説明

画像形成装置

【課題】構成を複雑化することなく、記録媒体非画像部のかぶりを抑制防止することが可
能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】顔料を包含する樹脂体をトナーとし且つ不揮発性溶剤をキャリアとする液体
現像剤を用いて画像を形成する装置であって、複数の感光体ドラム11Y〜11K表面の
静電潜像を液体現像剤中のトナーで現像し、現像されたトナー像を中間転写ベルト41に
転写し、転写されたトナー像を搬送路70上の記録媒体Pに転写して出力する場合に、中
間転写ベルト41表面の撥油性を感光体ドラム11Y〜11K表面の撥油性より大きくす
ることで、感光体ドラム11Y〜11Kから中間転写ベルト41へのキャリアの付着量を
減少し、記録媒体Pそのものへのキャリアの付着量及びキャリア中の分散トナーを減少す
ることで、非画像部のかぶりを抑制防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不揮発性溶剤をキャリアとし且つ顔料を包含する複数色の樹脂体を用いて画
像を形成する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
不揮発性溶剤をキャリアとし且つ顔料を包含する複数色の樹脂体を液体現像剤とし、こ
の液体現像剤によって静電潜像を可視化する湿式画像形成装置が種々提案されている。こ
の湿式画像形成装置に用いられる液体現像剤は、シリコンオイルや鉱物油、食用油等から
なる電気絶縁性の不揮発性有機溶剤(キャリア)内に、顔料を包含する樹脂体(トナー粒
子)を懸濁させた、所謂液体トナーと呼ばれるものであり、樹脂体の粒子径が1μm前後
と極めて微細である。このような微細な樹脂体を用いる湿式画像形成装置では、粒子径が
7μm程度の粉体トナー粒子を用いる乾式画像形成装置に比べて高画質化が可能である。
【0003】
不揮発性溶剤をキャリアとして使用する場合、記録媒体への樹脂体の加熱定着時に、キ
ャリアが揮発せず、これを回収して再利用できるという利点がある。しかし、その一方で
、記録媒体の非画像部に多量のキャリアが付着すると、キャリア中の僅かな樹脂体も加熱
定着され、それが「かぶり」と呼ばれる汚れのように見えてしまう。そこで、下記特許文
献1では、スクイーズローラと呼ばれるキャリア吸収ローラを配設し、余剰のキャリアを
吸収して、かぶりを低減するようにしている。
【特許文献1】特開2001−350345号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1に記載されるようにスクイーズローラなどのキャリア吸
収体を配設した場合、そのキャリア吸収体で吸収されたキャリアを回収する構成が必要と
なるため、単にキャリア吸収体を配設するに止まらず、構成が複雑化するという問題があ
る。また、キャリア吸収体の他にも、キャリアを分離したり除去したりする手法も幾つか
提案されているが、何れも分離・除去されたキャリアを回収する構成は必要であり、その
分だけ構成が複雑になることは避けられない。
本発明は、これらの諸問題に着目して開発されたものであり、構成を複雑化することな
く、記録媒体非画像部のかぶりを抑制防止することが可能な画像形成装置を提供すること
を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記諸問題を解決するため、本発明の画像形成装置は、不揮発性溶剤をキャリアとし且
つ顔料を包含する複数色の樹脂体を用い、表面に静電潜像が形成される複数の像担持体と
、前記樹脂体を用いて、前記複数の像担持体表面の静電潜像を現像する複数の現像装置と

前記複数の現像装置によって前記複数の像担持体表面に現像された複数の前記樹脂体像を
前記像担持体表面の撥油性より大きい撥油性を有する中間転写体表面に転写する中間転写
装置と、
前記中間転写装置の中間転写体に転写されている前記樹脂体像を搬送路上の記録媒体に転
写して出力する出力装置と、
を備えることを特徴としている。
この画像形成装置によれば、構成を複雑化することなく、像担持体表面から中間転写体
表面へのキャリアの付着を抑制防止することにより、記録媒体非画像部のかぶりを抑制防
止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
次に、本発明の画像形成装置の一実施形態である湿式画像形成装置について、図面を用
いながら説明する。
図1は、本実施形態の湿式画像形成装置の概略全体構成図である。この湿式画像形成装
置では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色の液体
現像剤を用いて、電子写真技術によってフルカラーの画像形成を行う。液体現像剤は、前
述のように、不揮発性溶剤をキャリアとし且つ顔料を包含する樹脂体からなる。液体現像
剤の詳細については、後段に詳述する。記録媒体Pは、給紙部71にストックされ、給紙
