説明

画像生成システム及び画像検証システム

【課題】画像ファイルの任意の部分についての原本性の検証効率を向上できるようにするとともに、その検証結果を一目で判断できるようにする。
【解決手段】検出したい部分ごとに部分検証データと、これらの部分に対して、部分を特定する情報と、前記部分検証データの全体から部分全体の検証データと、画像データ全体に対する全体検証データとを生成するようにして、画像データを検証する際には、最初に全体検証データを検証、この結果がOKならば画像データ全体がOKとするとともに、NGならば、画像データのどこかがNGであると判断できるようにして、NG部分を特定することをかのうにして、部分全体の検証データを検証できるようにすることにより、画像ファイル内のどの部分が改ざんされたのかを確実に判断できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像生成システム及び画像検証システムに関し、特に、デジタル画像の原本性を検証するために用いて好適な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報の電子化が進み、様々な分野でデジタル画像が普及している。デジタル画像は遠隔地への配信が容易な上に、画像とともにあらゆるデータ、例えば撮影日付、撮影時のカメラ設定情報などを送ることができ、多くの情報を配信することが可能である。
【0003】
しかし、その一方でデジタル画像においてはセキュリティに関する問題が注目されてきている。デジタル画像はコピーや編集が容易という利点があるが、その分、著作権の保護や、オリジナル性の保証をすることが難しい問題点があった。
【0004】
そのため、デジタル画像が撮影された後に、編集されたのか否かを検証したり、また、画像中のどの部分が編集されたのかを知ることで、セキュリティを高めたりしようとする方法が提案されている。
【0005】
従来の提案においては、画像の画素部分を複数のブロックに分割し、ブロック毎に鍵を変えて検証データを生成する技術が提案されている(たとえば、特許文献1を参照)。或いは、画像へ電子透かしを埋め込むことで、画像が改ざんされた後の電子透かしの状態から改ざん箇所を推定するような仕組みである(例えば、特許文献2を参照)。これらの技術は、基本的に画像の画素部分の改変検出に限ったシステムであった。
【0006】
しかしながら、昨今は画像の画素部分のみならず、画像が撮影された日時や、撮影された画像に付帯される撮影者や撮影カメラに関する情報が重要視されてきている。そのため、画像の画素部分及び付帯情報を確実に、改ざんを効率よく検出することが可能なシステムが必要となってきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003―289435号公報
【特許文献2】特開2006−279981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このような画像検証システムでは、画素部分以外の改ざんの検出が困難であった。そこで、画素部分以外の改ざんを検出しようとする場合には、検出したい部分毎に検証データ生成のための鍵を複数持つ必要があった。このように、複数の鍵を持つようにすると、鍵の管理が複雑化してしまうため、改ざんの検出をしたい部分を自由に設定することや効率よく検証することが難しくなってしまう問題点があった。
【0009】
例えば、ICカードで鍵を管理している場合などは、ICカードのフラッシュメモリを圧迫することに繋がる場合もある。或いは鍵を複数管理しない場合は、検証する度に鍵を生成する必要となる。このため、鍵生成に係る時間がボトルネックになってしまう問題点が発生してしまうので、複数の鍵を使用することで画像ファイルの改変を検証する効率が低下してしまう問題点があった。
【0010】
本発明は前述の問題点に鑑み、画像ファイルの任意の部分についての原本性の検証効率を向上できるようにするとともに、その検証結果を一目で判断できるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の画像生成システムは、画像ファイル中の検証データを生成したい部分を特定するための部分特定情報を指定する特定部分指定手段と、前記特定部分指定手段により特定された部分から部分ごとの検証データを生成する部分検証データ生成手段と、前記特定部分指定手段に指定された全ての部分特定情報、及び前記部分検証データ生成手段により生成された部分ごとの検証データから、部分ごとの検証データ全体に対する検証データを生成する部分全体検証データ生成手段と、前記画像ファイルの全体から画像全体の検証データを生成する画像全体検証データ生成手段と、前記特定部分指定手段により指定された部分特定情報と、前記部分検証データ生成手段により生成された部分ごとの検証データと、前記部分全体検証データ生成手段により生成された部分ごとの検証データ全体に対する検証データと、前記画像全体検証データ生成手段により生成された画像全体の検証データとを、前記画像ファイルに全て付加して検証データ付画像を生成する検証データ付画像生成手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、画像ファイル内のどの部分が改ざんされたのかを確実に判断できるようになり、例えば、画像の回転は行なわれたが、画素の改変は一切行なわれていないので問題はないとの判断を的確に行なうことが可能となる。これにより、悪意を持った画像の改変と、悪意を持たない画像の編集を切り分けることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態における検証データ付画像生成装置の主要な構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態における検証装置の主要な構成を示すブロック図である。
【図3】検証データ付画像を生成する手順の一例を記述した図である。
【図4】検証データ付画像の検証を行なう手順を説明するフローチャートである。
【図5】検証結果がOKであった場合の表示例を説明する図である。
【図6】検証結果がNGであった場合の表示例を説明する図である。
【図7】ユーザコメントの編集であった場合の表示例を説明する図である。
【図8】ユーザコメント及び画像の編集であった場合の表示例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の画像生成システム及び画像検証システムの実施形態を説明する。
図1は、本実施形態における検証データ付画像生成装置の主要な構成を示す図である。
図1において、ICカード100は、検証データの生成時に用いる共通鍵を扱う耐タンパーなユニットである。メモリ101はICカード100内のメモリであり、内部に検証データの生成時に用いる共通鍵を保持している。ここで共通鍵は、1つの鍵を同じように使用してもよく、または検証データ毎に異なる鍵を使用してもよい。
【0015】
システム制御部102は、検証データ付画像生成装置104から受信した検証元データを基に、メモリ101内から共通鍵を取得し、検証データ生成部103により、検証データを生成し、検証データ付画像生成装置104へ検証データを応答する。検証データ生成部103は、システム制御部102から受け取った検証元データ、共通鍵から検証データを生成し、システム制御部102へ応答するユニットである。
【0016】
検証データ付画像生成装置104は、画像ファイル105の入力を受け付け、ICカード100を制御し、検証データを生成して検証データ付画像ファイル111を生成するユニットである。
【0017】
画像ファイル105は、デジタルカメラなどのデジタル機器により撮影されたデジタル画像である。画像ファイル入力部106は、画像ファイル105の入力を受け付けるユニットである。特定部分指定部107は、画像ファイル105に対して、検証をしたい部分(画像ファイル中の特定部分)の部分特定情報を受け付けるユニットであり、受け付けた部分特定情報はシステム制御部108へ伝達される。
【0018】
システム制御部108は、画像ファイル入力部106が受け取った画像ファイル105に対して、特定部分指定部107が受け取った部分特定情報を基に、検証データを生成すべき部分を判断する。そして、ICカード100に対して、該当部分のデータを送信し、検証データを応答として得る。
【0019】
さらに、画像ファイル出力部110に対して、入力された画像ファイル105、及びICカード100から受け取った検証データ、特定部分指定部107から受け取った部分特定情報を渡し、検証データ付画像ファイル111を形成するように指示する。
【0020】
メモリ109は、特定部分指定部107が受け取った部分特定情報などを保持するユニットである。画像ファイル出力部110は、システム制御部108から受け取った画像ファイル、検証データ、部分特定情報から検証データ付画像ファイル111を生成するユニットである。検証データ付画像ファイル111は、画像ファイル105に対して検証データ、部分特定情報が付加されたファイルである。
【0021】
図2は、本実施形態における画像検証システムの主要な構成を示すブロック図である。
