説明

画像形成装置、および構造体

【課題】複数の構造体が組み合わされて構成された画像形成装置において、画像形成能力や機能が異なる何れの画像形成構造体が選択されても各構造体に電力を供給する電源構造体を共通使用可能とする。
【解決手段】画像形成装置の装置外観の少なくとも一部を形成する電源ユニット30において、画像形成ユニット10が電源ユニット30に組み付けられることで画像形成ユニット10に電力を供給する複数の高電圧供給部310,320,330,340を有し、組み付けられる画像形成ユニット10の構成に応じて複数の高電圧供給部310,320,330,340を選択して動作させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、および構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来の画像形成装置では大多数のユーザが最適な状態で使用できるように装置構成やアクセサリ構成などの商品性を想定して装置設計を行っているため、個々のユーザの希望に柔軟に対応できる装置構成になっていなかったことに着目し、サブシステムおよびプラットフォームを交換可能とする技術が示されている。
また、特許文献2では、1つの作像ユニットと1つの基体ユニットとの組合せを基本として作像ユニットを増設することにより適宜の画像記録装置を形成するために、1つの基体ユニットに同じ種類の複数の作像ユニットを重ねて組み付ける技術が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−102187号公報
【特許文献2】特開平4−118271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の構造体が組み合わされて構成された画像形成装置において、画像形成を行う構造体として画像形成能力や機能が異なる複数の画像形成構造体の中から何れかを選択して組み込むことができ、各構造体に電力を供給する電源構造体を何れの画像形成構造体が選択されても共通使用を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、画像形成を行う機能要素を有する画像形成構造体と、前記画像形成構造体が組み付けられることで当該画像形成構造体に電力を供給する複数の電力供給部を有し、組み付けられる当該画像形成構造体の構成に応じて複数の当該電力供給部を選択して動作させる電源構造体とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0006】
請求項2に記載の発明は、前記電源構造体は、前記電力供給部が交流波形の電力を前記画像形成構造体に供給し、前記画像形成構造体は、前記電源構造体の前記電力供給部から供給された前記交流波形の電力を整流して前記機能要素の何れか一または複数に供給することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記画像形成構造体は、前記機能要素の何れか一または複数に供給された電力を検出して検出結果を前記電源構造体に転送し、前記電源構造体は、前記画像形成構造体から転送された前記検出結果に応じて前記電力供給部が供給する前記交流波形の電力を制御することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記画像形成構造体は、前記機能要素の各々に供給する電力の目標値に関する情報を記憶する記憶手段をさらに有し、前記電源構造体は、前記記憶手段から前記目標値に関する情報を取得し、取得した当該目標値に基づき前記交流波形の電力を制御することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、前記画像形成構造体は、前記機能要素が組み合わされた画像形成部を1または複数配置し、前記電源構造体は、前記画像形成構造体に配置可能な前記画像形成部の最大個数と同数の前記電力供給部を有し、当該画像形成構造体に配置された当該画像形成部に対応する当該電力供給部を動作させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
【0007】
請求項6に記載の発明は、画像形成を行う機能要素を有する画像形成構造体が組み付けられる枠体と、前記枠体に組み付けられた前記画像形成構造体の構成に応じて各々が動作し、当該画像形成構造体に電力を供給する複数の電力供給部と、前記枠体に前記画像形成構造体が組み付けられることで当該画像形成構造体と前記電力供給部とを電気的に接続する接続手段とを備えたことを特徴とする構造体である。
【0008】
請求項7に記載の発明は、前記電力供給部は、交流波形の電力を前記画像形成構造体に供給することを特徴とする請求項6記載の構造体である。
請求項8に記載の発明は、前記機能要素の何れか一または複数に供給された電力に関する検出結果を前記画像形成構造体から取得し、取得した当該検出結果に応じて前記電力供給部が供給する前記交流波形の電力を制御する制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項7記載の構造体である。
請求項9に記載の発明は、前記制御手段は、前記画像形成構造体から前記機能要素の何れか一または複数に供給される電力の目標値に関する情報を取得し、取得した当該目標値に基づき前記交流波形の電力を制御することを特徴とする請求項8記載の構造体である。
請求項10に記載の発明は、前記電力供給部は、前記機能要素の何れか一または複数が組み合わされた画像形成部における配置可能な最大個数と同数が配置されたことを特徴とする請求項6記載の構造体である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、複数の構造体が組み合わされて構成された画像形成装置において、画像形成能力や機能が異なる画像形成構造体の何れが選択されても、各構造体に電力を供給する電源構造体を共通使用することができる。
請求項2の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、画像形成構造体に供給する電力に生じる減衰を低減し、画像形成構造体への電力供給の安定化を図ることができる。
請求項3の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、画像形成構造体が如何なる形態で構成された場合であっても、電源構造体は画像形成構造体の構成に対応させた電力を供給することができる。
請求項4の発明によれば、画像形成構造体の形態に合わせた電力を供給することができる。
請求項5の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、画像形成構造体への出力が必要な電圧供給部だけが駆動されることで電力の無駄な消費が抑制され、また、対応する画像形成部が配置されない電圧供給部から電力が出力されないことで漏電等に対する安全性を向上させることができる。
【0010】
請求項6の発明によれば、複数の構造体が組み合わされて構成された画像形成装置において、画像形成能力や機能が異なる画像形成構造体の何れが選択されても、各構造体に電力を供給する電源構造体を共通使用することができる。
請求項7の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、画像形成構造体に供給する電力に生じる減衰を低減し、画像形成構造体への電力供給の安定化を図ることができる。
