説明

画像形成装置および画像形成システム

【課題】記録紙の表裏あるいは頁内のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置が直列に接続された状態において、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを容易に把握できるようにする。
【解決手段】記録紙のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置100,300が直列に接続された画像形成システムであって、前記画像形成装置の接続に基づいて画像形成する際の分担を決定し、分担する画像形成装置の情報を余白部に含んだ状態の分担画像を生成して該分担画像を各画像形成装置に振り分ける制御部101と、振り分けられた分担画像を記録紙に形成する画像形成部150,350と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録紙の表裏あるいは頁内のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置が直列に接続された画像形成システム、またこの画像形成システムに使用される画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の画像形成装置を直列にタンデム接続しておき、一方の画像形成装置で一部の領域に画像形成がなされた記録紙を続けて他方の画像形成装置に入力し、他方の画像形成装置で記録紙の他の領域に画像形成を行う画像形成システムが存在している。
【0003】
このような画像形成システムによれば、2台の画像形成装置で記録紙の表裏それぞれを画像形成することで高速な出力が可能になるという利点がある。また、2台の画像形成装置で異なる色のトナーを用いて画像形成を行う、あるいは、2台の画像形成装置で文字領域とイメージ領域とのそれぞれに適した画像形成を行う、などにより、高精細な画像形成が可能になる。
【0004】
この種の画像形成システムについては、以下の特許文献に開示がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−348384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上の特許文献1に開示された画像形成システムの場合、画像形成出力を参照して画像形成条件や画質など各種の設定変更を行いたい場合に、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを容易に把握することができないという問題が存在していた。
【0007】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、記録紙の表裏あるいは頁内のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置が直列に接続された状態において、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを容易に把握できる画像形成システムを実現することを目的とする。
【0008】
また、本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、記録紙の表裏あるいは頁内のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置が直列に接続された状態において、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを容易に把握できる画像形成装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、前記した課題を解決する本発明は、以下の通りである。
【0010】
(1)請求項1記載の発明は、記録紙のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置が直列に接続された画像形成システムであって、前記画像形成装置の接続に基づいて画像形成する際の分担を決定する分担決定部と、前記分担に応じた分担画像を生成して該分担画像を各画像形成装置に振り分ける分担処理部と、前記分担処理部により振り分けられた分担画像を記録紙に形成する画像形成部と、前記分担画像に応じて画像形成の分担に関する表示を行う表示部と、を備えることを特徴とする画像形成システムである。
【0011】
(2)請求項2記載の発明は、前記表示部は、前記記録紙の表裏の分担もしくは頁内の分担領域について、前記画像形成装置に関する情報と前記分担領域との関係を画像表示する、ことを特徴とする請求項1記載の画像形成システムである。
【0012】
(3)請求項3記載の発明は、前記表示部は、前記記録紙の表裏の分担もしくは頁内の分担領域について、前記記録紙上の該当する分担領域の近傍に分担する前記画像形成装置に関する情報を備えた前記分担画像を生成する、ことを特徴とする請求項1記載の画像形成システムである。
【0013】
(4)請求項4記載の発明は、前記記録紙において画像が形成されない余白領域を検出する余白検出部を更に備え、前記表示部は、前記記録紙上の該当する分担領域の近傍であって前記余白領域に、分担する前記画像形成装置に関する情報を備える、ことを特徴とする請求項3記載の画像形成システムである。
【0014】
(5)請求項5記載の発明は、画像形成を行う動作モードについて通常印刷モードであるか否かを判断するモード判断部を更に備え、前記表示部は、前記モード判断部の判断結果に応じて、画像形成の分担に関する表示の表示位置もしくは表示の有無を変更する、ことを特徴とする請求項4記載の画像形成システムである。
【0015】
(6)請求項6記載の発明は、前記余白検出部は、後処理により断裁される領域を検出する、ことを特徴とする請求項4−5に記載の画像形成システムである。
【0016】
(7)請求項7記載の発明は、記録紙のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置が直列に接続された画像形成システムにおいて使用され、画像形成する際の分担に応じた分担画像を形成する画像形成装置であって、前記画像形成装置の接続に基づいて画像形成する際の分担を決定する分担決定部と、前記分担に応じた分担画像を生成して該分担画像を各画像形成装置に振り分ける分担処理部と、前記分担処理部により振り分けられた分担画像を記録紙に形成する画像形成部と、前記分担画像に応じて画像形成の分担に関する表示を行う表示部と、を備えることを特徴とする画像形成装置である。
【0017】
(8)請求項8記載の発明は、前記表示部は、前記記録紙の表裏の分担もしくは頁内の分担領域について、前記画像形成装置に関する情報と前記分担領域との関係を画像表示する、ことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置である。
【0018】
(9)請求項9記載の発明は、前記表示部は、前記記録紙の表裏の分担もしくは頁内の分担領域について、前記記録紙上の該当する分担領域の近傍に分担する前記画像形成装置に関する情報を備えた前記分担画像を生成する、ことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置である。
【0019】
(10)請求項10記載の発明は、前記記録紙において画像が形成されない余白領域を検出する余白検出部を更に備え、前記表示部は、前記記録紙上の該当する分担領域の近傍であって前記余白領域に、分担する前記画像形成装置に関する情報を備える、ことを特徴とする請求項9記載の画像形成装置である。
【0020】
(11)請求項11記載の発明は、画像形成を行う動作モードについて通常印刷モードであるか否かを判断するモード判断部を更に備え、前記表示部は、前記モード判断部の判断結果に応じて、画像形成の分担に関する表示の表示位置もしくは表示の有無を変更する、ことを特徴とする請求項10記載の画像形成装置である。
【0021】
(12)請求項12記載の発明は、前記余白検出部は、後処理により断裁される領域を検出する、ことを特徴とする請求項10−11に記載の画像形成装置である。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、以下のような効果が得られる。
【0023】
この発明では、記録紙のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置が直列に接続されており、画像形成装置の接続に基づいて画像形成する際の分担を決定し、分担に応じた分担画像を生成して該分担画像を各画像形成装置に振り分け、振り分けられた分担画像を記録紙に形成する際に、分担処理に基づいて画像形成の分担に関する表示を行う。
【0024】
この結果、記録紙の表裏あるいは頁内のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置が直列に接続された状態において、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを容易に把握できるようになる。
