説明

画像形成装置及びプログラム

【課題】ワイヤレスの操作部を利用することにより、利用者の使い勝手の向上をはかり、更にワイヤレス操作部の紛失を防止することを目的とする画像形成装置等を提供すること。
【解決手段】無線によりワイヤレス操作部1800が接続された画像形成装置100において、ワイヤレス操作部1800の位置を検出する検出部1850と、画像形成装置100に関するジョブの入力を受け付ける操作部1700と、操作部1700により入力されたジョブを実行する制御部1000と、を備え、ワイヤレス操作部1800が検出部1850により所定位置に検出された場合には、入力されたジョブを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線によりワイヤレス操作部が接続された画像形成装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、画像データに基づいて、記録用紙に画像を形成する画像形成装置が知られている。近年、画像形成装置は、画像読取部から読み取った画像を記録用紙に記録するだけでなく、例えば画像データとして記憶部に記憶したり、画像形成装置にLAN(Local Area Network)を介して接続された他の端末や、インターネット等の外部ネットワークを介して他の端末に画像データを送信したりと、いわゆる複合機と呼ばれる種々の機能が利用可能な画像形成装置が知られている。
【0003】
ここで、複合機として利用される画像形成装置において、画像形成装置を操作するための操作部として、スタートキーや、クリアキー、枚数キー等の各種機能が割り当てられた操作キーの他に、各種文字等が直接入力可能なキーボード等の入力装置を使用することが考えられる。キーボードを利用することにより、例えば画像データの送信先のアドレスを入力する場合や、画像形成装置の設定を行う場合等に利便性が向上することとなる。
【0004】
また、キーボード等の入力装置と、操作するための装置を接続するためには、ケーブル(有線)を介して接続されるものと、無線を介して接続されるもの(ワイヤレス)がある(例えば、特許文献1参照)。ワイヤレスで接続されるキーボード(ワイヤレスキーボード)は、コンピュータにおいては従前から利用されており、キーボードを自由に設置し、レイアウトや利用する場所にこだわらず利用出来るといった利点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平5−43228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
通常、コンピュータで利用されるワイヤレスキーボードは、コンピュータ本体に接続された表示装置(例えば、CRT)を見ながら操作を行うため、コンピュータを操作する場合にワイヤレスキーボードは必ず利用される。したがって、コンピュータを利用する場合に、ワイヤレスキーボードを紛失してしまうといったことは起こりにくい。
【0007】
しかし、画像形成装置において利用される場合、操作部(入力装置)はワイヤレスキーボードだけでなく、本体に設けられた操作部(操作キー)も利用可能である。したがって、利用者が利用した場所にワイヤレスキーボードをそのまま放置し、画像形成装置に設けられている収納部や、画像形成装置の近傍に戻し忘れることにより、ワイヤレスキーボードの所在を利用者が失念してしまう恐れがあった。また、異なる利用者がワイヤレスキーボードを利用する場合に、その所在がわからなくなってしまう場合があるといった問題もあった。
【0008】
上述した課題に鑑み、本発明が目的とするところは、ワイヤレスの操作部を利用する画像形成装置において、当該ワイヤレス操作部の紛失を防止することにより、利用者の使い勝手の向上を目的とする画像形成装置等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題に鑑み、本発明の画像形成装置は、前記ワイヤレス操作部の収納状態を検出する検出部と、画像形成装置に関するジョブの入力を受け付けるジョブ入力部と、前記ジョブ入力部により入力されたジョブを実行するジョブ実行部と、を備え、前記ジョブ実行部は、前記ワイヤレス操作部が前記検出部により収納状態にあると検出された場合には、前記ジョブ入力部により入力されたジョブを実行することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の画像形成装置において、前記ジョブ実行部は、前記入力されたジョブが、前記ワイヤレス操作部に関するジョブでない場合については、前記検出部によりワイヤレス操作部の収納状態に関わらず、ジョブを実行することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の画像形成装置は、前記ワイヤレス操作部を収納する収納部を更に備え、前記検出部は、前記収納部に設けられており、前記ジョブ実行部は、前記検出部により前記ワイヤレス操作部が収納部に収納されていると検出された場合には、前記ジョブ入力部により入力されたジョブを実行することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の画像形成装置は、表示部を更に備え、前記検出部により前記ワイヤレス操作部が収納状態にあると検出されない場合は、前記表示部に警告表示を行う警告表示部を有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の画像形成装置において、前記警告表示部は、前記ジョブ入力部によりジョブの入力が受け付けられておらず、かつ、前記検出部により前記ワイヤレス操作部が収納状態にない場合に、前記表示部に警告表示を行うことを特徴とする。
