイル設定1101を反映させ、その設定をもとに対象となる画像ファイルに対して画像処理を行い、インデクスプリント用の画像データを作成する(J405)。第2のインデクス出力例ではMIFファイル用設定1101の表示画像数は「1」からスタートするので、実施例1と同様のサムネイル表示となり、この結果をユーザにプレビュー画像として提示する(J405)。ユーザは操作部211が表示するプレビュー画像を確認し、所望の結果であれば実際に出力させる(J406)。また、所望の結果でなければ、所望の結果が得られるまで、MIFファイル設定1101を変更して新たなプレビュー画像を画像出力装置103に提示させ操作を繰り返し、最後にインデクスカードへ印刷出力する(J406)。
【0061】
図10に本出力例におけるMIFファイル設定の例を示す。出力画像数1102−ファイル名1105の各設定項目は図6の出力画像数602−ファイル名605と同じ設定項目であるので説明は省略する。図6に存在しない項目として、子フラグ削除1106、簡易フラグ削除1107、親子識別1108がある。子画像削除1106は、MPFファイルに含まれる個別画像に親子関係が設定されている場合、「子」に設定されている画像データをインデクスの出力対象としないようにする設定である。簡易削除フラグ有効1107は、MPFファイル中に個別画像ヘッダに簡易削除フラグが設定されている個別画像データが存在した場合、当該画像データ以降の画像データをインデクス出力対象としないようにする設定である。親子識別1108は、MPFファイル内に親子関係のある画像データがあり、子画像削除が「OFF」、即ち、子画像もインデクス出力する場合に親子関係を表現する識別子を出力するためのフラグである。
【0062】
図11は、第2のインデクス出力例における画像出力装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。本フローチャートは、画像出力装置103のCPU201によって実行される。まずステップS1201では、画像ファイル(1002〜1005)を格納したリムーバルメディア102をユーザが画像出力装置103に挿し、画像出力装置103は当該挿入を検知する。ステップS1201はJ404に該当する。
【0063】
次に、ステップS1203で、ユーザからのインデクスプリント実行開始指示を受け付ける。
【0064】
そしてステップS1210において、インデクス出力のプレビュー画像を操作部211へ表示するため、表示対象となる画像を選択する。本インデクス出力例では、まず、出力画像数設定1102の設定内容に関わらずMIFファイルの選択画像数を「1」として、1ファイル1画像となる表示を行うようにする。MPFファイルの場合、選択すべき1つの画像データとして、代表フラグが設定された画像データを選択する。これは、MIFファイルの中でも基本的に重要な画像のみを表示する要望が多いと考えられるからである。
【0065】
次に、ステップS1206では、画像出力装置103が各画像の表示用画像データを生成して、ステップS1207に進む。
【0066】
ステップS1207では、画像出力装置103が各生成データを操作部211プレビュー表示を行い、ステップS1208に進む。
【0067】
ステップS1208では、提示されたプレビュー表示がユーザが所望の表示であるか否かを判断し、その結果、操作部211に「OK」或いは「NG」の旨を指示する。ここで、MIFファイルの表示画像数設定1102の「複数」が反映されていない状況なので、ユーザはMIFファイル設定1101を厳密に反映されていないと考えたとして操作部211に「NG」を入力する。画像出力装置103は当該入力を受け付けてS1211に進む。一方、ユーザから操作部211を介して「OK」の指示を受け付けた場合にはステップS1209へ進む。
【0068】
ステップS1211では設定変更を行う。設定変更方法の例としては、MIFファイル設定1101を操作部211に表示し、ユーザによる設定変更の操作指示を操作部211を介して受け付け、設定を変更させる方法が考えられる。MIFファイル設定1101が変更されたら、再びステップS1204へ戻り、再度インデクス出力を行うための処理を繰り返す。
【0069】
S1204ではMIFファイルの出力画像数設定1102によって判断が行われる。ユーザがMIFファイルの出力画像数を複数にした場合、ステップS1205に進む。
【0070】
ステップS1205では、対象MIFファイルの表示画像数が複数の時に必要な設定を反映させる。すなわち、子画像削除1106、簡易削除フラグ有効1107、親子識別1101の設定内容を反映させる。
