説明

画像形成装置

【課題】画像形成装置が適切な場所に設置されているか判断し、壁際などの適切な場所に設置されていないと判断した場合、ユーザに警告し、設置場所の移動を促す画像形成装置の提供。
【解決手段】機内温度検知センサと外気温度検知センサと、機内温度検知センサと外気温度検知センサによる検知結果に基づきそれぞれの検知結果の差が所定温度であるか否かを判断し、この判断結果に基づき印字動作を制御するエンジン制御部とを備え、機内温度検知センサと外気温度検知センサによるそれぞれの検知結果の差が所定温度以上であることを判断した場合に(S104 YES)、エンジン制御部は、印字動作を一時的に停止し(S105)、画像形成装置の設置場所が不適合であることを報知する(S106)構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、特に転写材上に画像を形成する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
以下に、従来のこの種の画像形成装置の一例として、多色画像形成装置の例としてのレーザプリンタ(以下、単に「プリンタ」ともいう)の全体構成について説明する。
【0003】
図12は画像形成装置としてのレーザプリンタの全体構成を示す断面図である。また、図13は画像形成のためのエンジン制御部とレーザプリンタ本体(以下、本体装置と記す)のコントローラ部のインターフェース信号、および、エンジン制御部の温度検知を示すブロック図である。
【0004】
図13において、201はエンジン制御部、202はコントローラ部である。203はコントローラ部202からエンジン制御部201へ命令をシリアル通信で送信するシリアルコマンド送信信号線である。204はコマンドに応えてエンジン制御部201からコントローラ部202へシリアル通信でステータスデータを送信するシリアルステータス送信信号線である。205はエンジン制御部201からコントローラ部202へ基準垂直同期信号(以後、/TOP信号という)を送信する基準垂直同期信号線である。206はエンジン制御部201からコントローラ部202へ、イエロー(Y)の水平同期信号を送信するY水平同期信号線、207はエンジン制御部201からコントローラ部202へ、マゼンタ(M)の水平同期信号を送信するM水平同期信号線である。208はエンジン制御部201からコントローラ部202へ、シアン(C)の水平同期信号を送信するC水平同期信号線、209はエンジン制御部201からコントローラ部202へ、ブラック(K)の水平同期信号を送信するK水平同期信号線である。210はコントローラ部202からエンジン制御部201へ、イエローの画像データ信号を送信するY画像データ信号線、211はコントローラ部202からエンジン制御部201へ、マゼンタの画像データ信号を送信するM画像データ信号線である。212はコントローラ部202からエンジン制御部201へ、シアンの画像データ信号を送信するC画像データ信号線、213はコントローラ部202からエンジン制御部201へ、ブラックの画像データ信号を送信するK画像データ信号線である。
【0005】
また、100は機内温度検知センサ(温度検知手段)であり、定着器以外でプリンタ内部の温度上昇を検知しやすい場所(定着手段以外で温度上昇が発生しやすい場所(領域))に配置される。101は外気温度検知センサ(温度検知手段)であり、プリンタ内部の熱の影響を最も受けない場所に配置され、プリンタが設置されている場所の温度検知を行う。機内温度検知センサ100および外気温度検知センサ101は、サーミスタやサーモパイルなどにより温度を検知することが多い。機内温度検知センサ100および外気温度検知センサ101は、エンジン制御部201に温度検知結果を通知し、エンジン制御部201は、この温度検知結果により、プリント動作を変更する。なお、218は機内温度検知センサ100からエンジン制御部201へ、機内温度検知結果の信号を送信する信号線であり、219は外気温度検知センサ101からエンジン制御部201へ、外気温度検知結果の信号を送信する信号線である。
【0006】
また、103は異常報知部(異常報知手段)であり、ユーザにプリンタ本体の異常などを報知するために使用される。通常、プリンタオペレーションパネルや、LED、ブザーなどが使用される。異常報知部103は、コントローラ部202に接続される。220は、コントローラ部202から異常報知部103への異常情報の信号を送信する信号線である。エンジン制御部201は異常が発生した場合、シリアル通信の信号線203、204を用い、エンジン制御部201の異常情報をコントローラ部202に通知し、コントローラ部202は、その情報を異常報知部103によりユーザに報知する。
【0007】
図14(a)はフルカラーモードが選択されている場合の/TOP信号(垂直同期信号)、図14(b)〜図14(e)は各色に対する水平同期信号(Y,M,C,K)、画像データ(Y,M,C,K)の各々の信号タイミングを示したタイミングチャートである。
【0008】
次に、図12、図13、図14を用い、画像形成装置としてのレーザプリンタのプリント動作を説明する。
【0009】
コントローラ部202が図示しないホストコンピュータから印字動作開始命令を受けると、コントローラ部202はエンジン制御部201へ、シリアルコマンド送信信号線203を介して印字動作開始命令を発行する。そして、エンジン制御部201は印字動作開始命令を受信すると、印字動作を開始すると共に、シリアルステータス送信信号線204を介して印字動作を開始したことを送信する。
