画像合成装置
【課題】読取可能なサイズよりも大きな原稿を、複数回に分割して読み取り、読み取った複数の画像を接合し、1つの画像として出力する場合、ずれの許容範囲を広くすることができ、ずれた場合でも少ない操作で済む画像合成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】画像を読み取る読取手段と、上記読取手段が読み取った画像データを保存する画像メモリと、上記画像メモリ内の複数の画像を合成する画像合成手段とを具備する画像合成装置において、原稿を複数回に分けて読み取る際に、原稿の大きさと、それまでに読み取った画像領域の大きさと、その後に読み取ることが可能な画像領域の大きさとに基づいて、読み取った原稿の画像領域の大きさが、読み取った画像データを接合するのに必要な大きさよりも小さいかどうかを判別し、この判別結果に基づいて、上記画像合成手段を制御する画像合成装置である。
【解決手段】画像を読み取る読取手段と、上記読取手段が読み取った画像データを保存する画像メモリと、上記画像メモリ内の複数の画像を合成する画像合成手段とを具備する画像合成装置において、原稿を複数回に分けて読み取る際に、原稿の大きさと、それまでに読み取った画像領域の大きさと、その後に読み取ることが可能な画像領域の大きさとに基づいて、読み取った原稿の画像領域の大きさが、読み取った画像データを接合するのに必要な大きさよりも小さいかどうかを判別し、この判別結果に基づいて、上記画像合成手段を制御する画像合成装置である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、読み取った複数の画像を合成する画像合成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
原稿台において読取が可能なサイズの原稿よりも、大きな原稿を、複数回に分割して読み取り、これら読み取った複数の画像を接合し、1つの画像として出力する発明が知られている。
【0003】
画像合成装置において、原稿を読み取った際に、原稿台の指定された位置から、原稿がずれ、または傾いた結果、十分な読み取り範囲を確保することができず、複数の画像を繋ぎ合わせた際に、画像欠損が生じる場合がある。このために、原稿を読み取った際に、読み取り範囲が接合に十分であるかどうかを判別し、不十分である場合には、読み直しを促す必要がある。
【0004】
この対策として、原稿を2回に分けて読み取る際に、毎回、原稿の半分の領域に、接合に必要なオーバーラップ領域を合わせた分を、読み取ったか否かを判別し、読み取れなければ、その旨を警告する装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
また、原稿に印字された画像をマッチングし、マッチングの結果、検出された画像のずれを警告の判別に用いる装置が知られている(たとえば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平07−115534号公報
【特許文献2】特開平11−134500号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来例では、ユーザが原稿台に原稿をセットする際に、原稿台の指定された位置に合わせるように注意して、原稿台に原稿を置いても、原稿台からずれる可能性が大きい。
【0007】
したがって、上記従来例では、原稿を読み取った際に、読み取り範囲が接合に十分であるかどうかの判別基準として、僅かなずれしか許容しなければ、ユーザは何度も読み直しを強いられ、不便であるという問題がある。できるだけ、ずれの許容範囲を広くし、ずれた場合でも、できるだけ少ない操作で済むようにすることが望まれている。
【0008】
本発明は、読取可能なサイズよりも大きな原稿を、複数回に分割して読み取り、読み取った複数の画像を接合し、1つの画像として出力する場合、ずれの許容範囲を広くすることができ、ずれた場合でも少ない操作で済む画像合成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、画像を読み取る読取手段と、上記読取手段が読み取った画像データを保存する画像メモリと、上記画像メモリに保存されている複数の画像を合成する画像合成手段とを具備する画像合成装置において、原稿を複数回に分けて読み取る際に、原稿の大きさと、それまでに読み取った画像領域の大きさと、その後に読み取ることが可能な画像領域の大きさとに基づいて、読み取った原稿の画像領域の大きさが、読み取った画像データを接合するのに必要な大きさよりも小さいかどうかを判別する判別手段と、上記判別手段による判別結果に基づいて、上記画像合成手段を制御する制御手段とを有する画像合成装置である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、読取可能なサイズよりも大きな原稿を、複数回に分割して読み取り、読み取った複数の画像を接合し、1つの画像として出力する場合、ずれの許容範囲を広くすることができ、ずれた場合でも少ない操作で済むという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
発明を実施するための最良の形態は、次の実施例である。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明の実施例1である読取装置100の外観を示す図である。
【0013】
読取装置100は、画像合成装置の例であり、原稿台に原稿を載せて原稿を読み取り、これら読み取った複数の画像を互いに接合し、インクジェットプリンタである記録手段207(図2参照)を用いて印刷する装置である。
【0014】
実施例1は、原稿台101において読取が可能なサイズの原稿よりも大きな原稿を複数回に分割して、読み取る実施例である。具体的には、B4サイズの原稿を、A4サイズの原稿を、2回に分けて読み取り、読み取った2つの画像を接合手段で接合し、A4サイズで出力する。
【0015】
原稿台101は、原稿を読み取る際に、原稿をセットする。原稿蓋102は、原稿を読み取る際に、外部の光を遮断するために用いる。印刷用紙挿入口103は、印刷用紙を挿入する入口である。印刷用紙排出口104は、印刷済みの印刷用紙が排出される出口である。
【0016】
図2は、読取装置100の構成例を示す図である。
【0017】
CPU201は、中央演算処理部であり、読取装置100の全体を制御する。ROM202は、プログラム及びデータを記憶する。DRAM203は、画像メモリ等の一時記憶領域等から成る記憶手段である。操作手段204は、ユーザが操作を行うキーで構成されている。
【0018】
表示手段205は、グラフィックやメッセージ等、画面情報をカラー表示する手段である。読取手段206は、原稿を読み取る手段である。記録手段207は、インクジェット機構を持つ手段である。システムバス208は、読取装置100の各部のデータ通信を行う際に用いる。
【0019】
読取装置100は、画像を読み取る読取手段と、上記読取手段が読み取った画像データを保存する画像メモリと、上記画像メモリに保存されている複数の画像を合成する画像合成手段とを具備する装置である。
【0020】
CPU201は、原稿を複数回に分けて読み取る際に、原稿の大きさと、それまでに読み取った画像領域の大きさと、その後に読み取ることが可能な画像領域の大きさとに基づいて、判別する判別手段の例である。つまり、CPU201は、読み取った原稿の画像領域の大きさが、読み取った画像データを接合するのに必要な大きさよりも小さいかどうかを判別する判別手段の例である。
