画像表示装置
【課題】焼き付きによる視認性を維持しつつ、全体が急速に劣化することを抑制し、寿命を効果的に増加させた画像表示装置を提供する。
【解決手段】
自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、前記複数の画素のうち、最も輝度劣化度が高い画素を第1画素とした場合、前記補正部は、前記第1画素の周辺に位置する他の画素を、該第1画素から離れるにつれて、前記輝度劣化度が小さくなるように補正することを特徴とする。
【解決手段】
自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、前記複数の画素のうち、最も輝度劣化度が高い画素を第1画素とした場合、前記補正部は、前記第1画素の周辺に位置する他の画素を、該第1画素から離れるにつれて、前記輝度劣化度が小さくなるように補正することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクティブマトリクス型有機EL(エレクトロルミネッセンス)やPDP(プラズマディスプレイパネル)等の画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、主流である液晶ディスプレイに変わるフラットパネルディスプレイとして、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイの研究が進められている。
【0003】
有機ELディスプレイは、液晶ディスプレイと比べて、視野角が広いとともに応答速度が速く、高輝度、高コントラストであるというメリットがある。また、バックライトが不要であるため薄型化が可能であり、次世代表示ディスプレイとして期待されている。
【0004】
ところが、有機ELディスプレイやPDPなどの自発光ディスプレイは、液晶ディスプレイと比較して、画素ごとに輝度が変化してしまい画像が見苦しくなる、いわゆる焼き付きが発生しやすいという問題がある。
【0005】
当該焼き付きについて、有機ELディスプレイを例にして以下に説明する。有機ELディスプレイは、発光素子がその発光量や発行時間に比例して劣化することが知られている。その一方で、ディスプレイに表示される画像の内容は一様でなく、時間とともに変化する。そのため、発光量の大きい発光素子は、発光量の小さい発光素子と比較して劣化の進行が速く、焼き付きが発生する。
【0006】
また、R(赤)、G(緑)、B(青)のそれぞれを独立に有したカラー表示が可能な有機ELディスプレイにおいては、RGBが均一に使用されない場合、各色が異なったスピードで劣化することとなり、ホワイトバランスがずれてしまうという問題が発生する。この現象は不可逆的であり、進行すれば画像表示の品位を著しく低下することとなる。
【0007】
このような焼き付きを改善する方法として、有機ELディスプレイにおいて、画像表示の位置を時間とともに変化させることにより、画像表示における焼き付きを緩和する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
また、PDPにおいて、長時間の点灯により輝度の低下した表示ドットを、補正輝度データにより点灯させることにより、輝度の低下分だけ輝度を増加させる技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
さらに、有機ELディスプレイにおいて、所定の発光期間において、補正対象画素と基準画素との間に発生する劣化量差を算出し、劣化が早い画素を低い輝度で発光させることにより、表示画面の劣化を均一化する技術が提案されている(例えば、特許文献3および特許文献4参照)。
【特許文献1】特開2003−274315号公報
【特許文献2】特開2000−132139号公報
【特許文献3】特開2006−195310号公報
【特許文献4】特開2006−201627号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところが、特許文献1に記載の技術は、表示領域が小さい場合においてのみ可能あり、一般の携帯電話やパーソナルコンピュータのディスプレイのように全画面を使用する画像表示装置では使用できないという問題がある。
【0011】
また、特許文献2〜4に記載の技術においては、結果的に最も劣化が速い画素の劣化を促進することとなり、画像表示装置しての寿命が短くなってしまうという問題がある。
【0012】
その他に、全体的に輝度を抑制し、焼き付きのスピードを遅らせる方法や、非使用状態の間に、入力データによってばらついた累積発光量の差を埋めることにより、劣化を均一化する技術があるが、画像表示装置の寿命を効果的に増加させることができていない。
【0013】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みて、焼き付きによる視認性低下を緩和しつつ、全体が急速に劣化することを抑制し、寿命を効果的に増加させた画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明にかかる画像表示装置は、自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、前記複数の画素のうち、最も輝度劣化度が高い画素を第1画素とした場合、前記補正部は、前記第1画素の周辺に位置する他の画素を、該第1画素から離れるにつれて、前記輝度劣化度が小さくなるように補正することを特徴とする。
【0015】
その他の本発明にかかる画像表示装置は、自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、前記複数の画素のうち、最も輝度劣化度が高い画素グループを第1画素グループとした場合、前記補正部は、前記第1画素グループの周辺に位置する他の画素グループを、該第1画素グループから離れるにつれて、前記輝度劣化度が小さくなるように補正することを特徴とする。
【0016】
その他の本発明にかかる画像表示装置は、自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、前記複数の画素のうち、1つの画素を第1画素とし、該第1画素から順に配列された画素をそれぞれ第2画素、第3画素とし、前記第1画素が最も輝度劣化度が高い場合、前記補正部は、前記輝度劣化度が、第1画素>第2画素>第3画素となるように補正することを特徴とする。
【0017】
その他の本発明にかかる画像表示装置は、自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、前記複数の画素のうち、1つの画素グループを第1画素グループとし、該第1画素グループから順に配列された画素グループをそれぞれ第2画素グループ、第3画素グループとし、前記第1画素グループが最も輝度劣化度が高い場合、前記補正部は、前記輝度劣化度が、第1画素グループ>第2画素グループ>第3画素グループとなるように補正することを特徴とする。
【0018】
また、上記発明において、前記補正部は、各画素に流れる電流量を調整することにより輝度劣化度を補正することが好ましい。
【0019】
また、上記発明において、前記検出部は、各画素に流れる電流量に基づいて前記輝度劣化特性を測定することが好ましい。
【0020】
