説明

画像形成装置

【課題】画像形成装置内に記憶される文書データを簡易な構成で効率良く管理する画像形成装置を提供する。
【解決手段】記憶部に記憶されているユーザ情報のユーザの内の、削除対象となるユーザが指示されると、削除指示されたユーザを管理者として設定しているフォルダの管理者を、削除指示されたユーザとは異なるユーザに変更する。また、記憶部に記憶する文書データを複数のユーザによって共有する共有指示がなされると、共有指示された文書データを共有フォルダに蓄積するとともに、この文書データの蓄積先を示す蓄積先情報のみを、この文書データを共有するユーザ各々を管理者として設定しているフォルダ各々に蓄積するので、文書データを複数のユーザによって共有する場合に、複合機のデータ量の増大を防止することができる。従って、複合機内に記憶される文書データを簡易な構成で効率良く管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に係り、特に、文書データを蓄積する蓄積領域を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ネットワークプリント機能、スキャン機能、及びファクシミリ機能等を備えた多機能複写機等の画像形成装置が知られている。このような画像形成装置では、オフィス環境のネットワーク化に伴い、画像形成装置をネットワークや電話回線等に接続し、紙の原稿をスキャンして電子データ(文書データ)として保存する、あるいはネットワーク経由や電話回線経由で入力された文書データを画像形成装置内に保存し、画像形成装置内に保存された文書データをたとえば、電子メールで配信したり、FAX送信したりする機能が重要になってきている。
【0003】
このような画像形成装置において、入力された文書やメール等の文書データをユーザ毎に蓄積しておくための複数のフォルダを設けて、フォルダ毎に記憶された文書データ各々を管理する事が行われている(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1の技術では、各ユーザ毎に文書データを蓄積するためのフォルダを用意し、削除を禁止するための禁止情報が付帯して記憶されている文書データのみ削除を禁止して、定期的にフォルダ内の文書データを削除している。このようにすることによって、画像形成装置の記憶容量を確保すると共に、重要な文書データが削除されることを抑制し、効率良く文書データを管理することができる。
【特許文献1】特開2003−326777号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術では、装置本体を使用可能なユーザとして登録されているユーザ情報を削除する場合については言及されておらず、一般的に装置本体の記憶容量を確保するためにはユーザ情報削除時には削除するユーザ情報のユーザに対応するフォルダ内の文書データについてもユーザ情報の削除と同時に削除されることから、上記従来技術においても、ユーザ情報削除時には、重要な文書データが同時に削除されてしまうおそれがあった。
【0006】
また、上記従来技術では、同一の文書データを複数のユーザで共有する場合であっても、各ユーザ毎のフォルダ各々に同一の文書データが蓄積されるので、共有する文書データが増加するに従って、画像形成装置の記憶容量不足が発生するおそれがあった。
【0007】
本発明は上記問題点を解消するためになされたもので、画像形成装置内に記憶される文書データを簡易な構成で効率良く管理する画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために第1の発明の画像形成装置は、装置本体を使用する複数のユーザ各々によって入力された文書データを蓄積すると共に、管理者としてのユーザを示すユーザ情報が予め設定された複数の蓄積領域を備え、前記ユーザを示すユーザ情報を予め記憶した記憶手段と、前記記憶手段に記憶されているユーザ情報の内の削除対象となるユーザ情報のユーザを指示する指示手段と、前記指示手段によって指示された前記ユーザが管理者として設定されている前記蓄積領域の管理者を該ユーザとは異なるユーザに変更する変更手段と、を備えている。
【0009】
第1の発明の画像形成装置の記憶手段は、装置本体を使用する複数のユーザ各々によって入力された文書データを蓄積する複数の蓄積領域を備え、装置本体を使用する複数のユーザを示すユーザ情報を予め記憶している。蓄積領域各々には、各蓄積領域の管理者としてのユーザを示すユーザ情報が予め設定されている。
【0010】
指示手段によって、記憶手段に記憶されているユーザ情報の内の削除対象となるユーザ情報のユーザが指示されると、変更手段は、指示手段によって指示されたユーザが管理者として設定されている蓄積領域の管理者を、このユーザとは異なるユーザに変更する。
【0011】
このように、指示手段によって、削除対象となるユーザ情報のユーザが指示されると、指示手段によって指示されたユーザが管理者として設定されている蓄積領域の管理者を、削除を指示されたユーザとは異なるユーザに変更することができるので、ユーザの削除が指示されたときに、不用意に必要な文書データが削除されてしまうことを防ぐことができる。
【0012】
また、前記変更手段は、前記指示手段によって指示されたユーザが管理者として設定されている蓄積領域の管理者を示すユーザ情報を、前記記憶手段に記憶された複数のユーザ情報の内の前記指示手段によって指示されたユーザを示すユーザ情報以外のユーザ情報に変更することによって、該蓄積領域の管理者を変更するようにすればよい。
【0013】
