説明

画像形成システムおよび処理プログラム

【課題】重複した設定作業を低減して利便性を向上させることのできる画像形成システムを提供する。
【解決手段】画像情報に基づいて記録媒体に画像形成を行う画像形成手段(画像形成装部100)と、通信手段N1〜N3を介して画像形成手段と接続され、画像を読み取る画像読取手段(画像読取部200)と、画像形成手段について初期設置設定を行う第1の初期設置設定手段(第1の初期設置設定部101)と、画像読取手段について初期設置設定を行う第2の初期設置設定手段(第2の初期設置設定部201)と、第1の初期設置設定手段による初期設置設定および第2の初期設置設定手段による初期設置設定の実施状況を確認する確認手段(実施状況確認部301)と、確認結果に基づいて初期設置設定の設定内容を調整する調整手段(設定内容調整部304)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システムおよび処理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
複合機等の画像形成装置に関し、装置の初期設置時において、最初の電源投入時などに、操作パネル部の表示言語や時刻情報をユーザに設定させる初期設置設定(パワーオンウィザード(Power On Wizard))機能が設けられることがある。
【0003】
ユーザは初期設置設定の機能を用いて必要最低限の設定を行うことにより、設置後の画像形成装置を即座に利用することが可能となるという利点がある。
【0004】
このような初期設置設定に関する技術は種々提案されている。
【0005】
例えば、特開2004−110393号公報には、コンピュータに接続される周辺機器をセットアップする際の手順を複数の工程に分けて表すガイダンス情報を、出力手段を介して出力するセットアップ支援方法において、前記コンピュータが、前記ガイダンス情報の各工程が前記出力手段において出力された場合に、その出力履歴を、前記コンピュータの記憶手段に記憶する出力履歴記憶段階と、前記出力履歴を前記記憶手段から読み出し、同出力履歴に対応する前記ガイダンス情報を、前記出力手段を介して出力するガイダンス情報出力段階とを備えるセットアップ支援方法及びセットアップ支援用プログラムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−110393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、重複した設定作業を低減して利便性を向上させることのできる画像形成システムおよび処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、請求項1の発明に係る画像形成システムは、画像情報に基づいて記録媒体に画像形成を行う画像形成手段と、通信手段を介して前記画像形成手段と接続され、画像を読み取る画像読取手段と、前記画像形成手段について初期設置設定を行う第1の初期設置設定手段と、前記画像読取手段について初期設置設定を行う第2の初期設置設定手段と、前記第1の初期設置設定手段による初期設置設定および前記第2の初期設置設定手段による初期設置設定の実施状況を確認する確認手段と、前記確認手段による確認結果に基づいて前記初期設置設定の設定内容を調整する調整手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明に係る画像形成システムは、請求項1に記載の発明について、前記確認手段は、前記第1の初期設置設定手段による初期設置設定または前記第2の初期設置設定手段による初期設置設定の何れかが完了している場合に、完了している一方の初期設置設定の設定内容を取得する取得手段を備え、前記調整手段は、前記取得手段で取得された初期設置設定の設定内容に基づいて他方の初期設置設定の設定内容を調整することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明に係る画像形成システムは、請求項1に記載の発明について、前記確認手段は、前記第1の初期設置設定手段による初期設置設定および前記第2の初期設置設定手段による初期設置設定の何れもが完了していない場合に、前記双方の初期設置設定の共通項目を選択する選択手段を備え、前記調整手段は、前記第1の初期設置設定手段または前記第2の初期設置設定手段が起動された際に、前記選択手段で選択された共通項目に基づいて前記初期設置設定の設定内容を調整することを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明に係る画像形成システムは、請求項3に記載の発明について、前記調整手段は、前記選択手段で選択された共通項目に関する情報を前記画像形成手段または前記画像読取手段に通知することを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明に係る画像形成システムは、請求項1から請求項4の何れかに記載の発明について、前記調整手段による前記初期設置設定の設定内容の調整は、前記第1の初期設置設定手段または前記第2の初期設置設定手段の起動の要否、設定項目の増減を含むことを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明に係る処理プログラムは、画像情報に基づいて記録媒体に画像形成を行う画像形成過程と、画像を読み取る画像読取過程と、前記画像形成過程について初期設置設定を行う第1の初期設置設定過程と、前記画像読取過程について初期設置設定を行う第2の初期設置設定過程と、前記第1の初期設置設定過程による初期設置設定および前記第2の初期設置設定過程による初期設置設定の実施状況を確認する確認過程と、前記確認過程による確認結果に基づいて前記初期設置設定の設定内容を調整する調整過程とを演算手段に実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
