説明

画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び、プログラム

【課題】読み取った原稿をユーザが期待する原稿の向きでファイル化して送信可能にし、ユーザによる再送信の負担を軽減し、操作性の向上を図ること。
【解決手段】CPU101が、スキャナ109により原稿から原稿画像を読取り、原稿画像の原稿方向を検知し、原稿画像の原稿方向を検知できなかった場合に原稿画像を表示して該原稿画像の原稿方向の選択を受け付けて該選択された原稿方向から前記原稿画像の回転角度を設定する第1の回転角度設定、又は、原稿画像の原稿方向を検知できた場合に該検知された原稿方向から前記原稿画像の回転角度を設定する第2の回転角度設定にて、設定された回転角度に従って前記読み取られた原稿画像の回転処理を行い、回転処理された原稿画像を送信するように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿画像を読取り通信媒体を介して原稿画像を外部装置に送信する画像形成装置の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置には、インターネットファックス、電子メール、FTPによる送信や、USBメモリなどのメモリメディアに保存する機能を備えるものが提供されている。この画像形成装置は、原稿画像を読取り、ネットワーク、若しくは、USBによるインターフェースを介して、外部装置に原稿画像を送信することが可能となっている。また、送信時のファイル形式は、パーソナルコンピュータ(PC)の普及によりJPEG、TIFF、PDFによるファイル形式を送信することが可能となっている。
【0003】
例えば、この画像形成装置では、文字認識処理(OCR)を施すPDFファイルを送信するとき、文字認識時に原稿画像の向きを自動検知し、その回転角度に従って回転処理を行ってから送信することができる。そして、受信側のPCでは、メールに添付されたPDFファイルを開くとユーザ視点で適切な向きで表示することが可能になっている。
【0004】
そして、このような送信画像の回転処理について、以下のような技術が提案されている。
特許文献1には、読取原稿画像の文字方向を検出(文字認識処理)し、回転させ送信する技術が開示されている。
特許文献2には、読取った原稿画像の上下方向を揃えて送信する技術が開示されている。
特許文献3には、原稿をプレスキャンしてプレビュー画面に表示し、必要に応じて回転ボタンによりプレビュー画像を回転させ指定された回転角度で送信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−228275号公報
【特許文献2】特開平9−233310号公報
【特許文献3】特開2001−45239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の従来の画像形成装置においては、原稿画像を読取り、ネットワーク、若しくは、USBによるインターフェースを介し、外部装置に原稿画像を送信する際、文字認識処理等による回転検知が得られない(原稿の向きを検知できない)ときがある。例えば、低解像度、若しくは、写真による設定がされているときに、原稿画像を読取った向きのまま送信されてしまう。
【0007】
このため、ユーザは、PC上でファイルを開くと期待する原稿画像の向きのファイルが得られず(例えば、右向き・左向きで読取った原稿画像が上向きに表示されない)、再度、送信しなければならないという問題があった。
【0008】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものである。本発明の目的は、読み取った原稿をユーザが期待する原稿の向きでファイル化して送信でき、ユーザによる再送信の負担を軽減し、操作性の向上を図ることができる仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、原稿から原稿画像を読取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた原稿画像の原稿方向を検知する検知手段と、前記検知手段が原稿画像の原稿方向を検知できなかった場合、前記読取手段により読み取られた原稿画像を表示して該原稿画像の原稿方向の選択を受け付ける選択手段と、前記選択手段により選択された原稿方向から前記原稿画像の回転角度を設定する第1の回転角度設定手段と、前記検知手段が原稿画像の原稿方向を検知できた場合、該検知された原稿方向から前記原稿画像の回転角度を設定する第2の回転角度設定手段と、前記第1の回転角度設定手段又は前記第2の回転角度設定手段により設定された回転角度に従って前記読取手段により読み取られた原稿画像の回転処理を行う回転手段と、前記回転手段により回転処理された原稿画像を送信する送信手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