ローラ72、搬送ローラ73などで構成される搬送路70を経て、排紙ローラ74から排
紙部1に排出される。
【0007】
この湿式画像形成装置では、前述した4色の各色毎に、画像形成部10Y、10M、1
0C、10K(以下、10Y〜10Kとも記す)、現像装置20Y、20M、20C、2
0K(以下、20Y〜20Kとも記す)、現像剤汲上げ部30Y、30M、30C、30
K(以下、30Y〜30Kとも記す)を備える。画像形成部10Y〜10Kは、夫々、感
光体ドラム11Y〜11Kを備え、各感光体ドラム11Y〜11Kには帯電ローラ12Y
〜12Kが接触している。この帯電ローラ12Y〜12Kによって各感光体ドラム11Y
〜11Kの表面を一様に帯電する。露光装置13は、半導体レーザ、ポリゴンミラー、F
−θレンズなどの光学系を有し、入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザ光L
を感光体ドラム11Y〜11Kの表面に照射し、その表面に、電位差からなる静電潜像を
形成する。
【0008】
現像剤汲上げ部30Y〜30Kは、液体現像剤を貯留する現像剤容器31Y〜31K、
現像剤容器31Y〜31K内の液体現像剤中に配設された汲上げローラ36Y〜36K、
汲上げローラ36Y〜36Kに接触回転するアニロックスローラ33Y〜33K、アニロ
ックスローラ33Y〜33Kに接触回転する現像ローラ21Y〜21Kなどを備えて構成
される。現像剤容器31Y〜31Kから汲上げローラ36Y〜36K、アニロックスロー
ラ33Y〜33K、現像ローラ21Y〜21Kの順に液体現像剤を汲上げて、感光体ドラ
ム11Y〜11Kの表面に液体現像剤を塗布する。感光体ドラム11Y〜11Kの表面に
液体現像剤が塗布されると、前記露光装置13によって生じられた静電潜像の電位差に応
じて、当該潜像部分に顔料を含む樹脂体、所謂トナーが電気泳動して現像する。この現像
ローラ21Y〜21Kと感光体ドラム11Y〜11Kの表面との接触部分を現像ニップと
呼ぶ。
【0009】
トナーは、所定の極性に帯電されている。現像ニップでは、現像ローラ21Y〜21K
にはトナーの帯電極性と同極性の現像バイアス電位が印加されており、現像ローラ21Y
〜21Kと感光体ドラム11Y〜11Kの電位差によって現像電界が形成される。具体的
には、現像ローラ21Y〜21Kも感光体ドラム11Y〜11Kも同極性の電位を帯びて
いるが、その値が、感光体ドラム11Y〜11Kの非画像部、現像ローラ21Y〜21K
、感光体ドラム11Y〜11Kの画像部、即ち静電潜像部の順に低くなっている。このた
め、感光体ドラム11Y〜11Kの非画像部と現像ローラ21Y〜21Kの間では、トナ
ーを電位のより低い現像ローラ21Y〜21Kに向けて静電的に移動させるような電界が
形成される。また、現像ローラ21Y〜21Kと感光体ドラム11Y〜11Kの静電潜像
部の間では、トナーを電位のより低い静電潜像部に向けて移動させるような電界が形成さ
れる。その結果、感光体ドラム11Y〜11Kの静電潜像部にのみ、トナーが集結するよ
うな電気泳動が生じ、静電潜像がトナーで現像される。この部分が、画像形成部10Y〜
10Kを構成している。
【0010】
4つの感光体ドラム11Y〜11Kには、中間転写装置40の中間転写ベルト41の下
側部分が連続して接触回転しており、各感光体ドラム11Y〜11Kの中間転写ベルト4
1を挟んだ反対側には中間転写ローラ51Y〜51Kが配設されている。即ち、中間転写
ベルト41の下側部分は、各感光体ドラム11Y〜11Kと中間転写ローラ51Y〜51
Kに挟まれている。中間転写ローラ51Y〜51Kには、前記トナーの帯電極性と逆極性
の電位が印加されている。また、中間転写ベルト41は、図示左方の駆動ローラ43及び
図示右方の従動ローラ42に巻回され、図の矢印方向、即ち中間転写ベルト41の下側部
分が記録媒体Pの搬送路70方向、つまり図示右方に向けて回転する。従って、各感光体
ドラム11Y〜11Kの表面の静電潜像部に現像されたトナーは、中間転写ローラ51Y
〜51Kとの電位差による静電気力で中間転写ベルト41の下側下面に転写し、搬送路7
0側に移動される。
【0011】
図示左方の従動ローラ42の中間転写ベルト41を挟んだ反対側には二次転写ローラ6
1が配設されており、中間転写ベルト41は、従動ローラ42と二次転写ローラ61に挟
まれている。二次転写ローラ61と中間転写ベルト41の間には、記録媒体Pの搬送路7
0が形成されており、この搬送路70に搬送される記録媒体Pに中間転写ベルト41の転
写画像が再び転写される。この二次転写ローラ61、中間転写ベルト41、従動ローラ4
2などによって二次転写部60が構成される。
【0012】
二次転写ユニット60において、二次転写ローラ61と駆動ローラ42は、逆極性に印
加されており、中間転写ベルト41上に形成された単色またはフルカラーのトナー像は、
