説明

画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラム

【課題】出力処理に対する文書のセキュリティを確保する。
【解決手段】制御コード検出部5により制御コードが検出された場合、画像蓄積部6が、制御コードが付加されているページより後に入力されたページの画像データを蓄積し、制御コード判断部7が、制御コード検出部5により検出された全ての制御コードに従って、画像データの出力処理に対する制御内容を決定する。そして制御部8は、制御コード判断部7により決定された制御内容に従って、画像蓄積部6に蓄積されている画像データの出力処理を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、原稿画像を読み取るスキャナ、スキャナにより読み取られた原稿画像を印刷する複写機、外部入力された原稿画像を印刷するプリンタやファクシミリ装置、これらの電子機器の機能を兼ね備える複合機(いわゆるMFP(Multi Function Peripheral))等の画像形成装置が用いられている。この種の画像形成装置の中には、原稿画像の出力処理(印刷処理や送信処理等)を指示された際、制御コードが埋め込まれたマーキング(2次元バーコード等)を原稿画像から読み取り、マーキングに埋め込まれている制御コードに従って原稿画像の出力処理を制御するものがある(特許文献1,2参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の画像形成装置は、マーキングに埋め込まれている制御コードに従って原稿画像の出力処理を「文書単位」又は「ページ単位」で制御するものであった。このため従来の画像形成装置によれば、文書全体に対する制御コードが埋め込まれたページと1ページに対する制御コードが埋め込まれたページとが順不同で文書内に混在している場合、出力処理に対する文書のセキュリティを確保できないことがある。具体的には、制御コードとして「文書出力不可」が埋め込まれた第1ページと制御コードとして「ページ出力許可」が埋め込まれた第2ページとが文書内に順不同で混在している場合を考える。この場合、第1ページに埋め込まれた制御コードを読み取る前に第2ページに埋め込まれた制御コードが読み取られると、文書全体の出力処理が禁止されているのにも係わらず第2ページの出力処理が実行され、出力処理に対する文書のセキュリティを確保することができなくなる。
【0004】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、文書全体に対する制御コードが付加されたページと1ページに対する制御コードが付加されたページとが順不同で文書内に混在している場合であっても出力処理に対する文書のセキュリティを確保可能な画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、複数ページの文書の画像データをページ単位で入力する画像入力手段と、画像入力手段により入力された画像データに付加されている画像データの出力処理に対する制御コードをページ単位で検出する制御コード検出手段と、制御コード検出手段により制御コードが検出された場合、制御コードが付加されているページより後に入力されたページの画像データを記憶手段に蓄積する画像データ蓄積手段と、制御コード検出手段により検出された全ての制御コードに従って、画像データの出力処理に対する制御内容を決定する制御コード判断手段と、制御コード判断手段により決定された制御内容に従って、記憶手段に蓄積されている画像データの出力処理を制御する制御手段とを備える画像形成装置を提供する。
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、複数ページの文書の画像データをページ単位で入力する画像入力工程と、画像入力工程において入力された画像データに付加されている画像データの出力処理に対する制御コードをページ単位で検出する制御コード検出工程と、制御コード検出工程において制御コードが検出された場合、制御コードが付加されているページより後に入力されたページの画像データを記憶手段に蓄積する画像データ蓄積工程と、制御コード検出工程において検出された全ての制御コードに従って、画像データの出力処理に対する制御内容を決定する制御コード判断工程と、制御コード判断工程において決定された制御内容に従って、画像データ蓄積工程において記憶手段に蓄積された画像データの出力処理を制御する制御工程とを含む画像形成装置の制御方法を提供する。
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、複数ページの文書の画像データをページ単位で入力する画像入力ステップと、画像入力ステップにおいて入力された画像データに付加されている画像データの出力処理に対する制御コードをページ単位で検出する制御コード検出ステップと、制御コード検出ステップにおいて制御コードが検出された場合、制御コードが付加されているページより後に入力されたページの画像データを記憶手段に蓄積する画像データ蓄積ステップと、制御コード検出ステップにおいて検出された全ての制御コードに従って、画像データの出力処理に対する制御内容を決定する制御コード判断ステップと、制御コード判断ステップにおいて決定された制御内容に従って、画像データ蓄積工程において記憶手段に蓄積された画像データの出力処理を制御する制御ステップとをコンピュータに実行させるための画像形成装置の制御プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ページ単位で出力処理を実行するのではなく、制御コードが付加されたページが検出された場合、全ページの画像データの入力処理及び制御コードの検出処理が終了したタイミングで出力処理を開始するので、文書全体に対する制御コードが付加されたページとページ単位の制御コードが付加されたページとが順不同で文書内に混在している場合であっても出力処理に対する文書のセキュリティを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明の実施形態となる画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、図1に示す画像形成装置が実行する出力処理に対する制御コードの一例を示す図である。
