画像形成システム
【課題】無駄となる用紙やシートを低減可能な画像形成システムを提供する。
【解決手段】先行紙のうちの最後尾の用紙が画像形成ユニット100に位置しており先行紙が全て排出できない場合、用紙搬送制御部が、インターポーザ240からの用紙であって待機位置に位置している用紙を、第1搬送経路R1に供給するとともに第1搬送経路R1に沿って搬送し、第1用紙積載部235とは異なる用紙積載部である第2用紙積載部222(用紙処理ユニット200の機外)に排出する。
【解決手段】先行紙のうちの最後尾の用紙が画像形成ユニット100に位置しており先行紙が全て排出できない場合、用紙搬送制御部が、インターポーザ240からの用紙であって待機位置に位置している用紙を、第1搬送経路R1に供給するとともに第1搬送経路R1に沿って搬送し、第1用紙積載部235とは異なる用紙積載部である第2用紙積載部222(用紙処理ユニット200の機外)に排出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙に画像を形成する画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ジャム発生時に搬送路に残った記録紙の有効利用を図るとともに、排紙順序の整合をとることが可能な画像形成ユニットが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この画像形成ユニットでは、ジャム原因紙を取り除いた後、搬送路に残っている記録紙を中間トレイに退避させる。また、ジャム原因紙に先行し且つ印刷済みの記録紙は排出トレイに出力させる。そして、再起動時には、取り除かれたジャム原因紙分の記録紙を給紙トレイから引出す。そして、中間トレイに退避させた記録紙とともに、転写装置に案内する。そして転写装置では、未印刷分の記録紙にのみ印刷を行い、他の記録紙は通過させる。
【0003】
また、ジャム等により搬送が中断することで装置内に残留した用紙のうち、次の像記録に再利用できる用紙を判定し、用紙の無駄な消費を少なくすることが可能な記録装置が提案されている(特許文献2参照)。この記録装置では、搬送中の各用紙の搬送情報をセンサ等によりチェックし、逐次メモリに記憶する。そして搬送が中断すると、搬送情報に基づいて、再利用可能な用紙か否か判定し、再利用可能であれば次の記録時に使用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−258516号公報
【特許文献2】特開平10−129889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、順次搬送されている用紙の用紙間にシートを挿入する場合において、用紙にジャムなどの搬送不良が発生すると、上記用紙間にシートを挿入できなくなる事態が生じる。
この場合、搬送不良の原因となった用紙等を取り除いた後、用紙およびシートを一旦機外に排出すれば用紙およびシートの再利用が可能となる。ここで、排出される用紙には、画像が形成されていない用紙のみならず画像が形成された用紙も含まれることが多い。この場合、画像が形成されていない用紙を選別することで用紙の再利用が可能となるが、この選別には手間がかかるため、最終的に、用紙およびシートは再利用されることなく廃棄されることが多い。
また、上記のように用紙間にシートを挿入できない場合、搬送不良の原因が解消し用紙の再搬送がなされるまでシートを待機させておくことで、このシートを上記用紙間に挿入可能となる。しかしながら、湾曲等した状態でシートが待機してしまうと、シートに反りなどが生じてしまう。この結果、この場合もシートが廃棄される可能性が高まる。
本発明は、無駄となる用紙やシートを低減可能な画像形成システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、搬送される用紙に画像を形成する画像形成ユニットと、前記画像形成ユニットに接続された搬送経路を有し、当該搬送経路に沿って用紙を順次搬送し当該用紙を当該画像形成ユニットに順次供給する供給ユニットと、前記画像形成ユニットから搬送されてきた用紙を搬送経路に沿って順次搬送する搬送ユニットと、シート積載部から送り出されたシートを、前記搬送ユニットの前記搬送経路を搬送される用紙であって予め定められた画像が形成された用紙に後続するように当該搬送経路に供給する供給手段と、前記画像形成ユニット内にて用紙の搬送不良が発生した場合に、当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を停止させる停止手段と、前記画像形成ユニットから用紙が除去された後に当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を再開させる再開手段と、前記停止手段により前記停止がなされた際に前記供給ユニットの前記搬送経路上に位置し前記再開手段による前記再開により前記画像形成ユニットに搬送されてきた用紙に対し当該画像形成ユニットにより画像を形成する第1の処理手段と、前記予め定められた画像が形成された用紙が前記再開手段による前記再開により前記搬送ユニットに搬送されてきた場合に、前記供給手段を動作させ前記シート積載部から送り出された前記シートを前記搬送経路に供給する第2の処理手段と、を含む画像形成システムである。
請求項2に記載の発明は、前記予め定められた画像が形成された用紙が前記停止手段により前記停止がなされた際に前記画像形成ユニットよりも用紙搬送方向下流側に位置している場合に、前記供給手段を動作させ前記シート積載部から送り出された前記シートを前記搬送経路に供給する第3の処理手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成システムである。
請求項3に記載の発明は、前記第1の処理手段は、前記再開により前記画像形成ユニットに順次搬送されてくる用紙に対し、当該画像形成ユニットから除去された前記用紙に対し形成されていた画像を形成し、当該除去された用紙に対し形成される予定であった画像を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成システムである。
【0007】
請求項4に記載の発明は、搬送される用紙に画像を形成する画像形成ユニットと、前記画像形成ユニットに接続された搬送経路を有し、当該搬送経路に沿って用紙を順次搬送し当該用紙を当該画像形成ユニットに順次供給する供給ユニットと、前記画像形成ユニットから搬送されてきた用紙を搬送経路に沿って順次搬送し用紙積載部に積載するとともに、当該搬送経路から分岐した分岐搬送経路を有し当該搬送経路における用紙を当該用紙積載部とは異なる用紙積載部に積載可能な搬送ユニットと、シート積載部から送り出されたシートを、前記搬送ユニットの前記搬送経路を搬送される用紙であって予め定められた画像が形成された用紙に後続するように当該搬送経路に供給する供給手段と、前記画像形成ユニット内にて用紙の搬送不良が発生した場合に、当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を停止させる停止手段と、前記画像形成ユニットから用紙が除去された後に当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を再開させ、前記停止手段により前記停止がなされた際に当該供給ユニットの前記搬送経路上に位置していた用紙を前記搬送ユニットにおける前記異なる用紙積載部へ搬送する用紙搬送手段と、を含む画像形成システムである。
請求項5に記載の発明は、前記供給ユニットは、用紙が収容される用紙収容部を有し、当該用紙収容部から送り出された用紙を前記搬送経路に沿って順次搬送し、前記用紙搬送手段により搬送され前記異なる用紙積載部に積載された用紙の前記用紙収容部への再収容を促す通知をユーザに行う通知手段を更に備えることを特徴とする請求項4記載の画像形成システムである。
請求項6に記載の発明は、前記停止手段による前記停止により前記予め定められた画像が形成された用紙が前記搬送ユニットに搬送されない場合に、前記供給手段を動作させ前記シート積載部から送り出された前記シートを当該搬送ユニットの前記搬送経路に供給するとともに供給した当該シートを当該搬送ユニットの機外に排出する排出手段を更に備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成システムである。
【0008】
請求項7に記載の発明は、搬送される用紙に画像を形成する画像形成ユニットと、前記画像形成ユニットに接続された搬送経路を有し、当該搬送経路に沿って用紙を順次搬送し当該用紙を当該画像形成ユニットに順次供給する供給ユニットと、前記画像形成ユニットから搬送されてきた用紙を搬送経路に沿って順次搬送し第1の用紙積載部に積載するとともに、当該搬送経路から分岐した分岐搬送経路を有し当該搬送経路における用紙を第2の用紙積載部に積載可能な搬送ユニットと、シート積載部から送り出されたシートを、前記搬送ユニットの前記搬送経路を搬送される用紙であって予め定められた画像が形成された用紙に後続するように当該搬送経路に供給する供給手段と、前記画像形成ユニット内にて用紙の搬送不良が発生した場合に、当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を停止させる停止手段と、前記停止手段による前記停止により前記予め定められた画像が形成された用紙が前記搬送ユニットに搬送されない場合に、前記供給手段を動作させ前記シート積載部から送り出された前記シートを前記搬送経路に供給するとともに供給した当該シートを前記第2の用紙積載部へ搬送するシート搬送手段と、を含む画像形成システムである。
請求項8に記載の発明は、前記画像形成ユニットから用紙が除去された後に当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を再開させる再開手段と、前記停止手段により前記停止がなされた際に前記供給ユニットの前記搬送経路上に位置し前記再開手段による前記再開により前記画像形成ユニットに搬送されてきた用紙に対し当該画像形成ユニットにより画像を形成する画像形成手段を更に備えることを特徴とする請求項7記載の画像形成システムである。
請求項9に記載の発明は、前記画像形成ユニットから用紙が除去された後に当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を再開させる再開手段と、前記停止手段により前記停止がなされた際に前記供給ユニットの前記搬送経路上に位置し前記再開手段による前記再開により搬送される用紙を、前記搬送ユニットに設けられた第3の用紙積載部へ搬送する用紙搬送手段と、を更に含むことを特徴とする請求項7に記載の画像形成システムである。
請求項10に記載の発明は、前記シート搬送手段は、前記停止手段による前記停止により前記予め定められた画像が形成された用紙が前記搬送ユニットに搬送されない場合且つユーザからの指示を受け付けた場合に、前記シート積載部から送り出された前記シートを前記第2の用紙積載部へ搬送することを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の画像形成システムである。
請求項11に記載の発明は、前記シート積載部から送り出されたシートは、予め定められた位置に一旦待機し、前記シート搬送手段は、前記シートの前記待機が開始されてから予め定められた時間経過後に、当該待機しているシートを前記第2の用紙積載部へ搬送することを特徴とする請求項7乃至9の何れかに記載の画像形成システムである。
請求項12に記載の発明は、前記第2の用紙積載部へ搬送されたシートの前記シート積載部への再積載をユーザに促す通知を行う通知手段を更に備えることを特徴とする請求項7乃至11の何れかに記載の画像形成システムである。
請求項13に記載の発明は、前記シートの種類を把握する把握手段を更に備え、前記シート搬送手段は、前記シートが一の種類のシートである場合に当該シートを前記第2の用紙積載部へ搬送し、当該シートが他の種類のシートである場合には当該シートを当該第2の用紙積載部へ搬送しないことを特徴とする請求項7乃至12のいずれかに記載の画像形成システムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の請求項1によれば、本発明を採用しない場合に比べ、用紙およびシートの無駄を低減可能となる。
本発明の請求項2によれば、例えば、画像形成ユニットおよび供給ユニットにおける用紙の搬送が再開された後にシートを供給する場合に比べ、シートに生じる反りなどを抑制可能となる。
本発明の請求項3によれば、例えば、ページ順に積載される用紙束におけるページ抜けを防止することができる。
【0010】
本発明の請求項4によれば、本発明を採用しない場合に比べ、用紙の無駄を低減可能となる。
本発明の請求項5によれば、本発明を採用しない場合に比べ、異なる用紙積載部に積載された用紙が用紙収容部に再収容される可能性が高まる。
本発明の請求項6によれば、予め定められた画像が形成された用紙が搬送されてくるまでシートを待機させておく場合に比べ、シートに生じる反りなどを抑制可能となる。
【0011】
本発明の請求項7によれば、本発明を採用しない場合に比べ、シートの無駄を低減可能となる。
本発明の請求項8によれば、本発明を採用しない場合に比べ、用紙の無駄を低減可能となる。
本発明の請求項9によれば、本発明を採用しない場合に比べ、用紙の無駄を低減可能となる。
本発明の請求項10によれば、本発明を採用しない場合に比べ、第2の用紙積載部にシートが搬送されることをユーザに認識させやすくなる。
本発明の請求項11によれば、第2の用紙積載部へシートを一律に搬送する場合に比べ、ユーザの利便性を高めることができる。
本発明の請求項12によれば、第2の用紙積載部に積載されたシートがシート積載部に再積載される可能性が高まる。
本発明の請求項13によれば、例えば、反りなどの生じにくいシートをそのまま待機させておくことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施の形態が適用される画像形成システムの構成を示した図である。
【図2】画像形成システムにおいて実行される処理を説明するための図である。
【図3】全体制御部の各構成を示すブロック図である。
【図4】全体制御部が実行する処理を示したフローチャートである。
【図5】全体制御部が実行する処理を説明するための図である。
【図6】全体制御部が実行する処理を説明するための図である。
【図7】先行紙側にてジャムが発生した場合の処理を説明するための図である。
【図8】全体制御部が実行する処理を示したフローチャートである。
【図9】全体制御部が実行する処理を説明するための図である。
【図10】全体制御部が実行する処理を示したフローチャートである。
【図11】全体制御部が実行する処理を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成システムの構成を示した図である。
本実施形態における画像形成システム1は、用紙に対し画像を形成する画像形成ユニット100と、画像形成ユニット100により画像が形成された用紙を順次搬送するとともに用紙に対して予め定められた処理を施す用紙処理ユニット200と、画像形成ユニット100に対して用紙を供給する用紙供給ユニット(供給ユニット)300とを備えている。なお、本実施形態における用紙処理ユニット200は、画像形成ユニット100から搬送されてきた用紙を順次搬送する搬送ユニットして捉えることもできる。
【0014】
また、画像形成システム1は、表示パネルにより構成され、ユーザからの情報を受け付けるとともにユーザに対して情報を表示するUI(User Interface)400を備える。なお、このUI400は、画像形成ユニット100に設けられている。また、本画像形成システム1には、用紙供給ユニット300から用紙処理ユニット200にかけて第1搬送経路R1が設けられている。また、この第1搬送経路R1および後述する第2搬送経路R2等に沿って設けられ、用紙や後述する表表紙等を搬送する搬送ロール500を複数備えている。さらに、この第1搬送経路R1および後述する第2搬送経路R2等に沿って設けられ、第1搬送経路R1および第2搬送経路R2を搬送される用紙を検知する用紙検知センサS2を複数備えている。