また、上記発明において、前記検出部は、各画素の温度に基づいて前記輝度劣化特性を測定することが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明を用いることにより、輝度劣化度が高い画素における輝度の低下を、その周囲の画素によってぼかすことにより、目立たなくすることができる。そのため、画像表示装置全体としての寿命を低下させることなく、焼き付きによる視認性低下を緩和することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0023】
実施例にかかる画像表示装置は、図1に示すように、携帯電話等の表示画面として使用される。この画像表示装置は、絵素(ピクセルとも称する)および画素(サブピクセルとも称する)の配列と同様に、各絵素が複数の画素によって構成されるとともに、複数の絵素が互いに略直交する複数の行ならびに複数の列状に並べられてマトリックス状(すなわち格子状)に配列された画素などが挙げられる。以下では、図1に示したような絵素および画素配列を有する画像に係る信号を携帯電話が受信して画像を再生する例を挙げて説明する。
【0024】
携帯電話機100は、表示制御部(図示せず)と表示部200とを備えた形態可能な電子機器であり、動画をはじめとした各種画像を表示部で表示する画像表示装置としても機能する。
【0025】
表示制御部(図示せず)は、携帯電話機で受信された画像信号に基づいて、表示部における画像表示を制御する部位である。
【0026】
表示部200は、例えば、略長方形の輪郭を有する有機ELディスプレイ(organic electroluminescence display)と、表示制御部より供給される各種信号が入力されるドライバ手段とを備えている。
【0027】
有機ELディスプレイは、有機材料に電流を流すことで材料自ら発光する自発光型の発光素子を有するディスプレイである。
【0028】
また、有機ELディスプレイは、互いに異なる色を表示するN個(Nは2以上の自然数)の画素によって構成された複数の絵素を行列状に配列した構成を有している。1つの絵素を構成するN個の画素は、互いに異なる色に発光する自発光素子を有している。なお、本実施形態においては、N=3とし、1つの絵素がR(赤)、G(緑)、B(青)を表示する3つの画素により構成されている。
【0029】
また、有機ELディスプレイは、発光輝度に対するデータ信号(以下「画素データ信号」とも称する)を各画素に配給するためのデータ信号線と、当該データ信号線に略直交するように設けられ、各画素に走査信号を供給するための走査信号線とを有している。なお、走査信号とは、各画素にデータ線信号を介して画素データ信号を供給するタイミングを制御するための信号である。
【0030】
一方、ドライバ手段は、上記データ信号線に電気的に接続され、画素データ信号を上記データ信号線に供給するタイミングを制御するXドライバ(データ線駆動回路)と、上記走査信号線に電気的に接続され、走査信号を走査信号線に供給するタイミングを制御するYドライバ(走査信号線駆動回路)とを備えている。
【0031】
(有機ELディスプレイの概略構成)
有機ELディスプレイの断面構造の概略構成を模式的に示したものを図2に示す。ここでは、有機ELディスプレイがトップエミッションタイプであるものとして説明する。
【0032】
図2に示すように、例えば、ガラス基板(下面ガラス)21上に、各種トランジスタを含む画素回路(ここではTFT回路)が形成された回路層22と、当該回路層22を被覆する平坦化層26と、該平坦化層26上に配置され、複数の有機EL素子を有する素子層24とが、順次積層されている。回路層22と素子層24とは、平坦化層26のコンタクトホール内に設けられ、導電材料からなる複数のコンタクト層23(接続部)によって電気的に接続されている。そして、素子層24上にはシール材もしくは空隙(本実施形態においてはシール材27)を介してガラス基板(上面ガラス)25が配置されている。つまり、2枚のガラス基板21、25間に、回路層22、コンタクトホール層23、素子層24、および平坦化層26が配置されている。
【0033】
素子層24は、アノード電極と、カソード電極と、両電極の間に配置される有機層と、を有する複数の有機EL素子(すなわち発光素子)を画素ごとに配置した構成を有している。
【0034】
回路層22は、発光素子の発光を画素ごとに制御する複数の画素回路を含んで構成されている。つまり、画素回路が画素単位で配列されている。
【0035】
そして、素子層24を構成する各発光素子と、回路層22を構成する各画素回路とは、コンタクト層23によって導通接続されており、各発光素子から発せされる光は上面ガラス25を透過して、図2の矢印で示すように、有機ELディスプレイの外部に出射される。
【0036】
(画像表示装置の概略構成)
図3は、実施形態にかかる画像表示装置の機能構成を例示するブロック図である。本発明の特徴的な機能・構成を有する表示部について主に示されている。
【0037】
本体部100は、送受信部101、バッテリー102、および操作部103を備えて構成される。
【0038】
送受信部101は、画像データなどの各種データを外部装置との間で相互に伝達するものであり、当該送受信部101で取得された画像データは、適宜表示パネル203(具体的には、Xドライバ201)に対して出力される。
【0039】
バッテリー102は、本体部100や表示部200の各部に電力を供給するものである。
【0040】
操作部103は、各種操作ボタンなどを有し、ユーザーによって各種操作ボタンが適宜操作されることで、種々の入力を行うことができる。
【0041】
表示部200は、タイマー211、電流計212、電流計インターフェイス(I/F)部213、電流量更新部223、プロセッサ部224、Xドライバ201、Yドライバ202、表示パネル203、記憶部221、および記憶インターフェイス(I/F)部222、を備えている。
【0042】
タイマー211は、所定のタイミングからの時間経過を計るもので、例えば、表示パネル203における画像表示中において、所定時間が経過する度に各画素の電流量を電流計I/F部213に対して出力する。
【0043】
電流計212は、各画素の電流量を検出(測定)するものである。また、電流計212は、所定量(例えば0.01μA)刻みで各画素の電流量を検出する。
【0044】
なお、電流計212による各画素の電流量の検出態様は、1つの電流計によって各画素に順番に切り替えることにより、順次各画素の電流量を測定する方法や、1つの画素に1つの電流計を備える方法でもよい。また、画素の電流量を直接的に測定する態様に限られず、例えば画素の電圧又は抵抗を測定し算出したり、他の部材を介して画素の電流量を測定したりすることで、各画素の電流量を間接的に測定する態様であっても良い。したがって、本明細書において「各画素の電流量を検出する」とは、画素の電流量を直接的または間接的に検出する両方の態様を含む意味で使用している。
【0045】
電流計I/F部213は、タイマー211からの所定信号に応答して、電流計212で検出される各画素の電流量を読み込むもので、所定時間が経過する度に、読み込んだ各画素の電流量を電流量更新部223に出力する。
【0046】
電流量更新部223は、各画素の電流量のモニタ結果をメモリに記憶および更新するとともに、当該モニタ結果をプロセッサ部224に対して出力する。
【0047】
プロセッサ部224は、前記モニタ結果に基づき、所定の輝度劣化特性を補正する補正データ作成する。そして、当該補正データに基づきXドライバ201から輝度劣化補正を行う。具体的な補正方法については、下記の輝度劣化度の補正工程において詳しく説明する。
【0048】
上記実施形態においては、輝度劣化度を直接測定する方法を例示したが、輝度劣化度を送信した画像データに基づいて推定し、補正データを作成することもできる。
【0049】
