説明

画像表示装置

【課題】 耐圧性能に優れ、より輝度の高い表示が可能な表示装置を提供すること、また更には、ライン欠陥等の表示の悪化を抑制しえる新規な表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 電子放出素子を有するリアプレートと、複数の発光部材及びアノード電極、隣り合う発光部材の間に位置する隔壁部材、隔壁部材の上に位置して隣り合うアノード電極を接続するストライプ状の抵抗部材とを有するフェースプレートと、リアプレートとフェースプレートとの間に位置するスペーサとを有する表示装置であって、隔壁部材は、抵抗部材が配置された部分よりも突出するスペーサよりも軟らかい凸部を有し、スペーサは隔壁部材と凸部で接している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィールド・エミッション・ディスプレイ(FED)などの電子線を利用した画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子放出素子からの放出電子を発光部材に照射させて画像を表示する表示装置においては、輝度向上を目的として、電子を充分加速させて発光部材に照射させることが望まれる。そのため、アノードには高電圧を印加する必要があるが、近年の表示装置の薄型化に伴い、リアプレートの電子放出素子とフェースプレートのアノードとの間で放電が生じる場合がある。
【0003】
この放電の対策として、複数のアノード電極と、隣り合うアノード電極を互いに接続するストライプ状の抵抗部材とを有する表示装置が知られている。この表示装置は、アノード電極を接続する抵抗部材が、放電電流が流れた際に電流制限抵抗として機能するので、放電電流を抑制することが出来る。このような表示装置として特許文献1には、ストライプ状の抵抗部材が、発光部材とフェースプレートとの間に設けられており、放電電流をより低減できることが開示されている。
【特許文献1】特開2006−120622号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし特許文献1に開示されているフェースプレート構造においても、抵抗部材のストライプの延びる方向と直交する方向におけるアノード電極間の耐圧をより向上させること、また、発光部材からの発光をより有効利用すること等の観点で、更なる改善が求められていた。本願発明は、耐圧性能に優れ、より輝度の高い表示が可能な表示装置を提供することを目的とする。また、ライン欠陥等の表示の悪化を抑制しえる新規な表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する本願発明は、電子放出素子を有するリアプレートと、前記電子放出素子と対向して位置し電子の照射を受けて発光する複数の発光部材と、前記発光部材と重なって位置する複数のアノード電極と、隣り合う発光部材の間に位置し該発光部材よりも前記リアプレート側に突出する隔壁部材と、前記隔壁部材の前記リアプレートに対向する部分に位置し隣り合うアノード電極を接続するストライプ状の抵抗部材とを有するフェースプレートと、前記ストライプ状の抵抗部材と交差するように前記リアプレートと前記フェースプレートとの間に位置するスペーサとを有する表示装置であって、前記隔壁部材は、前記ストライプ状の抵抗部材が配置された部分よりも前記リアプレート側に突出する、弾性を有する凸部を更に有し、前記スペーサは、前記凸部と接していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、アノード電極間の耐圧をより向上させることができる。また、発光部材からの発光を有効利用し、高輝度な画像表示が可能となる。また更には、スペーサが前記凸部に接触するため抵抗部材にかかる力を弱めるので抵抗部材の破断が防止され、結果ライン欠陥等の表示画像の悪化をより確実に防止しえる。また更には、凸部を弾性部材で構成することによって、スペーサの高さばらつきによって生じる、スペーサへの局所的な荷重の発生を凸部の変形によって抑制し、スペーサの破壊を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本実施の形態の画像表示装置100の全体概要を示す図で、内部構成を示すために画像表示装置の一部を切り欠いた斜視図である。図2の(a)は画像表示装置100を構成するフェースプレート11をリアプレート12側から見た図であり、図2の(b)はリアプレート12をフェースプレート11側から見た図である。また、図3は、図1のA−A‘線で切断した際の断面図であり、図4は図1のB−B’線で切断した際の断面図である。尚、図1のA−A‘線およびB−B’線とフェースプレートとの位置関係を明確にするため、図2の(a)にもA−A‘線およびB−B’線を記している。
リアプレート12上には、電子放出素子16を有している。本実施の形態では、図2の(b)に示すように電子放出素子16を複数有し、複数の電子放出素子16は走査配線14と情報配線15とでマトリクス状に接続されている。