請求項8の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、画像形成構造体が如何なる形態で構成された場合であっても、電源構造体は画像形成構造体の構成に対応させた電力を供給することができる。
請求項9の発明によれば、画像形成構造体の形態に合わせた電力を供給することができる。
請求項10の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、画像形成構造体への出力が必要な電圧供給部だけが駆動されることで電力の無駄な消費が抑制され、また、対応する画像形成部が配置されない電圧供給部から電力が出力されないことで漏電等に対する安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施の形態が適用される画像形成装置の構成の一例を示した図である。
【図2】(a)、(b)は、電源ユニットと、この電源ユニットに画像形成ユニットが組み付けられた状態を説明するための図である。
【図3】画像形成ユニットの外装天面に形成された排出トレイ構造を説明するための図である。
【図4】読み取りユニットを備えていない、例えばプリンタ仕様として用いられる画像形成装置の組み付け構造を説明するための図である。
【図5】読み取りユニットを備えた、例えば複写機やファクシミリ仕様として用いられる画像形成装置の組み付け構造を説明するための図である。
【図6】画像形成ユニットに対して電源ユニットから高電圧電力を供給する構成を説明する図である。
【図7】電源ユニットに搭載された高電圧供給部の構成を説明する図である。
【図8】4つの画像形成部すべてを備えた画像形成ユニットが電源ユニットに組み付けられた場合の接続状態を説明する図である。
【図9】1つの画像形成部だけを備えた画像形成ユニットが電源ユニットに組み付けられた場合の接続状態を説明する図である。
【図10】高電圧供給部が電源制御部による制御を受けながら高電圧電力を出力する構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<画像形成装置の全体説明>
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置1の構成の一例を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、画像形成を行う機能要素を有する画像形成構造体の一例としての画像形成ユニット10と、各構造体に電力を供給し、また各構造体に関する制御機能を有する電源構造体の一例としての電源ユニット30とを備えている。また、記録材である用紙を画像形成ユニット10に向けて搬送する記録材搬送構造体の一例としての供給ユニット40と、画像形成後の用紙を搬送して排出する排出記録材搬送構造体の一例としての排出ユニット50とを備えている。更に、原稿を読み取る画像読み取り構造体の一例としての読み取りユニット60を備えている。また、いわゆるコントロールパネルを有し使用者の操作入力を受け付ける使用者操作構造体の一例としての操作ユニット70を備えている。また更に、供給ユニット40に増設可能に設けられ用紙を供給して搬送する増設供給構造体の一例としての増設供給ユニット80を備えている。これらの構造体の一例である画像形成ユニット10、電源ユニット30、供給ユニット40、排出ユニット50、読み取りユニット60、操作ユニット70、増設供給ユニット80は、各々、画像形成装置1の装置外観の少なくとも一部を形成している。図1に示す画像形成装置1では、後述する図2に示すように、電源ユニット30は画像形成ユニット10の底面と、図1の背面との2面で接触した状態で組み付けられている。
【0013】
これらの各ユニット(構造体)によって構成される画像形成装置1は、例えば電子写真方式を用いたいわゆるタンデム型のデジタルカラープリンタ、デジタルカラー複写機、ファクシミリ等として機能している。画像形成ユニット10は、その画像形成を行う機能要素として、像保持体、露光手段、帯電手段、現像手段、用紙へ画像を転写する転写手段、転写した画像を用紙へ定着させる定着手段を有している。
【0014】
<画像形成ユニット10の説明>
画像形成ユニット10は、画像形成装置1に組み込まれた際、画像形成装置1の装置外観の一部を形成する。単体として独立取引の対象となり、独立取引の対象となっている外観が、組み込まれた画像形成装置1の外観の一部をそのまま構成する。
この画像形成ユニット10は、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色毎に設けられ画像形成を行う画像形成部の一例としての複数の画像形成部20(20Y,20M,20C,20K)、例えば、電源ユニット30から受信した画像データに予め定めた画像処理を施す画像処理部11、画像形成ユニット10の動作を制御する動作制御部12を備えている。また、複数の画像形成部20に対して各色毎の画像データに基づく露光処理を行う露光手段の一例としてのレーザ露光器13を備えている。各々の画像形成部20には、像保持体としての感光体ドラム21、帯電手段の一例としての帯電ロール22、現像手段の一例としての現像器23、ドラムクリーナ24を備えている。この帯電ロール22は、感光体ドラム21の表面を予め定めた電位で一様に帯電する。現像器23は、画像形成部20のそれぞれにおいて、例えば、各色トナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤を保持して、感光体ドラム21上に形成された静電潜像を各色トナーで現像する。ドラムクリーナ24は、例えば板状部材を感光体ドラム21表面に接触させて、感光体ドラム21上に付着したトナーや紙粉等を除去する。
【0015】
また、画像形成ユニット10には、各画像形成部20それぞれに配置された感光体ドラム21を露光する露光手段の一例としてのレーザ露光器13が設けられている。レーザ露光器13は、各色毎の画像データを画像処理部11から取得し、取得した画像データに基づいて点灯制御されたレーザ光により、各画像形成部20の感光体ドラム21をそれぞれ走査露光する。さらに、各画像形成部20の感光体ドラム21と接触しながら移動して用紙を搬送する用紙搬送ベルト14が配置されている。用紙搬送ベルト14は、用紙を静電吸着するフィルム状の無端ベルトで形成されている。そして、用紙搬送ベルト14の内側であって各感光体ドラム21と対向する位置には、それぞれ転写手段の一例としての転写ロール15が配置されている。転写ロール15は、感光体ドラム21との間に転写電界を形成し、用紙上に、各画像形成部20で形成された各色トナー像を順次転写する。さらに、用紙搬送ベルト14の用紙搬送方向の下流側には、用紙上の未定着トナー像に対して熱および圧力による定着処理を施す定着手段の一例としての定着器16が設けられている。
【0016】
これらの機能要素を有する画像形成ユニット10は、画像形成ユニット10単体として交換可能に構成される。何れかの画像形成部20にて、例えば現像器23に供給されるトナーが消費されて画像が形成できなくなった場合等には、画像形成ユニット10を引き抜いて取り外し、例えば新品の画像形成ユニット10がこの画像形成ユニット10のまま組み付けられることで、画像形成ユニット10が交換される。
【0017】
