説明

画像形成装置の駆動ジョイント機構及び画像形成装置

【課題】駆動軸の軸心の位置と従動軸の軸心の位置とがずれた場合であっても駆動軸と従動軸とを好適に連結できる画像形成装置の駆動ジョイント機構及び画像形成装置を提供すること。
【解決手段】画像形成装置における駆動軸30と従動軸24とを同軸上で連結する画像形成装置の駆動ジョイント機構であって、駆動軸30に設けられ一対のピン係合溝311及び複数のピン案内部32を有するカップリング31と、従動軸に設けられる一対の係合ピンと、を備え、ピン案内部32は、稜線部321と、一対の傾斜部322と、を備え、対となるピン案内部32のうちの一方のピン案内部32の稜線部321は、カップリングの正面視において第1方向にずれて配置され、対となるピン案内部32のうちの他方のピン案内部32の稜線部321は、カップリングの正面視において第2方向にずれて配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置の駆動ジョイント機構及び画像形成装置に関する。より詳しくは、画像形成装置に設けられるローラの回転軸等の従動軸と、この従動軸に駆動力を伝達する駆動軸と、を同軸上で連結する画像形成装置の駆動ジョイント機構、及び該画像形成装置の駆動ジョイント機構を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コピー機やプリンタ等の画像形成装置において、給紙ローラ及びこの給紙ローラの回転軸である従動軸を有する給紙カセット等を、駆動機構及びこの駆動機構に連結される駆動軸を有する画像形成装置本体に取り付ける場合に、従動軸と駆動軸とを同軸上で連結し、駆動軸から従動軸に駆動力を伝達可能な駆動ジョイント機構が提案されている。
例えば、特許文献1には、駆動軸の先端側に設けられ径方向に延びる複数対のピン係号溝及び隣り合うピン係合溝の間にそれぞれ形成される複数のピン案内部を有するカップリングと、従動軸の先端側に設けられ従動軸の周面から径方向に突出する一対の係合ピンと、を備え、カップリングの複数対のピン係号溝のうちのいずれかの対のピン係合溝に一対の係合ピンを係合させることで従動軸と駆動軸とを連結する画像形成装置の駆動ジョイント機構が提案されている。
【0003】
特許文献1で提案された画像形成装置の駆動ジョイント機構では、ピン係合溝は2対設けられており、対となっているピン係合溝は、カップリングの中心を通る直線上に配置されている。また、ピン案内部は、隣り合うピン係合溝の中間に位置し軸方向に延びる稜線と、この稜線の両側にそれぞれ設けられピン係合溝に向かって下り傾斜となった傾斜部と、を備える尖塔形状を有している。
【0004】
以上の画像形成装置の駆動ジョイント機構によれば、駆動軸と従動軸とは以下のようにして連結される。
まず、駆動軸と従動軸とを接近させて、従動軸の先端側に設けられた一対の係合ピンをそれぞれ駆動軸の先端側に設けられたカップリングの傾斜部に接触させる。この状態で駆動軸と従動軸とを更に接近させる。すると、軸方向に付加される押圧力により一対の係合ピンがそれぞれ傾斜部を押圧して、カップリングを所定方向に回転させる。これにより、一対の係合ピンは、傾斜部に沿って移動し、複数対のピン係合溝のうちのいずれかの対のピン係合溝に案内されてピン係合溝に係合される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−304776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、画像形成装置の駆動ジョイント機構において、駆動軸と従動軸とを連結するときに、駆動軸の軸心の位置と従動軸の軸心の位置とがずれた状態でこれら駆動軸と従動軸とが接近されてしまう場合がある。このような場合、特許文献1で提案された画像形成装置の駆動ジョイント機構では、一対の係合ピンを結ぶ直線がカップリングの中心からずれた位置に配置されてしまう。そのため、一対の係合ピンのうちの一方の係合ピンと他方の係合ピンとが互いにカップリングを逆方向に回転させる側の傾斜部に配置されてしまい、一対の係合ピンをカップリングのピン係合溝に係合させられず、従動軸と駆動軸とを好適に連結できない場合があった。
【0007】
従って、本発明は、駆動軸の軸心の位置と従動軸の軸心の位置とがずれた場合であっても駆動軸と従動軸とを好適に連結できる画像形成装置の駆動ジョイント機構、及び該画像形成装置の駆動ジョイント機構を備える画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、駆動軸を有する装置本体と、従動軸を有し前記装置本体に取り付けられる取付け部材と、を備える画像形成装置における前記駆動軸と前記従動軸とを同軸上で連結し、該駆動軸の駆動力を該従動軸に伝達可能な画像形成装置の駆動ジョイント機構であって、前記駆動軸及び前記従動軸の一方における先端側に設けられ径方向に延びる少なくとも一対のピン係合溝及び隣り合う該ピン係合溝の間にそれぞれ形成される複数のピン案内部を有するカップリングと、前記駆動軸及び前記従動軸の他方における先端側に設けられ該駆動軸又は該従動軸の周面から径方向に突出する少なくとも一対の係合ピンと、を備え、前記複数のピン案内部それぞれは、隣り合う前記ピン係合溝の中間位置からずれた位置に設けられ該中間位置における径方向に略平行に延びる稜線部と、該稜線部から該隣り合うピン係合溝それぞれに向けて下り傾斜となった一対の傾斜部と、を備え、前記複数のピン案内部のうちの対となる前記ピン案内部のうちの一方のピン案内部の稜線部は、前記カップリングの正面視において第1方向にずれて配置され、対となる前記ピン案内部のうちの他方のピン案内部の稜線部は、前記カップリングの正面視において前記第1方向と反対方向である第2方向にずれて配置される画像形成装置の駆動ジョイント機構に関する。