【0010】
印字動作が開始されると感光ドラム5Y、5M、5C、5K、中間転写ベルト(中間転写体)12、スキャナ部10Y、10M、10C、10Kを起動し、各色画像形成をするための準備を行う。準備が整った時点でエンジン制御部201はコントローラ部202に1色目の垂直同期をとるための/TOP信号301を、基準垂直同期信号線205を介して出力する。ここでは、Yellow(イエロー)、Magenta(マゼンタ)、Cyan(シアン)、Black(ブラック)の順に画像を形成するものとする。コントローラ部202はエンジン制御部201より出力される/TOP信号301、およびYellow水平同期信号302に同期してYellow画像データ303を、Yellow画像データ信号線210を介して出力する。
【0011】
エンジン制御部201は、コントローラ部202からのYellow画像データ303に基づき感光ドラム5Y上に形成した可視画像を中間転写ベルト12に一次転写する。
【0012】
次に、所定時間T1(304)の時間間隔を空けてMagenta画像データ305を、次のようにして出力する。すなわち、中間転写ベルト12に転写されたYellowのトナー画像がMagentaの感光ドラム5Mの最下点を通過するタイミングに合わせて、Magentaのトナー画像がMagentaの感光ドラム5Mの最下点にくるように出力する。このようにして、中間転写ベルト12に感光ドラム5Mの最下点の一次転写部で、Magentaのトナー画像がYellowのトナー画像に正確に位置を合わせて一次転写される。Cyan、Blackのトナー画像に関しても、Magentaと同様な動作を行い、4色の画像が正確に重なるように、/TOP信号から所定時間T2(306)、T3(308)の時間間隔分だけ空けてCyan、Blackの画像を形成する。そして、中間転写ベルト12上に画像形成される。なお、307はCyan画像データ、309はBlack画像データである。
【0013】
上述したように、カラーレーザプリンタは、画像形成部においてコントローラ部202から送信された画像信号に基づいて形成される画像光により静電潜像を形成し、この静電潜像を現像して可視画像を重畳転写してカラー可視画像を形成する。そして、このカラー可視画像を転写材2へ転写し、その転写材2上のカラー可視画像を定着させるものである。
【0014】
さらに、画像形成部は、現像色分並置したステーション毎の感光体ドラムY、5M、5C、5K、一次帯電手段としての帯電器7Y、7M、7C、7K、現像器8Y、8M、8C、8K(現像手段)によって構成されている。さらに、トナーカートリッジ11Y、11M、11C、11K、中間転写ベルト12、給紙部、転写部および定着部13(定着手段)によって構成されている。
【0015】
上記感光ドラム(感光体)5Y、5M、5C、5Kは、アルミシリンダの外周に有機光導伝層を塗布して構成し、図示しない駆動モータの駆動力が伝達されて回転するものである。駆動モータは感光ドラム5Y、5M、5C、5Kを画像形成動作に応じて反時計周り方向に回転させる。感光ドラム5Y、5M、5C、5Kへの露光光線はスキャナ部10Y、10M、10C、10Kから送られ、感光ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面に選択的に露光することにより、静電潜像が形成されるように構成されている。
【0016】
一次帯電手段として、各ステーションにイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の感光ドラム5Y、5M、5C、5Kを帯電させるための4個の帯電器7Y、7M、7C、7Kを備える構成である。各帯電器7Y、7M、7C、7Kには帯電ローラ7YS、7MS、7CS、7KSが備えられている。
【0017】
現像手段として、上記静電潜像を可視化するために、各ステーションにイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の現像を行う4個の現像器8Y、8M、8C、8Kを備える構成である。各現像器8Y、8M、8C、8Kには、スリーブ8YS、8MS、8CS、8CKが設けられている。各々の現像器8Y、8M、8C、8Kは脱着可能に取り付けられている。
【0018】
中間転写ベルト12は、感光ドラム5Y、5M、5C、5Kに接触しており、カラー画像形成時に時計周り方向に回転し、感光ドラム5Y、5M、5C、5Kの回転に伴って従動回転し、可視画像の転写を受ける。また、中間転写ベルト12は画像形成時に後述する転写ローラ9aが接触して転写材2を狭持搬送することにより転写材2に中間転写ベルト12上のカラー可視画像を同時に重畳転写する。
【0019】
転写ローラ9aは、中間転写ベルト12上にカラー可視画像を重畳転写している間は、中間転写ベルト12に当接させるが、印字処理終了時は、9bの位置に離間する。
【0020】
定着部13は、転写材2を搬送させながら、転写されたカラー可視画像を定着させるものであり、図12に示すように転写材2を加熱する定着ローラ14と転写材2を定着ローラ14に圧接させるための加圧ローラ15とを備えている。定着ローラ14と加圧ローラ15は中空状に形成され、内部にそれぞれヒータ16、17が内蔵されている。即ち、カラー可視画像を保持した転写材2は定着ローラ14と加圧ローラ15により搬送されると共に、熱および圧力を加えることによりトナーが表面に定着される。
