画像形成装置及び画像形成システム
【課題】媒体の節約状況を把握することができるようにする。
【解決手段】入力データを解析する入力データ解析部と、該入力データ解析部による入力データの解析結果を表す第1ログ情報を記録するための第1の記録部と、前記入力データを編集して印刷データにするデータ編集部と、前記印刷データを出力して印刷を行う印刷データ出力部と、前記印刷データの出力結果を表す第2ログ情報を記録するための第2の記録部と、前記第1ログ情報、第2ログ情報、及び媒体を節約するための指標定義情報に基づいて、媒体の節約状況を表す集計データを作成する集計処理部とを有する。指標定義情報に基づいて、媒体の節約の状況を表す集計データが作成されるので、集計データに基づいて用紙の節約状況を容易に把握することができる。
【解決手段】入力データを解析する入力データ解析部と、該入力データ解析部による入力データの解析結果を表す第1ログ情報を記録するための第1の記録部と、前記入力データを編集して印刷データにするデータ編集部と、前記印刷データを出力して印刷を行う印刷データ出力部と、前記印刷データの出力結果を表す第2ログ情報を記録するための第2の記録部と、前記第1ログ情報、第2ログ情報、及び媒体を節約するための指標定義情報に基づいて、媒体の節約状況を表す集計データを作成する集計処理部とを有する。指標定義情報に基づいて、媒体の節約の状況を表す集計データが作成されるので、集計データに基づいて用紙の節約状況を容易に把握することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及び画像形成システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機(多機能プリンタ)等の画像形成装置、例えば、複合機においては、印刷に使用される媒体としての用紙を節約するために、1枚の用紙で複数のページ分の印刷を行うN−up印刷(マルチページ印刷)、両面印刷等を行ったり、印刷枚数の上限値を設定したりすることができるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−18399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の複合機においては、印刷枚数を記録したり、表示部に表示したりすることができるようになっているが、用紙の使用量をどの程度少なくすることができているかという用紙の節約状況を把握することができない。
【0005】
本発明は、前記従来の複合機の問題点を解決して、媒体の節約状況を把握することができる画像形成装置及び画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのために、本発明の画像形装置においては、入力データを解析する入力データ解析部と、該入力データ解析部による入力データの解析結果を表す第1ログ情報を記録するための第1の記録部と、前記入力データを編集して印刷データにするデータ編集部と、前記印刷データを出力して印刷を行う印刷データ出力部と、前記印刷データの出力結果を表す第2ログ情報を記録するための第2の記録部と、前記第1ログ情報、第2ログ情報、及び媒体を節約するための指標定義情報に基づいて、媒体の節約状況を表す集計データを作成する集計処理部とを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、画像形成装置においては、入力データを解析する入力データ解析部と、該入力データ解析部による入力データの解析結果を表す第1ログ情報を記録するための第1の記録部と、前記入力データを編集して印刷データにするデータ編集部と、前記印刷データを出力して印刷を行う印刷データ出力部と、前記印刷データの出力結果を表す第2ログ情報を記録するための第2の記録部と、前記第1ログ情報、第2ログ情報、及び媒体を節約するための指標定義情報に基づいて、媒体の節約状況を表す集計データを作成する集計処理部とを有する。
【0008】
この場合、指標定義情報に基づいて、媒体の節約の状況を表す集計データが作成されるので、管理者は集計データに基づいて用紙の節約状況を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施の形態における画像形成システムの制御ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における複合機の動作を示す第1のフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態における複合機の操作パネルを示す第1の図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるID情報及びユーザ名の例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における指標定義情報の例を示す第1の図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における指標定義情報の例を示す第2の図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における複合機の操作パネルを示す第2の図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における第1ログ保存部に記録された第1ログ情報の例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における第2ログ保存部に記録された第2ログ情報の例を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における複合機の動作を示す第2のフローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施の形態における集計処理のサブルーチンを示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態における集計データの第1の例を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態における集計データの第2の例を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態における集計データの第3の例を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態における画像形成システムの制御ブロック図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態におけるデータ送信端末の設定画面の例を示す図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態における送信データの第1の例を示す図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態における送信データの第2の例を示す図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態における複合機の動作を示す第1のフローチャートである。
【図20】本発明の第2の実施の形態における複合機の操作パネルを示す第1の図である。
【図21】本発明の第2の実施の形態における指標定義情報の例を示す第1の図である。
【図22】本発明の第2の実施の形態における指標定義情報の例を示す第2の図である。
【図23】本発明の第2の実施の形態における複合機の操作パネルを示す第2の図である。
【図24】本発明の第2の実施の形態における第1ログ保存部に記録された第1ログ情報の例を示すである。
【図25】本発明の第2の実施の形態における第2ログ保存部に記録された第2ログ情報の例を示す図である。
【図26】本発明の第2の実施の形態における複合機の動作を示す第2のフローチャートである。
【図27】本発明の第2の実施の形態における集計データの第1の例を示す図である。
【図28】本発明の第2の実施の形態における集計データの第2の例を示す図である。
【図29】本発明の第2の実施の形態における集計データの第3の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としての複合機と第1の上位装置としての管理サーバとを接続することによって構成された画像形成システムについて説明する。
【0011】
図1は本発明の第1の実施の形態における画像形成システムの制御ブロック図である。
【0012】
図において、10は複数の機能、本実施の形態においては、コピー、ファックス及び印刷の各機能を有する複合機、30は管理サーバである。なお、前記複合機10においては、使用される媒体としての用紙を節約するために、N−up印刷、両面印刷等を行うことができるようになっていて、それにより、用紙をどの程度節約することができたか(節約状況) を表す集計データを作成するようになっている。複合機10の管理者は、管理サーバ30において、N−up印刷、両面印刷等を行うことによって用紙をどの程度節約することができたか(節約状況)を把握することができる。
【0013】
前記複合機10は、データの送受信を行う送受信処理手段としての送受信部11、複合機10に入力されたデータ、すなわち、入力データを解析する入力データ解析処理手段としての入力データ解析部12、入力データを編集して印刷データにするデータ編集処理手段としてのデータ編集部13、印刷データを出力して印刷を行う印刷データ出力処理手段としての印刷データ出力部14、原稿を読み取る原稿読取処理手段としての原稿読取部15、ユーザ(複合機10の操作者)が操作するための操作部としての操作パネル16、指標定義情報を記録するための指標管理処理手段としての指標管理部18、前記管理サーバ30からの要求に従って、集計データを作成する集計処理手段としての集計処理部19、前記入力データ解析部12による入力データの解析結果を表す第1ログ情報を記録するための第1の記録部としての第1ログ保存部20、前記印刷データ出力部14による印刷データの出力結果を表す第2ログ情報を記録するための第2の記録部としての第2ログ保存部21、及びその他の制御を行う図示されない制御処理部を備える。
