説明

画像読取装置

【課題】画像読取装置において、解像度の低い画像読取モードで画像読取動作を行う場合でも、副走査方向の画像読取精度の低下を抑えることができるようにする。
【解決手段】画像読取装置1は、原稿が載置される原稿台2と、原稿の画像を読取るための画像読取センサ4とを備える。画像読取センサ4は、第1の受光素子列41と第2の受光素子列42とを有する。第1の受光素子列41は、画像読取センサ4の移動方向と直交する方向に配列されたm個の受光素子41−1〜41−mを含み、第2の受光素子列42は、第1の受光素子列41と平行に配列されたn個の受光素子42−1〜42−nを含む。画像読取動作は、画像読取センサ4が移動しながら原稿からの反射光を受光することで行われる。本装置1は、画像読取動作が解像度の低い画像読取モードで行われるとき、第1の受光素子列41と第2の受光素子列42の両方の受光信号に基づいて画像データを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿に描かれた画像を読取る画像読取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えばスキャナやコピー機等の画像読取装置において、画像読取センサを原稿台に沿って移動させて、原稿台に載置された原稿の画像を読取るようにしたものがある。このような画像読取装置では、画像読取センサは、複数の受光素子がライン状に配列されており、受光素子の配列方向すなわち主走査方向にライン状に光を受光するようになっていると共に、主走査方向に直交する副走査方向に移動するようになっている。すなわち、このような画像読取装置では、画像読取センサが副走査方向に移動しながら副走査方向の各位置で主走査方向にライン状に原稿からの反射光を受光することにより、原稿の画像を読取る画像読取動作が行われるようになっている。また、このような画像読取装置において、解像度の異なる複数の画像読取モードで画像読取動作を行えるようにしたものがある。
【0003】
一方、受光素子の配列ピッチが同じ2つの受光素子列を主走査方向に互いに1/2ピッチずらして設け、低解像度で画像を読取る場合には、1方の受光素子列のみからの出力データに基づいて画像データ処理を行い、高解像度で画像を読取る場合には、両方の受光素子列からの出力データに基づいて画像データ処理を行うようにした画像読取装置が知られている(例えば特許文献1参照)。また、3つのカラーラインセンサと1つの白黒ラインセンサとを設け、カラーラインセンサの副走査方向の解像度と白黒ラインセンサの副走査方向の解像度を、カラー画像を読取る場合と白黒画像を読取る場合とで切り換えるようにした画像読取装置が知られている(例えば特許文献2参照)。また、画像読取センサに2つの受光素子列を副走査方向に所定の間隔を隔てて設け、これら2つの受光素子列からの出力信号を合成することにより、副走査方向の解像度を低下させることなく、画像読取センサを副走査方向に通常の2倍の速度で移動させて、画像を読取るようにした画像読取装置が知られている(例えば特許文献3参照)。また、受光素子の配列ピッチが異なる2つの受光素子列を設け、文字画像等を読取れる程度の通常の解像度で画像を読取る場合には、ピッチの大きい方の受光素子列によって画像を読取り、写真画像等を読取れる程度の高い解像度で画像を読取る場合には、ピッチの小さい方の受光素子列によって画像を読取るようにした画像読取装置が知られている(例えば特許文献4参照)。
【特許文献1】特開2006−93820号公報
【特許文献2】特開2003−274115号公報
【特許文献3】特開2002−314759号公報
【特許文献4】特開平10−327294号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上述した従来の画像読取装置においては、解像度の低い画像読取モードで画像読取動作を行うと、画像読取センサの副走査方向において原稿上の画像の読取領域が減ってしまい、その結果、副走査方向の画像読取精度が低下し、副走査方向に垂直な細線等の画像を読取ることができないことがある。すなわち、解像度の低い画像読取モードで画像読取動作を行うと、その読取った画像を再生(用紙への印刷出力やディスプレイへの表示出力)したときに、副走査方向に垂直な細線等の画像が再現されないことがあり、画像の再現性が悪くなる。なお、上述した特許文献1乃至特許文献4に開示の内容を適用したとしても、上記の問題を解決することはできない。