説明

画像形成方法および画像形成装置

【課題】記憶装置への複数処理のアクセスが競合した場合であっても、いずれかの処理のパフォーマンスを低下させない。
【解決手段】入力されるジョブデータを記憶する複数の記憶部から構成される記憶装置100と、前記記憶装置に記憶されたジョブデータに基づいて画像形成を行う画像形成部170と、を備え、単独のジョブデータを処理する第1モードと複数のジョブデータを並行して処理する第2モードとを有し、前記第1モードと前記第2モードとにおいて前記複数の記憶部のうちで使用する記憶部が異なるように制御する制御部101を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成に関するジョブデータを記憶する記憶装置を備えた状態での画像形成方法および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スキャナ,プリンタ,複写機,ファクシミリ装置などの機能を1台で備えた複合機(MFP:Multifunction Peripheral と呼ばれる画像形成装置)では、スキャンして得たスキャンデータ、外部機器から送られてきたプリントデータ(RIP前プリントデータ)あるいはラスタライズされたビットマップデータとしての画像データ(RIP後プリントデータ)など各種のデータをジョブ単位で記憶しておく必要がある。
【0003】
このため、画像形成装置において、大容量の画像データを記憶するための不揮発性の記憶装置としてハードディスク装置(HDD;Hard Disk Drive)が搭載されるようになってきている。
【0004】
なお、このような画像形成装置システムでは複数の機能が存在しているため、同一の記憶装置に対して2以上のアクセスが競合する場合がある。このような競合時には、優先度の高いファイルアクセスを優先しつつ、優先度の低いファイルアクセスについても並行実行させる手法が、以下の特許文献に提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−097364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上の特許文献記載の競合アクセス並行実行の手法では、低優先度のファイルアクセスでは十分なパフォーマンスを発揮できない問題が存在する。
【0007】
なお、制御部とHDDとを有する画像形成装置、および、制御部とHDDとを有するコントローラを連携して使用する画像形成システムにおいて、画像形成装置とコントローラとを一体化することで制御部とHDDとをまとめた状態の画像形成装置とすることがある。
【0008】
この場合、外部PCからのプリントデータを画像展開するためにHDDにアクセスしているタイミングで、スキャナでスキャンされたスキャンデータをHDDに記憶するような場合に、従来であればコントローラと画像形成装置とでそれぞれのHDDにアクセスできていたが、一体化された画像形成装置ではHDDへの競合が発生することになる。
【0009】
このため、以上の特許文献1記載の手法を適用することになるが、いずれかの処理においてパフォーマンスが低下することになる。そして、パフォーマンス低下による処理遅延の結果として、その後の処理全体にも遅延の影響が及ぶことになる。
【0010】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、記憶装置への複数処理のアクセスが競合した場合であっても、いずれかの処理のパフォーマンスを低下させることがない画像形成方法および画像形成装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
すなわち、前記した課題を解決する本発明は、以下の通りである。
【0012】
(1)第1の発明は、入力されるジョブデータを記憶する複数の記憶部から構成される記憶装置と、前記記憶装置に記憶されたジョブデータに基づいて画像形成を行う画像形成部と、を備え、単独のジョブデータを処理する第1モードと複数のジョブデータを並行して処理する第2モードとを有し、前記第1モードと前記第2モードとにおいて前記複数の記憶部のうちで使用する記憶部が異なるように制御する、ことを特徴とする。
【0013】
なお、以上の場合に、前記第1モードでは単独のジョブデータについて複数の前記記憶部すべてをストライピングにより使用し、前記第2モードでは複数のジョブデータのそれぞれで前記記憶部の異なるものを使用する、ことを特徴とする。
【0014】
また、以上の場合、前記記憶装置の各記憶部は、前記第1モードの記憶領域と、前記第2モードの記憶領域とを有する、ことを特徴とする。
【0015】
(2)第2の発明は、入力されるジョブデータを記憶する複数の記憶部から構成される記憶装置と、前記記憶装置に記憶されたジョブデータに基づいて画像形成を行う画像形成部と、を備え、単独のジョブデータについて複数の前記記憶部すべてをストライピングにより使用する第1モードと、複数のジョブデータのそれぞれで前記記憶部の異なるものを使用する第2モードとを有し、前記ジョブデータの処理により前記記憶装置へのアクセスが競合しない場合には前記第1モードを使用し、前記ジョブデータの処理により前記記憶装置へのアクセスが競合する場合には前記第2モードを使用する、ことを特徴とする。
