画像形成装置および画像形成装置の制御方法
【課題】ビルドジョブ設定時に、同一排紙先に出力できるように印刷条件を設定させ、排紙先を決定してユーザーの作業効率を向上させる。
【解決手段】ジョブの印刷に必要な全原稿束を複数の原稿束に分割して読み込み、分割された原稿束毎に、画像データを印刷出力する画像形成装置であって、印刷機能に対する排紙先の「可」/「否」を示す排紙条件リストを保持し、前記排紙条件リストの「可」である排紙先に当該ジョブを排紙するように判断し、排紙を実行させる排紙先判断部408を備える。
【解決手段】ジョブの印刷に必要な全原稿束を複数の原稿束に分割して読み込み、分割された原稿束毎に、画像データを印刷出力する画像形成装置であって、印刷機能に対する排紙先の「可」/「否」を示す排紙条件リストを保持し、前記排紙条件リストの「可」である排紙先に当該ジョブを排紙するように判断し、排紙を実行させる排紙先判断部408を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビルドジョブ機能を有する複写機などの画像形成装置および画像形成装置の制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタル複写機などにおいて、ユーザーが印刷終了後に手作業で複数の印刷物をまとめて部を作成する作業負荷を減らすことを目的として、同一排紙先に複数の印刷条件で出力した印刷物を排紙する機能がある。このような印刷ジョブに関する従来の技術として、複数ページの画像データを含む印刷ジョブの印刷条件を部分的に変更可能にする印刷装置が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。また、ビルドジョブの作成を途中で一次中断できる。中断中はハードディスクの使用画面を削除できないようにする。印刷は開始しない画像形成装置が開示されている(たとえば、特許文献2参照)。また、2つ以上の印刷ジョブに1冊子を構成するための条件を付与することでグループジョブを設定し、画像処理装置でグループジョブ内の印刷ジョブを一連のジョブとして処理することが開示されている(たとえば、特許文献3参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記に示されるような従来の技術にあっては、印刷ジョブを実行する際に、同一排紙先に出力ができない印刷条件の組み合わせがあるため、実際に複数の印刷条件で出力しようとした場合に、複数排紙先に出力がされたり、どの印刷条件を解除すれば同一排紙先に出力が行えるのかが分かりにくいことがあった。そのため試し印刷実行で出力仕上がりの確認を行うことで用紙の無駄が発生したり、複数の排紙先への出力をすることで本来目的としていた作業負荷の軽減にならない状況が発生するといった問題点があった。
【0004】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ビルドジョブ設定時に、同一排紙先に出力できるように印刷条件を設定させ、排紙先を決定してユーザーの作業効率を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、1ジョブの印刷に必要な全原稿束を複数の原稿束に分割して読み込み、分割された原稿束毎に、画像データを印刷出力する画像形成装置であって、印刷機能に対する排紙先の「可」/「否」を示す排紙条件リストを保持し、前記排紙条件リストの「可」である排紙先に当該ジョブを排紙するように判断し、排紙を実行させる排紙先判断手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明にかかる画像形成装置は、印刷機能に対する排紙先の「可」/「否」を示す排紙条件リストを保持し、前記排紙条件リストの「可」である排紙先に当該ジョブを排紙するように判断し、排紙を実行させるため、ユーザーの作業効率を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、この実施の形態にかかるリングバインダなしの画像形成システムの全体構成の一例を示す説明図である。
【図2】図2は、この実施の形態にかかるリングバインダあり時の画像形成システムの全体構成の一例を示す説明図である。
【図3】図3は、図1におけるシステム構成の場合の操作パネルの一例を示す説明図である。
【図4】図4は、図2におけるシステム構成の場合の操作パネルの一例を示す説明図である。
【図5】図5は、画像形成装置全体の制御系の構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、図5における制御部の構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、この実施の形態にかかる印刷条件リスト例を示す図表である。
【図8】図8は、図1のシステム構成における排紙条件リスト例を示す図表である。
【図9】図9は、図2のシステム構成における排紙条件リスト例を示す図表である。
【図10】図10は、この実施の形態にかかる排紙可否情報リスト例を示す図表である。
【図11】図11は、ビルドジョブ時の排紙先優先順を設定する画面例を示す説明図である。
【図12】図12は、ジョブに使用する機能選択時の操作画面例を示す説明図である。
【図13】図13は、ビルドジョブ機能設定時の印刷動作の一例を示すフローチャートである。
【図14】図14は、ビルドジョブ機能設定時の印刷動作の別の一例を示すフローチャートである。
【図15】図15は、かかる複合機(画像形成装置)のハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置および画像形成装置の制御方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0009】
(実施の形態)
図1は、この実施の形態にかかるリングバインダなしの画像形成システムの全体構成の一例を示す説明図である。このシステムでは、画像形成装置の用紙排紙口後段に、フィニッシャ100が連結されている。自動原稿送り装置(以後ADF)1にある、原稿台2に原稿の画像面を上にして置かれた原稿束は、一番上の原稿から給送ローラ3、給送ベルト4によってコンタクトガラス6上の所定の位置に給送される。読み取りユニット50によってコンタクトガラス6上の原稿の画像データを読み取り後、読み取りが終了した原稿は、給送ベルト4及び排送ローラ5によって排出される。さらに、原稿セット検知7にて原稿台2に次の原稿が有ることを検知した場合、前原稿と同様にコンタクトガラス6上に給送される。給送ローラ3、給送ベルト4、排送ローラ5はモータによって駆動される。
【0010】
第1トレイ8、第2トレイ9、第3トレイ10に積載された用紙は、各々第1給紙装置11、第2給紙装置12、第3給紙装置13によって給紙され、縦搬送ユニット14によって感光体15に当接する位置まで搬送される。読み取りユニット50にて読み込まれた画像データは、書き込みユニット57からのレーザーによって感光体15に書き込まれ、現像ユニット27を通過することによってトナー像が形成される。そして、用紙は感光体15の回転と等速で搬送ベルト16によって搬送されながら、感光体15上のトナー像が転写される。その後、定着ユニット17にて画像を定着させ、排紙ユニット18によって後段の装置に排出される。
【0011】
後処理装置のフィニシャ100は、搬送された用紙を、入口ローラ120で受け入れ、パンチユニット121を経由し、通常排紙ローラ102方向と、ステープル処理部方向に導くことができる。切り替え板101を上に切り替えることにより、搬送ローラ103を経由して通常排紙トレイ104側に排紙することができる。また、切り替え板101を下方向に切り替えることで、搬送ローラ105、107を経由して、ステープル台108に搬送することができる。パンチユニット121は、用紙の所定位置(用紙後端部)に穿孔を行う。
【0012】
ステープル台108に積載された用紙は、一枚排紙去れるごとに紙揃え用のジョガー109によって、紙端面が揃えられ、一部のコピー完了と共にステープラ106によって綴じられる。ステープラ106で綴じられた用紙群は自重によって、ステープル完了排紙トレイ110に収納される。
【0013】
一方、通常の排紙トレイ104は前後に移動可能な排紙トレイである。前後に移動可能な排紙トレイ部104は、原稿毎、あるいは、画像メモリによってソーティングされたコピー部毎に、前後に移動し、簡易的に排出されてくるコピー紙を仕分けるものである。
