説明

画像形成装置

【課題】画像形成部と定着器との間に気流を形成できながら、未定着の現像剤が脱落した場合に、脱落した現像剤の第1搬送経路外への散乱を抑制できる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】
画像形成部4から定着器20への用紙Pの第1搬送経路の下壁を形成する第1下壁形成部材61に、上下方向に貫通される貫通穴が形成された経路形成部64と、上下方向に貫通されるスリット71が形成され、経路形成部64の上側に間隔を隔てて対向されるカバー部材63とを設け、上下方向に投影したときにスリット71が貫通穴68に重ならないように、カバー部材63を経路形成部64に対向させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式が採用される画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式のプリンタとして、現像剤像を担持する感光ドラムと、感光ドラムから現像剤像が転写された用紙に、その現像剤像を加熱定着する定着装置とを備えるプリンタが知られている。
【0003】
このようなプリンタでは、定着装置が高温になるので、定着装置により加熱された空気が感光ドラムへ向かって流れる防止するために、感光ドラムと定着装置との間にエアカーテン(気流)を形成することが検討されている。
【0004】
例えば、感光ドラムを有するプロセスカートリッジと、定着装置と、開口部を有する仕切板を介して、プロセスカートリッジおよび定着装置の下側に配置される電装基板と、電装基板を冷却するファンとを備え、ファンにより吸いこまれた外気を、仕切板の開口部を介して、プロセスカートリッジと定着装置との間を通過させる画像形成装置が知られている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−305637号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記した特許文献1に記載の画像形成装置によれば、プロセスカートリッジから定着装置へ搬送される途中の用紙から、未定着の現像剤が脱落した場合には、脱落した現像剤が、開口部を介して電装基板に付着する場合が考えられる。
【0007】
そこで、本発明の目的は、画像形成部と定着器との間に気流を形成できながら、未定着の現像剤が脱落した場合に、脱落した現像剤の第1搬送経路外への散乱を抑制できる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するため、本発明は、画像形成装置であって、装置本体と前記装置本体内に設けられ、水平方向一端側から水平方向他端側へ向かって被転写部材を搬送しながら、被転写部材に画像を形成する画像形成部と、前記装置本体内において、前記画像形成部の前記水平方向他端側において間隔を隔てて配置され、被転写部材に形成された画像を被転写部材に定着させる定着器と、前記装置本体内において前記画像形成部と前記定着器との間に設けられ、前記画像形成部から前記定着器への被転写部材の第1搬送経路を形成する第1搬送経路形成部材とを備え、前記第1搬送経路形成部材は、上下方向に貫通される第1貫通口が形成された第1部材と、上下方向に貫通される第2貫通口が形成され、前記第1部材の上側に間隔を隔てて対向される第2部材とを備え、前記第2部材は、上下方向に投影したときに前記第2貫通口が前記第1貫通口に重ならないように、前記第1部材に対向されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画像形成部から定着器への被転写部材の第1搬送経路を形成する第1搬送経路形成部材は、上下方向に貫通される第1貫通口が形成された第1部材と、上下方向に貫通される第2貫通口が形成され、第1部材の上側に間隔を隔てて対向される第2部材とを備えており、第2部材は、上下方向に投影したときに第2貫通口が第1貫通口に重ならないように、第1部材に対向されている。
【0010】
そのため、第1貫通口、第1部材と第2部材との間、および、第2貫通口を通過するように、上下方向に気流を形成することができる。
【0011】
しかも、上下方向に投影したときに第1貫通口と第2貫通口とが重ならないので、画像形成部から定着器へ搬送途中の被転写部材から未定着の現像剤が脱落したとしても、脱落した現像剤が、第1貫通口と第2貫通口との両方を通過することを抑制できる。
【0012】
その結果、脱落した現像剤が第1搬送経路よりも下側へ散乱することを抑制でき、脱落した現像剤の第1搬送経路外への散乱を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の画像形成装置の一例としてのプリンタを示す断面図である。
【図2】図1に示すプリンタにおいて、排気ユニットの配置を説明するための説明図であって、本体ケーシングを右上から見た斜視図である。
【図3】図1に示す第1下壁形成部材の左後側から見た斜視図であって、カバー部材を除いた状態を示す。
【図4】図1に示す第1下壁形成部材の左後側から見た斜視図であって、カバー部材を取り付けた状態を示す。
【図5】図1に示す定着器および第1下壁形成部材を示す左前側から見た斜視図である。