【0008】
フェースプレート11上には、電子放出素子16から放出された電子の照射を受けて発光する複数の発光部材17と、発光部材17に重なって位置する複数のアノード電極20を有している。また、隣り合う発光部材17の間には、発光部材17よりもリアプレート12側に突出する隔壁部材19を有しており、この隔壁部材19のリアプレート12に対向する部分には、Y方向に隣り合うアノード電極20同士を接続するストライプ状の抵抗部材21が配置されている。
【0009】
リアプレート12とフェースプレート11との間には、耐大気圧構造としてのスペーサ13が配置される。スペーサ13は画像表示装置の表示画像に影響しないように、隣り合う発光部材17の間の部分に配置される。
【0010】
このように、ストライプ状の抵抗部材21を隣り合う発光部材17の間に位置する隔壁部材19のリアプレート12に対向する部分に配置することによって、ストライプ状の抵抗部材21によって発光部材17が発する光を妨げることがなく、光を有効利用できる。よって、画像表示装置の輝度を向上させることができる。また、アノード電極20に接続するストライプ状の抵抗部材21が、隔壁部材19のリアプレート12に対向する部分に位置しているので、X方向に隣接するアノード電極20同士が確実に絶縁されるので、結果、X方向に隣接するアノード電極20間の耐圧が向上する。
【0011】
一方、スペーサ13は、隣り合う発光部材17の間に位置しているので、隔壁部材19のリアプレート12に対向する部分に位置するストライプ状の抵抗部材21とスペーサ13とが交差して圧接する場合がある。この場合、ストライプ状の抵抗部材21のスペーサ13と交差する部分には、大気圧による押つけ力と、それに対抗するスペーサ13からの力がかかるので、この部分でストライプ状の抵抗部材21が破断する場合がある。ストライプ状の抵抗部材21が破断すると、これに繋がるアノード電極20への給電が出来なくなるため、破断した抵抗部材21に沿ったストライプ状の非発光部(ライン欠陥)が生じる。
【0012】
そこで本実施の形態の構成では、図3及び図4に示すように、隔壁部材19は、ストライプ状の抵抗部材21が配置されていない部分に、ストライプ状の抵抗部材21が配置された部分よりも、リアプレート12側に突出する凸部25を有している。そして、スペーサ13は、凸部25と接している。これによって、スペーサ13を隣り合う発光部材17の間に配置しても、スペーサ13はストライプ状の抵抗部材21と交差はするものの、凸部25と接するので、ストライプ状の抵抗部材21にかかる力を弱めることができる。その結果、スペーサ13を隣り合う発光部材17の間の部分に配置する場合も、スペーサ13の設置位置を制限することなく抵抗部材21の破断が防止され、よって、ライン欠陥が抑制される。尚、図3に示すように、ストライプ状の抵抗部材21とスペーサ13との間に間隙を有する場合には、ストライプ状の抵抗部材21に力がかからないので、より確実にライン欠陥が抑制される。
【0013】
また、隔壁部材19やスペーサ13は場所ごとにZ方向高さが異なる(ばらつきを有する)場合がある。高さばらつきを有すると、高い部分でのみスペーサ13と隔壁部材19が接触する。この結果、スペーサ13及び隔壁部材19に応力集中が発生する場合がある。そこで本発明の形態では、スペーサ13が接触する隔壁部材19は、弾性を有する凸部25を有することで、凸部25が変形し、局所的な接触と応力集中が発生するのを防ぐことができる。この凸部25は、隔壁部材19と同じ材料でも、隔壁部材19と異なる材料から構成されてもよい。
【0014】
以下に、本実施の形態における各構成部材について、詳細に説明する。
【0015】
フェースプレート11としては、ガラス等の可視光を透過する部材が使用でき、本実施の形態においては、PD200等の高歪み防止ガラスが好適に用いられる。
【0016】
アノード電極20としては、CRT等で知られているAl等からなるメタルバックが使用できる。アノード電極20のパターニングには、マスクを介した蒸着法や,エッチング法などが使用可能である。アノード電極20の厚みは、アノード電極20を通過して発光部材17に電子を到達させる必要があるので、電子のエネルギー損失、設定されている加速電圧(アノード電圧)と光の反射効率を考慮して適宜設定される。アノード電極20に5kVから15kVの電圧が印加される場合には、アノード電極20の厚さは50[nm]から300[nm]に設定される。尚、アノード電極20としてITO等の透明電極を用いた場合には、図2の(a)、図4に示すようなアノード電極20が発光部材17を覆うように重なって位置する構成に限らず、フェースプレート11と発光部材17との間にアノード電極20を配置しても良い。
【0017】
