説明

画像形成装置及び画像形成方法

【課題】画像ムラの発生を防止し、印字画質の品質向上を図る。
【解決手段】現像部30で現像された像を担持する像担持体10と、像担持体10の像に光を発光する発光部210、像で反射された光を受光する第1受光部211、及び第1受光部211と異なる位置に配設された第2受光部212を有する光学センサー21と、第1受光部211の出力信号により現像剤担持体36に印加するバイアスを調整するとともに、第2受光部212の出力信号によりスクイーズ部材13に印加するバイアスを制御する制御部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、像担持体上に形成した静電潜像をトナーとキャリア液とを有する液体現像剤によって現像し、現像された現像剤像を記録材に転写、定着することで画像形成を行う画像形成装置及び画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
キャリア液としての液体溶媒中に固形成分からなるトナーを分散させた高粘度の液体現像剤を用いて静電潜像を現像し可視化する種々の画像形成装置が提案されている。この画像形成装置に用いられる現像剤は、シリコンオイルや鉱物油、食用油などからなる電気絶縁性を有した高粘度の有機溶剤(キャリア液)中に固形成分(トナー粒子)を懸濁させたものである。このトナー粒子には、粒子径が1μm前後と極めて微細な粒子が使用され、従来の粒子径7μmを使用する乾式画像形成装置と比べて高画質化を図ることができる。
このような液体現像剤を用いた画像形成装置として、例えば、特許文献1には、環境変化やトナー特性変化による画像濃度の変化に対応するため、パッチパターンを印刷し、その濃度を参照して印刷条件を変更する画像形成方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−170602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
液体現像剤を用いた画像形成装置では、現像ローラーから感光体に液体現像剤が転移する際にリブレットと呼ばれる微小ピッチ(500μm〜1mm程度)の縦筋上の画像ムラが生じることが分かっている。これは液体現像剤が現像ローラーと感光体の間を通過する際に流体的に不安定な分裂が起こることにより生じるもので、乾式現像方式では発生しない液体現像方式に特有の画像ムラである。
このような画像ムラが発生しないように帯電条件や現像条件などの印刷条件が初期的には最適化されてプリンターが出荷される。しかしながら環境温度の変化により現像剤の粘度が変化した場合には液体現像剤の流体特性が変化し画像ムラが発生することがある。また、液体現像剤の経時変化によってもその流体特性が変化することもあり、それにより画像ムラが発生する場合がある。
ところが、従来技術はパッチ濃度参照に基づく画像濃度の補正はできても、画像ムラを検知してそれ防止することはできていなかった。特に、画像濃度は一定に補正されていても、ある時は画像ムラが多く発生したり、ある時はほとんど画像ムラが発生しなかったりするため、印字品質の乱れが生じていた。また、顕著な画像ムラでなくても、紙上に形成される液体現像剤の膜状態が変動することで印刷物のグロスが変化するため、微小な画像ムラの変化でも印字品質の不安定性を生じさせる。
本発明ではこのような画像ムラを防止するため、画像ムラを電圧信号として検知し、その参照情報に基づいて印刷条件を最適化する方法を提示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の画像形成装置は、液体現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体から現像された像を担持する像担持体と、前記像担持体に担持された像をスクイーズするスクイーズ部材と、前記像担持体の前記像に光を発光する発光部、前記像で反射された光を受光する第1受光部、及び前記第1受光部と異なる位置に配設された第2受光部を有する光学センサーと、前記第1受光部の出力信号により前記現像剤担持体に印加するバイアスを調整するとともに、前記第2受光部の出力信号により前記スクイーズ部材に印加するバイアスを調整する制御部と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、光センサーによる画像ムラの定量的な検知を行う事が可能となり、その検知信号に基づいてバイアス制御をすることで、画像濃度を一定に保つとともに画像ムラの発生を未然に防止することができる。
【0006】
さらに、本発明の画像形成装置において、前記第1受光部が検出する光は、前記像で反射された光の正反射光であり、前記第2受光部が検出する光は、前記像で反射された光の散乱光であることとする。
この構成によれば、画像濃度によりトナーによる光の吸収量が変わり、正反射光成分の大きさが変わるという作用により、第1受光部で画像濃度の検知が可能となる。また、画像ムラが大きくなるとトナー像の凹凸が大きくなり、散乱成分が増えるという作用により、第2受光部で画像ムラの検知が可能となる。
【0007】
