説明

画像形成処理装置

【課題】 1点目は、省エネ設定の選択はあくまで、システムが決定しているので、ユーザがインタラクティブに省エネ設定を選択し実行することはできない。2点目は、省エネ設定は静的な設定として予めシステムに登録する必要がある。従って状況に応じて動的に省エネ設定を生成することができない。
【解決手段】 スキャンや印刷などのファンクションを実行する際に、インタラクティブに省エネ設定を選択し実行できる手段、利用状況に応じて最適な省エネ設定を動的に作成することを特徴とする画像形成処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成処理装置においてドキュメントをスキャンして印刷/保存/編集/送信する際に、省エネルギーで実施することに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、世界的な省エネルギー(orエコロジー)志向により、オフィス製品においても画像形成処理装置においてスキャンしたドキュメントを印刷する際に、消費エネルギーで実現できる技術が開発されてきている。
【0003】
このような中で、上記を実現する従来技術として、出力デバイスと使用量管理サーバにおいて目標期間と使用量の目標値を設定し、使用量予測手段が目標値の達成が困難だと判断すると、ジョブモード(省エネ設定)を変更し資源利用を抑えるように印刷設定を変更する技術がある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−249563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術を利用した現状の省エネ技術には以下のような課題がある。
【0006】
・ユーザが自由に省エネ設定を変更できない。
【0007】
省エネ設定の選択はあくまで、システムが決定しているので、ユーザがインタラクティブに省エネ設定を選択し実行することはできない。
【0008】
・動的に省エネ設定を作成できない。
【0009】
省エネ設定は、静的な設定として予めシステムに登録する必要がある。従って使用状況に応じて動的に省エネ設定を生成することができない。
【課題を解決するための手段】
【0010】
省エネルギー(省エネ)を実現する画像形成処理装置100であって、処理装置が有する入力/編集/出力の各機能パラメータを変更する状況において、パラメータ変更をユーザに変更させるか又はシステムで自動的に判断するか否かを設定する手段(S106)、予め設定された設定値に基づいてシステムが自動的に各機能パラメータを変更する手段(S107)、ユーザが画像形成処理装置をインタラクティブに操作することによって各機能パラメータを変更する手段(S110)、省エネ設定がONの場合に省エネ設定を自動生成する処理を実施する手段(S905)を備えることを特徴とする画像形成処理装置100。
【発明の効果】
【0011】
ユーザの判断及びシステム判断により省エネを実行するか否かを選択できるので、ユーザの利便性及び柔軟性が高く顧客環境に合わせた最適な省エネシステムを提供できる。
【0012】
省エネ設定を、予め設定することや実行時に動的に生成することも可能であるので管理者のメンテナンスコスト低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】システム構成図
【図2】ハードウェア構成図
【図3】メモリマップ図
【図4】メディアのデータ内容図
【図5】画像形成処理装置のハードウェア構成図
【図6】本発明の概要フローチャート
【図7】手動省エネ設定処理のフローチャート
【図8】自動設定判別のフローチャート
【図9】自動設定におけるカウンタ値チェックのフローチャート
【図10】自動設定における時刻指定チェックのフローチャート
【図11】自動設定におけるファンクションフローチェックのフローチャート
【図12】省エネポイント処理のフローチャート
【図13】省エネ設定ポイント処理のフローチャート
【図14】自動省エネ設定処理のフローチャート
【図15】省エネ設定自動生成処理までのフローチャート
【図16】省エネ設定自動生成処理のフローチャート
【図17】本機能で設定可能なパラメータの一覧
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0015】
[実施例1]
(システム構成図(図1))
図1は、本発明のシステム構成の1例である。
【0016】
100はスキャン機能、印刷処理機能、各種通信機能、本発明の各種サービスをユーザに提供するための操作パネルを具備した画像生成処理装置である。200は本発明で生成した電子データが保存可能なサーバである。
(ハードウェア構成図(図2))
