説明

画像形成装置用の規制ブレード

【課題】 本発明は、規制部材と付勢板部材との十分な導通の確保を実現することにより、現像ローラの外周面上のトナーを均一な電位にして、高品質な画像形成の可能な画像形成装置用の規制ブレードを提供可能にすること。
【解決手段】 現像ローラの外周面上のトナーを一定の厚さにする規制部材37と、この規制部材が先端部36bに接着固定されるバネ板部材36と、バネ板部材の先端部に規制部材を接着固定する両面テープ42と、を備える画像形成装置用の規制ブレード40であって、規制部材とバネ板部材の両面テープを介して隣接する箇所の長手方向の全長に亘って、常温・常湿環境内で硬化する液状の導電剤43が塗布・硬化されて電気的に導通接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真式記録方式を採用する画像形成装置用の規制ブレードに関し、詳しくは、静電潜像をトナー現像する現像ローラの外周面上のトナーの厚さを精度よく一定にする規制ブレードが、その外周面上のトナーを均一な電位にして高品質にトナー現像することのできるものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、感光体により作製した担持体の表面に静電潜像を露光形成する電子写真記録方式の画像形成装置が知られており、この画像形成装置では、その静電潜像をトナー現像して担持させた担持体表面のトナー像を、記録用紙などの記録媒体に転写して画像形成する。この静電潜像は、担持体表面に対面する現像ローラを回転させてそのローラの外周面上のトナーを乗り移らさせて選択的に付着させることによりトナー現像するようになっており、この現像ローラには、トナーの収容空間内で回転する供給ローラが圧接回転することによりトナーを供給する。
【0003】
この電子写真記録方式を採用する画像形成装置は、担持体表面の静電潜像を現像したトナー像をそのまま記録媒体に転写・定着させることにより画像形成することから、担持体表面の静電潜像を現像する現像ローラの外周面上のトナーの厚さがその記録媒体上の画像の品質に大きく影響する。このため、この画像形成装置では、現像ローラの外周面上に供給されて付着するトナーの厚さを一定にする規制ブレードが設けられており、この規制ブレードは、例えば、現像ローラの外周面と平行になるように設置されて、その外周面上に付着するトナーを掻き落とすことによりその厚さが一定になるように規制する。
【0004】
しかしながら、このような従来の規制ブレードにあっては、装置本体に基端側を固設される板バネなどの付勢板部材の先端側に、現像ローラの外周面に押し付ける規制部材が固定されており、この規制部材は、付勢板部材の先端側に接着剤を塗布した接着層に圧着させることで現像ローラとの摺接で外れてしまわないように固定している。
【0005】
ここで、規制部材が現像ローラの外周面上のトナーに摺接して、そのトナーを不必要にチャージアップして不均一な電位にしてしまうと、担持体表面の静電潜像の現像品質に影響してしまうことから、その現像ローラと規制ブレード(規制部材)を同電位にするために、規制部材および付勢板部材を所望の導電性を有する材料により作製するとともに、その間の導通を確保することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
このことから、この文献1に記載の技術を利用する場合には、付勢板部材と規制部材との境界に確保する導通が不十分では、規制ブレードの規制部材の摺接する現像ローラの外周面上のトナーの電位が不均一になるなどして、担持体表面の静電潜像を高品質にトナー現像することができなくなってしまう。
【特許文献1】特開2003−302829号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、規制部材と付勢板部材との十分な導通の確保を実現することにより、現像ローラの外周面上のトナーを均一な電位にして、高品質な画像形成の可能な画像形成装置用の規制ブレードを提供可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する画像形成装置用の規制ブレードの第1の発明は、担持体表面の静電潜像を現像ローラによりトナー現像して当該トナー像を記録媒体に転写して定着させることにより画像を形成する画像形成装置に取り付けられて、該現像ローラの外周面上のトナーの厚さを一定に規制する画像形成装置用の規制ブレードであって、前記規制ブレードは、現像ローラの軸方向に延在して該現像ローラの外周面に押し付けられることにより当該現像ローラの外周面上のトナーに圧接しつつ該トナーを一定の厚さにする導電性を有する規制部材と、該規制部材を先端側に配設されるとともに基端側を装置本体側に固設されて当該先端側の規制部材を現像ローラの外周面に押し付ける状態に保持する板形状の導電性を有する付勢板部材と、該付勢板部材の先端側に規制部材を接着して固定する接着層と、を備えており、規制部材と付勢板部材の接着層を介して隣接する箇所の長手方向の全長に亘って導電材料により電気的に導通接続されていることを特徴とするものである。
【0009】
この発明では、付勢板部材と規制部材の接着層を介する隣接箇所の全て(長手方向の全長)が導電材料により導通接続される。したがって、例えば、規制部材が導電性を有するゴム材料などの弾性材料で高抵抗である場合にも効果的に導通されて、その規制部材との摺接で現像ローラの外周面上のトナーを不均一な電位に帯電させてしまうことを回避することができる。
【0010】
上記課題を解決する画像形成装置用の規制ブレードの第2の発明は、上記第1の発明の特定事項に加え、前記接着層として、両面テープを付勢板部材および規制部材に貼り付けて接着固定することを特徴とするものである。
【0011】
この発明では、付勢板部材の先端側または規制部材の一方の接着面に両面テープを貼り付けるだけで接着層を形成することができ、その接着層に他方を接着することにより互いを相対移動不能に固定することができる。したがって、付勢板部材と規制部材を容易かつ簡易に接着固定することができる。
【0012】
上記課題を解決する画像形成装置用の規制ブレードの第3の発明は、上記第1または第2の発明の特定事項に加え、前記付勢板部材に対面する規制部材の後端側が導電材料により該付勢板部材に導通接続されていることを特徴とするものである。
【0013】
この発明では、接着層により接着固定される付勢板部材と規制部材の後端側の対面領域の全て(長手方向の全長)が導電材料により導通接続される。したがって、付勢板部材と規制部材とを導通させる導電材料の接続縦断面積を大きくすることができ、より確実に導通を確保することができる。
【0014】
上記課題を解決する画像形成装置用の規制ブレードの第4の発明は、上記第1から第3のいずれかの発明の特定事項に加え、前記導電材料として、液状の導電剤を塗布して硬化させることにより規制部材と付勢板部材の間が電気的に導通接続されていることを特徴とするものである。
【0015】
この発明では、付勢板部材と規制部材の隣接箇所の長手方向の全長に液状の導電剤が塗布・硬化されて導通接続される。したがって、寸法の決められた導電材料を準備することなく、付勢板部材と規制部材の隣接箇所の全てを容易かつ簡易に導通接続することができる。
【0016】
上記課題を解決する画像形成装置用の規制ブレードの第5の発明は、上記第3の発明の特定事項に加え、前記導電材料として、導電性テープを貼り付けることにより規制部材と付勢板部材の間が電気的に導通接続されていることを特徴とするものである。
【0017】
この発明では、接着層により接着固定される付勢板部材と規制部材の後端側の対面領域の全て(長手方向の全長)に導電性テープが接着されて導通接続される。したがって、付勢板部材と規制部材とを容易かつ簡易に導通接続することができる。
