説明

画像形成装置

【課題】装置の大型化やコスト上昇を招くことなく、硝酸化合物に起因する像流れを改善する画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光体周辺の相対湿度値RHを取得し(S601)。相対湿度値RHが30%未満ならば(S602:YES)、画像中のエッジ部には強度変調方式を適用し、エッジ部以外の領域には面積変調方式を適用する露光方式1を採用する(S603)。また、相対湿度値RHが30%以上でならば(S602:NO)、すべての領域に強度変調方式を適用する露光方式2を採用する(S604)。その後、画像形成ジョブを受け付けると(S605:YES)、採用した露光方式を用いて画像形成ジョブを実行する(S606)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、特に、帯電時に生じる窒素酸化物等が感光体表面に付着することに起因する画像劣化を防止する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置においては、感光体表面を一様に帯電させた後、露光し、現像することによってトナー像を形成する。この帯電工程において、例えば、コロナ放電を用いた場合、窒素酸化物などの放電生成物が発生する。窒素酸化物は、空気中の水分と反応して硝酸を生じるので、様々な硝酸化合物が生じる。硝酸化合物は吸湿性が高いので、低湿度環境下では電気抵抗が高い一方、高湿度環境下では空気中の水分を吸収して、電気抵抗が低くなる。
【0003】
硝酸化合物が感光体表面に付着して薄膜を形成すると、高湿度の場合には、感光体表面の電荷が硝酸化合物を介して露光領域外へ流れてしまい、画像に異常(以下、「像流れ」という。)を来たす。
このような問題に対して、例えば、感光体表面を一様に帯電させる帯電装置の周囲をケースで覆って、当該ケース内に低酸素気体を導入することによって窒素酸化物の発生を抑え、硝酸化合物の生成量を低減させる技術が提案されている(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−301958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、帯電装置の周囲を覆うケース内に低酸素気体を導入するためには低酸素気体を保存するボンベ、或いは低酸素気体を発生させる装置、低酸素気体を輸送するためのダクト等が必要になるので、装置の大型化や部品コスト、製造コストの上昇といった問題が避けられない。
本発明は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、装置の大型化やコスト上昇を招くことなく、硝酸化合物に起因する像流れを改善する画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、一様に帯電した感光体を、画像データに基づいて露光し、静電潜像を形成する露光手段と、感光体表面に付着した放電生成物の電気抵抗を指標する指数を取得する取得手段と、前記指数を所定の閾値と比較して、前記電気抵抗の高低を判定する判定手段と、画像データのうち、エッジ領域以外の領域について、網点の面積の大小によって階調を表現する面積変調方式と、画素の濃淡によって階調を表現する強度変調方式との何れかで、前記露光手段に露光させる方式決定手段と、を備え、前記方式決定手段は、前記電気抵抗が低いと判定された場合は強度変調方式にて、前記電気抵抗が高いと判定された場合は面積変調方式にて露光させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
このようにすれば、感光体表面に付着した放電生成物の電気抵抗が低く、放電生成物を経由して電荷が感光体表面を移動しうる場合には、エッジ領域以外の領域に強度変調方式を適用するので、感光体表面における電位の変動を抑えることができる。したがって、放電生成物を経由して電荷が移動し難くなるので、画像の劣化を防止することができる。
この場合において、前記指数は、前記感光体近傍の相対湿度であって、前記判定手段は、前記相対湿度が所定湿度値よりも高い場合に、前記電気抵抗が低いと判定しても良い。放電生成物の電気抵抗は雰囲気の相対湿度の高低に応じて上下する。雰囲気の相対湿度を計測することによって、容易に放電生成物の電気抵抗の高低を推定することができる。
【0008】
また、前記指数は、前記感光体近傍の相対湿度と、引き続く画像形成処理間の待機時間とであって、前記判定手段は、前記相対湿度が所定湿度値よりも高く、かつ、前記待機時間が前記所定湿度値に対応する所定時間よりも長い場合に、前記電気抵抗が低いと判定しても良い。放電生成物は、画像形成処理後に感光体表面に付着し、次の画像形成後に感光体表面から清掃、除去される。このため、引き続く画像形成処理間の待機時間が長いほど、感光体表面に付着する放電生成物量が多くなり、画質への影響が大きい。したがって、相対湿度値が同じでも待機時間が長ければ電気抵抗が低くなる点に着目すれば、より精度よく画質の劣化を防止することができる。
【0009】