【0015】
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、重複した設定作業を低減して利便性を向上させることのできる画像形成システムを提供することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、重複した設定作業をより効率的に低減して利便性を向上させることのできる画像形成システムを提供することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、重複した設定作業をより効率的に低減して利便性を一層向上させることのできる画像形成システムを提供することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、利便性をより向上させることのできる画像形成システムを提供することができる。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、重複した設定作業をより低減して利便性を向上させることのできる画像形成システムを提供することができる。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、重複した設定作業を低減して利便性を向上させることのできる処理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施の形態に係る画像形成システムS1の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】実施の形態に係る画像形成システムS1の他の構成を示すブロック図である。
【図3】初期設置用設定項目の例を示す表である。
【図4】画像形成システムS1における処理例を示す流れ図である。
【図5】初期設置操作処理の処理手順を示すフローチャートである
【図6】画像形成システムS1における態様1の処理の流れを示す流れ図である。
【図7】画像形成システムS1における態様2の処理の流れを示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一例としての実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
【0023】
図1から図7を参照して、本発明についての実施の形態に係る画像形成システムS1について説明する。
【0024】
図1に示すように、画像形成システムS1を構成する複合機等の画像形成装置PR1は、画像情報に基づいて記録媒体に画像形成を行う画像形成部100(プリンタ:画像形成手段の一例)と、接続ケーブルやバス等の通信手段N1を介して画像形成部100と接続され、画像を読み取って画像情報を生成する画像読取部200(スキャナ:画像読取手段の一例)と、接続ケーブルやバス等の通信手段N2、N3を介して画像形成部100および画像読取部200と接続されて、それぞれを制御する制御部300とから構成されている。
【0025】
なお、画像形成装置PR1にはLAN等のネットワークN4を介して画像情報等を送信するパーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置PC1を接続してもよい。
【0026】
画像形成部100は、初期設置設定を行う第1の初期設置設定部101(第1の初期設置設定手段の一例)を備える。
【0027】
なお、画像形成部100の構成部材について本発明と関連しないものについては図示を省略する。
【0028】
また、画像読取部200は、初期設置設定を行う第2の初期設置設定部201(第2の初期設置設定手段の一例)を備える。
【0029】
なお、画像読取部200の構成部材について本発明と関連しないものについては図示を省略する。
【0030】
制御部300は、第1の初期設置設定部101による初期設置設定および第2の初期設置設定部201による初期設置設定の実施状況を確認する実施状況確認部301(確認手段の一例)と、実施状況確認部301による確認結果に基づいて初期設置設定の設定内容を調整する設定内容調整部304(調整手段の一例)とを備えている。
【0031】
実施状況確認部301は、第1の初期設置設定部手段による初期設置設定または前記第2の初期設置設定部201による初期設置設定の何れかが完了している場合に、完了している一方の初期設置設定の設定内容を取得する設定内容取得部302(取得手段の一例)を備え、設定内容調整部304は、設定内容取得部302で取得された初期設置設定の設定内容に基づいて他方の初期設置設定の設定内容を調整する。
【0032】
また、実施状況確認部301は、第1の初期設置設定部101による初期設置設定および第2の初期設置設定部201による初期設置設定の何れもが完了していない場合に、双方の初期設置設定の共通項目を選択する設定内容選択部303(選択手段の一例)を備え、設定内容調整部304は、第1の初期設置設定部101または第2の初期設置設定部201が起動された際に、設定内容選択部303で選択された共通項目に基づいて初期設置設定の設定内容を調整する。
【0033】
