説明

画像形成装置

【課題】ベルトの厚さや劣化状態を容易に知ることができるようにし、ベルト振動条件を安定化し画像品質を環境変動や経時においても良好に保つ。
【解決手段】トナー像を保持し一部に弾性層を有する中間転写体31と、二次転写ローラ36と、二次転写ニップ内で中間転写体31の裏面に接触して超音波振動を付与する超音波振動子4と、超音波振動子4に駆動電力として交流バイアスを供給する駆動電源104と、被転写体Pが二次転写ニップ領域を通過する間に中間転写体31に対して28k〜60kHzの交流バイアスを連続して加振する第1モードと、被転写体Pが二次転写ニップ領域外にある時に、超音波振動子が中間転写体に対して200k〜1MHzの交流バイアスを間欠に加振する第2モードと、第2の加振モードの間に、該超音波振動子にて中間転写体からの反射波を検知する第3モードと、に切り換え可能な制御手段105とで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置に係り、特にトナー像を表面に保持し、一部に弾性層を有する中間転写体と、該中間転写体と被転写体とが二次転写ニップ中にて密着された状態で転写電界を印加されるように構成された二次転写押圧手段と、前記中間転写体を張架する対向ローラと、前記二次転写ニップ内にて、該中間転写体の裏面に接触して超音波振動を付与する超音波振動子を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、中間転写ベルトを弾性化して、凹凸紙の転写品質を改善することが検討されている。これは、中間転写ベルト表面が柔らかく変形して、トナーの移動区間のギャップを減らし、紙と中間転写ベルト表面との間の絶縁破壊の閾値を上げて、転写電界を実質高めることで転写性を上げるために行われる。ただし、このような弾性化による改善にも限度があり、低硬度品になるほどその製造が難しくなる。また、例えば凹凸溝が0.2mm以上にもなる特殊用紙や鋭い溝となっている用紙には中間転写ベルトの弾性化だけでは対応できない。
【0003】
そこで、中間転写ベルト表面のトナー像を浮かせ、移動しやすくする「超音波アシスト転写」方式を併用させる方法が提案されている。これは、中間転写ベルトの二次転写部通過時に、裏面から超音波振動子を接触させ、ベルト表面を加振するものである。一般にトナーを浮かすためには加速度1000G以上が必要であるとされるが、この超音波の印加が多過ぎると画像チリを発生させるし、余計な振動は実機内部に伝播して、高画質化への支障となるので、バイアス印加量を適切に調整する必要がある。
【0004】
また、実際にはこのバイアス印加量の評価にばらつきが多い。このばらつきは、中間転写ベルト内の材質としての硬度ばらつき(環境ばらつき・経時劣化)または中間転写ベルトの支持方法におけるばらつきが大きいことが判明した。前者については、ベルト素材のゴムの伝播効率は固体内では低く、数%に低減してしまうが、経年でヘタリ始めたゴムの伝播効率はわずかに上がる。環境についてみると、高温だと低温よりも伝播効率は下がるが、低温ではクラックが生じやすくなる。後者では、中間転写ベルトの形態として、薄膜であると、近辺の質量物(マス)との接触により、振動しやすさが変わることがある。これらは非常に複雑であり、予測がしにくいものとなっている。
【0005】
特許文献1には、転写部を構成する部材の固有振動数を利用して、十分な振動力を与えられるように振動付与、及びその制御を行い、転写効率の向上と維持を達成するため、転写元部材と被転写体との少なくとも一方の部材に振動を付与する振動付与手段と、前記振動による前記転写元部材あるいは前記被転写体の出力振幅を検知する振幅検知手段と、前記検知された出力振幅に基づいて、前記転写元部材あるいは前記被転写体の固有振動数を算出し、それに応じて、前記転写の際に付与される振動を制御する振動制御手段とを有する画像形成装置が記載されている。
【0006】
また、特許文献2には、転写部を構成する部材の固有振動数を利用して、十分な振動力を与えられるように振動付与、及びその制御を行い、転写効率の向上と維持を達成するため、転写元部材と被転写体との少なくとも一方の部材に振動を付与する振動付与手段と、前記転写元部材から前記被転写体へのトナー転写中に、前記振動付与手段により振動を付与される前記転写元部材あるいは前記被転写体の固有振動数を含む所定の周波数範囲で振動の周波数を変化させるように、前記振動付与手段により付与される振動を制御する振動制御手段とを有する画像形成装置が記載されている。
【0007】
