説明

画像印刷装置、画像印刷方法及び画像印刷プログラム

【課題】 宛名等の識別情報に応じて、画像を所定の絵画調変換させて、内蔵メモリの負担を軽減させた画像印刷装置と、その画像印刷装置の画像印刷方法と、画像印刷装置に画像印刷方法を実行させるための画像印刷プログラムとを提供する。
【解決手段】 画像印刷装置は、原画像のデータを絵画調画像のデータに変換して印刷媒体に印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置であって、原画像記憶手段と、住所録記憶手段と、原画像選択手段と、前記住所録毎に所定の絵画調画像のデータに変換させるための複数種類の絵画調変換属性の何れかを設定させる属性設定手段と、住所録選択手段と、選択された前記原画像のデータを前記絵画調変換属性に基づいた絵画調画像のデータに変換させる絵画調変換手段と、印刷手段と、制御手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絵画調変換機能を有する画像印刷装置と、その画像印刷装置の画像印刷方法と、画像印刷装置に画像印刷方法を実行させるための画像印刷プログラムと、に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、メモリカードなどの可搬型記憶媒体から取り込んだ画像をパーソナルコンピュータを介することなく編集する機能を有した印刷装置が提供されている。
【0003】
この印刷装置であれば、例えば、デジタルスチルカメラ(DSC)等で撮影した写真を、パーソナルコンピュータを介さずに直接印刷装置で手軽に印刷できるので、特にパソコンを持っていないユーザには大変便利である。また、このようなDSC内に記憶された画像データや外部記憶媒体の画像データを装置内に記憶させておけば、何回でも印刷に用いることができるので、この点でも便利である。
【0004】
そして、下記に示す特許文献1には、外部端末から取得した複数の住所録データから所望の住所を、宛名面へ印刷し、その裏面である通信面には、画像とテキストとを印刷することができる印刷装置の提案がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−73912号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に示す印刷装置では、例えば、年賀状に干支を示す画像データの印刷を行うには、予め干支を示す画像データを記憶させておく必要があることから、複数の年賀状を印刷するにあたって、宛名に応じて干支を示す画像データを変えるためには複数種類の画像データを記憶させる必要があり、装置内の内蔵メモリの容量を超える場合があった。
【0007】
本発明は上述したような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、絵画調変換機能を有して宛名等の識別情報に応じて、画像に所定の絵画調変換を施して、内蔵メモリの負担を軽減させた画像印刷装置と、その画像印刷装置の画像印刷方法と、画像印刷装置に画像印刷方法を実行させるための画像印刷プログラムとを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の画像印刷装置は、原画像のデータを絵画調画像のデータに変換して印刷媒体に印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置であって、前記原画像のデータを記憶させる原画像記憶手段と、氏名、住所等からなる住所録の宛名データを記憶させる住所録記憶手段と、印刷する前記原画像を選択させる原画像選択手段と、前記住所録毎に所定の絵画調画像のデータに変換させるための複数種類の絵画調変換属性の何れかを設定させる属性設定手段と、印刷する前記住所録を選択させる住所録選択手段と、選択された前記原画像のデータを前記絵画調変換属性に基づいた絵画調画像のデータに変換させる絵画調変換手段と、前記住所録の宛名データ及び所定の絵画調画像のデータの印刷を実行する印刷手段と、を備え、選択された前記住所録の宛名データの印刷開始の指示に応じて、前記印刷手段に前記印刷媒体の一面に前記住所録の宛名データの印刷を実行させ、前記絵画調変換手段に前記原画像選択手段で選択された前記原画像のデータを前記属性設定手段により前記住所録で設定された前記絵画調変換属性に基づいて絵画調画像のデータに変換させ、前記印刷手段に前記印刷媒体の他の一面に変換された前記絵画調画像のデータの印刷を実行させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の画像印刷方法は、原画像のデータを記憶する原画像記憶手段と、氏名、住所等からなる住所録の宛名データを記憶する住所録記憶手段と、を有し、絵画調画像のデータに変換して印刷媒体に印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置の画像印刷方法であって、印刷する前記原画像を選択する原画像選択処理と、前記住所録毎に所定の絵画調画像のデータに変換させるための複数種類の絵画調変換属性の何れかを設定する属性設定処理と、印刷する前記住所録を選択する住所録選択処理と、選択された前記原画像のデータを前記絵画調変換属性に基づいた絵画調画像のデータに変換する絵画調変換処理と、前記住所録の宛名データ及び所定の絵画調画像のデータの印刷を実行する印刷処理と、を実行し、選択された前記住所録の宛名データの印刷開始の指示に応じて、前記印刷処理として前記印刷媒体の一面に前記住所録の宛名データの印刷を実行し、前記絵画調変換処理として前記住所録で設定された前記絵画調変換属性に基づいて絵画調画像のデータに変換し、前記印刷処理として前記印刷媒体の他の一面に変換された前記絵画調画像のデータの印刷を実行する処理を実行することを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明のコンピュータ読み取り可能な画像印刷プログラムは、原画像のデータを記憶する原画像記憶手段と、氏名、住所等からなる住所録の宛名データを記憶する住所録記憶手段と、を有し、絵画調画像のデータに変換して印刷媒体に印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置の画像印刷方法をコンピュータに実現させるための画像印刷プログラムであって、印刷する前記原画像を選択する原画像選択処理と、前記住所録毎に所定の絵画調画像のデータに変換させるための複数種類の絵画調変換属性の何れかを設定する属性設定処理と、印刷する前記住所録を選択する住所録選択処理と、選択された前記原画像のデータを前記絵画調変換属性に基づいた絵画調画像のデータに変換する絵画調変換処理と、前記住所録の宛名データ及び所定の絵画調画像のデータの印刷を実行する印刷処理と、を実行させ、選択された前記住所録の宛名データの印刷開始の指示に応じて、前記印刷処理として前記印刷媒体の一面に前記住所録の宛名データの印刷を実行し、前記絵画調変換処理として前記住所録で設定された前記絵画調変換属性に基づいて絵画調画像のデータに変換し、前記印刷処理として前記印刷媒体の他の一面に変換された前記絵画調画像のデータの印刷を実行する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、宛名等の識別情報に応じて、画像に所定の絵画調変換を施して、内蔵メモリの負担を軽減させて、異なる雰囲気の画像を印刷可能な画像印刷装置と、その画像印刷装置の画像印刷方法と、画像印刷装置に画像印刷方法を実行させるための画像印刷プログラムとを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る画像印刷装置の斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画像印刷装置におけるキーボードを示す説明図である。
【図3】本発明の実施形態に係る画像印刷装置の断面模式図である。
【図4】本発明の実施形態に係る画像印刷装置の機能ブロック図である。
【図5】本発明の実施形態に係る住所録の宛名データの構成を示す説明図である。
【図6】本発明の実施形態に係る画像印刷装置の絵画調変換属性の種別を示す説明図である。
【図7】本発明の実施形態に係る住所録の関係又は地域に基づいて設定される絵画調変換属性の種別コードの説明図である。
【図8】本発明の実施形態に係る画像印刷装置による宛名に応じて絵画調変換を行って印刷する処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態に係る画像印刷装置による宛名に応じて絵画調変換を行って印刷する処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態に係る画像印刷装置による絵画調変換を行って印刷される葉書画像の作例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて詳説する。本発明は、宛名データを用いて宛名印刷及び作成された文書を印刷することができる画像印刷装置1に関する。図1は、本発明の実施形態に係る画像印刷装置1の外観斜視図であり、図2は、画像印刷装置1におけるキーボード3を示す説明図であり、図3は、画像印刷装置1の側面断面模式図である。なお、図3は、見やすくなるようにハッチングを除いて描いている。
【0014】
画像印刷装置1は、葉書(100×148mm)やL判(89×127mm)、2L判(178×127mm)等の比較的小さな印刷用紙10に印刷を実行する装置であり、デジタルカメラで撮影した写真画像やスキャン画像などを絵画調に変換する絵画調変換機能を備えるとともに、住所録を作成する機能や、住所録から自動で葉書に宛名書きをする機能、写真画像を取り込み写真として印刷する機能、文章を編集する機能、取り込んだ画像と文章とを組み合わせて葉書に印刷する機能等、様々な機能を有している。
【0015】
そして、本発明の画像印刷装置1は、絵画調変換機能による葉書印刷モードに設定されると、葉書の一面である表面に印刷された宛名に応じて、葉書の他の一面である裏面に指定された原画像を所定の絵画調の画像に変換させて裏面に印刷させるものである。
【0016】
この画像印刷装置1は、図1に示すように、箱形の筐体2を備え、筐体2の前方には入力手段としてのキーボード3が配置されている。このキーボード3は、筐体2の前方下端近傍に回動可能に装着されており、使用状態では図示したように前方に倒され、使用しない場合には筐体2の前面と対向した状態で収納されている。
【0017】
このキーボード3は、図2に示すように、電源を入れたり切ったりするための電源スイッチキー30、項目を選択したり、選択した項目の設定内容を変更するためのカーソルキー32、操作を進めるために選択対象や変更内容を確定させる実行キー34、表示部8にトップメニュー画面を表示させるためのトップメニューキー、印刷実行の指示に用いるプリントキー、文字や数字を入れるための文字・数字キー36等が配置されており、夫々のキーが入力手段として機能し、使用者の入力操作に基づいて所定の操作信号を後述の制御部41に送信する。
【0018】
筐体2の前面には、図1に示したように、印刷が完了した葉書や写真等の印刷用紙10が排出される排紙口5と、メモリカード等の可搬型記憶媒体を挿入可能な記憶媒体挿入口6とが形成されている。この記憶媒体挿入口6は、メモリカード等の着脱可能な可搬型記憶媒体が挿入されることにより、デジタルカメラで撮影された写真の画像データや、パーソナルコンピュータで編集された文章等の編集データ、複数の宛名データからなる住所録の宛名データを画像印刷装置1に取り込み可能とするとともに、画像印刷装置1で編集したデータをメモリカード等に保存可能とする。
【0019】
また、筐体2の上面には、表示手段とされる液晶等の表示部8が配置され、この表示部8は筐体2の正面方向に回動可能とされている。この表示部8は、キーボード3からの入力信号に対応して画面上に入力内容が表示される、或いは、各種の設定に必要なメニュー画面が表示される、又は、デジタルカメラから取り込んだ写真画像が表示される等、画像印刷装置1で必要とする各種のデータが表示される。なお、この表示部8は、タッチパネルとして構成されることもある。表示部8をタッチパネルとして構成することによりキーボード3を使用せずとも表示部8上で簡単な入力操作が可能となる。
【0020】
さらに、筐体2の上部には、筐体2の後方側から筐体2の上方までの間を回動可能な取っ手15が装着されている。この取っ手15は、略コ字状に形成され、画像印刷装置1の運搬時等に把持されて使用される。
【0021】