【0021】
CPU201は、上記判別手段による判別結果に基づいて、上記画像合成手段を制御する制御手段の例である。
【0022】
この場合、上記制御手段は、読み取った画像領域が、上記接合に必要な大きさよりも小さいと判別すると、読み直しを促す手段である。また、上記制御手段は、読み取った画像領域が、上記接合に必要な大きさよりも小さくないと判別すると、次の部分の読み取りに遷移する手段である。さらに、上記制御手段は、原稿の最後の部分を読み取った際に、読み取った画像領域の大きさが、上記接合に必要な大きさよりも小さいと判別すると、読み取った複数の部分の中で、読取範囲が最も不足している部分の読み直しを促す手段の例である。
【0023】
また、読み取った複数の部分の中で、読取範囲が最も不足している部分の読み直しを促した後に、画像を読み直した際に、上記判別手段を用いて再び判別する。そして、上記制御手段は、上記接合に必要な大きさよりも小さいと判別すると、読み取った複数の部分の中で、読取範囲が最も不足している部分の読み直しを促す手段である。
【0024】
さらに、原稿の最初の部分または原稿の最後の部分を読み取った際に、読み取った画像領域が、原稿の端部を含むかどうかを判別する第2の判別手段が設けられている。また、上記制御手段は、読み取った画像領域が原稿の端部を含まないと上記第2の判別手段が判別すると、読み取った画像領域の大きさに関わらず、読み直しを促す手段である。
【0025】
図3は、読取装置100に設けられている操作手段204の外観構成を示す図である。
【0026】
表示手段205は、ドットマトリクスLCDで構成されている。十字キー301は、表示手段のカーソル移動等に用いる。セットキー302は、設定入力キーである。機能キー303は、機能設定等に用いる。スタートキー304は、印刷の開始等機能の実行に用いる。
【0027】
図4は、読取装置100に設けられている読取手段206の詳細を示す図である。
【0028】
読取手段206は、原稿台101と、原稿をセットするためのガラス台401と、ユーザに対して原稿をセットする位置を指示するための原稿位置マーカ402と、原稿を読み取るための読取センサ403とを有する。スキャナ読取範囲の縦の長さLmaxhと、横の長さLmaxwとが定められている。Lmaxh×Lmaxwの領域が、スキャナが読取可能な最大領域である。
【0029】
図5は、実施例1で用いる原稿500と、1回目の読取範囲(上部読取範囲)と、2回目の読取範囲とを示す図である。なお、1回目の読取範囲を上部読取範囲とも言い、2回目の読取範囲を下部読み取り範囲とも言う。1回目の読取範囲を上部読取範囲とし、2回目の読取範囲を下部読み取り範囲としているが、その逆であってもよい。
【0030】
図5において、原稿500は、B4サイズの縦長の原稿全体を示す。原稿の縦の長さをLhとし、原稿の横の長さを、Lwとする。
【0031】
原稿500は、上部、下部の順に2回に分けて読み取り、原稿500の上部読取長Laと、原稿500の下部読取長Lbとを得る。
【0032】
オーバーラップ領域の縦の長さの最小値Ldは、2つの画像を接合する際に必要な、上部読取範囲、下部読取範囲の両方に含まれているオーバーラップ領域の縦の長さの最小値である。原稿500を2回に分けて読み取り、接合する際には、オーバーラップ領域の縦の長さの最小値Ldで定めた領域と、同等またはそれよりも広いオーバーラップ領域が確保されるように読み取る。
【0033】
実施例1では、オーバーラップ領域の縦の長さの最小値Ldを、5mmとするが、オーバーラップ領域の縦の長さの最小値Ldの値は、要求される接合精度に応じて、0mm以上の値を設定する。
【0034】
次に、読取装置100を用いて、原稿500を読み取る手順について説明する。
【0035】
図16は、読取装置100における画像合成の動作を示すフローチャートである。
【0036】
なお、図16に示すフローチャートでは、原稿500の下部である第2の部分の読取が完了したか否かの状態をフラグの値として保持し、判別の分岐の条件に用いる。なお、原稿500の上部を、第1の部分とし、原稿500の下部を、第2の部分とする。
【0037】
図6は、原稿500のサイズを入力させるために表示手段205に表示する原稿サイズ入力画面600を示す図である。
【0038】
まず、下部読取完了フラグをOFFにする(S1601)。続いて、原稿サイズ入力画面600に示す画面を表示し、原稿サイズを入力させる(S1602)。図6において、選択可能な原稿サイズが、表示欄601、602に表示されている。原稿サイズを入力する際に、十字キー301で、原稿サイズB4を示す原稿サイズ602にカーソルを合わせ、セットキー302を使用して確定する。
【0039】
続いて、原稿500の上部をスキャンする(S1603)。
【0040】
図7は、図4で説明した原稿台101を用いて、原稿500の上部を読み取る際のイメージを示す図である。
【0041】
ガラス台401の上に、原稿500の上部を、その読取面が下になるようにセットする。この場合、原稿500の上部右端が、原稿位置マーカ402に突き当たるようにセットする。原稿500をセットし終わると、読取センサ403が画像をスキャンする。
【0042】
スキャンを終わると、図4で説明したスキャナ読取範囲(Lmaxh×Lmaxw)の中に、原稿500の上端が含まれているかどうかを判別する(S1604)。
【0043】
図17は、読み取った画像領域に、原稿500の端部が含まれているかどうかを判別する場合に、読取範囲の座標と、検出する原稿500の縁とのイメージを示す図である。
【0044】
スキャナ読取範囲に対し、図17に示すように、X軸1701、Y軸1702とし、原稿位置マーカ402が指す位置を、原点1703とする。スキャン時に、原稿500の縁EA、EB、ECを検出する。検出した縁EA、EB、ECを形成するそれぞれの直線の式を求める。次に、縁EAの式と縁EBの式との交点が、原稿500の角CDの座標(Xd,Yd)であり、縁EBの式と縁ECの式との交点が、原稿500の角CEの座標(Xe,Ye)である。その後に、次の式を用いて、角CDの座標と角CEの座標とが、スキャナ読取範囲内にあるかどうかを判別する。
【0045】
F:0≦Xd≦Lmaxw ……………式(a)
G:0≦Yd≦Lmaxh ……………式(b)
H:0≦Xe≦Lmaxw ……………式(c)
I:0≦Ye≦Lmaxh ……………式(d)
F∩G∩H∩I …………………………式(e)
角CDの座標(Xd,Yd)、角CEの座標(Xe,Ye)が、上記式(e)を満たせば、原稿500の上端が、スキャナ読取範囲内に含まれていると判別する。角CDの座標(Xd,Yd)、角CEの座標(Xe,Ye)が、上記式(e)を満たさなければ、原稿500の上端が、スキャナ読取範囲内に含まれていないと判別する。
【0046】
図8は、原稿500の上端が読取範囲から外れている場合の例を示す図である。
【0047】
図10は、読み直しを警告するために、表示手段205に表示する画面の例を示す図である。
【0048】
原稿500の上端が読み取り範囲に含まれていないと判別すると、原稿500の上部のスキャンをし直すために、S1603へ進む。このときに、図10の読み直し警告画面1000を表示し、原稿500をセットし直すことをユーザに促す。