さらに、本発明の画像形成装置において、前記制御部は、前記第1受光部の出力信号が基準範囲の上限よりも大きい場合は、前記現像剤担持体に印加するバイアスを大きくし、前記第1受光部の出力信号が基準範囲の下限よりも小さい場合は、前記現像剤担持体に印加するバイアスを小さくする現像剤担持体バイアス調整を行うこととする。
この構成によれば、正反射光大の場合(画像濃度小の場合)、それに応じて現像ローラーの電圧を大きくすると感光体へのトナー転移量が増え画像濃度を所定の範囲に収めることができる。反対に、正反射光小の場合(画像濃度大の場合)、それに応じて現像ローラーの電圧を小さくすると感光体へのトナー転移量が減り画像濃度を所定の範囲に収めることができる。こうすることで画像濃度を一定に保つことができる。
【0008】
さらに、本発明の画像形成装置において、前記制御部は、前記第2受光部の出力信号が基準範囲の上限よりも大きい場合は、前記スクイーズ部材に印加するバイアスを大きくし、前記第2受光部の出力信号が基準範囲の下限よりも小さい場合は、前記スクイーズ部材に印加するバイアスを小さくするスクイーズ部材印加バイアス調整を行うこととする。
この構成によれば、散乱光大の場合(画像ムラ大の場合)、スクイーズ部材の電圧を大きくするとトナー像が適度に凝集することで平滑になり画像ムラを低減させることができる。また、散乱光小の場合(画像ムラ小の場合)、スクイーズ部材による必要以上のトナー凝集を防止するためスクイーズ部材の電圧を小さくしトナーにかかる電場強度を小さくする。こうすることで、トナー凝集を防止しつつ画像ムラを防止できる。
【0009】
さらに、本発明の画像形成装置において、前記制御部は、前記現像剤担持体印加バイアス調整、及び前記スクイーズ部材印加バイアス調整を、所定数の記録材を印刷する毎に行うこととする。
このようにすることで、印刷ジョブ中一定印字枚数ごとに上記制御を行うことで画像ムラが無く、また、画像濃度一定の状態を保つことができる。
【0010】
さらに、本発明の画像形成装置において、前記制御部は、前回印刷終了してから一定時間以上経過していない場合には、最後に使用した前記現像剤担持体に印加するバイアス、及び前記スクイーズ部材に印加するバイアスを用いて印刷を開始することとする。
このように、前回の値を再利用することで制御を簡易にするとともに、画像の品質維持を図ることが可能となる。
【0011】
また、本発明の画像形成方法は、現像剤担持体に担持された液体現像剤を用いて像担持体に形成された潜像を現像し、前記像担持体の現像された像に発光部にて光を発光し、前記像で反射された光を第1受光部で受光するとともに、前記像で反射された光を前記第1受光部とは異なる位置に配設された第2受光部で受光し、前記第1受光部の出力信号により前記現像剤担持体に印加するバイアスを調整するとともに、前記第2受光部の出力信号により前記スクイーズ部材に印加するバイアスを調整することを特徴とする。
この構成により、画像ムラを抑制するとともに、画像濃度を一定に保ち、品質の高い画像形成を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態1に係る画像形成装置の主要構成を示す断面図。
【図2】本発明の実施形態1に係る画像形成部、現像部の主要構成を示す断面図。
【図3】本発明の実施形態1に係る光学センサーを示す図。
【図4】現像剤層の状態と反射光の関係を示す図。
【図5】現像剤層の状態と反射光の関係を示す図。
【図6】現像剤層の状態と反射光の関係を示す図。
【図7】現像剤層の状態と反射光の関係を示す図。
【図8】本発明の実施形態1に係る画像形成装置の制御を示す図。
【図9】本発明の実施形態1に係る画像形成装置の制御を示すフロー図。
【図10】本発明の実施形態1に係る画像形成装置の制御に用いるテーブル。
【図11】現像ローラー電圧と正反射光受光信号の関係を示す図。
【図12】スクイーズローラー電圧と散乱光受光信号の関係を示す図。
【図13】本発明の実施形態1に係る画像形成装置の制御を示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0014】
はじめに本発明に係る画像形成装置の主要構成を説明する。図1は本発明の実施形態に係る画像形成装置の主要構成を示した図である。画像形成装置の中央部に配設された画像形成部に対し、4つの現像装置30Y、30M、30C、30Kは、画像形成部の下部に配設され、中間転写体40、2次転写部(2次転写ユニット)60は画像形成部の上部に配設されている。以下、画像形成部、現像装置30Y、30M、30C、30Kについて説明を行うが、各色の構成は同様であるため色を示す添字のアルファベットは省略して説明を行う。なお、本実施形態の画像形成装置は、YMCK4色によるフルカラー画像を形成可能なものとしているが、この実施形態に限らず、例えば、単色など適宜な色数を採用した画像形成装置としてもよい。
【0015】
画像形成部は、像担持体10、コロナ帯電器11、露光ユニット12などを備えている。露光ユニット12は、LED、もしくは半導体レーザー等の光源を有し、入力された画像信号に基づいて光を照射し、帯電された像担持体10上に静電潜像を形成する。
【0016】