【0015】
画像形成ユニット100は、用紙に対して画像を形成する画像形成部110を備えている。また、画像形成ユニット100は、全体制御部120を備えている。この全体制御部120は、画像形成ユニット100の各部、各装置を制御する。また、全体制御部120は、用紙供給ユニット300に設けられた用紙供給制御部360を介し、また用紙処理ユニット200に設けられた用紙処理制御装置250を介し、用紙供給ユニット300および用紙処理ユニット200を制御する。
【0016】
ここで全体制御部120は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)を備えている。そして、CPUが、ROM等に記憶されたプログラムに従い、RAMとの間でデータのやりとりを行いながら処理を実行することで、後述する機能が実現される。また、画像形成ユニット100は、画像読み取り装置2やパーソナルコンピュータ(PC)3に接続され、これらから受信された画像データに対して画像処理を施す画像処理部130を備えている。ここで、画像処理部130は、磁気ディスク装置等により構成されるバッファを有し画像データを蓄積可能となっている。なお、画像処理部130にて画像処理が施された画像データは画像形成部110に出力される。
【0017】
ここで画像形成部110では、たとえば電子写真方式に基づき用紙に対し画像を形成することができる。この電子写真方式では、帯電、露光、現像のプロセスを経て、感光体ドラムや中間転写体等の像保持体にトナー像が形成される。そして、このトナー像は、転写装置により用紙に転写されるとともに、定着器により用紙に定着される。
【0018】
用紙処理ユニット200は、複数のユニットによって形成されている。具体的に説明すると、用紙処理ユニット200は、画像形成ユニット100から搬送されてきた用紙を更に下流側に搬送するトランスポートユニット210を備えている。また、用紙処理ユニット200は、トランスポートユニット210から搬送されてきた用紙に対して内三折り(C折り)や外三折り(Z折り)を施す折りユニット220を備えている。さらに、この折りユニット220を通過した用紙に対して最終処理を施すフィニッシャ(フィニッシャユニット)230を有している。
【0019】
また、用紙処理ユニット200は、冊子を形成する際に用いる表表紙、裏表紙、挿入紙などの用紙(シート)を供給するインターポーザ240を備えている。また、用紙処理ユニット200は、用紙処理ユニット200に設けられた各ユニット、各部の制御を行う用紙処理制御装置250を備えている。なお、本実施形態では、用紙処理制御装置250が、フィニッシャ230に設けられているが、他のユニットに設けても構わない。
【0020】
ここで、フィニッシャ230には、用紙に対しステープル処理を施すステープル機能部231が設けられている。また、図示は省略するが、用紙束を中綴じして製本する中綴じ製本機能部、2穴や4穴の穴あけ(パンチ)を施すパンチ機能部などが設けられている。また、フィニッシャ230には、第1搬送経路R1を経由して搬送されてきた用紙、及びステープル機能部231によりステープル処理が施された用紙(用紙束)が積載される第1用紙積載部235が設けられている。
【0021】
折りユニット220は、用紙に対し、内三折り(C折り)や外三折り(Z折り)を施す折り機能部221を有している。また、折りユニット220には、第1搬送経路R1から分岐して設けられた第1分岐搬送経路B1が設けられている。さらに、折りユニット220には、第1分岐搬送経路B1を経由して搬送されてきた用紙を積載する第2用紙積載部222が設けられている。さらに、折りユニット220には、用紙の搬送先を、第1搬送経路R1または第1分岐搬送経路B1に切り替えるためのゲート223、ゲート223を駆動させるソレノイド等の駆動源(不図示)が設けられている。
【0022】
なお、フィニッシャ230にも、第1搬送経路R1から分岐して設けられた第2分岐搬送経路B2が設けられている。さらに、第2分岐搬送経路B2を経由して搬送されてきた用紙を積載する第3用紙積載部232が設けられている。さらに、用紙の搬送先を、第1搬送経路R1または第2分岐搬送経路B2に切り替えるためのゲート233、ゲート233を駆動させるソレノイド等の駆動源(不図示)が設けられている。
【0023】
ここでフィニッシャ230におけるステープル機能部231を詳細に説明すると、このステープル機能部231は、第1搬送経路R1を経由して搬送されてきた用紙を集積して一つの用紙束を形成するコンパイルトレイ231Aを備えている。また、ステープル機能部231は、コンパイルトレイ231Aにおける用紙束に対してステープル処理を行うステープルヘッド231Bを備えている。また図示は省略するが、ステープルヘッド231Bによってステープル処理が施された用紙を第1用紙積載部235に排出する排出ロールが設けられている。
【0024】
インターポーザ240は、表表紙、裏表紙、挿入紙などの用紙(シート)が積載される積載部を複数備えている。より具体的には、本実施形態におけるインターポーザ240は、第1積載部241、第2積載部242、第3積載部243の3つの積載部(シート積載部)を備えている。
【0025】
またインターポーザ240は、第1積載部241〜第3積載部243の各々に対応して設けられ、積載された表表紙等を後述する第2搬送経路R2に送り出す第1送り出しロール244、第2送り出しロール245、第3送り出しロール246を備えている。なお、第1積載部241〜第3積載部243から第2搬送経路R2に向かう搬送経路と、第2搬送経路R2とは交差する関係となっている。付言すれば、第1積載部241〜第3積載部243から第1搬送経路R1に向かう搬送経路は、屈曲した状態となっている。
また、インターポーザ240は、第1積載部241〜第3積載部243の各々に対応して設けられ、第1積載部241〜第3積載部243に積載された表表紙等のサイズを検知するサイズ検知センサYを備えている。
【0026】
ここで、第1送り出しロール244〜第3送り出しロール246によって送り出された表表紙等は、インターポーザ240およびトランスポートユニット210内に設けられた第2搬送経路R2を経由して第1搬送経路R1に送り出される。付言すれば、トランスポートユニット210内に、インターポーザ240からの表表紙等が第1搬送経路R1に合流する合流位置(合流部)が設けられている。ここで、インターポーザ240からの表表紙等は、第1搬送経路R1を搬送される用紙であって予め定められた画像が形成された用紙に後続するように、供給手段の一つして機能する搬送ロール500によって、第1搬送経路R1に供給される(詳細は後述)。
【0027】
なお、上記では説明を省略したが、トランスポートユニット210内には、インターポーザ240から複数枚の表表紙等が重なった状態で搬送されてきた場合にこの重なりを検知するセンサが設けられている。付言すれば、トランスポートユニット210内には、表表紙等の重送を検知する重送検知センサS1が設けられている。
【0028】
一方、用紙供給ユニット300は、用紙の搬送方向上流側に配置された第1用紙供給ユニット310、および用紙の搬送方向下流側に配置された第2用紙供給ユニット320から構成されている。
ここで第1用紙供給ユニット310および第2用紙供給ユニット320は同様に構成されており、第1用紙供給ユニット310および第2用紙供給ユニット320の各々は、用紙を収容する用紙収容部340と、この用紙収容部340に収容された用紙を第1搬送経路R1に送り出す送り出しロール350を備えている。また、第1用紙供給ユニット310および第2用紙供給ユニット320の各々は、用紙供給制御部360を有している。
【0029】
なお、上記では説明を省略したが、搬送ロール500を駆動する駆動モータ(不図示)は、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320、画像形成ユニット100、トランスポートユニット210、折りユニット220、フィニッシャ230の各々に個別に設けられている。付言すれば、本実施形態における画像形成システム1では、ユニット毎に搬送ロール500の駆動、駆動停止が可能となっている。
【0030】
ここで本画像形成システム1にて実行される処理の一例を、図2を参照して説明する。
図2は、画像形成システム1において実行される処理を説明するための図である。なお、本処理では、画像が形成された用紙の用紙間にインターポーザ240からの用紙を挿入する場合を一例に説明する。
【0031】
本実施形態における画像形成システム1では、まず、用紙供給ユニット300から用紙の搬送を開始する。なお、この際、インターポーザ240からの用紙を挿入可能とするため、搬送される用紙間には、インターポーザ240からの用紙の大きさに対応した間隙が設けられている。なお本明細書では、以下、この間隙を「挿入用間隙」と称し、この挿入用間隙よりも搬送方向下流側に位置する用紙を「先行紙」と称し、挿入用間隙よりも搬送方向上流側に位置する用紙を「後続紙」と称する場合がある。
【0032】
また、画像形成ユニット100では、順次搬送されてくる用紙に対し画像形成が行われる。詳細には、帯電、露光、現像のプロセスを経て、感光体ドラムや中間転写体等の像保持体にトナー像がまず形成される。そして、このトナー像が、転写装置により用紙に転写される。その後、定着器によってこのトナー像が用紙に定着される。
【0033】
次いで、画像形成がなされた用紙は、トランスポートユニット210、折りユニット220、フィニッシャ230を経由して、例えば、第1用紙積載部235に積載される。また、上記挿入用間隙が、上記合流位置に到達すると、インターポーザ240からの用紙が第1搬送経路R1に供給される。これにより、第1用紙積載部235には、インターポーザ240からの用紙が挿入され且つ画像が形成された複数枚の用紙が積載される。
なお、本実施形態では、挿入用間隙が上記合流位置に到達するタイミングよりも前に、インターポーザ240からの用紙の供給が行われる。そして、この用紙は、合流位置よりも前の位置であって予め定められた待機位置にて待機している。そして、挿入用間隙が合流位置まで到達すると、挿入用間隙に挿入される。
【0034】
ここで図3は、全体制御部120の各構成を示すブロック図である。
同図に示すように、全体制御部120は、用紙管理部120A、用紙搬送制御部120B、UI制御部120C、および画像形成制御部120Dを備えている。
【0035】
用紙管理部120Aは、用紙搬送制御部120Bから送信されてくる制御信号および用紙検知センサS2からの出力に基づき、本画像形成システム1にて搬送されている個々の用紙の位置を把握する。また、用紙管理部120Aは、用紙検知センサS2からの出力に基づき、搬送されている用紙にジャム(搬送不良)が発生したか否かを判断する。
用紙搬送制御部120Bは、搬送ロール500などを駆動する駆動モータ(不図示)を制御し、画像形成システム1における用紙の搬送を制御する。付言すれば、各ユニットに設けられた駆動モータを個別に制御し、ユニット毎に用紙の搬送を制御する。
画像形成制御部120Dは、画像処理部130から画像形成部110への画像データの出力を制御する。また、画像形成部110を制御し、用紙に対する画像形成の制御を行う。
UI制御部120Cは、UI400における表示制御を行う。また、UI400にて入力されたユーザからの情報を受け付ける。
【0036】
次いで本実施形態における画像形成システム1においてジャム(用紙詰まり、搬送不良)が生じた場合の処理を説明する。
図4は、全体制御部120が実行する処理を示したフローチャートである。
不図示のスタートボタンの押圧に基づき用紙搬送制御部120Bが用紙の搬送を開始した後、用紙管理部120Aは、用紙検知センサS2からの出力に基づきジャムが発生したか否かの判断を行う(ステップ101)。ここで、用紙管理部120Aは、予め定められたタイミングにて用紙検知センサS2から予め定められた出力がなされない場合に、ジャムが発生したと判断することができる。なお、ジャムが発生していないと判断された場合には、ステップ101の処理が繰り返される。
【0037】
そして、用紙管理部120Aは、ジャムが発生したと判断した場合、用紙検知センサS2からの出力に基づき、ジャムが発生したユニット(以下、「ジャム発生ユニット」と称する場合がある)を把握する。そして、用紙管理部120Aは、ジャム発生ユニットが画像形成ユニット100よりも下流側に位置するユニットであるか否かを判断する(ステップ102)。そして、用紙管理部120Aにてジャム発生ユニットが画像形成ユニット100よりも下流側に位置するユニットであると判断された場合(例えば、折りユニット220でジャムが発生した場合)、用紙搬送制御部120Bが、搬送ロール500(図1参照)の駆動を停止し、用紙の搬送を停止する(ステップ108)。
【0038】
その後、UI制御部120Cが、UI400を制御し、ユーザに、ジャム発生ユニットにおける用紙の除去が必要である旨を通知する(ステップ109)。そして、用紙搬送制御部120Bは、用紙管理部120Aにて用紙の除去が検知され且つ不図示のスタートボタンが押圧されたことを検知した場合、パージ処理(用紙の搬送処理)を実行し、インターポーザ240からの用紙(上記待機位置に位置している用紙)も含め用紙を機外に排出する(ステップ110)。その後、用紙搬送制御部120Bおよび画像形成制御部120Dが、用紙の搬送および画像形成を再開する(ステップ111)。なお、上記パージ処理により排出された用紙から画像が形成されていない用紙を選別することにより、用紙の再利用が可能となる。ところで、この選別作業には手間を要することから用紙は再利用されないことが多い。
【0039】
一方、停止手段の一つとして機能する用紙搬送制御部120Bは、上記ステップ102にて、ジャム発生ユニットが画像形成ユニットよりも下流側に位置するユニットではないと判断された場合、ジャム発生ユニットおよびジャム発生ユニットよりも上流側に位置するユニットにおける用紙の搬送を停止する(ステップ103)。例えば、画像形成ユニット100にてジャムが発生した場合、画像形成ユニット100、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320における搬送ロール500の駆動を停止し、これらのユニットにおける用紙の搬送を停止する。
【0040】
なお、用紙搬送制御部120Bは、ジャム発生ユニットよりも下流側に位置するユニットにおける用紙の搬送は継続し、これらの用紙を例えば第1用紙積載部235へ搬送する。これにより、例えば、画像形成ユニット100にてジャムが発生した場合、トランスポートユニット210、折りユニット220、フィニッシャ230における用紙の搬送は継続され、これらのユニットにおける用紙は第1用紙積載部235に積載される。
【0041】
その後、用紙搬送制御部120Bは、上記先行紙が全て排出可能であるか否かを判断する(ステップ104)。ここでステップ104における処理を詳細に説明すると、用紙搬送制御部120Bは、まず、先行紙における最後尾(用紙搬送方向最上流側)の用紙の位置を把握する。そして、この最後尾の用紙が、ジャム発生ユニットよりも下流側のユニット(用紙搬送方向下流側)に位置しているか否か判断する。そして、最後尾の用紙がこの下流側のユニットに位置している場合には、先行紙が全て排出可能であると判断する。その一方で、最後尾の用紙がこの下流側のユニットに位置していない場合、即ち、ジャム発生ユニット若しくはジャム発生ユニットよりも上流側のユニットに位置している場合、先行紙が全て排出できないと判断する。