【図6】図1に示すプリンタのW1部分の拡大図である。
【図7】図1に示すプリンタのW2部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
1.プリンタの全体構成
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのプリンタ1は、装置本体の一例としての本体ケーシング2内に、給紙部3、画像形成部4、定着部5、排紙部6を備えている。
【0015】
本体ケーシング2の水平方向一端側の側壁9aには、プロセスカートリッジ12(後述)を着脱させるためのフロントカバー7が開閉自在に設けられている。また、本体ケーシング2の水平方向他端側には、側壁9aに対して間隔を隔てて対向するように、側壁9bが設けられている。
【0016】
なお、以下の説明では、フロントカバー7が設けられる水平方向一端側(図1における紙面右側)を前側とし、その反対側の水平方向他端側(図1における紙面左側)を後側とする。また、プリンタ1を前側から見たときを基準として、左右を規定する。すなわち、図1の紙面手前側が左側であり、紙面奥側が右側であって、左右方向が直交方向の一例である。
(1)給紙部
給紙部3は、被転写部材の一例としての用紙Pを、積載状態で収容する給紙トレイ8を備えている。給紙トレイ8は、本体ケーシング2内の下端部に配置され、前側から着脱自在に装着されている。
【0017】
給紙トレイ8に収容されている用紙Pは、給紙トレイ8の前端部の上側に配置される給紙ローラ(図示せず)の回転により、給紙側のU字パスを介して感光ドラム16(後述)の前側に配置されるレジストローラ10に向けて、上側へターンされるように1枚ずつ送り出され、レジストローラ10の回転により、所定のタイミングで、画像形成部4(感光ドラム16(後述)と転写ローラ18(後述)との接触部分N1)に向けて搬送される。
【0018】
詳しくは、ターンした用紙Pの先端部(搬送方向下流側端部)は、略水平方向において、前側(水平方向一端側)から後側(水平方向他端側)へ向かって搬送される。
(2)画像形成部
画像形成部4は、スキャナユニット11とプロセスカートリッジ12とを備えている。
(2−1)スキャナユニット
スキャナユニット11は、本体ケーシング2内の上端部に配置されている。スキャナユニット11は、プロセスカートリッジ12の感光ドラム16(後述)に向けて画像データに基づくレーザビームLを出射し、そのレーザビームLを、左右方向一方に高速で移動させて、感光ドラム16(後述)の表面を走査する。
(2−2)プロセスカートリッジ
プロセスカートリッジ12は、スキャナユニット11の下側に配置されている。プロセスカートリッジ12は、ドラムカートリッジ14と、ドラムカートリッジ14に着脱自在に装着される現像カートリッジ15とを備えている。
【0019】
ドラムカートリッジ14には、左右方向に延びる略円筒形状の感光ドラム16が回転自在に設けられている。感光ドラム16は、本体ケーシング2内のモータ13(図6参照)からの駆動力により回転駆動される。
【0020】
また、ドラムカートリッジ14には、感光ドラム16の周囲において、スコロトロン型帯電器17および転写ローラ18が配置されている。
【0021】
現像カートリッジ15は、感光ドラム16の前側に配置されており、現像ローラ19を備えている。
【0022】
現像ローラ19は、現像カートリッジ15の後端部において、後側から露出されるように回転可能に支持されており、感光ドラム16を前側から押圧するように、感光ドラム16に対して前側から対向し、接触されている。
【0023】
また、現像カートリッジ15には、現像ローラ19の前側の空間において、各色に対応する正帯電性の非磁性一成分系トナーが収容されている。
(2−3)現像・転写動作
現像カートリッジ15内のトナーは、現像ローラ19の回転に伴って正帯電され、現像ローラ19の表面に担持される。
【0024】
一方、感光ドラム16の表面は、感光ドラム16の回転に伴って、スコロトロン型帯電器17により一様に正帯電された後、スキャナユニット11からのレーザビームLの高速走査により露光される。これにより、用紙Pに形成すべき画像に対応した静電潜像が感光ドラム16の表面に形成される。
【0025】
感光ドラム16がさらに回転すると、現像ローラ19の表面に担持されているトナーが、感光ドラム16の表面に形成されている静電潜像に供給される。これにより、感光ドラム16の静電潜像は可視像化され、感光ドラム16の表面には、反転現像によるトナー像が担持される。
【0026】
そして、トナー像は、感光ドラム16と転写ローラ18との接触部分N1に搬送されてくる用紙P上に転写される。
(3)定着部
定着部5は、プロセスカートリッジ12の後方(水平方向他端側)に間隔を隔てて設けられ、定着器20を備えている。
【0027】
定着器20は、加熱ユニット21と、定着ローラ22とを備えている。
【0028】
加熱ユニット21は、加熱フィルム23と、発熱部材24と、ニップ板25と、反射板26とを備えている。
【0029】
加熱フィルム23は、耐熱性と可撓性とを有するフィルムであり、左右方向に延びる略筒形状に形成されている。加熱フィルム23は、定着器20において周回移動可能に支持されており、定着ローラ22の回転駆動に従動して周回移動される。