更に、特許文献3には、超音波を用いて転写材の表面性、厚みを判断することで定着制御、転写制御を自動的に切り替えるものとして、転写手段、定着手段、制御手段のある画像形成装置で、定着手段上流あるいは転写手段上流に超音波素子を配置し、超音波素子は送波用、受波用をともに転写材の片面側に置いて反射率を測定し、あるいは転写材の片面ずつに置いて透過率を測定することで転写材の表面性を見、あるいは転写材の片面にともに置くことで転写材表面と裏面の2つの反射波の位相差を計算することで転写材の厚みをみる。制御回路は各値を算出し、定着制御、転写制御の切り替えを行うものが記載されている。
【0008】
一方、このような中間転写ベルトの膜厚を測定する方法については、光学式・静電容量式の厚みセンサーを使うことが知られている。超音波センサーを使うものは、数100MHzの超音波式探傷機が販売されており、高精度の圧電超音波振動子を受信センサーに用いることも知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、転写ニップ内で紙と密着した状態のベルト裏側より超音波領域の振動を与えてベルトとトナーの付着力を弱めることで、転写性を改善する従来の画像形成装置にあっては、ベルト部材に起因するノイズ(ベルト材質の基本的振動伝播特性の乱れ、材質の低温環境での硬化)や、超音波振動子と周囲部材との距離、支持区間の別振動の発生などが影響するため、超音波振動子の振幅条件を固定条件とするのは難しい。また特に弾性中間転写ベルトでは弾性層にゴムを使うことで、低温環境や長期放置後のベルトの厚み、または経時での表面弾性劣化などあるが、経時においてもベルト振動条件を安定化し画像品質を環境変動や経時においても良好に保つ必要がある。
【0010】
そこで、本発明は、ベルトの厚さや劣化状態を容易に知ることができるようにし、ベルト振動条件を安定化し画像品質を環境変動や経時においても良好に保つことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明は、トナー像を表面に保持し、一部に弾性層を有する中間転写体と、該中間転写体と被転写体とが二次転写ニップ中にて密着された状態で転写電界を印加されるように構成された二次転写押圧手段と、前記中間転写体を張架する対向ローラと、前記二次転写ニップ内にて、該中間転写体の裏面に接触して超音波振動を付与する超音波振動子と、該超音波振動子に駆動電力として交流バイアスを供給する加振電源と、該加振電源から前記超音波振動子に引加する交流バイアスの振幅及び周波数を制御するバイアス制御装置とを備える画像形成装置において、前記バイアス制御装置は、前記被転写体が二次転写ニップ領域を通過する間に、該超音波振動子が中間転写体に対して28k〜60kHzの交流バイアスを連続して加振する第1モードと、前記被転写体がッ前記二次転写ニップ領域外にある時に、該超音波振動子が中間転写体に対して200k〜1MHzの交流バイアスを間欠に加振する第2モードと、該第2の加振モードの間に、該超音波振動子にて中間転写体からの反射波を検知する第3モードと、に切り換え可能に構成されていることを特徴とする画像形成装置である。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記第2、及び第3モードにおける駆動周波数は該超音波振動子の非共振周波数であることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置において、超音波振動子を通常の稼働位置とは異なる位置に移動させるための移動手段と、前記超音波振動子に対して、中間転写体を挟んで対向する位置に反射板とを設け、前記第2、及び第3モード時には、該超音波振動子を反射板の位置に移動させるとともに、超音波振動子と反射板で挟持した状態で前記中間転写体を所定の時間回動させることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までの何れか一項に記載の画像形成装置において、前記第3モードに設定した前記超音波振動子から得られた反射波に基づいて前記中間転写体の厚さ寸法を含む劣化状態情報を取得し、この劣化情報に基づいて前記制御手段を調整し第1モードにおける超音波振動子の加振状態を変更することを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までの何れか一項に記載の画像形成装置において、前記中間転写体には複数の有色トナー像が転写されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば中間転写ベルトの振動特性が変化してもリアルタイムで適切な振幅で超音波振動子を作動させ、ベルト上トナーに対して振動を適切に与えることができるようになり、経時においてもベルト振動条件を安定化し画像品質を環境変動や経時においても良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施例に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】中間転写体を示す断面図である。
【図3】二次転写部を示す概略図である。
【図4】二次転写部を示す概略図である。
【図5】超音波振動子を示す斜視図である。
【図6】超音波振動子の駆動回路を示す回路図である。
【図7】超音波振動子の駆動状態を示すタイミングチャートである。
【図8】超音波振動子の校正状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明に係る画像形成装置は、トナー像を表面に保持し、一部に弾性層を有する中間転写体と、該中間転写体と被転写体とが二次転写ニップ中にて密着された状態で転写電界を印加されるように構成された二次転写押圧手段と、該中間転写体を張架する対向ローラと、前記二次転写ニップ内にて、該中間転写体の裏面に接触して超音波振動を付与する超音波振動子と、該超音波振動子に駆動電力として交流バイアスを供給する加振電源と、該加振電源から前記超音波振動子に引加する交流バイアスの振幅及び周波数を制御するバイアス制御装置とを備える画像形成装置において、前記バイアス制御装置は、前記被転写体が二次転写ニップ領域を通過する間に、該超音波振動子が中間転写体に対して28k〜60kHzの交流バイアスを連続して加振する第1モードと、前記被転写体が前記二次転写ニップ領域外にある時に、該超音波振動子が中間転写体に対して200k〜1MHzの交流バイアスを間欠に加振する第2モードと、該第2の加振モードの間に、該超音波振動子にて中間転写体からの反射波を検知する第3モードと、に切り換え可能に構成されているものである。
【0019】
本例に係る画像形装置の超音波振動子は、第1モード(通常モード)では、ある程度低い領域の周波数で共振がしやすい周波数を大電圧・大電流を与えて動作させる構成になっている。例えば、第1モードでは、電圧と電流の位相から周波数を調整する「周波数トラッキング」機能を持つ電源がよく使われる。しかし、このような電源における制御系では一般的に時間精度が粗いため、間欠加振を行った場合に反射パルスは10ms以下の時間で帰ってくるため、応答が遅い電源系では追従できない。パルスを発生させる駆動電源や、受信回路も数ms以下の時間精度を要するため、低い稼働周波数領域の電源は使えない。
【0020】
このため、第2・第3モードの周波数は第1モードよりも高い周波数領域を用いる。第1モードに印加する振幅を決定するため、第2モードでは超音波振動子の振幅を第1モードでは使わない領域でパルス駆動し、第3モードでは第2モードでベルト表面から反射してきた振動の大きさを計測することにより、転写ベルト内部の振動減衰率に関するデータを計測し、これにより中間転写ベルトの伝播速度・厚み・材質内の減衰等のデータを取得し、製造ばらつき・環境ばらつき・経時劣化有無・機械内振動増減要素の有無などに影響されているか判断し、適切な印加振幅パラメータを決定することができる。
【0021】
本発明によれば、中間転写ベルトの振動特性が変化しても、制御手段で第2モード及び第3モードに設定した超音波振動子で中間転写ベルトの状態をリアルタイムで把握でき、中間転写ベルトの状態に適した振幅で超音波振動子を作動させて、中間転写ベルト上のトナーに対して振動を適切に与えることができるようになる。このため、経時においてもベルト振動条件を安定化し画像品質を環境変動や経時においても転写性能を良好に保つことができる。
【0022】
また、本発明に係る画像形装置において、前記第2、及び第3モードにおける駆動周波数は該超音波振動子の非共振周波数とすることができる。共振をあえて減らして測定することで、ホーンなどの質量の大きな振動が計測ノイズになるのを防止するのである。これによって、短時間でベルト厚みやベルト表面状態などの測定を良好に行える。
【0023】
また、本発明に係る画像形成装置において、超音波振動子を通常の稼働位置とは異なる位置に移動させるための移動手段と、前記超音波振動子に対して、中間転写体を挟んで対向する位置に反射板とを設け、前記第2、及び第3モード時には、該超音波振動子を反射板の位置に移動させるとともに、超音波振動子と反射板で挟持した状態で前記中間転写体を所定の時間回動させることができる。中間転写ベルトの変化は、振幅値の変化を見ることにより測定できる。本例では、反射板を超音波振動子に対向した位置に設けて振幅を測定することにより振幅値を高精度に測定できる。
【0024】