【0025】
ここで、表示部は、記録紙の表裏の分担もしくは頁内の分担領域について、画像形成装置に関する情報と分担領域との関係を画像表示することにより、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを画像表示によって容易に把握できるようになる。
【0026】
また、記録紙の表裏の分担もしくは頁内の分担領域について、記録紙上の該当する分担領域の近傍に分担する画像形成装置に関する情報を備えた分担画像を生成するよう動作させることにより、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを記録紙上の画像から容易に把握できるようになる。
【0027】
また、記録紙において画像が形成されない余白領域を検出する余白検出機能を更に備え、記録紙上の該当する分担領域の近傍であって余白領域に、分担する画像形成装置に関する情報を備えるよう動作させることにより、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、記録紙上の画像に影響を与えることなく、記録紙上の画像から容易に把握できるようになる。
【0028】
また、この発明では、画像形成を行う動作モードについて通常印刷モードであるか否かを判断するモード判断機能を備え、モードの判断結果に応じて、画像形成の分担に関する表示の表示位置もしくは表示の有無が異なるように動作させることにより、動作モードに応じて、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、記録紙上の画像から容易に把握できるようになる。
【0029】
また、この発明では、後処理により断裁される領域を検出する機能を備え、断裁される領域に、分担する画像形成装置に関する情報を備えるよう動作させることにより、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、断裁後に最終的に利用される記録紙上の画像に影響を与えることなく、記録紙上の画像から容易に把握できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施形態の画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態の画像形成装置の構成を示す構成図である。
【図3】本発明の実施形態の画像形成装置の動作を示す説明図である。
【図4】本発明の実施形態の画像形成装置の動作を示す説明図である。
【図5】本発明の実施形態の画像形成装置の動作を示す説明図である。
【図6】本発明の実施形態の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態の画像形成装置の動作を示す説明図である。
【図10】本発明の実施形態の画像形成装置の動作を示す説明図である。
【図11】本発明の実施形態の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態の画像形成装置の動作を示す説明図である。
【図15】本発明の実施形態の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施形態の画像形成装置の動作を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態(以下、実施形態)を詳細に説明する。
【0032】
〈画像形成装置、画像形成システムの構成〉
図1−3は本発明の実施の形態として、記録紙の表裏あるいは頁内のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置100,300が直列に接続された画像形成システム、またこの画像形成システムに使用される画像形成装置、について説明する。なお、ここでは、画像形成装置100と画像形成装置300との2台の画像形成装置が直列接続された状態を具体例として示すが、3台以上の画像形成装置が接続されていても良い。なお、直列とは、同じ記録紙について、前後の複数台の画像形成装置で続けて画像形成を行うことを意味している。
【0033】
ここでは、画像形成される記録紙を供給する給紙装置50、給紙装置50からの記録紙の表裏あるいは頁内のいずれかの領域を分担して画像形成する画像形成装置100、画像形成装置100で画像形成された記録紙に対して反転などの中処理を行ってから後段の画像形成装置300に供給する中処理装置200、中処理装置200からの記録紙の表裏あるいは頁内のいずれかの領域を分担して画像形成する画像形成装置300、画像形成装置100,300で画像形成された記録紙に各種後処理(パンチ処理、ステイプル処理、バインド処理など)を施す後処理装置400、が記録紙の流れに沿って直列接続されている。
【0034】
すなわち、画像形成装置100,300は、図2−3に示されるように、記録紙の流れに沿って直列接続されており、前段の画像形成装置100で一部の領域に画像形成がなされた記録紙を続けて後段の画像形成装置300に入力し、後段の画像形成装置300で記録紙の他の領域に画像形成を行う画像形成システムである。
【0035】
このような画像形成システムによれば、途中に配置された中処理装置200で記録紙を反転させることで、2台の画像形成装置100,300で記録紙の表裏それぞれを画像形成することで高速な出力が可能になるという利点がある。この場合、図3(a)のように、前段の画像形成装置100で記録紙に対して表面の画像を先に形成し、その記録紙を中処理装置200で反転し、更に、後段の画像形成装置300で記録紙に対して裏面の画像を形成することで、表面の画像が下向きになるフェイスダウンとして記録紙が出力される。また、この場合、図3(b)のように、前段の画像形成装置100で記録紙に対して裏面の画像を先に形成し、その記録紙を中処理装置200で反転し、更に、後段の画像形成装置300で記録紙に対して表面の画像を形成することで、表面の画像が上向きになるフェイスアップとして記録紙が出力される。なお、この実施形態では、記録紙において頁順で先になる第一面の画像を表面記録紙において頁順で後になる第二面の画像を裏面と呼ぶことにする。
【0036】
なお、以上のような記録紙の表面と裏面との分担以外にも、記録紙の同じ頁内の上下あるいは左右といった別領域を画像形成装置100,300で分担することも可能であるし、記録紙の同じ頁内での通常色と特色のような異なる色の画像形成を画像形成装置100,300で分担することも可能であるし、さらに、記録紙の同じ頁内での文字(階調なし画像)とイメージ(階調画像)のような異なる階調の画像形成を画像形成装置100,300で分担することも可能である。
【0037】
以下、画像形成システムについて、各装置の詳細構成を説明する。
【0038】
給紙装置50は、給紙装置50内の各部を制御する制御部51と、給紙先である画像形成装置100と通信するための通信部52と、蓄積されている転写紙を画像形成装置100が要求する所定タイミングで給紙する給紙部55と、を備えて構成されている。なお、後述する画像形成装置100からの制御によって給紙部55を直接動作させる場合には、制御部51を省略することが可能である。
【0039】
なお、ここでは、画像形成システム内において、画像形成装置100がマスター(親機)であり主導権を有し、画像形成装置300がスレーブ(子機)として従属の役割である場合を具体例とするが、この関係は逆であってもよい。
【0040】
画像形成装置100は、画像形成装置100内の各部を制御する制御部101と、接続されている他の装置と通信するための通信部102と、利用者による操作入力と画像形成装置100の状態とを行う操作表示部105と、画像形成する際の画像データや各種データを記憶する記憶部130と、画像形成に必要な各種画像処理を実行する画像処理部140と、画像形成命令と画像データとに基づいて画像形成を実行する画像形成部150と、を備えて構成されている。
【0041】
なお、制御部101は、複数の画像形成装置100,300の接続に基づいて、これら画像形成装置100,300で画像形成する際の分担を決定する分担決定部と、分担に応じた分担画像を生成して該分担画像を各画像形成装置100,300に振り分ける分担処理部と、記録紙において画像が形成されない余白領域(白紙となる領域、あるいは、後処理で断裁される領域など)を検出する余白検出部と、操作表示部105からの操作入力に応じて動作モード(図4参照:通常印刷、通常印刷+サンプル排紙、テストチャート印刷、サンプル出力)を決定するモード判断部、を構成している。
【0042】
また、画像形成の分担に関する表示については、画像形成部150による記録紙上の画像形成による分担画像近傍の表示と、分担領域との関係と画像形成装置に関する情報との操作表示部105による画像表示との、少なくとも一方を用いることができる。
【0043】