【0071】
図12に、親子識別をONとした場合にインデクス出力上に表現される親子関係の識別子の例を示す。識別子1301では画像を繋ぐ矢印で、識別子1302は画像の枠表示で、1303は画像の大きさで、1304は画像のレイアウトでそれぞれ親子関係を表現している。これらは複数の表現を利用してもよいし、この他の態様によって関係を表現してもよい。これらの設定を反映させ、ステップS1206、ステップS1207を経てステップS1208まで再び進む。
【0072】
ステップS1208でユーザからOKの旨を意味する操作入力を受け付けると、すると、ステップS1209に進む。ステップS1202〜S1208及びS1210、S1211がJ405に該当する。
【0073】
ステップS1209では、プレビュー表示で表示した各画像ファイルの表示用画像データをインデクス出力用の用紙であるインデクスカードに印刷する。S1209はJ406に該当する。
【0074】
図13に出力されたインデクスカードの一例を示す。
【0075】
1402〜1407に各選択画像データが表示されている。通常画像1404、1405に関しては、1003、1004の通常画像ファイルがそのまま表示されている。1402、1403に関は、MIFファイル1002の画像であり、1406・1407に関は、MIFファイル1005の画像である。まずMIFファイル1002に関して、S1204で判断した設定1102は、MIF表示画像数の設定が「複数」となっており、子画像削除1106が「ON」なので、個別画像1、3(1008、1012)がそれぞれ1402、1403として印刷されている。また、枠設定1104、ファイル名設定1105、親子識別設定1108がそれぞれ「ON」であり、枠表示、ファイル名表示、親子関係表示がそれぞれインデクス出力に反映されている。画像ファイル1005では簡易削除フラグ有効設定が「ON」となっているので、個別画像1、個別画像2がそれぞれ1406、1407に表示されている。
【0076】
以上、第2のインデクス出力例によれば、複数の画像データを含む画像ファイルをインデクス出力する場合に、出力不要な画像データを出力しないようにしたり、画像データ間の関係を識別可能に出力することができる。
【0077】
<第3のインデクス出力例>
次に、第3のインデクス出力例について説明する。本出力例では、画像ファイル格納機器に格納された画像ファイルの画像データを、画像出力装置のインデクスプリント機能を利用してインデクスマークシートに印刷する。インデクスマークシートとは、インデクスカードにチェック欄を設けたものである。出力されたインデクスマークシートの所望のサムネイルに対応したチェック欄をユーザがチェックし、画像出力装置103のスキャナで読み取らせると、チェックした欄に対応する画像データを印刷出力することができる。なお、このようにインデクスマークシートを用いた印刷機能をインデクスマークシート機能と呼ぶ。
【0078】
ここでは一例として、画像ファイル格納機器にはMIFファイルが1つと通常画像ファイルが2つ格納されており、MIFファイル用の設定は画像出力装置の初期設定もしくはユーザの事前設定によって設定されているものとする。本インデクス出力例では、インデクスマークシート出力を開始すると、まず、操作部211にMIFファイル用設定を反映したプレビュー表示を行う。その後のユーザの選択によってそのまま出力するかその他のMIFファイル用設定を行うかを決定する。そしてユーザに所望の設定変更を実行させた後にインデクスマークシート出力を行う。さらにインデクスマークシート内の必要な画像の欄にチェックを入れ、出力した画像出力装置103でインデクスマークシートをスキャンすることで、所望の画像出力を実現する例を説明する。なお、第3のインデクス出力例において、画像出力装置103は、不図示の原稿読取り装置(スキャナ)を備えているものとする。
【0079】
第3のインデクス出力例のシステム構成及び実行概要を図14に示す。
【0080】
図15に画像ファイル格納機器(デジタルカメラ101、あるいはリムーバブルメディア102)内の画像ファイルの格納例を示す。
【0081】
第3のインデクス出力例では、画像ファイル格納機器に3つの画像ファイル(1602〜1604)が格納されている。3つのファイルの内訳として、2つのファイルが通常画像ファイル(1603、1604)であり、1つのファイルがMIFファイル1602である。また、MIFファイル1602はMIFファイルヘッダ1605と個別画像ヘッダ(1606、1608、1610、1612)と個別画像データ(1607、1609、1611、1613)で構成される。個別画像ヘッダの中には、分かりやすさのため図3の表記と少し違う個所に属性値を持たせている。