前記記憶手段は、前記ユーザ情報に更に対応付けて、前記複数のユーザの各々が予め定めた分類条件に基づいて複数のグループに分類されたときの該ユーザ情報のユーザが所属するグループの予め定められたグループ管理者としてのユーザのユーザ情報を予め記憶し、前記変更手段は、前記指示手段によって指示された前記ユーザが管理者として設定されている前記蓄積領域の管理者を前記グループ管理者としてのユーザに変更することができる。
【0014】
また、前記変更手段は、前記指示手段によって指示されたユーザが管理者として設定されている蓄積領域の管理者を示すユーザ情報を、該ユーザ情報に対応する前記グループ管理者としてのユーザのユーザ情報に変更することによって、該蓄積領域の管理者を変更することができる。
【0015】
変更手段は、指示手段によって指示されたユーザが管理者として設定されている蓄積領域の管理者をグループ管理者としてのユーザに変更することができる。具体的には、変更手段は、指示手段によって指示されたユーザが管理者として設定されている蓄積領域の管理者を示すユーザ情報を、このユーザ情報に対応するグループ管理者としてのユーザ情報に変更することによって、この蓄積領域に設定されている管理者を変更する。
【0016】
このように、指示手段によって指示されたユーザが管理者として設定されている蓄積領域の管理者をグループ管理者としてのユーザに変更するので、ユーザ情報を削除する場合に、不用意に必要な文書が削除されてしまうことを防ぐことができる。
【0017】
前記各蓄積領域には、各蓄積領域の代替管理者としてのユーザを示すユーザ情報が予め更に設定され、前記変更手段は、前記指示手段によって指示されたユーザが管理者として設定されている前記蓄積領域の管理者を、該蓄積領域に設定されている前記代替管理者としてのユーザに変更する請求項1に記載の画像形成装置。
【0018】
変更手段は、指示手段によって指示されたユーザが管理者として設定されている蓄積領域の管理者を、該蓄積領域に設定されている代替管理者としてのユーザに変更することができる。具体的には、前記変更手段は、前記指示手段によって指示されたユーザが管理者として設定されている蓄積領域の管理者を示すユーザ情報を、該蓄積領域に設定されている前記代替管理者としてのユーザ情報に変更する。このため、不用意に必要な文書が削除されてしまうことを防ぐことができる。
【0019】
第2の発明の画像形成装置は、装置本体を使用する複数のユーザ各々によって入力された文書データを蓄積すると共に、管理者としてのユーザを示すユーザ情報及び前記文書データの転送先を示す転送先情報が予め設定された複数の蓄積領域を備え、前記ユーザを示すユーザ情報を予め記憶した記憶手段と、前記記憶手段に記憶されているユーザ情報の内の削除対象となるユーザ情報のユーザを指示する指示手段と、前記指示手段によって指示された前記ユーザが管理者として設定されている前記蓄積領域内に蓄積されている文書データを、該蓄積領域に設定されている前記転送先情報の転送先へ転送する転送手段と、を備えている。
【0020】
第2の発明の画像形成装置の記憶手段は、装置本体を使用する複数のユーザ各々によって入力された文書データを蓄積する複数の蓄積領域と、装置本外を使用する複数のユーザを示すユーザ情報を予め記憶する。複数の蓄積領域各々には、蓄積領域の管理者としてのユーザを示すユーザ情報と蓄積領域内に蓄積されている文書データを転送する転送先を示す転送先情報が予め設定されている。指示手段によって、記憶手段に記憶されているユーザ情報の内の削除対象となるユーザ情報のユーザが指示されると、転送手段は、支持種団によって指示されたユーザが管理者として設定されている蓄積領域内に蓄積されている文書データを、この蓄積領域に設定されている転送先情報の転送先へ転送する。
【0021】
このように、指示手段によって記憶手段から削除するユーザが指示されると、指示されたユーザが管理者として設定されている蓄積領域内の文書データを、この蓄積領域に設定されているこの蓄積領域以外の転送先へ転送することができるので、ユーザを削除する場合に不用意に必要な文書が削除されてしまうことを防ぐことができる。
【0022】
第3の発明の画像形成装置は、装置本体を使用する複数のユーザによって入力された文書データを各ユーザ毎に蓄積した複数の蓄積領域を備えた記憶手段と、前記複数の蓄積領域の内の1つの蓄積領域に蓄積された文書データの内、複数のユーザに共有する文書データを指示する共有指示手段と、前記共有指示手段によって指示された文書データの蓄積先を示す蓄積先情報を前記複数の各蓄積領域に蓄積するように制御する制御手段と、を備えている。
【0023】
第3の発明の画像形成装置は、画像形成装置本体を使用する複数のユーザによって入力された文書データを各ユーザ毎に蓄積した複数の蓄積領域を備えた記憶手段を備えている。共有指示手段によって、複数の蓄積領域の内の1つの蓄積領域に蓄積された文書データの内、複数のユーザに共有する文書データが指示されると、制御手段は、共有指示手段によって指示された文書データの蓄積先を示す蓄積先情報を複数の各蓄積領域に蓄積する。
【0024】
このように、装置本体を使用する複数のユーザによって入力された文書データを各ユーザ毎に蓄積した複数の蓄積領域を備えた画像形成装置において、装置本体を使用する複数のユーザによって共有する文書データが指示されると、共有指示された文書データの蓄積先を示す蓄積先情報のみを、各蓄積領域に蓄積するので、文書データを複数のユーザによって共有する場合に、画像形成装置内のデータ量の増大を防止することができる。
【0025】
前記共有指示手段は、該共有指示手段によって共有を指示された文書データの更新を指示する更新指示手段を含み、前記制御手段は、前記更新指示手段によって前記共有を指示された文書データの更新が指示されたときに、更新前の文書データと更新後の文書データとの差分情報を抽出し、抽出した差分情報を該文書データの蓄積先情報に対応付けて前記各蓄積領域に蓄積するように制御することができる。
【0026】
