説明

画像補正方法、画像補正装置、印刷装置、及び、プログラム

【課題】動画ファイルから取得した複数のフレームについて適用される画像補正の適正化を図ること。
【解決手段】動画ファイルから補正対象となる複数の対象フレームを決定するステップと、各対象フレームの種別を判別するステップと、種別が判別された対象フレームのうちのある種別の対象フレームに基づいて前記複数の対象フレームの補正に共通に使用される共通補正量を求めるステップと、前記共通補正量に基づいて、前記複数の対象フレームのそれぞれについて画像補正を行うステップと、を含む画像補正方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像補正装置、印刷装置、画像補正方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
1つの動画ファイルから所定数の連続したフレームを取得し、印刷する装置がある。この装置において、動画ファイルから取得したフレームは静止画として扱われる。この静止画は、望ましい明るさや色彩等になるように画像補正が行われることがある。
【特許文献1】特開2004−120638号公報
【特許文献2】特開2006−60649号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
画像の補正時には、各画像の特徴に応じた補正が行われる。たとえば、人物が撮影された画像については肌色が美しく表現されるような補正が行われる。また、風景が撮影された画像については空の青さ等が強調されるような補正が行われる。
【0004】
このように画像補正では画像の特徴に応じた補正が行われるのであるが、ときには画像認識のエラーから適正な補正が行われないときがある。このようなことが、動画ファイルから取得した連続したフレームに適用されると、適正な画像認識が行われなかったフレームに対して他のフレームとは異なる補正が行われる。そうすると、連続するフレームのうち適正な画像認識が行われなかったフレームだけが色調の異なる違和感のある画像となる。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、動画ファイルから取得した複数のフレームについて適用される画像補正の適正化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための主たる発明は、
動画ファイルから補正対象となる複数の対象フレームを決定するステップと、
各対象フレームの種別を判別するステップと、
種別が判別された対象フレームのうちのある種別の対象フレームに基づいて前記複数の対象フレームの補正に共通に使用される共通補正量を求めるステップと、
前記共通補正量に基づいて、前記複数の対象フレームのそれぞれについて画像補正を行うステップと、
を含む画像補正方法である。
【0007】
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
【0009】
動画ファイルから補正対象となる複数の対象フレームを決定するステップと、
各対象フレームの種別を判別するステップと、
種別が判別された対象フレームのうちのある種別の対象フレームに基づいて前記複数の対象フレームの補正に共通に使用される共通補正量を求めるステップと、
前記共通補正量に基づいて、前記複数の対象フレームのそれぞれについて画像補正を行うステップと、
を含む画像補正方法。
このようにすることで、動画ファイルから取得した複数のフレームについて適用される画像補正の適正化を図ることができる。
【0010】
かかる画像補正方法であって、前記共通補正量を求めるステップは、前記ある種別の対象フレームとして前記複数の対象フレームのうち数が多い種別の対象フレームを求め、前記ある種別の対象フレームに基づいて前記複数の対象フレームの補正に共通に使用される共通補正量を求めるステップを含むことが望ましい。また、前記共通補正量を求めるステップは、前記共通補正量として前記ある種別の対象フレームの補正量の平均を求めるステップを含むことが望ましい。また、前記共通補正量を求めるステップは、前記ある種別の対象フレームを人物の顔が写っている種別の対象フレームとしたとき、人物の顔が対象フレームに占める割合に応じて前記ある種別の対象フレームの補正量について重み付けし、前記共通補正量として前記ある種別の対象フレームの補正量の平均を求めるステップを含むことが望ましい。また、前記共通補正量を求めるステップは、前記ある種別の対象フレームのうちの中央寄りのある種別の対象フレームの補正量について重み付けし、前記共通補正量として前記ある種別の対象フレームの補正量の平均を求めるステップを含むこととしてもよい。また、前記共通補正量を求めるステップは、前記ある種別の対象フレームのピントの合っている度合いに基づいて該ある種別の対象フレームの補正量について重み付けし、前記共通補正量として前記ある種別の対象フレームの補正量の平均を求めるステップを含むこととしてもよい。また、前記複数の対象フレームを決定するステップは、前記動画ファイルから最初の対象フレームと最後の対象フレームとを決定し、前記最初の対象フレームと前記最後の対象フレームとの間に、互いに前後する対象フレーム同士の時間間隔を揃えて中間の対象フレームを決定するステップを含むことが望ましい。
これにより、動画ファイルから取得した複数のフレームについて適用される画像補正の適正化を図ることができる。
【0011】
動画ファイルから補正対象となる複数の対象フレームを決定するフレーム決定部と、
各対象フレームの種別を判別する判別部と、
種別が判別された対象フレームのうちのある種別の対象フレームに基づいて前記複数の対象フレームの補正に共通に使用される共通補正量を求める補正量決定部と、
前記共通補正量に基づいて、前記複数の対象フレームのそれぞれについて画像補正を行う画像補正部と、
を含む画像補正装置。
これにより、動画ファイルから取得した複数のフレームについて適用される画像補正の適正化を図ることができる。
【0012】
動画ファイルから補正対象となる複数の対象フレームを決定するフレーム決定部と、
各対象フレームの種別を判別する判別部と、
種別が判別された対象フレームのうちのある種別の対象フレームに基づいて前記複数の対象フレームの補正に共通に使用される共通補正量を求める補正量決定部と、
前記共通補正量に基づいて、前記複数の対象フレームのそれぞれについて画像補正を行う画像補正部と、
前記画像補正が行われた複数の対象フレームを印刷する印刷部と、
を備える印刷装置。
これにより、動画ファイルから取得した複数のフレームについて適用される画像補正の適正化を図り印刷を行うことができる。
【0013】
画像補正装置を動作させるためのプログラムであって、
動画ファイルから補正対象となる複数の対象フレームを決定するステップと、
各対象フレームの種別を判別するステップと、
種別が判別された対象フレームのうちのある種別の対象フレームに基づいて前記複数の対象フレームの補正に共通に使用される共通補正量を求めるステップと、
前記共通補正量に基づいて、前記複数の対象フレームのそれぞれについて画像補正を行うステップと、
を前記画像補正装置に行わせるプログラム。
これにより、動画ファイルから取得した複数フレームについて適用される画像補正の適正化を図ることができる。
【0014】
===第1実施形態===
<画像補正装置について>
