説明

画像表示装置の駆動回路

【課題】バックライトの発光量を削減することで省電力化を可能とする画像表示装置において、表示画面のうち表示品位への影響度の高いもしくは低い領域とそうでない領域とを区別し、適切なバックライト発光量の制御を行うことにより電力削減効果を高めることを可能とする。
【解決手段】表示画面に対してバックライトを照射することによって画像を表示する画像表示装置の駆動回路であって、表示データを計数してヒストグラムを取得し、上位の特定の位置の表示データの値を算出するヒストグラム計数部301と、各表示データを伸張する表示データ伸張部302と、前記バックライトの発光量を調整するバックライト調整部303とからなるバックライト制御部を有し、前記ヒストグラム計数部301は、表示位置に応じた重み付け係数を出力する重み付け係数算出部305を有し、該重み付け係数を加算して計数することによりヒストグラムを取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置の駆動回路に関し、特に、液晶ディスプレイやプロジェクタ等の、表示画面に対してバックライトを照射することによって画像を表示する画像表示装置の駆動回路に適用して有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、バッテリ動作の情報機器や携帯電話などに液晶ディスプレイが搭載されている。これらの液晶ディスプレイは、ほとんどがバックライトを必要とする透過型、半透過型であるが、現在液晶ディスプレイ部分の消費電力の多くがバックライトで占められるようになっており、この消費電力を削減する工夫が必要となっている。特に携帯電話においては、テレビ等の動画像が鑑賞できるようになり、ディスプレイを表示したままの長時間のバッテリ駆動が必要となってきている。
【0003】
バックライトの消費電力削減の工夫としては、特開平11−65531号公報(特許文献1)に提示されている方法などがある。例えば、バックライトが100%発光し、手前の液晶セルで80%透過させた場合、見えるのは80%の光である。この場合、バックライトが100%発光しているにも関らず、液晶セルで光量を20%ダウンさせている。
【0004】
これに対し、バックライトを80%発光にして、液晶セルを100%透過にした場合、見えるのは同様に80%の光であるが、バックライトの発光を80%に抑えることができる。特許文献1に提示されているバックライト制御方法では、これらの違いを利用して、バックライトの発光量を抑えることにより消費電力を削減する。
【0005】
ある画像の表示データのヒストグラムにおいて、輝度80%の画素が最大輝度となっているような場合、この画像を表示するのにバックライトを4/5倍である80%の発光に落とし、その分表示画像の全画素の表示データの値を5/4倍に伸張することによって、全く同一の画像を80%のバックライトの発光量で表示することができる。
【0006】
さらに、ヒストグラムの上位数%の位置にある画素に着目し、例えばこの部分が60%の輝度となっている場合、バックライトの発光量を3/5の60%に抑え、その分表示画像の全画素の表示データの値を5/3倍に伸張することでほぼ同様の画像を得ることができる。この場合、画像中の最大輝度を利用する方式に比べ、さらに少ないバックライトの発光量での表示が可能となる。
【0007】
ただしこの場合は、表示データの値が取り得る最大値の3/5よりも高い値の画素(前述のヒストグラムの上位数%の画素)については、表示データを5/3倍に伸張したときに値が最大値に飽和してしまい、輝度分解能がなくなる。このためこれらの画素については、バックライトの発光量を3/5に抑えたときに元の輝度より暗くなってしまい、結果としてある程度の画質劣化を伴うこととなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−65531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に提示されているヒストグラムを使用したバックライト制御方法では、前述の画質劣化は避けることができないが、この画質劣化を許容できる一定レベル以内の範囲に抑制するため、表示画像のヒストグラムを解析して、表示データの伸長により輝度分解能がなくなり画質劣化する領域の面積を、画面全体の数%以内となるように制限し、バックライト発光量の削減率と表示データの伸長率の制御を行うことで、消費電力の削減を図っている。
【0010】
ここで例えば、特許文献1に提示されているバックライト制御方法を用いてバックライト発光量を30%削減させることが可能、すなわち表示画像のヒストグラムの上位数%の位置にある画素の輝度が70%の自然画があったとする。この自然画に、機能ボタンや情報を象徴的に表す人工画像であるアイコンを重ねて表示すると、アイコンには白や赤、緑、青など高輝度な色を使用することが多いため、ヒストグラムの上位数%をアイコン領域の画素が占めてしまい、上位数%の位置にある画素の輝度が70%よりも高くなる。その結果、バックライト発光量を削減できる量が自然画のみの場合の30%よりも低下してしまうことがある。
【0011】