また、本発明に係る画像形成装置において、前記第3モードに設定した前記超音波振動子から得られた反射波に基づいて前記中間転写体の厚さ寸法を含む劣化状態情報を取得し、この劣化情報に基づいて前記制御手段を調整し第1モードにおける超音波振動子の加振状態を変更することができる。本例によれば、中間転写ベルトの振動特性が変化しても、制御手段で第2モード及び第3モードに設定した超音波振動子で中間転写ベルトの状態をリアルタイムで把握でき、中間転写ベルトの状態に適した振幅で超音波振動子を作動させて、中間転写ベルト上のトナーに対して振動を適切に与えることができるようになる。このため、経時においてもベルト振動条件を安定化し画像品質を環境変動や経時においても転写性能を良好に保つことができる。
【0025】
そして、本発明に係る画像形成装置において、前記中間転写体には複数の有色トナー像が転写されるものとすることができる。本例によれば、フルカラーの画像形成装置において、経時においてもベルト振動条件を安定化し画像品質を環境変動や経時においても良好に保つことができる。
【実施例】
【0026】
以下実施例に係る画像形成装置について説明する。図1は実施例に係る画像形成装置を示す概略構成図である。以下画像形成装置は、フルカラーの印刷ができるものとして説明する。画像形成装置は、像担持体ユニットであるところの4色分の作像装置10Y(イエロー)、10C(シアン)、10M(マゼンダ)、10K(黒)が対応する画像形成ステーションに着脱自在になっており、レーザー光を照射可能な露光手段としての光学ユニット20、中間転写体ユニット30,給被転写体ユニット40、及び定着ユニット50等を備えている。
【0027】
各作像装置10Y、10C、10M、10Kの構造は同一であり、それぞれ像担持体としての感光体ドラム12、これに作用するプロセス手段として、感光体ドラムを帯電する帯電装置13,感光体ドラムに残留した現像剤等を除去するクリーニング装置14が一体的に構成されており、これに感光体ドラムに形成された潜像を現像する現像装置15が連結する構成になっている。また、各作像装置は、後述する開閉式面板の開閉方向に(感光体の回転軸方向)に画像形成装置本体に対して着脱自在な構成になっている。
【0028】
中間転写体ユニット30は、中間転写体31である転写ベルト,該中間転写体31を回転可能に支持する4つの懸架ローラ32,33,34−1,34−2、各感光体ドラム12に形成されたトナー像を中間転写体31に転写する一次転写ローラ35,及び中間転写体31上に転写されたトナー像を更に被転写体Pに転写する二次転写ローラ36を備えている。
【0029】
給被転写体ユニット40は、給被転写体カセット41或いは手差し給被転写体トレイ42から被転写体Pを二次転写領域に搬送する給被転写体ローラ43,レジストローラ44等を備えている。
【0030】
定着ユニット50は、定着ローラ51及び加圧ローラ52を備え、被転写体P上のトナー像に熱と圧を加えることで定着を行う。
【0031】
上記構成において、まず1色目、イエローの作像装置10Yにおいて、感光体ドラム12が帯電装置13によって一様に帯電された後、光学ユニット20から照射されたレーザー光によって潜像が現像装置15によって現像されてトナー像が形成される。
【0032】
感光体ドラム12上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ35の作用によって中間転写体31上に転写される。一次転写が終了した感光体ドラム12はクリーニング装置14によってクリーニングされ、次の画像形成に備える。クリーニング装置14によって回収された残留トナーは、作像装置の取り出し方向(感光体ドラムの回転軸方向)に設置された廃トナー回収ボトル16に貯蔵される。廃トナー回収ボトル16が満杯になると交換できるように画像形成装置本体に対し着脱自在になっている。
【0033】
同様の画像形成工程がC、M、K用の各作像装置10C、10M、10Kにおいても行われて各色のトナー像が形成され、先に形成されたトナー像に順次重ねて転写される。
【0034】
一方被転写体Pが給被転写体カセット41,又は手差し給被転写体トレイ42によって二次転写領域に搬送され、二次転写ローラ36の作用によって中間転写体31上に形成されたトナー像が前記被転写体Pに転写される。トナー像を転写された被転写体Pは定着ユニット50に搬送され、該定着ユニット50の定着ローラ51と加圧ローラ52のニップ部にてトナー像が定着され、排紙ローラ55によって排紙トレイ56に排被転写体される。
【0035】
各作像装置10Y、10C、10M、10Kに新しいトナーを供給するために、トナーボトル57Y、57C、57M、57Kを回転させ、パイプを通してトナーを搬送する。
【0036】