【0018】
上記課題を解決する画像形成装置用の規制ブレードの第6の発明は、上記第1から第5のいずれかの発明の特定事項に加え、前記規制部材は、先端辺と後端辺の間で現像ローラの外周面を押圧するように付勢板部材の先端側に接着層により接着固定されて、該接着層は、現像ローラの外周面に圧接する該規制部材の当接箇所の背面側を少なくともカバーする付勢板部材の先端側の領域に形成されていることを特徴とするものである。
【0019】
この発明では、回転する現像ローラの外周面に向かって先端辺から後端辺の間の平面部を押し付ける規制部材は、その外周面上のトナーとの摺接による摩擦力が負荷されるが、その当接箇所の背面側をカバーする接着層により付勢板部材の先端側に接着固定されて、現像ローラの回転方向に移動することが制限される。すなわち、この規制部材は、角部を現像ローラの外周面に突き当てて摺接させる場合のような回転力が負荷されることはなく、背面側を接着層により付勢板部材に接着固定するだけで、現像ローラの外周面に摺接してその外周面上のトナーの厚さを一定に規制する動作を安定して継続することができる。
【0020】
上記課題を解決する画像形成装置用の規制ブレードの第7の発明は、上記第6の発明の特定事項に加え、前記接着層として両面テープを貼り付けることにより付勢板部材と規制部材が接着固定されているとともに、該両面テープの先端側および後端側の付勢板部材と規制部材の間が導電材料により電気的に導通接続されており、該導電材料として塗布・硬化された導電剤または貼り付けられた導電性テープの一方のみがあるいは双方のそれぞれが介装されて該付勢板部材と規制部材の間が電気的に導通接続されていることを特徴とするものである。
【0021】
この発明では、現像ローラの外周面に押し付ける規制部材の先端辺から後端辺の間の平面部の背面側に、接着層として両面テープを貼り付けるだけでその規制部材を付勢板部材に相対移動不能に接着固定することができるのに加えて、その規制部材が両面テープの先端側と後端側で付勢板部材に導電剤や導電性テープにより導通接続される。したがって、規制部材と付勢板部材との容易かつ簡易な接着固定を実現して現像ローラの外周面上のトナーの厚さを一定に規制する動作を確保するとともに、その規制部材と付勢板部材とを導通させる接続縦断面積を大きくすることができ、より確実に導通を確保することができる。
【発明の効果】
【0022】
このように本発明によれば、付勢板部材の先端側と規制部材との接着層を介する隣接箇所の全てで導電材料により導通接続されているので、例えば、規制部材が導電性を有するゴム材料などの弾性材料で高抵抗である場合にも、その規制部材は長手方向の全長で付勢板部材への導通が均等に確保されており、摺接して帯電させる現像ローラの外周面上のトナーを不均一な電位にしてしまうことを回避することができる。したがって、現像ローラの外周面上のトナーの層厚を均一にするとともに均一な電位にして、高品質な画像を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図17は本発明に係る規制ブレードを取り付ける画像形成装置の第1実施形態を示す図である。
【0024】
図1において、画像形成装置は、文字等の画像を作成・出力するパーソナルコンピュータPCなどの外部装置に接続して利用するプリンタであり、この画像形成装置は、画像形成する文字等の画像データを受け取って電子写真方式により記録用紙(記録媒体)の一面側または両面側に記録形成する画像記録装置10と、積載する複数枚の記録用紙をこの画像記録装置10に搬送するとともに画像を記録形成されたその記録用紙を装置外に搬出して積載する用紙搬送装置20と、により構成されている。
【0025】
画像記録装置10は、簡単に説明すると、画像データに基づいてレーザ光Lを走査するレーザ光走査装置11と、このレーザ光走査装置11からのレーザ光Lを照射・走査されて画像データに基づく静電潜像が表面に露光・形成される感光体ドラム(担持体)12と、レーザ光Lの照射により静電潜像を形成可能に感光体ドラム12の外周表面を帯電させる帯電器13と、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、ブラック(K)のトナーを収容してその収容トナーを選択的に付着させることにより感光体ドラム12表面の静電潜像をトナー現像する各色毎の現像カートリッジ14(1箇所のみ図示)と、この現像カートリッジ14をその各色毎の設置空間15a内に収納して回転軸15bを中心に回転する現像ロータリーユニット15と、感光体ドラム12上で現像されたトナー像を受け取って記録用紙上に転写記録可能なトナー画像(モノクロ画像あるいはカラー画像)を形成する中間転写ベルト16と、搬送されてきた記録用紙を中間転写ベルト16との間で挟むように圧接(ニップ)することによりその中間転写ベルト16が担持するトナー像を転写させるとともにその記録用紙を挟持しつつ下流へと搬送する転写ローラ17と、トナー像を転写されて搬送されてきた記録用紙を加熱圧接することによりそのトナー画像を定着させるとともにその記録用紙をさらに下流側へと挟持搬送する定着ローラ対18と、感光体ドラム12や中間転写ベルト16の表面上に残留するトナーをクリーニングブレード19aにより回収して貯留する廃トナータンク19と、を備えている。
【0026】
これにより、画像記録装置10は、レーザ光走査装置11により感光体ドラム12表面に形成された画像データに基づく静電潜像を、その画像データに応じて切り換えられた現像ロータリーユニット15内の現像カートリッジ14がトナー現像するようになっており、この後に、その感光体ドラム12上のトナー像を、中間転写ベルト16に一次転写して用紙搬送装置20により搬送されてきた記録用紙に二次転写して記録した後に定着ローラ対18が加熱圧接して定着させることにより画像形成する。このとき、例えば、現像ロータリーユニット15がイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、ブラック(K)の各色トナーを収容する現像カートリッジ14を収納されている場合には、感光体ドラム12上の静電潜像を現像するトナーの色を切り換えることにより、受け取った画像データに基づいてその各色のトナーを色重ねしたり選択してカラー画像から単色画像までを記録用紙に印字形成することができる。また、現像ロータリーユニット15がすべての現像カートリッジ14内に同色の、例えば、ブラック(K)のトナーを収容する現像カートリッジ14を収納されている場合には、感光体ドラム12上の静電潜像を現像する現像カートリッジ14を順次に切り換えてモノクロ画像を記録用紙に連続印字して形成する専用機として利用することができる。
【0027】
用紙搬送装置20は、簡単に説明すると、装置本体下部に着脱可能にセットされて複数枚の記録用紙を積載する用紙カセット21と、この用紙カセット21の底面の昇降板21aにより上昇された記録用紙束に圧接して回転することにより最上の記録用紙を引き出して搬送経路fへと送り出すピックアップローラ22と、このピックアップローラ22により送り出されてきた記録用紙を受け取ってさらに下流の搬送経路fへと挟持搬送する中継搬送ローラ対23a、23bと、この中継搬送ローラ対23a、23bが搬送する搬送経路f内の記録用紙を受け取って画像記録装置10の中間転写ベルト16および転写ローラ17による画像の記録形成位置に挟持搬送するレジストローラ対24と、このレジストローラ対24から中間転写ベルト16および転写ローラ17の間や定着ローラ対18間を経る搬送経路fを搬送されることにより一面側に定着画像が形成された記録用紙を受け取って装置本体上部の排紙テーブル29上に搬出・排紙して積載する排紙ローラ対25a、25bと、を備えている。なお、画像記録装置の中間転写ベルト16および転写ローラ17や、定着ローラ対18は、記録用紙を搬送する機能も備えることから、この用紙搬送装置20の一部をも構成している。