画像補正装置は、種々の態様で実現することができる。例えば、コンピュータに画像補正用のプログラムを実行させることで、このコンピュータを画像補正装置として用いることができる。デジタルカメラや印刷装置はコントローラを有している。そして、このコントローラに画像補正用のプログラムを実行させることで、デジタルカメラや印刷装置を画像補正装置として用いることができる。そこで、本明細書では、プリンタ・スキャナ複合機(以下、単に複合機ともいう。)を例に挙げて説明することにする。この複合機は、画像を媒体に印刷する印刷機能と、媒体に印刷された画像を読み取る読み取り機能とを有する装置である。
【0015】
===複合機1の構成について===
図1Aは、複合機1の外観を説明するための斜視図である。図1Bは、操作パネル40を説明するための図である。図2は、複合機1の構成を説明するブロック図である。図3は、印刷機構20を説明するための図である。
【0016】
複合機1は、画像読み取り機構10、印刷機構20、駆動信号生成部30、操作パネル40、カードスロット50、及び、コントローラ60を有する。この複合機1では、コントローラ60によって、制御対象部、すなわち、画像読み取り機構10、印刷機構20、及び、駆動信号生成部30が制御される。
【0017】
画像読みとり機構10は、原稿台11上の原稿を読み取り、原稿の画像濃度に応じた電気信号を出力するための装置である。印刷機構20は、媒体としての用紙Sへ画像を印刷するための機構である。印刷機構20は、ガイドレール223上をキャリッジCRが移動方向に移動しながらヘッドユニットHUからインク滴を吐出することで用紙Sに印刷を行う。
駆動信号生成部30は、ヘッドからインクを吐出させる際に用いられる駆動信号COMを生成する部分である。この駆動信号生成部30は、コントローラ60(CPU62)からの制御信号に基づき、様々な波形の駆動信号COMを生成する。
【0018】
<操作パネル40について>
操作パネル40は、複合機1におけるユーザインタフェースを構成する。操作パネル40には、電源ボタン41、表示部42、及び、入力部43が配置されている。電源ボタン41は複合機1の電源をオンオフする際に操作されるボタンである。表示部42は、例えば液晶表示パネルによって構成される。この表示部42には、例えばメニュー画面や印刷対象となる画像(動画ファイルのフレーム)が表示される。入力部43は、各種のボタンによって構成されている。この例において入力部43は、4方向ボタン431、OKボタン432、印刷設定ボタン433、戻るボタン434、表示切替ボタン435、モード切替ボタン436、印刷枚数増減ボタン437、スタートボタン438、及び、ストップボタン439によって構成されている。4方向ボタン431は、項目を移動させる際等に操作される。OKボタン432は、選択項目を確定させる際等に操作される。印刷設定ボタン433は、印刷の設定時に操作される。戻るボタン434は、表示を前の状態に戻す場合等に操作される。表示切替ボタン435は、表示態様を切り替える際等に操作される。例えば、画像のサムネイル表示と拡大表示とを切り替える際等に操作される。モード切替ボタン436は、複合機1の動作モードを切り替える際等に操作される。印刷枚数増減ボタン437は、印刷枚数を調整する際等に操作される。スタートボタン438は、動作を開始させる際等に操作される。例えば、印刷を開始させる際に操作される。ストップボタン439は、何らかの動作を中止させる際等に操作される。例えば、印刷を中止させる際に操作される。これらのボタンは、操作に応じた信号を出力するスイッチ(図示せず。)を有する。このスイッチはコントローラ60と電気的に接続されている。従って、コントローラ60は、スイッチからの信号に基づいて各ボタンに対する操作を認識し、認識した操作に対応した動作をする。
【0019】
<カードスロット50について>
カードスロット50は、メモリカードMCと電気的な接続を行う部分である。このため、カードスロット50には、メモリカードMCと電気的に接続するためのインタフェース回路が設けられている。カードスロット50に対して着脱されるメモリカードMCには、印刷対象となるデータが記憶される。例えば、デジタルカメラによって撮影された動画ファイルや静止画ファイルが記憶される。
【0020】
<コントローラ60について>
コントローラ60は、インタフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、制御ユニット64とを有する。インタフェース部61は、外部装置であるコンピュータ(図示せず)との間でデータの受け渡しを行う。また、ケーブルを通じて接続されたデジタルカメラとの間でもデータの受け渡しを行うことができる。CPU62は、複合機1の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、コンピュータプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM、ROM等の記憶素子によって構成される。CPU62は、メモリ63に記憶されているコンピュータプログラムに従い、各制御対象部を制御する。例えば、制御ユニット64を通じて画像読み取り機構10、印刷機構20、及び、操作パネル40(表示部42)を制御する。
【0021】
===複合機1の動作について===
<動作の概略について>
複合機1は、画像読み取り機構10で読み取った画像の電子データをホストコンピュータ(図示せず)へ送信することができる。また、複合機1は、画像読み取り機構10で読み取った画像を用紙Sへ印刷することや、メモリカードMCに記憶された静止画ファイルや動画ファイルを用紙Sへ印刷することもできる。このような印刷時には、画像の明るさや色調の補正が行われる。また、動画ファイルを印刷する場合、動画ファイルを構成する複数のフレームのうち1つのフレームを印刷する「1フレーム印刷」と、動画ファイルを構成する一部の複数フレームを印刷する「複数フレーム印刷」とが選択できる。
【0022】
ところで、複数フレーム印刷では、フレーム間で似通った画像となることが多い。例えば、ゴルフスイングの連続画像を印刷したいときなど、人物が中心となり背景はほとんど変化しないような連続画像となっている。
【0023】
このような連続画像の画像補正の参考例は次のようになる。まず、各フレームについてどのような種別のフレームであるかが判定される。ここでフレームの種別とは「人物、「風景」、「標準」のいずれの種類のフレームに属するかの分類である。そして、そのフレームの種別に応じた補正が行われる。例えば、その画像が人物であると判定されたときは、肌色を美しく表現するような補正が行われる。また、その画像が風景であると判定されたときは、空の青を鮮やかに表現するような補正が行われる。つまり、そのフレームがどのような種別のフレームであるかで、行われる補正が異なる。
【0024】
ゴルフスイングの複数フレームのそれぞれについて補正を行った場合、フレーム中の人物の顔を適切に認識できたか否かで、適用される補正は人物用のものであったり風景用のものとなったりする。そうすると、印刷される複数フレームにおいて、あるフレームにおいては青色が鮮やかになるような補正がされ、あるフレームについては肌色が美しく表現されるように補正がされるので、連続画像であるのに全体として色調が一定しない補正が行われてしまう。
【0025】
図4は、各フレームについて個別の補正量を適用したときの印刷画像の参考例を示す図である。図には、第1フレームFR1’から第12フレームFR12’が印刷された用紙Sが示されている。そして、第5フレームFR5’及び第6フレームFR6’と第10フレームFR10’〜第12フレームFR12’が他のフレームに対して異なった色調となっている。これは、これらのフレームに撮影されている人物の顔が横向きであったため人物とは認識がされず、背景としての補正が適用されたためである。その他のフレームについては、人物用の補正が行われている。このように、連続画像であるのに色調が一定しないような補正はユーザを困惑させ望ましいものとはいえない。
