説明

画像評価装置

【課題】ユーザが、被撮影者が良い表情である撮影画像を手軽にプリントして楽しむことができるようにする。
【解決手段】本発明に係るデジタルカメラ1によれば、CPU11aは、撮影された動画の各コマ画像の被撮影者の顔画像を抽出して、各顔画像毎に笑顔評価、端正評価を行い、各コマ画像について、その画像中の各被撮影者の総合笑顔評価値及び総合端正評価値を算出する。また、CPU11aは、コマ画像のうちの一つを解析し、撮影した画像の場面を判断し、当該撮影がカジュアルな場面の撮影であると判断すると、優先評価値を笑顔評価値として設定し、フォーマルな場面の撮影であると判断すると、優先評価値を端正評価値として設定し、優先評価値の高い順に各コマ画像に順位を設定する。そして、順位に基づいて各コマ画像をモニタ23に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影画像の評価を行う画像評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被撮影者の満足のいく写真を得るには、複数回撮影を行い、その中で最適と思われる写真を選択していた。しかしながら、集合写真においては、被撮影者のうち数人が満足する写真を選択することは可能であっても、被撮影者全員が満足する写真を選択するのは困難であった。
【0003】
上述した問題を解決するものとして、特開2001−45355号公報においては、集合写真を連写撮影してタッチパネルに表示し、各被撮影者がタッチパネル上で撮影した画像を切り替えて好みの画像を選択、決定し、自分が写っている部分を指で触れると、指で触れた所の部分画像を抽出し、各被撮影者の部分画像を合成して写真画像を形成する撮影装置が開示されている。また、集合写真において、各被撮影者が撮影タイミングをリモコン操作し、各撮影画像を合成する技術や、各被撮影者がデジタルカメラにて撮影した画像を合成する技術が併せて開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した、被撮影者が自分の好みの画像を選択する技術は、自分が良い表情をしている写真を得るためには有効である。しかしながら、写真は、自分だけでなく一緒に写る人の表情も良い方が優れた写真であるが、上記開示された技術において、被撮影者全員が良い表情の撮影画像を取得するには、被撮影者全員が夫々良い表情の画像を選択しなければならず、多数の被撮影者がいる際には時間がかかり、煩雑であった。また、各被撮影者がそれぞれ撮影タイミングをリモコンにより操作したり、各被撮影者がそれぞれデジタルカメラで撮影したりした画像を合成することは、各被撮影者毎に対応するリモコン、デジタルカメラ等の装置が必要となり、気軽に撮影を楽しむには不向きであった。
【0005】
また、昨今、銀塩カメラと並んでデジタルカメラが普及しており、デジタルカメラにおいては、メモリに撮影画像を記録しておけばよく、銀塩カメラのようにフィルムを消耗するということもないので、一つの撮影シーンに対して多くの枚数を撮影すれば、多くの人が良い表情のプリントを得るための選択肢も増える。しかしながら、多くの撮影画像の中から被撮影者全員が良い表情の画像を選択してプリントすることは、ユーザにとって煩雑な作業であり、撮影画像をプリントして楽しむことの制約となっていた。
【0006】
本発明の課題は、ユーザが、被撮影者が良い表情である撮影画像を手軽にプリントして楽しむことができるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、
入力された撮影画像中の被撮影者の表情を評価して採点する評価手段を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、撮影画像中の被撮影者の表情を評価して採点することができる。従って、被撮影者の表情の良し悪しを評価することができる。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、
前記評価手段は、前記被撮影者の表情の笑顔の度合い、端正さの度合いのうち少なくとも一つを評価して採点することを特徴としている。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、撮影画像中の被撮影者の表情の笑顔の度合い、端正さの度合いのうち、少なくとも一つを評価して採点することができる。従って、被撮影者の表情が、撮影場面に応じた表情であるか否かを評価することができる。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記評価手段は、1枚の前記撮影画像に複数の被撮影者が写っている場合に、前記複数の被撮影者に対する前記評価を平均して、前記1枚の撮影画像における総合評価値を採点することを特徴としている。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、1枚の撮影画像中に複数の被撮影者が写っている場合に、複数の被撮影者に対して採点された評価を平均して、その撮影画像における総合評価値を採点することができる。従って、撮影画像についての評価を行うことができる。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、
前記評価手段は、前記総合評価値を採点する際に、特定の人物の評価に重み付けをして採点することを特徴としている。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、1枚の撮影画像中の被撮影者の総合評価値を採点する際に、特定の人物の評価に重み付けをして採点することができる。従って、重視したい人物に対する評価を考慮して撮影画像についての評価を行うことができる。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、
前記撮影画像を表示する表示手段を備え、
1枚の前記撮影画像内に複数の被撮影者が写っている場合に、前記評価手段により採点された評価を各被撮影者別に前記表示手段に表示させる制御手段を備えたことを特徴としている。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、1枚の撮影画像内に複数の被撮影者が写っている場合に、採点された評価を各被撮影者別に表示手段に表示させることができる。従って、被撮影者毎の評価をユーザが知ることができる。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、
前記制御手段は、前記総合評価値を前記表示手段に表示させることを特徴としている。
【0018】
請求項6記載の発明によれば、撮影画像の総合評価値を表示手段に表示させることができる。従って、撮影画像毎の総合評価値をユーザが知ることができる。
【0019】
請求項7記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の発明において、
前記撮影画像を解析して、前記撮影画像の場面がカジュアルな場面であるか又はフォーマルな場面であるかを判断する撮影場面判断手段を備えたことを特徴としている。
【0020】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、
前記撮影場面判断手段は、前記撮影画像が屋外で撮影されたものであるか又は室内で撮影されたものであるかを解析することにより、当該撮影画像の場面がカジュアルな場面であるか又はフォーマルな場面であるかを判断することを特徴としている。
【0021】
請求項9記載の発明は、請求項7又は8に記載の発明において、
前記撮影場面判断手段は、前記撮影画像中の被撮影者の衣服に基づいて前記撮影画像の場面がカジュアルな場面であるか又はフォーマルな場面であるかを判断することを特徴としている。
【0022】
請求項10記載の発明は、請求項7〜9の何れか一項に記載の発明において、前記撮影場面判断手段は、前記撮影画像中の被撮影者の髪型に基づいて前記撮影画像の場面がカジュアルな場面であるか又はフォーマルな場面であるかを判断することを特徴としている。
【0023】
請求項7〜10に記載の発明によれば、撮影画像を解析して、撮影画像の場面がカジュアルな場面であるか又はフォーマルな場面であるかを判断することができる。
