画像形成装置
【課題】搬送ガイドを本体側の位置決めに確実に当接させて、画像不良、JAM、搬送ユニットの開閉不良を防止することを可能とする。
【解決手段】本発明の画像形成装置1は、本体2は、像担持体4の長さ方向両端に形成されるローラー位置決め部と、ローラー位置決め部の近傍に形成されるガイド位置決め部6と、を備え、転写ローラーユニット11は、像担持体4に当接して設けられた転写ローラー25と、転写ローラー25を軸支する離間レバーと、を備えるとともに搬送ユニット3に回転可能に支持され、転写ローラー前搬送ガイド12は、長さ方向両端に回転規制部41を備えるとともに搬送ユニット3に回転可能に支持され、搬送ユニット3は、転写ローラー前搬送ガイド12をガイド位置決め部6側に付勢する付勢部材を備えることを特徴とする。
【解決手段】本発明の画像形成装置1は、本体2は、像担持体4の長さ方向両端に形成されるローラー位置決め部と、ローラー位置決め部の近傍に形成されるガイド位置決め部6と、を備え、転写ローラーユニット11は、像担持体4に当接して設けられた転写ローラー25と、転写ローラー25を軸支する離間レバーと、を備えるとともに搬送ユニット3に回転可能に支持され、転写ローラー前搬送ガイド12は、長さ方向両端に回転規制部41を備えるとともに搬送ユニット3に回転可能に支持され、搬送ユニット3は、転写ローラー前搬送ガイド12をガイド位置決め部6側に付勢する付勢部材を備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ・複写機・ファクシミリやこれらを機能的に備えた複合機等のいわゆる電子写真方式の画像形成装置に関し、特に、転写ニップ部へと用紙を案内する転写ローラー前搬送ガイドを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、いわゆる電子写真方式の画像形成装置においては、表面にトナー像が形成される像担持体が設けられた本体に、転写ローラーが設けられた搬送ユニットが開閉可能に取り付けられている。そして、搬送ユニットの閉止動作に伴って転写ローラーを像担持体に当接させることで、前記したトナー像を用紙に転写するための転写ニップ部が形成されるように構成されている。
【0003】
また、上記のような構成の画像形成装置には、通常、転写ニップ部へと用紙を案内するための転写ローラー前搬送ガイドが設けられている。この転写ローラー前搬送ガイドを本体に固定すると、転写ローラー前搬送ガイドの位置決めを確実に行うことができる反面、JAM(紙詰まり)の解除が困難になる。
【0004】
そこで、転写ローラー前搬送ガイドを搬送ユニットに固定し、搬送ユニットの閉止動作に伴って本体側に移動させて本体の位置決め部に当接させることで、転写ローラー前搬送ガイドの本体への位置決めを行う構成が知られている。このような構成を採用することで、JAM解除の作業性を確保しつつ、搬送ユニットの部品ばらつき等に伴う転写ローラー前搬送ガイドの配置のばらつきを小さくすることができる。
【0005】
また、搬送ユニットの閉止動作に伴って、転写ローラー前搬送ガイドの近傍に設けられた位置決め用の突起が本体に設けられた位置決め穴に挿入されることで、転写ローラー前搬送ガイドの本体への位置決めが成される構成も知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−162893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記した従来技術ではいずれも、位置決め時において転写ローラー前搬送ガイドと転写ローラーの動作が連動していないため、転写ローラー前搬送ガイドの本体への位置決めが安定せず、不確実となる。従って、転写ローラー前搬送ガイドによる用紙のガイドも不確実となり、これに伴って、画像不良・JAM・搬送ユニットの開閉不良が発生する虞がある。
【0008】
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、本体に設けられたガイド位置決め部に転写ローラー前搬送ガイドを安定して確実に当接させることにより、画像不良・JAM・搬送ユニットの開閉不良を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る画像形成装置は、表面にトナー像が形成される像担持体が設けられた本体と、前記像担持体との間で転写ニップ部を形成する転写ローラーユニットと、前記転写ニップ部へと用紙を案内する転写ローラー前搬送ガイドと、が設けられ、前記本体に開閉可能に取り付けられた搬送ユニットと、を備えた画像形成装置であって、前記本体は、前記像担持体の軸方向両端に形成されるローラー位置決め部と、該ローラー位置決め部の近傍に形成されるガイド位置決め部と、を備え、前記転写ローラーユニットは、前記像担持体に当接して設けられる転写ローラーと、該転写ローラーを軸支する離間レバーと、を備えるとともに前記搬送ユニットに回転可能に支持され、前記転写ローラー前搬送ガイドは、回転規制部を備えるとともに前記搬送ユニットに回転可能に支持され、前記搬送ユニットは、前記転写ローラー前搬送ガイドを前記ガイド位置決め部側に付勢する付勢部材を備え、前記搬送ユニットが開放状態から閉止状態に移行する際には、前記転写ローラーユニットが前記回転規制部に当接することで、前記付勢部材の付勢力による前記ガイド位置決め部側への前記転写ローラー前搬送ガイドの回転が規制され、前記搬送ユニットが閉止されると、前記ローラー位置決め部との離間位置から係合位置まで前記転写ローラーユニットが回転するのに伴って、前記転写ローラーユニットが前記回転規制部から離間し、前記付勢部材の付勢力により前記転写ローラー前搬送ガイドが前記ガイド位置決め部に当接することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記離間レバーは前記転写ローラーの軸を軸