ここで、操作表示部105は、分担領域との関係と画像形成装置に関する情報とを表示パネルに画像表示することで、画像形成の分担に関する表示を行う表示部を構成している。なお、この際には、制御部101が、画像形成の分担に関する表示をする際の情報を生成している。
【0044】
また、画像形成部150は、記録紙上の画像形成による分担画像近傍に、画像形成の分担に関する表示をすることで、画像形成の分担に関する表示を行う表示部を構成している。なお、この際には、制御部101が、画像形成の分担に関する表示をする際の情報を生成している。
【0045】
中処理装置200は、中処理装置200内の各部を制御する制御部201と、処理の相手である画像形成装置100、300と通信するための通信部202と、前段の画像形成装置100で画像形成された記録紙に対して後段の画像形成装置300での記録紙反対面への画像形成に適する状態となるように記録紙反転などの中処理を行う中処理部205と、を備えて構成されている。なお、画像形成装置100からの制御によって中処理部205を直接動作させる場合には、制御部201を省略することが可能である。
【0046】
画像形成装置300は、画像形成装置300内の各部を制御する制御部301と、接続されている他の装置と通信するための通信部302と、利用者による操作入力と画像形成装置300の状態とを行う操作表示部305と、画像形成する際の画像データや各種データを記憶する記憶部330と、画像形成に必要な各種画像処理を実行する画像処理部340と、画像形成命令と画像データとに基づいて画像形成を実行する画像形成部350と、を備えて構成されている。
【0047】
また、画像形成の分担に関する表示については、画像形成部350による記録紙上の画像形成による分担画像近傍の表示と、分担領域との関係と画像形成装置に関する情報との操作表示部305による画像表示との、少なくとも一方を用いることができる。
【0048】
ここで、操作表示部305は、分担領域との関係と画像形成装置に関する情報とを表示パネルに画像表示することで、画像形成の分担に関する表示を行う表示部を構成している。また、画像形成部350は、記録紙上の画像形成による分担画像近傍に、画像形成の分担に関する表示をすることで、画像形成の分担に関する表示を行う表示部を構成している。なお、これらの際には、分担決定を行った画像形成装置100内の制御部101が画像形成の分担に関する表示をする際の情報を生成している。
【0049】
後処理装置400は、後処理装置400内の各部を制御する制御部401と、各装置と通信するための通信部402と、画像形成装置100,300で画像形成された記録紙に制御部401の制御に従って各種後処理(パンチ処理、ステイプル処理、バインド処理など)を施す後処理部405と、を備えて構成されている。なお、画像形成装置100あるいは画像形成装置300からの制御によって後処理部405を直接動作させる場合には、制御部401を省略することが可能である。
【0050】
〈画像形成装置、画像形成システムの動作〉
〈基本動作〉
画像形成システムの動作開始時において、制御部101は、図4に示す動作モード設定画面を操作表示部105に表示して、操作者からの動作モードの操作入力(図6中のa1〜a4のいずれか)を受け付ける(図6中のステップS101)。また、別途の設定あるいは操作入力により、両面画像形成/片面画像形成の操作入力を受け付ける(図6中のステップS101)。
【0051】
そして、制御部101は、操作表示部105での操作入力を参照し、まず、画像形成面が片面であるか両面であるかを判断する(図6中のステップS102)。
【0052】
ここで、片面画像形成であれば(図6中のステップS102で片面)、制御部101は操作表示部105での操作入力を参照し、実行すべき画像形成が、通常印刷,通常印刷+サンプル排紙,テストチャート印刷,サンプル出力,のいずれであるか判断する(図6中のステップS103)。
【0053】
片面であってテストチャート印刷あるいはサンプル出力であれば(図6中のステップS103でYES)、制御部101は、後述するテストチャート印刷あるいはサンプル出力のサブルーチン(図7−8)に従って制御を実行する(図6中のステップS105)。
【0054】
片面であって通常印刷あるいは通常印刷+サンプル排紙であれば(図6中のステップS103でNO)、制御部101は、後述する通常印刷のサブルーチン(図11−12)に従って制御を実行する(図6中のステップS106)。
【0055】
ここで、両面画像形成であれば(図6中のステップS102で両面)、制御部101は操作表示部105での操作入力を参照し、実行すべき画像形成が、通常印刷,通常印刷+サンプル排紙,テストチャート印刷,サンプル出力,のいずれであるか判断する(図6中のステップS104)。
【0056】
両面であってテストチャート印刷あるいはサンプル出力であれば(図6中のステップS104でYES)、制御部101は、後述するテストチャート印刷あるいはサンプル出力のサブルーチン(図7−8)に従って制御を実行する(図6中のステップS107)。
【0057】
両面であって通常印刷あるいは通常印刷+サンプル排紙であれば(図6中のステップS104でNO)、制御部101は、後述する通常印刷のサブルーチン(図11−12)に従って制御を実行する(図6中のステップS108)。
【0058】
〈サンプル出力動作(1)〉
以下、操作表示部105での操作入力が「サンプル出力」(図4のa4)であり、操作表示部105から操作入力信号を受けた制御部101が画像形成システムをサンプル出力(図6ステップS105、S107)として動作させる場合について説明する。ここで、サンプル出力とは、通常印刷と同様な画像データを使用し、サンプル出力として画像形成を行うことを意味している。
【0059】
まず、画像形成システムのサンプル出力の動作開始時において、制御部101は操作表示部105での操作入力を参照すると共に制御部301と通信を行い、画像形成する際の記録紙の面や領域での各画像形成装置の分担を決定し、制御部301に分担の決定結果を通知する(図7中のステップS211,S221)。
【0060】
ここで分担は、記録紙の表面と裏面との分担、記録紙の同じ頁内の上下あるいは左右といった別領域の分担、記録紙の同じ頁内での通常色と特色のような異なる色の分担、記録紙の同じ頁内での文字画像と階調画像のような異なる階調の分担、などが該当する。
【0061】
そして、制御部101は、サンプル出力に用いる画像データに含まれる余白領域を、記憶部130と画像処理部140の画像処理機能を用いて検出する(図7中のステップS212)。ここで、余白領域とは、記録紙において画像が形成されない領域であり、白紙となる領域、あるいは、後処理で断裁される領域などが該当し、分担する画像形成装置に関する情報を表示すべき領域である。
【0062】
たとえば、図5(a)のような画像データにおいては、図5(c)のように上部の領域が余白領域として検出される。また、図5(b)のような画像データにおいては、図5(d)のように下部の領域が余白領域として検出される。なお、分担する画像形成装置に関する情報を表示すべき領域であるため、一定以上の面積を有することが望ましい。また、1つの画像データにおいて複数の余白領域が検出される場合には、面積の大きいほうを検出することが望ましい。
【0063】
ここで、制御部101は、サンプル出力用の画像の余白領域に、分担に関する情報を付加して表示した状態の、サンプル出力用の分担画像を生成する(図7中のステップS213)。なお、この際には、制御部101は画像処理部140を用いて、画像形成装置100,300のいずれで画像形成を分担するかに応じて、図5(e)のe1や図5(f)のf1のように、担当する画像形成装置の情報を余白領域に付加する。なお、分担する画像形成装置の情報としては、直列接続されている画像形成装置100と画像形成装置300との区別に必要な情報であればよく、製造番号、ネットワーク上でのマシン名、IPアドレス、接続前後の順など、を用いることができる。そして、制御部101は、生成した分担画像を記憶部130に記憶させる。
【0064】
そして、制御部101は、余白領域に分担に関する情報を付加して表示した状態のサンプル出力用の分担画像を、画像形成装置100用と画像形成装置300用とに振り分ける(図7中のステップS214)。なお、この場合には、制御部101は、記憶部130に記憶されている分担画像について、画像形成装置100,300のいずれで画像形成するかに応じて、画像形成装置100用サンプル出力ジョブ、画像形成装置300用サンプル出力ジョブ、のように振り分けを行う。たとえば、表面の画像が下向きになるフェイスダウンとして記録紙を出力する場合には、記録紙の奇数頁を画像形成装置100が担当し、記録紙の偶数頁を画像形成装置300が担当する。表面の画像が上向きになるフェイスアップとして記録紙を出力する場合には、記録紙の偶数頁を画像形成装置100が担当し、記録紙の奇数頁を画像形成装置300が担当する。
【0065】