【0016】
また、以上の場合、前記記憶装置の各記憶部は、前記第1モードの記憶領域と、前記第2モードの記憶領域とを有する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、以下のような効果が得られる。
【0018】
(1)第1の発明では、記憶装置は複数の記憶部から構成され、単独のジョブデータを処理する第1モード/複数のジョブデータを並行して処理する第2モードが存在しており、第1モードと第2モードとにおいて複数の記憶部のうちで使用する記憶部が異なるように制御されるため、複数処理のアクセスが競合した場合には第2モードで記憶装置へのアクセスを行うことで、複数のいずれかの処理のパフォーマンスを低下させることがない。
【0019】
ここで、第1モードでは単独のジョブデータについて複数の記憶部すべてをストライピングにより使用し、第2モードでは複数のジョブデータのそれぞれで記憶部の異なるものを使用することにより、単独ジョブでも複数ジョブでも処理のパフォーマンスを低下させることがない。
【0020】
また、以上の場合、記憶装置の各記憶部は、第1モードの記憶領域と、第2モードの記憶領域とを有することにより、第1モードでは単独のジョブデータについて高速にアクセスでき、第2モードでは複数のジョブデータのそれぞれで記憶部の異なるものを使用することにより処理のパフォーマンスを低下させることがない。
【0021】
(2)第2の発明では、記憶装置は複数の記憶部から構成され、ジョブデータの処理により記憶装置へのアクセスが競合しない場合には第1モードとして複数の記憶部すべてをストライピングにより使用し、ジョブデータの処理により記憶装置へのアクセスが競合する場合には第2モードとして複数のジョブデータのそれぞれで記憶部の異なるものを使用することで、記憶装置への複数処理のアクセスが競合した場合であっても、いずれかの処理のパフォーマンスを低下させることがない。
【0022】
また、以上の場合、記憶装置の各記憶部は、第1モードの記憶領域と、第2モードの記憶領域とを有することにより、第1モードでは単独のジョブデータについて高速にアクセスでき、第2モードでは複数のジョブデータのそれぞれで記憶部の異なるものを使用することにより処理のパフォーマンスを低下させることがない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態の画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】記憶装置の構成を示す構成図である。
【図3】記憶装置の構成を示す構成図である。
【図4】画像形成装置の動作を示すタイムチャートである。
【図5】画像形成装置の動作を示すタイムチャートである。
【図6】本発明の実施形態の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態の画像形成装置の構成を示す構成図である。
【図8】本発明の実施形態の画像形成装置の動作を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態(以下、実施形態)を詳細に説明する。ここでは、複写機、スキャナ、プリンタなどとして動作可能であってデータを記憶する機能を有する画像形成装置100を具体例にして説明する。
【0025】
〈画像形成装置の構成〉
ここで、図1に示される画像形成装置100は、CPU(Central Processing Unit)等により構成されて画像形成装置100内の各部を制御する制御部101と、各種ネットワークを介して他の装置と通信するための通信部102と、液晶表示部とタッチパネルとにより構成されて利用者による操作が入力される操作部103と、光源と読み取り素子とによって原稿を光学的に読み取るスキャナ部105と、画像形成装置100で取り扱う各種データを不揮発性の記憶手段であるハードディスク装置(HDD;Hard Disk Drive)に記憶する記憶装置110と、外部機器から受信したRIP前プリントデータを記憶装置110に記憶する処理を行うデータ処理部120、ページ記述言語により記述されたRIP前プリントデータをRIP(Raster Image Processor)処理によりラスタライズすることでピットマップ形式のRIP後プリントデータを生成するRIP処理部130と、スキャナ部105の読み取り結果に各種処理を施してスキャンデータを生成するスキャナ処理部140と、記憶装置110に記憶するRIP後プリントデータやスキャンデータに圧縮処理を施すと共に記憶装置110に圧縮処理されて記憶されているRIP後プリントデータやスキャンデータを読み出して伸長処理を施す画像処理部160と、画像形成出力についてRIP後プリントデータに各種処理を行う出力処理部160と、電子写真方式などにより画像形成出力を実行するプリントエンジンとしての画像形成部170と、を備えて構成されている。
【0026】