【0026】
よって、次に説明する動画印刷処理で使用される画像補正では、各フレームについて同一の補正量を適用する。より詳しくいうと、この同一の補正量は、ある特定の種別(ここでは、人物)のフレームの補正量の平均である。つまり、ある特定の種別のフレームについての補正量の平均化を行い、平均化した補正量を印刷対象となる各フレームに適用する。このように一定の補正量を印刷を行う画像に適用することによって、連続画像について一定の色調を有するような補正が行われる。また、特定の種別のフレームについての補正量の平均化を行っていることから、特定の種別のフレームを他の種別のフレームよりも美しく補正するようにすることができる。
【0027】
<動画印刷処理の詳細について>
以下、複合機1における動画印刷処理の詳細について説明する。図5は、印刷動作時の各処理を説明するフローチャートである。図6は、第2画質調整処理を説明するフローチャートである。図7は、動画ファイルの選択時におけるユーザインタフェースの一例を説明する図である。なお、これらの処理は、コントローラ60によって行われる。具体的には、メモリ63に記憶されているコンピュータプログラムに基づいてCPU62が行う。従って、コンピュータプログラムは、各処理をCPU62に行わせるためのコードを有する。
【0028】
動画印刷処理において、コントローラ60は、まず印刷方法決定処理を行う(S1)。この印刷方法決定処理は、1フレーム印刷と複数フレーム印刷の何れの印刷方法で印刷するかを決定する処理である。この処理において、コントローラ60は、項目「1フレーム印刷」と項目「複数フレーム印刷」を含むメニュー画像を表示部42にて表示させ、入力部43(モード切替ボタン436、4方向ボタン431、OKボタン432等)からの信号を待つ。そして、コントローラ60は、入力部43からの信号に基づいてユーザによって指定された印刷方法を認識し、その印刷方法を示す情報をメモリ63へ記憶する。
【0029】
次に、コントローラ60は、動画ファイル選択処理を行う(S2)。この動画ファイル選択処理は、印刷対象となる動画ファイルをユーザに選択させるための処理である。この処理においてコントローラ60は、印刷対象となる動画ファイルを認識し、選択を促すためのメニュー画面を表示部42に表示させる。例えば、図7に示すように、各動画ファイルにおける1番目のフレームをサムネイル表示する。なお、図7では、2つの動画ファイルについて、1番目のフレームが表示された例を示している。その後、コントローラ60は、入力部43からの信号を待ち、入力部43からの信号に基づき、ユーザによって指定された動画ファイルを認識する。そして、認識した動画ファイルのファイル名や所在を示す情報(例えば、ドライブ名やフォルダ名を示すパス情報)をメモリ63へ記憶させる。
【0030】
次に、コントローラ60は、決定された印刷方法の判断を行う(S3)。この判断は、次に行われる処理を定めるために行われる。すなわち、決定された印刷方法が1フレーム印刷であった場合、コントローラ60は、次に行う処理をフレーム決定処理(S4)と定め、ステップS4へ移行する。また、決定された印刷方法が複数フレーム印刷であった場合、コントローラ60は、次に行う処理を開始終了フレーム決定処理(S7)と定め、ステップS7へ移行する。ここでは、まず、決定された印刷方法が1フレーム印刷である場合について説明する。
【0031】
フレーム決定処理(S4)は、1フレーム印刷において印刷対象となるフレーム(対象フレームともいう。)を決定する処理である。この処理において、コントローラ60は、動画ファイルを構成する複数のフレームの中から、印刷対象となる1つのフレームを決定する。このため、コントローラ60は、撮影開始からの経過時間、及び、この経過時間に対応するフレームを、表示部42に表示させ、入力部43からの入力を待つ。ユーザは、入力部43(例えば4方向ボタン431)を操作して経過時間を変化させる。そして、所望のフレームが表示されたならば、ユーザは、OKボタン432を操作する等によって印刷するフレームを決定する。この操作に伴い、コントローラ60は、対応するフレームを対象フレームに決定し、この対象フレームを示す情報をメモリ63に記憶する。
【0032】
次に、コントローラ60は、第1画質調整処理を行う(S5)。この第1画質調整処理は、対象フレームの画質を調整する処理である。すなわち、この処理において、コントローラ60は、対象フレームの種別を判定し、その種別に適した画像補正を行う。この複合機1において、対象フレームには被写体に基づいて3つの種類に分類される。具体的には、「人物」,「風景」,「標準」からなる3つの種類に分類される。対象フレームを「人物」と判定したとき、コントローラ60は、対象フレームにおける人の顔の部分が肌色の標準色となるように色合いを補正する。対象フレームが「風景」と判定された場合、コントローラ60は、対象フレームにおける緑色の部分、青色の部分、及び、赤色の部分について、彩度を上げるように補正する。対象フレームが「標準」と判定された場合、コントローラ60は、対象フレームにおける明度を上げ、かつ、各色の彩度を上げる補正をする。
【0033】
次に、コントローラ60は、第1印刷処理を行う(S6)。この第1印刷処理は、対象フレームが1つの場合における印刷処理である。例えば、画像補正後の対象フレームを所定サイズの用紙Sへ印刷する処理が行われる。このとき、コントローラ60は、印刷機構20を制御して対象フレームの画像を用紙Sへ印刷させる。
【0034】
次に、S3で決定された印刷方法が複数フレーム印刷の場合について説明する。この場合、コントローラ60は、ステップS7において開始終了フレーム決定処理を行う。図8は、開始終了フレーム決定処理におけるユーザインタフェースの一例を説明するための図である。図9は、開始フレームの決定時におけるユーザインタフェースの一例を説明するための図である。図10は、終了フレームの決定時におけるユーザインタフェースの一例を説明する図である。この開始終了フレーム決定処理は、印刷対象となる動画ファイルについて、印刷対象となる最初の対象フレーム(以下、開始フレームともいう。)と、最後の対象フレーム(以下、終了フレームともいう。)とを指定する処理である。
【0035】
まず、コントローラ60は、選択用画像を表示部42に表示させる。ここでの選択用画像は、フレーム用の表示領域421と、カーソル用の表示領域422と、操作内容説明用の表示領域423とを有している。フレーム用の表示領域421は、任意のフレームについて画像を表示するものである。この複合機1において、フレーム用の表示領域421には、まず動画ファイルにおける1番目のフレームが表示される。そして、4方向ボタン431における左側部分又は右側部分が操作されると、表示対象となるフレームが変化する。例えば、右側部分が押されると、表示されているフレームよりも後側のフレームが表示され、左側部分が押されると、表示されているフレームよりも前側のフレームが表示される。
【0036】
カーソル用の表示領域422は、左右方向に移動可能なカーソルCSを表示する。このカーソルCSは、表示されているフレームの動画ファイルにおける経過時間を示す。例えば、図8の例では、動画ファイルにおける先頭フレームが表示されている。このため、カーソルCSは、カーソル用の表示領域422における左端に表示されている。そして、図9の例では、全体の4割程度の時間が経過した状態のフレームが表示されている。このため、カーソルCSも、表示領域における左端から右側へ向けて、表示範囲の4割程度移動している。同様に、図10の例では、全体の6割程度の時間が経過した状態のフレームが表示されている。このため、カーソルCSも、表示領域における左端から右側へ向けて、表示範囲の6割程度移動している。
