説明

画像形成装置

【課題】転写紙と画像形成装置筐体に損傷を与えることなく、転写紙から未定着トナーを除去することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】転写材を搬送する搬送手段を備えた搬送経路と、像担持体及び転写手段を含み該像担持体に形成したトナー像を該転写手段により転写材上に転写する画像形成手段と、上記各構成要素を収容する筐体と、搬送経路の少なくとも一部を露出させるために筐体に設けた開口部と、該開口部を開閉する外装カバーと、を備えた画像形成装置であって、開口部は、画像形成手段よりも搬送方向上流側に位置しており、外装カバーが開放位置にあるときに搬送手段上の転写材の画像形成面と接触可能な位置にあり、該外装カバーが閉止位置にある時に搬送手段上の転写材から離間した位置に移動する未定着トナー除去部材と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置に関し、特に転写紙のジャム処理時に未定着画像の処理を行う画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置においては、像担持体に形成したトナー画像を転写手段にて転写紙に転写した後、定着手段にて転写紙上の未定着トナー画像を定着するのが一般的である。
転写手段通過後、かつ定着手段通過前の転写紙がジャムを起こした場合、転写紙上には未定着トナー画像が存在するので、その転写紙のジャム処理をしようとすると、トナーが周辺部品やオペレータの手や衣服を汚損するという問題がある。
この問題を解決すべく、特許文献1には、転写装置、搬送部及び定着器を手動により駆動することができる回転ノブが設けられた画像形成装置が記載されている。回転ノブを回すことにより、ジャムを起こした転写紙を搬送方向下流側へ搬送するとともに、定着器の余熱で未定着トナーを定着させてから、転写紙を処理できるようにしている。
また、特許文献2には、二次転写部の下流側かつ定着部の上流側に、転写紙上の未定着トナー像を回収する未定着回収ローラを配置した画像形成装置が記載されている。転写紙がジャムを起こした場合には、転写紙を自動的に搬送方向上流側へ搬送すると共に、二次転写部を構成する二次転写ローラと未定着回収ローラとに逆転写電界を発生させて、転写紙上の未定着トナーを回収している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、定着器の余熱では、未定着トナーを完全に定着させることができず、定着が不十分なトナーが定着ローラやガイドなどに付着して新たなジャムの原因になるという問題がある。
また、特許文献2に記載の発明では、転写紙の排出を自動で行うため、転写紙の詰まり方によっては、転写紙を上流側へ搬送する際に、転写紙又は画像形成装置本体に損傷を与える可能性があるという問題がある。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、転写紙と画像形成装置に損傷を与えることなく、転写紙から未定着トナーを除去することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、転写材を搬送する搬送手段を備えた搬送経路と、像担持体及び転写手段を含み該像担持体に形成したトナー像を該転写手段により転写材上に転写する画像形成手段と、上記各構成要素を収容する筐体と、前記搬送経路の少なくとも一部を露出させるために前記筐体に設けた開口部と、該開口部を開閉する外装カバーと、を備えた画像形成装置であって、前記開口部は、前記画像形成手段よりも搬送方向上流側に位置しており、前記外装カバーが開放位置にあるときに前記搬送手段上の転写材の画像形成面と接触可能な位置にあり、該外装カバーが閉止位置にある時に前記搬送手段上の転写材から離間した位置に移動する未定着トナー除去部材を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記外装カバーの開閉動作に連動して作動することにより前記未定着トナー除去部材を動作させる駆動機構を備え、前記駆動機構は、前記外装カバーに設けられて該外装カバーの開閉動作により進退する作動部材と、該作動部材の進退に伴って進退し前記除去部材を支持した被作動部材と、を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記外装カバーが閉止位置にあるときに、前記未定着トナー除去部材と前記搬送経路とを隔離する仕切部材を備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記未定着トナー除去部材がトナー除去ブレードであり、前記転写材が搬送方向下流側から上流側に向かう方向と、前記トナー除去ブレードとの成す内角が鋭角であることを特徴とする。
【0005】