次に二次転写部について説明する。図2は中間転写体を示す断面図である。中間転写体31は150〜1000μmの単層または複層の弾性ベルトである。単層の場合は、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)・ポリアミドイミド体(PA)・ポリイミド体(PI)・ウレタンなどの発泡可能な樹脂部材、または天然ゴム・クロロプレーン・NBRなどの発泡・または軟質のゴムで作られる。これらは、電気特性としては、カーボンブラック配合か、イオン系導電材を入れて、10^8〜12Ω・cmに調整してある。なお実際のベルト作成には、遠心成型・インフラ成型・ディッピングで作られる。
【0037】
なお、実際には複層の弾性ベルトが有用で、伸びの少ない基体材質に、上述の弾性層を整形する。さらに表面を保護・あるいは難燃性を加えるために保護層を成型することもある。具体的には、基体の成型後にある程度冷却した後に、表面にプライマなどの処理を行ったのち、ローラコートもしくはディッピングで作られ、そこで加硫される成型方法がある。最後に、表面層をトナーとの付着力が強くない材料で0.5〜10μmの厚みに成型される。表面層は、厚さ0.1〜10μmで、ウレタン・PC・フッソ樹脂・シリコン樹脂類などが多様に考えられる。高圧がかかった場合、この層の抵抗は絶縁破壊を起こさないように高絶縁性の材質で、スプレーコーディングもしくはディッピングにて製造される。以上、ベルト全体では、体積抵抗率:ρv=1E8〜12Ω・cm、表面抵抗ρsは表面が1E10〜12Ω/□、内面が1E9〜11Ω/□となるように調整される。
【0038】
本例に係る中間転写体31は、少なくとも基層31A、弾性層31B、表面のコート層31Cから構成される。中間転写体31は、硬度の低い弾性層を設け、転写ニップ部でトナー層や平滑性の悪い用紙に対して変形できるようにしている。中間転写体31表面が局部的な凸凹に追従して変形できるために、過度にトナー層に対して転写圧を高めることなく、良好な密着性が得られ、文字の転写中抜けがなく、また、平滑性の悪い用紙等に対してもソリッド部等における転写ムラのない、均一性に優れた転写画像を得ることができるものである。弾性層31Bに用いられる材料としては、弾性材ゴム、エラストマー等の弾性部材が挙げられ、具体的には、ブチルゴム、フッ素系ゴム、アクリルゴム、EPDM、NBR、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ウレタンゴム、シンジオタクチック1、2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア、ポリエステル系、フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではない。
【0039】
弾性層31Bの厚さは、硬度及び層構成にもよるが、0.07〜0.3mmの範囲が好ましい。0.3mm以上と厚いと、クリーニングブレードの押圧力により撓み、また、クリーニングブレードが中間転写体31の中に押し込まれ、中間転写体31の滑らかな移動を妨げる。又、0.07mm以下と薄いと、二次転写ニップ部で中間転写体31上のトナーに対する圧力が高くなり、転写中抜けが発生しやすくなり、さらに、トナーの転写率が低下する。
【0040】
また、弾性層31Bの硬度は、10≦HS≦65(JIS−A)であることが好ましい。中間転写体31の層厚によって最適な硬度は異なるものの、硬度が10°JIS−Aより低いと転写中抜けが生じやすい。これに対して硬度が65°JIS−Aより高いものは、ローラヘの張架が困難となり、また、長期の張架によって延伸するために耐久性が無く早期の交換が必要になる。
【0041】
また、中間転写体31の基層31Aは、伸びの少ない樹脂で構成している。具体的に、基層31Aに用いられる材料としては、ポリカーボネート、フッ素樹脂(ETFE、PVDF等)、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ピニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではない。
【0042】