この場合において、前記感光体は、回転体であり、前記感光体の累積回転数を計数する計数手段を備え、前記判定手段は、累積回転数が多いほど、前記所定湿度値を低くし、かつ、前記所定時間を短くすれば、なお好適である。画像形成処理を繰り返すほど感光体表面に付着する放電生成物の量は増大する。また、感光体が回転体であり、画像形成処理のたびに回転する場合には、画像形成処理の多寡を感光体の累積回転数から推定することができる。したがって、累積回転数が多いほど電気抵抗が低くなる傾向にあるので、所定湿度値や所定時間といった閾値を小さくすれば、さらに画質の向上を図ることができる。
【0010】
また、画像データのうち、エッジ領域領域については、常に強度変調方式を用いても良い。面積変調方式よりも強度変調方式の方がよりはっきりエッジを表現することができるので、このようにすれば、エッジ部分がより鮮明な画像を実現することができる。
また、前記放電生成物は、硝酸化合物であるとしても良い。感光体表面に付着した硝酸化合物は雰囲気中の湿度の高低による電気抵抗の上下が著しいので、特に硝酸化合物に着目すれば高い画質を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るフルカラー電子写真方式の画像形成装置の主要な構成を示す図である。
【図2】作像部101Kの主要な構成を示す図である。
【図3】帯電装置202の構成を例示する外観斜視図である。
【図4】制御部102の主要な構成を示すブロック図である。
【図5】各種変調方式を用いた場合の感光体電位を例示すグラフであって、(a)、(c)は面積変調方式の場合であり、(b)、(d)は強度変調方式の場合であって、特に、(c)、(d)は像流れがある場合の感光体電位が示されている。
【図6】制御部102の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態の変形例に係る制御102の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る制御部の主要な構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る制御部の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る露光方式テーブルを例示する表である。
【図11】本発明の第2の実施の形態の変形例に係る制御部102の動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係る制御部102の動作を示すフローチャートである
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る露光方式テーブルを例示する表であって、(a)〜(c)はそれぞれ露光方式テーブルA〜Cを示す。
【図14】本発明の第3の実施の形態の変形例に係る制御部102の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[1] 第1の実施の形態
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る画像形成装置は、装置内の相対湿度に応じて露光装置の変調方式を切り替えることによって放電生成物による画質の劣化を防止する。
【0013】
(1) 画像形成装置の構成
まず、本実施の形態に係る画像形成装置の構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係るフルカラー電子写真方式の画像形成装置の主要な構成を示す図である。図1に示されるように、画像形成装置1は作像部101Y〜101K、制御部102、1次転写ローラ103Y〜103K、中間転写ベルト104、2次転写ローラ対105、定着装置106、排紙ローラ107、排紙トレイ108、クリーナ109及び給紙カセット110を備えている。
【0014】
作像部101Y〜101Kは、制御部102の制御の下、それぞれY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)のトナー像を形成する。YMCK各色のトナー像は、1次転写ローラ103Y〜103Kによって、中間転写ベルト104上に重なり合うように静電転写(1次転写)される。中間転写ベルト104は無端状の回転体であって、矢印A方向に回転し、トナー像を2次転写位置まで搬送する。
【0015】
給紙カセット110は、記録シートSを格納しており、ピックアップローラ111にて記録シートSを上から1枚ずつ供給する。供給された記録シートSは、中間転写ベルト104がトナー像を搬送するのに並行して、2次転写位置まで搬送される。2次転写ローラ対105は中間転写ベルト104上のトナー像を記録シートS上へ静電転写(2次転写)する。
【0016】
トナー像を転写された記録シートSは定着装置106へ搬送される。定着装置106は電磁誘導加熱方式の定着装置であって、トナー像を加熱して、記録シートSに融着する。トナー像を融着された記録シートSは排紙ローラ107によって排紙トレイ108上に排出される。
なお、画像形成装置1には現像剤(トナー)を収容した現像剤収容器(いわゆるトナーボトル)が着脱可能に装着されており、作像部101Y〜101Kはそれぞれ現像剤収容器112Y〜112Kから現像剤の補給を受ける。また、2次転写後に中間転写ベルト104に残留するトナーはクリーナ109にて除去され、廃棄される。