更新指示手段によって共有を指示された文書データの更新が指示されたときに、制御手段は、更新前の文書データを更新後の文書データとの差分情報を抽出して、抽出した差分情報を、各蓄積領域に蓄積されているこの文書データの蓄積先を示す蓄積先情報に対応付けて各蓄積領域に蓄積することができるので、画像形成装置内のデータ量の増大を防止することができる。
【発明の効果】
【0027】
上記に示したように、第1の発明によれば、指示手段によって、削除対象となるユーザ情報のユーザが指示されると、指示手段によって指示されたユーザが管理者として設定されている蓄積領域の管理者を、削除を指示されたユーザとは異なるユーザに変更することができるので、ユーザの削除が指示されたときに、不用意に必要な文書データが削除されてしまうことを防ぐことができる。また、第2の発明によれば、指示手段によって記憶手段から削除するユーザが指示されると、指示されたユーザが管理者として設定されている蓄積領域内の文書データを、この蓄積領域に設定されているこの蓄積領域以外の転送先へ転送することができるので、ユーザを削除する場合に不用意に必要な文書が削除されてしまうことを防ぐことができる。更に、第3の発明の画像形成装置によれば、装置本体を使用する複数のユーザによって共有する文書データが指示されると、共有指示された文書データの蓄積先を示す蓄積先情報のみを、各蓄積領域に蓄積するので、文書データを複数のユーザによって共有する場合に、画像形成装置内のデータ量の増大を防止することができる、という効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0029】
本発明の画像形成装置としての複合機10は、図1に示すように、複合機10に蓄積するための文書データ及び複合機10を使用可能なユーザを示すユーザ情報等を複合機10へ入力するためのデータ入出力部12、ユーザが各種情報の指示入力を行うためのユーザインタフェース部(以下、UI部という)14、データ入出力部12によって入力された文書データやユーザ情報等を主に記憶するための記憶部18、後述する各種処理ルーチン(図5、図7、及び図10参照)や各種データを予め記憶した図示を省略するROMを含んで構成され複合機10を構成する各部の動作を制御するための制御部16、及びプリント機能を有するプリンタ部20を含んで構成されている。データ入出力部12、UI部14、制御部16、記憶部18、及びプリンタ部20は、データバスやコントロールバス等の図示を省略するバスを介して相互に接続されている。
【0030】
なお、文書データは、主に文書に関するイメージデータであるが、加工処理の状態に応じてテキストデータを含むものであってもよく、特に限定されるものではない。
【0031】
データ入出力部12は、電話回線32に接続されファクシミリ電文の送受信を行うためのファクシミリ(以下、FAXという)部22、複合機10の図示を省略した原稿台に載置された原稿に記録された画像を読取るためのスキャナ部24、パーソナル・コンピュータやサーバ等の外部機器と接続するためのネットワークケーブル等の接続ケーブル33を複合機10に接続して外部機器から送信された文書データを入力可能とするための通信I/F部26、ICカード等のメモリカード30を複合機10に装着してメモリカード30に記憶された文書データやユーザ情報等を複合機10へ入力可能とするためのカードI/F28を含んで構成されている。
【0032】
記憶部18は、画像記憶部32及びユーザ情報記憶部34を含んで構成されている。
【0033】
画像記憶部32には、図2に示すように、複合機10を使用する複数のユーザ各々毎に、各ユーザによって入力された文書データを蓄積するための複数のフォルダ401〜40nが予め作成されている。複合機10を使用するユーザ各々からデータ入出力部12を介して、複合機10を使用する各ユーザから複合機10に入力された文書データが、各文書データを複合機10に入力したユーザに対応するフォルダ401〜40n各々に蓄積される。
【0034】
また、画像記憶部32には、複合機10を使用する複数のユーザによって共有して使用される共有フォルダ421〜42nが予め作成されている。共有フォルダ421〜42n各々は、同一文書データを共有する共有対象となるユーザの集合毎に予め作成され、複数のユーザで共有する文書データが蓄積される。
【0035】
各フォルダ401〜40n及び各共有フォルダ421〜42n各々には、属性情報として、各フォルダ401〜40n及び各共有フォルダ421〜42n各々の管理者としてのユーザを示すユーザ情報、各フォルダ401〜40n及び各共有フォルダ421〜42n各々を使用可能なユーザを示すユーザ情報、及び各フォルダ401〜40n及び各共有フォルダ421〜42n各々の最大蓄積可能なデータ容量が予め定められている。
【0036】
管理者とは、管理者とされるフォルダ内に文書データを占有して蓄積する権限を有する各フォルダのオーナーであって、フォルダ内に占有してこのユーザが複合機10に入力した文書データを蓄積することができるとともに、フォルダ内に蓄積されている文書データの読取り、書き換え、削除等の権限を有している。
【0037】
なお、本実施の形態では、画像記憶部32の各フォルダ401〜40n及び各共有フォルダ421〜42n各々内に蓄積されている文書データ各々には、属性情報として、複数のユーザによる共有を許可することを示す共有情報、及び共有を許可しないことを示す非共有情報の何れか一方が予め設定されているものとして説明する。以下では、属性情報として共有情報を有する文書データを共有文書データとし、属性情報として非共有情報を有する文書データを文書データとして説明する。この共有情報及び非共有情報は、複合機110への文書データの入力時に、この文書データを入力したユーザによって予め設定された状態で入力されるようにしてもよい。