また、本実施形態における記憶装置110の構成例を図2に示す。ここでは、記憶装置110は、HDD110A、HDD110B、HDD110C、の3台のHDDにより構成されている。なお、請求項における複数の記憶部とは、この複数台のHDDを意味しており、最低2台のHDDを備えていればよい。
【0027】
また、これら複数の記憶部を有する記憶装置110の記憶領域は、図2に示すように、ストライピングにより全てのHDD110A〜HDD110Cを同時使用することで他の使用領域の並行使用ができない第1単独使用領域X1、ストライピングにより全てのHDD110A〜HDD110Cを同時使用することで他の使用領域の並行使用ができない第2単独使用領域X2、を有している。
【0028】
また、記憶装置110の記憶領域は、HDD110A〜HDD110Bを使用することでHDD110Cとの並行使用が可能な第1並行使用領域Y1、HDD110Cを使用することでHDD110A〜HDD110Bとの並行使用が可能な第2並行使用領域Y2、を有している。
【0029】
すなわち、記憶装置110は、以上の合計4領域を備えて構成されている。なお、この図2は一例であり、複数の記憶部を有する記憶装置110において、少なくとも1つの単独使用領域Xと、少なくとも2つの並行使用領域Yと、を備えていればよい。
【0030】
なお、HDD110Aは、第1単独使用領域X1の一部の記憶領域を構成する記憶領域110A_1と、第2単独使用領域X2の一部の記憶領域を構成する記憶領域110A_2と、第1並行使用領域Y1の一部の記憶領域を構成する記憶領域110A_3と、を備えて構成されている。また、HDD110Bは、第1単独使用領域X1の一部の記憶領域を構成する記憶領域110B_1と、第2単独使用領域X2の一部の記憶領域を構成する記憶領域110B_2と、第1並行使用領域Y1の一部の記憶領域を構成する記憶領域110B_3と、を備えて構成されている。また、HDD110Cは、第1単独使用領域X1の一部の記憶領域を構成する記憶領域110C_1と、第2単独使用領域X2の一部の記憶領域を構成する記憶領域110C_2と、第2並行使用領域Y2の記憶領域を構成する記憶領域110C_3と、を備えて構成されている。
【0031】
そして、この記憶装置110では、制御部101の制御により、単独のジョブデータを処理する第1モードと、複数のジョブデータを並行して処理する第2モードとで動作可能であり、第1モードでは第1単独使用領域X1もしくは第2単独使用領域X2を使用し、第2モードでは第1並行使用領域Y1と第2並行用領域Y2とを使用することで、第1モードと前記第2モードとにおいて記憶装置110の複数の記憶部のうちで使用する記憶部が異なるように制御される。
【0032】
また、この記憶装置110では、単独のジョブデータについて複数の記憶部すべてをストライピングにより使用する第1モードと、複数のジョブデータのそれぞれで前記記憶部の異なるものを使用する第2モードとを有し、ジョブデータの処理により記憶装置へのアクセスが競合しない場合には第1モードを使用し、ジョブデータの処理により記憶装置へのアクセスが競合する場合には第2モードを使用する、ように制御部101により制御される。
【0033】
なお、ここでジョブとは、スキャン、コピー、プリント出力等の画像形成装置に関する一連の動作を指し、例えば、複数枚の原稿をコピーする場合には、複数枚のコピーに関する一連の動作が1ジョブである。また、この実施形態では、ジョブデータとは、RIP前プリントデータ、RIP後プリントデータ、スキャンデータを意味している。
【0034】
また、この実施形態では、第1単独使用領域X1もしくは第2単独使用領域X2のうちの一方をFS(ファイルシステム)領域、他方をRAW領域として割り当てる。同様に、この実施形態では、第1単並行用領域Y1もしくは第2並行使用領域Y2のうちの一方をFS(ファイルシステム)領域、他方をRAW領域として割り当てる。
【0035】
ここで、FS領域とは、オペレーティングシステムのファイルシステムによって管理された領域であり、利用者により操作部103を介して記憶を指示された画像データを後からファイル名や各種属性により検索して再利用可能に記憶するための領域であり、データの書き込み及び読み出しのスピードはそれほど重視されないが、ファイルシステムによる各種の管理や利用が可能である。
【0036】
一方、RAW領域とは、制御部101によりRAWデバイスとして管理される領域であって、揮発性メモリの容量不足を補う仮想メモリとして画像データを画像形成部170に所定のタイミングで出力するために一時的に記憶する領域であり、データの書き込み及び読み出しにスピードが要求されるため、制御部101により直接データ管理が行われており、開始クラスタ番号と終了クラスタ番号の管理によって1ページ分の画像データが連続するクラスタに書き込まれる。
【0037】
〈画像形成装置の動作(比較例)〉
ここで、本実施形態の画像形成の動作と対比すべき比較例の動作を先に説明する。なお、以下の説明では、画像形成装置として一般的なデータの授受については説明を省き、本実施形態の特徴部分となるプリントデータやスキャンデータの記憶及び読み出しについて説明する。
【0038】