【0017】
また、電子写真方式による作像は温度や湿度などの環境条件やユーザの使用状況によって画質に変動を来たすので、制御部102は適宜、画像調整制御を実行して画像品位を一定に保つ。
(2) 作像部101Kの構成
次に、作像部101Kの構成の構成について、作像部101Y〜101Mにも共通する部分に着目して説明する。したがって、以下の説明は作像部101Y〜101Kのいずれにも妥当する。
【0018】
図2は、作像部101Kの主要な構成を示す図である。図2に示されるように、作像部101Kは感光体ドラム201、帯電装置202、露光装置203、現像装置204及び清掃装置205を備えており、感光体ドラム201の外周に帯電装置202、露光装置203、現像装置204及び清掃装置205の順に配設されている。
感光体ドラム201は不図示の駆動手段によって回転駆動され、矢印A方向に回転する。帯電装置202はコロナ放電によって感光体ドラム201の外周面を一様に帯電させる。露光装置203は半導体レーザ素子を有しており、帯電した感光体ドラム201の外周面上に照射するレーザ光量を、制御部102の制御下、後述のように調節することによって、感光体ドラム201の外周面上に静電潜像を形成する。
【0019】
現像装置204は、感光体ドラム201の外周面上にトナーを供給して、静電潜像を現像(顕像化)する。現像装置204は、現像ローラ206を備えており、現像ローラ206は不図示の電源から現像バイアスが印加される。この現像バイアスによって静電引力が作用して、現像装置204から感光体ドラム201へトナーが供給される。
清掃装置205はブレード207を感光体ドラム201の外周面に当接させることによって、1次転写後に感光体ドラム201の外周面上に残留するトナーを機械的に掻き取って清掃する。その後、不図示のイレーサランプによって感光体ドラム201が露光されることによって、感光体ドラム201の外周面が除電される。これを繰り返すことによって、次々と作像が実行される。
【0020】
図3は、帯電装置202の構成を例示する外観斜視図である。帯電装置202は、感光体ドラム201の回転軸方向に沿って配設された長尺の装置であって、図3に示されるように、感光体ドラム202と略同じ長さの鋸歯電極301を備えている。鋸歯電極301は鋸歯形状の放電電極であって、コロナ放電に供される。
鋸歯電極301は断面矩形状のシールドケース302内に格納、保持されている。シールドケース302は感光体ドラム201に対向する位置に開口を有しており、当該開口はグリッドメッシュ303によって覆われている。なお、図3においては、シールドケース302内に格納された鋸歯電極301を示すために、グリッドメッシュ303の一部が切り欠かれている。
【0021】
鋸歯電極301はグリッドメッシュ303を挟んで感光体ドラム201の外周面に対向する。感光体ドラム201を帯電させる際には、鋸歯電極301におよそ高電圧(例えば、負帯電特性を有する感光体ドラム201を用いる場合に−5kV〜−7kV)が印加される。これによって鋸歯電極301の先端部にて気中放電が発生する。
シールドケース302は鋸歯電極301による気中放電を環境条件によらず安定させる。これによって、鋸歯電極301が発生させる電荷が効率よく感光体ドラム201に作用する。また、グリッドメッシュ303には厚さ0.1mm〜0.2mm程度の薄肉のステンレス板が用いられており、不図示の電源によって−400V〜−1200Vの電圧が印加されている。これによって、感光体ドラム201の外周面の電位が制御される。
【0022】
(3) 制御部102の構成
次に、制御部102の構成について説明する。
図4は、制御部102の主要な構成を示すブロック図である。図4に示されるように、制御部102は、CPU(Central Processing Unit)401、ROM(Read Only Memory)402及びRAM(Random Access Memory)403を備えている。
【0023】
CPU401はROM402に記録されている制御プログラムを読み出して、RAM403を作業用記憶領域として各種の制御を実行する。また、CPU401には相対湿度センサ410、感光体ドラム駆動モータ411、帯電装置202、露光装置203及び現像装置204などが接続されている。感光体ドラム302を回転駆動する感光体ドラム駆動モータ411には、例えば、ステッピングモータを用いれば良い。
【0024】
CPU401は、画像形成に先立って、相対湿度センサ410を参照して相対湿度値を取得する。そして、取得した相対湿度値に応じて、画像データを加工して、画像形成時に露光装置203の半導体レーザ素子の出力を制御するための制御データを生成する。その後、CPU401は感光体ドラム駆動モータ411、帯電装置202、露光装置203及び現像装置204などを駆動、制御して、画像形成を実行する。
【0025】
相対湿度センサ410としては、例えば、感湿体を挟む2つの板状電極の間に交流電圧を印加することによって、感湿体の水分吸収に伴う誘電率の変化がもたらす電極間の静電容量の変化から湿度を測定する容量性センサや、感湿体の水分吸収に伴う導電性の変化を利用する抵抗性センサを用いても良い。相対湿度センサ410は感光体ドラム302の近傍の相対湿度を計測する。