携帯電話やデジタルカメラなどの表示画面では、上記の例のように、自然画と高輝度画素の多いアイコンを同時に表示する機会が多く、従来技術のバックライト制御方法では期待通りの消費電力削減効果が得られない場合がある。
【0012】
そこで本発明の目的は、ある程度の画素についての画質劣化を許容しつつその分バックライトの発光量を削減することで省電力化を可能とする画像表示装置において、例えばアイコン等の、高輝度画素が多く、ベタ塗り図形で輝度分解能がなくなっても表示品位に対する影響度が低い部分など、表示画面のうち表示品位への影響度の高いもしくは低い領域とそうでない領域とを区別し、表示品位への影響度を加味した適切なバックライト発光量の制御を行うことにより、表示品位を維持しつつ消費電力削減効果を高めることを可能とする画像表示装置の駆動回路を提供することにある。
【0013】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0015】
本発明は、表示画面に対してバックライトを照射することによって画像を表示する画像表示装置の駆動回路であって、以下の特徴を有する。
【0016】
すなわち、前記駆動回路は、1または複数の画像のフレーム単位で表示データを計数してヒストグラムを取得し、該ヒストグラムの上位の特定の位置の表示データの値を算出するヒストグラム計数部と、前記特定の位置の表示データの値に基づいて各表示データを伸張する表示データ伸張部と、前記特定の位置の表示データの値に基づいて前記バックライトの発光量を調整するバックライト調整部とからなるバックライト制御部を有し、前記ヒストグラム計数部は、各表示データの前記表示画面上における表示位置に応じた重み付け係数を出力する重み付け係数算出部を有し、各表示データについて該重み付け係数を加算して計数することによりヒストグラムを取得することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0018】
本発明によれば、各画素の表示位置による表示品位への影響度とバックライト発光量制御への影響度を一致させることができ、表示品位への影響を従来技術に比べて緻密に管理することができるため、表示品位を維持しつつバックライト発光量をより一層削減することができ、さらなる省電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態の概念を説明するための液晶表示装置の概念図である。
【図2】本発明の実施の形態1である液晶駆動回路を含む液晶表示装置の構成を表した図である。
【図3】本発明の実施の形態1におけるバックライト制御部の構成を表した図である。
【図4】本発明の実施の形態2における液晶表示装置の画面表示例を表した図である。
【図5】本発明の実施の形態2である液晶駆動回路を含む液晶表示装置の構成を表した図である。
【図6】本発明の実施の形態2におけるバックライト制御部の構成を表した図である。
【図7】本発明の実施の形態3における重み付け係数の分布例を表す図である。
【図8】本発明の実施の形態3である液晶駆動回路を含む液晶表示装置の構成を表した図である。
【図9】本発明の実施の形態3におけるバックライト制御部の構成を表した図である。
【図10】本発明の実施の形態3における重み付け係数の分布例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0021】
また、表示画面に対してバックライトを照射することによって画像を表示する画像表示装置の一例として液晶表示装置を例に説明するが、これに限定されるものではない。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態の概念を説明するための図であり、携帯電話機でテレビ・カメラ等の自然画表示を実現した場合における液晶表示装置の概念図である。
【0023】
昨今では携帯電話機101であっても、液晶パネル104に、テレビ映像やカメラ映像のような自然画と、操作ボタン・電池残量・電波受信感度・時刻といったアイコン領域106とを同時に表示する場合がある。液晶パネル104を駆動する信号線駆動回路102と走査線駆動回路103、バックライトモジュール105は、このようにアイコン領域106とそれ以外の自然画表示領域が混在した表示データであっても、等しく取り扱うことになる。
【0024】
自然画は、一般的に暗い映像ソースであることが多く、自然画だけを表示する場合に特許文献1に提示されているバックライト制御方法を適用すると、バックライト発光量を3、4割程度削減できることが多い。しかし、自然画とアイコンを同時に表示する場合には、アイコンに高輝度画素が多く含まれることから、同様のバックライト制御方法ではバックライト発光量を削減することができない。
【0025】
なお、自然画をアイコンと同時に表示する場合に、自然画だけを表示する場合と同様にバックライト発光量を3、4割程度削減すると、高輝度な画素を含むアイコンは表示輝度が落ちるが、実用上はアイコンと他の画像の区別が付くだけで十分である。バックライト発光量を削減して、アイコン表示に画質劣化が生じても、全体の表示品位への影響度は低い。
【0026】