請求項5に記載の発明は、前記外装カバーの開閉動作に連動して作動することにより前記未定着トナー除去部材を動作させる駆動機構を備え、前記駆動機構は、前記外装カバーに設けられて該外装カバーの開閉動作により進退する作動部材を備え、該作動部材によって前記除去部材を支持したことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、前記未定着トナー除去部材が回転自在に軸支された未定着トナー除去ローラであることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、前記未定着トナー除去ローラの回転を、前記転写紙を搬送方向上流側に送る方向に制限する逆転防止部材を備えたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、前記未定着トナー除去部材と、前記未定着トナー除去部材が除去した未定着トナーを堆積させる堆積部を備えたガイド部材とを、前記搬送経路を介して対向配置したことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、前記未定着トナー除去部材の幅を、前記画像形成手段の形成する画像の最大幅よりも大きくしたこと特徴とする。
請求項10に記載の発明は、前記未定着トナー除去部材が弾性部材からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、外装カバーが開放位置にあるときに、画像形成手段よりも搬送手段上流側において転写材の画像形成面と接触可能な位置にある未定着トナー除去部材を備えたので、ジャム処理時に外装カバーを開放したときに未定着トナー除去部材が転写材の画像形成面と接触して、転写材の未定着トナーを除去することができる。従って、未定着トナーに触れることにより被るユーザーの不利益を最小限に押さえることができる。また、未定着トナー除去部材は、外装カバーが閉止位置にある時に搬送手段上の転写材から離間した位置に移動するので、通常の出力時には形成画像に影響を及ぼすことがない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る画像形成装置の外観を示した斜視図である。
【図2】第一の実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示した概略断面図である。
【図3】第一の実施形態に係る駆動機構の概略を示した斜視図である。
【図4】外装カバーの閉止状態における駆動機構部分の要部断面図である。
【図5】外装カバーの開放状態における駆動機構部分の要部断面図である。
【図6】外装カバーの閉止状態における画像形成装置の要部断面図である。
【図7】外装カバーの開放状態における画像形成装置の要部断面図である。
【図8】外装カバーの開放状態における画像形成装置の要部断面図である。
【図9】第一の実施形態に係る他の態様の画像形成装置の内部構造を示した概略断面図である。
【図10】図9の要部拡大図である。
【図11】第二の実施形態に係る駆動機構の概略を示した斜視図である。
【図12】外装カバーの閉止状態における画像形成装置の要部断面図である。
【図13】外装カバーの開放状態における画像形成装置の要部断面図である。
【図14】第二の実施形態に係る他の態様の画像形成装置の内部構造を示した概略断面図である。
【図15】第二の実施形態に係る他の態様の画像形成装置の内部構造を示した概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〔第一の実施形態〕
以下、本発明の第一の実施形態について説明する。本実施形態における画像形成装置は、転写紙から未定着トナーを除去する未定着トナー除去部材を画像形成部よりも転写紙の搬送方向上流側に配置すると共に、該未定着トナー除去部材をブレード状の部材から構成した点に特徴がある。図1は、本発明の第一の実施形態に係る画像形成装置の外観を示した斜視図である。図2は、画像形成装置の内部構造を示した概略断面図である。
画像形成装置1は、筐体10の内部に、転写紙P(転写材)を供給する給紙手段12と、給紙手段12から送出されてきた転写紙Pを搬送する搬送手段20と、搬送手段20により搬送された転写紙Pの表面にトナー像を形成(転写、定着)する画像形成手段26と、画像形成手段26によりトナー像が形成された転写紙Pを排出する排紙手段42と、を備える。排紙手段42により排出された転写紙Pは排紙トレイ48に載置される。
給紙手段12は、多数の転写紙Pを収納する給紙トレイ14と、給紙トレイ14から転写紙Pを一枚ずつ分離して給送する給紙コロ16及び分離パッド18と、を備える。
【0009】
搬送手段20は、給紙手段12から画像形成手段26に向けて転写紙Pを搬送する手段であり、給紙手段12により分離給送された転写紙Pを一時停留させた後、画像形成手段26に向けて給送するレジストローラ対22を備える。搬送手段20は、複数の搬送ガイドとともに搬送経路24を構成する。
画像形成手段26は、複数のローラに張架されて回転駆動する転写ベルト28と、転写紙Pに電荷を付与することにより転写紙Pを転写ベルトに静電吸着させる吸着ローラ30と、トナー像を担持する感光体34と、感光体34に静電潜像を書き込む光書き込みユニット36と、感光体34上の静電潜像をトナー像化する現像装置38と、感光体34から転写された転写紙P上の未定着トナー像を加熱定着する定着ローラ対40と、を備える。転写紙Pは、転写ベルト28と吸着ローラ30とが形成するニップ部32を通過して、転写ベルト28と感光体34とにより搬送され、各色の感光体34から順次トナー像を転写される。