記録媒体Pの搬送路において、搬送される用紙、フィルム、布等の転写材としての記録媒
体Pに転写される。
画像転写された記録媒体Pは、記録媒体Pの画像転写面と反対に配設された加熱ローラ
81及び当該記録媒体Pの画像転写面に配設され且つ表面が弾性部材で覆われた加圧ロー
ラ82間に挿通され、記録媒体Pの画像転写面に転写されているトナーが加熱ローラの加
熱で溶融し、加圧ローラ82で加圧されることで定着され、排紙ローラ74から排紙部1
に排出される。この加熱ローラ81、加圧ローラ82などにより定着出力部80が構成さ
れる。
【0013】
図2には、前記を代表して、イエロー(Y)系の画像形成部10Y、現像剤汲上げ部3
0Y、及びそれらで構成される現像装置20Yの詳細を示す。現像剤容器31Yの液体現
像剤中には、当該液体現像剤を撹拌するための撹拌スクリュー32Yが配設されており、
この撹拌スクリュー32Yを回転することにより、現像剤容器31Y内の液体現像剤のト
ナー濃度や粘度が均一化、安定化する。
【0014】
現像剤汲上げ部30Yによる液体現像剤汲上げの原理は前述の通りであるが、汲上げロ
ーラ36Yに接触回転するアニロックスローラ33Yの表面には多数の凹部が形成されて
いると共に、当該アニロックスローラ33Yの表面にはアニロックスローラ用規制ブレー
ド34Yが当接している。このアニロックスローラ用規制ブレード34Yは、アニロック
スローラ33Yの表面凹部以外に付着している液体現像剤を掻き取るものであり、アニロ
ックスローラ用規制ブレード34Yで掻き取られた後のアニロックスローラ33Yにはほ
ぼ表面凹部内にのみ液体現像剤が存在することになる。従って、アニロックスローラ33
Yの表面凹部の容量を調整することにより、現像ローラ21Yに汲上げられる液体現像剤
の量を正確に計量することができ、ひいては現像ローラ21Yの表面に塗布される液体現
像剤の膜圧を制御することができる。
【0015】
また、クリーニングブレードは、前記感光体ドラム11Yへの液体現像剤の塗布が終了
した現像ローラ21Y表面の液体現像液を掻き取る現像ローラ用クリーニングブレード2
2Yや、前記中間転写ベルト41への中間転写が終了した感光体ドラム11Y表面の液体
現像液を掻き取る感光体ドラム用クリーニングブレード14Yなどがある。これらのクリ
ーニングブレードで掻き取られた液体現像剤の流れは、後段に詳述する。なお、図3にも
示す符号16Y〜16Kは、各感光体ドラム11Y〜11K表面の静電潜像を消去する潜
像イレーサである。
【0016】
図3には、液体現像剤の供給・回収系統を示す。本実施形態の液体現像剤は、不揮発性
溶剤をキャリアとするので、キャリアが揮発しにくく、これを回収して再利用することが
できる。まず、液体現像剤の供給系統として、前述したイエロー(Y)、マゼンタ(M)
、シアン(C)、ブラック(K)の各色毎に、不揮発性溶剤からなるキャリアを貯留する
キャリア容器91Y〜91K、高濃度の液体現像剤が貯留されている高濃度現像剤カート
リッジ92Y〜92K、キャリア容器91Y〜91K中のキャリアを現像剤容器31Y〜
31Kに供給するキャリアポンプ93Y〜93K、高濃度現像剤カートリッジ92Y〜9
2K中の高濃度液体現像剤を現像剤容器に供給する現像剤ポンプ94Y〜94Kを備える

【0017】
キャリア容器91Y〜91Kは、後述するキャリア収納タンク95及びキャリアバッフ
ァタンク96に接続されている。高濃度現像剤カートリッジ92には、不揮発性溶剤から
なるキャリアに対し、顔料を含む樹脂体からなるトナーを、重量比で35%〜55%で含
有する高濃度液体現像剤が貯留されている。本実施形態のトナーは、熱可塑性樹脂中に顔
料などの着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子からなる。また、キャリアである不
揮発性溶剤には、有機溶媒、シリコンオイル、鉱物油、食用油などが用いられる。
【0018】
本実施形態では、前述したように、アニロックスローラ用規制ブレード34Y〜34K
でアニロックスローラ33Y〜33K表面の余剰な液体現像剤を掻き取ったり、現像ロー
ラ用クリーニングブレード22Y〜22Kで現像ローラ21Y〜21K表面に残存してい
る液体現像剤を掻き取ったりし、その掻き取られた液体現像剤をそのまま現像剤容器31
Y〜31K中に落下・回収する。しかしながら、前述したように、トナーは感光体ドラム
11Y〜11Kの静電潜像部に集結して付着するため、静電潜像部が広ければトナーの付
着量、液体現像剤からいえば持ち去られ量が多くなり、静電潜像部が狭ければトナーの付
着量或いは持ち去られ量が少なくなる。従って、現像ローラ21Y〜21K表面から掻き
取られる液体現像剤のトナー濃度は画像によって異なり、それを回収した現像剤容器31
Y〜31K中の液体現像剤のトナー濃度も変化する。
【0019】
そこで、例えば現像剤容器31Y〜31K中の液体現像剤のトナー重量比が25%程度
になるように、図示しない制御装置によってキャリアポンプ93Y〜93K、現像剤ポン
