画像表示システムおよびその制御データ伝送方法
【課題】簡易かつ適切な方法で制御データを伝送する。
【解決手段】画像表示システム1は、画像データを表示する画像表示システムであって、画像データのうち表示目的上重要度の低い所定領域の画素データを後段デバイスを制御するための制御データに置換する置換部5と、置換された画像データの所定領域から制御データを検出する検出部8と、検出された制御データに基づいて後段デバイスを制御する制御部9と、画像データを表示する表示部4とを備える。
【解決手段】画像表示システム1は、画像データを表示する画像表示システムであって、画像データのうち表示目的上重要度の低い所定領域の画素データを後段デバイスを制御するための制御データに置換する置換部5と、置換された画像データの所定領域から制御データを検出する検出部8と、検出された制御データに基づいて後段デバイスを制御する制御部9と、画像データを表示する表示部4とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示システムおよびその制御データ伝送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像伝送路に含まれる垂直同期信号および水平同期信号を基準にして非映像期間(ブラインキング期間)を認識し、その非映像期間に制御データを出力する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、一般的な制御データ専用の伝送ライン(I2Cバス、4線シリアルバス等)を使用して制御データを伝送する方法もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−233772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示される技術によると、所望の位置に複雑な制御データを付加する必要があるため、複雑かつ高速な回路が必要となる。また、画像受信側でも同様に制御データの検出や制御データに沿った制御をするため、複雑かつ高速な回路が必要となる。さらに、画像データ(CG画像、動画、写真画像等)の種別毎または特定のフレームや特定の連続フレームに対して制御データをフレーム単位で関連付け、制御することは複雑かつ困難である。一方、一般的な制御データ専用の伝送ラインを使用する方法によると、そのような伝送ラインが画像伝送路とは別に必要となる。
【0005】
本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、簡易かつ適切な方法で制御データを伝送することのできる画像表示システムおよびその制御データ伝送方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の実施形態に係る画像表示システムは、画像データを表示する画像表示システムであって、前記画像データのうち表示目的上重要度の低い所定領域の画素データを後段デバイスを制御するための制御データに置換する置換部と、置換された前記画像データの前記所定領域から前記制御データを検出する検出部と、検出された前記制御データに基づいて前記後段デバイスを制御する制御部と、前記画像データを表示する表示部とを備えることを特徴とする。
【0007】
前記画像表示システムにおいて、前記置換部は、前記表示部において物理的に目視されない非可視領域の画素データを前記制御データに置換してもよい。
【0008】
前記画像表示システムにおいて、置換された前記画像データを画像伝送路を介して送信する送信部と、送信された前記画像データを画像伝送路を介して受信する受信部とをさらに備えてもよい。
【0009】
前記画像表示システムにおいて、前記置換部は、画質を調整するための制御データを画質調整対象となるフレームより1つ前のフレームに付加し、前記制御部は、前記制御データが付加されたフレームの次フレームから画質が調整されるように制御してもよい。
【0010】
前記画像表示システムにおいて、前記置換部は、監視対象の変化を示す制御データに置換し、前記制御部は、前記監視対象の変化が所定の閾値を越えた場合、警報器が作動するように制御してもよい。
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の実施形態に係る制御データ伝送方法は、画像データを表示する画像表示システムにおける制御データ伝送方法であって、前記画像データのうち表示目的上重要度の低い所定領域の画素データを後段デバイスを制御するための制御データに置換するステップと、置換された前記画像データの前記所定領域から前記制御データを検出するステップと、検出された前記制御データに基づいて前記後段デバイスを制御するステップと、前記画像データを表示するステップとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、画像データのうち表示目的上重要度の低い所定領域の画素データが後段デバイスを制御するための制御データに置換されるため、簡易かつ適切な方法で制御データを伝送することのできる画像表示システムおよびその制御データ伝送方法を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態1における画像表示システムの構成図である。
【図2】本発明の実施形態1における遊戯装置の概観図である。
【図3】本発明の実施形態1における遊戯装置の構成図である。
【図4】本発明の実施形態1における遊戯装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態1における表示パネルの構成図である。
【図6】本発明の実施形態1における画像データおよび制御データの構成図である。
【図7】本発明の実施形態1における置換の具体例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態1における画像受信部の構成図である。