【0082】
ユーザが画像ファイル格納機器を画像出力装置103に接続し、画像出力装置103のUIを利用してユーザがインデクスマークシートを実行開始させる(J1504)。画像出力装置103がインデクスマークシート機能を実現するためには、スキャナユニットが付属していることが前提となる。画像出力装置103は、インデクスマークシート実行を開始後、まずMIFファイル用の設定1700を反映させ、その設定をもとに対象となる画像ファイルに対して画像処理を行い、インデクスマークシート用の画像データを作成し、プレビュー表示を行う(J1505)。ユーザは画像出力装置103の操作部211を通してこのプレビュー画像を確認し、所望の結果であればインデクスマークシートを印刷出力させる(J1506)。また、所望の結果でなければ、所望の結果が得られるまで、MIFファイル用設定を変更して新たなプレビュー画像を画像出力装置103に提示させ操作を繰り返したうえで、インデクスマークシートを印刷出力させる(J1506)。ここまではインデクスプリントと同様の流れである。
【0083】
インデクスマークシート機能では、この後ユーザがインデクスマークシート内の所望画像にチェックを入れる(J1507)。チェック記入されたインデクスマークシートを画像出力装置103にスキャンさせる(J1508)ことで、画像出力装置103はチェックが入った画像を印刷出力する(J1509)。
【0084】
図16に第3のインデクス出力例におけるMIFファイル用設定の例を示す。第3のインデクス出力例において、MIFファイル設定1700は設定項目として、対象MIFファイルの出力画像数1701、代表フラグ優先1702、ファイル名1703、そして種別対応出力1704を有しているものとする。出力画像数1701、代表フラグ優先1702、ファイル名1703は、図6の出力画像数602、代表フラグ優先603、ファイル名605と同様の設定項目である。種別対応表示1704は、MIFファイルに対して設定可能な特殊な種別の画像に対して、その種別に応じたレイアウトを行うか否かを設定する項目である。特殊な種別の画像の一例として、複数の個別画像を1次元、或いは2次元的につなぎ合わせて1つの画像を表現するパノラマ画像がある。また、或いは、特殊な種別の画像の一例として、デジタルカメラ101の連写機能を用いて撮影した複数の一連の画像である連写画像がある。また、或いは、特殊な種別の画像の一例として、1つの被写体を多視点で撮影した複数の画像であるマルチビュー画像がある。
【0085】
図17は、第3のインデクス出力例における画像出力装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。本フローチャートは、画像出力装置103のCPU201によって実行される。
【0086】
まずステップS1801では、リムーバルメディア102内に画像ファイル(1602〜1604)が存在する状況で、ユーザがリムーバルメディア102を画像出力装置103に挿してS1803に進む。S1801はJ1504に該当する。
【0087】
ステップS1803では、ユーザからのインデクスマークシート機能の実行開始の指示を受け付ける。
【0088】
ステップS1804では、MIFファイルの出力対象画像の枚数を決定する。これは、MIFファイル設定1700の表示画像数1701の設定内容2基づいて毛て治する。枚数が複数の場合にはステップS1805に進み、枚数が1枚の場合にはステップS1806へ進む。
【0089】
ステップS1805では対象MIFファイルの表示画像数が「複数」の場合で、MIFファイルに特殊な種別の画像が含まれている場合、MIFファイル設定1700の種別対応出力1704に基づいて、MIFファイルをインデクス出力するためのレイアウトを決定する。
【0090】
ここで、特殊な種別の画像の一例としてMIFファイルにパノラマ画像が含まれている場合について説明する。パノラマ画像には画像の配置位置、全画像数を表す属性値が個別画像ヘッダ(1606、1608、1610、1612)に設定されている。また、種別対応出力1704が「ON」であり、MIFファイルの種別がパノラマ画像の際には、パノラマ画像の個別画像ヘッダ中の画像の配置位置を示す情報に基づいて画像のレイアウトを決定する。例えば、図15のMIFファイル1602には、2×2配列のパノラマ画像が含まれているので、個別画像ヘッダを参照して、各戸別画像をインデクス出力する際の2×2の配列中の配置位置を決定する。これらの設定を反映して、ステップS1807に進む。
