説明

画像形成装置

【課題】ジャムの発生を回避できるような設定を提示して、ジャムの発生を抑えることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1は、画像処理部2で取得した画像データから算出される印字率、操作部5で設定される用紙種類及び坪量を組み合わせた印刷条件毎に、画像制御CPU66でジャム発生率を算出し、ジャム発生率の高低に基づき、取得した印刷条件が警告対象であるか奨励対象であるか判断し、警告対象である印刷条件に対して、近似の印刷条件で奨励対象である印刷条件を検索して、操作部5に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙に画像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
用紙に画像を形成する画像形成装置では、用紙の紙種や坪量等の印刷条件が原因で、用紙の搬送不良等のジャムが発生する場合がある。ベタ画像に近い、つまり印字率の高い印刷の場合、坪量の小さい用紙では、定着器への巻き付きによるジャムが発生しやすい傾向がある。
【0003】
例えば、ステープル印刷やくるみ製本印刷を行う場合、全用紙の通紙が正常に行わなければ、印刷物は最終成果物として成り立たない。このような印刷において、一連の画像形成ジョブ中に、ジャムが発生する可能性が高い設定の用紙が1枚でも存在すると、ジャムが発生することによるユーザのダウンタイム発生、印刷失敗によるコストアップ等のジャムリスクが、そのままジョブリスクとなってしまう。
【0004】
そのため、用紙の種類等に応じてジャム発生頻度を管理し、ジャムが頻発する際はその旨をユーザに警告する必要がある。そこで、ジャム発生率を算出して警告を出す技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、ジャムが発生したことを示す履歴を記憶し、警告を出す技術が提案されている(例えば、特許文献2,3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−293070号公報
【特許文献2】特開2007−083460号公報
【特許文献3】特開2006−297654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
各文献に記載された従来の画像形成装置では、ジャムが頻発する設定を警告として表示することはできる。しかし、警告対象の設定をどう変更すればジャムを回避できるのか、ユーザが判断しなければならず、利便性が向上しない。また、ユーザによる誤設定があると、結果として、ジャムの要因となってしまう。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、ジャムの発生を回避できるような設定を提示して、ジャムの発生を抑えることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、印刷条件を取得する情報取得手段と、情報取得手段で取得される印刷条件でのジャム発生率の算出で参照される管理テーブルが記憶される記憶手段と、管理テーブルを参照して算出したジャム発生率の高低に基づき、印刷条件が警告対象であるか奨励対象であるか判断し、警告対象である印刷条件に対して、近似の印刷条件で奨励対象である印刷条件を検索して提示する制御手段とを備えた画像形成装置である。
【0009】
請求項1に記載の発明では、取得した印刷条件におけるジャム発生率が警告条件を満たすと、予め設定された代替が可能な近似の印刷条件を検索し、近似の印刷条件でのジャム発生率が奨励条件を満たすものがあるか判断し、奨励条件を満たす近似の印刷条件を検知すると、該当する印刷条件をジャム発生の可能性を回避する情報として提示する。
【0010】
請求項2に記載の発明は、記憶手段は、警告対象である印刷条件に対する近似対象の印刷条件の検索で参照される近似対象テーブルが記憶され、制御手段は、近似対象テーブルで特定される検索順位に従い、警告対象である印刷条件に対して近似の印刷条件を検索する請求項1に記載の画像形成装置である。
【0011】
請求項3に記載の発明は、記憶手段は、種別の異なる複数の印刷条件に対応して、警告対象である印刷条件に対する近似対象の印刷条件の検索で参照される複数の近似対象テーブルが記憶され、制御手段は、予め設定された優先順位に従い、種別の異なる複数の印刷条件に対応したそれぞれの近似対象テーブルを参照して、警告対象である印刷条件に対して近似の印刷条件を順次検索する請求項2に記載の画像形成装置である。
【0012】
請求項4に記載の発明は、制御手段は、近似対象テーブルを参照する優先順位が変更可能に設定される請求項3に記載の画像形成装置である。
【0013】
請求項5に記載の発明は、近似対象の印刷条件が設定される印刷条件は、少なくとも用紙の坪量と用紙の種類を含む請求項3または請求項4に記載の画像形成装置である。
【0014】
請求項6に記載の発明は、管理テーブルは、印刷条件に対応して総印刷回数とジャム発生回数が記憶され、制御手段は、管理テーブルを検索して、情報取得手段で取得される印刷条件で特定される総印刷回数とジャム発生回数を取得してジャム発生率を算出し、ジャム発生率の高低と総印刷回数の大小に基づき、印刷条件が警告対象であるか奨励対象であるか判断する請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の画像形成装置によれば、画像の形成時に用紙の搬送不良等のジャムが発生しやすい印刷条件が設定されていることを警告すると同時に、ジャムの発生を回避するための推奨対象の印刷条件を、過去のジャム発生率の高低に基づき正常通紙の実績からユーザに提示することができる。
【0016】
これにより、ジャムの発生が抑えられ、ジャムの発生による印刷停止時間が軽減されて、印刷時における信頼性が向上する。また、ユーザにより設定された当初の印刷条件に対して近似の印刷条件で、ジャム発生率が当初の設定より低い印刷条件を提示できるので、ユーザによる再設定の手間を省き、また、ユーザによる誤設定を防いで、確実にジャムの発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施の形態の画像形成装置の一例を示す機能ブロック図である。
【図2】管理テーブルの一例を示す表図である。
【図3】近似対象テーブルの一例を示す表図である。
【図4】ジャム発生率を算出する処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】ジャム発生率を算出する処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】奨励設定チェック処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】優先順位設定画面の一例を示す説明図である。