プ94Y〜94Kを駆動制御する。液体現像剤のトナー重量比は、現像剤容器31Y〜3
1K中の液体現像剤のトナーの分散重量比率を検出する透過型のフォトセンサ、撹拌スク
リュー32Y〜32Kの撹拌トルクを検出するトルクセンサ、現像剤容器31Y〜31K
内の液体現像剤の液面を検出する反射型のフォトセンサなどにより検出することができる
。また、露光装置13を制御する制御装置では、入力される画像情報から、どの色のトナ
ーがどの程度使用されているかを把握することができるので、そのトナーの使用状態から
液体現像剤のトナー重量比を推定することも可能である。
【0020】
前記感光体ドラム用クリーニングブレード14Y〜14Kで掻き取られた感光体ドラム
11Y〜11K表面の残留液体現像剤は、感光体ドラム用現像剤受け部15Y〜15Kで
受けられる。また、前記二次転写ローラ61にも、誤って付着した液体現像剤を掻き取る
二次転写ローラ用クリーニングブレード62が当接されており、この二次転写ローラ用ク
リーニングブレード62で掻き取られた二次転写ローラ61表面の液体現像剤は、二次転
写ローラ用現像剤受け部63で受けられる。また、前記中間転写ベルト41のうち、イエ
ロー用感光体ドラム11Yのベルト回転方向上流側にも、中間転写ベルト41の表面に残
留している液体現像剤を掻き取る中間転写ベルト用クリーニングブレード44が当接され
ており、この中間転写ベルト用クリーニングブレード44で掻き取られた中間転写ベルト
41表面の液体現像剤は、中間転写ベルト用現像剤受け部45で受けられる。
【0021】
また、前記中間転写ベルト用規制ブレード44のベルト回転方向上流側には、中間転写
ベルト41表面に当接して回転する現像剤圧縮ローラ52が設けられている。この現像剤
圧縮ローラ52には、中間転写ベルト41表面に残留している液体現像剤を当該中間転写
ベルト41側に押し付けるバイアス電位が印加されており、現像剤圧縮ローラ52に接触
した中間転写ベルト41表面の残留液体現像剤は中間転写ベルト41表面に圧縮され、前
記中間転写ベルト用クリーニングブレード44で効率よく掻き取られる。なお、この現像
剤圧縮ローラ52にも、表面に付着した液体現像剤を掻き取る現像剤圧縮ローラ用クリー
ニングブレード53が当接されており、この現像剤圧縮ローラ用クリーニングブレード5
3で掻き取られた現像剤圧縮ローラ52表面の液体現像剤は現像剤圧縮ローラ用受け部5
4で受けられる。
【0022】
前記種々の受け部15Y〜15K、45、54、63に受けられた余剰或いは残留液体
現像剤は、全て1つの経路に集積される。本実施形態の場合、ベルト回転方向最上流に相
当するイエロー感光体ドラム用規制ブレード14Yで掻き取られた液体現像剤以外は、全
て、他の色の液体現像剤が混入している可能性がある。そこで、余剰或いは残留液体現像
剤を1つの経路に集積し、回収ポンプ97で回収した後、フィルタ98を介してキャリア
バッファタンク96に回収される。フィルタ98は、余剰或いは残留液体現像剤からトナ
ー固形成分や紙粉を分離してキャリアだけを通過させるものであり、濾紙や静電フィルタ
などが用いられる。従って、キャリアバッファタンク96に回収されたキャリアは、再利
用可能であり、前記キャリア容器91Y〜91Kを通して、再び液体現像剤供給経路に戻
される。なお、フィルタ98には、除去したトナー固形成分や紙粉が蓄積するので、図示
しないフィルタ状態検出手段でフィルタの状態を検出し、フィルタ機能が低下した時点で
交換するようにすれば、フィルタ機能を保持することができる。
【0023】
キャリアバッファタンク96には、図示しないトナー濃度センサを設けておき、このト
ナー濃度センサで検出されたキャリア中のトナー濃度が所定値以上になった場合には、キ
ャリアバッファタンク96からのキャリアの再利用を中止するようにすることもできる。
その場合、例えばキャリアバッファタンク96からキャリアの再利用を禁止してしまう禁
止モード、ユーザにキャリアバッファタンク96の交換を促す交換モード、或いはトナー
濃度センサによって所定値以上の濃度が検出されるのはフィルタ98の機能が低下してい
ることが原因と考えられるので、ユーザにフィルタ98の交換を促すフィルタ交換モード
、等の各種モードを設定することができる。
【0024】
また、本実施形態のように、キャリアバッファタンク96の他に、キャリア収納タンク
95を着脱可能に設けることにより、装置を稼動させたままの状態で、満杯になったキャ
リアバッファタンク96を処理可能としたり、キャリアの必要量が回収量より大きい場合
にキャリア収納タンク95から必要量を補充したりすることができる。このようにするこ
とで、無駄のない効率的なキャリアの再利用が可能となると共に、キャリアバッファタン
ク96の容量を極端に大きく設定する必要が無くなり、装置の小型化が可能となる。また
、キャリア収納タンク95、キャリアバッファタンク96の何れか一方に貯蔵されたキャ