ここで、制御部101は、画像形成装置100用に振り分けられた分担画像については記憶部130に残し、一方、画像形成装置300用に振り分けられた分担画像については、記憶部130から読み出し、通信部102経由で画像形成装置300に向けて送信する(図7中のステップS215)。
【0066】
画像形成装置300では、通信部302経由で画像形成装置100から受信した分担画像を記憶部330に記憶するように制御部301が制御する(図7中のステップS222)。
【0067】
分担画像の送信と受信とについて完了したことが制御部101と制御部301との間で確認されると、制御部101と制御部301との指示により画像形成部150と画像形成部350とは同期した状態で、サンプル出力についての画像形成を開始する(図7中のステップS216,S223)。
【0068】
そして、生成された分担画像の全てについて、制御部101と制御部301との指示により画像形成部150と画像形成部350とでサンプル出力についての画像形成を実行する(図7中のステップS216〜S217,S223〜S224)。
【0069】
以上説明した実施形態では、記録紙のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置100,300が直列に接続された状態において、余白領域に分担に関する情報を付加して表示した状態のサンプル出力用の分担画像を生成して振り分けて画像形成しているため、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを容易に把握できる。この結果、画像形成装置100,300が直列に接続されて分担して画像形成する状態において、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを容易に把握することができるようになり、画像形成条件や画質など各種の設定変更を確実に行える。
【0070】
また、記録紙において画像が形成されない余白領域を検出する余白検出機能を備え、記録紙上の該当する分担領域の近傍であって余白領域に、分担する画像形成装置に関する情報を備えるようにしており、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、記録紙上の画像に影響を与えることなく、記録紙上の画像から容易に把握できる。
【0071】
また、記録紙上の該当する分担領域の近傍に分担する画像形成装置に関する情報を備えた分担画像を生成するようにしたことにより、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、記録紙上の画像から容易に把握できる。
【0072】
また、記録紙上の該当する分担領域の近傍に分担する画像形成装置に関する情報を備えた分担画像を生成するようにしたことにより、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、記録紙上の画像から容易に把握できる。
【0073】
なお、以上の説明において、記録紙に余白領域が存在しない場合には、分担する画像形成装置に関する情報が画像と重なる状態であっても、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、記録紙上の画像から把握できる。
【0074】
以上の説明では、画像形成システムがサンプル出力を実行する場合を具体例にして説明してきたが、テストチャート出力を実行する場合もサンプル出力の動作とほぼ同様に行うことができる。
【0075】
ここで、テストチャート出力とは、通常印刷の画像データの代わりに、画質などをチェックするために予め定められたテストチャートを使用し、テストチャート出力として画像形成を行うことを意味している。
【0076】
なお、このテストチャート出力を行う場合には、分担する画像形成装置に関する情報を余白に備えるように分担画像を生成する作業について、テストチャート出力を実行する以前に予め行っておくことが可能である。
【0077】
また、以上のサンプル出力やテストチャート出力において片面印刷を行う場合には、白紙面となる側では分担する画像形成装置の情報を表示することは要しない。すなわち、白紙面となる側では、分担する画像形成装置の情報の生成や画像形成を実行せず、白紙のまま通紙してもよい。
【0078】
〈サンプル出力動作(2)〉
以下、操作表示部105での操作入力が「サンプル出力」(図4のa4)であり、操作表示部105から操作入力信号を受けた制御部101が画像形成システムをサンプル出力(図6ステップS105、S107)として動作させる場合であって、分担する画像形成装置に関する情報を操作表示部105等に表示する場合の動作について、図8のフローチャートを参照して説明する。なお、既に図7で説明したサンプル出力動作(1)と同じ動作については、図8についても同じステップ番号を付し、重複した説明をできるだけ省略する。
【0079】
まず、画像形成システムのサンプル出力の動作開始時において、制御部101は操作表示部105での操作入力を参照すると共に制御部301と通信を行い、画像形成する際の記録紙の面や領域での各画像形成装置の分担を決定し、制御部301に分担の決定結果を通知する(図8中のステップS211,S221)。そして、制御部101は、サンプル出力に用いる画像データに含まれる余白領域を、記憶部130と画像処理部140の画像処理機能を用いて検出する(図8中のステップS212)。
【0080】
ここで、制御部101は、余白領域に分担に関する情報を付加して表示した状態のサンプル出力用の分担画像を生成する(図8中のステップS213’)。この際には、制御部101は画像処理部140を用いて、画像形成装置100,300のいずれで画像形成を分担するかに応じて、担当する画像形成装置の情報を余白領域に付加する。
【0081】
さらに、制御部101は、余白領域に分担に関する情報を付加して表示した状態のサンプル出力用の分担画像を生成する際に、分担に関する表示用情報を生成する(図8中のステップS213’)。
【0082】
なお、操作表示部105と操作表示部305のそれぞれに分担に関する画像表示を行う場合には、それぞれに対応した表示用情報を生成する。また、操作表示部105と操作表示部305のいずれか一方のみに分担に関する画像表示を行う場合には、それぞれの状況が一覧できる表示用情報を生成する。
【0083】
ここで、分担に関する表示用情報とは、記録紙の表裏の分担もしくは頁内の分担領域について、画像形成装置に関する情報と分担領域との関係を画像表示したものである。すなわち、画像形成装置100,300により画像形成された分担画像あるいは分担画像のサムネイル画像と、分担する画像形成装置に関する情報とを関連づけた情報であり、これによって、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、記録紙上の画像に影響を与えることなく、表示画面上の画像から容易に把握できるようになる。
【0084】
具体的な一例としては、操作表示部105に図9(a)、操作表示部305に図9(b)、のようにして、画像形成装置100,300それぞれで画像形成した画像をサムネイル画像(図9(a)のa、図9(b)のb)として表示する手法がある。
【0085】
また、別な具体的な一例としては、操作表示部105あるいは操作表示部305のいずれか一方に、図10のようにして、画像形成装置100,300それぞれで画像形成した画像をサムネイル画像(図10のa2とb2)として、画像形成装置のどちらが出力したかの情報(図10のa1とb1)を付加して表示する手法がある。このような画像表示をするため、表示用情報として、画像形成すべき画像データを縮小したサムネイル画像を画像処理部140で生成するように、制御部101が制御する。
【0086】
そして、制御部101は、余白領域に分担に関する情報を付加して表示した状態のサンプル出力用の分担画像と、分担に関する表示用情報とを、画像形成装置100用と画像形成装置300用とに振り分ける(図8中のステップS214)。なお、分担に関する表示用情報を操作表示部105のみで画像表示する場合には表示用情報を振り分けする必要はない。
【0087】
ここで、制御部101は、画像形成装置100用に振り分けられた分担画像と表示用情報については記憶部130に残し、一方、画像形成装置300用に振り分けられた分担画像と表示用情報については、記憶部130から読み出し、通信部102経由で画像形成装置300に向けて送信する(図8中のステップS215)。
【0088】
画像形成装置300では、通信部302経由で画像形成装置100から受信した分担画像と表示用情報とを記憶部330に記憶するように制御部301が制御する(図8中のステップS222)。
【0089】
分担画像の送信と受信とについて完了したことが制御部101と制御部301との間で確認されると、制御部101と制御部301との指示により画像形成部150と画像形成部350とは同期した状態で、サンプル出力についての画像形成を開始する(図8中のステップS216a,S223a)。この画像形成と並行して、制御部101の指示により、画像形成部150と画像形成部350との画像形成に同期した状態で、操作表示部105と操作表示部305に図9に示した表示用情報を画像表示するか、操作表示部105または操作表示部305の一方のみに図10に示した表示用情報を画像表示する(図8中のステップS216b,S223b)。