【0014】
ところで、本実施の形態においては、複合機10が有する機能ごとにすべてのジョブについて用紙の節約を行う対象としたり、用紙の節約を行う対象から除外したりすることができるようになっている。すなわち、管理サーバ30において、管理者が所定の機能について、節約除外の設定、すなわち、除外設定をオンにすると、前記所定の機能におけるすべてのジョブが用紙の節約を行う対象から除外され、除外設定をオフにすると、前記所定の機能におけるすべてのジョブが用紙の節約を行う対象とされる。
【0015】
そして、前記操作パネル16には、所定のジョブについて節約除外の設定をオン又はオフにするための操作要素としての、かつ、節約対象設定要素としての節約除外ボタン17が配設される。操作者が、節約除外ボタン17を押下しなかった場合、前記所定のジョブについて除外設定が管理サーバ30において設定されたままになり、前記節約除外ボタン17を押下した場合、前記所定のジョブについて除外設定がオフにされる。
【0016】
前記入力データは、複合機10において、コピーの機能が使用される場合、原稿読取部15から入力データ解析部12に送信される画像データであり、ファックスの機能が使用される場合、電話回線等を介して接続されたファクシミリ装置から複合機10に送信されるデータであり、印刷の機能が使用される場合、第2の上位装置としての図示されないホストコンピュータから複合機10に送信されるデータである。
【0017】
また、前記第1ログ情報は、ユーザ名、使用された機能の種別、N−up印刷の指定(1up、2up、3up、又は4up。)、両面印刷の指定(オン又はオフ)、入力されたデータにおけるデータ上のページ数を表す入力ページ数、及び節約除外の設定(オン又はオフ)から成り、前記第2ログ情報は、ユーザ名、使用された機能の種別、N−up印刷の指定、両面印刷の指定、印刷が行われた用紙上のページ数(印刷面の数)を表す出力ページ数、実際に印刷が行われ、消費された用紙の枚数を表す実出力枚数、及び節約除外の設定から成る。
【0018】
次に、前記複合機10の動作について説明する。
【0019】
図2は本発明の第1の実施の形態における複合機の動作を示す第1のフローチャート、図3は本発明の第1の実施の形態における複合機の操作パネルを示す第1の図、図4は本発明の第1の実施の形態におけるID情報及びユーザ名の例を示す図、図5は本発明の第1の実施の形態における指標定義情報の例を示す第1の図、図6は本発明の第1の実施の形態における指標定義情報の例を示す第2の図、図7は本発明の第1の実施の形態における複合機の操作パネルを示す第2の図、図8は本発明の第1の実施の形態における第1ログ保存部に記録された第1ログ情報の例を示す図、図9は本発明の第1の実施の形態における第2ログ保存部に記録された第2ログ情報の例を示す図である。
【0020】
まず、前記制御処理部の表示処理手段は、表示処理を行い、図3に示されるように、操作パネル16の表示部dp1に、ID番号を入力するための枠ar1、及び英字、数字、記号等の各種の文字を入力するための操作要素としての文字入力キーp1を表示する。なお、操作パネル16における表示部dp1の外側には、操作要素としての、実行・カーソルボタンbt1、バックスペースボタンbt2、節約除外ボタン17等が配設される。前記表示部dp1はタッチパネルによって形成され、操作部としても機能する。なお、図4に示されるように、前記ID番号は、ユーザの名称を表すユーザ名と対応させてあらかじめ設定される。
【0021】
例えば、所定のユーザが、文字入力キーp1、実行・カーソルボタンbt1、バックスペースボタンbt2等を操作(押下)することによってID番号を入力し、ログインを行うと、前記制御処理部の認証処理手段は、認証処理を行い、入力されたID番号に基づいてユーザの認証を行う。続いて、管理サーバ30から設定コマンド、及び前記集計データを作成するために必要な指標定義情報が複合機10に送信されると、前記制御処理部の指標定義情報記録処理手段は、指標定義情報記録処理を行い、前記指標定義情報を指標管理部18に記録する。
【0022】
この場合、前記指標定義情報は、コピー、ファックス及び印刷の各機能について、節約除外の設定の状況を表す第1の定義情報、用紙の節約の評価方法、及びユーザに対するアドバイス情報を表す第2の定義情報から成り、管理サーバ30においてあらかじめ作成される。
【0023】
例えば、第1の定義情報は、図5に示されるような、機能の種別及び節約除外の設定状況(オン又はオフ)から成る。本実施の形態において、コピーの機能については、ユーザによる節約除外ボタン17の操作によって、ジョブごとに節約除外の設定がオン又はオフにされ(ユーザ設定)、ファックスの機能については、節約除外の設定があらかじめオンにされ、印刷の機能については、節約除外の設定があらかじめオフにされる。したがって、前記指標定義情報が指標管理部18に記録されると、制御処理部の節約対象設定処理手段としての節約除外設定処理手段は、節約対象設定処理としての節約除外設定処理を行い、節約除外の設定を行い、ファックスの機能については節約除外の設定をそのままオンにし、各ジョブについて用紙の節約を行う対象から除外し、印刷の機能については節約除外の設定をそのままオフにし、各ジョブについて用紙の節約を行う対象とする。
【0024】
また、前記第2の定義情報は、節約を評価するために必要な情報、すなわち、評価情報、用紙がどの程度節約されたかを表す指標、該指標の目標値、及び該目標値が達成されなかった場合の、ユーザに対する推奨事項を表すアドバイス情報から成る。本実施の形態において、前記評価情報は、入力ページ数Pi及び実出力枚数Prにされ、指標ε1が、
ε1=(Pr/Pi)×100〔%〕
にされ、指標ε1の目標値が50〔%〕以下にされ、目標値が達成されなかった場合のアドバイス情報が、N−up印刷又は両面印刷の推奨にされるようになっているが、前記評価情報を、ジョブ数Nj及び両面印刷の指定回数Nbとし、指標ε2を、
ε2=(Nb/Nj)×100〔%〕
とし、指標ε2の目標値を70〔%〕以上とし、目標値が達成されなかった場合のアドバイス情報を、両面印刷の推奨とすることもできる。
【0025】
続いて、前記表示処理手段は、図7に示されるように、表示部dp1に機能選択画面を形成する。該機能選択画面においては、複合機10のコピー、ファックス、印刷等の各機能を選択するための、操作要素としてのキーk1〜k3がリストで表示される。
【0026】
ところで、前述されたように、本実施の形態においては、コピーの機能を使用する場合、ジョブごとに節約除外の設定がオン又はオフにされるようになっている。したがって、ユーザが、所定のジョブについてコピーを行うに当たり、節約除外ボタン17を押下することなく、前記機能選択画面においてキーk1にタッチすると、前記節約除外設定処理手段は、前記ジョブについての節約除外の設定をオフにすることによって、前記ジョブを用紙を節約する対象とし、前記制御処理部の機能選択処理手段は、機能選択処理を行い、コピーの機能を選択し、前記ジョブについてコピーを開始する。
【0027】
また、ユーザが、所定のジョブについてコピーを行うに当たり、節約除外ボタン17を押下した後、前記キーk1にタッチすると、前記節約除外設定処理手段は、前記ジョブについての節約除外の設定をオンにすることによって、前記ジョブを用紙を節約する対象から除外し、前記機能選択処理手段は、コピーの機能を選択し、前記ジョブについてコピーを開始する。
【0028】
続いて、コピーが開始されると、原稿読取部15によって読み取られた原稿の画像データが、送受信部11を介して入力データ(入力情報)として入力データ解析部12に送信される。該入力データ解析部12は、入力データ解析処理を行い、入力データを解析し、前記ジョブについての入力データの解析結果を表す第1のログを前記第1ログ保存部20に記録する。
【0029】
そして、前記入力データ解析部12は、入力データをデータ編集部13に送り、該データ編集部13は、データ編集処理としてのデータ編集・出力処理を行い、入力データを編集して印刷出力可能なデータ、すなわち、印刷データにし、印刷データを出力する。そして、データ編集部13による出力が終了すると、制御処理部の記録処理手段は、記録処理を行い、前記ジョブについての出力結果を表す第2のログを第2ログ保存部21に記録する。
【0030】
このようにして、複合機10によるコピーの各ジョブが行われるたびに、第1のログが第1ログ保存部20に、第2のログが第2ログ保存部21に記録され、第1ログ保存部20に、図8に示されるような通番1〜7で表される複数の第1のログから成る第1ログ情報が、第2ログ保存部21に、図9に示されるような通番1〜7で表される複数の第2のログから成る第2ログ情報が記録される。
【0031】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 認証処理を行う。
ステップS2 節約除外ボタン17が押下されたかどうかを判断する。節約除外ボタン17が押下された場合はステップS3に、節約除外ボタン17が押下されていない場合はステップS4に進む。
ステップS3 用紙を節約する対象から除外する。
ステップS4 コピーを開始する。
ステップS5 入力データを解析する。
ステップS6 第1のログを記録する。
ステップS7 データ編集・出力処理を行う。
ステップS8 第2のログを記録し、処理を終了する。
【0032】
次に、集計処理部19の動作について説明する。
【0033】
図10は本発明の第1の実施の形態における複合機の動作を示す第2のフローチャートである。
【0034】