支する軸支部を備え、前記回転規制部は前記軸支部により回転が規制され、前記搬送ユニットを閉止すると前記軸支部が前記ローラー位置決め部により位置決めされることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記転写ローラー前搬送ガイドは長手方向の一端側において前記搬送ユニットに回転可能に支持され、他端側において前記搬送ユニットに回転可能かつ所定方向に移動可能に支持されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の画像形成装置は、本体に設けられたガイド位置決め部に転写ローラー前搬送ガイドを安定して確実に当接させることにより、画像不良・JAM・搬送ユニットの開閉不良を防止することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、開閉レバーを引いていない状態を示す、ローラー位置決め部を通過する断面における断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、開閉レバーを引いていない状態を示す、ガイド位置決め部を通過する断面における断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、開閉レバーを引いていない状態を示す搬送ユニットの斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、開閉レバーを引いた状態を示す搬送ユニットの斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、開閉レバーを引いていない状態を示す搬送ユニットの断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、開閉レバーを引いた状態を示す搬送ユニットの断面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、転写ローラー前搬送ガイドを示す斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、二次転写ローラー周辺を示す搬送ユニットの斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、開閉レバーを引いた状態を示す、ローラー位置決め部を通過する断面における断面図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、開閉レバーを引いた状態を示す、ガイド位置決め部を通過する断面における断面図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、搬送ユニットを僅かに開放させた状態を示す、ローラー位置決め部を通過する断面における断面図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、搬送ユニットを僅かに開放させた状態を示す、ガイド位置決め部を通過する断面における断面図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、搬送ユニットを完全に開放させた状態を示す、ローラー位置決め部を通過する断面における断面図である。
【図14】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、搬送ユニットを完全に開放させた状態を示す、ガイド位置決め部を通過する断面における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンタ1について、図1〜図14を参照して説明する。以下、図1、図2における手前側の面を、カラープリンタ1の前面とした場合について説明する。なお、図3、図4、図7、図8では、図中における各部材の位置関係が、図1、図2と左右反転している。
【0015】
カラープリンタ1は、外周を外装カバー(図示せず)で覆われた本体2と、本体2の左側面に開閉可能に取り付けられた搬送ユニット3と、を備えている。
【0016】
本体2の内部には、左側部から右側部にかけて、像担持体としての中間転写ベルト4が水平に支持されている。なお、各図においては、中間転写ベルト4の左端部のみが、点線で表示されている。
【0017】
本体2には、中間転写ベルト4の軸方向(本実施形態では前後方向)両端に、凹部状のローラー位置決め部5が形成されている(図1等参照)。ローラー位置決め部5は断面半円弧状を成しており、左下方に向かって開口されている。本体2には、ローラー位置決め部5の近傍(ローラー位置決め部5よりも軸方向内側)に、平面状のガイド位置決め部6が略鉛直方向に設けられている(図2等参照)。
【0018】
本体2には、いずれも図示を省略するが、中間転写ベルト4に当接して一次転写ニップ部を形成する複数の感光体ドラムと、各感光体ドラムの表面を所定の電圧に帯電させる帯電器と、帯電器によって帯電させた各感光体ドラムの表面に対して露光を行い、静電潜像を形成する露光器と、露光器が形成した静電潜像をトナーによりトナー像に現像する現像器と、感光体ドラムと協働して上記したトナー像を中間転写ベルト4の表面に一次転写する一次転写ローラーと、からなる作像ユニットが、各色ごとに設けられている。
【0019】
搬送ユニット3は、下端部に設けられた支点(図示せず)を中心に回転することで、本体2に対して開閉されるように構成されている。搬送ユニット3は、本体2の左側面を被覆する左カバー7と、左カバー7の上部に取り付けられた開閉レバー8と、開閉レバー8とリンク機構10を介して接続された転写ローラーユニット11と、転写ローラーユニット11の下方に設けられた転写ローラー前搬送ガイド12(以下、「搬送ガイド12」と略称する。)と、を備えている。
【0020】