なお、設定内容調整部304は、設定内容選択部303で選択された共通項目に関する情報を画像形成部100または画像読取部200に通知するようにしてもよい。
【0034】
また、設定内容調整部304による初期設置設定の設定内容の調整は、第1の初期設置設定部101または第2の初期設置設定部201の起動の要否、設定項目の増減を含むようにしてもよい。
【0035】
次に、図2を参照して、画像形成システムS1をスキャナ等の画像読取装置(画像読取部200の一例)SC2とプリンタ等の画像形成装置(画像形成部の一例)PR2とで構成する場合について述べる。
【0036】
図2に示すように、画像読取装置SC2と画像形成装置PR2が規定のI/Fにより接続されている。規定のI/FはUSB、セントロニクス(パラレル)等のローカルI/Fでも、ネットワークI/Fでもよい。
【0037】
画像読取装置SC2は、I/F部1101、画像生成部1103、画像読取部1104、操作・表示部1105、設定情報記憶部1102と、制御部1106を具備して構成される。
【0038】
I/F部1101は、画像形成装置PR2とのインターフェースとして動作し、データや指示等の送受信を行う。
【0039】
画像生成部1103は、画像読取部1104から取得した画像を画像形成装置PR2へ送信可能なデータ形式への変換を行う。
【0040】
画像読取部1104は、原稿を光学的に読み取って得た光学信号を電気信号に変換する。 操作・表示部1105は、ユーザインターフェースとして動作し、ユーザに対して各種情報の表示及び指示を受け付ける。
【0041】
設定情報記憶部1102は、画像読取装置の動作に必要な条件が記憶され、例えば表示部における表示言語情報の設定などが記憶される。
【0042】
制御部1106は、マイクロコンピュータ等で構成され、前述した機能部全てを統括し制御する。
【0043】
画像形成装置PR2は、I/F部1201、データ解析部1202、印刷部1203、操作・表示部1204、設定情報記憶部1206と、制御部1205を具備して構成される。
【0044】
I/F部1201は、画像読取装置SC2や情報処理装置等の外部装置(図示しない)とのインターフェースとして動作し、データや指示等の送受信を行う。
【0045】
データ解析部1202は、I/F部1201から取得したデータを印刷部1203にて印刷可能なデータ形式への変換を行う。
【0046】
印刷部1203は、データ解析部1202が出力したデータに基づいて、用紙上に画像を印刷する。
【0047】
操作・表示部1204は、ユーザインターフェースとして動作し、ユーザに対して各種情報の表示及び指示を受け付ける。
【0048】
設定情報記憶部1206は、画像形成装置の動作に必要な条件が記憶され、例えば表示部1204における表示言語情報の設定などが記憶される。
【0049】
制御部205は、マイクロコンピュータ等で構成され、前述した機能部全てを統括し制御する。
【0050】
図3は、画像読取装置SC2および画像形成装置PR2の各設定情報記憶部1102、1206にて管理される情報の例を示し、この例では、初期設置時に設定する項目および各設定項目の選択可能パラメータの情報(表示言語、日時間情報、ネットワーク設定、デフォルト用紙サイズ、初期設置設定の未了、完了等)が登録されている。
【0051】
初期設置項目は各装置の仕様に依存する。
【0052】
例えば、印刷時の標準用紙サイズを決定するための設定項目である「デフォルト用紙サイズ」は、画像形成装置固有の初期設定項目が存在する。
【0053】
次に、図1〜図3を用いて、画像読取装置SC2と画像形成装置PR2の接続確立動作とコピー機能の一連の動作について説明する。
【0054】
画像読取装置SC2は、画像形成装置PR2との接続を検知したタイミングで、スキャナ・プリンタが実現するコピー機能に必要な情報(例えば、性能情報や構成情報等)を取得し、コピージョブ受付可能状態に移行する。
【0055】
接続方法は、特には限定されず、USB接続時のプラグアンドプレイや、予め登録したIPアドレスにネットワークアクセスする方法でもよい。
【0056】
画像読取装置SC2はユーザによる操作・表示部1105の指示に基づいて、コピージョブを実行する。
【0057】
操作・表示部1105は制御部1106に対し、ジョブの開始を通知する。
【0058】
制御部1106は画像読取部1104に対して、原稿の読取処理の開始を通知する。
【0059】
画像読取部1104は原稿を読み取り、画像データを取得する。
【0060】
画像生成部1103は、取得した画像データを画像形成装置PR2が解析可能なデータに変換し、I/F部1101を経由して画像読取装置SC2の外部へ送信する。
【0061】
なお、本実施の形態では、画像形成装置PR2へ送信される。
【0062】
画像形成装置PR2のI/F部1201は、データの受信を検知すると、制御部1205へ受信した旨を通知する。
【0063】
制御部1205は、I/F部1201、データ解析部1202および操作・表示部1204に対して、受信したデータに対する処理の開始を通知する。
【0064】
I/F部1201は、受信データをデータ解析部1202へ渡し、データ解析部1202は、印刷部1203にて印刷可能な形式に変換して印刷部1203に渡す。
【0065】
印刷部1203は取得したデータを用紙に印刷する。
【0066】
次に、初期設置設定におけるスキャナ・プリンタ間の連携動作について説明する。
【0067】
