説明

画像表示装置およびその制御方法

【課題】カメラを搭載するデジタルフォトフレームにおいて面倒な操作を必要とせずに記憶されている画像を表示する通常表示モードと撮影した画像を鏡像表示する鏡像表示モードとを切り替える。
【解決手段】近接センサにより近接物が感知されなかったときには(S130)、内蔵メモリやメモリカードに保存されている画像ファイルを表示パネルに表示する通常表示モードを実行し、近接センサにより近接物の近接が感知されると共にカメラにより撮影された画像の中から顔認識処理により人物の顔が認識されたときには(S130,S180)、撮影された画像を鏡のように左右反転して表示する鏡像表示モードを実行する(S220)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置およびその制御方法に関し、詳しくは、画像を記憶する記憶手段と、所定範囲内の近接を感知可能な近接感知手段と、前記所定範囲の画像の撮影が可能な撮影手段と、前記撮影手段により撮影された所定範囲の画像の中から人物の顔を認識する顔認識手段と、を備え、前記画像を表示する画像表示装置およびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の画像表示装置としては、撮影レンズやCCDイメージセンサなどからなるカメラユニットを備える携帯電話機に搭載されたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、カメラモードの機能の一つとして、カメラユニットにより撮影した映像を鏡と同様に左右に反転して表示するミラーモードを備えており、ミラーモードを起動することにより装置を手鏡として使用できるようになっている。また、カメラモードで撮影された画像をメモリに格納することができるようにもなっており、後でメモリから画像を読み出して液晶ディスプレイに表示して鑑賞することもできる。こうしたモードの切替はユーザによるボタン操作により行なわれるようになっている。
【特許文献1】特開2005−5791号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述したモードの切替はユーザのボタン操作により行なわれており、こうした操作を面倒と感じるユーザも少なくない。特に、表示装置を広告用画像の表示に用いる場合を考えると、客に対して面倒な操作を必要とせずにモードを適切なタイミングで自動切替できるようにすることが望ましい。
【0004】
本発明の画像表示装置およびその制御方法は、撮影装置を備えるものにおいて、面倒な操作を必要とせずに記憶されている画像を表示する通常表示制御と撮影した画像を鏡像表示する鏡像表示制御とを自動切替することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の画像表示装置およびその制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0006】
本発明の画像表示装置は、
画像を表示する画像表示装置であって、
前記画像を記憶する記憶手段と、
所定範囲内の近接を感知可能な近接感知手段と、
前記所定範囲の画像の撮影が可能な撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された所定範囲の画像の中から人物の顔を認識する顔認識手段と、
通常時には前記記憶手段に記憶されている画像を表示する通常表示制御を実行し、前記近接感知手段により所定範囲内の近接が感知されると共に前記撮影手段により撮影された所定範囲の画像の中から前記顔認識手段により人物の顔が認識されたときには該撮影された画像を鏡像表示する鏡像表示制御を実行する表示制御手段と、
を備えることを要旨とする。
【0007】
この本発明の画像表示装置では、通常時には記憶手段に記憶されている画像を表示する通常表示制御を実行し、近接感知手段により所定範囲内の近接が感知されると共に撮影手段により撮影された所定範囲の画像の中から顔認識手段により人物の顔が認識されたときにはその撮影された画像を鏡像表示する鏡像表示制御を実行する。したがって、面倒な操作を必要とせずに通常表示制御と鏡像表示制御とを自動切替することができる。ここで、「画像」には、静止画像が含まれる他、動画像も含まれる。
【0008】
こうした本発明の画像表示装置において、前記表示制御手段は、前記近接感知手段により所定範囲内の近接が感知されると共に前記撮影手段により撮影された所定範囲の画像の中から前記顔認識手段により人物の顔が認識されたときであっても、前記認識された人物の顔が予め登録されている人物の顔と一致するときには、前記通常表示制御を実行する手段であるものとすることもできる。こうすれば、特定の人物に対しては鏡像表示制御へ自動切替しないようにすることができる。
【0009】
また、本発明の画像表示装置において、前記表示制御手段は、前記鏡像表示制御を実行している最中に前記近接感知手段により所定範囲内の近接は感知されるが前記撮影手段により撮影された所定範囲の画像の中から前記顔認識手段により人物の顔が認識されなくなったときには、前記撮影された画像を録画すると共に該録画した画像を再生する手段であるものとすることもできる。こうすれば、正面以外の姿勢で撮影された画像を自身により確認することができる。