【0014】
画像形成装置の原稿読み取りから、画像の書き込みまでを説明する。読み取りユニット50は、原稿を載置するコンタクトガラス6と光学走査系で構成されており、光学走査系には、露光ランプ51、第1ミラー52、レンズ53、CCDイメージセンサ54等々で構成されている。露光ランプ51及び第1ミラー52は図示しない第1キャリッジ上に固定され、第2ミラー55および第3ミラー56は図示しない第1キャリッジ上に固定されている。原稿像を読み取るときには、光路長が変わらないように、第1キャリッジ第2キャリッジとが2対1の相対速度で機械的に走査される。この光学走査系は、図示しないスキャナ駆動モータにて駆動される。原稿画像は、CCDイメージセンサ54によって読み取られ、電気信号に変換されて処理される。書き込みユニット57はレーザ出力ユニット58、結像レンズ59、ミラー60で構成され、レーザ出力ユニット58の内部には、レーザ光源であるレーザダイオードおよびモータによって高速で定速回転する多角形ミラー(ポリゴンミラー)が備わっている。書き込みユニット57から出力されるレーザ光が、画像作像系の感光体ドラム15に照射される。図示しないが感光体ドラム15の一端近傍のレーザビームを照射される位置に、主走査同期信号を発生するビームセンサが配置されている。
【0015】
図2は、この実施の形態にかかるリングバインダあり時の画像形成システムの全体構成の一例を示す説明図である。このシステムでは、図1のシステム構成に対して、画像形成装置とフィニッシャの間にリングバインド製本装置300が配置され、画像形成装置の用紙排紙口の後段に、リングバインド製本装置300、フィニッシャ100の順に連結されている。この図2のシステム構成は図1のシステム構成とリングバインド製本装置300の部分が異なるので、他の装置は図1と同一符号を付し、その重複説明は省略する。
【0016】
リングバインド製本装置300は、複数枚の用紙にパンチ穴を開けてリング部材を通すことにより製本するユニットである。製本された用紙は、排紙部301に排紙される。排紙部301には前面にドアがあり、ドアを開けることによって積載された用紙を取り出すことができる。排紙部301には、ドア開センサ302と用紙有無センサ303が備わっており、それぞれドアが開いている状態と、用紙の有無を検知することができる。
【0017】
図3は、図1におけるシステム構成の場合の操作パネル405の一例を示す説明図である。操作パネル405の各種モードキー、表示キーを介して白黒/カラーなどのカラーモードや両面/片面、パンチ、ステープルなどの印刷モードの指定を行うことができる。また、ビルドジョブ機能を指示するためのビルドジョブキー415を備えている。
【0018】
図4は、図2におけるシステム構成の場合の操作パネル405の一例を示す説明図である。リングバインド製本装置300が装着されている場合は、さらにリングバインドキー415が備えられている。
【0019】
ここで、1つのジョブの中で、原稿束ごとに画像形成条件を変更できるビルドジョブ機能を利用する場合の操作方法について説明する。ジョブ開始に先立ち、ビルドジョブキー415を押下し、ビルドジョブ機能をON(オン)にする。このとき、ビルドジョブキー415が反転表示となり、ビルドジョブ機能がONオンの状態になっていることが確認できるようになっている。このときソートモードが同時に自動設定される。
【0020】
最初の原稿束を原稿台2に載置し、その原稿束に対する画像形成条件を操作パネル405において設定する。図示しないスタートキーを押下することによりその原稿束に対する読み取りが行われ、この読み取り画像の印刷が行われる。原稿束すべての読み取り終了後に、次の原稿束を原稿台2に載置し、その原稿束に対する画像形成条件を操作パネル405で再び設定する。このとき、前の原稿束の設定が残っているので、変更箇所のみを操作すればよい。すべての原稿束の読み取りが完了したら、ビルドジョブキー415を再度押下し、ビルドジョブ機能をOFF(オフ)にする。ビルドジョブ機能がOFF(オフ)されたことにより、読み込まれた複数原稿束の2部目の印刷が開始され、設定した部数分の印刷が行われる。
【0021】
図5は、画像形成装置全体の制御系の構成を示すブロック図である。画像形成装置401は、たとえば図1または図2に示すように構成され、画像入力部402、画像印刷部403、画像蓄積部404、操作パネル405、制御部406を備えている。
【0022】
画像入力部402は、本装置に画像情報を入力するものであり、光学スキャナやネットワークI/Fなどによって構成される。入力された画像は画像印刷部403で印刷が行われるか、画像蓄積部404に蓄積される。
【0023】
画像印刷部403は、画像入力部402から送られた画像または画像蓄積部404に蓄積された画像を印刷するものである。画像蓄積部404は、揮発または不揮発の記憶装置であり、画像入力部402から入力された画像情報を蓄積する。装置の電源が切られた後でも蓄積された画像情報を読み出すためにはハードディスクなどの不揮発の記憶装置であることが望ましい。
【0024】
操作パネル405は、操作者が装置の操作(入力設定)、装置の状態確認を行うものである。制御部406は、操作パネル405で指示された内容などにより、画像入力部402、画像印刷部403、画像蓄積部404の制御を行うと共に、制御結果や機器の状態を操作パネル405に表示を行う。
【0025】
図6は、図5における制御部406の構成を示すブロック図である。この図6では、操作パネル405で指示された画像形成条件の内容は操作制御部410を経由して画像形成条件管理部407で管理される。画像形成制御部411は、画像形成条件管理部407の情報と、排紙先判断部408で判断された排紙先情報によって画像形成を行う。画像形成条件管理部407では、原稿束ごとに画像形成条件が変更されながら原稿を読み取る過程では、図7に示す印刷条件リストを作成する。
【0026】
原稿束が追加されるごとに、各画像形成モードの状況を記録していき、2部目以降の印刷時にはこの情報が利用されながら画像形成が行われる。排紙先判断部408内には、図8または図9で示されるような、印刷機能と排紙先の関係を記載した排紙条件リストが保持されている。具体的には、印刷条件によって排紙先に制約が発生する印刷条件ごとに、各排紙先への排紙可否が記されている。排紙条件リストにない印刷条件は、どの排紙先にも排紙可能となる。この例では、図8は図1に示したシステムの構成の場合、図9は図2に示したシステムの場合の構成に対応している。
【0027】
つぎに、排紙可否判定例について説明する。図10は、設定された画像形成条件により排紙先に関する制約が発生する場合、各排紙先の排紙可否情報を表した排紙可否情報リストである。このように、ビルドジョブ機能が設定されているジョブ開始前に、全排紙先に関する排紙可能状態をあらかじめ設定(SET)しておく。
【0028】
原稿束ごとに、新しい印刷条件が設定されたタイミングや、原稿読み取りが開始されるタイミングなどで、設定されている印刷条件を、図8または図9の排紙条件リストに記載されている各印刷条件に照らし合わせ、その印刷条件が設定されているかどうかを判断する。設定されていれば、その印刷条件に該当する排紙可否情報を参照し、「不可」となっている排紙先について排紙可否情報の排紙先をリセットする。一旦、リセットとなった項目に関しては、同一ジョブ中にはリセットになったままとなる。
【0029】
つぎに、ビルドジョブ時の排紙先優先順設定について説明する。図11は、ビルドジョブ時の排紙先優先順を設定する画面の例である。各排紙先の優先順を、ジョブ実行に先立って、あらかじめ初期設定として設定できるようになっている。この設定値はビルドジョブ機能が設定されたジョブにのみ適用され、ビルドジョブ以外の排紙先優先順に関しては、システム固定値や別の初期設定などで別途定められている。
【0030】
つぎに、排紙先決定方法について説明する。
(1)第1の動作例