【0090】
そして、生成された分担画像の全てについて、制御部101と制御部301との指示により画像形成部150と画像形成部350とでサンプル出力についての画像形成を実行する(図8中のステップS216a〜S217,S223a〜S224)。
【0091】
以上説明した実施形態では、記録紙のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置100,300が直列に接続された状態において、余白領域に分担に関する情報を付加して表示した状態のサンプル出力用の分担画像を生成して振り分けて画像形成すると共に、分担に関する情報を操作表示部105または305に画像表示することにより、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを画像表示によって容易に把握できるようになる。
【0092】
この結果、画像形成装置100,300が直列に接続されて分担して画像形成する状態において、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを容易に把握することができるようになり、画像形成条件や画質など各種の設定変更を確実に行える。
【0093】
なお、以上の説明では、分担に関する情報を記録紙上と操作表示部との両方に表示するようにしているが、記録紙に対する表示をなくして操作表示部だけの表示であっても、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを容易に把握できる。
【0094】
〈通常印刷動作(1)〉
以下、操作表示部105での操作入力が「通常印刷」(図4のa1またはa2)であり、操作表示部105から操作入力信号を受けた制御部101が画像形成システムを通常印刷(図6ステップS106、S108)として動作させる場合について説明する。ここで、通常印刷とは、通常の画像データを使用した画像形成を行うことを意味している。なお、ここでは、通常印刷にサンプル排紙が付加された場合も含んで説明する。ここで、サンプル排紙とは、通常の画像形成を実行している途中に、一定期間ごとに、画像形成出力をサンプルとして排紙する処理である。
【0095】
まず、画像形成システムの通常印刷の動作開始時において、制御部101は操作表示部105での操作入力を参照すると共に制御部301と通信を行い、画像形成する際の記録紙の面や領域での各画像形成装置の分担を決定し、制御部301に分担の決定結果を通知する(図11中のステップS310,S320)。ここで分担の意味は、上述したサンプル出力(1)の場合と同じである。
【0096】
ここで、制御部101は、サンプル排紙の設定が有効(通常印刷+サンプル排紙)であるか否かを調べる(図11中のステップS311)。
【0097】
サンプル排紙の設定が有効であれば(図11中のステップS311でYES)、制御部101は、記憶部130に保存されている画像形成すべき画像データをコピーして、コピー画像データを作成して記憶部130に保存する(図11中のステップS312a)。
【0098】
また、制御部101は、通常印刷に用いる画像データに含まれる余白領域(図5参照)を、記憶部130と画像処理部140の画像処理機能を用いて検出する(図11中のステップS312b)。
【0099】
ここで、制御部101は、画像処理部140を用いて、通常印刷用の画像の余白領域に、分担に関する情報を付加して表示した状態の、サンプル排紙用の分担画像を生成する(図11中のステップS312c)。なお、このサンプル排紙用の分担画像は、ステップS312aで作成したコピー画像データから生成する。なお、この際には、画像形成装置100,300のいずれで画像形成を分担するかに応じて、担当する画像形成装置の情報を余白領域に付加する。また、分担する画像形成装置の情報の具体例は、上述したサンプル出力(1)の場合と同じである。
【0100】
そして、制御部101は、通常印刷用の画像と、余白領域に分担に関する情報を付加したサンプル排紙用の分担画像とを、画像形成装置100用と画像形成装置300用とに振り分ける(図11中のステップS313)。ここでは、通常印刷用の画像について、画像形成装置100で分担して画像形成する通常印刷用分担画像と画像形成装置300で分担して画像形成する通常印刷用分担画像とに振り分け、サンプル排紙用の分担画像について、画像形成装置100で分担して画像形成するサンプル排紙用分担画像と画像形成装置300で分担して画像形成するサンプル排紙用分担画像とに振り分る。
【0101】
ここで、制御部101は、画像形成装置100用に振り分けられた通常印刷用分担画像とサンプル排紙用分担画像については記憶部130に残し、画像形成装置300用に振り分けられた通常印刷用分担画像とサンプル排紙用分担画像については、記憶部130から読み出し、通信部102経由で画像形成装置300に向けて送信する(図11中のステップS314)。
【0102】
画像形成装置300では、通信部302経由で画像形成装置100から受信した通常印刷用分担画像とサンプル排紙用分担画像とを記憶部330に記憶するように制御部301が制御する(図11中のステップS321)。
【0103】
分担画像の送信と受信とについて完了したことが制御部101と制御部301との間で確認されると、制御部101と制御部301との指示により画像形成部150と画像形成部350とは同期した状態で、通常印刷についての画像形成を開始する。
【0104】
この画像形成を実行中に、制御部101は画像形成中にサンプル排紙のタイミングを監視している(図11中のステップS315)。ここで、サンプル排紙のタイミングでなく(図11中のステップS315でNO)、また、サンプル排紙の設定がなければ(図11中のステップS316でNO)、通常印刷用分担画像による通常の画像形成を行う(図11中のステップS317)ように、制御部101が画像形成部150を制御する。また、サンプル排紙のタイミングであって(図11中のステップS315でYES)、かつ、サンプル排紙の設定であれば(図11中のステップS316でYES)、サンプル排紙用分担画像による画像形成を行う(図11中のステップS318)ように、制御部101が画像形成部150を制御する。
【0105】
同様にして、この画像形成を実行中に、制御部301は画像形成中にサンプル排紙のタイミングを監視している(図11中のステップS322)。ここで、サンプル排紙のタイミングでなく(図11中のステップS322でNO)、また、サンプル排紙の設定がなければ(図11中のステップS323でNO)、通常印刷用分担画像による通常の画像形成を行う(図11中のステップS324)ように、制御部301が画像形成部350を制御する。また、サンプル排紙のタイミングであって(図11中のステップS322でYES)、かつ、サンプル排紙の設定であれば(図11中のステップS323でYES)、サンプル排紙用分担画像による画像形成を行う(図11中のステップS325)ように、制御部301が画像形成部350を制御する。
【0106】
そして、開始頁から終了頁までの全頁について、制御部101と制御部301との指示により画像形成部150と画像形成部350とで、サンプル排紙を含む通常印刷についての画像形成を実行する(図11中のステップS315〜S319,S322〜S326)。
【0107】
以上説明した実施形態では、記録紙のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置100,300が直列に接続された状態において、サンプル排紙を含む通常印刷を実行する際に、余白領域に分担に関する情報を付加して表示した状態のサンプル排紙用の分担画像を生成して振り分けて画像形成しているため、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、通常印刷に影響を与えずにサンプル排紙の記録紙から容易に把握できる。この結果、画像形成装置100,300が直列に接続されて分担して画像形成する状態において、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを容易に把握することができるようになり、画像形成条件や画質など各種の設定変更を確実に行える。
【0108】
また、記録紙において画像が形成されない余白領域を検出する余白検出機能を制御部101が備え、記録紙上の該当する分担領域の近傍であって余白領域に、分担する画像形成装置に関する情報を備えるようにしており、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、記録紙上の画像に影響を与えることなく、記録紙上の画像から容易に把握できる。
【0109】