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、解像度の低い画像読取モードで画像読取動作を行う場合でも、副走査方向の画像読取精度の低下を抑えることができる画像読取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、原稿が載置される原稿台と、光を受光して受光強度に応じた受光信号を出力する、原稿台に載置される原稿の画像を光学的に読取るための画像読取センサと、画像読取センサから出力される受光信号に基づいて、原稿の画像に対応する画像データを生成する画像処理部とを備え、画像読取センサが原稿台の下方位置を原稿台に沿って移動しながら原稿台に載置された原稿からの反射光を受光することにより、原稿台に載置された原稿の画像を読取る画像読取動作が行われ、画像読取動作は、解像度の異なる複数の画像読取モードのうち、いずれかの画像読取モードで行われる画像読取装置において、画像読取センサは、該画像読取センサの移動方向と直交する方向に複数の受光素子が配列された第1の受光素子列と、第1の受光素子列と平行に複数の受光素子が配列された第2の受光素子列とを有し、最も解像度の高い画像読取モードの解像度をR1とし、最も解像度の低い画像読取モードの解像度をR2とし、第1の受光素子列の各受光素子の配列ピッチをP1とし、第2の受光素子列の各受光素子の配列ピッチをP2とすると、P2=P1×R1/R2の関係にあり、最も解像度の高い画像読取モードの解像度は600dpiであり、最も解像度の低い画像読取モードの解像度は75dpiであり、画像読取動作が150dpiの解像度の第1の画像読取モード及び該第1の画像読取モードよりも解像度の高い画像読取モードで行われるとき、画像読取センサは、第1の受光素子列の各受光素子の受光信号を出力すると共に、第2の受光素子列の各受光素子の受光信号を出力せず、画像処理部は、画像読取センサから出力される第1の受光素子列の各受光素子の受光信号に基づいて、原稿の画像に対応する画像データを生成し、画像読取動作が第1の画像読取モードよりも解像度の低い第2の画像読取モードで行われるとき、画像読取センサは、第1の受光素子列の各受光素子の受光信号を出力すると共に、第2の受光素子列の受光素子の受光信号を出力し、画像処理部は、画像読取センサから出力される第1の受光素子列の各受光素子の受光信号及び第2の受光素子列の受光素子の受光信号に基づいて、原稿の画像に対応する画像データを生成するものである。
【0007】
請求項2の発明は、原稿が載置される原稿台と、光を受光して受光強度に応じた受光信号を出力する、原稿台に載置される原稿の画像を光学的に読取るための画像読取センサと、画像読取センサから出力される受光信号に基づいて、原稿の画像に対応する画像データを生成する画像処理部とを備え、画像読取センサが原稿台の下方位置を原稿台に沿って移動しながら原稿台に載置された原稿からの反射光を受光することにより、原稿台に載置された原稿の画像を読取る画像読取動作が行われ、画像読取動作は、解像度の異なる複数の画像読取モードのうち、いずれかの画像読取モードで行われる画像読取装置において、画像読取センサは、該画像読取センサの移動方向と直交する方向に複数の受光素子が配列された第1の受光素子列と、第1の受光素子列と平行に複数の受光素子が配列された第2の受光素子列とを有し、画像読取動作が所定の解像度の第1の画像読取モード及び該第1の画像読取モードよりも解像度の高い画像読取モードで行われるとき、画像処理部は、画像読取センサから出力される第1の受光素子列の各受光素子の受光信号に基づいて、原稿の画像に対応する画像データを生成し、画像読取動作が第1の画像読取モードよりも解像度の低い第2の画像読取モードで行われるとき、画像処理部は、画像読取センサから出力される第1の受光素子列の各受光素子の受光信号及び第2の受光素子列の受光素子の受光信号に基づいて、原稿の画像に対応する画像データを生成するものである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2に記載の画像読取装置において、最も解像度の高い画像読取モードの解像度をR1とし、最も解像度の低い画像読取モードの解像度をR2とし、第1の受光素子列の各受光素子の配列ピッチをP1とし、第2の受光素子列の各受光素子の配列ピッチをP2とすると、P2=P1×R1/R2の関係にあり、最も解像度の高い画像読取モードの解像度は600dpiであり、最も解像度の低い画像読取モードの解像度は75dpiであり、第1の画像読取モードの解像度は150dpiであるものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、画像読取センサは、副走査方向(画像読取センサの移動方向)に直交する第1の受光素子列に加えて、第1の受光素子列に平行な第2の受光素子列を有しており、解像度の低い第2の画像読取モードで画像読取動作を行うとき、第1の受光素子列の各受光素子の受光信号及び第2の受光素子列の受光素子の受光信号に基づいて画像データが生成される。