【0028】
これにより、用紙搬送装置20は、用紙カセット21内からピックアップローラ22により引き出された記録用紙を、中継搬送ローラ対23a、23bを介してレジストローラ対24に受け渡した後に、そのレジストローラ対24が画像記録装置10の動作に同期するように、中間転写ベルト16と転写ローラ17が圧接する画像の記録形成位置に給紙するようになっており、その中間転写ベルト16上のトナー像を転写記録して定着ローラ対18により定着させた記録用紙を、排紙ローラ対25a、25bが受け取って排紙テーブル29上に搬出・排紙して積載する。
【0029】
ここで、この用紙搬送装置20は、一面側に画像形成された記録用紙を反転させてレジストローラ対24の上流側の搬送経路fに送り出すための再搬送経路rおよびその経路rに配設された中間搬送ローラ対27を備えており、排紙ローラ対25a、25bが反転することにより再搬送経路r内に送られてきた記録用紙を中間搬送ローラ対27が受け取ってレジストローラ対24に受け渡すことにより、記録用紙の両面に画像形成することができる。また、この用紙搬送装置20は、手差しする記録用紙をレジストローラ対24の上流側の搬送経路fに送り出すための手差し経路mおよびその経路mに配設された手差し給送ローラ対28を備えており、その手差し経路m内に差し込まれた記録用紙を手差し給送ローラ対28が受け取ってレジストローラ対24に受け渡すことにより、記録用紙の片面または両面に画像形成することができる。
【0030】
そして、画像記録装置10の現像カートリッジ14は、図2に示すように、容器31と、現像ローラ32と、供給ローラ33と、を備えることにより、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、ブラック(K)の収容トナーTを感光体ドラム12表面の静電潜像に選択的に付着させてトナー現像するように構成されている。容器31は、現像ロータリーユニット15の区画フレーム15cにより区画された各収納空間(位置)15a内に収納可能に相似形状に形成されて各色トナーTを収容する。現像ローラ32は、現像バイアス電圧を印加されて、現像ロータリーユニット15の回転軸15bから離隔する容器31の外周側に回転可能に軸支されており、供給ローラ33から受け渡されて後述の規制ブレード40により帯電されるトナーTを対面する感光体ドラム12の表面の静電潜像の電位に応じて飛翔させて選択的に付着させる。供給ローラ33は、現像ロータリーユニット15の回転軸15b側で現像ローラ32に隣接するように容器31に回転可能に軸支されており、その現像ローラ32に圧接回転することにより周囲のトナーTを供給する。この現像カートリッジ14の容器31は、供給ローラ33の隣接位置に仕切り板31aが設置されており、この仕切り板31aは、回転軸15b側の空間と供給ローラ33の設置空間の上部を連通させる状態で容器31内のトナーTの収容空間を仕切っている。
【0031】
この構成により、現像カートリッジ14では、仕切り板31aにより仕切られた容器31の外周側の空間内のトナーTを、供給ローラ33が圧接回転する現像ローラ32に供給する。また、この現像カートリッジ14は、現像ロータリーユニット15が図1における反時計回り方向に90度ずつ回転して180度回転したときには、容器31の回転軸15b側および供給ローラ33側の収容トナーTを仕切り板31aの上部(図1中における下方)で一緒にした後に、さらに90度ずつ回転することにより容器31内の収容トナーTを攪拌してリフレッシュさせるとともに、その収容トナーTを現像ローラ32に供給可能に供給ローラ33側に集める。すなわち、このように回転する現像ロータリーユニット15に装着する現像カートリッジ14においては、その回転により収容トナーTが供給ローラ33側に攪拌されつつ補給されるので、収容トナーTを攪拌・補給などする調整動作を行うための調整装置(所謂、アジテータ装置やオーガー装置)を適宜省略することができる。ただし、この現像カートリッジ14は、調整装置を省略する場合には、少なくとも現像ローラ32に供給するトナーTが供給ローラ33の周囲からなくなる前に、例えば、トナーカウンターによるカウント値、画像のドット数、積算する現像動作(画像形成)時間、積算する現像枚数、あるいは実測するトナーTの残量などにより検出するトナーTの使用量が予め設定されている値を超えたときに、現像ロータリーユニット15を回転させてトナーTの補給・攪拌動作を行う必要がある。
【0032】
また、この現像カートリッジ14は、現像位置で感光体ドラム12に対面させるために現像ローラ32を容器31内から露出させており、この現像ローラ32の外周面32aと容器31の開口部との間に画成される隙間には、ゴム材料などの付勢部材34により付勢されている樹脂材料などよりなるシール部材35と、リン青銅などのバネ板部材(付勢板部材)36の先端側に支持されつつ付勢されることによりその外周面32aに押し付けられて圧接するゴム材料(ラバー)などよりなる規制部材37と、が配置されることにより、トナーTが容器31外に漏れることが防止されている。
【0033】
シール部材35は、現像ローラ32の上側の外周面32aに沿うように形成されて、付勢部材34によりその外周面32aに圧接されることによって、トナーTが容器31外に漏れることを防止するとともに、現像位置を通過した現像ローラ32の外周面32a上のトナーTを掻き落とすことなく容器31内に回収する。
【0034】
一方、規制部材37は、現像ローラ32の軸方向の長手方向に延在する短冊形状に形成されて、バネ板部材36によりその外周面32aに圧接されて押し付けられることによって、トナーTが容器31外に漏れることを防止するとともに、現像ローラ32の外周面32a上に付着するトナーTを掻き落として、そのトナーTの厚さを一定にするようになっており、解り易く図示すると、図3に示すように、その先端側のエッジ37aよりも後端側の平面部37bを現像ローラ32の外周面32aの表面に圧接させるように調整することにより、その外周面32aに付着して向かってくるように回転してくるトナーTを先端側エッジ37aで掻き落としつつその厚さが一定になるように規制する。すなわち、このバネ板部材36と規制部材37が規制ブレード40を構成している。
【0035】
この規制ブレード40は、現像ローラ32の外周面32aに規制部材37の平面部37bを圧接させる位置を接線方向(図3中左右方向)に調整することにより、その外周面32aに付着するトナーTを規制部材37の先端側エッジ37aで掻き落とす厚さを加減することができる。例えば、この規制ブレード40は、現像ローラ32の外周面32aとの圧接位置を平面部37bの中間付近にするときには、図3中に一点鎖線で示すトナーTの厚さに規制するのに対して、図3中に二点鎖線で示すように、その圧接位置を平面部37bの前方(図3中の左側)に調整したときには、その先端側エッジ37aが外周面32aとの間に画成する隙間を広げて、その間に進入させるトナーTを厚くすることができる。
【0036】
このように、規制ブレード40は、バネ板部材36の先端側に固設された規制部材37の先端側エッジ37aで現像ローラ32の外周面32a上に付着するトナーTを掻き落とすとともに、そのバネ板部材36により付勢される規制部材37の平面部37bが現像ローラ32の外周面32a上のトナーTに圧接することから、規制部材37の先端側エッジ37aが高い真直性を必要とするとともにその平面部37bは高い平坦度を必要としており、バネ板部材36先端側に規制部材37を高精度かつ高品質に固設する必要がある。