【図9】本発明の実施形態1における画像フレームに同期した制御を示す図である。
【図10】本発明の実施形態2におけるデジタルサイネージの概観図である。
【図11】本発明の実施形態2における画像送信部の構成図である。
【図12】本発明の実施形態2における画像受信部の構成図である。
【図13】本発明の実施形態3における監視カメラシステムの説明図である。
【図14】本発明の実施形態3における監視カメラシステムの構成図である。
【図15】本発明の実施形態3における画像送信部の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1における画像表示システム1の構成図である。この画像表示システム1は、画像データを表示するシステムであって、画像送信部2と、画像受信部3と、表示部4とを備えている。画像送信部2には、置換部5と、伝送路送信部6とが含まれる。画像受信部3には、伝送路受信部7と、検出部8と、制御部9とが含まれる。置換部5は、画像データのうち表示目的上重要度の低い所定領域の画素データを後段デバイスを制御するための制御データに置換する。伝送路送信部6は、置換部5により置換された画像データを画像伝送路Lを介して送信する。伝送路受信部7は、伝送路送信部6により送信された画像データを画像伝送路Lを介して受信する。画像伝送路Lは、画像データの伝送路であり、有線でも無線でもよい。検出部8は、伝送路受信部7により受信された画像データの所定領域から制御データを検出する。制御部9は、検出部8により検出された制御データに基づいて後段デバイスを制御する。表示部4は、画像データを表示する。後段デバイスとは、置換部5よりも後段にあるデバイスであり、画像受信部3内の処理部や表示部4等が該当する。ここでいうデバイスには、機器や電子部品等のハードウェアだけでなく、特定の機能を実現するためのソフトウェアも含まれるものとする。
【0016】
図2は、本発明の実施形態1における遊戯装置10の概観図である。この遊戯装置10は、画像表示システム1の一例であって、図2(A)に示すように、可動部のある装飾品11を多数備えている。表示パネル4は、図2(B)に示すように、窓12が形成された筐体に覆われ、この窓12の縁の一部は装飾品11に覆われている。そのため、表示パネル4の表示有効領域13には、図2(C)に示すように、物理的に目視することのできる可視領域14と、物理的に目視することのできない非可視領域15が存在する。そこで、本実施形態では、非可視領域15の画素データを制御データに置換することとしている。
【0017】
図3は、遊戯装置10の構成図である。この図に示すように、遊戯装置10は、プログラムROM2aと、コンテンツROM2bと、CPU2cと、VDP(Video Display Processor)2dと、画像受信部3と、表示パネル4とを備えている。図1の処理部と同じ機能の処理部については同じ符号を用いている。プログラムROM2aと、コンテンツROM2bと、CPU2cと、VDP2dは、図1の画像送信部2に含まれる。
【0018】
図4は、遊戯装置10の動作を示すフローチャートである。まず、遊戯装置10で使用される画像データは、予めパソコン等の環境にて作成される(図4、ステップS1)。その後、非可視領域15の画素データが画質を調整するための制御データに後述する方法で置換され、制御データを含んだ画像データがコンテンツROM2b内に記憶される(図4、ステップS2→S3)。後段で制御データを完全に復元する必要があるため、制御データを含んだ画像データは非圧縮または可逆圧縮の画像データとして記憶しておく。CPU2cは、プログラムROM2a内のプログラムに基づいてVDP2dに指令を出す。VDP2dは、制御データを含んだ画像データをコンテンツROM2bから読み出し、画像伝送路Lを介して後段の画像受信部3に送信する(図4、ステップS4)。画像受信部3は、画像伝送路Lを介して画像データを受信し、受信した画像データの非可視領域15から制御データを検出する(図4、ステップS5→S6)。そして、検出した制御データに基づいて画像データの画質を調整し、画質調整後の画像データを表示パネル4に表示する(図4、ステップS7→S8)。
【0019】
図5は、遊戯装置10の表示パネル4の構成図である。ここでは、表示パネル4は、表示有効領域13の画像座標(x,y)として(0,0)〜(n,m)を有するn×m画素数の表示パネルとする。画像データの画素数は、表示パネル4と同じ解像度とする。非可視領域15のうち座標(0,0)〜(2,0)を予め制御データ用として定め、これら3画素分の画素データを制御データに置換することとする。
【0020】
図6は、画像データおよび制御データの構成図である。画像データは、図6(A)に示すように、1画素あたり、REDデータ(5bit)とGREENデータ(6bit)とBLUEデータ(5bit)の2バイトとする。制御データは、後段での検出および制御を簡易にするため、図6(B)に示すように、1画素あたり、CTR−H(1バイト)とCTR−L(1バイト)の2バイトとする。例えば、CTR−Hは、後段デバイスのレジスタアドレスであり、CTR−Lは、そのレジスタアドレスに書き込まれるレジスタデータである。
【0021】
図7は、置換の具体例を示す図である。ここでは、画像データの座標(0,0)〜(2,0)の6バイトのうち座標(0,0)の画素データ(2バイト)を開始コードに置換する。開始コードは、制御データの開始点を示すコードであり、具体的には、AAhと55hの2バイトである。また、座標(0,0)から水平方向に続く座標(1,0)の画素データ(2バイト)を制御データに置換する。この座標(1,0)の制御データは、画質調整機能aの設定を制御するためのコードであり、具体的には、画質調整機能a用のレジスタアドレス(01h)と画質調整機能a用のレジスタデータ(02h)の2バイトである。さらに、座標(1,0)から水平方向に続く座標(2,0)の画素データ(2バイト)を制御データに置換する。この座標(2,0)の制御データは、画質調整機能bの設定を制御するためのコードであり、具体的には、画質調整機能b用のレジスタアドレス(02h)と画質調整機能b用のレジスタデータ(03h)の2バイトである。このように座標(0,0)〜(2,0)の画素データが制御データに置換されると、制御データを含んだ画像データが画像伝送路Lを介して画像受信部3に送信される。