そして、画像印刷装置1は、図3に示すように、筐体2の背面に開口する空腔部16を有し、この空腔部16の開口を塞ぐように給紙トレイ18が配置されている。この給紙トレイ18は、筐体2の後方であって下方近傍位置に軸着されており、上端を前後方向に移動させるように回動可能とされ、印刷用紙10を複数枚重ねて収容することができるようになっている。
【0022】
また、給紙トレイ18の内側であって上方位置には、給紙トレイ18に収容された印刷用紙10を1枚ずつ下方に送り出すピックアップローラ19が配置されている。また、給紙トレイ18の下端近傍には、ピックアップローラ19によって下方に送り出された印刷用紙10を筐体2の排紙口5方向へと搬送する搬送ローラ20a、20bが配置されている。さらに、筐体2の内部であって搬送ローラ20a、20bの前方近傍には、印刷機構とされる印刷ヘッド21が配置されている。また、筐体2の内部であって印刷ヘッド21の前方には、印刷を完了した印刷用紙10を排紙口5から排出する排紙ローラ22a、22bが配置されている。この搬送ローラ20aと排紙ローラ22aは、図示しないステッピングモータによって回転を制御されて、所定速度で印刷用紙10を搬送している。なお、ピックアップローラ19と、搬送ローラ20a、20bと、排紙ローラ22a、22bとは、画像印刷装置1における搬送機構として機能している。
【0023】
印刷機構とされる印刷ヘッド21は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の各色インクを吐出する夫々のノズルを有するインクジェット方式の印刷ヘッド21とされ、ノズルから各色を印刷用紙10に噴射することにより印刷を実行する。なお、インクジェット方式の印刷ヘッド21について述べたが、本発明がインクジェット方式に限定されるものではない。
【0024】
そして、給紙トレイ18に収容された印刷用紙10は、ピックアップローラ19によって前方に位置する印刷用紙10から順に下方に送り出され、搬送ローラ20a、20bとの間に挟み込まれた状態で印刷ヘッド21の下方に繰り出され、印刷が完了後、排紙ローラ22a、22bの間に挟み込まれて排紙口5から外部へと排出される。
【0025】
次に、本実施形態の画像印刷装置1の制御回路について述べる。図4は、画像印刷装置1の機能ブロック図である。この画像印刷装置1は、図4に示すように、システム全体を司る制御手段とされる制御部41と、ROM51、RAM52、メモリカード53からなる記憶手段と、表示手段とされる表示部8と、入力手段とされる入力部45と、印刷部47と、スピーカなどの音声案内部49と、を備える。
【0026】
入力部45は、使用者が入力操作に用いる上述したキーボード3であって、電源スイッチキー30、カーソルキー32、実行キー34、プリントキー等を備えている。表示部8は、各種の操作画面を表示する上述した液晶等であって、所定の操作信号を受信した制御部41により制御されて、複数の操作画面のうち所定の操作画面を表示する。なお、入力部45としては、表示部8の表面にタッチパネルが設けられる場合は、このタッチパネルを含む。
【0027】
制御部41は、CPUであって入力部45からのキー操作信号に応じて、又は、自動で、ROM51に予め記憶されているシステムプログラム、メモリカード53に記憶された制御プログラム等を起動させ、RAM52をワークメモリ52bとして回路各部の動作を制御する。
【0028】
ROM51には、文章の編集時に使用する文字フォントや印刷の字体、編集する印刷用紙の規格情報、制御部41が各種手段を制御する場合の制御プログラム等が記憶されている。
【0029】
RAM52は、入力部45で入力された文字などの文書の編集情報や表示部8に表示される表示データ、画像処理中の画像情報や演算に用いる変数、レジスタ等を記憶するワークメモリ52bである。また、メモリカード53には、デジタルカメラで撮影した写真画像やスキャン画像などのデータが記憶されているものである。
【0030】
そして、フラッシュメモリ等からなる読み書き可能なROM51の原画像記憶手段51bには、制御部41を介してデジタルカメラで撮影した写真画像やスキャン画像などの原画像のデータをメモリカード53から複製するなどして記憶させることができる。
【0031】
印刷部47は、印刷手段である印刷機構55と搬送機構56とから構成され、印刷機構55は、上述した印刷ヘッド21とされるものであって、印刷用紙10に印刷を実行する処理を行う。また、搬送機構56は、上述したピックアップローラ19、搬送ローラ20a、20bや排紙ローラ22a、22b、ローラを回転させるステッピングモータによって構成され、印刷用紙10を搬送する処理を行う。音声案内部49は、エラー音や操作の音声案内など音声メッセージを出力する。
【0032】
そして、本発明のROM51に格納される画像印刷プログラム51cは、選択された原画像のデータを絵画調画像のデータに変換して印刷媒体である印刷用紙10に印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置1の画像印刷方法を実行させる。
【0033】
具体的には、画像印刷プログラム51cは、制御部41に、原画像選択手段として印刷する原画像を選択する原画像選択処理を実行させる。また、画像印刷プログラム51cは、制御部41に、属性設定手段として、住所録毎に所定の絵画調画像のデータに変換させるための予め用意した複数種類の絵画調変換属性の何れかを設定する属性設定処理を実行させる。
【0034】
さらに、画像印刷プログラム51cは、制御部41に、住所録選択手段として印刷する宛名データを選択する住所録選択処理を実行させる。そして、画像印刷プログラム51cは、制御部41に、絵画調変換手段として選択された原画像のデータを絵画調変換属性に基づいた絵画調画像のデータに変換する絵画調変換処理を実行させる。
【0035】
そして、画像印刷プログラム51cは、制御部41に、印刷手段である印刷部47を制御させて、住所録の宛名データ及び所定の絵画調画像のデータの印刷を実行する印刷処理を実行させる。
【0036】
さらに、画像印刷プログラム51cは、制御部41に選択された住所録の宛名データの印刷開始の指示に応じて、印刷処理として葉書の一面である表面に住所録の宛名データの印刷を実行させ、絵画調変換処理として住所録で設定された絵画調変換属性に基づいて絵画調画像のデータに変換させ、印刷処理として葉書の他の一面である裏面に変換された絵画調画像のデータの印刷を実行させる。
【0037】
