説明

画像形成装置用転写ベルト

【課題】 ベース層、中間層及び表層を有する多層の画像形成装置用転写ベルトであって、大きな表面抵抗率、優れた離トナー性、優れた非汚染性などを有する画像形成装置用転写ベルトを提供すること。
【解決手段】 ベース層上に、エラストマー、特にウレタン、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンゴム、シリコンゴム、ポリアミド、またはこれらの2種以上を有する中間層と、フッ素含有ポリマーにより形成される表層を有することを特徴とする画像形成装置用転写ベルト。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式を用いた画像形成装置、特にカラー複写機、カラーレーザープリンターなどのカラー画像形成装置において、感光ドラム上のトナー像を転写材(紙)に転写するために用いられる画像形成装置用転写ベルトに関するものである。
【背景技術】
【0002】
カラー複写機、カラーレーザープリンターなどのカラー画像形成装置における画像の転写方式として、感光ドラム上に形成されたトナー像を、画像形成装置用転写ベルトを用いて転写材(紙)に転写する方式が、標準的になりつつある。
【0003】
図7は、この方式の1つである中間転写方式の概略を示す説明図である。図7に示す通り、トナー1と現像ローラ2により、感光ドラム3上に、トナー像が形成される。この方式は、4連タンデム方式であるため、4色のトナーとそれぞれに対応する現像ローラ、感光ドラムが、設けられている。感光ドラム3上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ4と、感光ドラム3と、画像形成装置用転写ベルト5とにより、画像形成装置用転写ベルト5に転写される。形成されたカラー画像は、二次転写ローラ6と、画像形成装置用転写ベルト5と、転写材(紙)7とにより、転写材(紙)7に転写され、定着ローラ(図示されていない。)により定着される。多重転写方式の場合も、基本的な原理は、同様である。
【0004】
これらの方式で用いられる画像形成装置用転写ベルトについては、ベルトの周方向の大きな抵抗率(表面抵抗率)、および表面抵抗率よりは小さい厚み方向の抵抗率(体積抵抗値)を有し、かつこれらの抵抗率がベルト面上の位置、使用環境、電圧などにより変動しないこと、ベルトの周方向の引張弾性率が高いこと、表面が平滑でかつ接触角が大きくトナーがベルトから転写材(紙)に転写されやすいこと(優れた離トナー性)、感光ドラムやトナーなどを化学的に汚染しないこと(優れた非汚染性)、難燃性であること、などの特性が望まれている。
【0005】
単層の画像形成装置用転写ベルトにより、これらの多数の特性を満たすことは困難であるので、多層からなる画像形成装置用転写ベルトが提案されており、例えば、特開2002−287531号公報には、低抵抗値の熱可塑性エラストマーのベース層と、高抵抗値の熱可塑性エラストマーの表層とを有し、前記ベース層と前記表層とが加熱成形により形成されていることを特徴とする画像形成装置用転写ベルトが開示されている。
【0006】
しかし、大きな表面抵抗率、優れた離トナー性、優れた非汚染性など画像形成装置用転写ベルトに望まれる諸特性を十分満足する画像形成装置用転写ベルトは得られていなかった。
【特許文献1】特開2002−287531号公報(請求項1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、ベース層、中間層及び表層を有する多層の画像形成装置用転写ベルトであって、大きな表面抵抗率、優れた離トナー性、優れた非汚染性などを有する画像形成装置用転写ベルトを提供することをその課題とする。
【0008】
本発明者は、鋭意検討の結果、表層をフッ素含有ポリマーにより形成することにより、この課題が達成されることを見出し、本発明を完成した。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1は、
ベース層上に、
エラストマーを有する中間層と、
フッ素含有ポリマーにより形成される表層
を有することを特徴とする画像形成装置用転写ベルトを提供するものである。
【0010】
中間層は厚み方向の柔軟性を付与する役割を果たし、中間層のエラストマーとしては、ウレタン、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレンゴム(EP)、シリコンゴム(SR)、ポリアミド、またはこれらの2種以上のエラストマーを用いることが特に好ましい。
【0011】
本発明の請求項2は、この好ましい態様に該当し、上記の画像形成装置用転写ベルトであって、エラストマーが、ウレタン、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンゴム、シリコンゴム、ポリアミド、またはこれらの2種以上のエラストマーであることを特徴とする画像形成装置用転写ベルトを提供するものである。