【図8】坪量奨励設定チェック処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】坪量奨励設定チェック処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】坪量奨励設定チェック処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】用紙種類奨励設定チェック処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】ジャム発生回数の再計算処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】画面表示例を示す説明図である。
【図14】画面表示例を示す説明図である。
【図15】画面表示例を示す説明図である。
【図16】画面表示例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明の画像形成装置の実施の形態について説明する。
【0019】
<本実施の形態の画像形成装置の構成例>
図1は、本実施の形態の画像形成装置の一例を示す機能ブロック図である。本実施の形態の画像形成装置1は、外部機器から画像データを取得する画像処理部2と、画像の読み取りを行うスキャナ部3と、画像を形成するプリンタ部4を備える。また、画像形成装置1は、印刷条件の設定等が行われる操作部5と、画像処理部2またはスキャナ部3で画像データを取得し、操作部5で設定された印刷条件に従いプリンタ部4で印刷を行う制御部6を備える。
【0020】
画像処理部(プリント・スキャナコントローラ)2は、画像メモリ20と、DRAM制御IC21と、LAN I/F22及びコントローラ制御CPU23を備える。
【0021】
画像メモリ20は本例ではDRAM(dynamic random access memory)で構成され、DRAM制御IC(integrated circuit)21は、画像メモリ20への画像データの書き込み及び読み出しを行う。DRAM制御IC21と装置本体11の制御部6は、PCI(peripheral component interconnect)バス12で接続される。
【0022】
LAN(local area network)I/F22は、図示しないネットワークと画像形成装置1を接続する。コントローラ制御CPU(central processing unit)23は、ネットワークに接続された図示しないパーソナルコンピュータ等の外部機器と画像形成装置1の間で画像データの送受を行う。
【0023】
スキャナ部3は、イメージセンサを構成するCCD(charge coupled device)30と、スキャナ制御部31を備える。プリンタ部4は、露光装置を構成するレーザダイオード(LD:laser diode)40と、プリンタ制御部41を備える。操作部5は、タッチパネルを有して表示部を構成する液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)50と、操作部制御部51を備える。
【0024】
制御部6は、読取処理部60と、圧縮IC61と、DRAM制御IC62と、画像メモリ63と、伸長IC64と、書込処理部65と、画像制御CPU66と、不揮発メモリ67を備える。
【0025】
読取処理部60は、CCD30から出力される画像データのアナログ−デジタル変換等の処理を行う。圧縮IC61は、画像データを所定の形態で圧縮する。DRAM制御IC62は、画像メモリ63への画像データの書き込みおよび読み出しを行う。
【0026】
画像メモリ63はDRAMで構成され、圧縮された画像データを記憶する圧縮メモリ63aと所定単位で画像データを記憶するページメモリ63bを備える。伸長IC64は、圧縮された画像データを伸長する。書込処理部65は、画像データのデジタル−アナログ変換等の処理を行い、レーザダイオード40に出力する。
【0027】
画像制御CPU66は制御手段の一例で、スキャナ制御部31及びプリンタ制御部41を制御して、画像データの取得および印刷を行う。また、操作部制御部51を制御して液晶ディスプレイ50の表示を行う。
【0028】
更に、画像制御CPU66は、用紙の種類等の印刷条件毎に算出されるジャム発生率の高低に基づき、印刷条件が警告対象であるか奨励対象であるか判断し、警告対象である印刷条件に対して、近似の印刷条件で奨励対象である印刷条件を検索して提示する。
【0029】
不揮発メモリ67は記憶手段の一例で、画像制御CPU66で実行されるプログラム等が記憶される。また、不揮発メモリ67は、画像制御CPU66が警告対象である印刷条件と奨励対象である印刷条件を判断する処理で参照される管理テーブルと、近似の印刷条件を検索する処理で参照される近似対象テーブルが記憶される。
【0030】
図2は、管理テーブルの一例を示す表図である。管理テーブル100は、予め設定された印刷条件と、単一の印刷条件、または、複数の印刷条件の組み合わせにおけるジャム発生率の算出で用いられる管理情報が対応付けられて記憶される。
【0031】
図1に示す画像形成装置1では、画像処理部2等で取得した画像データが、操作部5で選択された紙種及び坪量等に応じた用紙に印刷される。プリンタ部4で画像データの印刷を行う際に、用紙の搬送不良等によるジャム発生率は、用紙の紙種及び坪量と、用紙に印刷される文字等の量によって変化する。
【0032】
そこで、管理テーブル100は、印刷条件の一例として、用紙に印刷される文字等の量を示す印字率Daと、用紙種類Db及び用紙の坪量Dcの値が、予め想定される組み合わせで記憶される。
【0033】
また、管理テーブル100は、画像形成装置1で設定される印刷条件におけるジャム発生率を算出する管理情報として、印刷の実行で更新される総印刷回数Ddと、ジャムの発生で更新されるジャム発生回数Deが記憶される。本例では、印字率Daと用紙種類Dbと坪量Dcの組み合わせ毎に、総印刷回数Ddとジャム発生回数Deが記憶される。
【0034】
図3は、近似対象テーブルの一例を示す表図で、図3(a)は、坪量近似対象テーブルの一例を示し、図3(b)は、用紙種類近似対象テーブルの一例を示す。
【0035】
図1に示す画像形成装置1では、印字率Daと用紙種類Db及び坪量Dcで印刷条件が特定される、これら印刷条件の中で、印字率Daは、画像データによって変動する値である。そこで、本例では、用紙種類Dbと坪量Dcのどちらか一方、あるいは用紙種類Dbと坪量Dcの両方について、代替可能な近似の設定を検索できるようにする。
【0036】
坪量近似対象テーブル101は、印刷条件として設定が想定される用紙の坪量Dcが、近似対象の坪量として記憶される。本例では、実際に使用される用紙の坪量に合わせて予め設定される所定の範囲毎に区分された坪量が記憶される。
【0037】
用紙種類近似対象テーブル102は、印刷条件として設定が想定される各用紙種類Dbについて、近似対象の用紙種類が対応付けられて記憶される。近似対象の用紙種類としては、代替可能な単一の用紙種類が記憶される。また、代替可能な複数の用紙種類が優先順位を設定されて記憶される。
【0038】
次に、図1を参照して、画像形成装置1における画像データの流れについて説明する。まず、画像形成装置1をコピー機あるいはスキャナとして使用するため、原稿から画像データを読み込む場合は、CCD30で読み込んだ画像データを読取処理部60で処理し、圧縮IC61で圧縮してDRAM制御IC62により画像メモリ63の圧縮メモリ63aに記憶する。
【0039】