【0022】
図8は、遊戯装置10の画像受信部3の構成図である。この図に示すように、画像受信部3は、伝送路受信部7と、画質調整LSIとを備えている。画質調整LSIには、検出部8と、制御部9と、画質調整部Aとが含まれる。伝送路受信部7が画像データを受信すると、検出部8は、この画像データに含まれる制御データの座標を水平画素カウンタ(Xcounter)および垂直画素カウンタ(Ycounter)に基づいて検出する。この水平/垂直画素カウンタは、水平同期信号および垂直同期信号、または表示有効領域13を示すData−Enable信号に基づいて動作するようになっている。予め定められている特定の画像データの座標と水平/垂直画素カウンタの値とを比較することで制御データの座標を検出することができる。制御データが検出されると、制御部9は、後段デバイスである画質調整部Aを制御することで、画質調整機能a用のレジスタアドレス(01h)へ画質調整機能a用のレジスタデータ(02h)を書き込む。
【0023】
図9は、画像フレームに同期した制御を示す図である。遊戯装置10は、アニメ(CG)画像、動画、写真画像等の多種の画像データを表示パネル4に表示する場合がある。この場合、連続して表示する画像フレームのうち特定の1フレームまたは特定の連続フレームについて画質を調整するのが好ましい。そこで、画質調整対象となるフレームより1つ前のフレームに制御データを付加しておく。例えば、図9に示すように、アニメ表示期間、動画表示期間、写真表示期間の順に画像データが表示される場合、動画の先頭フレームより1つ前のフレーム(アニメ画像の最終フレーム)に動画用の制御データC1を付加しておく。同様に、写真画像の先頭フレームより1つ前のフレーム(動画の最終フレーム)に写真画像用の制御データC2を付加しておく。これにより、アニメ画像の最終フレームから動画用の制御データを検出し、その制御データに基づいて動画表示期間の各フレームについて画質を調整することができる。同様に、動画の最終フレームから写真画像用の制御データを検出し、その制御データに基づいて写真表示期間の各フレームについて画質を調整することができる。
【0024】
以上のように、本発明の実施形態1における遊戯装置10によれば、画像データのうち非可視領域15の画素データが制御データに置換されるため、簡易かつ適切な方法で制御データを伝送することができる。すなわち、非映像期間を利用しないため、制御データを付加する複雑な回路を画像送信部2に備える必要がなく、制御データ専用の伝送路を備える必要もない。また、画像データ作成時に編集ソフト等を使用することができるため、ビットマップデータ等の画像データを簡単に制御データに置換することができる。さらに、画素データそのものを制御データに置換するため、画像データの種別毎または特定の1フレームや特定の連続フレームに対して制御データをフレーム単位で関連付け、画像のシーンに同期して画質を調整することが可能となる。加えて、画像受信部3では、画像座標を求めるXcouter/Ycounter回路や、制御データの一致検出のみ行う簡単な比較回路等で制御データを検出することができ、その制御データに基づいてCPU等を介在させることなく簡単な回路にて後段デバイスを制御することが可能である。
【0025】
なお、ここでは、画質調整対象となるフレームより1つ前のフレームに制御データを付加し、制御データが付加されたフレームの次フレームから画質を調整することとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画質調整対象となるフレームより2つ前のフレーム、あるいは画質調整対象となるフレームそのものに制御データを付加することも可能である。この場合、制御データが付加されたフレームの2つ後のフレームから、あるいは制御データが付加されたフレームそのものの画質が調整されることになる。
【0026】
(実施形態2)
図10は、本発明の実施形態2におけるデジタルサイネージ20の概観図である。このデジタルサイネージ20は、画像表示システム1の一例であって、図10(A)に示すように、表示パネル4に画像データを表示する広告媒体である。表示パネル4は、図10(B)に示すように、筐体や装飾品11に覆われている。そのため、表示パネル4の表示有効領域13には、図10(C)に示すように、可視領域14と非可視領域15が存在し、この非可視領域15の画素データを制御データに置換する点は遊戯装置10と同様である。以下、デジタルサイネージ20の構成を遊戯装置10と異なる点を中心に説明する。
【0027】
デジタルサイネージ20で使用される画像データは、予めパソコン等の環境にて作成され、非可視領域15の画素データが制御データに置換されたうえで、サーバーのHDDやDVD−ROM等の各種記憶メディアに記憶されているものとする。このような場合、図11に示すように、画像送信部2内の再生部Bは、記憶メディアから画像ファイルを読み出して再生し、伝送路送信部6は、再生された画像データを画像伝送路Lを介して後段の画像受信部3に送信する。あるいは、図12に示すように、デジタルサイネージ20の本体(画像受信部3)内に再生部Bを備えてもよい。この場合は、画像受信部3の再生部Bが記憶メディアから画像ファイルを読み出して再生することになるため、伝送路送信部6、画像伝送路L、伝送路受信部7は不要である。
【0028】