【0021】
可視画像定着後の転写材2は、その後フラッパソレノイド23によりFUトレイ24(フェイスアップトレイ)に排紙するか、それより搬送路の長いFDトレイ25(フェイスダウントレイ)に排紙するかを切り替える。このように、どちらかのトレイに排出して画像形成動作を終了する。
【0022】
クリーニング装置(クリーニング手段)21は、感光ドラム5Y、5M、5C、5K及び中間転写ベルト12上に残ったトナーをクリーニングするものである。感光ドラム5Y、5M、5C、5K上に形成されたトナーによる可視画像を中間転写ベルト12に転写した後の廃トナー、あるいは中間転写ベルト12上に形成された4色のカラー可視画像を転写材2に転写した後の廃トナーは、クリーナ容器に蓄えられる。
【0023】
また、二次転写部にあるクリーニング装置(クリーニング手段)55は、転写ローラ9a(9b)(二次転写体)上に残った、転写材2からはみ出た部分のトナーをクリーニングするものであり、この廃トナーは、クリーナ容器に蓄えられる。なお、3はマルチトレイ、19はレジ前センサ、22Y,22M,22C,22Kはプロセスカートリッジ、28はレジローラである。
【0024】
ここで、機内温度(画像形成装置内の温度)が上昇した場合の、異常報知について説明する。図15(a)は/TOP信号を示すグラフ、図15(b)はYellow画像データを示すグラフ、図15(c)はMagenta画像データを示すグラフ、図15(d)はCyan画像データを示すグラフ、図15(e)はBlack画像データを示すグラフである。図15(f)は、機内温度検知結果(℃)を示すグラフである。図15(g)はプリンタ内部状態、図15(h)はプリンタ動作、図15(i)は感光ドラム・中間転写ベルト駆動の状態を示すグラフである。図15(a)〜図15(i)のグラフはいずれも横軸に時間をとっている。また、図15(a)〜図15(e)に示す符号は図14に示す符号と同一である。
【0025】
従来、図15(f)に示すように、連続プリント中(図15(g):プリント動作)にプリンタ機内の温度は上昇する。温度が上昇する原因としては、定着部13からの熱が転写材2以外に分散されることや、図示しない駆動モータからの放熱や、トレイに排出された転写材2が畜熱し、プリンタ内部に影響を与えているためである。
【0026】
通常、連続プリントを行っても、プリンタ機内は、トナーカートリッジ11Y、11M、11C、11K内の現像剤が溶ける温度にならないように風路設計を行っている。
【0027】
しかしながら、プリンタ本体を壁の間近に配置した場合など、風路がふさがれ、プリント中、機内温度が高温になる場合がある。この問題を解決するために、特許文献1に示されるような温度検出およびエンジン動作の対策が提案されている。
【0028】
図16は、従来例の機内温度検知およびエンジン動作を示した、エンジン制御部201の印字時のフローチャートである。
【0029】
以下に、フローチャートを詳細に説明する。エンジン制御部201は、プリント待ち状態(コントローラ部202からプリント予約コマンド待ち)で待機し(ステップS500)、コントローラ部202からプリント予約コマンドを受け取れば、S501に進む。スキャナ回転開始や、中間転写ベルト12、感光ドラム5Y、5M、5C、5K等の駆動開始などの、プリント開始処理を行い(ステップS501、以下「ステップ」を省略)、次にコントローラ部202からプリント実行コマンドを受け取るまで待つ(S502)。コントローラ部202からプリント実行コマンドを受け取った後、あらかじめ、転写材2のサイズ毎に決められた/TOP信号出力タイミングを待つ(S503)。次に、機内温度検知センサ100(機内温度検知手段)による温度検知結果が所定温度以上であるか判断する(S504)。所定温度以上と判断した場合、/TOP信号出力処理をウェイトし(S505)、コントローラ部202に異常を報知する(S506)。コントローラ部202は、ユーザに機内昇温異常であることを報知し、設置場所の確認を求める。
【0030】
その後、機内温度検知センサ100による温度検知結果が所定温度以上であるか判断しつづける(S507)。S507で、所定温度未満と判断した場合(S507 NO)、/TOP信号を出力し、画像形成(プリント処理)を行う(S508)。プリント処理終了後、プリント予約が残っているか判断し(S509)、残っていれば、S502に戻り、プリント動作を継続する。プリント予約が残っていない場合(S509 NO)、プリント終了処理(中間転写ベルト12の停止など)(S510)を行い、プリント動作を終了し、S500に戻る。
【0031】
図17(f)は、プリント中に機内温度検知結果が所定温度(昇温リミット温度(53℃))(破線)を越え、プリント動作が一時中断される場合の、プリント時のタイミングチャートである(図17(h):停止、図17(i):停止、図17(j):異常報知)。なお、図17(a)〜図17(i)までは図15(a)〜図15(i)までのグラフと対応している。また、図17(j)は、昇温異常報知が正常か異常報知(図中、「異常」のみ記す)かを示している。
【0032】