【0009】
また、前記稜線部の前記中間位置からのずれ幅は、0.5mm〜2.0mmであることが好ましい。
【0010】
また、前記装置本体は、前記駆動軸を回転駆動させる駆動力を該駆動軸に付加する駆動源と、前記駆動源から付加される駆動力が前記駆動軸に伝達される伝達状態と該伝達状態が解除された解除状態とを切り替え可能なクラッチ部と、を更に備えることが好ましい。
【0011】
また、前記取付け部材は、前記従動軸に連結され該従動軸を回転軸とする給紙ローラを備え前記画像形成装置本体に給紙を行う給紙装置であることが好ましい。
【0012】
また、本発明は、上述のいずれかの画像形成装置の駆動ジョイント機構を備える画像形成装置に関する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、駆動軸の軸心の位置と従動軸の軸心の位置とがずれた場合であっても駆動軸と従動軸とを好適に連結できる画像形成装置の駆動ジョイント機構、及びこの画像形成装置の駆動ジョイント機構を備える画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の画像形成装置の駆動ジョイント機構を備える画像形成装置としてのプリンタの各構成要素の配置を説明するための図である。
【図2】図1に示すプリンタの給紙装置を斜め下方から視た斜視図である。
【図3】図1に示すプリンタの給紙装置を斜め上方から視た斜視図である。
【図4】本発明の画像形成装置の駆動ジョイント機構の一実施形態を示す斜視図である。
【図5】図4に示す画像形成装置の駆動ジョイント機構におけるカップリングを示す正面図である。
【図6A】図4に示す画像形成装置の駆動ジョイント機構において、駆動軸の軸心の位置と従動軸の軸心の位置とがずれた状態で駆動軸と従動軸とを接近させた状態を示す図である。
【図6B】図6に示す状態から更に駆動軸と従動軸とを接近させた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい一実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態の画像形成装置の駆動ジョイント機構は、画像形成装置としてのプリンタ1に設けられる。
まず、図1により、本発明の画像形成装置としてのプリンタ1における全体構造を説明する。図1は、プリンタ1における各構成要素の配置を説明するための正面図である。
【0016】
図1に示すように、プリンタ1は、装置本体Mと、所定の画像情報に基づいてシート材としての用紙Tに所定のトナー画像を形成する画像形成部GKと、用紙Tを画像形成部GKに給紙する給紙装置としての給紙部51と、トナー画像が形成された用紙Tを排紙する排紙部50と、を有する。
装置本体Mにおける外形は、筐体としてのケース体BDにより構成される。
【0017】
図1に示すように、画像形成部GKは、像担持体(感光体)としての感光体ドラム2a,2b,2c,2dと、帯電部10a、10b、10c、10dと、露光ユニットとしてのレーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dと、現像装置としての現像器16a、16b、16c、16dと、トナーカートリッジ5a、5b、5c、5dと、トナー供給部6a、6b、6c、6dと、ドラムクリーニング部11a、11b、11c、11dと、除電器12a、12b、12c、12dと、中間転写ベルト7と、1次転写ローラ37a、37b、37c、37dと、2次転写ローラ8と、対抗ローラ18と、定着装置としての定着部9と、を備える。
尚、上記の中間転写ベルト7、1次転写ローラ37a、37b、37c、37d、2次転写ローラ8等は、転写装置を構成し、後述するように、感光体ドラム2a,2b,2c,2dに形成されたトナー画像を、給紙部51により供給された用紙Tに転写する。
【0018】
画像形成部GKにおいては、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に沿って順に、上流側から下流側に順に、帯電部10a、10b、10c、10dによる帯電、レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dによる露光、現像器16a、16b、16c、16dによる現像、中間転写ベルト7及び1次転写ローラ37a、37b、37c、37dによる1次転写、除電器12a、12b、12c、12dによる除電、及びドラムクリーニング部11a、11b、11c、11dによるクリーニングが行われる。
また、画像形成部GKにおいては、中間転写ベルト7、2次転写ローラ8及び対抗ローラ18による2次転写、並びに定着部9による定着が行われる。
【0019】