画像形成装置1をプリンタとして使用するため、パーソナルコンピュータ等の端末から電子化された画像データを読み込む場合は、画像データをまず画像処理部2の画像メモリ20に記憶する。画像メモリ20に記憶された画像データを画像処理部2のDRAM制御IC21で読み出し、PCIバス70で制御部6に送り、DRAM制御IC62により画像メモリ63のページメモリ63bに記憶する。ページメモリ63bに記憶された画像データをDRAM制御IC62により読み出し、圧縮IC61で圧縮してDRAM制御IC62により画像メモリ63の圧縮メモリ63aに記憶する。
【0040】
画像形成装置1をコピー機あるいはプリンタとして使用するため、用紙に画像データを出力する場合は、画像メモリ63の圧縮メモリ63aに記憶された画像データをDRAM制御IC62で読み出し、伸長IC64で伸長して書込処理部65でレーザダイオード40に送り、用紙に印刷する。
【0041】
<本実施の形態の画像制御CPUの機能例>
まず、画像制御CPU66の機能の概要を説明すると、画像制御CPU66は、情報取得手段としての操作部5での設定等で取得した印刷条件で管理テーブル100を検索し、該当する印刷条件におけるジャム発生率Eを算出する。
【0042】
画像制御CPU66は、算出したジャム発生率Eが所定の警告条件を満たすと判断すると、坪量近似対象テーブル101と用紙種類近似対象テーブル102のいずれか、あるいは両方を検索して近似の印刷条件を取得し、近似の印刷条件におけるジャム発生率Eを算出する。
【0043】
そして、画像制御CPU66は、近似の印刷条件におけるジャム発生率Eが所定の奨励条件を満たすと判断すると、操作部制御部51を制御して液晶ディスプレイ50の表示等により、近似の印刷条件で奨励対象であると判断された印刷条件の設定を提示する。
【0044】
次に、画像制御CPU66の機能の詳細を説明する。画像制御CPU66は、プリンタ部4で印刷を実行する際に、情報取得手段としての画像処理部2等で取得した画像データから算出される印字率Daと、操作部5で設定される用紙種類Dbと用紙の坪量Dcを取得する。
【0045】
画像制御CPU66は、印字率Daと用紙種類Db及び坪量Dcの組み合わせで特定される印刷条件で管理テーブル100を検索して、印刷条件に該当する総印刷回数Ddとジャム発生回数Deを取得する。
【0046】
そして、画像制御CPU66は、印字率Daと用紙種類Db及び坪量Dcの組み合わせで特定される印刷条件におけるジャム発生率Eを、以下の(1)式で求める。
【0047】
【数1】

【0048】
画像制御CPU66は、上述した(1)式で算出されたジャム発生率Eが高い印刷条件については警告を提示すると共に、ジャム発生率が低い代替の印刷条件を提示できるようにするため、警告対象の有無を判断するジャム発生率Eの閾値Thが設定される。
【0049】
画像制御CPU66は、管理テーブル100を検索して算出したジャム発生率Eと警告閾値Thを比較することで、プリンタ部4で印刷を実行する際に取得した印字率Daと用紙種類Db及び坪量Dcの組み合わせで特定される印刷条件が、警告対象であるか奨励対象であるか判断する。
【0050】
すなわち、画像制御CPU66は、印字率Daと用紙種類Db及び坪量Dcの組み合わせで特定される印刷条件におけるジャム発生率Eが、所定の警告閾値Th以上であることを検知すると、警告条件を満たすと判断し、警告条件を満たす印刷条件の設定を警告対象とする。これに対し、ジャム発生率Eが警告閾値Th未満であることを検知すると、奨励条件を満たすと判断し、奨励条件を満たす印刷条件を奨励対象とする。
【0051】
また、画像制御CPU66は、警告対象であると判断した印刷条件の代替となる近似の印刷条件において、ジャム発生率Eが警告閾値Th未満であり、かつ、総印刷回数Ddが一定数以上であるかの調査を行う。
【0052】
このため、画像制御CPU66は、警告対象である印刷条件に対する代替の印刷条件として、予め定められた近似の印刷条件を検索する。本例では、印字率Daと用紙種類Db及び坪量Dcで特定される印刷条件について、坪量近似対象テーブル101を検索して近似対象の坪量Dcを取得すると共に、用紙種類近似対象テーブル102を検索して近似対象の用紙種類Dbを取得する。
【0053】
画像制御CPU66は、坪量近似対象テーブル101を参照して近似対象の坪量Dcを検索する規則が、以下に示すように設定される。
(1−a)警告対象の坪量より1段階大きい坪量を近似対象とする。
(2−a)近似対象の坪量で算出されるジャム発生率Eが警告対象であると、当初の警告対象の坪量より1段階小さい坪量を近似対象とする。
(3−a)近似対象となる坪量が存在しない場合は、奨励対象の条件を満たさないものとして扱う。
【0054】
また、画像制御CPU66は、用紙種類近似対象テーブル102で特定される優先順位に従い用紙種類近似対象テーブル102を参照して、以下に示すように近似対象の用紙種類Dbを検索する。
(1−b)警告対象である用紙種類Dbの項目において、優先順位がM番(M=1,2,・・・,n)である近似対象No.Mの用紙種類を近似対象とする。まず、優先順位が1番である近似対象N0.1の用紙種類を近似対象とする。
(2−b)近似対象N0.Mの用紙種類で算出されるジャム発生率Eが警告対象であると、優先順位がM+1番である近似対象N0.M+1の用紙種類を近似対象とする。
(3−b)以降、近似対象の用紙種類が存在しなくなるまで検索を行う。
【0055】
画像制御CPU66は、坪量近似対象テーブル101と用紙種類近似対象テーブル102のいずれか、あるいは両方を参照して取得した近似対象の印刷条件について、ジャム発生率Eが警告閾値Th未満であり、かつ、総印刷回数Ddが一定数以上であるかの調査を順次行う。
【0056】
画像制御CPU66は、近似対象の印刷条件において、ジャム発生率Eが警告閾値Th未満で、かつ、総印刷回数Ddが一定数以上である印刷条件があると判断すると、この印刷条件を奨励対象として調査を終了する。
【0057】
そして、奨励対象とした印刷条件の設定値を警告対象の印刷条件の設定値と共に操作部5の液晶ディスプレイ50に表示して、画像形成装置1の操作者に提示する。これに対し、全ての近似対象の印刷条件を調査して、ジャム発生率Eが警告閾値Th未満で、かつ、総印刷回数Ddが一定数以上である印刷条件が無いと判断すると、奨励対象の印刷条件が無いとして警告対象の設定値のみを提示する。
【0058】
<本実施の形態の画像形成装置の動作例>
次に、各図を参照して、本実施の形態の画像形成装置1の動作について説明する。
【0059】
(A)ジャム発生率の算出処理
図4及び図5は、ジャム発生率を算出する処理の一例を示すフローチャートであり、まず、ジャム発生率を算出する処理について、各図を参照して説明する。
【0060】
画像制御CPU66は、図1に示す操作部5等で指定されたN枚(N=1〜m枚)の用紙(シート)に対してプリンタ部4で印刷を行う際に、1枚目に指定された用紙からジャム発生率Eをチェックするため、図4のステップSA1で、用紙No.=1にセットし、ステップSA2で、警告表示フラグをリセットしてOFFにする。
【0061】
画像制御CPU66は、ステップSA3で、画像処理部2等で取得した画像データから算出される印字率Daと、操作部5で設定される用紙種類Dbと用紙の坪量Dcを取得する。チェック対象が1枚目の用紙であれば、1枚目の用紙に印刷される画像データから算出される印字率Daと、操作部5で設定される1枚目の用紙の用紙種類Dbと用紙の坪量Dcを取得する。