また、本発明のRAM52の連続印刷属性記憶手段52aは、葉書が複数印刷されるとき、印刷順に宛名毎の絵画調変換属性を夫々記憶させるものである。
【0038】
そして、本発明のROM51の住所録記憶手段51aは、図5に示すように郵便番号、住所、氏名、関係(本人との間柄)等の宛名データを例えば、数百件程度は記憶することのできるようにした住所録メモリである。そして、住所録記憶手段51aに格納される住所録メモリは、ユーザにより編集操作をされるとRAM52に展開され、ユーザにより追加、修正、参照等の編集をされて登録されると、再度、住所録記憶手段51aに格納されるものである。
【0039】
また、住所録記憶手段51aに記憶される宛名データは、原画像のデータを絵画調画像のデータに変換するために宛名に応じて設定可能な絵画調変換属性のデータが住所、氏名、友人関係等のデータと併せて形成されている。そして、絵画調変換属性には、例えば、図6に示すように絵画調の種別として油彩画調、水彩画調、パステル画調及び色鉛筆画調がある。
【0040】
本発明では、原画像のデータを用いて、宛名に応じて油彩画調、水彩画調、パステル画調及び色鉛筆画調等の絵画調変換機能を用いて異なる画像を生成させることにより、最小限の原画像のデータのみを格納しておけばよく、メモリの容量負担を軽減させることができる。
【0041】
そして、絵画調変換属性には、上述の絵画調種別をさらに細分化させて形成された種別を備える。例えば、油彩画調であれば、図6に示したようにルノアール風、ユトリロ風、ゴッホ風、ミレー風等を備える。
【0042】
絵画調変換属性における絵画調画像は、原画像に所定の画像処理を加えて、筆で描かれたような画像とするものである。そして、画像処理のパラメータ条件には、例えば、フィルタ、加工条件、色比率及び明度条件等がある。なお、フィルタ及び加工条件等の設定値と処理方法の関係についての説明は省略し、絵画調変換の特徴についてのみ説明する。
【0043】
これらのパラメータ条件を設定することにより、例えば、画像の濃度値の変化を強調することで鮮明な画像としたり、画像に載ったランダムなノイズを除去して画素ごとの濃度値の細かい変化を少なくすることにより、見やすい画像とすることができる。
【0044】
油彩画調におけるルノアール風は、種別コードを1Aとし、絵画調変換の特徴として、おだやかでやさしく明るい絵となるようにパラメータ条件をフィルタ1、加工条件1と設定している。
【0045】
油彩画調におけるユトリロ風は、種別コードを1Bとし、絵画調変換の特徴として、茶,緑,赤などの不透明な色彩で描かれて幾何学的な構図を特徴とする絵となるようにパラメータ条件をフィルタ2、加工条件2と設定している。
【0046】
油彩画調におけるゴッホ風は、種別コードを1Cとし、絵画調変換の特徴として、鮮やかな色彩と力強い筆致で描かれた絵となるようにパラメータ条件をフィルタ3、加工条件3と設定している。
【0047】
油彩画調におけるミレー風は、種別コードを1Dとし、絵画調変換の特徴として、少しさびしそうで、暗い色が印象的な絵となるようにパラメータ条件をフィルタ4、加工条件4と設定している。
【0048】
また、その他の絵画調の種別である水彩画調、パステル画調及び色鉛筆画調についても油彩画調同様で、図6に示したように絵画調変換の特徴について細分化されて種別、パラメータ条件を夫々に設定しており、水彩画調であれば、種別コードを2A、2B、2C、2D等とし、パステル画調であれば、種別コードを3A、3B、3C、3D等とし、色鉛筆画調であれば、種別コードを4A、4B、4C、4D等と設定している。
【0049】
そして、上述の絵画調変換属性である種別コード(1A、2A、3A、4A等)は、住所録毎に所定の絵画調画像のデータに変換させるためにユーザにより設定させるものであり、制御部41が属性設定手段として、画像印刷装置1の住所録編集機能等によってユーザに設定可能としている。
【0050】
なお、住所録記憶手段51aに記憶される住所録の宛名データに記憶される絵画調変換属性の種別コードは、ユーザが夫々住所録の宛名に応じて設定する場合に限定されず、例えば、図7(a)に示すように制御部41が、属性設定手段として住所録の関係(属性)の情報を用いて友人関係、会社関係、親戚関係等の関係性毎に自動的に絵画調変換処理条件として絵画調変換属性の種別コードを設定させるようにしても構わない。
【0051】
また、住所録記憶手段51aに記憶される住所録の宛名データに記憶される絵画調変換属性の種別コードは、ユーザが夫々住所録の宛名に応じて設定する場合に限定されず、例えば、図7(b)に示すように制御部41が、属性設定手段として住所録の住所の情報を用いて地域毎に自動的に絵画調変換処理条件として絵画調変換属性の種別コードを設定させるようにしても構わない。
【0052】
また、先述のとおり、RAM52の連続印刷属性記憶手段52aは、印刷媒体の一面である表面に住所録の宛名データを印刷するときに、住所録の宛名データの印刷順に住所録の宛名データに基づく絵画調画像の絵画調変換属性を印刷順に種別コードを記憶させるものである。
【0053】
この連続印刷属性記憶手段52aを有することにより、制御部41は、印刷用紙10である年賀状などの複数の葉書の一面である表面を異なる宛名により連続印刷した後に、排紙口5のある表面印刷済の葉書を給紙トレイ18にセットして裏面印刷を開始させると、予め表面を印刷した宛名を示す住所録の宛名データの印刷順に絵画調画像の絵画調変換属性を住所録の宛名データに基づいて連続印刷属性記憶手段52aに記憶させていることから、印刷順に住所録の宛名データに基づく絵画調変換属性を読み込んで、原画像に所定の絵画調変換を実行して葉書の裏面への印刷を実行させる。
【0054】
次に、宛名に応じて原画像を絵画調変換させる流れについてフローチャートを用いて詳細に説明する。図8は、画像印刷装置1により複数の葉書に印刷する場合に、葉書の表面に宛名を印刷し、その後、印刷排紙された葉書を給紙トレイ18にセットして葉書の裏面に絵画調変換させた画像を印刷させるときの流れを示すフローチャートである。
【0055】
先ず、ユーザが画像印刷装置1を絵画調変換機能による葉書連続印刷モードに設定して、住所録記憶手段51aに記憶される住所録から宛名を選択し、さらに裏面に印刷する絵画調変換の原画像を原画像記憶手段51b、又は、メモリカード53に記憶されている画像から選択して印刷開始を実行すると、制御部41は、連続印刷属性記憶手段52aに葉書の表面に印刷する宛名の印刷順に絵画調画像の絵画調変換属性を記憶させるために、印刷数をカウントするために用いるカウンタ値である変数iを初期化させる初期化処理(ステップS10)を実行する。
