説明

画像表示装置およびプログラム

【課題】デジタルフォトフレームなどの画像表示装置において、複数の画像を切り替えて表示する際に、面白味のある切替処理を行う。
【解決手段】予め設定された画像切替時間が経過する毎に、本体動作装置10M(バイブレータ)によりフレーム本体10Fに振動が与えられる。そして、この本体10Fの振動に伴い表示中の画像Aが下方向に落ちるようにスライドされながら消去されると共に、替わって画面上部から次の画像Bに切り替えられて表示される。このため、ユーザに対して、表示中の画像Aがフレーム本体10Fの振動に伴いあたかも下に落っこち、その裏側にあった次の画像Bが現れたように感じさせることができ、複数の画像を切り替えて表示する際に、従来にない面白味を持たせることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の画像を切り替えて表示するデジタルフォトフレームなどの画像表示装置およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルフォトフレームが実用化され一般家庭をはじめ様々な場所で利用されている。デジタルフォトフレームは、メモリに記憶させた写真画像などの複数の画像を容易に切り替えて高画質で表示させることができるため、絵画に代わるインテリアとしての利用も高まっている。
【0003】
複数の写真画像を、その撮影日に応じた加工を施し、順次切り替えて表示させるスライドショウの機能を備えたデジタルフォトフレームが考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−141678号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来のデジタルフォトフレームでは、複数の画像が、メモリに記憶された順番や撮影日付の順番、ランダムに選択された順番等に従い順次切り替えられて表示されるが、これによる画像の切替処理は、従来からのスライドショウ機能にあるもので、面白味に欠けている。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、複数の画像を切り替えて表示する際に、面白味のある切替処理を行うことが可能になる画像表示装置およびその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の画像表示装置は、複数の画像を記憶する画像記憶手段と、この画像記憶手段により記憶された画像を表示部に表示させる画像表示手段と、前記画像記憶手段により記憶された複数の画像の中から次の画像を指定する画像指定手段と、装置本体に動きを与える本体動作手段と、この本体動作手段により装置本体に動きを与えるのに合わせて、前記表示部に表示された画像を前記画像指定手段により指定された次の画像に切り替えて表示させる画像切替表示手段と、を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の画像表示装置は、前記請求項1に記載の画像表示装置において、前記本体動作手段は、装置本体に内蔵されて振動を与えるバイブレータであり、前記画像切替表示手段は、前記バイブレータにより装置本体に振動を与えるのに合わせて、前記表示部に表示された画像をその表示画面の下方向にスライドさせながら前記画像指定手段により指定された次の画像に切り替えて表示させる、ことを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の画像表示装置は、前記請求項1に記載の画像表示装置において、前記本体動作手段は、装置本体に内蔵されて振動を与えるバイブレータであり、前記画像切替表示手段は、前記バイブレータにより装置本体に振動を与えるのに合わせて、前記表示部に表示された画像を複数の部分画像に分割し当該部分画像を消去しながら前記画像指定手段により指定された次の画像に切り替えて表示させる、ことを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の画像表示装置は、前記請求項1に記載の画像表示装置において、前記本体動作手段は、前記表示部を傾斜させる駆動手段であり、前記画像切替表示手段は、前記駆動手段により前記表示部が傾斜されたのに合わせて、前記表示部に表示された画像をその表示画面の傾斜した方向にスライドさせながら前記画像指定手段により指定された次の画像に切り替えて表示させる、ことを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載のプログラムは、装置本体に動きを与える本体動作手段を有する表示装置のコンピュータを制御するためのプログラムであって、前記コンピュータを、複数の画像をメモリに記憶させる画像記憶手段、この画像記憶手段により記憶された画像を表示部に表示させる画像表示手段、前記画像記憶手段により記憶された複数の画像の中から次の画像を指定する画像指定手段、前記本体動作手段により装置本体に動きを与えるのに合わせて、前記表示部に表示された画像を前記画像指定手段により指定された次の画像に切り替えて表示させる画像切替表示手段、として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数の画像を切り替えて表示する際に、面白味のある切替処理を行うことが可能になる画像表示装置およびその制御プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の画像表示装置の実施形態に係るデジタルフォトフレーム10の外観構成を示す図であり、同図(A)はその正面図、同図(B)はその側面図。