【0024】
請求項11記載の発明は、請求項7〜10の何れか一項に記載の発明において、
前記制御手段は、前記撮影場面判断手段により前記撮影画像の場面がカジュアルな場面であると判断された場合に、前記評価手段により採点された前記笑顔の度合いに対する評価を、前記端正さの度合いに対する評価より優先させて前記撮影画像上に表示させることを特徴としている。
【0025】
請求項11に記載の発明によれば、撮影画像の場面がカジュアルな場面であると判断された場合に、採点された笑顔の度合いに対する評価を、端正さの度合いに対する評価より優先させて撮影画像上に表示させることができる。従って、撮影画像の場面に応じた評価を見やすく表示することができる。
【0026】
請求項12記載の発明は、請求項11記載の発明において、
前記制御手段は、前記撮影場面判断手段により前記撮影画像の場面がフォーマルな場面であると判断された場合に、前記評価手段により採点された前記端正さの度合いに対する評価を、前記笑顔の度合いに対する評価より優先させて前記撮影画像上に表示させることを特徴としている。
【0027】
請求項12記載の発明によれば、撮影画像の場面がフォーマルな場面であると判断された場合に、採点された端正さの度合いに対する評価を、笑顔の度合いに対する評価より優先させて撮影画像上に表示させることができる。従って、撮影画像の場面に応じた評価を見やすく表示することができる。
【0028】
請求項13記載の発明は、請求項5〜12の何れか一項に記載の発明において、
前記評価手段は、複数の前記撮影画像における被撮影者の表情を夫々評価し、前記複数の撮影画像に対して、前記評価手段による評価の高い順に順位を設定する順位設定手段を備え、
前記制御手段は、前記順位設定手段により設定された順位に基づいて前記複数の撮影画像を前記表示手段に表示するように制御することを特徴としている。
【0029】
請求項13記載の発明によれば、複数の撮影画像における被撮影者の表情を夫々評価し、複数の撮影画像に対して、評価の高い順に順位を設定し、その順位に基づいて複数の撮影画像を表示手段に表示することができる。従って、複数の撮影画像を、被写体の表情の良い順に表示することができるので、ユーザがプリントする撮影画像を選択することが容易になる。
【0030】
請求項14記載の発明は、請求項13に記載の発明において、
前記複数の撮影画像は、動画の中の各コマを静止画像として切り出した撮影画像であることを特徴としている。
【0031】
請求項14記載の発明によれば、動画の中の各コマを静止画像として切り出した各静止画像に対して、評価の高い順に順位を設定して、その順位に基づいて複数の撮影画像を表示することができる。従って、動画の中の各コマ画像を、被撮影者の表情の良い順に表示することができるので、ユーザがプリントする撮影画像を選択することが容易になる。
【0032】
請求項15記載の発明は、請求項13又は14に記載の発明において、
前記順位設定手段により設定された順位を前記各撮影画像と対応付けて前記外部装置に出力する出力手段を備えたことを特徴としている。
【0033】
請求項15記載の発明によれば、設定された撮影画像の順位を各撮影画像と対応付けて前記外部装置に出力することができる。従って、被写体の表情の良い順に外部の装置に出力して表示したり印刷したりすることができる。
【0034】
請求項16記載の発明は、請求項13〜15の何れか一項に記載の発明において、
前記複数の撮影画像の夫々に複数の被撮影者が写っている場合に、前記複数の撮影画像内の各被撮影者の顔画像のうち、前記評価手段により最も高く評価された各被撮影者の顔画像を抽出し、1枚の静止画像として合成する顔画像合成手段を備えたことを特徴としている。
【0035】
請求項16記載の発明によれば、複数の撮影画像の夫々に複数の被撮影者が写っている場合に、複数の撮影画像内の各被撮影者の顔画像のうち、最も高く評価された各被撮影者の顔画像を抽出し、1枚の静止画像として合成することができる。従って、被撮影者全ての表情の良い撮影画像を取得することができる。
【0036】
請求項17記載の発明は、請求項16に記載の発明において、
前記順位設定手段は、前記顔画像合成手段により合成された静止画像を最も高い順位に設定することを特徴としている。
【0037】
請求項17記載の発明によれば、複数の撮影画像内の各被撮影者の顔画像のうち、最も高く評価された各被撮影者の顔画像を抽出し、1枚の静止画像として合成された静止画像を最も高い順位に設定することができる。従って、プリントする画像を選択する際に、ユーザが、被撮影者全ての表情の良い撮影画像を簡単に選択することができるようになる。
【0038】
請求項18記載の発明は、請求項14〜17の何れか一項に記載の発明において、
前記順位設定手段により設定された順位で前記複数の静止画像から動画を作成する動画作成手段を備えたことを特徴としている。
【0039】
請求項18記載の発明によれば、設定された順位で前記複数の静止画像から動画を作成することができる。従って、動画から静止画像を切り出して評価した場合でも、評価の高い順番で画像を入れ替えた動画を作成して記録することにより、元の動画からあまりファイルサイズを大きくすることなしに、発明を実施することができる。
【0040】
請求項19記載の発明は、請求項1〜18の何れか一項に記載の発明において、
前記評価手段により採点された評価を前記撮影画像と対応付けて記憶する記憶手段を備えたことを特徴としている。
【0041】
請求項19記載の発明によれば、採点された評価を撮影画像と対応付けて記憶することができる。従って、撮影画像に対する評価が保存されるので、いつでも、複数の撮影画像を表情の良い順に並べて表示したり、外部装置に出力したりといったことが容易にできるようになる。
【0042】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施の形態〕
以下、図を参照して、本発明をデジタルカメラに適用した第1の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態におけるデジタルカメラ1の機能的構成を示すブロック図である。図1に示すように、デジタルカメラ1は、CPU11a、ROM11b及びRAM11cを有する制御部11、光学系制御部12、撮像光学系13、撮像素子14、画像信号生成回路15、TG16、CCDドライバ17、画像信号処理部18、AE・AF処理回路19、内蔵メモリ20、記録メディア21、モニタ駆動回路22、モニタ23、閃光部24、操作部25、EEPROM26、電池27等により構成されている。
【0043】
CPU(Central Processing Unit)11aは、ROM11bに予め記憶されている制御するためのプログラムを読み出して、RAM11cに展開し、展開したプログラムに従ってデジタルカメラ1全体の制御を行う。また、CPU11aは、展開したプログラムに従って、後述する撮影画像評価処理を始めとする各種処理を実行する。CPU11aは、本発明の請求項に記載の評価手段、制御手段、撮影場面判断手段、順位設定手段、顔画像合成手段及び動画作成手段としての機能を有する。
【0044】
ROM(Read Only Memory)11bは、半導体等の不揮発性メモリで構成されている。ROM11bは、デジタルカメラ1に対応する制御プログラム、処理プログラム等の各種プログラムや、各種プログラムで参照されるデータ等を予め記憶する。
【0045】
RAM(Random Access Memory)11cは、CPU11aにより実行される各種処理において、ROM11bから読み出されたプログラム及び各種データを一時的に記憶する。
【0046】
光学系制御部12は、ズーム制御機構、フォーカス制御機構、シャッタ制御機構、及び絞り制御機構等により構成され、ズーム位置検出信号やフォーカス位置検出信号、及びAE・AF処理回路19の出力信号等のフィードバックを受けながら制御部11からの制御信号により撮像光学系13を制御する。
【0047】
撮像光学系13は、フォーカシングレンズ、ズームレンズ、シャッタ及び絞り等により構成され、光学系制御部12の制御により適切な露光及び合焦状態のフレーミング被写体情報を撮像素子14上に結像する。
【0048】
撮像素子14は、CCD(Charge Coupled Device)等により構成され、撮像光学系13を透過して結像された被写体光を光電変換する。
画像信号生成回路15は、撮像素子14により光電変換された信号を受け、AGC、クランプ処理等を施して、画像信号処理部18に出力する。
【0049】
TG(Timing Generator)16は、所定のタイミング信号を発生させ、画像信号生成回路15及びCCDドライバ17へ出力し、これらの駆動制御を行う。CCDドライバ17は、前記タイミング信号を受け、同期させて撮像素子14の駆動制御を行う。
【0050】
画像信号処理部18は、画像信号生成回路15から入力されたアナログ画像信号をA/D変換し、AE・AF処理回路19へ出力する。また、画像信号処理部18は、A/D変換したデジタル画像データに対して、ホワイトバランス、γ補正等の処理を行って、当該処理後の画像データを内蔵メモリ20に一時的に格納する。また、内蔵メモリ20に一時的に格納された画像データを読み出して、記録メディア21に記録するのに適したデータ形式にするために圧縮処理を施す。また、内蔵メモリ20に一時的に格納された画像データや、記録メディア21に記録されている画像データに対して、モニタ23に再生表示するために伸長処理を施したり、再生出力に適する形態の画像信号に変換したりする。
【0051】
AE・AF処理回路19は、画像信号処理部18から出力されるデジタル画像データに基づいて、撮影光学系13内のレンズの焦点を撮影対象に対して自動的に合わせる自動焦点調節(AF)処理と、撮影対象の明るさに応じて撮像素子14の露光を自動的に調節する自動露光調節(AE:Auto Exposure)処理を実行する。
【0052】
AF処理では、1画面分、若しくは画面内の所定部分についての画像データの高周波成分を、ハイパスフィルタにより抽出し、累積加算等の演算処理によりAF評価値を算出し、CPU11aに出力する。
AE処理では、1画面分の画像データの測光輝度値に対して、累積加算等の演算処理を行い、撮影に必要な露光量(露出値)等のAE条件を算出し、CPU11aに出力する。
【0053】
内蔵メモリ20は、画像信号処理部18から出力されたデジタル画像データを一時的に格納するバッファメモリ等からなるメモリと、画像信号処理部18により圧縮処理された画像データを記録する不揮発性の半導体メモリとを有して構成されている。
【0054】
記録メディア21は、図示しない装着部に着脱可能であり、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の不揮発性の半導体メモリで構成されており、画像信号処理部18により圧縮処理された画像データを記録する。記録メディア21は、本発明の請求項に記載の記憶手段としての機能を有し、外部装置に装着されることにより、出力手段としての機能を有する。
【0055】
モニタ駆動回路22は、モニタ23を駆動して、画像信号処理部18により出力されたデジタル画像データを表示させる。モニタ23は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成されている。モニタ23は、本発明の請求項に記載の表示手段としての機能を有する。
【0056】
閃光部24は、ストロボ回路及び発光部等により構成され、被写体輝度が低い時に被写体に対して補助光を照射する。
【0057】
操作部25は、電源スイッチ、レリーズスイッチ、再生スイッチ、各種モード変換スイッチ、ズームレバー、左右矢印キー、決定キー等により構成され、ユーザによる操作信号をCPU11aに出力する。
【0058】
EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)26は、不揮発性メモリにより構成され、各種動作に使用する調整データ等が予め記憶されている。
【0059】
本実施の形態において、EEPROM26は、笑顔評価基準テーブル261及び端正評価基準テーブル262を格納している。
図2(a)は、笑顔評価基準テーブル261内部のデータ格納例を示す図である。図2(a)に示すように、笑顔評価基準テーブル261は、要素領域261aと、係数領域261bと、評価ポイント領域261cと、により構成されている。要素領域261aは、顔の構成要素を表すデータ(例えば、“まゆ”、“目”、“唇”)を「要素」として格納する。係数領域261aは、対応する顔の構成要素の係数を表すデータ(例えば、“2”、“5”、“4”)を「係数」として格納する。評価ポイント領域261cは、対応する顔の構成要素の基準画像及びその評価ポイントを格納する。例えば、まゆについては、その角度により、上がっている基準画像は低い評価ポイントに対応付けられており、角度が下がるに従い、高い評価ポイントとなるように基準画像が評価ポイントと対応付けて格納されている。目については、瞳孔の開き具合により、瞳孔が閉じている基準画像は低い評価ポイントに対応付けられており、瞳孔が開くに従い、高い評価ポイントとなるように基準画像が評価ポイントと対応付けて格納されている。目が閉じた状態については、マイナスポイントとなるように基準画像が評価ポイントと対応付けて格納されている。唇については、両端の角度が下がっている基準画像は低いポイントに対応付けられており、両端の角度が上がるに従い、高い評価ポイントとなるように基準画像が評価ポイントと対応付けて格納されている。
【0060】
図2(b)は、端正評価基準テーブル262内部のデータ格納例を示す図である。図2(b)に示すように、端正評価基準テーブル262は、要素領域262aと、係数領域262bと、評価ポイント領域262cと、により構成されている。要素領域262aは、顔の構成要素を表すデータ(例えば、“顔1”、“顔2”、“まゆ”、・・・)を「要素」として格納する。係数領域262bは、対応する顔の構成要素の係数を表すデータ(例えば、“1”、“2”、“2”、・・・)を「係数」として格納する。評価ポイント領域262cは、対応する顔の構成要素の基準画像及びその評価ポイントを格納する。例えば、顔の向きについては、真正面を向いているものを高い評価ポイントとし、顔が左右に向いているもの、首をかしげているものは、その度合いが大きいほど低い評価ポイントとなるように基準画像が評価ポイントと対応付けられて格納されている。まゆは、平坦な基準画像は高い評価ポイント、角度が上がっていたり下がっていたりする基準画像は、その度合いが大きいほど低い評価ポイントとなるように、基準画像が評価ポイントと対応付けて格納されている。目は、瞳孔が開いている基準画像は高い評価ポイント、瞳孔が閉じている基準画像、目が閉じている基準画像は低い評価ポイントとなるように基準画像が評価ポイントと対応付けて格納されている。唇は、両端の角度が上がったり下がったりした画像ほど低い評価ポイントとなるように基準画像が評価ポイントと対応付けて格納されている。
【0061】
図1の電池27は、リチウム・イオン二次電池やアルカリ・マンガン電池等により構成され、デジタルカメラ1に電力を供給する。
【0062】
次に、動作について説明する。
まず、CPU11aにより実行される撮影画像評価処理について図3のフローチャートを参照して説明する。
【0063】
CPU11aは、レリーズスイッチが押下されるのを待機し(ステップS1)、レリーズスイッチが押下されると(ステップS1;YES)、評価モードか否かを判断し(ステップS2)、評価モードでないと判断すると(ステップS2;NO)、通常の撮影処理を実行する(ステップS3)。即ち、CPU11aは、測光及び測距を行い、測定した数値に基づいてAE・AF処理回路19により露出値、AF評価値を算出し、これらに基づいて被写体の撮影を行い、取得した画像に画像処理を施してモニタ23に表示させる。
【0064】
一方、CPU11aは、ステップS2において、評価モードであると判断すると(ステップS2;YES)、動画撮影を行って画像を内蔵メモリ20に録画し(ステップS4)、所定時間が経過すると(ステップS5;YES)、動画撮影を終了してステップS6へ移行する。動画撮影においては、CPU11aは、例えば、15コマ/秒を所定時間、例えば3秒間録画し、録画した動画のコマ画像101〜コマ画像145を夫々静止画像として切り出す。
【0065】
なお、動画で撮影を行うのではなく、連写撮影を行って複数の静止画像を取得するようにしてもよい。
【0066】