図2は、本プログラムが動作する画像形成処理装置100と連携すするコンピュータ200の概略構成を示すブロック図である。
【0017】
CPU001は、HD(ハードディスク)006に格納されているアプリケーションプログラム、プリンタドライバプログラム、OSやネットワークプリンタ制御プログラム等を実行し、RAM003にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納する制御を行う。ROM002には、基本I/Oプログラム等のプログラム、文書処理の際に使用するフォントデータ、テンプレート用データ等の各種データを記憶する。003はRAMであり、CPU001の主メモリ、ワークエリア等として機能する。004は外部記憶ドライブであり、メディア005に記憶されたプログラム等を本コンピュータシステムにロードすることができる。005はメディアであり、本実施例で説明するプログラムおよび関連データを格納しており、その記憶されている内容の構成を以下、図3に示す。
【0018】
006はHDであり、アプリケーションプログラム、プリンタドライバプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等を格納している。007はキーボードであり、ユーザがクライアントコンピュータに対して、デバイスの制御コマンドの命令等を入力指示するものである。008はディスプレイであり、キーボード007から入力したコマンドや、プリンタの状態等を表示したりするものである。010はシステムバスであり、クライアントコンピュータ内のデータの流れを司るものである。009はネットワークインターフェイス(以下、I/Fという)であり、ローカルエリアネットワーク(LAN)あるいは、インターネットに接続するための通信インターフェイスである。
【0019】
(メモリマップ図(図3))
図3は、本発明のプログラムがRAM003にロードされ実行可能となった状態のメモリマップを表すものである。
【0020】
本実施例では、メディア005からプログラム及び関連データを直接RAM003にロードして実行させる例を示すが、この以外にも、メディア005から本発明のプログラムを動作させる度に、HD006からRAM003にロードするようにしてもよい。また、本発明のプログラムを記録する媒体は、メディアはFD、CD−ROM、DVD、ICメモリーカード等であっても良い。
【0021】
更に、本発明のプログラムをROM002に記録しておき、これをメモリマップの一部となすように構成し、直接CPU001で実行することも可能である。012は基本I/Oプログラムであり、本制御装置の電源がONされたときに、HD006からOSがRAM003に読み込まれ、OSの動作を開始させるIPL(イニシャルプログラムローティング)機能等を有しているプログラムが入っている領域である。013はOSであり、014には制御プログラム、015には関連データがそれぞれ展開され、016にはCPU001が本プログラムを実行するワークエリアがとられている。
【0022】
(メディアのデータ内容図(図4))
図4は、017のメディア005のデータ内容であり、018はデータの情報を示すボリューム情報であり、019はディレクトリ情報、020は本実施例で説明するプログラム、021はその関連データである。020のプログラムは、図6〜16に示される本プログラムのフローチャートに基づいてプログラムコード化されたものである。
【0023】
(画像形成処理装置のハードウェア構成図(図5))
図5は、本発明のプログラムが動作する画像形成処理装置100の内部構成図である。1000は印刷装置のCPUで、ROM1002のプログラム用ROMに記憶された制御プログラム等あるいは外部メモリ1010に記憶された制御プログラム等に基づいてシステムバス1011に接続される印刷部I/F1004を通し、印刷部(プリンタエンジン)1007に出力情報としての画像信号を出力する。
【0024】
また、このROM1002のプログラムROMには、CPU1000の制御プログラム等を記憶する。ROM1002のフォント用ROMには上記出力情報を生成する際に使用するフォントデータ等を記憶し、ROM1002のデータ用ROMにはハードディスク等の外部メモリ1010がない印刷装置の場合には、クライアント装置上で利用される情報等を記憶している。CPU1000はネットワークI/F1004を介してネットワークと接続し、クライアント装置300との通信処理が可能となっており、印刷装置内の情報等をクライアント装置300に通知可能に構成されている。
【0025】