図5、図6に示されるように、開閉レバー8は、断面L字状を成している。開閉レバー8は、左カバー7の外面(左面)の上部に形成された凹部13(図3、図4参照)内に配置された取手14と、取手14の上端から右方に向かって屈曲された押圧部15と、取手14と押圧部15との連結部付近に設けられた支点部16と、を備え、支点部16を中心に回転可能となるように搬送ユニット3に支持されている。また、開閉レバー8は本体2に形成された係合部(図示せず)に係合して搬送ユニット3の閉状態に維持するためのフック(図示せず)と連動している。
【0021】
リンク機構10は、開閉レバー8の下方に設けられたリンク部材17と、リンク部材17の下方から右下方にかけて設けられたロックレバー18と、により構成されている。
【0022】
リンク部材17は、左カバー7の内面(右面)に沿って設けられており、搬送ユニット3に上下動可能に支持されている。リンク部材17の上端には、右方に向かって上端突部20が設けられ、上端突部20の上面は、開閉レバー8の押圧部15の下面に当接している。リンク部材17の下端には、右方に向かって下端突部21が設けられ、下端突部21の右端には、下方に向かって押圧突起19が設けられている。
【0023】
ロックレバー18は、搬送ユニット3に回転可能に支持されている。ロックレバー18にはねじりバネ(図示せず)が内蔵されており、ロックレバー18が水平状態(図5参照)となるように、ねじりバネのバネ圧がかかっている。ロックレバー18の左上部には、リンク部材17の押圧突起19と対向する位置に傾斜面43が設けられ、傾斜面43の左方には、突起状の係止部44が設けられている。ロックレバー18の右端部には右下方に向かって押し上げ突起23が設けられている。
【0024】
転写ローラーユニット11は、中間転写ベルト4に当接して設けられた二次転写ローラー25と、二次転写ローラー25の軸方向(本実施形態では前後方向)両端に設けられた離間レバー26と、を備えている。
【0025】
二次転写ローラー25は、中間転写ベルト4との間で二次転写ニップ部24を形成しており、前記した一次転写ローラー(図示せず)により中間転写ベルト4の表面に一次転写されたトナー像を、二次転写ニップ部24において用紙に二次転写できるように構成されている。
【0026】
離間レバー26の右端には円環状の軸支部27が設けられ、この軸支部27に二次転写ローラー25の回転軸28の前後両端が挿入されることで、離間レバー26に二次転写ローラー25が軸支さている。離間レバー26の左右方向中央部には長穴29が設けられており、この長穴29に搬送ユニット3の前後両端に設けられたボス状の突起30が嵌合されることで、離間レバー26が突起30を中心に回転可能となっている。離間レバー26の左端部には、ロックレバー18の押し上げ突起23と対向する位置に、係合部31が設けられている。
【0027】
搬送ガイド12は、搬送ユニット3に設けられた付勢部材としてのねじりバネ(図示せず)によって、ガイド位置決め部6側に付勢されている(図2の矢印A参照)。図7に示されるように、搬送ガイド12は、前後方向に長いガイド板32と、ガイド板32の上端から左上方に向かって設けられた上端屈曲板33と、ガイド板32の長さ方向両端から左方に向かって設けられた両端屈曲板34、35と、を備えている。
【0028】
ガイド板32は略鉛直姿勢で配置されており(図8参照)、搬送ガイド12の下方から搬送されてきた用紙が、ガイド板32の右面に沿って上昇し、二次転写ニップ部24へと案内されるように構成されている。ガイド板32及び上端屈曲板33の長さ方向両端部には、ガイド板32の上部から上端屈曲板33にかけて切欠部36が設けられている。
【0029】
両端屈曲板34、35の下部には嵌合穴37が水平方向に設けられ、この嵌合穴37に搬送ユニット3の前後両端部に設けられたボス38(図2等参照)が嵌合されることで、搬送ガイド12が搬送ユニット3に回転可能に支持されている。なお、前端屈曲板34の嵌合穴37は長穴状に形成されており(図2等参照)、後端屈曲板35の嵌合穴37は正円状に形成されている(図7参照)。両端屈曲板34、35の右縁部の上端には、当接片39が右方に向かって設けられている。両端屈曲板34、35の上縁部の右端には、切欠部36に向かって屈曲片40が設けられている。両端屈曲板34、35の左端部には、回転規制部41が左上方に向かって設けられている。なお、前端屈曲板34の回転規制部41は平板状に設けられ、後端屈曲板35の回転規制部41はL字状に屈曲して設けられている(図7参照)。
【0030】
上述の如く構成されたものにおいて、搬送ユニット3を閉止状態から開放状態に移行させる動作について、主に図1、図2、図9〜図14を用いて説明する。
【0031】
まず、搬送ユニット3の閉止状態では、図1に示されるように、離間レバー26の軸支部27がローラー位置決め部5との係合位置に配置されることで、二次転写ローラー25が位置決めされている。また、二次転写ローラー25が中間転写ベルト4に所定の圧力で当接することで、二次転写ニップ部24が形成されている。また、図2に矢印Aで示されるように、ねじりバネ(図示せず)によって搬送ガイド12が本体2のガイド位置決め部6側に押圧されており、搬送ガイド12の当接片39がガイド位置決め部6に所定の圧力で当接することで、搬送ガイド12が位置決めされている。なお、離間レバー26の軸支部27は、搬送ガイド12の回転規制部41から離間している。
【0032】
この状態から、図4に示されるように開閉レバー8の取手14を引くと、図6に示されるように支点部16を中心に開閉レバー8が回転し、開閉レバー8の押圧部15がリンク部材17の上端突部20を下方に押圧する。これにより、リンク部材17が下降し、リンク部材17の押圧突起19がロックレバー18の傾斜面43を下方に押圧し、ロックレバー18が回転する。このロックレバー18の回転により、ロックレバー18の押し上げ突起23が上昇し、離間レバー26の係合部31を上方に押し上げる。これに伴って、離間レバー26が突起30を中心に回転しつつ押し上げられ、図9に示されるように、離間レバー26の軸支部27が、転写ローラー位置決め部5との係合位置から離間位置まで回転する。また、図10に示されるように、離間レバー26の軸支部27が搬送ガイド12の回転規制部41と当接する。