【0037】
好みのフレームが表示されている状態でユーザがOKボタン432を押すと、その時点でのフレームが開始フレームに定められる。また、開始フレームが定められた後に、この開始フレームよりも後側の好みのフレームが表示されている状態でユーザがOKボタン432を押すと、その時点でのフレームが終了フレームに定められる。例えば、図9に示す状態でユーザがOKボタン432を押し、その後、図10に示す状態でユーザがOKボタン432を押すと、開始フレームとして、ゴルフでアドレスをしている人物のフレームが定められ、終了フレームとして、ショット後の人物のフレームが定められる。つまり、開始フレームは最初の対象フレームであり、終了フレームは最後の対象フレームとなる。
【0038】
次に、コントローラ60は、中間フレーム決定処理を行う(S8)。図11は、対象フレームを説明するための図である。中間フレームは、開始フレームと終了フレームの間に定められるフレームであって、印刷対象となるフレームである。従って、中間フレームは、中間の対象フレームということもできる。
【0039】
中間フレーム決定処理において、コントローラ60は、開始フレームと終了フレームとの間に、互いに前後する対象フレーム同士の時間間隔を揃えて複数の中間フレームを決定する。この複合機1では、複数フレーム印刷が選択された場合に、12個の対象フレームが1枚の用紙Sに印刷される。このため、図11に符号FR1で示すフレームが開始フレームとして決定され、符号FR12で示すフレームが終了フレームとして決定された場合には、符号FR2から符号FR11で示す各フレームが中間フレームとして決定される。図11の例において、中間フレームFR2〜FR11は、互いに前後する他の対象フレームとの時間間隔が揃うように定められる。この例において各中間フレームFR2〜FR11は、他の対象フレームとの間に2つのフレームを挟んでいる。言い換えれば、各対象フレームFR1〜FR12は、2つのフレーム毎に定められている。なお、間に挟むフレームの数に関し、図示の都合で2つとしたが、実際の数はこの数に限られない。すなわち、間に挟むフレームの数は、開始フレームから終了フレームまでの時間間隔、対象フレームの数、撮影時におけるフレームレート等の要因によって定められる。
【0040】
中間フレームが決定されたならば、第2画質調整処理が行われる(S9)。この第2画質調整処理は、複数の対象フレームについて画質を調整する処理である。なお、この第2画質調整処理については後で詳しく説明する。
【0041】
第2画質調整処理を行ったならば、コントローラ60は、第2印刷処理を行う(S10)。この第2印刷処理は複数の対象フレームに対する印刷処理であり、画像印刷部として機能する印刷機構20を制御することで、画像補正後の複数の対象フレーム(開始フレーム,中間フレーム,終了フレーム)を1枚の用紙Sへ印刷させる。
【0042】
図12は、第2印刷処理における表示部42の表示画面の一例である。この第2印刷処理では、図12に示すように、まず、複数の対象フレームが表示部42に表示される。なお、図12における上段左端に表示されている対象フレームが開始フレーム(1番目の対象フレームFR1)であり、下段右端に表示されている対象フレームが終了フレーム(12番目の対象フレームFR12)である。また、他の対象フレームFR2〜FR11は中間フレームである。そして、各対象フレームFR1〜FR12は、上段左端から下段右端に向かって時系列で表示されている。すなわち、表示されている12個の対象フレームのうち、上段に配置されている4つの対象フレームは、1番目の対象フレームFR1から4番目の対象フレームFR4である。そして、撮影された時刻が早い程、左側に表示されている。同様に、中段に配置されている4つの対象フレームは5番目の対象フレームFR5から8番目の対象フレームFR8であり、下段に配置されている4つの対象フレームは9番目の対象フレームFR9から12番目の対象フレームFR12である。
【0043】
そして、ユーザがOKボタン432、及び、スタートボタン438を順に押すことで、用紙Sへの印刷が開始される。すなわち、コントローラ60は、画像補正が行われた複数の対象フレームFR1〜FR12を1枚の用紙Sに印刷させる。ここで、図13は、印刷画像の一例を示す図である。図13に示すように、用紙Sの幅方向(キャリッジ移動方向に対応する。)に3つ、用紙Sの長さ方向(搬送方向に対応する。)に4つのフレームが配置され、合計で12個のフレームが1枚の用紙Sに印刷される。
【0044】
===第2画質調整処理について===
図6を参照しつつ、第2画像調整処理について説明する。まず、第2画質調整処理の概略について説明する。第2画質調整処理において、コントローラ60は、各対象フレームについての補正量を求める。この補正量は、対象フレームがどの種別に属するかによって個別に求められる。次に、コントローラ60は、この複数の種別のうち人物の顔が写っている種別(「人物」)の対象フレームの補正量の平均を求める。そして、この平均化した補正量を、複数の対象フレームについて適用して、画像補正を行う。
【0045】
後述する通り、フレーム中の被写体が人物であるか否かは、人物の顔と認識できる部分がフレーム内にあるか否かによって行われる。人物の顔の肌の色合いは繊細であって補正の影響を敏感に受けやすい。よって、他の種別のフレームの補正量の影響を受けないようにするために、「人物」と認識されたフレームの補正量だけの平均を求め、これを全てのフレームに適用するのである。
【0046】
第2画質調整処理の各ステップについて説明を行う。最初に、コントローラ60は、サンプリング処理を行う(S11)。このサンプリング処理は、各対象フレームについて、輝度や色合い等に関する情報を取得する処理である。この処理において、コントローラ60は、輝度値、R(レッド)画素の数や座標、G(グリーン)画素の数や座標、B(ブルー)画素の数や座標、及び、エッジの量等の情報を取得する。そして、取得した情報を統計値情報としてメモリ63に記憶する。
【0047】
統計値情報を記憶させると、コントローラ60は、シーン判定処理を行う(S12)。シーン判定処理は、各対象フレームのシーンを判定する処理である。シーンの種類には「人物」、「風景」、「標準」の3つが用意されている。そして、コントローラ60は、各対象フレームが「人物」、「風景」、「標準」のどの種別に分類されるかを判定する。このとき、コントローラ60は、メモリ63に記憶された統計値情報を読み出し、その対象フレームが「人物」に分類できるか否かを判定する。この判定は、顔の部分があるか否かによって行われる。
【0048】
この判定について概略を説明すると次の通りである。まず、コントローラ60は、その対象フレームについて肌色の部分があるか否かについて判定する。肌色の部分があった場合、コントローラ60は、その肌色の部分の中に両目及び口に対応する部分があるかを判定する。そして、両目及び口に対応する部分があった場合、肌色と認識できる部分を顔と認識する。さらに、顔の部分における面積が対象フレームにおける面積の0.5%以上あれば、その対象フレームの種類を「人物」と判定する。
【0049】
「人物」とは判定されなかった場合、コントローラ60は、その対象フレームが「風景」に分類できるかを判定する。この判定は、例えば、ヒストグラムを用いて行われる。このとき、コントローラ60は、輝度値、R画素数、G画素数、B画素数、エッジの量等の各項目について度数を求め、ヒストグラムを得る。そして、得られたヒストグラムの形状から対象フレームの種類を判定する。例えば、風景に多く出現する、緑、青、赤、の比率が高ければ、風景を示すヒストグラムとのマッチングが高くなる。よって、このときコントローラ60は、その対象フレームを「風景」と判定する。