発光部材17としては、電子線励起により発光する蛍光体結晶を使用することができる。蛍光体の具体的な材料としては、例えば「蛍光体ハンドブック」蛍光体同学会編(オーム社発行)に記載された、従来のCRTなどに用いられている蛍光体材料などを用いることができる。蛍光体の厚さは加速電圧や蛍光体の粒径、蛍光体の充填密度などによって適宜設定される。アノード電極20に印加される加速電圧が5kVから15kV程度の場合、一般の蛍光体の平均粒径である3[μm]〜10[μm]に対してその1.5倍〜3倍の厚さである4.5[μm]〜30[μm]、好ましくは5[μm]〜15[μm]程度に蛍光体の厚さが設定される。
【0018】
隔壁部材19としては、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化アルミ、酸化ケイ素、酸化チタンなどの金属酸化物を含むガラス材料等、絶縁に近い抵抗を有する無機混合物から成る材料で構成されるのが好ましい。隔壁部材19のパターニングは、サンドブラスト法、感光性フォトペースト法、エッチング法などの方法が使用可能である。尚、隔壁部材19の高さは、画像表示装置の仕様に応じて適宜設定される。隔壁部材19は、発光部材17の幅(図のxまたはy方向の長さ)に対して1/2〜10倍の高さ、例えばひとつの発光部材17の幅が50[μm]であるならば隔壁部材19の高さは25[μm]〜500[μm]の間に設定されるのが好ましい。これによって、発光部材17で反射された電子が、他の発光部材17を照射して発光させてしまう、所謂ハレーション現象を低減でき、好ましい。また隔壁部材19は、図2の(a)や後述の図5に記載のような互いに離間する複数のストライプ状部材から構成されるものに限らず、図10の(a)、(b)に示すような格子状部材で構成されるものでもよい。尚、図10の(a)、(b)は、それぞれ図2の(a)、図5の隔壁部材19を格子状部材で構成した場合のフェースプレートを示す図である。このように隔壁部材19が格子状部材で構成される場合、上述のハレーション現象を2方向(X,Y方向)において低減できるため、好ましい。尚、図11に図10の(a)のA―A‘断面図を、また図12に図10(b)のA−A’断面図をそれぞれ示す。このように、本願発明においては、図2の(a)、図5に示すような、互いに離間する複数のストライプ状部材で構成された隔壁部材19を有するフェースプレートに限らず、図10の(a)、(b)に示すような格子状部材で構成された隔壁部材19を有するフェースプレートにも応用可能である。
【0019】
ストライプ状の抵抗部材21としては、酸化ルテニウムやITO等の抵抗体を使用でき、隣接する発光部材間での抵抗値が、1kΩ〜1GΩとなるのが好ましい。ストライプ状の抵抗部材21のパターニングは、印刷法やディスペンサによる塗布法など,既知の方法が使用可能であるが、奥まった位置へのパターニングを行うため,ディスペンサによる塗布法が好ましい。
【0020】
尚、本実施の形態においては、図2の(a)、図3に示すように、好ましい形態として、複数のストライプ状の抵抗部材21を共通接続する給電電極22、また隔壁部材19とフェースプレート11との間に位置する遮光部材18を有している。
【0021】
給電電極22としては、金属等の導電物であれば特に限定はない。しかし、後述の高圧端子Hvから加速電圧を供給したときに、給電電極22自体での電圧降下を低くするため、高圧端子Hvとの接続部と、そこから最も離れた部分までの抵抗値が1[KΩ]以下に設定されているのが好ましい。
【0022】
遮光部材18としては、CRT等で公知のブラックマトリクス構造を採用でき、一般に、黒色の金属、黒色の金属酸化物、又は、カーボンなどで構成される。黒色の金属酸化物としては、たとえば酸化ルテニウム、酸化クロム、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化銅などが挙げられる。
【0023】
凸部25としては、隔壁部材19と別の部材で構成するのが好ましいが、隔壁部材19を弾性を有する部材で構成する場合には隔壁部材19と同じ材料で形成してもよい。凸部25は、スペーサ13と接触することで、抵抗部材21にかかる荷重を減らすこと、ならびに、凸部25が変形することによりスペーサとの接触点を増やしスペーサへの応力集中を防ぐ機能をもつことが重要である。スペーサに使用する材料にもよるが、凸部の材料としては、ポリイミドなど真空中で放出ガスの少ない材料が使用できる。また、アルミナやジルコニアを含有するようなセラミックスおよび低融点ガラスフリットを含有したペーストを焼成したもの、ZnOやSnOなどのように金属酸化物でも比較的低い導電率を持つ材料に低融点ガラスフリットを含有したような材料を用いることもできる。この際、セラミックや金属酸化物を焼結させる際に中に空孔をふやしポーラスな構造とすることで、ヤング率を低減させたり、塑性変形を起こさせることができる。尚、スペーサ13に導電性を持たせる場合には、スペーサ13との電気的接続を保つために、前述のように導電率がある程度低い材料を用いるのが好ましい。
【0024】