そして、図1に示す例では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成部20Y,20M,20C,20Kを備えていたが、更にいわゆるコーポレートカラーなどの特色を印刷するための画像形成部20を加えて5つの画像形成部20を設ける形態もある。また、黒(K)についての機能を強化するために、黒(K)のエンジンを2つ備え、全体で5つの画像形成部20を構成する形態もある。更に、多色ではなく、単色に対応した形態とすることもある。かかる場合には、画像形成部20の数が単体(例えば、画像形成部20Kのみ)となる場合もある。そして、これらを構成する画像形成ユニット10を交換ユニットとして準備する形態もある。更には、画像形成ユニット10として、画像処理部11および動作制御部12を有さない、または画像処理部11および動作制御部12の何れか一方だけを有している形態を採用することもできる。
なお、後段で説明するが、画像形成装置1において画像形成構造体として如何なる形態の画像形成ユニット10が組み込まれても、電源ユニット30は組み込まれた画像形成ユニット10に対応して動作する。それにより、電源ユニット30は如何なる形態の画像形成ユニット10にも共通して使用される。
【0018】
<電源ユニット30の説明>
電源ユニット30は、その主たる機能として、各構造体(画像形成ユニット10、供給ユニット40、排出ユニット50、読み取りユニット60、操作ユニット70、増設供給ユニット80)に対して電力を供給する。電源ユニット30の外観構成については、後述する図2(a)に詳細に示している。電源ユニット30では、商用電源から例えば交流100Vを受け取って予め定めた電圧の電力を生成し、各構造体(各ユニット)の駆動系や動作系へ電力を供給する。そのために、例えば感光体ドラム21等の回転駆動のための低電圧電力(例えば、24V)を生成する低電圧供給部や、高電圧電力(数KV)を生成する高電圧供給部(後段図6参照)を備えている。各構造体に対しては、接続手段の一例であるコネクタ(後段図2参照)を介して電力を供給する。配線手段は、例えば、各構造体が電源ユニット30に組み付けられることで、各構造体と電源ユニット30とが電気的に接続されるように構成される。
なお、電源ユニット30の構成や動作については、後段で詳述する。
【0019】
また、電源ユニット30は、画像形成装置1全体の動作を制御する主制御回路(MCU)を備えている。さらに、例えば図示しないパーソナルコンピュータ(PC)や読み取りユニット60から取得した画像データの編集や蓄積、画像形成ユニット10へ受け渡す画像データの画像処理を行う処理回路を備えている。尚、上述したように、画像形成ユニット10にて画像処理部11や動作制御部12を設けない場合には、画像形成ユニット10にて制限(排除)したこれらの機能は電源ユニット30に備えられることとなる。
【0020】
さらに、電源ユニット30は、画像形成ユニット10の各機構部材を駆動する駆動モータなどの駆動源を備えている。即ち、画像形成ユニット10には各種駆動源は備えられていない。そして、電源ユニット30に画像形成ユニット10が組み付けられることで、電源ユニット30の駆動源と画像形成ユニット10の各機構部材とが機械的に連結される。例えば、各感光体ドラム21や各感光体ドラム21周りの機構部材に合わせ、ボールジョイントなどの機構を用いた継手であるカップリングを用いて電源ユニット30の駆動源と連結する。また用紙搬送ベルト14、用紙搬送のための各種搬送ロールなどの駆動位置に合わせ、個々に、または幾つかの機構を集約させてカップリングを用いて電源ユニット30の駆動源と連結する。このようにして、画像形成ユニット10に例えば駆動源が備えられないことから、交換可能な画像形成ユニット10の構成部品の数が低減される。
【0021】
更に、本実施の形態において、電源ユニット30は、画像形成装置1の装置外観の一部を形成している。また、電源ユニット30は、供給ユニット40、排出ユニット50、読み取りユニット60を組み付ける際の基準構造体となる。また、画像形成ユニット10を組み付ける際の基準構造体とすることができる。後述するように、図1に示す操作ユニット70は読み取りユニット60に取り付けられているが、例えば読み取りユニット60を備えない場合には、電源ユニット30に操作ユニット70が取り付けられる(後段図4参照)。尚、電源ユニット30の更なる構成例については、後段の図2の説明の中でも詳述する。
【0022】
<供給ユニット40の説明>
供給ユニット40は、画像形成ユニット10に向けて用紙を搬送する。図1に示す例では、電源ユニット30の外側底面に接触し、画像形成ユニット10の一側から画像形成ユニット10に向けて用紙を搬送する。供給ユニット40は、この給紙と捌きと搬送のための各種ロール類等を備えている。そして、供給ユニット40は、画像形成装置1として組み込まれた際に、画像形成装置1の装置外観の一部を形成するとともに、図1に示すように、画像形成ユニット10の少なくとも一方の側面に接触し、画像形成ユニット10のこの一方の側面を覆うように配置される。但し、必要な機構部分だけを構成するのであれば、この一方の側面の全面を覆わず、例えば略中央部程度までの高さ等、一部だけに接触させることもできる。供給ユニット40は、記録材である用紙を収容する用紙収容部41と、この用紙収容部41から繰り出された用紙を画像形成ユニット10に向けて搬送するための搬送路42とが設けられている。画像形成ユニット10が画像形成装置1に組み込まれた際、搬送路42から連続する供給ユニット40の用紙排出口は、画像形成ユニット10の用紙受入口と位置合わせがなされ、搬送のための経路が連結される。
【0023】
<排出ユニット50の説明>
排出ユニット50は、画像形成ユニット10にて画像が形成された用紙を受け入れ、排出口55に向けて用紙を搬送する。排出ユニット50は、画像形成装置1として組み込まれた際に、画像形成装置1の装置外観の一部を形成するとともに、図1に示すように、画像形成ユニット10の他方(供給ユニット40側を一方とした場合)の側面に接触し、画像形成ユニット10のこの他方の側面を覆うように配置される。即ち、画像形成ユニット10の他方の側面にて下方から上方に延びる筐体構造を有している。この排出ユニット50は、画像形成ユニット10にて画像が形成された用紙を搬送する搬送路51と、この搬送路51に設けられて用紙を搬送する複数組の搬送ロール52が設けられている。また、画像形成ユニット10にて画像が印刷された用紙を排出する排出口55と、この排出口55から用紙を勢いよく排出するための排出ロール53とが設けられている。本実施の形態では、画像形成ユニット10の筐体構造の上方(天面)が、排出された用紙を積載する排出トレイとなっている。
【0024】
<読み取りユニット60の説明>
読み取りユニット60は、例えばシート材などの原稿に存在する画像を読み取る画像読み取り装置として機能する。読み取りユニット60は、画像形成装置1に組み込まれた際に、画像形成装置1の装置外観の一部を形成する。この読み取りユニット60が増設されるシステム構成では、読み取りユニット60の一部に操作ユニット70が取り付けられる。読み取りユニット60として、シート状の原稿を搬送する原稿搬送装置を備える構成を備えることができる。また、本などの厚みのある原稿を平面上のガラス(プラテンガラス)に置き、読み取り部やランプ、ミラーなどを走査させるスキャン構造を採用したり、このスキャン構造を備えず、シート原稿移動型だけの読み取り装置とした構成を採用することもできる。読み取りユニット60は、例えば、支持部材61を介して電源ユニット30に支持されて固定され、また、排出ユニット50にも支持される。そして、画像形成ユニット10の天面に設けられた排出トレイ部の空間を保ち、ユーザ(使用者)の手が入るなど、その操作性を阻害しない位置に配置される。また、画像形成ユニット10の交換作業などを行う際にも、ユーザ(使用者)が画像形成ユニット10の天面を持って作業することができる位置に配置されている。