図2において、ICカード200は、検証データの生成時に用いる共通鍵を扱う耐タンパーなユニットである。なお、ここで言うところの共通鍵は図1におけるICカード100が取り扱う共通鍵と同じものを指している。
【0022】
メモリ101は、ICカード200内のメモリであり、内部に検証データの生成時に用いる共通鍵を保持している。システム制御部102は、検証装置205から受信した検証元データを基に、メモリ101内から共通鍵を取得する。そして、検証データ生成部103により検証データを生成し、検証データ検証部204へ検証データを送信する。また、検証装置205から受信した検証データ付画像ファイル206に付帯されていた検証データも検証データ検証部204へ送信し、検証データ検証部204に検証処理の実行を指示し、その検証結果を検証装置205へ応答する。
【0023】
検証データ生成部103は、システム制御部102から受け取った検証元データ、共通鍵から検証データを生成し、システム制御部102へ応答するユニットである。検証データ検証部204は、システム制御部102から受け取った2つの検証データを比較し、その一致、不一致の結果をシステム制御部102に応答するユニットである。
【0024】
検証装置205は、検証データ付画像ファイル206を受け取り、検証処理を実行し、その結果を表示する装置である。検証データ付画像ファイル206は、図1における検証データ付画像生成装置104が出力した検証データ付画像ファイル111と同様のファイルである。
【0025】
画像ファイル入力部207は、検証データ付画像ファイル206の入力を受け付けるユニットである。システム制御部208は、画像ファイル入力部207から受け取った検証データ付画像ファイル206について、画像ファイル解析部210によりファイル解析を行なう。そして、その解析の結果、画像ファイル内から得られた、部分特定情報、検証元データ、検証データのうち、検証元データ及び検証データをメモリ209に保持するとともに、ICカード200に送信する。
【0026】
ICカード200は、検証装置205から送信された検証元データ及び検証データの検証を検証データ検証部204で実行する。本実施形態においては、検証データ検証部204は第1の検証データ検証手段、第2の検証データ検証手段及び第3の検証データ検証手段として機能する。
【0027】
第1の検証データ検証手段は、後述する画像ファイル解析部(画像ファイル解析手段)210により取得された部分ごとの検証データと、前記部分検証データ生成手段により生成された各部分ごとの検証データとを比較する。また、第2の検証データ検証は、前記画像ファイル解析手段により取得された部分全体の検証データと、前記部分全体検証データ生成手段により生成された部分全体の検証データ(部分ごとの検証データ全体)とを比較する。また、第3の検証データ検証手段は、前記画像ファイル解析手段により取得された画像全体の検証データと、前記画像全体検証データ生成手段により生成された画像全体の検証データとを比較する。なお、システム制御部102は、検証データ検証部204が複数の検証処理を同時に実行するように制御して処理効率を向上させるようにしてもよい。
【0028】
システム制御部208は、検証データ検証部204で実行された検証結果をICカード200から受け取り、検証結果表示部211に表示する。また、部分特定情報により部分毎の検証データが得られる場合は、その検証も順次行ない、結果を検証結果詳細表示部212に表示する。
【0029】
画像ファイル解析部210は、受信した検証データ付画像ファイル206の内部を解析し、部分特定情報、検証元データ、検証データを取得し、システム制御部208へ応答するユニットである。検証結果表示部211は、システム制御部208から受信した検証結果を表示するユニットである。検証結果詳細表示部212は、システム制御部208から受信した部分毎の検証結果を表示するユニットである。
【0030】
図3は、本実施形態における検証データ付画像生成装置104が、検証データ付画像ファイルを生成する検証データ付画像を生成する手順を記述した図である。
まず、特定部分指定手段として機能する特定部分指定部107により、部分的に検証したい部分(ここでは、ユーザコメント、サムネイル、主画像を検証したいとしている)を指定する。検証データ生成部103は、この指定に応じて部分検証データ生成手段として機能し、部分検証データを生成する。なお、本実施形態においては、部分検証データ生成手段は、共通鍵暗号化方式の共通鍵を用いた演算により検証7データを生成するようにしている。
【0031】