【0042】
そして第3の処理手段として機能する用紙搬送制御部120Bは、ステップ104にて先行紙が全て排出可能であると判断した場合、インターポーザ240からの用紙であって上記待機位置に待機している用紙を第1搬送経路R1に供給するとともに(ステップ105)、この用紙を第1用紙積載部235へ搬送する。付言すれば、先行紙における最後尾の用紙が上記合流位置を通過した後に、インターポーザ240からの用紙を第1搬送経路R1に供給し、さらに、この用紙を第1用紙積載部235へ搬送する。これにより、第1用紙積載部235には、先行紙の全ておよびインターポーザ240からの用紙が積載される。
【0043】
その後、UI制御部120Cが、UI400を介し、ジャム発生ユニットにおける用紙の除去が必要である旨を通知する(ステップ106)。なお、このステップ106では、ジャム紙の除去のみならずジャム紙以外の用紙の除去が必要である旨を通知する(後述のステップ112でも同様)。その後、再開手段として機能する用紙搬送制御部120B、および画像形成制御部120Dは、ジャム発生ユニットから全ての用紙が除去され且つ不図示のスタートボタンが押された場合に、用紙の搬送および画像形成を再開する(ステップ107)。
【0044】
なお、上記ステップ106にて、ジャム紙以外の用紙の除去も必要である旨を通知するのは、以下の理由による。ジャム紙の除去が行われる際、一般的には、ジャム発生ユニットのカバー(不図示)が開放され、内部機構がユーザにより操作されることとなるが、この際、ユーザが、ジャム紙のみならずジャム紙以外の用紙にも触れる場合がある。そして、この場合、このジャム紙以外の用紙に対し傷や曲がりなどが生じるおそれがある。本実施形態では、用紙の再搬送を行うことで用紙の再利用を図っているが(詳細は後述)、ジャム紙のみが除去された状態で再搬送を行ってしまうと、第1用紙積載部235等に積載される用紙に、傷や曲がりなどが生じた用紙が含まれるようになってしまう。このため、本実施形態では、上記のように、ジャム発生ユニットにおける全ての用紙が除去されるようにしている。なお、ジャム発生ユニット以外のユニットは、別の筐体(ユニット)で構成され、内部の用紙がユーザにより触られる可能性は少ない。
【0045】
ここで、上記ステップ107では、搬送ロール500の駆動を再開し、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320における第1搬送経路R1上に停止していた用紙の搬送を再開するとともに、用紙収容部340から新たな用紙の供給を行う。また、第1の処理手段、画像形成手段として機能する画像形成制御部120Dが、画像形成部110、画像処理部130を制御し、搬送されてくる用紙に対し、除去された用紙に対し形成されていた画像および除去された用紙に対し形成される予定であった画像を順次形成していく。
【0046】
一方、ステップ104にて、先行紙が全て排出可能であると判断されなかった場合、上記と同様、UI制御部120Cが、UI400を介し、ジャム発生ユニットにおける用紙の除去が必要である旨を通知する(ステップ112)。
【0047】
ここで、ステップ104にて、先行紙が全て排出可能であると判断されなかった場合、インターポーザ240からの用紙を挿入する挿入用間隙が、上記合流部に到達しないこととなる。即ち、インターポーザ240からの用紙を第1搬送経路R1に供給できないことになる。詳細に説明すれば、インターポーザ240からの用紙は第1搬送経路R1に供給可能であるものの、本来の位置とは異なる位置に挿入されてしまう。このため、ステップ104にて、先行紙が全て排出可能であると判断されなかった場合、上記ステップ105のようなインターポーザ240からの用紙の供給は行わず、まず、ジャム発生ユニットにおける用紙の除去が必要である旨の通知を行う。
【0048】
その後、用紙搬送制御部120Bおよび画像形成制御部120Dは、上記ステップ107と同様、ジャム発生ユニットから用紙が除去され且つ不図示のスタートボタンが押された場合に、用紙の搬送および画像形成を再開する(ステップ113)。これにより、上記最後尾の用紙に相当する用紙(予め定められた画像が形成された用紙)の搬送が行われるとともに、上記挿入用間隙も上記合流位置に到達するようになる。
【0049】
次いで、第2の処理手段として機能する用紙搬送制御部120Bは、インターポーザ240からの用紙であって上記待機位置に待機していた用紙を第1搬送経路R1に供給する(ステップ114)。付言すれば、上記挿入用間隙が上記合流位置に到達した際にインターポーザ240からの用紙を第1搬送経路R1に供給する。これにより、例えば第1用紙積載部235には、先行紙の全て、インターポーザ240からの用紙、および後続紙が積載される。
【0050】
ここで従来、例えば画像形成ユニット100にてジャムが生じた場合、上記ステップ108〜ステップ111に示した処理行うのが一般的であった。即ち、画像形成ユニット100にてジャムが生じた場合、まず画像形成システム1における用紙の搬送を停止する。次いで、用紙の除去をユーザに行わせた後、パージ処理を実行し、インターポーザ240からの用紙も含め、機内に位置していた用紙を機外に排出する。その後、用紙搬送、画像形成を再開する。ここでこの場合、画像が形成されていない用紙を選別することにより、用紙の再利用が可能となる。ところで、この選別作業には手間を要することからこれらの用紙は再利用されないことが多い。即ち、再利用されず廃棄等されることが多い。
【0051】
一方で、本実施形態における処理では、画像形成ユニット100またはこの画像形成ユニット100よりも上流側のユニットにてジャムが生じた場合、ジャム発生ユニットよりも下流側に位置する用紙をまず例えば第1用紙積載部235に排出する。ここで、この排出される用紙の全てには画像が形成された状態となっている。その後、ジャム発生ユニットにおける用紙が除去された後、用紙を再搬送することとなるが、再搬送される用紙は全て画像形成ユニット100を通過することとなり、画像形成ユニット100にて画像形成がなされる。そして画像が形成された後、例えば第1用紙積載部235に排出される。
【0052】
さらに本処理では、インターポーザ240からの用紙が挿入用間隙に挿入されたうえで、用紙が機外に排出される。この結果、第1用紙積載部235に積載される用紙は、全て画像が形成された状態となる。また、第1用紙積載部235に積載される用紙にインターポーザ240からの用紙が挿入された状態となる。このため、本実施形態における処理では、上記のような選別が不要となり、用紙の廃棄などが抑制される。
【0053】
次に、図5および図6を参照して、上記処理の具体例を示す。
図5および図6は、全体制御部120が実行する処理を説明するための図である。より詳細には、上記ステップ102以降の処理を説明するための図である。
【0054】
例えば図5(A)に示すように、画像形成ユニット100にてジャムが発生した場合、上記ステップ102にて、ジャム発生ユニットが画像形成ユニット100よりも下流側に位置するユニットであるか否かを判断される。図5(A)に示す例では、ジャムが画像形成ユニット100にて発生しているため、ジャム発生ユニットが画像形成ユニット100よりも下流側に位置するユニットではないと判断される。
【0055】
このため上記ステップ103の処理が実行され、ジャム発生ユニットである画像形成ユニット100およびジャム発生ユニット100よりも上流側に位置するユニットである第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320における用紙の搬送が停止される。なお、上記のとおり、ジャム発生ユニットよりも下流側に位置するユニットであるトランスポートユニット210、折りユニット220、フィニッシャ230における用紙の搬送は継続され、これらのユニット内における用紙は、同図(B)に示すように例えば第1用紙積載部235に排出される。
【0056】
次いで、ステップ104の処理が実行され、先行紙が全て排出可能であるか否かが判断される。図5(A)に示す例では、先行紙のうちの最後尾の用紙が画像形成ユニット100よりも下流側に位置しているため、先行紙が全て排出可能であると判断される。その後、ステップ105の処理が実行される。即ち、インターポーザ240からの用紙が第1搬送経路R1に供給される。この結果、図5(B)に示すように、第1用紙積載部235に、インターポーザ240からの用紙が積載される。
【0057】
その後、ステップ106の処理が実行される。即ち、画像形成装置100における用紙の除去が必要である旨の通知がなされる。そして、用紙が除去され且つ不図示のスタートボタンが押圧されると、ステップ107の処理が実行される。即ち、用紙の搬送および画像形成が再開される。これにより、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320内の用紙(同図(B)参照)の搬送がまず開始されるとともに、用紙収容部340から新たな用紙が供給される。さらに、搬送された用紙に対し画像形成ユニット100にて画像形成がなされる。この結果、第1用紙積載部235には、画像が形成された先行紙、インターポーザ240からの用紙、画像が形成された後続紙が積載される。
【0058】
一方、図6に示すように、先行紙における最後尾の用紙がジャム発生ユニットである画像形成ユニット100に位置している場合には、上記ステップ104にて、先行紙が全て排出できないと判断される。この場合、インターポーザ240からの用紙の供給は先送りされ、まず、ステップ112の処理が実行される。即ち、画像形成装置100における用紙の除去が必要である旨の通知がなされる。そして、用紙が除去され且つ不図示のスタートボタンが押圧されると、ステップ113の処理が実行される。即ち、用紙の搬送および画像形成が再開される。
【0059】
具体的には、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320内に停止している用紙の搬送が開始されるとともに、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320から新たな用紙の搬送が開始される。また、搬送された用紙に対し画像形成ユニット100にて画像形成がなされる。さらに、画像形成ユニット100にて用紙の搬送ピッチ(搬送間隔)が調整され、用紙間に上記挿入用間隙が形成される。そして、この挿入用間隙が上記合流位置に到達すると、インターポーザ240からの用紙がこの挿入用間隙に供給される(ステップ114)。これにより、上記と同様、第1用紙積載部235には、画像が形成された先行紙、インターポーザ240から用紙、画像が形成された後続紙が積載される。
【0060】
なお、図6では、後続紙側にてジャムが発生した場合の処理について説明したが、図7(先行紙側にてジャムが発生した場合の処理を説明するための図)に示すように先行紙側にてジャムが発生した場合にも上記と同様の処理が実行される。
【0061】
図7に示すように、画像形成ユニット100において、先行紙にジャムが生じた場合、上記と同様に、インターポーザ240からの用紙を挿入用間隙に挿入できなくなってしまう。このような場合、上記と同様、ステップ104にて、先行紙が全て排出できないと判断される。この場合、インターポーザ240からの用紙の供給は先送りされ、まず、ステップ112の処理が実行される。即ち、画像形成ユニット100における用紙の除去が必要である旨の通知がなされる。そして、用紙が除去され且つ不図示のスタートボタンが押圧されると、ステップ113の処理が実行される。即ち、用紙の搬送および画像形成が再開される。
【0062】
具体的には、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320内に停止している用紙の搬送が開始されるとともに、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320から新たな用紙の搬送が開始される。また、搬送された用紙に対し画像形成ユニット100にて画像形成がなされる。さらに、画像形成ユニット100にて用紙の搬送ピッチ(搬送間隔)が調整され、用紙間に上記挿入用間隙が形成される。そして、この挿入用間隙が上記合流位置に到達すると、インターポーザ240からの用紙がこの挿入用間隙に供給される(ステップ114)。これにより、上記と同様、第1用紙積載部235には、画像が形成された先行紙、インターポーザ240から用紙、画像が形成された後続紙が積載される。
【0063】
なお上記では、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320内に用紙を停止させておくとともに、画像形成ユニット100から用紙が除去された後に、この用紙に対し画像形成を行った。ところで、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320内に停止していた用紙に対し画像形成を行うことなく、この用紙を、例えば第3用紙積載部232(第1用紙積載部235とは異なる用紙積載部)に排出(搬送)する処理を行うこともできる。そしてこの場合、第3用紙積載部232に排出された用紙を、用紙供給ユニット300の用紙収容部340(図1参照)に再セット(再収容)すれば再度利用可能となる。付言すれば、第1用紙積載部235とは異なる用紙積載部に用紙が積載されるため、上記のような選別が不用となる。
【0064】
なお、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320内に停止していた用紙に対し画像形成を行ったうえで排出行う処理と、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320内に停止していた用紙に対し画像形成を行うことなく排出を行う処理とを選択可能な構成とすることもできる。即ち、ユーザによる選択が可能な構成とすることもできる。
また、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320内に停止していた用紙に対し画像形成を行うことなく例えば第3用紙積載部232に排出する場合、この第3用紙積載部232に積載された用紙の用紙収容部340への再セットをユーザに促す通知を、UI400上に行うことが好ましい。
【0065】
また、全体制御部120は次のような処理を実行することもできる。
図8は、全体制御部120が実行する処理を示したフローチャートである。また、図9は、全体制御部120が実行する処理を説明するための図である。なお、図8におけるステップ201〜ステップ211における処理は、上記ステップ101〜ステップ111と同様である。このため、ここではステップ212以降の処理について説明する。
【0066】
本処理では、ステップ204にて、先行紙が全て排出可能であると判断されなかった場合、まず、排出手段、シート搬送手段として機能する用紙搬送制御部120Bが、インターポーザ240からの用紙(シート)であって上記待機位置に位置している用紙を、第1搬送経路R1に供給するとともに第1搬送経路R1に沿って搬送し、第1用紙積載部235とは異なる用紙積載部である第2用紙積載部222(用紙処理ユニット200の機外)に排出する(ステップ212)。図9を参照して説明すると、先行紙のうちの最後尾の用紙が画像形成ユニット100に位置しており先行紙が全て排出できない場合、用紙搬送制御部120Bは、インターポーザ240からの用紙を、第1搬送経路R1を経由させて第2用紙積載部222に排出する。これにより同図に示すように、第2用紙積載部222にはインターポーザ240からの用紙が積載される状態となる。
【0067】