【0026】
(4) 変調方式
次に、本実施の形態で用いる階調表現方式について説明する。本実施の形態では、面積変調方式と強度変調方式との2種類の階調表現方式を使い分ける。
面積変調方式を用いる場合には、ディザ法によって階調を模擬的に表現する。
ディザ方式は縦、横に隣接した複数個の画素をひとつのマトリックスとし、そのマトリックス内で各画素に対応するしきい値を異ならせて二値化し、ドットのオン/オフ(露光の有無)として出力する。したがって、ディザ方式を採用すれば、温度や湿度等の環境条件の変動による影響が比較的少なく、マトリックスが画素よりもはるかに大きいので、階調表現に優れている。
【0027】
図5は、各種変調方式を用いた場合の感光体電位を例示すグラフであって、(a)、(c)は面積変調方式の場合であり、(b)、(d)は強度変調方式の場合であって、特に、(c)、(d)は像流れがある場合の感光体電位が示されている。図5において、Voは帯電後の感光体ドラム302の表面電位、Viは露光後の感光体ドラム302の表面電位、Vdcは現像ローラ206に印加される現像バイアス、GNDは接地電位である。現像時には、感光体ドラム302の外周面のうち、表面電位がViからVdcの範囲内にある領域にトナーが静電吸着される。
【0028】
さて、面積変調方式では、図5(a)に示されるように、マトリックス毎の階調値に応じて、マトリックスの面積に対する表面電位Viの領域の面積の割合(トナードットの面積率)が決定される。このように、階調をドットの集合体で表現するために、線画像のようなはっきりとしたエッジを表現することが難しい。
強度変調方式では、露光時に、階調値に合わせてレーザ光量(=発光時間×レーザ強度)を変化させることによって印字される1ドットに対する階調を表現する方式である。
【0029】
強度変調方式では、図5(b)に示されるように、帯電後の感光体ドラム302の表面電位Voに対して、階調に応じてレーザ光量の強弱を調整して露光範囲すべてを露光し、一様な露光後電位Viを形成する。次に、現像バイアスVdcが印加された現像ローラ206によって、電位差Vdc−Viに応じた濃淡のトナードットが形成され、階調が表現される。
【0030】
このように、強度変調方式は面積変調方式と比較してエッジ部をはっきり表現できる一方、面積変調方式は階調表現に優れており、それぞれ長所と短所を有している。
さて、帯電装置202のコロナ放電によって生成された硝酸化合物が感光体ドラム302の外周面に付着すると、硝酸化合物は導電性を有するので、露光によって発生した電荷が感光体ドラム302の外周面上で露光領域を超えて流れる。この間の事情は、面積変調方式であっても強度変調方式であっても感光体ドラム302の外周面上において表面電位に差があれば硝酸化合物による電荷の移動が発生し得る。
【0031】
すなわち、表面電位Voの非露光部から表面電位Viの露光部へ電荷が流れて、非露光部の表面電位が上昇し、かつ、露光部の表面電位が低下する。その結果、非露光部の表面電位と現像ローラ電位Vdcとの電位差である所謂かぶりマージンが低下して地肌かぶりが発生する。
この地肌かぶりは、露光部と非露光部との境界において発生するところ、面積変調方式では、図5(c)に示されるように、露光部と非露光部との境界が多いので地肌かぶりがより顕著となる一方、強度変調方式では、図5(d)に示されるように境界部分が少ないので地肌かぶりの影響は限定的である。
【0032】
硝酸化合物による電荷の移動は特に高湿度下で発生することから、本実施の形態においては、相対湿度を参照して、高湿度時には地肌かぶりの影響を受け難い強度変調方式を優先的に適用することによって、放電生成物による画質の劣化を防止する。
(5) 制御部102の動作
次に、制御部102の動作について説明する。
【0033】
図6は、制御部102の動作を示すフローチャートである。図6に示されるように、制御部102は、画像形成装置1に電源が投入されると、所謂ブート処理を実行した後、相対湿度センサ410を参照して相対湿度値RHを取得する(S601)。相対湿度値RHが30%未満であれば(S602:YES)、後述の露光方式1を採用する(S603)。また、相対湿度値RHが30%以上でならば(S602:NO)、露光方式2を採用する(S604)。
【0034】
本実施の形態において、露光方式1とは、エッジ検出によって画像データをエッジ部とエッジ部以外の領域(以下、「中間調部」という。)とに分け、中間調部には面積変調方式を適用し、エッジ部には強度変調方式を適用する露光方式である。相対湿度値RHが30%未満である場合には硝酸化合物の電気抵抗が高いので、中間調部に面積変調方式を適用しても画像の劣化を生じ難い一方、面積変調方式の長所である優れた階調表現を得ることができる。
【0035】
また、露光方式2とは、エッジ部と中間調部との何れにも強度変調方式を適用する露光方式である。相対湿度値RHが30%以上である場合には、硝酸化合物の電気抵抗が低いので、中間調部にも強度変調方式を適用して画像の劣化を防止する。
なお、相対湿度値RHの高低に関わらず、エッジ部に強度変調方式が適用されるので、エッジがはっきりと表現される。また、エッジ検出には、例えば、画像データにガウシアンフィルタを適用すれば良く、他の方法でエッジを検出しても本発明の効果を得ることができる。