排紙手段42は、トナー像が定着された転写紙Pを下流側へと搬送する搬送ローラ対44と、転写紙Pを画像形成装置1から排出する排紙ローラ対46と、を備える。
【0010】
筐体10の側面には、搬送経路24の少なくとも一部を露出させるための開口部50と、開口部50を開閉するとともに筐体10の外装の一部を構成する外装カバー60と、を備える。開口部50は、画像形成手段26よりも搬送方向上流側の搬送経路24の一部分を露出させる。図2においては、給紙コロ16とレジストローラ対22との間の搬送経路A部分が開口部50によって露出する。
外装カバー60は回動支点62周りに回動自在となるように筐体10に軸支されている。画像形成装置1がジャムによって停止したときに、転写紙Pの後端が搬送経路A内にある場合には、外装カバー60を開けて転写紙Pを搬送方向と逆方向に引き抜くことにより、ジャムを起こした転写紙Pを取り除くことができる。
【0011】
画像形成装置1は、転写紙Pを搬送方向と逆方向に引き抜く際に転写紙Pから未定着トナー像を除去するヘラ状のトナー除去ブレード100(未定着トナー除去部材)を有している。トナー除去ブレード100は、外装カバー60の開閉に伴って進退移動する。
トナー除去ブレード100を進退移動させる駆動機構について図3乃至5に基づいて説明する。図3は、駆動機構の概略を示した斜視図である。図4は、外装カバーの閉止状態における画像形成装置の要部断面図である。図5は、外装カバーの開放状態における画像形成装置の要部断面図である。
駆動機構70は、外装カバー60に設けられて外装カバー60の開閉動作により移動する作動部材72と、作動部材72の移動にともなって進退移動する被作動部材80と、から構成される(図5)。
作動部材72は、外装カバー60から筐体10内部側へと突出したアーム74と、アーム74の先端に形成されたギヤ部76と、を備える。
【0012】
被作動部材80は、前後方向に所定の間隔を隔てて対向配置され且つ筐体10に一体的に固定された一対の側面板82と、各側面板82によって回動自在に軸支されてギヤ部76と噛合して回動するピニオンギヤ84と、各側面板82に設けられてトナー除去ブレード100を案内する案内孔86と、を備える。案内孔86は、トナー除去ブレード100の移動方向に沿って設けられた長孔である。
また、被作動部材80は、進行方向先端部においてトナー除去ブレード100を固定的に支持するベース部材88と、ベース部材88の側端縁から突出して案内孔86に挿通されるボス90、91と、ボス91を介して取り付けられてピニオンギヤ84と噛合するラックギヤ92と、を備える。要するにボス部90、91を案内孔86に遊嵌することによってベース部材88は案内孔に沿って進退する。ベース部材88は、一端部をボス91に掛止された引っ張りスプリング94(付勢部材)によって、常時、進行方向(図中左斜め下方向)へと付勢されている。引っ張りスプリング94の他端部は、筐体10に掛止されている。画像形成手段より下流側の搬送経路にある転写紙Pの表面に対して、搬送方向上流側から下流側へと向かう方向に斜めに当接するように付勢されている。本実施形態においては、画像形成手段26と、画像形成手段26から一番目の搬送手段であるレジストローラ対22との間にある転写紙Pの表面に当接するように付勢されている(図7参照)。
【0013】
トナー除去ブレード100は、転写紙Pと隙間なく当接して転写紙Pを破損させない程度の弾性を有した弾性部材からなる。具体的には、例えば厚さ0.2mmのPET樹脂(ポリエチレンテレフタレート樹脂)からなるシートを使用し、可能な限り転写紙Pとトナー除去ブレード100先端との隙間が少なく接触できる構成としている。トナー除去ブレード100をPETシートから構成することにより、コストを安く抑えることができる。また、トナー除去ブレード100は、弾性を有する他の材料、例えば、ゴムやウレタン等の材料を使用してもよい。
また、ベース部材88は、トナー除去ブレード100を支持するに十分な剛性を有している。トナー除去ブレード100の幅(長さ、図中奥行き方向)は、画像形成装置1による転写紙Pへの最大画像幅よりも大きくする。例えば、画像形成装置1の最大画像幅が305mmである場合、トナー除去ブレード100の幅は310mmのように設定する。
【0014】
次に、外装カバー60の開閉動作とベース部材88の連動動作について説明する。
上述の通り、ピニオンギヤ84はギヤ部76と噛み合うとともに、ラックギヤ92とも噛み合っている。