ここで例えば、インターポーザ240からの用紙の長さが長い場合(サイズが大きい場合)、同図の符号P1に示すように、インターポーザ240からの用紙は湾曲(屈曲)した状態で待機してしまう場合がある。この結果、用紙に反り等が生じやすくなってしまう。このため、本処理では、ステップ204にて、先行紙が全て排出可能であると判断されなかった場合、まず、インターポーザ240からの用紙を排出する。これによりインターポーザ240からの用紙に反りなどが生じることが抑制される。
【0068】
なお、インターポーザ240からの用紙の上記排出は、用紙のサイズに応じて行うようにしてもよい。例えば予め定められたサイズよりも小さいサイズの用紙の場合には上記待機位置にそのまま待機させておき、予め定められたサイズよりも大きいサイズの用紙の場合には上記のように排出することができる。ここで、用紙のサイズは、例えば、サイズ検知センサY(図1参照)からの出力に基づき把握することができる。
【0069】
また、用紙のサイズが大きくても用紙が薄い場合などにおいては、上記反りなどが生じにくくなる。このため、用紙のサイズのみならず用紙の厚み、坪量なども考慮して上記排出を行うか否かを決定してもよい。即ち、反りなどが生じやすい一の種類の用紙である場合には排出し、反りなどが生じくい他の種類の用紙である場合には排出しないようにすることができる。なお、用紙の種類は、上記サイズ検知センサYからの出力や、UI400を介しユーザにより入力される情報に基づき把握することができる。
【0070】
その後、本処理では、UI制御部120Cが、上記ステップ112と同様に、UI400を介し、ジャム発生ユニットにおける用紙の除去が必要である旨を通知する(ステップ213)。その後、通知手段の一つとして機能するUI制御部120Cは、第2用紙積載部222に排出された用紙(インターポーザ240からの用紙)のインターポーザ240への再セット(再積載)を促す旨の通知を、UI400を介してユーザに対し行う(ステップ214)。これによって、図9に示すように、第2用紙積載部222の用紙がインターポーザ240へ再セットされるようになる。次いで、用紙搬送制御部120Bおよび画像形成制御部120Dが、上記と同様、用紙の搬送および画像形成を再開する(ステップ215)。
【0071】
また本画像形成システム1にてジャムが発生した際、全体制御部120は次のような処理を行うこともできる。
図10は、全体制御部120が実行する処理を示したフローチャートである。なお、本図におけるステップ301〜ステップ311における処理は、上記ステップ101〜ステップ111における処理と同様である。このため、ステップ312以降の処理について説明する。
【0072】
本処理では、ステップ304にて、先行紙が全て排出可能であると判断されなかった場合、UI制御部120Cが、上記ステップ112と同様に、UI400を介し、ジャム発生ユニットにおける用紙の除去が必要である旨を通知する(ステップ312)。次いで、用紙管理部120Aが、用紙検知センサS2からの出力に基づき、ジャム発生ユニットにおける用紙が除去されたか否かを判断する(ステップ313)。
【0073】
そしてステップ313にて、ジャム発生ユニットにおける用紙が除去されたと判断された場合、UI制御部120Cが、UI400に、押圧ボタンを押圧した場合にはインターポーザ240からの用紙を機外に排出できる旨の表示(通知)を行う(ステップ314)。より具体的には、UI400に、ユーザの操作を受け付けるためのボタン(領域)を表示する。また、このボタンを押した場合にはインターポーザ240からの用紙が排出可能な旨、さらに、インターポーザ240からの用紙の排出先(例えば、第2用紙積載部222)を表示する。
【0074】
そして、UI400における上記押圧ボタンがユーザにより押圧された場合(ユーザからの指示を受け付けた場合)、用紙搬送制御部120Bが、インターポーザ240からの用紙を例えば第2用紙積載部222に排出する。上記図8に示した処理のように、一律に、インターポーザ240からの用紙を排出する方法もあるが、この場合、インターポーザ240からの用紙が排出されたことをユーザが認識しないおそれがある。そこで本処理では、ユーザの指示に基づきインターポーザ240からの用紙を排出するようにし、インターポーザ240からの用紙が排出されることを、ユーザに認識させるようにしている。
【0075】
なお、ステップ314の終了後、用紙搬送制御部120Bおよび画像形成制御部120Dは、上記と同様、用紙の搬送および画像形成を再開する(ステップ315)。なお、この再開に際して、上記排出処理により排出された用紙(インターポーザ240からの用紙)がインターポーザ240に再セットされている場合には、この再セットされた用紙が供給されることとなる。また、排出処理が実行されなかった場合(インターポーザ240からの用紙が機内に停止している場合)には、機内に位置しているこの用紙が供給されることとなる。
【0076】
また本画像形成システム1にてジャムが発生した際、全体制御部120は次のような処理を行うこともできる。
図11は、全体制御部120が実行する処理を示したフローチャートである。なお、本図におけるステップ401〜ステップ411における処理は、上記ステップ101〜ステップ111における処理と同様である。このため、ステップ412以降の処理について説明する。
【0077】
本処理では、ステップ404にて、先行紙が全て排出可能であると判断されなかった場合、まず、UI制御部120Cが、上記と同様、UI400を介し、ジャム発生ユニットにおける用紙の除去が必要である旨を通知する(ステップ412)。これにより、ユーザによってジャム発生ユニットにおける用紙の除去が実行され、また、用紙の除去後、ユーザによりスタートボタンが押圧されるようになる。
【0078】
次いで、UI制御部120Cが、インターポーザ240からの用紙の上記待機が開始されてから予め定められた時間内に上記スタートボタンが押圧されたか否かを判断する(ステップ413)。そして、予め定められた時間内にスタートボタンが押圧された場合、用紙搬送制御部120Bおよび画像形成制御部120Dは、上記と同様、用紙の搬送および画像形成を再開する(ステップ415)。なお、この再開に際しては、機内に待機しているインターポーザ240からの用紙が供給される。
【0079】
一方、上記予め定められた時間内にスタートボタンが押圧されなかった場合、用紙搬送制御部120Bが、インターポーザ240からの用紙を第2用紙積載部222に排出する(ステップ414)。その後、スタートボタンの押圧を条件として、用紙搬送制御部120Bおよび画像形成制御部120Dが、用紙の搬送および画像形成を再開する(ステップ415)。なお、この再開に際し、上記排出処理により排出された用紙(インターポーザ240からの用紙)がインターポーザ240に再セットされている場合には、この再セットされた用紙が供給されることとなる。
【0080】
本処理では、用紙搬送、画像形成の再開までの時間が短くインターポーザ240からの用紙に反りなどが生じにくい状況では用紙の排出がなされず、再開までの時間が長くインターポーザ240からの用紙に反りなどが生じやすい状況では用紙の排出がなされることとなる。
【0081】
なお本実施形態における画像形成システム1では、図4、図8、図10、および図11に示した各処理を、選択可能となっている。即ち、ユーザは、UI400を介して、図4、図8、図10、および図11に示した各処理(各モード)を選ぶことが可能となっている。そして、ユーザにより選ばれた処理内容(モード)は、UI制御部120C、用紙搬送制御部120B、および画像形成制御部120Dに通知され、UI制御部120C、用紙搬送制御部120B、および画像形成制御部120Dは、選ばれた処理に応じた動作を実行する。また、図4、図8、図10、および図11に示した各処理は、互いに組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0082】
1…画像形成システム、100…画像形成ユニット、120B…用紙搬送制御部、120C…UI制御部、120D…画像形成制御部、200…用紙処理ユニット、300…用紙供給ユニット、340…用紙収容部、500…搬送ロール、R1…第1搬送経路
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙に画像を形成する画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ジャム発生時に搬送路に残った記録紙の有効利用を図るとともに、排紙順序の整合をとることが可能な画像形成ユニットが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この画像形成ユニットでは、ジャム原因紙を取り除いた後、搬送路に残っている記録紙を中間トレイに退避させる。また、ジャム原因紙に先行し且つ印刷済みの記録紙は排出トレイに出力させる。そして、再起動時には、取り除かれたジャム原因紙分の記録紙を給紙トレイから引出す。そして、中間トレイに退避させた記録紙とともに、転写装置に案内する。そして転写装置では、未印刷分の記録紙にのみ印刷を行い、他の記録紙は通過させる。
【0003】
また、ジャム等により搬送が中断することで装置内に残留した用紙のうち、次の像記録に再利用できる用紙を判定し、用紙の無駄な消費を少なくすることが可能な記録装置が提案されている(特許文献2参照)。この記録装置では、搬送中の各用紙の搬送情報をセンサ等によりチェックし、逐次メモリに記憶する。そして搬送が中断すると、搬送情報に基づいて、再利用可能な用紙か否か判定し、再利用可能であれば次の記録時に使用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−258516号公報
【特許文献2】特開平10−129889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、順次搬送されている用紙の用紙間にシートを挿入する場合において、用紙にジャムなどの搬送不良が発生すると、上記用紙間にシートを挿入できなくなる事態が生じる。
この場合、搬送不良の原因となった用紙等を取り除いた後、用紙およびシートを一旦機外に排出すれば用紙およびシートの再利用が可能となる。ここで、排出される用紙には、画像が形成されていない用紙のみならず画像が形成された用紙も含まれることが多い。この場合、画像が形成されていない用紙を選別することで用紙の再利用が可能となるが、この選別には手間がかかるため、最終的に、用紙およびシートは再利用されることなく廃棄されることが多い。
また、上記のように用紙間にシートを挿入できない場合、搬送不良の原因が解消し用紙の再搬送がなされるまでシートを待機させておくことで、このシートを上記用紙間に挿入可能となる。しかしながら、湾曲等した状態でシートが待機してしまうと、シートに反りなどが生じてしまう。この結果、この場合もシートが廃棄される可能性が高まる。
本発明は、無駄となる用紙やシートを低減可能な画像形成システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、搬送される用紙に画像を形成する画像形成ユニットと、前記画像形成ユニットに接続された搬送経路を有し、当該搬送経路に沿って用紙を順次搬送し当該用紙を当該画像形成ユニットに順次供給する供給ユニットと、前記画像形成ユニットから搬送されてきた用紙を搬送経路に沿って順次搬送する搬送ユニットと、シート積載部から送り出されたシートを、前記搬送ユニットの前記搬送経路を搬送される用紙であって予め定められた画像が形成された用紙に後続するように当該搬送経路に供給する供給手段と、前記画像形成ユニット内にて用紙の搬送不良が発生した場合に、当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を停止させる停止手段と、前記画像形成ユニットから用紙が除去された後に当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を再開させる再開手段と、前記停止手段により前記停止がなされた際に前記供給ユニットの前記搬送経路上に位置し前記再開手段による前記再開により前記画像形成ユニットに搬送されてきた用紙に対し当該画像形成ユニットにより画像を形成する第1の処理手段と、前記予め定められた画像が形成された用紙が前記再開手段による前記再開により前記搬送ユニットに搬送されてきた場合に、前記供給手段を動作させ前記シート積載部から送り出された前記シートを前記搬送経路に供給する第2の処理手段と、を含む画像形成システムである。
請求項2に記載の発明は、前記予め定められた画像が形成された用紙が前記停止手段により前記停止がなされた際に前記画像形成ユニットよりも用紙搬送方向下流側に位置している場合に、前記供給手段を動作させ前記シート積載部から送り出された前記シートを前記搬送経路に供給する第3の処理手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成システムである。
請求項3に記載の発明は、前記第1の処理手段は、前記再開により前記画像形成ユニットに順次搬送されてくる用紙に対し、当該画像形成ユニットから除去された前記用紙に対し形成されていた画像を形成し、当該除去された用紙に対し形成される予定であった画像を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成システムである。
【0007】
請求項4に記載の発明は、搬送される用紙に画像を形成する画像形成ユニットと、前記画像形成ユニットに接続された搬送経路を有し、当該搬送経路に沿って用紙を順次搬送し当該用紙を当該画像形成ユニットに順次供給する供給ユニットと、前記画像形成ユニットから搬送されてきた用紙を搬送経路に沿って順次搬送し用紙積載部に積載するとともに、当該搬送経路から分岐した分岐搬送経路を有し当該搬送経路における用紙を当該用紙積載部とは異なる用紙積載部に積載可能な搬送ユニットと、シート積載部から送り出されたシートを、前記搬送ユニットの前記搬送経路を搬送される用紙であって予め定められた画像が形成された用紙に後続するように当該搬送経路に供給する供給手段と、前記画像形成ユニット内にて用紙の搬送不良が発生した場合に、当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を停止させる停止手段と、前記画像形成ユニットから用紙が除去された後に当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を再開させ、前記停止手段により前記停止がなされた際に当該供給ユニットの前記搬送経路上に位置していた用紙を前記搬送ユニットにおける前記異なる用紙積載部へ搬送する用紙搬送手段と、を含む画像形成システムである。
請求項5に記載の発明は、前記供給ユニットは、用紙が収容される用紙収容部を有し、当該用紙収容部から送り出された用紙を前記搬送経路に沿って順次搬送し、前記用紙搬送手段により搬送され前記異なる用紙積載部に積載された用紙の前記用紙収容部への再収容を促す通知をユーザに行う通知手段を更に備えることを特徴とする請求項4記載の画像形成システムである。
請求項6に記載の発明は、前記停止手段による前記停止により前記予め定められた画像が形成された用紙が前記搬送ユニットに搬送されない場合に、前記供給手段を動作させ前記シート積載部から送り出された前記シートを当該搬送ユニットの前記搬送経路に供給するとともに供給した当該シートを当該搬送ユニットの機外に排出する排出手段を更に備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成システムである。
【0008】