【0049】
ユーザが原稿500をセットし直した後に、表示欄1001に、フォーカスが当たっている状態で、セットキー302を押すと、スキャンを開始する。原稿500の上端が読み取り範囲に含まれていると判別すると、すなわち、図7に示すような場合、S1605へ進む。
【0050】
S1604で、上部読取範囲の中に原稿500の上端が含まれていると判別すると、スキャンした原稿500の上部の読取長を認識する(S1605)。このときに、図7に示すように、原稿500の中で、図4で説明したスキャナ読取範囲(Lmaxh×Lmaxw)内にあり、原稿500の横の長さをLwとし、長方形であると認識できる最大領域の縦の長さを、上部読取長Laとする。
【0051】
下部読取完了フラグがOFFであるか否かを判別する(S1606)。下部読取完了フラグがOFFであれば、S1607へ進み、ONであれば、S1611へ進む。
【0052】
S1605で認識した上部読取長Laが、規定値内にあるか否かを判別する(S1607)。図4に示す原稿台のスキャナ読取範囲と、原稿サイズと2つの画像とを接合する場合に必要なオーバーラップ領域(図5参照)とを考慮し、上部読取長Laが接合に最低限必要な範囲をカバーできるかどうかを判別する。具体的には、以下の式(f)を、判別に用いる。
【0053】
La≧Lh−Lmaxh+Ld ……………式(f)
図9は、原稿500の上部を原稿台101にセットする際に、原稿500が大きく傾き、原稿位置マーカ402から大きくずれているので、上部読取長Laが、式(f)を満たさない場合を示す図である。
【0054】
このように、上部読取長Laが、上記式(f)を満たしていなければ、上部をスキャンし直すために、S1603へ進む。この場合、図10に示す読み直し警告画面1000を表示し、原稿500をセットし直すことをユーザに促す。原稿500をセットし直した後に、表示欄1001にフォーカスがあたっている状態で、セットキー302を押すと、スキャンを開始する。上部読取長Laが、上記式(f)を満たす場合、S1608へ進む。
【0055】
S1607で、上部読取長Laが、上記式(f)を満たすと判別すると、原稿500の下部のスキャンへ遷移する(S1608)。
【0056】
図11は、図4で説明した原稿台101を用いて、図5で説明した原稿500の下部を読み取る際のイメージを示す図である。
【0057】
原稿500の下部を読み取る際に、原稿500の上下を逆さまにしてから、ガラス台401の上に、原稿500の下部を、読取面が下になるようにセットする。この場合、原稿500の下部左端が、原稿位置マーカ402に突き当たるようにセットする。原稿500をセットし終わると、読取センサ403が画像をスキャンする。
【0058】
スキャンが終わると、図4で説明したスキャナ読取範囲(Lmaxh×Lmaxw)の中に、原稿500の下端が含まれているかどうかを判別する(S1609)。スキャナ読取範囲に対して、図17に示すように、X軸1701、Y軸1702とし、原稿位置マーカ402が指す位置を、原点1703とする。スキャン時に、原稿500の縁EA、EB、ECを検出する。検出した縁EA、EB、ECのそれぞれが形成する直線の式を求める。次に、縁EAの式と縁EBの式との交点が、原稿500の角CDの座標(Xd,Yd)であり、縁EBの式と縁ECの式との交点が、原稿500の角CEの座標(Xe,Ye)である。
【0059】
その後に、次の式を用いて、角CDの座標と角CEの座標とが、スキャナ読取範囲内にあるかどうかを判別する。
【0060】
F:0≦Xd≦Lmaxw ……………式(a)
G:0≦Yd≦Lmaxh ……………式(b)
H:0≦Xe≦Lmaxw ……………式(c)
I:0≦Ye≦Lmaxh ……………式(d)
F∩G∩H∩I …………………………式(e)
角CDの座標(Xd,Yd)、角CEの座標(Xe,Ye)が、上記式(e)を満たせば、原稿500の下端が、スキャナ読取範囲に含まれていると判別する。角CDの座標(Xd,Yd)、角CEの座標(Xe,Ye)が、上記式(e)を満たさなければ、原稿500の下端が、スキャナ読取範囲に含まれていないと判別する。
【0061】
図12は、原稿500の下端が、読取範囲から外れている場合を示す図である。
【0062】
原稿500の下端が、スキャナ読取範囲に含まれていないと判別すると、原稿500の下部のスキャンをし直すために、S1608へ進む。
【0063】
図15は、第2の部分の読み直しを警告するために、表示手段205に表示する画面の例を示す図である。
【0064】
この場合、図15の第2の部分の読み直し警告画面1500を表示し、原稿500をセットし直すことを促す。原稿500をセットし直した後に、表示欄1001にフォーカスが当たっている状態で、セットキー302を押すと、スキャンを開始する。原稿500の下端が、スキャナ読取範囲に含まれていると判別すると(図11に示す場合には)、S1610へ進む。
【0065】
S1609で、下部読取範囲の中に、原稿500の下端が含まれていると判別すると、続いて、スキャンした原稿500の下部の読取長を認識する(S1610)。この場合、図11に示すように、原稿500の中で、図4で説明したスキャナ読取範囲(Lmaxh×Lmaxw)内にあり、原稿500の横の長さをLwとし、長方形であると認識できる最大領域の縦の長さを、下部読取長Lbとする。
【0066】
S1610で認識した下部読取長Lbが、規定値内にあるか否かを判別する(S1611)。S1604で認識した上部読取長La、原稿サイズと2つの画像を接合する際に必要なオーバーラップ領域(図5参照)を考慮し、下部読取長Lbが、接合するために最低限必要な範囲をカバーできているかどうかを判別する。具体的には、次の式(g)を判別に用いる。
【0067】
Lb≧Lh−La+Ld ……………式(g)
上部読取長La、下部読取長Lbが、上記式(g)を満たせば、原稿500の上部、下部の読取が完了したとして、上記フローチャートを終了する。
【0068】
図13は、原稿500の下部を、原稿台101にセットする際に、原稿500が大きく傾き、原稿位置マーカ402から大きくずれているので、上部読取長La、下部読取長Lbが、上記式(g)を満たさない場合を示す図である。
【0069】
このように、下部読取長Lbが、上記式(g)を満たしていなければ、S1612へ進む。
【0070】
上部読取長La、下部読取長Lbが、上記式(g)を満たしていなければ、上部読取長Laと下部読取長Lbとを比較し(S1612)、小さい方を、スキャンし直す。具体的には、以下の式(h)を判別に用いる。
【0071】
Lb>La ……………式(h)
上記式(h)を満たさなければ、原稿500の下部をスキャンし直すために、S1608へ進む。この場合、図15の第2の部分読み直し警告画面1500を表示し、原稿500をセットし直すことを、ユーザに促す。
【0072】
原稿500をセットし直した後に、表示欄1001に、フォーカスが当たっている状態で、セットキー302を押すと、スキャンを開始する。上記式(h)を満たす場合、S1613へ進む。
【0073】
S1612で、上記式(h)を満たすと判別されると、第2の部分読取完了フラグを、ONにする(S1613)。
【0074】
図14は、第1の部分(原稿500の上部)の読み直しの警告を行うために表示手段205に表示する画面の例を示す図である。
【0075】