【図3】図3は、図2に示す制御情報を文書単位又はページ単位の制御コードに分類した結果の一例を示す図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態となる入力処理及び出力処理の流れを示すタイミングチャート図である。
【図5】図5は、本発明の第1の実施形態の入力処理を実行する際の制御部の動作の流れを示すフローチャート図である。
【図6】図6は、本発明の第1の実施形態の出力処理を実行する際の制御部の動作の流れを示すフローチャート図である。
【図7】図7は、出力処理を開始するタイミングを設定するための初期設定画面の一例を示す図である。
【図8】図8は、本発明の第2の実施形態の入力処理を実行する際の制御部の動作の流れを示すフローチャート図である。
【図9】図9は、制御情報のセキュリティレベルを設定するための初期設定画面の一例を示す図である。
【図10】図10は、本発明の第3の実施形態の入力処理を実行する際の制御部の動作の流れを示すフローチャート図である。
【図11】図11は、本発明の第4の実施形態の入力処理を実行する際の制御部の動作の流れを示すフローチャート図である。
【図12】図12は、図11に示すステップS102の処理のサブルーチンを示すフローチャート図である。
【図13】図13は、無効出力率が設定値以上である場合に実行する動作を設定するための初期設定画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態となる画像形成装置の構成及びその動作について説明する。
【0011】
〔画像形成装置の構成〕
始めに、図1を参照して、本発明の実施形態となる画像形成装置の構成について説明する。
【0012】
本発明の実施形態となる画像形成装置1は、図1に示すように、操作部2,画像入力部3,画像出力部4,制御コード検出部5,画像蓄積部6,制御コード判断部7,及び制御部8を主な構成要素として備える。
【0013】
操作部2は、機能設定キー,部数,及び画像形成装置1の状態を示すメッセージを表示する表示部と、テンキー,クリア/ストップキー,スタートキー,予熱キー,リセットキー,初期設定キー,印刷キー,送信キー,保存キー等のキー入力を受け付ける入力部を有する。表示部は、画像を表示すると共にタッチパネル方式で操作入力可能な入力部の機能も兼ねている。ユーザは、操作部2を操作することにより、画像の入力処理や出力処理の実行指示及び出力処理の動作設定等を行うことができる。
【0014】
画像入力部3は、原稿読取部や通信インタフェイスにより構成され、読み取られた又は外部入力された画像データを画像蓄積部6に入力する。画像出力部4は、印刷装置,電子メール送信装置,ファクシミリ装置等の出力装置により構成され、指定された出力装置を介して画像蓄積部6に蓄積されている画像データを出力する。制御コード検出部5は、制御部8からの制御信号に従って画像データに付加されている制御コードを検出する。
【0015】
画像蓄積部6は、HDD(Hard Disk Drive),光ディスク,メモリカード,RAM(Random Access Memory)等の公知の記憶装置により構成され、画像データを一意に識別する識別情報(例えばページ番号)と対応付けさせて画像入力部3から入力された画像データを記憶する。画像蓄積部6は、制御部8からの制御信号に従って指定された画像データを読み出す機能を有する。なお装置の電源が切られた後でも記憶されている画像データを読み出し可能にするために、HDD等の不揮発性の記憶装置により画像蓄積部6を構成することが望ましい。制御コード判断部7は、制御部8からの制御信号に従って制御コード検出部5により検出された制御コードの内容を判断する。制御部8は、CPU(Central Processing Unit)等の公知の演算処理装置により構成され、画像形成装置1全体の動作を制御する。
【0016】
制御コード判断部7は、図2に示すような制御コードと画像出力部4を構成する出力装置毎の動作及びセキュリティレベル値とが関連づけされたテーブルを有し、このテーブルを参照して制御コードの内容を判断する。本実施形態では、セキュリティレベル値が小さいほどセキュリティ強度が高くなるようにセキュリティレベル値が定義されている。図2に示すテーブルに規定された各出力装置の動作は、図3に示すように「ページ単位」で適用される動作と「文書単位」で適用される動作に分類される。従って同じ制御コードであっても出力装置の種別によっては「文書単位」の制御コードとなる場合もあれば「ページ単位」の制御コードとなる場合もある。具体的には、図2に示すように、制御コード「1」に対応する印刷装置の動作は「排紙しない」であるので、図3に示すように、印刷装置にとって制御コード「1」は「ページ単位」の制御コードとなる。一方、図2に示すように、制御コード「1」に対応するメール送信装置及びファクシミリ装置の動作は「送信禁止」であるので、図3に示すように、メール送信装置及びファクシミリ装置にとって制御コード「1」は「文書単位」の制御コードとなる。
【0017】