現像装置30は、概略、各色の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31と、これら現像剤容器31から液体現像剤を中間ローラー35に塗布する供給ローラー34などを備え、各色の液体現像剤により像担持体10上に形成された静電潜像を現像する。中間転写体40は、エンドレスのベルトなどによって構成され、駆動ローラー41とテンションローラー42に張架され、1次転写部50で像担持体10と当接しながら駆動ローラー41により回転駆動される。1次転写部50では、中間転写体40を挟んで像担持体10と1次転写バックアップローラー51が対向して配設され、それらの像担持体10との当接位置を転写位置として、現像された像担持体10上の各色のトナー像を中間転写体40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー像を形成する。
【0017】
2次転写部60では、2次転写ローラー61が中間転写体40を挟んで駆動ローラー41と対向して配設される。さらに2次転写ローラークリーニング部62が2次転写ローラー61にそのブレードを当接して配設される。そして、2次転写ローラー61における転写位置において、中間転写体40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像をシート材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布などの記録材に転写する。
【0018】
さらに、シート材搬送経路Lの下流には、図示しない定着ユニットが配設され、用紙などの記録材上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙などの記録材に融着することで定着させる。また、テンションローラー42は、駆動ローラー41と共に中間転写体40を張架しており、中間転写体40がテンションローラー42に張架されている箇所にて、中間転写体クリーニング部46が当接して配設される。
【0019】
次に、本発明の実施の形態に係る画像形成部及び現像装置について説明する。図2は、画像形成部及び現像装置30の主要構成要素を示した断面図である。各色の画像形成部及び現像装置の構成は同様であるので、イエロー(Y)の画像形成部及び現像装置に基づいて説明すると共に、添字のアルファベットは省略する。
【0020】
像担持体10の外周には、その回転方向に沿って、像担持体クリーニング部18、コロナ帯電器11、露光ユニット12、現像ローラー36、像担持体スクイーズローラー13が配設されている。そして、像担持体スクイーズローラー13には、その付属構成として像担持体スクイーズローラークリーニング部14がそのブレードを当接させて配設される。また、中間転写体40に沿って、像担持体10と対向する位置に1次転写部50の1次転写バックアップローラー51が配設される。
【0021】
像担持体10は、現像ローラー36の幅より広く、外周面に感光層が形成された円筒状の部材からなる感光体ドラムであり、例えば、図2に示すように時計回りの方向に回転する。像担持体10の感光層は、アモルファスシリコンまたは有機光導電体等で構成される。コロナ帯電器11は、像担持体10と現像ローラー36とのニップ部より像担持体10の回転方向の上流側に配設され、図示しない電源装置からの印加電圧によって、像担持体10をコロナ帯電させる。露光ユニット12は、コロナ帯電器11より像担持体10の回転方向の下流側において、コロナ帯電器11によって帯電された像担持体10に光を照射し、像担持体10に静電潜像を形成する。
【0022】
現像装置30は、現像ローラー36と、中間ローラー35と、供給ローラー34と、キャリア内にトナーを概略重量比20%程度に分散した状態の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31、現像ローラー36上のトナーを帯電させるトナー帯電器37を主な構成要素としている。現像ローラー36の外周には、現像ローラークリーニングブレード361、中間ローラー35、トナー帯電器37が配設されている。中間ローラー35は、その表面を現像ローラー36と供給ローラー34に当接させており、その外周には中間ローラークリーニング部351が配設されている。供給ローラー34には、現像剤貯留部311から汲み上げた液体現像剤の量を調整する規制部材341が当接している。なお、本実施形態の現像装置のように中間ローラー35を用いた3ローラー方式においては、中間ローラー35が供給ローラー34に当接することで液体現像剤の量を調整するため、この規制部材341は省略することも可能である。
【0023】
現像剤貯留部311に搬送される液体現像剤は、従来一般的に使用されている、Isopar(登録商標)(エクソンモービルコーポレーション)をキャリアとした低濃度(1〜2wt%)かつ低粘度の常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性樹脂中へ顔料などの着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶媒、シリコンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約20%とした高粘度(30〜10000mPa・s程度)の液体現像剤である。