【0091】
一方、ステップS1806では、MIFファイルに複数の個別画像が含まれている場合にはどの個別画像をインデクス出力対象とするかを決定する。この決定の仕方は代表フラグが付与された個別画像を優先的に選択する、といった方法によって決定するが、その決定の仕方は第1のインデクス出力例で説明したとおりである。
【0092】
S1807では、画像出力装置103は画像ファイル格納機器(101、102)からインデクス出力用の画像データ生成する。そして、ステップS1808に進む。
【0093】
ステップS1808では、インデクス出力画像を操作部211へ表示する。そしてステップS1809に進む。
【0094】
ステップS1809では、操作部211を介してユーザから「OK」の旨を意味する操作入力を受け付けると、ステップS1811に進む。一方、操作部211を介してユーザから「NG」の旨を意味する操作入力を受け付けると、ステップS1810に進む。ステップS1810では、操作部211にMIFファイル設定を変更するための操作画面を表示し、ユーザによるMIFファイル設定の設定内容の変更の指示を受け付ける。そしてステップS1804に戻って再度インデクス出力のための処理を繰り返す。ステップS1802〜S1210がJ1505に該当する。
【0095】
一方、ステップS1811では、プレビュー表示で表示した各画像ファイルの表示用画像データをインデクスマークシートとして印刷する。S1811はJ1506に該当する。
【0096】
S1813ではインデクスマークシートに対してユーザがチェックを入力したものをスキャンする。ステップS1813はJ1508に該当する。
【0097】
ステップS1814では画像出力装置103がスキャンした情報を元に、ユーザによって選択された画像データを特定し、特定した画像を個別に印刷出力する。S1814はJ1509に該当する。
【0098】
図18に、ステップS1811(J1506)で出力されたレイアウト表示が適用されたインデクスマークシート1503の印刷出力例を示す。
【0099】
1902〜1907に各選択画像データが印刷されている。1904、1907に関しては、1603、1604の通常画像ファイルに基づくインデクス画像がし出力されている。1902は、MIFファイル1602の画像である。1902、1903、1905、1906については、パノラマ画像を構成する個別画像であるので、図16の種別対応出力がONと設定されていることに基づいて、個別画像をつなぎ合わせることにより1つの画像が再現できるようにインデクス画像を配置したものとなっている。また、パノラマ画像と通常ファイルの適切な区切り1908もインデクスマークシートには出力されている。これにより、ユーザはMIFファイルと通常画像ファイルとを区別することが可能になる。
【0100】
第3のインデクス出力例では特殊な種別の画像としてパノラマ画像の例について説明したが、連写画像の場合には各個別画像を1次元に配列しても用紙内に収まるように書く個別画像のインデクス画像のサイズを調整するようにしてもよい。また、マルチビュー画像の場合には、多視点で撮影した位置に対応した位置にインデクス画像を配置するようにしてもよい。 また、第3のインデクス出力例では、インデクスマークシートを出力する例について説明したが、第1、第2のインデクス出力例のように、インデクス印刷を行う場合においても、特殊な種別の画像に対して本実施例のようなインデクス画像の配列を適用してもよい。
【0101】
以上、第3のインデクス出力例によれば、例えば、パノラマ画像のように特殊な種別の画像に対してはインデクス出力の配置位置を適切に決定することによってユーザにとって視認しやすいインデクス出力を得ることが可能になる。
【0102】
第1〜第3のインデクス出力例において、インデクス出力用の画像は、通常画像や個別画像のデータを縮小して生成するようにしてもよいし、画像のヘッダにサムネイル用の画像が格納されている場合にはそれを用いるようにしてもよい。
【0103】
また、第1〜第3のインデクス出力例において、MIFファイル設定(601、1101、1700)は画像出力装置103の初期設定として事前にユーザによって設定されていてもよいし、インデクスプリントを実行する際にユーザによって設定されるようにしてもよい。また、あるいは、設定内容をデジタルカメラ101が保持しており、デジタルカメラ101を画像出力装置103に接続した際にデジタルカメラ101から画像出力装置103へ転送することによって画像出力装置103へ設定するようにしてもよい。