ビルドジョブ機能設定時の印刷動作の一例を図13のフローチャートに示す。この動作は、操作パネル405からの設定にしたがって制御部406によって実行されるものである。図13において、まず、操作パネル405上で画像形成条件の設定を行い、スタートキーが押下されるのを待つ(ステップS11、S12)。その後スタートキーが押下されると、図10の排紙可否情報リストを更新し、後述する排紙先決定を行った上で(ステップS13)、原稿台上の原稿読み取りと印刷を行う(ステップS14)。原稿台上の原稿をすべて読み取り終わった後、次原稿束がある場合はその原稿束に対する条件設定を行いスタートキーの押下を待つ(ステップS15、S16、S17)。その後、排紙可否情報を更新し、すでに決定した排紙先に排紙可能かどうかを判断することにより設定した条件設定が変更可能な内容であるかどうかを判断する(ステップS18、S19)。ここで条件変更可であれば、ステップS14に戻って再度原稿読み取りと印刷を行う。一方、変更不可な内容と判断された場合は、その旨を操作パネル405上に表示を行う(ステップS20)。これらの動作を次原稿束がなくなるまで繰り返し、すべての原稿束の読み取りが終了した時点で、2部目以降の印刷動作を行う(ステップS21)。
【0031】
つぎに排紙先の決定処理についていくつかの例を説明する。
(決定処理1)
印刷機能の設定内容に関わらず、図8または図9に示す排紙条件リストに記載されている排紙先のうちすべての機能で「可」となっている排紙先とする。
【0032】
(決定処理2)
図8または図9の排紙条件リストに記載されている排紙先のうち、設定されているすべての印刷機能で「可」となっている排紙先のうち、図11のビルドジョブ時の排紙先優先順位設定でいちばん優先順位が高い排紙先とする。
【0033】
(決定処理3)
図8または図9の排紙条件リストに記載されている排紙先のうち、設定されているすべての印刷機能で「可」となっている排紙先のうち、いちばん「可」の数が多い排紙先とする。「可」の数が同じ場合は、それらの中で図11のビルドジョブ時の排紙先優先順位設定でいちばん優先順位が高い排紙先とする。
【0034】
なお、この実施の形態では、すでに排紙された排紙先に排紙できない画像形成条件での動作の禁止をスタートキー押下時に判断しているが、画像形成条件を変更した時点で判断してもよいし、変更できない画像形成条件の設定を操作部上でできないようにしてもよい。
【0035】
(2)第2の動作例
ビルドジョブ機能設定時の印刷動作の別の一例を図14のフローチャートに示す。この動作は、操作パネル405からの設定にしたがって制御部406によって実行されるものである。図13において、まず、操作パネル405上で画像形成条件の設定を行い(ステップS31)、排紙先を決定し(ステップS32)、排紙が可能であるかを判断して(ステップS33)、操作パネル405のスタートキーが押下されるのを待つ(ステップS34)。ここで、ビルドジョブ機能を選択した場合は画像形成条件を設定する過程で、図8または図9の排紙条件リストに記載されている機能の有無に関してだけをあらかじめ設定させる。このときの操作画面の一例を図12に示す。その設定が完了したのち、図10の排紙可否情報リストの更新を行う。すべての排紙先についてリセットとなった場合は、設定した画像形成条件での動作が不可である旨を操作パネル405上に表示し、図12の条件設定を再度行わせることにより、ジョブの実行を抑制する。
【0036】
上記ステップS34でスタートキーが押下されたならば、原稿台上の原稿読み取りと印刷を行う(ステップS35)。原稿台上の原稿をすべて読み取り終わった後、次原稿束がある場合はその原稿束に対する条件設定を行いスタートキーの押下を待つ(ステップS36、S37、S38)。ステップS33で、すでに決定した排紙先に排紙可能でなければ、その旨を操作パネル405上に表示を行う(ステップS39)。これらの動作を次原稿束がなくなるまで繰り返し、すべての原稿束の読み取りが終了した時点で、2部目以降の印刷動作を行う(ステップS40)。
【0037】
図15は、かかる複合機(画像形成装置)のハードウェア構成を示すブロック図である。この図に示すように、この複合機は、コントローラ1110とエンジン部(Engine)1160とPCI(Peripheral Component Interconnect)バスで接続した構成となる。コントローラ1110は、複合機全体の制御と描画、通信、OP(Operation Panel)1170からの入力を制御するコントローラである。エンジン部1160は、PCIバスに接続可能なプリンタエンジンなどであり、たとえば白黒プロッタ、1ドラムカラープロッタ、4ドラムカラープリンタ、スキャナまたはファックスユニットなどである。なお、このエンジン部1160には、プロッタなどのいわゆるエンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
【0038】
コントローラ1110は、CPU1111と、ノースブリッジ(NB)1113と、システムメモリ(MEM−P)1112と、サウスブリッジ(SB)1114と、ローカルメモリ(MEM−C)1117と、ASIC(Application Specific Intergrated Circuit)1116と、ハードディスクドライブ(HDD)1118とを有し、ノースブリッジ(NB))1113とASIC1116との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス1115とで接続した構成となる。また、MEM−P1112は、ROM(Read Only Memory)1112aと、RAM(Random Access Memory)1112bとをさらに有する。
【0039】
CPU1111は、複合機の全体制御をおこなうものである。NE1113、MEM−P1112およびSB1114からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
【0040】
NB1113は、CPU1111とMEM−P1112、SB1114、AGP1115とを接続するためのブリッジであり、MEM−P1112に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
【0041】
MEM−P1112は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリである、ROM1112aとRAM1112bとからなる。ROM1112aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM1112bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
【0042】
SB1114は、NB1113とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB1114は、PCIバスを介してNB1113と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインターフェース(I/F)部なども接続される。
【0043】
ASIC1116は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGP1115、PCIバス、HDD1118およびMEM−C1117をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC116は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC1116の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C117を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Controller)と、エンジン部1160との間でPCIバスを介したデータ転送を行うPCIユニットからなる。このASIC1116には、PCIバスを介してFCU(Fax Control Unit)1130、USB(Universal Serial Bus)1140、IEEE1394(the Instiute of Electrical and Electronics Engineers 1394)インターフェース1150が接続される。
【0044】
MEM−C1117は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD(Hard Disk Drive)1118は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
【0045】