感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれは、円筒形状の部材からなり、感光体又は像担持体として機能する。感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれは、中間転写ベルト7の進行方向に対して直交する方向に延びる機軸を中心に矢印の方向に回転可能に配置される。感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれにおける表面には、静電潜像が形成され得る。
【0020】
帯電部10a、10b、10c、10dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に対向して配置される。帯電部10a、10b、10c、10dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面を一様に負(マイナス極性)又は正(プラス極性)に帯電させる。
【0021】
レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dは、露光ユニットとして機能するものであり、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面から離間して配置される。レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dそれぞれは、不図示のレーザ光源、ポリゴンミラー、ポリゴンミラー駆動用モータ等を有して構成される。
【0022】
レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dそれぞれは、PC(パーソナルコンピュータ)等の外部機器から入力された画像情報に基づいて、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面を走査露光する。レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dそれぞれにより走査露光されることで、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面の露光された部分の電荷が除去される。これにより、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に静電潜像が形成される。
【0023】
現像器16a、16b、16c、16dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dにそれぞれ対応して設けられ、感光体ドラム2a、2b、2c、2dの表面に対向して配置される。現像器16a、16b、16c、16dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に形成された静電潜像に各色のトナーを付着させて、カラーのトナー画像を感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に形成する。現像器16a、16b、16c、16dそれぞれは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの色に対応する。現像器16a、16b、16c、16dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dの表面に対向配置された現像ローラ、トナー攪拌用の攪拌ローラ等を有して構成される。
【0024】
トナーカートリッジ5a、5b、5c、5dそれぞれは、現像器16a、16b、16c、16dそれぞれに対応して設けられており、現像器16a、16b、16c、16dそれぞれに対して供給される各色のトナーを収容する。トナーカートリッジ5a、5b、5c、5dそれぞれは、イエローのトナー、シアンのトナー、マゼンタのトナー、ブラックのトナーを収容する。
【0025】
トナー供給部6a、6b、6c、6dそれぞれは、トナーカートリッジ5a、5b、5c、5d及び現像器16a、16b、16c、16dにそれぞれ対応して設けられており、トナーカートリッジ5a、5b、5c、5dそれぞれに収容された各色のトナーを、現像器16a、16b、16c、16dそれぞれに対して供給する。トナー供給部6a、6b、6c、6dそれぞれと現像器16a、16b、16c、16dそれぞれとは、不図示のトナー供給路により結ばれている。
【0026】
中間転写ベルト7には、感光体ドラム2a、2b、2c、2dに形成された各色のトナー画像が順次1次転写される。中間転写ベルト7は、従動ローラ35、駆動ローラからなる対抗ローラ18、テンションローラ36等に掛け渡される。テンションローラ36が中間転写ベルト7を内側から外側に付勢するため、中間転写ベルト7には所定の張力が与えられる。
【0027】
中間転写ベルト7を挟んで感光体ドラム2a、2b、2c、2dと反対の側には、1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれが対向して配置される。
【0028】