【0033】
このように開閉レバー8の取手14を引いた状態で、搬送ユニット3を回転させて僅かに開放させると、離間レバー26の軸支部27が、ローラー位置決め部5に沿ってすべりながら押し下げられて、図11に示されるように、ローラー位置決め部5の外側まで移動する。これと同時に、図12に示されるように、搬送ガイド12が離間レバー26の軸支部27に押し下げられて、搬送ガイド12の当接片39が本体2のガイド位置決め部6から離間する。
【0034】
この状態から搬送ユニット3を更に開いて完全に開放させると、図13に示されるように、離間レバー26の軸支部27が、ローラー位置決め部5から完全に離間される。また、図14に示されるように、搬送ガイド12がガイド位置決め部6から更に離間される。このように、本実施形態では、二次転写ローラー25のローラー位置決め部5からの離間動作に連動して、搬送ガイド12のガイド位置決め部6からの離間が行われる。
【0035】
次に、搬送ユニット3を開放状態から閉止状態に移行させる動作について説明する。
【0036】
まず、搬送ユニット3が完全に開放された状態(図13、図14参照)から、搬送ユニット3を閉止していくと、図11に示されるように、離間レバー26の軸支部27がローラー位置決め部5の外側まで移動する。その際、離間レバー26の軸支部27が搬送ガイド12の回転規制部41に当接することで、ねじりバネの付勢力によるガイド位置決め部6側への搬送ガイド12の回転が規制される。そのため、図12に示されるように、搬送ガイド12の当接片39は、本体2のガイド位置決め部6との離間状態を維持している。
【0037】
この状態から、更に搬送ユニット3を閉止していくと、図9に示されるように、離間レバー26の軸支部27がローラー位置決め部5との離間位置まで移動する。これに伴って、図10に示されるように、搬送ガイド12の当接片39が本体2のガイド位置決め部6と当接する。
【0038】
搬送ユニット3が完全に閉止されると、図1に示されるように、ローラー位置決め部5との離間位置から係合位置まで離間レバー26の軸支部27が回転する。これにより、二次転写ローラー25の位置決めがされる。また、上記した軸支部27の回転に伴って、軸支部27が回転規制部41から離間し、ねじりバネの付勢力により搬送ガイド12がガイド位置決め部6に当接する。これにより、搬送ガイド12の位置決めがなされる。また、二次転写ローラー25が中間転写ベルト4に所定の圧力で当接することで、二次転写ニップ部24が形成される。
【0039】
本実施形態では上述の如く、搬送ユニット3を開放状態から閉止状態に移行する際に、離間レバー26の軸支部27が搬送ガイド12の回転規制部41に当接することで、ねじりバネの付勢力によるガイド位置決め部6側への搬送ガイド12の回転が規制されている。そのため、搬送ガイド12が不用意にガイド位置決め部6側に回転し、搬送ガイド12が想定した位置と異なる位置においてガイド位置決め部6に当接することがない。従って、搬送ガイド12を本体2のガイド位置決め部6に安定して確実に当接させることができ、画像不良・JAM・搬送ユニットの開閉不良を防止することが可能となる。また、上述の如く、二次転写ローラー25と搬送ガイド12の位置決めが連動して行われるため、両部材の位置決めをより一層確実に行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0040】
1 カラープリンタ(画像形成装置)
2 本体
3 搬送ユニット
4 中間転写ベルト(像担持体)
5 ローラー位置決め部
6 ガイド位置決め部
11 転写ローラーユニット
12 転写ローラー前搬送ガイド
24 二次転写ニップ部(転写ニップ部)
25 二次転写ローラー(転写ローラー)
26 離間レバー
41 回転規制部
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ・複写機・ファクシミリやこれらを機能的に備えた複合機等のいわゆる電子写真方式の画像形成装置に関し、特に、転写ニップ部へと用紙を案内する転写ローラー前搬送ガイドを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、いわゆる電子写真方式の画像形成装置においては、表面にトナー像が形成される像担持体が設けられた本体に、転写ローラーが設けられた搬送ユニットが開閉可能に取り付けられている。そして、搬送ユニットの閉止動作に伴って転写ローラーを像担持体に当接させることで、前記したトナー像を用紙に転写するための転写ニップ部が形成されるように構成されている。
【0003】
また、上記のような構成の画像形成装置には、通常、転写ニップ部へと用紙を案内するための転写ローラー前搬送ガイドが設けられている。この転写ローラー前搬送ガイドを本体に固定すると、転写ローラー前搬送ガイドの位置決めを確実に行うことができる反面、JAM(紙詰まり)の解除が困難になる。
【0004】
そこで、転写ローラー前搬送ガイドを搬送ユニットに固定し、搬送ユニットの閉止動作に伴って本体側に移動させて本体の位置決め部に当接させることで、転写ローラー前搬送ガイドの本体への位置決めを行う構成が知られている。このような構成を採用することで、JAM解除の作業性を確保しつつ、搬送ユニットの部品ばらつき等に伴う転写ローラー前搬送ガイドの配置のばらつきを小さくすることができる。
【0005】