なお、本発明における検出部210は、電流計212、電流計I/F部213、およびタイマー211が該当し、補正部220は、電流量更新部223、プロセッサ部224、記憶部221、および記憶部I/F部222が該当する。しかしながら、本発明における検出部210、補正部220はこれらの構成を全て備える必要はなく、検出部210については、電流計212を例示しているが、画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定できれば良く、例えば画素ごとの温度を測定または推定できる機能に置き換えることが可能である。また、補正部220についても輝度劣化度のデータに基づいて、各画素の輝度劣化度を補正できれば良く、電流量を制御する方法以外にも、温度や輝度を調整する方法に置き換えることができる。
【0050】
(素子層における画素配列)
図4には、表示パネルの素子層における絵素および発行素子の開口部である画素の配列を例示する模式図であり、有機ELディスプレイの表面から見た配列状態を示している。なお、表示部には、一般的に数万から数百万の画素が配列されているが、図4においては、画素の数を少なくして本発明が分かりやすくなるように画素配列を簡易的に示している。また、赤(R)、緑(G)、青(B)の3つの画素によって形成された部分(図4において太線で囲まれた部分)を絵素PSと称する。
【0051】
素子層は、RGBの3色の光を画素単位でそれぞれ発光する発光素子によって構成された画素が多数配列された構成を有している。具体的には、素子層は、R色の光を発する発光素子によって構成された画素Prと、G色の光を発する発光素子によって構成された画素Pgと、B色の光を発する発光素子によって構成された画素Pbと、を含む多数の画素を格子状に配列させている。
【0052】
画素Pr、Pg、Pbは、それぞれ略長方形状の輪郭を有し、この順番でX方向に沿って配列されている。つまり、画素Prの長辺と画素Pgの長辺とが全長に渡って隣接し、画素Pgの長辺と画素Pbの長辺とが全長に渡って隣接し、画素Pbの長辺と画素Prの長辺とが全長に渡って隣接している。
【0053】
各絵素PSは、3個の画素Pr、Pg、Pbがこの順番でX方向に向けて相互に隣接配置されて構成されている。そして、多数の絵素がそれぞれ列方向(X方向)および行方向(Y方向)に沿って格子状に配列されている。
【0054】
(輝度劣化度の補正工程)
実施形態にかかる画像表示装置のうち、表示部の一部である5×5画素領域を示した概念図を図5に示す。なお、各画素の内部に記載された数値0〜100は、輝度を示している。図5に示すように、画素領域の中央部には、縦方向に一列の線が表示されている。このとき、輝度に応じて各画素部は劣化するため、輝度が100である5つの画素は他の画素と比較して劣化が進むこととなる。
【0055】
そこで、検出部210において、タイマー211による所定のタイミングで各画素の輝度劣化度を所定の手段(実施形態においては、電流計212による電流測定)により測定し、電流計I/F部213が当該情報を読み込む。そして、電流量更新部223は、各画素の電流量のモニタ結果をメモリに記憶および更新するとともに、当該モニタ結果をプロセッサ部224に対して出力する。プロセッサ部224は、前記モニタ結果に基づき、所定の輝度劣化特性を補正する補正データ作成する。当該作成される補正データは、記憶部221における情報を基に、前記劣化が進んだ5つの画素を基準に離れるにつれて輝度劣化度が高くなるように算出される。
【0056】
そして、プロセッサ部224から送信される補正データを基にXドライバ201より表示パネル203への輝度劣化度の補正が行われる。
【0057】
すなわち、図6に示すように輝度が100であった5つの画素は大きく劣化しているため、当該輝度が100であった画素を第1画素とした場合、隣り合う第2画素を75に、該第2画素と隣り合う第3画素を50となるように輝度劣化度を補正する(なお、図6における数値は、輝度劣化度)。これにより、前記最も劣化が進んでいる第1画素の劣化を促進することなく、その周囲の画素によってぼかすことにより、目立たなくすることができる。
【0058】
輝度劣化度の補正について、文字表示を例にして具体的に説明する。図7は、表示部の一部である30×30の画素表示おいて、「あ」の文字を表示した概念図である。また、図8は、図7における輝度を0〜255の階調で示したものである。なお、図7における白表示の部分は階調が255であり、グレー表示の部分は階調が192であり、黒表示の部分は階調が0となっている。
【0059】
ここで、上記の通り、有機ELディスプレイは電流のn乗(一般的なnの値としては、1.3〜2程度)に比例して劣化する。また、画素の輝度は、電流に比例するとともに、デューティーに比例する。ここで、デューティーとは、1フレームにおいて画素が発光している時間の比率を表したものである。例えば、1フレームが16.6μsであった場合に、発光期間が8.3μsであったならデューティーは50%となる。
【0060】
上記実施形態において、n=1.5であり、デューティーが一定であった場合に、画素の輝度が2倍になったとすると、画素の輝度劣化度は、約2.83倍になる。また、画素の輝度は、階調のγ(一般的なγの値は2.2程度)に比例する。そのため、γ=2.2、n=1.5とした場合、図8における192階調の画素は255階調の画素と比べて(192/255)2.2×1.5=0.39倍の速さで劣化することとなる。図8での点灯後における輝度劣化度を最大を100として表したものを図9に示す。
【0061】
図9において、輝度劣化度が100の画素において、50%の輝度低下が起きたと仮定する。この場合において、画像全体に白を表示した概念図を図10に示す。図10から分かるように、「あ」の文字が表示されていた輝度の高い画素が焼きついて、目視でも劣化が確認できる。
【0062】
そこで、電流計212の検出値を利用し電流量更新部223において、表示パネル203における輝度劣化度を算出し、プロセッサ部224において、劣化が進んでいる画素の周囲の画素によってぼかすような補正データを生成する。
【0063】
具体的には、図11に示すように、補正後の上下左右の画素との輝度劣化度の差が14以下になるように、また、斜めの画素との輝度劣化度が20以下となるように、補正データを作成する。そして、プロセッサ部224から、上記補正データに基づく電流を流す信号をXドライバ201に送信し、Xドライバ201より表示パネル203に対する補正が行われる。
【0064】
図12に、補正後における画素の輝度劣化度を示す。また、図13に、補正後における表示部の概念図を示す。図13と図10を比較すると分かるように、劣化した画素の周囲の画素によってぼかすことにより、画素の劣化を目立たなくすることができ、焼き付きによる視認性低下を緩和できる。
【0065】
(補正データの作成方法)
1つの画素を基準に、該画素の上下左右の画素との輝度劣化度の差が14以下になるように、また、該画素の斜めの画素との輝度劣化度の差が20以下なるように作成される補正データは、輝度劣化補正が必要な画素について電流量をX倍に、それに対応させて、デューティーを1/X倍なるように作成される。
【0066】
すなわち、発光時における画素に流れる電流をI[A]、電流発光率をe[cd/A]、デューティーをdとした場合、画素の時間平均輝度はI×e×d[cd]となる。そして、輝度劣化速度は、比例例数をkとすると、k×In×dとなる。ここで、電流をI[A]をX倍し、同時にデューティーdを1/X倍すると、画素の時間平均輝度は、I×e×d[cd]で変わらないが、劣化速度は、k×(X×I)n×d/Xとなる。この式を変形すると、k×(X×I)n×d/X=k×In×d×Xn−1となり、一般にn−1>0であるため、X>1ならば輝度劣化速度が速くなる。そのため、上記補正データの作成方法によれば、視認される輝度を変化させることなく画素の劣化を促進することができ、発光期間とは別に劣化期間を設ける必要がない。