【0030】
発熱部材24は、ハロゲンランプからなり、加熱フィルム23の内側において、左右方向に沿って延びる軸形状に形成されている。
【0031】
ニップ板25は、左右方向に延びる略平板形状に形成され、加熱フィルム23の内面に接触されるように、発熱部材24と加熱フィルム23との間に配置されている。
【0032】
反射板26は、左右方向に延び、下端部が開放された断面視略U字形状に形成されている。反射板26は、ニップ板25とともに発熱部材24を囲むように、下端部において、上側からニップ板25に係合されている。
【0033】
なお、ニップ板25、反射板26および発熱部材24は、付勢部材(図示せず)により、定着ローラ22に向かって一体的に押圧されている。
【0034】
定着ローラ22は、中空の回転軸82と、回転軸82の周りを被覆するスポンジローラ83とを備えている。定着ローラ22は、感光ドラム16と共通のモータ13(図6参照)からの駆動力により回転駆動される。
【0035】
用紙Pに転写されたトナー像は、用紙Pが、加熱フィルム23と定着ローラ22との間を通過するときに、加熱および加圧されることによって用紙Pに熱定着される。
(4)排紙部
排紙部6は、排紙トレイ27を備えている。
【0036】
排紙トレイ27は、本体ケーシング2の上面から下側へ凹むように、上側が開放された断面視略V字形状に形成されている。また、排紙部6には、用紙Pを排紙する排紙口28が形成されている。
【0037】
排紙口28は、排紙トレイ27の後壁を前後方向に貫通するように、左右方向に延びる正面視略矩形状(図2参照)に形成されている。排紙口28内には、用紙Pを排紙トレイ27へ搬送する1対の排紙ローラ29が設けられている。なお、排紙ローラ29は、正回転または逆回転可能に形成されており、正回転することにより、用紙Pを排紙トレイ27へ搬送し、逆回転することにより、用紙Pを本体ケーシング2内の第2搬送経路(後述)へ搬送する。
【0038】
トナー像が定着された用紙Pは、両排紙ローラ29間に向けて搬送され、両排紙ローラ29の正回転によって、排紙口28を介して排紙トレイ27上に排紙される。
2.排気ユニットおよびダクト部材
本体ケーシング2には、図1および図2に示すように、本体ケーシング2内の空気を排気する排気ユニット51(図2参照)と、本体ケーシング2内の空気を排気ユニット51へ案内するダクト部材52(図1参照)とを備えている。
【0039】
排気ユニット51は、ファン53を回転可能に有し、左右方向に投影したときに感光ドラム16と定着器20との間に配置されるように、本体ケーシング2の右壁に固定されている。排気ユニット51は、本体ケーシング2の右壁に貫通形成される排気口(図示せず)を介して、本体ケーシング2内の空気を排気する。
【0040】
ダクト部材52は、排気ユニット51の左側において、左右方向に延びる略筒形状に形成されている。詳しくは、ダクト部材52は、排気ユニット51の左側に対向配置されるダクト本体54と、ダクト本体54から下側へ延び、プロセスカートリッジ12と定着器20との間に配置されるダクト仕切板55とを備えている。
【0041】
ダクト本体54は、左右方向に延び、上端部が開放された略角筒形状(詳しくは、上底が下底よりも長い側面視略台形状)に形成されている。
【0042】
ダクト仕切板55は、ダクト本体54の下端部から下側に向かって延び、上下方向両端部が開放された略角筒形状に形成されている。また、ダクト仕切板55の前後方向長さは、ダクト本体54の前後方向長さよりも短く形成されている。
【0043】
また、ダクト仕切板55の上端部は、ダクト本体54内に臨んでおり、ダクト仕切板55の下端部は、プロセスカートリッジ12と定着器20との間に配置されている。
【0044】
なお、ダクト仕切板55の下端部は、プロセスカートリッジ12から定着器20へ搬送される用紙Pに干渉しないように、用紙Pの搬送軌跡である第2直線L2(後述、図6参照)よりも上側に配置されている。
3.第1搬送経路の詳細
(1)第1下壁形成部材
本体ケーシング2内には、図1に示すように、感光ドラム16と定着器20との間において、給紙トレイ8の上側に間隔を隔てて、第1搬送経路(後述)の下壁を形成する第1搬送経路形成部材の一例としての第1下壁形成部材61(図4参照)が設けられている。
【0045】
第1下壁形成部材61は、図3に示すフレーム62の前端部に、図4に示す第2部材の一例としてのカバー部材63を上側から取り付けたものであり、前後左右に延びる略平板形状に形成されている。また、第1下壁形成部材61は、その前端部が感光ドラム16の後端部の下側に間隔を隔てて対向配置されており(図1参照)、その左右方向両端部において、本体ケーシング2の左右両側壁(図示省略)の間に固定されている。
【0046】
また、フレーム62は、樹脂(例えば、ポリスチレンなど)製であり、カバー部材63は、金属製である。
【0047】
フレーム62は、前後左右に延びる略平板形状に形成されており、定着器20を支持する定着支持部65と、第1部材の一例としての経路形成部64とを一体的に備えている。
【0048】