また、搬送ユニットの閉止動作に伴って、転写ローラー前搬送ガイドの近傍に設けられた位置決め用の突起が本体に設けられた位置決め穴に挿入されることで、転写ローラー前搬送ガイドの本体への位置決めが成される構成も知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−162893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記した従来技術ではいずれも、位置決め時において転写ローラー前搬送ガイドと転写ローラーの動作が連動していないため、転写ローラー前搬送ガイドの本体への位置決めが安定せず、不確実となる。従って、転写ローラー前搬送ガイドによる用紙のガイドも不確実となり、これに伴って、画像不良・JAM・搬送ユニットの開閉不良が発生する虞がある。
【0008】
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、本体に設けられたガイド位置決め部に転写ローラー前搬送ガイドを安定して確実に当接させることにより、画像不良・JAM・搬送ユニットの開閉不良を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る画像形成装置は、表面にトナー像が形成される像担持体が設けられた本体と、前記像担持体との間で転写ニップ部を形成する転写ローラーユニットと、前記転写ニップ部へと用紙を案内する転写ローラー前搬送ガイドと、が設けられ、前記本体に開閉可能に取り付けられた搬送ユニットと、を備えた画像形成装置であって、前記本体は、前記像担持体の軸方向両端に形成されるローラー位置決め部と、該ローラー位置決め部の近傍に形成されるガイド位置決め部と、を備え、前記転写ローラーユニットは、前記像担持体に当接して設けられる転写ローラーと、該転写ローラーを軸支する離間レバーと、を備えるとともに前記搬送ユニットに回転可能に支持され、前記転写ローラー前搬送ガイドは、回転規制部を備えるとともに前記搬送ユニットに回転可能に支持され、前記搬送ユニットは、前記転写ローラー前搬送ガイドを前記ガイド位置決め部側に付勢する付勢部材を備え、前記搬送ユニットが開放状態から閉止状態に移行する際には、前記転写ローラーユニットが前記回転規制部に当接することで、前記付勢部材の付勢力による前記ガイド位置決め部側への前記転写ローラー前搬送ガイドの回転が規制され、前記搬送ユニットが閉止されると、前記ローラー位置決め部との離間位置から係合位置まで前記転写ローラーユニットが回転するのに伴って、前記転写ローラーユニットが前記回転規制部から離間し、前記付勢部材の付勢力により前記転写ローラー前搬送ガイドが前記ガイド位置決め部に当接することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記離間レバーは前記転写ローラーの軸を軸支する軸支部を備え、前記回転規制部は前記軸支部により回転が規制され、前記搬送ユニットを閉止すると前記軸支部が前記ローラー位置決め部により位置決めされることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記転写ローラー前搬送ガイドは長手方向の一端側において前記搬送ユニットに回転可能に支持され、他端側において前記搬送ユニットに回転可能かつ所定方向に移動可能に支持されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の画像形成装置は、本体に設けられたガイド位置決め部に転写ローラー前搬送ガイドを安定して確実に当接させることにより、画像不良・JAM・搬送ユニットの開閉不良を防止することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、開閉レバーを引いていない状態を示す、ローラー位置決め部を通過する断面における断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、開閉レバーを引いていない状態を示す、ガイド位置決め部を通過する断面における断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、開閉レバーを引いていない状態を示す搬送ユニットの斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、開閉レバーを引いた状態を示す搬送ユニットの斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、開閉レバーを引いていない状態を示す搬送ユニットの断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、開閉レバーを引いた状態を示す搬送ユニットの断面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、転写ローラー前搬送ガイドを示す斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、二次転写ローラー周辺を示す搬送ユニットの斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、開閉レバーを引いた状態を示す、ローラー位置決め部を通過する断面における断面図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、開閉レバーを引いた状態を示す、ガイド位置決め部を通過する断面における断面図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、搬送ユニットを僅かに開放させた状態を示す、ローラー位置決め部を通過する断面における断面図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、搬送ユニットを僅かに開放させた状態を示す、ガイド位置決め部を通過する断面における断面図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、搬送ユニットを完全に開放させた状態を示す、ローラー位置決め部を通過する断面における断面図である。