【0062】
画像制御CPU66は、ステップSA4で、印字率Daと用紙種類Db及び坪量Dcの組み合わせで特定される印刷条件で管理テーブル100を検索して、チェック対象の用紙に対して設定された印刷条件に該当する総印刷回数Ddとジャム発生回数Deを取得する。
【0063】
画像制御CPU66は、ステップSA5で、チェック対象の用紙に対して設定された印刷条件での総印刷回数Ddが、規定値以上であるか判断する。この判断は、総印刷回数Ddが少ないとジャム発生率が高く算出される等、ジャム発生率の精度が低くなるために行われる。
【0064】
画像制御CPU66は、上述したステップSA5で、総印刷回数Ddが規定値以上であると判断すると、ステップSA6で、チェック対象の用紙に対して設定された印字率Daと用紙種類Db及び坪量Dcの組み合わせで特定される印刷条件でのジャム発生率Eを、上述した(1)式で算出する。
【0065】
画像制御CPU66は、ステップSA7で、チェック対象の用紙に対して設定された印刷条件で取得した総印刷回数Ddとジャム発生回数Deから算出したジャム発生率Eが、警告閾値Th以上であるか判断する。
【0066】
画像制御CPU66は、上述したステップSA7で、チェック対象の用紙に対して設定された印刷条件でのジャム発生率Eが、警告閾値Th以上であると判断すると、ステップSA8で、警告対象の印刷条件を検知したことを示す警告表示フラグをONにする。
【0067】
画像制御CPU66は、ステップSA9で、ジャム発生率Eが警告閾値Th以上であり警告対象と判断された印刷条件の設定値と、警告対象の印刷条件が設定された用紙を特定する用紙No.を保存する。
【0068】
画像制御CPU66は、ステップSA10で、警告対象の印刷条件に対し、奨励条件を満たす近似対象の印刷条件が存在するか、奨励設定チェックを行う。なお、奨励設定チェックの詳細については後述するが、予め設定された優先順位に従い、坪量近似対象テーブル101と用紙種類近似対象テーブル102のいずれか、あるいは両方を検索して取得した近似対象の印刷条件について、奨励条件を満たすかチェックを行う。
【0069】
そして、奨励条件を満たす近似対象の印刷条件があると、奨励対象の印刷条件を検知したことを示す奨励設定表示フラグをONにし、奨励対象と判断された近似対象の印刷条件の設定値を保存する。また、奨励条件を満たす近似対象の印刷条件が無いと、奨励設定表示フラグをOFFにする。
【0070】
画像制御CPU66は、上述したステップSA10で奨励設定チェックを行った場合、ステップSA11で、チェックを行った用紙が最終の用紙か判断する。同様に、上述したステップSA5で、チェック対象の用紙に対して設定された印刷条件での総印刷回数Ddが規定値未満であると判断した場合、チェックを行った用紙が最終の用紙か判断する。また、上述したステップSA7で、チェック対象の用紙に対して設定された印刷条件でのジャム発生率Eが警告閾値Th未満であると判断すると、チェックを行った用紙が最終の用紙か判断する。
【0071】
画像制御CPU66は、上述したステップSA11で、チェックを行った用紙が最終の用紙ではないと判断すると、ステップSA12で、チェック対象とする用紙No.に1を加算し、上述したステップSA3〜ステップSA11までの処理を、最終の用紙まで繰り返す。
【0072】
画像制御CPU66は、上述したステップSA11で、チェックを行った用紙が最終の用紙であると判断すると、ステップSA13で、警告表示フラグがONであるか判断する。画像制御CPU66は、上述したステップSA13で、警告表示フラグがONではなくOFFであると判断すると、ジャム発生率のチェックを終了する。
【0073】
画像制御CPU66は、上述したステップSA13で、警告表示フラグがONであると判断すると、ステップSA14で、奨励設定表示フラグがONであるか判断する。
【0074】
画像制御CPU66は、上述したステップSA14で、奨励設定表示フラグがONであると判断すると、ステップSA15で、奨励対象とした印刷条件の設定値を警告対象の印刷条件の設定値と共に液晶ディスプレイ50に表示する。
【0075】
画像制御CPU66は、上述したステップSA14で、奨励設定表示フラグがONではなくOFFであると判断すると、ステップSA16で、警告対象の印刷条件の設定値を液晶ディスプレイ50に表示する。
【0076】
(B)奨励設定チェック処理の概要
図6は、奨励設定チェック処理の一例を示すフローチャートであり、次に、奨励設定チェック処理の概要について、各図を参照して説明する。
【0077】
画像制御CPU66は、ステップSB1で、奨励条件を満たす近似対象の印刷条件の検索を、本例では坪量を優先して行うか用紙種類を優先して行うか判断する。
【0078】
図7は、優先順位設定画面の一例を示す説明図である。優先順位設定画面52は、印刷条件の奨励設定を検索する際に優先される項目が選択可能に構成され、本例では、坪量を優先する検索処理を選択させるボタン52aと、用紙種類を優先する検索処理を選択させるボタン52bが、液晶ディスプレイ50に表示される。
【0079】
画像制御CPU66は、優先順位設定画面52においてボタン52aが選択されて、坪量を優先する検索処理が選択されると、用紙種類よりも坪量を変更して奨励設定チェック処理を行うことを優先する。すなわち、図3(a)に示す坪量近似対象テーブル101に従い坪量Dcを変更して、奨励設定チェック処理が終了するまでは、用紙種類を変更しての奨励設定チェック処理は行わない。
【0080】
また、画像制御CPU66は、優先順位設定画面52においてボタン52bが選択されて、用紙種類を優先する検索処理が選択されると、坪量よりも用紙種類を変更して奨励設定チェック処理を行うことを優先する。すなわち、図3(b)に示す用紙種類近似対象テーブル102に従い用紙種類Dbを変更して、奨励設定チェック処理が終了するまでは、坪量を変更しての奨励設定チェック処理は行わない。
【0081】
このように、奨励条件を満たす近似対象の印刷条件の検索を、例えば、坪量を優先して行うか用紙種類を優先して行うかを設定できるようにすることで、ユーザの使用状況等に応じて、適切な近似対象の印刷条件を取得できる。
【0082】
画像制御CPU66は、上述したステップSB1で、優先順位設定画面52においてボタン52aが選択されて、坪量を優先して検索処理を行うと判断すると、ステップSB2で、警告対象の印刷条件に対し、坪量を変更して奨励条件を満たす近似対象の印刷条件が存在するか、坪量奨励設定チェックを行う。なお、坪量奨励設定チェックの詳細については後述するが、予め設定された検索規則に従い、坪量近似対象テーブル101を検索して取得した近似対象の印刷条件について、奨励条件を満たすかチェックを行う。
【0083】
そして、坪量を変更して奨励条件を満たす近似対象の印刷条件があると、奨励対象の印刷条件を検知したことを示す奨励設定表示フラグをONにする。また、坪量を変更しても奨励条件を満たす近似対象の印刷条件が無いと、奨励設定表示フラグをOFFにする。
【0084】