【0014】
本発明のプログラムは、無線によりワイヤレス操作部が接続された画像形成装置において実行されるプログラムにおいて、前記ワイヤレス操作部の収納状態を検出する検出ステップと、画像形成装置に関するジョブの入力を受け付けるジョブ入力ステップと、前記ジョブ入力ステップにより入力されたジョブを実行するジョブ実行ステップと、を含み、前記ジョブ実行ステップは、前記ワイヤレス操作部が前記検出ステップにより収納状態にあると検出された場合には、前記ジョブ入力ステップにより入力されたジョブを実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ワイヤレス操作部を使用することにより、使い勝手が良くなる反面、画像装置本体に戻し忘れて紛失したり、ワイヤレス操作部の位置を利用者が失念することが有るため、所定の位置に戻さないとジョブが実行出来ない制御とすることにより問題を解決する。
【0016】
また、ワイヤレス操作部から入力されたデータをジョブが実行するまで保存されることで、キーボードから再入力することを不要とする。
【0017】
また、画像形成装置に関するジョブは種々有るが、ワイヤレス操作部に関係しないジョブについてはいつでも実行可能とする。
【0018】
また、利用者に対して、ワイヤレス操作部が所定の位置に検出されないためにジョブが実行出来ないことを速やかに報知する。これにより、ワイヤレス操作部を画像形成装置の所定の位置に戻すことを促すことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施形態における画像形成装置の装置構成を説明するための断面図である。
【図2】本実施形態における画像形成装置の機能構成を説明するためのブロック図である。
【図3】本実施形態における画像形成装置の動作処理を説明するための動作フローである。
【図4】本実施形態における実施例を説明するための図である。
【図5】本実施形態における実施例を説明するための図である。
【図6】本実施形態における実施例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0021】
[1.装置構成]
図1は、本発明を適用した画像形成装置100の構成を示すための図(断面図)である。画像形成装置100は、外部から伝達された画像データに応じて、所定のシート(記録用紙)に対して多色及び単色の画像を形成するもので、装置本体110(画像形成部)と、自動原稿処理装置120とを備えて構成されている。また、装置本体110は、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5、中間転写ベルトユニット6、定着ユニット7、給紙カセット81及び排紙トレイ91等を有して構成されている。
【0022】
装置本体110の上部には、画像読取装置(画像入力部)に該当するものであり、原稿が載置される透明ガラスからなる原稿載置台92が設けられ、原稿載置台92の上側には自動原稿処理装置120が取り付けられている。自動原稿処理装置120は、原稿載置台92の上に自動で原稿を搬送する。また原稿処理装置120は矢印M方向に回動自在に構成され、原稿載置台92の上を開放することにより原稿を手置きで置くことが出来るようになっている。
【0023】
画像形成装置100において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に応じたものである。従って、現像器2、感光体ドラム3、帯電器5、クリーナユニット4は、各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローに設定され、これらによって4つの画像ステーションが構成されている。
【0024】
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、図1に示すようなチャージャ型の他、接触型のローラ型やブラシ型の帯電器が用いられることもある。
【0025】
露光ユニット1は、レーザ出射部及び反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成される。露光ユニット1は、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラム3に導くためのレンズやミラー等の光学要素が配置されている。
【0026】
露光ユニット1を構成する光走査装置の構成は、後述して具体的に説明する。また露光ユニット1としては、この他発光素子をアレイ状に並べた例えばELやLED書込みヘッドを用いる手法も採用出来る。
【0027】
露光ユニット1は、帯電された感光体ドラム3を入力された画像データに応じて露光することにより、その表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する機能を有する。現像器2はそれぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を4色(YMCK)のトナーにより顕像化するものである。またクリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを、除去・回収する。