動画撮影が終了すると、CPU11aは、モニタ23に撮影した動画を表示させる(ステップS6)。動画の表示後、操作部25の入力操作により、人物の重み付け評価(後述する笑顔評価値及び端正評価値を算出するにあたり、他の人物に対して重み付けをしてコマ画像の総合評価値を算出する)の指示が入力されると(ステップS7;YES)、CPU11aは、モニタ23に重み付け設定画面を表示させ、操作部25により指定された人物に対して、指定された順番及びその位置情報を取得し、指定された順番で重み付けして評価するものとして設定する(ステップS8)。
【0067】
次いで、CPU11aは、操作部25により評価の開始が指示されるのを待機し、評価の開始が指示されると(ステップS9;YES)、ステップS4で撮影したコマ画像101〜145のそれぞれにおいて、各被撮影者(人物)の顔画像を抽出して、その位置情報を取得するとともに、各顔画像毎に笑顔評価(表情の笑顔の度合いの評価)、端正評価(表情の端正さの度合いの評価)を行う(ステップS10)。笑顔評価としては、EEPROM26に記憶されている笑顔評価基準テーブル261を参照して、顔画像のまゆ、瞳孔、唇の各要素の形状の評価ポイントを算出し、各評価ポイントを係数により重み付けしたものを合算してそのコマ画像のその顔画像における笑顔評価値とする。まゆ、目については、左右双方について評価ポイントを算出して1/2としてもよいし、片方について評価を行うようにしてもよい。端正評価としては、EEPROM26に記憶されている端正評価基準テーブル262を参照して、顔の向き及びまゆ、瞳孔、唇の各要素の形状の評価ポイントを算出し、各評価ポイントを係数により重み付けしたものを合算してその顔画像における端正評価値とする。まゆ、目については、左右双方について評価ポイントを算出して1/2としてもよいし、片方について評価を行うようにしてもよい。
【0068】
次に、CPU11aは、コマ画像101〜145のそれぞれについて、ステップS10で顔画像毎に算出した笑顔評価値の平均値及び端正評価値の平均値を算出して、各コマ画像101〜145の総合笑顔評価値及び総合端正評価値とする(ステップS11)。ここで、CPU11aは、ステップS8にて人物の重み付け評価が設定されている場合には、各コマ画像101〜145の総合笑顔評価値及び総合端正評価値の算出は、所定のアルゴリズムにより、指定された位置情報の位置又はその近辺の位置にある顔画像の笑顔評価値及び端正評価値を、指定された順番に基づいて重み付けして総合笑顔評価値及び総合端正評価値を算出する。
【0069】
次に、CPU11aは、コマ画像のうちの一つ、例えばコマ画像101を解析し、撮影した画像がカジュアルな場面か、フォーマルな画面かを判断する(ステップS12)。具体的には、CPU11aは、室内での撮影か屋外での撮影か、衣服が礼服か否か、または髪型がラフか否か等によりフォーマルな場面かカジュアルな場面かを判断する。当該撮影がカジュアルな場面の撮影であると判断すると(ステップS12;1)、CPU11aは、優先評価値を笑顔評価値として設定する(ステップS13)。一方、ステップS12において、当該撮影がフォーマルな場面の撮影であると判断すると(ステップS12;2)、CPU11aは、優先評価値をフォーマル評価値として設定する(ステップS14)。
【0070】
次に、CPU11aは、各人物の顔画像毎に、コマ画像101〜145のうち最も優先評価値の高いコマ画像の顔画像を抽出し(ステップS15)、抽出した各顔画像を集めて、1コマの合成画像146に合成する(ステップS16)。
【0071】
次に、CPU11aは、ステップS16で作成した合成画像146を最高位として、各コマ画像101〜146にを優先評価値の高いものから順位を設定する(ステップS17)。そして、CPU11aは、各コマ画像101〜146に対応する総合笑顔評価値、総合端正評価値を始めとする評価値情報を順位に従って並べてテキストファイルとして格納する評価値ファイル211を作成する(ステップS18)。また、各コマ画像101〜146を前記順位に従って並べて1つの動画ファイルを作成して、評価ファイル211を関連付けて記録メディア21に保存(記憶)させる(ステップS19)。そして、CPU11aは、最高位のコマ画像をモニタ23に表示させる(ステップS20)。
【0072】
図4は、図3のステップS18で作成される評価値ファイル211のデータ格納例を示す図である。図4に示すように、評価値ファイル211は、NO領域211aと、NAME領域211bと、SMILE領域211cと、FORMAL領域211dと、PERSON領域211eと、PERSON_NO領域211fと、AREA領域211gと、SMILEP領域211hと、FORMALP領域211iと、により構成されている。
【0073】
NO領域211aは、ステップS13又は14で設定された優先評価値の順位を表すデータ(例えば、“1”、“2”、・・・)を「NO」として格納する。NAME領域211bは、コマ画像の名前を示すデータ(例えば、“DSC00001.xxx”、“DSC00002.xxx”、・・・)を「NAME」として格納する。SMILE領域211cは、当該コマ画像の総合笑顔評価値を表すデータ(例えば、“35”、“25”、・・・)を「SMILE」として格納する。FORMAL領域211dは、当該コマ画像の総合端正評価値を表すデータ(例えば、“32”、“38”、・・・)を「FORMAL」として格納する。PERSON領域211eは、当該コマ画像に撮影された被撮影者(人物)の人数を表すデータ(例えば、“3”、“3”・・・)を「PERSON」として格納する。
【0074】
PERSON_NO領域211fは、当該コマ画像に撮影された被撮影者(人物)を特定するために一意的に割り当てられたコード(例えば、“001”、“002”、“003”、・・・)を「PERSON_NO」として格納する。AREA領域211gは、当該コマ画像中で対応するコードが割り当てられた被撮影者の顔画像の位置情報を示すデータ(例えば、“(50,150)−(200,300)”、“(100,200)−(600,700)”、“(256,389)−(769,864)”、・・・)を「AREA」として格納する。SMILEP領域211hは、対応するPERSON_NOが割り当てられた被撮影者の笑顔評価値を示すデータ(例えば、“40”、“30”、“35”、・・・)を「SMILEP」として格納する。FORMALP領域211iは、対応するPERSON_NOが割り当てられた被撮影者の端正評価値を示すデータ(例えば、“32”、“29”、“35”、・・・)を「FORMALP」として格納する。
【0075】
図5は、図3のステップS19において、記録メディア21に記憶される動画ファイルのデータ構造の一例を示す図である。図5に示すように、動画ファイルには、当該動画ファイルに対するコメントが格納されているコメント領域、各コマ画像データが格納されているコマ画像データ領域、当該動画に対応した評価値ファイルを格納する評価値ファイル領域により構成されている。各コマ画像データは、ヘッダ領域と画像情報領域を有しており、ヘッダ領域には、各コマ画像データに関する付属情報が格納されている。MPEGのような動画形式では、情報量を圧縮するため、静止画像と静止画像の間の差分を抽出して符号化して記録し、再生時はその符号を用いて静止画像間を補完しているが、上述した撮影画像評価処理における各コマ画像に対する評価は、静止画像として最も情報量のある「Iピクチャ(Intra−coded Picture)」で行うことが望ましい。なお、動画ファイルのデータ構造はこれに限定されず、例えば評価値ファイル内の情報を、コメント領域に格納するようにしてもよい。
【0076】
上述した評価値ファイル211は、動画撮影したコマ画像毎に優先評価値の順位、総合笑顔評価値、総合端正評価値、被撮影者の人数を対応付けて記憶し、また、そのコマ画像に撮影された人物毎の顔の位置情報、笑顔評価値、端正評価値が併せて記憶されている。そして、図5に示すように、評価値ファイル211は、コマ画像データと対応付けて記録メディア21に記憶される。従って、例えば、この記録メディア21を外部の出力装置に装着することにより、外部の出力装置にて、優先評価値の順位で印刷することができる。
【0077】