続いて、原稿500の上部をスキャンし直すために、S1603へ進む。この場合、図14の第1の部分読み直し警告画面1400を、表示し、原稿500をセットし直すことをユーザに促す。原稿500をセットし直した後に、表示欄1001にフォーカスが当たっていれば、セットキー302を押すことによって、スキャンを開始する。
【0076】
スキャンし直すため、S1603またはS1608へ進んだ場合の処理については、上記の通りである。
【0077】
上記のように、原稿500の上部、下部の読取範囲が不足している場合には、図16に示すフローチャートに従って適宜読み直しを行い、S1611の判別で、上部読取長La、下部読取長Lbが上記式(g)を満たした時点で、読取完了として処理を終了する。上部、下部の読取が完了すれば、2つの画像を接合し、接合した画像を出力する。
【0078】
実施例1は、B4サイズの原稿500を、A4サイズの原稿台で、2回に分けて読み取り、2つの画像を接合手段で接合し、A4サイズで出力する場合の実施例であるが、原稿500をB4サイズに限定する必要はなく、他の定型サイズにも、適用できる。定形外のサイズに適用する場合、図16のS1602において、原稿500のサイズを、読取装置100に知らせるようにすれば、実施例1を、上記と同様に適用することができる。分割する回数を、2回に限定する必要はない。また、出力サイズを、A4サイズに限定する必要はない。
【0079】
読み直しを必要とするときに警告する場合、実施例1では、警告画面を表示するが、画面を表示するのではなく、ランプや音声を用いて警告するようにしてもよい。
【0080】
読み取った画像領域に、原稿500の端部が含まれているかどうかを判別する場合、原稿500の端部の具体的な検出方法には、実施例1における検出方法に限定する必要はない。
【0081】
実施例1に記載されている構成要素の相対配置、表示画面等は、特定的な記載がない限り、それらのみに限定されるものではない。
【0082】
なお、実施例1における各手段を工程に置き換えれば、実施例1を、画像合成装の制御方法の発明として把握することができる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、読取手段で複数回に分けて原稿500を読み取り、複数の画像を合成して出力するシステムに最適である。画像の合成方法によらず、画像欠損を防止しながら、できるだけ原稿500をセットする際のずれの許容範囲を広くし、ユーザの使い勝手を向上させるために有効である。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の実施例1である読取装置100の外観を示す図である。
【図2】読取装置100の構成例を示す図である。
【図3】読取装置100に設けられている操作手段204の外観構成を示す図である。
【図4】読取装置100に設けられている読取手段206の詳細を表す図である。
【図5】実施例1で用いる原稿500と、1回目の読取範囲と、2回目の読取範囲とを示す図である。
【図6】原稿500のサイズを入力させるために表示手段205に表示する画面の例を示す図である。
【図7】図4で説明した原稿台101を用いて、原稿500の上部を読み取る際のイメージを示す図である。
【図8】原稿500の上端が読取範囲から外れている場合のイメージを示す図である。
【図9】原稿500の上部を原稿台101にセットする際に、原稿500が大きく傾き、原稿位置マーカ402から大きくずれているので、上部読取長Laが、式(f)を満たさない場合のイメージを示す図である。
【図10】読み直しを警告するために、表示手段205に表示する画面の例を示す図である。
【図11】図4で説明した原稿台101を用いて、図5で説明した原稿500の下部を読み取る際のイメージを示す図である。
【図12】原稿500の下端が、読取範囲から外れている場合のイメージを示す図である。
【図13】原稿500の下部を、原稿台101にセットする際に、原稿500が大きく傾き、原稿位置マーカ402から大きくずれているので、上部読取長La、下部読取長Lbが、上記式(g)を満たさない場合のイメージを示す図である。
【図14】第1の部分の読み直しの警告を行うために表示手段205に表示する画面の例を示す図である。
【図15】第2の部分の読み直しを警告するために、表示手段205に表示する画面の例を示す図である。
【図16】読取装置100における画像合成の動作を示すフローチャートである。
【図17】読み取った画像領域に、原稿500の端部が含まれているかどうかを判別する場合に、読取範囲の座標と、検出する原稿500の縁とのイメージを示す図である。
【符号の説明】
【0085】
100…読取装置、
101…原稿台、
201…CPU、
202…ROM、
203…DRAM、
204…操作手段、
205…表示手段、
206…読取手段、
207…記録手段、
Lh…原稿の縦の長さ、
Lw…原稿の横の長さ、
La…原稿の上部読取長、
Lb…原稿の下部読取長、
Ld…オーバーラップ領域の縦の長さの最小値、
600…原稿サイズ入力画面、
EA、EB、EC…原稿の縁、
CD、CE…原稿の角。
【技術分野】
【0001】
本発明は、読み取った複数の画像を合成する画像合成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
原稿台において読取が可能なサイズの原稿よりも、大きな原稿を、複数回に分割して読み取り、これら読み取った複数の画像を接合し、1つの画像として出力する発明が知られている。
【0003】
画像合成装置において、原稿を読み取った際に、原稿台の指定された位置から、原稿がずれ、または傾いた結果、十分な読み取り範囲を確保することができず、複数の画像を繋ぎ合わせた際に、画像欠損が生じる場合がある。このために、原稿を読み取った際に、読み取り範囲が接合に十分であるかどうかを判別し、不十分である場合には、読み直しを促す必要がある。
【0004】
この対策として、原稿を2回に分けて読み取る際に、毎回、原稿の半分の領域に、接合に必要なオーバーラップ領域を合わせた分を、読み取ったか否かを判別し、読み取れなければ、その旨を警告する装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
また、原稿に印字された画像をマッチングし、マッチングの結果、検出された画像のずれを警告の判別に用いる装置が知られている(たとえば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平07−115534号公報
【特許文献2】特開平11−134500号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来例では、ユーザが原稿台に原稿をセットする際に、原稿台の指定された位置に合わせるように注意して、原稿台に原稿を置いても、原稿台からずれる可能性が大きい。
【0007】
したがって、上記従来例では、原稿を読み取った際に、読み取り範囲が接合に十分であるかどうかの判別基準として、僅かなずれしか許容しなければ、ユーザは何度も読み直しを強いられ、不便であるという問題がある。できるだけ、ずれの許容範囲を広くし、ずれた場合でも、できるだけ少ない操作で済むようにすることが望まれている。
【0008】