本発明の実施の形態では、アイコン表示領域に限ることなく、表示画面のうち表示品位への影響度の高いもしくは低い領域とそうでない領域とを区別し、表示品位への影響度を加味した適切なバックライト発光量の制御を行う。なお、表示品位への影響度の低い領域とは、例えば、ベタ塗り図形や、階調数(輝度数)の少ない画像、階調変化(輝度変化)の少ない画像が表示される領域をいう。
【0027】
<実施の形態1>
以下に、本発明の実施の形態1の液晶表示装置の駆動回路について、図2〜図3を用いて説明する。本実施の形態は、表示画面上に図1に示すようにアイコン領域106を設け、ヒストグラム計数時に自然画表示領域とアイコン領域106のそれぞれについて表示品位への影響度に応じた重み付けを行い、バックライト発光量の制御を行うものである。
【0028】
図2は、本発明の実施の形態1の液晶駆動回路を含む液晶表示装置の構成を表した図である。液晶表示装置は、液晶駆動回路201、液晶パネル202、バックライトモジュール203、制御プロセッサ204を有する構成となっている。
【0029】
液晶パネル202は、後述する液晶駆動回路201から印加される電圧のレベルでその表示輝度が制御されるものであり、例えば画素毎にTFTが配置され、これに対して信号線と走査線とがマトリクス状に配線されるアクティブマトリクス型のパネルとする。
【0030】
液晶駆動回路201は、液晶パネル202内の走査線に線順次でTFTをオン状態にする走査パルスを印加し、信号線を介してTFTのソース端子に接続された画素電極に表示輝度を制御するための階調電圧を印加する。なお、画素電極に印加された階調電圧により、液晶パネル202の液晶分子にかかる実効値が変化し、表示輝度は制御されるものとする。
【0031】
バックライトモジュール203は、バックライトを構成する発光素子に流れる電流量でその発光量が決定され、外部から、例えば液晶駆動回路201から入力されるパルス信号でその発光動作はON/OFF制御されるものとする。制御プロセッサ204は、画像の表示データを作成して液晶駆動回路201へ転送する。
【0032】
液晶駆動回路201は、システムインターフェース205、コントロールレジスタ206、タイミング発生回路209、グラフィックRAM210、バックライト制御部211、階調電圧生成回路212、信号線駆動回路213、走査線駆動回路214、PWM回路215、バックライト電源回路216を有する構成となっている。
【0033】
システムインターフェース205は、制御プロセッサ204から転送される表示データやインストラクションを受け、後述のコントロールレジスタ206へ出力する動作を行う。ここで、インストラクションとは、液晶駆動回路201の内部動作を決定するための情報であり、フレーム周波数と駆動ライン数、色数、後述するヒストグラムを計数する際の重み付け係数などの各種パラメータを含む。
【0034】
コントロールレジスタ206は、ラッチ回路を内蔵し、システムインターフェース205から受け取るアイコン領域の座標情報とアイコン領域の重み付け係数を後述のバックライト制御部211に転送する。このコントロールレジスタ206は、アイコン領域座標設定レジスタ207とアイコン領域重み付け係数設定レジスタ208とを有する構成となっている。
【0035】
アイコン領域座標設定レジスタ207は、アイコン領域の表示画面における位置を指定するレジスタで、矩形領域の対角にあたる2点の座標を指定する。矩形領域の頂点1つと矩形の長辺・短辺の長さを指定する構成であっても構わない。アイコン領域重み付け係数設定レジスタ208は、アイコン領域内の画素についてのヒストグラム計数時の重み付け係数を指定するレジスタである。自然画領域に対してアイコン領域内の画素の重み付けを高くする場合には、アイコン領域重み付け係数設定レジスタ208に1より大きい値を設定し、重み付けを低くする場合には1より小さい値を設定する。
【0036】
タイミング発生回路209は、ドットカウンタを持っており、ドットクロックをカウントすることでラインクロックを生成する。このラインクロックに基づいて、後述するグラフィックRAM210からバックライト制御部211へのデータ転送や、走査線駆動回路214の出力タイミングが規定される。グラフィックRAM210は、システムインターフェース205から転送される表示データを蓄積し、後述するバックライト制御部211に転送する。
【0037】
バックライト制御部211は、本実施の形態の液晶駆動回路201において中心となるブロックであり、グラフィックRAM210から転送される表示データを受け取り、表示データの伸張処理を実行し、後述の信号線駆動回路213へ転送する。また、バックライト発光量の制御を行うためのバックライト設定値を算出して出力する。階調電圧生成回路212は、複数の階調表示を実現するアナログの階調電圧レベルを生成する。
【0038】
信号線駆動回路213は、内蔵したデコーダ回路、レベルシフタ、セレクタ回路でバックライト制御部211から転送されるデジタルの表示データをアナログの階調電圧レベルに変換するDAコンバータの役割を果たす。ここで得られたアナログの階調電圧が液晶パネル202に印加され、その表示輝度を制御することになる。
【0039】