【0024】
供給ローラー34は、中間ローラー35に対して液体現像剤を供給する機能を有する。この供給ローラー34は、円筒状の部材であり、表面に液体現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状に彫刻された螺旋溝などの溝部が形成されたローラーである。この溝部で汲み上げられた液体現像剤は、当接する規制部材341にて精密に計量されて中間ローラー35に供給される。装置動作時においては、図に示すように搬送スクリュー33が時計回りに回転し、供給ローラー34に液体現像剤を供給し、供給ローラー34は時計回りに回転して、中間ローラー35に液体現像剤を塗布する。
【0025】
規制部材341は、金属製、あるいは、表面に弾性体を被覆して構成した弾性ブレードである。本実施形態では、供給ローラー34の表面に当接するウレタンゴム等からなるゴム部と、該ゴム部を支持する金属等の板で構成される。そして、供給ローラー34によって担持搬送されてきた液体現像剤の膜厚、量を規制、調整し、中間ローラー35に供給する液体現像剤の量を調整する。なお、この規制部材341に代えて、ローラーにて構成された規制ローラーを用いることとしてもよい。
【0026】
現像ローラー36は、円筒状の部材であり、回転軸を中心に図2に示すように反時計回りに回転する。現像ローラー36は鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、NBR、PFAチューブなどの弾性層を設けたものである。現像ローラークリーニングブレード361は、現像ローラー36の表面に当接するゴム等で構成され、現像ローラー36が像担持体10と当接する現像ニップ部より現像ローラー36の回転方向の下流側に配設され、現像ローラー36に残存する液体現像剤を掻き落として除去する。
【0027】
中間ローラー35は、円筒状の部材であり、回転軸を中心に図2に示すように、現像ローラー36と同様、反時計回りに回転し、現像ローラー36に対しカウンター当接する。中間ローラー35は現像ローラー36と同様に、金属製の内心の外周部に弾性層を設けて構成される。
【0028】
中間ローラー35と現像ローラー36との当接位置下流には、中間ローラークリーニング部351がそのブレードを中間ローラー35に当接させて配設され、現像ローラー36に供給されなかった液体現像剤を掻き取って回収液貯留部へ回収する。
【0029】
トナー帯電器37は、現像ローラー36の表面の帯電バイアスを増加させる電界印加手段である。現像ローラー36によって搬送される液体現像剤は、このトナー帯電器37と近接する位置でコロナ放電による電界が印加され帯電される。
【0030】
一方、現像ローラー36に担持されて帯電された液体現像剤は、現像ローラー36が像担持体10に当接する現像ニップ部において、所望の電界によって、像担持体10の静電潜像に対応して現像される。そして、現像に寄与しなかった現像剤は、現像ローラークリーニングブレード361によって掻き落とされて回収液貯留部に滴下する。滴下した現像剤は液体現像剤濃度調整部にてその濃度が調整され、再び現像剤貯留部311に供給されることで再利用される。
【0031】
1次転写の上流側に配設される像担持体スクイーズ部材は、像担持体10に対向して現像ローラー36の下流側に配設され、像担持体10に現像されたトナー像の余剰現像剤を回収する装置であって、表面に弾性体を被覆して像担持体10に当接して回転する弾性ローラー部材からなる像担持体スクイーズローラー13と、該像担持体スクイーズローラー13に押圧摺接して表面をクリーニングする像担持体スクイーズローラークリーニング部14とから構成され、像担持体10に現像された現像剤から余分なキャリアを回収し、顕像内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。1次転写前の像担持体スクイーズ装置として、本実施形態では1つの像担持体スクイーズローラー13を設けているが、複数の像担持体スクイーズローラーを設けることとしてもよい。その場合、液体現像剤の状態などに応じて当離接する像担持体スクイーズローラーを切り換えるように構成してもよい。
【0032】
1次転写部50では、像担持体10に現像された現像剤像を1次転写バックアップローラー51により中間転写体40へ転写する。ここで、像担持体10と中間転写体40は等速度で移動させることで、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、像担持体10の顕像トナー像への外乱作用を抑制している。
【0033】
像担持体クリーニング部18は、像担持体10に対向し1次転写部50の下流に配設される部材であって、そのブレードを像担持体10に当接させることで、像担持体10上での転写残り液体現像剤や未転写液体現像剤をクリーニングする。像担持体クリーニング部18で掻き取られた液体現像剤は鉛直下方に落下し、回収液貯留部に滴下する。
【0034】
次に、本発明において画像濃度、画像ムラを検出するための光学センサーについて図3を用いて説明を行う。図3は、本発明の実施形態で使用する光学センサー21を示す図である。光学センサー21は、その構成として、発光部210、第1受光部211、第2受光部212を備えて構成される。発光部210は、LEDなどの発光素子により構成され、基材に対し所定の入射角で光を照射する(図に矢印で示す入射光の方向)。