【図2】前記デジタルフォトフレーム10の電子回路の構成を示すブロック図。
【図3】前記デジタルフォトフレーム10の第1実施形態(その1)の画像表示処理(1A)を示すフローチャート。
【図4】前記デジタルフォトフレーム10の第1実施形態(その1)の画像表示処理(1A)に伴う一連の画像表示動作を示す図。
【図5】前記デジタルフォトフレーム10の第1実施形態(その2)の画像表示処理(1B)を示すフローチャート。
【図6】前記デジタルフォトフレーム10の第1実施形態(その2)の画像表示処理(1B)に伴う一連の画像表示動作を示す図。
【図7】前記デジタルフォトフレーム10の第2実施形態の画像表示処理(2)を示すフローチャート。
【図8】前記デジタルフォトフレーム10の第2実施形態(その1)の画像表示処理(2)に伴う一連の画像表示動作を示す図。
【図9】前記デジタルフォトフレーム10の第2実施形態(その2)の画像表示処理(2)に伴う一連の画像表示動作を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
図1は、本発明の画像表示装置の実施形態に係るデジタルフォトフレーム10の外観構成を示す図であり、同図(A)はその正面図、同図(B)はその側面図である。
【0016】
このデジタルフォトフレーム10は、フレーム本体10Fの正面中央に、例えば7インチの高精細カラー液晶表示画面を使用した表示部11を備える。
【0017】
一方、フレーム本体10Fの裏面には、電源のON/OFF、動作メニューの表示等を指示するためのキー操作部12、フレーム本体10Fを設置面に支持するための支持脚13が設けられ、また側面には、デジタルカメラにより撮影された画像など、複数の画像データを記憶させた図示しないメモリカード(フラッシュメモリ)を装着するためのカードスロット14が設けられる。
【0018】
そして、前記フレーム本体10Fには、当該本体10F自体を動かすための本体動作装置10Mが内蔵される。
【0019】
この本体動作装置10Mとして、第1実施形態では、フレーム本体10Fを振動させるためのバイブレータが使用され、第2実施形態では、フレーム本体10Fをその設置面に対して左右何れかの方向に選択的に傾斜させるための脚部駆動装置が使用される。
【0020】
図2は、前記デジタルフォトフレーム10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0021】
このデジタルフォトフレーム10は、コンピュータであるCPU(Central Processing Unit)21を備えている。
【0022】
このCPU21には、前記表示部11、キー操作部12、カードスロット14に装着されたメモリカード内のデータを読み取るカードIF(インターフェイス)14C、本体動作装置10Mの他に、記憶装置22、RAM23が接続される。
【0023】
前記CPU21は、前記記憶装置22に予め記憶された制御プログラム22a、あるいはCD−ROM、メモリカードなどの記録媒体から記憶装置22に読み込まれた制御プログラム22a、あるいは通信ネットワーク上のプログラムサーバからダウンロードされて記憶装置22に読み込まれた制御プログラム22aに従い、RAM23を作業領域として回路各部の動作を制御する。
【0024】
前記記憶装置22には、画像データ記憶領域22bが確保され、前記メモリカードからカードIF14Cを介して読み込まれた多種多様な画像データが記憶される。
【0025】
前記RAM23には、表示データ記憶領域23a、画像指定データ記憶領域23b、切替時間データ記憶領域23c、切替パターン指定データ記憶領域23dなどが確保される。
【0026】
前記表示データ記憶領域23aは、前記表示部11のフレームバッファとして機能し、前記記憶装置22の画像データ記憶領域22bから表示対象として読み出された画像データが記憶される。
【0027】
画像指定データ記憶領域23bには、前記表示部11に表示させる画像データの1回の表示に伴う切替時間が経過する毎に、次に表示対象となる画像の指定データが書き替えられて記憶される。
【0028】
前記切替時間データ記憶領域23cには、前記表示部11に表示させる画像データの1回の表示に伴う切替時間が、予め設定されるかまたはユーザ任意に設定された時間として記憶される。