すなわち、解像度の低い第2の画像読取モードで画像読取動作を行うとき、画像読取センサによる受光面積すなわち画像読取領域は、副走査方向において第2の受光素子列の分だけ増えることになる。従って、解像度の低い第2の画像読取モードで画像読取動作を行う場合でも、副走査方向の画像読取精度の低下を抑えることができ、副走査方向に垂直な細線等の画像を読取ることが可能となり、画像の再現性が高められる。しかも、第2の受光素子列の各受光素子の配列ピッチP2は、画像読取モードの最も高い解像度R1と最も低い解像度R2との比率に応じた値となり、第1の受光素子列の各受光素子の配列ピッチP1よりも大きい。すなわち、第2の受光素子列における受光素子の個数は、第1の受光素子列における受光素子の個数よりも少ない。従って、第2の受光素子列の各受光素子を第1の受光素子列の各受光素子と同じピッチで配列する構成にした場合と比較して、第2の受光素子列の受光素子の個数が少なくて済み、これにより、安価な構成によって、副走査方向の画像読取精度の低下を抑えることができる。
【0010】
請求項2の発明によれば、画像読取センサは、副走査方向(画像読取センサの移動方向)に直交する第1の受光素子列に加えて、第1の受光素子列に平行な第2の受光素子列を有しており、解像度の低い第2の画像読取モードで画像読取動作を行うとき、第1の受光素子列の各受光素子の受光信号及び第2の受光素子列の受光素子の受光信号に基づいて画像データが生成される。すなわち、解像度の低い第2の画像読取モードで画像読取動作を行うとき、画像読取センサによる受光面積すなわち画像読取領域は、副走査方向において第2の受光素子列の分だけ増えることになる。従って、解像度の低い第2の画像読取モードで画像読取動作を行う場合でも、副走査方向の画像読取精度の低下を抑えることができ、副走査方向に垂直な細線等の画像を読取ることが可能となり、画像の再現性が高められる。
【0011】
請求項3の発明によれば、第2の受光素子列の各受光素子の配列ピッチP2は、画像読取モードの最も高い解像度R1と最も低い解像度R2との比率に応じた値となり、第1の受光素子列の各受光素子の配列ピッチP1よりも大きい。すなわち、第2の受光素子列における受光素子の個数は、第1の受光素子列における受光素子の個数よりも少ない。従って、第2の受光素子列の各受光素子を第1の受光素子列の各受光素子と同じピッチで配列する構成にした場合と比較して、第2の受光素子列の受光素子の個数が少なくて済み、これにより、安価な構成によって、副走査方向の画像読取精度の低下を抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を具体化した実施形態による画像読取装置について図面を参照して説明する。図1(a)(b)は、画像読取装置の構成を示し、図1(c)は画像読取装置の画像読取センサの構成を示す。画像読取装置1は、原稿に描かれている画像を読取る装置である。また、この画像読取装置は、印刷用紙に画像を印刷する機能を有している。
【0013】
画像読取装置1は、原稿が載置される原稿台2と、原稿を押さえるための原稿押さえ板3と、原稿台2に載置される原稿の画像を光学的に読取るための画像読取センサ4と、原稿に光を照射するための光源5と、印刷用紙が装填されるペーパレスト6と、画像読取装置1の各種動作を指示するためのキー操作部7等を備える。
【0014】
原稿台2は、透明板から成っており、筺体10の上部に設けられている。筺体10の上部は、略中央が開口しており、原稿台2は、筺体10の上部の開口部分に設けられている。原稿は、画像が描かれている面を下向きにして原稿台2に載置される。原稿押さえ板3は、筺体10の上面に回動自在に設けられており、原稿押さえ板3を開くことにより、原稿台2に原稿を載置することができ、原稿押さえ板3を閉じることにより、原稿台2に載置された原稿を押さえることができるようになっている。
【0015】
画像読取センサ4は、光を受光して受光強度に応じた受光信号を出力するセンサであり、原稿台2の下方位置において、移動制御される支持基台15に支持されている。支持基台15は、ガイドレール16に摺動自在に支持されており、ガイドレール16に案内されて、原稿台2に沿って、ガイドレール16の延びている方向に往復移動するようになっている。支持基台15は、スキャンモータ17の駆動力により、ベルト18等から成る送り機構を介して移動制御される。