中間転写ベルト7における所定部分は、1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれと、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれとにより挟み込まれる。この挟み込まれた所定部分は、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれにおける表面に押し当てられる。感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれと1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれとの間で、それぞれ1次転写ニップN1a、N1b、N1c、N1dが形成される。1次転写ニップN1a、N1b、N1c、N1dそれぞれにおいて、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれに現像された各色トナー画像が中間転写ベルト7に順次転写される。これにより、中間転写ベルト7には、フルカラーのトナー画像が形成される。
【0029】
1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれには、不図示の1次転写バイアス印加部により、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれに形成された各色トナー画像を中間転写ベルト7に転写させるための1次転写バイアスが印加される。
【0030】
除電器12a、12b、12c、12dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に対向して配置される。除電器12a、12b、12c、12dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に光を照射することにより、1次転写が行われた後の感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面を除電する(電荷を除去する)。
【0031】
ドラムクリーニング部11a、11b、11c、11dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に対向して配置される。ドラムクリーニング部11a、11b、11c、11dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に残存したトナーや付着物を除去すると共に、除去されたトナー等を所定の回収機構へ搬送して、回収させる。
【0032】
2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7に1次転写されたトナー画像を用紙Tに2次転写させる。2次転写ローラ8には、不図示の2次転写バイアス印加部により、中間転写ベルト7に形成されたフルカラーのトナー画像を用紙Tに転写させるための2次転写バイアスが印加される。
【0033】
2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7に対して当接したり離間したりする。具体的には、2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7に当接される当接位置と中間転写ベルト7から離間する離間位置とに移動可能に構成される。詳細には、2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7の表面に1次転写されたトナー画像を用紙Tに2次転写させる場合には当接位置に配置され、他の場合には離間位置に配置される。
【0034】
中間転写ベルト7における2次転写ローラ8とは反対側には、対抗ローラ18が配置される。中間転写ベルト7における所定部分は、2次転写ローラ8と対抗ローラ18とによって挟み込まれる。そして、用紙Tは中間転写ベルト7の外面(トナー画像が1次転写された面)に押し当てられる。中間転写ベルト7と2次転写ローラ8との間で2次転写ニップN2が形成される。2次転写ニップN2において、中間転写ベルト7に1次転写されたトナー画像が用紙Tに2次転写される。
【0035】
定着部9は、用紙Tに2次転写されたトナー画像を構成する各色トナーを溶融及び加圧して、用紙Tに定着させる。定着部9は、ヒータにより加熱される加熱回転体9aと、加熱回転体9aに圧接される加圧回転体9bと、を備える。加熱回転体9aと加圧回転体9bとは、トナー画像が2次転写された用紙Tを挟み込んで加圧すると共に、搬送する。加熱回転体9aと加圧回転体9bとの間に挟まれた状態で用紙Tが搬送されることによって、用紙Tに転写されたトナーは、溶融及び加圧されることで用紙Tに定着される。
【0036】
次に、給紙部51について説明する。
図1に示すように、給紙部51は、給紙カセット52と、取付け部材としての給紙装置20と、手差し給紙部64と、用紙Tの搬送路Lと、レジストローラ対80を含む複数のローラ又はローラ対と、を備える。
【0037】
給紙カセット52及び給紙装置20は、装置本体Mの下部に設けられる収容部19に収容される。
給紙カセット52は、装置本体Mの下部に配置され、用紙Tを収容する。この給紙カセット52は、装置本体Mの筐体から水平方向に引き出し可能に構成される。給紙カセット52には、用紙Tが載置される載置板60が配置される。給紙カセット52には、用紙Tが載置板60の上に積層された状態で収容される。
【0038】
給紙装置20は、給紙カセット52における用紙送り出し側の端部(図1において左側の端部)に配置される。この給紙装置20は、ピックアップローラ21aと、給紙ローラ21bと、分離ローラ21cと、を備える。