【0029】
前記切替パターン指定データ記憶領域23dには、前記表示部11に表示させる画像データの複数種類の切替パターンのうち、画像表示の動作モードに応じて予め設定されるかまたはユーザ任意に設定された切替パターンの指定データが記憶される。
【0030】
この画像切替パターンの指定データとして、例えば、第1実施形態では、本体動作装置10M(バイブレータ)の動作に伴い、表示中の画像データを下方向にスライドまたはひび割れて崩れ落ちるように消去し、この消去後の空いた領域に次の画像データを表示させる切替パターン(振動対応切替パターン)の指定データが記憶され、また、第2実施形態では、本体動作装置10M(脚部駆動装置)の動作に伴い、表示中の画像データを本体傾斜方向にスライドし、このスライド後の空いた領域に次の画像データを表示させる切替パターン(傾斜対応切替パターン)の指定データが記憶される。
【0031】
なお、このデジタルフォトフレーム10において、CPU21が、記憶部22に記憶される制御プログラム22aに従い回路各部の動作を制御し、ハードウエアとソフトウエアが協働することにより実行される機能としては、少なくとも次の3つの機能(1)〜(3)が含まれる。
【0032】
(1) 設定された切替時間の経過またはユーザ操作に応じて、次に表示対象となる画像の指定データを前記画像指定データ記憶領域23bに設定する機能。
【0033】
(2) 前記(1)の機能の実行に伴い、本体動作装置10Mを駆動させてデジタルフォトフレーム10の本体10F自体を動かす機能。
【0034】
(3) 前記(2)の機能の実行に伴い、前記表示データ記憶領域23aに書き込まれている表示中の画像データを、前記切替パターン指定データ記憶領域23dに記憶された指定データに応じた画像切替パターンで、前記画像指定データ記憶領域23bに設定された次に表示対象となる画像の指定データに応じた画像データに切り替えて表示させる機能。
【0035】
次に、前記構成のデジタルフォトフレーム10による画像表示動作について説明する。
【0036】
(第1実施形態(その1))
図3は、前記デジタルフォトフレーム10の第1実施形態(その1)の画像表示処理(1A)を示すフローチャートである。
【0037】
図4は、前記デジタルフォトフレーム10の第1実施形態(その1)の画像表示処理(1A)に伴う一連の画像表示動作を示す図である。
【0038】
キー操作部12のユーザ操作に応じて表示部11に表示されたメニュー画面において、画像表示の開始が指示されると、記憶装置22の画像データ記憶領域22bから、例えば撮影年月日順で記憶されている最初の画像データが読み出される。そして、前記画像データ記憶領域22bから読み出された画像データは表示データ記憶領域23aに書き込まれ、図4(A)に示すように画像Aとして表示部11に表示される(ステップS1)。
【0039】
この後、切替時間データ記憶領域23cに記憶されている切替時間が経過したと判断されると(ステップS2(Yes))、表示中の画像Aの次の画像データ[画像B]を指定する指定データが画像指定データ記憶領域23bに書き込まれる(ステップS3)。
【0040】
またこれと共に、本体動作装置10M(バイブレータ)が駆動され、図4(B)の矢印mに示すように、デジタルフォトフレーム10の本体10F自体が振動により動かされる(ステップS4)。
【0041】
すると、前記フレーム本体10Fの振動(m)に伴い、表示中の画像Aが、矢印Rdに示すように、下方向に落ちるようにスライドされて表示される(ステップS5a)。
【0042】
そして、前記画像指定データ記憶領域23bに書き込まれた指定データにより指定される次の画像データ[画像B]が、前記画像データ記憶領域22bから読み出され、この画像Bが前記画像Aの下方向へのスライドに応じて広がる画面上部の領域に切り替えられて表示される(ステップS6a)。
【0043】
前記ステップS5a,S6aの処理に従い、図4(C)に示すように、前の画像Aから次の画像Bへの切替表示が完了すると、前記本体動作装置10M(バイブレータ)の駆動が停止され、フレーム本体10Fは静止される(ステップS7)。
【0044】
この後、前記切替時間データ記憶領域23cに記憶された切替時間が経過する毎に、前記同様の本体動作装置10M(バイブレータ)によるフレーム本体10Fの振動を伴う画像スライド切替処理が繰り返し実行される(ステップS2〜S7)。
【0045】
したがって、前記構成のデジタルフォトフレーム10の第1実施形態(その1)の画像切替表示機能(1A)によれば、予め設定された画像切替時間が経過する毎に、本体動作装置10M(バイブレータ)によりフレーム本体10Fに振動が与えられる。そして、この本体10Fの振動に伴い表示中の画像Aが下方向に落ちるようにスライドされながら消去されると共に、替わって画面上部から次の画像Bに切り替えられて表示される。
【0046】