リアを優先して使用することにより、キャリアの管理を行いやすくすることも可能である
。即ち、例えばキャリアバッファタンク96に貯蔵されるキャリアを優先使用することで
、回収されたキャリアを優先使用し、キャリア収納タンク95に貯蔵された未使用のキャ
リアを温存する、といった使用形態が可能となる。
【0025】
液体現像剤の実施例として、キャリアに含まれる植物油の具体例は、アマニ油、MOひ
まわり油、菜種油、デバイダーオイル、HOLLキャノーラ、紅花油、オリーブ油、落花
生油、ゴマ油、コーン油、大豆油、綿実油、サフラワー油が挙げられる。植物油は、1種
類であっても、複数種の混合物であってもよい。
また、シリコンオイル、流動パラフィンであっても良い。
オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などの不飽和結合の割合が多い脂肪酸のトリグリ
セライドは酸化重合を起こす。したがって、不飽和結合の割合が多い脂肪酸のトリグリセ
ライドがキャリアとして含まれる液体現像剤が用いられる場合には定着手段を有する必要
がないか、或いは簡素化された定着手段を用いればよい。
【0026】
また、本実施形態で使用される液体現像剤は、顔料と共に、電荷制御剤、樹脂、分散剤
、酸化防止剤などを含有してもよい。電荷制御剤の具体例は、テトラエチルチタネート、
テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチル
チタネート、テトラ−tert−ブチルチタネート、テトラ−2−エチルヘキシルチタネ
ート、テトラオクチルチタネート、テトラメトキシチタン;チタニルアセチルアセテート
などのチタンキレート;イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルト
リデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフェ
ート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テ
トラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリル
オキシジルメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)、ビス(ジオクチルパイロフォ
スフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロ
ピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリ
ルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピル
トリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)
チタネートなどのチタネートカップリング剤である。
【0027】
樹脂の具体例は、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、スチレン・アク
リル樹脂、ロジン変性樹脂、ポリエチレン?、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン
・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリドン、エチレン・メ
タクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体である。上記樹脂から選ば
れる1種類又は2種以上の樹脂を用いることができる。
樹脂と塩基性高分子分散剤で処理された顔料、植物油、オレイン酸等が配合された混合
物を、アトライター、サンドミル、ボールミル、振動ミルなどの分散機で分散して、本実
施形態で使用される液体現像剤が得られる。液体現像剤の着色微粒子、所謂トナーの好ま
しい一次粒子径は、個数平均粒径として1μm以下である。
【0028】
撥油性の高い感光ドラムは、以下のようにして製作した。まず、ポリカーボネート樹脂
(帝人化成株式会社製TS−2020)21質量部、無金属フタロシアニン(大日本イン
キ化学工業株式会社製)2質量部、ヒドラゾン化合物(アナン株式会社製)10質量部、
トルエン180質量部及び3,5−ジメチル−3’,5’−ジターシャリーブチル−4,
4’ジフェノキノン5質量部を、ペイントコンディショナー中で10時間混合し塗布液を
得た。次いで、当該塗布液を、Φ40のアルミ素管にリングコート法で塗布して塗膜を形
成し、その後、当該塗膜を乾燥して、有機感光体ドラム(膜圧22μm)を製作した。次
いで、下記表1の試料10の含フッ素紫外線硬化性組成物をメチルセルソルブに溶解し、
固形分濃度5質量%の塗布液を調製した。この塗布液を、旭サナック株式会社製スプレー