本発明は各初期設置設定における重複動作を抑止することを目的としており、重複する態様としては、一方の装置が初期設置設定機能を実施済みの状態で、もう一方の装置が初期設置設定を起動する場合(態様1)と、両装置共に初期設置設定機能が未実施の状態である場合(態様2)を想定して説明する。
【0068】
まず、図3の表、図5のフローチャート、図6の流れ図を参照して上記態様1について説明する。
【0069】
スキャナSC2が初期設置設定の実施済み状態において、プリンタが初期設置設定を後発起動する場合の動作について述べる。
【0070】
前提として、スキャナSC2とプリンタPR2は初期設置設定機能が未実施の状態で、両者がUSB接続されているものとする。
【0071】
まず、初期設置設定の機能動作を画像読取装置SC2の例にて説明する。
【0072】
ステップS10でスキャナSC2が電源オンされると、図3の表に記載の初期設置設定実施フラグの値を確認し、初期設置設定の起動判断を決定する。
【0073】
実施フラグは、初期設置設定機能が完了した場合に”完了”となるが、初期値は“未了”である。
【0074】
実施フラグが未了の場合に、初期設置設定を起動し、図3の表の記載のスキャナ用設定項目を順次ユーザに設定させる。
【0075】
具体的な操作手順を図5のフローチャートを用いて説明する。
【0076】
ステップS11で、表示言語設定画面が表示され、ユーザが任意の値を選択すると、ステップS12の日時設定画面に移行する。
【0077】
この操作が設定項目数分繰り返され、ステップS13で最後の設定画面であるネットワーク設定にて選択が終了すると、装置はこれまでの情報を反映し、使用可能状態(レディ状態)に移行して初期設置操作処理を終了する。
【0078】
図6に戻って、スキャナSC2の初期設置設定が終了した状態で、画像形成装置PR2を電源オンする。
【0079】
USBのPlug&Play(プラグアンドプレイ)により、スキャナSC2とプリンタPR2間は接続フェーズに移行し、機能(スペック)相互取得により情報の授受を行う。 この結果、プリンタPR2はスキャナSC2が初期設置設定実施状態の情報から、スキャナSC2が初期設置設定実施済みであることを検知する。
【0080】
プリンタPR2はスキャナSC2から初期設置設定の実施結果を情報として取得する。 次にプリンタPR2は初期設置設定起動処理に移行し、取得結果と予め初期設定項目とを比較する。
【0081】
表示言語、日時情報、ネット設定は取得結果によりプリンタPR2側の設定値として反映し、デフォルト用紙サイズは取得できていないことから、本項目のみを対象とした初期設置設定を起動する。
【0082】
初期設置設定の終了後、プリンタは使用可能状態に移行する。
【0083】
なお、本実施例では、プリンタ固有の設定により、後発したプリンタ側の初期設置設定を実施したが、スキャナSC2とプリンタPR2の初期設定項目が同じ、もしくはプリンタPR2側の設定項目数がスキャナSC2側を包含している場合には、プリンタPR2側の初期設置設定の起動自体が不要としてもよい。
【0084】
次に、図7の流れ図を参照して上記態様2(スキャナSC2、プリンタPR2の両者が初期設置設定未実施状態である場合の動作)について、図6の流れ図を参照して説明する。
【0085】
前提として、スキャナSC2とプリンタPR2は初期設置設定機能が未実施の状態で、両者がUSB接続しているものとする。
【0086】
スキャナSC2とプリンタPR2は電源オンされると、スキャナSC2、プリンタPR2間の接続シーケンスに移行する。
【0087】
上記態様1と同様に機能(スペック)相互取得フェーズにて、両者の初期設置設定実施状態を検知する。
【0088】
本例では、両者共に未実施の状態であるため、スキャナSC2側にて初期設置設定を実施するものとする。
【0089】
スキャナSC2はプリンタPR2から初期設置設定の設定項目とその選択範囲情報を取得する。
【0090】
次に、スキャナSC2は初期設置設定起動処理に移行し、取得結果と予め初期設定項目とを比較する。
【0091】
その結果、スキャナSC2とプリンタPR2共通の3項目(表示言語、日時情報、ネット設定)と、更にプリンタ固有の1項目(デフォルト用紙サイズ)を包含した4項目を設定対象とした初期設置設定を起動する。
【0092】
初期設置設定の終了後、スキャナSC2自身の設定項目として反映すると共に、プリンタPR2側に事前に取得した4項目の設定結果をプリンタ側へ通知する。
【0093】
プリンタPR2は受信した結果を自装置の設定として反映する。
【0094】
ここで、初期設置設定を実施する装置を決定するための判断基準の例を記載する。
(1)装置の操作パネル部の仕様/性能比較
【0095】
操作パネル部の仕様に差異がある場合、より操作性の高い装置を選択することが好ましいためであり、具体的な比較因子としては、LCDの表現能力(ビットマップ、キャラクタ)、LCDの画面サイズ、タッチパネルディスプレイか否か等がある。
(2)設定項目数
【0096】
設定項目数に差異がある場合、その項目数が多い方を選択する。
【0097】
以上述べたように、本実施の形態に係る画像形成システムS1によれば、初期設置設定における重複した設定作業を低減して利便性が向上される。
【0098】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈すべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0099】
また、プログラムを用いる場合には、ネットワークを介して提供し、或いはCD−ROM等の記録媒体に格納して提供することが可能である。