【0036】
その後、制御部102は画像形成ジョブを受け付けると(S605:YES)、採用した露光方式を用いて画像形成ジョブを実行する(S606)。
なお、本実施の形態においては、相対湿度値RHが30%以上であるか否かによって露光方式を変更したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、30%以外の値を基準値として露光方式を変更しても良い。
【0037】
(6) 変形例
画像形成装置1内の相対湿度は、画像形成装置1の外部環境や使用状況によって随時変化し得る。このため、制御部102は次のような動作をしても良い。
図7は、本変形例に係る制御102の動作を示すフローチャートである。図7に示されるように、制御部102は電源投入後のブート処理を終えた後、画像形成ジョブを受け付けると(S701:YES)、相対湿度センサ410を参照して、相対湿度値RHを取得する(S702)。
【0038】
取得した相対湿度値RHが30%未満ならば(S703:YES)、上述の露光方式1を採用する(S704)。また、相対湿度値RHが30%以上ならば(S703:NO)、上述の露光方式2を採用する(S705)。その後、採用した露光方式を用いて画像形成ジョブを実行する(S706)。
このようにすれば、画像形成装置1内の相対湿度が変動することによって、感光体ドラム302の外周面上に付着した硝酸化合物の電気抵抗が変動しても、その変動に追随して最適な露光方式を採用して、優れた画質を実現することができる。なお、画像形成装置1内の相対湿度や硝酸化合物の電気抵抗はあまり速く変動しないので、画像形成ジョブを受け付けるたびに適当な露光方式を選択すれば十分である。
【0039】
[2] 第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る画像形成装置は、上記第1の実施の形態に係る画像形成装置1と概ね同様の構成を備える一方、露光方式の決定の仕方において相違する。以下、相違点に着目して説明する。
(1) 制御部の構成
まず、本実施の形態に係る画像形成装置が備える制御部の構成について説明する。図8は、本実施の形態に係る制御部の主要な構成を示すブロック図である。なお、図8において、上記第1の実施の形態に対応する部材がある場合には同じ符号を付したので、それらの部材については上記の説明を参照されたい。
【0040】
本実施の形態においては、CPU401に不揮発性メモリ801並びにタイマ802が接続されていることが新たな特徴である。不揮発性メモリ801は、電力供給がなくてもデータを保持することができる上書き可能なメモリである。タイマ802は所謂バックアップ電源を備えており、画像形成装置本体の電源がオフされている間もカウントアップし続ける。
【0041】
(2) 制御部の動作
次に、本実施の形態に係る制御部102の動作について説明する。図9は、本実施の形態に係る制御部の動作を示すフローチャートである。図9に示されるように、画像形成装置に電源が投入されると、制御部102は、不揮発性メモリ801に記録されているタイマ値を参照する(S901)。このタイマ値は、前回、画像形成装置の電源がオフされる際にタイマ802を参照して得られたタイマ値を記録したものである。
【0042】
さらに、制御部102はタイマ802を参照して(S902)、現在のタイマ値を取得し、これを不揮発性メモリに記録されていたタイマ値と比較して、画像形成装置の待機時間Tを算出する(S903)。また、制御部102は、相対湿度センサ410を参照して、画像形成装置内の相対湿度値RHを検出する(S904)。
制御部102は、待機時間Tと相対湿度値RHから適当な露光方式を決定するために、テーブル(以下、「露光方式テーブル」という。)を参照する(S905)。図10は、露光方式テーブルを例示する表である。図10に示されるように、露光方式テーブルは相対湿度値RHと待機時間Tとの組合せ毎に露光方式1または2の何れかを指定するテーブルである。
【0043】
上述のように、相対湿度が高いほど硝酸化合物の電気抵抗が低下するので露光方式2が採用され、逆に、相対湿度が低いほど硝酸化合物の電気抵抗が高くなるので露光方式1が採用される。また、待機時間Tが長いほど感光体ドラム302に付着する硝酸化合物が多くなるので露光方式2が採用され、逆に、待機時間Tが短いほど露光方式1が採用される。
【0044】
上述のようにして露光方式を決定した後(S906)、ユーザが画像形成装置の主電源をオフしたら(S907:YES)、制御部102はタイマ802を参照して(S908)、読み取ったタイマ値を不揮発性メモリ801に記録した後(S909)、主電源を遮断する。
また、主電源オフではなく(S907:NO)、画像形成ジョブを受け付けたら(S910)、上記のように決定した露光方式を用いて画像形成ジョブを実行する(S911)。
【0045】
画像形成装置の待機時間Tが長く、したがって、感光体ドラム302に付着する硝酸化合物が多い場合には、相対湿度があまり高くなくても、硝酸化合物による画像の劣化が発生し得るところ、本実施の形態によれば、そのような画像劣化も防止することができる。
(3) 変形例