【0056】
次に、制御部41は、変数iに(+1)加算する処理(ステップS13)を実行する。そして、制御部41は、葉書の表面に宛名を印刷するために、住所録記憶手段51aに記憶される住所録の宛名データから選択された宛名のデータを変数iとして読み込む宛名読み込み処理(ステップS15)を実行する。
【0057】
制御部41は、変数iの読み込んだ宛名の絵画調変換属性として記憶されている種別コードを連続印刷属性記憶手段52aに保存させる連続印刷属性記憶処理(ステップS20)を実行する。
【0058】
次に、制御部41は、印刷部47を制御して、葉書の表面に読み込んだ宛名の印刷を行う印刷処理(ステップS25)を実行する。
【0059】
そして、制御部41は、ユーザがさらに宛名を選択して印刷を継続するか否かを判定する表面印刷終了判定(ステップS35)を実行する。ユーザによる「宛名印刷継続」等の操作により宛名の印刷を継続する場合には、ステップS13に戻る。また、ユーザによる「宛名印刷終了」等の操作により宛名の印刷を継続せずに終了する場合には、ステップS40に進む。
【0060】
制御部41は、宛名の印刷が終了した場合に、変数iのカウント値(印刷した宛名の枚数)を最大値imaxとしてワークメモリ52bに保存させる宛名枚数保存処理(ステップS40)を実行する。
【0061】
そして、制御部41は、葉書の裏面に所定の絵画調画像で印刷を実行するにあたって、RAM52のカウンタである変数iを初期化させるカウンタクリア処理(ステップS45)を実行するとともに、表面に宛名印刷を行った葉書を給紙トレイにセットするように、表示部8に例えば、「排紙口5に排出された宛名印刷した全ての葉書を、そのまま所定面を上向きにして給紙トレイ18にセットしてください。」等のメッセージを表示させる。
【0062】
次に、制御部41は、変数iに(+1)加算する処理(ステップS48)を実行する。そして、制御部41は、連続印刷属性記憶手段52aに保存した変数iの種別コードを読み込んで原画像を絵画調変換する絵画調変換処理(ステップS50)を実行する。
【0063】
そして、制御部41は、絵画調変換した画像のデータを葉書の裏面に印刷する印刷処理(ステップS55)を実行する。
【0064】
そして、制御部41は、変数iが最大値imaxに達したか否かを判断する印刷完了判定(ステップS65)を実行する。変数iが最大値imaxに達していない場合には、宛名を葉書の表面に印刷したが、未だ裏面に印刷していない葉書があると判定して、ステップS48に戻る。
【0065】
変数iが最大値imaxに達している場合には、全ての印刷処理が完了したと判断して処理を終了する。
【0066】
即ち、画像印刷装置1は、葉書に宛名毎に所定の絵画調変換を行って裏面を印刷することにより、装置は原画像のみを装置内部のメモリに保存しておけばよく、内蔵メモリの負担を軽減させながら、例えば、年賀状の裏面に干支に因んだ画像を印刷させるときに、宛名に応じて異なる雰囲気の様々な絵画調の画像を印刷することができる。
【0067】
なお、本発明において、例えば、画像印刷装置1が自動用紙送り機能により両面印刷機能を有する場合には、画像印刷装置1は、印刷用紙10である年賀状などの葉書の表面の宛名を印刷した後に、裏面印刷開始にあたって、予め表面を印刷した宛名を示す住所録の宛名データが有する絵画調画像の絵画調変換属性に基づいて、選択された原画像の絵画調変換を実行して裏面の印刷を実行させる構成としても構わない。
【0068】
そして、手差しにより一枚づつ印刷するか、又は、画像印刷装置1が両面印刷機能を有して、一枚づつ両面印刷するか、即ち、画像印刷装置1が葉書の一面である表面に宛名を印刷し、他の一面である裏面に原画像を絵画調変換させて印刷する流れについて図9のフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0069】
先ず、ユーザが画像印刷装置1を絵画調変換機能による葉書両面印刷モードに設定して、住所録記憶手段51aに記憶される住所録メモリから宛名を選択し、さらに裏面に印刷する絵画調変換の原画像を原画像記憶手段51b、又は、メモリカード53に記憶されている画像から選択して印刷開始を実行すると、制御部41は、葉書の表面に宛名を印刷するために、住所録記憶手段51aに記憶させる住所録から選択された宛名のデータを読み込む宛名読み込み処理(ステップS80)を実行する。
【0070】
次に、制御部41は、印刷部47を制御して、葉書の表面に読み込んだ宛名の印刷を行う印刷処理(ステップS83)を実行する。
【0071】
制御部41は、宛名のデータを葉書の表面に印刷を完了させると、手差しにより向きを変えて給紙トレイ18に挿入させるか、又は、印刷部47を制御して、自動用紙送り機能により、表面を印刷した葉書を裏面印刷可能なように給紙方向に搬送させる。
【0072】
そして、制御部41は、住所録記憶手段51aに記憶される住所録データから宛名に応じた絵画調変換属性である種別コードを読み込む属性設定処理(ステップS85)を実行する。
【0073】
次に、制御部41は、種別コードに基づいて原画像を絵画調変換する絵画調変換処理(ステップS88)を実行する。
【0074】
そして、制御部41は、印刷部47を制御して、絵画調変換した画像のデータを葉書の裏面に印刷する印刷処理(ステップS90)を実行する。
【0075】
制御部41は、印刷処理(ステップS90)を完了すると、例えば、表示部8に「絵画調変換機能による葉書両面印刷モードを続行しますか?」等のメッセージを表示させる宛名印刷を終了するか否かを判断する終了判定(ステップS95)を実行する。
【0076】
ユーザ操作により印刷終了とされると処理を終了する。また、ユーザ操作により宛名及び原画像を設定されると、宛名読み込み処理(ステップS80)に戻って、次の葉書の宛名を印刷するために宛名を読み込む。
【0077】
このようにして、手差しにより一枚づつ宛名及び絵画調画像の両面印刷を可能とし、又、画像印刷装置1に両面印刷機能を有する場合には、ユーザが表面印刷済の葉書をあらためて給紙トレイにセットする必要がなく、しかも、葉書に宛名毎に所定の絵画調変換を行って裏面を印刷することにより、装置は原画像のみを装置内部のメモリに保存しておけばよく、内蔵メモリの負担を軽減させながら、例えば、年賀状の裏面に干支に因んだ画像を印刷させるときに、宛名に応じて様々な絵画調の画像を印刷させることができる。