【0010】
さらに、本発明の画像表示装置において、前記表示制御手段は、前記鏡像表示制御を実行した後、所定時間に亘って継続して前記近接感知手段により所定範囲内の近接が感知されなくなるまでは前記鏡像表示制御を継続する手段であるものとすることもできる。こうすれば、より適切なタイミングで鏡像表示制御から通常表示制御に戻すことができる。
【0011】
また、本発明の画像表示装置において、据え置き型の表示装置として構成されてなるものとすることもできる。こうすれば、本発明の効果をより顕著なものとすることができる。
【0012】
本発明の画像表示装置の制御方法は、
画像を記憶する記憶手段と、所定範囲内の近接を感知可能な近接感知手段と、前記所定範囲の画像の撮影が可能な撮影手段と、前記撮影手段により撮影された所定範囲の画像の中から人物の顔を認識する顔認識手段と、を備え、前記画像を表示する画像表示装置の制御方法であって、
通常時には前記記憶手段に記憶されている画像を表示し、前記近接感知手段により所定範囲内の近接が感知されると共に前記撮影手段により撮影された所定範囲の画像の中から前記顔認識手段により人物の顔が認識されたときには該撮影された画像を鏡像表示する
ことを特徴とする。
【0013】
この本発明の画像表示装置の制御方法によれば、通常時には記憶手段に記憶されている画像を表示する通常表示制御を実行し、近接感知手段により所定範囲内の近接が感知されると共に撮影手段により撮影された所定範囲の画像の中から顔認識手段により人物の顔が認識されたときにはその撮影された画像を鏡像表示する鏡像表示制御を実行する。したがって、面倒な操作を必要とせずに通常表示制御と鏡像表示制御とを自動切替することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の画像表示装置の一実施形態としてのデジタルフォトフレーム20の構成図および機能ブロック図である。
【0015】
本実施形態のデジタルフォトフレーム20は、壁掛け型のフォトフレームとして構成されており、図示するように、液晶ディスプレイとしての表示パネル22と、表示パネル22の表示制御を司る表示コントローラ24と、所定範囲内の近接物を感知する近接センサ26と、対象物からの光を受光して光電変換を行なうことにより撮像するデジタルカメラ32と、デジタルカメラ32を駆動するカメラコントローラ34と、メモリカードスロット36に挿入されているメモリカード35とデータのやり取りを行なうためのメモリカードコントローラ38と、電源をオンオフするための電源ボタンなどユーザにより各種操作を行なうための操作ボタン40と、セール情報やイベント情報などを掲載した画像ファイルを保存するための内蔵メモリ42と、装置全体のコントローラを司るメインコントローラ50とを備える。
【0016】
近接センサ26は、例えば1〜2m程度の有効感知範囲を有する赤外線式のセンサとして構成されており、人が発する赤外線をキャッチして人の近接を感知する。なお、近接センサ26としては、赤外線式のセンサに限定されるものではなく、人の近接を感知できるものであれば、例えば超音波の反射を検出することにより近接物を感知する超音波式のセンサなど如何なる方式のセンサを用いるものとしても構わない。
【0017】
デジタルカメラ32は、図示しないが、レンズとCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子とにより構成されており、デジタルフォトフレーム20を壁掛けした際に人の顔(目線)の高さとなるようフレーム部21の左右部に1つずつ配置されている。なお、左右のデジタルカメラ32により撮影されて得られる2つの画像は周知の合成処理により合成されて1つの画像として用いられる。
【0018】
メモリカードコントローラ38は、メモリカードスロット36を介してメモリカード35とデータをやり取りできるようになっている。このメモリカードコントローラ38は、メモリカードスロット36にメモリカード35が接続されているとき、メモリカード35に保存されている画像ファイルを読み出してメインコントローラ50に送信したりメインコントローラ50からの命令を入力し該命令に基づいてメモリカード35にデータを書き込んだりする。
【0019】
メインコントローラ50は、CPU52を中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPU52の他に処理プログラムを記憶するROM54と、一時的にデータを記憶するRAM56と、入出力ポート(図示せず)とを備える。このメインコントローラ50には、近接センサ26からの近接信号やカメラコントローラ34からの画像信号,操作ボタン40からの操作信号などが入力ポートを介して入力されており、メインコントローラ50からは、表示コントローラ24やカメラコントローラ34,メモリカードコントローラ38への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。また、メインコントローラ50は、メモリカードスロット36に挿入されているメモリカード35からメモリカードコントローラ38を介して画像ファイルやデジタルカメラ32により撮影されて得られた画像ファイル,その他のデータを内蔵メモリ42に保存したり、内蔵メモリ42内のファイルを読み出すと共に読み出したファイルをメモリカードコントローラ38を介してメモリカード35に保存したりすることができるようになっている。
