説明

画像形成装置

【課題】2次転写部材を簡単に交換することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】画像形成装置(カラープリンタ1)は、装置本体10と、複数の感光体(感光ドラム51)に接するように配置されるエンドレスベルト63と、各感光体に対してエンドレスベルト63を挟んで対向する位置に配置される複数の1次転写部材(1次転写ローラ64)と、第1ローラ(駆動ローラ61)に対してエンドレスベルト63を挟んで対向する位置に配置される2次転写部材(2次転写ローラ65)と、エンドレスベルト63上に残存するトナーを回収するクリーニングユニット70とを備える。そして、2次転写部材は、クリーニングユニット70に一体に設けられ、当該クリーニングユニット70とともに装置本体10に対して着脱可能となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中間転写方式の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、中間転写方式の画像形成装置として、複数の感光ドラムと、複数の感光ドラムに対向して配置されるエンドレスベルトと、各感光ドラムからエンドレスベルトにトナー像を転写させる複数の1次転写ローラと、エンドレスベルト上のトナー像を用紙に転写させる2次転写ローラとを備えるものが知られている(特許文献1参照)。この技術では、2次転写ローラは装置本体に固定されており、工具などを用いない限り、取り外すことはできないように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−164633号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した技術では、2次転写ローラにはバイアスをかけているため、2次転写ローラの抵抗が上がってしまい、転写精度が下がってしまう問題がある。そのため、2次転写ローラを簡単に交換できる構成が望まれていた。
【0005】
そこで、本発明は、2次転写ローラ(2次転写部材)を簡単に交換することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、装置本体と、前記装置本体内に回転可能に収容され、互いに間隔を隔てて並列配置される複数の感光体と、前記複数の感光体に接するように配置され、前記感光体の並列方向に互いに間隔を隔てて配置される第1ローラおよび第2ローラ間に張設されるエンドレスベルトと、各感光体に対して前記エンドレスベルトを挟んで対向する位置に配置される複数の1次転写部材と、前記第1ローラに対して前記エンドレスベルトを挟んで対向する位置に配置される2次転写部材と、前記エンドレスベルト上に残存するトナーを回収するクリーニングユニットと、を備える。
そして、前記2次転写部材は、前記クリーニングユニットに一体に設けられ、当該クリーニングユニットとともに前記装置本体に対して着脱可能となっている。
【0007】
この構成によれば、クリーニングユニットの交換時に2次転写部材も同時に交換することができるので、2次転写部材を簡単に交換することができる。
【0008】
また、前記した構成において、前記クリーニングユニットは、前記エンドレスベルト上のトナーを回収する第1クリーニング部材と、前記2次転写部材上のトナーを回収する第2クリーニング部材と、を備え、前記第1クリーニング部材および前記第2クリーニング部材で回収したトナーが、共通の廃トナー収容部で回収されるように構成されているのが望ましい。
【0009】
これによれば、エンドレスベルトと2次転写部材から別々に回収したトナーを共通の廃トナー収容部で回収するので、2つの廃トナー収容部を設ける構造に比べ、廃トナー収容部内のトナーを廃棄する作業を容易にすることができる。
【0010】
また、前記した構成において、前記クリーニングユニットは、前記第1クリーニング部材を有する第1筐体と、前記2次転写部材、前記第2クリーニング部材および前記廃トナー収容部を有し、前記第1筐体とは前記並列方向に間隔を空けて配置される第2筐体と、前記第1筐体内と前記第2筐体内に連通し、前記第1筐体と前記第2筐体とを連結する連結部と、前記第1筐体と前記第2筐体の間に配置され、前記エンドレスベルトと前記2次転写部材とによって搬送される被転写媒体を案内する案内部と、を備えるのが望ましい。
【0011】
これによれば、案内部によって被転写媒体を下流側に案内することができる。また、案内部付近で被転写媒体が詰まった際には、クリーニングユニットを装置本体から取り外すことでジャム処理を行うことができる。
【0012】
また、前記した構成において、前記複数の感光体を支持するとともに、前記装置本体に収容された収容位置と、前記装置本体外に引き出された引出位置とに移動可能な引出部材を備え、前記クリーニングユニットは、前記引出部材に設けられることで、当該引出部材を介して前記装置本体に対して着脱可能となっていてもよい。
【0013】
また、前記した構成において、前記クリーニングユニットは、前記引出部材に着脱可能に支持されるのが望ましい。
【0014】