このような構成を有する画像形成装置1は、以下に示す入力処理及び出力処理を実行することにより、文書全体に対する制御情報が付加されたページと1ページに対する制御情報が付加されたページとが順不同で文書内に混在している場合であっても出力処理に対する文書のセキュリティを確保する。以下、図4に示すタイミングチャートを参照して、入力処理(ステップS2乃至ステップS11の処理)及び出力処理(ステップS12乃至ステップS15の処理)を実行する際の画像形成装置1の動作について説明する。なお画像形成装置1は、以下に示す入力処理と出力処理を画像データのページ数分だけ繰り返し平行して実行する。
【0018】
〔入力処理〕
始めに、図4に示すタイミングチャートを参照して、入力処理を実行する際の画像形成装置1の動作について説明する。
【0019】
図4に示すタイミングチャートは、ステップS1の処理としてユーザが操作部2を操作することにより複数ページからなる文書の画像データを読み取り、出力するジョブの実行を指示したタイミングで開始となり、入力処理はステップS2の処理に進む。なおジョブの実行を指示する際、ユーザは出力処理に利用する出力装置の種別(印刷装置,メール送信装置,ファクシミリ装置等)を指定する。
【0020】
ステップS2の処理では、制御部8が、画像入力部3に対して文書を構成するX番目のページの画像データを入力することを指示する。これにより、ステップS2の処理は完了し、入力処理はステップS3の処理に進む。
【0021】
ステップS3の処理では、画像入力部3が、X番目のページの画像データを読み取り、画像蓄積部6への読み取られた画像データの転送を開始する。これにより、ステップS3の処理は完了し、入力処理はステップS4の処理に進む。
【0022】
ステップS4の処理では、画像入力部3が、画像蓄積部6への画像データの転送を完了する。これにより、ステップS4の処理は完了し、入力処理はステップS5の処理に進む。
【0023】
ステップS5の処理では、画像入力部3が、制御部8に対してX番目のページの画像データの入力が完了した旨を通知する。これにより、ステップS5の処理は完了し、入力処理はステップS6の処理に進む。
【0024】
ステップS6の処理では、制御部8が、制御コード検出部5に対しX番目のページの画像データに付加された制御コードを検出することを指示する。これにより、ステップS6の処理は完了し、入力処理はステップS7の処理に進む。
【0025】
ステップS7の処理では、制御コード検出部5が、画像蓄積部6に記憶されているX番目のページの画像データに付加されている制御コードの読み出しを開始する。これにより、ステップS7の処理は完了し、入力処理はステップS8の処理に進む。
【0026】
ステップS8の処理では、制御コード検出部5が、画像蓄積部6に記憶されているX番目のページの画像データに付加されている制御コードの読み出しを完了する。これにより、ステップS8の処理は完了し、入力処理はステップS9の処理に進む。
【0027】
ステップS9の処理では、制御コード検出部5が、制御コードの読み出し結果を制御部8に通知する。これにより、ステップS9の処理は完了し、入力処理はステップS10の処理に進む。
【0028】
ステップS10の処理では、制御部8が、制御コード検出部5から通知された制御コードとユーザにより指定された出力処理に利用する出力装置の種別に関する情報を制御コード判断部7に送信し、制御コード判断部7に対し制御コードの内容を判断することを要求する。これにより、ステップS10の処理は完了し、入力処理はステップS11の処理に進む。
【0029】
ステップS11の処理では、制御コード判断部7が、図2に示すテーブルを参照して制御コード検出部5により読み出された制御コードの内容を制御部8に通知する。例えば制御コードが「1」,出力方法が「印刷」である場合、制御コード判断部7は、「排紙動作を行わない」旨を制御部8に通知する。これにより、ステップS11の処理は完了し、一連の出力処理は終了する。
【0030】
〔出力処理〕
次に、図4に示すタイミングチャートを参照して、出力処理を実行する際の画像形成装置1の動作について説明する。
【0031】
図4に示すタイミングチャートは、1ページ分の画像データに対する入力処理が完了したタイミングで開始となり、出力処理はステップS12の処理に進む。
【0032】
ステップS12の処理では、制御部8が、ステップS11の処理により制御コード判断部7から通知された内容に基づいて、画像出力部4に対してX番目のページの画像データの出力処理を指示する。これにより、ステップS12の処理は完了し、出力処理はステップS13の処理に進む。
【0033】
ステップS13の処理では、画像出力部4が、画像蓄積部6からX番目のページの画像データの読み出しを開始する。これにより、ステップS13の処理は完了し、出力処理はステップS14の処理に進む。
【0034】
ステップS14の処理では、画像出力部4が、画像蓄積部6からのX番目のページの画像データの読み出しを完了する。これにより、ステップS14の処理は完了し、出力処理はステップS15の処理に進む。
【0035】
ステップS15の処理では、画像出力部4が、ステップS11の処理により制御コード判断部7から通知された内容に従って読み出された画像データを出力し、画像データの出力が完了したタイミングで画像データの出力が完了した旨を制御部8に通知する。これにより、ステップS15の処理は完了し、出力処理はステップS16の処理に進む。
【0036】
ステップS16の処理では、制御部8が、操作部2を制御することにより、ジョブの実行が完了した旨をユーザに通知する。これにより、ステップS16の処理は完了し、一連の出力処理は終了する。
【0037】
〔制御部の動作〕