図18(f)は、プリント中に機内温度検知結果が所定温度(昇温リミット温度(53℃))(破線)を越え、プリント動作が一時中断され、さらにその後、プリント動作が再開される場合の、プリント時のタイミングチャートである。なお、図18(a)〜図18(j)までは図17(a)〜図17(j)までのグラフと対応している。
【0033】
その他の従来例としては、特許文献2に示されるような、排風口付近に設けた障害物検出センサにより障害物を検出した場合、冷却能力低下を防ぐものがある。また、特許文献3に示されるような、画像形成装置本体と、壁面との距離を検出するセンサの検出結果により、配置適合の表示とともに、複写動作の制御を行うものがある。
【特許文献1】特開平06−194921号公報
【特許文献2】特開平10−311639号公報
【特許文献3】特開平08−106241号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0034】
しかしながら、従来の方式で画像形成装置が設置された場所が適合しているか判断を行う場合、装置内のある位置の機内温度を1つのみによって判断することは難しい。つまり、1つのみの機内温度を判断基準にするだけでは、機内昇温の状態は検知可能であるものの、適切な設置場所かどうかの判断を正確に行うことが不十分であった。あるいは、機内温度による判断ではなく、画像形成装置から壁の距離を測定するために、比較的コストの高い測距センサを用い判断していた。
【0035】
本発明は、以上の点に着目して成されたもので、画像形成装置が設置された場所が適切であるかどうかの判断を、安価にかつ正確に行うことできる画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0036】
前記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、以下の構成を備えることを特徴とする。
【0037】
(1)定着手段を有する画像形成装置において、温度を検知する複数の温度検知手段と、前記複数の温度検知手段による検知結果に基づき所定の温度条件であるか否かを判断する温度条件判断手段と、前記複数の温度検知手段による検知結果に基づき印字動作を制御する制御手段とを備え、前記温度条件判断手段が前記所定の温度条件ではないと判断した場合に、前記制御手段は、前記印字動作を一時的に停止し、前記画像形成装置の設置場所が不適合であることを報知することを特徴とする画像形成装置。
【0038】
(2)定着手段を有する画像形成装置において、複数の温度検知手段と、前記複数の温度検知手段による検知結果に基づき所定の温度条件であるか否かを判断する温度条件判断手段と、前記複数の温度検知手段による検知結果に基づき印字動作を制御する制御手段とを備え、前記温度条件判断手段が前記所定の温度条件ではないと判断した場合に、前記制御手段は、前記印字動作の速度を低下させ、前記画像形成装置の設置場所が不適合であることを報知することを特徴とする画像形成装置。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、複数の温度検知手段を用いることにより、画像形成装置が設置された場所が適切であるかどうかの判断を、安価にかつ正確に行うことできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下、本発明に係る画像形成装置および装置ユニットを図面に則して更に詳しく説明する。なお、図12ないし図18に示した従来例との共通個所には、同一番号を付して、説明を省略する。
【実施例1】
【0041】
本発明の実施例1は、機内温度検知センサ(機内温度検知手段)と、外気温度検知センサ(外気温度検知手段)の複数の温度検知センサ(温度検知手段)を用いる。そして、レーザプリンタ(以下、単に「プリンタ」とする)(画像形成装置)外部(画像形成装置近傍)の温度が上昇していないにもかかわらず、プリンタ内部(画像形成装置内部)の温度が上昇している場合、次のような処理を行う。すなわち、排気風路がふさがれ、プリンタが壁面近くに設置されていると判断し、ユーザに警告するものである。
【0042】
プリンタの構成は、従来例(図12)と同様なので説明は省略する。また符号も同一である。
【0043】
図1は、実施例1におけるエンジン制御部201(制御手段)(温度条件判断手段)のプリント時のフローチャートである。従来例と異なる点は、プリントを一時中止し、ユーザに設置場所不適合を報知する判断を、機内温度検知センサ100(温度検知センサ)と、外気温度検知センサ101(温度検知センサ)の温度検知結果差分により行う点にある。
【0044】