AGP1115は、グラフィックス処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM−P1112に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセレーターカードを高速にするものである。
【0046】
したがって、上述した実施の形態によれば、印刷機能に対する排紙先の「可」/「否」を示す排紙条件リスト(図8または図9参照)を保持し、この排紙条件リストの「可」である排紙先に当該ジョブを排紙するように判断し、排紙を実行させるため、ユーザーの作業効率を向上させることができる。また、1ジョブの印刷に必要な全原稿束を複数の原稿束に分割して読み込み、分割された原稿束ごとに入出力条件を変更可能な設定を行い、すでに印刷物が排紙された排紙先と異なる排紙先へ出力する出力条件の印刷動作を禁止するため、部の印刷において印刷物の複数の排紙先出力されることがなく、ユーザーが部に揃える手作業を省き作業効率を向上させることができる。
【0047】
また、1ジョブの印刷に必要な全原稿束を複数の原稿束に分割して読み込み、分割された原稿束ごとに入出力条件を変更可能な設定を行い、すべての原稿束の入出力条件と矛盾する条件設定を禁止する手段と、分割された原稿束のうち1つの原稿束の入出力条件と矛盾する条件の印刷を禁止する手段を有することで、ユーザーが印刷設定項目の排他・連動の把握ができ、印刷仕上がりイメージ通りのジョブを実行できる。
【0048】
また、ビルドジョブ設定時に、ジョブ開始時の出力条件で排紙可能な優先順位が一番高い排紙先に印刷出力するため、ビルドジョブ開始後にユーザーが選択可能な出力条件の範囲を拡大させることができる。また、排紙先を、設定可能な出力条件が多い排紙先を優先するため、ユーザーが選択可能な出力条件範囲を拡大させることができる。また、排紙先を、ユーザーが設定した優先度にしたがって行うため、ユーザーが選択可能な出力条件範囲を拡大させることができる。
【0049】
また、1ジョブの印刷に必要な全原稿束を複数の原稿束に分割して読み込み、分割された原稿束ごとに入出力条件を変更可能な設定を行い、すべての出力条件で排紙可能な排紙先に出力するため、ユーザーが出力条件の制約を受けずにジョブを実行できる。
【0050】
また、1ジョブの印刷に必要な全原稿束を複数の原稿束に分割して読み込み、分割された原稿束ごとに入出力条件を変更可能な設定を行い、ユーザーにあらかじめ排紙先に影響する出力条件の有無を設定させ、設定された条件から最適な排紙先へ印刷出力を行うため、ユーザーが出力条件の最小限の制約でジョブを実行できる。また、同一排紙先に印刷出力できないと判断した場合にジョブ実行を禁止させるため、ユーザーが部を揃える手作業を省き作業効率を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
以上のように、本発明にかかる画像形成装置および画像形成装置の制御方法は、複写機やプリンタなどの画像形成装置に有用であり、特に、ビルドジョブ機能を有する装置、システムに適している。
【符号の説明】
【0052】
401 画像形成装置
402 画像入力部
403 画像印刷部
404 画像蓄積部
405 操作パネル
406 制御部
407 画像形成条件管理部
408 排紙先判断部
410 操作制御部
411 画像形成制御部
415 ビルドジョブキー
【先行技術文献】
【特許文献】
【0053】
【特許文献1】特開2007−213566号公報
【特許文献2】特開2006−159760号公報
【特許文献3】特許第4093663号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビルドジョブ機能を有する複写機などの画像形成装置および画像形成装置の制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタル複写機などにおいて、ユーザーが印刷終了後に手作業で複数の印刷物をまとめて部を作成する作業負荷を減らすことを目的として、同一排紙先に複数の印刷条件で出力した印刷物を排紙する機能がある。このような印刷ジョブに関する従来の技術として、複数ページの画像データを含む印刷ジョブの印刷条件を部分的に変更可能にする印刷装置が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。また、ビルドジョブの作成を途中で一次中断できる。中断中はハードディスクの使用画面を削除できないようにする。印刷は開始しない画像形成装置が開示されている(たとえば、特許文献2参照)。また、2つ以上の印刷ジョブに1冊子を構成するための条件を付与することでグループジョブを設定し、画像処理装置でグループジョブ内の印刷ジョブを一連のジョブとして処理することが開示されている(たとえば、特許文献3参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記に示されるような従来の技術にあっては、印刷ジョブを実行する際に、同一排紙先に出力ができない印刷条件の組み合わせがあるため、実際に複数の印刷条件で出力しようとした場合に、複数排紙先に出力がされたり、どの印刷条件を解除すれば同一排紙先に出力が行えるのかが分かりにくいことがあった。そのため試し印刷実行で出力仕上がりの確認を行うことで用紙の無駄が発生したり、複数の排紙先への出力をすることで本来目的としていた作業負荷の軽減にならない状況が発生するといった問題点があった。
【0004】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ビルドジョブ設定時に、同一排紙先に出力できるように印刷条件を設定させ、排紙先を決定してユーザーの作業効率を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、1ジョブの印刷に必要な全原稿束を複数の原稿束に分割して読み込み、分割された原稿束毎に、画像データを印刷出力する画像形成装置であって、印刷機能に対する排紙先の「可」/「否」を示す排紙条件リストを保持し、前記排紙条件リストの「可」である排紙先に当該ジョブを排紙するように判断し、排紙を実行させる排紙先判断手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明にかかる画像形成装置は、印刷機能に対する排紙先の「可」/「否」を示す排紙条件リストを保持し、前記排紙条件リストの「可」である排紙先に当該ジョブを排紙するように判断し、排紙を実行させるため、ユーザーの作業効率を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、この実施の形態にかかるリングバインダなしの画像形成システムの全体構成の一例を示す説明図である。
【図2】図2は、この実施の形態にかかるリングバインダあり時の画像形成システムの全体構成の一例を示す説明図である。
【図3】図3は、図1におけるシステム構成の場合の操作パネルの一例を示す説明図である。
【図4】図4は、図2におけるシステム構成の場合の操作パネルの一例を示す説明図である。
【図5】図5は、画像形成装置全体の制御系の構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、図5における制御部の構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、この実施の形態にかかる印刷条件リスト例を示す図表である。
【図8】図8は、図1のシステム構成における排紙条件リスト例を示す図表である。
【図9】図9は、図2のシステム構成における排紙条件リスト例を示す図表である。
【図10】図10は、この実施の形態にかかる排紙可否情報リスト例を示す図表である。
【図11】図11は、ビルドジョブ時の排紙先優先順を設定する画面例を示す説明図である。
【図12】図12は、ジョブに使用する機能選択時の操作画面例を示す説明図である。
【図13】図13は、ビルドジョブ機能設定時の印刷動作の一例を示すフローチャートである。
【図14】図14は、ビルドジョブ機能設定時の印刷動作の別の一例を示すフローチャートである。
【図15】図15は、かかる複合機(画像形成装置)のハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置および画像形成装置の制御方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0009】