【0028】
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64、及び中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。上記中間転写ローラ64は、YMCK用の各色に対応して4本設けられている。
【0029】
中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、及び中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して回転駆動させる。また各中間転写ローラ64は、感光体ドラム3のトナー像を、中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスを与える。
【0030】
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている、そして、感光体ドラム3に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト61に順次的に重ねて転写することによって、中間転写ベルト61上にカラーのトナー像(多色トナー像)を形成する機能を有している。中間転写ベルト61は、例えば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
【0031】
感光体ドラム3から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行われる。中間転写ローラ64には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。
【0032】
中間転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加することが出来る。本実施形態では転写電極としてローラ形状を使用しているが、それ以外にブラシなども用いることが可能である。
【0033】
上述の様に各感光体ドラム3上で各色相に応じて顕像化された静電像は中間転写ベルト61で積層される。このように、積層された画像情報は中間転写ベルト61の回転によって、後述の用紙と中間転写ベルト61の接触位置に配置される転写ローラ10によって用紙上に転写される。
【0034】
このとき、中間転写ベルト61と転写ローラ10は所定ニップで圧接されると共に、転写ローラ10にはトナーを用紙に転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、転写ローラ10は上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ10もしくは前記中間転写ベルト駆動ローラ62の何れか一方を硬質材料(金属等)とし、他方を弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラ、または発泡性樹脂ローラ等々)が用いられる。
【0035】
また、上記のように、感光体ドラム3に接触することにより中間転写ベルト61に付着したトナー、もしくは転写ローラ10によって用紙上に転写が行われず中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去・回収されるように設定されている。
【0036】
中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に接触する例えばクリーニング部材としてクリーニングブレードが備えられており、クリーニングブレードが接触する中間転写ベルト61は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ63で支持されている。
【0037】
給紙カセット81は、画像形成に使用するシート(記録用紙)を蓄積しておくためのトレイであり、装置本体110の露光ユニット1の下側に設けられている。また手差し給紙カセット82にも画像形成に使用するシートを置くことが出来る。また、装置本体110の上方に設けられている排紙トレイ91は、印刷済みのシートをフェイスダウンで集積するためのトレイである。
【0038】
また装置本体110には、給紙カセット81及び手差し給紙カセット82のシートを転写ローラ10や定着ユニット7を経由させて排紙トレイ91に送るための、略垂直形状の用紙搬送路Sが設けられている。給紙カセット81ないし手差し給紙カセット82から排紙トレイ91までの用紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11a,11b、複数の搬送ローラ12a〜12d,レジストローラ13、転写ローラ10、定着ユニット7等が配されている。
【0039】
搬送ローラ12a〜12dは、シートの搬送を促進・補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。また、ピックアップローラ11aは、給紙カセット81の端部近傍に備えられ、給紙カセット81からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。同様にまたピックアップローラ11bは、手差し給紙カセット82の端部近傍に備えられ、手差し給紙カセット82からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。