1001はCPU1000の主メモリ、ワークエリア等として機能するRAMで、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができるように構成されている。なお、RAM1001は、出力情報展開領域、環境データ格納領域、NVRAM等に用いられる。表示部1009は印刷サービス利用者に対して様々な情報を伝える。前述したハードディスク(HD)、ICカード等の外部メモリ1010は、外部メモリI/F1006によりアクセスを制御される。外部メモリ1010は、オプションとして接続され、フォントデータ、エミュレーションプログラム、フォームデータ等を記憶する。また、1008は前述した操作パネルで操作のためのスイッチおよびLED表示器等が配されている。
【0026】
また、前述した外部メモリは1個に限らず、少なくとも1個以上備え、内蔵フォントに加えてオプションフォントカード、言語系の異なる印刷装置制御言語を解釈するプログラムを格納した外部メモリを複数接続できるように構成されていてもよい。さらに、図示しないNVRAMを有し、操作パネル1008からの印刷装置モード設定情報を記憶するようにしてもよい。また、時計装置1003は証明書が有効期限切れかどうかを調べるときに使用するものである。時計装置1003はROM1002に同一の時計機能を備えさせるまたは、印刷装置の外部に同一の機能を備える構成としても良い。
【0027】
(本発明の概要フローチャート(図6))
図6は、本発明の概要フローチャートである。本処理は、画像形成装置100のROM1002内、またはハードディスク1010に記憶されたプログラムにしたがって、CPU1000により実行される。
【0028】
まずS101で画像形成処理装置においてTOP画面の表示を行う。S102でファンクションフローボタンが押下されるとS103で省エネ設定のチェックを行う。予め設定されている設定項目(図17のパラメータ一覧の値)から省エネ処理機能のON/OFF情報を取得する。S104で取得したON/OFF情報を元に、OFFの場合設定確認ダイアログ表示S112を行い、ONの場合は処理種別チェックを行う。S105では省エネ設定の処理種別チェックを行う。種別としては自動設定と手動設定があり設定項目から値を取得する。S106では自動設定処理が選択された場合に設定項目に従い、S107で自動省エネ判別処理を実行する。この処理では実施する自動設定の種別を特定する。
【0029】
次にS108では自動省エネ設定処理を実施する。この処理では省エネ設定に基づき、自動的に省エネ設定処理の実施を行う。また手動設定が選択された場合は、S109で省エネ設定の選択ダイアログの表示を行う。ダイアログ表示後に省エネ設定がユーザにより選択されると、S110で省エネ設定を実行するか否かの判断を行う。実行する場合は、S111の手動省エネ設定処理を行う。次にS107、S111が完了すると、S112の省エネポイントチェック処理を実施する。この処理では、現状の省エネポイントを基に省エネポイント処理を実施する。そしてS113では最終的なファンクションフローの設定確認ダイアログの表示を行う。ダイアログでのユーザ確認が完了すると、ファンクションフローを実行する。その際に、S114で最終的に実行されたファンクションフローを基に、省エネポイント処理を実施する。
【0030】
(手動設定のフローチャート(図7))
図7は、図6のS111における手動設定のフローチャートである。S201では選択された省エネ設定に基づき、ファンクションフローに設定されている色設定(カラー/白黒等)を省エネ設定値で上書きする。ここでいう省エネ設定値とは図17示している値である。そしてS202では、ファンクションフローに設定されている解像度設定を省エネ設定値で上書きする。
【0031】
S203では、ファンクションフローに設定されている割付設定を省エネ設定値で上書きする。S204では、ファンクションフローに設定されている原稿の種類設定を省エネ設定値で上書きする。S205では、ファンクションフローに設定されている両面設定を省エネ設定値で上書きする。S206では、ファンクションフローに設定されている濃度設定を省エネ設定値で上書きする。
【0032】
次にS207では、編集ファンクションが存在するか否かのチェックを行う。存在する場合、S208で編集ファンクションに最終白紙ページ削除設定をする。この設定を行うと、スキャンしたドキュメントの最終ページが白紙だった場合に、最終ページの削除を行う。S209では出力ファンクションが存在するか否かのチェックを行う。存在する場合、S210でファンクションフローに設定されている出力カラー設定値を省エネ設定値で上書きする。またS211ではフローに設定されている出力用紙値を省エネ設定値で上書きする。
【0033】
(自動設定のフローチャート(図8))