そして、関連情報、つまりその部分を特定する識別ID情報、画像ファイル内におけるその部分のデータ位置、データサイズとともに、画像ファイルに付帯させる(S301〜S303)。さらに、特定部分指定手段により指定されなかった、画像ファイルの残りの部分に対して、部分検証データを生成し、関連情報とともに、画像ファイルに付帯させる(S304)。すなわち、本実施形態においては、画像全体検証データ生成手段は、前記特定部分指定手段により指定されなかった部分の全てから、画像ファイルの全体を検証の対象とする1つの検証データを生成するようにしている。なお、前述した部分特定情報は、部分を特定するための識別IDまたは名称、及びその部分の画像ファイル中の位置情報、データサイズの何れか1つまたはすべて含むようにしている。
【0032】
次に、先ほどS301〜S304で生成した部分ごとの部分検証データ及びその関連情報のすべてから、1つの部分全体検証データを生成し、画像に付帯させる(S305)。最後に、検証データ生成部103は画像全体検証データ生成手段として機能し、画像ファイルの全体から画像全体の検証データを生成し、画像ファイルに付帯させる(S306)。
【0033】
図4は、本実施形態における検証装置のシステム制御部208が検証データ付画像の検証を行なう手順の一例を記述したフローチャートである。
まず、画像データ全体の検証データを検証し、検証データが正しいか否か(OK)を判断する(S401)。S401の判断の結果がOKならば、画像ファイルの全体の検証結果がOKと判断できるので、S402に進み、検証結果表示部211に"OK"と表示して検証処理を終了する。
【0034】
一方、S401の判断の結果、画像データ全体の検証結果がNGならば、画像データ内のどこかがNGであると考えられるので、S403に進み、検証結果表示部211に"NG"と表示し、以降の検証処理を続ける。
【0035】
次に、S404において、部分全体の検証データを検証して検証結果がOKか否かを判断する。この判断の結果が不明(検証NG)であった場合、部分に関する検証データの何れかがNGのため、部分の特定はすることはできないと判断できるので、検証処理を終了する。
【0036】
また、S404の判断の結果、部分全体の検証結果がOK(検証OK)であった場合は、S405以降に進み、各部分の検証処理を順次開始する。先ず、S405においては、各部分の部分検証データの検証をし、検証結果はOKか否かを判断する。この判断の結果がOKの場合は、次のS406をジャンプしてS407に進む。
【0037】
また、S405の判断の結果がNG(検証NG)の場合は、S406に進み、検証結果詳細表示部に該当部分を特定する名称(または部分を特定するID)を追加表示する処理を行う。この表示により、前記第1の検証データ検証手段の検証結果の表示はあくまで、前記第2の検証データ検証手段による検証結果の詳細を表示したものである。本実施形態においては、そのことを明示するような表示形態とした。その後、S407に進む。
【0038】
S407においては、全ての部分についての部分検証が終了したか否かを判断する。この判断の結果、終了していない場合にはS405に戻って前述した処理を繰り返し行なう。また、S407の判断の結果、全ての部分についての部分検証が終了した場合は検証処理を終了する。
【0039】
(第2の実施形態)
第1の実施形態に記述した実施形態において、検証装置205が検証した検証結果に対応するユーザインタフェースの表示例を説明する。
図5は検証装置上で、画像データ全体の検証データの検証結果がOKであった場合のユーザインタフェースの表示例である。この例の場合は、画像データ全体がOKなので、単に"OK"と表示している例である。
【0040】
図6は検証装置205上で、画像データ全体の検証データの検証結果がNGであった場合であり、かつ、部分全体の検証結果もNGであった場合のユーザインタフェースの表示例である。このケースでは、部分を特定できていないので、単に"NG"と表示している例である。
【0041】
図7は検証装置205上で、画像データ全体の検証データの検証結果がNGであった場合であり、かつ、部分全体の検証結果がOKであり、特定の部分、ここでは"ユーザコメント"のみがNGであった場合のユーザインタフェースの表示例である。"ユーザコメント"以外の部分は全てOKであったため、"NG"の表記に続いて、"ユーザコメントが編集されています"を字下げで表示している。
【0042】
図8は検証装置205上で、画像データ全体の検証データの検証結果がNGであった場合であり、かつ、部分全体の検証結果がOKであり、特定の部分、ここでは"ユーザコメント"及び"画像"がNGであった場合のユーザインタフェースの表示例である。"ユーザコメント"及び"画像"以外の部分は全てOKであったため、"NG"の表記に続いて、"ユーザコメントが編集されています"。また、"画像が編集されています"を字下げで表示している。