【0020】
次に、こうして構成された本実施形態のデジタルフォトフレーム20の動作について説明する。図2は、メインコントローラ50により実行される表示処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【0021】
表示処理ルーチンが実行されると、メインコントローラ50のCPU52は、まず、近接センサ26からの近接信号NSを入力すると共に(ステップS100)、カメラコントローラ34に制御信号を出力してデジタルカメラ32により撮影し(ステップS110)、撮影して得られた画像の中から人物の顔を認識する顔認識処理を実行する(ステップS120)。ここで、顔認識処理は、人の生物学的な特徴を利用して個人を特定するためのものであり、例えば、デジタルカメラ32で撮影された人物画像から両目や口,鼻などの位置を検出し、これらの特徴量を抽出することにより行なうことができる。
【0022】
そして、入力した近接信号NSがオンか否か、即ち、近接物を感知したか否かを判定し(ステップS130)、近接物を感知していないときには、モード判定フラグF1が値1か否かを判定する(ステップS140)。ここで、モード判定フラグF1は、後述する通常表示モードか鏡像表示モードかを判別するためのフラグであり、初期値としては通常表示モードを示す値0に設定されている。本ルーチンが開始された直後は、ステップS140では否定的な判定がなされ、通常表示モードを実行して(ステップS170)、本ルーチンを終了する。通常表示モードの実行は、実施例では、メモリカードスロット36に差し込まれているメモリカード35や内蔵メモリ42に保存されている画像ファイルを読み出して表示パネル22上に表示することにより行われる。
【0023】
ステップS130で近接信号NSがオン、即ち、近接物を感知したと判定されると、ステップS120で撮影して得られた画像の中から人物の顔が認識されたか否かを判定し(ステップS180)、人物の顔が認識されたときには、予め登録されている人物の顔の特徴量のうちステップS120により認識された顔の特徴量と一致するものがあるか否かを判定し(ステップS190)、一致するものがないときには、登録者でないと判断し、モード判定フラグF2が値0か否かを判定する(ステップS200)。ここで、モード判定フラグF2は、後述する録画モードがオンしているかオフしているかを判別するためのフラグであり、初期値としてはオフしていることを示す値0が設定されている。モード判定フラグF2が値0と判定されると、モード判定フラグF1に値1を設定すると共に(ステップS210)、ステップS110で撮影した映像を鏡と同様に左右反転させて表示パネル22に表示する鏡像表示モードを実行して(ステップS220)、本ルーチンを終了する。デジタルフォトフレーム20の正面に人が近づくと、近接信号NSがオンすると共にデジタルカメラ32で撮影された画像の中から人の顔が認識されるから、これをトリガとして、通常表示モードから鏡像表示モードに自動切替を行なうのである。
【0024】
一方、ステップS190で予め登録されている人物の顔の特徴量のうちステップS120により認識された顔の特徴量と一致するものがあるときには、登録者と判断し、通常表示モードを実行して(ステップS170)、本ルーチンを終了する。従って、近接信号NSがオンすると共にデジタルカメラ32で撮影された画像の中から人物の顔が認識されたときであっても、認識された人物が登録者のときには、鏡像表示モードへの自動切替は行なわれない。なお、人物の登録は、操作ボタン40の操作により人物登録モードを起動することにより、デジタルカメラ32で人物を撮影すると共に顔認識処理により人物の顔の特徴量を抽出し、抽出した特徴量を内蔵メモリ42に保存することにより行なわれる。
【0025】