【0050】
さらに、コントローラ60は、「人物」「風景」のいずれにも判定されなかった対象フレームを「標準」と判定する。そして、この判定結果を、各対象フレームの番号に関連づけてシーン情報としてメモリ63に記憶する。
【0051】
次に、コントローラ60は、補正量算出処理(S13)を行う。複合機1で用いられる補正項目としては、例えば、「明るさ」、「コントラスト」、「彩度」、「カラーバランス」、「シャープネス」がある。尚、補正項目は一例であり、他の項目も定められている。ここで、対象フレームが「人物」と判定された場合には、その対象フレームにおける人の顔の部分が、肌色の標準色となるように補正量が算出される。対象フレームが「風景」と判定された場合、その代表フレームにおける緑色の部分、青色の部分、及び、赤色の部分について、彩度を上げるように補正量が算出される。対象フレームが「標準」と判定された場合、その対象フレームが多少明るくなり、かつ、各色の彩度が多少高くなるように補正量が算出される。そして、コントローラ60は、算出した補正量を各対象フレームの番号に関連づけてメモリ63に記憶する。
【0052】
次に、コントローラ60は、すべての対象フレームについて、上述の一連の処理(S11〜S13)を行ったか否かについて判定する(S14)。そして、S11〜S13の処理を行っていない対象フレームが残っている場合には、S11に戻り、未処理の対象フレームについて上述の一連の処理(S11〜S13)を行う。一方、全ての対象フレームについて、S11〜S13の処理を行った場合には、補正量の平均化処理を行う。
【0053】
補正量の平均化処理は、人物の対象フレームが1枚でもあったか否かによって異なった処理となる。よって、コントローラ60は、「人物」の対象フレームが1枚でもあったか否かについて判定する(S15)。そして、「人物の対象フレームが1枚でもあったときには、「人物」の対象フレームの補正量の平均を求め、これを共通補正量とする(S16)。一方、「人物」の対象フレームが1枚もなかった場合には、全ての対象フレームの補正量の平均を求め、これを共通補正量とする(S17)。
【0054】
次に、コントローラ60は、補正処理を行う(S18)。補正処理において、コントローラ60は、S16又はS17で求めた共通補正量を各対象フレームに適用し画像補正を行う。
【0055】
次に、コントローラ60は、すべての対象フレームについて、共通補正量を適用した画像補正を行ったか否かについて判定する(S19)。そして、まだ、共通補正量を適用した画像補正を行っていない対象フレームが残っている場合には、S18に戻り、未処理の対象フレームについて共通補正量を適用した画像補正を行う。一方、全ての対象フレームについて、画像補正を行った場合には、第2画質調整処理を終了する。
このようにして、全ての対象フレーム(FR1〜FR12)について共通の補正量を適用して画像補正が行われる。
【0056】
第2画質調整処理が終了すると、コントローラ60は、第2印刷処理(図5、S10)を行う。これにより、例えば図13に示す画像が用紙Sに印刷される。このとき、複合機1では、共通の補正量を全ての対象フレームに適用して画像補正を行っているので、各画像の色調が揃い、印刷の品質を高めることができる。
【0057】
また、対象フレームの中に「人物」のフレームがあった場合には、これら「人物」の対象フレームの補正量の平均を共通補正量としている。よって、「人物」のフレームに適した補正を行いつつ、各画像の色調を揃えた補正を行うことができる。
【0058】
ここでは、S15及びS16において、「人物」の対象フレームの補正量の平均を共通補正量としたが、「風景」又は「標準」の対象フレームの補正量の平均を共通補正量としてもよい。この場合には、「風景」又は「標準」のフレームに適した補正を行いつつ、各画像の色調を揃えた補正を行うことができる。
【0059】
また、ある特定の種別以外のフレームについての補正量の平均を求め、これを共通補正量とすることもできる。たとえば、「夜景」の種別のフレームを判別できるようにしたときにおいて、この「夜景」以外の全てのフレームの補正量の平均を求め、これを共通補正量とすることもできる。ここで「夜景」のフレームを除外しているのは、「夜景」は全体的に暗いフレームとなるため、これを明るくしようとする補正がなされるためである。そして、この明るくしようとする補正量が大きくなりがちであり、この補正量が共通補正量に与える寄与度が大きくなって不具合を生じる場合があるからである。
【0060】
「夜景」以外の対象フレームの補正量の平均を共通補正量とするときには、例えば、S12のシーン判定処理において「夜景」を判別する処理を導入し、S15において「夜景」以外のフレームがあるか否かを判定する。そして、「夜景」以外のフレームがあった場合には、S16において「夜景」以外のフレームの補正量の平均を求め、これを共通補正量とする。
【0061】
===第2実施形態===
第2実施形態では、複数の対象フレームのうち最も数の多い種別のフレームの補正量を平均化して共通補正量(便宜上、第2共通補正量とする)とする。そして、この第2共通補正量を、各対象フレームに適用することによって画像補正を行う。
【0062】
具体的には、図6のS15の処理が次に説明するS15’に置き換えられ、S16の処理が次に説明するS16’の処理に置き換えられ、S17の処理は削除される。まず、S15’の処理について説明する。S15’において、コントローラ60は、複数の対象フレームのなかで「人物」「風景」「標準」のそれぞれのフレームの数をカウントする。そして、最も数の多い種別を特定する。ここでは、例えば、「風景」の種別の対象フレームの数が最も多かったとする。
【0063】
次に、S16’において、コントローラ60’は、最も数の多い種別の対象フレームの補正量を平均化して共通補正量を求める。S15’において、最も数の多い種別の対象フレームは「風景」の対象フレームであった。よって、ここでは、「風景」の対象フレームの補正量の平均化を行い、これを共通補正量(第2共通補正量)とする。
【0064】
このようにすることによって、最も数の多い種別の対象フレームについてより美しく補正するようにしつつ、各対象フレームについて色調が一定になるような画像補正を行うことができる。
【0065】
尚、S15において、最も多い種別の対象フレームの数が種別間で同数になった場合(例えば、「人物」と「風景」の対象フレームの数がそれぞれ6枚ずつであった場合など)には、「人物」の対象フレームの補正量を平均化するなどして、「人物」に適した補正を優先的に行うようにしてもよい。このように同数であった場合の処理は、任意に決めることができる。
【0066】
===第3実施形態===
第3実施形態では、「人物」の対象フレームのうち、人物の顔が対象フレームに占める割合が大きいほど大きな重み付けを行う。そして、重み付けした後の「人物」の対象フレームの補正量を平均化して共通補正量(便宜上、第3共通補正量とする)を求める。そして、この第3共通補正量を各対象フレームに適用することによって画像補正を行う。
【0067】
具体的には、第3実施形態において、図6のS16の平均化処理が次に説明する処理(S16’’)に置き換えられる。S16’’において、コントローラ60は、「人物」の種別の各対象フレームについて人物の顔の面積を求める。そして、より人物の面積の大きい対象フレームの補正量に対して、他の「人物」の対象フレームよりも大きい重み付けを行って共通補正量を求める。
【0068】