以上のように、本発明の実施形態2におけるデジタルサイネージ20によれば、サーバーのHDDやDVD−ROM等の各種記憶メディアに画像ファイルが記憶されている場合でも、この画像ファイルを再生して前記実施形態1と同様の効果を得ることができる。なお、ここでは、パソコン内で画素データが制御データに置換される場合を例示したが、この場合は、パソコンが置換部5に相当することになるのはいうまでもない。
【0029】
(実施形態3)
図13は、本発明の実施形態3における監視カメラシステム30の説明図である。この監視カメラシステム30は、画像表示システム1の一例であって、図13(A)に示すように、店舗等の様子を監視モニタ4に表示して監視室等で監視するためのシステムである。監視モニタ4の画面上右側にはレジが表示され、左側には店員が映し出されている。ここで、監視モニタ4の表示有効領域13には非可視領域15が存在しないものの、監視モニタ4内には監視目的上表示されなくても差し障りのない領域が存在するのが通常である。例えば、図13(B)に示すように、店員の立ち位置である左側の下端領域31は監視目的上重要でない。そこで、本実施形態では、図13(C)に示すように、表示有効領域13のうち左側下端領域31の画素データを制御データに置換することとしている。以下、監視カメラシステム30の構成を遊戯装置10またはデジタルサイネージ20と異なる点を中心に説明する。
【0030】
監視カメラシステム30は、図14に示すように、監視カメラ31と、画像送信部2と、画像受信部3と、監視モニタ4と、警報器4Aとを備えている。画像送信部2には、図15に示すように、変換部Cと、検出部Dと、置換部5と、伝送路送信部6とが含まれる。変換部Cは、監視カメラ31で撮像された画像データをデジタル画像データに変換して検出部Dに渡す。検出部Dは、受け取った画像データのうち左側下端領域31を水平/垂直画素カウンタを用いて検出し、その検出結果を置換部5に渡す。置換部5は、受け取った検出結果に基づいて左側下端領域31の画素データを制御データに置換する。ここで、監視カメラ31は、人感センサーや画像認識システムにより監視対象の変化を検知する動体検知機能を備えている場合がある。この場合、置換部5は、監視対象の変化を示す制御データを左側下端領域31に付加する。これにより、制御部9は、監視対象の変化が所定の閾値を越えた場合、後段デバイスである警報器4Aが作動するように制御する。
【0031】
以上のように、本発明の実施形態3における監視カメラシステム30によれば、画像データのうち左側下端領域31の画素データが制御データに置換されるため、非可視領域15が存在しない場合でも、前記実施形態1と同様の効果を得ることができる。また、監視対象の変化を示す制御データが付加されるため、夜間に不審者が侵入した場合等はその変化を検知して警報器4Aを作動させることができる。しかも、監視カメラ31で撮影された画像データをデジタル画像データに変換し、CPU等を介在させることなくXcouter/Ycounter回路等の簡単な回路にて画像座標を求めることが可能である。
【0032】
なお、ここでは、画像データの画質を調整する場合と警報器4Aを作動させる場合を例示したが、後段デバイスの制御態様はこれらに限定されるものではない。例えば、表示部4のバックライトを調整する等、各種の制御を同様の手法で実現することができる。
【0033】
また、本発明は、画像表示システム1として実現することができるだけでなく、このような画像表示システム1が備える特徴的な処理部をステップとする制御データ伝送方法として実現したり、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。このようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができるのはいうまでもない。
【符号の説明】
【0034】
1…画像表示システム
2…画像送信部
3…画像受信部
4…表示部
5…置換部
6…伝送路送信部
7…伝送路受信部
8…検出部
9…制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示システムおよびその制御データ伝送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像伝送路に含まれる垂直同期信号および水平同期信号を基準にして非映像期間(ブラインキング期間)を認識し、その非映像期間に制御データを出力する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、一般的な制御データ専用の伝送ライン(I2Cバス、4線シリアルバス等)を使用して制御データを伝送する方法もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−233772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示される技術によると、所望の位置に複雑な制御データを付加する必要があるため、複雑かつ高速な回路が必要となる。また、画像受信側でも同様に制御データの検出や制御データに沿った制御をするため、複雑かつ高速な回路が必要となる。さらに、画像データ(CG画像、動画、写真画像等)の種別毎または特定のフレームや特定の連続フレームに対して制御データをフレーム単位で関連付け、制御することは複雑かつ困難である。一方、一般的な制御データ専用の伝送ラインを使用する方法によると、そのような伝送ラインが画像伝送路とは別に必要となる。
【0005】