走査線駆動回路214は、タイミング発生回路209から転送されるラインクロックに同期して、内蔵したシフトレジスタで走査線に対して線順次になるような走査パルスを生成する。さらに内蔵したレベルシフタが前記シフトレジスタから転送されるVcc−GNDレベルの走査パルスをVGH−VGLレベルに変換した後に、液晶パネル202へ出力する。なお、VGHはTFTがオン状態になる電圧レベル、VGLはTFTがオフ状態になる電圧レベルである。
【0040】
PWM回路215は、バックライト制御部211から転送されるバックライト設定値をパルス幅に変調する。具体的には、内蔵するカウンタでタイミング発生回路209から転送されるドットクロックをカウントし、同じく内蔵した比較器でカウンタ値と前述のバックライト設定値とを比較する。これによりバックライト設定値と同数のクロック時間ハイ電圧となるバックライト制御パルスが生成される。
【0041】
バックライト電源回路216は、内蔵したレベルシフタでPWM回路215から転送されるVcc−GNDレベルのバックライト制御パルスをバックライトモジュール203の動作電圧に変換する。電圧変換後のバックライト制御パルスがバックライトモジュール203に入力されるが、その光量は常時一定ではなく、表示データに応じて制御されるものとする。
【0042】
次に、バックライト制御部211における動作内容について説明する。図3は、本実施の形態におけるバックライト制御部211の構成を表した図である。バックライト制御部211は、ヒストグラム計数部301、表示データ伸張部302、バックライト調整部303を有する構成となっている。
【0043】
ヒストグラム計数部301は、ヒストグラム区間判定部304、重み付け係数算出部305、スレッショルド値判定部306、カウンタ1〜16(311〜326)を有する構成となっており、表示画像のフレーム単位で表示データを計数してヒストグラムを取得し、当該ヒストグラムの上位の特定の位置の表示データの値であるスレッショルド値を算出する処理を行う。
【0044】
ヒストグラム区間判定部304は、入力された表示データの階調値に応じてヒストグラムの区間を判定する。図3では、0〜255までの階調を16個の区間に分割し、16個の階調区間それぞれの出現頻度を計数する場合の例を示している。例えば、入力された表示データの階調値が0〜15の範囲内である場合には、ヒストグラム区間判定部304は、階調値0〜15の出現頻度を計数するカウンタ1(311)にイネーブル信号を送り、カウンタ1(311)をカウントアップさせる。
【0045】
重み付け係数算出部305は、入力された表示データが、表示画面上のアイコン領域に属する画素であるか、その他の領域に属する画素であるかを判定し、属する領域に対応する重み付け係数を算出してカウンタ1〜16(311〜326)へ出力する。アイコン領域は、前述のアイコン領域座標設定レジスタ207に指定され、アイコンが表示される領域を矩形領域で定義し、当該矩形領域の対角に位置する2点の座標を保持しているものとする。
【0046】
重み付け係数算出部305は、アイコン領域座標設定レジスタ207に設定されている矩形領域の座標情報と、表示データの水平座標値・垂直座標値とを入力とし、表示データがアイコン領域である矩形領域内にあるかどうかを判定する。表示データがアイコン領域内にある場合にはアイコン領域重み付け係数設定レジスタ208の保持値αを出力し、表示データがアイコン領域外にある場合には1という値を出力する。
【0047】
なお、アイコン領域重み付け係数設定レジスタ208の保持値αには、アイコン領域が表示品位に与える影響度が他の領域に比べて低い場合には1未満の値を設定し、逆にアイコン領域が表示品位に与える影響度が他の領域に比べて高い場合には1より大きい値を設定する。
【0048】
スレッショルド値判定部306は、各階調区間のヒストグラムを保持しているカウンタ1〜16(311〜326)の値から、データ伸長率を決定するための基準となるスレッショルド値を算出する回路である。スレッショルド値とは、表示画面のヒストグラムにおいて上位から数%の位置にあたる階調値のことである。
【0049】
スレッショルド値判定部306は、まずカウンタ1〜16(311〜326)に保持される値の合計値を算出し、カウンタ16(326)の保持値が合計値の数%より大きな値であれば255という値を出力する。そうでない場合は、カウンタ16(326)とカウンタ15(325)の保持値の和が合計値の数%より大きな値であれば239という値を出力する。以上のような演算を各階調区間の値の大きい方から小さい方へ繰り返し、表示画面のヒストグラムにおいて上位数%の位置にあたる階調値を算出し、これをスレッショルド値として出力する。
【0050】
カウンタ1〜16(311〜326)は、レジスタを内蔵しており、EN端子にイネーブル信号が入力されると+端子に入力された数値をレジスタでの保持値に加算するという動作を行う。カウンタ1〜16(311〜326)は、特許文献1の従来技術における、表示データの階調をいくつかの区間に区切って、表示データ中の出現画素数を各階調区間毎に計数するカウンタに相当する。本実施の形態においては、出現画素数を単純にカウントするのではなく、表示位置による表示品位への影響度に応じて重み付けされた数値を、表示データの属する各階調区間に対応するカウンタに加算する。
【0051】