ここでは、図3に示す複数の記憶部110A,110B,110Cを有する記憶装置110’を具体例にする。ここで、記憶装置110’の記憶領域は、図3に示すように、ストライピングにより全てのHDD110A〜HDD110Cを同時使用することで他の使用領域の並行使用ができない第1単独使用領域X1、ストライピングにより全てのHDD110A〜HDD110Cを同時使用することで他の使用領域の並行使用ができない第2単独使用領域X2、を備えて構成されている。ただし、この記憶装置110’では、図2に存在する並行使用が可能な第1並行使用領域Y1と第2並行使用領域Y2とが存在していない。
【0039】
以下、図4のタイムチャートを参照して、外部機器からのRIP前プリントデータによる画像形成についての比較動作(1)を説明する。なお、各データの記憶装置110’への記憶と、記憶装置110’からの読み出しとは、制御部101の制御によるものである。
【0040】
まず、通信部102を介して、外部機器からプリントデータとしてRIP前プリントデータが送信されてくる。
【0041】
ここで、このRIP前プリントデータの1頁目はデータ処理部120で必要な処理をされてから、記憶装置110’の第1単独使用領域X1に記憶される。
【0042】
つぎに、このRIP前プリントデータの第1頁目は、単独使用領域X1から読み出されて、RIP処理部130に送られ、RIP処理によってラスタライズされてビットマップ形式のRIP後プリントデータに変換される。
【0043】
そして、RIP後プリントデータの第1頁目は、記憶装置110’の第2単独使用領域X2に一時的に記憶されて、所定のタイミングで読み出され、出力処理部160で画像形成出力に必要な処理が施されて画像形成部170に供給される。
【0044】
また、外部機器から送信されてきたRIP前プリントデータの第2頁目と第3頁目とは、第1頁目のRIP前プリントデータがRIP処理されているタイミングで、データ処理部120で必要な処理をされてから、記憶装置110’の第1単独使用領域X1に記憶される。
【0045】
つぎに、RIP前プリントデータの第2頁目は、第1頁目のRIP後プリントデータが出力処理部160で処理されているタイミングで、単独使用領域X1から読み出されて、RIP処理部130に送られ、RIP処理によってラスタライズされてビットマップ形式のRIP後プリントデータに変換される。そして、RIP後プリントデータの第2頁目は、記憶装置110’の第2単独使用領域X2に一時的に記憶されて、所定のタイミングで読み出され、出力処理部160で画像形成出力に必要な処理が施されて画像形成部170に供給される。
【0046】
さらに、RIP前プリントデータの第3頁目は、第2頁目のRIP後プリントデータが出力処理部160で処理されているタイミングで、単独使用領域X1から読み出されて、RIP処理部130に送られ、RIP処理によってラスタライズされてビットマップ形式のRIP後プリントデータに変換される。そして、RIP後プリントデータの第3頁目は、記憶装置110’の第2単独使用領域X2に一時的に記憶されて、所定のタイミングで読み出され、出力処理部160で画像形成出力に必要な処理が施されて画像形成部170に供給される。
【0047】
以上のように各種処理と記憶装置110’での記憶と読み出しとを行うことで、外部機器から送られてきた第1〜第3頁目までのRIP前プリントデータについての画像形成を実行することができる。
【0048】
以下、図5のタイムチャートを参照して外部機器からのRIP前プリントデータによる画像形成とスキャナ部105でのスキャンが並行する場合についての比較動作(2)を説明する。なお、ここでは、スキャンと他の処理が重複した場合には、スキャンを優先する場合を例示する。
【0049】
まず、通信部102を介して、外部機器からプリントデータとしてRIP前プリントデータが送信されてくる。
【0050】
ここで、このRIP前プリントデータの1頁目はデータ処理部120で必要な処理をされてから、記憶装置110’の第1単独使用領域X1に記憶される。
【0051】
また、ここで、操作部103からスキャンの指示が入力され、スキャナ部105は原稿の読み取りを開始する。
【0052】
つぎに、このRIP前プリントデータの第1頁目は、単独使用領域X1から読み出されて、RIP処理部130に送られ、RIP処理によってラスタライズされてビットマップ形式のRIP後プリントデータに変換される。
【0053】
ここで、スキャナ部105での原稿の第1頁目の読み取り結果はスキャナ処理部140で処理されてスキャンデータに変換され、第2単独使用領域X2に記憶される。
【0054】
続いて、スキャナ部105での原稿の第2頁目の読み取り結果はスキャナ処理部140で処理されてスキャンデータに変換され、第2単独使用領域X2に記憶される。
【0055】
そして、RIP後プリントデータの第1頁目が記憶装置110’の第2単独使用領域X2に一時的に記憶されてるタイミング(図5(2)破線)では、スキャンデータの第2頁目が第2単独使用領域X2に記憶される処理がなされており、重複したタイミングでの単独使用領域X1の使用ができないため、スキャンデータの第2頁目の記憶が完了した時点まで待ってから、RIP後プリントデータの第1頁目が記憶装置110’の第2単独使用領域X2に記憶される(図5(2’)実線)。その後、RIP後プリントデータの第1頁目については、所定のタイミングで読み出され、出力処理部160で画像形成出力に必要な処理が施されて画像形成部170に供給される。