また、基層31Aに伸びの大きなゴム材料に帆布などの伸びを防止する材料で構成された芯体層をつくりその上に弾性層31Bを形成する方法等を用いることができる。このときの、芯体層に用いられる伸びを防止する材料としては、例えば、綿、絹、などの天然繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、ポリアセタール繊維、ポリフロロエチレン繊維、フエノール繊維などの合成繊維、炭素繊維、ガラス繊維等の無機繊維、鉄繊維、銅繊維等の金属繊維からなる群より選ばれる1種あるいは2種以上を用い、糸状あるいは織布状のものを使用することができる。もちろん、上記材料に限定されるものではない。上記の糸は1本または複数のフィラメントを撚ったもの、片撚糸、諸撚糸、双糸等、どのような撚り方であってもよい。また、例えば上記材料群から選択された材質の繊維を混紡してもよい。もちろん糸に適当な導電処理を施して使用することもできる。一方織布は、メリヤス織り等どのような織り方の織布でも使用可能であり、もちろん交織した織布も使用可能であり、導電処理を施すことも可能である。
【0043】
さらに、中間転写体31表面のコート層31Cは、弾性層31Bの表面を例えばフッ素樹脂等をコーティングするためのものであり、平滑性のよい層からなるものである。コート層に用いられる材料としては、特に制限はないが、一般的に、中間転写体31表面へのトナーの付着力を小さくして二次転写性を高める材料が用いられる。例えば、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上、又は、表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料、たとえばフッ素材脂、フッ素化合物、フッ化炭素、酸化チタン、シリコンカーバイド等の粒子を1種類あるいは2種類以上、又は必要に応じて粒径を変えたものを分散させて使用することができる。また、フッ素系ゴム材料のように熱処理を行うことで表面にフッ素層を形成させ、表面エネルギーを小さくさせたものを使用することもできる。
【0044】
また、必要に応じて、基層31A、弾性層31B又はコート層31Cは、抵抗を調整する目的で、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物等を用いることができる。ここで、導電性金属酸化物は、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでもよい。ただし、上記材料に限定されるものではない。
【0045】
この中間転写体31上には複数の色トナー像、例としてT(Cトナー)、T(Mトナー)、T(Cトナー+Mトナー)などが乗り、転写ニップNIPに向け未図示の駆動ローラにて回動される。
【0046】
図3は二次転写部を示す概略図である。懸架ローラ32,33は接地された金属ローラであり、この中間転写体を懸架し、非図示のローラにより駆動している。二次転写ローラ36は、芯金の回りにウレタンやEPDMなどにイオン系導電剤(リチウムイオンやナトリウムイオン)やカーボンブラックなどを配合して発泡した部材で形成される。抵抗は転写ベルトと同程度の抵抗領域となっている。この転写ローラにより、被転写体Pと中間転写ベルトとトナー像は密着し、その後、転写ローラバイアスにより、電界が形成される。バイアス81は、トナーの転移方向をベルト→紙とする方向の電界を持つ。たとえば、(−)トナーであれば、(+)数10μA、+500V〜+6kVが印加される。また表面硬度はAskerC 15〜70度に調整されている。表層にさらに別樹脂材(フッ素樹脂など)を被覆し、長期のトナーフィルミングなどの影響を除いている。逆にニップ内の高圧を狙って、JIS−A硬度30度以上に作られることもできる。
【0047】
加振部材として超音波振動子4が中間転写体31の上部から二次転写ローラ36に対して対向するように配置される。超音波振動子4には、超音波振動子4に駆動電力として交流バイアスを印加する駆動電源104が接続され、駆動電源104には交流バイアスの振幅及び周波数を調整する制御手段105が接続される。また、入口ガイド37と出口ガイド38は、筐体に締結された、紙幅よりも長い幅を持つマイラなどの樹脂シートである。紙がベルトに密着する方向に紙に圧力を与え、紙の進入・排出の方向を決めている。なお、図4に示すように、図3に示した二次転写ローラ36に代え二次転写プレート39を配置し、この二次転写プレート39にバイアス81を印加するものとすることができる。
【0048】
次に超音波振動子4について説明する。図5は超音波振動子を示す斜視図である。超音波振動子4は、2枚の板状PZT102a,102b(チタン酸ジルコン鉛、例:30cmx2cmx2mm厚)を3枚の電極版104a,104b,104c(図6参照)にはさみ分極方向を逆転させて重ねて形成した超音波振動板102を、未図示のネジや導電接着材などで締結されて構成されている。板状のホーン101とバック部材103はアルミ材またはステンレス材で、削出・鋳型・鍛造により製作される。ホーン101は、PZTの振動数と共振するため振動波長の整数倍の長さになっており、また断面はエキスポネンシャル関数により狭められ、振動振幅を増幅されるように設計される。ホーン101の細い先端はベルトに十分に密着でき、かつ傷つけず、摺動性が良いように、R0.5程度、▽▽▽程度に仕上げられる。もう一方の端部はPZTに専用の接着剤で接着される。これらの加振体は、振動時の節の部分に、未図示の防振締結部材(ゴム・クッションなど)を用いて実機筐体に締結される。バック部材103は振動の反射面を形成するものでこの端面とホーン先端までの距離も波長の整数倍となる。これらは駆動電源104に接続される。