次に、リアプレート12について説明する。図1、図2の(b)に示すようにリアプレート12の内面には、発光部材17を励起発光させるための電子を放出する複数の電子放出素子16が設けられている。電子放出素子16としては、例えば、表面伝導型放出素子が好適に使用できる。また、リアプレート12の内面上には、各電子放出素子16に駆動電圧を与えるための、複数の走査配線14と複数の情報配線15が設けられている。
【0025】
スペーサ13は、ガラス等の絶縁物や、絶縁物に導電性部材を混合した部材等で構成される。また、表面を抵抗部材で被覆した構成でもよい。このようにスペーサ13に僅かな導電性を持たせた場合(以下、導電性スペーサという)、隔壁部材19の凸部25にもわずかな導電性を付与することが好ましい。これによって、スペーサの帯電を防止することが出来好ましい。この結果、電子放出素子から放出された電子の軌道が安定し、良好な表示画像を提供できる。
【0026】
以上説明したフェースプレート11、リアプレート12、スペーサ13とを用意し、フェースプレート11とリアプレート12との間に、スペーサ13を配置する。そして、フェースプレート11とリアプレート12との周縁部分を側壁26を介して接合することで、画像表示装置100を形成する。
【0027】
このように形成した画像表示装置100に画像を表示する場合、高圧端子Hvからストライプ状の抵抗部材21を介してアノード電極20に電圧を印加する。それとともに、端子Dy、Dxを介して、走査配線14と情報配線15に電圧を印加して電子放出素子16に駆動電圧を与え、任意の電子放出素子16から電子ビームを放出させる。電子放出素子から放出された電子ビームは、加速されて発光部材17に衝突する。これにより、発光部材17が選択的に励起されて発光し、画像が表示される。
【0028】
次に本発明の画像表示装置の製造方法を説明する。本発明の画像表示装置の製造方法は、
まず、電子放出素子を有するリアプレートと、スペーサと、フェースプレートとを用意する。ここでフェースプレートは、電子放出素子と対向して位置し電子の照射を受けて発光する複数の発光部材と、発光部材と重なって位置する複数のアノード電極と、隣り合うアノード電極を接続するストライプ状の抵抗部材と、隔壁部材とを有している。ここでこの隔壁部材は、発光部材よりもリアプレート側に突出して隣り合う発光部材間に位置しており、リアプレートに対向する部分に、抵抗部材と抵抗部材よりもリアプレート側に突出するスペーサよりも軟らかい凸部とを有している。そして、このフェースプレートとリアプレートとの間に、ストライプ状の抵抗部材と交差し、スペーサよりも軟らかい凸部と接するようにスペーサを配置する工程とを有する。
【0029】
これによって、スペーサ13や隔壁部材19の高さばらつき(Z方向のサイズばらつき)によるスペーサの破損を防止しえる。詳述すると、スペーサより軟らかい凸部と接するようにスペーサを配置することによって、スペーサを押圧した際に凸部がスペーサの高さばらつきに倣う形状に変形するので、スペーサに局所的な応力が生じることがなく、スペーサの破損を防止できる。尚、ここでいうスペーサよりも軟らかいとは、スペーサに比べて弾性変形でヤング率が小さいことや、塑性変形による変形量が大きいことを意味する。更には、凸部25が隔壁部材19よりも軟らかい場合は、隔壁部材への局所的な応力発生を抑制し、隔壁部材の破損を防止できるので、より好ましい。尚、ここで、スペーサよりも軟らかい凸部は、例えば後述のように、凸部形成の際に凸部の前駆体に樹脂球を入れることで、この樹脂球が焼成により消失するので凸部内に沢山の空隙ができ、これによってスペーサよりも軟らかい凸部を得ることができる。
【実施例】
【0030】
(実施例1)
以下、本発明における第1の実施例について説明する。尚、リアプレート及び画像表示装置の全体構成については、上述の実施態様にて説明しているので、本実施例の特徴部分のみを説明する。図2の(a)は本実施例のフェースプレート11をリアプレート側から見た図であり、図3、図4は、それぞれ図2の(a)(または図1)のA−A‘断面、B−B’断面をそれぞれ示している。
【0031】
(工程A:フェースプレート、リアプレート、スペーサの用意)
フェースプレート11、リアプレート12、スペーサ13を以下のようにして作成した。以下、順を追って説明する。まず、本実施例に使用したフェースプレート11は以下のように作製した。
【0032】
(工程1:ブラックマトリクス形成)洗浄したガラス基板(PD200)の表面に,黒色ペースト(ノリタケ製:NP−7803D)を幅60μmのY方向に延びるストライプ状にスクリーン印刷し,120℃で乾燥後、550℃で焼成して厚さ5μmの遮光部材18を形成した。遮光部材18の間隔(間隙)はX方向90μmとし、遮光部材18のX方向ピッチはリアプレート上の素子ピッチと同じく150μmとした。
【0033】
(工程2:隔壁材料塗布)次に遮光部材18上に、酸化ビスマス系のフリットに平均粒径5マイクロメートル程度のアルミナおよび焼成により焼失する平均粒径5マイクロメートル程度の樹脂球を混入した絶縁ペーストを、焼成後の膜厚が190μmになるようにスリットコーターにて塗布し、120℃で10分乾燥させ、隔壁部材及び凸部の前駆体を形成した。