本発明は、読取可能なサイズよりも大きな原稿を、複数回に分割して読み取り、読み取った複数の画像を接合し、1つの画像として出力する場合、ずれの許容範囲を広くすることができ、ずれた場合でも少ない操作で済む画像合成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、画像を読み取る読取手段と、上記読取手段が読み取った画像データを保存する画像メモリと、上記画像メモリに保存されている複数の画像を合成する画像合成手段とを具備する画像合成装置において、原稿を複数回に分けて読み取る際に、原稿の大きさと、それまでに読み取った画像領域の大きさと、その後に読み取ることが可能な画像領域の大きさとに基づいて、読み取った原稿の画像領域の大きさが、読み取った画像データを接合するのに必要な大きさよりも小さいかどうかを判別する判別手段と、上記判別手段による判別結果に基づいて、上記画像合成手段を制御する制御手段とを有する画像合成装置である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、読取可能なサイズよりも大きな原稿を、複数回に分割して読み取り、読み取った複数の画像を接合し、1つの画像として出力する場合、ずれの許容範囲を広くすることができ、ずれた場合でも少ない操作で済むという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
発明を実施するための最良の形態は、次の実施例である。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明の実施例1である読取装置100の外観を示す図である。
【0013】
読取装置100は、画像合成装置の例であり、原稿台に原稿を載せて原稿を読み取り、これら読み取った複数の画像を互いに接合し、インクジェットプリンタである記録手段207(図2参照)を用いて印刷する装置である。
【0014】
実施例1は、原稿台101において読取が可能なサイズの原稿よりも大きな原稿を複数回に分割して、読み取る実施例である。具体的には、B4サイズの原稿を、A4サイズの原稿を、2回に分けて読み取り、読み取った2つの画像を接合手段で接合し、A4サイズで出力する。
【0015】
原稿台101は、原稿を読み取る際に、原稿をセットする。原稿蓋102は、原稿を読み取る際に、外部の光を遮断するために用いる。印刷用紙挿入口103は、印刷用紙を挿入する入口である。印刷用紙排出口104は、印刷済みの印刷用紙が排出される出口である。
【0016】
図2は、読取装置100の構成例を示す図である。
【0017】
CPU201は、中央演算処理部であり、読取装置100の全体を制御する。ROM202は、プログラム及びデータを記憶する。DRAM203は、画像メモリ等の一時記憶領域等から成る記憶手段である。操作手段204は、ユーザが操作を行うキーで構成されている。
【0018】
表示手段205は、グラフィックやメッセージ等、画面情報をカラー表示する手段である。読取手段206は、原稿を読み取る手段である。記録手段207は、インクジェット機構を持つ手段である。システムバス208は、読取装置100の各部のデータ通信を行う際に用いる。
【0019】
読取装置100は、画像を読み取る読取手段と、上記読取手段が読み取った画像データを保存する画像メモリと、上記画像メモリに保存されている複数の画像を合成する画像合成手段とを具備する装置である。
【0020】
CPU201は、原稿を複数回に分けて読み取る際に、原稿の大きさと、それまでに読み取った画像領域の大きさと、その後に読み取ることが可能な画像領域の大きさとに基づいて、判別する判別手段の例である。つまり、CPU201は、読み取った原稿の画像領域の大きさが、読み取った画像データを接合するのに必要な大きさよりも小さいかどうかを判別する判別手段の例である。
【0021】
CPU201は、上記判別手段による判別結果に基づいて、上記画像合成手段を制御する制御手段の例である。
【0022】
この場合、上記制御手段は、読み取った画像領域が、上記接合に必要な大きさよりも小さいと判別すると、読み直しを促す手段である。また、上記制御手段は、読み取った画像領域が、上記接合に必要な大きさよりも小さくないと判別すると、次の部分の読み取りに遷移する手段である。さらに、上記制御手段は、原稿の最後の部分を読み取った際に、読み取った画像領域の大きさが、上記接合に必要な大きさよりも小さいと判別すると、読み取った複数の部分の中で、読取範囲が最も不足している部分の読み直しを促す手段の例である。
【0023】
また、読み取った複数の部分の中で、読取範囲が最も不足している部分の読み直しを促した後に、画像を読み直した際に、上記判別手段を用いて再び判別する。そして、上記制御手段は、上記接合に必要な大きさよりも小さいと判別すると、読み取った複数の部分の中で、読取範囲が最も不足している部分の読み直しを促す手段である。
【0024】
さらに、原稿の最初の部分または原稿の最後の部分を読み取った際に、読み取った画像領域が、原稿の端部を含むかどうかを判別する第2の判別手段が設けられている。また、上記制御手段は、読み取った画像領域が原稿の端部を含まないと上記第2の判別手段が判別すると、読み取った画像領域の大きさに関わらず、読み直しを促す手段である。
【0025】
図3は、読取装置100に設けられている操作手段204の外観構成を示す図である。
【0026】
表示手段205は、ドットマトリクスLCDで構成されている。十字キー301は、表示手段のカーソル移動等に用いる。セットキー302は、設定入力キーである。機能キー303は、機能設定等に用いる。スタートキー304は、印刷の開始等機能の実行に用いる。
【0027】
図4は、読取装置100に設けられている読取手段206の詳細を示す図である。
【0028】
読取手段206は、原稿台101と、原稿をセットするためのガラス台401と、ユーザに対して原稿をセットする位置を指示するための原稿位置マーカ402と、原稿を読み取るための読取センサ403とを有する。スキャナ読取範囲の縦の長さLmaxhと、横の長さLmaxwとが定められている。Lmaxh×Lmaxwの領域が、スキャナが読取可能な最大領域である。
【0029】
図5は、実施例1で用いる原稿500と、1回目の読取範囲(上部読取範囲)と、2回目の読取範囲とを示す図である。なお、1回目の読取範囲を上部読取範囲とも言い、2回目の読取範囲を下部読み取り範囲とも言う。1回目の読取範囲を上部読取範囲とし、2回目の読取範囲を下部読み取り範囲としているが、その逆であってもよい。
【0030】
図5において、原稿500は、B4サイズの縦長の原稿全体を示す。原稿の縦の長さをLhとし、原稿の横の長さを、Lwとする。
【0031】
原稿500は、上部、下部の順に2回に分けて読み取り、原稿500の上部読取長Laと、原稿500の下部読取長Lbとを得る。
【0032】
オーバーラップ領域の縦の長さの最小値Ldは、2つの画像を接合する際に必要な、上部読取範囲、下部読取範囲の両方に含まれているオーバーラップ領域の縦の長さの最小値である。原稿500を2回に分けて読み取り、接合する際には、オーバーラップ領域の縦の長さの最小値Ldで定めた領域と、同等またはそれよりも広いオーバーラップ領域が確保されるように読み取る。
【0033】
実施例1では、オーバーラップ領域の縦の長さの最小値Ldを、5mmとするが、オーバーラップ領域の縦の長さの最小値Ldの値は、要求される接合精度に応じて、0mm以上の値を設定する。
【0034】
次に、読取装置100を用いて、原稿500を読み取る手順について説明する。
【0035】
図16は、読取装置100における画像合成の動作を示すフローチャートである。
【0036】