【0049】
次に、超音波振動子の駆動状態について説明する。図6は超音波振動子の駆動回路を示す回路図である。本例において、超音波振動子4は、転写紙が通過するとき加振のため第1モードで駆動される。この場合スイッチ120が閉じ、他のスイッチは開いている。制御手段105から本駆動電源104に対して、周波数fと電圧v(ピーク:ピーク間)が出力される。この時、電圧vと電流iの位相θが算出され、θと電流Iの情報は制御手段105に送られる。超音波振動子の共振状態が強い時は、最も容量分が少なくなり、抵抗分が増える時であり、この時θは0に近づく。そのように周波数fを数Hz、もしくは0.1Hz単位で微調整をかける。結果、振動数がサイン波20〜100kHz(ただし安定度は1Hz以内)、数10〜200Vp−pのバイアスが超音波振動子に加えられる。なお、振動エネルギーを一定にする方が有利な場合は、定電力となるように印加電圧を調節する。このようにして、ホーン先頭の振動量を安定に維持することができる。これによりトナーは被転写体Pに良好に転写される。
【0050】
しかし、ホーン先端より先のベルト材質から先はこれだけでは振幅量一定には保持できない。この振幅量は中間転写体31の厚さ、表面状態、硬さなどによって定まる。これらの状態は経時変化する。そこで、使用時における中間転写体31の状態を知り調整をおこなう必要がある
【0051】
中間転写体31の状態を知るため、スイッチ120を開き、スイッチ121を閉じた後、電圧v・1〜1000μSecのOFF、ON、OFFパルスを与える。なお、このパルス波の電源では、全ての高周波を流す必要は無い。必要な帯域としてここでは0.1〜100MHzを与えている。続いて、スイッチ121を開き、スイッチ122を閉じて、超音波振動子からの電荷変動を高速な電荷計測装置111で計測し結果を制御手段105に送る。
【0052】
図7は超音波振動子の駆動状態を示すタイミングチャートである。図7には第1モードについての記載は省略してあり、第2モード及び第3モードについてのみ記載されている。第2スイッチのON(図中(t1、t4)に対応して、超音波振動子4からパルスが出力される(同t2、t5)。このパルスは100Vp−p以上でON時間Tonは10mSec以下である。望ましくは1mSec以下が良い。このための電源としては高圧コンデンサなどを使うことが考えられる。
【0053】
その後少し遅らして、Sw3が開く(同t3、t6)。これは低ノイズ化のために不応答時間を設けている。その後に中間転写体31を通過しその端面で反射した超音波が検出され微弱な信号が得られる。この信号の遅延時間により中間転写体31の厚さ情報を得ることができる。同図反射波(1)に示すように、反射波の遅延時間が短い場合(図中(A):Treflct Thin)には、中間転写体31は薄く、反射波の遅延時間が長い場合(同(B):Treflet thick)の場合、中間転写体31は厚いと判定できる。ここで、中間転写体31中の音波速度が判れば中間転写体31の厚さ寸法を推定できる。
【0054】
また、中間転写ベルトの表層からの反射波は、金属などの一様ならば、鋭いピークを有するが、図中反射波(2)に示すように、ここでは多少なまっていることがある。このような場合、中間転写体31が経時変化で表面などが劣化したり、材質の弾性が変化したりしたと判断することができる、この場合反射の度合いはランダムとなるため、ピークはさらに少なくなり、このピーク情報から、ベルト表面について情報を得ることができる。ここでは不応答時間を厚みなどのデータを元に推測しておくこともできる。
【0055】
次に他の実施例について説明する。図8は他の実施例に係る画像形成装置の二次転写部を示す模式図である。本例は良好な反射波を取得しようとするものである。本例では、超音波振動子4を通常位置(図中実線で示した)からベルト厚み測定位置(図中破線で示した)に移動可能に構成している。また、ベルト厚み測定位置において超音波を反射しやすい平滑な金属板130を、カム131で中間転写体31に接離できるように構成している。
【0056】