発明によれば、読み取った原稿をユーザが期待する原稿の向きでファイル化して送信でき、ユーザによる再送信の負担を軽減し、操作性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施例を示す画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例1の画像形成装置における送信処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の画像形成装置の送信設定画面の一例を示す図である。
【図4】実施例2の画像形成装置における送信処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
本実施形態では、画像形成装置を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明の一実施例を示す画像形成装置の構成を示すブロック図である。
図1において、100は画像形成装置である。画像形成装置100において、101はCPUであり、装置全体を制御するプロセッサである。102はROMであり、CPUの制御プログラムを格納するものである。103は、RAMであり、SRAM等で構成され、プログラム制御変数等を格納するためのものである。また、RAM103は、オペレータが設定した送信設定など各種設定値、装置の管理データ類、各種ワーク用バッファも格納される。104は蓄積メモリであり、DRAM等で構成され、画像データを蓄積するものである。
【0014】
105は外部表示部であり、LCD、LED等でユーザに表示通知するためのものである。106は操作部であり、キーボード、タッチパネル等で構成され、オペレータが各種入力操作を行うためのものである。107はスピーカであり、音声によってユーザに通知、警告をしたり、後述する通信回線115を通して送受している信号音をモニターしたりするものである。
【0015】
108は画像処理部であり、読取られた画像データの補正処理や回転処理を施して高精細な画像データを出力するものである。109はスキャナであり、CSイメージセンサ、原稿搬送機構などで構成され、原稿を光学的に読取って電気的な画像データに変換するものである。
【0016】
110はプリンタフォーマッタであり、例えば、ワークステーションなどからのファイルデータのプリントを行う際に、プリンタ記述言語を解析し、画像データに変換するものである。111は記録部であり、受信画像やファイルデータを記録紙に記録する装置である。
【0017】
112はMODEMであり、FAX送受信信号の変復調を行うものである。113はNCUであり選択信号(ダイヤルパルス、または、トーンダイヤラ)を、通信回線制御部114を介して通信回線115に送出する機能を有し、呼び出し音の検出による自動着信も行うものである。
【0018】
115は通信回線であり、一般公衆回線網(PSTN,ISDN回線等)である。116は、USB I/Fであり、USBメモリ等のメモリメディアに原稿画像を送信するためのインターフェースである。
【0019】
117は、ネットワークI/Fであり、後述するLANに接続されたパーソナルコンピュータ(PC)やファイルサーバーと本実施形態における画像形成装置とのインターフェースである。このインターフェースにより、例えば、PCからのプリントや本実施形態における画像形成装置からPC等へ原稿画像を送信することができる。
【0020】
118は、LAN(ローカルエリアネットワーク網)であり、本実施形態における画像形成装置と同様に、PC、複写機、プリンタなどが接続されている。
以上に構成される画像形成装置100における実施例1に関わる送信処理手順について、図2、図3を用いて説明する。
図2は、実施例1の画像形成装置における送信処理手順の一例を示すフローチャートである。
図3は、本発明の画像形成装置の送信設定画面の一例を示す図である。
なお、図2のフローチャートに示す処理は、CPU101がROM102等にコンピュータ読み取り可能に記録されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
まず、S1において、CPU101は、インターネットファックス、電子メール、FTP、SMBによる送信、又は、メモリメディアへの保存を行うための送信設定を受け付けるように、外部表示部105や操作部106を制御する。ここでは、予め外部装置へ送信するための宛先や通信モード、そして、解像度、画質、ファイル形式などを設定を受け付ける。