【0056】
また、外部機器から送信されてきたRIP前プリントデータの第2頁目については、第1頁目のRIP前プリントデータがRIP処理されている図4の場合と同じタイミング(図5(1)破線)では、スキャンデータの第1頁目が第2単独使用領域X2に記憶される処理がなされており、重複したタイミングでの第2単独使用領域X2の使用ができないため、スキャンデータの第1頁目の記憶とその他の優先すべき処理が完了した時点まで待ってから、記憶装置110’の第1単独使用領域X1に記憶される(図5(1’)実線)。
【0057】
なお、外部機器から送信されてきたRIP前プリントデータの第3頁目についても、同様に遅れて処理される。また、その後は、図4と同様に処理を進める。
【0058】
以上のように、プリントのみの場合については図4に示すように記憶装置110’に対するタイミングの衝突は発生せずに順次処理を進めることが可能であったが、プリントとスキャンとが並行して存在する場合には図5のように記憶装置110’の使用タイミングが衝突してリトライと遅延とが発生することになる。
【0059】
〈画像形成装置の動作(実施形態)〉
ここで、本実施形態の画像形成の動作について説明する。ここでは、図2に構成例を示した記憶装置110を用いた場合について、図6のフローチャートと図7の説明図と図8のタイムチャートとを用いて説明する。なお、ここでは、第1単独使用領域X1がFS領域、第2単独使用領域X2がRAW領域、第1並行使用領域Y1がFS領域、第2並行使用領域Y2がRAW領域であるとする。
【0060】
まず、図6のタイムチャートを参照して、本実施形態の画像形成装置において、制御部101による記憶装置110の使用領域制御についての動作を説明する。
【0061】
制御部101は通信部102を介した外部機器との通信や操作部103からの利用者の操作を監視しており、実行中あるいは実行すべきジョブの存在や内容を確認する(図6中のステップS101)。
【0062】
ここで、外部機器からのRIP前プリントデータの送信によるプリントジョブの有無(図6中のステップS102)と、スキャナ部105による原稿スキャンジョブの有無(図6中のステップS103、S104)とを確認する。
【0063】
プリントジョブが存在し(図6中のステップS102でYES)、スキャンジョブが存在しない場合(図6中のステップS103でNO)、制御部101はプリントジョブのみの第1モードであると判断して、通信部102を介して外部機器から送られてくるRIP前プリントデータを記憶装置110の第1単独使用領域X1に記憶させる(図6中のステップS105)。
【0064】
ここで、第1モードとは、単独のジョブデータを処理するために、ジョブデータの処理により記憶装置へのアクセスが競合せず、単独のジョブデータについて複数の記憶部すべてをストライピングにより使用するモードである。この場合、制御部101は、記憶部110における第1単独使用領域X1もしくは第2単独使用領域X2のいずれかを使用する。
【0065】
制御部101は、このRIP前プリントデータを第1単独使用領域X1から読み出して(図6中のステップS106)RIP処理部130に送る。このRIP前プリントデータは、RIP処理部130によるRIP処理でラスタライズされてビットマップ形式のRIP後プリントデータに変換される(図6中のステップS107)。
【0066】
制御部101は、このRIP後プリントデータを、記憶装置110の高速に処理可能なRAW領域である第2単独使用領域X2に記憶させ(図6中のステップS108)、第2単独使用領域X2から読み出して出力処理部160で画像形成出力に必要な処理を施しつつ画像形成タイミングに合わせて画像形成部170に供給する(図6中のステップS109)。
【0067】
制御部101は、このようにしてRIP後プリントデータについての画像形成を実行し(図6中のステップS120)、プリントジョブについて最終頁まで画像形成を実行する(図6中のステップS121)。
【0068】
なお、以上のプリントジョブのみの第1モードでは、記憶装置110への複数のアクセスタイミングが重なることがないため、図7(a)に示すように、第1単独使用領域X1と第2単独使用領域X2とが交互に使用されている。この場合、ストライピングにより3台すべての記憶部を使用するため、無駄なく高速化を図ることができる。
【0069】
また、ジョブの確認により(図6中のステップS101)、プリントジョブが存在せず(図6中のステップS102でNO)、スキャンジョブが存在する場合(図6中のステップS104でYES)、制御部101はスキャンジョブのみの第1モードであると判断して、スキャナ部105で原稿が読み取られてスキャナ処理部140で生成されるスキャンデータを記憶装置110の第2単独使用領域X2に記憶させる(図6中のステップS122)。なお、このスキャンデータはスキャナ処理部140によってビットマップ形式のデータが生成されるため、制御部101は画像形成に備えてスキャンデータを記憶装置110の高速に処理可能なRAW領域である第2単独使用領域X2に記憶させる。この場合も、図7(a)の場合と同様にして、ストライピングにより3台すべての記憶部を使用するため、無駄なく高速化を図ることができる。