次に、上記入力処理及び出力処理の第1乃至第4の実施形態を説明する。
【0038】
〔第1の実施形態〕
始めに、図5及び図6に示すフローチャートを参照して、第1の実施形態の入力処理及び出力処理を実行する際の制御部8の動作を説明する。
【0039】
〔入力処理〕
図5に示すフローチャートは、ユーザが操作部2を操作することにより複数ページからなる文書の画像データを読み取り、出力するジョブの実行を指示したタイミングで開始となり、入力処理はステップS21の処理に進む。なおジョブの実行を指示する際、ユーザは出力処理に利用する出力装置の種別(印刷装置,メール送信装置,ファクシミリ装置等)を指定する。
【0040】
ステップS21の処理では、制御部8が、文書を構成するX(初期値0)番目のページの画像データを入力することを画像入力部3に指示する。これにより、ステップS21の処理は完了し、入力処理はステップS22の処理に進む。
【0041】
ステップS22の処理では、制御部8が、X番目のページの画像データに付加されている制御コードを検出することを制御コード検出部5に指示し、制御コード検出部5は、制御コードの検出結果を制御部8に通知する。これにより、ステップS22の処理は完了し、入力処理はステップS23の処理に進む。
【0042】
ステップS23の処理では、制御部8が、制御コード検出部5から通知された制御コードの検出結果に基づいて、制御コードが検出されたか否かを判別する。判別の結果、制御コードが検出されなかった場合、制御部8は入力処理をステップS31の処理に進める。一方、制御コードが検出された場合には、制御部8は入力処理をステップS24の処理に進める。
【0043】
ステップS24の処理では、制御部8が、制御コードが検出済みであるか否かを示す制御コード検出済みフラグをSET状態に設定する。本実施形態では、制御コードが検出済みである場合、制御コード検出済みフラグはSET状態に設定され、制御コードが検出済みでない場合には、RESET状態に設定される。入力処理の開始時点では、制御コード検出済みフラグはRESET状態に設定されている。これにより、ステップS24の処理は完了し、入力処理はステップS25の処理に進む。
【0044】
ステップS25の処理では、制御部8が、ステップS22の処理により検出された制御コードの内容を判断することを制御コード判断部7に指示し、制御コード判断部7は、制御コードの内容を制御部8に通知する。これにより、ステップS25の処理は完了し、入力処理はステップS26の処理に進む。
【0045】
ステップS26の処理では、制御部8が、制御コード判断部7から通知された制御コードの内容に基づいて、制御コードに対応する出力装置の動作がX番目のページ又は文書全体のどちらに対するものであるのかを判別する。判別の結果、制御コードに対応する出力装置の動作がX番目のページに対するものである場合、制御部8は入力処理をステップS27の処理に進める。一方、制御コードに対応する出力装置の動作が文書全体に対するものである場合には、制御部8は入力処理をステップS28の処理に進める。
【0046】
ステップS27の処理では、制御部8が、ステップS22の処理により検出された制御コードをX番目のページに対するものとして記憶する。これにより、ステップS27の処理は完了し、入力処理はステップS31の処理に進む。
【0047】
ステップS28の処理では、制御部8が、制御コード判断部7から通知された制御コードの内容に基づいて、制御コードが文書全体の出力禁止を指示するものであるか否かを判別する。判別の結果、制御コードが文書全体の出力禁止を指示するものである場合、制御部8は入力処理をステップS29の処理に進める。一方、制御コードが文書全体の出力禁止を指示するものでない場合には、制御部8は入力処理をステップS30の処理に進める。
【0048】
ステップS29の処理では、制御部8が、ユーザにより指示されたジョブをキャンセルし、操作部2を制御することによりジョブがキャンセルされた旨の情報をユーザに通知する。これにより、ステップS29の処理は完了し、一連の入力処理は終了する。
【0049】
ステップS30の処理では、制御部8が、ステップS22の処理により検出された制御コードを文書全体に対するものとして記憶する。これにより、ステップS30の処理は完了し、入力処理はステップS31の処理に進む。
【0050】
ステップS31の処理では、制御部8が、X番目のページが文書の最終ページであるか否かを判別する。判別の結果、X番目のページが文書の最終ページである場合、制御部8は一連の入力処理を終了する。一方、X番目のページが文書の最終ページでない場合には、制御部8はXの値を1増数した後に入力処理をステップS21の処理に戻す。
【0051】
〔出力処理〕
図6に示すフローチャートは、ユーザが操作部2を操作することにより文書の画像データを読み取り、出力するジョブの実行を指示したタイミングで開始となり、出力処理はステップS41の処理に進む。
【0052】
ステップS41の処理では、制御部8が、文書を構成するY(初期値0)番目のページの画像データの入力が完了し、且つ、制御コードの検出が完了しているか否かを判別する。そして制御部8は、Y番目のページの画像データの入力が完了し、且つ、制御コードの検出が完了したタイミングで出力処理をステップS42の処理に進める。
【0053】
ステップS42の処理では、制御部8が、制御コード検出済フラグの状態がSET状態とRESET状態のどちらの状態であるかを判別する。判別の結果、制御コード検出済フラグの状態がRESET状態である場合、制御部8は出力処理をステップS44の処理に進める。一方、制御コード検出済フラグの状態がSET状態である場合には、制御部8は出力処理をステップS43の処理に進める。
【0054】