【0035】
第1受光部211は、基材表面に塗布された現像剤層による画像濃度を検出するために設けられたセンサーである。画像濃度が大きい場合は正反射光が小さくなり、逆に画像濃度が小さい場合は正反射光が大きくなる特性を利用して画像濃度の検出を行う。効率よく正反射光をとらえるため、好ましくは、反射角と入射角が等しくなる位置に配設される。
【0036】
第2受光部212は、基材表面に塗布された現像剤層のムラを検出するために設けられたセンサーである。現像剤層にムラが生じている場合、散乱光は大きくなり、逆にムラがない場合に散乱光は小さくなる特性を利用して現像剤層のムラの検出を行う。本実施形態では、この第2受光部212を光の入射位置の鉛直上方に配設することで、効率よく散乱光を検出することが可能となっている。
【0037】
これらの検出原理をより詳しく説明するために図4〜図8は基材上の現像剤層の状態と正反射光、散乱光の大きさの関係を示す。図4は現像剤層が薄く、かつ、現像剤層の表面が平滑である場合(画像濃度が薄く、画像ムラが小さい場合)を示したものである。この場合、現像剤層が薄いため現像剤層中での光の吸収は小さくなり、正反射光は大きくなる。また、現像剤層の表面が平滑であるため現像剤表面での光の散乱は小さくなり、散乱光は小さくなる。
【0038】
図5は、現像剤層が厚く、かつ、現像剤層の表面が平滑である場合(画像濃度が濃く、画像ムラが小さい場合)を示したものである。この場合、現像剤層が厚いため現像剤層中での光の吸収は大きくなり、正反射光は小さくなる。また、現像剤層の表面が平滑であるため現像剤表面での光の散乱は小さくなり、散乱光は小さくなる。
【0039】
図6は、現像剤層が薄く、かつ、現像剤層の表面の凹凸が大きい場合(画像濃度が薄く、画像ムラが大きい場合)を示したものである。この場合、現像剤層が薄いため現像剤層中での光の吸収は小さくなり、正反射光は大きくなる。また、現像剤層の表面の凹凸が大きいため現像剤表面での光の散乱は大きくなり、散乱光は大きくなる。
【0040】
図7は、現像剤層が厚く、かつ、現像剤層の表面の凹凸が大きい場合(画像濃度が濃く、画像ムラが大きい場合)を示したものである。この場合、現像剤層が厚いため現像剤層中での光の吸収は大きくなり、正反射光は小さくなる。また、現像剤層の表面の凹凸が大きいため現像剤表面での光の散乱は大きくなり、散乱光は大きくなる。以上図4〜図7に示した現像剤層の状態と正反射光、散乱光強度との関係により画像濃度と画像ムラの検出が可能となる。
【0041】
次に、画像濃度の制御について説明を行う。画像濃度は、温度などの周辺環境変化や、現像剤劣化などによって変動を伴う。良好な印刷画像とするにはこの画像濃度を適切に調整する必要がある。本実施形態では、像担持体10上の画像濃度を光学センサー21で検知し、現像ローラー36に印加する電圧(バイアス)を調整することで画像濃度を一定に保つこととしている。
【0042】
現像ローラー36から像担持体10への現像剤の転移率は、現像ローラー36に印加する電圧と比例関係にあるため、現像ローラー36に印加する電圧を調整することで、像担持体10への液体現像剤の塗布量を制御することが可能である。本実施形態では、現像ローラー36に印加する電圧を200〜400[V]とすることで、現像ローラー36から像担持体10への転移率を60〜90[%]に可変(ベタ印字時)し、画像濃度を調整することが可能である。
【0043】
具体的には、第1受光部211で受光した正反射光信号が大きい、即ち、画像濃度が小さい場合には、電圧電源27に印加する電圧を上げることで塗布量を増やして画像濃度を増加させる。一方、第1受光部で受光した正反射光信号が小さい、即ち、画像濃度が大きい場合には、電圧電源27に印加する電圧を下げることで塗布量を減らして画像濃度を減少させることとしている。なお、現像ローラー36に印加する電圧を変動させた場合には、トナー帯電器37による帯電量を一定にするため、現像ローラー36の電圧を変動させた分だけ、トナー帯電器37のグリッド電圧も変更する必要がある。
【0044】
次に、画像ムラの制御について説明を行う。画像ムラも、画像濃度と同様、温度などの周辺環境変化や、現像剤劣化などによって変動を伴う。良好な印刷画像とするにはこの画像ムラを適切に調整する必要がある。本実施形態では、像担持体10上の画像濃度を光学センサー21で検知し、像担持体スクイーズローラー13に印加する電圧(バイアス)を調整することで画像ムラを抑制こととしている。
【0045】
像担持体スクイーズローラー13は、上述したように像担持体10に現像されたトナー像の余剰現像剤を回収するとともに、さらに、像担持体10に現像されたトナー像を感光体側に圧縮する効果をもつ。トナー像が圧縮されることでトナー像が平滑になり画像ムラを低減させることができる。像担持体スクイーズローラー13に印加する電圧(バイアス)を大きくするほど圧縮力が高まり画像ムラが低減される。
【0046】