定着支持部65は、フレーム62の後側半分部分であり、所定の厚み(上下方向長さ)を有する略平板形状に形成されている。また、定着支持部65は、定着器20の前後方向長さとほぼ同じ前後方向長さに形成されている(図1参照)。
【0049】
経路形成部64は、フレーム62の前側半分部分であり、前側へ向かうに従って上側へ湾曲する湾曲板66と、湾曲板66の上面に立設され、前後方向に延びる複数のリブ67とを備えている。また、経路形成部64には、上下方向に貫通形成される複数の第1貫通口の一例としての貫通穴68が形成されている。
【0050】
湾曲板66は、定着支持部65の前端部から上方に向かって延び、前側へ屈曲されて、所定の曲率で前側へ向かうに従って上側へ湾曲するように延びている。つまり、湾曲板66は、下側へ凹むように湾曲形成されており、その後端部が最も下側に配置され、その前端部が最も上側に配置されている。
【0051】
各リブ67は、湾曲板66の上面、および、定着支持部65の前端部上面から上側へ突出する突条であり、左右方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。また、各リブ67の上端縁は、湾曲板66の曲率と同じ曲率で湾曲形成されている。また、各リブ67の後端部は、湾曲板66の後端部よりも後方に配置され、その上端縁は、後側へ向かうに従って上側へ湾曲するように形成されている。
【0052】
各貫通穴68は、湾曲板66の前端部と後端部とに1列ずつ、左右方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。なお、以下の説明において、前側の各貫通穴68を、前側貫通穴68Fとし、後側の各貫通穴68を、後側貫通穴68Rとする。
【0053】
各前側貫通穴68Fは、湾曲板66の前端部において、各リブ67の間に配置され、前後方向に延びる長穴として形成されている。
【0054】
各後側貫通穴68Rは、ダクト部材52の下側に対向配置されるように、湾曲板66の後端部において、各リブ67の間に配置され、平面視略矩形状に形成されている。詳しくは、湾曲板66は、各リブ67の後端部間において、互いに左右方向に間隔を隔てて設けられる2つの仕切板76により、3つに仕切られている。そして、湾曲板66には、2つの仕切板76の間(すなわち、3つに仕切られた各部分のうちの中央部分)において、上下方向に貫通される後側貫通穴68Rが形成されている。なお、湾曲板66は、各リブ67と各仕切板76との間(すなわち、3つに仕切られた各部分のうちの左右両側部分)において、閉鎖されている。
【0055】
また、フレーム62には、定着支持部65の前端部において、左右両端部と左右方向中央とに1つずつ、ねじ穴69が形成されている。また、左側のねじ穴69の近傍には、上側へ突出する略円柱形状の位置決めボス70が形成されている。
【0056】
カバー部材63は、フレーム62の経路形成部64に対応する形状に屈曲形成されている。詳しくは、カバー部材63は、定着支持部65の前端部に固定される固定部63Aと、フレーム62の経路形成部64を被覆する被覆部63Bとを一体的に備えている。
【0057】
固定部63Aは、カバー部材63の後端部において、左右方向に長手の略平板形状に形成されている。固定部63Aには、フレーム62のねじ穴69に対応するように、左右両端部と左右方向中央とに1つずつ、ねじ挿通穴72が形成されている。また、固定部63Aには、左側のねじ挿通穴72の近傍において、フレーム62の位置決めボス70に対応するように、平面視略円形状の位置決めボス挿通穴73が貫通形成されている。位置決めボス挿通穴73には、フレーム62の位置決めボス70が挿通される。これにより、カバー部材63がフレーム62に対して、前後方向および左右方向に位置決めされる。
【0058】
被覆部63Bは、固定部63Aの前端部から上側へ、湾曲板66の後端部よりも上側へ延び、その上端部において前側へ屈曲され、湾曲板66の上側に間隔を隔てて対向されるように、湾曲板66と同じ曲率で前側へ向かうに従って上側へ湾曲するように延びている。つまり、被覆部63Bも、湾曲板66と同様に下側へ凹むように湾曲形成されている。
【0059】
なお、被覆部63Bは、その前端部において、経路形成部64の前端部に対応するように下側へ屈曲され、上下方向に延びている。
【0060】
また、カバー部材63には、各リブ67に対応するように、前後方向に延びる複数の第2貫通口の一例としてのスリット71が上下方向に貫通形成されている。
【0061】
各スリット71は、各リブ67の厚み(左右方向長さ)よりも長い溝幅(左右方向長さ)、かつ、各リブ67の前後方向長さよりも長い前後方向長さに形成され、左右方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。
【0062】
そして、カバー部材63は、フレーム62の各リブ67が、各スリット71内に配置されてカバー部材63よりも上側に突出するように、フレーム62の湾曲板66を被覆している。このとき、カバー部材63は、上下方向に投影したときに各スリット71が各貫通穴68に重ならないように、フレーム62の湾曲板66を被覆している。
【0063】