本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、簡易かつ適切な方法で制御データを伝送することのできる画像表示システムおよびその制御データ伝送方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の実施形態に係る画像表示システムは、画像データを表示する画像表示システムであって、前記画像データのうち表示目的上重要度の低い所定領域の画素データを後段デバイスを制御するための制御データに置換する置換部と、置換された前記画像データの前記所定領域から前記制御データを検出する検出部と、検出された前記制御データに基づいて前記後段デバイスを制御する制御部と、前記画像データを表示する表示部とを備えることを特徴とする。
【0007】
前記画像表示システムにおいて、前記置換部は、前記表示部において物理的に目視されない非可視領域の画素データを前記制御データに置換してもよい。
【0008】
前記画像表示システムにおいて、置換された前記画像データを画像伝送路を介して送信する送信部と、送信された前記画像データを画像伝送路を介して受信する受信部とをさらに備えてもよい。
【0009】
前記画像表示システムにおいて、前記置換部は、画質を調整するための制御データを画質調整対象となるフレームより1つ前のフレームに付加し、前記制御部は、前記制御データが付加されたフレームの次フレームから画質が調整されるように制御してもよい。
【0010】
前記画像表示システムにおいて、前記置換部は、監視対象の変化を示す制御データに置換し、前記制御部は、前記監視対象の変化が所定の閾値を越えた場合、警報器が作動するように制御してもよい。
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の実施形態に係る制御データ伝送方法は、画像データを表示する画像表示システムにおける制御データ伝送方法であって、前記画像データのうち表示目的上重要度の低い所定領域の画素データを後段デバイスを制御するための制御データに置換するステップと、置換された前記画像データの前記所定領域から前記制御データを検出するステップと、検出された前記制御データに基づいて前記後段デバイスを制御するステップと、前記画像データを表示するステップとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、画像データのうち表示目的上重要度の低い所定領域の画素データが後段デバイスを制御するための制御データに置換されるため、簡易かつ適切な方法で制御データを伝送することのできる画像表示システムおよびその制御データ伝送方法を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態1における画像表示システムの構成図である。
【図2】本発明の実施形態1における遊戯装置の概観図である。
【図3】本発明の実施形態1における遊戯装置の構成図である。
【図4】本発明の実施形態1における遊戯装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態1における表示パネルの構成図である。
【図6】本発明の実施形態1における画像データおよび制御データの構成図である。
【図7】本発明の実施形態1における置換の具体例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態1における画像受信部の構成図である。
【図9】本発明の実施形態1における画像フレームに同期した制御を示す図である。
【図10】本発明の実施形態2におけるデジタルサイネージの概観図である。
【図11】本発明の実施形態2における画像送信部の構成図である。
【図12】本発明の実施形態2における画像受信部の構成図である。
【図13】本発明の実施形態3における監視カメラシステムの説明図である。
【図14】本発明の実施形態3における監視カメラシステムの構成図である。
【図15】本発明の実施形態3における画像送信部の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1における画像表示システム1の構成図である。この画像表示システム1は、画像データを表示するシステムであって、画像送信部2と、画像受信部3と、表示部4とを備えている。画像送信部2には、置換部5と、伝送路送信部6とが含まれる。画像受信部3には、伝送路受信部7と、検出部8と、制御部9とが含まれる。置換部5は、画像データのうち表示目的上重要度の低い所定領域の画素データを後段デバイスを制御するための制御データに置換する。伝送路送信部6は、置換部5により置換された画像データを画像伝送路Lを介して送信する。伝送路受信部7は、伝送路送信部6により送信された画像データを画像伝送路Lを介して受信する。画像伝送路Lは、画像データの伝送路であり、有線でも無線でもよい。検出部8は、伝送路受信部7により受信された画像データの所定領域から制御データを検出する。制御部9は、検出部8により検出された制御データに基づいて後段デバイスを制御する。表示部4は、画像データを表示する。後段デバイスとは、置換部5よりも後段にあるデバイスであり、画像受信部3内の処理部や表示部4等が該当する。ここでいうデバイスには、機器や電子部品等のハードウェアだけでなく、特定の機能を実現するためのソフトウェアも含まれるものとする。
【0016】
図2は、本発明の実施形態1における遊戯装置10の概観図である。この遊戯装置10は、画像表示システム1の一例であって、図2(A)に示すように、可動部のある装飾品11を多数備えている。表示パネル4は、図2(B)に示すように、窓12が形成された筐体に覆われ、この窓12の縁の一部は装飾品11に覆われている。そのため、表示パネル4の表示有効領域13には、図2(C)に示すように、物理的に目視することのできる可視領域14と、物理的に目視することのできない非可視領域15が存在する。そこで、本実施形態では、非可視領域15の画素データを制御データに置換することとしている。
【0017】