以下に、フローチャートを詳細に説明する。エンジン制御部201は、プリント待ち状態(コントローラ部202からプリント予約コマンド待ち)で待機し(ステップS100、以下「ステップ」を省略)、コントローラ部202からプリント予約コマンドを受け取れば、S101に進む。スキャナ回転開始や、中間転写ベルト12、感光ドラム5Y、5M、5C、5K等の駆動開始などの、プリント開始処理を行い(S101)、次にコントローラ部202からプリント実行コマンドを受け取るまで待つ(S102)。コントローラ部202からプリント実行コマンドを受け取った後、あらかじめ、転写材2のサイズ毎に決められた/TOP信号出力タイミングを待つ(S103)。次に、機内温度検知センサ100による機内温度検知結果と、外気温度検知センサ101による外気温度検知結果との差が、所定温度以上であるか判断する(S104)。所定温度(所定の温度条件)は、ここでは例えば、差分で30℃(所定値)とする。所定温度以上(所定の温度条件から逸脱)と判断した場合(判断結果)、/TOP信号出力処理をウェイト(一時的に停止)し(S105)、コントローラ部202に異常を報知する(S106)。コントローラ部202は、ユーザに機内昇温異常であることを報知し、設置場所の確認を求める。その後、機内温度検知センサ100による機内温度検知結果と、外気温度検知センサ101による外気温度検知結果との差が所定温度以上であるか判断しつづける(S107)。S107で所定温度未満と判断した場合、/TOP信号を出力し、画像形成(プリント処理)を行う(S108)。プリント処理終了後、プリント予約コマンドが残っているか判断し(プリント終了判断)(S109)、残っていれば、S102に戻り、プリント動作を継続する。プリント予約が残っていない場合(S109 NO)、プリント終了処理(中間転写ベルト12の停止など)を行い(S110)、プリント動作を終了し、S100に戻る。
【0045】
図2(a)〜図2(d)は、プリント中に、機内温度検知結果と外気温度検知結果(細い実線)との差(太い実線)が、所定温度(昇温リミット温度)(差分で30℃)(破線)を越えず、プリント動作が継続される場合の、プリント時のタイミングチャートである。詳しくは、図2(a)は機内温度・外気温度、図2(b)はプリンタ内部状態、図2(c)はプリンタ動作、図2(d)は感光ドラム・中間転写ベルト駆動の状態を示すタイミングチャートである。
【0046】
図3は、プリント中に機内温度検知結果(細い実線)と、外気温度検知結果(細い実線)との差(太い実線)が、所定温度(昇温リミット温度)(差分で30℃)を越え、プリント動作が一時中断される場合の、プリント時のタイミングチャートである。図3(a)〜図3(d)は図2(a)〜図2(d)に対応している。また、図3(e)は昇温異常報知を示すタイミングチャートである。
【0047】
図4は、プリント中に機内温度検知結果と、外気温度検知結果との差が、所定温度(昇温リミット温度)(差分で30℃)を越えず、プリント動作が継続される場合の、プリント時のタイミングチャートである。図4(a)〜図4(e)は図3(a)〜図3(e)に対応している。
【0048】
本実施例では、図3の場合に、プリンタ外部の温度が上昇していないにもかかわらず、排気風路がふさがれ、プリンタが壁面近くに設置されていると判断する。
【0049】
このように、本実施例では、機内温度検知結果と外気温度検知結果との差と、所定温度とを比較することで、画像形成装置が設置された場所が適切であるかどうかの判断を、安価にかつ正確に行うことできる。
【実施例2】
【0050】
本発明の実施例2は、機内温度検知センサ(温度検知センサ)と、外気温度検知センサ(温度検知センサ)の複数の温度検知センサを用いる。複数の温度検知センサを用い、プリンタ外部の温度が上昇していないにもかかわらずプリンタ内部の温度が上昇している場合、コントローラ部に警告を出した後、排気風路がふさがれ、プリンタが壁面近くに設置されていると判断し、ユーザに警告するものである。
【0051】
プリンタの構成は、従来例(図12)と同様なので説明は省略する。また符号も同一である。
【0052】
図5は、実施例2に係るエンジン制御部201(制御手段)のプリント時のフローチャートである。実施例1と異なる点は、機内温度検知センサ100と外気温度検知センサ101の温度検知結果の差分のしきい値を2段階持ち、1段階目でプリント速度低下を行い、2段階目でプリント動作停止を行うものである。
【0053】
以下に、フローチャートを詳細に説明する。エンジン制御部201は、プリント待ち状態(コントローラ部202からプリント予約コマンド待ち)で待機し(ステップS120、以下、「ステップ」を省略する)、コントローラ部202からプリント予約コマンドを受け取れば、S121に進む。スキャナ回転開始や、中間転写ベルト12、感光ドラム5Y、5M、5C、5K等の駆動開始などの、プリント開始処理を行い(S121)、次にコントローラ部202からプリント実行コマンドを受け取るまで待つ(S122)。コントローラ部202からプリント実行コマンドを受け取った後、あらかじめ、転写材2のサイズ毎に決められた/TOP信号出力タイミングを待つ(S123)。次に、機内温度検知センサ100による機内温度検知結果と、外気温度検知センサ101による外気温度検知結果との差が、第1の所定温度以上であるか判断する(S124)。第1の所定温度(所定の温度条件)は、ここでは例えば、差分で20℃(所定値)とする。S124で、第1の所定温度(差分で20℃)以上と判断した場合、/TOP信号出力処理をディレイ(印字動作の速度を低下)し(S125)、コントローラ部202に警告を報知する(S126)。コントローラ部202は、ユーザに機内昇温警告であることとプリント速度低下中であることを報知し、設置場所の確認を求める。次に、機内温度検知センサ100による機内温度検知結果と、外気温度検知センサ101による外気温度検知結果との差が、第2の所定温度以上であるか判断する(S127)。第2の所定温度(所定の温度条件)は、ここでは例えば、差分で30℃とする。第2の所定温度(差分で30℃)以上と判断した場合、/TOP信号出力処理をウェイトし(S128)、コントローラ部202に異常を報知する(S129)。