また、このとき、カバー部材63の位置決めボス挿通穴73には、フレーム62の位置決めボス70が挿通されており、カバー部材63の各ねじ挿通穴72と、フレーム62の各ねじ穴69とは上下方向に対向配置されている。
【0064】
そして、カバー部材63は、ねじ(図示せず)が各ねじ挿通穴72を介して各ねじ穴69に螺合されることにより、フレーム62に固定されている。
【0065】
また、カバー部材63は、所定の配線を介して本体ケーシング2に電気的に接続されており、本体ケーシング2を介して電気的に接地されている。
【0066】
なお、第1下壁形成部材61の下側には、金属からなり、第1下壁形成部材61を下側から支持する補強板74が、本体ケーシング2の左右両側壁間に架設されるように設けられている(図1参照)。
【0067】
補強板74には、後側貫通穴68Rと上下方向に対向する位置に、複数の貫通穴75が上下方向に貫通形成されている(図7参照)。
(2)定着器
定着器20は、図5および図6に示すように、第1下壁形成部材61の定着支持部65の上側に載置されるように、第1下壁形成部材61の経路形成部64の後側に設けられている。定着器20は、その前後方向両端部が、第1下壁形成部材61の定着支持部65に固定され、その左右方向両端部が、本体ケーシング2の左右方向両側壁に位置決めされている。
【0068】
定着器20は、加熱ユニット21と定着ローラ22とを収容する定着フレーム81を備えている。
【0069】
定着フレーム81は、左右方向に延びる略ボックス形状に形成されている。また、定着フレーム81は、定着ローラ22における加熱フィルム23に接触される接触部分N2の前側および後側が開放されている。
【0070】
また、定着フレーム81は、用紙Pを接触部分N2の前側へ案内する定着ガイド84を備えている。
【0071】
定着ガイド84は、耐熱性を有し、用紙Pおよびトナーよりも帯電列が相対的に負帯電傾向にある樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレートなど)からなり、前側へ向かって延びている。定着ガイド84は、定着ローラ22の前側において、定着フレーム81の下側前端部を被覆する被覆板85と、被覆板85から前下側へ延びるガイドリブ86とを備えている。
【0072】
被覆板85は、側面視略L字形状に形成され、上下方向に延びるガイド固定部87と、ガイド固定部87の上端部から後上側へ延びるガイド部88とを備えている。
【0073】
ガイド固定部87は、定着フレーム81の下側前端部に前側からねじ止めされている。
【0074】
ガイド部88は、リブ67の上端縁よりも小さな曲率で、後側へ向かうに従って上側へ湾曲形成されている。すなわち、リブ67の上端縁は、ガイド部88の上端面よりも大きな曲率で湾曲形成されている。
【0075】
また、ガイド部88は、左右方向に投影したときに、感光ドラム16の軸線A1と転写ローラ18の軸線A2とを結ぶ第1直線L1に対して感光ドラム16と転写ローラ18との接触部分N1を通過するように直交する第2直線L2と、交差している。
【0076】
また、定着器20において、加熱ユニット21は、接触部分N2が後側へ向かうに従って上側へ傾斜するように、定着ローラ22に対して前上側から接触されている。
【0077】
つまり、用紙Pの搬送方向(後上側)における接触部分N2の中央に接する接線L3と、第2直線L2とは、第1下壁形成部材61の経路形成部64の上側において、下側へ向かう凸形状を形成するように交差している。詳しくは、第2直線L2は、後下側へ延び、接線L3は、前下側へ延びている。そして、第2直線L2と接線L3との交点は、第1下壁形成部材61の湾曲した部分の範囲内(すなわち、経路形成部64と定着ガイド84とから形成される凹みの内側)に配置されている。
【0078】
ガイドリブ86は、ガイド固定部87の前面、および、ガイド部88の前側上面から前側へ向かうように突出され、前下側へ向かう頂部を有する側面視略三角形状に形成されている。また、ガイドリブ86は、第1下壁形成部材61の各リブ67の間に配置されるように、左右方向に互いに間隔を隔てて複数設けられている。また、ガイドリブ86の上端縁は、リブ67の上端縁よりも小さな曲率で、後側へ向かうに従って上側へ湾曲形成されている。すなわち、リブ67の上端縁は、ガイドリブ86の上端縁よりも大きな曲率で湾曲形成されている。
【0079】
また、ガイドリブ86の前端部は、左右方向に投影したときに、第1下壁形成部材61の各リブ67の後端部に重なっており、第1下壁形成部材61の各リブ67の上端縁よりも下側に位置するように配置されている。
(3)排紙ガイド
また、本体ケーシング2内には、図1に示すように、定着器20の後側において、定着器20の接触部分N2を通過した用紙Pを上側へ向かってターンさせる排紙ガイド91が設けられている。
【0080】
排紙ガイド91は、前後方向に厚みを有し、上下方向に延びる略平板形状に形成されている。排紙ガイド91の上端部には、後側へ向かうに従って上側へ湾曲される湾曲面92が形成されている。
(4)第1搬送経路における用紙の搬送
用紙Pは、上記したように、給紙トレイ8からレジストローラ10に向けて1枚ずつ送り出され、所定のタイミングで、感光ドラム16と転写ローラ18との接触部分N1に向けて搬送される。そして、接触部分N1を通過した後、定着器20へ搬送され、加熱フィルム23と定着ローラ22との間を通過して、排紙ガイド91により上側へターンされた後、排紙口28を介して排紙トレイ27上に排紙される(第1搬送経路)。