【0070】
そして、ジョブの確認により(図6中のステップS101)、プリントジョブが存在し(図6中のステップS102でYES)、スキャンジョブが存在する場合(図6中のステップS103でYES)、制御部101はプリントジョブとスキャンジョブとが並行して存在する第2モードであると判断して以下のように効率的に処理を進める。
【0071】
ここで、第2モードとは、複数のジョブデータを並行して処理するために、ジョブデータの処理により記憶装置へのアクセスが競合することになり、複数のジョブデータのそれぞれで複数の記憶部の異なるものを使用するモードである。この場合、制御部101は、記憶部110における第1並行使用領域Y1もしくは第2並行使用領域Y2のいずれかを使用する。
【0072】
まず、制御部101は、スキャナ部105で原稿が読み取られてスキャナ処理部140で生成されるスキャンデータが1頁分作成完了しているかを判断する(図6中のステップS110)。スキャンデータが作成完了していなければ(図6中のステップS110でNO)、制御部101は、次の処理に進む。
【0073】
スキャンデータが作成完了していれば(図6中のステップS110でYES)、制御部101は、スキャンデータを記憶装置110の第2並行使用領域Y2に記憶させる(図6中のステップS111)。なお、このスキャンデータはスキャナ処理部140によってビットマップ形式のデータが生成されるため、制御部101は画像形成に備えてスキャンデータを記憶装置110の高速に処理可能であって並行使用可能なRAW領域である第2並行使用領域Y2に記憶させる。
【0074】
また、制御部101は、通信部102を介して外部機器から送られてくるRIP前プリントデータを記憶装置110の第1並行使用領域Y1に記憶させる(図6中のステップS112)。
【0075】
なお、スキャンジョブ未発生時であってプリントジョブのみの第1モードで動作していた状態のRIP前プリントデータ(図6中のステップS105)が第1単独使用領域X1に残存している可能性があるため、制御部101は、第1単独使用領域X1にRIP前プリントデータが存在しているかを確認する(図6中のステップS113)。
【0076】
RIP前プリントデータが第1単独使用領域X1に存在している場合(図6中のステップS113でYES)、制御部101は、このRIP前プリントデータを第1単独使用領域X1から読み出して(図6中のステップS114)RIP処理部130に送る。
【0077】
RIP前プリントデータが第1単独使用領域X1に存在していない場合(図6中のステップS113でNO)、制御部101は、RIP前プリントデータを第1並行使用領域X1から読み出して(図6中のステップS115)RIP処理部130に送る。
【0078】
このように読み出されたRIP前プリントデータは、RIP処理部130によるRIP処理でラスタライズされてビットマップ形式のRIP後プリントデータに変換される(図6中のステップS116)。
【0079】
制御部101は、このRIP後プリントデータを、記憶装置110の高速に処理可能なRAW領域であって並行使用可能な第2並行使用領域Y2に記憶させる(図6中のステップS117)。
【0080】
なお、スキャンジョブ未発生時であってプリントジョブのみの第1モードで動作していた状態のRIP後プリントデータ(図6中のステップS108)が第2単独使用領域X2に残存している可能性があるため、制御部101は、第2単独使用領域X2にRIP前プリントデータが存在しているかを確認する(図6中のステップS118)。
【0081】
RIP後プリントデータが第2単独使用領域X2に存在している場合(図6中のステップS118でYES)、制御部101は、このRIP後プリントデータを第2単独使用領域X2から読み出して出力処理部160で画像形成出力に必要な処理を施しつつ画像形成タイミングに合わせて画像形成部170に供給する(図6中のステップS109)。
【0082】
RIP後プリントデータが第2並行使用領域Y2に存在している場合(図6中のステップS118でNO)、制御部101は、このRIP後プリントデータを第2並行使用領域Y2から読み出して出力処理部160で画像形成出力に必要な処理を施しつつ画像形成タイミングに合わせて画像形成部170に供給する(図6中のステップS119)。
【0083】
制御部101は、以上のようにしてRIP後プリントデータについての画像形成を実行し(図6中のステップS120)、プリントジョブについて最終頁まで画像形成を実行し(図6中のステップS121)、併せてスキャンデータについての処理も実行する(図6中のステップS111)。
【0084】
なお、以上の第2モードでは、図7(b)に示すように、複数の記憶部110A〜110Cを記憶部110A〜110Bと記憶部110Cとに分けて、並行使用が可能に構成された第1並行使用領域Y1と第2並行使用領域Y2とを使用するため、記憶装置110への複数のアクセスタイミングが重なる場合にも何ら問題なく動作する。