【0043】
なお、前述した実施形態においては、画像ファイル解析部210により画像ファイルの解析を行なった後は、以下の順番に動作させるようにしている。すなわち、前記画像全体検証データ生成手段、第3の検証データ検証手段、部分全体検証データ生成手段、第2の検証データ検証手段、部分検証データ生成手段、第1の検証データ検証手段の順番に動作させるようにしている。
【0044】
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0045】
100 ICカード、101 ICカード内のメモリ、102 ICカード内のシステム制御部、103 ICカード内の検証データ生成部、104 検証データ付画像生成装置
105 画像ファイル、106 検証データ付画像生成装置の画像ファイル入力部、107 検証データ付画像生成装置の特定部分指定部、108 検証データ付画像生成装置のシステム制御部、109 検証データ付画像生成装置のメモリ、110 検証データ付画像生成装置の画像ファイル出力部、111 検証データ付画像ファイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像ファイル中の検証データを生成したい部分を特定するための部分特定情報を指定する特定部分指定手段と、
前記特定部分指定手段により特定された部分から部分ごとの検証データを生成する部分検証データ生成手段と、
前記特定部分指定手段に指定された全ての部分特定情報、及び前記部分検証データ生成手段により生成された部分ごとの検証データから、部分ごとの検証データ全体に対する検証データを生成する部分全体検証データ生成手段と、
前記画像ファイルの全体から画像全体の検証データを生成する画像全体検証データ生成手段と、
前記特定部分指定手段により指定された部分特定情報と、前記部分検証データ生成手段により生成された部分ごとの検証データと、前記部分全体検証データ生成手段により生成された部分ごとの検証データ全体に対する検証データと、前記画像全体検証データ生成手段により生成された画像全体の検証データとを、前記画像ファイルに全て付加して検証データ付画像を生成する検証データ付画像生成手段とを備えることを特徴とする画像生成システム。
【請求項2】
前記部分特定情報は、部分を特定するための識別IDまたは名称、及びその部分の画像ファイル中の位置情報、データサイズの何れか1つまたはすべて含むことを特徴とする請求項1に画像生成システム。
【請求項3】
前記部分検証データ生成手段、部分全体検証データ生成手段、及び画像全体検証データ生成手段は、共通鍵暗号化方式の共通鍵を用いた演算により検証データを生成することを特徴とする請求項1または2に記載の画像生成システム。
【請求項4】
前記共通鍵は、1つの鍵、または検証データ毎に異なる鍵のいずれかであることを特徴とする請求項3に記載の画像生成システム。
【請求項5】
前記画像全体検証データ生成手段は、前記特定部分指定手段により指定されなかった部分の全てから、画像ファイルの全体を検証の対象とする1つの検証データを生成することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の画像生成システム。
【請求項6】
画像ファイルに付加されている検証データが正しいか否かを検証する画像検証システムであって、
前記画像ファイルを解析し、部分特定情報、画像全体の検証データ、部分全体の検証データ、及び部分ごとの検証データの全てを取得する画像ファイル解析手段と、
前記画像ファイル解析手段により取得された部分特定情報から、各部分ごとの検証データを生成する部分検証データ生成手段と、
前記画像ファイル解析手段により取得された部分特定情報及び部分ごとの検証データから、部分全体の検証データを生成する部分全体検証データ生成手段と、
前記画像ファイルの全体から画像全体の検証データを生成する画像全体検証データ生成手段と、
前記画像ファイル解析手段により取得された部分ごとの検証データと、前記部分検証データ生成手段により生成された各部分ごとの検証データとを比較する第1の検証データ検証手段と、
前記画像ファイル解析手段により取得された部分全体の検証データと、前記部分全体検証データ生成手段により生成された部分全体の検証データとを比較する第2の検証データ検証と、
前記画像ファイル解析手段により取得された画像全体の検証データと、前記画像全体検証データ生成手段により生成された画像全体の検証データとを比較する第3の検証データ検証手段と、