また、記録紙上の該当する分担領域の近傍に分担する画像形成装置に関する情報を備えた分担画像を生成するようにしたことにより、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、記録紙上の画像から容易に把握できる。
【0110】
また、以上の通常印刷やテストチャート出力において片面印刷を行う場合には、白紙面となる側では分担する画像形成装置の情報を表示することは要しない。すなわち、白紙面となる側では、分担する画像形成装置の情報の生成や画像形成を実行せず、白紙のまま通紙してもよい。
【0111】
また、通常印刷モードであるか否かを判断するモード判断機能を制御部101が備えた場合に、通常印刷モードであると判断された場合には分担に関する情報を備えず、通常印刷モード以外であると判断された場合には分担に関する情報を余白領域に備えるようにすることにより、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、通常印刷モードでの記録紙上の画像に一切影響を与えることなく、記録紙上の画像から容易に把握できるようになる。
【0112】
また、通常印刷モードであるか否かを判断するモード判断機能を制御部101が備えた場合に、通常印刷モードであると判断された場合には分担に関する情報を余白領域に備え、通常印刷モード以外であると判断された場合には分担に関する情報を任意の位置に備えるようにすることにより、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、通常印刷モードでの記録紙上の画像に影響を与えることなく、記録紙上の画像から容易に把握できるようになる。
【0113】
〈通常印刷動作(2)〉
以下、画像形成システムが通常印刷(図6ステップS106、S108)である場合であって、分担する画像形成装置に関する情報を操作表示部105等に表示する場合の動作について、図12のフローチャートを参照して説明する。なお、既に図11で説明した通常印刷動作(1)と同じ動作については、図12についても同じステップ番号を付し、重複した説明をできるだけ省略する。
【0114】
まず、画像形成システムの通常印刷の動作開始時において、制御部101は操作表示部105での操作入力を参照すると共に制御部301と通信を行い、画像形成する際の記録紙の面や領域での各画像形成装置の分担を決定し、制御部301に分担の決定結果を通知する(図12中のステップS310,S320)。ここで、制御部101は、サンプル排紙の設定が有効(通常印刷+サンプル排紙)であるか否かを調べる(図12中のステップS311)。
【0115】
サンプル排紙の設定が有効であれば(図12中のステップS311でYES)、制御部101は、記憶部130に保存されている画像形成すべき画像データをコピーして、コピー画像データを作成して記憶部130に保存する(図12中のステップS312a)。また、制御部101は、通常印刷に用いる画像データに含まれる余白領域(図5参照)を、記憶部130と画像処理部140の画像処理機能を用いて検出する(図12中のステップS312b)。ここで、制御部101は、画像処理部140を用いて、通常印刷用の画像の余白領域に、分担に関する情報を付加して表示した状態の、サンプル排紙用の分担画像を生成する(図12中のステップS312c’)。なお、このサンプル排紙用の分担画像は、ステップS312aで作成したコピー画像データから生成する。
【0116】
さらに、制御部101は、サンプル排紙に関連して、余白領域に分担に関する情報を付加して表示した状態の分担画像を生成する際に、分担に関する表示用情報を生成する(図12中のステップS312c’)。なお、操作表示部105と操作表示部305の一方で表示するか両方で表示するかによって、サンプル出力(2)の場合と同様に、図9または図10のような、対応した表示用情報を生成する。
【0117】
そして、制御部101は、通常印刷用の画像と、余白領域に分担に関する情報を付加したサンプル排紙用の分担画像とを、画像形成装置100用と画像形成装置300用とに振り分ける(図12中のステップS313)。また、サンプル排紙について分担に関する表示用情報を画像表示する場合には、この表示用情報についても振り分ける。
【0118】
ここで、制御部101は、画像形成装置100用に振り分けられた通常印刷用分担画像とサンプル排紙用分担画像と表示用情報については記憶部130に残し、画像形成装置300用に振り分けられた通常印刷用分担画像とサンプル排紙用分担画像と表示用情報については、記憶部130から読み出し、通信部102経由で画像形成装置300に向けて送信する(図12中のステップS314)。
【0119】
画像形成装置300では、通信部302経由で画像形成装置100から受信した通常印刷用分担画像とサンプル排紙用分担画像と表示用情報とを記憶部330に記憶するように制御部301が制御する(図12中のステップS321)。
【0120】
分担画像の送信と受信とについて完了したことが制御部101と制御部301との間で確認されると、制御部101と制御部301との指示により画像形成部150と画像形成部350とは同期した状態で、通常印刷についての画像形成を開始する。
【0121】
この画像形成を実行中に、制御部101は画像形成中にサンプル排紙のタイミングを監視している(図12中のステップS315)。ここで、サンプル排紙のタイミングでなく(図12中のステップS315でNO)、また、サンプル排紙の設定がなければ(図12中のステップS316でNO)、通常印刷用分担画像による通常の画像形成を行う(図12中のステップS317)ように、制御部101が画像形成部150を制御する。
【0122】
また、サンプル排紙のタイミングであって(図12中のステップS315でYES)、かつ、サンプル排紙の設定であれば(図12中のステップS316でYES)、サンプル排紙用分担画像による画像形成を行う(図12中のステップS318a)ように、制御部101が画像形成部150を制御する。
【0123】
そして、このサンプル排紙用の画像形成と並行して、制御部101の指示により、画像形成部150との画像形成に同期した状態で、操作表示部105に図9に示した表示用情報を画像表示するか、操作表示部105のみに図10に示した表示用情報を画像表示する(図12中のステップS318b)。
【0124】
同様にして、この画像形成を実行中に、制御部301は画像形成中にサンプル排紙のタイミングを監視している(図12中のステップS322)。ここで、サンプル排紙のタイミングでなく(図12中のステップS322でNO)、また、サンプル排紙の設定がなければ(図12中のステップS323でNO)、通常印刷用分担画像による通常の画像形成を行う(図12中のステップS324)ように、制御部301が画像形成部350を制御する。また、サンプル排紙のタイミングであって(図12中のステップS322でYES)、かつ、サンプル排紙の設定であれば(図12中のステップS323でYES)、サンプル排紙用分担画像による画像形成を行う(図12中のステップS325a)ように、制御部301が画像形成部350を制御する。
【0125】
そして、このサンプル排紙用の画像形成と並行して、制御部301の指示により、画像形成部350との画像形成に同期した状態で、操作表示部305に図9に示した表示用情報を画像表示するか、操作表示部305のみに図10に示した表示用情報を画像表示する(図12中のステップS325b)。
【0126】
そして、開始頁から終了頁までの全頁について、制御部101と制御部301との指示により画像形成部150と画像形成部350とで、サンプル排紙を含む通常印刷についての画像形成を実行する(図12中のステップS315〜S319,S322〜S326)。
【0127】
以上説明した実施形態では、記録紙のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置100,300が直列に接続された状態において、サンプル排紙を含む通常印刷を実行する際に、余白領域に分担に関する情報を付加して表示した状態のサンプル排紙用の分担画像を生成して振り分けて画像形成しており、さらに、分担に関する情報を操作表示部105または305に画像表示することにより、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを画像表示によって容易に把握できるようになる。
【0128】
この結果、画像形成装置100,300が直列に接続されて分担して画像形成する状態において、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを容易に把握することができるようになり、画像形成条件や画質など各種の設定変更を確実に行える。
【0129】
なお、以上の説明では、分担に関する情報を記録紙上と操作表示部との両方に表示するようにしているが、記録紙に対する表示をなくして操作表示部だけの表示であっても、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを容易に把握できる。
【0130】