【0025】
<操作ユニット70の説明>
操作ユニット70は、画像形成装置1に組み込まれた際に、画像形成装置1の装置外観の一部を形成する。読み取りユニット60が画像形成装置1に組み込まれる装置構成の場合には、読み取りユニット60に取り付けられ、または埋め込まれる。読み取りユニット60が組み込まれない装置構成の場合には、例えば、電源ユニット30に組み込まれる。
【0026】
<増設供給ユニット80の説明>
増設供給ユニット80は、画像形成装置1に組み込まれた際、画像形成装置1の装置外観の一部を形成する。図1に示す例では、供給ユニット40の底面に接触し、画像形成装置1の底面と、その底面に続く画像形成装置1の側面の装置外観を形成している。この増設供給ユニット80は、記録材である用紙を収容する用紙収容部81と、この用紙収容部81から繰り出された用紙を供給ユニット40に向けて搬送するための搬送路82とが設けられている。また増設供給ユニット80は、この給紙と捌きと搬送のための各種ロール類等を備えている。供給ユニット40には、増設供給ユニット80から供給される用紙を受け入れる用紙受入口と、この用紙を搬送するためのスリット状の搬送経路が設けられている。用紙収容部81から繰り出された用紙は、搬送路82と、供給ユニット40のスリット状の搬送経路、搬送路42を経由し、画像形成ユニット10に向けて供給される。
【0027】
<各構造体に共通した構成の説明>
また、各構造体(画像形成ユニット10、供給ユニット40、排出ユニット50、読み取りユニット60、操作ユニット70、増設供給ユニット80)は、電源ユニット30との間で電力および電気信号の伝送経路を形成する接続手段を備えている。さらに、各構造体は、各構造体それぞれに関する各種情報(例えば、構造体の種類、構造体における設定や構成等に関する情報)を記憶する記憶手段を備えている。そして、各構造体が電源ユニット30に組み込まれた際に、各構造体と電源ユニット30とは接続手段により電気的に接続され、電源ユニット30からの電力および相互間での電気信号の伝送が可能となる。またそれにより、各構造体に備えられた記憶手段は、電源ユニット30に備えられた主制御回路(MCU)と接続される。それにより、主制御回路(MCU)は各構造体の記憶手段から各構造体それぞれに関する各種情報を取得して、各構造体の動作を制御するに際しての動作パラメータを設定する。
なお、記憶手段は、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ等で構成される。
【0028】
<各構造体の外観構成と組み立て例の説明>
次に、各構造体の組み立て構成について説明する。
図2(a)、(b)は、電源ユニット30と、この電源ユニット30に画像形成ユニット10が組み付けられた状態を説明するための図である。図2(a)は電源ユニット30の外観を示し、図2(b)は電源ユニット30に画像形成ユニット10が組み付けられた状態を示している。
【0029】
図2(a)に示すように、電源ユニット30は、枠体として、内側縦面30a、内側底面30b、天面30c、一方側面(右側面)30d、他方側面(左側面)30e、外側底面30f、一方面(前面)30g、他方面(後面)30hを有し、その筐体構造に、連結される各構造体との連結機構を備えている。より詳しくは、電源ユニット30の内側縦面30aに、画像形成ユニット10に向けて駆動力を伝達する駆動伝達機構31と、画像形成ユニット10との電力および電気信号の伝送経路を形成する接続手段の一例としてのコネクタ37とを備えている。また、内側底面30bに、装着される画像形成ユニット10の機械的結合を行うラッチ構造33を有し、一方面(前面)30gに、ラッチ構造33の解除を行うラッチ解除機構としてのラッチボタン34を有している。また、内側底面30bには、画像形成ユニット10を滑り移動(スライド)させながら画像形成装置1に組み込むためのレール機構などの滑り移動構造機構38が設けられている。
【0030】
電源ユニット30の天面30cには、読み取りユニット60または操作ユニット70との電力および電気信号の伝達を行う接続部35を有している。図2(a)では、この接続部35に、操作ユニット70が組み込まれている。更に、電源ユニット30の一方側面(右側面)30dには供給ユニット40との電力および電気信号の伝達を行うコネクタ36が設けられ、他方側面(左側面)30eには排出ユニット50との電力および電気信号の伝達を行うコネクタ39が設けられている。
【0031】
図2(b)に示すように、画像形成ユニット10は電源ユニット30と結合し、画像形成装置1に装着される。画像形成ユニット10は、底面に、電源ユニット30の滑り移動構造機構38に対応して設けられ画像形成ユニット10の滑り移動(スライド)を可能とするレール機構である移動機構19が設けられている。また、画像形成ユニット10の底面に、電源ユニット30のラッチ構造33に対応して設けられ、滑り移動(スライド)するラッチ凹部25を有している。このラッチ凹部25は、画像形成ユニット10のラッチ構造33を用いた位置決め固定を行う。
【0032】
また、画像形成ユニット10は、その筐体の一側面(一側面)に、供給ユニット40の用紙排出口に対峙し用紙排出口の位置に対応して設けられ供給ユニット40からの用紙を受け入れる用紙受入口17を有している。また、画像形成ユニット10は、その筐体の他方の側面(他側面)に、排出ユニット50の用紙受入口に対峙し用紙受入口の位置に対応して設けられ排出ユニット50に向けて用紙を排出する用紙排出口18を有している。更に、画像形成ユニット10は、組み付け方向(矢印S方向)に滑り移動(スライド)し電源ユニット30に組み付けられた際、電源ユニット30の内側縦面30aに対峙する側(裏面側)に、電源ユニット30の駆動伝達機構31と連結する伝達機構26と、電源ユニット30のコネクタ37と連結する接続手段の一例としてのコネクタ27とを有している。
【0033】
図3は、画像形成ユニット10の外装天面に形成された排出トレイ構造を説明するための図である。画像形成ユニット10の外装天面には、図1にて説明した排出ユニット50の排出口55から排出される用紙の排出方向と同方向に、リブ28が設けられている。また、外装天面の中央部、または、画像形成ユニット10を持ち上げたときに画像形成ユニット10の傾きが組み付け作業に支障とならない位置(例えば重心箇所)に、持ち上げ部の一例としての取っ手29が形成されている。この取っ手29は、排出される用紙の搬送に支障とならないように、例えば外装天面の凹部として形成される。この取っ手29は、外装天面の曲面形状を利用し、使用者(ユーザ)の指を引っかけるための引っ掛け部29aが形成されている。尚、取っ手29の構成としては、収納可能な飛び出し形状とし、画像形成ユニット10の挿入・取り出し作業時には筐体から突出させ、用紙排出時には突出した部位を収納するような構造とすることもできる。
【0034】
<プリンタ仕様の組み付け構造>
図4は、読み取りユニット60を備えていない、例えばプリンタ仕様として用いられる画像形成装置1の組み付け構造を説明するための図である。図4に示すように、電源ユニット30、供給ユニット40、および排出ユニット50が組み付けられており、この状態では画像形成ユニット10は組み付けられていない。そして、電源ユニット30、供給ユニット40、および排出ユニット50が組み付けられている状態で、画像形成ユニット10を図の組み付け方向(矢印S方向)に滑り移動(スライド)させることで、画像形成ユニット10を画像形成装置1に組み付けることが可能である。