図3は、遊戯装置10の構成図である。この図に示すように、遊戯装置10は、プログラムROM2aと、コンテンツROM2bと、CPU2cと、VDP(Video Display Processor)2dと、画像受信部3と、表示パネル4とを備えている。図1の処理部と同じ機能の処理部については同じ符号を用いている。プログラムROM2aと、コンテンツROM2bと、CPU2cと、VDP2dは、図1の画像送信部2に含まれる。
【0018】
図4は、遊戯装置10の動作を示すフローチャートである。まず、遊戯装置10で使用される画像データは、予めパソコン等の環境にて作成される(図4、ステップS1)。その後、非可視領域15の画素データが画質を調整するための制御データに後述する方法で置換され、制御データを含んだ画像データがコンテンツROM2b内に記憶される(図4、ステップS2→S3)。後段で制御データを完全に復元する必要があるため、制御データを含んだ画像データは非圧縮または可逆圧縮の画像データとして記憶しておく。CPU2cは、プログラムROM2a内のプログラムに基づいてVDP2dに指令を出す。VDP2dは、制御データを含んだ画像データをコンテンツROM2bから読み出し、画像伝送路Lを介して後段の画像受信部3に送信する(図4、ステップS4)。画像受信部3は、画像伝送路Lを介して画像データを受信し、受信した画像データの非可視領域15から制御データを検出する(図4、ステップS5→S6)。そして、検出した制御データに基づいて画像データの画質を調整し、画質調整後の画像データを表示パネル4に表示する(図4、ステップS7→S8)。
【0019】
図5は、遊戯装置10の表示パネル4の構成図である。ここでは、表示パネル4は、表示有効領域13の画像座標(x,y)として(0,0)〜(n,m)を有するn×m画素数の表示パネルとする。画像データの画素数は、表示パネル4と同じ解像度とする。非可視領域15のうち座標(0,0)〜(2,0)を予め制御データ用として定め、これら3画素分の画素データを制御データに置換することとする。
【0020】
図6は、画像データおよび制御データの構成図である。画像データは、図6(A)に示すように、1画素あたり、REDデータ(5bit)とGREENデータ(6bit)とBLUEデータ(5bit)の2バイトとする。制御データは、後段での検出および制御を簡易にするため、図6(B)に示すように、1画素あたり、CTR−H(1バイト)とCTR−L(1バイト)の2バイトとする。例えば、CTR−Hは、後段デバイスのレジスタアドレスであり、CTR−Lは、そのレジスタアドレスに書き込まれるレジスタデータである。
【0021】
図7は、置換の具体例を示す図である。ここでは、画像データの座標(0,0)〜(2,0)の6バイトのうち座標(0,0)の画素データ(2バイト)を開始コードに置換する。開始コードは、制御データの開始点を示すコードであり、具体的には、AAhと55hの2バイトである。また、座標(0,0)から水平方向に続く座標(1,0)の画素データ(2バイト)を制御データに置換する。この座標(1,0)の制御データは、画質調整機能aの設定を制御するためのコードであり、具体的には、画質調整機能a用のレジスタアドレス(01h)と画質調整機能a用のレジスタデータ(02h)の2バイトである。さらに、座標(1,0)から水平方向に続く座標(2,0)の画素データ(2バイト)を制御データに置換する。この座標(2,0)の制御データは、画質調整機能bの設定を制御するためのコードであり、具体的には、画質調整機能b用のレジスタアドレス(02h)と画質調整機能b用のレジスタデータ(03h)の2バイトである。このように座標(0,0)〜(2,0)の画素データが制御データに置換されると、制御データを含んだ画像データが画像伝送路Lを介して画像受信部3に送信される。
【0022】
図8は、遊戯装置10の画像受信部3の構成図である。この図に示すように、画像受信部3は、伝送路受信部7と、画質調整LSIとを備えている。画質調整LSIには、検出部8と、制御部9と、画質調整部Aとが含まれる。伝送路受信部7が画像データを受信すると、検出部8は、この画像データに含まれる制御データの座標を水平画素カウンタ(Xcounter)および垂直画素カウンタ(Ycounter)に基づいて検出する。この水平/垂直画素カウンタは、水平同期信号および垂直同期信号、または表示有効領域13を示すData−Enable信号に基づいて動作するようになっている。予め定められている特定の画像データの座標と水平/垂直画素カウンタの値とを比較することで制御データの座標を検出することができる。制御データが検出されると、制御部9は、後段デバイスである画質調整部Aを制御することで、画質調整機能a用のレジスタアドレス(01h)へ画質調整機能a用のレジスタデータ(02h)を書き込む。
【0023】
図9は、画像フレームに同期した制御を示す図である。遊戯装置10は、アニメ(CG)画像、動画、写真画像等の多種の画像データを表示パネル4に表示する場合がある。この場合、連続して表示する画像フレームのうち特定の1フレームまたは特定の連続フレームについて画質を調整するのが好ましい。そこで、画質調整対象となるフレームより1つ前のフレームに制御データを付加しておく。例えば、図9に示すように、アニメ表示期間、動画表示期間、写真表示期間の順に画像データが表示される場合、動画の先頭フレームより1つ前のフレーム(アニメ画像の最終フレーム)に動画用の制御データC1を付加しておく。同様に、写真画像の先頭フレームより1つ前のフレーム(動画の最終フレーム)に写真画像用の制御データC2を付加しておく。これにより、アニメ画像の最終フレームから動画用の制御データを検出し、その制御データに基づいて動画表示期間の各フレームについて画質を調整することができる。同様に、動画の最終フレームから写真画像用の制御データを検出し、その制御データに基づいて写真表示期間の各フレームについて画質を調整することができる。
【0024】