【0067】
なお、デューティーを調整する方法としては、電源で調整する、若しくは補正部よりY ドライバに補正データを送ることにより調整することが考えられる。
【0068】
また、上記式を利用し、1フレームにおける発光期間を2つに分割して、それぞれの期間における輝度を適宜設定し、画素の時間平均輝度を同じにしつつ劣化速度を調整する方法も考えられる。
【0069】
例えば、1フレームにおける発光期間を同じ長さの複数の期間に分割し、画素をどちらの期間も電流I[A]で発光させる場合、画素の時間平均輝度はI×e×d[cd]となる。そして、輝度劣化速度は、比例例数をkとすると、k×In×dとなる。この場合において、前半の電流を2×I[A]と2倍にし、後半の電流を0[A]とすることのより、輝度は変わらないが、劣化速度は、k×In×d×2n−1なる。当該補正データの作成方法においては、画素ごとにデューティーを変化させることがなく、調整が行い易い電流で補正できるため、補正を容易に行うことができる。また、前記期間の分割は2以上の自然数であれば適宜設定可能である。
【0070】
なお、上記実施形態においては、各画素の配列を用いて説明したが、いくつかの画素を1つの画素グループとして、最も劣化している第1画素グループとし、該第1画素グループと隣り合う第2画素グループの輝度劣化度を第1画素グループより小さくし、第2画素グループと隣り合う第3画素グループを第2画素グループの輝度劣化度が小さくなるよう(つまり順次輝度劣化度が小さくなるよう)に補正を加えるといった応用も可能である。
【0071】
また、有機ELディスプレイを例示して説明したがPDPに応用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明にかかる画像表示装置の概略図である。
【図2】有機ELディスプレイの断面構造を例示する断面図である。
【図3】実施形態にかかる画像表示装置の機能構成を例示するブロック図である。
【図4】表示部における素子層の画素配列を例示する模式図である。
【図5】表示部の一部である5×5画素領域における輝度を示す模式図である。
【図6】表示部の一部である5×5画素領域における輝度劣化度を示す模式図である。
【図7】画素表示おいて、「あ」の文字を表示した概念図である。
【図8】表示部の一部である30×30の画素表示における階調を示す概念図である。
【図9】表示部の一部である30×30の画素表示における輝度劣化度を示す概念図である。
【図10】画素表示おいて、「あ」の文字の表示後における焼き付きを表示した概念図である。
【図11】表示部の一部である30×30の画素表示における画像補正データを示す概念図である。
【図12】表示部の一部である30×30の画素表示における補正後の輝度劣化度を示す概念図である。
【図13】表示部の一部である30×30の画素表示における補正後の概念図である。
【符号の説明】
【0073】
100 携帯電話機(本体部)
101 送受信部
102 バッテリー
103 操作部
200 表示部
201 Xドライバ
202 Yドライバ
203 表示パネル
210 検出部
211 タイマー
212 電流計
213 電流計I/F部
220 補正部
221 記憶部
222 記憶部I/F部
223 電流量更新部
224 プロセッサ部
21 ガラス基板(下面ガラス)
22 回路層
23 コンタクトホール層
24 素子層
25 ガラス基板(上面ガラス)
26 平坦化層
27 シール材
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクティブマトリクス型有機EL(エレクトロルミネッセンス)やPDP(プラズマディスプレイパネル)等の画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、主流である液晶ディスプレイに変わるフラットパネルディスプレイとして、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイの研究が進められている。
【0003】
有機ELディスプレイは、液晶ディスプレイと比べて、視野角が広いとともに応答速度が速く、高輝度、高コントラストであるというメリットがある。また、バックライトが不要であるため薄型化が可能であり、次世代表示ディスプレイとして期待されている。
【0004】
ところが、有機ELディスプレイやPDPなどの自発光ディスプレイは、液晶ディスプレイと比較して、画素ごとに輝度が変化してしまい画像が見苦しくなる、いわゆる焼き付きが発生しやすいという問題がある。
【0005】
当該焼き付きについて、有機ELディスプレイを例にして以下に説明する。有機ELディスプレイは、発光素子がその発光量や発行時間に比例して劣化することが知られている。その一方で、ディスプレイに表示される画像の内容は一様でなく、時間とともに変化する。そのため、発光量の大きい発光素子は、発光量の小さい発光素子と比較して劣化の進行が速く、焼き付きが発生する。
【0006】
また、R(赤)、G(緑)、B(青)のそれぞれを独立に有したカラー表示が可能な有機ELディスプレイにおいては、RGBが均一に使用されない場合、各色が異なったスピードで劣化することとなり、ホワイトバランスがずれてしまうという問題が発生する。この現象は不可逆的であり、進行すれば画像表示の品位を著しく低下することとなる。
【0007】
このような焼き付きを改善する方法として、有機ELディスプレイにおいて、画像表示の位置を時間とともに変化させることにより、画像表示における焼き付きを緩和する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
また、PDPにおいて、長時間の点灯により輝度の低下した表示ドットを、補正輝度データにより点灯させることにより、輝度の低下分だけ輝度を増加させる技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
さらに、有機ELディスプレイにおいて、所定の発光期間において、補正対象画素と基準画素との間に発生する劣化量差を算出し、劣化が早い画素を低い輝度で発光させることにより、表示画面の劣化を均一化する技術が提案されている(例えば、特許文献3および特許文献4参照)。
【特許文献1】特開2003−274315号公報
【特許文献2】特開2000−132139号公報
【特許文献3】特開2006−195310号公報
【特許文献4】特開2006−201627号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところが、特許文献1に記載の技術は、表示領域が小さい場合においてのみ可能あり、一般の携帯電話やパーソナルコンピュータのディスプレイのように全画面を使用する画像表示装置では使用できないという問題がある。
【0011】
また、特許文献2〜4に記載の技術においては、結果的に最も劣化が速い画素の劣化を促進することとなり、画像表示装置しての寿命が短くなってしまうという問題がある。
【0012】
その他に、全体的に輝度を抑制し、焼き付きのスピードを遅らせる方法や、非使用状態の間に、入力データによってばらついた累積発光量の差を埋めることにより、劣化を均一化する技術があるが、画像表示装置の寿命を効果的に増加させることができていない。