前記第1の検証データ検証手段、第2の検証データ検証手段及び第3の検証データ検証手段により検証された全ての検証データの検証結果を表示装置に表示するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする画像検証システム。
【請求項7】
前記部分検証データ生成手段、部分全体検証データ生成手段及び画像全体検証データ生成手段は、共通鍵暗号化方式の共通鍵を用いた演算により検証データを生成することを特徴とする請求項6に記載の画像検証システム。
【請求項8】
前記部分検証データ生成手段、部分全体検証データ生成手段及び画像全体検証データ生成手段は、前記画像ファイルを生成した画像生成装置と同じ共通鍵を使用することを特徴とする請求項7に記載の画像検証システム。
【請求項9】
前記画像ファイル解析手段により画像ファイルの解析を行なった後は、前記画像全体検証データ生成手段、前記第3の検証データ検証手段、前記部分全体検証データ生成手段、前記第2の検証データ検証手段、前記部分検証データ生成手段、前記第1の検証データ検証手段を順番に動作させることを特徴とする請求項6に記載の画像検証システム。
【請求項10】
前記制御手段は、前記画像ファイル解析手段により画像全体の検証データを取得できなかった場合は検証処理を終了し、検証結果が不明であることを前記表示装置に表示することを特徴とする請求項6に記載の画像検証システム。
【請求項11】
前記制御手段は、前記第3の検証データ検証手段により検証された結果が検証OKであった場合は、画像ファイルの全体の検証がOKであることを前記表示装置に表示し、検証処理を終了することを特徴とする請求項6に記載の画像検証システム。
【請求項12】
前記制御手段は、前記第3の検証データ検証手段により検証された結果が検証NGであった場合は、検証NGを前記表示装置に表示してから、前記第2の検証データ検証手段を実行することを特徴とする請求項6に記載の画像検証システム。
【請求項13】
前記第2の検証データ検証手段により検証された結果が検証NGであった場合は、前記画像ファイル解析手段により取得された部分特定情報または部分ごとの検証データ、または前記部分全体検証データ生成手段により生成された部分ごとの検証データの何れかがNGであるとして、前記第1の検証データ検証手段を実行せずに検証処理を終了することを特徴とする請求項6に記載の画像検証システム。
【請求項14】
前記制御手段は、前記第1の検証データ検証手段により検証された結果を前記表示装置に部分毎に表示することを特徴とする請求項6に記載の画像検証システム。
【請求項15】
前記制御手段は、前記第1の検証データ検証手段により検証された結果がNGになった部分について前記表示装置に表示するようにして、表示されていない部分はOKであると判断させるようにしたことを特徴とする請求項6に記載の画像検証システム。
【請求項16】
前記制御手段は、複数の検証処理を前記第1の検証データ検証手段における複数の検証処理を同時に実行させるように制御して処理効率を向上させるようにしたことを特徴とする請求項6に記載の画像検証システム。
【請求項17】
前記制御手段は、前記第1の検証データ検証手段により検証された部分毎の検証結果の表示について、その表示を字下げして表示することにより、前記第1の検証データ検証手段の検証結果の表示はあくまで、前記第2の検証データ検証手段の検証結果の詳細であることを明示するような表示形態としたことを特徴とする請求項6に記載の画像検証システム。
【請求項18】
画像ファイル中の検証データを生成したい部分を特定するための部分特定情報を指定する特定部分指定工程と、
前記特定部分指定工程により特定された部分から部分ごとの検証データを生成する部分検証データ生成工程と、
前記特定部分指定工程に指定された全ての部分特定情報、及び前記部分検証データ生成工程により生成された部分ごとの検証データから、部分ごとの検証データ全体に対する検証データを生成する部分全体検証データ生成工程と、
前記画像ファイルの全体から画像全体の検証データを生成する画像全体検証データ生成工程と、
前記特定部分指定工程により指定された部分特定情報と、前記部分検証データ生成工程により生成された部分ごとの検証データと、前記部分全体検証データ生成工程により生成された部分ごとの検証データ全体に対する検証データと、前記画像全体検証データ生成工程により生成された画像全体の検証データとを、前記画像ファイルに全て付加して検証データ付画像を生成する検証データ付画像生成工程とを備えることを特徴とする画像生成方法。
【請求項19】
画像ファイルに付加されている検証データが正しいか否かを検証する画像検証方法であって、
前記画像ファイルを解析し、部分特定情報、画像全体の検証データ、部分全体の検証データ、及び部分ごとの検証データの全てを取得する画像ファイル解析工程と、