画像制御CPU66は、ステップSB3で、坪量奨励設定チェックの結果、奨励設定表示フラグがOFFであるか判断する。画像制御CPU66は、上述したステップSB3で、奨励設定表示フラグがOFFであると、坪量奨励設定チェックでは奨励対象の印刷条件が無いと判断する。
【0085】
そして、画像制御CPU66は、ステップSB4で、警告対象の印刷条件に対し、用紙種類を変更して奨励条件を満たす近似対象の印刷条件が存在するか、用紙種類奨励設定チェックを行う。なお、用紙種類奨励設定チェックの詳細については後述するが、予め設定された優先順位に従い、用紙種類近似対象テーブル102を検索して取得した近似対象の印刷条件について、奨励条件を満たすかチェックを行う。
【0086】
そして、用紙種類を変更して奨励条件を満たす近似対象の印刷条件があると、奨励対象の印刷条件を検知したことを示す奨励設定表示フラグをONにする。また、用紙種類を変更しても奨励条件を満たす近似対象の印刷条件が無いと、奨励設定表示フラグをOFFにする。
【0087】
画像制御CPU66は、上述したステップSB1で、優先順位設定画面52においてボタン52bが選択されて、用紙種類を優先して検索処理を行うと判断すると、ステップSB5で、警告対象の印刷条件に対し、用紙種類奨励設定チェックを行う。
【0088】
画像制御CPU66は、ステップSB6で、用紙種類奨励設定チェックの結果、奨励設定表示フラグがOFFであるか判断する。画像制御CPU66は、上述したステップSB6で、奨励設定表示フラグがOFFであると、用紙種類奨励設定チェックでは奨励対象の印刷条件が無いと判断し、ステップSB7で、警告対象の印刷条件に対し、坪量奨励設定チェックを行う。
【0089】
画像制御CPU66は、上述したステップSB4で、用紙種類奨励設定チェックを行うと、ステップSB8で、奨励設定表示フラグがONであるか判断する。同様に、上述したステップSB7で、坪量奨励設定チェックを行うと、ステップSB8で、奨励設定表示フラグがONであるか判断する。
【0090】
画像制御CPU66は、上述したステップSB8で、奨励設定表示フラグがONであると判断すると、坪量奨励設定チェックまたは用紙種類奨励設定チェックで、奨励対象の印刷条件を検知したと判断する。そして、ステップSB9で、奨励対象と判断された近似対象の印刷条件の設定値と、この近似対象の印刷条件を検索した警告対象の印刷条件が設定された用紙を特定する用紙No.を保存し、奨励設定チェック処理を終了する。
【0091】
また、画像制御CPU66は、上述したステップSB8で、奨励設定表示フラグがONではなくOFFであると判断すると、奨励対象の印刷条件が無いと判断して、奨励設定チェック処理を終了する。
【0092】
(C)坪量奨励設定チェック処理の概要
図8〜図10は、坪量奨励設定チェック処理の一例を示すフローチャートであり、まず、図8を参照して、坪量奨励設定チェック処理の概要について説明する。
【0093】
画像制御CPU66は、ステップSC1で、図3(a)に示す坪量近似対象テーブル101を検索して、警告対象である印刷条件で設定された坪量Dcより、1段階大きい坪量Dcを取得し、坪量奨励設定チェック処理を行う。坪量を1段階大きくしての坪量奨励設定チェック処理では、坪量を1段階大きくして奨励条件を満たす近似対象の印刷条件があると、奨励設定表示フラグをONにする。また、坪量を1段階大きくしても奨励条件を満たす近似対象の印刷条件が無いと、奨励設定表示フラグをOFFにする。
【0094】
画像制御CPU66は、ステップSC2で、奨励設定表示フラグがOFFであるか判断する。画像制御CPU66は、上述したステップSC2で、奨励設定表示フラグがOFFであると判断すると、ステップSC3で、図3(a)に示す坪量近似対象テーブル101を検索して、当初の警告対象である印刷条件で設定された坪量Dcより、1段階小さい坪量Dcを取得し、坪量奨励設定チェック処理を行う。
【0095】
そして、坪量を1段階小さくして奨励条件を満たす近似対象の印刷条件があると、奨励設定表示フラグをONにして、坪量奨励設定チェック処理を終了する。また、坪量を1段階小さくしても奨励条件を満たす近似対象の印刷条件が無いと、奨励設定表示フラグをOFFにして、坪量奨励設定チェック処理を終了する。更に、上述したステップSC2で、奨励設定表示フラグがOFFではなくONであると判断すると、奨励条件を満たす近似対象の印刷条件があるので、坪量奨励設定チェック処理を終了する。
【0096】
(D)坪量を大きくしての坪量奨励設定チェック処理
次に、図9を参照して、坪量を1段階大きくしての坪量奨励設定チェック処理について説明する。
【0097】
画像制御CPU66は、ステップSD1で、図3(a)に示す坪量近似対象テーブル101を検索して、警告対象である印刷条件で設定された坪量Dcより、1段階大きい坪量Dcがあるか判断する。
【0098】
画像制御CPU66は、上述したステップSD1で、警告対象である坪量Dcより1段階大きい坪量Dcがあると判断すると、ステップSD2で、この1段階大きい坪量Dcを近似対象の印刷条件として取得する。画像制御CPU66は、上述したステップSD1で、警告対象である坪量Dcより1段階大きい坪量Dcが無いと判断すると、近似対象となる坪量が存在せず、奨励対象の条件を満たす印刷条件が無いと判断して、坪量を1段階大きくしての坪量奨励設定チェック処理を終了する。
【0099】
画像制御CPU66は、ステップSD3で、近似対象の印刷条件として取得した警告対象である坪量より1段階大きい坪量Dcと、当初設定の印字率Da及び用紙種類Dbの組み合わせで特定される印刷条件で管理テーブル100を検索する。そして、印字率Daと用紙種類Dbを固定して坪量Dcを1段階大きくした印刷条件に該当する総印刷回数Ddとジャム発生回数Deを取得する。
【0100】
画像制御CPU66は、ステップSD4で、印字率Daと用紙種類Dbを固定して坪量Dcを1段階大きくした印刷条件でのジャム発生率Eを、上述した(1)式で算出する。
【0101】
画像制御CPU66は、ステップSD5で、印字率Daと用紙種類Dbを固定して坪量Dcを1段階大きくした印刷条件での総印刷回数Ddが、規定値以上であるか判断する。
【0102】
画像制御CPU66は、上述したステップSD5で、総印刷回数Ddが規定値未満であると判断すると、坪量を1段階大きくしての坪量奨励設定チェック処理を終了する。
【0103】
画像制御CPU66は、上述したステップSD5で、総印刷回数Ddが規定値以上であると判断すると、ステップSD6で、印字率Daと用紙種類Dbを固定して坪量Dcを1段階大きくした印刷条件でのジャム発生率Eが、警告閾値Th以上であるか判断する。
【0104】
画像制御CPU66は、上述したステップSD6で、ジャム発生率Eが警告閾値Th以上であると判断すると、坪量を1段階大きくしての坪量奨励設定チェック処理を終了する。
【0105】
画像制御CPU66は、上述したステップSD6で、ジャム発生率Eが警告閾値Th未満であると判断すると、ステップSD7で、奨励対象の印刷条件を検知したことを示す奨励設定表示フラグをONにして、坪量を1段階大きくしての坪量奨励設定チェック処理を終了する。
【0106】
(E)坪量を小さくしての坪量奨励設定チェック処理
次に、図10を参照して、坪量を1段階小さくしての坪量奨励設定チェック処理について説明する。
【0107】