以上のように、本発明の実施形態1における遊戯装置10によれば、画像データのうち非可視領域15の画素データが制御データに置換されるため、簡易かつ適切な方法で制御データを伝送することができる。すなわち、非映像期間を利用しないため、制御データを付加する複雑な回路を画像送信部2に備える必要がなく、制御データ専用の伝送路を備える必要もない。また、画像データ作成時に編集ソフト等を使用することができるため、ビットマップデータ等の画像データを簡単に制御データに置換することができる。さらに、画素データそのものを制御データに置換するため、画像データの種別毎または特定の1フレームや特定の連続フレームに対して制御データをフレーム単位で関連付け、画像のシーンに同期して画質を調整することが可能となる。加えて、画像受信部3では、画像座標を求めるXcouter/Ycounter回路や、制御データの一致検出のみ行う簡単な比較回路等で制御データを検出することができ、その制御データに基づいてCPU等を介在させることなく簡単な回路にて後段デバイスを制御することが可能である。
【0025】
なお、ここでは、画質調整対象となるフレームより1つ前のフレームに制御データを付加し、制御データが付加されたフレームの次フレームから画質を調整することとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画質調整対象となるフレームより2つ前のフレーム、あるいは画質調整対象となるフレームそのものに制御データを付加することも可能である。この場合、制御データが付加されたフレームの2つ後のフレームから、あるいは制御データが付加されたフレームそのものの画質が調整されることになる。
【0026】
(実施形態2)
図10は、本発明の実施形態2におけるデジタルサイネージ20の概観図である。このデジタルサイネージ20は、画像表示システム1の一例であって、図10(A)に示すように、表示パネル4に画像データを表示する広告媒体である。表示パネル4は、図10(B)に示すように、筐体や装飾品11に覆われている。そのため、表示パネル4の表示有効領域13には、図10(C)に示すように、可視領域14と非可視領域15が存在し、この非可視領域15の画素データを制御データに置換する点は遊戯装置10と同様である。以下、デジタルサイネージ20の構成を遊戯装置10と異なる点を中心に説明する。
【0027】
デジタルサイネージ20で使用される画像データは、予めパソコン等の環境にて作成され、非可視領域15の画素データが制御データに置換されたうえで、サーバーのHDDやDVD−ROM等の各種記憶メディアに記憶されているものとする。このような場合、図11に示すように、画像送信部2内の再生部Bは、記憶メディアから画像ファイルを読み出して再生し、伝送路送信部6は、再生された画像データを画像伝送路Lを介して後段の画像受信部3に送信する。あるいは、図12に示すように、デジタルサイネージ20の本体(画像受信部3)内に再生部Bを備えてもよい。この場合は、画像受信部3の再生部Bが記憶メディアから画像ファイルを読み出して再生することになるため、伝送路送信部6、画像伝送路L、伝送路受信部7は不要である。
【0028】
以上のように、本発明の実施形態2におけるデジタルサイネージ20によれば、サーバーのHDDやDVD−ROM等の各種記憶メディアに画像ファイルが記憶されている場合でも、この画像ファイルを再生して前記実施形態1と同様の効果を得ることができる。なお、ここでは、パソコン内で画素データが制御データに置換される場合を例示したが、この場合は、パソコンが置換部5に相当することになるのはいうまでもない。
【0029】
(実施形態3)
図13は、本発明の実施形態3における監視カメラシステム30の説明図である。この監視カメラシステム30は、画像表示システム1の一例であって、図13(A)に示すように、店舗等の様子を監視モニタ4に表示して監視室等で監視するためのシステムである。監視モニタ4の画面上右側にはレジが表示され、左側には店員が映し出されている。ここで、監視モニタ4の表示有効領域13には非可視領域15が存在しないものの、監視モニタ4内には監視目的上表示されなくても差し障りのない領域が存在するのが通常である。例えば、図13(B)に示すように、店員の立ち位置である左側の下端領域31は監視目的上重要でない。そこで、本実施形態では、図13(C)に示すように、表示有効領域13のうち左側下端領域31の画素データを制御データに置換することとしている。以下、監視カメラシステム30の構成を遊戯装置10またはデジタルサイネージ20と異なる点を中心に説明する。
【0030】
監視カメラシステム30は、図14に示すように、監視カメラ31と、画像送信部2と、画像受信部3と、監視モニタ4と、警報器4Aとを備えている。画像送信部2には、図15に示すように、変換部Cと、検出部Dと、置換部5と、伝送路送信部6とが含まれる。変換部Cは、監視カメラ31で撮像された画像データをデジタル画像データに変換して検出部Dに渡す。検出部Dは、受け取った画像データのうち左側下端領域31を水平/垂直画素カウンタを用いて検出し、その検出結果を置換部5に渡す。置換部5は、受け取った検出結果に基づいて左側下端領域31の画素データを制御データに置換する。ここで、監視カメラ31は、人感センサーや画像認識システムにより監視対象の変化を検知する動体検知機能を備えている場合がある。この場合、置換部5は、監視対象の変化を示す制御データを左側下端領域31に付加する。これにより、制御部9は、監視対象の変化が所定の閾値を越えた場合、後段デバイスである警報器4Aが作動するように制御する。
【0031】
以上のように、本発明の実施形態3における監視カメラシステム30によれば、画像データのうち左側下端領域31の画素データが制御データに置換されるため、非可視領域15が存在しない場合でも、前記実施形態1と同様の効果を得ることができる。また、監視対象の変化を示す制御データが付加されるため、夜間に不審者が侵入した場合等はその変化を検知して警報器4Aを作動させることができる。しかも、監視カメラ31で撮影された画像データをデジタル画像データに変換し、CPU等を介在させることなくXcouter/Ycounter回路等の簡単な回路にて画像座標を求めることが可能である。