ステップS180で撮影された画像の中から人物の顔が認識されなかったときにはモード判定フラグF1が値1か否かを判定し(ステップS230)、モード判定フラグF1が値0のときには、近接センサ26は何らかの近接物を感知したが人物ではないと判断して、前述した通常表示モードを設定して(ステップS170)、本ルーチンを終了する。一方、モード判定フラグF1が値1のときには、モード判定フラグF2に値1を設定すると共に(ステップS240)、ステップS110で撮影された映像を内蔵メモリ42に保存する録画モードを実行して(ステップS250)、本ルーチンを終了する。この場合は、一旦、近接センサ26で近接物を感知すると共に顔認識処理により人物の顔が認識されて鏡像表示モードに自動切替がなされている状態から近接センサ26は近接物を感知し続けているが人物の顔が認識されなくなった場合であるから、人物が横向きや後ろ向きに姿勢を変えたものと考えることができる。したがって、こうした場合に録画モードを実行して撮影した映像を保存しておくことにより、後に横姿や後ろ姿を自身で確認することができるようになる。録画モードで録画された映像の再生は、ステップS180で再び人物の顔が認識され、ステップS190で登録者でないと判定され、ステップS200でモード判定フラグF2が値1と判定されたときに、所定時間T1(例えば、10秒や20秒など)の範囲内で(ステップS260)、再生モードを実行することにより行なわれる(ステップS270)。再生モードが実行されてから所定時間T1が経過すると、モード判定フラグF2を値0に設定して鏡像表示モードに戻る(ステップS220)。
【0026】
ステップS130で近接信号NSがオフ、即ち、近接物を感知しなかったと判定され、ステップS140でモード判定フラグF1が値1(鏡像表示モード)と判定されたときには、これが所定時間T2(例えば、10秒や20秒など)に亘って継続したか否かを判定し(ステップS150)、所定時間T2に亘って継続していないときには、鏡像表示モードを維持し(ステップS220)、所定時間T2に亘って継続しているときには、モード判定フラグF1に値0を設定すると共に(ステップS160)、鏡像表示モードから通常表示モードに切り替えて(ステップS170)、本ルーチンを終了する。
【0027】
通常表示モードと鏡像表示モードとの切替の様子を図3に示す。いま、デジタルフォトフレーム20を衣料品店の試着室に設置されている場合を考える。この場合、試着するために試着室に入った客に対して通常はセール情報やイベント情報を掲載した広告用画像を表示パネル22上に表示しておき、試着が完了してデジタルフォトフレーム20の正面を向くことにより鏡として使用して試着の様子を確認することができる。また、店員の顔を予め内蔵メモリ42に登録するものとすれば、店員以外の客に対してのみ鏡像表示モードへの自動切替を行なうことができるようになる。
【0028】
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の内蔵メモリ42やメモリカード35が本発明の「記憶手段」に相当し、近接センサ26が「近接感知手段」に相当し、デジタルカメラ32が「撮影手段」に相当し、図2の表示処理ルーチンのステップS120の処理を実行するメインコントローラ50が「顔認識手段」に相当し、図2の表示処理ルーチンのステップS130〜S280の処理を実行するメインコントローラ50と表示コントローラ24とが「表示制御手段」に相当する。なお、本実施形態では、デジタルフォトフレーム20の動作を説明することにより本発明の画像表示装置の制御方法の一例も明らかにしている。
【0029】
以上詳述した本実施形態のデジタルフォトフレーム20によれば、通常時には内蔵メモリ42やメモリカード35に保存されている画像ファイルを表示パネル22に表示する通常表示モードを実行し、近接センサ26により近接物の近接が感知されると共にデジタルカメラ32により撮影された画像の中から顔認識処理により人物の顔が認識されたときには撮影された画像を鏡のように左右反転して表示する鏡像表示モードを実行するから、面倒な操作を必要とせずに適切なタイミングで通常表示モードと鏡像表示モードとを自動切替することができる。しかも、鏡像表示モードへ自動切替した後に、近接センサ26により近接物の近接が感知され続けている状態で撮影された画像の中から顔認識処理により人物の顔が認識されなくなったときには撮影された画像を録画する録画モードを実行するから、後に再生モードを実行することにより横姿や後ろ姿を自身で確認することができる。さらに、顔認識手段により認識された人物の顔が予め登録されている人物の顔と一致しない場合に限って鏡像表示モードへの自動切替を行なうから、特定の人物(例えば店員など)に対しては鏡像表示モードへの自動切替を行なわないようにすることができる。また、鏡像表示モードが実行されている最中に近接センサ26により近接物が感知されなくなったときには所定時間T2を待って通常表示モードに切り替えるから、鏡像表示モードと通常表示モードとの頻繁な切替を抑制することができる。
【0030】
本実施形態では、デジタルカメラ32をフレーム部21の左右部に1つずつ配置するものとしたが、いずれか1つだけ配置するものとしてもよい。また、デジタルカメラ32を配置する位置もフレーム部21の左右部に限られず、上部に配置するものとしてもよいし下部に配置するものとしても構わない。
【0031】
本実施形態では、近接センサ26により近接物が感知されると共にデジタルカメラ32により撮影された画像の中から人物の顔が認識されたときであっても顔認識手段により認識された人物の顔が予め登録されている人物の顔と一致するときには鏡像表示モードへの自動切替を行なわないものとしたが、鏡像表示モードへの自動切替を行なうものとしてもよい。この場合、人物の顔を予め登録しておく処理を設ける必要はない。