次に、本実施の形態の変形例について説明する。感光体ドラム302への硝酸化合物の付着は、画像形成装置の電源オフ時のみならず、画像形成ジョブを実行していない間にも起こり得る。本変形例では、そのような時間も待機時間Tに含めて露光方式を変更する。
【0046】
図11は、本変形例に係る制御部102の動作を示すフローチャートである。図11に示されるように、制御部102は画像形成ジョブを受け付けると(S1101:YES)、不揮発性メモリ801を参照して記録値を取得すると共に(S1102)、タイマ802を参照して(S1103)、現在のタイマ値と記録値の差分から待機時間Tを算出する(S1104)。
【0047】
次に、制御部102は相対湿度センサ410を参照して相対湿度値RHを検出する(S1105)。そして、露光方式テーブルを参照して(S1106)、待機時間Tと相対湿度値RHから露光方式を決定し(S1107)、決定した露光方式を用いて。画像形成ジョブを実行する(S1108)。画像形成ジョブの実行を完了した後、制御部102はタイマ802を参照して(S1109)、タイマ値を不揮発性メモリ801に記録し、次の画像形成ジョブを待つ。
【0048】
このようにすれば、画像形成ジョブと画像形成ジョブとの間の待機時間Tが長い場合にも適切な露光方式を採用することができる。また、上記第1の実施の形態の変形例と同様に、相対湿度の変動に追随して露光方式を変更することもできる。
[3] 第3の実施の形態
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る画像形成装置は、上記第2の実施の形態に係る画像形成装置と概ね同様の構成を備える一方、露光方式の決定に際して感光体ドラムの累積回転数を考慮する点において相違する。以下、相違点に着目して説明する。なお、画像形成装置の構成要素に付する符号については、上記第2の実施の形態に倣うものとする。
【0049】
(1) 制御部102の動作
本実施の形態に係る制御部102は、相対湿度値RH、待機時間T及び感光体ドラムの累積回転数から露光方式を決定することを特徴とする。
図12は、本実施の形態に係る制御部102の動作を示すフローチャートである。図12に示されるように、制御部102は、画像形成装置の主電源が投入されると、不揮発性メモリ801に記録されているタイマ値を参照すると共に(S1201)、タイマ802を参照して(1202)、待機時間Tを算出する(S1203)。
【0050】
さらに、制御部102は、不揮発性メモリ801に記録されている感光体ドラム302の累積回転数Nを参照し(S1204)、また、相対湿度センサ410を参照して相対湿度値RHを取得する(S1205)。制御部102は、不揮発性メモリ801に露光方式テーブルA〜Cを記録しており、感光体ドラム302の累積回転数Nの大きさに応じて異なる露光方式テーブルを参照する。
【0051】
すなわち、累積回転数Nが20万回未満である場合には(S1206:0〜200k)、制御部102は露光方式テーブルAを参照する(S1207)。また、累積回転数Nが20万回以上で40万回未満の範囲内にある場合には(S1206:200k〜400k)、露光方式テーブルBを参照し(S1208)、40万回以上で60万回未満の範囲内にある場合には(S1206:400k〜600k)、露光方式テーブルCを参照する(S1209)。
【0052】
図13は、露光方式テーブルを例示する表であって、(a)〜(c)はそれぞれ露光方式テーブルA〜Cを示す。図13に示されるように、露光方式テーブルA〜Cは何れも相対湿度値RHと待機時間Tとの組合せ毎に露光方式1、2の何れかを指定するテーブルになっている。また、一般的に、感光体ドラム302の累積回転数Nが大きいほど、感光体ドラム302の外周面上に付着する硝酸化合物の量が多くなるので、露光方式テーブルAから露光方式テーブルCに進むにつれて露光方式2が指定される場合が多くなっている。
【0053】
このような露光方式テーブルA〜Cの何れかを参照して、制御部102は露光方式を決定する。
その後、画像形成装置本体の電源をオフする際には(S1211:YES)、タイマ802を参照して(S1215)、読み取ったタイマ値を不揮発性メモリ801に記録する(S1216)。このタイマ値は、上述のように待機時間Tの算出に用いられる。
【0054】
また、画像形成ジョブを受け付けた際には(S1212:YES)、決定した露光方式を用いて画像形成ジョブを実行する(S1213)。この画像形成ジョブの実行に際して、CPU401は感光体ドラム駆動モータ411の回転数、並びに感光体ドラム駆動モータ411と感光体ドラム302との間のギア比から感光体ドラム302の回転数を算出する。そして、算出した回転数と、不揮発性メモリ801に記録されている累積回転数Nとの合計値を新たな累積回転数Nとして不揮発性メモリ801に記録する(S1214)。
【0055】
このようにすれば、相対湿度値RHや待機時間Tに加えて、感光体ドラム302の外周面上の硝酸化合物量を指標する累積回転数Nも考慮して、露光方式を決定するので、より優れた画質を実現することができる。
(2) 変形例
次に、本実施の形態の変形例について説明する。
【0056】
図14は、本変形例に係る制御部102の動作を示すフローチャートである。図14に示されるように、制御部102は、画像形成装置の起動後、画像形成ジョブを受け付けると(S1401:YES)、不揮発性メモリ801に記録されているタイマ802の記録値と、感光体ドラム302の累積回転数Nとを参照する(S1401、1405)。