【0013】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みて、焼き付きによる視認性低下を緩和しつつ、全体が急速に劣化することを抑制し、寿命を効果的に増加させた画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明にかかる画像表示装置は、自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、前記複数の画素のうち、最も輝度劣化度が高い画素を第1画素とした場合、前記補正部は、前記第1画素の周辺に位置する他の画素を、該第1画素から離れるにつれて、前記輝度劣化度が小さくなるように補正することを特徴とする。
【0015】
その他の本発明にかかる画像表示装置は、自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、前記複数の画素のうち、最も輝度劣化度が高い画素グループを第1画素グループとした場合、前記補正部は、前記第1画素グループの周辺に位置する他の画素グループを、該第1画素グループから離れるにつれて、前記輝度劣化度が小さくなるように補正することを特徴とする。
【0016】
その他の本発明にかかる画像表示装置は、自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、前記複数の画素のうち、1つの画素を第1画素とし、該第1画素から順に配列された画素をそれぞれ第2画素、第3画素とし、前記第1画素が最も輝度劣化度が高い場合、前記補正部は、前記輝度劣化度が、第1画素>第2画素>第3画素となるように補正することを特徴とする。
【0017】
その他の本発明にかかる画像表示装置は、自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、前記複数の画素のうち、1つの画素グループを第1画素グループとし、該第1画素グループから順に配列された画素グループをそれぞれ第2画素グループ、第3画素グループとし、前記第1画素グループが最も輝度劣化度が高い場合、前記補正部は、前記輝度劣化度が、第1画素グループ>第2画素グループ>第3画素グループとなるように補正することを特徴とする。
【0018】
また、上記発明において、前記補正部は、各画素に流れる電流量を調整することにより輝度劣化度を補正することが好ましい。
【0019】
また、上記発明において、前記検出部は、各画素に流れる電流量に基づいて前記輝度劣化特性を測定することが好ましい。
【0020】
また、上記発明において、前記検出部は、各画素の温度に基づいて前記輝度劣化特性を測定することが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明を用いることにより、輝度劣化度が高い画素における輝度の低下を、その周囲の画素によってぼかすことにより、目立たなくすることができる。そのため、画像表示装置全体としての寿命を低下させることなく、焼き付きによる視認性低下を緩和することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0023】
実施例にかかる画像表示装置は、図1に示すように、携帯電話等の表示画面として使用される。この画像表示装置は、絵素(ピクセルとも称する)および画素(サブピクセルとも称する)の配列と同様に、各絵素が複数の画素によって構成されるとともに、複数の絵素が互いに略直交する複数の行ならびに複数の列状に並べられてマトリックス状(すなわち格子状)に配列された画素などが挙げられる。以下では、図1に示したような絵素および画素配列を有する画像に係る信号を携帯電話が受信して画像を再生する例を挙げて説明する。
【0024】
携帯電話機100は、表示制御部(図示せず)と表示部200とを備えた形態可能な電子機器であり、動画をはじめとした各種画像を表示部で表示する画像表示装置としても機能する。
【0025】
表示制御部(図示せず)は、携帯電話機で受信された画像信号に基づいて、表示部における画像表示を制御する部位である。
【0026】
表示部200は、例えば、略長方形の輪郭を有する有機ELディスプレイ(organic electroluminescence display)と、表示制御部より供給される各種信号が入力されるドライバ手段とを備えている。
【0027】
有機ELディスプレイは、有機材料に電流を流すことで材料自ら発光する自発光型の発光素子を有するディスプレイである。
【0028】
また、有機ELディスプレイは、互いに異なる色を表示するN個(Nは2以上の自然数)の画素によって構成された複数の絵素を行列状に配列した構成を有している。1つの絵素を構成するN個の画素は、互いに異なる色に発光する自発光素子を有している。なお、本実施形態においては、N=3とし、1つの絵素がR(赤)、G(緑)、B(青)を表示する3つの画素により構成されている。
【0029】
また、有機ELディスプレイは、発光輝度に対するデータ信号(以下「画素データ信号」とも称する)を各画素に配給するためのデータ信号線と、当該データ信号線に略直交するように設けられ、各画素に走査信号を供給するための走査信号線とを有している。なお、走査信号とは、各画素にデータ線信号を介して画素データ信号を供給するタイミングを制御するための信号である。
【0030】
一方、ドライバ手段は、上記データ信号線に電気的に接続され、画素データ信号を上記データ信号線に供給するタイミングを制御するXドライバ(データ線駆動回路)と、上記走査信号線に電気的に接続され、走査信号を走査信号線に供給するタイミングを制御するYドライバ(走査信号線駆動回路)とを備えている。
【0031】
(有機ELディスプレイの概略構成)
有機ELディスプレイの断面構造の概略構成を模式的に示したものを図2に示す。ここでは、有機ELディスプレイがトップエミッションタイプであるものとして説明する。
【0032】
図2に示すように、例えば、ガラス基板(下面ガラス)21上に、各種トランジスタを含む画素回路(ここではTFT回路)が形成された回路層22と、当該回路層22を被覆する平坦化層26と、該平坦化層26上に配置され、複数の有機EL素子を有する素子層24とが、順次積層されている。回路層22と素子層24とは、平坦化層26のコンタクトホール内に設けられ、導電材料からなる複数のコンタクト層23(接続部)によって電気的に接続されている。そして、素子層24上にはシール材もしくは空隙(本実施形態においてはシール材27)を介してガラス基板(上面ガラス)25が配置されている。つまり、2枚のガラス基板21、25間に、回路層22、コンタクトホール層23、素子層24、および平坦化層26が配置されている。
【0033】
素子層24は、アノード電極と、カソード電極と、両電極の間に配置される有機層と、を有する複数の有機EL素子(すなわち発光素子)を画素ごとに配置した構成を有している。
【0034】
回路層22は、発光素子の発光を画素ごとに制御する複数の画素回路を含んで構成されている。つまり、画素回路が画素単位で配列されている。
【0035】
そして、素子層24を構成する各発光素子と、回路層22を構成する各画素回路とは、コンタクト層23によって導通接続されており、各発光素子から発せされる光は上面ガラス25を透過して、図2の矢印で示すように、有機ELディスプレイの外部に出射される。
【0036】
(画像表示装置の概略構成)
図3は、実施形態にかかる画像表示装置の機能構成を例示するブロック図である。本発明の特徴的な機能・構成を有する表示部について主に示されている。