【0040】
[2.機能構成]
続いて、画像形成装置100の機能構成について図2を用いて説明する。画像形成装置100は、制御部1000に、画像入力部1100と、画像形成部1200と、画像メモリ1300と、記憶部1400と、通信部1500と、表示部1600と、操作部1700と、ワイヤレスキーボード1800と、検出部1850とがバスを介して接続されている。
【0041】
制御部1000は、画像形成装置100を制御する機能部であり、例えばCPU等の処理装置により構成されている。制御部1000は、記憶部1400に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより、各機能を実現することとなる。
【0042】
画像入力部1100は、記録用紙に記録されている原稿を読み取り、画像データを生成する機能部である。画像入力部1100において生成された画像データは、画像メモリ1300に一時記憶される。画像入力部1100は、例えばスキャナ装置等により構成されており、図1に示した画像読取装置に相当する。
【0043】
画像形成部1200は、画像メモリ1300に記憶された画像データ等に基づいて、記録用紙に画像を形成するための機能部である。例えば、図1に示した装置本体110に相当する。
【0044】
画像メモリ1300は、画像データを一時記憶するための領域である。画像入力部において入力された画像データや、通信部1500により受信された画像データが記憶される。
【0045】
記憶部1400は、画像形成装置100の設定状態を記憶したり、画像メモリ1300において一時記憶された画像データを保存したりするための機能部である。ここで、記憶部1400は、例えば、半導体メモリ、ハードディスクドライブ、光学式ディスクドライブ等のいずれかの記憶装置により構成されている。また、画像形成装置100を動作させる為の各種データやプログラム等も記憶している。制御部1000は、記憶部1400に記憶されている制御プログラムを読み出して実行することにより、各種制御処理を実行する。
【0046】
また、記憶部1400は、操作部1700又はワイヤレスキーボード1800より入力された画像形成装置に関するジョブが一時的に記憶される。利用者により、ジョブの実行が指示されると、制御部1000は、記憶部1400に一時記憶されたジョブに基づいて処理を実行する。
【0047】
通信部1500は、画像形成装置100をLAN(例えば、Ethernet(登録商標))等のネットワークや、電話回線(例えば、ISDN回線)等に接続するための機能部である。通信部1500からネットワークを介して他の端末装置から画像データを受信したり、送信したりする。
【0048】
表示部1600は、利用者に対して各種情報を表示する機能部であり、操作部1700は、利用者からの操作入力を受け付ける機能部である。また、操作部1700から画像形成装置100が実行するジョブの入力を受け付けることも可能である。
【0049】
ここで、表示部1600は、例えば液晶ディスプレイや、有機ELパネル等により構成されており、操作部1700は、例えば操作ボタン等により構成されている。また、表示部1600と、操作部1700とがタッチパネルとして一体に構成されていても良い。
【0050】
ワイヤレスキーボード1800は、画像形成装置とワイヤレス通信により接続されているワイヤレス操作部の一種である。また、利用者により画像形成装置100が実行するジョブが入力される(ジョブ入力部)の機能を有している。
【0051】
ここで、ワイヤレスキーボード1800は、例えばキーボードや、タッチパネル等により構成されている。また、ワイヤレス通信の方法(プロトコル)としては、例えば赤外線通信(IrDA)やBluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)等の近距離間通信が用いられる。
【0052】
検出部1850は、ワイヤレスキーボード1800の位置を検出する機能部である。例えば、検出部1850により、ワイヤレスキーボード1800が、画像形成装置から所定の位置にあるか否かを検出することが出来る。本実施形態においては、ワイヤレスキーボード1800が、画像形成装置100に設けられた収納部に収納されたか否かを検出する。
【0053】
検出方法としては種々の方法があるが、例えばワイヤレスキーボード1800を収納する場所に機械式のスイッチを設け、スイッチの状態に基づいてワイヤレスキーボード1800が収納されているか否かを検出しても良いし、ワイヤレスキーボード1800と画像形成装置100との状態をセンサ(Felica(登録商標)を利用した非接触型のものや、赤外線センサによる収納状態を検出するもの等)を利用して検出しても良い。また、ワイヤレスキーボード1800とのワイヤレスの受信強度に基づいて、ワイヤレスキーボード1800の位置(収納状態)を検出してもよい。
【0054】
[3.処理の流れ]
次に、画像形成装置における処理の流れについて、図3を用いて説明する。図3は、記憶部1400に記憶されているプログラムを、制御部1000が実行した場合における処理の流れについて説明した図である。
【0055】