(実施の形態)
図1は、この実施の形態にかかるリングバインダなしの画像形成システムの全体構成の一例を示す説明図である。このシステムでは、画像形成装置の用紙排紙口後段に、フィニッシャ100が連結されている。自動原稿送り装置(以後ADF)1にある、原稿台2に原稿の画像面を上にして置かれた原稿束は、一番上の原稿から給送ローラ3、給送ベルト4によってコンタクトガラス6上の所定の位置に給送される。読み取りユニット50によってコンタクトガラス6上の原稿の画像データを読み取り後、読み取りが終了した原稿は、給送ベルト4及び排送ローラ5によって排出される。さらに、原稿セット検知7にて原稿台2に次の原稿が有ることを検知した場合、前原稿と同様にコンタクトガラス6上に給送される。給送ローラ3、給送ベルト4、排送ローラ5はモータによって駆動される。
【0010】
第1トレイ8、第2トレイ9、第3トレイ10に積載された用紙は、各々第1給紙装置11、第2給紙装置12、第3給紙装置13によって給紙され、縦搬送ユニット14によって感光体15に当接する位置まで搬送される。読み取りユニット50にて読み込まれた画像データは、書き込みユニット57からのレーザーによって感光体15に書き込まれ、現像ユニット27を通過することによってトナー像が形成される。そして、用紙は感光体15の回転と等速で搬送ベルト16によって搬送されながら、感光体15上のトナー像が転写される。その後、定着ユニット17にて画像を定着させ、排紙ユニット18によって後段の装置に排出される。
【0011】
後処理装置のフィニシャ100は、搬送された用紙を、入口ローラ120で受け入れ、パンチユニット121を経由し、通常排紙ローラ102方向と、ステープル処理部方向に導くことができる。切り替え板101を上に切り替えることにより、搬送ローラ103を経由して通常排紙トレイ104側に排紙することができる。また、切り替え板101を下方向に切り替えることで、搬送ローラ105、107を経由して、ステープル台108に搬送することができる。パンチユニット121は、用紙の所定位置(用紙後端部)に穿孔を行う。
【0012】
ステープル台108に積載された用紙は、一枚排紙去れるごとに紙揃え用のジョガー109によって、紙端面が揃えられ、一部のコピー完了と共にステープラ106によって綴じられる。ステープラ106で綴じられた用紙群は自重によって、ステープル完了排紙トレイ110に収納される。
【0013】
一方、通常の排紙トレイ104は前後に移動可能な排紙トレイである。前後に移動可能な排紙トレイ部104は、原稿毎、あるいは、画像メモリによってソーティングされたコピー部毎に、前後に移動し、簡易的に排出されてくるコピー紙を仕分けるものである。
【0014】
画像形成装置の原稿読み取りから、画像の書き込みまでを説明する。読み取りユニット50は、原稿を載置するコンタクトガラス6と光学走査系で構成されており、光学走査系には、露光ランプ51、第1ミラー52、レンズ53、CCDイメージセンサ54等々で構成されている。露光ランプ51及び第1ミラー52は図示しない第1キャリッジ上に固定され、第2ミラー55および第3ミラー56は図示しない第1キャリッジ上に固定されている。原稿像を読み取るときには、光路長が変わらないように、第1キャリッジ第2キャリッジとが2対1の相対速度で機械的に走査される。この光学走査系は、図示しないスキャナ駆動モータにて駆動される。原稿画像は、CCDイメージセンサ54によって読み取られ、電気信号に変換されて処理される。書き込みユニット57はレーザ出力ユニット58、結像レンズ59、ミラー60で構成され、レーザ出力ユニット58の内部には、レーザ光源であるレーザダイオードおよびモータによって高速で定速回転する多角形ミラー(ポリゴンミラー)が備わっている。書き込みユニット57から出力されるレーザ光が、画像作像系の感光体ドラム15に照射される。図示しないが感光体ドラム15の一端近傍のレーザビームを照射される位置に、主走査同期信号を発生するビームセンサが配置されている。
【0015】
図2は、この実施の形態にかかるリングバインダあり時の画像形成システムの全体構成の一例を示す説明図である。このシステムでは、図1のシステム構成に対して、画像形成装置とフィニッシャの間にリングバインド製本装置300が配置され、画像形成装置の用紙排紙口の後段に、リングバインド製本装置300、フィニッシャ100の順に連結されている。この図2のシステム構成は図1のシステム構成とリングバインド製本装置300の部分が異なるので、他の装置は図1と同一符号を付し、その重複説明は省略する。
【0016】
リングバインド製本装置300は、複数枚の用紙にパンチ穴を開けてリング部材を通すことにより製本するユニットである。製本された用紙は、排紙部301に排紙される。排紙部301には前面にドアがあり、ドアを開けることによって積載された用紙を取り出すことができる。排紙部301には、ドア開センサ302と用紙有無センサ303が備わっており、それぞれドアが開いている状態と、用紙の有無を検知することができる。
【0017】
図3は、図1におけるシステム構成の場合の操作パネル405の一例を示す説明図である。操作パネル405の各種モードキー、表示キーを介して白黒/カラーなどのカラーモードや両面/片面、パンチ、ステープルなどの印刷モードの指定を行うことができる。また、ビルドジョブ機能を指示するためのビルドジョブキー415を備えている。
【0018】
図4は、図2におけるシステム構成の場合の操作パネル405の一例を示す説明図である。リングバインド製本装置300が装着されている場合は、さらにリングバインドキー415が備えられている。
【0019】
ここで、1つのジョブの中で、原稿束ごとに画像形成条件を変更できるビルドジョブ機能を利用する場合の操作方法について説明する。ジョブ開始に先立ち、ビルドジョブキー415を押下し、ビルドジョブ機能をON(オン)にする。このとき、ビルドジョブキー415が反転表示となり、ビルドジョブ機能がONオンの状態になっていることが確認できるようになっている。このときソートモードが同時に自動設定される。
【0020】
最初の原稿束を原稿台2に載置し、その原稿束に対する画像形成条件を操作パネル405において設定する。図示しないスタートキーを押下することによりその原稿束に対する読み取りが行われ、この読み取り画像の印刷が行われる。原稿束すべての読み取り終了後に、次の原稿束を原稿台2に載置し、その原稿束に対する画像形成条件を操作パネル405で再び設定する。このとき、前の原稿束の設定が残っているので、変更箇所のみを操作すればよい。すべての原稿束の読み取りが完了したら、ビルドジョブキー415を再度押下し、ビルドジョブ機能をOFF(オフ)にする。ビルドジョブ機能がOFF(オフ)されたことにより、読み込まれた複数原稿束の2部目の印刷が開始され、設定した部数分の印刷が行われる。
【0021】
図5は、画像形成装置全体の制御系の構成を示すブロック図である。画像形成装置401は、たとえば図1または図2に示すように構成され、画像入力部402、画像印刷部403、画像蓄積部404、操作パネル405、制御部406を備えている。
【0022】
画像入力部402は、本装置に画像情報を入力するものであり、光学スキャナやネットワークI/Fなどによって構成される。入力された画像は画像印刷部403で印刷が行われるか、画像蓄積部404に蓄積される。
【0023】
画像印刷部403は、画像入力部402から送られた画像または画像蓄積部404に蓄積された画像を印刷するものである。画像蓄積部404は、揮発または不揮発の記憶装置であり、画像入力部402から入力された画像情報を蓄積する。装置の電源が切られた後でも蓄積された画像情報を読み出すためにはハードディスクなどの不揮発の記憶装置であることが望ましい。
【0024】
操作パネル405は、操作者が装置の操作(入力設定)、装置の状態確認を行うものである。制御部406は、操作パネル405で指示された内容などにより、画像入力部402、画像印刷部403、画像蓄積部404の制御を行うと共に、制御結果や機器の状態を操作パネル405に表示を行う。
【0025】
図6は、図5における制御部406の構成を示すブロック図である。この図6では、操作パネル405で指示された画像形成条件の内容は操作制御部410を経由して画像形成条件管理部407で管理される。画像形成制御部411は、画像形成条件管理部407の情報と、排紙先判断部408で判断された排紙先情報によって画像形成を行う。画像形成条件管理部407では、原稿束ごとに画像形成条件が変更されながら原稿を読み取る過程では、図7に示す印刷条件リストを作成する。