【0021】
一例として、解像度、画質、ファイル形式の設定について、図3(a)、図3(b)、図3(c)を用いて説明する。
図3(a)は、原稿画像を読込むための解像度設定画面であり、図示しないメイン画面から「解像度設定」が選択されることによりCPU101により表示制御される。図3(a)の画面において、ユーザは、[100×100dpi]〜[600×600dpi]の中から所望の解像度を選択することができる。
【0022】
図3(b)は、原稿画像を読込むための画質設定画面であり、図示しないメイン画面から「画質設定」が選択されることによりCPU101により表示制御される。図3(b)の画面において、ユーザは、[文字]、[文字/写真]、「写真」の中から所望の画質を選択することができる。
【0023】
図3(c)は、読み込んだ原稿画像を外部装置に送信する際のファイル形式の設定画面であり、図示しないメイン画面から「ファイル形式の設定」が選択されることによりCPU101により表示制御される。図3(c)の画面において、ユーザは、[TIFF]、[PDF]「JPEG」等の中から所望のファイル形式を選択することができる。
【0024】
CPU101は、図示しないメイン画面におけるユーザ操作に応じて、図3(a)、図3(b)、図3(c)等の画面を外部表示部105に表示し、操作部106から、解像度設定、画質設定、ファイル形式の設定を受け付ける。なお、図示しないが、宛先(メールアドレス、FTPアドレス、SMB宛先、メモリメディアの指定等)や、送信モード(インターネットファックス、電子メール、FTP、SMB、メモリメディアへの保存等)を設定する画面も表示されるものとする。
【0025】
そして、操作部106からの設定処理が終了すると(操作部106の図示しないスタートボタンが押下されたことを検知すると)、CPU101はS2に処理を進める。なお、ユーザが設定しなかった項目の設定値は、予め設定された値(デフォルト値)が用いられるものとする。
【0026】
次にS2では、CPU101は、スキャナ109の原稿台に載置された原稿から原稿画像を読取り、S3において、S2で読取った原稿画像を蓄積メモリ104に保存し、S4に処理を進める。
【0027】
S4では、CPU101は、S2で読取った原稿画像に対して文字認識や画像認識処理などを施し、原稿の向き(原稿方向)を判定して該原稿方向から回転角度を算出する回転検知処理を行い、S5に処理を進める。なお、この回転検知処理では、検出された文字や記号の天地方向等から原稿の天地方向(原稿方向)を判定する。なお、顔認識により認識された人物や動物の顔の天地方向や、植物や建築物の天地方向等から原稿の天地方向(原稿方向)を判定してもよい。本発明では、原稿方向の検知方法については限定しない。そして、該判定された原稿方向が、その原稿画像から作成されたファイルを出力(表示や印刷)した際に天地方向に出力されるように原稿画像の回転角度を決定する。
【0028】
S5では、CPU101は、回転検知が有る(回転検知処理で原稿の向きが判定でき回転角度を算出できた)か否かを判定する。回転検知が有りの場合は、S6に処理を移行させる。
【0029】
S6では、CPU101は、回転検知した回転角度(原稿の向きの判定結果から算出した回転角度)を、原稿画像の回転処理の回転角度としてセットし、そしてS10に処理を移行させる。例えば、CPU101は、原稿画像の向きを「上向き」と判定した場合「0度」、「左向き」と判定した場合「右90度」、「右向き」と判定し場合「左90度」、「下向き」と判定した場合「180度」を原稿画像の回転処理の回転角度としてセットする。
【0030】
一方、上記S5において、回転検知が無い(原稿の向きを判定できなかった)と判定した場合(S5でNo)、CPU101は、S7に処理を移行させる。
S7では、CPU101は、図3(d)に示す原稿画像の向きの設定確認表示を外部表示部105に表示し、原稿画像が「上向き」、「左向き」、「右向き」、「下向き」の何れであるかを選択する操作を受け付けるように制御する。
【0031】
S8において、CPU101は、操作部106から原稿画像が「上向き」、「左向き」、「右向き」、「下向き」の何れであるかの選択を受け付けると、S9に処理を移行させる。
【0032】
S9では、CPU101は、S8で受け付けた原稿画像の向きに対応する回転角度を、原稿画像の回転処理の回転角度としてセットし、そしてS10に処理を移行させる。なお、「上向き」が選択された場合「0度」、「左向き」が選択された場合「右90度」、「右向き」が選択された場合「左90度」、「下向き」が選択された場合「180度」が、原稿画像の回転処理の回転角度としてセットされる。
【0033】