【0034】
(工程3:凹部形成)次に隔壁部材の前駆体上に、ラミネータ装置を使用してドライフィルムレジスト(DFR)を貼付する。更にこのDFRを露光するためのクロムマスクを所定の位置に位置合わせしてDFRをパターン露光する。クロムマスクは、後に形成するストライプ状の抵抗部材21が配置される部分に該当する幅40μmのストライプ状の部分をマスクする(未露光部とする)形状のものを用いた。そして、このクロムマスクを用いて、DFRを露光した。更に現像液によるDFRの現像(未露光部の除去)処理、リンスのシャワー処理、および乾燥処理を施し、所望の位置に開口を有するDFRからなるサンドブラスト用のマスクを形成した。これにSUS粒を砥粒としたサンドブラスト法により、DFRの開口に合わせて隔壁部材の前駆体の不要部分を、15μmの深さ分だけ除去し、ストライプ状の抵抗体を配置するための凹部を形成した。
【0035】
(工程4:隔壁形成)次に、上記凹部を形成した隔壁部材の前駆体上に、凹部形成時と同様の方法で、DFRの貼付、露光、現像(未露光部の除去)処理を施して、所望パターンのDFRからなるサンドブラスト用のマスクを形成した。尚、DFRの形状(サンドブラストのマスク部)は、遮光部材18に重なる幅50μmのストライプ状とした。これにSUS粒を砥粒としたサンドブラスト法により,DFRの開口に合わせて隔壁部材の前駆体の不要部を除去し、隔壁部材の前駆体をストライプ状にパターニングした。その後、剥離液シャワーにてDFRを剥離し、基板洗浄を行った。
【0036】
(工程5:抵抗部材形成)このようにしてパターニングした隔壁部材の前駆体の凹部上に、酸化ルテニウムの配合された高抵抗ペーストを焼成後の膜厚が5μmになるようにディスペンサにて形成し、120℃で10分乾燥させた。尚、この高抵抗層に用いた材料をテストパターンに塗布して抵抗値を測定したところ、体積抵抗が10の−1乗Ω・mであった。
【0037】
(工程6:焼成)これらを530℃で焼成し,後述のスペーサ13よりも軟らかく、弾性を有する凸部25を有する複数のストライプ状部材からなる隔壁部材19と、ストライプ状の抵抗部材21を形成した。凸部25における隔壁部材19の高さは、ストライプ状の抵抗部材21が配置された部分の隔壁部材19とストライプ状の抵抗部材21とを合わせた高さよりも10μm高くした。
【0038】
(工程7:蛍光体塗布)次に発光部材17として、CRTの分野で用いられているP22蛍光体を分散したペーストを用い,ストライプ形状の開口を持つ隔壁部材19に合わせて、スクリーン印刷法により蛍光体を落し込み印刷した。本実施例ではカラーディスプレイとなるようにRGB3色の蛍光体をストライプ状に塗り分けた。各蛍光体の膜厚は15μmとした。その後、120℃で3色の蛍光体に乾燥処理を施した。尚、乾燥処理は各色毎でも3色一括でも構わない。更に、後に結着材として作用する珪酸アルカリ、いわゆる水ガラスを含む水溶液を、蛍光体上にスプレイ塗布した。
【0039】
(工程8:メタルバック形成)次にアクリルエマルジョンをスプレーコート法にて塗布、乾燥し、蛍光体粉体の隙間をアクリル樹脂で埋めた後、アノード電極20となるアルミニウム膜を、蛍光体上に蒸着した。この際、発光部材17である蛍光体及びストライプ上の抵抗部材21の一部に対応した部分のみに開口部をもつメタルマスクを使用し、アノード電極20を形成した。尚、アノード電極20であるアルミニウム膜の厚さは100nmとした。
【0040】
なお、アノード電極20はアルミニウムに限らず,チタン,クロムなどでも良い。
【0041】
(工程9:リアプレート、スペーサの作成)
リアプレート12は、ガラス部材(PD200)上に実施態様で説明した複数の表面伝導型放出素子16と、複数の走査配線14と、複数の情報配線15とを形成して作成した。またスペーサ13は、凸部25よりも硬いガラス部材(PD200)で構成した。
【0042】
上記作製したフェースプレート11、リアプレート12、スペーサ13を用いて、図1に示す画像表示装置100を製造する。
【0043】
(工程B:スペーサの配置)
リアプレート12上にスペーサ13と側壁26を固定した。具体的には、スペーサ13はリアプレート12の走査配線14の上に、また側壁26はリアプレート12の周縁部に、それぞれ接合材で固定した。尚、側壁26のリアプレート12と固定されていない面には、フェースプレート11と側壁26とを接合するための接合材(封着材)を塗布しておく。そして、スペーサ13が固定されたリアプレート12とフェースプレート11とを、電子放出素子16と発光部材17とが対面するようにアライメントした。そして、フェースプレート11、またはスペーサ13が固定されたリアプレート12をZ方向に移動させ、スペーサ13がストライプ状の抵抗部材21と交差しながら凸部25と接するようにフェースプレート11とリアプレート12との間にスペーサ13を配置した。