【0012】
表層を形成するフッ素含有ポリマーとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキビニルエーテル(PFA)が、接触角が高く(大きく)、トナー等の付着物をきれいに剥がせることができるため好ましい。
【0013】
本発明の請求項3は、この好ましい態様に該当し、上記の画像形成装置用転写ベルトであって、フッ素含有ポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、またはテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキビニルエーテル(PFA)であることを特徴とする画像形成装置用転写ベルトを提供するものである。
【0014】
表層を形成するフッ素含有ポリマーとしては、ビニリデンフロライド、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、テトラフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレンなどの単量体の重合体、共重合体も例示される。中でも、ビニリデンフロライドを含む単量体の重合体、すなわちビニリデンフロライドの単独重合体(ポリビニリデンフロライド)やビニリデンフロライドを含む2種以上の単量体の共重合体が、好ましく例示される。
【0015】
本発明の請求項4は、この好ましい態様に該当し、上記の画像形成装置用転写ベルトであって、フッ素含有ポリマーが、ビニリデンフロライドを含む単量体の重合体であることを特徴とする画像形成装置用転写ベルトを提供するものである。
【0016】
ビニリデンフロライドを含む単量体の重合体の中でも、ポリビニリデンフロライド(PVDF)が、接触角が高いので好ましい。
また、ポリビニリデンフロライド(PVDF)は、フッ素含有ポリマーの中では、比較的融点が低く、ウレタン(分解温度約170℃)などの中間層を劣化させない温度(約160℃)で、アニール(焼付け)を行うことができる場合が多く、その結果、離トナー性を向上させることができるという利点も有する。
【0017】
本発明の請求項5は、この好ましい態様に該当し、上記の画像形成装置用転写ベルトであって、フッ素含有ポリマーが、ポリビニリデンフロライド(PVDF)であることを特徴とする画像形成装置用転写ベルトを提供するものである。
【0018】
また、ビニリデンフロライドを含む単量体の重合体の中でも、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびビニリデンフロライドの共重合体(THV)が、接触角が特に高く、ブリードが非常に少なく、非汚染性も特に優れており、特に好ましい。
【0019】
また、ポリビニリデンフロライド(PVDF)同様に、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびビニリデンフロライドの共重合体(THV)は、フッ素含有ポリマーの中では、比較的融点が低く、ウレタン(分解温度約170℃)などの中間層を劣化させない温度(約160℃)で、アニール(焼付け)を行うことができる場合が多く、その結果、離トナー性を向上させることができるという利点も有する。
【0020】
本発明の請求項6は、この好ましい態様に該当し、上記の画像形成装置用転写ベルトであって、フッ素含有ポリマーが、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびビニリデンフロライドの共重合体(THV)であることを特徴とする画像形成装置用転写ベルトを提供するものである。
【0021】
フッ素含有ポリマーとして、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびビニリデンフロライド共重合体(THV)、または、ポリビニリデンフロライド(PVDF)を用い、中間層がウレタンにより形成されている場合、表層は、好ましくは、THVまたはPVDFの溶液を、中間層上にスプレーコートして簡易に形成される。
【0022】
本発明の請求項7は、この好ましい態様に該当し、上記の画像形成装置用転写ベルトであって、フッ素含有ポリマーが、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびビニリデンフロライドの共重合体(THV)、またはポリビニリデンフロライド(PVDF)であり、中間層が、ウレタンであり、表層が、THVまたはPVDFの溶液を該中間層上にスプレーコートして形成されるものであることを特徴とする画像形成装置用転写ベルトを提供するものである。
【0023】