【0032】
本実施形態では、鏡像表示モードを実行している最中に近接センサ26により近接物は感知され続けているが顔認識処理により人物の顔が認識されなくなったときには録画モードを実行するものとしたが、録画モードを行なわずに鏡像表示モードを維持するものとしてもよい。
【0033】
本実施形態では、鏡像表示モードを実行している最中に近接センサ26により近接物が感知されなくなったときには所定時間T2を待って通常表示モードに自動切替するものとしたが、所定時間T2を待たずに直ちに通常表示モードに自動切替するものとしてもよい。
【0034】
本実施形態では、本発明の画像表示装置を壁掛け型のデジタルフォトフレームに適用して説明したが、これに限定されるものではなく、その他の据え置き型の表示装置とするものとしてもよい。また、画像表示装置の制御方法の形態とするものとしてもよい。
【0035】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】デジタルフォトフレーム20の構成の概略を示す構成図。
【図2】表示処理ルーチンの一例を示すフローチャート。
【図3】通常表示モードと鏡像表示モードとの切替の様子を示す説明図。
【符号の説明】
【0037】
20 デジタルフォトフレーム、21 フレーム部、22 表示パネル、24 表示コントローラ、26 近接センサ、32 デジタルカメラ、34 カメラコントローラ、35 メモリカード、36 メモリカードスロット、38 メモリカードコントローラ、40 操作ボタン、42 内蔵メモリ、50 メインコントローラ、52 CPU、54 ROM、56 RAM。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する画像表示装置であって、
前記画像を記憶する記憶手段と、
所定範囲内の近接を感知可能な近接感知手段と、
前記所定範囲の画像の撮影が可能な撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された所定範囲の画像の中から人物の顔を認識する顔認識手段と、
通常時には前記記憶手段に記憶されている画像を表示する通常表示制御を実行し、前記近接感知手段により所定範囲内の近接が感知されると共に前記撮影手段により撮影された所定範囲の画像の中から前記顔認識手段により人物の顔が認識されたときには該撮影された画像を鏡像表示する鏡像表示制御を実行する表示制御手段と、
を備える画像表示装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記近接感知手段により所定範囲内の近接が感知されると共に前記撮影手段により撮影された所定範囲の画像の中から前記顔認識手段により人物の顔が認識されたときであっても、前記認識された人物の顔が予め登録されている人物の顔と一致するときには、前記通常表示制御を実行する手段である請求項1記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記鏡像表示制御を実行している最中に前記近接感知手段により所定範囲内の近接は感知されるが前記撮影手段により撮影された所定範囲の画像の中から前記顔認識手段により人物の顔が認識されなくなったときには、前記撮影された画像を録画すると共に該録画した画像を再生する手段である請求項1または2記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記鏡像表示制御を実行した後、所定時間に亘って継続して前記近接感知手段により所定範囲内の近接が感知されなくなるまでは前記鏡像表示制御を継続する手段である請求項1ないし3いずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
据え置き型の表示装置として構成されてなる請求項1ないし4いずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
画像を記憶する記憶手段と、所定範囲内の近接を感知可能な近接感知手段と、前記所定範囲の画像の撮影が可能な撮影手段と、前記撮影手段により撮影された所定範囲の画像の中から人物の顔を認識する顔認識手段と、を備え、前記画像を表示する画像表示装置の制御方法であって、
通常時には前記記憶手段に記憶されている画像を表示し、前記近接感知手段により所定範囲内の近接が感知されると共に前記撮影手段により撮影された所定範囲の画像の中から前記顔認識手段により人物の顔が認識されたときには該撮影された画像を鏡像表示する
ことを特徴とする画像表示装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−204817(P2009−204817A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−46113(P2008−46113)
【出願日】平成20年2月27日(2008.2.27)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】