【0100】
即ち、画像処理プログラムを含む所定のプログラムを記録媒体としてのハードディスク等の記憶装置に記録する場合に限らず、当該所定のプログラムを次のようにして提供することも可能である。
【0101】
例えば、所定のプログラムをROMに格納しておき、CPUが、この所定のプログラムをこのROMから主記憶装置へローディングして実行するようにしてもよい。
【0102】
また、上記所定のプログラムを、DVD−ROM、CD−ROM、MO(光磁気ディスク)、フレキシブルディスク、などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布するようにしてもよい。
【0103】
さらには、画像形成装置等を通信回線(例えばインターネット)を介してサーバ装置あるいはホストコンピュータと接続するようにし、サーバ装置あるいはホストコンピュータから上記所定のプログラムをダウンロードした後、この所定のプログラムを実行するようにしてもよい。この場合、この所定のプログラムのダウンロード先としては、RAM等のメモリやハードディスクなどの記憶装置(記録媒体)が挙げられる。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明による画像形成システムおよび処理プログラムは、スキャナを備えるプリンタや複合機等に適用することができる。
【符号の説明】
【0105】
S1 画像形成システム
PR1、PR2 画像形成装置
SC2 画像読取装置
N1〜N4 通信手段
PC1 情報処理装置
100 画像形成部
101 第1の初期設置設定部
200 画像読取部
201 第2の初期設置設定部
205 制御部
300 制御部
301 実施状況確認部
302 設定内容取得部
303 設定内容選択部
304 設定内容調整部
1101 I/F部
1102 設定情報記憶部
1103 画像生成部
1104 画像読取部
1105 操作・表示部
1106 制御部
1201 I/F部
1202 データ解析部
1203 印刷部
1204 操作・表示部
1205 制御部
1206 設定情報記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像情報に基づいて記録媒体に画像形成を行う画像形成手段と、
通信手段を介して前記画像形成手段と接続され、画像を読み取る画像読取手段と、
前記画像形成手段について初期設置設定を行う第1の初期設置設定手段と、
前記画像読取手段について初期設置設定を行う第2の初期設置設定手段と、
前記第1の初期設置設定手段による初期設置設定および前記第2の初期設置設定手段による初期設置設定の実施状況を確認する確認手段と、
前記確認手段による確認結果に基づいて前記初期設置設定の設定内容を調整する調整手段と、
を備えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記確認手段は、
前記第1の初期設置設定手段による初期設置設定または前記第2の初期設置設定手段による初期設置設定の何れかが完了している場合に、完了している一方の初期設置設定の設定内容を取得する取得手段を備え、
前記調整手段は、
前記取得手段で取得された初期設置設定の設定内容に基づいて他方の初期設置設定の設定内容を調整することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記確認手段は、
前記第1の初期設置設定手段による初期設置設定および前記第2の初期設置設定手段による初期設置設定の何れもが完了していない場合に、前記双方の初期設置設定の共通項目を選択する選択手段を備え、
前記調整手段は、
前記第1の初期設置設定手段または前記第2の初期設置設定手段が起動された際に、前記選択手段で選択された共通項目に基づいて前記初期設置設定の設定内容を調整することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記調整手段は、前記選択手段で選択された共通項目に関する情報を前記画像形成手段または前記画像読取手段に通知することを特徴とする請求項3に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記調整手段による前記初期設置設定の設定内容の調整は、前記第1の初期設置設定手段または前記第2の初期設置設定手段の起動の要否、設定項目の増減を含むことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の画像形成システム。
【請求項6】
画像情報に基づいて記録媒体に画像形成を行う画像形成過程と、
画像を読み取る画像読取過程と、
前記画像形成過程について初期設置設定を行う第1の初期設置設定過程と、
前記画像読取過程について初期設置設定を行う第2の初期設置設定過程と、
前記第1の初期設置設定過程による初期設置設定および前記第2の初期設置設定過程による初期設置設定の実施状況を確認する確認過程と、
前記確認過程による確認結果に基づいて前記初期設置設定の設定内容を調整する調整過程と、
を演算手段に実行させることを特徴とする処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−40802(P2011−40802A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−183346(P2009−183346)
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】