【0016】
従って、画像読取センサ4は、支持基台15がガイドレール16に案内されて移動することにより、原稿台2の下方位置において、原稿台2に沿って移動するようになっている。そして、画像読取センサ4は、原稿台2に沿って移動することにより、原稿台2に載置される原稿からの反射光を受光するようになっている。
【0017】
光源5は、支持基台15に支持されている。従って、光源5は、支持基台15が移動することにより、画像読取センサ4と共に移動するようになっている。光源5は、例えば冷陰極管ランプであり、点灯、消灯制御されるようになっている。
【0018】
ペーパレスト6は、筺体10の背部に設けられている。印刷用紙は、ペーパレスト6に装填される。ペーパレスト6に載置された印刷用紙は、不図示の用紙搬送手段により筺体10の内部に取り込まれ、不図示の画像印刷手段により画像が印刷された後、排紙口10aから筺体10の外部に排出される。キー操作部7は、筺体10の上部に設けられており、画像読取装置1の各種動作を指示するためにユーザによって操作される。
【0019】
このような構成の画像読取装置1は、光源5を点灯させた状態で、画像読取センサ4が原稿台2に沿って移動しながら原稿台2に載置された原稿からの反射光を受光することにより、原稿台2に載置された原稿の全体から画像を読取る原稿画像読取動作が行われるようになっている。
【0020】
また、画像読取装置1は、解像度の異なる複数の画像読取モードでの原稿画像読取動作が可能になっており、キー操作部7による操作を受けて、解像度の異なる複数の画像読取モードのうち、いずれかの画像読取モードで原稿画像読取動作が行われるようになっている。本実施形態では、解像度が600dpiの600dpiモード、解像度が300dpiの300dpiモード、解像度が150dpiの150dpiモード、解像度が75dpiの75dpiモードの4つの画像読取モードでの原稿画像読取動作が可能になっている。
【0021】
ここで、上記画像読取センサ4について説明する。画像読取センサ4は、原稿からの反射光を受光して受光強度に応じた受光信号を出力するための第1の受光素子列41及び第2の受光素子列42を有している。第1の受光素子列41は、m個(多数個)の受光素子41−1、41−2、・・・、41−mの配列により構成されており、第2の受光素子列42は、n個(多数個)の受光素子42−1、42−2、・・・、42−nの配列により構成されている。各受光素子41−1、41−2、・・・、41−m、42−1、42−2、・・・、42−nの受光面上には、受光レンズが1対1に設けられている。
【0022】
第1の受光素子列41を構成する受光素子41−1〜41−mは、画像読取センサ4の移動方向(ガイドレール16の延びている方向)と直交する方向に、一定のピッチP1で配列されている。第2の受光素子列42を構成する受光素子42−1〜42−nは、第1の受光素子列41と平行(すなわち、第1の受光素子列41と同様に、画像読取センサ4の移動方向と直交する方向)に、一定のピッチP2で配列されている。第2の受光素子列42は、画像読取センサ4の移動方向において第1の受光素子列41に隣接して並列されており、第1の受光素子列41と第2の受光素子列42との間隔は、第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mの配列ピッチP1と同じ間隔になっている。
【0023】
第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mの配列ピッチP1と、第2の受光素子列42の各受光素子42−1〜42−nの配列ピッチP2との関係は、最も解像度の高い画像読取モードの解像度をR1とし、最も解像度の低い画像読取モードの解像度をR2とすると、P2=P1×R1/R2の関係にある。言い換えれば、第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mの単位長さあたりの配列個数をK1個とし、第2の受光素子列42の各受光素子42−1〜42−nの単位長さあたりの配列個数をK2個とすると、K2=K1×R2/R1の関係にある。
【0024】
上述のように、本実施形態では、600dpiモード、300dpiモード、150dpiモード、75dpiモードの4つの画像読取モードで原稿画像読取動作を行うことが可能になっており、最も解像度の高い画像読取モードの解像度R1は、600dpiモードの解像度600dpiであり、最も解像度の低い画像読取モードの解像度R2は、75dpiモードの解像度75dpiである。従って、配列ピッチP1と配列ピッチP2との関係は、P2=P1×600dpi/750dpiの関係にある。