ステップS43の処理では、制御部8が、全てのページの入力処理が完了しているか否かを判別する。そして制御部8は、全てのページの入力処理が完了したタイミングで出力処理をステップS44の処理に進める。
【0055】
ステップS44の処理では、制御部8が、Y番目のページの画像データを出力する際の制御内容を決定する。具体的には、制御コード検出済フラグの状態がSET状態である場合、制御部8は、Y番目のページに対する制御コードに基づいて制御内容を決定する。一方、制御コード検出済フラグの状態がRESET状態である場合には、制御部8は、制御コードが付加されてないとして制御内容をデフォルトの制御内容に決定する。これにより、ステップS44の処理は完了し、出力処理はステップS45の処理に進む。
【0056】
ステップS45の処理では、制御部8が、ステップS44の処理により決定した制御内容に従ってY番目のページの画像データを出力することを画像出力部4に指示し、画像出力部4は、制御部8から指示された制御内容に従ってY番目のページの画像データを出力する。これにより、ステップS45の処理は完了し、出力処理はステップS46の処理に進む。
【0057】
ステップS46の処理では、制御部8が、Y番目のページが最終ページであるか否かを判別する。判別の結果、Y番目のページが最終ページである場合、制御部8は一連の出力処理を終了する。一方、Y番目のページが最終ページでない場合には、制御部8はYの値を1増数した後に出力処理をステップS41の処理に戻す。
【0058】
以上の説明から明らかなように、本発明の第1の実施形態となる入力処理及び出力処理では、制御コード検出部5により制御コードが検出された場合、画像蓄積部6が、制御コードが付加されているページより後に入力されたページの画像データを蓄積し、制御コード判断部7が、制御コード検出部5により検出された全ての制御コードに従って、画像データの出力処理に対する制御内容を決定する。そして制御部8は、制御コード判断部7により決定された制御内容に従って、画像蓄積部6に蓄積されている画像データの出力処理を制御する。
【0059】
すなわち本発明の第1の実施形態となる入力処理及び出力処理では、ページ単位で出力処理を実行するのではなく、制御コードが付加されたページが検出された場合、制御コードが付加されているページより後に入力されたページの画像データの入力処理及び制御コードの検出処理が終了したタイミングで出力処理を開始する。従って、本発明の第1の実施形態となる入力処理及び出力処理によれば、文書全体に対する制御コードが付加されたページとページ単位の制御コードが付加されたページとが順不同で文書内に混在している場合であっても出力処理に対する文書のセキュリティを確保することができる。
【0060】
本発明の第1の実施形態となる入力処理及び出力処理では、全ページの画像データの入力が完了する前に画像データの出力処理に対する制御内容を判断可能な制御コード(例えば文書全体の出力禁止を指示する制御コード等)が検出された場合、制御部8が、その制御内容に従って画像データの出力処理(例えばジョブキャンセル処理)を開始するので、出力処理に要する時間を短縮することができる。
【0061】
本実施形態では、制御コードが検出された場合、全ページの画像データの入力処理が完了したタイミングで出力処理を開始したが、文書の出力処理に対してより高いセキュリティが求められる場合には、操作部2のタッチパネル画面に表示された図7に示すような初期設定画面W1のボタンB2を押下操作することにより、常に全ページの画像データの入力処理が完了したタイミングで出力処理を開始するようにユーザが選択設定できるようにしてもよい。この場合には、ジョブの開始時点で制御コード検出済フラグはSET状態に設定される。
【0062】
〔第2の実施形態〕
次に、図8に示すフローチャートを参照して、第2の実施形態の入力処理及び出力処理を実行する際の制御部8の動作を説明する。なお本実施形態の出力処理は上記第1の実施形態の出力処理と同じであるので、以下では入力処理を実行する際の制御部8の動作についてのみ説明する。
【0063】
図8に示すフローチャートは、ユーザが操作部2を操作することにより文書の画像データを読み取り、出力するジョブの実行を指示したタイミングで開始となり、入力処理はステップS51の処理に進む。なおステップS51乃至ステップS61の処理は、上記ステップS21乃至ステップS31の処理と同じであるので、以下ではその説明を省略し、ステップS62の処理についてのみ説明する。ステップS62の処理は、ステップS61の処理においてX番目のページが最終ページであると判別されたタイミングで開始となる。
【0064】
ステップS62の処理では、制御部8が、図2に示すテーブルを参照して、文書全体に対するものとして記憶されている制御コードの中からセキュリティレベル値が最も高いものを抽出し、抽出された制御コードを画像出力部4に通知する。画像出力部4は、セキュリティレベル値が最も高い制御コードに従って出力処理を実行する。これにより、ステップS62の処理は完了し、一連の入力処理は完了する。
【0065】
以上の説明から明らかなように、本発明の第2の実施形態となる入力処理によれば、制御コード検出部5により複数の制御コードが検出された場合、制御コード判断部7が、セキュリティレベル値が最も高い制御コードが示す制御内容を画像データの出力処理に対する制御内容に決定するので、複数の制御コードが検出された場合であっても出力処理に対する文書のセキュリティを確保することができる。
【0066】