【0037】
具体的には、規制ブレード40は、図4に示すように、現像ローラ32の長手方向(軸方向)に延在して平行になるように装置本体側の現像カートリッジ14に取り付けられているフレーム板部材41に固設されており、図5に示すように、同様に、バネ板部材36および規制部材37がその現像ローラ32の長手方向に延在して平行に設置することができるように共に長尺に形成されて、そのフレーム板部材41にバネ板部材36が固設されている。要するに、この規制ブレード40は、図6に示すように、現像ローラ32と同様に現像カートリッジ14のハウジングに取り付けられるフレーム板部材41に固設することから同程度の長さを有するように長尺に形成されており、そのフレーム板部材41に固設するバネ板部材36の基端部36aは同程度の長さに形成される一方、規制部材37を固設するバネ板部材36の先端部36bは現像カートリッジ14の容器31内に差し込んで現像ローラ32に圧接可能に短めに形成されている。また、このバネ板部材36の基端部36aは、複数箇所の溶接箇所Wでレーザ溶接されることによりフレーム板部材41に固設されており、そのバネ板部材36の先端部36bには、図7に図示する両面テープ42(接着層)が貼付されて規制部材37を接着固定(保持)させている。なお、ここでは、両面テープ42により規制部材37をバネ板部材36の先端部36bに接着固定する場合を説明するが、これに限るものではなく、例えば、接着剤を塗布して接着固定しても良いことはいうまでもない。ただし、両面テープ42の方が取り扱いが容易などと優れていることから、本実施形態のようにするのが好適である。
【0038】
この両面テープ42は、規制部材37の裏面(背面)とバネ板部材36の先端部36bの双方に貼り付けられて、その規制部材37の裏面の略全面をバネ板部材36の先端部36bに接着固定させており、現像ローラ32の外周面32aが圧接する規制部材37の先端側エッジ37aよりも後端側となる(先端辺37dと後端辺37fの間の)平面部37bの圧接箇所の裏面側をカバーする領域でバネ板部材36の先端部36bに固定することにより、規制部材37が現像ローラ32に圧接して摺接するために加えられる回転力(摩擦力)で接線方向に移動しないようにバネ板部材36に保持させている。ここで、この規制ブレード40では、規制部材37の先端側エッジ37aを現像ローラ32の外周面32aに突き当てるようにして当接させるのではなく、所謂、腹当て状態になるようにその平面部37bを圧接させることから、前述した特許文献1(特開平9−258624号公報)に記載のクリーニング部材のように、現像ローラ32と圧接することによる摩擦力が剥がされる回転方向に作用することがなく、規制部材37の先端側や後端側に接着剤を塗布してバネ板部材36に接着させる補強の必要はない。
【0039】
また、この両面テープ42は、バネ板部材36および規制部材37の先端辺36e、37dとの間に隙間Sを形成する位置に貼付されており、そのバネ板部材36と規制部材37の互いの接着面側の先端辺36e、37dを当接させたときに接触しない程度分だけその先端辺36eから後退する位置に貼付されている。これにより、バネ板部材36と規制部材37は、互いの接着面側先端辺36e、37dを突き当てることにより簡易かつ容易に精度良く位置決めすることができ、このときに、両面テープ42に接着してしまって所望の位置決め精度になるように相対的に移動・修正することが妨げられてしまうことなく、その接着面側先端辺36e、37dを高精度に位置決めして突き当てた状態のまま相対的に回動させて互いの接着面を接近させることができ、トナーTを掻き落とす規制部材37をバネ板部材36に対して高精度かつ高品質に接着固定することができる。
【0040】
ここで、規制ブレード40は、規制部材37がバネ板部材36の弾性力(付勢力)により現像ローラ32の外周面32a上のトナーTに圧接して摺接することにより、そのトナーTの厚さを一定にするのと同時に、感光体ドラム12表面の静電潜像に選択的に付着させるトナー現像可能な電位に摩擦帯電させており、この規制ブレード40の規制部材37は、バネ板部材36に絶縁物の両面テープ42により接着固定されることから、その現像ローラ32の外周面32a上のトナーTが規制部材37との摺接により不必要にチャージアップして不均一な電位にならないように、現像ローラ32と同電位にする金属材料のバネ板部材36に導電剤43を介して導通させている。
【0041】
次に、この規制ブレード40の製造方法を図面を用いて説明する。
まず、規制部材37としては、現像ローラ32の外周面32aと同等の長さを有してその外周面32a上に付着するトナーTを先端側エッジ37aで掻き落とすとともに、その外周面32aに平面部37bを圧接可能な幅を有する寸法形状に、シート状に形成した所望の導電率のゴム材料などを短冊状に切断するなどして準備する。
【0042】
バネ板部材36としては、この規制部材37と略同様な寸法形状に形成されてこれを接着固定する先端部36bと、現像カートリッジ14に取り付けるフレーム板部材41に固設される基端部36aと、先端部36bに隣接する部位から外方に広げられて基端部36aに繋げられることによりその先端部36bの両端側にも中央側と略均等な弾性力を付与可能にする中間部36cと、を備える形状にリン青銅やステンレスなどのバネ板材料をプレス型で打ち抜くなどして準備する。
【0043】
両面テープ42としては、周囲温度や引っ張りなどにより伸び縮みしてしまうことの少ない延伸・短縮耐性に優れるプラスチック製フィルムからなる心材42aの両面に接着層42bが形成されており、その接着層42bのそれぞれ(両面)は、不必要に貼り付いてしまわないように、滑性に優れる表面を備えていて貼付時に剥離する剥離シート42c(図11を参照)でカバーされているものを準備する。この両面テープ42は、ロール状に巻かれたものから引き出すのではなく、シート状に製造されたものを貼り付ける対象の規制部材37(バネ板部材36の先端部36b)よりも狭い幅で長めとなる寸法に切断することにより短冊状に準備する。
【0044】
また、図8〜図11に示すように、バネ板部材36を位置決めセットして、両面テープ42をそのバネ板部材36の先端部36bの所望の位置に貼り付ける際に使用するテープ用冶具(両面テープ用位置決め冶具)50を準備する。
【0045】
このテープ用冶具50は、図8および図9に示すように、載置台51と、一対の浮沈角柱部材52とを備えて構築されている。載置台51は、バネ板部材36を載置して水平に保持する。浮沈角柱部材52は、この載置台51の両側に配設されて、載置されたバネ板部材36に対して両面テープ42が所望の位置関係になるように両端部を貼付して位置決め保持するとともに、このバネ板部材36の先端部36bにその両面テープ42を貼付する作業を補助する。また、浮沈角柱部材52の間隔は、バネ板部材36の先端部36bから中間部36cまでを間に差し込むことができるとともに、その基端部36aが中間部36cよりも張り出すことにより形成された段差部36dにそれ以上差込不能に側面53が突き当たるように設定されている。
【0046】
これにより、バネ板部材36は、テープ用冶具50の浮沈角柱部材52間に先端部36bと中間部36cを差し込むように載置台51上を滑らせてその浮沈角柱部材52の側面53に基端部36a側の段差部36dを突き当てて衝止させることにより、短尺な幅方向に精度良く位置決めすることができる。
【0047】