このため、ユーザに対して、表示中の画像Aがフレーム本体10Fの振動に伴いあたかも下に落っこち、その裏側にあった次の画像Bが現れたように感じさせることができ、複数の画像を切り替えて表示する際に、従来にない面白味を持たせることができる。
【0047】
(第1実施形態(その2))
図5は、前記デジタルフォトフレーム10の第1実施形態(その2)の画像表示処理(1B)を示すフローチャートである。
【0048】
図6は、前記デジタルフォトフレーム10の第1実施形態(その2)の画像表示処理(1B)に伴う一連の画像表示動作を示す図である。
【0049】
なお、図5に示す画像表示処理(1B)のフローチャートにおいて、前記図3で示した画像表示処理(1A)と同一の処理ステップについては、同一のステップ符号を付してその説明を簡略にする。
【0050】
記憶装置22の画像データ記憶領域22bから読み出された画像データが、例えば図6(A)に示すように、画像Aとして表示部11に表示された状態で(ステップS1)、切替時間データ記憶領域23cに記憶されている切替時間が経過したと判断されると(ステップS2(Yes))、次の画像データ[画像B]を指定する指定データが画像指定データ記憶領域23bに書き込まれる(ステップS3)。
【0051】
そして、本体動作装置10M(バイブレータ)が駆動され、図6(B)の矢印mに示すように、デジタルフォトフレーム10の本体10F自体が振動により動かされる(ステップS4)。
【0052】
すると、前記フレーム本体10Fの振動(m)に伴い、表示中の画像Aにひび割れ模様が付加されてひび割れ画像A′として表示される(ステップS5b)。
【0053】
そして、前記ひび割れ画像A′にてひび割れた各部分画像が、図6(C)に示すように、その画面上部から崩れ落ちるように消去されて表示されると共に、前記画像指定データ記憶領域23bに書き込まれた指定データにより指定される次の画像データ[画像B]が、前記画像データ記憶領域22bから読み出され、この画像Bが前記ひび割れ画像A′の崩壊に応じて広がる画面上部の領域に切り替えられて表示される(ステップS6b)。
【0054】
前記ステップS5b,S6bの処理に従い、図6(D)に示すように、ひび割れ画像A′から次の画像Bへの切替表示が完了すると、前記本体動作装置10M(バイブレータ)の駆動が停止され、フレーム本体10Fは静止される(ステップS7)。
【0055】
この後、前記切替時間データ記憶領域23cに記憶された切替時間が経過する毎に、前記同様の本体動作装置10M(バイブレータ)によるフレーム本体10Fの振動を伴う画像崩落切替処理が繰り返し実行される(ステップS2〜S7)。
【0056】
したがって、前記構成のデジタルフォトフレーム10の第1実施形態(その2)の画像切替表示機能(1B)によれば、予め設定された画像切替時間が経過する毎に、本体動作装置10M(バイブレータ)によりフレーム本体10Fに振動が与えられる。そして、この本体10Fの振動に伴い表示中の画像Aにひび割れ模様が付加され、このひび割れ画像A′が画面上部から崩落するように消去されると共に、替わって次の画像Bに切り替えられて表示される。
【0057】
このため、ユーザに対して、表示中の画像Aがフレーム本体10Fの振動に伴いあたかもひび割れて崩落し、その裏側にあった次の画像Bが現れたように感じさせることができ、複数の画像を切り替えて表示する際に、従来にない面白味を持たせることができる。
【0058】
なお、前記第1実施形態の画像切替機能では、予め設定された切替時間が経過する毎に、本体動作装置10M(バイブレータ)によりフレーム本体10Fを振動させながら、表示部11に表示される画像の切り替え表示処理を実行する構成としたが、当該本体動作装置10M(バイブレータ)によるフレーム本体10Fへの振動の付加は、画像の切り替えの何回かに1回だけ行うようにし、飽きが来ないようにしてもよい。
【0059】
また、前記第1実施形態(その2)の画像切替機能(1B)では、フレーム本体10Fの振動に伴い、表示中の画像Aにひび割れ模様を付加すると共に、当該ひび割れた各部分画像を画面上部から崩れ落ちるように消去しながら次の画像Bを表示する構成とした。これに対し、フレーム本体10Fの振動に伴い、表示中の画像Aを単に画面下部から崩れるように消去したり、フレーム本体10Fの振動後に、表示中の画像Aを前方に倒れるように消去したりしながら、次の画像Bを表示してもよい。
【0060】
(第2実施形態)
図7は、前記デジタルフォトフレーム10の第2実施形態の画像表示処理(2)を示すフローチャートである。
【0061】
図8は、前記デジタルフォトフレーム10の第2実施形態(その1)の画像表示処理(2)に伴う一連の画像表示動作を示す図である。
【0062】