【0039】
給紙カセット52の載置板60に載置された用紙Tは、ピックアップローラ21a、給紙ローラ21b、及び分離ローラ21cにより搬送路Lに送り出される。具体的には、ピックアップローラ21aは、収容部19にセットされた給紙カセット52の上側に配されて、給紙カセット52に収納された用紙Tの最上のものを繰り出す。給紙ローラ21bは、ピックアップローラ21aにより繰り出された用紙Tを搬送路Lに供給する。分離ローラ21cは、搬送路Lを挟んで給紙ローラ21bとは反対側に設けられる。この分離ローラ21Cは、給紙ローラ21bと同方向に回転し、ピックアップローラ21aにより2枚重ね送りされた一方の用紙Tを正規送り用の用紙Tから分離する。尚、ピックアップローラ21a、給紙ローラ21b及び分離ローラ21cは、各軸を同一方向に一致させて配置されている。
給紙装置20の詳細については後述する。
【0040】
装置本体Mの左側面(図1において左側)には、手差し給紙部64が設けられる。手差し給紙部64は、給紙カセット52にセットされる用紙Tとは異なる大きさや種類の用紙Tを装置本体Mに供給することを主目的として設けられる。手差し給紙部64は、閉状態において装置本体Mの左側面の一部を構成する手差しトレイ65と、給紙コロ66とを備える。手差しトレイ65は、その下端が給紙コロ66の近傍に回動自在(開閉自在)に取り付けられる。開状態の手差しトレイ65には、用紙Tが載置される。給紙コロ66は、開状態の手差しトレイ65に載置された用紙Tを手差し搬送路Laに給紙する。
【0041】
用紙Tを搬送する搬送路Lは、給紙ローラ対81から2次転写ニップN2までの第1搬送路L1と、2次転写ニップN2から定着部9までの第2搬送路L2と、定着部9から排紙部50までの第3搬送路L3と、手差し給紙部64から供給される用紙を第1搬送路L1に合流させる手差し搬送路Laと、第3搬送路L3を下流側から上流側へ搬送する用紙を、表裏反転させて第1搬送路L1に戻す戻り搬送路Lbと、を備える。
【0042】
また、第1搬送路L1の途中には、第1合流部P1及び第2合流部P2が設けられている。第3搬送路L3の途中には、第1分岐部Q1が設けられている。
第1合流部P1は、手差し搬送路Laが第1搬送路L1に合流する合流部である。第2合流部P2は、戻り搬送路Lbが第1搬送路L1に合流する合流部である。
第1分岐部Q1は、戻り搬送路Lbが第3搬送路L3から分岐する分岐部である。
【0043】
第1搬送路L1の途中(詳細には、第2合流部P2と2次転写ローラ8との間)には、用紙Tを検出するためのセンサ802(図2参照)と、用紙Tのスキュー(斜め給紙)補正や画像形成部GKにおけるトナー画像の形成とタイミングを合わせるためのレジストローラ対80とが配置される。センサ802は、用紙Tの搬送方向におけるレジストローラ対80の直前(搬送方向における上流側)に配置される。レジストローラ対80は、センサ802からの検出信号情報に基づいて上述の補正やタイミング調整をして用紙Tを搬送する。
【0044】
第1搬送路L1における第1合流部P1と第2合流部P2との間には、中間ローラ対82が配置される。中間ローラ対82は、給紙ローラ対81の下流側に配置され、給紙ローラ対81より搬送される用紙Tを挟持して、レジストローラ対80へ搬送する。
【0045】
戻り搬送路Lbは、用紙Tに両面印刷を行う際に、既に印刷されている面とは反対面(非印刷面)を中間転写ベルト7の外面に対向させるために設けられる搬送路である。戻り搬送路Lbによれば、第1分岐部Q1から排紙部50側に搬送された用紙Tを表裏反転させて第1搬送路L1に戻して、2次転写ローラ8の上流側に配置されたレジストローラ対80の上流側に搬送させることができる。戻り搬送路Lbにより表裏反転された用紙Tには、感光体ドラム2a、2b、2c、2dから中間転写ベルト7に転写されたトナー画像が転写される。
【0046】
第1分岐部Q1には、整流部材58が設けられている。整流部材58は、定着部9から搬出され第3搬送路L3を上流側から下流側に向けて搬送する用紙Tの搬送方向を、排紙部50に向かう方向に整流すると共に、排紙部50から第3搬送路L3を下流側から上流側に向けて搬送する用紙Tの搬送方向を、戻り搬送路Lbに向かう方向に整流する。
【0047】
次に、排紙部50について説明する。
排紙部50は、第3搬送路L3における端部に形成され、用紙Tを装置本体Mの外部に排紙する。排紙部50は、装置本体Mにおける上方側に配置される。排紙部50は、装置本体Mの右側面側(図1において右側)に向けて開口している。排紙部50は、排出ローラ対53を有している。排出ローラ対53によれば、第3搬送路L3を上流側から下流側に搬送される用紙Tを装置本体Mの外部に排紙すると共に、排紙部50において用紙Tの搬送方向を反転させて用紙Tを第3搬送路L3の上流側に向けて搬送することができる。
【0048】
排紙部50における開口側には、排紙集積部M1が形成される。排紙集積部M1は、装置本体Mにおける上面(外面)に形成される。排紙集積部M1は、装置本体Mにおける上面が下方に窪んで形成された部分である。排紙集積部M1の底面は、装置本体Mにおける上面の一部を構成する。排紙集積部M1には、所定のトナー画像が形成され排紙部50から排紙された用紙Tが積層して集積される。
尚、各搬送路の所定位置には用紙検出用のセンサが配置される。
【0049】
次に、本発明の画像形成装置の駆動ジョイント機構について説明する。