【図14】本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、搬送ユニットを完全に開放させた状態を示す、ガイド位置決め部を通過する断面における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンタ1について、図1〜図14を参照して説明する。以下、図1、図2における手前側の面を、カラープリンタ1の前面とした場合について説明する。なお、図3、図4、図7、図8では、図中における各部材の位置関係が、図1、図2と左右反転している。
【0015】
カラープリンタ1は、外周を外装カバー(図示せず)で覆われた本体2と、本体2の左側面に開閉可能に取り付けられた搬送ユニット3と、を備えている。
【0016】
本体2の内部には、左側部から右側部にかけて、像担持体としての中間転写ベルト4が水平に支持されている。なお、各図においては、中間転写ベルト4の左端部のみが、点線で表示されている。
【0017】
本体2には、中間転写ベルト4の軸方向(本実施形態では前後方向)両端に、凹部状のローラー位置決め部5が形成されている(図1等参照)。ローラー位置決め部5は断面半円弧状を成しており、左下方に向かって開口されている。本体2には、ローラー位置決め部5の近傍(ローラー位置決め部5よりも軸方向内側)に、平面状のガイド位置決め部6が略鉛直方向に設けられている(図2等参照)。
【0018】
本体2には、いずれも図示を省略するが、中間転写ベルト4に当接して一次転写ニップ部を形成する複数の感光体ドラムと、各感光体ドラムの表面を所定の電圧に帯電させる帯電器と、帯電器によって帯電させた各感光体ドラムの表面に対して露光を行い、静電潜像を形成する露光器と、露光器が形成した静電潜像をトナーによりトナー像に現像する現像器と、感光体ドラムと協働して上記したトナー像を中間転写ベルト4の表面に一次転写する一次転写ローラーと、からなる作像ユニットが、各色ごとに設けられている。
【0019】
搬送ユニット3は、下端部に設けられた支点(図示せず)を中心に回転することで、本体2に対して開閉されるように構成されている。搬送ユニット3は、本体2の左側面を被覆する左カバー7と、左カバー7の上部に取り付けられた開閉レバー8と、開閉レバー8とリンク機構10を介して接続された転写ローラーユニット11と、転写ローラーユニット11の下方に設けられた転写ローラー前搬送ガイド12(以下、「搬送ガイド12」と略称する。)と、を備えている。
【0020】
図5、図6に示されるように、開閉レバー8は、断面L字状を成している。開閉レバー8は、左カバー7の外面(左面)の上部に形成された凹部13(図3、図4参照)内に配置された取手14と、取手14の上端から右方に向かって屈曲された押圧部15と、取手14と押圧部15との連結部付近に設けられた支点部16と、を備え、支点部16を中心に回転可能となるように搬送ユニット3に支持されている。また、開閉レバー8は本体2に形成された係合部(図示せず)に係合して搬送ユニット3の閉状態に維持するためのフック(図示せず)と連動している。
【0021】
リンク機構10は、開閉レバー8の下方に設けられたリンク部材17と、リンク部材17の下方から右下方にかけて設けられたロックレバー18と、により構成されている。
【0022】
リンク部材17は、左カバー7の内面(右面)に沿って設けられており、搬送ユニット3に上下動可能に支持されている。リンク部材17の上端には、右方に向かって上端突部20が設けられ、上端突部20の上面は、開閉レバー8の押圧部15の下面に当接している。リンク部材17の下端には、右方に向かって下端突部21が設けられ、下端突部21の右端には、下方に向かって押圧突起19が設けられている。
【0023】
ロックレバー18は、搬送ユニット3に回転可能に支持されている。ロックレバー18にはねじりバネ(図示せず)が内蔵されており、ロックレバー18が水平状態(図5参照)となるように、ねじりバネのバネ圧がかかっている。ロックレバー18の左上部には、リンク部材17の押圧突起19と対向する位置に傾斜面43が設けられ、傾斜面43の左方には、突起状の係止部44が設けられている。ロックレバー18の右端部には右下方に向かって押し上げ突起23が設けられている。
【0024】
転写ローラーユニット11は、中間転写ベルト4に当接して設けられた二次転写ローラー25と、二次転写ローラー25の軸方向(本実施形態では前後方向)両端に設けられた離間レバー26と、を備えている。
【0025】
二次転写ローラー25は、中間転写ベルト4との間で二次転写ニップ部24を形成しており、前記した一次転写ローラー(図示せず)により中間転写ベルト4の表面に一次転写されたトナー像を、二次転写ニップ部24において用紙に二次転写できるように構成されている。
【0026】
離間レバー26の右端には円環状の軸支部27が設けられ、この軸支部27に二次転写ローラー25の回転軸28の前後両端が挿入されることで、離間レバー26に二次転写ローラー25が軸支さている。離間レバー26の左右方向中央部には長穴29が設けられており、この長穴29に搬送ユニット3の前後両端に設けられたボス状の突起30が嵌合されることで、離間レバー26が突起30を中心に回転可能となっている。離間レバー26の左端部には、ロックレバー18の押し上げ突起23と対向する位置に、係合部31が設けられている。
【0027】
搬送ガイド12は、搬送ユニット3に設けられた付勢部材としてのねじりバネ(図示せず)によって、ガイド位置決め部6側に付勢されている(図2の矢印A参照)。図7に示されるように、搬送ガイド12は、前後方向に長いガイド板32と、ガイド板32の上端から左上方に向かって設けられた上端屈曲板33と、ガイド板32の長さ方向両端から左方に向かって設けられた両端屈曲板34、35と、を備えている。