本発明の画像形成装置用転写ベルトのベース層は、高弾性率の材質から形成され、画像形成装置用転写ベルトに高い引張弾性率を与えるものである。また、画像形成装置用転写ベルトの体積抵抗値もベース層の材質により制御することができる。
【0024】
ベース層を形成する高弾性率の材質としては、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリビニリデンフロライド(PVDF)が、好ましく例示される。
【0025】
本発明の請求項8は、この好ましい態様に該当し、上記の画像形成装置用転写ベルトであって、ベース層が、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、またはポリビニリデンフロライド(PVDF)により形成されていることを特徴とする画像形成装置用転写ベルトを提供するものである。
【0026】
PI、PAI、PVDFなどにより形成されるベース層には、カーボンブラック(アセチレンブラック)などの導電材を添加して、体積抵抗値を制御することができる。
【0027】
本発明は、ベース層、中間層、表層のみからなる画像形成装置用転写ベルトに限られず、求められる特性に応じて、さらに第2の中間層など、他の層をさらに設けた画像形成装置用転写ベルトも含まれる。
【0028】
このような場合においても、表層の厚みは、好ましくは、1〜15μmの範囲である。この範囲であれば、十分な耐摩耗性と柔軟性を両立させることができる。
【0029】
本発明の画像形成装置用転写ベルトには、転写と定着を同時に行なう画像形成装置用転写定着ベルトも含まれ、特に効率化の面からこのような画像形成装置用転写ベルトに、本発明を適用することは好ましいことである。
【0030】
本発明の請求項9は、この好ましい態様に該当し、上記の画像形成装置用転写ベルトであって、画像形成装置用転写ベルトが、画像形成装置用転写定着ベルトであることを特徴とする画像形成装置用転写ベルトを提供するものである。
【0031】
なお、本発明の転写ベルトは、画像形成装置用であり、感光ドラムなどに形成されたトナー像を、紙などの転写材に転写する機能を有するものである。ここで、画像形成装置としては、電子写真方式を用いた複写機、レーザープリンターなどが挙げられるが、これらに限定されず、トナー像を形成し、これを転写材に転写することにより転写材上に画像を形成する機能を有する装置全てを含む。
【発明の効果】
【0032】
本発明の画像形成装置用転写ベルトは、ベース層、エラストマーの中間層およびフッ素含有ポリマーにより形成される表層を有する多層の画像形成装置用転写ベルトであって、該表層により、大きな表面抵抗率、優れた離トナー性、優れた非汚染性が得られ、また中間層により、厚み方向の柔軟性が得られる。
【0033】
特に近年、画像形成装置のカラー化、高画質化に対応できるトナーの開発が活発に進められており、これらの中には、離型性、耐汚染性が不十分なものが多く、従来のポリイミド、ポリアミドイミドなどの単層の画像形成装置用転写ベルトや、ウレタンやシリコン等をスプレーコートした多層の画像形成装置用転写ベルトでは、これらに十分対応することができなかった。しかし、本発明により、これらに十分対応することができる画像形成装置用転写ベルトが得られるようになった。
【0034】
特に、フッ素含有ポリマーとして、PTFE、PFAなどの特定のものを用いた場合は、表面抵抗率、離トナー性、非汚染性が特に優れる。
【0035】
また、フッ素含有ポリマーとして、ポリビニリデンフロライド(PVDF)やテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびビニリデンフロライドの共重合体(THV)などの特定のものを用いた場合は、表面抵抗率、離トナー性、非汚染性などが優れるとともに、画像形成装置用転写ベルトの性質をより向上させるための加工を容易にするなどの利点も得られる。
【0036】
また、ベース層にポリアミド、ポリアミドイミドまたはポリビニリデンフロライドを用いることにより、周方向の高い引張強度を有する画像形成装置用転写ベルトを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
図1は、本発明の画像形成装置用転写ベルトの一例を示す断面図である。
【0038】
図1の画像形成装置用転写ベルトは、表層9およびベース層11、および表層9およびベース層11の間に中間層12を有する。
【0039】
表層9は、PTFEにより形成されている。
本発明の表層としては、高い接触角を有し、高い平滑性を有するものが好ましいが、図1の表層9の接触角、平滑性も、この範囲内であり、その結果、優れた離トナー性が得られる。
【0040】
本発明のベース層は、弾性率1〜10GPaの範囲内のポリイミドにより形成されていることが好ましい。ベース層の厚みとしては、30〜100μmの範囲が好ましく、特に40〜80μmの範囲が好ましい。