本実施形態の画像形成装置の駆動ジョイント機構は、取り付け部材としての給紙装置20を装置本体Mの収容部19に収容して取り付ける場合における給紙装置20の従動軸24と、装置本体Mの駆動軸30との連結機構に適用される。
まず、給紙装置20につき説明する。図2は、給紙装置20を斜め下方から視た斜視図である。図3は、給紙装置20を斜め上方から視た斜視図である。
【0050】
給紙装置20は、装置本体Mの収容部19に対して、給紙ローラ21bの軸方向であってZ方向に挿入される。そして、給紙装置20の挿入側とは反対側に設けた取付部22を収容部19に固着することで装置本体Mに取り付けられる。より詳細には、取付部22には、3つの取付孔22aが形成されていて、各取付孔22aにねじ(図示せず)を通し、そのねじを収容部19に螺着することで、収容部19に給紙装置20が取付けられる。
【0051】
給紙装置20のZ方向側の端部には、一対の位置決めピン23と従動軸24の端部とが露出した状態に設けられている。位置決めピン23は、収容部19に設けた一対の位置決め凹部(図示せず)に装着することで、給紙装置20の収容部19に対する取付位置や角度を決めるものである。
【0052】
従動軸24は、給紙ローラ21bの軸を構成し、後述する駆動軸30からの回転力を受けて給紙ローラ21bを回転させると共に、図示しない歯車等を介して前記ピックアップローラ21a及び分離ローラ21cをそれぞれ任意の方向に回転させる。尚、従動軸24は、ピックアップローラ21aの軸や分離ローラ21cの軸であってもよく、また、各ローラ21a、21b、21cとは別の軸であって、これらのローラ21a、21b、21cに従動軸24の回転を図示しない歯車等を介して伝達する構成であってもよい。
従動軸24のX方向側の端部には、一対の係合ピン25が設けられている。
【0053】
以上の給紙装置20が収容される装置本体Mの収容部19の内部における給紙装置20が挿入される位置には、駆動軸30と、この駆動軸30の基端側に取り付けられたクラッチ部としての電磁クラッチ34と、この電磁クラッチ34に駆動力を付加する駆動源と、が配置されている。
【0054】
駆動軸30は、略水平方向で、かつ、用紙Tの搬送方向に直交する方向に延びて配置される。
電磁クラッチ34は、駆動源から付加される駆動力が駆動軸30に伝達される伝達状態と、この伝達状態が解除された解除状態とを切り替える。即ち、電磁クラッチ34の伝達状態では、駆動源から付加される駆動力は、電磁クラッチ34を介して駆動軸30に伝達され、駆動軸30は、電磁クラッチ34と共に回転する。一方、電磁クラッチ34の解除状態では、駆動源から付加される駆動力は、電磁クラッチ34から駆動軸30に伝達されないので、駆動源が駆動しても駆動軸30は回転しない。また、この解除状態では、駆動軸30と駆動源との連結状態が解除されているので、駆動軸30は、この駆動軸30に加えられた力により回転自在となる。
駆動源は、回転駆動力を発生させるモータ(図示せず)と、このモータの回転駆動力を電磁クラッチ34に伝達するギア33(図4参照)と、を備える。
【0055】
図4は、画像形成装置の駆動ジョイント機構の一実施形態を示す斜視図である。図5は、画像形成装置の駆動ジョイント機構におけるカップリングを示す正面図である。
本実施形態の画像形成装置の駆動ジョイント機構は、装置本体Mに設けられた駆動軸30と、給紙装置20を構成する従動軸24とを同軸上で連結し、駆動軸30の駆動力を従動軸24に伝達可能とする。
この画像形成装置の駆動ジョイント機構は、駆動軸30の先端側に設けられたカップリング31と、従動軸24の先端側に設けられた一対の係合ピン25と、を備える。
【0056】
カップリング31は、図4及び図5に示すように、高さ方向が駆動軸30の軸方向に沿った略円柱形状を有している。このカップリング31は、駆動軸30の先端側に位置する端面に形成された複数対(二対)のピン係合溝311と、隣り合うピン係合溝311の間にそれぞれ設けられる複数(4つ)のピン案内部32と、端面の中央に形成された凹部312と、を備える。
2対のピン係合溝311を構成する4つのピン係合溝311は、それぞれ、カップリング31の端面の中心から径方向に延びると共に、駆動軸30の軸方向に所定の深さを有して形成される。また、ピン係合溝311は、図5に示すように、カップリング31の端面の周方向に等間隔に形成される。つまり、本実施形態では、4つのピン係合溝311は、互いに90度の間隔をあけて設けられている。そして、対となっているピン係合溝311は、それぞれ、カップリング31の端面の中心を通る直線上に位置している。
【0057】
4つのピン案内部32は、図4及び図5に示すように、それぞれ、隣り合うピン係合溝311の間において、駆動軸30の軸方向に突出した尖塔形状を有する。これら4つのピン案内部32は、それぞれ、稜線部321と、この稜線部321からピン係合溝311に向けて下り傾斜となった一対の傾斜部322と、を備える。
稜線部321は、図4に示すように、尖塔形状における頂部を構成している。この稜線部321は、図5に示すように、隣り合うピン係合溝311の中間位置323からずれた位置に設けられ、この中間位置323において径方向に延びる直線と略平行に延びている。稜線部321の中間位置323からのずれ幅W1は、好ましくは0.5mm〜2.0mmである。
【0058】