なお操作部2のタッチパネル画面に表示された図9(a),(b)に示すようなセキュリティレベル設定画面W2,W3を操作することにより、各制御コードに付与されているセキュリティレベルをユーザが変更できるようにしてもよい。具体的には、この場合、ユーザは図9(a)に示す初期設定画面W2のスクロールバーS1を操作することによりセキュリティレベル値を変更したい制御コードを選択して変更ボタンB3を押下操作する。変更ボタンB3の押下操作に伴い図9(b)に示す初期設定画面W3が表示され、ユーザは変更後のセキュリティレベル値表示部C1を参照しながらセキュリティレベル値を所望の値に変更し、設定ボタンB4を押下操作することにより変更内容を確定する。
【0067】
〔第3の実施形態〕
次に、図10に示すフローチャートを参照して、第3の実施形態の入力処理及び出力処理を実行する際の制御部8の動作を説明する。なお本実施形態の出力処理は上記第1の実施形態の出力処理と同じであるので、以下では入力処理を実行する際の制御部8の動作についてのみ説明する。
【0068】
図10に示すフローチャートは、ユーザが操作部2を操作することにより文書の画像データを読み取り、出力するジョブの実行を指示したタイミングで開始となり、入力処理はステップS71の処理に進む。なおステップS71乃至ステップS81の処理は、上記ステップS21乃至ステップS31の処理と同じであるので、以下ではその説明を省略し、ステップS82及びステップS83の処理についてのみ説明する。ステップS82の処理は、ステップS81の処理においてX番目のページが最終ページであると判別されたタイミングで開始となる。
【0069】
ステップS82の処理では、制御部8が、文書全体に対するものとして記憶されている全ての制御コードの制御内容を同時に実行可能であるか否かを判別する。判別の結果、全ての制御コードの制御内容を同時に実行可能である場合、制御部8は、全ての制御コードを画像出力部4に通知した後、一連の入力処理を終了する。画像出力部4は、全ての制御コードに従って出力処理を実行する。一方、全ての制御コードの制御内容を同時に実行可能でない場合には、制御部8は入力処理をステップS83の処理に進める。
【0070】
ステップS83の処理では、制御部8が、図2に示すテーブルを参照して、文書全体に対するものとして記憶されている制御コードの中からセキュリティレベル値が最も高いものを抽出し、抽出された制御コードを画像出力部4に通知する。画像出力部4は、セキュリティレベル値が最も高い制御コードに従って出力処理を実行する。これにより、ステップS83の処理は完了し、一連の入力処理は完了する。
【0071】
上記第2の実施形態となる出力処理によれば、例えば「権限付きファイル化」と「宛先制限」の制御コードが検出された場合において、「権限付きファイル化」のセキュリティレベル値が「宛先制限」のセキュリティレベル値より大きい場合には、「宛先制限」によって送信されるべきでない宛先に権限付きファイル化された文書が送信されてしまう可能性があり、制御コードによっては出力処理に対する文書のセキュリティが甘くなってしまう可能性がある。
【0072】
これに対して、本発明の第3の実施形態となる入力処理によれば、制御コード判断部7が、セキュリティレベル値が最も高い制御コードが示す制御内容で出力処理に対する文書のセキュリティが確保できるか否かを判別し、出力処理に対する文書のセキュリティが確保できないと判別された場合、制御コード検出部5により検出された他の制御コードが示す制御内容を画像データの出力処理に対する制御内容に含めるので、出力処理に対する文書のセキュリティが甘くなることを抑制することができる。
【0073】
〔第4の実施形態〕
次に、図11に示すフローチャートを参照して、第4の実施形態の入力処理及び出力処理を実行する際の制御部8の動作を説明する。なお本実施形態の出力処理は上記第1の実施形態の出力処理と同じであるので、以下では入力処理を実行する際の制御部8の動作についてのみ説明する。
【0074】
図11に示すフローチャートは、ユーザが操作部2を操作することにより文書の画像データを読み取り、出力するジョブの実行を指示したタイミングで開始となり、入力処理はステップS91の処理に進む。なおステップS91乃至ステップS101の処理は、上記ステップS21乃至ステップS31の処理と同じであるので、以下ではその説明を省略し、ステップS102の処理についてのみ説明する。ステップS102の処理は、ステップS101の処理においてX番目のページが最終ページであると判別されたタイミングで開始となる。
【0075】
ステップS102の処理では、制御部8が、全ページ数に対する出力が無効(塗りつぶしや白紙排出等)に設定されているページ数の割合(無効出力率)を算出し、算出された無効出力率の値に応じてその後の出力処理を制御する(無効出力率チェック処理)。この無効出力率チェック処理の詳細については、図12に示すフローチャートを参照して後述する。これにより、ステップS102の処理は完了し、一連の入力処理は終了する。
【0076】
〔無効出力率チェック処理〕
次に、図12に示すフローチャートを参照して、無効出力率チェック処理を実行する際の制御部8の動作について説明する。
【0077】
図12に示すフローチャートは、ステップS101の処理においてX番目のページが最終ページであると判別されたタイミングで開始となり、無効出力率チェック処理はステップS111の処理に進む。
【0078】
ステップS111の処理では、制御部8が、制御コード検出済フラグの状態がSET状態とRESET状態のどちらの状態であるかを判別する。判別の結果、制御コード検出済フラグの状態がRESET状態である場合、制御部8は無効出力率チェック処理を終了する。一方、制御コード検出済フラグの状態がSET状態である場合には、制御部8は無効出力率チェック処理をステップS112の処理に進める。
【0079】