【0104】
〔他の実施形態〕
本発明は、前述した実施形態の各機能を実現するための制御プログラムを、システム若しくは装置に対して直接または遠隔から供給し、そのシステム等に含まれるコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
【0105】
従って、本発明の機能・処理をコンピュータや上述の装置で実現するために、該コンピュータや上述の装置にインストールされる制御プログラムのプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、上記機能・処理を実現するための制御プログラム自体も本発明の一つである。
【0106】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0107】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、記録媒体としては、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM、DVD−R)などもある。
【0108】
また、プログラムは、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネット/イントラネットのウェブサイトからダウンロードしてもよい。すなわち、該ウェブサイトから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードしてもよいのである。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるウェブサイトからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明の構成要件となる場合がある。
【0109】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布してもよい。この場合、所定条件をクリアしたユーザにのみ、インターネット/イントラネットを介してウェブサイトから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報で暗号化されたプログラムを復号して実行し、プログラムをコンピュータにインストールしてもよい。
【0110】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現されてもよい。なお、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ってもよい。もちろん、この場合も、前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0111】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれてもよい。そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ってもよい。このようにして、前述した実施形態の機能が実現されることもある。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】画像出力装置と格納機器を含むシステム構成の一例を示す図である。
【図2】本実施形態の画像出力装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】画像出力装置が扱う画像ファイルのフォーマットの一例を示す図である。
【図4】第1のインデクス出力例の処理概要を示す図である。
【図5】第1のインデクス出力例における画像ファイル格納機器内の画像ファイルの格納例を示す。
【図6】第1のインデクス出力例におけるMIFファイル設定の一例を示す図である。
【図7】第1のインデクス出力例における画像出力装置の処理を示すフローチャートである。
【図8】第1のインデクス出力例におけるインデクスカードの出力例を示す図である。
【図9】第2のインデクス出力例における画像ファイル格納機器内の画像ファイルの格納例を示す。
【図10】第2のインデクス出力例におけるMIFファイル設定の一例を示す図である。
【図11】第2のインデクス出力例における画像出力装置の処理を示すフローチャートである。
【図12】親子識別をONとした場合にインデクス出力上に表現される親子関係の識別子の例を示す。
【図13】第2のインデクス出力例におけるインデクスカードの出力例を示す図である。
【図14】第3のインデクス出力例のシステム構成及び実行概要を示す図である。