人物の顔の面積の求め方は、まず、前述のシーン判定処理と同様の方法によって顔の部分を認識する。そして、両目間の幅に両目を結ぶ直線から口までの高さを乗ずることによって顔の一部の面積を特定する。一般にこの顔の一部の面積を所定倍(ここでは2倍とする)するとフレームにおける顔の面積となる。よって、前述の顔の一部の面積を2倍して顔の面積を求める。
【0069】
それぞれの「人物」の対象フレームにおける顔の面積が求まると、コントローラ60は、顔の面積の占める割合が大きい対象フレームの補正量ほど大きな重み付けを行う。そして、重み付け後の「人物」の対象フレームの補正量の平均を第3共通補正量とする。例えば、8番目の対象フレームFR8から12番目の対象フレームFR12までが「人物」の対象フレームとされ、8番目の対象フレームFR8から12番目の対象フレームFR12にかけて、徐々に人物の顔のフレームに占める割合が大きくなっていったとする。そうすると、第3共通補正量Caveを求める式は次のようになる。
Cave=a8・C8+a9・C9+a10・C10+a11・C11+a12・C12 (式1)
但し、a8<a9<a10<a11<a12 かつ a8+a9+a10+a11+a12=1
【0070】
このようにすることによって、人物の顔が占める割合が大きい対象フレームの補正量の寄与度が高い第3共通補正量を求めることができる。そして、この第3共通補正量を複数の対象フレームに適用することによって、「人物」の顔の占める割合が大きい対象フレームをより美しく補正するようにしつつ、各対象フレームについて色調が一定になるような画像補正を行うことができる。
【0071】
===第4実施形態===
第4実施形態では、「人物」の対象フレームのうち、中央寄りの対象フレームの補正量に重み付けを行う。そして、重み付けした後の「人物」の対象フレームの補正量を平均化することで共通補正量(便宜上、第4共通補正量とする)を求める。そして、この第4共通補正量を各対象フレームに適用することによって画像補正を行う。
【0072】
このように、より中央の「人物」の対象フレームの補正量に重み付けを行うのは、一般的にユーザは、中央の対象フレームを最も重要視するだとうと思われるからである。
【0073】
具体的には、図6のS16の補正量の平均化処理が次に説明する処理(S16’’’)に置き換えられる。S16’’’において、コントローラ60は、「人物」の対象フレームのうち、より中央寄りの対象フレームを特定する。例えば、「人物」の対象フレームとして、3番目の対象フレームFR3、6番目の対象フレームFR6、12番目の対象フレームFR12が「人物」の対象フレームであるとされたとき、最も中央寄りの対象フレームは6番目の対象フレームFR6である。よって、コントローラ60は、最も中央寄りの対象フレームが6番目の対象フレームFR6であると特定する。
【0074】
次に、コントローラ60は、中央寄りの対象フレーム(6番目の対象フレームFR6)の補正量に重み付けをした第4共通補正量を求める。第4共通補正量Caveを求める式は、n番目の補正量をCnとし、n番目の補正量に乗ずる係数をanとすると、次のようになる。
Cave=a3・C3+a6・C6+a12・C12 (式2)
但し、a6>a3,a12 かつ a3+a6+a12=1
【0075】
このようにすることで、「人物」の対象フレームのうち中央寄りの対象フレームの補正量の寄与度を高めることができる。そして、各対象フレームにこの共通補正量を提供することによって、「人物」の対象フレームのうち中央寄りの対象フレームをより美しく補正するようにしつつ、各対象フレームについて色調が一定になるような画像補正を行うことができる。
【0076】
尚、ここでは「人物」の対象フレームの補正量の平均を共通補正量として求める際に中央寄りの対象フレームの補正量を重み付けすることとした。しかしながら、「風景」や「標準」の対象フレームの補正量の平均を共通補正量として求める場合にも、中央寄りの対象フレームの補正量を重み付けするようにできることはいうまでもない。
【0077】
また、第2実施形態と組み合わせて、最も数の多い種別の対象フレームの補正量の平均を共通補正量として求める場合にも、中央寄りの対象フレームの補正量を重み付けするようにできることもいうまでもない。
【0078】
===第5実施形態===
第5実施形態では、「人物」の対象フレームのうち、ピントが合っていない(ピンぼけ)対象フレームの補正量に対してピントの合っている対象フレームよりも小さな重み付けを行い、重み付けした後の補正量をその対象フレームの補正量とする。そして、「人物」の対象フレームの補正量を平均化して共通補正量(便宜上、第5共通補正量とする)を求める。そして、この第5共通補正量を各対象フレームに適用することによって画像補正を行う。
【0079】
このようにするのは、よりピントの合っている「人物」の対象フレームの補正を美しく印刷されることの方が望まれると考えられるためである。そのために、「人物」の対象フレームのうち、ピントの合っていない対象フレームの補正量についてピントの合っている対象フレームの補正量よりも小さな重み付けを行い、共通補正量に対する寄与度を下げているのである。
【0080】
具体的には、第5実施形態において、図6のS16の平均化処理が、次に説明する処理(S16’’’’)に置き換えられる。S16’’’’において、コントローラ60は、「人物」の種類の各対象フレームについてピントの合っている度合いを求める。そして、ピントがより合っている「人物」の対象フレームの補正量に対して、他の「人物」の対象フレームよりも大きい重み付けを行って共通補正量を求める。
【0081】
ピントの合っている度合いは、例えば次のようにして求める。ピントが合っている度合いを求める方法として、個々では、エッジ検出処理が用いられる。このエッジ検出処理においてコントローラ60は、「人物」の対象フレームの各画素について濃度の空間的変化(勾配)を求める。一般的に、ピントが合うほど濃度変化が急峻である画素数が増加するからである。また、濃度変化が急峻であるか否かは画素間の勾配が所定値よりも大きいか否かによって判定することができる。よって、コントローラ60は、所定値よりも大きい勾配を有する画素の数をカウントし、このカウント値が大きい対象フレームほどピントの合っている度合いが高い対象フレームであるとする。
【0082】
ところで、撮影された被写体の異なるフレーム同士では、これら被写体を構成するエッジの量も異なったものとなる。このようにエッジの量が異なっているフレーム同士では、勾配が大きいとされる画素数も初めから異なったものとなる。よって、被写体の異なるフレーム同士の比較において、所定値よりも大きな勾配を有する画素数が多いフレームほどピントが合っているフレームということはいえない。一方、第5実施形態では、対象フレームFR1〜FR12は同様の被写体を有するフレームであると考えられるから、そのうちの「人物」の対象フレームも同様の被写体を有するフレームであると考えられる。これは、対象フレームが動画ファイルから取り出されたものであり、連続的なフレームであると推測されるからである。よって、本実施形態では、所定値よりも大きい勾配を有する画素数のカウント値を単純にフレーム間で比較することによって、ピントが合っている度合いの比較をすることができるのである。
【0083】
「人物」の種類の各対象フレームについてのピントが合っている度合いを求めると、コントローラは、「人物」の対象フレームの補正量の平均を求め、これを第5共通補正量とする。ここでは、「人物」の種類の対象フレームを3番目の対象フレームFR3、6番目の対象フレームFR6、12番目の対象フレームFR12とし、最初の対象フレームほどピントが合っていたとすると、第5共通補正量Caveを求める式は次のようになる。