【0025】
本実施形態では、第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mは、最も高い解像度600dpiでの原稿画像読取動作を実現するために、1インチ(2.54cm)あたり600個のものが一定間隔で配列されている。すなわち、第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mの配列ピッチP1は、P1=1/600インチとなっている。そして、第2の受光素子列42の各受光素子42−1〜42−nの配列ピッチP2は、P2=P1×R1/R2(=P1×600dpi/75dpi)の関係を満たすように、P2=1/75インチとされている。すなわち、第2の受光素子列42の各受光素子42−1〜42−nは、第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mの1インチあたりの個数よりも少なく、1インチあたり75個のものが一定間隔で配列されている。
【0026】
また、画像読取センサ4は、第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−m、及び第2の受光素子列42の各受光素子42−1〜42−nによる受光動作を制御する制御回路(不図示)や、その受光動作によって各受光素子41−1〜41−m、42−1〜42−nから出力される受光信号を処理して画像読取センサ4から出力する信号処理回路(不図示)等を備えている。
【0027】
このような構成の画像読取センサ4は、第1の受光素子列41及び第2の受光素子列42により光を受光することによって、第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mの配列方向(すなわち画像読取センサ4の移動方向と直交する方向)である主走査方向にライン状に画像を読取るようになっている。
【0028】
すなわち、上記原稿台2に載置された原稿の全体から画像を読取る原稿画像読取動作は、画像読取センサ4が原稿台2に沿って主走査方向(すなわち第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mの配列方向)に直交する方向である副走査方向に移動しながら、画像読取センサ4が副走査方向の各位置で主走査方向にライン状に画像を読取る(原稿台2に載置された原稿からの反射光を第1の受光素子列41及び第2の受光素子列42により受光する)ことによって、行われるようになっている。
【0029】
図2は、画像読取装置1の電気的ブロック構成を示す。画像読取装置1は、上述の構成に加え、画像読取装置1の動作を制御するためのCPU、ROM、及びRAM等を含む制御部21と、画像処理部22と、外部機器接続部23と、メモリ24等を備える。制御部21のROM内には、画像読取装置1の動作を制御するためのファームウェアや各種データが記憶されている。
【0030】
画像読取センサ4は、制御部21による制御のもと、第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−m、及び第2の受光素子列42の各受光素子42−1〜42−nによる受光動作(すなわち主走査方向にライン状に画像を読取る動作)を行って、その受光動作によって各受光素子41−1〜41−m、42−1〜42−nから出力される受光信号を処理して画像読取センサ4から出力する。
【0031】
スキャンモータ17は、制御部21による制御のもと、回転駆動される。スキャンモータ17が回転駆動されることにより、支持基台15が移動し、画像読取センサ4及び光源5が原稿台2に沿って第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mの配列方向と直交する方向(すなわち副走査方向)に移動する。光源5は、制御部21による制御のもと、点灯、消灯制御される。
【0032】
画像処理部22は、制御部21による制御のもと、画像読取センサ4から出力される受光信号(すなわち、第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−m、及び第2の受光素子列42の各受光素子42−1〜42−nの受光信号)に基づいて画像データを生成する。外部機器接続部23は、制御部21による制御のもと、パーソナルコンピュータ等の外部機器との間で各種信号の送受信を行う。メモリ24は、制御部21による制御のもと、画像処理部22により生成された画像データや、キー操作部7の操作により設定された画像読取モードを示すモード設定データ等を記憶する。制御部21は、キー操作部7の操作を受けて、画像読取装置1の各種動作を制御する。