【図15】第3のインデクス出力例における画像ファイル格納機器内の画像ファイルの格納例を示す。
【図16】第3のインデクス出力例におけるMIFファイル用設定の例を示す図である。
【図17】第3のインデクス出力例における画像出力装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図18】第3のインデクス出力例におけるインデクスマークシートの出力例を示す図である。
【符号の説明】
【0113】
101 デジタルカメラ
102 リムーバブルメディア
103 画像出力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像ファイルから得られる縮小画像を並べて出力するインデクス出力を行うことが可能な画像出力装置であって、
インデクス出力の対象となる画像ファイルが複数の画像データを含む第1の種類の画像ファイルである場合、前記複数の画像データのうち、特定の情報が付加された画像データを選択する選択手段と、
前記選択手段が選択した画像データを含む複数の画像データに基づいてインデクス出力を行う出力手段と、を備えることを特徴とする画像出力装置。
【請求項2】
インデクス出力のための設定情報を記憶する設定情報記憶手段を更に備え、
前記選択手段は前記設定情報に基づいて前記第1の種類の画像ファイルから特定の情報が付加された画像データを選択することを特徴とする、請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項3】
前記設定情報は、前記特定の情報を含むことを特徴とする、請求項2に記載の画像出力装置。
【請求項4】
前記特定の情報は、前記第1の種類の画像ファイルに含まれる複数の画像データのうちの、代表となる画像データを示す情報であることを特徴とする、請求項3に記載の画像出力装置。
【請求項5】
前記特定の情報は、前記第1の種類の画像ファイルに含まれる複数の画像データのうちの、先頭の画像データを示す情報であることを特徴とする、請求項3に記載の画像出力装置。
【請求項6】
前記選択手段は、前記第1の種類の画像ファイルから、先頭の画像データを選択することを特徴とする、請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項7】
前記複数の画像ファイルが、前記第1の種類の画像ファイルとそれ以外の種類の画像ファイルとを含む場合、前記出力手段は、前記第1の種類の画像ファイルに基づく画像と、それ以外の種類の画像ファイルに基づく画像とを区別してインデクス出力することを特徴とする、請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項8】
前記出力手段は、前記第1の種類の画像ファイルに基づく画像とそれ以外の種類の画像ファイルに基づく画像とを区別する画像を付加してインデクス出力することを特徴とする、請求項7に記載の画像出力装置。
【請求項9】
前記出力手段は、前記第1の種類の画像ファイルに基づく画像の周囲に枠を形成する画像を付加することで前記第1の種類以外の画像ファイルと区別することを特徴とする、請求項8に記載の画像出力装置。
【請求項10】
操作画面を表示するための表示部を含み、ユーザによる操作指示の入力を受け付ける操作部を更に備え、
前記出力手段によるインデクス出力は、は前記選択手段が選択した画像データを含む複数の画像データに基づいて前記表示部へ表示を行うことであることを特徴とする、請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項11】
インデクス出力のための設定情報を記憶する設定情報記憶手段を更に備え、
前記出力手段が前記表示部へインデクス出力を行った後、前記操作部を介してユーザから前記設定情報の内容を変更する指示を受け付けたことに基づいて前記設定情報の内容を変更する変更手段を更に備え、
前記出力手段は前記変更手段により変更された前記設定情報に基づいて、再度インデクス出力を行うことを特徴とする請求項10に記載の画像出力装置。
【請求項12】
前記選択手段は前記変更手段により変更された前記設定情報に基づいて、前記第1の種類の画像ファイルに含まれる複数の画像データから、前記出力手段が再度インデクス出力するための画像データを変更することを特徴とする、請求項11に記載の画像出力装置。
【請求項13】
前記出力手段は前記選択手段が選択した画像データを含む複数の画像データに基づいて用紙上に印刷出力することを特徴とする、請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項14】