【0035】
供給ユニット40の組み付けについて説明する。
図2(a)に示した電源ユニット30の一方側面(右側面)30dに供給ユニット40の内側縦面40a(図4参照)が接触し、また、電源ユニット30の外側底面30f(図2(a)参照)に供給ユニット40の内側底面(図示せず)が接触する状態で、供給ユニット40を電源ユニット30に組み付ける。両者の固定には、例えばネジやラッチ機構(図示せず)を用いることができる。また、供給ユニット40の組み付けに際し、電源ユニット30のコネクタ36(図2(a)参照)に供給ユニット40のコネクタ45(図4参照)が連結し、電源ユニット30から供給ユニット40に対して、電力の供給と、これらの間の電気信号の伝達が可能となる。尚、供給ユニット40は、図4に示す画像形成装置1の例では、画像形成装置1の一方側面、前面(画像形成ユニット10の組み込み方向)の一部、この前面とは反対面となる背面の一部、上面の一部、および底面の装置外観を形成している。
【0036】
排出ユニット50の組み付けについて説明する。
図2(a)に示した電源ユニット30の他方側面(左側面)30eおよび天面30cの一部に排出ユニット50の内側縦面50a(図4参照)が接触する状態で、排出ユニット50が電源ユニット30に組み付けられる。固定には、例えばネジやラッチ機構(図示せず)を用いることができる。また、排出ユニット50の組み付けに際し、電源ユニット30のコネクタ39(図2(a)参照)に排出ユニット50のコネクタ56(図4参照)が連結し、電源ユニット30から排出ユニット50に対して、電力の供給と、これらの間の電気信号の伝達が可能となる。尚、排出ユニット50は、図4に示す画像形成装置1の例では、画像形成装置1の他方側面、前面(画像形成ユニット10の組み込み方向)の一部、この前面とは反対面となる背面の一部、および上面の一部の装置外観を形成している。
【0037】
図4に示すように読み取りユニット60が組み付けられない態様では、操作ユニット70は、電源ユニット30の接続部35に挿入されて用いられる。図5にて説明する読み取りユニット60が組み付けられる態様では、操作ユニット70が電源ユニット30から取り外され、接続部35に読み取りユニット60の一部である支持部材61が挿入されて、電源ユニット30と読み取りユニット60との電力および電気信号の伝達が行われる。
【0038】
上記のようにして電源ユニット30、供給ユニット40、および排出ユニット50が組み付けられた状態にて、それらの構造体によって形成される空間に(図4参照)、画像形成ユニット10が組み付けられる。画像形成ユニット10は、取っ手29(図3参照)によって持ち上げられ、電源ユニット30の滑り移動構造機構38(図2参照)に案内されて、使用者(ユーザ)が画像形成ユニット10の前面10aを押すことで、この空間に挿入される。挿入により組み付け位置まで到達すると、図2に示すように、電源ユニット30のラッチ構造33が画像形成ユニット10のラッチ凹部25に嵌めこまれ、ラッチ動作によって画像形成ユニット10が固定される。
【0039】
この画像形成ユニット10の組み付けによって、図4に示す画像形成ユニット10の裏面10bが電源ユニット30の内側縦面30aに接触し固定される。それにより、裏面10bに設けられて電源ユニット30との電力および電気信号の伝送経路を形成する接続手段の一例としてのコネクタ27が電源ユニット30のコネクタ37と連結する。また、一方側面10cが供給ユニット40の内側縦面40aに接触して固定される。さらに、画像形成ユニット10の他方側面10dと天面10eの一部とが排出ユニット50の内側縦面50aに接触し、底面10fが電源ユニット30の内側底面30bに接触して固定される。このように、画像形成ユニット10は、組み付けられた際、図4の例では5面方向、即ち、少なくとも3面方向にて接触していることとなる。図2(b)に示すように2面方向では固定状態が安定的ではないのに対し、図4の形態では、少なくとも3面方向の安定的な固定状態を維持している。
【0040】
また、画像形成ユニット10が組み付けられた際、画像形成ユニット10の用紙受入口17は供給ユニット40の用紙排出口44と対峙する。また、画像形成ユニット10の用紙排出口18は排出ユニット50の用紙受入口54に対峙する。このようにして、供給ユニット40から画像形成ユニット10、および画像形成ユニット10から排出ユニット50への用紙搬送路が形成される。
尚、画像形成ユニット10の前面10aは、画像形成装置1の装置外観の一部である前面部分を形成する。
【0041】
尚、画像形成装置1に組み込まれた画像形成ユニット10を取り出す際には、ラッチボタン34を押し、画像形成ユニット10のラッチ凹部25からラッチ構造33を解除する。このラッチ構造33を解除した状態で画像形成ユニット10を矢印S方向とは反対方向に引き抜くことで、画像形成ユニット10を取り出すことが可能となる。
【0042】
<スキャナ付き仕様の組み付け構造>
図5は、読み取りユニット60を備えた、例えば複写機やファクシミリ仕様として用いられる画像形成装置1の組み付け構造を説明するための図である。図5に示す画像形成装置1では、図4にて示した画像形成装置1と同様に、電源ユニット30に、供給ユニット40、排出ユニット50が組み付けられ、この電源ユニット30と排出ユニット50の上部に読み取りユニット60が組み付けられている。このとき、図4に示した電源ユニット30の接続部35から操作ユニット70が取り外され、この接続部35に支持部材61の一部が取り付けられる。この支持部材61は読み取りユニット60を支える構造物としての機能に加え、電源ユニット30からの電力供給と、電源ユニット30との電気信号の伝達を可能としている。操作ユニット70は、読み取りユニット60の一部に設けられる。
【0043】
画像形成ユニット10の組み付けについては、図4にて説明したものと同様であるが、図4のプリンタ仕様に対して更に読み取りユニット60が組み付けられた状態にて画像形成ユニット10の組み付けが可能である。即ち、電源ユニット30、供給ユニット40、排出ユニット50、および読み取りユニット60が組み付けられた状態にて、画像形成ユニット10を画像形成装置1に組み付けることが可能である。そして、この態様においても、組み付けられた画像形成ユニット10は、構造体である電源ユニット30、供給ユニット40、および排出ユニット50により、少なくとも3面方向にて接触し、安定状態が保たれた組み付けが実現されている。
【0044】
<画像形成ユニット10への高電圧電力の供給に関する説明>
次に、電源ユニット30から画像形成ユニット10への高電圧電力の供給について説明する。
図6は、画像形成ユニット10に対して電源ユニット30から高電圧電力を供給する構成を説明する図である。電源ユニット30は、画像形成ユニット10にて搭載可能な画像形成部20に対応させた個数(例えば、画像形成部20の最大搭載個数と同数)の電力供給部の一例としての高電圧供給部を備えている。本実施の形態の画像形成ユニット10では、一例として最大4個の画像形成部20、例えば、画像形成部20Y,20M,20C,20Kが搭載可能であるとする。それにより、本実施の形態の電源ユニット30は、図6に示すように、画像形成ユニット10に対応させて4組の高電圧供給部310,320,330,340を備えている。すなわち、電源ユニット30の高電圧供給部は、画像形成ユニット10に搭載される画像形成部20の最大個数(N個)に対応させて設計され、電源ユニット30にはN組の高電圧供給部が備えられる。