まず、複合機10の管理者が、管理サーバ30から複合機10に集計結果取得要求を送信すると、複合機10において、前記集計処理部19は集計処理を行い、前記第1ログ情報及び第2ログ情報に基づいて集計データを作成する。
【0035】
そのために、前記集計処理部19の図示されない情報取得処理手段は、情報取得処理を行い、指標管理部18から指標定義情報を、第1ログ保存部20から第1ログ情報を、第2ログ保存部21から第2ログ情報を読み出す。
【0036】
続いて、前記集計処理部19の図示されないデータ集計処理手段は、データ集計処理を行い、指標定義情報、第1ログ情報及び第2ログ情報に基づいてデータを集計する。このようにして集計データが作成されると、前記送受信部11は、送受信処理を行い、集計データを管理サーバ30に送信する。
【0037】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 指標定義情報を読み出す。
ステップS12 第1ログ情報を読み出す。
ステップS13 第2ログ情報を読み出す。
ステップS14 データ集計処理を行う。
ステップS15 管理サーバ30に集計データを送信し、処理を終了する。
【0038】
次に、前記データ集計処理手段の動作について説明する。
【0039】
図11は本発明の第1の実施の形態におけるデータ集計処理のサブルーチンを示す図、図12は本発明の第1の実施の形態における集計データの第1の例を示す図、図13は本発明の第1の実施の形態における集計データの第2の例を示す図、図14は本発明の第1の実施の形態における集計データの第3の例を示す図である。
【0040】
まず、データ集計処理手段の指標算出処理手段は、指標算出処理を行い、一つのジョブの第1、第2のログを読み込み、入力ページ数Pi及び実出力枚数Prに基づいて指標ε1を算出する。そして、前記集計処理手段の総合ログ作成処理手段は、総合ログ作成処理を行い、指標ε1が50〔%〕以下であり、目標値を達成することができたかどうかを判断し、目標値を達成することができた場合は、ジョブについてのユーザ名、使用された機能の種別、N−up印刷の指定、両面印刷の指定、入力ページ数、実出力枚数、及び指標ε1をジョブデータとし、目標値を達成することができなかった場合は、ジョブについてのユーザ名、使用された機能の種別、N−up印刷の指定、両面印刷の指定、入力ページ数、実出力枚数、及び指標ε1から成る情報に、目標値を達成することができなかったジョブのジョブデータであることを表す要注意マーク、及びアドバイス情報を付与してジョブデータとし、該ジョブデータを第3の記録部としての図示されない総合ログ保存部に記録する。
【0041】
次に、前記データ集計処理手段の評価処理手段は、前記ジョブについて節約除外の設定がオンにされていたかどうかを判断し、節約除外の設定がオンにされていた場合、前記ジョブデータを第4の記録部としての図示されない節約除外ログ保存部に、節約除外の設定がオフにされていた場合、前記ジョブデータを第5の記録部としての図示されない節約ログ保存部に記録する。
【0042】
すべてのジョブについてジョブデータの記録が終了すると、前記総合ログ保存部に、図12に示されるような、通番1〜7で表される複数のジョブデータから成る総合ログが、前記節約除外ログ保存部に、図13に示されるような、通番3、7で表される複数のジョブデータから成る節約除外ログが、前記節約ログ保存部に、図14に示されるような、通番1、2、4〜6で表される複数のジョブデータから成る節約ログが、それぞれ集計データとして記録される。
【0043】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS14−1 第1、第2のログを読み込む。
ステップS14−2 目標値を達成することができたかどうかを判断する。目標値を達成することができた場合はステップS14−4に、目標値を達成することができなかった場合はステップS14−3に進む。
ステップS14−3 要注意マーク及びアドバイス情報を付与する。
ステップS14−4 総合ログ保存部に記録する。
ステップS14−5 節約除外の設定がオンにされているかどうかを判断する。節約除外の設定がオンにされている場合はステップS14−6に、節約除外の設定がオフにされている場合はステップS14−7に進む。
ステップS14−6 節約除外ログ保存部に記録する。
ステップS14−7 節約ログ保存部に記録する。
ステップS14−8 すべてのジョブについて記録が終了したかどうかを判断する。すべてのジョブについて記録が終了した場合はリターンし、記録が終了していない場合はステップS14−1に戻る。
【0044】
このように、本実施の形態においては、各ジョブについて、指標定義情報に基づいて用紙の節約状況を表す集計データが作成されるので、管理者は用紙の節約状況を容易に把握することができる。
【0045】
また、節約の目標を達成することができなかった場合に、そのことを表す要注意マーク、及びアドバイス情報を含む集計データが作成されるので、管理者は用紙の節約状況を一層容易に把握することができ、ユーザに用紙の節約を促すことができる。
【0046】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0047】
図15は本発明の第2の実施の形態における画像形成システムの制御ブロック図、図16は本発明の第2の実施の形態におけるデータ送信端末の設定画面の例を示す図、図17は本発明の第2の実施の形態における送信データの第1の例を示す図、図18は本発明の第2の実施の形態における送信データの第2の例を示す図である。
【0048】
この場合、画像形成装置としての複合機40に第3の上位装置としてのデータ送信端末50が接続され、管理者又はユーザの指示に基づいて、前記データ送信端末50において、複合機40の各機能、本実施の形態においては、印刷の機能のジョブについて、節約除外の設定がオン又はオフにされるようになっている。
【0049】
そのために、データ送信端末50の図示されない節約対象設定処理手段としての節約除外設定処理手段は、節約対象設定処理としての節約除外設定処理を行い、各ジョブについて、印刷ドライバ上で、節約除外の設定をオン又はオフにする。そして、図16に示されるように、データ送信端末50の図示されない表示処理手段は、表示処理を行い、データ送信端末50の表示部としてのディスプレイに設定画面を形成し、該設定画面に、印刷の部数、印刷が行われる媒体としての用紙の寸法を表す媒体サイズとしての用紙サイズ、複合機40において用紙を収容する媒体収容部としての用紙トレイの指定、N−up印刷の指定、両面印刷の指定、トナーの消費量を少なくするためのトナーセーブの指定、カラー印刷又はモノクロ印刷の指定、節約除外の設定状況(オン又はオフ)等を表示する。
【0050】
節約除外の設定がオンにされると、データ送信端末50から複合機40に、図17に示されるような送信データが送信され、節約除外の設定がオフにされると、データ送信端末50から複合機40に、図18に示されるような送信データが送信される。なお、図18の送信データは、用紙を節約するためのコマンド「@PJL ECOCOUNT=IGNORE」を有する。
【0051】
なお、本実施の形態において、複合機40に前記第1の実施の形態における原稿読取部15は配設されず、ユーザ(複合機40の操作者)が操作するための操作部としての操作パネル51に前記第1の実施の形態における節約除外ボタン17は配設されない。
【0052】
次に、前記構成の複合機40及び画像形成システムの動作について説明する。
【0053】
図19は本発明の第2の実施の形態における複合機の動作を示す第1のフローチャート、図20は本発明の第2の実施の形態における複合機の操作パネルを示す第1の図、図21は本発明の第2の実施の形態における指標定義情報の例を示す第1の図、図22は本発明の第2の実施の形態における指標定義情報の例を示す第2の図、図23は本発明の第2の実施の形態における複合機の操作パネルを示す第2の図、図24は本発明の第2の実施の形態における第1ログ保存部に記録された第1ログ情報の例を示す図、図25は本発明の第2の実施の形態における第2ログ保存部に記録された第2ログ情報の例を示す図である。
【0054】
まず、前記制御処理部の表示処理手段は、図20に示されるように、操作パネル51の表示部dp1に、ID番号を入力するための枠ar1及び文字入力キーp1を表示する。
【0055】
例えば、所定のユーザが、ID番号を入力し、ログインを行うと、前記制御処理部の認証処理手段は、ID番号に基づいてユーザの認証を行う。
【0056】
続いて、第1の上位装置としての管理サーバ30から設定コマンド及び指標定義情報が複合機40に送信されると、前記制御処理部の指標定義情報記録処理手段は、指標定義情報を指標管理処理手段としての指標管理部18に記録する。
【0057】
該指標定義情報は、図21に示されるように、コピー、ファックス及び印刷の各機能について、節約除外の設定状況を表す第1の定義情報、及び図22に示されるような、用紙の節約の評価情報、及びユーザに対するアドバイス情報を表す第2の定義情報から成る。
【0058】
そして、前記節約除外設定処理手段は、第1の定義情報に基づいて節約除外の設定をオン又はオフにする。
【0059】
続いて、前記表示処理手段は、図23に示されるように、操作パネル51の表示部dp1に機能選択画面を形成する。該機能選択画面においては、複合機40のコピー、ファックス、印刷等の各機能を選択するための操作要素としてのキーk1〜k3がリストで表示される。
【0060】
したがって、ユーザが前記機能選択画面におけるキーk1にタッチすると、前記制御処理部の機能選択処理手段は、コピーの機能を選択し、コピーを開始する。
【0061】
ところで、データ送信端末50から送信される送信データには、節約除外の設定状況(オン又はオフ)が含まれる。
【0062】