塗装機を用いて、有機感光体ドラムの下から上に、当該ドラムを120rpmで回転させ
ながら塗布した。その後、同じ操作を再度繰り返した。次に、含フッ素紫外線硬化性組成
物が塗布された有機感光体ドラムを、円筒チューブ回転乾燥用紫外線照射装置(日本文化
精工株式会社製NPT453)を用いて120rpmで回転させながら、照射量160m
J/cm2の紫外線を20秒照射し、厚さ1μmの表面保護層で被覆された液体現像装置
用有機感光体ドラムを製作した。次いで、当該有機感光体ドラムの半減衰露光量及び半減
衰残留電位(露光量1μJ/cm2後の電位)を、以下に記載される光減衰曲線に基づい
て求めた。即ち、ドラムテスター(QEA社製PDT−2000LTM)を用い、プロセ
ススピードを206m/min、印加電圧を5.2kV、表面電位を600Vに設定し、
帯電露光を行って光減衰曲線を描いた。結果を表1に合わせて示す。表1には、前記有機
感光体ドラム上の菜種油、ヒマワリ油、サフラワー油の接触角の5900ms値も示す。
更に、表面保護増が形成されていない有機感光体ドラムの半減衰露光量及び光減衰残留電
位、表面保護層が形成されていない有機感光体ドラム上の菜種油、ヒマワリ油、サフラワ
ー油の接触角の5900ms値も測定した。ここで、前記接触角の測定は以下のように行
った。?即ち、塗膜が形成されたPETフィルムを3cm四方に切り出して測定試料とし
て用いた。測定試料上の菜種油、ヒマワリ油、サフラワー油の各接触角を、接触角測定装
置(協和界面科学(株)製DropMasterDM700)を用いて、25℃、湿度5
3%の環境下で測定した。測定時の液滴量を1μLとし、100ms値と5900ms値
を求めた。
【0029】
【表1】

【0030】
試料10のフッ素化合物内訳:後述する構造をもった化合物A−2 60質量部、ペン
タエリスリトールテトラアクリレート40質量部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェニルプロパン−1−オン4質量部、乾燥又は効果条件:2.5m/min、紫外線照射
量160mJ/cm2
【0031】
(化合物A−2の合成)
?200ml反応フラスコにトリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート(東亜合成
(株)製アロニックスM−315)21.2g(0.05モル)、トリエチルアミン1.
0g、酢酸エチル15gを加え、次いで、室温でパーフルオロヘキシルエチルメルカプタ
ン19.0g(0.05モル)を撹拌しながら滴下した(反応温度は35℃まで上昇した
)。投入後、さらに50℃で3時間撹拌し、50℃以下で減圧下、酢酸エチル、トリエチ
ルアミンを留去することで下記構造式(iii)で示されるフッ素化アルキル基含有アクリ
レート(化合物A−2)を得た。
【0032】
【化1】

【0033】
撥油性の高い中間転写ベルトは、以下のようにして製作した。まず、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体30質量部、導電性カーボンブラック10質量部及びメチルアルコール7
0質量部からなる分散液を、アルミニウムを蒸着した厚さ130μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルムのアルミニウム層上に塗布し、次いで塗布された分散液を乾燥して、
アルミニウム層上に厚さ20μmの中間導電層を形成した。その後、ノニオン系水性ウレ
タンエマルジョン(固形分62質量%)55質量部、ポリテトラフルオロエチレンエマル
ジョン(固形分60質量%)11.6質量部、導電性酸化スズ25質量部、ポリテトラフ
ルオロエチレン微粒子(最大粒子径0.3μm以下)34質量部、ポリエチレンエマルジ
ョン(固形分35質量%)5質量部及びイオン交換水20質量部からなる分散液を、前記
中間導電層上にロールコーティング法で塗工し、次いで塗膜を乾燥して、前記中間導電層
上に厚さ10μmの半導電性表面層を形成し、積層体フィルムを作製した。この積層体フ
ィルムを、長さ540mmに切断し、次いで半導電性表面層を上にして当該積層体フィル
ムの端部を合わせ、超音波溶着を行って、転写ベルトを得た。この中間転写ベルトの体積
抵抗は2.5×1010Ω・cmであった。
【0034】
次いで、試料11の含フッ素紫外線硬化性組成物をTHFに溶解した溶液を、前記中間
転写ベルトにスプレー塗布し、次いで含フッ素紫外線硬化性組成物が塗布された中間転写
ベルトを2.5m/minで回転させながら、照射量が160mJ/cm2の紫外線を2
0秒間照射し、厚さ約2μmの表面保護層を有する中間転写ベルトを得た。試料11のフ
ッ素化合物内訳は、前記化合物A−2 50質量部、トリメチロールプロパントリアクリ
レート50質量部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン4質
量部であった。