【0078】
そして、画像印刷装置1は、例えば、図10に示すように年賀状の裏面の作例として、図10(a)の原画像の虎の画像のデータに対して、絵画調変換機能を用いて図10(b)の水彩画調、図10(c)の油彩画調、図10(d)の色鉛筆画調、図10(e)のパステル画調と絵画調変換させて様々な年賀状を宛名毎に生成することができる。
【0079】
なお、本発明によれば、年賀状の印刷において干支の画像を絵画調に変換させたり、クリマスカードに用いる風景画像や、転居連絡等の挨拶状に用いる画像を宛名に応じて絵画調に変換させて葉書に印刷させるときにも、装置は原画像のみを装置内部のメモリに保存しておけばよく、内蔵メモリの負担を軽減させることができる。
【0080】
以上のように本発明の実施形態によれば、絵画調変換機能を有して宛名等の識別情報に応じて画像を所定の絵画調変換させて、内蔵メモリの負担を軽減させた画像印刷装置1と、その画像印刷装置1の画像印刷方法と、画像印刷装置1に画像印刷方法を実行させるための画像印刷プログラムとを提供することができる。
【0081】
また、本発明の実施形態によれば、絵画調変換属性には、油彩画調、水彩画調、パステル画調及び色鉛筆画調があることにより、相手の性格、趣向に応じて暖色形、寒色系等の
絵画調に設定することができる。
【0082】
そして、本発明の実施形態によれば、住所録の地域毎に絵画調変換属性を設定させることにより、地域の特性に合致した絵画調に設定することができる。
【0083】
さらに、本発明の実施形態によれば、住所録の友人関係、会社関係、親戚関係等の関係性毎に絵画調変換属性を設定させることにより、本人との関係性に基づいた画像に設定することができる。
【0084】
また、本発明の実施形態によれば、複数の葉書を印刷する場合であっても、宛名に応じた絵画調の画像変換を自動で実行することから、葉書の仕分け等の作業を軽減することができる。
【0085】
また、上述した実施形態における各種処理は、コンピュータに実現させることのできる画像印刷プログラムとして、例えば磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどの記憶媒体に書き込んだ状態で各種装置に適用する、あるいは、通信媒体により伝送して各種装置に適用することも可能である。このように本実施形態で述べた各処理を実行させるための画像印刷プログラムを他の電子機器などで実行させることにより、上述した画像印刷装置1を用いた場合と同様の作用効果が得られる。なお、コンピュータは、画像印刷装置1に内蔵されたコンピュータに限定されるわけではなく、上記のような画像印刷プログラムを読み取り可能であって、読み取ったプログラムに従って制御動作を行うCPUなどの演算装置を備えているあらゆる電子機器に組み込まれたコンピュータを含む。
【0086】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0087】
以下に、本願出願の最初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 原画像のデータを絵画調画像のデータに変換して印刷媒体に印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置であって、
前記原画像のデータを記憶させる原画像記憶手段と、
氏名、住所等からなる住所録の宛名データを記憶させる住所録記憶手段と、
印刷する前記原画像を選択させる原画像選択手段と、
前記住所録毎に所定の絵画調画像のデータに変換させるための複数種類の絵画調変換属性の何れかを設定させる属性設定手段と、
印刷する前記住所録を選択させる住所録選択手段と、
選択された前記原画像のデータを前記絵画調変換属性に基づいた絵画調画像のデータに変換させる絵画調変換手段と、
前記住所録の宛名データ及び所定の絵画調画像のデータの印刷を実行する印刷手段と、
を備え、
選択された前記住所録の宛名データの印刷開始の指示に応じて、前記印刷手段に前記印刷媒体の一面に前記住所録の宛名データの印刷を実行させ、前記絵画調変換手段に前記原画像選択手段で選択された前記原画像のデータを前記属性設定手段により前記住所録で設定された前記絵画調変換属性に基づいて絵画調画像のデータに変換させ、前記印刷手段に前記印刷媒体の他の一面に変換された前記絵画調画像のデータの印刷を実行させる制御手段と、を備えることを特徴とする画像印刷装置。
[2] 前記絵画調変換属性には、油彩画調、水彩画調、パステル画調及び色鉛筆画調があることを特徴とする請求項1に記載の画像印刷装置。
[3] 前記属性設定手段が、前記住所録の地域毎に前記絵画調変換属性を設定させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像印刷装置。
[4] 前記属性設定手段が、前記住所録の友人関係、会社関係、親戚関係等の関係性毎に前記絵画調変換属性を設定させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像印刷装置。
[5] 前記画像印刷装置は、さらに連続印刷属性記憶手段を備え、
前記連続印刷属性記憶手段が、前記印刷媒体の一面に前記住所録の宛名データを印刷するときに、前記住所録の宛名データの印刷順に前記住所録の宛名データに基づく前記絵画調画像の前記絵画調変換属性を記憶させることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の画像印刷装置。
[6] 原画像のデータを記憶する原画像記憶手段と、氏名、住所等からなる住所録の宛名データを記憶する住所録記憶手段と、を有し、絵画調画像のデータに変換して印刷媒体に印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置の画像印刷方法であって、
印刷する前記原画像を選択する原画像選択処理と、
前記住所録毎に所定の絵画調画像のデータに変換させるための複数種類の絵画調変換属性の何れかを設定する属性設定処理と、
印刷する前記住所録を選択する住所録選択処理と、
選択された前記原画像のデータを前記絵画調変換属性に基づいた絵画調画像のデータに変換する絵画調変換処理と、