【0033】
制御部21は、光源5の点灯、消灯を制御する。また、制御部21は、スキャンモータ17の回転駆動を制御することにより、画像読取センサ4の副走査方向への移動を制御する。また、制御部21は、画像読取モードを示すモード設定信号、画像の読取り開始を示す読取開始信号、及び画像の読取り終了を示す読取終了信号を画像読取センサ4に出力することにより、画像読取センサ4による主走査方向の画像の読取りを制御し、画像読取モードを示すモード設定信号を画像処理部22に出力することにより、画像処理部22による画像読取モードに応じた画像データの生成を制御する。そして、制御部21は、これらの動作を制御することにより、原稿台2に載置された原稿の全体から画像を読取る原稿画像読取動作を実行する。
【0034】
画像読取センサ4は、以下のようにして、主走査方向に画像を読取るようになっている。すなわち、画像読取センサ4は、制御部21から読取開始信号及びモード設定信号が入力されると、所定の周期で、第1の受光素子列41及び第2の受光素子列42による受光動作(すなわち主走査方向に画像を読取る動作)を行って、その受光動作による第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−m、及び第2の受光素子列42の各受光素子42−1〜42−nの受光信号をモード設定信号の示す画像読取モードに応じた態様で出力する。また、画像読取センサ4は、制御部21から読取終了信号が入力されると、第1の受光素子列41及び第2の受光素子列42による受光動作を終了する。
【0035】
第1の受光素子列41及び第2の受光素子列42による受光動作は、本実施形態では、1秒間に600回の割合で行われる。すなわち、画像読取センサ4は、制御部21から読取開始信号が入力されると、その後、制御部21から読取終了信号が入力されるまでの間、1秒間に600回の割合で、第1の受光素子列41及び第2の受光素子列42による受光動作を行って、その受光動作による受光信号をモード設定信号の示す画像読取モードに応じた態様で出力するようになっている。
【0036】
また、受光素子列41及び第2の受光素子列42の受光動作による受光信号の出力は、以下のようにして、モード設定信号の示す画像読取モードに応じた態様で行われる。すなわち、画像読取センサ4は、画像読取モードが600dpiモード、300dpiモード、及び150dpiモードの場合には、第1の受光素子列41の受光動作による受光信号を出力するが、第2の受光素子列42の受光動作による受光信号を出力せず、画像読取モードが75dpiモードの場合には、第1の受光素子列41の受光動作による受光信号を出力すると共に、第2の受光素子列42の受光動作による受光信号を出力する。
【0037】
つまり、画像読取センサ4は、第1の受光素子列41の受光動作による受光信号については、600dpiモード、300dpiモード、150dpiモード、及び75dpiモードの全ての画像読取モードの場合に出力し、一方、第2の受光素子列42の受光動作による受光信号については、75dpiモードの画像読取モードの場合にのみ出力する。
【0038】
そして、画像読取センサ4は、第1の受光素子列41の受光動作による受光信号については、画像読取モードが600dpiモードの場合には、第1の受光素子列41の全ての受光素子41−1、41−2、41−3、・・・の受光信号を出力する。また、画像読取モードが300dpiモードの場合には、第1の受光素子列41の2i(i=1、2、3、・・・)番目(すなわち1個おき)の受光素子41−2、41−4、41−6、・・・、41−2i、・・・の受光信号を出力し、画像読取モードが150dpiモードの場合には、第1の受光素子列41の4i番目(すなわち3個おき)の受光素子41−4、41−8、41−12、・・・、41−4i、・・・の受光信号を出力し、画像読取モードが75dpiモードの場合には、第1の受光素子列41の8i番目(すなわち7個おき)の受光素子41−8、41−16、41−24、・・・、41−8i、・・・の受光信号を出力する。
【0039】