ステップS112の処理では、制御部8が、文書を構成するZ(初期値0)番目のページの画像データを出力する際の制御内容を決定する。具体的には、制御部8は、Z番目のページに対する制御コードに基づいて制御内容を決定する。これにより、ステップS112の処理は完了し、無効出力率チェック処理はステップS113の処理に進む。
【0080】
ステップS113の処理では、制御部8が、ステップS112の処理結果に基づいて、Z番目のページの画像データの出力が無効(塗りつぶしや白紙排出等)に設定されているか否かを判別する。判別の結果、出力が無効に設定されている場合、制御部8は、ステップS114の処理として無効に設定されているページ数を計数するためのカウンタの値を1増数した後、無効出力率チェック処理をステップS115の処理に進める。一方、出力が無効に設定されていない場合には、制御部8は無効出力率チェック処理をステップS115の処理に進める。
【0081】
ステップS115の処理では、制御部8が、Z番目のページが最終ページであるか否かを判別する。判別の結果、Z番目のページが文書の最終ページである場合、制御部8は無効出力率チェック処理をステップS116の処理に進める。一方、Z番目のページが文書の最終ページでない場合には、制御部8はZの値を1増数した後に無効出力率チェック処理をステップS112の処理に戻す。
【0082】
ステップS116の処理では、制御部8が、出力が無効に設定されているページ数を計数するカウンタの値に基づいて、全ページ数に対する出力が無効に設定されているページ数の割合を算出し、算出された割合が所定の閾値以上であるか否かを判別する。判別の結果、算出された割合が所定の閾値未満である場合、制御部8は無効出力率チェック処理を終了する。一方、算出された割合が所定の閾値以上である場合には、制御部8は無効出力率チェック処理をステップS117の処理に進める。
【0083】
ステップS117の処理では、制御部8が、出力処理を実行するか否かをユーザが確認する設定がなされているか否かを判別する。本実施形態では、図13に示すような出力処理を実行するか否かを確認する確認画面を表示するか否か及びステップS116の処理における閾値を設定するための初期設定画面W4が用意されており、ユーザは、ボタンB5,B6及び操作することによって確認画面を表示するか否かを設定し、閾値設定欄C2を操作することによって閾値を設定する。制御部8は、この初期設定画面W4を介して設定された条件に基づいて出力処理を実行するか否かを確認する設定がなされているか否かを判別する。判別の結果、出力処理を実行するか否かを確認する設定がなされていない場合、制御部8は無効出力率チェック処理をステップS118の処理に進める。一方、出力処理を実行するか否かを確認する設定がなされている場合には、制御部8は無効出力率チェック処理をステップS119の処理に進める。
【0084】
ステップS118の処理では、制御部8が、ユーザにより指示された出力処理の実行を禁止(ジョブキャンセル)し、操作部2を制御することにより出力処理の実行が禁止された旨をユーザに通知する。これにより、ステップS118の処理は完了し、一連の無効出力率チェック処理は終了する。
【0085】
ステップS119の処理では、制御部8が、操作部2を制御することにより出力処理を実行するか否かを確認するための確認画面を表示する。これにより、ステップS119の処理は完了し、無効出力率チェック処理はステップS120の処理に進む。
【0086】
ステップS120の処理では、制御部8が、ユーザが操作部2を操作することにより出力処理の実行をキャンセルすることを指示したか否かを判別する。判別の結果、ユーザが出力処理の実行をキャンセルした場合、制御部8は無効出力率チェック処理をステップS118の処理に戻す。一方、ユーザが出力処理の実行をキャンセルしなかった場合には、制御部8は一連の入力処理を終了する。
【0087】
以上の説明から明らかなように、本発明の第4の実施形態となる入力処理によれば、制御部8が、全ページ数に対する出力が無効にされているページ数の割合を無効出力率として算出し、算出された無効出力率が所定の閾値以上である場合、当該文書全体の出力を禁止するので、意味がない出力処理が実行されることを抑制し、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0088】
また本発明の第4の実施形態となる入力処理によれば、制御部8が、無効出力率が所定の閾値以上である場合、出力処理を継続するか否かを確認するための確認画面を表示し、ユーザからの指示に応じて出力処理を継続するか否かを決定するので、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。
【0089】
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち上記実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0090】
1 画像形成装置
2 操作部
3 画像入力部
4 画像出力部
5 制御コード検出部
6 画像蓄積部
7 制御コード判断部
8 制御部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0091】
【特許文献1】特開2006−080939号公報
【特許文献2】特開2008−227743号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数ページの文書の画像データをページ単位で入力する画像入力手段と、
前記画像入力手段により入力された画像データに付加されている画像データの出力処理に対する制御コードをページ単位で検出する制御コード検出手段と、