前記住所録の宛名データ及び所定の絵画調画像のデータの印刷を実行する印刷処理と、
を実行し、
選択された前記住所録の宛名データの印刷開始の指示に応じて、前記印刷処理として前記印刷媒体の一面に前記住所録の宛名データの印刷を実行し、前記絵画調変換処理として前記住所録で設定された前記絵画調変換属性に基づいて絵画調画像のデータに変換し、前記印刷処理として前記印刷媒体の他の一面に変換された前記絵画調画像のデータの印刷を実行する処理を実行することを特徴とする画像印刷方法。
[7] 前記絵画調変換属性には、油彩画調、水彩画調、パステル画調及び色鉛筆画調があることを特徴とする請求項6に記載の画像印刷方法。
[8] 前記属性設定処理が、前記住所録の地域毎に前記絵画調変換属性を設定させる処理を実行することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の画像印刷方法。
[9] 前記属性設定処理が、前記住所録の友人関係、会社関係、親戚関係等の関係性毎に前記絵画調変換属性を設定させる処理を実行することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の画像印刷方法。
[10] 前記画像印刷方法において、さらに連続印刷属性記憶処理を実行し、
前記連続印刷属性記憶処理が、前記印刷媒体の一面に前記住所録の宛名データを印刷するときに、前記住所録の宛名データの印刷順に前記住所録の宛名データに基づく前記絵画調画像の前記絵画調変換属性を記憶させる処理を実行することを特徴とする請求項6乃至請求項9の何れかに記載の画像印刷方法。
[11] 原画像のデータを記憶する原画像記憶手段と、氏名、住所等からなる住所録の宛名データを記憶する住所録記憶手段と、を有し、絵画調画像のデータに変換して印刷媒体に印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置の画像印刷方法をコンピュータに実現させるための画像印刷プログラムであって、
印刷する前記原画像を選択する原画像選択処理と、
前記住所録毎に所定の絵画調画像のデータに変換させるための複数種類の絵画調変換属性の何れかを設定する属性設定処理と、
印刷する前記住所録を選択する住所録選択処理と、
選択された前記原画像のデータを前記絵画調変換属性に基づいた絵画調画像のデータに変換する絵画調変換処理と、
前記住所録の宛名データ及び所定の絵画調画像のデータの印刷を実行する印刷処理と、
を実行させ、
選択された前記住所録の宛名データの印刷開始の指示に応じて、前記印刷処理として前記印刷媒体の一面に前記住所録の宛名データの印刷を実行し、前記絵画調変換処理として前記住所録で設定された前記絵画調変換属性に基づいて絵画調画像のデータに変換し、前記印刷処理として前記印刷媒体の他の一面に変換された前記絵画調画像のデータの印刷を実行する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする画像印刷プログラム。
[12] 前記絵画調変換属性には、油彩画調、水彩画調、パステル画調及び色鉛筆画調があることを特徴とする請求項11に記載の画像印刷プログラム。
[13] 前記属性設定処理が、前記住所録の地域毎に前記絵画調変換属性を設定させる処理をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の画像印刷プログラム。
[14] 前記属性設定処理が、前記住所録の友人関係、会社関係、親戚関係等の関係性毎に前記絵画調変換属性を設定させる処理をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の画像印刷プログラム。
[15] 前記画像印刷プログラムにおいて、さらに連続印刷属性記憶処理を実行させ、
前記連続印刷属性記憶処理が、前記印刷媒体の一面に前記住所録の宛名データを印刷するときに、前記住所録の宛名データの印刷順に前記住所録の宛名データに基づく前記絵画調画像の前記絵画調変換属性を記憶させる処理をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項11乃至請求項14の何れかに記載の画像印刷プログラム。
【符号の説明】
【0088】
1 画像印刷装置 2 筐体
3 キーボード
5 排紙口 6 記憶媒体挿入口
8 表示部 10 印刷用紙
15 取っ手 16 空腔部
18 給紙トレイ 19 ピックアップローラ
20a,20b 搬送ローラ 21 印刷ヘッド
22a,22b 排紙ローラ
30 電源スイッチキー 32 カーソルキー
34 実行キー 36 文字・数字キー
41 制御部 45 入力部
47 印刷部 49 音声案内部
51 ROM 51a 住所録記憶手段
51b 原画像記憶手段 51c 画像印刷プログラム
52 RAM 52a 連続印刷属性記憶手段
52b ワークメモリ
53 メモリカード
55 印刷機構 56 搬送機構


【特許請求の範囲】
【請求項1】
原画像のデータを絵画調画像のデータに変換して印刷媒体に印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置であって、
前記原画像のデータを記憶させる原画像記憶手段と、
氏名、住所等からなる住所録の宛名データを記憶させる住所録記憶手段と、
印刷する前記原画像を選択させる原画像選択手段と、
前記住所録毎に所定の絵画調画像のデータに変換させるための複数種類の絵画調変換属性の何れかを設定させる属性設定手段と、
印刷する前記住所録を選択させる住所録選択手段と、
選択された前記原画像のデータを前記絵画調変換属性に基づいた絵画調画像のデータに変換させる絵画調変換手段と、
前記住所録の宛名データ及び所定の絵画調画像のデータの印刷を実行する印刷手段と、
を備え、
選択された前記住所録の宛名データの印刷開始の指示に応じて、前記印刷手段に前記印刷媒体の一面に前記住所録の宛名データの印刷を実行させ、前記絵画調変換手段に前記原画像選択手段で選択された前記原画像のデータを前記属性設定手段により前記住所録で設定された前記絵画調変換属性に基づいて絵画調画像のデータに変換させ、前記印刷手段に前記印刷媒体の他の一面に変換された前記絵画調画像のデータの印刷を実行させる制御手段と、を備えることを特徴とする画像印刷装置。
【請求項2】