これによれば、クリーニングユニットが引出部材に固定される構造に比べ、クリーニングユニットを交換する際にドロワごと交換する必要がなくなり、クリーニングユニットの交換作業を容易にすることができる。
【0015】
また、前記した構成において、前記クリーニングユニットは、前記装置本体に直接着脱可能に構成されていてもよい。
【0016】
なお、前記した構成において、前記クリーニングユニットは、前記エンドレスベルトの回転方向における前記2次転写部材よりも下流側で、かつ、前記複数の感光体よりも上流側の部位に接触するように配置されている。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、2次転写部材を簡単に交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係るカラープリンタを示す断面図である。
【図2】クリーニングユニットを装置本体から取り外した状態を示す断面図である。
【図3】クリーニングユニットを上方から見た平面図(a)と、図2のI−I断面図(b)である。
【図4】図3(b)のII−II断面図である。
【図5】ドロワにクリーニングユニットを設けた形態を示す断面図である。
【図6】ドロワを装置本体から引き出した状態を示す断面図である。
【図7】ドロワからクリーニングユニットを取り外した状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例としてのカラープリンタについて、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明において、方向は、カラープリンタを使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における右側を「前」、左側を「後」とし、手前側を「左」、奥側を「右」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
【0020】
図1に示すように、カラープリンタ1は、装置本体10内に、給紙ユニット30と、スキャナユニット40と、引出部材の一例としてのドロワ50と、転写ユニット60と、クリーニングユニット70と、定着装置80とを備えている。
【0021】
装置本体10の上部には、装置本体10から排出された被転写媒体の一例としての用紙Sが載置される排紙トレイ11が設けられている。また、装置本体10の前壁には、ドロワ50を装置本体10外に引き出すための開口部12が形成されるとともに、この開口部12を開閉するためのフロントカバー13が下端部を中心にして回動可能に設けられている。さらに、装置本体10の後壁には、クリーニングユニット70を装置本体10外に取り出すための開口部14が形成されるとともに、この開口部14を開閉するためのリアカバー15が下端部を中心にして回動可能に設けられている(図2参照)。
【0022】
給紙ユニット30は、装置本体10内の下部に設けられ、用紙Sを収容する給紙トレイ31と、給紙トレイ31から用紙Sを転写位置(エンドレスベルト63と2次転写ローラ65との間)に搬送する給紙機構32とを備えている。給紙トレイ31内の用紙Sは、給紙機構32によって1枚ずつ分離されて転写位置に搬送される。
【0023】
スキャナユニット40は、装置本体10内の上部に設けられ、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、レンズおよび反射鏡などを備えている。そして、スキャナユニット40では、レーザビームが図の2点鎖線で示す経路を通って、感光体の一例としての感光ドラム51の表面上に高速走査にて照射される。
【0024】
ドロワ50は、エンドレスベルト63の上方(エンドレスベルト63とスキャナユニット40の間)に配置され、装置本体10に対して略前後方向に移動可能に支持され、装置本体10の開口部12から前側に引き出し可能となっている。詳しくは、ドロワ50は、装置本体10外に引き出す際に感光ドラム51がエンドレスベルト63から離れた状態となるように、前後方向に延びるとともに後端部が下斜め後方に延びる図示せぬレールによって支持され、装置本体10内に収容された収容位置と、装置本体10外に引き出された引出位置との間で移動可能となっている。
【0025】
ドロワ50には、4つの感光ドラム51と、符号を省略する公知の4つの帯電器と、4つの現像カートリッジ52とが設けられている。4つの感光ドラム51は、前後方向に互いに間隔を隔てて並列配置され、ドロワ50の左右の側壁53に回転可能に支持されている。
【0026】
現像カートリッジ52は、ドロワ50の左右の側壁53に対して着脱可能に設けられ、符号を省略する公知の現像ローラ、供給ローラ、層厚規制ブレードおよびトナー収容室を備えて構成されている。
【0027】
転写ユニット60は、ドロワ50の下方に設けられ、第1ローラの一例としての駆動ローラ61と、第2ローラの一例としての従動ローラ62と、エンドレスベルト63と、複数の1次転写部材の一例としての4つの1次転写ローラ64と、2次転写部材の一例としての2次転写ローラ65とを備えている。駆動ローラ61と従動ローラ62は、前後方向(感光ドラム51の並列方向)に互いに間隔を隔てて配置されている。