なお、動画から切り出した静止画像のうち、評価の高い静止画像の1つ以上を、独立した静止画像として新たに記録メディア21に記録してもよいが、静止画像は情報量が大きいため、記録メディア21の空きが少なくなってしまう。そこで、切り出した静止画像は評価後に破棄し、動画ファイルを再度作成して、評価値ファイルを関連付けて記憶する、あるいは評価値ファイルをコメント領域に書き込むなどの方式で撮影画像を記憶すれば、情報量の増加はわずかであるため、静止画像の追加記録はしないことが望ましい。動画から切り出した静止画像の中の評価の高い各被撮影者の顔画像を抽出して1枚の静止画像に合成した静止画像を独立した静止画像として記録してもよい。この場合も、合成した静止画像を第1コマとした動画ファイルを作成し、記録することができる。新たな動画ファイルは元の動画ファイルよりファイルサイズは大きくなるが、ファイルの数は増えないため、ユーザにとって管理しやすいものとなる。
【0078】
図6は、図3のステップS20においてモニタ23に表示される、撮影画像表示画面231の一例を示す図である。図6(a)は、図3のステップS12でカジュアルな場面と判断された場合に表示される撮影画像表示画面231の一例を示す図である。図6(a)に示すように、撮影画像表示画面231には、コマ画像とともに、当該コマ画像の総合笑顔評価値及び総合端正評価値が、総合笑顔評価値を上にして表示されている。コマ画像と共に、優先評価値である総合笑顔評価値のみを表示するようにしてもよい。操作部25からの操作により、各被撮影者の評価値の表示が指示されると、図6(b)に示すように、各被撮影者の笑顔評価値及び端正評価値が表示される。各被撮影者の笑顔評価値のみを表示するようにしてもよい。
【0079】
図6(c)は、図3のステップS12でフォーマルな場面と判断された場合に表示される撮影画像表示画面231の一例を示す図である。図6(c)に示すように、撮影画像表示画面231には、コマ画像とともに、当該コマ画像の総合笑顔評価値及び総合端正評価値が、総合端正評価値を上にして表示されている。コマ画像と共に、優先評価値である総合端正評価値のみを表示するようにしてもよい。操作部25からの操作により、各被撮影者の評価値の表示が指示されると、図6(d)に示すように、各被撮影者の笑顔評価値及び端正評価値が表示される。各被撮影者の端正評価値のみを表示するようにしてもよい。
【0080】
図6(e)は、図3のステップS8で新婦、新郎の画像に重み付け設定を行い、各被撮影者の評価値の表示が指示された際に表示される撮影画像表示画面231の一例を示す図である。図6(e)においては、新郎、新婦以外の被撮影者の端正評価値は低いが(20点〜40点)、新郎及び新婦の端正評価値は高いので(70点、80点)、総合端正評価値は74点と高くなる。逆に、図6(f)に示すように、新郎、新婦以外の被撮影者の端正評価値は高いが(80点〜90点)、新郎及び新婦の端正評価値は高いので(40点、30点)、総合端正評価値は50点と低くなる。
【0081】
最高位の画像を撮影画像表示画面231に表示後、操作部25の右矢印キーが操作され、画像送りが指示されると、CPU11aは、撮影画像表示画面231に、次に優先評価値の高いコマ画像を表示させる。右矢印キーが押下されるに従い、CPU11aは、撮影画像表示画面231に、優先評価値の高い画像からコマ画像の低い画像へ切り替えて表示させる。また、左矢印キーが押下されるに従い、CPU11aは、撮影画像表示画面231に、優先評価値の低い画像からコマ画像の高い画像へ切り替えて表示させる。
【0082】
撮影画像表示画面231が表示された状態で、操作部25の操作によりプリント枚数の設定が指示され、プリント枚数が入力されると、CPU11aは、記録メディア21の表示されているコマ画像データのヘッダ領域に、プリント枚数を記録させる。これにより、撮影したその場でプリントする画像の決定及び枚数の指定を行うことができる。外部の出力装置においては、画像情報及びプリント枚数が記録された記録メディア21が装着されると、指定した画像を指定した枚数でプリントする。撮影画像表示画面231は、優先評価値の高い順に表示されるので、撮影画像の被撮影者の全員が良い表情の写真が最初に表示されることとなり、プリントする画像の選択が容易になる。
【0083】
以上説明した様に、デジタルカメラ1によれば、CPU11aは、レリーズスイッチが押下されると評価モードか否かを判断し、評価モードであると判断すると、動画撮影を行って画像を内蔵メモリ20に録画し、撮影された動画のコマ画像101〜145のそれぞれにおいて、各被撮影者(人物)の顔画像を抽出して、その位置情報を取得するとともに、各顔画像毎に笑顔評価、端正評価を行い、コマ画像101〜145のそれぞれについて、その画像に撮影された被撮影者の顔画像の総合笑顔評価値及び総合端正評価値を算出する。
【0084】
次いで、CPU11aは、コマ画像のうちの一つ、例えばコマ画像101を解析し、撮影した画像の場面を判断し、当該撮影がカジュアルな場面の撮影であると判断すると、優先評価値を笑顔評価値として設定し、フォーマルな場面の撮影であると判断すると、優先評価値を端正評価値として設定し、各人物の顔画像毎に、コマ画像101〜145のうち最も優先評価値の高いコマ画像の顔画像を抽出し、抽出した各顔画像を集めて1コマの合成画像146に合成し、合成画像146を最高位として、各コマ画像101〜146にを優先評価値の高いものから順位を設定する。
【0085】
そして、CPU11aは、各コマ画像101〜146に対応する総合笑顔評価値、総合端正評価値を始めとする評価値情報を、優先評価値の順位に従って並べてテキストファイルとして格納する評価値ファイル211を作成し、評価ファイル211とコマ画像データを関連付けて1つの動画ファイルとして記録メディア21に保存し、最高位のコマ画像を総合笑顔評価値及び総合端正評価値とともにモニタ23に表示させる。操作部25の矢印キーの操作により次のコマ画像への切り替えが指示されると、CPU11aは、次に優先評価値の高いコマ画像に切り替えて表示させる。
【0086】
従って、各被撮影者(人物)の表情を場面に応じて評価して、評価の高い順に撮影画像を表示するので、ユーザは、被撮影者が良い表情の画像を選択するという時間のかかる煩雑な作業を容易に行うことができるようになり、撮影画像を手軽にプリントして楽しむことができるようになる。
【0087】
なお、上記実施の形態における記述内容は、本発明に係るデジタルカメラ1の好適な一例であり、これに限定されるのもではない。
例えば、上記実施の形態においては、被撮影者の笑顔評価値及び端正評価値両方を算出し、場面に応じた優先評価値により画像に順位をつけることとしているが、処理の始めに場面を判断して、場面に応じた評価値のみを自動的に算出するようにしてもよい。これにより、処理を短縮することができる。ユーザにより、笑顔評価値または端正評価値のいずれかをユーザが選択できるようにし、選択された評価値のみを算出して順位をつけるようにしてもよい。
【0088】
また、笑顔評価値及び端正評価値を算出するための各要素の係数(重み付け)は、ユーザにより設定できるようにしてもよい。また、ある特定の被撮影者のみの優先評価値により画像の順位をつけるようにしてもよい。これにより、ユーザが評価の基準を自由にカスタマイズできるようになる。
【0089】
また、評価に重み付けする人物の指定は、ユーザにより画面上で行うこととしているが、例えば、重み付けする人物の画像を予めデジタルカメラ1に入力しておき、デジタルカメラ1で撮影画像中において、入力された画像と同じ(似ている)顔の画像を判断して、その人物に重み付けを行うようにしてもよい。重み付けを行うように設定された人物は、撮影時にモニタ23のファインディング画面上で参照できるようにすることが望ましい。図7(a)は、ファインディング画面232の一例を示す図である。図7(a)の232aに示すように、ファインディング画面232において、重み付けする人物として予め入力された人物の画像をpicture in pictureの形で表示し、操作部25の操作により、この表示を表示させたり、解除させたりできるようにすることが望ましい。また、図7(a)の232bに示すように、ファインディング画面232において、入力された画像に最も似ている人物を丸で囲む等の方法で強調表示することが望ましい。
【0090】