請求項7に記載の発明は、搬送される用紙に画像を形成する画像形成ユニットと、前記画像形成ユニットに接続された搬送経路を有し、当該搬送経路に沿って用紙を順次搬送し当該用紙を当該画像形成ユニットに順次供給する供給ユニットと、前記画像形成ユニットから搬送されてきた用紙を搬送経路に沿って順次搬送し第1の用紙積載部に積載するとともに、当該搬送経路から分岐した分岐搬送経路を有し当該搬送経路における用紙を第2の用紙積載部に積載可能な搬送ユニットと、シート積載部から送り出されたシートを、前記搬送ユニットの前記搬送経路を搬送される用紙であって予め定められた画像が形成された用紙に後続するように当該搬送経路に供給する供給手段と、前記画像形成ユニット内にて用紙の搬送不良が発生した場合に、当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を停止させる停止手段と、前記停止手段による前記停止により前記予め定められた画像が形成された用紙が前記搬送ユニットに搬送されない場合に、前記供給手段を動作させ前記シート積載部から送り出された前記シートを前記搬送経路に供給するとともに供給した当該シートを前記第2の用紙積載部へ搬送するシート搬送手段と、を含む画像形成システムである。
請求項8に記載の発明は、前記画像形成ユニットから用紙が除去された後に当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を再開させる再開手段と、前記停止手段により前記停止がなされた際に前記供給ユニットの前記搬送経路上に位置し前記再開手段による前記再開により前記画像形成ユニットに搬送されてきた用紙に対し当該画像形成ユニットにより画像を形成する画像形成手段を更に備えることを特徴とする請求項7記載の画像形成システムである。
請求項9に記載の発明は、前記画像形成ユニットから用紙が除去された後に当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を再開させる再開手段と、前記停止手段により前記停止がなされた際に前記供給ユニットの前記搬送経路上に位置し前記再開手段による前記再開により搬送される用紙を、前記搬送ユニットに設けられた第3の用紙積載部へ搬送する用紙搬送手段と、を更に含むことを特徴とする請求項7に記載の画像形成システムである。
請求項10に記載の発明は、前記シート搬送手段は、前記停止手段による前記停止により前記予め定められた画像が形成された用紙が前記搬送ユニットに搬送されない場合且つユーザからの指示を受け付けた場合に、前記シート積載部から送り出された前記シートを前記第2の用紙積載部へ搬送することを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の画像形成システムである。
請求項11に記載の発明は、前記シート積載部から送り出されたシートは、予め定められた位置に一旦待機し、前記シート搬送手段は、前記シートの前記待機が開始されてから予め定められた時間経過後に、当該待機しているシートを前記第2の用紙積載部へ搬送することを特徴とする請求項7乃至9の何れかに記載の画像形成システムである。
請求項12に記載の発明は、前記第2の用紙積載部へ搬送されたシートの前記シート積載部への再積載をユーザに促す通知を行う通知手段を更に備えることを特徴とする請求項7乃至11の何れかに記載の画像形成システムである。
請求項13に記載の発明は、前記シートの種類を把握する把握手段を更に備え、前記シート搬送手段は、前記シートが一の種類のシートである場合に当該シートを前記第2の用紙積載部へ搬送し、当該シートが他の種類のシートである場合には当該シートを当該第2の用紙積載部へ搬送しないことを特徴とする請求項7乃至12のいずれかに記載の画像形成システムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の請求項1によれば、本発明を採用しない場合に比べ、用紙およびシートの無駄を低減可能となる。
本発明の請求項2によれば、例えば、画像形成ユニットおよび供給ユニットにおける用紙の搬送が再開された後にシートを供給する場合に比べ、シートに生じる反りなどを抑制可能となる。
本発明の請求項3によれば、例えば、ページ順に積載される用紙束におけるページ抜けを防止することができる。
【0010】
本発明の請求項4によれば、本発明を採用しない場合に比べ、用紙の無駄を低減可能となる。
本発明の請求項5によれば、本発明を採用しない場合に比べ、異なる用紙積載部に積載された用紙が用紙収容部に再収容される可能性が高まる。
本発明の請求項6によれば、予め定められた画像が形成された用紙が搬送されてくるまでシートを待機させておく場合に比べ、シートに生じる反りなどを抑制可能となる。
【0011】
本発明の請求項7によれば、本発明を採用しない場合に比べ、シートの無駄を低減可能となる。
本発明の請求項8によれば、本発明を採用しない場合に比べ、用紙の無駄を低減可能となる。
本発明の請求項9によれば、本発明を採用しない場合に比べ、用紙の無駄を低減可能となる。
本発明の請求項10によれば、本発明を採用しない場合に比べ、第2の用紙積載部にシートが搬送されることをユーザに認識させやすくなる。
本発明の請求項11によれば、第2の用紙積載部へシートを一律に搬送する場合に比べ、ユーザの利便性を高めることができる。
本発明の請求項12によれば、第2の用紙積載部に積載されたシートがシート積載部に再積載される可能性が高まる。
本発明の請求項13によれば、例えば、反りなどの生じにくいシートをそのまま待機させておくことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施の形態が適用される画像形成システムの構成を示した図である。
【図2】画像形成システムにおいて実行される処理を説明するための図である。
【図3】全体制御部の各構成を示すブロック図である。
【図4】全体制御部が実行する処理を示したフローチャートである。
【図5】全体制御部が実行する処理を説明するための図である。
【図6】全体制御部が実行する処理を説明するための図である。
【図7】先行紙側にてジャムが発生した場合の処理を説明するための図である。
【図8】全体制御部が実行する処理を示したフローチャートである。
【図9】全体制御部が実行する処理を説明するための図である。
【図10】全体制御部が実行する処理を示したフローチャートである。
【図11】全体制御部が実行する処理を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成システムの構成を示した図である。
本実施形態における画像形成システム1は、用紙に対し画像を形成する画像形成ユニット100と、画像形成ユニット100により画像が形成された用紙を順次搬送するとともに用紙に対して予め定められた処理を施す用紙処理ユニット200と、画像形成ユニット100に対して用紙を供給する用紙供給ユニット(供給ユニット)300とを備えている。なお、本実施形態における用紙処理ユニット200は、画像形成ユニット100から搬送されてきた用紙を順次搬送する搬送ユニットして捉えることもできる。
【0014】
また、画像形成システム1は、表示パネルにより構成され、ユーザからの情報を受け付けるとともにユーザに対して情報を表示するUI(User Interface)400を備える。なお、このUI400は、画像形成ユニット100に設けられている。また、本画像形成システム1には、用紙供給ユニット300から用紙処理ユニット200にかけて第1搬送経路R1が設けられている。また、この第1搬送経路R1および後述する第2搬送経路R2等に沿って設けられ、用紙や後述する表表紙等を搬送する搬送ロール500を複数備えている。さらに、この第1搬送経路R1および後述する第2搬送経路R2等に沿って設けられ、第1搬送経路R1および第2搬送経路R2を搬送される用紙を検知する用紙検知センサS2を複数備えている。
【0015】
画像形成ユニット100は、用紙に対して画像を形成する画像形成部110を備えている。また、画像形成ユニット100は、全体制御部120を備えている。この全体制御部120は、画像形成ユニット100の各部、各装置を制御する。また、全体制御部120は、用紙供給ユニット300に設けられた用紙供給制御部360を介し、また用紙処理ユニット200に設けられた用紙処理制御装置250を介し、用紙供給ユニット300および用紙処理ユニット200を制御する。
【0016】
ここで全体制御部120は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)を備えている。そして、CPUが、ROM等に記憶されたプログラムに従い、RAMとの間でデータのやりとりを行いながら処理を実行することで、後述する機能が実現される。また、画像形成ユニット100は、画像読み取り装置2やパーソナルコンピュータ(PC)3に接続され、これらから受信された画像データに対して画像処理を施す画像処理部130を備えている。ここで、画像処理部130は、磁気ディスク装置等により構成されるバッファを有し画像データを蓄積可能となっている。なお、画像処理部130にて画像処理が施された画像データは画像形成部110に出力される。
【0017】
ここで画像形成部110では、たとえば電子写真方式に基づき用紙に対し画像を形成することができる。この電子写真方式では、帯電、露光、現像のプロセスを経て、感光体ドラムや中間転写体等の像保持体にトナー像が形成される。そして、このトナー像は、転写装置により用紙に転写されるとともに、定着器により用紙に定着される。
【0018】
用紙処理ユニット200は、複数のユニットによって形成されている。具体的に説明すると、用紙処理ユニット200は、画像形成ユニット100から搬送されてきた用紙を更に下流側に搬送するトランスポートユニット210を備えている。また、用紙処理ユニット200は、トランスポートユニット210から搬送されてきた用紙に対して内三折り(C折り)や外三折り(Z折り)を施す折りユニット220を備えている。さらに、この折りユニット220を通過した用紙に対して最終処理を施すフィニッシャ(フィニッシャユニット)230を有している。
【0019】
また、用紙処理ユニット200は、冊子を形成する際に用いる表表紙、裏表紙、挿入紙などの用紙(シート)を供給するインターポーザ240を備えている。また、用紙処理ユニット200は、用紙処理ユニット200に設けられた各ユニット、各部の制御を行う用紙処理制御装置250を備えている。なお、本実施形態では、用紙処理制御装置250が、フィニッシャ230に設けられているが、他のユニットに設けても構わない。
【0020】
ここで、フィニッシャ230には、用紙に対しステープル処理を施すステープル機能部231が設けられている。また、図示は省略するが、用紙束を中綴じして製本する中綴じ製本機能部、2穴や4穴の穴あけ(パンチ)を施すパンチ機能部などが設けられている。また、フィニッシャ230には、第1搬送経路R1を経由して搬送されてきた用紙、及びステープル機能部231によりステープル処理が施された用紙(用紙束)が積載される第1用紙積載部235が設けられている。
【0021】
折りユニット220は、用紙に対し、内三折り(C折り)や外三折り(Z折り)を施す折り機能部221を有している。また、折りユニット220には、第1搬送経路R1から分岐して設けられた第1分岐搬送経路B1が設けられている。さらに、折りユニット220には、第1分岐搬送経路B1を経由して搬送されてきた用紙を積載する第2用紙積載部222が設けられている。さらに、折りユニット220には、用紙の搬送先を、第1搬送経路R1または第1分岐搬送経路B1に切り替えるためのゲート223、ゲート223を駆動させるソレノイド等の駆動源(不図示)が設けられている。
【0022】
なお、フィニッシャ230にも、第1搬送経路R1から分岐して設けられた第2分岐搬送経路B2が設けられている。さらに、第2分岐搬送経路B2を経由して搬送されてきた用紙を積載する第3用紙積載部232が設けられている。さらに、用紙の搬送先を、第1搬送経路R1または第2分岐搬送経路B2に切り替えるためのゲート233、ゲート233を駆動させるソレノイド等の駆動源(不図示)が設けられている。
【0023】
ここでフィニッシャ230におけるステープル機能部231を詳細に説明すると、このステープル機能部231は、第1搬送経路R1を経由して搬送されてきた用紙を集積して一つの用紙束を形成するコンパイルトレイ231Aを備えている。また、ステープル機能部231は、コンパイルトレイ231Aにおける用紙束に対してステープル処理を行うステープルヘッド231Bを備えている。また図示は省略するが、ステープルヘッド231Bによってステープル処理が施された用紙を第1用紙積載部235に排出する排出ロールが設けられている。
【0024】
インターポーザ240は、表表紙、裏表紙、挿入紙などの用紙(シート)が積載される積載部を複数備えている。より具体的には、本実施形態におけるインターポーザ240は、第1積載部241、第2積載部242、第3積載部243の3つの積載部(シート積載部)を備えている。
【0025】
またインターポーザ240は、第1積載部241〜第3積載部243の各々に対応して設けられ、積載された表表紙等を後述する第2搬送経路R2に送り出す第1送り出しロール244、第2送り出しロール245、第3送り出しロール246を備えている。なお、第1積載部241〜第3積載部243から第2搬送経路R2に向かう搬送経路と、第2搬送経路R2とは交差する関係となっている。付言すれば、第1積載部241〜第3積載部243から第1搬送経路R1に向かう搬送経路は、屈曲した状態となっている。
また、インターポーザ240は、第1積載部241〜第3積載部243の各々に対応して設けられ、第1積載部241〜第3積載部243に積載された表表紙等のサイズを検知するサイズ検知センサYを備えている。
【0026】
ここで、第1送り出しロール244〜第3送り出しロール246によって送り出された表表紙等は、インターポーザ240およびトランスポートユニット210内に設けられた第2搬送経路R2を経由して第1搬送経路R1に送り出される。付言すれば、トランスポートユニット210内に、インターポーザ240からの表表紙等が第1搬送経路R1に合流する合流位置(合流部)が設けられている。ここで、インターポーザ240からの表表紙等は、第1搬送経路R1を搬送される用紙であって予め定められた画像が形成された用紙に後続するように、供給手段の一つして機能する搬送ロール500によって、第1搬送経路R1に供給される(詳細は後述)。
【0027】
なお、上記では説明を省略したが、トランスポートユニット210内には、インターポーザ240から複数枚の表表紙等が重なった状態で搬送されてきた場合にこの重なりを検知するセンサが設けられている。付言すれば、トランスポートユニット210内には、表表紙等の重送を検知する重送検知センサS1が設けられている。
【0028】
一方、用紙供給ユニット300は、用紙の搬送方向上流側に配置された第1用紙供給ユニット310、および用紙の搬送方向下流側に配置された第2用紙供給ユニット320から構成されている。
ここで第1用紙供給ユニット310および第2用紙供給ユニット320は同様に構成されており、第1用紙供給ユニット310および第2用紙供給ユニット320の各々は、用紙を収容する用紙収容部340と、この用紙収容部340に収容された用紙を第1搬送経路R1に送り出す送り出しロール350を備えている。また、第1用紙供給ユニット310および第2用紙供給ユニット320の各々は、用紙供給制御部360を有している。
【0029】
なお、上記では説明を省略したが、搬送ロール500を駆動する駆動モータ(不図示)は、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320、画像形成ユニット100、トランスポートユニット210、折りユニット220、フィニッシャ230の各々に個別に設けられている。付言すれば、本実施形態における画像形成システム1では、ユニット毎に搬送ロール500の駆動、駆動停止が可能となっている。
【0030】
ここで本画像形成システム1にて実行される処理の一例を、図2を参照して説明する。
図2は、画像形成システム1において実行される処理を説明するための図である。なお、本処理では、画像が形成された用紙の用紙間にインターポーザ240からの用紙を挿入する場合を一例に説明する。
【0031】