図4に示すように、外装カバー60が閉止状態から回動支点62周りに図中矢印B方向へ回転すると、ピニオンギヤ84は、図中矢印C方向へと回転し、ラックギヤ92は、ベース部材88を図中矢印D方向、即ち図中斜め左下方向に押し下げる。トナー除去ブレード100は、転写ベルト28と吸着ローラ30とが構成するニップ部32と、ニップ部32の直前に位置する搬送手段20であるレジストローラ対22が構成するニップ部22aとの間に搬送方向下流側から斜めに進行して、転写紙Pの表面に当接する。この際、トナー除去ブレード100は弾性変形するので転写紙Pを破損させることはない。また、外装カバー60が大きく開いて、ギヤ部76とピニオンギヤ84の噛合状態が解除されると(図5参照)、ピニオンギヤ84には作動部材72からの力が働かなくなるので、トナー除去ブレード100は引っ張りスプリング94の付勢力により転写紙P表面に押し付けられ、転写紙Pの剛直度や、吸着ローラ30の搬送力などによる力と釣り合ったところで停止する。
【0015】
本実施形態において、トナー除去ブレード100と転写紙Pの接触力は、引っ張りスプリング94の付勢力により決定される。本実施形態では、閉止された外装カバー60を開放する時のベース部材88の最大移動量を20mm、トナー除去ブレード100と転写紙Pの接触力を2N程度とした。接触力については0.5N〜5N程度が望ましい。
外装カバー60を閉止方向に移動させると、再びギヤ部76とピニオンギヤ84が噛合して、ギヤ部76がピニオンギヤ84を矢印Cとは反対の方向に回転させるので、トナー除去ブレード100が図4に示す退避位置へと移動し、転写紙Pから離間する。
【0016】
転写紙Pと、本実施形態における画像形成装置のジャム処理について図6乃至8に基づいて説明する。図6は、外装カバーの閉止状態における画像形成装置の要部断面図である。図7、図8は、外装カバーの開放状態における画像形成装置の要部断面図である。
図6に示す、退避位置におけるトナー除去ブレード100の直下には、トナー除去ブレード100と転写紙Pとを隔離するための仕切部材110が配置されている。仕切部材110は、搬送される転写紙Pに対して斜めに取り付けられており、仕切部材110の下面は転写紙Pを表面側から案内する第一搬送ガイド112となっている。一方、仕切部材110の上面には、トナー除去ブレード100から落下したトナーを堆積させるトナー受け114と、トナー受け114からトナーが転写紙P上に落下することを防止するためのリブ116が形成されている。トナー除去ブレード100に付着したトナーが画像形成装置1の振動などによって落下しても、トナー受け114上に堆積し、また堆積したトナーが滑り落ちても、リブ116によって受け止められ、転写紙Pを汚すことがない。
【0017】
仕切部材110の下流側には、第二搬送ガイド118が配置されている。
仕切部材110と第二搬送ガイド118の下方には、ガイド部材120が配置されている。ガイド部材120の上面は、搬送方向上流側から順に、搬送中の転写紙Pを裏面側から案内する第三搬送ガイド122と、トナー除去ブレード100に押圧された転写紙Pを支える押圧斜面124と、トナー除去ブレード100により掻き取られたトナーを堆積する堆積部126とを備える。押圧斜面124と堆積部126は、第三搬送ガイド122の最も下流側となる部分から陥没するように構成された凹部128内に形成されている。凹部128の深さは、搬送される転写紙Pが接触しないように設定する。
なお、第一搬送ガイド112と第二搬送ガイド118と第三搬送ガイド122は、搬送手段20とともに搬送経路24を構成する。
転写紙Pのジャム処理と、未定着トナー像の除去処理について説明する。
図6に示す転写紙Pは、ニップ部22aとニップ部32とにより挟持された状態、すなわち先端部がニップ部32の下流側にある状態でジャムを起こしている。外装カバー60を開放することにより、転写紙Pを後端から装置外部へと引き抜くことが可能である。
【0018】
図7においてトナー除去ブレード100は、外装カバー60の開放動作に伴って、転写紙Pと接触する位置へと移動している。転写紙Pは、ニップ部22aとニップ部32とにより挟持されているので、転写紙Pには若干の張力が発生しており、トナー除去ブレード100が転写紙Pに当接しても、転写紙Pは完全に腰が折れてたるんでしまう状態ではない。図7は、引っ張りスプリング94(不図示)によるトナー除去ブレード100の転写紙Pに対する押圧力と、転写紙Pの張力とが釣り合った状態を示している。この状態の転写紙Pは、トナー除去ブレード100によって押圧されて、多少たわんでいる。
ここで、転写紙Pが搬送方向下流側から上流側に向かう方向と、トナー除去ブレード100との成す内角α(図6参照)について説明する。角αが90度よりも大きいと、転写紙P上の未定着トナーがトナー除去ブレード100からすり抜けやすくなる。従って、未定着トナーを掻き取る性能を大きくするために、角αは90度よりも小さい角度とすることが望ましい。逆に角αが0度であると、トナー除去ブレード100の先端と転写紙Pとが確実に接触しない場合があるので、トナー除去ブレード100の先端を確実に転写紙Pの表面に接触させるために、角αは最低でも10度程度とする必要がある。本実施形態は、角αを45度とした例である。
【0019】
図8は、図7の状態から転写紙Pを後端側から引き抜いて、転写紙Pの先端部がニップ部32から抜けた状態を示している。転写紙Pの先端部がニップ部32から抜けると、転写紙Pには上述の張力が働かないので、転写紙Pとトナー除去ブレード100との十分な接触力が得られない。そこで、トナー除去ブレード100と押圧斜面124との間で転写紙Pを挟むような構成として、トナー除去ブレード100と転写紙Pとの接触力を確保している。