図8は、図6のS107における自動設定のフローチャートである。まずS301で設定されている自動設定の種別チェックを行う。S302では種別のチェック結果に基づき、S303のカウンタ値省エネチェック又はS304の時間指定チェック又はS305のフローファンクションチェックを実施する。これらのいずれかのチェックにより、自動的に省エネ設定を実行するか否かを決定する。そしてS306では、省エネ適用処理を実施する。
【0034】
(自動設定におけるカウンタ値チェックのフローチャート(図9))
図9は、自動設定におけるカウンタ値チェックのフローチャートである。S401では設定項目から省エネカウンタ値を取得する。次にS402で画像形成処理装置から現状のジョブのカウンタ値を入手する。そしてS403では現状のジョブカウンタ値が省エネカウンタ値を超えている場合、S404で省エネ実施フラグをONにする。超えていない場合は、実施フラグはOFFとする。
【0035】
(自動設定における時刻指定チェックのフローチャート(図10))
図10は、自動設定における時刻指定チェックのフローチャートである。S501では設定項目から省エネ時間指定値を取得する。次にS502で画像形成処理装置ら現状の時刻値を入手する。そしてS503では現状の時刻が省エネ時間指定の範囲内か否かのチェックを行う。範囲内の場合S504で省エネ実施フラグをONにする。範囲外の場合は、実施フラグはOFFとする。
【0036】
(自動設定におけるファンクションフローチェックのフローチャート(図11))
図11は、自動設定におけるファンクションフローチェックのフローチャートである。S601では設定項目から対象とする省エネファンクションを取得する。次にS602で画像形成処理装置ら現状指定されているファンクションフローの情報を取得する。そしてS603では現状のファンクションフローが省エネ設定対象として指定されたファンクションを含んでいるか否かチェックを行う。含んでいる場合、S504で省エネ実施フラグをONにする。含んでない場合は、実施フラグはOFFとする。
【0037】
(省エネポイント設定処理のフローチャート(図12))
図12は、図6のS114の処理である省エネポイント処理のフローチャートである。S701で設定されている省エネ設定を取得する。S702で省エネ設定の省エネポイントを取得する。この際に、省エネ設定がされていなかった場合の減算ポイントも取得する。S703では、実行したファンクションフローの情報を判断し、標準設定のまま実行された場合はS704で設定されている省エネポイントを減算し、省エネ設定で実行された場合はS705で設定されている省エネポイントを加算する処理を行い、S706で最終的に現状保有している総省エネポイントの更新をする。
【0038】
(省エネ設定ポイント適用処理のフローチャート(図13))
図13は、図6のS113の省エネポイントチェック処理のフローチャートである。S801で省エネポイントフラグのチェックを行う。S802でNoと判断した場合、処理を終了する。Yesの場合、S803で省エネポイント値を取得する。S829で省エネポイントが0以上の場合は、S804で指定されている設定値を保持したまま処理を終了する。そしてS805で省エネポイントが0未満マイナス10以上の場合は、S806でカラー選択をカラーに設定する処理、S807で倍率を86%に設定する処理、S808で面付け選択を2in1に設定する処理、S809で画質設定を文字に設定する処理、S810で濃度選択を8に設定する処理、S811で印刷設定を両面に設定する処理を実施する。
【0039】
またS812で省エネポイントがマイナス10未満マイナス20以上の場合は、S813でカラー選択を白黒に設定する処理、S814で倍率を50%に設定する処理、S815で面付け選択を4in1に設定する処理、S816で画質設定を文字に設定する処理、S817で濃度選択を5に設定する処理、S811で印刷設定を両面に設定する処理、S819で印刷用紙サイズをA4に設定する処理を実施する。
【0040】
またS820で省エネポイントがマイナスマイナス20未満の場合は、S821でカラー選択を白黒に設定する処理、S822で倍率を25%に設定する処理、S823で面付け選択を8in1に設定する処理、S824で画質設定を文字に設定する処理、S825で濃度選択を2に設定する処理、S826で印刷設定を両面に設定する処理、S827で編集することで最終ページが白紙の場合削除する処理、S828で印刷用紙サイズをA5に設定する処理を実施する。
【0041】
(省エネ設定自動生成処理までのフローチャート(図14))
図14は、省エネ設定自動生成処理までのフローチャートである。S1101で省エネ適用フラグのチェックを行う。S1102ではフラグがOFFの場合は処理を終了する。ONの場合は、省エネ設定を実行する処理に遷移する。S1103では設定されている省エネ設定値を取得する。S1104では入力ファンクションの省エネ設定値があるか否かのチェックを行う。省エネ設定がない場合は、S1117に遷移する。省エネ設定がある場合にはS1105に遷移する。S1105ではカラー設定値の定義がされているか否かを判断し、されている場合はS1106でフルカラー/白黒等の設定処理を行う。