したがって、所定のジョブについて、節約除外の設定がオンにされた送信データが送信されると、複合機40において、前記送信データが、入力データ(入力情報)として受信され、送受信処理手段としての送受信部11を介して入力データ(入力情報)として入力データ解析処理手段としての入力データ解析部12に送信される。該入力データ解析部12は、入力データを解析し、前記ジョブについての前記第1のログを第1の記録部としての第1ログ保存部20に記録する。
【0063】
そして、前記入力データ解析部12は、入力データを印刷データ編集部13に送り、該印刷データ編集部13は、印刷データ編集・出力処理を行い、入力データを編集して印刷データにし、印刷データを出力する。そして、出力が終了すると、制御処理部の前記記録処理手段は、前記ジョブについての出力結果を表す前記第2のログを第2の記録部としての第2ログ保存部21に記録する。
【0064】
このようにして、複合機40の各機能の各ジョブが行われるたびに、第1のログが第1ログ保存部20に、第2のログが第2ログ保存部21に記録され、第1ログ保存部20に、図24に示されるような、通番1〜7で表される複数の第1のログから成る第1ログ情報が、第2ログ保存部21に、図25に示されるような、通番1〜7で表される複数の第2のログから成る第2ログ情報が記録される。
【0065】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS21 認証処理を行う。
ステップS22 入力データを受信する。
ステップS23 入力データを解析する。
ステップS24 第1のログを記録する。
ステップS25 データ編集・出力処理を行う。
ステップS26 第2のログを記録し、処理を終了する。
【0066】
次に、集計処理手段としての集計処理部19の動作について説明する。
【0067】
図26は本発明の第2の実施の形態における複合機の動作を示す第2のフローチャート、図27は本発明の第2の実施の形態における集計データの第1の例を示す図、図28は本発明の第2の実施の形態における集計データの第2の例を示す図、図29は本発明の第2の実施の形態における集計データの第3の例を示す図である。
【0068】
まず、複合機40の管理者は、管理サーバ30によって複合機40に集計結果取得要求を送信する。集計結果取得要求を受信すると、複合機40において、前記集計処理部19は、前記第1ログ情報及び第2ログ情報に基づいて集計データを作成する。
【0069】
そのために、前記集計処理部19の前記情報取得処理手段は、指標管理部18から指標定義情報を、第1ログ保存部20から第1ログ情報を、第2ログ保存部21から第2ログ情報を読み出す。
【0070】
続いて、前記集計処理部19の前記データ集計処理手段は、指標定義情報、第1ログ情報及び第2ログ情報に基づいて集計データをデータを集計する。このようにして集計データが作成されると、前記送受信部11は、送受信処理を行い、集計データを管理サーバ30に送信する。
【0071】
この場合、第1の実施の形態と同様に、データ集計処理手段の指標算出処理手段は、一つのジョブの第1のログ及び第2のログを読み込み、入力ページ数Pi及び実出力枚数Prに基づいて指標ε1を算出する。そして、前記データ集計処理手段の総合ログ作成処理手段は、指標ε1が50〔%〕以下であり、目標値を達成することができたかどうかを判断し、目標値を達成することができた場合は、ジョブについてのユーザ名、機能の種別、N−up印刷の指定、両面印刷の指定、入力ページ数、実出力枚数、及び指標ε1から成る情報に、目標値を達成することができなかった場合は、ジョブについてのユーザ名、機能の種別、N−up印刷の指定、両面印刷の指定、入力ページ数、実出力枚数、及び指標ε1から成る情報に、目標値を達成することができなかったことを表す要注意マーク、及びアドバイス情報を付与してジョブデータとし、該ジョブデータを第3の記録部としての図示されない総合ログ保存部に記録する。
【0072】
次に、前記データ集計処理手段の評価処理手段は、前記ジョブについて節約除外の設定がオンにされていたかどうかを判断し、節約除外の設定がオンにされていた場合、前記ジョブデータを第4の記録部としての図示されない節約除外ログ保存部に、節約除外の設定がオフにされていた場合、前記ジョブデータを第5の記録部としての図示されない節約ログ保存部に記録する。
【0073】
すべてのジョブについてジョブデータの記録が終了すると、前記総合ログ保存部に、図27に示されるような、通番2、3、7で表される複数のジョブデータから成る総合ログが、前記節約除外ログ保存部に、図28に示されるような、通番1〜7で表される複数のジョブデータから成る集計データとしての節約除外ログが、前記節約ログ保存部に、図29に示されるような、通番1、4、5、6で表される複数のジョブデータから成る節約ログが、それぞれ集計データとして記録される。
【0074】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS31 指標定義情報を読み出す。
ステップS32 第1ログ情報を読み出す。
ステップS33 第2ログ情報を読み出す。
ステップS34 データ集計処理を行う。
ステップS35 管理サーバ30に集計データを送信し、処理を終了する。
【0075】
このように、本実施の形態においては、複合機40の各機能のジョブについて、前記データ送信端末50において節約除外の設定がオン又はオフにされるので、複合機40を操作する必要がない。
【0076】
なお、前記第1の実施の形態においては、前述されたように、ファックスの機能が使用される場合、電話回線等を介して接続されたファクシミリ装置から複合機10に送信されるデータが入力データとなり、入力データ解析部12において入力データが解析されるようになっているが、電話回線等を介して接続されたファクシミリ装置にデータを送信する場合、原稿読取部15から送信される画像データを入力データとすることもできる。
【0077】
また、前記各実施の形態においては、用紙の節約の評価が各ユーザのジョブごとに行われるようになっているが、複数のユーザをグループ化し、用紙の節約の評価を各グループごとに行うことができる。
【0078】
さらに、前記各実施の形態においては、複合機10、40の各機能で共通の指標ε1、ε2が設定されるようになっているが、機能ごとに指標ε1、ε2の目標値を異ならせて設定することができる。
【0079】
例えば、指標ε1の目標値を、印刷の機能の場合、最も高くして50〔%〕以下に、コピーの機能の場合、次に高くして60〔%〕に、ファックスの機能の場合、最も低くして70〔%〕にすることができる。これは、例えば、ファックスの機能においては、ファクシミリ装置から送信されたデータが入力データにされるので、出力結果において視認性を高くする必要があり、N−up印刷が行われないことが多いからであり、また、印刷の機能においては、ホストコンピュータから送信されたデータが入力データにされるので、N−up印刷が頻繁に行われるからであり、さらに、コピーの機能においては、ユーザが、必要に応じてN−up印刷を行うことが多いからである。
【0080】
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0081】
10、40 複合機
12 入力データ解析部
13 データ編集部
14 印刷データ出力部
19 集計処理部
20 第1ログ保存部
21 第2ログ保存部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及び画像形成システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機(多機能プリンタ)等の画像形成装置、例えば、複合機においては、印刷に使用される媒体としての用紙を節約するために、1枚の用紙で複数のページ分の印刷を行うN−up印刷(マルチページ印刷)、両面印刷等を行ったり、印刷枚数の上限値を設定したりすることができるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−18399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の複合機においては、印刷枚数を記録したり、表示部に表示したりすることができるようになっているが、用紙の使用量をどの程度少なくすることができているかという用紙の節約状況を把握することができない。
【0005】
本発明は、前記従来の複合機の問題点を解決して、媒体の節約状況を把握することができる画像形成装置及び画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのために、本発明の画像形装置においては、入力データを解析する入力データ解析部と、該入力データ解析部による入力データの解析結果を表す第1ログ情報を記録するための第1の記録部と、前記入力データを編集して印刷データにするデータ編集部と、前記印刷データを出力して印刷を行う印刷データ出力部と、前記印刷データの出力結果を表す第2ログ情報を記録するための第2の記録部と、前記第1ログ情報、第2ログ情報、及び媒体を節約するための指標定義情報に基づいて、媒体の節約状況を表す集計データを作成する集計処理部とを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、画像形成装置においては、入力データを解析する入力データ解析部と、該入力データ解析部による入力データの解析結果を表す第1ログ情報を記録するための第1の記録部と、前記入力データを編集して印刷データにするデータ編集部と、前記印刷データを出力して印刷を行う印刷データ出力部と、前記印刷データの出力結果を表す第2ログ情報を記録するための第2の記録部と、前記第1ログ情報、第2ログ情報、及び媒体を節約するための指標定義情報に基づいて、媒体の節約状況を表す集計データを作成する集計処理部とを有する。
【0008】