コントローラ部202は、ユーザに機内昇温異常であることを報知し、設置場所の確認を求める。その後、機内温度検知センサ100による機内温度検知結果と、外気温度検知センサ101による外気温度検知結果との差が、第2の所定温度以上であるか判断しつづける(S130)。S130で所定温度未満と判断した場合、/TOP信号を出力し、画像形成(プリント処理)を行う(S131)。プリント処理終了後、プリント予約コマンドが残っているか判断し(S132)(プリント終了判断)、残っていれば、S122に戻り、プリント動作を継続する。プリント予約コマンドが残っていない場合(S132 NO)、プリント終了処理(中間転写ベルト12の停止など)を行い(S133)、プリント動作を終了し、S120に戻る。
【0054】
図6(a)〜図6(j)はプリント時のタイミングチャートである。図6(a)は/TOP信号、図6(b)はYellow画像データ、図6(c)はMagenta画像データ、図6(d)はCyan画像データ、図6(e)はBlack画像データのタイミングチャートである。また、図6(f)は、温度変化を示すグラフである。図6(g)はプリンタ内部状態、図6(h)はプリンタ動作、図6(i)は感光ドラム・中間転写ベルトの駆動の状態、図6(j)は昇温異常報知のタイミングチャートである。
【0055】
図6(f)において、プリント中に機内温度検知結果(細い実線)と外気温度検知結果(細い実線)との差(太い実線)が、第1の所定温度(差分で20℃)(連続プリントリミット温度)(破線)を越えた場合は次のように処理する。すなわち、図6(h)に示すように、プリント速度(スループット)を落とし、紙間拡大を図り、図6(j)に示すように警告報知を行う。また、図6(f)で、機内温度検知結果と外気温度検知結果の差が、第2の所定温度(差分で30℃)(昇温リミット温度)(破線)を越えると、図6(h)に示すように、プリント動作が一時中断され、図6(j)に示すように異常報知を行う。
【0056】
本実施例では、プリンタ外部の温度が上昇していないにもかかわらず、さらにプリント速度を低下しても、機内温度の上昇が抑えられない場合には、排気風路がふさがれ、プリンタが壁面近くに設置されていると判断する。このようにすることで、ユーザに警告し、プリンタの設置場所の移動を促すことができる。
【実施例3】
【0057】
本発明の実施例3は、機内温度検知センサ(温度検知手段)と、外気温度検知センサ(温度検知手段)の複数の温度検知センサを用いる。そして、所定温度に達した後、排気ファンを駆動し、その後の機内温度変化を計測する。計測の結果、機内温度が下降しない場合、排気風路がふさがれ、プリンタが壁面近くに設置されていると判断し、ユーザに警告するものである。
【0058】
図7は実施例3における画像形成装置であるプリンタの全体構成を示す断面図である。また、図8は画像形成のためのエンジン制御部と本体装置のコントローラ部のインターフェース信号と、エンジン制御部の機内温度検知センサ、外気温度検知センサ、排気ファン(換気手段)を表したブロック図である。図7において、排気ファン102は、機内温度検知センサ100の近傍に配置される。また、図8において、排気ファン102はプリンタ(画像形成装置)のエンジン制御部201から駆動を指示される。230は、エンジン制御部201から排気ファン102への駆動信号を送信する信号線である。他の部分は、従来例(図12、図13)と同様なので説明は省略する。また符号も同一である。
【0059】
図9は、実施例3に係るエンジン制御部201のプリント時のフローチャートである。実施例2と異なる点は、機内温度検知センサ100と外気温度検知センサ101との温度検知結果の差分のしきい値を2段階持ち、1段階目で排気ファン102の駆動を行い、2段階目でプリント動作停止を行うものである。
【0060】
以下に、フローチャートを詳細に説明する。エンジン制御部201は、プリント待ち状態(コントローラ部202からプリント予約コマンド待ち)で待機し(ステップS150、以下「ステップ」を省略する)、コントローラ部202からプリント予約コマンドを受け取れば、S151に進む。スキャナ回転開始や、中間転写ベルト12、感光ドラム5Y、5M、5C、5K等の駆動開始などの、プリント開始処理を行い(S151)、次にコントローラ部202からプリント実行コマンドを受け取るまで待つ(S152)。コントローラ部202からプリント実行コマンドを受け取った後、あらかじめ、転写材2のサイズ毎に決められた/TOP信号出力タイミングを待つ(S153)。
【0061】
次に、機内温度検知センサ100による機内温度検知結果と、外気温度検知センサ101による外気温度検知結果との差が、第1の所定温度以上であるか判断する(S154)。第1の所定温度(所定の温度条件)は、ここでは例えば、差分で20℃(所定値)とする。第1の所定温度(差分で20℃)以上と判断した場合、排気ファン102を駆動(回転)する(S155)。第1の所定温度未満と判断した場合、排気ファン102を停止する(S156)。次に、機内温度検知センサ100による機内温度検知結果と、外気温度検知センサ101による外気温度検知結果との差が、第2の所定温度以上であるか再度判断する(S157)。第2の所定温度(所定の温度条件)は、ここでは例えば、差分で30℃(所定値)とする。第2の所定温度(差分で30℃)以上と判断した場合、/TOP信号出力処理をウェイトし(S158)、コントローラ部202に異常を報知する(S159)。コントローラ部202は、ユーザに機内昇温異常であることを報知し、設置場所の確認を求める。