なお、図16に示すフローチャートでは、原稿500の下部である第2の部分の読取が完了したか否かの状態をフラグの値として保持し、判別の分岐の条件に用いる。なお、原稿500の上部を、第1の部分とし、原稿500の下部を、第2の部分とする。
【0037】
図6は、原稿500のサイズを入力させるために表示手段205に表示する原稿サイズ入力画面600を示す図である。
【0038】
まず、下部読取完了フラグをOFFにする(S1601)。続いて、原稿サイズ入力画面600に示す画面を表示し、原稿サイズを入力させる(S1602)。図6において、選択可能な原稿サイズが、表示欄601、602に表示されている。原稿サイズを入力する際に、十字キー301で、原稿サイズB4を示す原稿サイズ602にカーソルを合わせ、セットキー302を使用して確定する。
【0039】
続いて、原稿500の上部をスキャンする(S1603)。
【0040】
図7は、図4で説明した原稿台101を用いて、原稿500の上部を読み取る際のイメージを示す図である。
【0041】
ガラス台401の上に、原稿500の上部を、その読取面が下になるようにセットする。この場合、原稿500の上部右端が、原稿位置マーカ402に突き当たるようにセットする。原稿500をセットし終わると、読取センサ403が画像をスキャンする。
【0042】
スキャンを終わると、図4で説明したスキャナ読取範囲(Lmaxh×Lmaxw)の中に、原稿500の上端が含まれているかどうかを判別する(S1604)。
【0043】
図17は、読み取った画像領域に、原稿500の端部が含まれているかどうかを判別する場合に、読取範囲の座標と、検出する原稿500の縁とのイメージを示す図である。
【0044】
スキャナ読取範囲に対し、図17に示すように、X軸1701、Y軸1702とし、原稿位置マーカ402が指す位置を、原点1703とする。スキャン時に、原稿500の縁EA、EB、ECを検出する。検出した縁EA、EB、ECを形成するそれぞれの直線の式を求める。次に、縁EAの式と縁EBの式との交点が、原稿500の角CDの座標(Xd,Yd)であり、縁EBの式と縁ECの式との交点が、原稿500の角CEの座標(Xe,Ye)である。その後に、次の式を用いて、角CDの座標と角CEの座標とが、スキャナ読取範囲内にあるかどうかを判別する。
【0045】
F:0≦Xd≦Lmaxw ……………式(a)
G:0≦Yd≦Lmaxh ……………式(b)
H:0≦Xe≦Lmaxw ……………式(c)
I:0≦Ye≦Lmaxh ……………式(d)
F∩G∩H∩I …………………………式(e)
角CDの座標(Xd,Yd)、角CEの座標(Xe,Ye)が、上記式(e)を満たせば、原稿500の上端が、スキャナ読取範囲内に含まれていると判別する。角CDの座標(Xd,Yd)、角CEの座標(Xe,Ye)が、上記式(e)を満たさなければ、原稿500の上端が、スキャナ読取範囲内に含まれていないと判別する。
【0046】
図8は、原稿500の上端が読取範囲から外れている場合の例を示す図である。
【0047】
図10は、読み直しを警告するために、表示手段205に表示する画面の例を示す図である。
【0048】
原稿500の上端が読み取り範囲に含まれていないと判別すると、原稿500の上部のスキャンをし直すために、S1603へ進む。このときに、図10の読み直し警告画面1000を表示し、原稿500をセットし直すことをユーザに促す。
【0049】
ユーザが原稿500をセットし直した後に、表示欄1001に、フォーカスが当たっている状態で、セットキー302を押すと、スキャンを開始する。原稿500の上端が読み取り範囲に含まれていると判別すると、すなわち、図7に示すような場合、S1605へ進む。
【0050】
S1604で、上部読取範囲の中に原稿500の上端が含まれていると判別すると、スキャンした原稿500の上部の読取長を認識する(S1605)。このときに、図7に示すように、原稿500の中で、図4で説明したスキャナ読取範囲(Lmaxh×Lmaxw)内にあり、原稿500の横の長さをLwとし、長方形であると認識できる最大領域の縦の長さを、上部読取長Laとする。
【0051】
下部読取完了フラグがOFFであるか否かを判別する(S1606)。下部読取完了フラグがOFFであれば、S1607へ進み、ONであれば、S1611へ進む。
【0052】
S1605で認識した上部読取長Laが、規定値内にあるか否かを判別する(S1607)。図4に示す原稿台のスキャナ読取範囲と、原稿サイズと2つの画像とを接合する場合に必要なオーバーラップ領域(図5参照)とを考慮し、上部読取長Laが接合に最低限必要な範囲をカバーできるかどうかを判別する。具体的には、以下の式(f)を、判別に用いる。
【0053】
La≧Lh−Lmaxh+Ld ……………式(f)
図9は、原稿500の上部を原稿台101にセットする際に、原稿500が大きく傾き、原稿位置マーカ402から大きくずれているので、上部読取長Laが、式(f)を満たさない場合を示す図である。
【0054】
このように、上部読取長Laが、上記式(f)を満たしていなければ、上部をスキャンし直すために、S1603へ進む。この場合、図10に示す読み直し警告画面1000を表示し、原稿500をセットし直すことをユーザに促す。原稿500をセットし直した後に、表示欄1001にフォーカスがあたっている状態で、セットキー302を押すと、スキャンを開始する。上部読取長Laが、上記式(f)を満たす場合、S1608へ進む。
【0055】
S1607で、上部読取長Laが、上記式(f)を満たすと判別すると、原稿500の下部のスキャンへ遷移する(S1608)。
【0056】
図11は、図4で説明した原稿台101を用いて、図5で説明した原稿500の下部を読み取る際のイメージを示す図である。
【0057】
原稿500の下部を読み取る際に、原稿500の上下を逆さまにしてから、ガラス台401の上に、原稿500の下部を、読取面が下になるようにセットする。この場合、原稿500の下部左端が、原稿位置マーカ402に突き当たるようにセットする。原稿500をセットし終わると、読取センサ403が画像をスキャンする。
【0058】
スキャンが終わると、図4で説明したスキャナ読取範囲(Lmaxh×Lmaxw)の中に、原稿500の下端が含まれているかどうかを判別する(S1609)。スキャナ読取範囲に対して、図17に示すように、X軸1701、Y軸1702とし、原稿位置マーカ402が指す位置を、原点1703とする。スキャン時に、原稿500の縁EA、EB、ECを検出する。検出した縁EA、EB、ECのそれぞれが形成する直線の式を求める。次に、縁EAの式と縁EBの式との交点が、原稿500の角CDの座標(Xd,Yd)であり、縁EBの式と縁ECの式との交点が、原稿500の角CEの座標(Xe,Ye)である。
【0059】
その後に、次の式を用いて、角CDの座標と角CEの座標とが、スキャナ読取範囲内にあるかどうかを判別する。
【0060】
F:0≦Xd≦Lmaxw ……………式(a)
G:0≦Yd≦Lmaxh ……………式(b)
H:0≦Xe≦Lmaxw ……………式(c)
I:0≦Ye≦Lmaxh ……………式(d)
F∩G∩H∩I …………………………式(e)
角CDの座標(Xd,Yd)、角CEの座標(Xe,Ye)が、上記式(e)を満たせば、原稿500の下端が、スキャナ読取範囲に含まれていると判別する。角CDの座標(Xd,Yd)、角CEの座標(Xe,Ye)が、上記式(e)を満たさなければ、原稿500の下端が、スキャナ読取範囲に含まれていないと判別する。