また、テープ用冶具50の浮沈角柱部材52は、載置台51上に載置されたバネ板部材36よりも上面54が上方に位置しており、その浮沈角柱部材52の上面54には、載置台51上に位置決めするバネ板部材36の先端部36bと平行になるように(浮沈角柱部材52の離隔方向に延在するように)両面テープ42を貼り付ける貼付領域54aと、この貼付領域54aよりも上方に突出する突出領域54bと、が形成されている。この浮沈角柱部材52の上面54の貼付領域54aと突出領域54bは、載置台51上に位置決めするバネ板部材36の先端部36bの先端辺36eよりも隙間S分だけ基端部36a側に後退する位置が壁面54cになるように設定されている。
【0048】
これにより、両面テープ42は、図10および図11に示すように、テープ用冶具50の浮沈角柱部材52の上面54の壁面54cに一側辺42dを突き当てるように沿わせて貼付領域54aに貼り付ける(仮貼付する)ことにより、テープ用冶具50の載置台51上に載置されて浮沈角柱部材52の側面53を基準に位置決めされたバネ板部材36の先端部36bの先端辺36eに対して、対面離隔する状態で精度良く隙間Sを開ける位置に位置決め保持させることができる。なお、ここでは、テープ用冶具50にバネ板部材36を位置決めセットした後に両面テープ42を貼り付けて位置決めする場合を説明するが、順番を逆にしてもよいことはいうまでもない。
【0049】
さらに、テープ用冶具50の浮沈角柱部材52は、図12に示すように、載置台51上のバネ板部材36よりも上面54が上方に位置するように不図示のスプリングにより付勢されて浮いており、その上面54を押下することによりバネ板部材36と略同等の高さまで沈ませることができる。
【0050】
これにより、両面テープ42は、図12(a)に示すように、テープ用冶具50の一方の浮沈角柱部材52の上面54を押下して、その貼付領域54aに仮貼付した一端側付近の接着層(貼付面)42bを、載置台51上のバネ板部材36の先端部36bに接近させて押し付けることにより、そのバネ板部材36の先端辺36eとの間に隙間Sを開けてその先端部36bに本貼付する貼付(接着)作業を開始することができる。
【0051】
続けて、この両面テープ42は、図12(b)に示すように、バネ板部材36の先端部36bに押し付ける位置を他端側に向かって徐々にずらしつつ、他方の浮沈角柱部材52の上面54を押下して、その貼付領域54aに仮貼付した他端側付近の接着層42bまでバネ板部材36の先端部36bに接近させて押し付けることにより、図13に示すように、そのバネ板部材36の先端辺36eとの間に隙間Sを開ける位置の先端部36bの全面に本貼付する貼付(接着)作業を終了する。なお、この両面テープ42は、バネ板部材36の先端部36bの両側からはみ出る部分を切除する。
【0052】
このとき、両面テープ42は、バネ板部材36の先端部36bに貼り付ける側の剥離シート42cを剥がしてテープ用冶具50の浮沈角柱部材52の上面54の貼付領域54aに両端側を貼付した状態で、その反対側の剥離シート42cの表面に指などを滑らせることにより、あるいは、外周が弾性変形しつつ回転可能なローラ部材を押し付けることにより、摩擦力により引っ張られる負荷を少なく、また、心材42aが延伸してしまうことなく、バネ板部材36の先端部36bに貼り付けることができ、さらに、貼り付け後に短縮変形してしまうことなく、規制部材37を接着固定することができる。
【0053】
また、この両面テープ42は、シート状から作製されることにより、ロール状に巻かれたり引き出される場合のように、間に空気を挟みこんでしまうことがなく、また、一端側から他端側に向かって徐々にバネ板部材36の先端部36bに接近して貼り付けられることにより、間に空気を挟み込まないように逃がしつつ貼付することができる。
【0054】
次いで、図14および図15に示すように、バネ板部材36と規制部材37を位置決めセットして、そのバネ板部材36の先端部36bの両面テープ42に規制部材37を貼り付けて所望の位置に接着固定する際に使用する規制部材用冶具(規制部材用位置決め冶具)55を準備する。
【0055】
この規制部材用冶具55は、載置台56と、保持部材57とを備えて構築されている。載置台56は、バネ板部材36と略同一形状に形成された窪み部56a内に、そのバネ板部材36を水平方向に移動不能に嵌め込んでその表面を僅かに突出させる状態に、載置して位置決め保持する。保持部材57は、規制部材37と略同一形状に形成された窪み部57a内に、その規制部材37を平面方向に移動不能に嵌め込んで両面テープ42との接着面cを僅かに突出させる状態に、その裏面となる平面部37bや先端辺(側面)37dを吸引することにより落下しないように位置決め保持する。
【0056】
この保持部材57は、押下する方向に手動で押さえることにより、載置台56の窪み部56aの上方を開放する姿勢から、その窪み部56a内のバネ板部材36に対してその先端部36bの先端辺36e側から徐々に接近して対面接触する回動動作を実現する不図示の機構を介して載置台56に連結支持されており、その載置台56の窪み部56a内に位置決め保持されたバネ板部材36の先端部36bに、自身の窪み部57a内に位置決め保持する規制部材37を対面接触させて圧接させる、言い換えると、そのバネ板部材36の先端部36bに貼付された両面テープ42の厚さを越えて規制部材37の接着面37cをその先端部36bに圧接させて接着固定するように回動移動する。
【0057】
この構成により、この規制部材用冶具55は、保持部材57を押下するように押さえて載置台56に接近させる際には、図14(a)に示すように、載置台56の窪み部56a内に位置決め保持されたバネ板部材36の先端部36bの両面テープ42を貼付されている接着面側の先端辺36eに、保持部材57の窪み部57a内に位置決め保持された規制部材37の接着面37cの先端側裏エッジ(先端辺)37eを接近させて当接させる。この後には、図14(b)および図14(c)に示すように、載置台56の位置決め保持するバネ板部材36の先端辺36eに、保持部材57の位置決め保持する規制部材37の先端側裏エッジ37eを当接させる状態を維持したまま、その規制部材37の反対側(後端側)を倒す方向に回動させることにより、規制部材37の接着面37cを両面テープ42の一側辺42dの先端側エッジ42eから徐々に当接させることができ、最終的には、図15(d)に示すように、保持部材57の位置決め保持する規制部材37の接着面37cを、載置台56の位置決めするバネ板部材36の先端部36bに貼付されている両面テープ42の接着層42bの全面が食い込むように、その先端部36bに直接接触させる以上に降下・接近させて(両面テープ42の厚さよりも降下・接近させて)圧接・接着させることができる。そして、この規制部材用冶具55は、図15(e)に示すように、規制部材37の平面部37bや先端辺37dの吸引を停止した保持部材57を、載置台56の窪み部56aの上方を開放するように回動させることにより、その規制部材37が先端部36bに接着固定されたバネ板部材36を載置台56から取り出すことができる。
【0058】
これにより、規制部材37は、バネ板部材36の先端部36bに対して位置決めする際には、そのバネ板部材36の先端辺36eに、両面テープ42の存在しない隙間Sを利用して、接着面37c側の先端側裏エッジ37eを接近させて当接させることができ、その先端側裏エッジ37eをフリーの状態で(バネ板部材36の先端部36bの両面テープ42の接着層42bに接触して接着することなく)バネ板部材36の先端部36bの先端辺36eに精度良く一致するように位置決めすることができる。
【0059】
この後に、規制部材37は、バネ板部材36の先端部36bの両面テープ42に接着する際には、その両面テープ42の一側辺42dの先端側エッジ42eから接着面37cが徐々に当接するように回動する(倒れる)ことにより、その接着面37cの先端側裏エッジ37eよりも隙間S分だけ後退する箇所に、両面テープ42の先端側エッジ42eが当接して、そこから徐々に圧接させることができ、この規制部材37の接着面37cと両面テープ42の接着層42bとの間から空気を逃がしつつ全面を圧接・接着させることができる。