また、例えば、結婚式場の撮影は、必ず中央に新郎、新婦という重み付けを設定したい人物が配置される。このように、重み付けを設定する人物の配置エリアが或る程度特定できる場合は、撮影前に予め重み付けを高くするエリア(高配点エリア)とその比率を設定しておくようにしてもよい。セットしたエリアは、撮影時にモニタ23のファインディング画面上に重ねて表示するようにする等、撮影時に参照できることが望ましい。図7(b)は、ファインディング画面233の一例を示す図である。図7(b)に示すファインディング画面233の領域233aは、高配点エリアであり、新郎、新婦がこの領域内に配置されているので、図3のS11で重み付けして評価される。このように、重み付けして評価したい人物が高配点エリアに配置されているか否かをファインディング画面233で確認することができるので、重み付けをしたい人物を確実に高配点エリア内におくように撮影することができ、正確な評価が可能となる。また、高配点エリアの形状や、重み付けの比率は、撮影後に変更して再評価することができるものとする。
【0091】
その他、デジタルカメラ1の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0092】
〔第2の実施の形態〕
以下、図を参照して、本発明を画像選択装置に適用した、第2の実施の形態について説明する。
まず、構成を説明する。
図8は、本実施の形態の全体構成を概念的に示す図である。図8に示すように、画像選択装置3は、USB(Universal Serial Bus)等のデータ通信ケーブル2を介してプリンタ4に接続されている。画像選択装置3は、モニタ33a、枚数表示部33b、左矢印キー34a、決定キー34b、右矢印キー34c、テンキー34d、メモリカードスロット35aを備えており、メモリカードスロット35aには、撮影装置で撮影された撮影画像が記録されたメモリカード36(例えば、第一の実施の形態における記録メディア21)が装着可能となっている。
【0093】
図9は、画像選択装置3の機能的構成を示すブロック図である。図8に示すように、画像選択装置3は、制御部31、記憶部32、表示部33、操作部34、メモリI/F35、メモリカード36、USB−I/F37等により構成されており、各部はバス38により接続されている。
【0094】
制御部31は、CPU等により構成され、記憶部32に予め記憶されている制御プログラムを読み出して、読み出したプログラムに従って画像選択装置3全体の制御を行う。また、制御部31は、読み出したプログラムに従って、後述する画像選択処理を始めとする各種処理を実行する。
【0095】
記憶部32は、半導体等の不揮発性メモリで構成されている。記憶部32は、画像選択装置3に対応する制御プログラム、処理プログラム等の各種プログラムや、各種プログラムで参照されるデータ等を予め記憶する。また、図2に示したと同様の笑顔評価基準テーブル及び端正評価基準テーブルを格納している。
【0096】
表示部33は、モニタ33a、枚数表示部33bにより構成されている。モニタ33aは、LCD(Liquid Crystal Display)やEL(Electro luminescent)ディスプレイにより構成され、制御部31からの指示信号により、各種情報やメモリカード36に記録されている画像データを画像として表示する。枚数表示部33bは、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、テンキー34dにより入力された数値をプリント枚数として表示する。
【0097】
操作部34は、左矢印キー34a、決定キー34b、右矢印キー34c、テンキー34d等により構成され、ユーザによる操作信号を制御部31に出力する。
【0098】
メモリI/F35は、メモリカードスロット35aを備えて構成される、メモリカードスロット35aに装着されたメモリカード36との電気的接続をはかるためのインターフェースである。
【0099】
メモリカード36は、メモリカードスロット35aに着脱可能であり、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の不揮発性の半導体メモリで構成されており、外部の撮影装置で撮影された画像データを記録している。
【0100】
USB−I/F37は、USB等のデータ通信ケーブルと画像選択装置3を接続するためのインターフェースである。
【0101】
次に、動作について説明する。
図10は、制御部31により実行される画像選択処理を示すフローチャートである。以下、図10を参照して画像選択処理について説明する。
【0102】
制御部31は、メモリカード36の装着を待機し(ステップS41)、メモリカード36の装着を検知すると(ステップS41;YES)、メモリカード36の最上位に格納されている画像ファイルが、動画ファイルまたは連写ファイルであるか否かを判断し(ステップS42)、動画ファイルでも連写ファイルでもないと判断すると(ステップS42;NO)、当該画像ファイルの画像データををモニタ33aに表示させる(ステップS43)。そして、制御部31は、テンキー34dから入力信号が入力されると、入力された数値を枚数表示部33bに表示させ(ステップS44;YES)、決定キー34bが押下されることにより印刷が指示されると(ステップS45;YES)、入力された数値及び当該画像ファイルの画像データを、USB−I/F37を介してプリンタ4へ出力する(ステップS46)。次に矢印キーが押下されると(ステップS47;YES)、制御部31は、メモリカード36に格納されている次の画像に対して、ステップS42からの処理を行う。枚数指定が入力されない(ステップS44;NO)、或いは印刷指示が入力されない場合は(ステップS45;NO)、制御部31は、ステップS47へ移行し、矢印キーの操作の待機(ステップS47)、枚数の入力の待機を行う(ステップS44)。
【0103】
制御部31は、ステップS42において、メモリカード36の最上位に格納されている画像ファイルが、動画ファイルまたは連写ファイルであると判断すると(ステップS42;YES)、当該ファイルに評価値ファイルが格納されているか否かを判断する(ステップS48)。評価値ファイルとは、本発明の第1の実施の形態において作成された評価値ファイル211と同様に、画像ファイルの各画像の各被撮影者に対する笑顔評価値及び端正評価値並びに各画像に対する総合評価値が格納されているものである。
【0104】
ステップS48において、評価値ファイルが格納されていないと判断すると(ステップS48;NO)、制御部31は、“評価採点を行いますか”等をモニタ33aに表示させ、評価採点の指示が決定キー34bにより入力されると(ステップS49;YES)、当該画像ファイルに格納されている各画像に対して、評価処理を行う。評価の手順としては、図3のステップS7移行の処理と同様の処理により、当該画像の評価値ファイルの作成、記録を行う。評価処理後、制御部31は、ステップS51へ移行する。
【0105】
ステップS48で評価値ファイルが格納されていると判断された(ステップS48;YES)、あるいはステップS50にて評価値ファイルが作成されると、制御部31は、動画ファイル或いは連写ファイル(連写された画像がひとまとまりとなったファイル)内の画像ファイルのうち、評価値(優先評価値)の最も高い画像のデータを表示する(ステップS51)。そして、制御部31は、テンキー34dから入力信号が入力されると、入力された数値を枚数表示部33bに表示させ(ステップS52;YES)、決定キー34bが押下されることにより印刷が指示されると(ステップS53;YES)、入力された数値及び当該画像のデータを、USB−I/F37を介してプリンタ4へ出力する(ステップS54)。次に矢印キーが押下されると(ステップS55;YES)、制御部31は、当該画像が、画像ファイル中の最後の画像であるか否を判断し、最後の画像であると判断すると(ステップS56;YES)、ステップS42に戻り、次の画像ファイルに対しての処理を実行する。一方、最後の画像ではないと判断すると(ステップS56;NO)、制御部31は、ステップS51に戻り、次の画像を表示して、ステップS51移行の処理を実行する。
【0106】