画像制御CPU66は、ステップSE1で、図3(a)に示す坪量近似対象テーブル101を検索して、警告対象である印刷条件で設定された坪量Dcより、1段階小さい坪量Dcがあるか判断する。
【0108】
画像制御CPU66は、上述したステップSE1で、警告対象である坪量Dcより1段階小さい坪量Dcがあると判断すると、ステップSE2で、この1段階小さい坪量Dcを近似対象の印刷条件として取得する。画像制御CPU66は、上述したステップSD1で、警告対象である坪量Dcより1段階小さい坪量Dcが無いと判断すると、近似対象となる坪量が存在せず、奨励対象の条件を満たす印刷条件が無いと判断して、坪量を1段階小さくしての坪量奨励設定チェック処理を終了する。
【0109】
画像制御CPU66は、ステップSE3で、近似対象の印刷条件として取得した警告対象である坪量より1段階小さい坪量Dcと、当初設定の印字率Da及び用紙種類Dbの組み合わせで特定される印刷条件で管理テーブル100を検索する。そして、印字率Daと用紙種類Dbを固定して坪量Dcを1段階小さくした印刷条件に該当する総印刷回数Ddとジャム発生回数Deを取得する。
【0110】
画像制御CPU66は、ステップSE4で、印字率Daと用紙種類Dbを固定して坪量Dcを1段階小さくした印刷条件でのジャム発生率Eを、上述した(1)式で算出する。
【0111】
画像制御CPU66は、ステップSE5で、印字率Daと用紙種類Dbを固定して坪量Dcを1段階小さくした印刷条件での総印刷回数Ddが、規定値以上であるか判断する。
【0112】
画像制御CPU66は、上述したステップSE5で、総印刷回数Ddが規定値未満であると判断すると、坪量を1段階小さくしての坪量奨励設定チェック処理を終了する。
【0113】
画像制御CPU66は、上述したステップSE5で、総印刷回数Ddが規定値以上であると判断すると、ステップSE6で、印字率Daと用紙種類Dbを固定して坪量Dcを1段階小さくした印刷条件でのジャム発生率Eが、警告閾値Th以上であるか判断する。
【0114】
画像制御CPU66は、上述したステップSE6で、ジャム発生率Eが警告閾値Th以上であると判断すると、坪量を1段階小さくしての坪量奨励設定チェック処理を終了する。
【0115】
画像制御CPU66は、上述したステップSE6で、ジャム発生率Eが警告閾値Th未満であると判断すると、ステップSE7で、奨励対象の印刷条件を検知したことを示す奨励設定表示フラグをONにして、坪量を1段階小さくしての坪量奨励設定チェック処理を終了する。
【0116】
(F)用紙種類奨励設定チェック処理
図11は、用紙種類奨励設定チェック処理の一例を示すフローチャートであり、次に、各図を参照して、用紙種類奨励設定チェック処理について説明する。
【0117】
画像制御CPU66は、ステップSF1で、図3(b)に示す用紙種類近似対象テーブル102を検索して、警告対象である印刷条件で設定された用紙種類Dbの項目を選択する。
【0118】
画像制御CPU66は、ステップSF2で、用紙種類近似対象テーブル102で検索した警告対象である用紙種類Dbの項目において、近似対象No.が付与された近似対象の用紙種類が存在するか判断する。画像制御CPU66は、上述したステップSF2で、近似対象No.が付与された近似対象の用紙種類が存在しないと判断すると、奨励対象の条件を満たす印刷条件が無いと判断して、用紙種類奨励設定チェック処理を終了する。
【0119】
画像制御CPU66は、上述したステップSF2で、警告対象である用紙種類の項目に、近似対象No.が付与された近似対象の用紙種類が存在すると判断すると、ステップSF3で、警告対象である用紙種類Dbの項目において、優先順位がM番である近似対象No.Mの用紙種類を近似対象として取得する。まず、優先順位が1番である近似対象N0.1の用紙種類を近似対象とする。
【0120】
そして、画像制御CPU66は、近似対象の印刷条件として取得した優先順位がM番である用紙種類Dbと、当初設定の印字率Da及び坪量Dcの組み合わせで特定される印刷条件で管理テーブル100を検索する。そして、印字率Daと坪量Dcを固定して用紙種類近似対象テーブル102に従い用紙種類Dbを変更した印刷条件に該当する総印刷回数Ddとジャム発生回数Deを取得する。
【0121】
画像制御CPU66は、ステップSF4で、印字率Daと坪量Dcを固定して用紙種類Dbを変更した印刷条件でのジャム発生率Eを、上述した(1)式で算出する。
【0122】
画像制御CPU66は、ステップSF5で、印字率Daと坪量Dcを固定して用紙種類Dbを変更した印刷条件での総印刷回数Ddが、規定値以上であるか判断する。
【0123】
画像制御CPU66は、上述したステップSF5で、総印刷回数Ddが規定値未満であると判断すると、ステップSF6で、近似対象No.に1を加算し、上述したステップSF2に戻る。
【0124】
画像制御CPU66は、上述したステップSF5で、総印刷回数Ddが規定値以上であると判断すると、ステップSF7で、印字率Daと坪量Dcを固定して用紙種類Dbを変更した印刷条件でのジャム発生率Eが、警告閾値Th以上であるか判断する。
【0125】
画像制御CPU66は、上述したステップSF7で、ジャム発生率Eが警告閾値Th以上であると判断すると、上述したステップSF6で、近似対象No.に1を加算し、上述したステップSF2に戻り、ジャム発生率Eと警告閾値Thとの比較判断を、近似対象No.が付与された近似対象の用紙種類が存在しなくなるまで繰り返す。
【0126】
画像制御CPU66は、上述したステップSF7で、ジャム発生率Eが警告閾値Th未満であると判断すると、ステップSE8で、奨励対象の印刷条件を検知したことを示す奨励設定表示フラグをONにして、用紙種類奨励設定チェック処理を終了する。
【0127】
(G)管理テーブルの更新処理
次に、管理テーブル100の更新について説明する。画像制御CPU66は、プリンタ部4で印刷を実行する毎に、印字率Daと用紙種類Db及び坪量Dcで特定される管理テーブル100の該当する印刷条件の総印刷回数Ddを1増加させる。また、印刷を実行してジャムが発生すると、管理テーブル100の該当する印刷条件のジャム発生回数Deを1増加させる。
【0128】
ここで、管理テーブル100では、ジャム発生回数Deは、プリンタ部4の図示しない定着器等のジャムセンサ搭載箇所毎に管理しており、図2に示す管理テーブル100のジャム発生回数Deは、以下の(2)式に示すように、各ジャムセンサ搭載箇所S1〜Snで検出したジャム発生回数De1〜Denの総和となる。
【0129】
【数2】

【0130】
図12は、ジャム発生回数の再計算処理の一例を示すフローチャートである。プリンタ部4で部品の交換が実施されると、画像制御CPU66は、ステップSG1で、交換された部品におけるジャムセンサ搭載箇所Smでのジャム発生回数Demを0にクリアし、ステップSG2で、以下の(3)式に示すように、ジャム発生回数Deを再計算する。
【0131】
例えば、ジャムセンサ搭載箇所S1が、図示しない定着器におけるジャムセンサの搭載箇所であるとすると、(3)式では、(2)式におけるジャム発生回数De1を0にクリアして、ジャム発生回数Deを再計算する。
【0132】
【数3】

【0133】
(H)坪量を優先した奨励設定チェック処理の具体例