【0085】
ここで、以上の図6のフローチャートを具体的に実行した場合の具体例を図8のタイムチャートを参照して、図5と同様に外部機器からのRIP前プリントデータによる画像形成とスキャナ部105でのスキャンが並行する場合についての本実施形態の動作により実行タイミング順に説明する。
【0086】
まず、通信部102を介して、外部機器からプリントデータとしてRIP前プリントデータが送信されてくる。このRIP前プリントデータの1頁目はデータ処理部120で必要な処理をされてから、記憶装置110の第1単独使用領域X1に記憶される。この時点では、プリントジョブのみであるため、制御部101は第1モードとして制御を行っており、図6ステップS105で説明した処理に該当する。
【0087】
ここで、操作部103からスキャンの指示が入力され、スキャナ部105は原稿の読み取りを開始する。これにより、制御部101は、これ以降の処理についてスキャン処理とプリント処理とが並行処理される第2モードと判断し、図6ステップS110以降の処理を実行する。
【0088】
つぎに、先ほど記憶したRIP前プリントデータの第1頁目は、単独使用領域X1から読み出される。この部分は、スキャン処理とプリント処理とが並行処理を始めたものの、プリント処理のみのタイミングで記憶されたデータを読み出す、図6ステップS114で説明した処理に該当する。
【0089】
そして、スキャナ部105での原稿の第1頁目の読み取り結果はスキャナ処理部140で処理されてスキャンデータに変換され、第2モードとして第2並行使用領域Y2に記憶される。また、このスキャンデータの第2並行使用領域Y2への記憶と並行して、外部機器から送信されてきたRIP前プリントデータの第2頁目は、第2モードとして、第1並行使用領域Y1に記憶される。
【0090】
そして、RIP処理部130にてRIP処理されたビットマップ形式のRIP後プリントデータの第1頁目は、第2モードとして、第2並行使用領域Y2に記憶される。また、このRIP後プリントデータの第1頁目の第2並行使用領域Y2への記憶と並行して、RIP前プリントデータの第2頁目が、第2モードとして、第1並行使用領域Y1から読み出される。
【0091】
その後、RIP後プリントデータの第1頁目については、所定のタイミングで読み出され、出力処理部160で画像形成出力に必要な処理が施されて画像形成部170に供給される。
【0092】
また、外部機器から送信されてきたRIP前プリントデータの第3頁目は、第2モードとして、第1並行使用領域Y1に記憶される。
【0093】
そして、RIP処理部130にてRIP処理されたビットマップ形式のRIP後プリントデータの第2頁目は、第2モードとして、第2並行使用領域Y2に記憶される。また、このRIP後プリントデータの第2頁目の第2並行使用領域Y2への記憶と並行して、RIP前プリントデータの第3頁目が、第2モードとして、第1並行使用領域Y1から読み出される。
【0094】
そして、スキャナ部105での原稿の第2頁目の読み取り結果はスキャナ処理部140で処理されてスキャンデータに変換され、第2モードとして、第2並行使用領域Y2に記憶される。
【0095】
その後、RIP後プリントデータの第2頁目については、所定のタイミングで読み出され、出力処理部160で画像形成出力に必要な処理が施されて画像形成部170に供給される。
【0096】
そして、RIP処理部130にてRIP処理されたビットマップ形式のRIP後プリントデータの第3頁目は、第2並行使用領域Y2に記憶される。その後、RIP後プリントデータの第3頁目については、所定のタイミングで読み出され、出力処理部160で画像形成出力に必要な処理が施されて画像形成部170に供給される。
【0097】
以上でプリントデータについての処理が完了しており、制御部101は以下の処理を第1モードと判断して処理を進める。すなわち、スキャナ部105での原稿の第3頁目の読み取り結果はスキャナ処理部140で処理されてスキャンデータに変換され、第1モードとして、第2単独使用領域X2に記憶される。この部分は、スキャン処理のみであり、図6ステップS122で説明した処理に該当する。
【0098】
なお、以上の図8は、第1モードと第2モードとの処理の一例を示した具体例に過ぎず、図6のフローチャートの処理にそって各種の処理を効率的に進めることが可能である。
【0099】
以上のように、単独のプリントデータもしくはスキャンデータのいずれか一方のジョブデータを処理する際に、ジョブデータの処理により記憶装置へのアクセスが競合せず、単独のジョブデータについて複数の記憶部すべてをストライピングにより使用するモードでは、制御部101は、記憶部110における第1単独使用領域X1もしくは第2単独使用領域X2のいずれかを使用する。すなわち、第1モードではストライピングによりすべての記憶部を使用するため、無駄なく高速化を図ることができる。
【0100】