【0028】
エンドレスベルト63は、駆動ローラ61および従動ローラ62の間に張設され、4つの感光ドラム51に接するように配置されている。1次転写ローラ64は、各感光ドラム51に対してエンドレスベルト63を挟んで対向する位置に配置され、2次転写ローラ65は、駆動ローラ61に対してエンドレスベルト63を挟んで対向する位置に配置されている。
【0029】
このようなドロワ50および転写ユニット60では、まず、感光ドラム51の表面が、帯電器により一様に帯電された後、スキャナユニット40によって露光されることで、感光ドラム51上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容室内のトナーは、供給ローラを介して現像ローラの表面に担持される。
【0030】
現像ローラの表面に担持されたトナーは、現像ローラから感光ドラム51上の静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化されて感光ドラム51上にトナー像が形成(担持)される。各感光ドラム51上に形成された各色のトナー像は、エンドレスベルト63上に順次重ね合わせて転写される。そして、給紙ユニット30から搬送された用紙Sが、エンドレスベルト63と2次転写ローラ65の間の転写位置を通過することで、エンドレスベルト63上のトナー像が用紙Sに転写される。
【0031】
クリーニングユニット70は、エンドレスベルト63上に残存するトナーを回収する機構であり、その一部(第1クリーニングローラ71)が、エンドレスベルト63の回転方向における2次転写ローラ65よりも下流側で、かつ、複数の感光ドラム51よりも上流側の部位に接触するように配置されている。このクリーニングユニット70では、エンドレスベルト63と2次転写ローラ65の間の転写位置で用紙Sに転写されずにエンドレスベルト63上に残ったトナーが主に回収される。なお、クリーニングユニット70については、後で詳述する。
【0032】
定着装置80は、クリーニングユニット70の上方に設けられ、加熱ローラ81と、加熱ローラ81と対向配置されて加熱ローラ81を押圧する加圧ローラ82とを備えている。定着装置80では、トナー像が転写された用紙Sが、加熱ローラ81と加圧ローラ82との間を通過することでトナー像が熱定着される。そして、熱定着された用紙Sは、符号を省略する複数対の排出ローラによって装置本体10の外部に排出されて排紙トレイ11上に載置される。
【0033】
<クリーニングユニット70の構造>
次に、クリーニングユニット70の構造について詳細に説明する。
クリーニングユニット70は、第1クリーニング部材の一例としての第1クリーニングローラ71と、回収ローラ72と、第1ブレード73と、前述した2次転写ローラ65と、第2クリーニング部材の一例としての第2クリーニングローラ74と、第2ブレード75とを一体に備えている。
【0034】
そして、このクリーニングユニット70は、装置本体10の左右の側壁に対して工具を用いることなく直接着脱可能に構成されている(図2参照)。すなわち、転写ユニット60を構成する2次転写ローラ65が、クリーニングユニット70に一体に設けられ、当該クリーニングユニット70とともに装置本体10に対して着脱可能となっている。
【0035】
これにより、クリーニングユニット70の交換時に2次転写ローラ65も同時に交換することができるので、2次転写ローラ65を簡単に交換することが可能となっている。なお、後述する廃トナー収容部76の容量を2次転写ローラ65の劣化を考慮した量に設定しておくことで、廃トナー収容部76が満タンになったときには2次転写ローラ65がある程度劣化しているので、2次転写ローラ65を無駄に交換することなく適正なタイミングで交換することができる。
【0036】
第1クリーニングローラ71は、エンドレスベルト63の外周面に接触するように配置され、エンドレスベルト63の内周面に配置されたバックアップローラ66との間に回収バイアスが印加されることでエンドレスベルト63上のトナーを回収している。
【0037】
回収ローラ72は、第1クリーニングローラ71に摺接するローラであり、第1クリーニングローラ71上に付着したトナーを回収している。そして、回収ローラ72上のトナーは、当該回収ローラ72に摺接するように配置された第1ブレード73によって削り取られるようになっている。
【0038】
第2クリーニングローラ74は、2次転写ローラ65に摺接するローラであり、2次転写ローラ65上に付着したトナーを回収している。そして、第2クリーニングローラ74上のトナーは、当該第2クリーニングローラ74に摺接するように配置された第2ブレード75によって削り取られるようになっている。
【0039】
そして、第2ブレード75によって削り取られたトナーは、その下方に配置される廃トナー収容部76内に落下して回収されるとともに、第1ブレード73によって削り取られたトナーも、第1ブレード73の下方に配置されるオーガ77等の搬送機構を介して廃トナー収容部76内に回収されるようになっている。すなわち、第2ブレード75の下方に配置される廃トナー収容部76は、各クリーニングローラ71,74で別々に回収したトナーをまとめて回収する共通の収容部となっている。