上述のように、第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mは、1インチあたり600個のものが一定間隔のピッチP1で配列されている。つまり、画像読取センサ4は、画像読取モードが600dpiモードの場合には、第1の受光素子列41によって主走査方向に600dpiの解像度で画像を読取るようになっている。また、画像読取モードが300dpiモードの場合には、第1の受光素子列41によって主走査方向に300dpiの解像度で画像を読取り、画像読取モードが150dpiモードの場合には、第1の受光素子列41によって主走査方向に150dpiの解像度で画像を読取り、画像読取モードが75dpiモードの場合には、第1の受光素子列41によって主走査方向に75dpiの解像度で画像を読取るようになっている。
【0040】
一方、画像読取センサ4は、第2の受光素子列42の受光動作による受光信号については、上述のように、画像読取モードが75dpiモードの場合にのみ出力し、この場合、第2の受光素子列42の全ての受光素子42−1、42−2、42−3、・・・の受光信号を出力する。
【0041】
上述のように、第2の受光素子列42の各受光素子42−1〜42−mは、1インチあたり75個のものが一定間隔のピッチP2で配列されている。つまり、画像読取センサ4は、画像読取モードが75dpiモードの場合には、第1の受光素子列41によって主走査方向に75dpiの解像度で画像を読取ることに加え、第2の受光素子列42によっても主走査方向に75dpiの解像度で画像を読取るようになっている。画像読取センサ4は、このようにして主走査方向に画像を読取るようになっている。
【0042】
原稿台2に載置された原稿の全体から画像を読取る原稿画像読取動作は、制御部21による制御のもと、以下のようにして行われる。すなわち、制御部21は、キー操作部7により画像読取操作がなされると、まず、そのときに設定されている画像読取モードを示すモード設定信号を画像読取センサ4及び画像処理部22に出力する。続いて、制御部21は、光源5を点灯させると共に、スキャンモータ17の回転駆動を開始して画像読取センサ4の副走査方向への移動を開始させ、そして、読取開始信号を画像読取センサ4に出力する。
【0043】
これにより、光源5からの光が原稿台2に載置された原稿に照射され、画像読取センサ4は、制御部21からの読取開始信号を受けて、副走査方向に移動しながら1秒間に600回の割合で(すなわち副走査方向の各位置で)第1の受光素子列41及び第2の受光素子列42による受光動作(すなわち主走査方向にライン状に画像を読取る動作)を行い、そして、その受光動作による受光信号を、制御部21から与えられたモード設定信号の示す画像読取モードに応じた態様で出力する。画像読取センサ4から出力された受光信号は、画像処理部22に入力され、画像処理部22は、この受光信号に基づいて、原稿の画像に対応する画像データを生成する。このとき、画像処理部22は、制御部21から与えられたモード設定信号の示す画像読取モードに応じて、画像データを生成する。原稿画像読取動作は、このようにして行われる。
【0044】
すなわち、原稿画像読取動作が150dpiモード(第1の画像読取モード)及び150dpiモードよりも解像度の高い300dpiモード、600dpiモードで行われるとき、画像読取センサ4は、1秒間に600回の割合で、第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mの受光信号を画像読取モードに応じた態様で出力するが、第2の受光素子列42の各受光素子42−1〜42−mの受光信号を出力しない。そして、画像処理部22は、画像読取センサ4から出力される第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mの受光信号に基づいて、画像読取モードに応じて、原稿の画像に対応する画像データを生成する。
【0045】
一方、上記原稿画像読取動作が150dpiモードよりも解像度の低い75dpiモード(第2の画像読取モード)で行われるとき、画像読取センサ4は、1秒間に600回の割合で、第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mの受光信号を画像読取モードに応じた態様で出力すると共に、第2の受光素子列42の各受光素子42−1〜42−nの受光信号を画像読取モードに応じた態様で出力する。そして、画像処理部22は、画像読取センサ4から出力される第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mの受光信号及び第2の受光素子列42の各受光素子42−1〜42−nの受光信号に基づいて、画像読取モードに応じて、原稿の画像に対応する画像データを生成する。