前記絵画調変換属性には、油彩画調、水彩画調、パステル画調及び色鉛筆画調があることを特徴とする請求項1に記載の画像印刷装置。
【請求項3】
前記属性設定手段が、前記住所録の地域毎に前記絵画調変換属性を設定させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像印刷装置。
【請求項4】
前記属性設定手段が、前記住所録の友人関係、会社関係、親戚関係等の関係性毎に前記絵画調変換属性を設定させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像印刷装置。
【請求項5】
前記画像印刷装置は、さらに連続印刷属性記憶手段を備え、
前記連続印刷属性記憶手段が、前記印刷媒体の一面に前記住所録の宛名データを印刷するときに、前記住所録の宛名データの印刷順に前記住所録の宛名データに基づく前記絵画調画像の前記絵画調変換属性を記憶させることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の画像印刷装置。
【請求項6】
原画像のデータを記憶する原画像記憶手段と、氏名、住所等からなる住所録の宛名データを記憶する住所録記憶手段と、を有し、絵画調画像のデータに変換して印刷媒体に印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置の画像印刷方法であって、
印刷する前記原画像を選択する原画像選択処理と、
前記住所録毎に所定の絵画調画像のデータに変換させるための複数種類の絵画調変換属性の何れかを設定する属性設定処理と、
印刷する前記住所録を選択する住所録選択処理と、
選択された前記原画像のデータを前記絵画調変換属性に基づいた絵画調画像のデータに変換する絵画調変換処理と、
前記住所録の宛名データ及び所定の絵画調画像のデータの印刷を実行する印刷処理と、
を実行し、
選択された前記住所録の宛名データの印刷開始の指示に応じて、前記印刷処理として前記印刷媒体の一面に前記住所録の宛名データの印刷を実行し、前記絵画調変換処理として前記住所録で設定された前記絵画調変換属性に基づいて絵画調画像のデータに変換し、前記印刷処理として前記印刷媒体の他の一面に変換された前記絵画調画像のデータの印刷を実行する処理を実行することを特徴とする画像印刷方法。
【請求項7】
前記絵画調変換属性には、油彩画調、水彩画調、パステル画調及び色鉛筆画調があることを特徴とする請求項6に記載の画像印刷方法。
【請求項8】
前記属性設定処理が、前記住所録の地域毎に前記絵画調変換属性を設定させる処理を実行することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の画像印刷方法。
【請求項9】
前記属性設定処理が、前記住所録の友人関係、会社関係、親戚関係等の関係性毎に前記絵画調変換属性を設定させる処理を実行することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の画像印刷方法。
【請求項10】
前記画像印刷方法において、さらに連続印刷属性記憶処理を実行し、
前記連続印刷属性記憶処理が、前記印刷媒体の一面に前記住所録の宛名データを印刷するときに、前記住所録の宛名データの印刷順に前記住所録の宛名データに基づく前記絵画調画像の前記絵画調変換属性を記憶させる処理を実行することを特徴とする請求項6乃至請求項9の何れかに記載の画像印刷方法。
【請求項11】
原画像のデータを記憶する原画像記憶手段と、氏名、住所等からなる住所録の宛名データを記憶する住所録記憶手段と、を有し、絵画調画像のデータに変換して印刷媒体に印刷する絵画調印刷の機能を備えた画像印刷装置の画像印刷方法をコンピュータに実現させるための画像印刷プログラムであって、
印刷する前記原画像を選択する原画像選択処理と、
前記住所録毎に所定の絵画調画像のデータに変換させるための複数種類の絵画調変換属性の何れかを設定する属性設定処理と、
印刷する前記住所録を選択する住所録選択処理と、
選択された前記原画像のデータを前記絵画調変換属性に基づいた絵画調画像のデータに変換する絵画調変換処理と、
前記住所録の宛名データ及び所定の絵画調画像のデータの印刷を実行する印刷処理と、
を実行させ、
選択された前記住所録の宛名データの印刷開始の指示に応じて、前記印刷処理として前記印刷媒体の一面に前記住所録の宛名データの印刷を実行し、前記絵画調変換処理として前記住所録で設定された前記絵画調変換属性に基づいて絵画調画像のデータに変換し、前記印刷処理として前記印刷媒体の他の一面に変換された前記絵画調画像のデータの印刷を実行する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする画像印刷プログラム。
【請求項12】
前記絵画調変換属性には、油彩画調、水彩画調、パステル画調及び色鉛筆画調があることを特徴とする請求項11に記載の画像印刷プログラム。
【請求項13】
前記属性設定処理が、前記住所録の地域毎に前記絵画調変換属性を設定させる処理をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の画像印刷プログラム。
【請求項14】
前記属性設定処理が、前記住所録の友人関係、会社関係、親戚関係等の関係性毎に前記絵画調変換属性を設定させる処理をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の画像印刷プログラム。
【請求項15】
前記画像印刷プログラムにおいて、さらに連続印刷属性記憶処理を実行させ、
前記連続印刷属性記憶処理が、前記印刷媒体の一面に前記住所録の宛名データを印刷するときに、前記住所録の宛名データの印刷順に前記住所録の宛名データに基づく前記絵画調画像の前記絵画調変換属性を記憶させる処理をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項11乃至請求項14の何れかに記載の画像印刷プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−218372(P2012−218372A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−88707(P2011−88707)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】