トナー除去ブレード100と押圧斜面124とが、転写紙Pの搬送方向下流側に形成する内角βは、角αと同様に、10度〜90度の範囲内で設定するのがよい。本実施形態においては、凹部128の深さと、図6から図7の状態に移行するときのトナー除去ブレード100の移動量や、トナー除去ブレード100が押圧斜面124に当接する時の衝撃等を考慮して、角βを20度と設定した。
本実施形態に係る画像形成装置1は、感光体34が担持するトナー像を転写紙Pに直接転写する方式の画像形成装置であるが、中間転写ベルトを用いる方式の画像形成装置にも適用可能である。
また、本実施形態のようにトナー除去ブレード100と転写紙Pとが当接する部分における搬送経路が水平な画像形成装置だけではなく、搬送経路が垂直な画像形成装置にも適用可能である。以下、簡単に説明する。
【0020】
図9は、本実施形態に係る他の態様の画像形成装置の内部構造を示した概略断面図である。図10は、図9の要部拡大図である。上述の実施形態と同一の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。図示するように、画像形成装置2は、垂直な搬送経路130を有し、転写紙Pは下方から上方に搬送される。
画像形成装置2においては、外装カバー60の開閉動作に連動してトナー除去ブレード100が転写紙Pと当接する方向へと移動するように、ピニオンギヤ84とギヤ部132との間にアイドルギヤ134を配置している。
なお、トナー除去ブレード100が転写紙Pから掻き取った未定着トナーは、不図示のトナー除去ブレード100上の堆積部に堆積する。また、転写紙P後端からこぼれ落ちたトナーは、ガイド部材136の堆積部138上に堆積するので、未定着トナーによる搬送経路内の汚れを最小限に止めることができる。
また、本実施形態においては、外装カバーが回動支点周りに回動することにより開閉する方式の画像形成装置について説明してきたが、本発明は、外装カバーがスライドすることにより開閉する方式の画像形成装置にも適用可能である。
【0021】
以上のように本発明によれば、画像形成手段の上流で、外装カバーが開放位置にあるときに搬送経路内にある転写紙の画像形成面と接触可能な位置にあり、外装カバーが閉止位置にある時に搬送手段上の転写材から離間した位置に移動するトナー除去ブレード備えたので、外装カバーを閉じた状態では転写紙には接触せず、ジャム処理時にカバーを開けた時には転写紙に所定の付勢力で接触する構成にすることにより、カバーを開けてジャムした転写紙を引き抜くときに、転写紙上の未定着トナーをトナー除去ブレードにより掻き取ることができる。そのため、ジャムを起こした転写紙を画像形成装置外に取り出すときに、転写紙に付着した未定着トナーを除去することができ、ユーザーのトナー汚れによる被害を最小限にとどめることができる。また、トナー除去部材は外装カバーが閉止位置にある時には転写紙に接触しない退避位置にあるので、出力される画像に影響を及ぼすことはない。
【0022】
また、画像形成手段の上流側で最下流にある搬送手段と、画像形成手段との間にトナー除去ブレードを配置することで、未定着トナーによる搬送経路内の汚れを最小限に止めることができる。
また、トナー除去ブレードと搬送経路との間に仕切り部材を配置したので、トナー除去ブレードが転写紙から掻き取ったトナーが、装置の振動により転写紙に落下することを防止することができる。
また、トナー除去ブレードが転写紙から掻き取ったトナーを、ガイド部材の凹部に形成した堆積部に堆積させるので、ガイド面等、通常転写紙に接触する部分が汚れることを防止する効果がある。
また、トナー除去ブレードの幅を、画像形成装置が形成可能な最大画像幅よりも広くしたので、転写紙全体のトナーを掻き取ることができる。
また、トナー除去ブレードを弾性体から構成して、転写紙の変形に合わせて変形するようにしたので、転写紙との接触面積を確保することができる。
また、トナー除去ブレードを薄い樹脂シートとすることで、転写紙の変形に対する追従性も良く、かつコストを安く構成することができる。
【0023】
また、引っ張りスプリング等の付勢部材を用いて、適切な接触力を得られる構成にすることにより、より多くのトナーを掻き取る性能が得られる。また、転写紙の種類や転写紙の先端部の位置によりトナー除去ブレードの位置も変化するが、その場合でも接触力の変動を少なく設定できる。
また、トナー除去ブレードと転写紙の接触角度が、ジャム処理時に転写紙を引っ張る方向に対して鈍角であると、転写紙上の未定着トナーは弾性部材をすり抜けやすい、よって鋭角にすることで、掻き取り性能を向上させることができる。また、確実にトナー除去ブレードの先端を転写紙に接触させるためには、トナー除去ブレードと転写紙の接触角度が少なくとも10°以上必要である。
また、転写紙を引き出していくと、転写紙の後端は吸着ローラから抜ける。すると転写紙には張力が働かなくなるので、ガイド部材の凹部に垂れ下がってしまう。本実施形態においては、ガイド部材に押圧斜面を備えたので、トナー除去ブレードと転写紙の接触力および接触角度を適切に保ち、トナー掻き取り性能を維持することができる。