【0037】
本体部100は、送受信部101、バッテリー102、および操作部103を備えて構成される。
【0038】
送受信部101は、画像データなどの各種データを外部装置との間で相互に伝達するものであり、当該送受信部101で取得された画像データは、適宜表示パネル203(具体的には、Xドライバ201)に対して出力される。
【0039】
バッテリー102は、本体部100や表示部200の各部に電力を供給するものである。
【0040】
操作部103は、各種操作ボタンなどを有し、ユーザーによって各種操作ボタンが適宜操作されることで、種々の入力を行うことができる。
【0041】
表示部200は、タイマー211、電流計212、電流計インターフェイス(I/F)部213、電流量更新部223、プロセッサ部224、Xドライバ201、Yドライバ202、表示パネル203、記憶部221、および記憶インターフェイス(I/F)部222、を備えている。
【0042】
タイマー211は、所定のタイミングからの時間経過を計るもので、例えば、表示パネル203における画像表示中において、所定時間が経過する度に各画素の電流量を電流計I/F部213に対して出力する。
【0043】
電流計212は、各画素の電流量を検出(測定)するものである。また、電流計212は、所定量(例えば0.01μA)刻みで各画素の電流量を検出する。
【0044】
なお、電流計212による各画素の電流量の検出態様は、1つの電流計によって各画素に順番に切り替えることにより、順次各画素の電流量を測定する方法や、1つの画素に1つの電流計を備える方法でもよい。また、画素の電流量を直接的に測定する態様に限られず、例えば画素の電圧又は抵抗を測定し算出したり、他の部材を介して画素の電流量を測定したりすることで、各画素の電流量を間接的に測定する態様であっても良い。したがって、本明細書において「各画素の電流量を検出する」とは、画素の電流量を直接的または間接的に検出する両方の態様を含む意味で使用している。
【0045】
電流計I/F部213は、タイマー211からの所定信号に応答して、電流計212で検出される各画素の電流量を読み込むもので、所定時間が経過する度に、読み込んだ各画素の電流量を電流量更新部223に出力する。
【0046】
電流量更新部223は、各画素の電流量のモニタ結果をメモリに記憶および更新するとともに、当該モニタ結果をプロセッサ部224に対して出力する。
【0047】
プロセッサ部224は、前記モニタ結果に基づき、所定の輝度劣化特性を補正する補正データ作成する。そして、当該補正データに基づきXドライバ201から輝度劣化補正を行う。具体的な補正方法については、下記の輝度劣化度の補正工程において詳しく説明する。
【0048】
上記実施形態においては、輝度劣化度を直接測定する方法を例示したが、輝度劣化度を送信した画像データに基づいて推定し、補正データを作成することもできる。
【0049】
なお、本発明における検出部210は、電流計212、電流計I/F部213、およびタイマー211が該当し、補正部220は、電流量更新部223、プロセッサ部224、記憶部221、および記憶部I/F部222が該当する。しかしながら、本発明における検出部210、補正部220はこれらの構成を全て備える必要はなく、検出部210については、電流計212を例示しているが、画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定できれば良く、例えば画素ごとの温度を測定または推定できる機能に置き換えることが可能である。また、補正部220についても輝度劣化度のデータに基づいて、各画素の輝度劣化度を補正できれば良く、電流量を制御する方法以外にも、温度や輝度を調整する方法に置き換えることができる。
【0050】
(素子層における画素配列)
図4には、表示パネルの素子層における絵素および発行素子の開口部である画素の配列を例示する模式図であり、有機ELディスプレイの表面から見た配列状態を示している。なお、表示部には、一般的に数万から数百万の画素が配列されているが、図4においては、画素の数を少なくして本発明が分かりやすくなるように画素配列を簡易的に示している。また、赤(R)、緑(G)、青(B)の3つの画素によって形成された部分(図4において太線で囲まれた部分)を絵素PSと称する。
【0051】
素子層は、RGBの3色の光を画素単位でそれぞれ発光する発光素子によって構成された画素が多数配列された構成を有している。具体的には、素子層は、R色の光を発する発光素子によって構成された画素Prと、G色の光を発する発光素子によって構成された画素Pgと、B色の光を発する発光素子によって構成された画素Pbと、を含む多数の画素を格子状に配列させている。
【0052】
画素Pr、Pg、Pbは、それぞれ略長方形状の輪郭を有し、この順番でX方向に沿って配列されている。つまり、画素Prの長辺と画素Pgの長辺とが全長に渡って隣接し、画素Pgの長辺と画素Pbの長辺とが全長に渡って隣接し、画素Pbの長辺と画素Prの長辺とが全長に渡って隣接している。
【0053】
各絵素PSは、3個の画素Pr、Pg、Pbがこの順番でX方向に向けて相互に隣接配置されて構成されている。そして、多数の絵素がそれぞれ列方向(X方向)および行方向(Y方向)に沿って格子状に配列されている。
【0054】
(輝度劣化度の補正工程)
実施形態にかかる画像表示装置のうち、表示部の一部である5×5画素領域を示した概念図を図5に示す。なお、各画素の内部に記載された数値0〜100は、輝度を示している。図5に示すように、画素領域の中央部には、縦方向に一列の線が表示されている。このとき、輝度に応じて各画素部は劣化するため、輝度が100である5つの画素は他の画素と比較して劣化が進むこととなる。
【0055】
そこで、検出部210において、タイマー211による所定のタイミングで各画素の輝度劣化度を所定の手段(実施形態においては、電流計212による電流測定)により測定し、電流計I/F部213が当該情報を読み込む。そして、電流量更新部223は、各画素の電流量のモニタ結果をメモリに記憶および更新するとともに、当該モニタ結果をプロセッサ部224に対して出力する。プロセッサ部224は、前記モニタ結果に基づき、所定の輝度劣化特性を補正する補正データ作成する。当該作成される補正データは、記憶部221における情報を基に、前記劣化が進んだ5つの画素を基準に離れるにつれて輝度劣化度が高くなるように算出される。
【0056】
そして、プロセッサ部224から送信される補正データを基にXドライバ201より表示パネル203への輝度劣化度の補正が行われる。
【0057】
すなわち、図6に示すように輝度が100であった5つの画素は大きく劣化しているため、当該輝度が100であった画素を第1画素とした場合、隣り合う第2画素を75に、該第2画素と隣り合う第3画素を50となるように輝度劣化度を補正する(なお、図6における数値は、輝度劣化度)。これにより、前記最も劣化が進んでいる第1画素の劣化を促進することなく、その周囲の画素によってぼかすことにより、目立たなくすることができる。
【0058】
輝度劣化度の補正について、文字表示を例にして具体的に説明する。図7は、表示部の一部である30×30の画素表示おいて、「あ」の文字を表示した概念図である。また、図8は、図7における輝度を0〜255の階調で示したものである。なお、図7における白表示の部分は階調が255であり、グレー表示の部分は階調が192であり、黒表示の部分は階調が0となっている。
【0059】