【0028】
ガイド板32は略鉛直姿勢で配置されており(図8参照)、搬送ガイド12の下方から搬送されてきた用紙が、ガイド板32の右面に沿って上昇し、二次転写ニップ部24へと案内されるように構成されている。ガイド板32及び上端屈曲板33の長さ方向両端部には、ガイド板32の上部から上端屈曲板33にかけて切欠部36が設けられている。
【0029】
両端屈曲板34、35の下部には嵌合穴37が水平方向に設けられ、この嵌合穴37に搬送ユニット3の前後両端部に設けられたボス38(図2等参照)が嵌合されることで、搬送ガイド12が搬送ユニット3に回転可能に支持されている。なお、前端屈曲板34の嵌合穴37は長穴状に形成されており(図2等参照)、後端屈曲板35の嵌合穴37は正円状に形成されている(図7参照)。両端屈曲板34、35の右縁部の上端には、当接片39が右方に向かって設けられている。両端屈曲板34、35の上縁部の右端には、切欠部36に向かって屈曲片40が設けられている。両端屈曲板34、35の左端部には、回転規制部41が左上方に向かって設けられている。なお、前端屈曲板34の回転規制部41は平板状に設けられ、後端屈曲板35の回転規制部41はL字状に屈曲して設けられている(図7参照)。
【0030】
上述の如く構成されたものにおいて、搬送ユニット3を閉止状態から開放状態に移行させる動作について、主に図1、図2、図9〜図14を用いて説明する。
【0031】
まず、搬送ユニット3の閉止状態では、図1に示されるように、離間レバー26の軸支部27がローラー位置決め部5との係合位置に配置されることで、二次転写ローラー25が位置決めされている。また、二次転写ローラー25が中間転写ベルト4に所定の圧力で当接することで、二次転写ニップ部24が形成されている。また、図2に矢印Aで示されるように、ねじりバネ(図示せず)によって搬送ガイド12が本体2のガイド位置決め部6側に押圧されており、搬送ガイド12の当接片39がガイド位置決め部6に所定の圧力で当接することで、搬送ガイド12が位置決めされている。なお、離間レバー26の軸支部27は、搬送ガイド12の回転規制部41から離間している。
【0032】
この状態から、図4に示されるように開閉レバー8の取手14を引くと、図6に示されるように支点部16を中心に開閉レバー8が回転し、開閉レバー8の押圧部15がリンク部材17の上端突部20を下方に押圧する。これにより、リンク部材17が下降し、リンク部材17の押圧突起19がロックレバー18の傾斜面43を下方に押圧し、ロックレバー18が回転する。このロックレバー18の回転により、ロックレバー18の押し上げ突起23が上昇し、離間レバー26の係合部31を上方に押し上げる。これに伴って、離間レバー26が突起30を中心に回転しつつ押し上げられ、図9に示されるように、離間レバー26の軸支部27が、転写ローラー位置決め部5との係合位置から離間位置まで回転する。また、図10に示されるように、離間レバー26の軸支部27が搬送ガイド12の回転規制部41と当接する。
【0033】
このように開閉レバー8の取手14を引いた状態で、搬送ユニット3を回転させて僅かに開放させると、離間レバー26の軸支部27が、ローラー位置決め部5に沿ってすべりながら押し下げられて、図11に示されるように、ローラー位置決め部5の外側まで移動する。これと同時に、図12に示されるように、搬送ガイド12が離間レバー26の軸支部27に押し下げられて、搬送ガイド12の当接片39が本体2のガイド位置決め部6から離間する。
【0034】
この状態から搬送ユニット3を更に開いて完全に開放させると、図13に示されるように、離間レバー26の軸支部27が、ローラー位置決め部5から完全に離間される。また、図14に示されるように、搬送ガイド12がガイド位置決め部6から更に離間される。このように、本実施形態では、二次転写ローラー25のローラー位置決め部5からの離間動作に連動して、搬送ガイド12のガイド位置決め部6からの離間が行われる。
【0035】
次に、搬送ユニット3を開放状態から閉止状態に移行させる動作について説明する。
【0036】
まず、搬送ユニット3が完全に開放された状態(図13、図14参照)から、搬送ユニット3を閉止していくと、図11に示されるように、離間レバー26の軸支部27がローラー位置決め部5の外側まで移動する。その際、離間レバー26の軸支部27が搬送ガイド12の回転規制部41に当接することで、ねじりバネの付勢力によるガイド位置決め部6側への搬送ガイド12の回転が規制される。そのため、図12に示されるように、搬送ガイド12の当接片39は、本体2のガイド位置決め部6との離間状態を維持している。
【0037】
この状態から、更に搬送ユニット3を閉止していくと、図9に示されるように、離間レバー26の軸支部27がローラー位置決め部5との離間位置まで移動する。これに伴って、図10に示されるように、搬送ガイド12の当接片39が本体2のガイド位置決め部6と当接する。
【0038】
搬送ユニット3が完全に閉止されると、図1に示されるように、ローラー位置決め部5との離間位置から係合位置まで離間レバー26の軸支部27が回転する。これにより、二次転写ローラー25の位置決めがされる。また、上記した軸支部27の回転に伴って、軸支部27が回転規制部41から離間し、ねじりバネの付勢力により搬送ガイド12がガイド位置決め部6に当接する。これにより、搬送ガイド12の位置決めがなされる。また、二次転写ローラー25が中間転写ベルト4に所定の圧力で当接することで、二次転写ニップ部24が形成される。
【0039】