【0038】
ユーザ情報記憶部34には、図3に示すように、複合機10を使用するユーザを示すユーザ情報、グループ情報、及び複合機の各種機能の利用権限を示す利用権限情報が関連付けて記憶されている。
【0039】
上記グループ情報とは、複数のユーザの各々が予め定めた分類条件に基づいて複数のグループに分類されたときの各ユーザが所属するグループを示す情報である。
【0040】
利用権限情報とは、各ユーザの複合機10に関する利用権限を表す情報であって、例えば、FAX機能の使用可否を示す情報、FAX機能の最大使用可能枚数を示す情報、プリンタ機能の使用可否を示す情報、プリンタ機能の最大使用可能枚数を示す情報、スキャナ機能の使用可否を示す情報、及びスキャナ機能の最大使用可能枚数を示す情報が設定される。
【0041】
これらのユーザ情報、グループ情報、及び利用権限情報各々は、新規ユーザのユーザ情報を複合機10に登録するときに、ユーザによるUI部14の操作指示によって設定され、このユーザ情報登録時に、登録するユーザを管理者とするフォルダが画像記憶部32に作成される。また、フォルダ401〜40n及び各共有フォルダ421〜42n各々に設定されている、管理者としてのユーザを示すユーザ情報、各フォルダ401〜40n及び各共有フォルダ421〜42n各々を使用可能なユーザを示すユーザ情報、及び各フォルダ401〜40n及び各共有フォルダ421〜42n各々の最大蓄積可能なデータ容量各々は、各フォルダの作成時に、ユーザによるUI部14の操作指示によって設定されるようにすればよい。
【0042】
ユーザ情報記憶部34には、また、図4に示すように、グループ毎に、各グループを示すグループ情報と、このグループに属するユーザのユーザ名を示すユーザ情報と、このグループに属するユーザの内のグループ管理者を示すユーザ情報と、が対応付けて記憶されている。グループ管理者を示すユーザ情報とは、詳細は後述するが、ユーザのユーザ情報の削除時に、削除するユーザ情報のユーザを管理者として設定しているフォルダの管理者として、新たに設定されるユーザを示す情報である。
【0043】
図4に示すグループ情報、ユーザ情報、及びグループ管理者を示すユーザ情報についても、図3に示すユーザ情報と同様に、新規ユーザ情報の登録時等に、ユーザによるUI部14の操作指示によって設定される。
【0044】
次に、記憶部18に記憶されているユーザ情報の削除時に、複合機10の制御部16で実行される処理を説明する。
【0045】
図示を省略した電源スイッチによって複合機10へ電力が供給されると、制御部16では所定時間毎に図5に示す処理ルーチンが実行されて、ステップ100へ進み、ユーザ情報記憶部34に記憶されているユーザ情報のユーザの内の、何れかのユーザ情報の削除指示がユーザによる操作指示によってUI部14から入力されたか否かを判別し、否定されると本ルーチンを終了し、肯定されるとステップ102へ進む。なお、登録済ユーザの削除指示が入力されたか否かの判断は、データ入出力部12を介して、削除指示を示す情報及び削除するユーザ情報を含む情報の入力を判別するようにしてもよい。
【0046】
次のステップ102では、上記ステップ100で削除指示されたユーザ情報のユーザを管理者として設定しているフォルダを、画像記憶部32から検索する。
【0047】
次のステップ104では、上記ステップ102で検索したフォルダに蓄積されている、複数のユーザによって共有されている共有文書データを残し、共有文書データ以外の非共有の文書データを削除する。
【0048】
次のステップ106では、上記ステップ102で検索したフォルダの管理者を上記ステップ100で削除指示されたユーザ以外の、ユーザ情報記憶部34に記憶されている他のユーザに変更する。具体的には、上記ステップ102で検索したフォルダの属性情報として設定されている管理者としてのユーザ情報、ユーザ情報記憶部34に記憶されている削除指示されたユーザ情報以外のユーザ情報に変更する。
【0049】
削除指示されたユーザ情報以外のユーザ情報としては、例えば、ユーザ情報記憶部34に蓄積されている削除指示されたユーザ情報に対応するグループ情報に対応する、グループ管理者を示すユーザ情報がある。
【0050】
このようにすれば、削除指示されたユーザを管理者とするフォルダの管理者を、削除指示されたユーザの属するグループのグループ管理者に変更することができる。
【0051】
また、予め各フォルダ401〜40n及び各共有フォルダ421〜42n各々に、属性情報として更に、代替管理者としてのユーザを示すユーザ情報を設定するようにし、この代替管理者としてのユーザを示すユーザ情報を、削除指示されたユーザ情報以外のユーザ情報とするようにしてもよい。
【0052】
このようにすれば、削除指示されたユーザを管理者とするフォルダの管理者を、このフォルダの代替管理者に変更することができる。
【0053】
次のステップ108では、記憶部18に蓄積されている上記ステップ100で削除指示されたユーザ情報を記憶部18から削除した後に、本ルーチンを終了する。
【0054】
上記ステップ100乃至ステップ108の処理が実行されることによって、例えばユーザ1を示すユーザ情報の削除が指示された場合には、ユーザ情報削除処理実行前の画像記憶部32の状態(図2参照)は、図6に示すように、ユーザ1が管理者として設定されていたフォルダ401内に蓄積されている共有文書データ441以外の非共有の文書データ442〜44nが削除されるとともに、フォルダ401の管理者がユーザ1から例えばユーザ2に変更される。同様に、ユーザ1を管理者として設定していた共有フォルダ421の管理者がユーザ2に変更される。
【0055】
なお、削除指示されたユーザ情報を記憶部18から削除するときに、各共有フォルダ421〜42nの属性情報として設定されていたユーザ1のアクセス権もまた削除するようにしてもよい。