この場合、指標定義情報に基づいて、媒体の節約の状況を表す集計データが作成されるので、管理者は集計データに基づいて用紙の節約状況を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施の形態における画像形成システムの制御ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における複合機の動作を示す第1のフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態における複合機の操作パネルを示す第1の図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるID情報及びユーザ名の例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における指標定義情報の例を示す第1の図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における指標定義情報の例を示す第2の図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における複合機の操作パネルを示す第2の図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における第1ログ保存部に記録された第1ログ情報の例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における第2ログ保存部に記録された第2ログ情報の例を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における複合機の動作を示す第2のフローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施の形態における集計処理のサブルーチンを示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態における集計データの第1の例を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態における集計データの第2の例を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態における集計データの第3の例を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態における画像形成システムの制御ブロック図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態におけるデータ送信端末の設定画面の例を示す図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態における送信データの第1の例を示す図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態における送信データの第2の例を示す図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態における複合機の動作を示す第1のフローチャートである。
【図20】本発明の第2の実施の形態における複合機の操作パネルを示す第1の図である。
【図21】本発明の第2の実施の形態における指標定義情報の例を示す第1の図である。
【図22】本発明の第2の実施の形態における指標定義情報の例を示す第2の図である。
【図23】本発明の第2の実施の形態における複合機の操作パネルを示す第2の図である。
【図24】本発明の第2の実施の形態における第1ログ保存部に記録された第1ログ情報の例を示すである。
【図25】本発明の第2の実施の形態における第2ログ保存部に記録された第2ログ情報の例を示す図である。
【図26】本発明の第2の実施の形態における複合機の動作を示す第2のフローチャートである。
【図27】本発明の第2の実施の形態における集計データの第1の例を示す図である。
【図28】本発明の第2の実施の形態における集計データの第2の例を示す図である。
【図29】本発明の第2の実施の形態における集計データの第3の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としての複合機と第1の上位装置としての管理サーバとを接続することによって構成された画像形成システムについて説明する。
【0011】
図1は本発明の第1の実施の形態における画像形成システムの制御ブロック図である。
【0012】
図において、10は複数の機能、本実施の形態においては、コピー、ファックス及び印刷の各機能を有する複合機、30は管理サーバである。なお、前記複合機10においては、使用される媒体としての用紙を節約するために、N−up印刷、両面印刷等を行うことができるようになっていて、それにより、用紙をどの程度節約することができたか(節約状況) を表す集計データを作成するようになっている。複合機10の管理者は、管理サーバ30において、N−up印刷、両面印刷等を行うことによって用紙をどの程度節約することができたか(節約状況)を把握することができる。
【0013】
前記複合機10は、データの送受信を行う送受信処理手段としての送受信部11、複合機10に入力されたデータ、すなわち、入力データを解析する入力データ解析処理手段としての入力データ解析部12、入力データを編集して印刷データにするデータ編集処理手段としてのデータ編集部13、印刷データを出力して印刷を行う印刷データ出力処理手段としての印刷データ出力部14、原稿を読み取る原稿読取処理手段としての原稿読取部15、ユーザ(複合機10の操作者)が操作するための操作部としての操作パネル16、指標定義情報を記録するための指標管理処理手段としての指標管理部18、前記管理サーバ30からの要求に従って、集計データを作成する集計処理手段としての集計処理部19、前記入力データ解析部12による入力データの解析結果を表す第1ログ情報を記録するための第1の記録部としての第1ログ保存部20、前記印刷データ出力部14による印刷データの出力結果を表す第2ログ情報を記録するための第2の記録部としての第2ログ保存部21、及びその他の制御を行う図示されない制御処理部を備える。
【0014】
ところで、本実施の形態においては、複合機10が有する機能ごとにすべてのジョブについて用紙の節約を行う対象としたり、用紙の節約を行う対象から除外したりすることができるようになっている。すなわち、管理サーバ30において、管理者が所定の機能について、節約除外の設定、すなわち、除外設定をオンにすると、前記所定の機能におけるすべてのジョブが用紙の節約を行う対象から除外され、除外設定をオフにすると、前記所定の機能におけるすべてのジョブが用紙の節約を行う対象とされる。
【0015】
そして、前記操作パネル16には、所定のジョブについて節約除外の設定をオン又はオフにするための操作要素としての、かつ、節約対象設定要素としての節約除外ボタン17が配設される。操作者が、節約除外ボタン17を押下しなかった場合、前記所定のジョブについて除外設定が管理サーバ30において設定されたままになり、前記節約除外ボタン17を押下した場合、前記所定のジョブについて除外設定がオフにされる。
【0016】
前記入力データは、複合機10において、コピーの機能が使用される場合、原稿読取部15から入力データ解析部12に送信される画像データであり、ファックスの機能が使用される場合、電話回線等を介して接続されたファクシミリ装置から複合機10に送信されるデータであり、印刷の機能が使用される場合、第2の上位装置としての図示されないホストコンピュータから複合機10に送信されるデータである。
【0017】
また、前記第1ログ情報は、ユーザ名、使用された機能の種別、N−up印刷の指定(1up、2up、3up、又は4up。)、両面印刷の指定(オン又はオフ)、入力されたデータにおけるデータ上のページ数を表す入力ページ数、及び節約除外の設定(オン又はオフ)から成り、前記第2ログ情報は、ユーザ名、使用された機能の種別、N−up印刷の指定、両面印刷の指定、印刷が行われた用紙上のページ数(印刷面の数)を表す出力ページ数、実際に印刷が行われ、消費された用紙の枚数を表す実出力枚数、及び節約除外の設定から成る。
【0018】
次に、前記複合機10の動作について説明する。
【0019】
図2は本発明の第1の実施の形態における複合機の動作を示す第1のフローチャート、図3は本発明の第1の実施の形態における複合機の操作パネルを示す第1の図、図4は本発明の第1の実施の形態におけるID情報及びユーザ名の例を示す図、図5は本発明の第1の実施の形態における指標定義情報の例を示す第1の図、図6は本発明の第1の実施の形態における指標定義情報の例を示す第2の図、図7は本発明の第1の実施の形態における複合機の操作パネルを示す第2の図、図8は本発明の第1の実施の形態における第1ログ保存部に記録された第1ログ情報の例を示す図、図9は本発明の第1の実施の形態における第2ログ保存部に記録された第2ログ情報の例を示す図である。
【0020】
まず、前記制御処理部の表示処理手段は、表示処理を行い、図3に示されるように、操作パネル16の表示部dp1に、ID番号を入力するための枠ar1、及び英字、数字、記号等の各種の文字を入力するための操作要素としての文字入力キーp1を表示する。なお、操作パネル16における表示部dp1の外側には、操作要素としての、実行・カーソルボタンbt1、バックスペースボタンbt2、節約除外ボタン17等が配設される。前記表示部dp1はタッチパネルによって形成され、操作部としても機能する。なお、図4に示されるように、前記ID番号は、ユーザの名称を表すユーザ名と対応させてあらかじめ設定される。
【0021】