【0060】
よって、この規制部材37は、接着面37cとの間に空気を挟み込むことなく、バネ板部材36の先端部36bの両面テープ42の接着層42bに接着固定することができ、その背面側の平面部37bが変形してしまうことなく、高度な平坦に形成された状態でバネ板部材36の先端部36bの所望の位置(先端辺36e、37dの一致する位置)に接着固定することができる。そして、この規制部材用冶具55から規制部材37を接着固定したバネ板部材36を取り出すことにより、図16に示すように、その規制部材37の先端辺37d(先端側エッジ37a)が先端部36bの先端辺36eに精度良く一致するように(先端側エッジ37aが真直になるように)接着固定されたバネ板部材36を得ることができる。
【0061】
次いで、図17に示すように、規制部材37とバネ板部材36の中間部36c側とが絶縁物の両面テープ42を介して隣接する箇所に、ディスペンサ61から常温・常湿環境内で蒸発硬化する液状の導電剤(導電材料)43を吐出してその長手方向の全長に亘って塗布した後に、そのまま(常温・常湿環境内で)一昼夜放置することによりその導電剤43内の溶媒を蒸発させて硬化させる。
【0062】
これにより、規制部材37とバネ板部材36は、図7に示すように、絶縁物の両面テープ42が介在する状態で接着固定されている構造でも、その隣接箇所の長手方向の全長において、液状の導電剤43を塗布・硬化させるだけで(寸法の決められた導通材料を準備することなく)容易かつ簡易に均等に導通が確保されている。このため、高抵抗の導電性ゴム材料よりなる規制部材37は、所望の機能が得られるように、全長がリン青銅などの金属材料からなるバネ板部材36に確実かつ効果的に導通接続されており、その平面部37bが摺接して摩擦帯電させる現像ローラ32の外周面32a上のトナーTを不必要にチャージアップさせた状態のままにして不均一な電位に帯電させてしまうことを回避することができる。このとき、液状の導電剤43を強制的に乾燥硬化させるために高温槽などに投入することがないので、規制部材37が加熱されて現像ローラ32の外周面32aに圧接させる表面(平面部37b)が縮小変形などしてしまうことがなく、高度な平坦に形成された状態を維持したままその導電剤43を硬化させてバネ板部材36に導通接続することができる。
【0063】
この後に、そのバネ板部材36の基端部36aをフレーム板部材41に複数の溶接箇所Wのレーザ溶接により固設することにより、現像カートリッジ14に取付可能な規制ブレード40とする。
【0064】
したがって、規制ブレード40は、平面部37bを高度な平坦の表面に形成された規制部材37がバネ板部材36の先端部36bに精度よく接着固定されているとともに、その規制部材37を長手方向に均等にバネ板部材36に導通させた状態で、フレーム板部材41により現像カートリッジ14に取り付けることができ、現像ローラ32の外周面32a上のトナーTをその規制部材37の先端側エッジ37aで掻き落とすとともにその平面部37bで圧接して、高品質な層厚で一定となるように規制しつつ均一に帯電させることができる。
【0065】
このように本実施形態においては、バネ板部材36の先端部36bと規制部材37との間の両面テープ42を介する隣接箇所の全長に、常温・常湿環境内で硬化可能な液状の導電剤43を塗布・硬化させて導通を確保しているので、導電性を有するゴム材料などの弾性材料からなる高抵抗の規制部材37でも、その現像ローラ32の外周面32aに圧接させる平面部37bを加熱処理などの影響により縮小変形などさせてしまうことなく、その規制部材37の長手方向の全長で均等にバネ板部材36に導通接続させることができる。このため、その規制部材37が摺接して帯電させる現像ローラ32の外周面32a上のトナーTを不均一な電位にしてしまうことなく、その外周面32a上のトナーTの層厚を均一にすることができる。したがって、規制部材37の平面部37bの表面の平坦度により不良となることなく高い歩留まりで安価に規制ブレード40を作製することができ、その規制ブレード40により現像ローラ32の外周面32a上のトナーTの厚さや電位を高精度に一定にして高品質な画像を形成することができる。
【0066】
また、本実施形態の他の態様としては、規制部材37とバネ板部材36との間の両面テープ42が介在する隣接箇所の全長に、ディスペンサ61から液状の導電剤43を塗布した後に、真空引き可能な不図示のチャンバ内に入れて減圧雰囲気とすることにより、加熱することなく、その導電剤43内の溶媒を蒸発させて硬化させてもよい。この場合には、加熱処理により規制部材37の平面部37bの平坦度を劣化させることなく、導電剤43内の溶媒を強制的に短時間に蒸発させて硬化させることができる。
【0067】
次に、図18は本発明に係る規制ブレードを取り付ける画像形成装置の第2実施形態を示す図である。なお、本実施形態では、上述実施形態と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分を説明する(以下で説明する他の実施形態においても同様)。
【0068】
図18において、規制ブレード40は、両面テープ42が上述第1実施形態のときよりも幅狭に形成されており、上述第1実施形態では規制部材37の先端辺37dより隙間Sだけ後退した位置からその後端辺37fまでをバネ板部材36の先端部36bに接着固定可能な幅に作製されているのに対して、ここでは、現像ローラ32の外周面32aが圧接する平面部37bの圧接箇所Pの背面側をカバーする後端側の領域までを、バネ板部材36の先端部36bに接着固定する幅に作製されている。なお、このように幅狭に形成する両面テープ42でも、規制部材37の先端辺37dと後端辺37fの間の平面部37bの圧接箇所Pの背面側をカバーするようにバネ板部材36の先端部36bに接着固定しているので、規制部材37が現像ローラ32に圧接して摺接するために加えられる回転力(摩擦力)で接線方向に移動してしまうことなくバネ板部材36に保持させることができる。
【0069】
そして、この規制ブレード40は、上述第1実施形態と同様の製造工程(製造方法)により作製されており、この幅狭の両面テープ42と共に、バネ板部材36および規制部材37を準備するとともに、テープ用冶具50や規制部材用冶具55を準備することにより、間に空気を挟みこむことなく、バネ板部材36の先端部36bの先端辺36eよりも隙間S分だけ基端部36a側に後退する位置に、幅狭の両面テープ42の一側辺42dを一致させてその一面側の接着層42bを貼り付けた後に、バネ板部材36と規制部材37を位置決めしつつその両面テープ42の他面側の接着層42bにその規制部材37の接着面37cを貼り付けることにより、規制部材37をバネ板部材36の先端部36bに精度良く接着固定する。
【0070】
次いで、その規制部材37とバネ板部材36の隣接箇所にディスペンサ61から常温・常湿環境内で蒸発硬化する液状の導電剤43を吐出してその長手方向の全長に亘って塗布することにより、その導電剤43を規制部材37とバネ板部材36の先端部36bの間に画成される間隙に進入させることができる。
【0071】
この後には、そのまま(常温・常湿環境内で)一昼夜放置などすることによりその導電剤43内の溶媒を蒸発させて硬化させることにより、両面テープ42に隣接する規制部材37の裏面37gをその長さ方向の全長に亘ってバネ板部材36の先端部36bに導通接続することができる。
【0072】