像担持体スクイーズローラー13に印加する電圧が小さいとトナー像を感光体側に圧縮する力が弱くなり、画像ムラが発生し易くなる。一方、像担持体スクイーズローラー13に印加する電圧が大きいとトナー像を感光体側に圧縮する力が強くなり画像ムラが発生しにくくなる。ただし、像担持体スクイーズローラー13に印加する電圧を大きくし過ぎると感光体にトナーが強く張り付き1次転写効率が落ちてしまうため、画像ムラの発生を抑えるのに必要なだけ、適度に像担持体スクイーズローラー13に印加する電圧を保つ必要がある。
【0047】
本発明は、この像担持体スクイーズローラー13に印加する電圧と画像ムラ発生の関係を利用して印刷される画像の品質向上を図ることとしている。図8は、図3で説明した光学センサー21の信号に基づいて、並びに現像ローラー36に印加する電圧および像担持体スクイーズローラー13に印加する電圧を制御する装置の一例を示した図である。光学センサー21は、像担持体10上において、現像ローラー36上に現像された像が検出できる位置に配設される。本実施形態では、像担持体スクイーズローラー13を通過する前に配設されることとしているが、像担持体スクイーズローラー13の通過後であって、1次転写部50の通過前に配設することとしてもよい。
【0048】
では、本発明の実施形態に係る画像形成装置の制御について図9〜図12を用いて説明を行う。図9は、画像形成装置の制御を示したフロー図であり、図10は、画像形成装置の制御に用いるテーブルであり、図11は、現像ローラー電圧と正反射光信号の関係を示した図であり、図12は、スクイーズローラー電圧と散乱光受光信号の関係を示した図である。
【0049】
図9のフロー図において、印刷が開始される(S100)と、まず、S101にて塗布量、即ち、現像ローラー36に印加する電圧と、像担持体スクイーズローラー13の電圧、それぞれの初期値が決定される。前回印刷終了時から一定時間以上(例えば1時間)経過していなければ、前回印刷終了時に使用した値を使用する。一方、一定時間以上経過している場合には、後ほど説明する第2調整処理にてそれぞれの初期値を決定する。このように、一定時間以上経過していない場合には第2調整処理を省略することで、全体の処理を簡略化することが可能となる。
【0050】
S102では、残り印刷枚数がn枚(例えば5枚)より少ないか否かが判断される。n枚より多いと判断した場合には、S103にてn枚印刷を実行した後に、S104からS106における調整処理が実行される。このように、本実施形態では記録材をn枚印刷する毎に画像ムラ、及び画像濃度の調整が行われる。一方、S102にて残り印刷枚数がn枚より少ないと判断された場合には、S107にて残り枚数の印刷を実行した後、印刷を終了する(S108)。
【0051】
では、S104からS106の調整処理について詳細に説明する。まず、S104にてテスト画像(パッチ画像ともいう)が像担持体10の画像領域外に印刷される。このテスト画像には、塗り潰し画像(ベタパッチ)、あるいは格子状画像(スクリーンパッチ)など適宜画像を用いることができるが、画像ムラをより正確に検出するには塗り潰し画像を用いることが好ましい。なお、このようなテスト画像を用いることに代え、印刷用に用いた画像中において画像ムラ、画像濃度の検出に適した適宜箇所を用いることとしてもよい。その場合、S103の印刷中に画像ムラ、画像濃度を検出することができ、このS104の処理は省略することが可能となる。
【0052】
S105では、S104で印刷したテスト画像に対し、発光部210から光を照射し、第1受光部211にて正反射光を受光し、また、第2受光部212にて散乱光を受光する。受光された正反射光、散乱光は、光学センサー21にて、例えば電圧値などの正反射光信号、散乱光信号に変換され制御に利用される。
【0053】
光学センサー21から出力された正反射信号、及び散乱光信号は、制御部23にて、現像ローラー36の印加電圧を制御する電圧電源27の制御信号、及び、像担持体スクイーズローラー13の電圧を制御する電圧電源25の制御信号に変換される。
【0054】
では、本実施形態における画像濃度の制御について説明する。図11は、正反射光信号と現像ローラー電圧との関係を示した図である。正反射光信号には、最適値を含んだ基準範囲が設定されている。本実施形態では、正反射光信号がこの基準範囲内にあれば適切な画像濃度にあることとし、正反射光信号が基準範囲内となるように現像ローラー36に印加する電圧を制御する。
【0055】
正反射光信号がこの基準範囲の上限を超えた場合は、画像濃度が小さすぎると判断し、現像ローラー36の電圧を上げるように電圧電源27に対する制御信号を変更する。一方、正反射信号が基準範囲の下限を下回った場合は、画像濃度が大きすぎると判断し、現像ローラー36の電圧を下げるように電圧電源27に対する制御信号を変更する。
【0056】
本実施形態では、正反射光信号が基準範囲の上限を超えた場合に現像ローラー36に印加する電圧を5[V]だけ上げ、正反射光信号が基準範囲の下限を下回った場合に現像ローラー36に印加する電圧を5[V]だけ下げる。また、トナー帯電器37による帯電量を一定とするため、現像ローラー36に印加する電圧を変動させた分だけ、トナー帯電器37のグリッド電圧も変動させることとしている。
【0057】