前記画像ファイル解析工程により取得された部分特定情報から、各部分ごとの検証データを生成する部分検証データ生成工程と、
前記画像ファイル解析工程により取得された部分特定情報及び部分ごとの検証データから、部分全体の検証データを生成する部分全体検証データ生成工程と、
前記画像ファイルの全体から画像全体の検証データを生成する画像全体検証データ生成工程と、
前記画像ファイル解析工程により取得された部分ごとの検証データと、前記部分検証データ生成工程により生成された各部分ごとの検証データとを比較する第1の検証データ検証工程と、
前記画像ファイル解析工程により取得された部分全体の検証データと、前記部分全体検証データ生成工程により生成された部分全体の検証データとを比較する第2の検証データ検証と、
前記画像ファイル解析工程により取得された画像全体の検証データと、前記画像全体検証データ生成工程により生成された画像全体の検証データとを比較する第3の検証データ検証工程と、
前記第1の検証データ検証工程、第2の検証データ検証工程及び第3の検証データ検証工程により検証された全ての検証データの検証結果を表示装置に表示するように制御する制御工程とを備えることを特徴とする画像検証方法。
【請求項20】
画像ファイル中の検証データを生成したい部分を特定するための部分特定情報を指定する特定部分指定工程と、
前記特定部分指定工程により特定された部分から部分ごとの検証データを生成する部分検証データ生成工程と、
前記特定部分指定工程に指定された全ての部分特定情報、及び前記部分検証データ生成工程により生成された部分ごとの検証データから、部分ごとの検証データ全体に対する検証データを生成する部分全体検証データ生成工程と、
前記画像ファイルの全体から画像全体の検証データを生成する画像全体検証データ生成工程と、
前記特定部分指定工程により指定された部分特定情報と、前記部分検証データ生成工程により生成された部分ごとの検証データと、前記部分全体検証データ生成工程により生成された部分ごとの検証データ全体に対する検証データと、前記画像全体検証データ生成工程により生成された画像全体の検証データとを、前記画像ファイルに全て付加して検証データ付画像を生成する検証データ付画像生成工程とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項21】
画像ファイルに付加されている検証データが正しいか否かを検証する工程をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記画像ファイルを解析し、部分特定情報、画像全体の検証データ、部分全体の検証データ、及び部分ごとの検証データの全てを取得する画像ファイル解析工程と、
前記画像ファイル解析工程により取得された部分特定情報から、各部分ごとの検証データを生成する部分検証データ生成工程と、
前記画像ファイル解析工程により取得された部分特定情報及び部分ごとの検証データから、部分全体の検証データを生成する部分全体検証データ生成工程と、
前記画像ファイルの全体から画像全体の検証データを生成する画像全体検証データ生成工程と、
前記画像ファイル解析工程により取得された部分ごとの検証データと、前記部分検証データ生成工程により生成された各部分ごとの検証データとを比較する第1の検証データ検証工程と、
前記画像ファイル解析工程により取得された部分全体の検証データと、前記部分全体検証データ生成工程により生成された部分全体の検証データとを比較する第2の検証データ検証と、
前記画像ファイル解析工程により取得された画像全体の検証データと、前記画像全体検証データ生成工程により生成された画像全体の検証データとを比較する第3の検証データ検証工程と、
前記第1の検証データ検証工程、第2の検証データ検証工程及び第3の検証データ検証工程により検証された全ての検証データの検証結果を表示装置に表示するように制御する制御工程とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項22】
請求項20または21に記載のプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−130004(P2011−130004A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−284163(P2009−284163)
【出願日】平成21年12月15日(2009.12.15)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】