【0026】
原稿束が追加されるごとに、各画像形成モードの状況を記録していき、2部目以降の印刷時にはこの情報が利用されながら画像形成が行われる。排紙先判断部408内には、図8または図9で示されるような、印刷機能と排紙先の関係を記載した排紙条件リストが保持されている。具体的には、印刷条件によって排紙先に制約が発生する印刷条件ごとに、各排紙先への排紙可否が記されている。排紙条件リストにない印刷条件は、どの排紙先にも排紙可能となる。この例では、図8は図1に示したシステムの構成の場合、図9は図2に示したシステムの場合の構成に対応している。
【0027】
つぎに、排紙可否判定例について説明する。図10は、設定された画像形成条件により排紙先に関する制約が発生する場合、各排紙先の排紙可否情報を表した排紙可否情報リストである。このように、ビルドジョブ機能が設定されているジョブ開始前に、全排紙先に関する排紙可能状態をあらかじめ設定(SET)しておく。
【0028】
原稿束ごとに、新しい印刷条件が設定されたタイミングや、原稿読み取りが開始されるタイミングなどで、設定されている印刷条件を、図8または図9の排紙条件リストに記載されている各印刷条件に照らし合わせ、その印刷条件が設定されているかどうかを判断する。設定されていれば、その印刷条件に該当する排紙可否情報を参照し、「不可」となっている排紙先について排紙可否情報の排紙先をリセットする。一旦、リセットとなった項目に関しては、同一ジョブ中にはリセットになったままとなる。
【0029】
つぎに、ビルドジョブ時の排紙先優先順設定について説明する。図11は、ビルドジョブ時の排紙先優先順を設定する画面の例である。各排紙先の優先順を、ジョブ実行に先立って、あらかじめ初期設定として設定できるようになっている。この設定値はビルドジョブ機能が設定されたジョブにのみ適用され、ビルドジョブ以外の排紙先優先順に関しては、システム固定値や別の初期設定などで別途定められている。
【0030】
つぎに、排紙先決定方法について説明する。
(1)第1の動作例
ビルドジョブ機能設定時の印刷動作の一例を図13のフローチャートに示す。この動作は、操作パネル405からの設定にしたがって制御部406によって実行されるものである。図13において、まず、操作パネル405上で画像形成条件の設定を行い、スタートキーが押下されるのを待つ(ステップS11、S12)。その後スタートキーが押下されると、図10の排紙可否情報リストを更新し、後述する排紙先決定を行った上で(ステップS13)、原稿台上の原稿読み取りと印刷を行う(ステップS14)。原稿台上の原稿をすべて読み取り終わった後、次原稿束がある場合はその原稿束に対する条件設定を行いスタートキーの押下を待つ(ステップS15、S16、S17)。その後、排紙可否情報を更新し、すでに決定した排紙先に排紙可能かどうかを判断することにより設定した条件設定が変更可能な内容であるかどうかを判断する(ステップS18、S19)。ここで条件変更可であれば、ステップS14に戻って再度原稿読み取りと印刷を行う。一方、変更不可な内容と判断された場合は、その旨を操作パネル405上に表示を行う(ステップS20)。これらの動作を次原稿束がなくなるまで繰り返し、すべての原稿束の読み取りが終了した時点で、2部目以降の印刷動作を行う(ステップS21)。
【0031】
つぎに排紙先の決定処理についていくつかの例を説明する。
(決定処理1)
印刷機能の設定内容に関わらず、図8または図9に示す排紙条件リストに記載されている排紙先のうちすべての機能で「可」となっている排紙先とする。
【0032】
(決定処理2)
図8または図9の排紙条件リストに記載されている排紙先のうち、設定されているすべての印刷機能で「可」となっている排紙先のうち、図11のビルドジョブ時の排紙先優先順位設定でいちばん優先順位が高い排紙先とする。
【0033】
(決定処理3)
図8または図9の排紙条件リストに記載されている排紙先のうち、設定されているすべての印刷機能で「可」となっている排紙先のうち、いちばん「可」の数が多い排紙先とする。「可」の数が同じ場合は、それらの中で図11のビルドジョブ時の排紙先優先順位設定でいちばん優先順位が高い排紙先とする。
【0034】
なお、この実施の形態では、すでに排紙された排紙先に排紙できない画像形成条件での動作の禁止をスタートキー押下時に判断しているが、画像形成条件を変更した時点で判断してもよいし、変更できない画像形成条件の設定を操作部上でできないようにしてもよい。
【0035】
(2)第2の動作例
ビルドジョブ機能設定時の印刷動作の別の一例を図14のフローチャートに示す。この動作は、操作パネル405からの設定にしたがって制御部406によって実行されるものである。図13において、まず、操作パネル405上で画像形成条件の設定を行い(ステップS31)、排紙先を決定し(ステップS32)、排紙が可能であるかを判断して(ステップS33)、操作パネル405のスタートキーが押下されるのを待つ(ステップS34)。ここで、ビルドジョブ機能を選択した場合は画像形成条件を設定する過程で、図8または図9の排紙条件リストに記載されている機能の有無に関してだけをあらかじめ設定させる。このときの操作画面の一例を図12に示す。その設定が完了したのち、図10の排紙可否情報リストの更新を行う。すべての排紙先についてリセットとなった場合は、設定した画像形成条件での動作が不可である旨を操作パネル405上に表示し、図12の条件設定を再度行わせることにより、ジョブの実行を抑制する。
【0036】
上記ステップS34でスタートキーが押下されたならば、原稿台上の原稿読み取りと印刷を行う(ステップS35)。原稿台上の原稿をすべて読み取り終わった後、次原稿束がある場合はその原稿束に対する条件設定を行いスタートキーの押下を待つ(ステップS36、S37、S38)。ステップS33で、すでに決定した排紙先に排紙可能でなければ、その旨を操作パネル405上に表示を行う(ステップS39)。これらの動作を次原稿束がなくなるまで繰り返し、すべての原稿束の読み取りが終了した時点で、2部目以降の印刷動作を行う(ステップS40)。
【0037】
図15は、かかる複合機(画像形成装置)のハードウェア構成を示すブロック図である。この図に示すように、この複合機は、コントローラ1110とエンジン部(Engine)1160とPCI(Peripheral Component Interconnect)バスで接続した構成となる。コントローラ1110は、複合機全体の制御と描画、通信、OP(Operation Panel)1170からの入力を制御するコントローラである。エンジン部1160は、PCIバスに接続可能なプリンタエンジンなどであり、たとえば白黒プロッタ、1ドラムカラープロッタ、4ドラムカラープリンタ、スキャナまたはファックスユニットなどである。なお、このエンジン部1160には、プロッタなどのいわゆるエンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
【0038】
コントローラ1110は、CPU1111と、ノースブリッジ(NB)1113と、システムメモリ(MEM−P)1112と、サウスブリッジ(SB)1114と、ローカルメモリ(MEM−C)1117と、ASIC(Application Specific Intergrated Circuit)1116と、ハードディスクドライブ(HDD)1118とを有し、ノースブリッジ(NB))1113とASIC1116との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス1115とで接続した構成となる。また、MEM−P1112は、ROM(Read Only Memory)1112aと、RAM(Random Access Memory)1112bとをさらに有する。
【0039】
CPU1111は、複合機の全体制御をおこなうものである。NE1113、MEM−P1112およびSB1114からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
【0040】
NB1113は、CPU1111とMEM−P1112、SB1114、AGP1115とを接続するためのブリッジであり、MEM−P1112に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