なお、カウンタ1〜16(311〜326)のレジスタ保持値は、1フレーム期間の始まりに0にリセットされ、1フレーム期間毎に上記の加算処理を繰り返してヒストグラムを計数するものとするが、複数フレーム期間で上記加算処理を行う構成とすることも可能である。
【0052】
表示データ伸張部302は、データ伸張率算出部307、積算器308を有する構成となっており、前記スレッショルド値に基づいて各表示データを伸張する処理を行う。
【0053】
データ伸長率算出部307は、ヒストグラム計数部301のスレッショルド値判定部306で算出したスレッショルド値から、表示データを伸長するための係数であるデータ伸長率を(表示データの最大値)÷(スレッショルド値)という演算により算出する。これにより、入力される表示データがスレッショルド値と同じ値である場合には、後述の積算器308の出力が表示データの最大値と等しくなる。なお、ここにおける表示データの最大値とは、表示画像の全画素の値の中での最大値を指すものではなく、8bit階調の場合の255、6bit階調の場合の63といった値のことを指す。
【0054】
積算器308は、表示データと前記データ伸長率との積を算出し、信号線駆動回路213へ出力する。この積が前述の表示データの最大値を超える場合には、表示データの最大値を出力する。表示データの最大値を超える値を信号線駆動回路213に入力しても、液晶パネル202において表示不能だからである。
【0055】
バックライト調整部303は、前記スレッショルド値に基づいてバックライトの発光量を決定するバックライト設定値を出力する処理を行う。表示データ伸張部302における表示データの伸張分を打ち消すような発光量となるように、バックライト設定値を算出する。なお、バックライト設定値の算出の方法については、スレッショルド値に対応するバックライト設定値のテーブルをあらかじめ定義しておき、当該テーブルに基づいて算出する方法や、スレッショルド値を入力とした何らかの関数を用いて算出する方法など種々の方法が考えられる。
【0056】
次に、バックライト制御部211の全体の動作について順に説明する。まず、1フレーム期間の始まりに、カウンタ1〜16(311〜326)のレジスタの保持値をすべて0にリセットする。
【0057】
表示データがその表示位置を表す水平座標値と垂直座標値と共にバックライト制御部211に入力されると、重み付け係数算出部305は、水平座標値・垂直座標値がアイコン領域座標設定レジスタ207で指定されたアイコン領域である矩形領域内にあるかどうかを判定し、アイコン領域内にある場合にはアイコン領域重み付け係数設定レジスタ208に設定された重み付け値を、そうで無い場合には1という値をカウンタ1〜16(311〜326)に出力する。
【0058】
ヒストグラム区間判定部304では、表示データの階調値から、その表示データが属する階調区間を判定し、その階調区間に対応するカウンタの加算処理を有効にするイネーブル信号を出力する。カウンタ1〜16(311〜326)のうち、上記のイネーブル信号を受信したカウンタは、前述の重み付け係数算出部305から出力された重み付け係数をカウンタ内のレジスタに加算する。上記のような演算を1画素毎、表示画面全体に対して行うことにより、カウンタ1〜16(311〜326)に表示品位への影響度を加味して重み付けしたヒストグラムが取得される。
【0059】
ヒストグラムが取得されると、スレッショルド値判定部306は、ヒストグラムの上位数%の位置にあたる階調値を算出し、これをスレッショルド値として出力する。ここで、スレッショルド値について補足説明する。スレッショルド値は、表示データ伸張部302のデータ伸長率算出部307で表示データの伸長率算出に用いられ、また、バックライト調整部303でバックライト発光量の制御に用いられる。
【0060】
データ伸長率は、入力表示データの階調値がスレッショルド値と同じ場合に、表示データ伸張部302の積算器308からの出力が表示データの最大値となるような倍率となる。このため、入力表示データの階調値がスレッショルド値以下の場合には、積算器308での伸長処理後も輝度分解能が存置される。
【0061】
しかし、入力表示データの階調値がスレッショルド値以上の場合には、表示データの最大値より大きな値を信号線駆動回路213に入力することができないため、積算器308からの出力は表示データの最大値に固定され、輝度分解能が無くなることになる。従って、スレッショルド値は、入力表示データの階調値のうち、バックライト制御部211での処理後、輝度分解能が存置される領域と輝度分解能が無くなる領域の境界点ということになる。
【0062】
従来技術では、ヒストグラムの上位数%の位置にあたる階調値をスレッショルド値とすることで、表示画面において階調値がスレッショルド値以上となる画素数(∝面積)の全画素数に対する比率も同じパーセンテージとなる。このパーセンテージを調整することにより、表示画面において輝度分解能が無くなる面積を調整することができる。
【0063】
本実施の形態では、ヒストグラムを計数する際に表示位置による表示品位への影響度を加味した重み付けを行っているため、ヒストグラムからスレッショルド値を算出する際に使用するパーセンテージと、スレッショルド値以上の階調値を持つ画素(=データ伸長処理後に輝度分解能が無くなる画素)数の全画素数に対するパーセンテージは一致しなくなる。
【0064】