【0056】
以上説明したように、本実施の形態の複合機10によれば、複合機10を使用するユーザ毎に設けられたフォルダ各々に各ユーザが入力した文書データを蓄積する複合機10において、記憶部18に記憶されているユーザ情報の内の削除対象とするユーザ情報のユーザが指示されると、削除指示されたユーザを管理者として設定しているフォルダの管理者を、削除を指示されたユーザ情報とは異なる記憶部18に記憶されているユーザ情報に変更することができるので、ユーザ情報を削除する場合に、不用意に必要な文書データが削除されてしまうことを防ぐことができる。
【0057】
また、ユーザ情報の削除が指示されたときには、削除指示されたユーザを管理者として設定しているフォルダ内の共有文書データのみ残して、非共有の文書データを削除することができるので、削除対象となるユーザを管理者として設定しているフォルダ内に複数のユーザによって共有される共有文書データが蓄積されている場合であっても、この共有文書データが削除されることを防止し、必要な文書データのみを残すことができる。
【0058】
[第2の実施の形態]
上記第1の実施の形態では、削除対象として指示されたユーザが管理者として設定されているフォルダの管理者を他のユーザに変更する場合を説明したが、本実施の形態では、削除対象としてのユーザが指示されると、削除対象として指示されたユーザを管理者とするフォルダ内の文書データを、予め設定された転送先に転送する場合を説明する。
【0059】
第1の実施の形態では、各フォルダ401〜40n及び各共有フォルダ421〜42n各々には、属性情報として、各フォルダ401〜40n及び各共有フォルダ421〜42n各々の管理者としてのユーザを示すユーザ情報、各フォルダ401〜40n及び各共有フォルダ421〜42n各々を使用可能なユーザを示すユーザ情報、及び各フォルダ401〜40n及び各共有フォルダ421〜42n各々の最大蓄積可能なデータ容量が予め定められているものとして説明したが、本実施の形態では、属性情報として、更に転送先情報が予め設定されている。
【0060】
転送先情報とは、詳細は後述するが、記憶部18に記憶されているユーザ情報のユーザの内の削除対象となるユーザを指示するときに、このユーザを管理者として設定しているフォルダ内に蓄積されている文書データを転送する転送先を示す情報である。転送先情報は、この転送先情報が設定されているフォルダ以外の記憶領域であればよく、例えば、削除対象となるユーザ以外を管理者として設定しているフォルダや、複合機10にネットワークで接続されたサーバ等の外部機器等を示す情報がある。
【0061】
なお、この転送先情報は、上記第1の実施の形態と同様に、各フォルダの作成時またはユーザ情報の登録時に、ユーザによるUI部14の操作指示によって設定されるようにすればよい。
【0062】
なお第2の実施の形態における複合機10の構成は、第1の実施の形態で説明した複合機0と同一の構成のため、詳細な説明を省略する。また、複合機10の制御部16で実行される、記憶部18に記憶されているユーザ情報の削除時に、複合機10の制御部16で実行される処理ルーチンは、第1の実施の形態で実行される処理ルーチンと略等しいので、同一の処理を行うステップについては同一番号を付与して詳細な説明を省略する。
【0063】
次に、記憶部18に記憶されているユーザ情報の削除時に、複合機10の制御部16で実行される処理を説明する。
【0064】
図示を省略した電源スイッチによって複合機10へ電力が供給されると、制御部16では所定時間毎に図7に示す処理ルーチンが実行されて、ステップ100へ進み、ユーザ情報記憶部34に記憶されているユーザ情報のユーザの内の何れかの、削除対象となるユーザがUI部14の操作指示によって入力されたか否かを判別し、否定されると本ルーチンを終了し、肯定されるとステップ102へ進む。
【0065】
次のステップ102では、上記ステップ100で削除指示されたユーザ情報のユーザを管理者として設定しているフォルダを、画像記憶部32から検索する。
【0066】
次のステップ200では、上記ステップ102で検索したフォルダ情報のフォルダが、複数のユーザによって共有される共有フォルダか否かを判別し、肯定されると、ステップ106へ進み、上記ステップ102で検索したフォルダの管理者として設定されいるユーザのユーザ情報を、上記ステップ100で削除指示されたユーザ以外の、ユーザ情報記憶部34に記憶されている他のユーザ情報に変更した後にステップ206へ進む。
【0067】
上記ステップ200で否定されると、ステップ201へ進み、上記ステップ102で検索したフォルダ内に蓄積されている、複数のユーザによって共有される共有文書データを残し、共有文書データ以外の非共有の文書データのみをこのフォルダから削除する。
【0068】
次のステップ202では、このフォルダ内に蓄積されている共有文書データを、このフォルダの属性情報として設定されている転送先情報に基づいた転送先へ転送する。ステップ202の処理によって、削除指示されたユーザが管理者として設定されているフォルダ内の、複数のユーザによって共有される共有文書データを、予め設定された転送先へ転送することができる。
【0069】
次のステップ204では、上記ステップ102で検索したフォルダを画像記憶部32から削除した後に、ステップ206へ進み、全てのフォルダの検索が終了したか否かを判別し、否定されると上記ステップ102へ進み、肯定されるとステップ208へ進む。
【0070】
ステップ208では、削除指示されたユーザ情報を記憶部34のユーザ情報記憶部34から削除した後に、本ルーチンを終了する。なお、ステップ208の処理において、上記ステップ100で削除指示されたユーザ情報のユーザを管理者とするフォルダが共有フォルダではない場合には、このフォルダを削除するようにしてもよい。