Cave=a3・C3+a6・C6+a12・C12 (式3)
但し、a6>a3>a12 かつ a3+a6+a12=1
【0084】
このようにすることによって、「人物」の種類の対象フレームのうち、ピントの合っている度合いが高い対象フレームの補正量の寄与度が高い第5共通補正量を求めることができる。そして、この第5共通補正量を複数の対象フレームに適用することによって、「人物」の対象フレームのうちピントの合っている対象フレームをより美しく補正するようにしつつ、各対象フレームについて色調が一定になるような画像補正を行うことができる。
【0085】
尚、ここでは「人物」の対象フレームの補正量の平均を共通補正量として求める際にピントが合っている対象フレームの補正量を重み付けすることとした。しかしながら、「風景」や「標準」の対象フレームの補正量の平均を共通補正量として求める場合にも、ピントが合っている対象フレームの補正量を重み付けするようにできることはいうまでもない。
【0086】
また、第2実施形態と組み合わせて、最も数の多い種別の対象フレームの補正量の平均を共通補正量として求める場合にも、ピントが合っている対象フレームの補正量を重み付けするようにできることもいうまでもない。
【0087】
===その他の実施の形態===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0088】
<画像補正装置について>
前述した各実施形態では、複合機1を画像補正装置として用いた構成が記載されている。しかし、画像補正装置は、複合機1に限定されるものではない。例えば、専ら印刷を行うプリンタを画像補正装置として用いてもよい。この場合、プリンタに、画像補正用のプログラムを実行させることで、画像補正装置として用いる。また、画像補正用のプログラムを実行するコンピュータによって画像補正装置を構成してもよい。さらに、デジタルカメラやデジタルビデオを画像補正装置として用いてもよい。
また前述した画像補正装置は、コンピュータ上での画像補正においても使用できることはいうまでもない。
【0089】
<印刷の態様について>
前述した各実施形態では、複数の対象フレームを同じ用紙Sに印刷する態様について説明したが、印刷の態様はこれに限定されない。例えば、複数の対象フレームを別の用紙Sに印刷する態様であってもよい。
【0090】
<対象フレームの種類について>
前述した各実施形態では、対象フレームの種類として「人物」,「風景」,「標準」の3つを例に挙げて説明した。対象フレームの種類はこれらに限定されるものではなく、他の種類であってもよい。
【0091】
<メモリカードMCについて>
前述した各実施形態では、カードスロット50にメモリカードMCを装着する構成であったが、この構成に限定されない。例えば、デジタルカメラと複合機1とをケーブルを介して接続し、デジタルカメラに装着されたメモリカードMCへ、ケーブルを通じてアクセスするようにしてもよい。
【0092】
===まとめ===
(1)前述の実施形態における画像補正装置では、動画ファイルから補正対象となる複数の対象フレームFR1〜FR12を決定するステップと、各対象フレームの種別(「人物」「風景」「標準」)を判別するステップと、を含む。そして、種別が判別された対象フレームのうちのある種別(例えば「人物」)の対象フレームに基づいて複数の対象フレームの補正に共通に使用される共通補正量を求めるステップと、この共通補正量に基づいて、複数の対象フレームのそれぞれについて画像補正を行うステップと、を含む。
【0093】
このように共通の補正量を全ての対象フレームについて適用するので、各対象フレームについて色調が一定になるような画像補正が行われ、画像補正の適正化を図ることができる。また、特定の種別の対象フレームの補正量に基づいて共通補正量を求めることとしているので、特定の種別の対象フレームの補正に適した共通補正量を求めることができる。
【0094】
(2)また、第2実施形態において、共通補正量を求めるステップ(S11〜S16)は、ある種別の対象フレームとして複数の対象フレームのうち数が多い種別の対象フレームを求め、ある種別の対象フレームに基づいて複数の対象フレームの補正に共通に使用される共通補正量を求めるステップを含む。
このようにすることによって、最も数の多い種別の対象フレームについてより美しく補正をするようにしつつ、各対象フレームについて色調が一定になるような画像補正を行うことができる。
【0095】
(3)また、共通補正量を求めるステップは、共通補正量としてある種別の対象フレームの補正量の平均を求めるステップ(S16)を含む。
このようにすることによって、ある種別の対象フレームが複数あった場合にもこれらの補正量の平均をもって共通補正量とすることができる。
【0096】
(4)また、第3実施形態において、共通補正量を求めるステップは、ある種別の対象フレームを人物の顔が写っている種別の対象フレームとしたとき、人物の顔が対象フレームに占める割合に応じてある種別の対象フレームの補正量について重み付けし、共通補正量としてある種別の対象フレームの補正量の平均を求めるステップを含む。
このようにすることによって、対象フレーム中の人物の顔が占める割合が大きい対象フレームの補正量の寄与度が高い共通補正量を求めることができる。
【0097】
(5)また、第4実施形態において、共通補正量を求めるステップは、ある種別の対象フレームのうちの中央寄りのある種別の対象フレームの補正量について重み付けし、共通補正量としてある種別の対象フレームの補正量の平均を求めるステップを含む。
このようにすることによって、最も重要視するであろうと思われる中央よりの対象フレームをより美しく補正できるような共通補正量を求めることができる。
【0098】
(6)また、第5実施形態において、共通補正量を求めるステップは、ある種別の対象フレームのピントの合っている度合いに基づいて、このある種別の対象フレームの補正量について重み付けし、共通補正量としてある種別の対象フレームの補正量の平均を求めるステップを含む。
このようにすることによって、ある種別の対象フレームのうち、ピントが合っている度合いが高い対象フレームの補正量の寄与度が高い共通補正量を求めることができる。
【0099】
(7)また、複数の対象フレームを決定するステップは、動画ファイルから最初の対象フレームと最後の対象フレームとを決定し、最初の対象フレームと最後の対象フレームとの間に、互いに前後する対象フレーム同士の時間間隔を揃えて中間の対象フレームを決定するステップを含む。
このようにすることによって、最初の対象フレームと最後の対象フレームを決定することにより、中間の対象フレームを容易に決定することができる。
【0100】
(8)また、前述の画像補正方法によれば、記述のほぼ全ての効果を奏するため、本発明の目的が最も有効に達成される。
【0101】
(9)また、動画ファイルから補正対象となる複数の対象フレームを決定するフレーム決定部と、各対象フレームの種別を判別する判別部と、種別が判別された対象フレームのうちのある種別の対象フレームに基づいて前記複数の対象フレームの補正に共通に使用される共通補正量を求める補正量決定部と、前記共通補正量に基づいて、前記複数の対象フレームのそれぞれについて画像補正を行う画像補正部と、を含む画像補正装置があることはいうまでもない。このとき、フレーム決定部、判別部、補正量決定部、及び画像補正部の動作は、前述のコントローラ60が担う。
【0102】
(10)また、上述の画像補正装置に、画像補正が行われた複数の対象フレームを印刷する印刷部を加えた印刷装置があることはいうまでもない。
【0103】