前記出力手段は、前記インデクス出力における各縮小画像のそれぞれに対し、チェック欄を示す画像を付加して印刷出力することを特徴とする、請求項13に記載の画像出力装置。
【請求項15】
原稿を読み取る原稿読取手段を更に備え、
前記原稿読取手段が読み取った前記インデクス出力された用紙から、前記チェック欄にチェック記入がなされた欄に対応する画像を特定し、当該特定した画像を印刷出力することを特徴とする、請求項14に記載の画像出力装置。
【請求項16】
複数の画像ファイルから得られる縮小画像を並べて出力するインデクス出力を行うことが可能な画像出力装置であって、
インデクス出力の対象となる画像ファイルが複数の画像データを含む第1の種類の画像ファイルである場合、前記複数の画像データ間の関係を決定する決定手段と、
前記決定手段が決定した前記複数の画像データ間の関係を識別することが可能な態様で前記画像データを含む複数の画像データに基づいてインデクス出力を行う出力手段と、を備えることを特徴とする画像出力装置。
【請求項17】
前記決定手段が決定した前記複数の画像データ間の関係に基づいて、前記出力手段は当該関係を示す画像を付加したインデクス出力を行うことを特徴とする請求項16に記載の画像出力装置。
【請求項18】
前記決定手段が前記複数の画像データ間に親子関係があると決定した場合には、前記出力手段は当該複数の画像データ間の親子関係を示す画像を付加したインデクス出力を行うことを特徴とする請求項17に記載の画像出力装置。
【請求項19】
前記決定手段が前記複数の画像データの各々がパノラマ画像の一部を構成する画像データであると決定した場合には、当該複数の画像データの属性情報に含まれる、画像データの配置位置を示す情報に従って当該複数の画像データに基づく縮小画像を配置してインデクス出力することを特徴とする、請求項16に記載の画像出力装置。
【請求項20】
複数の画像ファイルから得られる縮小画像を並べて出力するインデクス出力を行うことが可能な画像出力装置における画像出力方法であって、
インデクス出力の対象となる画像ファイルが複数の画像データを含む第1の種類の画像ファイルである場合、前記複数の画像データのうち、特定の情報が付加された画像データを選択する選択工程と、
前記選択工程で選択された画像データを含む複数の画像データに基づいてインデクス出力を行う出力工程と、を備えることを特徴とする画像出力方法。
【請求項21】
複数の画像ファイルから得られる縮小画像を並べて出力するインデクス出力を行うことが可能な画像出力装置における画像出力方法であって、
インデクス出力の対象となる画像ファイルが複数の画像データを含む第1の種類の画像ファイルである場合、前記複数の画像データ間の関係を決定する決定工程と、
前記決定工程で決定された前記複数の画像データ間の関係を識別可能に前記画像データを含む複数の画像データに基づいてインデクス出力を行う出力工程と、を備えることを特徴とする画像出力方法。
【請求項22】
複数の画像ファイルから得られる縮小画像を並べて出力するインデクス出力を行う画像出力方法を画像出力装置に実行させるための制御プログラムであって、前記画像出力方法は、
インデクス出力の対象となる画像ファイルが複数の画像データを含む第1の種類の画像ファイルである場合、前記複数の画像データのうち、特定の情報が付加された画像データを選択する選択工程と、
前記選択工程で選択された画像データを含む複数の画像データに基づいてインデクス出力を行う出力工程と、を備えることを特徴とする制御プログラム。
【請求項23】
複数の画像ファイルから得られる縮小画像を並べて出力するインデクス出力を行う画像出力方法を画像出力装置に実行させるための制御プログラムであって、前記画像出力方法は、
インデクス出力の対象となる画像ファイルが複数の画像データを含む第1の種類の画像ファイルである場合、前記複数の画像データ間の関係を決定する決定工程と、
前記決定工程で決定された前記複数の画像データ間の関係を識別可能に前記画像データを含む複数の画像データに基づいてインデクス出力を行う出力工程と、を備えることを特徴とする制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−103692(P2010−103692A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−272132(P2008−272132)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】