例えば、所定のユーザが、文字入力キーp1、実行・カーソルボタンbt1、バックスペースボタンbt2等を操作(押下)することによってID番号を入力し、ログインを行うと、前記制御処理部の認証処理手段は、認証処理を行い、入力されたID番号に基づいてユーザの認証を行う。続いて、管理サーバ30から設定コマンド、及び前記集計データを作成するために必要な指標定義情報が複合機10に送信されると、前記制御処理部の指標定義情報記録処理手段は、指標定義情報記録処理を行い、前記指標定義情報を指標管理部18に記録する。
【0022】
この場合、前記指標定義情報は、コピー、ファックス及び印刷の各機能について、節約除外の設定の状況を表す第1の定義情報、用紙の節約の評価方法、及びユーザに対するアドバイス情報を表す第2の定義情報から成り、管理サーバ30においてあらかじめ作成される。
【0023】
例えば、第1の定義情報は、図5に示されるような、機能の種別及び節約除外の設定状況(オン又はオフ)から成る。本実施の形態において、コピーの機能については、ユーザによる節約除外ボタン17の操作によって、ジョブごとに節約除外の設定がオン又はオフにされ(ユーザ設定)、ファックスの機能については、節約除外の設定があらかじめオンにされ、印刷の機能については、節約除外の設定があらかじめオフにされる。したがって、前記指標定義情報が指標管理部18に記録されると、制御処理部の節約対象設定処理手段としての節約除外設定処理手段は、節約対象設定処理としての節約除外設定処理を行い、節約除外の設定を行い、ファックスの機能については節約除外の設定をそのままオンにし、各ジョブについて用紙の節約を行う対象から除外し、印刷の機能については節約除外の設定をそのままオフにし、各ジョブについて用紙の節約を行う対象とする。
【0024】
また、前記第2の定義情報は、節約を評価するために必要な情報、すなわち、評価情報、用紙がどの程度節約されたかを表す指標、該指標の目標値、及び該目標値が達成されなかった場合の、ユーザに対する推奨事項を表すアドバイス情報から成る。本実施の形態において、前記評価情報は、入力ページ数Pi及び実出力枚数Prにされ、指標ε1が、
ε1=(Pr/Pi)×100〔%〕
にされ、指標ε1の目標値が50〔%〕以下にされ、目標値が達成されなかった場合のアドバイス情報が、N−up印刷又は両面印刷の推奨にされるようになっているが、前記評価情報を、ジョブ数Nj及び両面印刷の指定回数Nbとし、指標ε2を、
ε2=(Nb/Nj)×100〔%〕
とし、指標ε2の目標値を70〔%〕以上とし、目標値が達成されなかった場合のアドバイス情報を、両面印刷の推奨とすることもできる。
【0025】
続いて、前記表示処理手段は、図7に示されるように、表示部dp1に機能選択画面を形成する。該機能選択画面においては、複合機10のコピー、ファックス、印刷等の各機能を選択するための、操作要素としてのキーk1〜k3がリストで表示される。
【0026】
ところで、前述されたように、本実施の形態においては、コピーの機能を使用する場合、ジョブごとに節約除外の設定がオン又はオフにされるようになっている。したがって、ユーザが、所定のジョブについてコピーを行うに当たり、節約除外ボタン17を押下することなく、前記機能選択画面においてキーk1にタッチすると、前記節約除外設定処理手段は、前記ジョブについての節約除外の設定をオフにすることによって、前記ジョブを用紙を節約する対象とし、前記制御処理部の機能選択処理手段は、機能選択処理を行い、コピーの機能を選択し、前記ジョブについてコピーを開始する。
【0027】
また、ユーザが、所定のジョブについてコピーを行うに当たり、節約除外ボタン17を押下した後、前記キーk1にタッチすると、前記節約除外設定処理手段は、前記ジョブについての節約除外の設定をオンにすることによって、前記ジョブを用紙を節約する対象から除外し、前記機能選択処理手段は、コピーの機能を選択し、前記ジョブについてコピーを開始する。
【0028】
続いて、コピーが開始されると、原稿読取部15によって読み取られた原稿の画像データが、送受信部11を介して入力データ(入力情報)として入力データ解析部12に送信される。該入力データ解析部12は、入力データ解析処理を行い、入力データを解析し、前記ジョブについての入力データの解析結果を表す第1のログを前記第1ログ保存部20に記録する。
【0029】
そして、前記入力データ解析部12は、入力データをデータ編集部13に送り、該データ編集部13は、データ編集処理としてのデータ編集・出力処理を行い、入力データを編集して印刷出力可能なデータ、すなわち、印刷データにし、印刷データを出力する。そして、データ編集部13による出力が終了すると、制御処理部の記録処理手段は、記録処理を行い、前記ジョブについての出力結果を表す第2のログを第2ログ保存部21に記録する。
【0030】
このようにして、複合機10によるコピーの各ジョブが行われるたびに、第1のログが第1ログ保存部20に、第2のログが第2ログ保存部21に記録され、第1ログ保存部20に、図8に示されるような通番1〜7で表される複数の第1のログから成る第1ログ情報が、第2ログ保存部21に、図9に示されるような通番1〜7で表される複数の第2のログから成る第2ログ情報が記録される。
【0031】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 認証処理を行う。
ステップS2 節約除外ボタン17が押下されたかどうかを判断する。節約除外ボタン17が押下された場合はステップS3に、節約除外ボタン17が押下されていない場合はステップS4に進む。
ステップS3 用紙を節約する対象から除外する。
ステップS4 コピーを開始する。
ステップS5 入力データを解析する。
ステップS6 第1のログを記録する。
ステップS7 データ編集・出力処理を行う。
ステップS8 第2のログを記録し、処理を終了する。
【0032】
次に、集計処理部19の動作について説明する。
【0033】
図10は本発明の第1の実施の形態における複合機の動作を示す第2のフローチャートである。
【0034】
まず、複合機10の管理者が、管理サーバ30から複合機10に集計結果取得要求を送信すると、複合機10において、前記集計処理部19は集計処理を行い、前記第1ログ情報及び第2ログ情報に基づいて集計データを作成する。
【0035】
そのために、前記集計処理部19の図示されない情報取得処理手段は、情報取得処理を行い、指標管理部18から指標定義情報を、第1ログ保存部20から第1ログ情報を、第2ログ保存部21から第2ログ情報を読み出す。
【0036】
続いて、前記集計処理部19の図示されないデータ集計処理手段は、データ集計処理を行い、指標定義情報、第1ログ情報及び第2ログ情報に基づいてデータを集計する。このようにして集計データが作成されると、前記送受信部11は、送受信処理を行い、集計データを管理サーバ30に送信する。
【0037】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 指標定義情報を読み出す。
ステップS12 第1ログ情報を読み出す。
ステップS13 第2ログ情報を読み出す。
ステップS14 データ集計処理を行う。
ステップS15 管理サーバ30に集計データを送信し、処理を終了する。
【0038】
次に、前記データ集計処理手段の動作について説明する。
【0039】
図11は本発明の第1の実施の形態におけるデータ集計処理のサブルーチンを示す図、図12は本発明の第1の実施の形態における集計データの第1の例を示す図、図13は本発明の第1の実施の形態における集計データの第2の例を示す図、図14は本発明の第1の実施の形態における集計データの第3の例を示す図である。
【0040】
まず、データ集計処理手段の指標算出処理手段は、指標算出処理を行い、一つのジョブの第1、第2のログを読み込み、入力ページ数Pi及び実出力枚数Prに基づいて指標ε1を算出する。そして、前記集計処理手段の総合ログ作成処理手段は、総合ログ作成処理を行い、指標ε1が50〔%〕以下であり、目標値を達成することができたかどうかを判断し、目標値を達成することができた場合は、ジョブについてのユーザ名、使用された機能の種別、N−up印刷の指定、両面印刷の指定、入力ページ数、実出力枚数、及び指標ε1をジョブデータとし、目標値を達成することができなかった場合は、ジョブについてのユーザ名、使用された機能の種別、N−up印刷の指定、両面印刷の指定、入力ページ数、実出力枚数、及び指標ε1から成る情報に、目標値を達成することができなかったジョブのジョブデータであることを表す要注意マーク、及びアドバイス情報を付与してジョブデータとし、該ジョブデータを第3の記録部としての図示されない総合ログ保存部に記録する。
【0041】
次に、前記データ集計処理手段の評価処理手段は、前記ジョブについて節約除外の設定がオンにされていたかどうかを判断し、節約除外の設定がオンにされていた場合、前記ジョブデータを第4の記録部としての図示されない節約除外ログ保存部に、節約除外の設定がオフにされていた場合、前記ジョブデータを第5の記録部としての図示されない節約ログ保存部に記録する。
【0042】
すべてのジョブについてジョブデータの記録が終了すると、前記総合ログ保存部に、図12に示されるような、通番1〜7で表される複数のジョブデータから成る総合ログが、前記節約除外ログ保存部に、図13に示されるような、通番3、7で表される複数のジョブデータから成る節約除外ログが、前記節約ログ保存部に、図14に示されるような、通番1、2、4〜6で表される複数のジョブデータから成る節約ログが、それぞれ集計データとして記録される。
【0043】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS14−1 第1、第2のログを読み込む。
ステップS14−2 目標値を達成することができたかどうかを判断する。目標値を達成することができた場合はステップS14−4に、目標値を達成することができなかった場合はステップS14−3に進む。
ステップS14−3 要注意マーク及びアドバイス情報を付与する。
ステップS14−4 総合ログ保存部に記録する。