本実施形態における画像形成システム1では、まず、用紙供給ユニット300から用紙の搬送を開始する。なお、この際、インターポーザ240からの用紙を挿入可能とするため、搬送される用紙間には、インターポーザ240からの用紙の大きさに対応した間隙が設けられている。なお本明細書では、以下、この間隙を「挿入用間隙」と称し、この挿入用間隙よりも搬送方向下流側に位置する用紙を「先行紙」と称し、挿入用間隙よりも搬送方向上流側に位置する用紙を「後続紙」と称する場合がある。
【0032】
また、画像形成ユニット100では、順次搬送されてくる用紙に対し画像形成が行われる。詳細には、帯電、露光、現像のプロセスを経て、感光体ドラムや中間転写体等の像保持体にトナー像がまず形成される。そして、このトナー像が、転写装置により用紙に転写される。その後、定着器によってこのトナー像が用紙に定着される。
【0033】
次いで、画像形成がなされた用紙は、トランスポートユニット210、折りユニット220、フィニッシャ230を経由して、例えば、第1用紙積載部235に積載される。また、上記挿入用間隙が、上記合流位置に到達すると、インターポーザ240からの用紙が第1搬送経路R1に供給される。これにより、第1用紙積載部235には、インターポーザ240からの用紙が挿入され且つ画像が形成された複数枚の用紙が積載される。
なお、本実施形態では、挿入用間隙が上記合流位置に到達するタイミングよりも前に、インターポーザ240からの用紙の供給が行われる。そして、この用紙は、合流位置よりも前の位置であって予め定められた待機位置にて待機している。そして、挿入用間隙が合流位置まで到達すると、挿入用間隙に挿入される。
【0034】
ここで図3は、全体制御部120の各構成を示すブロック図である。
同図に示すように、全体制御部120は、用紙管理部120A、用紙搬送制御部120B、UI制御部120C、および画像形成制御部120Dを備えている。
【0035】
用紙管理部120Aは、用紙搬送制御部120Bから送信されてくる制御信号および用紙検知センサS2からの出力に基づき、本画像形成システム1にて搬送されている個々の用紙の位置を把握する。また、用紙管理部120Aは、用紙検知センサS2からの出力に基づき、搬送されている用紙にジャム(搬送不良)が発生したか否かを判断する。
用紙搬送制御部120Bは、搬送ロール500などを駆動する駆動モータ(不図示)を制御し、画像形成システム1における用紙の搬送を制御する。付言すれば、各ユニットに設けられた駆動モータを個別に制御し、ユニット毎に用紙の搬送を制御する。
画像形成制御部120Dは、画像処理部130から画像形成部110への画像データの出力を制御する。また、画像形成部110を制御し、用紙に対する画像形成の制御を行う。
UI制御部120Cは、UI400における表示制御を行う。また、UI400にて入力されたユーザからの情報を受け付ける。
【0036】
次いで本実施形態における画像形成システム1においてジャム(用紙詰まり、搬送不良)が生じた場合の処理を説明する。
図4は、全体制御部120が実行する処理を示したフローチャートである。
不図示のスタートボタンの押圧に基づき用紙搬送制御部120Bが用紙の搬送を開始した後、用紙管理部120Aは、用紙検知センサS2からの出力に基づきジャムが発生したか否かの判断を行う(ステップ101)。ここで、用紙管理部120Aは、予め定められたタイミングにて用紙検知センサS2から予め定められた出力がなされない場合に、ジャムが発生したと判断することができる。なお、ジャムが発生していないと判断された場合には、ステップ101の処理が繰り返される。
【0037】
そして、用紙管理部120Aは、ジャムが発生したと判断した場合、用紙検知センサS2からの出力に基づき、ジャムが発生したユニット(以下、「ジャム発生ユニット」と称する場合がある)を把握する。そして、用紙管理部120Aは、ジャム発生ユニットが画像形成ユニット100よりも下流側に位置するユニットであるか否かを判断する(ステップ102)。そして、用紙管理部120Aにてジャム発生ユニットが画像形成ユニット100よりも下流側に位置するユニットであると判断された場合(例えば、折りユニット220でジャムが発生した場合)、用紙搬送制御部120Bが、搬送ロール500(図1参照)の駆動を停止し、用紙の搬送を停止する(ステップ108)。
【0038】
その後、UI制御部120Cが、UI400を制御し、ユーザに、ジャム発生ユニットにおける用紙の除去が必要である旨を通知する(ステップ109)。そして、用紙搬送制御部120Bは、用紙管理部120Aにて用紙の除去が検知され且つ不図示のスタートボタンが押圧されたことを検知した場合、パージ処理(用紙の搬送処理)を実行し、インターポーザ240からの用紙(上記待機位置に位置している用紙)も含め用紙を機外に排出する(ステップ110)。その後、用紙搬送制御部120Bおよび画像形成制御部120Dが、用紙の搬送および画像形成を再開する(ステップ111)。なお、上記パージ処理により排出された用紙から画像が形成されていない用紙を選別することにより、用紙の再利用が可能となる。ところで、この選別作業には手間を要することから用紙は再利用されないことが多い。
【0039】
一方、停止手段の一つとして機能する用紙搬送制御部120Bは、上記ステップ102にて、ジャム発生ユニットが画像形成ユニットよりも下流側に位置するユニットではないと判断された場合、ジャム発生ユニットおよびジャム発生ユニットよりも上流側に位置するユニットにおける用紙の搬送を停止する(ステップ103)。例えば、画像形成ユニット100にてジャムが発生した場合、画像形成ユニット100、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320における搬送ロール500の駆動を停止し、これらのユニットにおける用紙の搬送を停止する。
【0040】
なお、用紙搬送制御部120Bは、ジャム発生ユニットよりも下流側に位置するユニットにおける用紙の搬送は継続し、これらの用紙を例えば第1用紙積載部235へ搬送する。これにより、例えば、画像形成ユニット100にてジャムが発生した場合、トランスポートユニット210、折りユニット220、フィニッシャ230における用紙の搬送は継続され、これらのユニットにおける用紙は第1用紙積載部235に積載される。
【0041】
その後、用紙搬送制御部120Bは、上記先行紙が全て排出可能であるか否かを判断する(ステップ104)。ここでステップ104における処理を詳細に説明すると、用紙搬送制御部120Bは、まず、先行紙における最後尾(用紙搬送方向最上流側)の用紙の位置を把握する。そして、この最後尾の用紙が、ジャム発生ユニットよりも下流側のユニット(用紙搬送方向下流側)に位置しているか否か判断する。そして、最後尾の用紙がこの下流側のユニットに位置している場合には、先行紙が全て排出可能であると判断する。その一方で、最後尾の用紙がこの下流側のユニットに位置していない場合、即ち、ジャム発生ユニット若しくはジャム発生ユニットよりも上流側のユニットに位置している場合、先行紙が全て排出できないと判断する。
【0042】
そして第3の処理手段として機能する用紙搬送制御部120Bは、ステップ104にて先行紙が全て排出可能であると判断した場合、インターポーザ240からの用紙であって上記待機位置に待機している用紙を第1搬送経路R1に供給するとともに(ステップ105)、この用紙を第1用紙積載部235へ搬送する。付言すれば、先行紙における最後尾の用紙が上記合流位置を通過した後に、インターポーザ240からの用紙を第1搬送経路R1に供給し、さらに、この用紙を第1用紙積載部235へ搬送する。これにより、第1用紙積載部235には、先行紙の全ておよびインターポーザ240からの用紙が積載される。
【0043】
その後、UI制御部120Cが、UI400を介し、ジャム発生ユニットにおける用紙の除去が必要である旨を通知する(ステップ106)。なお、このステップ106では、ジャム紙の除去のみならずジャム紙以外の用紙の除去が必要である旨を通知する(後述のステップ112でも同様)。その後、再開手段として機能する用紙搬送制御部120B、および画像形成制御部120Dは、ジャム発生ユニットから全ての用紙が除去され且つ不図示のスタートボタンが押された場合に、用紙の搬送および画像形成を再開する(ステップ107)。
【0044】
なお、上記ステップ106にて、ジャム紙以外の用紙の除去も必要である旨を通知するのは、以下の理由による。ジャム紙の除去が行われる際、一般的には、ジャム発生ユニットのカバー(不図示)が開放され、内部機構がユーザにより操作されることとなるが、この際、ユーザが、ジャム紙のみならずジャム紙以外の用紙にも触れる場合がある。そして、この場合、このジャム紙以外の用紙に対し傷や曲がりなどが生じるおそれがある。本実施形態では、用紙の再搬送を行うことで用紙の再利用を図っているが(詳細は後述)、ジャム紙のみが除去された状態で再搬送を行ってしまうと、第1用紙積載部235等に積載される用紙に、傷や曲がりなどが生じた用紙が含まれるようになってしまう。このため、本実施形態では、上記のように、ジャム発生ユニットにおける全ての用紙が除去されるようにしている。なお、ジャム発生ユニット以外のユニットは、別の筐体(ユニット)で構成され、内部の用紙がユーザにより触られる可能性は少ない。
【0045】
ここで、上記ステップ107では、搬送ロール500の駆動を再開し、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320における第1搬送経路R1上に停止していた用紙の搬送を再開するとともに、用紙収容部340から新たな用紙の供給を行う。また、第1の処理手段、画像形成手段として機能する画像形成制御部120Dが、画像形成部110、画像処理部130を制御し、搬送されてくる用紙に対し、除去された用紙に対し形成されていた画像および除去された用紙に対し形成される予定であった画像を順次形成していく。
【0046】
一方、ステップ104にて、先行紙が全て排出可能であると判断されなかった場合、上記と同様、UI制御部120Cが、UI400を介し、ジャム発生ユニットにおける用紙の除去が必要である旨を通知する(ステップ112)。
【0047】
ここで、ステップ104にて、先行紙が全て排出可能であると判断されなかった場合、インターポーザ240からの用紙を挿入する挿入用間隙が、上記合流部に到達しないこととなる。即ち、インターポーザ240からの用紙を第1搬送経路R1に供給できないことになる。詳細に説明すれば、インターポーザ240からの用紙は第1搬送経路R1に供給可能であるものの、本来の位置とは異なる位置に挿入されてしまう。このため、ステップ104にて、先行紙が全て排出可能であると判断されなかった場合、上記ステップ105のようなインターポーザ240からの用紙の供給は行わず、まず、ジャム発生ユニットにおける用紙の除去が必要である旨の通知を行う。
【0048】
その後、用紙搬送制御部120Bおよび画像形成制御部120Dは、上記ステップ107と同様、ジャム発生ユニットから用紙が除去され且つ不図示のスタートボタンが押された場合に、用紙の搬送および画像形成を再開する(ステップ113)。これにより、上記最後尾の用紙に相当する用紙(予め定められた画像が形成された用紙)の搬送が行われるとともに、上記挿入用間隙も上記合流位置に到達するようになる。
【0049】
次いで、第2の処理手段として機能する用紙搬送制御部120Bは、インターポーザ240からの用紙であって上記待機位置に待機していた用紙を第1搬送経路R1に供給する(ステップ114)。付言すれば、上記挿入用間隙が上記合流位置に到達した際にインターポーザ240からの用紙を第1搬送経路R1に供給する。これにより、例えば第1用紙積載部235には、先行紙の全て、インターポーザ240からの用紙、および後続紙が積載される。
【0050】
ここで従来、例えば画像形成ユニット100にてジャムが生じた場合、上記ステップ108〜ステップ111に示した処理行うのが一般的であった。即ち、画像形成ユニット100にてジャムが生じた場合、まず画像形成システム1における用紙の搬送を停止する。次いで、用紙の除去をユーザに行わせた後、パージ処理を実行し、インターポーザ240からの用紙も含め、機内に位置していた用紙を機外に排出する。その後、用紙搬送、画像形成を再開する。ここでこの場合、画像が形成されていない用紙を選別することにより、用紙の再利用が可能となる。ところで、この選別作業には手間を要することからこれらの用紙は再利用されないことが多い。即ち、再利用されず廃棄等されることが多い。
【0051】
一方で、本実施形態における処理では、画像形成ユニット100またはこの画像形成ユニット100よりも上流側のユニットにてジャムが生じた場合、ジャム発生ユニットよりも下流側に位置する用紙をまず例えば第1用紙積載部235に排出する。ここで、この排出される用紙の全てには画像が形成された状態となっている。その後、ジャム発生ユニットにおける用紙が除去された後、用紙を再搬送することとなるが、再搬送される用紙は全て画像形成ユニット100を通過することとなり、画像形成ユニット100にて画像形成がなされる。そして画像が形成された後、例えば第1用紙積載部235に排出される。
【0052】
さらに本処理では、インターポーザ240からの用紙が挿入用間隙に挿入されたうえで、用紙が機外に排出される。この結果、第1用紙積載部235に積載される用紙は、全て画像が形成された状態となる。また、第1用紙積載部235に積載される用紙にインターポーザ240からの用紙が挿入された状態となる。このため、本実施形態における処理では、上記のような選別が不要となり、用紙の廃棄などが抑制される。
【0053】
次に、図5および図6を参照して、上記処理の具体例を示す。
図5および図6は、全体制御部120が実行する処理を説明するための図である。より詳細には、上記ステップ102以降の処理を説明するための図である。
【0054】
例えば図5(A)に示すように、画像形成ユニット100にてジャムが発生した場合、上記ステップ102にて、ジャム発生ユニットが画像形成ユニット100よりも下流側に位置するユニットであるか否かを判断される。図5(A)に示す例では、ジャムが画像形成ユニット100にて発生しているため、ジャム発生ユニットが画像形成ユニット100よりも下流側に位置するユニットではないと判断される。
【0055】
このため上記ステップ103の処理が実行され、ジャム発生ユニットである画像形成ユニット100およびジャム発生ユニット100よりも上流側に位置するユニットである第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320における用紙の搬送が停止される。なお、上記のとおり、ジャム発生ユニットよりも下流側に位置するユニットであるトランスポートユニット210、折りユニット220、フィニッシャ230における用紙の搬送は継続され、これらのユニット内における用紙は、同図(B)に示すように例えば第1用紙積載部235に排出される。
【0056】
次いで、ステップ104の処理が実行され、先行紙が全て排出可能であるか否かが判断される。図5(A)に示す例では、先行紙のうちの最後尾の用紙が画像形成ユニット100よりも下流側に位置しているため、先行紙が全て排出可能であると判断される。その後、ステップ105の処理が実行される。即ち、インターポーザ240からの用紙が第1搬送経路R1に供給される。この結果、図5(B)に示すように、第1用紙積載部235に、インターポーザ240からの用紙が積載される。
【0057】
その後、ステップ106の処理が実行される。即ち、画像形成装置100における用紙の除去が必要である旨の通知がなされる。そして、用紙が除去され且つ不図示のスタートボタンが押圧されると、ステップ107の処理が実行される。即ち、用紙の搬送および画像形成が再開される。これにより、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320内の用紙(同図(B)参照)の搬送がまず開始されるとともに、用紙収容部340から新たな用紙が供給される。さらに、搬送された用紙に対し画像形成ユニット100にて画像形成がなされる。この結果、第1用紙積載部235には、画像が形成された先行紙、インターポーザ240からの用紙、画像が形成された後続紙が積載される。