また、制御部102はタイマ802を参照して(S1403)、現在のタイマ値を取得し、上述のようにして待機時間Tを算出し(S1404)、相対湿度センサ410を参照して相対湿度値RHを検出する(S1406)。
【0057】
次に、感光体ドラム302の累積回転数Nが20万回未満である場合には(S1407:0〜200k)、図13に示した露光方式テーブルAを参照する(S1408)。また、累積回転数Nが20万回以上で40万回未満の範囲内にある場合には(S1407:200k〜400k)、露光方式テーブルBを参照し(S1409)、40万回以上60万回未満の範囲内にある場合には(S1407:400k〜600k)、露光方式テーブルCを参照する(S1410)。
【0058】
そして、相対湿度値RHと待機時間Tとから露光方式を決定し(S1411)、画像形成ジョブを実行した後(S1412)、不揮発性メモリ801に記録されている累積回転数Nを更新する(S1413)。その後、タイマ802を参照して(S1414)、現在のタイマ値を不揮発性メモリ801に記録して(S1415)、次の画像形成ジョブを待つ。
【0059】
このようにすれば、画像形成ジョブを実行するたびに累積回転数Nを参照して露光方式テーブルを選択するので、より適切な露光方式を用いて画像形成ジョブを実行することができる。
なお、感光体ドラム302の累積回転数Nが60万回に達した場合については特に言及しなかったが、例えば、感光体ドラム302の耐用期間を経過した旨の表示を操作パネルにて行い、画像形成ジョブの実行を禁止しても良い。また、累積回転数Nが60万回以上の場合について別途、露光方式テーブルを用意しても良い。
【0060】
また、露光方式テーブルを選択するに際して、累積回転数Nが20万回に達する毎に異なる露光方式テーブルを選択するのに代えて、他の回数を基準に露光方式テーブルを切り替えても良い。また、図13に挙げた露光方式テーブルはあくまで例示に過ぎず、露光方式テーブルの設定内容は図13に例示した設定内容と異なっていても良い。
[4] 変形例
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
【0061】
(1) 上記実施の形態においては、感光体ドラム302の外周面を帯電させるために鋸歯電極を用いる場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、鋸歯電極に代えてワイヤや帯電ローラを用いても良い。
用いる帯電装置の如何に関わらず、本発明に依れば、感光体ドラムの外周面に硝酸化合物が付着することに起因する画像の劣化を防止することができる。
【0062】
(2) 上記実施の形態においては、特に言及しなかったが、画像形成装置内では定着装置が主な熱源となっており、定着装置の周辺は気温が上昇しがちであるため、相対湿度は低下しがちである。このため、定着装置の近辺に相対湿度センサを設置すると、得られる相対湿度値が低めになりがちであり、感光体ドラム302の外周面上の硝酸化合物の電気抵抗を必ずしも指標しない。
【0063】
空気中の水分によって、感光体ドラム302の外周面上に付着した硝酸化合物の電気抵抗が低下するために発生する画質の劣化を防止するという本発明の目的に鑑みれば、感光体ドラム302から最も遠い感光体ドラム302の周辺の気温を参照して露光方式を決定するのが望ましい。
(3) 上記実施の形態においては、特に言及しなかったが、画像形成ジョブを実行する間隔がある程度(例えば、2時間)以上あいた場合には、画像形成時のクリーニング(清掃装置205によるもの)によって、感光体ドラム302の外周面上から放電生成物が除去されたか否かを感光体表面の電気抵抗を測定して確認しても良い。そして、電気抵抗が低下していることによって、クリーニングによって硝酸化合物が除去されたことが確認された場合には、中間調部において面積変調方式を採用すれば優れた階調表現を得ることができる。
【0064】
なお、紙間、すなわち引き続く2枚分の画像形成の間で、感光体ドラムにテストパタンを露光し、感光体表面の電気抵抗は表面電位センサを用いて非接触で感光体の表面電位を測定することによって求めることができる。
(4) 上記実施の形態においては、露光方式テーブルを幾つか例示したが、本発明がこれらに限定されないのは言うまでもなく、露光方式テーブルの内容が上記の例示と異なっていても、相対湿度値RHが高いほど、或いは待機時間Hが長いほど、中間調部にも強度変調方式を用いることにすれば、本発明の効果は同じである。
【0065】
(5) 上記実施の形態においては、特に言及しなかったが、画像形成ジョブは、例えば、操作パネルにて受け付けても良いし、通信ネットワークを介してパーソナルコンピュータ他の装置から受け付けても良い。
(6) 上記実施の形態においては、感光体ドラム302の外周面上に付着した放電生成物の電気抵抗を相対湿度値RHや待機時間T、累積回転数Nから推定して適当な露光方式を選択する場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて他の手段によって感光体ドラム302の外周面上に付着した放電生成物の電気抵抗、若しくは電気抵抗を指標する指数を計測することによって露光方式を選択しても良い。