【0062】
その後、機内温度検知センサ100による機内温度検知結果と、外気温度検知センサ101による外気温度検知結果との差が第2の所定温度以上であるか判断しつづける(S160)。所定温度未満と判断した場合、/TOP信号を出力し、画像形成(プリント処理)を行う(S161)。プリント処理終了後、プリント予約コマンドが残っているか判断し(プリント終了判断)(S162)、残っていれば、S152に戻り、プリント動作を継続する。プリント予約コマンドが残っていない場合(S162 NO)、プリント終了処理(中間転写ベルト12の停止など)(S163)を行い、プリント動作を終了し、S150に戻る。
【0063】
図10(a)は機内温度・外気温度、図10(b)はプリンタ内部状態、図10(c)はプリンタ動作、図10(d)は感光ドラム・中間転写ベルト駆動の状態、図10(e)は排気ファン102動作、のタイミングチャートである。図10(a)で、プリント中に機内温度検知結果(細い実線)と外気温度検知結果(細い実線)との差(太い実線)が、第1の所定温度(排気ファン回転開始温度)(差分で20℃)(破線)を越える場合、次のような処理を行う。すなわち、図10(e)に示すように排気ファン102を駆動することにより(図10(e)中、ON)、正常にプリント動作が継続される(図10(c)参照)。
【0064】
図11(a)〜図11(d)は、図10(a)〜図10(d)に対応するタイミングチャートである。図11(e)は昇温異常報知のタイミングチャートである。図11(f)は図10(e)に対応するタイミングチャートである。図11(a)に示すように、プリント中に機内温度検知結果と外気温度検知結果との差が、第1の所定温度(差分で20℃)を越えた時点で、図11(e)に示すように排気ファン102を駆動する。しかし、排気ファン102を駆動した後も、第2の所定温度(昇温リミット温度)(30℃)(破線)を越えた場合は、図11(c)に示すようにプリント動作が一時中断され、図11(e)に示すようにユーザに異常報知であることを報知する。
【0065】
本実施例では、1つの排気ファン102を駆動し、プリンタの設置場所が適切かどうかの判断を行っている。さらに、複数の排気ファンの駆動を行うことや、吸気と排気を切り換えることにより、判断することも可能である。
【0066】
また、本実施例の判断では、排気ファン102の回転後、機内温度検知センサ100による機内温度検知結果と外気温度検知センサ101による外気温度検知結果との差が、第2の所定温度に達しなかった場合は正常としている。これにより、プリンタ動作を継続することができる。なお、この判断を、排気ファン102の回転駆動から所定時間経過したあとに、機内温度検知センサ100による機内温度検知結果と外気温度検知センサ101による外気温度検知結果との差が、第1の所定温度以下にならなかった場合に異常としてもよい。
【0067】
このように、本実施例によれば、早いタイミングで排気ファン102を駆動することができ、プリント動作の停止時間を短くすることができる。また、機内温度がさらに昇温する場合であってもユーザに警告し、プリンタの設置場所の移動を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】実施例1におけるエンジン制御部のプリント時のフローチャート
【図2】実施例1における(a)機内温度・外気温度、(b)プリンタ内部状態、(c)プリンタ動作、(d)感光ドラム・中間転写ベルト駆動の状態、をそれぞれ示すタイミングチャート
【図3】実施例1における(a)機内温度・外気温度、(b)プリンタ内部状態、(c)プリンタ動作、(d)感光ドラム・中間転写ベルト駆動の状態、(e)昇温異常報知、をそれぞれ示すタイミングチャート
【図4】実施例1における(a)機内温度・外気温度、(b)プリンタ内部状態、(c)プリンタ動作、(d)感光ドラム・中間転写ベルト駆動の状態、(e)昇温異常報知、をそれぞれ示すタイミングチャート
【図5】実施例2におけるエンジン制御部のプリント時のフローチャート
【図6】実施例2における(a)/TOP信号、(b)Yellow画像データ、(c)Magenta画像データ、(d)Cyan画像データ、(e)Black画像データ、(f)機内温度・外気温度、(g)プリンタ内部状態、(h)プリンタ動作、(i)感光ドラム・中間転写ベルト駆動の状態、(j)昇温異常報知、をそれぞれ示すタイミングチャート
【図7】実施例3における画像形成装置の例としてのレーザプリンタの全体構成を示す断面図
【図8】実施例3におけるエンジン制御部とコントローラ部の信号を表すブロック図
【図9】実施例3におけるエンジン制御部のプリント時のフローチャート
【図10】実施例3における(a)機内温度・外気温度、(b)プリンタ内部状態、(c)プリンタ動作、(d)感光ドラム・中間転写ベルト駆動の状態、(e)排気ファン動作、をそれぞれ示すタイミングチャート
【図11】実施例3における(a)機内温度・外気温度、(b)プリンタ内部状態、(c)プリンタ動作、(d)感光ドラム・中間転写ベルト駆動の状態、(e)昇温異常報知、(f)排気ファン動作、をそれぞれ示すタイミングチャート