【0061】
図12は、原稿500の下端が、読取範囲から外れている場合を示す図である。
【0062】
原稿500の下端が、スキャナ読取範囲に含まれていないと判別すると、原稿500の下部のスキャンをし直すために、S1608へ進む。
【0063】
図15は、第2の部分の読み直しを警告するために、表示手段205に表示する画面の例を示す図である。
【0064】
この場合、図15の第2の部分の読み直し警告画面1500を表示し、原稿500をセットし直すことを促す。原稿500をセットし直した後に、表示欄1001にフォーカスが当たっている状態で、セットキー302を押すと、スキャンを開始する。原稿500の下端が、スキャナ読取範囲に含まれていると判別すると(図11に示す場合には)、S1610へ進む。
【0065】
S1609で、下部読取範囲の中に、原稿500の下端が含まれていると判別すると、続いて、スキャンした原稿500の下部の読取長を認識する(S1610)。この場合、図11に示すように、原稿500の中で、図4で説明したスキャナ読取範囲(Lmaxh×Lmaxw)内にあり、原稿500の横の長さをLwとし、長方形であると認識できる最大領域の縦の長さを、下部読取長Lbとする。
【0066】
S1610で認識した下部読取長Lbが、規定値内にあるか否かを判別する(S1611)。S1604で認識した上部読取長La、原稿サイズと2つの画像を接合する際に必要なオーバーラップ領域(図5参照)を考慮し、下部読取長Lbが、接合するために最低限必要な範囲をカバーできているかどうかを判別する。具体的には、次の式(g)を判別に用いる。
【0067】
Lb≧Lh−La+Ld ……………式(g)
上部読取長La、下部読取長Lbが、上記式(g)を満たせば、原稿500の上部、下部の読取が完了したとして、上記フローチャートを終了する。
【0068】
図13は、原稿500の下部を、原稿台101にセットする際に、原稿500が大きく傾き、原稿位置マーカ402から大きくずれているので、上部読取長La、下部読取長Lbが、上記式(g)を満たさない場合を示す図である。
【0069】
このように、下部読取長Lbが、上記式(g)を満たしていなければ、S1612へ進む。
【0070】
上部読取長La、下部読取長Lbが、上記式(g)を満たしていなければ、上部読取長Laと下部読取長Lbとを比較し(S1612)、小さい方を、スキャンし直す。具体的には、以下の式(h)を判別に用いる。
【0071】
Lb>La ……………式(h)
上記式(h)を満たさなければ、原稿500の下部をスキャンし直すために、S1608へ進む。この場合、図15の第2の部分読み直し警告画面1500を表示し、原稿500をセットし直すことを、ユーザに促す。
【0072】
原稿500をセットし直した後に、表示欄1001に、フォーカスが当たっている状態で、セットキー302を押すと、スキャンを開始する。上記式(h)を満たす場合、S1613へ進む。
【0073】
S1612で、上記式(h)を満たすと判別されると、第2の部分読取完了フラグを、ONにする(S1613)。
【0074】
図14は、第1の部分(原稿500の上部)の読み直しの警告を行うために表示手段205に表示する画面の例を示す図である。
【0075】
続いて、原稿500の上部をスキャンし直すために、S1603へ進む。この場合、図14の第1の部分読み直し警告画面1400を、表示し、原稿500をセットし直すことをユーザに促す。原稿500をセットし直した後に、表示欄1001にフォーカスが当たっていれば、セットキー302を押すことによって、スキャンを開始する。
【0076】
スキャンし直すため、S1603またはS1608へ進んだ場合の処理については、上記の通りである。
【0077】
上記のように、原稿500の上部、下部の読取範囲が不足している場合には、図16に示すフローチャートに従って適宜読み直しを行い、S1611の判別で、上部読取長La、下部読取長Lbが上記式(g)を満たした時点で、読取完了として処理を終了する。上部、下部の読取が完了すれば、2つの画像を接合し、接合した画像を出力する。
【0078】
実施例1は、B4サイズの原稿500を、A4サイズの原稿台で、2回に分けて読み取り、2つの画像を接合手段で接合し、A4サイズで出力する場合の実施例であるが、原稿500をB4サイズに限定する必要はなく、他の定型サイズにも、適用できる。定形外のサイズに適用する場合、図16のS1602において、原稿500のサイズを、読取装置100に知らせるようにすれば、実施例1を、上記と同様に適用することができる。分割する回数を、2回に限定する必要はない。また、出力サイズを、A4サイズに限定する必要はない。
【0079】
読み直しを必要とするときに警告する場合、実施例1では、警告画面を表示するが、画面を表示するのではなく、ランプや音声を用いて警告するようにしてもよい。
【0080】
読み取った画像領域に、原稿500の端部が含まれているかどうかを判別する場合、原稿500の端部の具体的な検出方法には、実施例1における検出方法に限定する必要はない。
【0081】
実施例1に記載されている構成要素の相対配置、表示画面等は、特定的な記載がない限り、それらのみに限定されるものではない。
【0082】
なお、実施例1における各手段を工程に置き換えれば、実施例1を、画像合成装の制御方法の発明として把握することができる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、読取手段で複数回に分けて原稿500を読み取り、複数の画像を合成して出力するシステムに最適である。画像の合成方法によらず、画像欠損を防止しながら、できるだけ原稿500をセットする際のずれの許容範囲を広くし、ユーザの使い勝手を向上させるために有効である。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の実施例1である読取装置100の外観を示す図である。
【図2】読取装置100の構成例を示す図である。
【図3】読取装置100に設けられている操作手段204の外観構成を示す図である。
【図4】読取装置100に設けられている読取手段206の詳細を表す図である。
【図5】実施例1で用いる原稿500と、1回目の読取範囲と、2回目の読取範囲とを示す図である。
【図6】原稿500のサイズを入力させるために表示手段205に表示する画面の例を示す図である。
【図7】図4で説明した原稿台101を用いて、原稿500の上部を読み取る際のイメージを示す図である。
【図8】原稿500の上端が読取範囲から外れている場合のイメージを示す図である。
【図9】原稿500の上部を原稿台101にセットする際に、原稿500が大きく傾き、原稿位置マーカ402から大きくずれているので、上部読取長Laが、式(f)を満たさない場合のイメージを示す図である。
【図10】読み直しを警告するために、表示手段205に表示する画面の例を示す図である。
【図11】図4で説明した原稿台101を用いて、図5で説明した原稿500の下部を読み取る際のイメージを示す図である。
【図12】原稿500の下端が、読取範囲から外れている場合のイメージを示す図である。
【図13】原稿500の下部を、原稿台101にセットする際に、原稿500が大きく傾き、原稿位置マーカ402から大きくずれているので、上部読取長La、下部読取長Lbが、上記式(g)を満たさない場合のイメージを示す図である。