【0041】
MEM−P1112は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリである、ROM1112aとRAM1112bとからなる。ROM1112aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM1112bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
【0042】
SB1114は、NB1113とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB1114は、PCIバスを介してNB1113と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインターフェース(I/F)部なども接続される。
【0043】
ASIC1116は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGP1115、PCIバス、HDD1118およびMEM−C1117をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC116は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC1116の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C117を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Controller)と、エンジン部1160との間でPCIバスを介したデータ転送を行うPCIユニットからなる。このASIC1116には、PCIバスを介してFCU(Fax Control Unit)1130、USB(Universal Serial Bus)1140、IEEE1394(the Instiute of Electrical and Electronics Engineers 1394)インターフェース1150が接続される。
【0044】
MEM−C1117は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD(Hard Disk Drive)1118は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
【0045】
AGP1115は、グラフィックス処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM−P1112に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセレーターカードを高速にするものである。
【0046】
したがって、上述した実施の形態によれば、印刷機能に対する排紙先の「可」/「否」を示す排紙条件リスト(図8または図9参照)を保持し、この排紙条件リストの「可」である排紙先に当該ジョブを排紙するように判断し、排紙を実行させるため、ユーザーの作業効率を向上させることができる。また、1ジョブの印刷に必要な全原稿束を複数の原稿束に分割して読み込み、分割された原稿束ごとに入出力条件を変更可能な設定を行い、すでに印刷物が排紙された排紙先と異なる排紙先へ出力する出力条件の印刷動作を禁止するため、部の印刷において印刷物の複数の排紙先出力されることがなく、ユーザーが部に揃える手作業を省き作業効率を向上させることができる。
【0047】
また、1ジョブの印刷に必要な全原稿束を複数の原稿束に分割して読み込み、分割された原稿束ごとに入出力条件を変更可能な設定を行い、すべての原稿束の入出力条件と矛盾する条件設定を禁止する手段と、分割された原稿束のうち1つの原稿束の入出力条件と矛盾する条件の印刷を禁止する手段を有することで、ユーザーが印刷設定項目の排他・連動の把握ができ、印刷仕上がりイメージ通りのジョブを実行できる。
【0048】
また、ビルドジョブ設定時に、ジョブ開始時の出力条件で排紙可能な優先順位が一番高い排紙先に印刷出力するため、ビルドジョブ開始後にユーザーが選択可能な出力条件の範囲を拡大させることができる。また、排紙先を、設定可能な出力条件が多い排紙先を優先するため、ユーザーが選択可能な出力条件範囲を拡大させることができる。また、排紙先を、ユーザーが設定した優先度にしたがって行うため、ユーザーが選択可能な出力条件範囲を拡大させることができる。
【0049】
また、1ジョブの印刷に必要な全原稿束を複数の原稿束に分割して読み込み、分割された原稿束ごとに入出力条件を変更可能な設定を行い、すべての出力条件で排紙可能な排紙先に出力するため、ユーザーが出力条件の制約を受けずにジョブを実行できる。
【0050】
また、1ジョブの印刷に必要な全原稿束を複数の原稿束に分割して読み込み、分割された原稿束ごとに入出力条件を変更可能な設定を行い、ユーザーにあらかじめ排紙先に影響する出力条件の有無を設定させ、設定された条件から最適な排紙先へ印刷出力を行うため、ユーザーが出力条件の最小限の制約でジョブを実行できる。また、同一排紙先に印刷出力できないと判断した場合にジョブ実行を禁止させるため、ユーザーが部を揃える手作業を省き作業効率を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
以上のように、本発明にかかる画像形成装置および画像形成装置の制御方法は、複写機やプリンタなどの画像形成装置に有用であり、特に、ビルドジョブ機能を有する装置、システムに適している。
【符号の説明】
【0052】
401 画像形成装置
402 画像入力部
403 画像印刷部
404 画像蓄積部
405 操作パネル
406 制御部
407 画像形成条件管理部
408 排紙先判断部
410 操作制御部
411 画像形成制御部
415 ビルドジョブキー
【先行技術文献】
【特許文献】
【0053】
【特許文献1】特開2007−213566号公報
【特許文献2】特開2006−159760号公報
【特許文献3】特許第4093663号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1ジョブの印刷に必要な全原稿束を複数の原稿束に分割して読み込み、分割された原稿束毎に、画像データを印刷出力する画像形成装置であって、
印刷機能に対する排紙先の「可」/「否」を示す排紙条件リストを保持し、前記排紙条件リストの「可」である排紙先に当該ジョブを排紙するように判断し、排紙を実行させる排紙先判断手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記排紙先判断手段は、すでに印刷物が排紙された排紙先と異なる出力条件を禁止する
こと特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
さらに、
全ての原稿束の入出力条件と矛盾する条件の印刷を禁止する第1の印刷禁止手段と、
分割された原稿束のうち1つの原稿束の入出力条件と矛盾する条件の印刷を禁止する第2の印刷禁止手段と、
を備えること特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記排紙先判断手段は、ジョブ開始時の出力条件で排紙可能な排紙先のなかから、優先度に従って求められる排紙先に排紙することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記排紙先判断手段は、排紙先を求める優先度を設定可能な出力条件が多い排紙先を優先することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記排紙先判断手段は、排紙先を求める優先度をユーザーが設定した優先度に従うことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記排紙先判断手段は、全ての出力条件で排紙可能な排紙先に排紙するよう判断することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
さらに、原稿束毎の出力条件のうち、排紙先に影響する出力条件の有無を予めユーザーに設定させる排紙先条件設定手段を備え、