また、開閉可能な外装カバーとトナー除去ブレードとを各種のギヤを介して連結することにより、省スペースで安価な構成とすることができる。
【0024】
〔第二の実施形態〕
本発明の第二の実施形態について図11乃至13に基づいて説明する。本実施形態は、未定着トナー除去部材をローラ状の部材から構成した点に特徴がある。図11は、本実施形態に係る駆動機構の概略を示した斜視図である。図12は、外装カバーの閉止状態における画像形成装置の要部断面図である。図13は、外装カバーの開放状態における画像形成装置の要部断面図である。第一の実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態の画像形成装置3は、転写紙Pから未定着トナー像を除去するトナー除去ローラ158(未定着トナー除去部材)を備えている。トナー除去ローラ158は、第一の実施形態と同様に、外装カバー60の開閉動作に連動して作動する駆動機構150により移動する。作動部材72については、第一の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
本実施形態における被作動部材152は、筐体10に回動自在に軸支されてギヤ部76と噛合するピニオンギヤ154と、ピニオンギヤ154に固定された保持部材156と、保持部材156に回転自在に軸支されて転写紙Pから未定着トナーを除去するトナー除去ローラ158と、筐体10に回動自在に軸支されてトナー除去ローラ158と共に転写紙Pをニップする圧接ローラ160と、トナー除去ローラ158を圧接ローラ160側に付勢する引っ張りスプリング162(付勢部材)と、を備える。保持部材156は、トナー除去ローラ158が転写紙Pから掻き取った未定着トナーをトナー除去ローラ158から掻き取るクリーニングブレード161と、クリーニングブレード161が掻き取ったトナーを収容するトナー収容部164と、を備える。
また、保持部材156には、引っ張りスプリング162の一端部が掛止されており、引っ張りスプリング156の他端部は筐体10の適所に掛止されている。トナー除去ローラ158は引っ張りスプリング156によって圧接ローラ160側に付勢されている。
【0025】
トナー除去ローラ158は、金属性の芯金の外側に発泡スポンジ層を形成し、発泡スポンジ層の表面をゴムにてコーティングしたローラであり、弾性を持たせた構造となっている。スポンジ層及びゴムコーティング層の軸方向長は、画像形成装置3が転写紙Pへ形成可能な最大画像幅よりも長く設定され、転写紙P上の未定着トナーを確実に掻き取るようになっている。
トナー除去ローラ158の支軸の少なくとも一方の端部には、ワンウェイクラッチ158a(逆転防止部材)が取り付けられ、トナー除去ローラ158の回転方向を図中矢印E方向に制限している。該端部はワンウェイクラッチ158aを介して保持部材156に軸支されている。ワンウェイクラッチ158aは、転写紙Pをその後端部から搬送方向上流側に引き出し可能な方向にのみ回転可能である。また、他方の端部は直接保持部材156に軸支されている。保持部材156は、トナー除去ローラ158の支軸と滑らかに摺動するように、例えば樹脂から形成する。
クリーニングブレード161は、トナー除去ローラ158に当接している。クリーニングブレード161は、例えば、厚さ0.1mmの樹脂製のシート材から構成して弾性を持たせ、トナー除去ローラ158に対して1mm程度撓んだ状態で当接させる。
上述の通り、保持部材156は、ピニオンギヤ154に固定されているので、ピニオンギヤ154の支軸を中心として、ピニオンギヤ154と共に回動する。
【0026】
図12に示すように、外装カバー60を閉止した状態においては、ギヤ部76とピニオンギヤ154との噛み合いにより、引っ張りスプリング162(不図示)の付勢力に対抗して、保持部材156は、圧接ローラ160から離間した退避位置にある。このとき、搬送中の転写紙Pにトナー除去ローラ158が接触することはない。
図中矢印B方向へと外装カバー60を回転させると、ギヤ部76が外装カバー60の移動に伴って移動し、ギヤ部76と噛み合うピニオンギヤ154が図中矢印F方向へと回転して、保持部材156が圧接ローラ160側へと移動する。
そして、図13に示すように、外装カバー60を開放した状態においては、ギヤ部76とピニオンギヤ154の噛み合いが解除されて、ピニオンギヤ154が自由に回動可能となり、トナー除去ローラ158が引っ張りスプリング162(不図示)の付勢力により搬送経路を挟んで対向する圧接ローラ160に所定の圧力にて圧接する。ここで、所定の圧力とは、およそ30N以下の力であり、本実施形態では、10Nの加圧力で接触するように設定した。
圧接ローラ160の軸方向長もトナー除去ローラ158と同様に、画像形成装置3が転写紙Pへ形成可能な最大画像幅よりも長く設定されている。
【0027】