【0042】
次にS1107では倍率設定が定義されているか否かを判断し、されている場合はS1108で86%、70%、61%、50%、25%等の設定処理を行う。次にS1109では割付設定が定義されているか否かを判断し、されている場合はS1110で2in1、4in1、8in1の設定を行う。次にS1111では原稿の種類の定義がされているか否かを判断し、されている場合はS1112で文字・写真・地図/印画紙・写真/印刷写真/文字等の設定を行う。次にS1113では両面設定の定義がされているか否かを判断し、されている場合S1114で片面/両面等の設定を行う。次にS1115では濃度設定が定義されているか否かを判断し、されている場合はS1116で1/2/3/4/5/67/8/9/19等の設定を行う。
【0043】
次にS1117では編集ファンクションが定義されているか否かを判断し、定義されている場合はS1118に遷移する。S1118では最終ページ白紙ページ削除が定義されているか否かを判断し、されている場合は削除処理等を設定する。次にS1120では出力ファンクションが定義されているか否かを判断し、されていればS1121に遷移する。S1121ではカラー設定が定義されているか否かを判断し、されている場合S1122でフルカラー/白黒等の設定を行う。次にS1123では用紙選択の定義がされているか否かを判断し、されている場合はS1124でA4/A3/B4/B5/A5等の設定を行う。
【0044】
(本機能で設定可能なパラメータの一覧(図17))
図17は、本機能で設定可能なパラメータの一覧である。これらのパラメータ設定は画像形成処理装置の表示装置又は外部システムから画像処理装置にアクセスして行う又は外部システムで編集した設定ファイルを画像形成処理装置にインポートして利用するものとする。S1201は省エネ実行設定である。本機能を有効にする場合「ON」を、無効にする場合は「OFF」を設定する。
【0045】
S1202では省エネ処理種別の設定を行う。「手動」を選択した場合、ユーザが省エネ設定を選択する。つまりファンクションフローの実行時に、ユーザがインタラクティブに実行する省エネ設定を表示された選択肢から選択する処理となる。また「自動」を選択した場合、システムがS1204で選択する省エネ判断基準に従って省エネ設定を実施するか否かを判断し、実施する場合は図14のフローで設定する。この際に使用する値は、S1205で設定された省エネ設定(省エネモード)の値を使用する。
【0046】
次にS1203では省エネポイント設定を設定する。まず機能の「ON」「OFF」選択と、省エネ設定を実行しなかった場合に減算されるポイントの指定(ユーザ設定値)、またS1205の省エネ設定で“省エネポイント”が指定されなかった場合に使用するデフォルト値(無指定時ポイント)を指定する。
【0047】
S1204では省エネ判断基準を設定する。基準としては3種類あり、“カウンタ値”、“時間指定値”、“ファンクションフロー”がある。カウンタ値指定では部門及び個人のカウンタ値上限を設定できそれを超えると省エネ設定を実行する。また時間指定値は、開始時間と終了時間を指定すると、その範囲内でファンクションフローが実行された際に省エネ設定を実行する。そしてファンクションフロー設定は、設定したファンクションフローを実行すると、省エネ設定を実行する機能である。
【0048】
S1205はS1202の処理種別設定で“自動”が選択された場合に、実行する省エネ設定を指定する。
【0049】
S1206は、省エネ設定を作成する。この省エネ設定は複数作成することが可能である。ここで作成した省エネ設定が、ユーザが選択する省エネ設定となり、又は自動処理時に実行する省エネ設定となる。“名前”は省エネ設定の名前である。“概要”は省エネ設定を機能を表す要約を指定する。“スキャン設定”、“編集設定”、“出力設定”ではそれぞれのファンクションで省エネ設定時に指定する、詳細な設定値を設定する。“省エネポイント”はこの省エネ設定を実行した際に、何ポイント省エネ設定として獲得できるかを指定する。
【0050】
[実施例2]
実施例2として、動的に省エネ設定を作成できるようにする。
【0051】
(省エネ設定自動生成処理のフローチャート(図15))
図15は、省エネ設定自動生成処理のフローチャートである。この図のS904は図6のS104に対応している。実施例2ではS904で省エネ設定が定義されている場合に、S905の省エネ設定自動生成処理を実施する。処理内容に関しては、図16の説明で行う。
【0052】
(省エネ設定自動生成処理の詳細フローチャート(図16))