前記排紙先判断手段は、前記排紙先条件設定手段で設定された条件から排紙可能な排紙先を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記排紙先判断手段は、前記排紙先決定手段で排紙可能な排紙先がないと判断された場合、ジョブの実行を禁止することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記排紙先判断手段は、すでに印刷物が排紙された排紙先と異なる出力条件の印刷を禁止することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項11】
1ジョブの印刷に必要な全原稿束を複数の原稿束に分割して読み込み、分割された原稿束毎に、画像データを印刷出力する画像形成装置の制御方法であって、
印刷機能に対する排紙先の「可」/「否」を示す排紙条件リストを保持する排紙条件リスト保持手段を有し、
前記排紙条件リスト保持手段の排紙条件リストの「可」である排紙先に当該ジョブを排紙するように判断し、排紙を実行することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項12】
すでに印刷物が排紙された排紙先と異なる出力条件を禁止すること特徴とする請求項10に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項13】
ジョブ開始時の出力条件で排紙可能な排紙先のなかから、優先度に従って求められる排紙先に排紙することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項14】
排紙先を求める優先度は、設定可能な出力条件が多い排紙先を優先することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項15】
排紙先を求める優先度は、ユーザーが設定した優先度に従うことを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項16】
全ての出力条件で排紙可能な排紙先に排紙することを特徴とするとする請求項10に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項17】
原稿束毎の出力条件のうち、排紙先に影響する出力条件の有無を予めユーザーに設定させ、設定された条件から、排紙可能な排紙先を決定すること特徴とする請求項10に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項18】
排紙可能な排紙先がないと判断された場合、ジョブの実行を禁止することを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項1】
1ジョブの印刷に必要な全原稿束を複数の原稿束に分割して読み込み、分割された原稿束毎に、画像データを印刷出力する画像形成装置であって、
印刷機能に対する排紙先の「可」/「否」を示す排紙条件リストを保持し、前記排紙条件リストの「可」である排紙先に当該ジョブを排紙するように判断し、排紙を実行させる排紙先判断手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記排紙先判断手段は、すでに印刷物が排紙された排紙先と異なる出力条件を禁止する
こと特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
さらに、
全ての原稿束の入出力条件と矛盾する条件の印刷を禁止する第1の印刷禁止手段と、
分割された原稿束のうち1つの原稿束の入出力条件と矛盾する条件の印刷を禁止する第2の印刷禁止手段と、
を備えること特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記排紙先判断手段は、ジョブ開始時の出力条件で排紙可能な排紙先のなかから、優先度に従って求められる排紙先に排紙することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記排紙先判断手段は、排紙先を求める優先度を設定可能な出力条件が多い排紙先を優先することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記排紙先判断手段は、排紙先を求める優先度をユーザーが設定した優先度に従うことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記排紙先判断手段は、全ての出力条件で排紙可能な排紙先に排紙するよう判断することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
さらに、原稿束毎の出力条件のうち、排紙先に影響する出力条件の有無を予めユーザーに設定させる排紙先条件設定手段を備え、
前記排紙先判断手段は、前記排紙先条件設定手段で設定された条件から排紙可能な排紙先を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記排紙先判断手段は、前記排紙先決定手段で排紙可能な排紙先がないと判断された場合、ジョブの実行を禁止することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記排紙先判断手段は、すでに印刷物が排紙された排紙先と異なる出力条件の印刷を禁止することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項11】
1ジョブの印刷に必要な全原稿束を複数の原稿束に分割して読み込み、分割された原稿束毎に、画像データを印刷出力する画像形成装置の制御方法であって、
印刷機能に対する排紙先の「可」/「否」を示す排紙条件リストを保持する排紙条件リスト保持手段を有し、
前記排紙条件リスト保持手段の排紙条件リストの「可」である排紙先に当該ジョブを排紙するように判断し、排紙を実行することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項12】
すでに印刷物が排紙された排紙先と異なる出力条件を禁止すること特徴とする請求項10に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項13】
ジョブ開始時の出力条件で排紙可能な排紙先のなかから、優先度に従って求められる排紙先に排紙することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項14】
排紙先を求める優先度は、設定可能な出力条件が多い排紙先を優先することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項15】
排紙先を求める優先度は、ユーザーが設定した優先度に従うことを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項16】
全ての出力条件で排紙可能な排紙先に排紙することを特徴とするとする請求項10に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項17】
原稿束毎の出力条件のうち、排紙先に影響する出力条件の有無を予めユーザーに設定させ、設定された条件から、排紙可能な排紙先を決定すること特徴とする請求項10に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項18】
排紙可能な排紙先がないと判断された場合、ジョブの実行を禁止することを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置の制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−219892(P2010−219892A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−64396(P2009−64396)
【出願日】平成21年3月17日(2009.3.17)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月17日(2009.3.17)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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