【0071】
上記図7の処理ルーチンが実行されることによって、例えばユーザ1を示すユーザ情報の削除が指示された場合には、ユーザ情報削除処理実行前の画像記憶部32の状態(図2参照)は、図8に示すように、ユーザ1を管理者として設定していたフォルダ401内の共有文書データ441が、転送先として指定されたフォルダ402に転送された後に、ユーザ1を管理者として設定していたフォルダ401、及びフォルダ401内の非共有の文書データ442〜44nが削除される。また、共有フォルダ421〜42nの内のユーザ1を管理者として設定していた共有フォルダ421の管理者がユーザ2に変更されるとともに、各共有フォルダ421〜42nの属性情報として設定されていたユーザ1のアクセス権が削除される。
【0072】
以上説明したように、本実施の形態の複合機10によれば、記憶部18に記憶されているユーザ情報の削除が指示されると、削除指示されたユーザ情報のユーザを管理者として設定しているフォルダ内の共有文書データを、このフォルダの属性情報として設定されていた転送先情報に基づいて、このフォルダの外部へ転送することができるので、ユーザ情報を削除する場合に不用意に必要な文書が削除されてしまうことを防ぐことができる。
【0073】
更に、共有文書データの転送後に、削除指示されたユーザを管理者として設定しているフォルダ及びフォルダ内の非共有の文書データを削除することができるので、記憶部18内のデータ容量の増加を抑制することができる。
【0074】
[第3の実施の形態]
上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、ユーザ情報を削除するときに不用意に重要な文書データが削除されることを抑制するために、削除指示されたユーザを管理者として設定しているフォルダの管理者を変更する場合と、削除指示されたユーザを管理者として設定しているフォルダ内の文書データを予め設定された転送先に転送する場合について説明したが、本実施の形態では、複合機10を使用するユーザ毎に設けられたフォルダ各々に各ユーザが入力した文書データを蓄積する複合機10において、記憶部18に記憶する文書データを複数のユーザによって共有する共有指示を行う場合について説明する。
【0075】
なお、第3の実施の形態における複合機10の構成は、第1の実施の形態で説明した複合機10と同一の構成のため、詳細な説明を省略する。
【0076】
第1の実施の形態と異なる点は、第3の実施の形態では、画像記憶部32には、図11に示すように、複合機10を使用する各ユーザ毎に設けられたフォルダ461〜46nと、複合機10を使用可能な全ユーザによって共有される共有フォルダ48が予め作成されている。
【0077】
共有フォルダ48には、属性情報として、全ユーザによって共有されるフォルダであることを示す共有情報が定められているものとする。
【0078】
また、本実施の形態では、各フォルダ461〜46nには、各フォルダ461〜46n各々の管理者としてのユーザを示すユーザ情報、各フォルダ461〜46n各々を使用可能なユーザを示すユーザ情報、各フォルダ461〜46n各々の最大蓄積可能なデータ容量、及び共有データ配布先情報が予め設定されている。
【0079】
共有データ配布先情報とは、ユーザによって入力された文書データを記憶部18に蓄積するときに、この文書データを複数のユーザによって共有可能に設定するときの共有対象となるユーザを示す情報である。共有データ配布先情報としては、例えば、画像記憶部32内に形成されている各ユーザ毎に各ユーザを管理者として予め作成されているフォルダ各々のフォルダ情報、共有するユーザのユーザ情報等がある。
【0080】
次に、本実施の形態の、文書データの共有が指示された時に制御部16で実行される処理について説明する。
【0081】
複合機10の図示を省略した電源スイッチによって電力が投入されると、図9に示す処理ルーチンが実行されて、ステップ300へ進み、データ入出力部12から新規の文書データ及びこの文書データを入力したユーザを示すユーザ情報が入力されたか否かを判別することによって、文書データを取得したか否かを判別し、肯定されるとステップ302へ進む。ステップ302では、入力された文書データにこの文書データを共有する共有指示情報が含まれているか否かを判別することによって文書データの共有指示が入力されたか否かを判断し、否定されるとステップ310へ進み、上記ステップ300で取得した文書データを、上記ステップ300で入力されたこの文書データを複合機10へ入力したユーザを管理者として設定しているフォルダへ蓄積した後に、本ルーチンを終了する。文書データを複合機10に入力したユーザ情報は、上記ステップ300に示すように文書データとともに入力されるようにしてもよいが、このような形態に限られるものではない。例えば、スキャナ部24から入力された文書データの場合には、スキャナ部24の使用前にユーザ情報が予め蓄積されたメモリカード30の複合機10への装着を促す表示をUI部14に行うようにした後に、メモリカード30からユーザ情報を読取ることによって入力されるようにしてもよい。また、UI部14にユーザ情報の入力を促す表示を行い、UI部14から入力されるユーザ情報を判別するようにしてもよい。また、ネットワーク14経由や電話回線32経由で文書データが入力された場合には、送信元アドレスを示す情報を入力するようにし、予めアドレス情報に対応付けて記憶したユーザ情報に基づいてユーザ情報を判別するようにしてもよい。
【0082】
一方、上記ステップ302で肯定されると、ステップ304へ進み、上記ステップ300で取得した文書データを共有フォルダ48に蓄積する。なお、共有フォルダ48に蓄積された文書データは複数のユーザに共有される文書データであるので、以下、共有文書データとして説明する。