転写紙Pの先端部がトナー除去ローラ158と、圧接ローラ160とが形成するニップ部よりも搬送方向下流側にあるとき、転写紙Pをその後端部から搬送方向とは逆の方向に引き抜くと、転写紙P上の未定着トナーがトナー除去ローラ158の表面に移動して、転写紙P上の未定着トナーを除去できる。又、上述の通りトナー除去ローラ158の表面に弾性があるため、転写紙Pを介して圧接ローラ160と当接したトナー除去ローラ158が変形してつぶれる。転写紙Pとの接触面積を広くできるので、トナー除去ローラ158と転写紙Pとの摩擦力を大きくすることができる。転写紙Pを引き出すときに転写紙Pから受ける回転トルクは、転写紙Pが当接しない状態におけるトナー除去ローラ158の回転トルクよりも大きく、転写紙Pを引き出すことで、トナー除去ローラ158が回転する。
トナー除去ローラ158表面に付着した未定着トナーは、トナー除去ローラ158の回転に伴いトナー除去ローラ158に当接するクリーニングブレード161により掻き取られて、トナー収容部164に収容される。圧接ローラ160自体の重量が軽いため、トナー除去ローラ158との間に転写紙Pがあるときに転写紙Pを引き出すと、圧接ローラ160は回転する。また、圧接ローラ160の搬送方向下流側には、転写紙Pを案内する搬送ガイド板166が配置されている。搬送ガイド板166上には堆積部168を設けてあるので、転写紙Pを引き出した場合に転写紙Pの後端側にて飛散した未定着トナーは、堆積部168に堆積する。堆積部168は搬送経路から十分に離れているため、通常搬送される転写紙Pには影響を与えない。
本実施形態においては、転写紙Pを介してトナー除去ローラ158に圧接する部材を回動自在なローラ状の部材(圧接ローラ160)としたが、圧接ローラ160の代わりに第一の実施形態に示したガイド部材120を配置してもよい。
【0028】
図14は、本実施形態における他の態様の画像形成装置の要部を示した概略断面図である。ガイド部材120の構成は第一の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。ガイド部材120は回転しないので、圧接ローラ160を配置する場合に比べて、転写紙Pを引き抜くときに大きな力を必要とするが、圧接ローラ160に比べて安価に作成できるという利点がある。
また、本実施形態は、感光体34が担持するトナー像を転写紙Pに直接転写する方式の画像形成装置3に適用した例であるが、中間転写ベルトを用いる方式の画像形成装置にも同様に適用可能である。
また、本実施形態のようにトナー除去ローラ158と転写紙Pとが当接する部分における搬送経路が水平な画像形成装置だけではなく、搬送経路が垂直な画像形成装置にも適用可能である。また、外装カバー60が回動支点62周りに回動することにより開閉する方式の画像形成装置だけではなく、外装カバー60がスライドするタイプの画像形成装置にも適用可能である。
【0029】
図15は、本実施形態における他の態様の画像形成装置の内部構造を示した概略断面図である。
画像形成装置4のように、垂直な搬送経路130の途中にトナー除去ローラ158を配置する場合には、トナー収容部164やトナー堆積部138の形状を適宜変更する。また、保持部材156の移動方向と外装カバー60の開閉方向によっては、アイドルギヤ134が必要になる場合がある。
また、画像形成装置4においては、外装カバー60が水平方向にスライドすることにより、搬送経路130の一部が露出する。外装カバー60のアーム74に設けられたギヤ部132は、外装カバー60の移動方向に合わせた直線的な形状である。このように、トナー除去ローラを作動させるギヤ部の形状を、外装カバーの開閉に伴う移動方向、すなわちギヤ部の描く軌跡に合わせた形状とすることで、様々な開閉方法の外装カバーに適用できる。
【0030】
以上のように、本実施形態によれば、トナー除去部材をローラ状の部材から構成したので、転写紙を引き出し動作に合わせてトナー除去ローラが回転するため、転写紙を引き出す時の回転トルクが小さいので、小さな力で未定着トナーを除去しつつ転写紙を引き出すことができる。また、表面が弾性部材で構成されるローラを、未定着トナーが付着した転写紙に所定の圧力で圧接させることで、転写紙との接触面積を大きくとることができ、転写紙上の未定着トナーを効率よく除去できる。
また、トナー除去ローラ表面のトナーを除去するクリーニングブレードを備えたので、未定着トナーの除去が連続して効率よく行われる。また、クリーニングブレードを、弾性を有する樹脂シート材から構成したので、効率よくクリーニングができる上、簡単な構成でかつ安価である。また、クリーニングブレードが除去したトナーを収容する収容部を備えたので、トナー除去ローラから除去した未定着トナーが画像形成装置内部にて飛散しない。
また、トナー除去ローラが転写紙を引き出す方向とは逆方向に回転しないように制限する逆転防止部材を備えたので、トナー除去ローラ表面に付着した未定着トナーが転写紙に再付着することがない。従って、転写紙から除去した未定着トナーが機内へ飛散することを防止することができる。
【符号の説明】
【0031】