【0040】
これにより、エンドレスベルト63と2次転写ローラ65から別々に回収したトナーが共通の廃トナー収容部76で回収されるので、2つの廃トナー収容部を設ける構造に比べ、廃トナー収容部76内のトナーを廃棄する作業を容易にすることが可能となっている。
【0041】
詳しくは、図3(a),(b)に示すように、クリーニングユニット70は、第1筐体70Aと、第1筐体70Aとは前後方向に間隔を空けて配置される第2筐体70Bと、第1筐体70Aと第2筐体70Bとを連結する連結部70Cとを備えて構成されている。
【0042】
第1筐体70Aは、左右方向に延びる略直方体状の筐体であり、その内部に、前述した第1クリーニングローラ71、回収ローラ72、第1ブレード73およびオーガ77が収容されている(図2参照)。オーガ77は、左右方向にトナーを搬送する部材であり、第1筐体70Aにおける連結部70Cとは反対側から連結部70Cに向けてトナーを搬送するようになっている。
【0043】
第2筐体70Bは、左右方向に延びるとともに第1筐体70Aよりも上下方向に長い略直方体状の筐体(図2参照)であり、その内部に、前述した2次転写ローラ65、第2クリーニングローラ74および第2ブレード75が収容され、その下部が前述した廃トナー収容部76となっている。
【0044】
連結部70Cは、第1筐体70Aの右端部(左右方向の一方側の端部)と第2筐体70Bの右端部とに連結され、各筐体70A,70B内に連通するように構成されている。連結部70C内には、図3(b)および図4に示すように、第1筐体70A側から第2筐体70B側にトナーを搬送するための搬送ベルト78が設けられている。
【0045】
搬送ベルト78は、一対のローラ78A,78Bの間に張設される無端状のベルト部78Cと、ベルト部78Cから外側に突出する複数の突出部78Dとを有している。これにより、搬送ベルト78が回転すると、複数の突出部78Dによってトナーが掻き集められて後方に送られるようになっている。
【0046】
なお、一対のローラ78A,78Bの少なくとも一方やオーガ77やクリーニングユニット70内の各ローラ(例えば第1クリーニングローラ71)は、図示せぬギヤを介して装置本体10内のモータ等の駆動源に連結されることで、駆動力が伝達されて回転するようになっている。
【0047】
また、図2および図3に示すように、第1筐体70Aと第2筐体70Bの間、詳しくは第2筐体70Bの前面上部には、エンドレスベルト63と2次転写ローラ65とによって搬送される用紙Sを案内する案内部の一例としての複数の案内リブB1が設けられている。これにより、案内リブB1によって用紙Sを下流側に案内することが可能となっている。
【0048】
また、案内リブB1付近で用紙Sが詰まった際には、クリーニングユニット70を装置本体10から取り外すことでジャム処理を行うことが可能となっている。詳しくは、連結部70CからL字に折れ曲がった第1筐体70Aによって用紙Sを引っ掛けて簡単に装置本体10外に取り出すことが可能となっている。
【0049】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。以下の説明においては、前記実施形態と略同様の構造となる部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0050】
前記実施形態では、クリーニングユニット70を装置本体10に対して直接着脱可能となるように構成したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図5〜図7に示すように、クリーニングユニット70を、ドロワ50に設けることで、当該ドロワ50を介して装置本体10に対して着脱可能となるように構成してもよい。
【0051】
具体的に、この構造では、前述したドロワ50の左右の側壁53をクリーニングユニット70よりも後側まで延ばし、その各後端部を後壁部54で連結している。そして、後壁部54の後面には、ユーザによって把持される取手部55が設けられている。
【0052】
これにより、ユーザによって、ドロワ50を後側から簡単に引き出すことが可能となっている。なお、この構造では、ドロワ50を前側から引き出すことができないので、ドロワ50の前側に設ける取手部(符号略)やフロントカバー13は適宜省略してもよい。
【0053】
また、この構造におけるドロワ50は、前後方向に延びるとともに前端部が前斜め下方に延びる図示せぬレールによって支持されている。これにより、ドロワ50を図5に示す収容位置から引き出す際には、図6および図7に示すように、各感光ドラム51がエンドレスベルト63から離れた後で、ドロワ50を後側に引き出すことが可能となっている。
【0054】
また、この構造では、エンドレスベルト63から離れるように上昇するドロワ50と、定着装置80とが干渉しないように、定着装置80が上下に揺動可能となっている。なお、定着装置80の揺動は、ユーザによって手動で行ってもよいし、例えばリアカバー15の開放に連動して定着装置80を上方に退避させる連動機構を設けることで自動で行ってもよい。
【0055】