また、電源ユニット30は、高電圧供給部310,320,330,340から画像形成ユニット10への電力供給を制御する制御手段の一例としての電源制御部360、例えば24Vの低電圧電力を生成して高電圧供給部310,320,330,340に供給する低電圧供給部(LVPS)370を備えている。なお、電源制御部360は、画像形成装置1全体の動作を制御する主制御回路(MCU)内に構成される。
【0045】
高電圧供給部310,320,330,340は、低電圧供給部370から供給される直流電圧24Vの電力に基づき高電圧電力を生成する高電圧生成部HVPS_1,HVPS_2,HVPS_3,HVPS_4をそれぞれ備えている。
また、高電圧供給部310,320,330,340は、画像形成ユニット10側のコネクタ27にて各画像形成部20に対応して配置された突起状スイッチ部27_Y,27_M,27_C,27_Kが押し込まれることでオフ状態からオン状態に切り替わるスイッチ機能部SW_1,SW_2,SW_3,SW_4をそれぞれ備えている。スイッチ機能部SW_1,SW_2,SW_3,SW_4がオン状態に設定されると、低電圧供給部370から高電圧生成部HVPS_1,HVPS_2,HVPS_3,HVPS_4に対して直流電圧24Vの電力が供給される。
さらに、高電圧供給部310,320,330,340は、各画像形成部20から出力される制御信号(電気信号)を受け取り、制御信号のロジックレベルの低減を抑制しながら電源制御部360に伝送するバッファ回路BF_1,BF_2,BF_3,BF_4をそれぞれ備えている。
【0046】
そして、電源ユニット30側のコネクタ37には、高電圧生成部HVPS_1,HVPS_2,HVPS_3,HVPS_4の出力端子と、バッファ回路BF_1,BF_2,BF_3,BF_4の入力端子とが設置される。また、突起状スイッチ部27_Y,27_M,27_C,27_Kのスイッチ機能部SW_1,SW_2,SW_3,SW_4への挿入口が設置される。さらに加えて、画像形成ユニット10に配置されたメモリ(ROM)150との接続端子とが設置される。
一方、画像形成ユニット10側のコネクタ27には、高電圧生成部HVPS_1,HVPS_2,HVPS_3,HVPS_4から出力される高電圧電力が入力される入力端子と、各画像形成部20からの制御信号(電気信号)をバッファ回路BF_Y,BF_M,BF_C,BF_Kを介して電源ユニット30に出力する出力端子とが設置される。また、突起状スイッチ部27_Y,27_M,27_C,27_Kが設置される。さらには、メモリ(ROM)150を電源ユニット30に接続する接続端子が設置される。
【0047】
ここで、画像形成ユニット10側の突起状スイッチ部27_Y,27_M,27_C,27_Kは、画像形成ユニット10に設置された画像形成部20に対応して配置される。すなわち、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成部20Y,20M,20C,20Kすべてを備えた画像形成ユニット10には、4つの画像形成部20Y,20M,20C,20Kに対応した突起状スイッチ部27_Y,27_M,27_C,27_Kがコネクタ27に形成されている。一方、例えば、黒(K)の画像形成部20Kだけを備えた画像形成ユニット10には、画像形成部20Kに対応した1つの突起状スイッチ部27_Kだけがコネクタ27に形成されている。
【0048】
それにより、電源ユニット30では、画像形成ユニット10に設置された画像形成部20に対応した高電圧供給部だけが駆動され、高電圧電力が出力される。
例えば、4つの画像形成部20Y,20M,20C,20Kすべてを備えた画像形成ユニット10が電源ユニット30に組み付けられた場合には、突起状スイッチ部27_Y,27_M,27_C,27_Kにより電源ユニット30のすべての高電圧供給部310,320,330,340が駆動され、画像形成部20Y,20M,20C,20Kに対して高電圧電力を出力する。一方、1つの画像形成部20Kだけを備えた画像形成ユニット10が電源ユニット30に組み付けられた場合には、突起状スイッチ部27_Kにより電源ユニット30の高電圧供給部340だけが駆動され、画像形成部20Kに対してだけ高電圧電力を出力する。
このように、電源ユニット30においては高電圧電力の出力が必要な高電圧供給部だけが駆動されるので、電力の無駄な消費が抑制される。また、対応する入力端子が接続されない出力端子から高電圧電力が出力されないので漏電等に対する安全性も向上する。
【0049】
<電源ユニット30の高電圧供給部の説明>
次の図7は、電源ユニット30に搭載された高電圧供給部310,320,330,340の構成を説明する図である。図7では、高電圧供給部310を例として説明するが、他の高電圧供給部320,330,340についても同様である。
図7に示したように、画像形成ユニット10に高電圧供給部310からの高電圧電力の供給対象となる例えば画像形成部20Yが設置されている場合には、画像形成ユニット10側のコネクタ27には、画像形成部20Yの設置に対応して突起状スイッチ部27_Yが形成されている。そして、画像形成ユニット10が電源ユニット30に組み付けられた際に、コネクタ27に形成された突起状スイッチ部27_Yが電源ユニット30側のコネクタ37の挿入口37aに挿入される。それにより、高電圧供給部310に設けられたスイッチ機能部SW_1内の導通板s1が突起状スイッチ部27_Yにより押し込まれ、低電圧供給部(LVPS)370に接続された端子s2と高電圧生成部HVPS_1に接続された端子s3とが接続状態に設定される。それに伴って、スイッチ機能部SW_1はオン状態に切り替わる。
【0050】
一方、図7の記載とは反対に、画像形成ユニット10に例えば画像形成部20Yが設置されていない場合には、画像形成ユニット10側のコネクタ27には、画像形成部20Yの非設置に対応させて突起状スイッチ部27_Yが形成されていない。それにより、画像形成ユニット10が電源ユニット30に組み付けられても、導通板s1は突起状スイッチ部27_Yにより押し込まれない(図中破線)。そのため、端子s2と端子s3とは遮断状態のままとなり、スイッチ機能部SW_1はオフ状態が維持される。
【0051】
スイッチ機能部SW_1がオン状態に切り替わると、スイッチ機能部SW_1を介して低電圧供給部(LVPS)370から高電圧生成部HVPS_1に直流電圧24Vの電力が供給される。この場合に、スイッチ機能部SW_1と高電圧生成部HVPS_1との間には、電流の有無を検知する検知素子DT_1が接続されており、高電圧生成部HVPS_1に直流電圧24Vの電力供給が開始されたことが検知素子DT_1により電源制御部360に通知される。それにより、電源制御部360は、高電圧供給部310が動作状態にあることを認識し、高電圧供給部310に対する動作制御を開始する。
【0052】
また、電源ユニット30は、画像形成ユニット10が電源ユニット30に組み付けられた際には、バッファ回路BF_1にて画像形成部20Yから出力される制御信号(電気信号)を受け取る。そして、バッファ回路BF_1は、画像形成部20Yからの制御信号を電源制御部360に伝送する。それにより、電源制御部360は、画像形成部20Yからの制御信号に基づき画像形成部20Yに出力される高電圧電力を制御する。なお、高電圧供給部310等の高電圧供給部が電源制御部360による制御を受けながら高電圧電力を出力する点に関しては、後段で詳述する。
【0053】