【0041】
図1のベース層11の厚みも、この範囲内であり、その結果、画像形成装置用転写ベルトの周方向の高い引張弾性率を、画像形成装置用転写ベルトに付与することができる。
【0042】
画像形成装置用転写ベルトの体積抵抗値は、ベース層の導電性の制御により、制御することができる。またベース層の導電性の制御は、カーボンブラックなどの導電材を添加するなどの方法により行うことができる。
【0043】
図1の中間層12は、水性ウレタンにより形成されている。本発明の中間層の厚みとしては、50〜300μmの範囲が好ましく、特に100〜250μmの範囲が好ましい。
【0044】
図1の中間層12の厚みも、この範囲内であり、その結果、厚み方向の適度な柔軟性を画像形成装置用転写ベルトに付与することができる。
【0045】
ベース層および中間層の体積抵抗値の好ましい範囲は、画像形成装置用転写ベルトの使用形態により変動する。通常、画像形成装置用転写ベルト全体の体積抵抗値として、10〜1014Ω・cmの範囲が好ましい。
【0046】
図1の画像形成装置用転写ベルトもこの範囲内の体積抵抗値を有する。
【0047】
画像形成装置用転写ベルト全体の体積抵抗値は、ベース層および中間層の体積抵抗値の和である。従って、一方を他方よりかなり大きくし、他方の体積抵抗値の画像形成装置用転写ベルト全体の体積抵抗値への影響を小さくすることにより、一方の体積抵抗値のみの制御で、画像形成装置用転写ベルト全体の体積抵抗値を制御することも可能である。
【0048】
以下に実施例を示すが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、以下の実施例に対して種々の変更を加えることが可能である。
【実施例1】
【0049】
ドラム状の金型を回転させながら、その外側にポリイミドワニスを塗布し、その後、金型を加熱してイミド化反応を行い、金型の周囲を覆う厚み60μmのポリイミド層(ベース層)を形成した。次に、水性ウレタンに増粘剤を加え10Pa・s程度の粘度とし、さらに脱泡を行った後、該ポリイミド層の上にディップにより塗布した。塗布後、常温にて水分を乾燥させ、さらに160℃でアニールを行い、厚み200μmのウレタン層(中間層)を、ポリイミド層上に形成した。
【0050】
次に、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびビニリデンフロライドの共重合体の溶液を、前記のウレタン層上に、乾燥、アニール後の厚みが、5μmになるような条件で、スプレーコートした。その後、乾燥および160℃でのアニールを行い、本発明の転写ベルトを得た。
【実施例2】
【0051】
先ず、図2に示す通り、内面を鏡面加工した熱膨張係数1.76×10/℃の鋼鉄製の外筒8の内面に、PTFEのディスパージョン溶液を、ディップ法により塗布し、380℃で焼成し、表層9を設けた。
【0052】
さらに、THVを酢酸ブチルに溶融し、表層9上にディップ法により製膜して、乾燥させ、バインダー層14を設けた。さらに、バインダー層14を、350℃で加熱し、PTFEとTHVの融点を越えさせて、両者を密着させた。
【0053】
次に、図3に示す通り、ドラム状金型10表面に、カーボン導電処理を行い、体積抵抗値を調整したポリイミドを製膜し、380℃で焼成し、ベース層11を設けた。
【0054】
さらに、ベース層11上に、水性ウレタンを塗布し、乾燥させて中間層12を設けた。
【0055】
次に、ドラム状金型10表面に設けられたベース層11と中間層12の複合体を、ドラム状金型10から剥がし、円筒状に形成された複合体を、図4に示す通り、MCナイロン製の熱膨張係数8.0×10/℃の中子13外周に嵌め込んだ。
【0056】
次に、図5に示す通り、ベース層11と中間層12の複合体が嵌め込まれた中子13を、バインダー層14と表層9の複合層が内面に設けられた外筒8に挿入し、真空中で150℃に加熱した。この加熱により、外筒8と中子13の熱膨張係数には差があるため、熱膨張した中子13が、外筒8の内面を押圧し、ベース層11と中間層12の複合層と、バインダー層14と表層9の複合層との図6に示される4層構造の複合体が得られた。
【0057】
次に、中子13、外筒8を冷却し、これらから4層構造の複合体を分離し、画像形成装置用転写ベルトを得た。
【0058】
得られた画像形成装置用転写ベルトは、厚み60μmのベース層(ポリイミド)上に、厚み200μmの中間層(ウレタン)と、厚み1μmのバインダー層(THV)と、厚み5μmの表層(PTFE)を有する画像形成装置用転写ベルトであり、表面抵抗率、離トナー性、非汚染性共に優れた画像形成装置用転写ベルトを得ることができた。
【0059】