図16は、省エネ設定自動生成処理の詳細フローチャートである。まずS1001では省エネポイントの総数を取得する。次にS1002では取得した総省エネポイントが0以上の場合は、S1003で省エネ設定としてスキャン設定に両面/2in1設定をセットする。また総省エネポイントが0未満の場合、S1004で省エネ設定として編集ファンクションを追加する。S1005では総省エネポイントが15未満の場合、S1006で出力ファンクションを送信ファンクションに変更する。次にS1007では総省エネポイントが30未満の場合は、出力ファンクションをBOX保存ファンクションに変更する。以上のS1003〜S1009で設定した省エネ設定をS1009で画像形成処理装置に登録する。
【0053】
(実施例2の効果)
効果としては、静的に省エネ設定を用意しなくても動的に省エネ設定が生成されるので、管理者としては省エネ設定の手間が省け、設定管理の手間が軽減する。また現状の総省エネポイントに基づいて、省エネ設定が作成されるのでより省エネ効果が高い省エネ設定を作成することができるので、ユーザの選択肢を広げることができる。
【符号の説明】
【0054】
100 画像形成装置
200 コンピュータ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
省エネルギー(省エネ)を実現する画像形成処理装置100であって、処理装置が有する入力/編集/出力の各機能パラメータを変更する状況において、パラメータ変更をユーザに変更させるか又はシステムで自動的に判断するか否かを設定する手段(S106)、予め設定された設定値に基づいてシステムが自動的に各機能パラメータを変更する手段(S107)、ユーザが画像形成処理装置をインタラクティブに操作することによって各機能パラメータを変更する手段(S110)、省エネ設定がONの場合に省エネ設定を自動生成する処理を実施する手段(S905)を備えることを特徴とする画像形成処理装置(100)。
【請求項2】
手動設定時(インタラクティブ操作時)に予め設定されている省エネ設定を表示しユーザに選択させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成処理装置。(S203)。
【請求項3】
選択された省エネ設定に基づきファンクションフローの各パラメータ群を一時的に上書きすることを特徴とする請求項2に記載の画像形成処理装置。(S205〜S215)。
【請求項4】
自動設定時(システム自動設定)に実行時のカウンタ値/実行時の現在時刻/実行時のファンクションフローによって自動的にパラメータの変更指定が可能なことを特徴とする請求項3に記載の画像形成処理装置(S302)。
【請求項5】
実行時のカウンタ値に基づいてパラメータ値を変更する際に、設定されたカウンタ値の上限を越えたか否かでパラメータ変更の実施の判断をすることを特徴とする請求項4に記載の画像形成処理装置(S403)。
【請求項6】
指定時間に基づいてパラメータ値を変更する際に、現在時刻が設定された指定時間内か否かでパラメータ変更の実施の判断をすることを特徴とする請求項5に記載の画像形成処理装置(S503)。
【請求項7】
実行するファンクションフローに基づいてパラメータ値を変更する際に、設定された機能が現状実行しようとしているファンクションフローに含まれているか否かでパラメータ変更の実施の判断をすることを特徴とする請求項6に記載の画像形成処理装置(S603)。
【請求項8】
実行するファンクションフローに従い、設定されている省エネポイントを減算又は加算し更新することを特徴とする請求項7に記載の画像形成処理装置(S704〜S706)。
【請求項9】
現状の省エネポイントに基づき、ポイント値により変更するパラメータ値を変化させて既存の設定を上書きすることを特徴とする請求項8に記載の画像形成処理装置(S801〜S828)。
【請求項10】
現状の総省エネポイントに基づき、自動生成される省エネ設定のパラメータ値が変化することを特徴とする請求項9に記載の画像形成処理装置。(S1001〜S1009)。
【請求項11】
省エネ設定がONで自動設定時には、設定されている省エネ設定値を取得し、ファンクションの各種パラメータを上書きすることを特徴とする請求項10に記載の画像形成処理装置。(S1101〜S1124)。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−218282(P2012−218282A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85895(P2011−85895)
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】