この図8に示す第2実施形態(その1)のデジタルフォトフレーム10は、フレーム本体10Fの左右下端部に円形脚部31L,31Rを設けて構成する。この円形脚部31L,31Rは偏心カム構造を有し、その何れか一方の円形脚部31L又は31Rが本体動作装置10M(脚部駆動装置)により選択的に半回転駆動された場合、当該一方の円形脚部31R(31L)側の本体端部の設置高さが増し、フレーム本体10Fは他方の円形脚部31L(31R)側へ向けて下降傾斜した状態になる。
【0063】
キー操作部12のユーザ操作に応じて表示部11に表示されたメニュー画面において、画像表示の開始が指示されると、記憶装置22の画像データ記憶領域22bから、例えば撮影年月日順で記憶されている最初の画像データが読み出される。そして、前記画像データ記憶領域22bから読み出された画像データは表示データ記憶領域23aに書き込まれ、図8(A)に示すように画像Aとして表示部11に表示される(ステップT1)。
【0064】
この後、切替時間データ記憶領域23cに記憶されている切替時間が経過したと判断されると(ステップT2(Yes))、表示中の画像Aの次の画像データ[画像B]を指定する指定データが画像指定データ記憶領域23bに書き込まれる(ステップT3)。
【0065】
そして、図8(B)に示すように、本体動作装置10M(脚部駆動装置)が駆動されて本体右端の円形脚部31Rが矢印rに示す方向に半回転され、フレーム本体10Fが矢印muに示すように本体左端に向けて下降傾斜した設置状態になる(ステップT4)。
【0066】
すると、このフレーム本体10Fの右から左への下降傾斜(mu)に伴い、表示中の画像Aが、矢印Rsに示すように、左方向にスライドされて表示される(ステップT5)。
【0067】
そして、前記画像指定データ記憶領域23bに書き込まれた指定データにより指定される次の画像データ[画像B]が、前記画像データ記憶領域22bから読み出され、この画像Bが前記画像Aの左方向へのスライド落下に応じて広がる画面右端からの領域に切り替えられて表示される(ステップT6)。
【0068】
前記ステップT5,T6の処理に従い、前の画像Aから次の画像Bへの切替表示が完了すると、前記本体動作装置10M(脚部駆動装置)により前記本体右端の円形脚部31Rが逆半回転され、フレーム本体10Fは元の水平な設置状態に戻される(ステップT7)。
【0069】
この後、前記切替時間データ記憶領域23cに記憶された切替時間が経過する毎に、前記同様の本体動作装置10M(脚部駆動装置)によるフレーム本体10Fの傾斜を伴う画像スライド切替処理が繰り返し実行される(ステップT2〜T7)。
【0070】
図9は、前記デジタルフォトフレーム10の第2実施形態(その2)の画像表示処理(2)に伴う一連の画像表示動作を示す図である。
【0071】
この図9に示す第2実施形態(その2)のデジタルフォトフレーム10は、フレーム本体10Fの左右下端部に伸縮脚部32L,32Rを設けて構成する。この伸縮脚部32L,32Rはシリンダロッド構造を有し、その何れか一方の伸縮脚部32L又は32Rが本体動作装置10M(脚部駆動装置)により矢印gに示すように伸長駆動された場合、当該一方の伸縮脚部32R(32L)側の本体端部の設置高さが増し、フレーム本体10Fは矢印muに示すように他方の脚部32L(31R)側へ向けて下降傾斜した状態になる。
【0072】
この図9に示す第2実施形態(その2)のデジタルフォトフレーム10の場合も、前記図8で示した第2実施形態(その1)のデジタルフォトフレーム10と同様に、前記図7で示した画像表示処理(2)(ステップT1〜T7)に従い動作させることで、フレーム本体10Fの傾斜に応じた方向に表示中の画像Aをスライド落下させながら、次の画像Bに切り替えて表示させることができる。
【0073】
したがって、前記構成のデジタルフォトフレーム10の第2実施形態の画像切替表示機能(2)によれば、予め設定された画像切替時間が経過する毎に、本体動作装置10M(脚部駆動装置)により左右一方の脚部が伸長駆動され、フレーム本体10Fに左右一方向への下降傾斜が与えられる。そして、このフレーム本体10Fの傾斜に伴い、表示中の画像Aが下降傾斜した方向に落ちるようにスライドされながら消去されると共に、替わって次の画像Bに切り替えられて表示される。なお、傾斜させる手法としては、デジタルフォトフレームの構造を、表示部本体の裏面に回転軸を設けて支持台に取り付ける構造として、回転軸の回転によりフレーム本体(表示部)を傾斜させるようにしても良い。
【0074】
このようにすることで、ユーザに対して、表示中の画像Aがフレーム本体10Fの傾斜に伴いあたかも傾斜した方向に滑り落ち、その裏側にあった次の画像Bが現れたように感じさせることができ、複数の画像を切り替えて表示する際に、従来にない面白味を持たせることができる。
【0075】