一対の傾斜部322は、図5に示すように、稜線部321から近い側に位置するピン係合溝311側に設けられる第1傾斜部322aと、稜線部321から遠い側に位置するピン係合溝311側に設けられる第2傾斜部322bと、により構成される。
【0059】
以上のピン案内部32では、対となる2つのピン案内部32のうちの一方のピン案内部32の稜線部321は、カップリング31の正面視において第1方向(例えば、図5に示す矢印A方向)にずれて配置される。また、対となる2つのピン案内部32のうちの他方のピン案内部32の稜線部321は、カップリング31の正面視において第1方向と反対方向である第2方向(例えば、図5に示す矢印B方向)にずれて配置される。
【0060】
凹部312は、従動軸24の外径よりもわずかに大きな内径を有する。この凹部312の深さは、ピン係合溝311の深さよりも深く構成される。この凹部312には、駆動軸30と従動軸24とを連結する場合に、従動軸24の先端側が挿入される。
【0061】
一対の係合ピン25は、図4に示すように、従動軸24の先端側において、従動軸24の周面から径方向に突出して設けられる。また、一対の係合ピン25は、一直線上に位置している。
【0062】
次に、給紙装置20を装置本体Mに取り付ける場合における画像形成装置の駆動ジョイント機構の動作につき説明する。図6Aは、画像形成装置の駆動ジョイント機構において、駆動軸30の軸心の位置と従動軸24の軸心の位置とがずれた状態で駆動軸30と従動軸24とを接近させた状態を示す図である。図6Bは、図6Aに示す状態から更に駆動軸30と従動軸24とを接近させた状態を示す図である。
【0063】
まず、装置本体Mにおける電磁クラッチ34を解除状態にし、駆動源からの駆動力が駆動軸30に伝達されないようにしておく。
次いで、給紙装置20を装置本体Mの収容部19に挿入していく。給紙装置20を収容部に挿入する場合には、従動軸24の軸心24aの位置と駆動軸30の軸心30aの位置とが略一致するように給紙装置20を収容部19に挿入するが、このとき、図6Aに示すように、駆動軸30の軸心30aの位置と従動軸24の軸心24aの位置とが若干ずれてしまう場合がある。
【0064】
ここで、本実施形態では、ピン案内部32の稜線部321を、中間位置313からずれた位置に配置しているので、一対の係合ピン25は、いずれも一対の傾斜部322のうちの第2傾斜部322bに接触する。この状態で給紙装置20を更に収容部19に挿入すると、一対の係合ピン25がそれぞれ第2傾斜部322bを押圧する。すると、一対の係合ピン25のうちの一方の係合ピン25(例えば、図6Aに示す上側の係合ピン25)に押圧された第2傾斜部322bには、カップリング31を図6Aに示す矢印C方向に回転させる力が負荷される。また、一対の係合ピン25のうちの他方の係合ピン25(例えば、図6Aに示す下側の係合ピン25)に押圧された第2傾斜部322bには、カップリング31を図6Aに示す矢印D方向に回転させる力が負荷される。
【0065】
これにより、図6Bに示すように、一対の係合ピン25は、それぞれ、カップリング31を図6Aに示す矢印C及びD方向に回転させながら第2傾斜部322bに案内されて、一対のピン係合溝311に係合される。そして、駆動軸30と従動軸24とが同軸上で、かつ、駆動軸30の駆動力を従動軸24に伝達可能に連結されて給紙装置20が収容部19に収容される。
【0066】
次いで、解除状態の電磁クラッチ34を伝達状態に切り替え、駆動源からの駆動力を従動軸24に伝達可能とする。
【0067】
このように、本実施形態によれば、駆動軸30の軸心30aの位置と従動軸24の軸心24aの位置とが若干ずれた状態で給紙装置20が装置本体Mの収容部19に挿入された場合であっても、一対の係合ピン25がそれぞれ第2傾斜部322bに接触する。これにより、一対の係合ピン25の軸方向への押圧力により、カップリング31を所定の方向に回転させる力を負荷できる。よって、一対の係合ピン25を一対のピン係合溝311に案内でき、一対の係合ピン25と一対のピン係合溝311とを好適に係合させられる。
【0068】
以上説明した本実施形態の画像形成装置の駆動ジョイント機構によれば、以下のような効果を奏する。
ピン案内部32の稜線部321を中間位置313からずれた位置に配置し、かつ、対となるピン案内部32のうちの一方のピン案内部32の稜線部321を、第1方向にずらして配置し、他方のピン案内部32の稜線部321を第1方向と反対方向である第2方向にずらして配置した。これにより、駆動軸30の軸心30aの位置と従動軸24の軸心24aの位置とが若干ずれた状態で給紙装置20が装置本体Mの収容部19に挿入された場合であっても、一対の係合ピン25がそれぞれ第2傾斜部322bを押圧するので、一対の係合ピン25により、カップリング31を所定の方向に回転させる力を負荷できる。よって、カップリング31を所定の方向に回転させることで一対の係合ピン25を一対のピン係合溝311に案内して、一対の係合ピン25と一対のピン係合溝311とを係合させ、駆動軸30と従動軸24とを好適に連結できる。
【0069】
また、給紙装置20を装置本体Mの収容部19に挿入する場合に、駆動軸30の軸心30aの位置と従動軸24の軸心24aの位置との間に生じやすい位置ずれの範囲は0.5mm〜2.0mm程度である。そこで、稜線部321の中間位置323からのずれ幅W1を、0.5mm〜2.0mmの範囲に構成した。これにより、給紙装置20を装置本体Mの収容部19に挿入する場合に、駆動軸30の軸心30aの位置と従動軸24の軸心24aの位置との間に位置ずれが生じても、駆動軸30と従動軸24とを同軸上で好適に連結できる。