(11)また、前述の画像補正方法をコンピュータに実行させるプログラムがあることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】図1Aは、複合機1の外観を説明するための斜視図であり、図1Bは、操作パネル40を説明するための図である。
【図2】複合機1の構成を説明するブロック図である。
【図3】印刷機構20を説明するための図である。
【図4】各フレームについて個別の補正量を適用したときの印刷画像の参考例を示す図である。
【図5】印刷動作時の各処理を説明するフローチャートである。
【図6】第2画質調整処理を説明するフローチャートである。
【図7】動画ファイルの選択時におけるユーザインタフェースの一例を説明する図である。
【図8】開始終了フレーム決定時におけるユーザインタフェースの一例を説明する図である。
【図9】開始フレームの決定時におけるユーザインタフェースの一例を説明するための図である。
【図10】終了フレームの決定時におけるユーザインタフェースの一例を説明する図である。
【図11】対象フレームを説明するための図である。
【図12】第2印刷処理における表示部42の表示画面の一例である。
【図13】印刷画像の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0105】
1 複合機,
11 原稿台,20 印刷機構,22 キャリッジ移動機構,223 ガイド軸,
30 駆動信号生成部,40 操作パネル,41 電源ボタン,
42 表示部,421 フレーム用の表示領域,
422 カーソル用の表示領域,423 操作内容説明用の表示領域,
43 入力部,431 4方向ボタン,432 OKボタン,
433 印刷設定ボタン,434 戻るボタン,435 表示切替ボタン,
436 モード切替ボタン,437 印刷枚数増減ボタン,
438 スタートボタン,439 ストップボタン,
50 カードスロット,
60 コントローラ,61 インタフェース部,62 CPU,
63 メモリ,64 制御ユニット,
S 用紙,CR キャリッジ,IC インクカートリッジ,
HU ヘッドユニット,MC メモリカード,CS カーソル,
FR1〜FR12 対象フレーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画ファイルから補正対象となる複数の対象フレームを決定するステップと、
各対象フレームの種別を判別するステップと、
種別が判別された対象フレームのうちのある種別の対象フレームに基づいて前記複数の対象フレームの補正に共通に使用される共通補正量を求めるステップと、
前記共通補正量に基づいて、前記複数の対象フレームのそれぞれについて画像補正を行うステップと、
を含む画像補正方法。
【請求項2】
前記共通補正量を求めるステップは、前記ある種別の対象フレームとして前記複数の対象フレームのうち数が多い種別の対象フレームを求め、前記ある種別の対象フレームに基づいて前記複数の対象フレームの補正に共通に使用される共通補正量を求めるステップを含む、請求項1に記載の画像補正方法。
【請求項3】
前記共通補正量を求めるステップは、前記共通補正量として前記ある種別の対象フレームの補正量の平均を求めるステップを含む、請求項1に記載の画像補正方法。
【請求項4】
前記共通補正量を求めるステップは、前記ある種別の対象フレームを人物の顔が写っている種別の対象フレームとしたとき、人物の顔が対象フレームに占める割合に応じて前記ある種別の対象フレームの補正量について重み付けし、前記共通補正量として前記ある種別の対象フレームの補正量の平均を求めるステップを含む、請求項3に記載の画像補正方法。
【請求項5】
前記共通補正量を求めるステップは、前記ある種別の対象フレームのうちの中央寄りのある種別の対象フレームの補正量について重み付けし、前記共通補正量として前記ある種別の対象フレームの補正量の平均を求めるステップを含む、請求項3に記載の画像補正方法。
【請求項6】
前記共通補正量を求めるステップは、前記ある種別の対象フレームのピントの合っている度合いに基づいて該ある種別の対象フレームの補正量について重み付けし、前記共通補正量として前記ある種別の対象フレームの補正量の平均を求めるステップを含む、請求項3に記載の画像補正方法。
【請求項7】
前記複数の対象フレームを決定するステップは、前記動画ファイルから最初の対象フレームと最後の対象フレームとを決定し、前記最初の対象フレームと前記最後の対象フレームとの間に、互いに前後する対象フレーム同士の時間間隔を揃えて中間の対象フレームを決定するステップを含む、請求項1〜6のいずれかに記載の画像補正方法。
【請求項8】
動画ファイルから補正対象となる複数の対象フレームを決定するステップと、
各対象フレームの種別を判別するステップと、
種別が判別された対象フレームのうちのある種別の対象フレームに基づいて前記複数の対象フレームの補正に共通に使用される共通補正量を求めるステップと、
前記共通補正量に基づいて、前記複数の対象フレームのそれぞれについて画像補正を行うステップと、を含み、
前記共通補正量を求めるステップは、前記ある種別の対象フレームを人物の顔が写っている種別の対象フレームとしたとき、人物の顔が対象フレームに占める割合に応じて前記ある種別の対象フレームの補正量について重み付けし、前記共通補正量として前記ある種別の対象フレームの補正量の平均を求めるステップを含み、
前記複数の対象フレームを決定するステップは、前記動画ファイルから最初の対象フレームと最後の対象フレームとを決定し、前記最初の対象フレームと前記最後の対象フレームとの間に、互いに前後する対象フレーム同士の時間間隔を揃えて中間の対象フレームを決定するステップを含む、画像補正方法。
【請求項9】
動画ファイルから補正対象となる複数の対象フレームを決定するフレーム決定部と、
各対象フレームの種別を判別する判別部と、
種別が判別された対象フレームのうちのある種別の対象フレームに基づいて前記複数の対象フレームの補正に共通に使用される共通補正量を求める補正量決定部と、
前記共通補正量に基づいて、前記複数の対象フレームのそれぞれについて画像補正を行う画像補正部と、
を含む画像補正装置。
【請求項10】
動画ファイルから補正対象となる複数の対象フレームを決定するフレーム決定部と、
各対象フレームの種別を判別する判別部と、
種別が判別された対象フレームのうちのある種別の対象フレームに基づいて前記複数の対象フレームの補正に共通に使用される共通補正量を求める補正量決定部と、
前記共通補正量に基づいて、前記複数の対象フレームのそれぞれについて画像補正を行う画像補正部と、
前記画像補正が行われた複数の対象フレームを印刷する印刷部と、
を備える印刷装置。
【請求項11】
画像補正装置を動作させるためのプログラムであって、
動画ファイルから補正対象となる複数の対象フレームを決定するステップと、
各対象フレームの種別を判別するステップと、
種別が判別された対象フレームのうちのある種別の対象フレームに基づいて前記複数の対象フレームの補正に共通に使用される共通補正量を求めるステップと、
前記共通補正量に基づいて、前記複数の対象フレームのそれぞれについて画像補正を行うステップと、
を前記画像補正装置に行わせるプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−5239(P2008−5239A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−172923(P2006−172923)
【出願日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】