しかし、表示上重要ではない高輝度なアイコンが表示画面中に存在する場合には、従来技術を用いた場合より本実施の形態の駆動回路の方がスレッショルド値を低く算出するため、データ伸長率が上がり、バックライト発光量を低減して消費電力を削減することができる。逆に、表示上重要な領域に高輝度な画素が多く存在する場合には、本実施の形態の駆動回路の方がスレッショルド値を高く算出するため、データ伸長率が下がり、表示品位の低下を防ぐことができる。
【0065】
以上のような特徴を持つスレッショルド値に基づいて、表示データ伸張部302では、データ伸張率算出部307によって表示データの伸張率を決定し、積算器308によって表示データを伸張する。また、バックライト調整部303では、バックライト発光量の制御を行うためのバックライト設定値を算出して出力する。
【0066】
以上に説明した構成と動作により、表示位置による表示品位への影響度をヒストグラム計数処理に反映することができる。その結果、表示画面全体の表示品位への影響を適切に制御しバックライト発光量の制御に反映させることができるため、表示品位を維持しつつバックライト制御による消費電力削減効果をより一層高めることができる。
【0067】
なお、本実施の形態では、画面端部のアイコン表示領域はバックライト制御により輝度分解能が低下しても表示品位に与える影響は低いとして、画面端部のアイコンが表示される矩形領域内の表示データがヒストグラム計数処理に及ぼす影響度を低くするように制御する例を示したが、矩形領域の設定位置はアイコン表示領域や画面端部に限られるものではなく、また、矩形領域内の画素の表示データがヒストグラム計数処理に及ぼす影響度を高めるように制御しても構わない。
【0068】
また、本実施の形態では、携帯電話向け液晶パネルを例に説明したが、それ以外の用途の液晶パネルであっても構わない。また、本実施の形態では、バックライト光源を背面に配置し液晶パネルを通して見る直視型液晶表示装置を例に説明したが、液晶プロジェクタ等の投影型液晶表示装置であっても構わない。
【0069】
<実施の形態2>
以下に、本発明の実施の形態2の液晶表示装置の駆動回路について、図4〜図6を用いて説明する。本実施の形態は、表示画面を3つの領域に分け、ヒストグラム計数時にそれぞれの領域について表示品位への影響度に応じた重み付けを行い、バックライト発光量の制御を行うものである。
【0070】
図4は、本実施の形態における液晶表示装置の画面表示例を表した図である。液晶パネル104上の表示画面に自然画を表示し、表示画面の上端と下端にアイコンを表示する領域としてアイコン領域A401、アイコン領域B402を有する場合を表している。
【0071】
図5は、本実施の形態の液晶駆動回路を含む液晶表示装置の構成を表した図である。前述の実施の形態1における図2の構成との相違点は、コントロールレジスタ206が有するレジスタが増えている点にあり、その他のブロックは、実施の形態1における図2で説明した内容と同様の機能を有するため、再度の説明は省略する。
【0072】
コントロールレジスタ206は、アイコン領域A座標設定レジスタ501、アイコン領域A重み付け係数設定レジスタ502、アイコン領域B座標設定レジスタ503、アイコン領域B重み付け係数設定レジスタ504を有する構成となっている。
【0073】
アイコン領域A座標設定レジスタ501は、図4におけるアイコン領域A401の矩形領域の表示画面における位置を指定するレジスタであり、アイコン領域A重み付け係数設定レジスタ502は、図4におけるアイコン領域A401内の画素についてのヒストグラム計数時の重み付け係数を指定するレジスタである。同様に、アイコン領域B座標設定レジスタ503は、図4におけるアイコン領域B402の矩形領域の表示画面における位置を指定するレジスタであり、アイコン領域B重み付け係数設定レジスタ504は、図4におけるアイコン領域B402内の画素についてのヒストグラム計数時の重み付け係数を指定するレジスタである。各アイコン領域の座標や重み付け係数の設定方法については、実施の形態1で説明した内容と同様である。
【0074】
図6は、本実施の形態におけるバックライト制御部211の構成を表した図である。前述の実施の形態1における図3の構成との相違点は、コントロールレジスタ206が有するレジスタが増えたことに伴って、重み付け係数算出部305に入力されるレジスタの設定値が増えている点にあり、その他のブロックは、実施の形態1における図3で説明した内容と同様の機能を有するため、再度の説明は省略する。
【0075】
重み付け係数算出部305は、表示データの水平座標値と垂直座標値とを入力とし、入力された表示データがアイコン領域A401もしくはアイコン領域B402に属するかどうかを判定する。アイコン領域A座標設定レジスタ501の値により特定されるアイコン領域A401の領域内にある場合は、アイコン領域A重み付け係数設定レジスタ502に格納されている重み付け係数αを出力し、アイコン領域B座標設定レジスタ503の値により特定されるアイコン領域B402の領域内にある場合は、アイコン領域B重み付け係数設定レジスタ504に格納されている重み付け係数βを出力する。
【0076】