本実施形態では上述の如く、搬送ユニット3を開放状態から閉止状態に移行する際に、離間レバー26の軸支部27が搬送ガイド12の回転規制部41に当接することで、ねじりバネの付勢力によるガイド位置決め部6側への搬送ガイド12の回転が規制されている。そのため、搬送ガイド12が不用意にガイド位置決め部6側に回転し、搬送ガイド12が想定した位置と異なる位置においてガイド位置決め部6に当接することがない。従って、搬送ガイド12を本体2のガイド位置決め部6に安定して確実に当接させることができ、画像不良・JAM・搬送ユニットの開閉不良を防止することが可能となる。また、上述の如く、二次転写ローラー25と搬送ガイド12の位置決めが連動して行われるため、両部材の位置決めをより一層確実に行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0040】
1 カラープリンタ(画像形成装置)
2 本体
3 搬送ユニット
4 中間転写ベルト(像担持体)
5 ローラー位置決め部
6 ガイド位置決め部
11 転写ローラーユニット
12 転写ローラー前搬送ガイド
24 二次転写ニップ部(転写ニップ部)
25 二次転写ローラー(転写ローラー)
26 離間レバー
41 回転規制部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面にトナー像が形成される像担持体が設けられた本体と、
前記像担持体との間で転写ニップ部を形成する転写ローラーユニットと、前記転写ニップ部へと用紙を案内する転写ローラー前搬送ガイドと、が設けられ、前記本体に開閉可能に取り付けられた搬送ユニットと、
を備えた画像形成装置であって、
前記本体は、前記像担持体の軸方向両端に形成されるローラー位置決め部と、該ローラー位置決め部の近傍に形成されるガイド位置決め部と、を備え、
前記転写ローラーユニットは、前記像担持体に当接して設けられる転写ローラーと、該転写ローラーを軸支する離間レバーと、を備えるとともに前記搬送ユニットに回転可能に支持され、
前記転写ローラー前搬送ガイドは、回転規制部を備えるとともに前記搬送ユニットに回転可能に支持され、
前記搬送ユニットは、前記転写ローラー前搬送ガイドを前記ガイド位置決め部側に付勢する付勢部材を備え、
前記搬送ユニットが開放状態から閉止状態に移行する際には、前記転写ローラーユニットが前記回転規制部に当接することで、前記付勢部材の付勢力による前記ガイド位置決め部側への前記転写ローラー前搬送ガイドの回転が規制され、
前記搬送ユニットが閉止されると、前記ローラー位置決め部との離間位置から係合位置まで前記転写ローラーユニットが回転するのに伴って、前記転写ローラーユニットが前記回転規制部から離間し、前記付勢部材の付勢力により前記転写ローラー前搬送ガイドが前記ガイド位置決め部に当接することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記離間レバーは前記転写ローラーの軸を軸支する軸支部を備え、前記回転規制部は前記軸支部により回転が規制され、前記搬送ユニットを閉止すると前記軸支部が前記ローラー位置決め部により位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記転写ローラー前搬送ガイドは長手方向の一端側において前記搬送ユニットに回転可能に支持され、他端側において前記搬送ユニットに回転可能かつ所定方向に移動可能に支持されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
表面にトナー像が形成される像担持体が設けられた本体と、
前記像担持体との間で転写ニップ部を形成する転写ローラーユニットと、前記転写ニップ部へと用紙を案内する転写ローラー前搬送ガイドと、が設けられ、前記本体に開閉可能に取り付けられた搬送ユニットと、
を備えた画像形成装置であって、
前記本体は、前記像担持体の軸方向両端に形成されるローラー位置決め部と、該ローラー位置決め部の近傍に形成されるガイド位置決め部と、を備え、
前記転写ローラーユニットは、前記像担持体に当接して設けられる転写ローラーと、該転写ローラーを軸支する離間レバーと、を備えるとともに前記搬送ユニットに回転可能に支持され、
前記転写ローラー前搬送ガイドは、回転規制部を備えるとともに前記搬送ユニットに回転可能に支持され、
前記搬送ユニットは、前記転写ローラー前搬送ガイドを前記ガイド位置決め部側に付勢する付勢部材を備え、
前記搬送ユニットが開放状態から閉止状態に移行する際には、前記転写ローラーユニットが前記回転規制部に当接することで、前記付勢部材の付勢力による前記ガイド位置決め部側への前記転写ローラー前搬送ガイドの回転が規制され、
前記搬送ユニットが閉止されると、前記ローラー位置決め部との離間位置から係合位置まで前記転写ローラーユニットが回転するのに伴って、前記転写ローラーユニットが前記回転規制部から離間し、前記付勢部材の付勢力により前記転写ローラー前搬送ガイドが前記ガイド位置決め部に当接することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記離間レバーは前記転写ローラーの軸を軸支する軸支部を備え、前記回転規制部は前記軸支部により回転が規制され、前記搬送ユニットを閉止すると前記軸支部が前記ローラー位置決め部により位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記転写ローラー前搬送ガイドは長手方向の一端側において前記搬送ユニットに回転可能に支持され、他端側において前記搬送ユニットに回転可能かつ所定方向に移動可能に支持されていることを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−137576(P2012−137576A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−289143(P2010−289143)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
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