ここで、上記の通り、有機ELディスプレイは電流のn乗(一般的なnの値としては、1.3〜2程度)に比例して劣化する。また、画素の輝度は、電流に比例するとともに、デューティーに比例する。ここで、デューティーとは、1フレームにおいて画素が発光している時間の比率を表したものである。例えば、1フレームが16.6μsであった場合に、発光期間が8.3μsであったならデューティーは50%となる。
【0060】
上記実施形態において、n=1.5であり、デューティーが一定であった場合に、画素の輝度が2倍になったとすると、画素の輝度劣化度は、約2.83倍になる。また、画素の輝度は、階調のγ(一般的なγの値は2.2程度)に比例する。そのため、γ=2.2、n=1.5とした場合、図8における192階調の画素は255階調の画素と比べて(192/255)2.2×1.5=0.39倍の速さで劣化することとなる。図8での点灯後における輝度劣化度を最大を100として表したものを図9に示す。
【0061】
図9において、輝度劣化度が100の画素において、50%の輝度低下が起きたと仮定する。この場合において、画像全体に白を表示した概念図を図10に示す。図10から分かるように、「あ」の文字が表示されていた輝度の高い画素が焼きついて、目視でも劣化が確認できる。
【0062】
そこで、電流計212の検出値を利用し電流量更新部223において、表示パネル203における輝度劣化度を算出し、プロセッサ部224において、劣化が進んでいる画素の周囲の画素によってぼかすような補正データを生成する。
【0063】
具体的には、図11に示すように、補正後の上下左右の画素との輝度劣化度の差が14以下になるように、また、斜めの画素との輝度劣化度が20以下となるように、補正データを作成する。そして、プロセッサ部224から、上記補正データに基づく電流を流す信号をXドライバ201に送信し、Xドライバ201より表示パネル203に対する補正が行われる。
【0064】
図12に、補正後における画素の輝度劣化度を示す。また、図13に、補正後における表示部の概念図を示す。図13と図10を比較すると分かるように、劣化した画素の周囲の画素によってぼかすことにより、画素の劣化を目立たなくすることができ、焼き付きによる視認性低下を緩和できる。
【0065】
(補正データの作成方法)
1つの画素を基準に、該画素の上下左右の画素との輝度劣化度の差が14以下になるように、また、該画素の斜めの画素との輝度劣化度の差が20以下なるように作成される補正データは、輝度劣化補正が必要な画素について電流量をX倍に、それに対応させて、デューティーを1/X倍なるように作成される。
【0066】
すなわち、発光時における画素に流れる電流をI[A]、電流発光率をe[cd/A]、デューティーをdとした場合、画素の時間平均輝度はI×e×d[cd]となる。そして、輝度劣化速度は、比例例数をkとすると、k×In×dとなる。ここで、電流をI[A]をX倍し、同時にデューティーdを1/X倍すると、画素の時間平均輝度は、I×e×d[cd]で変わらないが、劣化速度は、k×(X×I)n×d/Xとなる。この式を変形すると、k×(X×I)n×d/X=k×In×d×Xn−1となり、一般にn−1>0であるため、X>1ならば輝度劣化速度が速くなる。そのため、上記補正データの作成方法によれば、視認される輝度を変化させることなく画素の劣化を促進することができ、発光期間とは別に劣化期間を設ける必要がない。
【0067】
なお、デューティーを調整する方法としては、電源で調整する、若しくは補正部よりY ドライバに補正データを送ることにより調整することが考えられる。
【0068】
また、上記式を利用し、1フレームにおける発光期間を2つに分割して、それぞれの期間における輝度を適宜設定し、画素の時間平均輝度を同じにしつつ劣化速度を調整する方法も考えられる。
【0069】
例えば、1フレームにおける発光期間を同じ長さの複数の期間に分割し、画素をどちらの期間も電流I[A]で発光させる場合、画素の時間平均輝度はI×e×d[cd]となる。そして、輝度劣化速度は、比例例数をkとすると、k×In×dとなる。この場合において、前半の電流を2×I[A]と2倍にし、後半の電流を0[A]とすることのより、輝度は変わらないが、劣化速度は、k×In×d×2n−1なる。当該補正データの作成方法においては、画素ごとにデューティーを変化させることがなく、調整が行い易い電流で補正できるため、補正を容易に行うことができる。また、前記期間の分割は2以上の自然数であれば適宜設定可能である。
【0070】
なお、上記実施形態においては、各画素の配列を用いて説明したが、いくつかの画素を1つの画素グループとして、最も劣化している第1画素グループとし、該第1画素グループと隣り合う第2画素グループの輝度劣化度を第1画素グループより小さくし、第2画素グループと隣り合う第3画素グループを第2画素グループの輝度劣化度が小さくなるよう(つまり順次輝度劣化度が小さくなるよう)に補正を加えるといった応用も可能である。
【0071】
また、有機ELディスプレイを例示して説明したがPDPに応用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明にかかる画像表示装置の概略図である。
【図2】有機ELディスプレイの断面構造を例示する断面図である。
【図3】実施形態にかかる画像表示装置の機能構成を例示するブロック図である。
【図4】表示部における素子層の画素配列を例示する模式図である。
【図5】表示部の一部である5×5画素領域における輝度を示す模式図である。
【図6】表示部の一部である5×5画素領域における輝度劣化度を示す模式図である。
【図7】画素表示おいて、「あ」の文字を表示した概念図である。
【図8】表示部の一部である30×30の画素表示における階調を示す概念図である。
【図9】表示部の一部である30×30の画素表示における輝度劣化度を示す概念図である。
【図10】画素表示おいて、「あ」の文字の表示後における焼き付きを表示した概念図である。
【図11】表示部の一部である30×30の画素表示における画像補正データを示す概念図である。
【図12】表示部の一部である30×30の画素表示における補正後の輝度劣化度を示す概念図である。
【図13】表示部の一部である30×30の画素表示における補正後の概念図である。
【符号の説明】
【0073】
100 携帯電話機(本体部)
101 送受信部
102 バッテリー
103 操作部
200 表示部
201 Xドライバ
202 Yドライバ
203 表示パネル
210 検出部
211 タイマー
212 電流計
213 電流計I/F部
220 補正部
221 記憶部
222 記憶部I/F部
223 電流量更新部
224 プロセッサ部
21 ガラス基板(下面ガラス)
22 回路層
23 コンタクトホール層
24 素子層
25 ガラス基板(上面ガラス)
26 平坦化層
27 シール材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、
前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、
前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、
前記複数の画素のうち、最も輝度劣化度が高い画素を第1画素とした場合、前記補正部は、前記第1画素の周辺に位置する他の画素を、該第1画素から離れるにつれて、前記輝度劣化度が小さくなるように補正することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、
前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、