中間転写ベルトの体積抵抗は、104〜1012Ω・cm、より好ましくは106〜1011
Ω・cmである。また、中間転写ベルトは、以下の(1)〜(3)の方法によって作成さ
れる。
【0035】
(1)樹脂シームレスベルトに表面層を形成する方法
エンジニアリングプラスチックに導電材料を分散した、厚さ50〜500μmの半導電
性シームレスベルトを押出成形する。次いで、反導電性シームレスベルトの表面に、フッ
素化合物を含むコーティング液を塗布し、表面エネルギーを小さくしてトナー粒子フィル
ミングを防止するための、厚さ5〜50μmの表面層を形成する。そして、厚さ80μm
のポリエチレンテレフタレートフィルム等のテープやウレタンゴムなどのリブをベルトの
両端部に貼り付け、ベルト端部における亀裂、伸び及び蛇行の発生を防止する。エンジニ
アリングプラスチックの具体例は、ポリイミド、ポリカーボネート、エチレンテトラフル
オロエチン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンアロイである。導電材料の具体例
は、導電性カーボンブラック、導電性酸化チタン、導電性酸化スズ、導電性シリカである
。フッ素化合物を含むコーティング液の塗布方法の具体例は、浸漬コーティング法、リン
グコーティング法、スプレーコーティング法、ロールコーティング法である。
【0036】
(2)樹脂フィルムを超音波溶着してベルトを形成する方法
絶縁性フィルム上の導電層及び表面層を設け、次いで超音波溶着を行って、中間転写ベ
ルトを作製する。以下に、この方法の具体例を示す。厚さ60〜150μmのポリエチレ
ンテレフタレートなどからなる絶縁性フィルムに、アルミニウムなどの金属層を蒸着し、
金属層の上に、必要に応じてカーボンブラックなどの導電材料と樹脂からなる中間導電層
を形成し、次いで金属層又は中間導電層より高い表面抵抗を有するウレタン樹脂、フッ素
樹脂、導電材料及びフッ素化合物の微粒子を含む半導電性表面層を形成して積層体フィル
ムを作製する。この積層体フィルムを超音波溶着して中間転写ベルトを得る。半導電性表
面層形成時の乾燥温度が高くない場合は、金属層が蒸着されたポリエチレンテレフタレー
トフィルムを超音波溶着した後、半導電性表面層を形成する。
【0037】
(3)ゴムシームレスベルトに表面層を形成する方法
ゴムに前記導電材料を分散した、厚さ0.8〜2.0mmの半導電性ゴムシームレスベ
ルトを押出成形する。次いで、半導電性ゴムシームレスベルトの表面をサンドペーパー、
ポリシャーなどの研磨剤により所定の表面粗さに研磨し、中間転写ベルトを作製する。研
磨された半導電性ゴムシームレスベルトの表面に、フッ素化合物を含む前記コーティング
液を塗布し、中間転写ベルトを作製してもよい。
【0038】
別の実施例として中間転写ドラムを使用することも出来るが、前記中間転写ドラムは、
以下のようにして製作される。中間転写ドラムの体積抵抗は、104〜1012Ω・cm、
より好ましくは106〜1011Ω・cmである。まず、ゴム材料と導電材料を混練し、導
電性ゴム素材を作製する。ゴム材料の具体例は、シリコンゴム、ウレタンゴム、NBR(
ニトリルゴム)、EPDM(エチレンプロピレンゴム)、ブタジエンゴム、スチレン−ブ
タジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エピクロロヒドリンゴ
ム、フッ素ゴムである。導電材料の具体例は、カーボンブラック、導電性酸化チタン、導
電性酸化スズ、導電性シリカである。次いで、アルミニウムなどの金属の円筒に導電性ゴ
ム素材を密着させた後、研磨して、円筒上に、厚さが0.8〜6mm、体積抵抗が104
〜1010Ω・cmの導電性弾性層を形成する。その後、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、導電
材料及びフッ素化合物の微粒子を含む、厚さ15〜40μmの半導電性表面層を形成して
、体積抵抗107〜1011Ω・cmの中間転写ドラムを得る。中間転写ドラムの表面粗さ
の好ましい範囲は1μmRa以下である。また、前記導電性弾性層にフッ素樹脂製チュー
ブを被せ、次いで、加熱により当該チューブを収縮させて、中間転写ドラムを作製しても
よい。
【0039】
これらの技術の組合せにより、本実施形態では、中間転写ベルト(中間転写体)表面の
撥油性を感光体ドラム表面の撥油性より大きくする。図4、図5は、共に、感光体ドラム
及び現像ローラを代表して、イエロー用感光体ドラム11Yとイエロー用現像ローラ21
Yの接触状態を詳細に示したものである。そして、図4は、イエロー用感光体ドラム11
Yの撥油性が大きい場合、図5は、イエロー用感光体ドラム11Yの撥油性が小さい場合
を示している。図中の小さな○が、顔料を包含した樹脂体、即ちトナーである。前述した
ように、現像ローラ21Yの表面には帯電したトナーが吸着され、その表面をキャリアで
ある不揮発性溶媒が覆うように付着している。
【0040】