【0044】
(工程C:リアプレートとフェースプレートの周縁部の接合(封着))
側壁26に塗布された接合材(封着材)を加熱溶融して、フェースプレート11の周縁部と側壁26とを接合することで、フェースプレート11とリアプレート12とを接合した。そして、リアプレート12に設けられた不図示の排気管から内部を排気することで、リアプレート12とフェースプレート11とを大気圧によって押圧し、スペーサ13によってスペーサよりも軟らかい凸部25が押しつぶされて変形した。この際の凸部25の変形量は、約3μmであった。その後排気管を封止した。このようにして図3に示すように、スペーサ13は凸部25と接している。なお、スペーサ13とストライプ状の抵抗部材21との間には、約10μmの間隙を有している(スペーサ13と抵抗部材21とは約10μm離れている)。尚、本実施例で用いたスペーサ13と凸部25の圧力に対する歪み量の関係を図15に示す。
【0045】
このようにして作成した画像表示装置100に、ストライプ状の抵抗部材21を介しアノード電極20に8kVの電圧を印加し、画像を表示したところ、十分な発光輝度を得るとともにハレーションによる混色が少ない良好な画像を表示することができた。また、ストライプ状の抵抗部材21に沿った線状の欠陥は発生しなかった。
【0046】
また、特定の電子放出素子16に過剰な電圧を印加して素子破壊を発生させ、この電子放出素子とフェースプレート11との間の放電を誘発しても、放電の規模を十分に小さく抑えることが出来、故意に破壊した電子放出素子以外の周辺素子は異常を来たすことが無かった。
【0047】
さらに、本実施例の画像表示装置100を分解して、フェースプレート11の内面を観察したが、スペーサ13との交差部におけるストライプ状の抵抗部材21に破損は見られなかった。また、隔壁部材19及び凸部25を弾性を有する部材で構成したので、画像表示装置を組み立てた後も、スペーサ13の高さばらつきに起因して生じる局所的な応力集中によるスペーサ13の破損もみられなかった。更には、画像表示装置に不慮の衝撃が生じた際にも、凸部25が弾性を有するので、衝撃を吸収するとともに、その後も良好な画像表示を維持することが出来た。尚、本実施例で用いたスペーサ13と凸部25を、微小圧縮試験機を用いて変形量測定したところ、100MPaの応力をかけた際の変形量が、スペーサ13で1um程度、凸部25で3um程度であった。
【0048】
上記実施例では、スペーサ13と凸部25とが接した状態で、フェースプレート11とリアプレート12とが側壁26を介して封着される場合を説明した。しかしこれに限らず、スペーサ13と凸部25とが離間した状態で封着がなされ、排気管から排気して、大気圧によってフェースプレート11とリアプレート12とが押圧された際にスペーサ13と凸部25とが接するように画像表示装置を形成してもかまわない。
【0049】
(実施例2)
次に、本発明における第2の実施例について説明する。基本的な構成については実施例1と同様であり、本実施例が実施例1と異なるのは、図8、図9に示す構成のフェースプレートを用いた点である。尚、図8、9は各々、図1におけるA−A’断面、B−B’断面である。
【0050】
本実施例においても、実施例1と同様の効果を得ることが出来た。また、ストライプ状の抵抗部材21が、アノード電極20との接続箇所においてアノード電極20に覆われているので、アノード電極20とストライプ状の抵抗部材21との電気的接続がより確実に行われるため、アノード電極20の電位が安定し、より良好な画像が表示できる。
【0051】
(実施例3)
次に、本発明における第3の実施例について説明する。基本的な構成については実施例1と同様であり、本実施例が実施例1と異なるのは、図5、図6、図7に示す構成のフェースプレートを用いた点である。尚、図6は図5におけるA−A’断面図、図7は図5におけるB−B’断面図である。
【0052】
本実施例に用いたフェースプレート11の作成方法について説明する。
【0053】
本実施例においても、まず実施例1の(工程1:ブラックマトリクス形成)を行う。
【0054】
(工程2:隔壁材料塗布)
次に遮光部材18上に、酸化ビスマス系の絶縁ペースト(ノリタケ製NP7753)を、焼成後の膜厚が190μmになるようにスリットコーターにて塗布し、120℃で10分乾燥させ、隔壁部材の前駆体を形成した。
【0055】
(工程3:隔壁形成)
次に、形成した隔壁部材の前駆体上に、DFRの貼付、露光、現像(未露光部の除去)処理を施して、所望パターンのDFRからなるサンドブラスト用のマスクを形成した。尚、DFRの形状(サンドブラストのマスク部)は、遮光部材18に重なる幅50μmのストライプ状とした。これにSUS粒を砥粒としたサンドブラスト法により,DFRの開口に合わせて隔壁部材の前駆体の不要部を除去し、隔壁部材の前駆体をストライプ状にパターニングした。その後、剥離液シャワーにてDFRを剥離し、基板洗浄を行った。