前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、
前記複数の画素のうち、最も輝度劣化度が高い画素グループを第1画素グループとした場合、前記補正部は、前記第1画素グループの周辺に位置する他の画素グループを、該第1画素グループから離れるにつれて、前記輝度劣化度が小さくなるように補正することを特徴とする画像表示装置。
【請求項3】
自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、
前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、
前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、
前記複数の画素のうち、1つの画素を第1画素とし、該第1画素から順に配列された画素をそれぞれ第2画素、第3画素とし、前記第1画素が最も輝度劣化度が高い場合、
前記補正部は、前記輝度劣化度が、
第1画素>第2画素>第3画素
となるように補正することを特徴とする画像表示装置。
【請求項4】
自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、
前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、
前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、
前記複数の画素のうち、1つの画素グループを第1画素グループとし、該第1画素グループから順に配列された画素グループをそれぞれ第2画素グループ、第3画素グループとし、前記第1画素グループが最も輝度劣化度が高い場合、
前記補正部は、前記輝度劣化度が、
第1画素グループ>第2画素グループ>第3画素グループ
となるように補正することを特徴とする画像表示装置。
【請求項5】
前記補正部は、各画素に流れる電流量を調整することにより輝度劣化度を補正することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記輝度劣化度の補正は、輝度劣化補正が必要な画素について電流量をX(Xは2以上の自然数)倍にし、デューティーを1/X(Xは2以上の自然数)倍して補正を行うこと特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記輝度劣化度の補正は、1フレームにおける発光期間をX(Xは2以上の自然数)に分割して、それぞれの期間における輝度を、補正前における画素の時間平均輝度を同じにしつつ電流量を調整することにより補正を行うことを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記検出部は、各画素に流れる電流量に基づいて前記輝度劣化特性を測定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記検出部は、各画素の温度に基づいて前記輝度劣化特性を測定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項1】
自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、
前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、
前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、
前記複数の画素のうち、最も輝度劣化度が高い画素を第1画素とした場合、前記補正部は、前記第1画素の周辺に位置する他の画素を、該第1画素から離れるにつれて、前記輝度劣化度が小さくなるように補正することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、
前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、
前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、
前記複数の画素のうち、最も輝度劣化度が高い画素グループを第1画素グループとした場合、前記補正部は、前記第1画素グループの周辺に位置する他の画素グループを、該第1画素グループから離れるにつれて、前記輝度劣化度が小さくなるように補正することを特徴とする画像表示装置。
【請求項3】
自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、
前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、
前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、
前記複数の画素のうち、1つの画素を第1画素とし、該第1画素から順に配列された画素をそれぞれ第2画素、第3画素とし、前記第1画素が最も輝度劣化度が高い場合、
前記補正部は、前記輝度劣化度が、
第1画素>第2画素>第3画素
となるように補正することを特徴とする画像表示装置。
【請求項4】
自発光型の複数の画素がマトリクス状に配置された表示部と、
前記画素ごとにおける輝度劣化度を測定または推定する検出部と、
前記測定または推定した輝度劣化度に基づき各画素の輝度劣化特性を補正する補正部と、を備える画像表示装置において、
前記複数の画素のうち、1つの画素グループを第1画素グループとし、該第1画素グループから順に配列された画素グループをそれぞれ第2画素グループ、第3画素グループとし、前記第1画素グループが最も輝度劣化度が高い場合、
前記補正部は、前記輝度劣化度が、
第1画素グループ>第2画素グループ>第3画素グループ
となるように補正することを特徴とする画像表示装置。
【請求項5】
前記補正部は、各画素に流れる電流量を調整することにより輝度劣化度を補正することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記輝度劣化度の補正は、輝度劣化補正が必要な画素について電流量をX(Xは2以上の自然数)倍にし、デューティーを1/X(Xは2以上の自然数)倍して補正を行うこと特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記輝度劣化度の補正は、1フレームにおける発光期間をX(Xは2以上の自然数)に分割して、それぞれの期間における輝度を、補正前における画素の時間平均輝度を同じにしつつ電流量を調整することにより補正を行うことを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記検出部は、各画素に流れる電流量に基づいて前記輝度劣化特性を測定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記検出部は、各画素の温度に基づいて前記輝度劣化特性を測定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−133943(P2009−133943A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−308369(P2007−308369)
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
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