1、2、3、4…画像形成装置、10…筐体、12…給紙手段、14…給紙トレイ、16…給紙コロ、18…分離パッド、20…搬送手段、22…レジストローラ対、22a…ニップ部、24…搬送経路、26…画像形成手段、28…転写ベルト、30…吸着ローラ、32…ニップ部、34…感光体、36…光書き込みユニット、38…現像装置、40…定着ローラ対、42…排紙手段、44…搬送ローラ対、46…排紙ローラ対、48…排紙トレイ、50…開口部、60…外装カバー、62…回動支点、70…駆動機構、72…作動部材、74…アーム、76…ギヤ部、80…被作動部材、82…側面板、84…ピニオンギヤ、86…案内孔、88…ベース部材、90、91…ボス、92…ラックギヤ、94…スプリング、100…トナー除去ブレード、110…仕切部材、112…第一搬送ガイド、116…リブ、118…第二搬送ガイド、120…ガイド部材、122…第三搬送ガイド、124…押圧斜面、126…堆積部、128…凹部、150…駆動機構、152…被作動部材、154…ピニオンギヤ、156…スプリング、156…直接保持部材、156…保持部材、158…トナー除去ローラ、158a…ワンウェイクラッチ、160…圧接ローラ、161…クリーニングブレード、162…引っ張りスプリング、164…トナー収容部、166…搬送ガイド板、168…堆積部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0032】
【特許文献1】特開平06−186810号公報
【特許文献2】特開2008−268453公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
転写材を搬送する搬送手段を備えた搬送経路と、像担持体及び転写手段を含み該像担持体に形成したトナー像を該転写手段により転写材上に転写する画像形成手段と、上記各構成要素を収容する筐体と、前記搬送経路の少なくとも一部を露出させるために前記筐体に設けた開口部と、該開口部を開閉する外装カバーと、を備えた画像形成装置であって、
前記開口部は、前記画像形成手段よりも搬送方向上流側に位置しており、
前記外装カバーが開放位置にあるときに前記搬送手段上の転写材の画像形成面と接触可能な位置にあり、該外装カバーが閉止位置にある時に前記搬送手段上の転写材から離間した位置に移動する未定着トナー除去部材を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記外装カバーの開閉動作に連動して作動することにより前記未定着トナー除去部材を動作させる駆動機構を備え、
前記駆動機構は、前記外装カバーに設けられて該外装カバーの開閉動作により進退する作動部材と、該作動部材の進退に伴って進退し前記除去部材を支持した被作動部材と、を備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記外装カバーが閉止位置にあるときに、前記未定着トナー除去部材と前記搬送経路とを隔離する仕切部材を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記未定着トナー除去部材がトナー除去ブレードであり、前記転写材が搬送方向下流側から上流側に向かう方向と、前記トナー除去ブレードとの成す内角が鋭角であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記外装カバーの開閉動作に連動して作動することにより前記未定着トナー除去部材を動作させる駆動機構を備え、
前記駆動機構は、前記外装カバーに設けられて該外装カバーの開閉動作により進退する作動部材を備え、該作動部材によって前記除去部材を支持したことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記未定着トナー除去部材が回転自在に軸支された未定着トナー除去ローラであることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記未定着トナー除去ローラの回転を、前記転写紙を搬送方向上流側に送る方向に制限する逆転防止部材を備えたことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記未定着トナー除去部材と、前記未定着トナー除去部材が除去した未定着トナーを堆積させる堆積部を備えたガイド部材とを、前記搬送経路を介して対向配置したことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記未定着トナー除去部材の幅を、前記画像形成手段の形成する画像の最大幅よりも大きくしたこと特徴とする請求項1乃至8の何れか一項記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記未定着トナー除去部材が弾性部材からなることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−210803(P2010−210803A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−55293(P2009−55293)
【出願日】平成21年3月9日(2009.3.9)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】