この現像ローラ21Yが感光体ドラム11Yに接触すると、前述した原理で、感光体ド
ラム11Yの静電潜像部にトナーが吸着される。このとき、感光体ドラム11Y表面の撥
油性が低いと、図5に示すように、当該表面にキャリアも付着する。この場合、図6に示
すように、キャリア中に分散するトナー粒径に分布があり、帯電量にも帯電量分布が生じ
ているので、この中の弱帯電トナーは感光体ドラムの非画像部に吸着されやすくなる。キ
ャリアが多い部分の中に存在するトナー個数も増えるので非画像部のかぶりに繋がってし
まう。
【0041】
一方、撥油性感光体の場合、キャリアの付着量が大きく減少するので非画像部のかぶり
も減少することとなる。しかしながら、画像部の場合はキャリア付着量が減少して画像濃
度が低下することが考えられるが、画像部にはトナーは鏡像力で付着するのでむしろキャ
リア中にはトナー密度が高い状態で存在することになり、画像部の濃度低下を起こすこと
はない。
トナーがキャリア中に浮遊するように分散するのは回避しがたいので、感光体ドラム1
1Y表面に付着するキャリアの量が多いほど、当該キャリア中に分散しているトナーの量
も多くなる。この傾向は、静電潜像部でも、非画像部でも同じであり、非画像部に付着し
ているキャリア量が多いと、非画像部の分散トナー量も多くなり、記録媒体の加熱・定着
時には、非画像部にもトナーが定着されてしまう。これが、非画像部のかぶりである。
【0042】
一方、図4に示すように、感光体ドラム11Y表面の撥油性が高いと、感光体ドラム1
1Yの表面に付着するキャリアの量が少なくなる。表面に付着するキャリアの量が少ない
と、非画像部の分散トナー量も少なくなり、記録媒体の加熱・定着時に、非画像部に定着
されるトナーが少なくなり、かぶりを抑制防止することができる。本実施形態では、中間
転写ベルト表面の撥油性を感光体ドラム表面の撥油性より大きくすることにより、中間転
写ベルト表面に付着するキャリアの量を低減し、この中間転写ベルト表面から記録媒体の
非画像部に付着する分散トナー量を低減して、非画像部のかぶりを抑制防止しようとする
ものである。また、撥油性の調整だけで、記録媒体Pの非画像部のかぶりを抑制防止する
ことができるので、例えば画像転写経路中のスクイーズローラなどの構成が不要となり、
その分だけ、装置構成が簡略化する。また、記録媒体全体に付着するキャリア量も低減す
ることができるので、キャリアを蒸発させるエネルギー、即ち加熱・定着に必要なエネル
ギーを低減することができ、省エネルギーにもつながる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施形態である湿式画像形成装置の全体構成図である。
【図2】図1の現像装置の詳細説明図である。
【図3】図1の液体現像剤経路の説明図である。
【図4】撥油性の大きい感光体ドラムと現像ローラの接触状態の詳細説明図である。
【図5】撥油性の小さい感光体ドラムと現像ローラの接触状態の詳細説明図である。
【図6】キャリア中に分散するトナー粒径分布及び帯電量分布の説明図である。
【符号の説明】
【0044】
1は排紙部、10Y〜10Kは画像形成部、11Y〜11Kは感光体ドラム(感光体、
或いは像担持体)、12Y〜12Kは帯電ローラ、13は露光装置、16Y〜16Kは潜
像イレーサ、20Y〜20Kは現像装置、21Y〜21Kは現像ローラ、30Y〜30K
は現像剤汲上げ部、31Y〜31Kは現像剤容器、32Y〜32Kは撹拌スクリュー、3
3Y〜33Kはアニロックスローラ、36Y〜36Kは汲上げローラ、40は中間転写装
置、41は中間転写ベルト(中間転写体)、42は従動ローラ、43は駆動ローラ、51
Y〜51Mは中間転写ローラ、60は二次転写部、61は二次転写ローラ、70は搬送路
、71は給紙部、80は定着出力部、81は加熱ローラ、82は加圧ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
不揮発性溶剤をキャリアとし且つ顔料を包含する複数色の樹脂体を用い、表面に静電潜
像が形成される複数の像担持体と、前記樹脂体を用いて、前記複数の像担持体表面の静電
潜像を現像する複数の現像装置と、
前記複数の現像装置によって前記複数の像担持体表面に現像された複数の前記樹脂体像を
前記像担持体表面の撥油性より大きい撥油性を有する中間転写体表面に転写する中間転写
装置と、
前記中間転写装置の中間転写体に転写されている前記樹脂体像を搬送路上の記録媒体に転
写して出力する出力装置と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−152259(P2010−152259A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−332957(P2008−332957)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】