【0056】
(工程4:抵抗部材形成)
このようにしてパターニングした隔壁部材の前駆体のうち、図5に示すようにX方向において1本おき(図5においては偶数列のみ)に、酸化ルテニウムの配合された高抵抗ペーストを焼成後の膜厚が5μmになるようにディスペンサにて形成し、120℃で10分乾燥させた。尚、この高抵抗層に用いた材料をテストパターンに塗布して抵抗値を測定したところ、体積抵抗が10の−1乗Ω・mであった。
【0057】
(工程5:凸部形成)
次に、(工程4)で、酸化ルテニウムの配合された高抵抗ペーストを塗布しなかった隔壁部材の前駆体上に(図5においては奇数列のみに)、(工程2)で用いた絶縁性ペーストに焼成により焼失する平均粒径5マイクロメートル程度の樹脂球を混入したペーストを、焼成後厚さが15μmとなるように、スクリーン印刷によって積層し、乾燥させて凸部の前駆体を形成した。このようにして、後の焼成工程で形成される凸部25が、スペーサよりも軟らかく、弾性を有するように、凸部の前駆体を形成した。
【0058】
次に実施例1の(工程6:焼成)と同様の処理を施して、複数のストライプ状部材からなる隔壁部材19、凸部25及び抵抗部材21を形成した。このようにして、本実施例においては、複数のストライプ状部材のうちの1部のストライプ状部材(本実施例では奇数列のみ)が凸部25を有している隔壁部材19を形成した。以下、実施例1の(工程7:蛍光体塗布)、(工程8:メタルバック形成)と同様の処理を施して、本実施例のフェースプレート11を作成し、これを用いて、実施例1と同様の方法により画像表示装置100を作成した。尚、スペーサ13は実施例1同様、凸部よりも硬いガラス部材(PD200)を用いて形成した。
【0059】
本実施例の画像表示装置100においては、図6に示すように、スペーサ13は凸部25と接している。なお、スペーサ13とストライプ状の抵抗部材21との間には、場所に応じて、約5〜10μmの間隙を有している(スペーサ13と抵抗部材21とは約5〜10μm離れている)。
【0060】
このようにして作成した画像表示装置100に,ストライプ状の抵抗部材21を介しアノード電極20に8kVの電圧を印加し、画像を表示したところ、十分な発光輝度を得るとともにハレーションによる混色が少ない良好な画像を表示することができた。また、ストライプ状の抵抗部材21に沿った線状の欠陥は発生しなかった。
【0061】
また,特定の電子放出素子16に過剰な電圧を印加して素子破壊を発生させ、この電子放出素子とフェースプレート11との間の放電を誘発しても、放電の規模を十分に小さく抑えることが出来、故意に破壊した電子放出素子以外の周辺素子は異常を来たすことが無かった。
【0062】
さらに,本実施例の画像表示装置100を分解して、フェースプレート11の内面を観察したが、スペーサ3との交差部におけるストライプ状の抵抗部材21に破損は見られなかった。また、本実施例においては、凸部25を隔壁部材19とは別体で構成し、凸部25のみを弾性を有する構造としたことによって、画像表示装置を組み立てた後も、スペーサ13または隔壁部材19の高さばらつきに起因して生じる局所的な応力集中による隔壁部材19及びスペーサ13の破損も防止することが出来た。尚、画像表示装置に不慮の衝撃が生じた際にも、凸部25が弾性を有するので、衝撃を吸収するとともに、その後も良好な画像表示を維持することが出来た。本実施例で用いたスペーサ13と隔壁部材19の凸部25を、微小圧縮試験機を用いて変形量測定したところ、100MPaの応力をかけた際の変形量が、スペーサ13で1um程度、凸部25で6um程度であった。
【0063】
また、実施例2同様、本実施例においても、ストライプ状の抵抗部材21が、アノード電極20との接続箇所においてアノード電極20に覆われているので、アノード電極20とストライプ状の抵抗部材21との電気的接続がより確実に行われる。このためアノード電極20の電位が安定し、より良好な画像が表示できる。
【0064】
(実施例4)
次に、本発明における第4の実施例について説明する。基本的な構成については実施例3と同様であり、本実施例が実施例3と異なるのは、凸部25及びスペーサ13が導電性を有する点と、凸部25がアノード電極20と接触している点である。スペーサ13としては、ガラス部材(PD200)からなる基板を、抵抗性の膜で被膜したものを用いた。抵抗性の膜は、タングステン(W)とゲルマニウム(Ge)の混合ターゲットをアルゴン(Ar)と窒素(N)との混合ガス雰囲気中でスパッタリングすることで形成した、厚さ約100nmのWGeN膜(W:約10%、Ge:約90%)を用いた。尚、この膜のシート抵抗は10の12乗であった。また、凸部25としては、導電性を有するZnOフィラーとフリットおよび焼成により焼失する平均粒径5マイクロメートル程度の樹脂球を混入したペーストを焼成して形成した。そして図13、14に示すように、アノード電極20は凸部25と一部接触しており、電気的にスペーサと接続されている。尚、図13は本実施例のフェースプレート11をリアプレート側から見た図であり、図14は図13のB−B’断面図である。尚、図13のA−A’断面図は、図6と類似するため省略する。