ステップS14−5 節約除外の設定がオンにされているかどうかを判断する。節約除外の設定がオンにされている場合はステップS14−6に、節約除外の設定がオフにされている場合はステップS14−7に進む。
ステップS14−6 節約除外ログ保存部に記録する。
ステップS14−7 節約ログ保存部に記録する。
ステップS14−8 すべてのジョブについて記録が終了したかどうかを判断する。すべてのジョブについて記録が終了した場合はリターンし、記録が終了していない場合はステップS14−1に戻る。
【0044】
このように、本実施の形態においては、各ジョブについて、指標定義情報に基づいて用紙の節約状況を表す集計データが作成されるので、管理者は用紙の節約状況を容易に把握することができる。
【0045】
また、節約の目標を達成することができなかった場合に、そのことを表す要注意マーク、及びアドバイス情報を含む集計データが作成されるので、管理者は用紙の節約状況を一層容易に把握することができ、ユーザに用紙の節約を促すことができる。
【0046】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0047】
図15は本発明の第2の実施の形態における画像形成システムの制御ブロック図、図16は本発明の第2の実施の形態におけるデータ送信端末の設定画面の例を示す図、図17は本発明の第2の実施の形態における送信データの第1の例を示す図、図18は本発明の第2の実施の形態における送信データの第2の例を示す図である。
【0048】
この場合、画像形成装置としての複合機40に第3の上位装置としてのデータ送信端末50が接続され、管理者又はユーザの指示に基づいて、前記データ送信端末50において、複合機40の各機能、本実施の形態においては、印刷の機能のジョブについて、節約除外の設定がオン又はオフにされるようになっている。
【0049】
そのために、データ送信端末50の図示されない節約対象設定処理手段としての節約除外設定処理手段は、節約対象設定処理としての節約除外設定処理を行い、各ジョブについて、印刷ドライバ上で、節約除外の設定をオン又はオフにする。そして、図16に示されるように、データ送信端末50の図示されない表示処理手段は、表示処理を行い、データ送信端末50の表示部としてのディスプレイに設定画面を形成し、該設定画面に、印刷の部数、印刷が行われる媒体としての用紙の寸法を表す媒体サイズとしての用紙サイズ、複合機40において用紙を収容する媒体収容部としての用紙トレイの指定、N−up印刷の指定、両面印刷の指定、トナーの消費量を少なくするためのトナーセーブの指定、カラー印刷又はモノクロ印刷の指定、節約除外の設定状況(オン又はオフ)等を表示する。
【0050】
節約除外の設定がオンにされると、データ送信端末50から複合機40に、図17に示されるような送信データが送信され、節約除外の設定がオフにされると、データ送信端末50から複合機40に、図18に示されるような送信データが送信される。なお、図18の送信データは、用紙を節約するためのコマンド「@PJL ECOCOUNT=IGNORE」を有する。
【0051】
なお、本実施の形態において、複合機40に前記第1の実施の形態における原稿読取部15は配設されず、ユーザ(複合機40の操作者)が操作するための操作部としての操作パネル51に前記第1の実施の形態における節約除外ボタン17は配設されない。
【0052】
次に、前記構成の複合機40及び画像形成システムの動作について説明する。
【0053】
図19は本発明の第2の実施の形態における複合機の動作を示す第1のフローチャート、図20は本発明の第2の実施の形態における複合機の操作パネルを示す第1の図、図21は本発明の第2の実施の形態における指標定義情報の例を示す第1の図、図22は本発明の第2の実施の形態における指標定義情報の例を示す第2の図、図23は本発明の第2の実施の形態における複合機の操作パネルを示す第2の図、図24は本発明の第2の実施の形態における第1ログ保存部に記録された第1ログ情報の例を示す図、図25は本発明の第2の実施の形態における第2ログ保存部に記録された第2ログ情報の例を示す図である。
【0054】
まず、前記制御処理部の表示処理手段は、図20に示されるように、操作パネル51の表示部dp1に、ID番号を入力するための枠ar1及び文字入力キーp1を表示する。
【0055】
例えば、所定のユーザが、ID番号を入力し、ログインを行うと、前記制御処理部の認証処理手段は、ID番号に基づいてユーザの認証を行う。
【0056】
続いて、第1の上位装置としての管理サーバ30から設定コマンド及び指標定義情報が複合機40に送信されると、前記制御処理部の指標定義情報記録処理手段は、指標定義情報を指標管理処理手段としての指標管理部18に記録する。
【0057】
該指標定義情報は、図21に示されるように、コピー、ファックス及び印刷の各機能について、節約除外の設定状況を表す第1の定義情報、及び図22に示されるような、用紙の節約の評価情報、及びユーザに対するアドバイス情報を表す第2の定義情報から成る。
【0058】
そして、前記節約除外設定処理手段は、第1の定義情報に基づいて節約除外の設定をオン又はオフにする。
【0059】
続いて、前記表示処理手段は、図23に示されるように、操作パネル51の表示部dp1に機能選択画面を形成する。該機能選択画面においては、複合機40のコピー、ファックス、印刷等の各機能を選択するための操作要素としてのキーk1〜k3がリストで表示される。
【0060】
したがって、ユーザが前記機能選択画面におけるキーk1にタッチすると、前記制御処理部の機能選択処理手段は、コピーの機能を選択し、コピーを開始する。
【0061】
ところで、データ送信端末50から送信される送信データには、節約除外の設定状況(オン又はオフ)が含まれる。
【0062】
したがって、所定のジョブについて、節約除外の設定がオンにされた送信データが送信されると、複合機40において、前記送信データが、入力データ(入力情報)として受信され、送受信処理手段としての送受信部11を介して入力データ(入力情報)として入力データ解析処理手段としての入力データ解析部12に送信される。該入力データ解析部12は、入力データを解析し、前記ジョブについての前記第1のログを第1の記録部としての第1ログ保存部20に記録する。
【0063】
そして、前記入力データ解析部12は、入力データを印刷データ編集部13に送り、該印刷データ編集部13は、印刷データ編集・出力処理を行い、入力データを編集して印刷データにし、印刷データを出力する。そして、出力が終了すると、制御処理部の前記記録処理手段は、前記ジョブについての出力結果を表す前記第2のログを第2の記録部としての第2ログ保存部21に記録する。
【0064】
このようにして、複合機40の各機能の各ジョブが行われるたびに、第1のログが第1ログ保存部20に、第2のログが第2ログ保存部21に記録され、第1ログ保存部20に、図24に示されるような、通番1〜7で表される複数の第1のログから成る第1ログ情報が、第2ログ保存部21に、図25に示されるような、通番1〜7で表される複数の第2のログから成る第2ログ情報が記録される。
【0065】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS21 認証処理を行う。
ステップS22 入力データを受信する。
ステップS23 入力データを解析する。
ステップS24 第1のログを記録する。
ステップS25 データ編集・出力処理を行う。
ステップS26 第2のログを記録し、処理を終了する。
【0066】
次に、集計処理手段としての集計処理部19の動作について説明する。
【0067】
図26は本発明の第2の実施の形態における複合機の動作を示す第2のフローチャート、図27は本発明の第2の実施の形態における集計データの第1の例を示す図、図28は本発明の第2の実施の形態における集計データの第2の例を示す図、図29は本発明の第2の実施の形態における集計データの第3の例を示す図である。
【0068】
まず、複合機40の管理者は、管理サーバ30によって複合機40に集計結果取得要求を送信する。集計結果取得要求を受信すると、複合機40において、前記集計処理部19は、前記第1ログ情報及び第2ログ情報に基づいて集計データを作成する。
【0069】
そのために、前記集計処理部19の前記情報取得処理手段は、指標管理部18から指標定義情報を、第1ログ保存部20から第1ログ情報を、第2ログ保存部21から第2ログ情報を読み出す。
【0070】
続いて、前記集計処理部19の前記データ集計処理手段は、指標定義情報、第1ログ情報及び第2ログ情報に基づいて集計データをデータを集計する。このようにして集計データが作成されると、前記送受信部11は、送受信処理を行い、集計データを管理サーバ30に送信する。
【0071】
この場合、第1の実施の形態と同様に、データ集計処理手段の指標算出処理手段は、一つのジョブの第1のログ及び第2のログを読み込み、入力ページ数Pi及び実出力枚数Prに基づいて指標ε1を算出する。そして、前記データ集計処理手段の総合ログ作成処理手段は、指標ε1が50〔%〕以下であり、目標値を達成することができたかどうかを判断し、目標値を達成することができた場合は、ジョブについてのユーザ名、機能の種別、N−up印刷の指定、両面印刷の指定、入力ページ数、実出力枚数、及び指標ε1から成る情報に、目標値を達成することができなかった場合は、ジョブについてのユーザ名、機能の種別、N−up印刷の指定、両面印刷の指定、入力ページ数、実出力枚数、及び指標ε1から成る情報に、目標値を達成することができなかったことを表す要注意マーク、及びアドバイス情報を付与してジョブデータとし、該ジョブデータを第3の記録部としての図示されない総合ログ保存部に記録する。
【0072】