なお、以上の説明では、サンプル排紙用の分担画像の画像形成の際に分担に関する表示用情報を画面表示するようにしているが、これに限られず、通常画像形成とサンプル排紙の両方で分担に関する表示用情報を画面表示するようにしてもよい。
【0131】
〈通常印刷動作(3)〉
以下、画像形成システムが通常印刷(図6ステップS106、S108)である場合であって、上述した通常印刷動作(1)と通常印刷動作(2)におけるサンプル排紙用画像形成(図11中のステップS318,S325、図12中のステップS318a,S325a)の変形動作例について説明する。なお、サンプル排紙用画像形成以外の部分は、図11と図12とで説明した通りである。
【0132】
まず、画像形成システムが通常印刷(図6ステップS106、S108)であって、通常印刷動作(1)と通常印刷動作(2)におけるサンプル排紙用画像形成として、画像形成装置100ではサンプル排紙用分担画像による画像形成を行うように制御部101が画像形成部150を制御し、画像形成装置300ではサンプル排紙用分担画像による画像形成を行うように制御部301が画像形成部350を制御する(図13中のステップS401)。
【0133】
そして、サンプル排紙用に画像形成された記録紙が排紙された後に、制御部101は画像形成装置100の動作を中断させ、制御部301は画像形成装置300の動作を中断させる(図13中のステップS402)。なお、この場合に、サンプル排紙用の記録紙を排紙後に画像形成装置の動作を中断させるため、制御部101は、サンプル排紙用画像形成中において直後の通常の画像形成を行うための記録紙の給紙を止めておく。
【0134】
ここで、制御部101は、画像形成を中断した状態において、図14に示すサンプル排紙確認画面を操作表示部105に表示して、操作者からの確認の操作入力(図14中のa1〜a2のいずれか)を受け付ける。
【0135】
ここで、操作者は、サンプル排紙された記録紙に形成された画像を確認してから、補正なしで画像形成再開(図14中のa1)か、補正実行(図14中のa2)かを判断してから操作表示部105に入力することができる。
【0136】
画像形成装置にて大量の画像形成を実行している場合には、大量の画像形成を実行したことや、画像形成中の環境影響などによって、画質が初期状態とは変化することがある。このように変化が生じた場合でも、サンプル排紙用画像形成の記録紙から画質を確認することができる。また、画質を確認して必要に応じて補正実行を選択することもできる。
【0137】
操作者から操作表示部105に対して画像形成再開の操作入力(図14のa1)があれば(図13中のステップS403でYES)、制御部101は制御部301と通信を行い、メインのフローチャートの処理(図11ステップS318及びS325以降、図12ステップS318a及びS325a以降)に戻る(図13中のステップS405、リターン)。
【0138】
一方、操作者から操作表示部105に対して補正実行の操作入力(図14のa2)があれば(図13中のステップS403でNO)、制御部101は制御部301と通信を行い、濃度補正やカラーバランス補正などの各部の補正を実行する(図13中のステップS404)。なお、この補正については、自動的に実行される補正であっても、補正項目や補正値が手動で指定される補正であっても、どちらでもよい。また、このための更なる選択画面が存在していてもよい。
【0139】
そして、補正が完了した後に、制御部101は制御部301と通信を行い、メインのフローチャートの処理(図11ステップS318及びS325以降、図12ステップS318a及びS325a以降)に戻る(図13中のステップS405、リターン)。
【0140】
以上のように、画像形成動作を一時的に中断して、サンプル排紙された記録紙を操作者に確認させて、画像形成動作再開か補正実行かを選択させることで、サンプル排紙用画像形成の記録紙から画質を確認することができ、画質を確認して必要に応じて補正実行を選択することができる。
【0141】
〈通常印刷動作(4)〉
以下、画像形成システムが通常印刷(図6ステップS106、S108)である場合であって、上述した通常印刷動作(1)と通常印刷動作(2)におけるサンプル排紙用画像形成(図11中のステップS318,S325、図12中のステップS318a,S325a)の他の変形動作例について説明する。なお、サンプル排紙用画像形成以外の部分は、図11と図12とで説明した通りである。
【0142】
まず、画像形成システムが通常印刷(図6ステップS106、S108)であって、通常印刷動作(1)と通常印刷動作(2)におけるサンプル排紙用画像形成として、画像形成装置100ではサンプル排紙用分担画像による画像形成を行うように制御部101が画像形成部150を制御し、画像形成装置300ではサンプル排紙用分担画像による画像形成を行うように制御部301が画像形成部350を制御する(図15中のステップS501)。
【0143】
そして、サンプル排紙用に画像形成された記録紙が排紙された後に、制御部101は画像形成装置100の動作を中断させ、制御部301は画像形成装置300の動作を中断させる(図15中のステップS502)。なお、この場合に、サンプル排紙用の記録紙を排紙後に画像形成装置の動作を中断させるため、制御部101は、サンプル排紙用画像形成中において直後の通常の画像形成を行うための記録紙の給紙を止めておく。
【0144】
ここで、制御部101は、画像形成を中断した状態において、図16(a)に示すサンプル排紙確認画面[1]を操作表示部105に表示して、操作者からの確認の操作入力(図16中のa1〜a2のいずれか)を受け付ける。
【0145】
ここで、操作者は、サンプル排紙された記録紙に形成された画像を確認してから、補正無しで画像形成再開(図16(a)中のa1)か、補正実行後にサンプル排紙(図16(a)中のa2)か、を判断してから操作表示部105に入力することができる。
【0146】
画像形成装置にて大量の画像形成を実行している場合には、大量の画像形成を実行したことや、画像形成中の環境影響などによって、画質が初期状態とは変化することがある。このように変化が生じた場合でも、サンプル排紙用画像形成の記録紙から画質を確認することができる。そして、画質を確認し、補正実行し、さらに補正後の画質を確認することもできる。
【0147】
操作者から操作表示部105に対して画像形成再開の操作入力(図16(a)のa1)があれば(図15中のステップS503でYES)、制御部101は制御部301と通信を行い、メインのフローチャートの処理(図11ステップS318及びS325以降、図12ステップS318a及びS325a以降)に戻る(図15中のステップS508、リターン)。
【0148】
一方、操作者から操作表示部105に対して補正実行とサンプル出力の操作入力(図16(a)のa2)があれば(図15中のステップS503でNO)、制御部101は制御部301と通信を行い、濃度補正やカラーバランス補正などの各部の補正を実行する(図15中のステップS504)。なお、この補正については、自動的に実行される補正であっても、補正項目や補正値が手動で指定される補正であっても、どちらでもよい。また、このための更なる選択画面が存在していてもよい。
【0149】
そして、補正実行後に、画像形成中断を一時的に解除し、サンプル排紙用画像形成として、画像形成装置100ではサンプル排紙用分担画像による画像形成を行うように制御部101が画像形成部150を制御し、画像形成装置300ではサンプル排紙用分担画像による画像形成を行うように制御部301が画像形成部350を制御する(図15中のステップS505)。
【0150】
そして、サンプル排紙用に画像形成された記録紙が排紙された後に、制御部101は画像形成装置100の動作を中断させ、制御部301は画像形成装置300の動作を中断させる(図15中のステップS506)。なお、この場合に、サンプル排紙用の記録紙を排紙後に画像形成装置の動作を中断させるため、制御部101は、サンプル排紙用画像形成中において直後の通常の画像形成を行うための記録紙の給紙を止めておく。
【0151】
ここで、制御部101は、画像形成を中断した状態において、図16(b)に示すサンプル排紙確認画面[2]を操作表示部105に表示して、操作者からの確認の操作入力(図16(b)中のb1〜b2のいずれか)を受け付ける。
【0152】
ここで、操作者は、サンプル排紙された記録紙に形成された画像を確認してから、画像形成再開(図16(b)中のb1)か、更に補正実行後にサンプル排紙(図16(b)中のb2)か、を判断してから操作表示部105に入力することができる。
【0153】
操作者から操作表示部105に対して画像形成再開の操作入力(図16(b)のb1)があれば(図15中のステップS507でYES)、制御部101は制御部301と通信を行い、メインのフローチャートの処理(図11ステップS318及びS325以降、図12ステップS318a及びS325a以降)に戻る(図15中のステップS508、リターン)。
【0154】