まず、利用者からジョブの入力があったか否かを判定する(ステップS100)。ジョブの入力がなされた場合は(ステップS100;Yes)、入力されたジョブがワイヤレスキーボード1800であるワイヤレスキーボードに関係するジョブ(すなわち、ワイヤレスキーボードを利用するジョブ)か否かを判定する(ステップS102)。
【0056】
入力されたジョブが、ワイヤレスキーボードに関係しないジョブと判定された場合には(ステップS102;Yes)、ステップS112に移行し、入力されて実行を指示されたジョブを実行する(ステップS112)。
【0057】
他方、実行を指示されたジョブがキーボードに関係するジョブである場合(ステップS102;No)、ワイヤレスキーボードからデータが入力される(ステップS104)。そして、ワイヤレスキーボードからデータが入力され、ジョブの実行指示がされると(ステップS106;Yes)、ワイヤレスキーボードが収納部に収納されているか否かを判定する(ステップS108)。具体的には、検出部1850により、装置本体110に設けられた収納部にワイヤレスキーボード1800(ワイヤレスキーボード)が収納されているか否かを判定することとなる。
【0058】
そして、ワイヤレスキーボードがある場合(ステップS108;Yes)、ワイヤレスキーボードから入力されたデータがジョブに投入され(ステップS110)、指示されたジョブが実行される(ステップS112)。
【0059】
他方、ステップS108において、ワイヤレスキーボードがない場合、すなわち検出部1850によりワイヤレスキーボード1800を検出出来ない場合(ステップS108;No)、表示部1600に警告メッセージを表示することにより、利用者にワイヤレスキーボードが無い旨を報知する(ステップS114→ステップS108)。
【0060】
また、ステップS100において、ジョブの指示がない場合(ステップS100;No)、ワイヤレスキーボードがあるか否かを判定する(ステップS116)。ここで、ワイヤレスキーボードが無い場合(ステップS116;No)、表示部1600に警告メッセージを表示し、利用者にワイヤレスキーボードが無い旨を報知する(ステップS118)。
【0061】
このように、本実施形態によれば、ワイヤレスキーボード1800(ワイヤレスキーボード)からデータが入力された後に、ワイヤレスキーボードが画像形成装置100の収納部に収納されていない場合(戻していない場合)は、ワイヤレスキーボードを戻す旨のメッセージが報知され、当該ワイヤレスキーボードを戻さないとジョブの実行が保留される。これにより、利用者は、ワイヤレスキーボードを紛失を防止することが出来る。
【0062】
また、画像形成装置100が何もジョブを実行していないスタンバイ状態で、ワイヤレスキーボードが画像形成装置100に戻っていない場合に、表示部1600でワイヤレスキーボードを戻す旨のメッセージが表示される。したがって、利用者に、スタンバイ状態においてワイヤレスキーボードを戻すよう促すことにより、ワイヤレスキーボードの紛失を防止することが出来る。
【0063】
[4.実施例]
続いて、実施例について図を用いて説明する。図4は、画像形成装置100の外観図(斜視図)であり、操作パネル(表示部1600及び操作部1700)と、その下部に設けられた収納部にワイヤレスキーボード1800を収納した状態を示した図である。また、収納部には、検出部1850が設けてあり、ワイヤレスキーボード1800が収納されているか否を検出することが出来る。
【0064】
ワイヤレスキーボード1800が、操作パネルの下部の収納部に収納されると、画像形成装置100に設けられた検出部1850により、収納状態が検出される。この状態において、操作部1700によりジョブの実行を指示する(例えば、テンキーやタッチパネル等によりジョブを入力したあと、スタートキーを押下する)と、ジョブが実行される。
【0065】
なお、図4では、ワイヤレスキーボード1800は収納部に収納されているので、ワイヤレスキーボード1800からの入力は出来ない状態となっている。
【0066】
図5は、ワイヤレスキーボード1800を、画像形成装置100の収納部から外し、キーボード入力可能な状態を示した図である。
【0067】
ワイヤレスキーボード1800を使用することで、画像形成装置100の前を占有して使用すること無く、さらに必要な資料を近くのデスク等に置いてその前でキー入力することが出来非常に使い勝手が良くなる。また、キーボードを利用することにより、操作部1700に比べて、より利便性の高い入力を行うことが出来る。
【0068】
しかし、ワイヤレスキーボード1800を利用者が使ったまま、元に戻さず放置した場合、次の利用者が探さなくてはならないといった問題点を生ずる。
【0069】
そこで、図5にてワイヤレスキーボードのキー入力の後、操作パネルのスタートキーによりジョブの実行を指示した場合、図4に示したように、ワイヤレスキーボードを画像形成装置100の収納部に収納されているか、又はワイヤレスキーボードが画像形成装置100間の近距離に有る場合にジョブの実行を可とする。
【0070】
これにより、ジョブを実行する場合、ワイヤレスキーボードを画像形成装置100に戻す又は画像形成装置100の近くに有ると言う制約を設けることで、ワイヤレスキーボードの紛失を防止することが出来る。
【0071】