これにより、絶縁物の両面テープ42によりバネ板部材36に接着固定される規制部材37は、その後端辺37fからバネ板部材36の中間部36cに塗布された導電剤43に加えて、バネ板部材36の先端部36bに対面する規制部材37の裏面37gでも導通接続されており、その導電剤43の接続縦断面積(電子の導通経路)を大きく取って確実に導通接続させることができる。
【0073】
このように本実施形態においては、上述第1実施形態による作用効果に加えて、高抵抗の導電性ゴム材料よりなる規制部材37をリン青銅などの金属材料からなるバネ板部材36に確実かつ効果的に導通接続させて規制ブレード40を作製することができる。したがって、この規制ブレード40では、規制部材37の平面部37bが摺接して摩擦帯電させる現像ローラ32の外周面32a上のトナーTをより信頼性高く均一な電位にして高品質な画像を形成することができる。
【0074】
次に、図19は本発明に係る規制ブレードを取り付ける画像形成装置の第3実施形態を示す図である。
【0075】
図19において、規制ブレード40は、上述第2実施形態と同様に、現像ローラ32の外周面32aの圧接する規制部材37の平面部37bの圧接箇所Pの背面側をカバーする後端側の領域までを、幅狭の両面テープ42がバネ板部材36の先端部36bに接着固定するように作製されており、この両面テープ42の隣接する位置には、導電性テープ73が貼り付けられることによりバネ板部材36の先端部36bと規制部材37の後端辺37fまでを接着固定している。ここで、この導電性テープ73は、両面テープ42がバネ板部材36の先端部36bに規制部材37を十分に接着固定することから、強力な接着力は必要なく、また、規制部材37の平面部37bの平坦度の優劣が問題になる現像ローラ32の外周面32aの圧接箇所Pの背面側領域をその両面テープ42がカバーしていることから、その貼付面が導電性を確保するために多少荒れていても問題にはならない。
【0076】
そして、この規制ブレード40は、上述第1実施形態と同様の製造工程(製造方法)により作製されており、この幅狭の両面テープ42に加えて導電性テープ73と共に、バネ板部材36および規制部材37を準備するとともに、テープ用冶具50や規制部材用冶具55を準備することにより、間に空気を挟みこむことなく、バネ板部材36の先端部36bの先端辺36eよりも隙間S分だけ基端部36a側に後退する位置に、幅狭の両面テープ42の一側辺42dを一致させて、また、その両面テープ42に隣接させた状態で導電性テープ73を貼り付けた後に、バネ板部材36と規制部材37を位置決めしつつその両面テープ42や導電性テープ73にその規制部材37の接着面37cや裏面37gを貼り付けることにより、規制部材37をバネ板部材36の先端部36bに精度良く接着固定する。
【0077】
これにより、規制部材37とバネ板部材36の隣接箇所の全長にディスペンサ61から液状の導電剤43を吐出・塗布してそのまま一昼夜放置するなどの工程を経ることなく、バネ板部材36の先端部36bに接着固定する規制部材37は、両面テープ42に隣接する規制部材37の裏面37gの長さ方向の全長に亘って導電性テープ73によりそのバネ板部材36の先端部36bに導通接続することができる。
【0078】
このように本実施形態においては、上述第2実施形態による作用効果に加えて、高抵抗の導電性ゴム材料よりなる規制部材37を、リン青銅などの金属材料からなるバネ板部材36に導通接続させる工程を特別に準備する必要がない。したがって、簡易な製造工程により規制部材37をバネ板部材36に確実かつ効果的に導通接続させて規制ブレード40を安価に作製することができ、その規制ブレード40により現像ローラ32の外周面32a上のトナーTの電位を高精度に一定にして高品質な画像を形成することができる。
【0079】
次に、図20は本発明に係る規制ブレードを取り付ける画像形成装置の第4実施形態を示す図である。
【0080】
図20において、規制ブレード40は、上述第3実施形態と同様に、現像ローラ32の外周面32aの圧接する規制部材37の平面部37bの圧接箇所Pの背面側をカバーする先端側から後端側のまでの領域を、幅狭の両面テープ42がバネ板部材36の先端部36bに接着固定するように作製されており、この両面テープ42の後端側の導電性テープ73に加えて、その両面テープ42の先端側に隣接する位置にも、導電性テープ73が貼り付けられることによりバネ板部材36の先端部36bと規制部材37の先端辺37dから後端辺37fまでを接着固定している。
【0081】
ここで、この規制ブレード40は、両面テープ42の先端側にも導電性テープ73を貼り付けることから、上述実施形態の製造工程(製造方法)における隙間Sをバネ板部材36の先端側に確保しない場合(テープ用冶具50を用いないで製造する工程により作製する場合)を図示して一例として説明するが、その隙間Sを確保可能な場合には、その隙間Sから基端部36a側の両面テープ42までの位置に、導電性テープ73を貼付するようにしてもよいことは言うまでもない。
【0082】
これにより、規制部材37とバネ板部材36の隣接箇所の全長にディスペンサ61から液状の導電剤43を吐出・塗布してそのまま一昼夜放置するなどの工程を経ることなく、バネ板部材36の先端部36bに接着固定する規制部材37は、両面テープ42の先端側と後端側の双方で隣接する導電性テープ73により規制部材37の裏面37gの長さ方向の全長に亘ってそのバネ板部材36の先端部36bに導通接続することができる。
【0083】
このように本実施形態においては、上述第3実施形態による作用効果に加えて、高抵抗の導電性ゴム材料よりなる規制部材37を、両面テープ42の先端側と後端側の導電性テープ73により、より大きな接続縦断面積(電子の導通経路)でバネ板部材36に確実かつ効果的に導通接続させることができる。したがって、この規制ブレード40では、規制部材37の平面部37bが摺接して摩擦帯電させる現像ローラ32の外周面32a上のトナーTをより信頼性高く均一な電位にして高品質な画像を形成することができる。
【0084】
また、本実施形態の他の態様としては、規制部材37とバネ板部材36との間の両面テープ42の先端側または後端側の一方あるいは双方の導電性テープ73に代えて、ディスペンサ61から液状の導電剤43を塗布・硬化させることにより導通接続してもよいことは言うまでもない。このとき、規制部材37とバネ板部材36を両面テープ42により接着固定した後に導電剤43を塗布する必要がある場合には、極細のディスペンサをその間に差し込むようにして液状の導電剤43を吐出させて硬化させればよい。また、この導電剤43は、規制部材37とバネ板部材36との対面間のみに限るものではないことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0085】
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。例えば、上述実施形態では、現像ロータリーユニット内に複数本の現像カートリッジを収納可能な装置を一例に説明するが、これに限るものではなく、一つの現像カートリッジを着脱するタイプの画像形成装置でも好適に適用することができる。また、中間転写ベルトを介して感光体ドラム上のトナー像を記録用紙に転写する場合を一例に説明するが、これに限らずに、感光体から記録用紙に直接転写するタイプの画像形成装置でも好適に適用することができることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明に係る規制ブレードを取り付けた画像形成装置の第1実施形態を示す図であり、その概略全体構成を示す透視正面図である。
【図2】その現像カートリッジの内部構成を示す縦断面図である。
【図3】その現像ローラと規制ブレードとの関係を軸方向から見た側面図である。
【図4】その現像カートリッジの外観を示す斜視図である。
【図5】その規制ブレードの要部の外観を示す斜視図である。