【0081】
詳しくは、感光ドラム16と転写ローラ18との接触部分N1を通過した後、定着器20へ搬送される用紙Pは、まず、感光ドラム16の回転駆動により、第2直線L2にほぼ沿うように後側へ搬送される。
【0082】
すると、用紙Pの後端部(搬送方向下流側端部)は、ガイド部88またはガイドリブ86に当接し、ガイド部88により後上側へ案内されて、加熱フィルム23と定着ローラ22との間に進入する。
【0083】
その後、用紙Pは、定着ローラ22の回転駆動により、接線L3にほぼ沿うように後上側へ搬送される。
【0084】
なお、感光ドラム16が用紙Pを搬送する速度は、定着ローラ22が用紙Pを搬送する速度よりも若干速く設定されているが、用紙Pは、経路形成部64の上側に間隔を隔てるように、感光ドラム16と転写ローラ18との間から、定着器20へ搬送される。
【0085】
ここで、定着ローラ22のスポンジローラ83は、加熱ユニット21からの加熱により膨張する場合がある。スポンジローラ83が膨張すると、スポンジローラ83の周速度が低下することが考えられ、用紙Pが想定以上に撓む可能性がある。
【0086】
しかしながら、このような場合であっても、用紙Pは、経路形成部64が下側へ凹むように湾曲されている分、下側へ凹むように撓みながら搬送される。
4.第2搬送経路の詳細
(1)リアカバー
本体ケーシング2の後端部には、図1に示すように、排紙ガイド91の後側に間隔を隔てて、リアカバー101が設けられている。
【0087】
リアカバー101は、上下方向に延びる略平板形状に形成され、その前面は、後側へ向かうに従って下側へ湾曲するように形成されている。
(2)第2下壁形成部材
本体ケーシング2内には、図1および図7に示すように、第2搬送経路(後述)の下壁を形成する第2下壁形成部材102が、給紙トレイ8の上側において、補強板74の下側に間隔を隔てて対向配置されている。
【0088】
第2下壁形成部材102は、前後方向に延びる略平板形状に形成されている。また、第2下壁形成部材102は、その前端部が、レジストローラ10の下側付近に配置され、その後端部が、リアカバー101の下側に配置されている。
【0089】
また、第2下壁形成部材102には、第1下壁形成部材61の後側貫通穴68Rと上下方向に対向するように、貫通穴103が上下方向に貫通形成されている。
【0090】
なお、第2下壁形成部材102の前側には、用紙Pを第2下壁形成部材102の前側からレジストローラ10に向けて上側へターンさせる再送側のU字パスが、給紙側のU字パスよりも後側に形成されている。
(3)第2搬送経路における用紙の搬送
第1搬送経路において一方面に画像が印刷された用紙Pは、両排紙ローラ29の正回転により、排紙口28を介して排紙トレイ27に向かって搬送される。
【0091】
ここで、用紙Pの他方面にも印刷する場合(いわゆる両面印刷)には、用紙Pの搬送方向上流側端部(後端部)が排紙ガイド91の湾曲面92との干渉が解除されるまで排紙トレイ27に向かって搬送された後、排紙トレイ27上に排紙される前に、両排紙ローラ29が逆回転される。
【0092】
すると、用紙Pは、リアカバー101の前面に案内されるように、後端部から、リアカバー101と排紙ガイド91との間へ搬送される。
【0093】
つまり、第2搬送経路における用紙Pの搬送では、第1搬送経路における用紙Pの搬送方向上流側端部が、搬送方向下流側端部となる。
【0094】
そして、用紙Pは、リアカバー101と排紙ガイド91との間を通過するように下側へ向かって搬送され(すなわち、下側へターンされ)、その後、第2下壁形成部材102と補強板74との間を通過するように、後側(水平方向他端側)から前側(水平方向一方側)へ搬送される。
【0095】
そして、第2下壁形成部材102の前端部まで搬送された用紙Pは、上側へターンされるように搬送され、レジストローラ10より前側において、再度、第1搬送経路に供給される。
5.本体ケーシングからの排気
上記した画像形成動作が実施されると、定着器20の発熱により、本体ケーシング2内の温度が上昇する。
【0096】
そこで、本体ケーシング2内を冷却するために、排気ユニット51を作動させる。排気ユニット51を作動させると、ファン53の回転により、プロセスカートリッジ12と定着器20との間の空気が、ダクト仕切板55を介してダクト本体54内に吸引される。ダクト本体54内に吸引された空気は、本体ケーシング2の右壁に貫通形成される排気口(図示せず)を介して、本体ケーシング2外に排気される。
【0097】
ここで、プロセスカートリッジ12と定着器20との間の空気が吸引されると、補強板74の貫通穴75(図7参照)、経路形成部64の貫通穴68、および、カバー部材63のスリット71を通過するように、第2搬送経路から第1搬送経路内に空気が流入される。
【0098】
さらに、第2搬送経路内の空気が第1搬送経路内に流入されると、本体ケーシング2の後端部の隙間から、第2下壁形成部材102と給紙トレイ8との間を通過し、その後、第2下壁形成部材102の貫通穴103を介して第2搬送経路内へ流入されるように、本体ケーシング2外の空気(外気)が第2搬送経路内に取り込まれる。