【0032】
なお、ここでは、画像データの画質を調整する場合と警報器4Aを作動させる場合を例示したが、後段デバイスの制御態様はこれらに限定されるものではない。例えば、表示部4のバックライトを調整する等、各種の制御を同様の手法で実現することができる。
【0033】
また、本発明は、画像表示システム1として実現することができるだけでなく、このような画像表示システム1が備える特徴的な処理部をステップとする制御データ伝送方法として実現したり、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。このようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができるのはいうまでもない。
【符号の説明】
【0034】
1…画像表示システム
2…画像送信部
3…画像受信部
4…表示部
5…置換部
6…伝送路送信部
7…伝送路受信部
8…検出部
9…制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを表示する画像表示システムであって、
前記画像データのうち表示目的上重要度の低い所定領域の画素データを後段デバイスを制御するための制御データに置換する置換部と、
置換された前記画像データの前記所定領域から前記制御データを検出する検出部と、
検出された前記制御データに基づいて前記後段デバイスを制御する制御部と、
前記画像データを表示する表示部と、
を備えることを特徴とする画像表示システム。
【請求項2】
前記置換部は、前記表示部において物理的に目視されない非可視領域の画素データを前記制御データに置換することを特徴とする請求項1記載の画像表示システム。
【請求項3】
置換された前記画像データを画像伝送路を介して送信する送信部と、
送信された前記画像データを画像伝送路を介して受信する受信部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の画像表示システム。
【請求項4】
前記置換部は、画質を調整するための制御データを画質調整対象となるフレームより1つ前のフレームに付加し、
前記制御部は、前記制御データが付加されたフレームの次フレームから画質が調整されるように制御することを特徴とする請求項1記載の画像表示システム。
【請求項5】
前記置換部は、監視対象の変化を示す制御データに置換し、
前記制御部は、前記監視対象の変化が所定の閾値を越えた場合、警報器が作動するように制御することを特徴とする請求項1記載の画像表示システム。
【請求項6】
画像データを表示する画像表示システムにおける制御データ伝送方法であって、
前記画像データのうち表示目的上重要度の低い所定領域の画素データを後段デバイスを制御するための制御データに置換するステップと、
置換された前記画像データの前記所定領域から前記制御データを検出するステップと、
検出された前記制御データに基づいて前記後段デバイスを制御するステップと、
前記画像データを表示するステップと、
を備えることを特徴とする制御データ伝送方法。
【請求項1】
画像データを表示する画像表示システムであって、
前記画像データのうち表示目的上重要度の低い所定領域の画素データを後段デバイスを制御するための制御データに置換する置換部と、
置換された前記画像データの前記所定領域から前記制御データを検出する検出部と、
検出された前記制御データに基づいて前記後段デバイスを制御する制御部と、
前記画像データを表示する表示部と、
を備えることを特徴とする画像表示システム。
【請求項2】
前記置換部は、前記表示部において物理的に目視されない非可視領域の画素データを前記制御データに置換することを特徴とする請求項1記載の画像表示システム。
【請求項3】
置換された前記画像データを画像伝送路を介して送信する送信部と、
送信された前記画像データを画像伝送路を介して受信する受信部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の画像表示システム。
【請求項4】
前記置換部は、画質を調整するための制御データを画質調整対象となるフレームより1つ前のフレームに付加し、
前記制御部は、前記制御データが付加されたフレームの次フレームから画質が調整されるように制御することを特徴とする請求項1記載の画像表示システム。
【請求項5】
前記置換部は、監視対象の変化を示す制御データに置換し、
前記制御部は、前記監視対象の変化が所定の閾値を越えた場合、警報器が作動するように制御することを特徴とする請求項1記載の画像表示システム。
【請求項6】
画像データを表示する画像表示システムにおける制御データ伝送方法であって、
前記画像データのうち表示目的上重要度の低い所定領域の画素データを後段デバイスを制御するための制御データに置換するステップと、
置換された前記画像データの前記所定領域から前記制御データを検出するステップと、
検出された前記制御データに基づいて前記後段デバイスを制御するステップと、
前記画像データを表示するステップと、
を備えることを特徴とする制御データ伝送方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−73311(P2012−73311A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−216477(P2010−216477)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
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