次に、坪量を優先した奨励設定チェック処理の具体例について、各図を参照して説明する。警告対象の印刷条件として、坪量Dcが「81〜105g/m」、用紙種類Dbが「普通紙」であるとする。
【0134】
画像制御CPU66は、坪量を優先した奨励設定チェック処理では、図8〜10に示すフローチャートで説明したように、図3(a)に示す坪量近似対象テーブル101を検索して、まず、警告対象である印刷条件で設定された坪量Dcより、1段階大きい坪量Dcを取得し、奨励設定チェック処理を行う。
【0135】
本例では、坪量Dcを「81〜105g/m」より1段階大きい「106〜135g/m」とする。そして、坪量Dcが「106〜135g/m」、用紙種類Dbが「普通紙」である印刷条件を第1の近似対象の印刷条件として、奨励設定チェック処理を行う。
【0136】
上述した第1の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たすと、奨励設定表示フラグをONにして奨励設定チェック処理を終了する。また、第1の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たさないと、第2の近似対象の印刷条件を取得する。
【0137】
本例では、坪量Dcを当初設定値である「81〜105g/m」より1段階小さい「75〜80g/m」とする。そして、坪量Dcが「75〜80g/m」、用紙種類Dbが「普通紙」である印刷条件を第2の近似対象の印刷条件として、奨励設定チェック処理を行う。
【0138】
上述した第2の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たすと、奨励設定表示フラグをONにして奨励設定チェック処理を終了する。また、第2の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たさないと、坪量を優先した奨励設定チェック処理から用紙種類を優先した奨励設定チェック処理に移行する。
【0139】
用紙種類を優先した奨励設定チェック処理では、図12に示すフローチャートで説明したように、図3(b)に示す用紙種類近似対象テーブル102を検索して、警告対象である印刷条件で設定された用紙種類Dbが「普通紙」である項目を選択する。
【0140】
そして、用紙種類Dbが「普通紙」項目で、近似対象No.1の用紙種類Dbを取得し、奨励設定チェック処理を行う。本例では、用紙種類Dbを「上質紙」とする。そして、坪量Dcが当初設定値の「81〜105g/m」、用紙種類Dbが「上質紙」である印刷条件を第3の近似対象の印刷条件として、奨励設定チェック処理を行う。
【0141】
上述した第3の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たすと、奨励設定表示フラグをONにして奨励設定チェック処理を終了する。また、第3の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たさないと、第4の近似対象の印刷条件を取得する。
【0142】
本例では、用紙種類Dbを近似対象No.2の用紙種類である「マット紙」とする。そして、坪量Dcが当初設定値の「81〜105g/m」、用紙種類Dbが「マット紙」である印刷条件を第4の近似対象の印刷条件として、奨励設定チェック処理を行う。
【0143】
上述した第4の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たすと、奨励設定表示フラグをONにして奨励設定チェック処理を終了する。また、第4の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たさないと、第5の近似対象の印刷条件を取得する。
【0144】
本例では、用紙種類Dbを近似対象No.3の用紙種類である「カラー用紙」とする。そして、坪量Dcが当初設定値の「81〜105g/m」、用紙種類Dbが「カラー用紙」である印刷条件を第5の近似対象の印刷条件として、奨励設定チェック処理を行う。
【0145】
上述した第5の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たすと、奨励設定表示フラグをONにして奨励設定チェック処理を終了する。また、第5の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たさないと、警告対処の用紙種類Dbが「普通紙」項目で、近似対象No.4の用紙種類Dbが存在しないので、奨励設定無しとして扱う。
【0146】
(I)用紙種類を優先した奨励設定チェック処理の具体例
次に、用紙種類を優先した奨励設定チェック処理の具体例について、各図を参照して説明する。警告対象の印刷条件として、坪量Dcが「64〜74g/m」、用紙種類Dbが「上質紙」であるとする。
【0147】
画像制御CPU66は、用紙種類を優先した奨励設定チェック処理では、図3(b)に示す用紙種類近似対象テーブル102を検索して、警告対象である印刷条件で設定された用紙種類Dbが「上質紙」である項目を選択する。
【0148】
そして、用紙種類Dbが「上質紙」項目で、近似対象No.1の用紙種類Dbを取得し、奨励設定チェック処理を行う。本例では、用紙種類Dbを「マット紙」とする。そして、坪量Dcが当初設定値の「64〜74g/m」、用紙種類Dbが「マット紙」である印刷条件を第1の近似対象の印刷条件として、奨励設定チェック処理を行う。
【0149】
上述した第1の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たすと、奨励設定表示フラグをONにして奨励設定チェック処理を終了する。また、第1の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たさないと、第2の近似対象の印刷条件を取得する。
【0150】
本例では、用紙種類Dbを近似対象No.2の用紙種類である「普通紙」とする。そして、坪量Dcが当初設定値の「64〜74g/m」、用紙種類Dbが「普通紙」である印刷条件を第2の近似対象の印刷条件として、奨励設定チェック処理を行う。
【0151】
上述した第2の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たすと、奨励設定表示フラグをONにして奨励設定チェック処理を終了する。また、第2の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たさないと、第3の近似対象の印刷条件を取得する。
【0152】
本例では、用紙種類Dbを近似対象No.3の用紙種類である「カラー用紙」とする。そして、坪量Dcが当初設定値の「64〜74g/m」、用紙種類Dbが「カラー用紙」である印刷条件を第3の近似対象の印刷条件として、奨励設定チェック処理を行う。
【0153】
上述した第3の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たすと、奨励設定表示フラグをONにして奨励設定チェック処理を終了する。また、第3の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たさないと、警告対処の用紙種類Dbが「上質紙」項目で、近似対象No.4の用紙種類Dbが存在しないので、用紙種類を優先した奨励設定チェック処理から坪量を優先した奨励設定チェック処理に移行する。