また、画像形成ユニット10が電源ユニット30に組み付けられることで、画像形成ユニット10に搭載された記憶手段の一例としてのメモリ(ROM)150が電源ユニット30の電源制御部360に接続される(図6参照)。このメモリ(ROM)150には、画像形成ユニット10に関する各種の情報、例えば、画像形成ユニット10の構成や設定等に関する情報が記憶されている。それにより、電源ユニット30の電源制御部360は、メモリ(ROM)150から画像形成ユニット10に関する各種情報を取得して、画像形成ユニット10の動作を制御するに際しての動作パラメータを設定する。例えば、画像形成ユニット10の各画像形成部20に出力する高電圧電力の出力タイミングや高電圧電力の目標出力値等を設定する。
【0054】
<画像形成ユニット10と電源ユニット30との接続状態の説明>
次の図8は、4つの画像形成部20Y,20M,20C,20Kすべてを備えた画像形成ユニット10が電源ユニット30に組み付けられた場合の接続状態を説明する図である。図8に示すように、画像形成部20Y,20M,20C,20K各々には、帯電ロール22に帯電バイアスを供給する帯電駆動回路部220、現像器23に現像バイアスを供給する現像駆動回路部230、転写ロール15に転写バイアスを供給する転写駆動回路部160が備えられている。そして、この構成では、電源ユニット30は、画像形成部20Y,20M,20C,20Kすべての帯電駆動回路部220、現像駆動回路部230、および転写駆動回路部160に対して高電圧電力を供給する。また、画像形成部20Y,20M,20C,20Kすべての帯電駆動回路部220、現像駆動回路部230、および転写駆動回路部160から高電圧電力の出力値を制御するための制御信号を取得する。
【0055】
また、次の図9は、1つの画像形成部20Kだけを備えた画像形成ユニット10が電源ユニット30に組み付けられた場合の接続状態を説明する図である。図9に示すように、この構成では、電源ユニット30は、画像形成部20Kに備えられた帯電駆動回路部220、現像駆動回路部230、および転写駆動回路部160に対して高電圧電力を供給する。また、画像形成部20Kの帯電駆動回路部220、現像駆動回路部230、および転写駆動回路部160から高電圧電力の出力値を制御するための制御信号を取得する。
上記図8および図9に例示したように、本実施の形態の電源ユニット30は、画像形成ユニット10に設置された画像形成部20に対応させて、画像形成ユニット10に設置された画像形成部20に対してだけ高電圧電力を供給する。
【0056】
<電源制御部360による高電圧電力の出力値制御に関する説明>
次に、高電圧供給部310が電源制御部360により制御された高電圧電力を出力する構成について説明する。ここでは、高電圧供給部310を例として説明するが、他の高電圧供給部320,330,340についても同様である。
図10は、高電圧供給部310が電源制御部360による制御を受けながら高電圧電力を出力する構成を説明する図である。図10では、高電圧供給部310が画像形成部20の帯電駆動回路部220に高電圧電力を出力する構成を示したものである。なお、現像駆動回路部230および転写駆動回路部160に高電圧電力を出力する構成も同様である。
【0057】
図10に示すように、本実施の形態の電源ユニット30は、高電圧供給部310から画像形成ユニット10に交流波形の高電圧電力を出力する構成を採用している。それにより、画像形成ユニット10側の帯電駆動回路部220にて高電圧電力の整流(交流から直流への変換)が行われる。すなわち、電源ユニット30側の高電圧供給部310内の高電圧生成部HVPS_1に増幅回路311を配置し、画像形成ユニット10側の帯電駆動回路部220内に整流回路221を配置している。それにより、帯電駆動回路部220は、電源ユニット30側の高電圧供給部310から交流波形の状態で高電圧電力を受け取る。そして、帯電駆動回路部220において交流波形の高電圧電力を直流波形に変換し、帯電ロール22に帯電バイアスを供給する。
このように、本実施の形態の画像形成装置1では、画像形成ユニット10(例えば、帯電駆動回路部220)と電源ユニット30との間において高電圧電力を交流波形の状態で伝送する。それによって、電源ユニット30から画像形成ユニット10側(帯電駆動回路部220)に至る電力ライン経路上に存在する抵抗(電気抵抗)の影響を減らして、高電圧電力に生じる減衰を低減している。
【0058】
上記したように、電源ユニット30に画像形成ユニット10等の複数の構造体が組み合わされて構成された画像形成装置1においては、電源ユニット30から例えば帯電駆動回路部220等の電力供給先までの電力伝送経路が長くなる。また、電源ユニット30から電力供給先までの電力伝送経路長もそれぞれ異なる。さらに、電源ユニット30と画像形成ユニット10等の構造体との間には、例えば、画像形成ユニット10側のコネクタ27および電源ユニット30側のコネクタ37のような接続手段を設ける必要もある。そのために、電源ユニット30から画像形成ユニット10等の電力供給先に至る電力伝送経路上に存在する抵抗(電気抵抗)は大きくなる場合がある。また、抵抗(電気抵抗)がそれぞれの電力供給先に至る電力伝送経路によって異なる場合もある。その場合に、高電圧電力を直流波形の状態で伝送すると、高電圧電力は電力伝送経路上で減衰し、電力利用効率が低下する。また、電力伝送経路上での減衰率も電力供給先によってそれぞれ異なる。そこで、本実施の形態の電源ユニット30では、高電圧電力を交流波形の状態で伝送することで、高電圧電力に生じる減衰を低減し、電力供給先への電力供給の安定化を図っている。
【0059】
具体的には、図10に示すように、電源ユニット30側には、高電圧生成部HVPS_1として増幅回路311とスイッチング回路312とを配置する。また、電源制御部360に、帯電駆動回路部220からの制御信号に基づき高電圧生成部HVPS_1の出力を制御する帯電制御部361を構成する。一方、画像形成ユニット10側の帯電駆動回路部220には、高電圧電力を交流から直流に変換する整流回路221と、高電圧電力の電圧値を検出する電圧検出回路223と、帯電ロール22に流れる電流値を感光体ドラム21を介して検出する電流検出回路222とを配置する。
帯電駆動回路部220の電圧検出回路223にて検出された電圧値と電流検出回路222にて検出された電流値とは、制御信号および検出結果の一例であって、帯電駆動回路部220側のバッファ回路(BF_Y)224と電源ユニット30側のバッファ回路(BF_1)314とを介して帯電制御部361に転送される。
【0060】
高電圧生成部HVPS_1に設けられた増幅回路311は、昇圧トランスで構成されている。そして、1次巻線側の一端にスイッチング回路312の出力端子が接続され、他端には検知素子(DT_1)315およびスイッチ(SW_1)313を介して低電圧供給部(LVPS)370の出力端子が接続されている。それにより、低電圧供給部(LVPS)370によって生成された直流電圧24Vが増幅回路311の1次巻線に印加される。
また、増幅回路311の2次巻線の一端は、コネクタ37の出力端子に接続され、他端は接地される。
【0061】
帯電制御部361は、帯電駆動回路部220の電圧検出回路223にて検出された電圧値と電流検出回路222にて検出された電流値とを制御信号として取得し、それらの値が目標値と一致するようにデューティを制御したPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成する。ここでの電圧値および電流値の目標値は、画像形成ユニット10に搭載されたメモリ(ROM)150から取得したものである。