一方、ステップS49において、評価採点の指示が入力されない場合は(ステップS49;NO)、制御部31は、モニタ33aに、メモリカード36における画像の格納順に表示させ(ステップS57)、テンキー34dから入力信号が入力されると、入力された数値を枚数表示部33bに表示させ(ステップS58;YES)、決定キー34bが押下されることにより印刷が指示されると(ステップS59;YES)、入力された数値及び当該画像のデータを、USB−I/F37を介してプリンタ4へ出力する(ステップS60)。次に矢印キーが押下されると(ステップS61;YES)、制御部31は、当該画像が、画像ファイル中の最後の画像であるか否を判断し、最後の画像であると判断すると(ステップS62;YES)、ステップS42に戻り、次の画像ファイルに対しての処理を実行する。一方、最後の画像ではないと判断すると(ステップS62;NO)、制御部31は、ステップS57に戻り、次の画像を表示して、ステップS57移行の処理を実行する。
【0107】
以上説明した様に、画像選択装置3によれば、制御部31は、メモリカード36が装着されると、評価値ファイルが対応付けて格納されている画像ファイルについては、モニタ33aに評価値の高い順に画像を表示させ、枚数が指定されて印刷が指示されると、画像データと枚数をプリンタ4に転送する。評価値ファイルが対応付けられていない画像ファイルについては、操作部34からの指示により、評価値ファイルの作成が指示されると、評価値ファイルを作成して、評価値の高い順に画像を表示させ、枚数が指定されて印刷が指示されると、画像データと枚数をプリンタ4に転送する。
【0108】
従って、各被撮影者(人物)の表情を場面に応じて評価して、評価の高い順に撮影画像を表示するので、ユーザは、被撮影者が良い表情の画像を選択するという時間のかかる煩雑な作業を容易に行うことができるようになり、撮影画像を手軽にプリントして楽しむことができるようになる。また、枚数を指定して直ちにプリンタ4にて印刷することが可能となるので、ユーザはすぐにプリントを楽しむことができ、写真屋は、すぐに代金を徴収することができる。
【0109】
なお、上記実施の形態における記述内容は、本発明に係る画像選択装置3の好適な一例であり、これに限定されるのもではない。
例えば、上記実施の形態においては、画像ファイルを格納順に表示することとしているが、表示する画像ファイル名を指定して、指定された画像ファイルに対して、画像選択処理のステップS42〜62を実行するようにしてもよい。これにより、所望の画像ファイルを容易に表示できるようになり、利便性が向上する。また、動画ファイルや連写ファイルに限らず、複数の静止画像ファイルを指定すると、複数の静止画像の評価値を決定し、評価値の高い順に並び替えて表示するようにしてもよい。
【0110】
また、上記実施の形態においては、枚数指定された画像について、印刷指示がされると枚数情報及び画像データを転送することとしているが、記録が指示された場合に、枚数情報を画像データのヘッダ領域に格納し、後でプリントするようにしてもよい。
【0111】
また、評価値ファイルの対応付けられている動画ファイルや連写ファイルが指定されると、指定されたファイルの画像データを優先評価値の順にプリンタ4に出力して、プリンタ4にて優先評価値の順位でプリントさせるようにしてもよい。
【0112】
また、画像の評価については、上記第1の実施の形態におけるデジタルカメラ1や、上記第2の実施の形態における画像処理装置3で行うことに限定されない。例えば、プリンタ等の印刷装置において、評価を行って、評価の最も高い画像を出力するようにしてもよい。また、インターネット上で、画像評価を行うサイトを実施して、撮影装置やパソコンからアップロードされた画像を評価して、評価順に画像番号を返信し、その画像番号に基づいてプリントする画像を選択させ、プリントを行ったり、CDやDVD等に保存する画像を選択させ、保存状態のよいメディアに記録したりするサービスを行うようにしてもよい。また、評価値の高い顔画像を合成した画像を作成してダウンロードさせるサービスを行うようにしてもよい。これにより、撮影装置に評価機能がないユーザでも、手軽に最良のプリント画像を選択することができ、また、最良の表情を集めた合成画像も入手することができる。プリントの注文も、ラボ等にわざわざ出向くことなく手軽に行うことができる。
【0113】
その他、画像選択装置3の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0114】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、撮影画像中の被撮影者の表情を評価して採点することができる。従って、被撮影者の表情の良し悪しを評価することができる。
【0115】
請求項2記載の発明によれば、撮影画像中の被撮影者の表情の笑顔の度合い、端正さの度合いのうち、少なくとも一つを評価して採点することができる。従って、被撮影者の表情が、撮影場面に応じた表情であるか否かを評価することができる。
【0116】
請求項3記載の発明によれば、1枚の撮影画像中に複数の被撮影者が写っている場合に、複数の被撮影者に対して採点された評価を平均して、その撮影画像における総合評価値を採点することができる。従って、撮影画像についての評価を行うことができる。
【0117】
請求項4記載の発明によれば、1枚の撮影画像中の被撮影者の総合評価値を採点する際に、特定の人物の評価に重み付けをして採点することができる。従って、重視したい人物に対する評価を考慮して撮影画像についての評価を行うことができる。
【0118】
請求項5記載の発明によれば、1枚の撮影画像内に複数の被撮影者が写っている場合に、採点された評価を各被撮影者別に表示手段に表示させることができる。従って、被撮影者毎の評価をユーザが知ることができる。
【0119】
請求項6記載の発明によれば、撮影画像の総合評価値を表示手段に表示させることができる。従って、撮影画像毎の総合評価値をユーザが知ることができる。
【0120】
請求項7〜10に記載の発明によれば、撮影画像を解析して、撮影画像の場面がカジュアルな場面であるか又はフォーマルな場面であるかを判断することができる。
【0121】
請求項11に記載の発明によれば、撮影画像の場面がカジュアルな場面であると判断された場合に、採点された笑顔の度合いに対する評価を、端正さの度合いに対する評価より優先させて撮影画像上に表示させることができる。従って、撮影画像の場面に応じた評価を見やすく表示することができる。
【0122】
請求項12記載の発明によれば、撮影画像の場面がフォーマルな場面であると判断された場合に、採点された端正さの度合いに対する評価を、笑顔の度合いに対する評価より優先させて撮影画像上に表示させることができる。従って、撮影画像の場面に応じた評価を見やすく表示することができる。
【0123】
請求項13記載の発明によれば、複数の撮影画像における被撮影者の表情を夫々評価し、複数の撮影画像に対して、評価の高い順に順位を設定し、その順位に基づいて複数の撮影画像を表示手段に表示することができる。従って、複数の撮影画像を、被写体の表情の良い順に表示することができるので、ユーザがプリントする撮影画像を選択することが容易になる。
【0124】
請求項14記載の発明によれば、動画の中の各コマを静止画像として切り出した各静止画像に対して、評価の高い順に順位を設定して、その順位に基づいて複数の撮影画像を表示することができる。従って、動画の中の各コマ画像を、被撮影者の表情の良い順に表示することができるので、ユーザがプリントする撮影画像を選択することが容易になる。
【0125】
請求項15記載の発明によれば、設定された撮影画像の順位を各撮影画像と対応付けて前記外部装置に出力することができる。従って、被写体の表情の良い順に外部の装置に出力して表示したり印刷したりすることができる。
【0126】
請求項16記載の発明によれば、複数の撮影画像の夫々に複数の被撮影者が写っている場合に、複数の撮影画像内の各被撮影者の顔画像のうち、最も高く評価された各被撮影者の顔画像を抽出し、1枚の静止画像として合成することができる。従って、被撮影者全ての表情の良い撮影画像を取得することができる。
【0127】
請求項17記載の発明によれば、複数の撮影画像内の各被撮影者の顔画像のうち、最も高く評価された各被撮影者の顔画像を抽出し、1枚の静止画像として合成された静止画像を最も高い順位に設定することができる。従って、プリントする画像を選択する際に、ユーザが、被撮影者全ての表情の良い撮影画像を簡単に選択することができるようになる。