では、次に本実施形態における画像ムラの制御について説明する。図12は、散乱光信号と像担持体スクイーズローラー13の電圧との関係を示した図である。散乱光信号には、最適値を含んだ基準範囲が設定されている。本実施形態では、散乱光信号がこの基準範囲内にあれば画像ムラが許容範囲にあることとし、散乱光信号が基準範囲内となるように像担持体スクイーズローラー13の電圧の制御を行う。
【0058】
散乱光信号がこの基準範囲の上限を超えた場合は、画像ムラが許容範囲を超えたと判断し、像担持体スクイーズローラー13の電圧を上げるよう電圧電源25に対する制御信号を変更する。一方、散乱光信号が基準範囲の下限を下回った場合は、トナーが感光体に張り付くことを避けるため、像担持体スクイーズローラー13の電圧を下げるよう電圧電源25に対する制御信号を変更する。本実施形態では、散乱光信号が基準範囲の上限を超えた場合にスクイーズローラーの電圧を5[V]だけ上げ、散乱光信号が基準範囲の下限を下回った場合にスクイーズローラーの電圧を5[V]だけ下げて、トナーが感光体に張り付くことを避けつつ画像ムラを抑えることが可能となる。
【0059】
図10に、本実施形態の制御部23の制御に利用するテーブルを示す。散乱光信号と正反射光信号との組み合わせにより9パターンの制御が行われることが分かる。
【0060】
このように、本実施形態では、光学センサー21にて画像の正反射信号を検出することで画像濃度を検出し、画像濃度を一定に保つよう現像ローラー36電圧に印加するバイアスを制御することとしている。また、光学センサー21にて画像の散乱光信号を検出することで画像ムラを検出し、それを抑制するよう像担持体スクイーズローラー13の電圧に印加するバイアスを制御することとしている。こうして、画像濃度を一定に保ち、かつ、画像ムラの無い品質の高い画像形成を行うことが可能となる。
【0061】
では、次に図13を用い、本発明の実施形態に係る第2調整処理について説明する。本実施形態において、この第2調整処理は、図9のS101において、前回印刷終了時から一定時間以上経過している場合において行う処理であって、図9の調整処理よりも更に精度よく、現像ローラー36に印加する電圧、及び像担持体スクイーズローラー13の電圧に印加する電圧の調整を行う処理である。
【0062】
この第2調整処理では、まず、301において現像ローラー36に印加する電圧の初期値が決定される。本実施形態では、これら各初期値を前回終了時の値としている。S302からS305は、現像電圧制御工程であって、本実施形態では、現像ローラー36に印加する電圧を調整することで液体現像剤の塗布量を最適値に近づける工程である。
【0063】
この現像電圧制御工程では、まずS302において、現像ローラー36に印加する電圧を初期値から所定量引き下げる(本実施形態では30[V])。次にS303においてテスト画像が像担持体10の画像領域外に印刷される。このテスト画像には、図9のS104と同様に塗り潰し画像(ベタパッチ)、あるいは格子状画像(スクリーンパッチ)などが用いられる。
【0064】
S304では、テスト画像に対する正反射光信号が、図11に示すような最適値を下回っているか否かが判定される。下回っていると判定された場合には、現在の現像ローラー36に印加する電圧を、実際の制御に用いる値として決定し、現像ローラー電圧制御工程を終了する。一方、下回っていないと判定された場合には、S305にて現像ローラー36に印加する電圧、及びそれに伴いトナー帯電器37のグリッド電圧を所定量上げた後(本実施形態では、ともに5[V])、S303へと戻る。
【0065】
このように、本工程では、現像ローラー36に印加する電圧を一旦引き下げた後、所定量ずつ上げて最適となる現像ローラー36の電圧を探索することとしている。本実施形態では、電圧を上昇させながら最適となる電圧を探索することとしたが、下降させながら最適値の探索を行うこととしてもよい。
【0066】
S304にて、正反射光信号が最適値を下回り、現像ローラー36に印加する電圧が決定されると、S306からS309のスクイーズ電圧制御工程へと進む。この工程では、現像電圧制御工程と同様に、制御値を所定量ずつ順次シフトさせていくことで最適となる制御値の探索が行われる。
【0067】
このスクイーズ電圧制御工程では、まずS306において、像担持体スクイーズローラー13の電圧を、初期値から所定量引き下げる(本実施形態では、30[V])。次にS307において、S303と同様にテスト画像が像担持体10の画像領域外に印刷される。S308では、テスト画像に対する散乱光信号が、図12に示すような最適値を下回っているか否かが判定される。下回っていると判定された場合には、現在の像担持体スクイーズローラー13の電圧を制御に用いる値として採用し、スクイーズ電圧制御工程を終了する。
【0068】
一方、下回っていないと判定された場合には、S309にて像担持体スクイーズローラー13の電圧を所定量上げた上で(本実施形態では、5[V])、S307へと戻る。このように、本工程では、像担持体スクイーズローラー13の電圧を初期値から一旦下げた上で、像担持体スクイーズローラー13の電圧を所定量ずつ順次シフトさせていくことで最適となる像担持体スクイーズローラー13の電圧の探索を行う。なお、このスクイーズ電圧制御工程においても、像担持体スクイーズローラー13の電圧を下降させながら最適値の探索を行うこととしてもよい。