そして、帯電制御部361は、生成したPWM信号を高電圧生成部HVPS_1に設けられスイッチング回路312に出力する。
【0062】
高電圧生成部HVPS_1のスイッチング回路312は、帯電制御部361からのPWM信号によってON/OFFを切り替える。それに伴って、増幅回路311の1次巻線に印加される低電圧供給部(LVPS)370からの直流電圧24Vがスイッチングされ、2次巻線側に昇圧された交流電圧が誘起される。そして、誘起された交流波形の高電圧電力がコネクタ37の出力端子から画像形成ユニット10側の帯電駆動回路部220に送られる。
帯電駆動回路部220では、整流回路221により交流波形の高電圧電力が直流に変換されて帯電ロール22に出力される。帯電ロール22に出力された帯電バイアスは、再び電圧検出回路223にて電圧値と電流検出回路222にて電流値とが検出される。そして、検出された電圧値と電流値とが再び帯電制御部361に転送され、帯電制御部361はPWM信号を生成する。
帯電制御部361はこのような処理を繰り返すことで、検出された電圧値と電流値とが目標値に一致するようにデューティの増減制御を行う。それにより、帯電ロール22にはメモリ(ROM)150に記憶された目標値と一致する帯電バイアスが供給される。
【0063】
このように、本実施の形態の電源ユニット30においては、電源制御部360(例えば、帯電制御部361)は、画像形成ユニット10に設けられたメモリ(ROM)150から画像形成ユニット10(画像形成部20)に関する各種情報を取得して、各画像形成部20の動作を制御する際に使用する高電圧電力の出力タイミングや目標出力値等の動作パラメータを設定する。さらに、電源制御部360(帯電制御部361)は、各画像形成部20から画像形成部20それぞれの動作状態に関する情報(動作情報:例えば電圧値や電流値)を取得する。そして、設定した動作パラメータや各画像形成部20からの動作情報に基づき高電圧電力を制御して、各画像形成部20に出力する。そのため、高電圧電力の供給先が如何なる形態で構成された画像形成ユニット10であっても、電源ユニット30は画像形成ユニット10の構成に対応させた高電圧電力を供給する。
【0064】
以上説明したように、本実施の形態の画像形成装置1では、画像形成装置1の装置外観の一部を形成する各構造体(画像形成ユニット10、供給ユニット40、排出ユニット50、読み取りユニット60、操作ユニット70、増設供給ユニット80)が電源ユニット30に組み付けられて構成される。そして、電源ユニット30は、画像形成ユニット10の構成形態に対応させて必要な高電圧供給部だけを駆動させる。それにより、電力の無駄な消費が抑制し、漏電等に対する安全性を向上させる。また、電源ユニット30は、高電圧電力を交流波形の状態で電力供給先に伝送する。それにより、高電圧電力に生じる減衰を低減し、電力供給の安定化を図っている。
【0065】
上述の実施の形態は、説明のために例示したものであって、本発明はそれに限定されるものではなく、特許請求の範囲、明細書及び図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更、削除および付加が可能である。
【符号の説明】
【0066】
1…画像形成装置、10…画像形成ユニット、30…電源ユニット、40…供給ユニット、50…排出ユニット、60…読み取りユニット、70…操作ユニット、80…増設供給ユニット、160…転写駆動回路部、220…帯電駆動回路部、230…現像駆動回路部、310,320,330,340…高電圧供給部、360…電源制御部、361…帯電制御部、370…低電圧供給部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成を行う機能要素を有する画像形成構造体と、
前記画像形成構造体が組み付けられることで当該画像形成構造体に電力を供給する複数の電力供給部を有し、組み付けられる当該画像形成構造体の構成に応じて複数の当該電力供給部を選択して動作させる電源構造体と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記電源構造体は、前記電力供給部が交流波形の電力を前記画像形成構造体に供給し、
前記画像形成構造体は、前記電源構造体の前記電力供給部から供給された前記交流波形の電力を整流して前記機能要素の何れか一または複数に供給することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成構造体は、前記機能要素の何れか一または複数に供給された電力を検出して検出結果を前記電源構造体に転送し、
前記電源構造体は、前記画像形成構造体から転送された前記検出結果に応じて前記電力供給部が供給する前記交流波形の電力を制御することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成構造体は、前記機能要素の各々に供給する電力の目標値に関する情報を記憶する記憶手段をさらに有し、
前記電源構造体は、前記記憶手段から前記目標値に関する情報を取得し、取得した当該目標値に基づき前記交流波形の電力を制御することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像形成構造体は、前記機能要素が組み合わされた画像形成部を1または複数配置し、
前記電源構造体は、前記画像形成構造体に配置可能な前記画像形成部の最大個数と同数の前記電力供給部を有し、当該画像形成構造体に配置された当該画像形成部に対応する当該電力供給部を動作させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項6】
画像形成を行う機能要素を有する画像形成構造体が組み付けられる枠体と、
前記枠体に組み付けられた前記画像形成構造体の構成に応じて各々が動作し、当該画像形成構造体に電力を供給する複数の電力供給部と、
前記枠体に前記画像形成構造体が組み付けられることで当該画像形成構造体と前記電力供給部とを電気的に接続する接続手段と
を備えたことを特徴とする構造体。
【請求項7】
前記電力供給部は、交流波形の電力を前記画像形成構造体に供給することを特徴とする請求項6記載の構造体。
【請求項8】
前記機能要素の何れか一または複数に供給された電力に関する検出結果を前記画像形成構造体から取得し、取得した当該検出結果に応じて前記電力供給部が供給する前記交流波形の電力を制御する制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項7記載の構造体。
【請求項9】
前記制御手段は、前記画像形成構造体から前記機能要素の何れか一または複数に供給される電力の目標値に関する情報を取得し、取得した当該目標値に基づき前記交流波形の電力を制御することを特徴とする請求項8記載の構造体。
【請求項10】
前記電力供給部は、前記機能要素の何れか一または複数が組み合わされた画像形成部における配置可能な最大個数と同数が配置されたことを特徴とする請求項6記載の構造体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−256487(P2010−256487A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−104205(P2009−104205)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】