【0099】
総括すると、外気は、本体ケーシング2の後端部から、第2下壁形成部材102と給紙トレイ8との間を通過して、第2下壁形成部材102の貫通穴103を介して第2搬送経路内へ流入し、その後、補強板74の貫通穴75、経路形成部64の貫通穴68、および、カバー部材63のスリット71を順次介して、第1搬送経路内へ流入する。
【0100】
第1搬送経路内へ流入した空気は、プロセスカートリッジ12と定着器20との間を上昇して、ダクト仕切板55からダクト本体54内に吸引され、本体ケーシング2の右壁に貫通形成される排気口(図示せず)から、本体ケーシング2外に排気される。
6.作用効果
(1)このプリンタ1によれば、図1および図4に示すように、画像形成部4から定着器20への用紙Pの第1搬送経路を形成する第1下壁形成部材61は、上下方向に貫通される貫通穴68が形成された経路形成部64と、上下方向に貫通されるスリット71が形成され、経路形成部64の上側に間隔を隔てて対向されるカバー部材63とを備えており、カバー部材63は、上下方向に投影したときにスリット71が貫通穴68に重ならないように、経路形成部64に対向されている。
【0101】
そのため、貫通穴68、経路形成部64とカバー部材63との間、および、スリット71を通過するように、上下方向に気流を形成することができる。
【0102】
しかも、上下方向に投影したときに貫通穴68とスリット71とが重ならないので、画像形成部4から定着器20へ搬送途中の用紙Pから未定着のトナーが脱落したとしても、脱落したトナーが、貫通穴68とスリット71とを両方通過することを抑制できる。
【0103】
その結果、脱落したトナーが第1搬送経路よりも下側へ散乱することを抑制でき、脱落したトナーの第1搬送経路外への散乱を抑制できる。
(2)また、このプリンタ1によれば、図3および図4に示すように、各貫通穴68は左右方向に互いに間隔を隔てて、前後2列で並列配置されており、各スリット71は、上下方向に投影したときに、各貫通穴68の間に配置されるように、左右方向に互いに間隔を隔てて設けられている。
【0104】
つまり、各貫通穴68と各スリット71とが、上下方向に投影したときに互いに重ならないように配置されている。
【0105】
そのため、貫通穴68およびスリット71を複数設けた場合であっても、脱落したトナーが第1搬送経路よりも下側へ散乱することを、確実に抑制できる。
(3)また、このプリンタ1によれば、カバー部材63は、金属からなり、電気的に接地されている。
【0106】
そのため、トナー像が転写されるときに転写バイアスの印加により帯電された用紙Pと、カバー部材63との間に電位差を生じさせることができ、帯電された用紙Pを、カバー部材63へ引き付けることができる。
【0107】
これにより、プロセスカートリッジ12から定着器20へ搬送される途中の用紙Pが、プロセスカートリッジ12と定着器20との間を通過する気流により、上側へ浮き上がることを抑制することができる。
【0108】
その結果、用紙Pを、プロセスカートリッジ12から定着器20へ円滑に搬送することができる。
(4)また、このプリンタ1によれば、図3および図4に示すように、経路形成部64は、樹脂からなり、カバー部材63よりも上側に突出するようにスリット71内に配置されるリブ67を備えている。
【0109】
ここで、例えば、用紙Pが搬送途中において想定以上に撓んだ場合、用紙Pがリブ67に接近することになる。カバー部材63は電気的に接地されているので、用紙Pを引き付ける力が発生しているが、一方で用紙Pが引き付けられ過ぎると、用紙Pの円滑な搬送が困難になる。
【0110】
そこで、想定以上に撓んでしまった用紙Pがカバー部材63に直接接触しないように、リブ67を設け、リブ67で搬送するようにしている。
【0111】
その結果、適度に用紙Pを引き付けつつも、用紙Pの円滑な搬送を保つことができる。
(5)また、このプリンタ1によれば、図6に示すように、経路形成部64およびカバー部材63は、下側へ凹むように湾曲形成されている。
【0112】
そのため、経路形成部64およびカバー部材63が湾曲している分、用紙Pの下側への撓みを許容することができる。
【0113】
その結果、プロセスカートリッジ12から定着器20への搬送途中に用紙Pが撓んだとしても、十分に用紙Pの撓みを吸収することができる。
(6)また、このプリンタ1によれば、図1に示すように、画像形成部4、経路形成部64および定着器20の下側に、定着器20において画像が定着された用紙Pを、再度、画像形成部4へ供給する第2搬送経路が設けられている。
【0114】
そのため、画像形成部4から定着器20へ搬送途中の用紙Pから、経路形成部64の下側の第2搬送経路内に、未定着の現像剤が落下することを抑制することができる。
(7)また、このプリンタ1によれば、図1に示すように、経路形成部64の上側に対向配置され、本体ケーシング2内の空気を本体ケーシング2外へ排出するダクト部材52を備えている。
【0115】
そのため、プロセスカートリッジ12と定着器20との間の空気を、ダクト部材52を介して確実に本体ケーシング2外へ排気することができる。
【0116】