【0058】
一方、図6に示すように、先行紙における最後尾の用紙がジャム発生ユニットである画像形成ユニット100に位置している場合には、上記ステップ104にて、先行紙が全て排出できないと判断される。この場合、インターポーザ240からの用紙の供給は先送りされ、まず、ステップ112の処理が実行される。即ち、画像形成装置100における用紙の除去が必要である旨の通知がなされる。そして、用紙が除去され且つ不図示のスタートボタンが押圧されると、ステップ113の処理が実行される。即ち、用紙の搬送および画像形成が再開される。
【0059】
具体的には、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320内に停止している用紙の搬送が開始されるとともに、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320から新たな用紙の搬送が開始される。また、搬送された用紙に対し画像形成ユニット100にて画像形成がなされる。さらに、画像形成ユニット100にて用紙の搬送ピッチ(搬送間隔)が調整され、用紙間に上記挿入用間隙が形成される。そして、この挿入用間隙が上記合流位置に到達すると、インターポーザ240からの用紙がこの挿入用間隙に供給される(ステップ114)。これにより、上記と同様、第1用紙積載部235には、画像が形成された先行紙、インターポーザ240から用紙、画像が形成された後続紙が積載される。
【0060】
なお、図6では、後続紙側にてジャムが発生した場合の処理について説明したが、図7(先行紙側にてジャムが発生した場合の処理を説明するための図)に示すように先行紙側にてジャムが発生した場合にも上記と同様の処理が実行される。
【0061】
図7に示すように、画像形成ユニット100において、先行紙にジャムが生じた場合、上記と同様に、インターポーザ240からの用紙を挿入用間隙に挿入できなくなってしまう。このような場合、上記と同様、ステップ104にて、先行紙が全て排出できないと判断される。この場合、インターポーザ240からの用紙の供給は先送りされ、まず、ステップ112の処理が実行される。即ち、画像形成ユニット100における用紙の除去が必要である旨の通知がなされる。そして、用紙が除去され且つ不図示のスタートボタンが押圧されると、ステップ113の処理が実行される。即ち、用紙の搬送および画像形成が再開される。
【0062】
具体的には、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320内に停止している用紙の搬送が開始されるとともに、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320から新たな用紙の搬送が開始される。また、搬送された用紙に対し画像形成ユニット100にて画像形成がなされる。さらに、画像形成ユニット100にて用紙の搬送ピッチ(搬送間隔)が調整され、用紙間に上記挿入用間隙が形成される。そして、この挿入用間隙が上記合流位置に到達すると、インターポーザ240からの用紙がこの挿入用間隙に供給される(ステップ114)。これにより、上記と同様、第1用紙積載部235には、画像が形成された先行紙、インターポーザ240から用紙、画像が形成された後続紙が積載される。
【0063】
なお上記では、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320内に用紙を停止させておくとともに、画像形成ユニット100から用紙が除去された後に、この用紙に対し画像形成を行った。ところで、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320内に停止していた用紙に対し画像形成を行うことなく、この用紙を、例えば第3用紙積載部232(第1用紙積載部235とは異なる用紙積載部)に排出(搬送)する処理を行うこともできる。そしてこの場合、第3用紙積載部232に排出された用紙を、用紙供給ユニット300の用紙収容部340(図1参照)に再セット(再収容)すれば再度利用可能となる。付言すれば、第1用紙積載部235とは異なる用紙積載部に用紙が積載されるため、上記のような選別が不用となる。
【0064】
なお、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320内に停止していた用紙に対し画像形成を行ったうえで排出行う処理と、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320内に停止していた用紙に対し画像形成を行うことなく排出を行う処理とを選択可能な構成とすることもできる。即ち、ユーザによる選択が可能な構成とすることもできる。
また、第1用紙供給ユニット310、第2用紙供給ユニット320内に停止していた用紙に対し画像形成を行うことなく例えば第3用紙積載部232に排出する場合、この第3用紙積載部232に積載された用紙の用紙収容部340への再セットをユーザに促す通知を、UI400上に行うことが好ましい。
【0065】
また、全体制御部120は次のような処理を実行することもできる。
図8は、全体制御部120が実行する処理を示したフローチャートである。また、図9は、全体制御部120が実行する処理を説明するための図である。なお、図8におけるステップ201〜ステップ211における処理は、上記ステップ101〜ステップ111と同様である。このため、ここではステップ212以降の処理について説明する。
【0066】
本処理では、ステップ204にて、先行紙が全て排出可能であると判断されなかった場合、まず、排出手段、シート搬送手段として機能する用紙搬送制御部120Bが、インターポーザ240からの用紙(シート)であって上記待機位置に位置している用紙を、第1搬送経路R1に供給するとともに第1搬送経路R1に沿って搬送し、第1用紙積載部235とは異なる用紙積載部である第2用紙積載部222(用紙処理ユニット200の機外)に排出する(ステップ212)。図9を参照して説明すると、先行紙のうちの最後尾の用紙が画像形成ユニット100に位置しており先行紙が全て排出できない場合、用紙搬送制御部120Bは、インターポーザ240からの用紙を、第1搬送経路R1を経由させて第2用紙積載部222に排出する。これにより同図に示すように、第2用紙積載部222にはインターポーザ240からの用紙が積載される状態となる。
【0067】
ここで例えば、インターポーザ240からの用紙の長さが長い場合(サイズが大きい場合)、同図の符号P1に示すように、インターポーザ240からの用紙は湾曲(屈曲)した状態で待機してしまう場合がある。この結果、用紙に反り等が生じやすくなってしまう。このため、本処理では、ステップ204にて、先行紙が全て排出可能であると判断されなかった場合、まず、インターポーザ240からの用紙を排出する。これによりインターポーザ240からの用紙に反りなどが生じることが抑制される。
【0068】
なお、インターポーザ240からの用紙の上記排出は、用紙のサイズに応じて行うようにしてもよい。例えば予め定められたサイズよりも小さいサイズの用紙の場合には上記待機位置にそのまま待機させておき、予め定められたサイズよりも大きいサイズの用紙の場合には上記のように排出することができる。ここで、用紙のサイズは、例えば、サイズ検知センサY(図1参照)からの出力に基づき把握することができる。
【0069】
また、用紙のサイズが大きくても用紙が薄い場合などにおいては、上記反りなどが生じにくくなる。このため、用紙のサイズのみならず用紙の厚み、坪量なども考慮して上記排出を行うか否かを決定してもよい。即ち、反りなどが生じやすい一の種類の用紙である場合には排出し、反りなどが生じくい他の種類の用紙である場合には排出しないようにすることができる。なお、用紙の種類は、上記サイズ検知センサYからの出力や、UI400を介しユーザにより入力される情報に基づき把握することができる。
【0070】
その後、本処理では、UI制御部120Cが、上記ステップ112と同様に、UI400を介し、ジャム発生ユニットにおける用紙の除去が必要である旨を通知する(ステップ213)。その後、通知手段の一つとして機能するUI制御部120Cは、第2用紙積載部222に排出された用紙(インターポーザ240からの用紙)のインターポーザ240への再セット(再積載)を促す旨の通知を、UI400を介してユーザに対し行う(ステップ214)。これによって、図9に示すように、第2用紙積載部222の用紙がインターポーザ240へ再セットされるようになる。次いで、用紙搬送制御部120Bおよび画像形成制御部120Dが、上記と同様、用紙の搬送および画像形成を再開する(ステップ215)。
【0071】
また本画像形成システム1にてジャムが発生した際、全体制御部120は次のような処理を行うこともできる。
図10は、全体制御部120が実行する処理を示したフローチャートである。なお、本図におけるステップ301〜ステップ311における処理は、上記ステップ101〜ステップ111における処理と同様である。このため、ステップ312以降の処理について説明する。
【0072】
本処理では、ステップ304にて、先行紙が全て排出可能であると判断されなかった場合、UI制御部120Cが、上記ステップ112と同様に、UI400を介し、ジャム発生ユニットにおける用紙の除去が必要である旨を通知する(ステップ312)。次いで、用紙管理部120Aが、用紙検知センサS2からの出力に基づき、ジャム発生ユニットにおける用紙が除去されたか否かを判断する(ステップ313)。
【0073】
そしてステップ313にて、ジャム発生ユニットにおける用紙が除去されたと判断された場合、UI制御部120Cが、UI400に、押圧ボタンを押圧した場合にはインターポーザ240からの用紙を機外に排出できる旨の表示(通知)を行う(ステップ314)。より具体的には、UI400に、ユーザの操作を受け付けるためのボタン(領域)を表示する。また、このボタンを押した場合にはインターポーザ240からの用紙が排出可能な旨、さらに、インターポーザ240からの用紙の排出先(例えば、第2用紙積載部222)を表示する。
【0074】
そして、UI400における上記押圧ボタンがユーザにより押圧された場合(ユーザからの指示を受け付けた場合)、用紙搬送制御部120Bが、インターポーザ240からの用紙を例えば第2用紙積載部222に排出する。上記図8に示した処理のように、一律に、インターポーザ240からの用紙を排出する方法もあるが、この場合、インターポーザ240からの用紙が排出されたことをユーザが認識しないおそれがある。そこで本処理では、ユーザの指示に基づきインターポーザ240からの用紙を排出するようにし、インターポーザ240からの用紙が排出されることを、ユーザに認識させるようにしている。
【0075】
なお、ステップ314の終了後、用紙搬送制御部120Bおよび画像形成制御部120Dは、上記と同様、用紙の搬送および画像形成を再開する(ステップ315)。なお、この再開に際して、上記排出処理により排出された用紙(インターポーザ240からの用紙)がインターポーザ240に再セットされている場合には、この再セットされた用紙が供給されることとなる。また、排出処理が実行されなかった場合(インターポーザ240からの用紙が機内に停止している場合)には、機内に位置しているこの用紙が供給されることとなる。
【0076】
また本画像形成システム1にてジャムが発生した際、全体制御部120は次のような処理を行うこともできる。
図11は、全体制御部120が実行する処理を示したフローチャートである。なお、本図におけるステップ401〜ステップ411における処理は、上記ステップ101〜ステップ111における処理と同様である。このため、ステップ412以降の処理について説明する。
【0077】
本処理では、ステップ404にて、先行紙が全て排出可能であると判断されなかった場合、まず、UI制御部120Cが、上記と同様、UI400を介し、ジャム発生ユニットにおける用紙の除去が必要である旨を通知する(ステップ412)。これにより、ユーザによってジャム発生ユニットにおける用紙の除去が実行され、また、用紙の除去後、ユーザによりスタートボタンが押圧されるようになる。
【0078】
次いで、UI制御部120Cが、インターポーザ240からの用紙の上記待機が開始されてから予め定められた時間内に上記スタートボタンが押圧されたか否かを判断する(ステップ413)。そして、予め定められた時間内にスタートボタンが押圧された場合、用紙搬送制御部120Bおよび画像形成制御部120Dは、上記と同様、用紙の搬送および画像形成を再開する(ステップ415)。なお、この再開に際しては、機内に待機しているインターポーザ240からの用紙が供給される。
【0079】
一方、上記予め定められた時間内にスタートボタンが押圧されなかった場合、用紙搬送制御部120Bが、インターポーザ240からの用紙を第2用紙積載部222に排出する(ステップ414)。その後、スタートボタンの押圧を条件として、用紙搬送制御部120Bおよび画像形成制御部120Dが、用紙の搬送および画像形成を再開する(ステップ415)。なお、この再開に際し、上記排出処理により排出された用紙(インターポーザ240からの用紙)がインターポーザ240に再セットされている場合には、この再セットされた用紙が供給されることとなる。
【0080】
本処理では、用紙搬送、画像形成の再開までの時間が短くインターポーザ240からの用紙に反りなどが生じにくい状況では用紙の排出がなされず、再開までの時間が長くインターポーザ240からの用紙に反りなどが生じやすい状況では用紙の排出がなされることとなる。
【0081】
なお本実施形態における画像形成システム1では、図4、図8、図10、および図11に示した各処理を、選択可能となっている。即ち、ユーザは、UI400を介して、図4、図8、図10、および図11に示した各処理(各モード)を選ぶことが可能となっている。そして、ユーザにより選ばれた処理内容(モード)は、UI制御部120C、用紙搬送制御部120B、および画像形成制御部120Dに通知され、UI制御部120C、用紙搬送制御部120B、および画像形成制御部120Dは、選ばれた処理に応じた動作を実行する。また、図4、図8、図10、および図11に示した各処理は、互いに組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0082】
1…画像形成システム、100…画像形成ユニット、120B…用紙搬送制御部、120C…UI制御部、120D…画像形成制御部、200…用紙処理ユニット、300…用紙供給ユニット、340…用紙収容部、500…搬送ロール、R1…第1搬送経路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送される用紙に画像を形成する画像形成ユニットと、
前記画像形成ユニットに接続された搬送経路を有し、当該搬送経路に沿って用紙を順次搬送し当該用紙を当該画像形成ユニットに順次供給する供給ユニットと、
前記画像形成ユニットから搬送されてきた用紙を搬送経路に沿って順次搬送する搬送ユニットと、
シート積載部から送り出されたシートを、前記搬送ユニットの前記搬送経路を搬送される用紙であって予め定められた画像が形成された用紙に後続するように当該搬送経路に供給する供給手段と、
前記画像形成ユニット内にて用紙の搬送不良が発生した場合に、当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を停止させる停止手段と、
前記画像形成ユニットから用紙が除去された後に当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を再開させる再開手段と、