【図12】従来例における画像形成装置の例としてのレーザプリンタの全体構成を示す断面図
【図13】従来例におけるエンジン制御部とコントローラ部の信号を表すブロック図
【図14】従来例における(a)/TOP信号、(b)Yellow水平同期信号とYellow画像データ、(c)Magenta水平同期信号とMagenta画像データ、(d)Cyan水平同期信号とCyan画像データ、(e)Black水平同期信号とBlack画像データ、をそれぞれ示すタイミングチャート
【図15】従来例における(a)/TOP信号、(b)Yellow画像データ、(c)Magenta画像データ、(d)Cyan画像データ、(e)Black画像データ、(f)機内温度・外気温度、(g)プリンタ内部状態、(h)プリンタ動作、(i)感光ドラム・中間転写ベルト駆動の状態、をそれぞれ示すタイミングチャート
【図16】従来例におけるエンジン制御部のプリント時のフローチャート
【図17】従来例における(a)/TOP信号、(b)Yellow画像データ、(c)Magenta画像データ、(d)Cyan画像データ、(e)Black画像データ、(f)機内温度・外気温度、(g)プリンタ内部状態、(h)プリンタ動作、(i)感光ドラム・中間転写ベルト駆動の状態、(j)昇温異常報知、をそれぞれ示すタイミングチャート
【図18】従来例における(a)/TOP信号、(b)Yellow画像データ、(c)Magenta画像データ、(d)Cyan画像データ、(e)Black画像データ、(f)機内温度・外気温度、(g)プリンタ内部状態、(h)プリンタ動作、(i)感光ドラム・中間転写ベルト駆動の状態、(j)昇温異常報知、をそれぞれ示すタイミングチャート
【符号の説明】
【0069】
2 転写材
3 マルチトレイ
5Y、5M、5C、5K 感光ドラム
9a 転写ローラ(転写体)
12 中間転写ベルト(中間転写体)
13 定着部
14 定着ローラ
15 加圧ローラ
16、17 ヒータ
19 レジ前センサ
21 クリーニング手段
23 フラッパソレノイド
24 FUトレイ/FU1排出口
25 FDトレイ
28 レジローラ
55 二次転写クリーニング手段
100 機内温度検知センサ(温度検知手段)
101 外気温度検知センサ(温度検知手段)
102 排気ファン(換気手段)
103 異常報知部
201 エンジン制御部(温度条件判断手段)(制御手段)
202 コントローラ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
定着手段を有する画像形成装置において、
温度を検知する複数の温度検知手段と、
前記複数の温度検知手段による検知結果に基づき所定の温度条件であるか否かを判断する温度条件判断手段と、
前記複数の温度検知手段による検知結果に基づき印字動作を制御する制御手段と、
を備え、
前記温度条件判断手段が前記所定の温度条件ではないと判断した場合に、
前記制御手段は、前記印字動作を一時的に停止し、前記画像形成装置の設置場所が不適合であることを報知することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
定着手段を有する画像形成装置において、
複数の温度検知手段と、
前記複数の温度検知手段による検知結果に基づき所定の温度条件であるか否かを判断する温度条件判断手段と、
前記複数の温度検知手段による検知結果に基づき印字動作を制御する制御手段と、
を備え、
前記温度条件判断手段が前記所定の温度条件ではないと判断した場合に、
前記制御手段は、前記印字動作の速度を低下させ、前記画像形成装置の設置場所が不適合であることを報知することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置内部の換気を行う換気手段を備え、
前記温度条件判断手段が前記所定の温度条件ではないと判断し、且つ、前記換気手段が前記画像形成装置内部の換気を行った後に、前記温度条件判断手段が前記所定の温度条件ではないと再度判断した場合に、
前記制御手段は、前記画像形成装置の設置場所が不適合であることを報知することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記所定の温度条件は、前記複数の温度検知手段によって検知されたそれぞれの温度の差が、所定値より大きいという条件であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画像形成装置において、
前記複数の温度検知手段のうち少なくとも1つは、前記画像形成装置内部の温度を検知し、少なくとも1つは、前記画像形成装置近傍の温度を検知することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項4に記載の画像形成装置において、
前記複数の温度検知手段のうち少なくとも1つは、前記画像形成装置内部のうち、前記定着手段以外で温度上昇が発生しやすい領域の温度を検知することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−58756(P2009−58756A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−225872(P2007−225872)
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】