【図6】その規制ブレードの全体構成を示す図であり、(a)はその規制部材側の斜視図、(b)はその裏面側の斜視図である。
【図7】その規制ブレードの要部構成を示す図であり、(a)はその先端側の拡大側面図、(b)はその規制ブレード側の平面図である。
【図8】その規制ブレードの製造方法を説明する図であり、(a)はバネ板部材の冶具への位置決めを説明する平面図、(b)はその一部拡大平面図である。
【図9】その規制ブレードの製造方法を説明する図であり、(a)はバネ板部材の冶具への載置を説明する立面図、(b)はその一部拡大立面図である。
【図10】その規制ブレードの製造方法を説明する図であり、(a)はバネ板部材に対する両面テープへの位置決めを説明する平面図、(b)はその一部拡大平面図である。
【図11】その規制ブレードの製造方法を説明する図であり、(a)はバネ板部材に対する両面テープの位置関係を説明する立面図、(b)はその一部拡大立面図である。
【図12】その規制ブレードの製造方法を説明する図であり、(a)はバネ板部材に対する両面テープの貼り付け開始時を説明する立面図、(b)はその貼り付け終了時を説明する立面図である。
【図13】その規制ブレードの製造方法を説明する図であり、(a)は作製途中の状態を示すその先端側の拡大側面図、(b)はその規制ブレード側から見た平面図である。
【図14】その規制ブレードの製造方法を説明する図であり、(a)はバネ板部材と規制部材の冶具への位置決め保持を説明する一部拡大縦断面図、(b)はそのバネ板部材への規制部材の接着開始時の状態を説明する一部拡大縦断面図、(c)はそのバネ板部材への規制部材の接着途中の状態を説明する一部拡大縦断面図である。
【図15】その規制ブレードの製造方法を説明する図であり、(d)はバネ板部材への規制部材の圧接時の状態を説明する一部拡大縦断面図、(e)はバネ板部材への規制部材の接着作業終了時の状態を説明する一部拡大縦断面図である。
【図16】その規制ブレードの製造方法を説明する図であり、(a)は作製途中の状態を示すその先端側の拡大側面図、(b)はその規制ブレード側から見た平面図である。
【図17】その規制ブレードの製造方法を説明する図であり、(a)は導電剤の塗布を説明する規制ブレード側から見た平面図、(b)はその先端側の拡大側面図である。
【図18】本発明に係る規制ブレードを取り付けた画像形成装置の第2実施形態を示す図であり、その規制ブレードの要部構成を示すその先端側の拡大側面図である。
【図19】本発明に係る規制ブレードを取り付けた画像形成装置の第3実施形態を示す図であり、その規制ブレードの要部構成を示すその先端側の拡大側面図である。
【図20】本発明に係る規制ブレードを取り付けた画像形成装置の第4実施形態を示す図であり、その規制ブレードの要部構成を示すその先端側の拡大側面図である。
【符号の説明】
【0087】
10……画像記録装置 11……レーザ光走査装置 12……感光体ドラム 13……帯電器 14……現像カートリッジ 15……現像ロータリーユニット 16……中間転写ベルト 18……定着ローラ対 20……用紙搬送装置 21……用紙カセット 24……レジストローラ対 29……排紙テーブル 31……容器 32……現像ローラ 32a……外周面 33……供給ローラ 36……バネ板部材 36a……基端部 36b……先端部 36c……中間部 36d……段差部 36e……先端辺 37……規制部材 37a……先端側エッジ 37b……平面部 37c……接着面 37d……先端辺 37e……先端側裏エッジ 37f……後端辺 37g……裏面 40……規制ブレード 41……フレーム板部材 42……両面テープ 42a……心材 42b……接着層 42e……先端側エッジ 42c……剥離シート 42d……一側辺 43……導電剤 50……テープ用冶具 51、56……載置台 52……浮沈角柱部材 53……側面 54……上面 54a……貼付領域 54b……突出領域 54c……壁面 55……規制部材用冶具 56a、57a……窪み部 57……保持部材 61……ディスペンサ 73……導電性テープ P……圧接箇所 S……隙間 T……収容トナー W……溶接箇所

【特許請求の範囲】
【請求項1】
担持体表面の静電潜像を現像ローラによりトナー現像して当該トナー像を記録媒体に転写して定着させることにより画像を形成する画像形成装置に取り付けられて、該現像ローラの外周面上のトナーの厚さを一定に規制する画像形成装置用の規制ブレードであって、
前記規制ブレードは、現像ローラの軸方向に延在して該現像ローラの外周面に押し付けられることにより当該現像ローラの外周面上のトナーに圧接しつつ該トナーを一定の厚さにする導電性を有する規制部材と、該規制部材を先端側に配設されるとともに基端側を装置本体側に固設されて当該先端側の規制部材を現像ローラの外周面に押し付ける状態に保持する板形状の導電性を有する付勢板部材と、該付勢板部材の先端側に規制部材を接着して固定する接着層と、を備えており、
規制部材と付勢板部材の接着層を介して隣接する箇所の長手方向の全長に亘って導電材料により電気的に導通接続されていることを特徴とする画像形成装置用の規制ブレード。
【請求項2】
前記接着層として、両面テープを付勢板部材および規制部材に貼り付けて接着固定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置用の規制ブレード。
【請求項3】
前記付勢板部材に対面する規制部材の後端側が導電材料により該付勢板部材に導通接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置用の規制ブレード。
【請求項4】
前記導電材料として、液状の導電剤を塗布して硬化させることにより規制部材と付勢板部材の間が電気的に導通接続されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置用の規制ブレード。
【請求項5】
前記導電材料として、導電性テープを貼り付けることにより規制部材と付勢板部材の間が電気的に導通接続されていることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置用の規制ブレード。
【請求項6】
前記規制部材は、先端辺と後端辺の間で現像ローラの外周面を押圧するように付勢板部材の先端側に接着層により接着固定されて、
該接着層は、現像ローラの外周面に圧接する該規制部材の当接箇所の背面側を少なくともカバーする付勢板部材の先端側の領域に形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置用の規制ブレード。
【請求項7】
前記接着層として両面テープを貼り付けることにより付勢板部材と規制部材が接着固定されているとともに、該両面テープの先端側および後端側の付勢板部材と規制部材の間が導電材料により電気的に導通接続されており、
該導電材料として塗布・硬化された導電剤または貼り付けられた導電性テープの一方のみがあるいは双方のそれぞれが介装されて該付勢板部材と規制部材の間が電気的に導通接続されていることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置用の規制ブレード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2006−317581(P2006−317581A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−138317(P2005−138317)
【出願日】平成17年5月11日(2005.5.11)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】