S10では、CPU101は、S6(第2の回転角度設定)でセットされた回転角度又はS9(第1の回転角度設定)でセットされた回転角度に従い、画像処理部108に原稿画像の回転処理を実行させ、S11に処理を移行させる。
S11では、CPU101は、上記S1で予め指定されたファイル形式に従って、送信するためのファイル(送信ファイル)を生成する。
次にS12において、CPU101は、上記S11で生成した送信ファイルを、予め指定された宛先、通信モードにて送信し、処理を終了する。
実施例1によれば、原稿画像を読取って外部装置に原稿画像を送信する場合、原稿画像の文字認識処理において回転検知が得られないときでも、原稿画像の向きの確認と指定をすることで、所望の原稿画像の向きでファイルを生成して送信することが可能となる。例えば、インターネットファックス、電子メール、FTP、SMBによる送信、及び、メモリメディアへの送信が可能となる。また、原稿画像の回転検知を得られた場合には、ユーザの確認や指定なしで、原稿画像の回転処理が実行されて、ユーザを煩わせることがなく、使い勝ってのよい画像形成装置を提供できる。
【実施例2】
【0034】
次に、本発明の実施例2に関わる送信処理手順について、図4を用いて説明する。
図4は、実施例2の画像形成装置における送信処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図4のフローチャートに示す処理は、CPU101がROM102等にコンピュータ読み取り可能に記録されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0035】
まず、S21において、CPU101は、インターネットファックス、電子メール、FTPによる送信、及び、メモリメディアへの保存を行うための送信設定を受け付けるように、外部表示部105や操作部106を制御する。ここでは、予め外部装置へ送信するための宛先や通信モード、ファイル形式、そして、解像度、画質当等のスキャナ109の読取設定などの設定を受け付ける。
【0036】
CPU101は、図示しないメイン画面におけるユーザ操作に応じて、図3(a)、図3(b)、図3(c)等の画面を外部表示部105に表示し、操作部106から、解像度設定、画質設定、ファイル形式の設定を受け付ける。なお、図示しないが、宛先(メールアドレス、FTPアドレス、SMB宛先、メモリメディアの指定等)や、送信モード(インターネットファックス、電子メール、FTP、SMB、メモリメディアへの保存等)を設定する画面も表示されるものとする。
【0037】
そして、操作部106からの設定処理が終了すると(操作部106の図示しないスタートボタンが押下されたことを検知すると)、CPU101はS22に処理を進める。なお、ユーザが設定しなかった項目の設定値は、予め設定された値(デフォルト値)が用いられるものとする。
【0038】
S22では、CPU101は、JOB開始時に、画質の設定が特定の設定(本実施例では[写真モード])なのか否かを判定する。[写真モード]の場合は、S24に処理を移行させ、一方、[写真モード]以外、例えば、「文字モード」又は「文字/写真モード」の場合は、S23に処理を移行させる。
【0039】
S23では、CPU101は、解像度の設定が特定の解像度より低い解像度(「低解像度」)なのか否かを判断する。「低解像度」の場合(例えば、ノーマル(200×100dpi)以下の場合)は、S24に処理を移行させ、一方、「低解像度」以外の場合は、S27に処理を移行させる。
【0040】
S24では、CPU101は、原稿画像の向きの設定確認表示を外部表示部105に表示し、原稿画像が「上向き」、「左向き」、「右向き」、「下向き」の何れであるかを選択する操作を受け付けるように制御する。なお、ここでは、まだ原稿画像が読み取られていないため、スキャナ109の原稿台の天地方向に対する、原稿台に載置された原稿の向きを模式的に表示して、原稿画像の向きを選択させるものとする。なお、ここでプレスキャンを行って、プレスキャン画像を表示させて原稿画像の向きを選択させるように構成してもよい。
【0041】
S25において、CPU101は、操作部106から原稿画像が「上向き」、「左向き」、「右向き」、「下向き」の何れであるかの選択を受け付けると、S26に処理を移行させる。
【0042】
S26では、CPU101は、S25で受け付けた原稿画像の向きに対応する回転角度をRAM103上のワークメモリに設定し、そしてS27に処理を移行させ。なお、「上向き」が選択された場合「0度」、「左向き」が選択された場合「右90度」、「右向き」が選択された場合「左90度」、「下向き」が選択された場合「180度」が、原稿画像の向きに対応する回転角度として設定される。
【0043】