なお、前記実施例においては、中子13により外筒8の内面を押圧し、ベース層11と中間層12の複合層と、バインダー層14と表層9の複合層との複合体を得る方法として、中子13と外筒8の熱膨張係数の差を利用したが、このような方法以外の例えば空気圧を利用したり、瞬時の爆発力を利用する方法によってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の画像形成装置用転写ベルトの一例を示す断面図である。
【図2】本発明の画像形成装置用転写ベルトの製造方法の一例を示す図である。
【図3】本発明の画像形成装置用転写ベルトの製造方法の一例を示す図である。
【図4】本発明の画像形成装置用転写ベルトの製造方法の一例を示す図である。
【図5】本発明の画像形成装置用転写ベルトの製造方法の一例を示す図である。
【図6】本発明の画像形成装置用転写ベルトの一例を示す断面図である。
【図7】画像形成装置用転写ベルトが用いられる画像転写方式の概略を示す説明図である。
【符号の説明】
【0061】
1 トナー
2 現像ローラ
3 感光ドラム
4 一次転写ローラ
5 画像形成装置用転写ベルト
6 二次転写ローラ
7 転写材
8 外筒
9 表層
10 ドラム状金型
11 ベース層
12 中間層
13 中子
14 バインダー層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース層上に、
エラストマーを有する中間層と、
フッ素含有ポリマーにより形成される表層
を有することを特徴とする画像形成装置用転写ベルト。
【請求項2】
エラストマーが、ウレタン、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンゴム、シリコンゴム、ポリアミド、またはこれらの2種以上のエラストマーであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置用転写ベルト。
【請求項3】
フッ素含有ポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、またはテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキビニルエーテル(PFA)であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置用転写ベルト。
【請求項4】
フッ素含有ポリマーが、ビニリデンフロライドを含む単量体の重合体であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置用転写ベルト。
【請求項5】
フッ素含有ポリマーが、ポリビニリデンフロライド(PVDF)であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置用転写ベルト。
【請求項6】
フッ素含有ポリマーが、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびビニリデンフロライドの共重合体(THV)であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置用転写ベルト。
【請求項7】
フッ素含有ポリマーが、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびビニリデンフロライドの共重合体(THV)、またはポリビニリデンフロライド(PVDF)であり、中間層が、ウレタンであり、表層が、THVまたはPVDFの溶液を該中間層上にスプレーコートして形成されるものであることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置用転写ベルト。
【請求項8】
ベース層が、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、またはポリビニリデンフロライド(PVDF)により形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の画像形成装置用転写ベルト。
【請求項9】
画像形成装置用転写ベルトが、画像形成装置用転写定着ベルトであることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の画像形成装置用転写ベルト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−47609(P2006−47609A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−227549(P2004−227549)
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【出願人】(599109906)住友電工ファインポリマー株式会社 (203)
【Fターム(参考)】