なお、前記各実施形態において記載したデジタルフォトフレーム10による各処理の手法、すなわち、図3のフローチャートに示す第1実施形態(その1)の画像表示処理(1A)、図5のフローチャートに示す第1実施形態(その2)の画像表示処理(1B)、図7のフローチャートに示す第2実施形態の画像表示処理(2)などの各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記録媒体に格納して配布することができる。そして、本体動作装置(10M)を有する複数の画像データを取り込み可能な表示端末(10)のコンピュータ(CPU21)は、この記録媒体に記憶されたプログラムを記憶装置(22)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した本体動作に応じた画像切替表示機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0076】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク上を伝送させることができ、この通信ネットワークに接続されたコンピュータ装置(プログラムサーバ)から前記のプログラムデータを取り込んで記憶装置(22)に記憶させ、前述した本体動作に応じた画像切替表示機能を実現することもできる。
【0077】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【符号の説明】
【0078】
10 …デジタルフォトフレーム(画像表示装置)
10F…フレーム本体
10M…本体動作装置(バイブレータ/脚部駆動装置)
11 …表示部
12 …キー操作部
13 …支持脚
14 …カードスロット
14C…カードIF(インターフェイス)
21 …CPU
22 …記憶装置
22a…制御プログラム
22b…画像データ記憶領域
23 …RAM
23a…表示データ記憶領域
23b…画像指定データ記憶領域
23c…切替時間データ記憶領域
23d…切替パターン指定データ記憶領域
31L,31R…円形脚部
32L,32R…伸縮脚部
A …画像[A]
A′ …ひび割れ画像[A]
B …画像[B]
m …振動
mu …傾斜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像を記憶する画像記憶手段と、
この画像記憶手段により記憶された画像を表示部に表示させる画像表示手段と、
前記画像記憶手段により記憶された複数の画像の中から次の画像を指定する画像指定手段と、
装置本体に動きを与える本体動作手段と、
この本体動作手段により装置本体に動きを与えるのに合わせて、前記表示部に表示された画像を前記画像指定手段により指定された次の画像に切り替えて表示させる画像切替表示手段と、
を備えたことを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記本体動作手段は、装置本体に内蔵されて振動を与えるバイブレータであり、
前記画像切替表示手段は、前記バイブレータにより装置本体に振動を与えるのに合わせて、前記表示部に表示された画像をその表示画面の下方向にスライドさせながら前記画像指定手段により指定された次の画像に切り替えて表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記本体動作手段は、装置本体に内蔵されて振動を与えるバイブレータであり、
前記画像切替表示手段は、前記バイブレータにより装置本体に振動を与えるのに合わせて、前記表示部に表示された画像を複数の部分画像に分割し当該部分画像を消去しながら前記画像指定手段により指定された次の画像に切り替えて表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記本体動作手段は、前記表示部を傾斜させる駆動手段であり、
前記画像切替表示手段は、前記駆動手段により前記表示部が傾斜されたのに合わせて、前記表示部に表示された画像をその表示画面の傾斜した方向にスライドさせながら前記画像指定手段により指定された次の画像に切り替えて表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項5】
装置本体に動きを与える本体動作手段を有する表示装置のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
複数の画像をメモリに記憶させる画像記憶手段、
この画像記憶手段により記憶された画像を表示部に表示させる画像表示手段、
前記画像記憶手段により記憶された複数の画像の中から次の画像を指定する画像指定手段、
前記本体動作手段により装置本体に動きを与えるのに合わせて、前記表示部に表示された画像を前記画像指定手段により指定された次の画像に切り替えて表示させる画像切替表示手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−80385(P2012−80385A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−224646(P2010−224646)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】