【0154】
坪量を優先した奨励設定チェック処理では、図3(a)に示す坪量近似対象テーブル101を検索して、警告対象である印刷条件で設定された坪量Dcより、1段階大きい坪量Dcを取得し、奨励設定チェック処理を行う。
【0155】
本例では、坪量Dcを「64〜74g/m」より1段階大きい「75〜85g/m」とする。そして、坪量Dcが「75〜85g/m」、用紙種類Dbが当初設定値の「普通紙」である印刷条件を第4の近似対象の印刷条件として、奨励設定チェック処理を行う。
【0156】
上述した第4の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たすと、奨励設定表示フラグをONにして奨励設定チェック処理を終了する。また、第4の近似対象の印刷条件におけるジャム発生率Eが奨励条件を満たさないと、近似対象の坪量Dcとして、当初設定値である「64〜74g/m」より1段階小さい設定値が存在しないので、奨励設定無しとして扱う。
【0157】
(J)画面表示例
図13〜図16は、画面表示例を示す説明図である。図13は、用紙種類Db及び坪量Dc等が設定されるジョブチケット編集画面と称される設定画面53を示す。
【0158】
図14は、上述した奨励設定チェック処理で奨励対象の印刷条件が検知された場合に、奨励対象と警告対象の印刷条件の設定値が表示される奨励警告画面54を示す。奨励警告画面54では、警告対象の印刷条件が設定された用紙を特定する用紙No.と、警告対象の印刷条件の設定値と、奨励対象と判断された近似対象の印刷条件の設定値が表示される。
【0159】
本例では、設定画面53に設けられたエラーチェックボタン53aが、色が変わる等により強調表示され、設定画面53の上に、別ウィンドウで奨励警告画面54が表示される。奨励警告画面54では、印刷条件の変更を促す文言と、印刷条件の変更の許可、不許可を選択させる確認ボタン54aが表示される。そして、奨励警告画面54で印刷条件の変更を許可する確認ボタン54aが操作されると、画像制御CPU66は、印刷条件を奨励対象と判断された近似対象の印刷条件に置き換えて、画像形成処理を行う。
【0160】
図15は、上述した奨励設定チェック処理で奨励対象の印刷条件が検知された場合に、奨励対象と警告対象の印刷条件の設定値が表示される奨励警告画面55を示す。
【0161】
奨励設定チェック処理で奨励対象の印刷条件が検知された場合に、画像形成装置1の図示しない用紙トレイに、該当する用紙種類や坪量の用紙がセットされていない場合がある。このような場合は、奨励警告画面55では、警告対象の印刷条件が設定された用紙を特定する用紙No.と、警告対象の印刷条件の設定値と、奨励対象と判断された近似対象の印刷条件の設定値が表示される。更に、奨励対象の用紙種類あるいは坪量の用紙のセットを促す誘導文言が表示される。
【0162】
本例でも、設定画面53に設けられたエラーチェックボタン53aが、色が変わる等により強調表示され、設定画面53の上に、別ウィンドウで奨励警告画面55が表示される。奨励警告画面55では、印刷条件の変更を促す文言と、印刷条件の変更の許可、不許可を選択させる確認ボタン55aが表示される。そして、奨励対象の用紙種類あるいは坪量の用紙のセットが確認され、奨励警告画面55で印刷条件の変更を許可する確認ボタン55aが操作されると、画像制御CPU66は、印刷条件を奨励対象と判断された近似対象の印刷条件に置き換えて、画像形成処理を行う。
【0163】
図16は、上述した奨励設定チェック処理で奨励対象の印刷条件が無い場合に、警告対象の印刷条件の設定値が表示される警告画面56を示す。本例では、設定画面53に設けられたエラーチェックボタン53aが、色が変わる等により強調表示され、設定画面53の上に、別ウィンドウで警告画面56が表示される。警告画面56では、警告対象の印刷条件が設定された用紙を特定する用紙No.と、警告対象の印刷条件の設定値が表示される。
【産業上の利用可能性】
【0164】
本発明は、用紙の紙種や坪量等が設定可能な画像形成装置に適用される。
【符号の説明】
【0165】
1・・・画像形成装置、2・・・画像処理部、3・・・スキャナ部、4・・・プリンタ部、5・・・操作部、6・・・制御部、66・・・画像制御CPU、67・・・不揮発メモリ、100・・・管理テーブル、101・・・坪量近似対象テーブル、102・・・用紙種類近似対象テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷条件を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段で取得される印刷条件でのジャム発生率の算出で参照される管理テーブルが記憶される記憶手段と、
前記管理テーブルを参照して算出したジャム発生率の高低に基づき、印刷条件が警告対象であるか奨励対象であるか判断し、警告対象である印刷条件に対して、近似の印刷条件で奨励対象である印刷条件を検索して提示する制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、警告対象である印刷条件に対する近似対象の印刷条件の検索で参照される近似対象テーブルが記憶され、
前記制御手段は、前記近似対象テーブルで特定される検索順位に従い、警告対象である印刷条件に対して近似の印刷条件を検索する
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、種別の異なる複数の印刷条件に対応して、警告対象である印刷条件に対する近似対象の印刷条件の検索で参照される複数の前記近似対象テーブルが記憶され、
前記制御手段は、予め設定された優先順位に従い、種別の異なる複数の印刷条件に対応したそれぞれの前記近似対象テーブルを参照して、警告対象である印刷条件に対して近似の印刷条件を順次検索する
ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記近似対象テーブルを参照する優先順位が変更可能に設定される
ことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
近似対象の印刷条件が設定される印刷条件は、少なくとも用紙の坪量と用紙の種類を含む
ことを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記管理テーブルは、印刷条件に対応して総印刷回数とジャム発生回数が記憶され、
前記制御手段は、前記管理テーブルを検索して、前記情報取得手段で取得される印刷条件で特定される総印刷回数とジャム発生回数を取得してジャム発生率を算出し、ジャム発生率の高低と総印刷回数の大小に基づき、印刷条件が警告対象であるか奨励対象であるか判断する
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−101518(P2012−101518A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−254256(P2010−254256)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】