その結果、効率よく、プロセスカートリッジ12と定着器20との間を冷却することができる。
7.各変形例
(1)上記した実施形態において、貫通穴68及びスリット71は複数設けられているが、これに限らず、例えば1つずつ設けられていてもよい。
(2)上記した実施形態において、カバー部材63は、金属からなり、電気的に接地されているが、これに限らず、例えば樹脂等で形成してもよい。
(3)上記した実施形態において、経路形成部64およびカバー部材63は、下側へ凹むように湾曲形成されているが、これに限らず、例えば平坦な面で形成されていてもよい。
(4)上記した実施形態において、画像が定着された用紙Pを、再度、画像形成部4へ供給する第2搬送経路が設けられているが、これに限らず、第2搬送経路は設けられていなくてもよい。
(5)上記した実施形態において、被転写部材の一例としての用紙Pを例示したが、これに限らず、例えば、OHPシートであってもよい。
(6)上記した実施形態において、定着部5の加熱ユニット21は、加熱フィルム23等を用いるフィルム定着を例示したが、これに限定されず、例えば、発熱部材24を覆う部材がフィルムでない定着部(具体的には、発熱部材24を覆う部材が金属素管からなる加熱ローラを備える定着部)を使用してもよい。
(7)上記した実施形態において、定着ローラ22は、感光ドラム16と共通のモータ13からの駆動力により回転駆動されているが、これに限らず、それぞれ別のモータを用いてもよい。
【0117】
これら(1)〜(7)の各変形例においても、上記した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0118】
1 プリンタ
2 本体ケーシング
4 画像形成部
20 定着器
52 ダクト部材
61 第1下壁形成部材
63 カバー部材
64 経路形成部
67 リブ
68 貫通穴
71 スリット
P 用紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と
前記装置本体内に設けられ、水平方向一端側から水平方向他端側へ向かって被転写部材を搬送しながら、前記被転写部材に画像を形成する画像形成部と、
前記装置本体内において、前記画像形成部の前記水平方向他端側において間隔を隔てて配置され、前記被転写部材に形成された画像を前記被転写部材に定着させる定着器と、
前記装置本体内において前記画像形成部と前記定着器との間に設けられ、前記画像形成部から前記定着器への前記被転写部材の第1搬送経路を形成する第1搬送経路形成部材と
を備え、
前記第1搬送経路形成部材は、
上下方向に貫通される第1貫通口が形成された第1部材と、
上下方向に貫通される第2貫通口が形成され、前記第1部材の上側に間隔を隔てて対向される第2部材と
を備え、
前記第2部材は、上下方向に投影したときに前記第2貫通口が前記第1貫通口に重ならないように、前記第1部材に対向されていることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
前記第1貫通口は、前記被転写部材の搬送方向および上下方向の両方と直交する直交方向において、互いに間隔を隔てて複数設けられ、
前記第2貫通口は、上下方向に投影したときに、各前記第1貫通口間に配置されるように、前記直交方向に互いに間隔を隔てて複数設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第2部材は、金属からなり、電気的に接地されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2貫通口は、前記被転写部材の搬送方向に延びるスリットであり、
前記第1部材は、樹脂からなり、上下方向に投影したときに前記第2貫通口に重なるように、前記搬送方向に延び、かつ、前記第2部材よりも上側に突出するように前記第2貫通口内に配置されるリブを備えていることを特徴とする、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1部材および前記第2部材は、下側へ凹むように湾曲形成されていることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成部、前記第1搬送経路形成部材および前記定着器の下側に設けられ、前記定着器において画像が定着された前記被転写部材を、下側へターンさせた後、前記水平方向他端側から前記水平方向一端側へ搬送して、再度、前記画像形成部へ供給する第2搬送経路を備えていることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記装置本体内において前記第1搬送経路形成部材の上側に対向配置され、前記装置本体内の空気を前記装置本体外へ排出するダクト部材を備えることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−208194(P2012−208194A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−71997(P2011−71997)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】