【0065】
本実施例においても、実施例3と同様の効果を得ることが出来た。また更に、本実施例においては、導電性のスペーサ13とアノード電極20とを、導電性の凸部25を介して電気的に接続させたのでスペーサ13の帯電を防止することが出来たため、実施例1よりもより良好な表示画像が得られた。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の画像表示装置の全体概要を示す、切り欠き斜視図
【図2】本発明の実施形態のフェースプレート及びリアプレートを示す平面図
【図3】実施例1の画像表示装置の部分断面図
【図4】実施例1の画像表示装置の他の部分断面図
【図5】実施例3のフェースプレートを示す図
【図6】実施例3の画像表示装置の部分断面図
【図7】実施例3の画像表示装置の他の部分断面図
【図8】実施例2の画像表示装置の部分断面図
【図9】実施例2の画像表示装置の他の部分断面図
【図10】格子状の部材からなる隔壁部材を有するフェースプレートを示す平面図
【図11】格子状の部材からなる隔壁部材を有するフェースプレートを用いた画像表示装置の部分断面図
【図12】格子状の部材からなる隔壁部材を有するフェースプレートを用いた他の画像表示装置の部分断面図
【図13】実施例4のフェースプレートを示す図
【図14】実施例4の画像表示装置の部分断面図
【図15】凸部およびスペーサの変形量を示すグラフ
【符号の説明】
【0067】
11 フェースプレート
12 リアプレート
13 スペーサ
16 電子放出素子
17 発光部材
19 隔壁部材
20 アノード電極
21 抵抗部材
25 凸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子放出素子を有するリアプレートと、
前記電子放出素子と対向して位置し電子の照射を受けて発光する複数の発光部材と、前記発光部材と重なって位置する複数のアノード電極と、隣り合う発光部材の間に位置し該発光部材よりも前記リアプレート側に突出する隔壁部材と、前記隔壁部材の前記リアプレートに対向する部分に位置し隣り合うアノード電極を接続するストライプ状の抵抗部材とを有するフェースプレートと、
前記ストライプ状の抵抗部材と交差するように前記リアプレートと前記フェースプレートとの間に位置するスペーサと、
を有する表示装置であって、
前記隔壁部材は、前記ストライプ状の抵抗部材が配置された部分よりも前記リアプレート側に突出する、弾性を有する凸部を更に有し、前記スペーサは、前記凸部と接していることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記ストライプ状の抵抗部材と前記スペーサとの間に間隙を有することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記ストライプ状の抵抗部材は、前記アノード電極に覆われていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記隔壁部材は複数のストライプ状部材を有し、該複数のストライプ状部材のうちの1部のストライプ状部材が前記凸部を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記隔壁部材の凸部及び前記スペーサは導電性を有し、該凸部は、前記アノード電極と接触していることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
電子放出素子を有するリアプレートと、
スペーサと
前記電子放出素子と対向して位置し電子の照射を受けて発光する複数の発光部材と、前記発光部材と重なって位置する複数のアノード電極と、隣り合うアノード電極を接続するストライプ状の抵抗部材と、前記発光部材よりも前記リアプレート側に突出して隣り合う発光部材間に位置し、該リアプレートに対向する部分に前記抵抗部材と該抵抗部材よりも該リアプレート側に突出する前記スペーサよりも軟らかい凸部とを有する隔壁部材とを有するフェースプレートとを用意する工程と、
前記リアプレートと前記フェースプレートとの間に、前記ストライプ状の抵抗部材と交差し、前記スペーサよりも軟らかい凸部と接するようにスペーサを配置する工程とを有する画像表示装置の製造方法。
【請求項7】
前記凸部は、前記隔壁部材よりも軟らかいことを特徴とする請求項6に記載画像表示装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−146912(P2010−146912A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−324454(P2008−324454)
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】