S27では、CPU101は、スキャナ109の原稿台に載置された原稿から原稿画像を読取り、S28において、S27で読取った原稿画像を蓄積メモリ104に保存し、S29に処理を進める。
【0044】
S29では、CPU101は、S27で読取った原稿画像に対して文字認識や画像認識処理などを施し、回転検知処理を行い、S30に処理を進める。なお、回転検知処理については実施例1と同様である。
【0045】
S30では、CPU101は、回転検知が有る(回転検知処理で原稿の向きが判定でき回転角度を算出できた)か否かを判定する。回転検知が有りの場合は、S31に処理を移行させる。
【0046】
S31では、CPU101は、回転検知した回転角度(原稿の向きの判定結果から算出した回転角度)を、原稿画像の回転処理の回転角度としてセットし(第2の回転角度設定)、S33に処理を移行させる。例えば、CPU101は、原稿画像の向きを「上向き」と判定した場合「0度」、「左向き」と判定した場合「右90度」、「右向き」と判定し場合「左90度」、「下向き」と判定した場合「180度」を原稿画像の回転処理の回転角度としてセットする。
【0047】
一方、上記S30において、回転検知が無い(原稿の向きを判定できなかった)と判定した場合(S30でNo)、CPU101は、S32に処理を移行させる。
S32では、上記S26にて予め設定した原稿画像の向き設定の回転角度を、原稿画像の回転処理の回転角度としてセットし(第1の回転角度設定)、そしてS33に処理を移行させる。
S33では、CPU101は、S31又はS32でセットされた回転角度に従い、画像処理部108に原稿画像の回転処理を実行させ、S34に処理を移行させる。
S34では、CPU101は、上記S21で予め指定されたファイル形式に従って、送信するためのファイル(送信ファイル)を生成する。
次にS35において、CPU101は、上記S11で生成した送信ファイルを、予め指定された宛先、通信モードにて送信し、処理を終了する。
実施例2によれば、低解像度設定、若しくは、写真設定による送信の場合、予め原稿画像の向きの確認と指定をすることによって、原稿画像の文字認識処理において、回転検知が得られないときでも、所望の原稿画像の向きでファイルを生成し送信することが可能となる。例えば、インターネットファックス、電子メール、FTP、SMBによる送信、及び、メモリメディアへの送信が可能となる。
【0048】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0049】
また、上記各実施例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
(他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【0050】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施例の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施例及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0051】
100 画像形成装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 蓄積メモリ
105 外部表示部
106 操作部
107 スピーカ
108 画像処理部
109 スキャナ
116 USB I/F
117 ネットワークI/F
118 LAN(ネットワーク網)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿から原稿画像を読取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた原稿画像の原稿方向を検知する検知手段と、
前記検知手段が原稿画像の原稿方向を検知できなかった場合、前記読取手段により読み取られた原稿画像を表示して該原稿画像の原稿方向の選択を受け付ける選択手段と、
前記選択手段により選択された原稿方向から前記原稿画像の回転角度を設定する第1の回転角度設定手段と、
前記検知手段が原稿画像の原稿方向を検知できた場合、該検知された原稿方向から前記原稿画像の回転角度を設定する第2の回転角度設定手段と、
前記第1の回転角度設定手段又は前記第2の回転角度設定手段により設定された回転角度に従って前記読取手段により読み取られた原稿画像の回転処理を行う回転手段と、
前記回転手段により回転処理された原稿画像を送信する送信手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
原稿から原稿画像を読取る読取手段と、
読取手段による読取り処理における画質設定及び解像度設定を受け付けつ読取設定手段と、