一方、操作者から操作表示部105に対して補正実行とサンプル出力の操作入力(図16(b)のb2)があれば(図15中のステップS507でNO)、制御部101は制御部301と通信を行い、濃度補正やカラーバランス補正などの各部の補正を実行し(図15中のステップS504)、以上の処理を画像形成再開(図15中のステップS507でYES)になるまで繰り返す。そして、操作者から操作表示部105に対して画像形成再開の操作入力(図16(b)のb1)があれば(図15中のステップS507でYES)、制御部101は制御部301と通信を行い、メインのフローチャートの処理(図11ステップS318及びS325以降、図12ステップS318a及びS325a以降)に戻る(図15中のステップS508、リターン)。
【0155】
以上のように、画像形成動作を一時的に中断して、サンプル排紙された記録紙を操作者に確認させて、画像形成動作再開か補正実行かを選択させ、補正実行の場合には補正実行後にサンプル排紙された記録紙を操作者に確認させて、画像形成動作再開か補正実行かを選択させることで、サンプル排紙用画像形成の記録紙から画質を確認することができ、画質を確認して必要に応じて補正実行を選択することができ、満足のいく状態にまで補正を繰り返してから画像形成を再開することが可能になる。
【0156】
〈その他の実施形態(1)〉
なお、以上の説明において、記録紙に余白領域が存在しないか著しく小さい場合には、サンプル出力あるいはサンプル排紙であれば、分担する画像形成装置に関する情報が本来の画像と重なる状態であってもよく、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、記録紙上の画像から把握できる。
【0157】
〈その他の実施形態(2)〉
なお、以上の説明において、記録紙に余白領域が存在する場合には記録紙に分担する画像形成に関する情報を表示し、記録紙に余白領域が存在しないか著しく小さい場合には記録紙に表示せずに操作表示部による画像表示に切り替えるようにしても良い。
【0158】
〈その他の実施形態(3)〉
また、画像形成を行う動作モードについて通常印刷モードであるか否かを判断するモード判断機能を備えた場合に、通常印刷モードであると判断された場合には分担に関する情報を余白領域に備え、通常印刷モード以外であると判断された場合には分担に関する情報を任意の位置に備えるように動作させることにより、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、通常印刷モードでの記録紙上の画像に影響を与えることなく、記録紙上の画像から容易に把握できるようになる。
【0159】
〈その他の実施形態(4)〉
また、以上の説明において、後処理装置400に断裁機能を備え、さらに、後処理により断裁される領域を検出する機能を備えた場合に、断裁される領域に、分担する画像形成装置に関する情報を備えるよう動作させることにより、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、断裁後に最終的に利用される記録紙上の画像に影響を与えることなく、記録紙上の画像から容易に把握できるようになる。この場合には、サンプル出力やサンプル排紙だけでなく、通常印刷の記録紙であっても通常印刷モードでの記録紙上の画像に影響を与えることなく、記録紙上の画像から容易に把握できるようになる。
【0160】
〈その他の実施形態(5)〉
一般的なカラー画像形成装置では、イエローY,マゼンタM,シアンC,ブラックKの4色のトナーを用いて画像形成を行うように構成されているものが多い。そして、これら一般的な色以外の特色あるいはスポットカラーと呼ばれる色を画像形成に用いることもある。
【0161】
そこで、異なる色の組合せを有する画像形成装置100,300が同一の記録紙に対して画像形成するように直列に接続された場合には、各画像形成装置がどの色で画像形成を行っているかの情報を記録紙の余白部分に表示することで、どの画像形成装置がどの部分の画像形成を担当しているかを、記録紙上の画像から把握できる。
【符号の説明】
【0162】
50 給紙装置
100 画像形成装置
101 制御部
102 通信部
105 操作表示部
130 記憶部
140 画像処理部
150 画像形成部
200 中処理装置
300 画像形成装置
301 制御部
302 通信部
305 操作表示部
330 記憶部
340 画像処理部
350 画像形成部
400 後処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録紙のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置が直列に接続された画像形成システムであって、
前記画像形成装置の接続に基づいて画像形成する際の分担を決定する分担決定部と、
前記分担に応じた分担画像を生成して該分担画像を各画像形成装置に振り分ける分担処理部と、
前記分担処理部により振り分けられた分担画像を記録紙に形成する画像形成部と、
前記分担画像に応じて画像形成の分担に関する表示を行う表示部と、
を備えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記表示部は、前記記録紙の表裏の分担もしくは頁内の分担領域について、前記画像形成装置に関する情報と前記分担領域との関係を画像表示する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記表示部は、前記記録紙の表裏の分担もしくは頁内の分担領域について、前記記録紙上の該当する分担領域の近傍に分担する前記画像形成装置に関する情報を備えた前記分担画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記記録紙において画像が形成されない余白領域を検出する余白検出部を更に備え、
前記表示部は、前記記録紙上の該当する分担領域の近傍であって前記余白領域に、分担する前記画像形成装置に関する情報を備える、
ことを特徴とする請求項3記載の画像形成システム。
【請求項5】
画像形成を行う動作モードについて通常印刷モードであるか否かを判断するモード判断部を更に備え、
前記表示部は、前記モード判断部の判断結果に応じて、画像形成の分担に関する表示の表示位置もしくは表示の有無を変更する、
ことを特徴とする請求項4記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記余白検出部は、後処理により断裁される領域を検出する、
ことを特徴とする請求項4−5に記載の画像形成システム。
【請求項7】
記録紙のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置が直列に接続された画像形成システムにおいて使用され、画像形成する際の分担に応じた分担画像を形成する画像形成装置であって、
前記画像形成装置の接続に基づいて画像形成する際の分担を決定する分担決定部と、
前記分担に応じた分担画像を生成して該分担画像を各画像形成装置に振り分ける分担処理部と、
前記分担処理部により振り分けられた分担画像を記録紙に形成する画像形成部と、
前記分担画像に応じて画像形成の分担に関する表示を行う表示部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記表示部は、前記記録紙の表裏の分担もしくは頁内の分担領域について、前記画像形成装置に関する情報と前記分担領域との関係を画像表示する、
ことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記表示部は、前記記録紙の表裏の分担もしくは頁内の分担領域について、前記記録紙上の該当する分担領域の近傍に分担する前記画像形成装置に関する情報を備えた前記分担画像を生成する、
ことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記記録紙において画像が形成されない余白領域を検出する余白検出部を更に備え、
前記表示部は、前記記録紙上の該当する分担領域の近傍であって前記余白領域に、分担する前記画像形成装置に関する情報を備える、
ことを特徴とする請求項9記載の画像形成装置。
【請求項11】
画像形成を行う動作モードについて通常印刷モードであるか否かを判断するモード判断部を更に備え、
前記表示部は、前記モード判断部の判断結果に応じて、画像形成の分担に関する表示の表示位置もしくは表示の有無を変更する、
ことを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記余白検出部は、後処理により断裁される領域を検出する、
ことを特徴とする請求項10−11に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−45750(P2012−45750A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−187942(P2010−187942)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】