【0083】
次にステップ306では、上記ステップ300で取得した文書データを複合機10へ入力したユーザを管理者として設定しているフォルダの属性情報から、共有データ配布先情報を読取り、次のステップ308において、読取った共有データ配布先情報に対応する配布先であるフォルダ461〜46n各々へ、上記ステップ304で蓄積した共有文書データの蓄積先を示すリンク情報を蓄積した後に、本ルーチンを終了する。
【0084】
上記ステップ302乃至ステップ308の処理によって、図11に示すように、共有指示された共有文書データが、共有フォルダ48に蓄積されるとともに、この共有文書データを入力したユーザを管理者とするフォルダの属性情報の共有データ配布先情報に基づいた配布先のフォルダ461〜46n各々に、共有フォルダ44に蓄積された共有文書データへのリンク情報が蓄積される。
【0085】
一方、上記ステップ300で否定されると、ステップ312へ進み、UI部14のユーザによる操作指示による共有文書データの更新指示の更新指示情報、またはデータ入出力部12を介して共有文書データの更新指示の更新指示情報が入力されたか否かを判別し、否定されると、本ルーチンを終了し、肯定されると、ステップ314へ進む。
【0086】
共有文書データの更新指示を示す更新指示情報は、更新指示を指示する指示情報、編集された共有文書データ、及び更新指示したユーザを示すユーザ情報を含んで構成されている。
【0087】
各ユーザによる共有文書データの編集は、例えば、共有文書データの編集を行うユーザが、画像記憶部32のこのユーザを管理者とするフォルダ内に蓄積されている、編集対象となる共有文書データの蓄積先情報に基づいて、共有フォルダ48内の共有文書データを読み出し、読み出した共有文書データを各ユーザの使用するパーソナルコンピュータ等の外部機器によって編集することによって、実行される。そして、編集終了後に、予め定められた外部機器のキー等の操作指示によって、編集後の共有文書データと、共有文書データの更新指示情報と、編集したユーザを示すユーザ情報と、が複合機10へ送信されることによって、更新指示情報が複合機10へ入力される。
【0088】
ステップ314では、更新指示情報に含まれる、更新指示を入力したユーザ情報を読取ることによって上記ステップ314で編集を実行したユーザ情報を読取る。
【0089】
次のステップ316では、共有フォルダ48に蓄積されている、編集前の共有文書データと、上記ステップ312で入力された編集後の共有文書データとの差分を示す差分情報を抽出する。
【0090】
次のステップ318では、上記ステップ314で読取った編集を実行したユーザが管理者として設定されているフォルダに蓄積されている、編集前の共有文書データへのリンク情報に対応付けて、上記ステップ316で抽出した差分情報を記憶する。
【0091】
ステップ318の処理によって、図10に示すように、例えば、ユーザ2によって共有文書データへの編集処理が実行された場合には、ユーザ2が管理者として設定されているフォルダ462に蓄積されている、共有フォルダ48に蓄積されている編集前の共有文書データへのリンク情報に関連づけて、差分情報が蓄積される。
【0092】
次のステップ320では、上記ステップ312で入力された情報に、他ユーザへの共有指示情報が含まれているか否かを判別し、含まれていない場合には、本ルーチンを終了し、含まれている場合には、ステップ322へ進み、ユーザ情報記憶部34から、上記ステップ314で読取ったユーザ情報に対応する共有データ配布先情報を読取る。
【0093】
次のステップ324では、上記ステップ322で読取った共有データ配布先情報に基づいて、共有データの配布先フォルダ461〜46n各々に蓄積されている、上記共有文書データへのリンク情報各々に対応付けて、上記ステップ316で抽出した差分情報を記憶した後に、本ルーチンを終了する。
【0094】
以上説明したように、本実施の形態によれば、複合機10を使用するユーザ毎に設けられたフォルダ各々に各ユーザが入力した文書データを蓄積する複合機10において、記憶部18に記憶する文書データを複数のユーザによって共有する共有指示がなされると、共有指示された文書データを共有フォルダに蓄積するとともに、この文書データの蓄積先を示す蓄積先情報のみを、この文書データを共有するユーザ各々が管理者として設定されているフォルダ各々に蓄積するので、文書データを複数のユーザによって共有する場合に、複合機10のデータ量の増大を防止することができる。
【0095】
また、複数のユーザによって共有する共有文書データを更新する場合には、編集前の共有文書データと編集後の共有文書データとの差分情報のみを、各フォルダの編集前の共有文書データの蓄積先を示す蓄積先情報に対応付けて蓄積することができるので、複合機10内のデータ量の増大を防止することができる。
【0096】
なお、本実施の形態では、共有指示がなされた共有文書データを、共有フォルダに蓄積する場合を説明したが、共有文書データは、この共有文書データを入力したユーザを管理者として設定しているフォルダに蓄積するようにしてもよい。このようにすれば、予め画像記憶部32に共有フォルダを設ける必要がなく、更に効率よく管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る複合機の構成を示すブロック図である。
【図2】文書データの蓄積状態を示す模式図である。
【図3】第1の実施の形態に係るユーザ情報を示す模式図である。
【図4】各グループに属するユーザ情報と管理者を示す模式図である。
【図5】第1の実施の形態に係る制御部においてユーザ情報削除時に実行されるフローチャートである。