本実施例では、厚みの測定時には、超音波振動子4をベルト厚み測定位置に移動すると共に金属板130を中間転写体31に接触され、超音波振動子4を駆動する。これにより4からの超音波は中間転写体31を通過し用紙を介することなく金属板130で反射し超音波振動子4に戻る。従って本例では、金属板130からの反射波を明確に受信でき中間転写体31の厚さを明確に推定できる。なお、このような設定は、第2モード、及び第3モードに設定する直前に行う。
【符号の説明】
【0057】
4 超音波振動子
10Y、10C、10M、10K 作像装置
12 感光体ドラム
13 帯電装置
14 クリーニング装置
15 現像装置
16 廃トナー回収ボトル
20 光学ユニット
30 中間転写体ユニット
31 中間転写体
31A 基層
31B 弾性層
31C コート層
32,33 懸架ローラ
35 一次転写ローラ
36 二次転写ローラ
37 入口ガイド
38 出口ガイド
39 二次転写プレート
40 給被転写体ユニット
41 給被転写体カセット
42 給被転写体トレイ
43 給被転写体ローラ
44 レジストローラ
50 定着ユニット
51 定着ローラ
52 加圧ローラ
55 排紙ローラ
56 排紙トレイ
57Y、57C、57M、57K トナーボトル
81 バイアス
101 ホーン
102 超音波振動板
PZT102a,102b 板状
103 バック部材
104 駆動電源
104a,104b,104c 電極版
105 制御手段
111 電荷計測装置
120 スイッチ
121 スイッチ
122 スイッチ
130 金属板
131 カム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0058】
【特許文献1】特開2007−003991号公報
【特許文献2】特開2007‐10722号公報
【特許文献3】特開2004‐219856号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像を表面に保持し、一部に弾性層を有する中間転写体と、
該中間転写体と被転写体とが二次転写ニップ中にて密着された状態で転写電界を印加されるように構成された二次転写押圧手段と、
前記中間転写体を張架する対向ローラと、
前記二次転写ニップ内にて、該中間転写体の裏面に接触して超音波振動を付与する超音波振動子と、
該超音波振動子に駆動電力として交流バイアスを供給する加振電源と、
該加振電源から前記超音波振動子に引加する交流バイアスの振幅及び周波数を制御するバイアス制御装置とを備える画像形成装置において、
前記バイアス制御装置は、
前記被転写体が二次転写ニップ領域を通過する間に、該超音波振動子が中間転写体に対して28k〜60kHzの交流バイアスを連続して加振する第1モードと、
前記被転写体が前記二次転写ニップ領域外にある時に、該超音波振動子が中間転写体に対して200k〜1MHzの交流バイアスを間欠に加振する第2モードと、
該第2の加振モードの間に、該超音波振動子にて中間転写体からの反射波を検知する第3モードと、に切り換え可能に構成されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第2、及び第3モードにおける駆動周波数は該超音波振動子の非共振周波数であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
超音波振動子を通常の稼働位置とは異なる位置に移動させるための移動手段と、
前記超音波振動子に対して、中間転写体を挟んで対向する位置に反射板とを設け、
前記第2、及び第3モード時には、該超音波振動子を反射板の位置に移動させるとともに、超音波振動子と反射板で挟持した状態で前記中間転写体を所定の時間回動させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第3モードに設定した前記超音波振動子から得られた反射波に基づいて前記中間転写体の厚さ寸法を含む劣化状態情報を取得し、この劣化情報に基づいて前記制御手段を調整し第1モードにおける超音波振動子の加振状態を変更することを特徴とする請求項1から請求項3までの何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記中間転写体には複数の有色トナー像が転写されることを特徴とする請求項1から請求項4までの何れか一項に記載の画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−180316(P2011−180316A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−43732(P2010−43732)
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】