次に、前記データ集計処理手段の評価処理手段は、前記ジョブについて節約除外の設定がオンにされていたかどうかを判断し、節約除外の設定がオンにされていた場合、前記ジョブデータを第4の記録部としての図示されない節約除外ログ保存部に、節約除外の設定がオフにされていた場合、前記ジョブデータを第5の記録部としての図示されない節約ログ保存部に記録する。
【0073】
すべてのジョブについてジョブデータの記録が終了すると、前記総合ログ保存部に、図27に示されるような、通番2、3、7で表される複数のジョブデータから成る総合ログが、前記節約除外ログ保存部に、図28に示されるような、通番1〜7で表される複数のジョブデータから成る集計データとしての節約除外ログが、前記節約ログ保存部に、図29に示されるような、通番1、4、5、6で表される複数のジョブデータから成る節約ログが、それぞれ集計データとして記録される。
【0074】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS31 指標定義情報を読み出す。
ステップS32 第1ログ情報を読み出す。
ステップS33 第2ログ情報を読み出す。
ステップS34 データ集計処理を行う。
ステップS35 管理サーバ30に集計データを送信し、処理を終了する。
【0075】
このように、本実施の形態においては、複合機40の各機能のジョブについて、前記データ送信端末50において節約除外の設定がオン又はオフにされるので、複合機40を操作する必要がない。
【0076】
なお、前記第1の実施の形態においては、前述されたように、ファックスの機能が使用される場合、電話回線等を介して接続されたファクシミリ装置から複合機10に送信されるデータが入力データとなり、入力データ解析部12において入力データが解析されるようになっているが、電話回線等を介して接続されたファクシミリ装置にデータを送信する場合、原稿読取部15から送信される画像データを入力データとすることもできる。
【0077】
また、前記各実施の形態においては、用紙の節約の評価が各ユーザのジョブごとに行われるようになっているが、複数のユーザをグループ化し、用紙の節約の評価を各グループごとに行うことができる。
【0078】
さらに、前記各実施の形態においては、複合機10、40の各機能で共通の指標ε1、ε2が設定されるようになっているが、機能ごとに指標ε1、ε2の目標値を異ならせて設定することができる。
【0079】
例えば、指標ε1の目標値を、印刷の機能の場合、最も高くして50〔%〕以下に、コピーの機能の場合、次に高くして60〔%〕に、ファックスの機能の場合、最も低くして70〔%〕にすることができる。これは、例えば、ファックスの機能においては、ファクシミリ装置から送信されたデータが入力データにされるので、出力結果において視認性を高くする必要があり、N−up印刷が行われないことが多いからであり、また、印刷の機能においては、ホストコンピュータから送信されたデータが入力データにされるので、N−up印刷が頻繁に行われるからであり、さらに、コピーの機能においては、ユーザが、必要に応じてN−up印刷を行うことが多いからである。
【0080】
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0081】
10、40 複合機
12 入力データ解析部
13 データ編集部
14 印刷データ出力部
19 集計処理部
20 第1ログ保存部
21 第2ログ保存部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)入力データを解析する入力データ解析部と、
(b)該入力データ解析部による入力データの解析結果を表す第1ログ情報を記録するための第1の記録部と、
(c)前記入力データを編集して印刷データにするデータ編集部と、
(d)前記印刷データを出力して印刷を行う印刷データ出力部と、
(e)前記印刷データの出力結果を表す第2ログ情報を記録するための第2の記録部と、
(f)前記第1ログ情報、第2ログ情報、及び媒体を節約するための指標定義情報に基づいて、媒体の節約状況を表す集計データを作成する集計処理部とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
所定のジョブについて媒体を節約する対象とするかどうかの設定を行う節約対象設定処理手段を有する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記節約対象設定処理手段は、所定のジョブについて、媒体を節約する対象から除外する設定を行う請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
(a)操作部を有するとともに、
(b)前記節約対象設定処理手段は、操作者による前記操作部の操作に基づいて前記設定を行う請求項2又は3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
(a)前記第1ログ情報は、入力されたデータ上のページ数を表す入力ページ数を含み、
(b)前記第2ログ情報は、実際に印刷が行われ、消費された媒体の枚数を表す実出力枚数を含む請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記指標定義情報は、媒体がどの程度節約されたかを表す指標、及び該指標の目標値を含む請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記指標の目標値は、画像形成装置が有する機能ごとに異ならせて設定される請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
(a)上位装置と、
(b)該上位装置と接続された請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置とを有するとともに、
(c)前記指標定義情報は、上位装置から画像形成装置に送信され、
(d)前記集計データは、画像形成装置から上位装置に送信されることを特徴とする画像形成システム。
【請求項9】
(a)上位装置と、
(b)該上位装置と接続された請求項1及び5〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置とを有するとともに、
(c)前記上位装置は、所定のジョブについて媒体を節約する対象とするかどうかの設定を行う節約対象設定処理手段を有することを特徴とする画像形成システム。
【請求項1】
(a)入力データを解析する入力データ解析部と、
(b)該入力データ解析部による入力データの解析結果を表す第1ログ情報を記録するための第1の記録部と、
(c)前記入力データを編集して印刷データにするデータ編集部と、
(d)前記印刷データを出力して印刷を行う印刷データ出力部と、
(e)前記印刷データの出力結果を表す第2ログ情報を記録するための第2の記録部と、
(f)前記第1ログ情報、第2ログ情報、及び媒体を節約するための指標定義情報に基づいて、媒体の節約状況を表す集計データを作成する集計処理部とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
所定のジョブについて媒体を節約する対象とするかどうかの設定を行う節約対象設定処理手段を有する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記節約対象設定処理手段は、所定のジョブについて、媒体を節約する対象から除外する設定を行う請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
(a)操作部を有するとともに、
(b)前記節約対象設定処理手段は、操作者による前記操作部の操作に基づいて前記設定を行う請求項2又は3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
(a)前記第1ログ情報は、入力されたデータ上のページ数を表す入力ページ数を含み、
(b)前記第2ログ情報は、実際に印刷が行われ、消費された媒体の枚数を表す実出力枚数を含む請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記指標定義情報は、媒体がどの程度節約されたかを表す指標、及び該指標の目標値を含む請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記指標の目標値は、画像形成装置が有する機能ごとに異ならせて設定される請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
(a)上位装置と、
(b)該上位装置と接続された請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置とを有するとともに、
(c)前記指標定義情報は、上位装置から画像形成装置に送信され、
(d)前記集計データは、画像形成装置から上位装置に送信されることを特徴とする画像形成システム。
【請求項9】
(a)上位装置と、
(b)該上位装置と接続された請求項1及び5〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置とを有するとともに、
(c)前記上位装置は、所定のジョブについて媒体を節約する対象とするかどうかの設定を行う節約対象設定処理手段を有することを特徴とする画像形成システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【公開番号】特開2011−158847(P2011−158847A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−22536(P2010−22536)
【出願日】平成22年2月3日(2010.2.3)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月3日(2010.2.3)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]