【0070】
また、装置本体Mを、駆動軸30を回転駆動させる駆動力を駆動軸30に付加する駆動源と、この駆動源から付加される駆動力が駆動軸30に伝達される伝達状態とこの伝達状態が解除された解除状態とを切り替え可能な電磁クラッチ34と、を含んで構成した。これにより、電磁クラッチ34を解除状態にして給紙装置20を装置本体Mの収容部19に挿入することで、カップリング31と一対の係合ピン25とが接触した場合に駆動軸30を容易に回転させられる。よって、駆動軸30と従動軸24との連結をより好適に行える。
【0071】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されることなく、種々の形態で実施することができる。
例えば、本実施形態では、カップリング31を、二対のピン係合溝311を含んで構成したが、これに限らない。即ち、カップリングを、一対のピン係合溝を含んで構成してもよく、三対以上のピン係合溝を含んで構成してもよい。
【0072】
また、本実施形態では、カップリング31を駆動軸30に設け、一対の係合ピン25を従動軸24に設けたが、これに限らない。即ち、カップリングを従動軸に設け、一対の係合ピンを駆動軸に設けてもよい。
【0073】
また、本実施形態では、カップリング31と一対の係合ピン25とが接触した場合に、駆動軸30が回転して一対の係合ピン25と一対のピン係合溝311とが係合する例につき説明したが、これに限らない。即ち、カップリング31と一対の係合ピン25とが接触した場合に、従動軸24が回転して一対の係合ピン25と一対のピン係合溝311とが係合してもよく、また、駆動軸30及び従動軸24の両者が回転して一対の係合ピン25と一対のピン係合溝311とが係合してもよい。
【0074】
また、本発明の画像形成装置の種類に特に制限はなく、コピー機、プリンタ、ファクシミリ、又はこれらの複合機等であってもよい。
シート状の被転写材は、用紙Tに制限されず、例えば、フィルムシートであってもよい。
【符号の説明】
【0075】
1……プリンタ(画像形成装置)、20……給紙装置、21b……給紙ローラ、24……従動軸、25……係合ピン、30……駆動軸、31……カップリング、32……ピン案内部、34……電磁クラッチ(クラッチ部)、311……ピン係合溝、321……稜線部、322……傾斜部、323……中間位置、M……装置本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動軸を有する装置本体と、従動軸を有し前記装置本体に取り付けられる取付け部材と、を備える画像形成装置における前記駆動軸と前記従動軸とを同軸上で連結し、該駆動軸の駆動力を該従動軸に伝達可能な画像形成装置の駆動ジョイント機構であって、
前記駆動軸又は前記従動軸の一方における先端側に設けられ径方向に延びる少なくとも一対のピン係合溝及び隣り合う該ピン係合溝の間にそれぞれ形成される複数のピン案内部を有するカップリングと、
前記駆動軸又は前記従動軸の他方における先端側に設けられ該駆動軸又は該従動軸の周面から径方向に突出する少なくとも一対の係合ピンと、を備え、
前記複数のピン案内部それぞれは、隣り合う前記ピン係合溝の中間位置からずれた位置に設けられ該中間位置における径方向に略平行に延びる稜線部と、該稜線部から該隣り合うピン係合溝それぞれに向けて下り傾斜となった一対の傾斜部と、を備え、
前記複数のピン案内部のうちの対となる前記ピン案内部における一方のピン案内部の稜線部は、前記カップリングの正面視において第1方向にずれて配置され、対となる前記ピン案内部における他方のピン案内部の稜線部は、前記カップリングの正面視において前記第1方向と反対方向である第2方向にずれて配置される画像形成装置の駆動ジョイント機構。
【請求項2】
前記稜線部の前記中間位置からのずれ幅は、0.5mm〜2.0mmである請求項1に記載の画像形成装置の駆動ジョイント機構。
【請求項3】
前記装置本体は、
前記駆動軸を回転駆動させる駆動力を該駆動軸に付加する駆動源と、
前記駆動源から付加される駆動力が前記駆動軸に伝達される伝達状態と該伝達状態が解除された解除状態とを切り替え可能なクラッチ部と、を更に備える請求項1又は2に記載の画像形成装置の駆動ジョイント機構。
【請求項4】
前記取付け部材は、前記従動軸に連結され該従動軸を回転軸とする給紙ローラを備え前記装置本体に給紙を行う給紙装置である請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置の駆動ジョイント機構。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置の駆動ジョイント機構を備える画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【公開番号】特開2011−203538(P2011−203538A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−71328(P2010−71328)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】