【図6】第1の実施の形態に係るユーザ情報削除後の文書データの蓄積状態の一例を示す模式図である。
【図7】第2の実施の形態に係る制御部においてユーザ情報削除時に実行されるフローチャートである。
【図8】第2の実施の形態に係るユーザ情報削除後の文書データの蓄積状態の一例を示す模式図である。
【図9】第3の実施の形態に係る制御部において文書データの共有指示が入力されたとき、及び共有文書データの更新指示が入力されたときに実行されるフローチャートである。
【図10】文書データの共有指示及び編集指示後の文書データの蓄積状態の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0098】
10 複合機
12 データ入出力部
16 制御部
18 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体を使用する複数のユーザ各々によって入力された文書データを蓄積すると共に、管理者としてのユーザを示すユーザ情報が予め設定された複数の蓄積領域を備え、前記ユーザを示すユーザ情報を予め記憶した記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されているユーザ情報の内の削除対象となるユーザ情報のユーザを指示する指示手段と、
前記指示手段によって指示された前記ユーザが管理者として設定されている前記蓄積領域の管理者を該ユーザとは異なるユーザに変更する変更手段と、
を備えた画像形成装置。
【請求項2】
前記変更手段は、前記指示手段によって指示されたユーザが管理者として設定されている蓄積領域の管理者を示すユーザ情報を、前記記憶手段に記憶された複数のユーザ情報の内の前記指示手段によって指示されたユーザを示すユーザ情報以外のユーザ情報に変更することによって、該蓄積領域の管理者を変更する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記ユーザ情報に更に対応付けて、前記複数のユーザの各々が予め定めた分類条件に基づいて複数のグループに分類されたときの該ユーザ情報のユーザが所属するグループの予め定められたグループ管理者としてのユーザのユーザ情報を予め記憶し、
前記変更手段は、前記指示手段によって指示された前記ユーザが管理者として設定されている前記蓄積領域の管理者を前記グループ管理者としてのユーザに変更する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記変更手段は、前記指示手段によって指示されたユーザが管理者として設定されている蓄積領域の管理者を示すユーザ情報を、該ユーザ情報に対応する前記グループ管理者としてのユーザのユーザ情報に変更することによって、該蓄積領域の管理者を変更する請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記各蓄積領域には、各蓄積領域の代替管理者としてのユーザを示すユーザ情報が予め更に設定され、
前記変更手段は、前記指示手段によって指示されたユーザが管理者として設定されている前記蓄積領域の管理者を、該蓄積領域に設定されている前記代替管理者としてのユーザに変更する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記変更手段は、前記指示手段によって指示されたユーザが管理者として設定されている蓄積領域の管理者を示すユーザ情報を、該蓄積領域に設定されている前記代替管理者としてのユーザ情報に変更することによって、該蓄積領域の管理者を変更する請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
装置本体を使用する複数のユーザ各々によって入力された文書データを蓄積すると共に、管理者としてのユーザを示すユーザ情報及び前記文書データの転送先を示す転送先情報が予め設定された複数の蓄積領域を備え、前記ユーザを示すユーザ情報を予め記憶した記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されているユーザ情報の内の削除対象となるユーザ情報のユーザを指示する指示手段と、
前記指示手段によって指示された前記ユーザが管理者として設定されている前記蓄積領域内に蓄積されている文書データを、該蓄積領域に設定されている前記転送先情報の転送先へ転送する転送手段と、
を備えた画像形成装置。
【請求項8】
装置本体を使用する複数のユーザによって入力された文書データを各ユーザ毎に蓄積した複数の蓄積領域を備えた記憶手段と、
前記複数の蓄積領域の内の1つの蓄積領域に蓄積された文書データの内、複数のユーザに共有する文書データを指示する共有指示手段と、
前記共有指示手段によって指示された文書データの蓄積先を示す蓄積先情報を前記複数の各蓄積領域に蓄積するように制御する制御手段と、
を備えた画像形成装置。
【請求項9】
前記共有指示手段は、該共有指示手段によって共有を指示された文書データの更新を指示する更新指示手段を含み、前記制御手段は、前記更新指示手段によって前記共有を指示された文書データの更新が指示されたときに、更新前の文書データと更新後の文書データとの差分情報を抽出し、抽出した差分情報を該文書データの蓄積先情報に対応付けて前記各蓄積領域に蓄積するように制御する請求項8に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−211092(P2006−211092A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−18021(P2005−18021)
【出願日】平成17年1月26日(2005.1.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】