また、この構造では、図7に示すように、クリーニングユニット70は、ドロワ50に着脱可能に支持されている。これにより、クリーニングユニットがドロワに固定される構造に比べ、クリーニングユニットを交換する際にドロワごと交換する必要がなくなり、クリーニングユニットの交換作業を容易にすることが可能となっている。
【0056】
前記実施形態では、感光体として感光ドラム51を採用したが、本発明はこれに限定されず、例えばベルト状の感光体を採用してもよい。
【0057】
前記実施形態では、第1ローラを駆動ローラ61とし、第2ローラを従動ローラ62としたが、本発明はこれに限定されず、第1ローラを従動ローラとし、第2ローラを駆動ローラとしてもよい。
【0058】
前記実施形態では、1次転写部材や2次転写部材として転写ローラを例示したが、本発明はこれに限定されず、転写部材は、導電性ブラシや導電性板バネなど、転写バイアスが印加されるものであればよい。また、第1クリーニング部材や第2クリーニング部材も同様に、クリーニングローラ71,74に限定されず、導電性ブラシや導電性板バネなど、回収バイアスが印加されるものであればよい。
【0059】
前記実施形態では、被転写媒体の一例として、厚紙、はがき、薄紙などの用紙Sを採用したが、本発明はこれに限定されず、例えばOHPシートであってもよい。
【0060】
前記実施形態では、カラープリンタ1に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えば複写機や複合機などに本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0061】
1 カラープリンタ
10 装置本体
51 感光ドラム
61 駆動ローラ
62 従動ローラ
63 エンドレスベルト
64 1次転写ローラ
65 2次転写ローラ
70 クリーニングユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と、
前記装置本体内に回転可能に収容され、互いに間隔を隔てて並列配置される複数の感光体と、
前記複数の感光体に接するように配置され、前記感光体の並列方向に互いに間隔を隔てて配置される第1ローラおよび第2ローラ間に張設されるエンドレスベルトと、
各感光体に対して前記エンドレスベルトを挟んで対向する位置に配置される複数の1次転写部材と、
前記第1ローラに対して前記エンドレスベルトを挟んで対向する位置に配置される2次転写部材と、
前記エンドレスベルト上に残存するトナーを回収するクリーニングユニットと、を備え、
前記2次転写部材が、前記クリーニングユニットに一体に設けられ、当該クリーニングユニットとともに前記装置本体に対して着脱可能となっていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記クリーニングユニットは、
前記エンドレスベルト上のトナーを回収する第1クリーニング部材と、
前記2次転写部材上のトナーを回収する第2クリーニング部材と、を備え、
前記第1クリーニング部材および前記第2クリーニング部材で回収したトナーが、共通の廃トナー収容部で回収されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記クリーニングユニットは、
前記第1クリーニング部材を有する第1筐体と、
前記2次転写部材、前記第2クリーニング部材および前記廃トナー収容部を有し、前記第1筐体とは前記並列方向に間隔を空けて配置される第2筐体と、
前記第1筐体内と前記第2筐体内に連通し、前記第1筐体と前記第2筐体とを連結する連結部と、
前記第1筐体と前記第2筐体の間に配置され、前記エンドレスベルトと前記2次転写部材とによって搬送される被転写媒体を案内する案内部と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記複数の感光体を支持するとともに、前記装置本体に収容された収容位置と、前記装置本体外に引き出された引出位置とに移動可能な引出部材を備え、
前記クリーニングユニットは、前記引出部材に設けられることで、当該引出部材を介して前記装置本体に対して着脱可能となっていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記クリーニングユニットは、前記引出部材に着脱可能に支持されていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記クリーニングユニットは、前記装置本体に直接着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記クリーニングユニットは、前記エンドレスベルトの回転方向における前記2次転写部材よりも下流側で、かつ、前記複数の感光体よりも上流側の部位に接触するように配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−47716(P2013−47716A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185712(P2011−185712)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】