前記読取手段による原稿の読取り前に、前記読取設定手段により設定された画質設定が特定の設定の場合、又は、前記読取設定手段により設定された解像度設定が特定の解像度より低い解像度の場合、前記読取手段により読み取られる原稿画像の原稿方向の選択を受け付ける選択手段と、
前記読取手段により読み取られた原稿画像の原稿方向を検知する検知手段と、
前記検知手段が原稿画像の原稿方向を検知できなかった場合、前記選択手段により選択された原稿方向から前記原稿画像の回転角度を設定する第1の回転角度設定手段と、
前記検知手段が原稿画像の原稿方向を検知できた場合、該検知された原稿方向から前記原稿画像の回転角度を設定する第2の回転角度設定手段と、
前記第1の回転角度設定手段又は前記第2の回転角度設定手段により設定された回転角度に従って前記読取手段により読み取られた原稿画像の回転処理を行う回転手段と、
前記回転手段により回転処理された原稿画像を送信する送信手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記画質設定が特定の設定の場合とは、前記画質設定として写真モードが設定されていた場合を示すことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記送信手段は、インターネットファックス、電子メール、FTPによる送信、及び、メモリメディアへの保存をすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
画像形成装置の制御方法であって、
読取手段が、原稿から原稿画像を読取る読取ステップと、
検知手段が、前記読取ステップで読み取られた原稿画像の原稿方向を検知する検知ステップと、
選択手段が、前記検知ステップにて原稿画像の原稿方向を検知できなかった場合、前記読取ステップで読み取られた原稿画像を表示して該原稿画像の原稿方向の選択を受け付ける選択ステップと、
第1の回転角度設定手段が、前記選択ステップで選択された原稿方向から前記原稿画像の回転角度を設定する第1の回転角度設定ステップと、
第2の回転角度設定手段が、前記検知ステップにて原稿画像の原稿方向を検知できた場合、該検知された原稿方向から前記原稿画像の回転角度を設定する第2の回転角度設定ステップと、
回転手段が、前記第1の回転角度設定ステップ又は前記第2の回転角度設定ステップにて設定された回転角度に従って前記読取ステップにて読み取られた原稿画像の回転処理を行う回転ステップと、
送信手段が、前記回転ステップにて回転処理された原稿画像を送信する送信手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項6】
画像形成装置の制御方法であって、
読取設定手段が、読取手段による読取り処理における画質設定及び解像度設定を受け付けつ読取設定ステップと、
選択手段が、前記読取手段による原稿の読取り前に、前記読取設定ステップにて設定された画質設定が特定の設定の場合、又は、前記読取設定ステップにより設定された解像度設定が特定の解像度より低い解像度の場合、前記読取手段により読み取る原稿画像の原稿方向の選択を受け付ける選択ステップと、
読取手段が、原稿から原稿画像を読取る読取ステップと、
検知手段が、前記読取ステップにて読み取られた原稿画像の原稿方向を検知する検知ステップと、
第1の回転角度設定手段が、前記検知ステップにて原稿画像の原稿方向を検知できなかった場合、前記選択ステップにて選択された原稿方向から前記原稿画像の回転角度を設定する第1の回転角度設定ステップと、
第2の回転角度設定手段が、前記検知ステップにて原稿画像の原稿方向を検知できた場合、該検知された原稿方向から前記原稿画像の回転角度を設定する第2の回転角度設定ステップと、
回転手段が、前記第1の回転角度設定ステップ又は前記第2の回転角度設定ステップにて設定された回転角度に従って前記読取ステップにて読み取られた原稿画像の回転処理を行う回転ステップと、
送信手段が、前記回転ステップにて回転処理された原稿画像を送信する送信手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項7】
請求項5又は6に記載された画像形成装置の制御方法を、画像形成装置のプロセッサに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−44345(P2012−44345A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−182072(P2010−182072)
【出願日】平成22年8月17日(2010.8.17)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】