以上のような構成とすることで、バックライト制御部211において表示画像のヒストグラム計数を行う際に、アイコン領域A401、アイコン領域B402、自然画領域の3つの領域毎に異なる重み付け係数を用いて重み付けを行うことができる。
【0077】
なお、前述の実施の形態1において表示画面を2つの領域に分ける場合の例を示し、実施の形態2において3つの領域に分ける場合の例を示したが、表示画面を4つ以上の領域に分けて行うことも当然可能であり、領域の数はこれらに限られない。
【0078】
<実施の形態3>
以下に、本発明の実施の形態3の液晶表示装置の駆動回路について、図7〜図9を用いて説明する。本実施の形態は、前述の実施の形態1および実施の形態2のように矩形領域ごとにヒストグラムを計数する際の重み付け係数を設定するのではなく、表示データに対応する水平・垂直座標値を入力値とする関数回路を用いて重み付け係数を算出することを特徴とするものである。
【0079】
図7は、本実施の形態におけるヒストグラムを計数する際の重み付け係数の分布例を表す図であり、表示画面の中心に近い領域は視認性が高く、全体の表示品位への影響度が高いと考えられることを考慮して設定した場合の重み付け係数の分布例である。これにより、本実施の形態における駆動回路では、ヒストグラム計数処理において表示画面の中心に近い領域の重み付けを高くし、中心からの距離に応じて重み付けを低くするような制御を行う。なお、以下では水平240画素、垂直320画素のQVGAサイズの表示画面を例に説明する。
【0080】
図8は、本発明の実施の形態3の液晶駆動回路を含む液晶表示装置の構成を表した図である。前述の実施の形態1における図2の構成との相違点は、コントロールレジスタ206が有するレジスタが重み付け係数算出パラメータ設定レジスタ801となっている点にあり、その他のブロックは、実施の形態1における図2で説明した内容と同様の機能を有するため、再度の説明は省略する。重み付け係数算出パラメータ設定レジスタ801は、表示画面の中心から端部に向かって重み付け係数が低下する傾斜の度合いを数値にて保持する。
【0081】
図9は、本実施の形態におけるバックライト制御部211の構成を表した図である。前述の実施の形態1における図3の構成との相違点は、コントロールレジスタ206が有するレジスタが重み付け係数算出パラメータ設定レジスタ801となったことに伴って、重み付け係数算出部305に入力されるレジスタの設定値が変わっている点にあり、その他のブロックは、実施の形態1における図3で説明した内容と同様の機能を有するため、再度の説明は省略する。
【0082】
重み付け係数算出部305は、表示データの水平座標値xと垂直座標値yとを入力とし、重み付け係数算出パラメータ設定レジスタ801の値γを基に重み付け係数を算出する関数回路である。重み付け係数算出部305では、図7に示した重み付け係数の分布を以下の数式に従い算出する。
【0083】
【数1】

【0084】
数1は、表示位置の座標(x,y)と表示画面の中心の座標(120,160)とのユークリッド距離を算出し、それを最大距離で除算して正規化し、その数に重み付け係数算出パラメータ設定レジスタ801に保持された値γを乗算した数を1から引き算する数式である。数1で算出する重み付け係数は、表示画面の中心点から離れるほど低い値となり、その傾斜は重み付け係数算出パラメータ設定レジスタ801の値γで外部から調整可能である。
【0085】
また、数1を数2の様に変形して、図10に示すような重み付け係数の分布となるようにしてもよい。
【0086】
【数2】

【0087】
上記のように、重み付け係数を表示画面の中心点から離れるほど低い値とすることにより、当該重み付け係数を用いてヒストグラム計数処理を行い、バックライト発光量を制御した場合に、表示画面の端部の画素ほど輝度分解能がなくなり画質劣化する可能性が高くなる。しかし、テレビ画像等では、画面中央部の前景に焦点が合い、画面端部の背景には元々焦点が合っていないため、画面端部の画質が劣化したとしても表示品位上大きな問題はない。
【0088】
なお、前述したように、本実施の形態では表示データの位置座標を入力値とする関数によってヒストグラムを計数する際の重み付け係数を算出することを特徴とする。従って、その関数を表す数式は数1や数2に限られるものではなく、表示データの座標値を入力して重み付け係数を算出するものであれば、数1や数2以外の関数であっても構わない。
【0089】
以上のような構成とすることで、バックライト制御部211において表示画像のヒストグラム計数を行う際に、表示位置による表示画面全体の表示品位への影響をより細かい単位で制御し、バックライト発光量の制御に反映させることができるため、表示品位を維持しつつバックライト制御による消費電力削減効果をより一層高めることができる。
【0090】
なお、前述の実施の形態1〜3の駆動回路におけるバックライト制御部211にて行っているヒストグラムの計数、スレッショルド値の算出、表示データの伸張、バックライト発光量の制御などの一連の処理を、図2の制御プロセッサ204等の外部のプロセッサでの演算により行う構成とすることも可能である。