【0066】
(7) 上記実施の形態においては、特に言及しなかったが、例えば、タンデム型のカラー画像形成装置のように複数の感光体ドラムを備える場合には、複数の感光体ドラムの間で露光方式を一致させても良い。このような場合には、例えば、相対湿度センサ410は定着装置106から最も離れた感光体ドラム302の近傍に配すれば良い。
また、累積回転数Nに関しては、例えば、YMCKのうちKの感光体ドラム302の累積回転数Nが他の感光体ドラム302の累積回転数Nよりも大きくなる場合には、Kの感光体ドラム302の累積回転数Nを採用すれば、画質の劣化を防止することができる。
【0067】
(8) 上記実施の形態においては、露光方式テーブルを用いて露光方式を決定したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、他の方法を用いて露光方式を決定しても良い。
例えば、上記第2の実施の形態の場合には、相対湿度値RHごとに待機時間Tの閾値を定めておき、相対湿度値RHから定まる閾値よりも待機時間Tが長ければ中間調部に強度変調方式を採用し、さもなければ面積変調方式を採用するとしても良い。
【0068】
或いは、相対湿度値RHと待機時間Tとの積が所定の閾値よりも大きければ中間調部に強度変調方式を採用し、さもなければ面積変調方式を採用するとしても良い。また、この所定の閾値は累積回転数Nが大きいほど小さくなるような閾値であるとしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明に係る画像形成装置は、帯電時に生じる窒素酸化物等が感光体表面に付着することに起因する画像劣化を防止する装置として有用である。
【符号の説明】
【0070】
1………………………画像形成装置
101Y〜101K…作像部
102…………………制御部
103Y〜103K…1次転写ローラ
104…………………中間転写ベルト
201…………………感光体ドラム
202…………………帯電装置
203…………………露光装置
204…………………現像装置
205…………………清掃装置
206…………………現像ローラ
207…………………ブレード
301…………………鋸歯電極
302…………………シールドケース
303…………………グリッドメッシュ
401…………………CPU
402…………………ROM
403…………………RAM
410…………………相対湿度センサ
411…………………感光体ドラム駆動モータ
801…………………不揮発性メモリ
802…………………タイマ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一様に帯電した感光体を、画像データに基づいて露光し、静電潜像を形成する露光手段と、
感光体表面に付着した放電生成物の電気抵抗を指標する指数を取得する取得手段と、
前記指数を所定の閾値と比較して、前記電気抵抗の高低を判定する判定手段と、
画像データのうち、エッジ領域以外の領域について、網点の面積の大小によって階調を表現する面積変調方式と、画素の濃淡によって階調を表現する強度変調方式との何れかで、前記露光手段に露光させる方式決定手段と、を備え、
前記方式決定手段は、前記電気抵抗が低いと判定された場合は強度変調方式にて、前記電気抵抗が高いと判定された場合は面積変調方式にて露光させる
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記指数は、前記感光体近傍の相対湿度であって、
前記判定手段は、前記相対湿度が所定湿度値よりも高い場合に、前記電気抵抗が低いと判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記指数は、前記感光体近傍の相対湿度と、引き続く画像形成処理間の待機時間とであって、
前記判定手段は、前記相対湿度が所定湿度値よりも高く、かつ、前記待機時間が前記所定湿度値に対応する所定時間よりも長い場合に、前記電気抵抗が低いと判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記感光体は、回転体であり、
前記感光体の累積回転数を計数する計数手段を備え、
前記判定手段は、累積回転数が多いほど、前記所定湿度値を低くし、かつ、前記所定時間を短くする
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
画像データのうち、エッジ領域領域については、常に強度変調方式を用いる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記放電生成物は、硝酸化合物である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−242571(P2011−242571A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−113990(P2010−113990)
【出願日】平成22年5月18日(2010.5.18)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】