前記停止手段により前記停止がなされた際に前記供給ユニットの前記搬送経路上に位置し前記再開手段による前記再開により前記画像形成ユニットに搬送されてきた用紙に対し当該画像形成ユニットにより画像を形成する第1の処理手段と、
前記予め定められた画像が形成された用紙が前記再開手段による前記再開により前記搬送ユニットに搬送されてきた場合に、前記供給手段を動作させ前記シート積載部から送り出された前記シートを前記搬送経路に供給する第2の処理手段と、
を含む画像形成システム。
【請求項2】
前記予め定められた画像が形成された用紙が前記停止手段により前記停止がなされた際に前記画像形成ユニットよりも用紙搬送方向下流側に位置している場合に、前記供給手段を動作させ前記シート積載部から送り出された前記シートを前記搬送経路に供給する第3の処理手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記第1の処理手段は、前記再開により前記画像形成ユニットに順次搬送されてくる用紙に対し、当該画像形成ユニットから除去された前記用紙に対し形成されていた画像を形成し、当該除去された用紙に対し形成される予定であった画像を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
搬送される用紙に画像を形成する画像形成ユニットと、
前記画像形成ユニットに接続された搬送経路を有し、当該搬送経路に沿って用紙を順次搬送し当該用紙を当該画像形成ユニットに順次供給する供給ユニットと、
前記画像形成ユニットから搬送されてきた用紙を搬送経路に沿って順次搬送し用紙積載部に積載するとともに、当該搬送経路から分岐した分岐搬送経路を有し当該搬送経路における用紙を当該用紙積載部とは異なる用紙積載部に積載可能な搬送ユニットと、
シート積載部から送り出されたシートを、前記搬送ユニットの前記搬送経路を搬送される用紙であって予め定められた画像が形成された用紙に後続するように当該搬送経路に供給する供給手段と、
前記画像形成ユニット内にて用紙の搬送不良が発生した場合に、当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を停止させる停止手段と、
前記画像形成ユニットから用紙が除去された後に当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を再開させ、前記停止手段により前記停止がなされた際に当該供給ユニットの前記搬送経路上に位置していた用紙を前記搬送ユニットにおける前記異なる用紙積載部へ搬送する用紙搬送手段と、
を含む画像形成システム。
【請求項5】
前記供給ユニットは、用紙が収容される用紙収容部を有し、当該用紙収容部から送り出された用紙を前記搬送経路に沿って順次搬送し、
前記用紙搬送手段により搬送され前記異なる用紙積載部に積載された用紙の前記用紙収容部への再収容を促す通知をユーザに行う通知手段を更に備えることを特徴とする請求項4記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記停止手段による前記停止により前記予め定められた画像が形成された用紙が前記搬送ユニットに搬送されない場合に、前記供給手段を動作させ前記シート積載部から送り出された前記シートを当該搬送ユニットの前記搬送経路に供給するとともに供給した当該シートを当該搬送ユニットの機外に排出する排出手段を更に備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成システム。
【請求項7】
搬送される用紙に画像を形成する画像形成ユニットと、
前記画像形成ユニットに接続された搬送経路を有し、当該搬送経路に沿って用紙を順次搬送し当該用紙を当該画像形成ユニットに順次供給する供給ユニットと、
前記画像形成ユニットから搬送されてきた用紙を搬送経路に沿って順次搬送し第1の用紙積載部に積載するとともに、当該搬送経路から分岐した分岐搬送経路を有し当該搬送経路における用紙を第2の用紙積載部に積載可能な搬送ユニットと、
シート積載部から送り出されたシートを、前記搬送ユニットの前記搬送経路を搬送される用紙であって予め定められた画像が形成された用紙に後続するように当該搬送経路に供給する供給手段と、
前記画像形成ユニット内にて用紙の搬送不良が発生した場合に、当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を停止させる停止手段と、
前記停止手段による前記停止により前記予め定められた画像が形成された用紙が前記搬送ユニットに搬送されない場合に、前記供給手段を動作させ前記シート積載部から送り出された前記シートを前記搬送経路に供給するとともに供給した当該シートを前記第2の用紙積載部へ搬送するシート搬送手段と、
を含む画像形成システム。
【請求項8】
前記画像形成ユニットから用紙が除去された後に当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を再開させる再開手段と、
前記停止手段により前記停止がなされた際に前記供給ユニットの前記搬送経路上に位置し前記再開手段による前記再開により前記画像形成ユニットに搬送されてきた用紙に対し当該画像形成ユニットにより画像を形成する画像形成手段を更に備えることを特徴とする請求項7記載の画像形成システム。
【請求項9】
前記画像形成ユニットから用紙が除去された後に当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を再開させる再開手段と、
前記停止手段により前記停止がなされた際に前記供給ユニットの前記搬送経路上に位置し前記再開手段による前記再開により搬送される用紙を、前記搬送ユニットに設けられた第3の用紙積載部へ搬送する用紙搬送手段と、
を更に含むことを特徴とする請求項7に記載の画像形成システム。
【請求項10】
前記シート搬送手段は、前記停止手段による前記停止により前記予め定められた画像が形成された用紙が前記搬送ユニットに搬送されない場合且つユーザからの指示を受け付けた場合に、前記シート積載部から送り出された前記シートを前記第2の用紙積載部へ搬送することを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項11】
前記シート積載部から送り出されたシートは、予め定められた位置に一旦待機し、
前記シート搬送手段は、前記シートの前記待機が開始されてから予め定められた時間経過後に、当該待機しているシートを前記第2の用紙積載部へ搬送することを特徴とする請求項7乃至9の何れかに記載の画像形成システム。
【請求項12】
前記第2の用紙積載部へ搬送されたシートの前記シート積載部への再積載をユーザに促す通知を行う通知手段を更に備えることを特徴とする請求項7乃至11の何れかに記載の画像形成システム。
【請求項13】
前記シートの種類を把握する把握手段を更に備え、
前記シート搬送手段は、前記シートが一の種類のシートである場合に当該シートを前記第2の用紙積載部へ搬送し、当該シートが他の種類のシートである場合には当該シートを当該第2の用紙積載部へ搬送しないことを特徴とする請求項7乃至12のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項1】
搬送される用紙に画像を形成する画像形成ユニットと、
前記画像形成ユニットに接続された搬送経路を有し、当該搬送経路に沿って用紙を順次搬送し当該用紙を当該画像形成ユニットに順次供給する供給ユニットと、
前記画像形成ユニットから搬送されてきた用紙を搬送経路に沿って順次搬送する搬送ユニットと、
シート積載部から送り出されたシートを、前記搬送ユニットの前記搬送経路を搬送される用紙であって予め定められた画像が形成された用紙に後続するように当該搬送経路に供給する供給手段と、
前記画像形成ユニット内にて用紙の搬送不良が発生した場合に、当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を停止させる停止手段と、
前記画像形成ユニットから用紙が除去された後に当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を再開させる再開手段と、
前記停止手段により前記停止がなされた際に前記供給ユニットの前記搬送経路上に位置し前記再開手段による前記再開により前記画像形成ユニットに搬送されてきた用紙に対し当該画像形成ユニットにより画像を形成する第1の処理手段と、
前記予め定められた画像が形成された用紙が前記再開手段による前記再開により前記搬送ユニットに搬送されてきた場合に、前記供給手段を動作させ前記シート積載部から送り出された前記シートを前記搬送経路に供給する第2の処理手段と、
を含む画像形成システム。
【請求項2】
前記予め定められた画像が形成された用紙が前記停止手段により前記停止がなされた際に前記画像形成ユニットよりも用紙搬送方向下流側に位置している場合に、前記供給手段を動作させ前記シート積載部から送り出された前記シートを前記搬送経路に供給する第3の処理手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記第1の処理手段は、前記再開により前記画像形成ユニットに順次搬送されてくる用紙に対し、当該画像形成ユニットから除去された前記用紙に対し形成されていた画像を形成し、当該除去された用紙に対し形成される予定であった画像を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
搬送される用紙に画像を形成する画像形成ユニットと、
前記画像形成ユニットに接続された搬送経路を有し、当該搬送経路に沿って用紙を順次搬送し当該用紙を当該画像形成ユニットに順次供給する供給ユニットと、
前記画像形成ユニットから搬送されてきた用紙を搬送経路に沿って順次搬送し用紙積載部に積載するとともに、当該搬送経路から分岐した分岐搬送経路を有し当該搬送経路における用紙を当該用紙積載部とは異なる用紙積載部に積載可能な搬送ユニットと、
シート積載部から送り出されたシートを、前記搬送ユニットの前記搬送経路を搬送される用紙であって予め定められた画像が形成された用紙に後続するように当該搬送経路に供給する供給手段と、
前記画像形成ユニット内にて用紙の搬送不良が発生した場合に、当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を停止させる停止手段と、
前記画像形成ユニットから用紙が除去された後に当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を再開させ、前記停止手段により前記停止がなされた際に当該供給ユニットの前記搬送経路上に位置していた用紙を前記搬送ユニットにおける前記異なる用紙積載部へ搬送する用紙搬送手段と、
を含む画像形成システム。
【請求項5】
前記供給ユニットは、用紙が収容される用紙収容部を有し、当該用紙収容部から送り出された用紙を前記搬送経路に沿って順次搬送し、
前記用紙搬送手段により搬送され前記異なる用紙積載部に積載された用紙の前記用紙収容部への再収容を促す通知をユーザに行う通知手段を更に備えることを特徴とする請求項4記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記停止手段による前記停止により前記予め定められた画像が形成された用紙が前記搬送ユニットに搬送されない場合に、前記供給手段を動作させ前記シート積載部から送り出された前記シートを当該搬送ユニットの前記搬送経路に供給するとともに供給した当該シートを当該搬送ユニットの機外に排出する排出手段を更に備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成システム。
【請求項7】
搬送される用紙に画像を形成する画像形成ユニットと、
前記画像形成ユニットに接続された搬送経路を有し、当該搬送経路に沿って用紙を順次搬送し当該用紙を当該画像形成ユニットに順次供給する供給ユニットと、
前記画像形成ユニットから搬送されてきた用紙を搬送経路に沿って順次搬送し第1の用紙積載部に積載するとともに、当該搬送経路から分岐した分岐搬送経路を有し当該搬送経路における用紙を第2の用紙積載部に積載可能な搬送ユニットと、
シート積載部から送り出されたシートを、前記搬送ユニットの前記搬送経路を搬送される用紙であって予め定められた画像が形成された用紙に後続するように当該搬送経路に供給する供給手段と、
前記画像形成ユニット内にて用紙の搬送不良が発生した場合に、当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を停止させる停止手段と、
前記停止手段による前記停止により前記予め定められた画像が形成された用紙が前記搬送ユニットに搬送されない場合に、前記供給手段を動作させ前記シート積載部から送り出された前記シートを前記搬送経路に供給するとともに供給した当該シートを前記第2の用紙積載部へ搬送するシート搬送手段と、
を含む画像形成システム。
【請求項8】
前記画像形成ユニットから用紙が除去された後に当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を再開させる再開手段と、
前記停止手段により前記停止がなされた際に前記供給ユニットの前記搬送経路上に位置し前記再開手段による前記再開により前記画像形成ユニットに搬送されてきた用紙に対し当該画像形成ユニットにより画像を形成する画像形成手段を更に備えることを特徴とする請求項7記載の画像形成システム。
【請求項9】
前記画像形成ユニットから用紙が除去された後に当該画像形成ユニットおよび前記供給ユニットにおける用紙の搬送を再開させる再開手段と、
前記停止手段により前記停止がなされた際に前記供給ユニットの前記搬送経路上に位置し前記再開手段による前記再開により搬送される用紙を、前記搬送ユニットに設けられた第3の用紙積載部へ搬送する用紙搬送手段と、
を更に含むことを特徴とする請求項7に記載の画像形成システム。
【請求項10】
前記シート搬送手段は、前記停止手段による前記停止により前記予め定められた画像が形成された用紙が前記搬送ユニットに搬送されない場合且つユーザからの指示を受け付けた場合に、前記シート積載部から送り出された前記シートを前記第2の用紙積載部へ搬送することを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項11】
前記シート積載部から送り出されたシートは、予め定められた位置に一旦待機し、
前記シート搬送手段は、前記シートの前記待機が開始されてから予め定められた時間経過後に、当該待機しているシートを前記第2の用紙積載部へ搬送することを特徴とする請求項7乃至9の何れかに記載の画像形成システム。
【請求項12】
前記第2の用紙積載部へ搬送されたシートの前記シート積載部への再積載をユーザに促す通知を行う通知手段を更に備えることを特徴とする請求項7乃至11の何れかに記載の画像形成システム。
【請求項13】
前記シートの種類を把握する把握手段を更に備え、
前記シート搬送手段は、前記シートが一の種類のシートである場合に当該シートを前記第2の用紙積載部へ搬送し、当該シートが他の種類のシートである場合には当該シートを当該第2の用紙積載部へ搬送しないことを特徴とする請求項7乃至12のいずれかに記載の画像形成システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−224305(P2010−224305A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−72555(P2009−72555)
【出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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