前記制御コード検出手段により制御コードが検出された場合、当該制御コードが付加されているページより後に入力されたページの画像データを記憶手段に蓄積する画像データ蓄積手段と、
前記制御コード検出手段により検出された全ての制御コードに従って、画像データの出力処理に対する制御内容を決定する制御コード判断手段と、
前記制御コード判断手段により決定された制御内容に従って、前記記憶手段に蓄積されている画像データの出力処理を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像蓄積手段が、前記制御コード検出手段により検出された制御コードが文書全体に対する制御コードである場合、当該制御コードが付加されているページより後に入力されたページの画像データを前記記憶手段に蓄積する第1の動作モードと、前記制御コード検出手段により検出された制御コードが文書全体に対する制御コードであるか否かに関係なく、全ページの画像データを前記記憶手段に蓄積する第2の動作モードとの間で前記画像蓄積手段の動作モードを切替可能な切替手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御コード判断手段は、全ページの画像データの入力が完了する前に画像データの出力処理に対する制御内容を判断可能な制御コードが検出された場合、当該制御内容に従った画像データの出力処理を開始するように前記制御手段に指示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御コード判断手段は、前記制御コード検出手段により複数の制御コードが検出された場合、セキュリティレベル値が最も高い制御コードが示す制御内容を画像データの出力処理に対する制御内容に決定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうち、いずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御コードのセキュリティレベル値を設定する操作を受け付ける設定手段を備えることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御コード判断手段は、セキュリティレベル値が最も高い制御コードが示す制御内容で出力処理に対する文書のセキュリティが確保できるか否かを判別し、出力処理に対する文書のセキュリティが確保できないと判別された場合、前記制御コード検出手段により検出された他の制御コードが示す制御内容を画像データの出力処理に対する制御内容に含めることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御手段は、全ページ数に対する出力が無効にされているページ数の割合を無効出力率として算出し、算出された無効出力率が所定の閾値以上である場合、当該文書全体の出力処理を禁止することを特徴とする請求項1乃至請求項6のうち、いずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記無効出力率が所定の閾値以上である場合、出力処理を継続するか否かを確認するための確認画面を表示する表示手段と、
出力処理を継続するか否かを示す操作入力信号を入力する操作手段とを備え、
前記制御手段は、前記操作手段により入力された操作入力信号に従って、出力処理を継続するか否かを決定することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
複数ページの文書の画像データをページ単位で入力する画像入力工程と、
前記画像入力工程において入力された画像データに付加されている画像データの出力処理に対する制御コードをページ単位で検出する制御コード検出工程と、
前記制御コード検出工程において制御コードが検出された場合、当該制御コードが付加されているページより後に入力されたページの画像データを記憶手段に蓄積する画像データ蓄積工程と、
前記制御コード検出工程において検出された全ての制御コードに従って、画像データの出力処理に対する制御内容を決定する制御コード判断工程と、
前記制御コード判断工程において決定された制御内容に従って、前記画像データ蓄積工程において前記記憶手段に蓄積された画像データの出力処理を制御する制御工程と、
を含むことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項10】
複数ページの文書の画像データをページ単位で入力する画像入力ステップと、
前記画像入力ステップにおいて入力された画像データに付加されている画像データの出力処理に対する制御コードをページ単位で検出する制御コード検出ステップと、
前記制御コード検出ステップにおいて制御コードが検出された場合、当該制御コードが付加されているページより後に入力されたページの画像データを記憶手段に蓄積する画像データ蓄積ステップと、
前記制御コード検出ステップにおいて検出された全ての制御コードに従って、画像データの出力処理に対する制御内容を決定する制御コード判断ステップと、
前記制御コード判断ステップにおいて決定された制御内容に従って、前記画像データ蓄積工程において前記記憶手段に蓄積された画像データの出力処理を制御する制御ステップと、
をコンピュータに実行させるための画像形成装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−61643(P2011−61643A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−211231(P2009−211231)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】