図6は、表示部1600において表示される表示画面W100の一例を示す図である。表示画面W100には、「ワイヤレスキーボードを戻して下さい」と報知メッセージM100が表示されている。また、当該メッセージが表示されている間、ジョブの実行が保留されることにより、利用者はワイヤレスキーボードを画像形成装置100に戻すことになり、ワイヤレスキーボードの紛失を防止することが出来る。
【0072】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
【0073】
また、上述した実施形態において、ワイヤレスキーボード1800(ワイヤレスキーボード)が、収納部に収納されることとして説明したが、所定位置にあることを検出部1850が検出してもよい。
【0074】
例えば、画像形成装置100の上面に載っていたり、画像形成装置100の脇に置かれていたり等、きわめて近い位置にあれば良いとすることも出来る。すなわち、ワイヤレスキーボードが紛失することを防止出来る距離に位置していればよく、この場合収納部を画像形成装置100に設ける必要がなくなる。
【0075】
また、ワイヤレスキーボード1800から入力されたデータは、その都度画像形成装置100に送信されたとしても良いし、一度ワイヤレスキーボード1800に内蔵されたバッファメモリに記憶され、所定のタイミングで画像形成装置100(記憶部1400)に送信されることとしても良い。
【0076】
すなわち、ワイヤレスキーボード1800のバッファメモリにジョブが一時的に記憶され、検出部1850により、ワイヤレスキーボードが収納されたと検出された時点で、ジョブを受信することとしても良い。
【符号の説明】
【0077】
100 画像形成装置
1 露光ユニット
2 現像器
3 感光体ドラム
4 クリーナユニット
5 帯電器
6 中間転写ベルトユニット
7 定着ユニット
10 転写ローラ
11a,11b ピックアップローラ
13 レジストローラ
61 中間転写ベルト
62 中間転写ベルト駆動ローラ
63 中間転写ベルト従動ローラ
64 中間転写ローラ
65 中間転写ベルトクリーニングユニット
81 給紙カセット
82 給紙カセット
91 排紙トレイ
92 原稿載置台
110 装置本体
120 原稿処理装置
1000 制御部
1100 画像入力部
1200 画像形成部
1300 画像メモリ
1400 記憶部
1500 通信部
1600 表示部
1700 操作部
1800 ワイヤレスキーボード
1850 検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線によりワイヤレス操作部が接続された画像形成装置において、
前記ワイヤレス操作部の収納状態を検出する検出部と、
画像形成装置に関するジョブの入力を受け付けるジョブ入力部と、
前記ジョブ入力部により入力されたジョブを実行するジョブ実行部と、
を備え、
前記ジョブ実行部は、前記ワイヤレス操作部が前記検出部により収納状態にあると検出された場合には、前記ジョブ入力部により入力されたジョブを実行することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記ジョブ実行部は、前記入力されたジョブが、前記ワイヤレス操作部に関するジョブでない場合については、前記検出部によりワイヤレス操作部の収納状態に関わらず、ジョブを実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ワイヤレス操作部を収納する収納部を更に備え、
前記検出部は、前記収納部に設けられており、
前記ジョブ実行部は、前記検出部により前記ワイヤレス操作部が収納部に収納されていると検出された場合には、前記ジョブ入力部により入力されたジョブを実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
表示部を更に備え、
前記検出部により前記ワイヤレス操作部が収納状態にあると検出されない場合は、前記表示部に警告表示を行う警告表示部を有することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記警告表示部は、前記ジョブ入力部によりジョブの入力が受け付けられておらず、かつ、前記検出部により前記ワイヤレス操作部が収納状態にない場合に、前記表示部に警告表示を行うことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
無線によりワイヤレス操作部が接続された画像形成装置において実行されるプログラムにおいて、
前記ワイヤレス操作部の収納状態を検出する検出ステップと、
画像形成装置に関するジョブの入力を受け付けるジョブ入力ステップと、
前記ジョブ入力ステップにより入力されたジョブを実行するジョブ実行ステップと、
を含み、
前記ジョブ実行ステップは、前記ワイヤレス操作部が前記検出ステップにより収納状態にあると検出された場合には、前記ジョブ入力ステップにより入力されたジョブを実行することを実現するプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−70006(P2011−70006A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−221023(P2009−221023)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】