【0091】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明は、液晶ディスプレイやプロジェクタ等の画像表示装置において、表示品位を維持しつつバックライト制御による省電力化を行う技術に利用可能である。また、利用範囲も携帯電話用の液晶ディスプレイのみならず、液晶ディスプレイを使用するその他の情報機器、テレビ等にも利用可能である。
【符号の説明】
【0093】
101…携帯電話機、102…信号線駆動回路、103…走査線駆動回路、104…液晶パネル、105…バックライトモジュール、
201…液晶駆動回路、202…液晶パネル、203…バックライトモジュール、204…制御プロセッサ、205…システムインターフェース、206…コントロールレジスタ、207…アイコン領域座標設定レジスタ、208…アイコン領域重み付け係数設定レジスタ、209…タイミング発生回路、210…グラフィックRAM、211…バックライト制御部、212…階調電圧生成回路、213…信号線駆動回路、214…走査線駆動回路、215…PWM回路、216…バックライト電源回路、
301…ヒストグラム計数部、302…表示データ伸張部、303…バックライト調整部、304…ヒストグラム区間判定部、305…重み付け係数算出部、306…スレッショルド値判定部、307…データ伸張率算出部、308…積算器、311…カウンタ1、312…カウンタ2、325…カウンタ15、326…カウンタ16、
401…アイコン領域A、402…アイコン領域B、
501…アイコン領域A座標設定レジスタ、502…アイコン領域A重み付け係数設定レジスタ、503…アイコン領域B座標設定レジスタ、504…アイコン領域B重み付け係数設定レジスタ、
801…重み付け係数算出パラメータ設定レジスタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面に対してバックライトを照射することによって画像を表示する画像表示装置の駆動回路であって、
1または複数の画像のフレーム単位で表示データを計数してヒストグラムを取得し、該ヒストグラムの上位の特定の位置の表示データの値を算出するヒストグラム計数部と、
前記特定の位置の表示データの値に基づいて各表示データを伸張する表示データ伸張部と、
前記特定の位置の表示データの値に基づいて前記バックライトの発光量を調整するバックライト調整部とからなるバックライト制御部と、
前記表示画面の所定の領域を指定する第1レジスタと、
前記所定の領域内の画素についてのヒストグラム計数時の重み付け係数を指定する第2レジスタと、を有し、
前記ヒストグラム計数部は、
表示データの階調値がとり得る値を複数の区間に分割し、各画素の表示データの階調値が前記複数の区間のいずれに属するかを判定するヒストグラム区間判定部と、
前記複数の区間のそれぞれに対応して、各表示データの階調値の出現頻度をそれぞれ計数してヒストグラムを取得する複数のカウンタと、
前記各カウンタの値から該ヒストグラムにおける前記特定の位置の表示データの値を算出するスレッショルド値判定部と、
表示データに対応する画素が、前記第1レジスタで指定された所定の領域内にある場合は前記第2レジスタで指定された重み付け係数を、前記第2レジスタで指定された所定の領域外にある場合は1を、該表示データに係る重み付け係数として出力する重み付け係数算出部と、を有し、
各表示データについて、前記ヒストグラム区間判定部によって判定された、前記複数の区間の内の該表示データが属する区間に対応する前記カウンタに対して、前記重み付け係数算出部によって出力された該表示データに係る重み付け係数をそれぞれ加算して計数することによりヒストグラムを取得し、前記スレッショルド値判定部により、前記各カウンタの値から該ヒストグラムにおける前記特定の位置に対応する前記カウンタを特定して、該カウンタに対応する前記区間の階調値の範囲の情報に基づいて前記特定の位置の表示データの値を算出することを特徴とする画像表示装置の駆動回路。
【請求項2】
請求項1記載の画像表示装置の駆動回路において、
該画像表示装置は情報機器の画像表示装置であり、前記表示画面上の複数の表示領域のうち少なくとも1つが、前記情報機器が表示するアイコンが表示される領域に対応することを特徴とする画像表示装置の駆動回路。
【請求項3】
請求項1記載の画像表示装置の駆動回路において、
前記重み付け係数算出部は、各表示データの前記表示画面上における表示位置の座標の少なくとも1つを入力値とする関数により重み付け係数を算出して出力することを特徴とする画像表示装置の駆動回路。
【請求項4】
請求項3記載の画像表示装置の駆動回路において、
前記関数のパラメータを格納するレジスタを有し、該パラメータを外部から変更可能であることを特徴とする画像表示装置の駆動回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−20263(P2013−20263A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−200051(P2012−200051)
【出願日】平成24年9月12日(2012.9.12)
【分割の表示】特願2007−114161(P2007−114161)の分割
【原出願日】平成19年4月24日(2007.4.24)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】