【0069】
以上、本発明の実施形態に係る第2調整処理について説明したが、この第2調整処理では、現像ローラー36に印加する電圧を決定する現像電圧制御工程と、像担持体スクイーズローラー13の電圧を決定するスクイーズ電圧制御工程とを分けて行うことで、図9にて説明した調整処理よりも精度よく調整を行うことが可能となる。
【実施例2】
【0070】
また、本実施形態の第2調整処理は、現像電圧制御工程、スクイーズ電圧制御工程の順で行うこととしたが、スクイーズ電圧制御工程、現像電圧制御工程の順で行うこととしても構わない。また、本実施形態では、順次シフトさせる量を固定された所定量としたが、最適値を下回った後、あるいは、最適値に近づいた際に、当該所定量を変化させる(例えば、スクイーズ電圧の場合においては、5[V]を1[V]に下げる)ことで、より最適値に近づけることができる工程としてもよい。
【0071】
以上、本発明の種々の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
【符号の説明】
【0072】
10…像担持体、11…コロナ帯電器、12…露光ユニット、13…像担持体スクイーズローラー、14…像担持体スクイーズローラークリーニング部、18…像担持体クリーニング部、21…光学センサー、210…発光部、211…第1受光部、212…第2受光部、30…現像部、31…現像剤容器、311…現像剤貯留部、34…供給ローラー、35…中間ローラー、351…中間ローラークリーニング部、36…現像ローラー(現像剤担持体)、361…現像ローラークリーニング部、37…トナー帯電器、40…中間転写体、41…駆動ローラー、42…テンションローラー、46…中間転写体クリーニング部、50…1次転写部、51…1次転写バックアップローラー、61…2次転写ローラー、62…2次転写ローラークリーニング部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体から現像された像を担持する像担持体と、
前記像担持体に担持された像をスクイーズするスクイーズ部材と、
前記像担持体の前記像に光を発光する発光部、前記像で反射された光を受光する第1受光部、及び前記第1受光部と異なる位置に配設された第2受光部を有する光学センサーと、
前記第1受光部の出力信号により前記現像剤担持体に印加するバイアスを調整するとともに、前記第2受光部の出力信号により前記スクイーズ部材に印加するバイアスを調整する制御部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1受光部が検出する光は、前記像で反射された光の正反射光であり、前記第2受光部が検出する光は、前記像で反射された光の散乱光である請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第1受光部の出力信号が基準範囲の上限よりも大きい場合は、前記現像剤担持体に印加するバイアスを大きくし、前記第1受光部の出力信号が基準範囲の下限よりも小さい場合は、前記現像剤担持体に印加するバイアスを小さくする現像剤担持体バイアス調整を行う請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記第2受光部の出力信号が基準範囲の上限よりも大きい場合は、前記スクイーズ部材に印加するバイアスを大きくし、前記第2受光部の出力信号が基準範囲の下限よりも小さい場合は、前記スクイーズ部材に印加するバイアスを小さくするスクイーズ部材印加バイアス調整を行う請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記現像剤担持体印加バイアス調整、及び前記スクイーズ部材印加バイアス調整を、所定数の記録材を印刷する毎に行う請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、前回印刷終了してから一定時間以上経過していない場合には、最後に使用した前記現像剤担持体に印加するバイアス、及び前記スクイーズ部材に印加するバイアスを用いて印刷を開始する請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載に記載の画像形成装置。
【請求項7】
現像剤担持体に担持された液体現像剤を用いて像担持体に形成された潜像を現像し、
前記像担持体の現像された像に発光部にて光を発光し、
前記像で反射された光を第1受光部で受光するとともに、前記像で反射された光を前記第1受光部とは異なる位置に配設された第2受光部で受光し、
前記第1受光部の出力信号により前記現像剤担持体に印加するバイアスを調整するとともに、前記第2受光部の出力信号により前記スクイーズ部材に印加するバイアスを調整することを特徴とする画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−170143(P2011−170143A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−34394(P2010−34394)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】