【図14】第1の部分の読み直しの警告を行うために表示手段205に表示する画面の例を示す図である。
【図15】第2の部分の読み直しを警告するために、表示手段205に表示する画面の例を示す図である。
【図16】読取装置100における画像合成の動作を示すフローチャートである。
【図17】読み取った画像領域に、原稿500の端部が含まれているかどうかを判別する場合に、読取範囲の座標と、検出する原稿500の縁とのイメージを示す図である。
【符号の説明】
【0085】
100…読取装置、
101…原稿台、
201…CPU、
202…ROM、
203…DRAM、
204…操作手段、
205…表示手段、
206…読取手段、
207…記録手段、
Lh…原稿の縦の長さ、
Lw…原稿の横の長さ、
La…原稿の上部読取長、
Lb…原稿の下部読取長、
Ld…オーバーラップ領域の縦の長さの最小値、
600…原稿サイズ入力画面、
EA、EB、EC…原稿の縁、
CD、CE…原稿の角。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を読み取る読取手段と、上記読取手段が読み取った画像データを保存する画像メモリと、上記画像メモリに保存されている複数の画像を合成する画像合成手段とを具備する画像合成装置において、
原稿を複数回に分けて読み取る際に、原稿の大きさと、それまでに読み取った画像領域の大きさと、その後に読み取ることが可能な画像領域の大きさとに基づいて、読み取った原稿の画像領域の大きさが、読み取った画像データを接合するのに必要な大きさよりも小さいかどうかを判別する判別手段と;
上記判別手段による判別結果に基づいて、上記画像合成手段を制御する制御手段と;
を有することを特徴とする画像合成装置。
【請求項2】
請求項1において、
上記制御手段は、読み取った画像領域が、上記接合に必要な大きさよりも小さいと判別すると、読み直しを促す手段であることを特徴とする画像合成装置。
【請求項3】
請求項1において、
上記制御手段は、読み取った画像領域が、上記接合に必要な大きさよりも小さくないと判別すると、次の部分の読み取りに遷移する手段であることを特徴とする画像合成装置。
【請求項4】
請求項1において、
上記制御手段は、原稿の最後の部分を読み取った際に、読み取った画像領域の大きさが、上記接合に必要な大きさよりも小さいと判別すると、読み取った複数の部分の中で、読取範囲が最も不足している部分の読み直しを促す手段であることを特徴とする画像合成装置。
【請求項5】
請求項4において、
上記制御手段は、読み取った複数の部分の中で、読取範囲が最も不足している部分の読み直しを促した後に、画像を読み直した際に、上記判別手段を用いて再び判別し、上記接合に必要な大きさよりも小さいと判別すると、読み取った複数の部分の中で、読取範囲が最も不足している部分の読み直しを促す手段であることを特徴とする画像合成装置。
【請求項6】
請求項1において、
原稿の最初の部分または原稿の最後の部分を読み取った際に、読み取った画像領域が、原稿の端部を含むかどうかを判別する第2の判別手段を有し、
上記制御手段は、読み取った画像領域が原稿の端部を含まないと上記第2の判別手段が判別すると、読み取った画像領域の大きさに関わらず、読み直しを促す手段であることを特徴とする画像合成装置。
【請求項7】
画像を読み取る読取手段と、上記読取手段が読み取った画像データを保存する画像メモリと、上記画像メモリに保存されている複数の画像を合成する画像合成手段とを具備する画像合成装置の制御方法において、
原稿を複数回に分けて読み取る際に、原稿の大きさと、それまでに読み取った画像領域の大きさと、その後に読み取ることが可能な画像領域の大きさとに基づいて、読み取った原稿の画像領域の大きさが、読み取った画像データを接合するのに必要な大きさよりも小さいかどうかを判別する判別工程と;
上記判別工程における判別結果に基づいて、上記画像合成手段を制御する制御工程と;
を有することを特徴とする画像合成装置の制御方法。
【請求項1】
画像を読み取る読取手段と、上記読取手段が読み取った画像データを保存する画像メモリと、上記画像メモリに保存されている複数の画像を合成する画像合成手段とを具備する画像合成装置において、
原稿を複数回に分けて読み取る際に、原稿の大きさと、それまでに読み取った画像領域の大きさと、その後に読み取ることが可能な画像領域の大きさとに基づいて、読み取った原稿の画像領域の大きさが、読み取った画像データを接合するのに必要な大きさよりも小さいかどうかを判別する判別手段と;
上記判別手段による判別結果に基づいて、上記画像合成手段を制御する制御手段と;
を有することを特徴とする画像合成装置。
【請求項2】
請求項1において、
上記制御手段は、読み取った画像領域が、上記接合に必要な大きさよりも小さいと判別すると、読み直しを促す手段であることを特徴とする画像合成装置。
【請求項3】
請求項1において、
上記制御手段は、読み取った画像領域が、上記接合に必要な大きさよりも小さくないと判別すると、次の部分の読み取りに遷移する手段であることを特徴とする画像合成装置。
【請求項4】
請求項1において、
上記制御手段は、原稿の最後の部分を読み取った際に、読み取った画像領域の大きさが、上記接合に必要な大きさよりも小さいと判別すると、読み取った複数の部分の中で、読取範囲が最も不足している部分の読み直しを促す手段であることを特徴とする画像合成装置。
【請求項5】
請求項4において、
上記制御手段は、読み取った複数の部分の中で、読取範囲が最も不足している部分の読み直しを促した後に、画像を読み直した際に、上記判別手段を用いて再び判別し、上記接合に必要な大きさよりも小さいと判別すると、読み取った複数の部分の中で、読取範囲が最も不足している部分の読み直しを促す手段であることを特徴とする画像合成装置。
【請求項6】
請求項1において、
原稿の最初の部分または原稿の最後の部分を読み取った際に、読み取った画像領域が、原稿の端部を含むかどうかを判別する第2の判別手段を有し、
上記制御手段は、読み取った画像領域が原稿の端部を含まないと上記第2の判別手段が判別すると、読み取った画像領域の大きさに関わらず、読み直しを促す手段であることを特徴とする画像合成装置。
【請求項7】
画像を読み取る読取手段と、上記読取手段が読み取った画像データを保存する画像メモリと、上記画像メモリに保存されている複数の画像を合成する画像合成手段とを具備する画像合成装置の制御方法において、
原稿を複数回に分けて読み取る際に、原稿の大きさと、それまでに読み取った画像領域の大きさと、その後に読み取ることが可能な画像領域の大きさとに基づいて、読み取った原稿の画像領域の大きさが、読み取った画像データを接合するのに必要な大きさよりも小さいかどうかを判別する判別工程と;
上記判別工程における判別結果に基づいて、上記画像合成手段を制御する制御工程と;
を有することを特徴とする画像合成装置の制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−93732(P2010−93732A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−264370(P2008−264370)
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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