また、複数のジョブデータを並行して処理する際に、ジョブデータの処理により記憶装置へのアクセスが競合するため、複数のジョブデータのそれぞれで複数の記憶部の異なるものを使用するモードでは、制御部101は、記憶部110における第1並行使用領域Y1もしくは第2並行使用領域Y2のいずれかを使用する。すなわち、第2モードでは、複数の記憶部110A〜110Cを記憶部110A〜110Bと記憶部110Cとに分けて、並行使用が可能に構成された第1並行使用領域Y1と第2並行使用領域Y2とを使用するため、記憶装置110への複数のアクセスタイミングが重なる場合にも何ら問題なく動作するため、処理のリトライや遅延が生じることなく、効率的な処理を可能にしている。
【0101】
〈その他の実施形態〉
なお、本実施形態の記憶装置110において、プリントデータ、スキャンデータ、ファクシミリ受信データなど3種類のジョブデータが存在する場合には、単独使用領域をX1〜X3の3領域、並行使用領域をY1〜Y3の3領域とすればよく、ジョブデータの種類に応じて領域数を定めればよい。
【0102】
また、以上の説明では、プリントデータとスキャンデータとで記憶装置を使用するタイミングが競合する場合を具体例にしたが、これに限定されるものではない。たとえば、プリントデータ同士について異なる複数の画像処理をすることで記憶装置を使用するタイミングが競合する場合にも適用することが可能である。
【符号の説明】
【0103】
100 画像形成装置
101 制御部
102 通信部
103 操作部
105 スキャナ部
110 記憶装置
120 データ処理部
130 RIP処理部
140 スキャナ処理部
150 画像処理部
160 出力処理部
170 画像形成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力されるジョブデータを記憶する複数の記憶部から構成される記憶装置と、前記記憶装置に記憶されたジョブデータに基づいて画像形成を行う画像形成部と、を備え、
単独のジョブデータを処理する第1モードと複数のジョブデータを並行して処理する第2モードとを有し、前記第1モードと前記第2モードとにおいて前記複数の記憶部のうちで使用する記憶部が異なるように制御する、
ことを特徴とする画像形成方法。
【請求項2】
前記第1モードでは単独のジョブデータについて複数の前記記憶部すべてをストライピングにより使用し、前記第2モードでは複数のジョブデータのそれぞれで前記記憶部の異なるものを使用する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
【請求項3】
入力されるジョブデータを記憶する複数の記憶部から構成される記憶装置と、前記記憶装置に記憶されたジョブデータに基づいて画像形成を行う画像形成部と、を備え、
単独のジョブデータについて複数の前記記憶部すべてをストライピングにより使用する第1モードと、複数のジョブデータのそれぞれで前記記憶部の異なるものを使用する第2モードとを有し、
前記ジョブデータの処理により前記記憶装置へのアクセスが競合しない場合には前記第1モードを使用し、前記ジョブデータの処理により前記記憶装置へのアクセスが競合する場合には前記第2モードを使用する、
ことを特徴とする画像形成方法。
【請求項4】
入力されるデータを記憶する複数の記憶部から構成される記憶装置と、
前記記憶装置に記憶されたデータに基づいて画像形成を行う画像形成部と、
単独のデータを処理する第1モードと複数のデータを並行して処理する第2モードとを有し、前記第1モードと前記第2モードとにおいて前記複数の記憶部のうちで使用する記憶部が異なるように制御する制御部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
前記第1モードでは単独のジョブデータについて複数の前記記憶部すべてをストライピングにより使用し、前記第2モードでは複数のジョブデータのそれぞれで前記記憶部の異なるものを使用する、
ことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
入力されるジョブデータを記憶する複数の記憶部から構成される記憶装置と、
前記記憶装置に記憶されたジョブデータに基づいて画像形成を行う画像形成部と、
単独のジョブデータについて複数の前記記憶部すべてをストライピングにより使用する第1モードと、複数のジョブデータのそれぞれで前記記憶部の異なるものを使用する第2モードとを有し、前記ジョブデータの処理により前記記憶装置へのアクセスが競合しない場合には前記第1モードを使用し、前記ジョブデータの処理により前記記憶装置へのアクセスが競合する場合には前記第2モードを使用して制御する制御部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
前記記憶装置の各記憶部は、前記第1モードの記憶領域と、前記第2モードの記憶領域とを有する、
ことを特徴とする請求項4−7のいずれか一項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−165229(P2012−165229A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−24706(P2011−24706)
【出願日】平成23年2月8日(2011.2.8)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】