【0128】
請求項18記載の発明によれば、設定された順位で前記複数の静止画像から動画を作成することができる。従って、動画から静止画像を切り出して評価した場合でも、評価の高い順番で画像を入れ替えた動画を作成して記録することにより、元の動画からあまりファイルサイズを大きくすることなしに、発明を実施することができる。
【0129】
請求項19記載の発明によれば、採点された評価を撮影画像と対応付けて記憶することができる。従って、撮影画像に対する評価が保存されるので、いつでも、複数の撮影画像を表情の良い順に並べて表示したり、外部装置に出力したりといったことが容易にできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデジタルカメラ1の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】図1の笑顔評価基準テーブル261及び端正評価基準テーブル262内部のデータ格納例を示す図である。
【図3】図1のCPU11aにより実行される撮影画像評価処理のフローチャートである。
【図4】図3のステップS18において作成される評価値ファイル211のデータ格納例を示す図である。
【図5】図3のステップS19において記録メディア21に記憶される動画ファイルのデータ構造の一例を示す図である。
【図6】図3のステップS20においてモニタ23に表示される撮影画像表示画面231の一例を示す図である。
【図7】撮影時にモニタ23に表示されるファインディング画面232、233の一例を示す図である。
【図8】本発明に係る第2の実施の形態の全体構成を概念的に示す図である。
【図9】図8の画像選択装置3の機能的構成を示すブロック図である。
【図10】図9の制御部31により実行される画像選択処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1  デジタルカメラ
2  データ通信ケーブル
3  画像選択装置
4  プリンタ
11  制御部
11a  CPU
11b  ROM
11c  RAM
12  光学系制御部
13  撮像光学系
14  撮像素子
15  画像信号生成回路
16  TG
17  CCDドライバ
18  画像信号処理部
19  AE・AF処理回路
20  内蔵メモリ
21  記録メディア
22  モニタ駆動回路
23  モニタ
24  閃光部
25  操作部
26  EEPROM
27  電池
31  制御部
32  記憶部
33  表示部
34  操作部
35  メモリI/F
36  メモリカード
37  USB−I/F

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された撮影画像中の被撮影者の表情を評価して採点する評価手段を備えたことを特徴とする画像評価装置。
【請求項2】
前記評価手段は、前記被撮影者の表情の笑顔の度合い、端正さの度合いのうち少なくとも一つを評価して採点することを特徴とする請求項1記載の画像評価装置。
【請求項3】
前記評価手段は、1枚の前記撮影画像に複数の被撮影者が写っている場合に、前記複数の被撮影者に対する前記評価を平均して、前記1枚の撮影画像における総合評価値を採点することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像評価装置。
【請求項4】
前記評価手段は、前記総合評価値を採点する際に、特定の人物の評価に重み付けをして採点することを特徴とする請求項3に記載の画像評価装置。
【請求項5】
前記撮影画像を表示する表示手段を備え、
1枚の前記撮影画像内に複数の被撮影者が写っている場合に、前記評価手段により採点された評価を各被撮影者別に前記表示手段に表示させる制御手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像評価装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記総合評価値を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項5に記載の画像評価装置。
【請求項7】
前記撮影画像を解析して、前記撮影画像の場面がカジュアルな場面であるか又はフォーマルな場面であるかを判断する撮影場面判断手段を備えたことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の画像評価装置。
【請求項8】
前記撮影場面判断手段は、前記撮影画像が屋外で撮影されたものであるか又は室内で撮影されたものであるかを解析することにより、当該撮影画像の場面がカジュアルな場面であるか又はフォーマルな場面であるかを判断することを特徴とする請求項7に記載の画像評価装置。
【請求項9】
前記撮影場面判断手段は、前記撮影画像中の被撮影者の衣服に基づいて前記撮影画像の場面がカジュアルな場面であるか又はフォーマルな場面であるかを判断することを特徴とする請求項7又は8に記載の画像評価装置。
【請求項10】
前記撮影場面判断手段は、前記撮影画像中の被撮影者の髪型に基づいて前記撮影画像の場面がカジュアルな場面であるか又はフォーマルな場面であるかを判断することを特徴とする請求項7〜9の何れか一項に記載の画像評価装置。
【請求項11】
前記制御手段は、前記撮影場面判断手段により前記撮影画像の場面がカジュアルな場面であると判断された場合に、前記評価手段により採点された前記笑顔の度合いに対する評価を、前記端正さの度合いに対する評価より優先させて前記撮影画像上に表示させることを特徴とする請求項7〜10の何れか一項に記載の画像評価装置。
【請求項12】
前記制御手段は、前記撮影場面判断手段により前記撮影画像の場面がフォーマルな場面であると判断された場合に、前記評価手段により採点された前記端正さの度合いに対する評価を、前記笑顔の度合いに対する評価より優先させて前記撮影画像上に表示させることを特徴とする請求項11に記載の画像評価装置。
【請求項13】
前記評価手段は、複数の前記撮影画像における被撮影者の表情を夫々評価し、前記複数の撮影画像に対して、前記評価手段による評価の高い順に順位を設定する順位設定手段を備え、
前記制御手段は、前記順位設定手段により設定された順位に基づいて前記複数の撮影画像を前記表示手段に表示するように制御することを特徴とする請求項5〜12の何れか一項に記載の画像評価装置。
【請求項14】
前記複数の撮影画像は、動画の中の各コマを静止画像として切り出した撮影画像であることを特徴とする請求項13に記載の画像評価装置。
【請求項15】
前記順位設定手段により設定された順位を前記各撮影画像と対応付けて前記外部装置に出力する出力手段を備えたことを特徴とする請求項13又は14に記載の画像評価装置。
【請求項16】
前記複数の撮影画像の夫々に複数の被撮影者が写っている場合に、前記複数の撮影画像内の各被撮影者の顔画像のうち、前記評価手段により最も高く評価された各被撮影者の顔画像を抽出し、1枚の静止画像として合成する顔画像合成手段を備えたことを特徴とする請求項13〜15の何れか一項に記載の画像評価装置。
【請求項17】
前記順位設定手段は、前記顔画像合成手段により合成された静止画像を最も高い順位に設定することを特徴とする請求項16に記載の画像評価装置。
【請求項18】
前記順位設定手段により設定された順位で前記複数の静止画像から動画を作成する動画作成手段を備えたことを特徴とする請求項14〜17の何れか一項に記載の画像評価装置。
【請求項19】
前記評価手段により採点された評価を前記撮影画像と対応付けて記憶する記憶手段を備えたことを特徴とする請求項1〜18の何れか一項に記載の画像評価装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2004−46591(P2004−46591A)
【公開日】平成16年2月12日(2004.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−204099(P2002−204099)
【出願日】平成14年7月12日(2002.7.12)
【出願人】(000001270)コニカミノルタホールディングス株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】