【0046】
そして、このような原稿画像読取動作において、原稿画像読取動作が600dpiモードで行われるとき、制御部21は、画像読取センサ4を1秒間に1インチの割合で移動させる。画像読取センサ4は、600dpiモードの場合には、第1の受光素子列41によって主走査方向に600dpiの解像度で画像を読取る動作を、1秒間に600回の割合で行う。これにより、原稿画像読取動作が600dpiモードで行われる場合には、画像読取センサ4は、第1の受光素子列41によって主走査方向に600dpiの解像度で画像を読取る動作を、副走査方向に1インチ移動する間に600回の割合で行うことになり、従って、画像読取センサ4の第1の受光素子列41によって主走査方向及び副走査方向に600dpiの解像度で画像が読取られ、それにより出力される受光信号に基づいて画像処理部22によって画像データが生成される。
【0047】
また、原稿画像読取動作が300dpiモードで行われるとき、制御部21は、画像読取センサ4を1秒間に2インチの割合で移動させる。画像読取センサ4は、300dpiモードの場合には、第1の受光素子列41によって主走査方向に300dpiの解像度で画像を読取る動作を、1秒間に600回の割合で行う。これにより、原稿画像読取動作が300dpiモードで行われる場合には、画像読取センサ4は、第1の受光素子列41によって主走査方向に300dpiの解像度で画像を読取る動作を、副走査方向に2インチ移動する間に600回の割合で行うことになり、従って、画像読取センサ4の第1の受光素子列41によって主走査方向及び副走査方向に300dpiの解像度で画像が読取られ、それにより出力される受光信号に基づいて画像処理部22によって画像データが生成される。
【0048】
また、原稿画像読取動作が150dpiモードで行われるとき、制御部21は、画像読取センサ4を1秒間に4インチの割合で移動させる。画像読取センサ4は、150dpiモードの場合には、第1の受光素子列41によって主走査方向に150dpiの解像度で画像を読取る動作を、1秒間に600回の割合で行う。これにより、原稿画像読取動作が150dpiモードで行われる場合には、画像読取センサ4は、第1の受光素子列41によって主走査方向に150dpiの解像度で画像を読取る動作を、副走査方向に4インチ移動する間に600回の割合で行うことになり、従って、画像読取センサ4の第1の受光素子列41によって主走査方向及び副走査方向に150dpiの解像度で画像が読取られ、それにより出力される受光信号に基づいて画像処理部22によって画像データが生成される。
【0049】
また、原稿画像読取動作が75dpiモードで行われるとき、制御部21は、画像読取センサ4を1秒間に8インチの割合で移動させる。画像読取センサ4は、75dpiモードの場合には、第1の受光素子列41及び第2の受光素子列42によって主走査方向に75dpiの解像度で画像を読取る動作を、1秒間に600回の割合で行う。これにより、原稿画像読取動作が75dpiモードで行われる場合には、画像読取センサ4は、第1の受光素子列41及び第2の受光素子列42によって主走査方向に75dpiの解像度で画像を読取る動作を、副走査方向に8インチ移動する間に600回の割合で行うことになり、従って、画像読取センサ4の第1の受光素子列41及び第2の受光素子列42によって主走査方向及び副走査方向に75dpiの解像度で画像が読取られ、それにより出力される受光信号に基づいて画像処理部22によって画像データが生成される。
【0050】
このように、上記構成の画像読取装置1によれば、画像読取センサ4は、副走査方向(画像読取センサ4の移動方向)に直交する第1の受光素子列41に加えて、第1の受光素子列41に平行な第2の受光素子列42を有しており、そして、解像度の低い75dpiモード(第2の画像読取モード)で原稿画像読取動作を行うとき、第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mの受光信号及び第2の受光素子列42の受光素子42−1〜42−nの受光信号に基づいて画像データが生成される。
【0051】
すなわち、上記構成の画像読取装置1によれば、解像度の低い75dpiモードで原稿画像読取動作を行うとき、画像読取センサ4による受光面積すなわち画像読取領域は、副走査方向において第2の受光素子列42の分だけ増えることになる。従って、解像度の低い75dpiモードで原稿画像読取動作を行う場合でも、副走査方向の画像読取精度の低下を抑えることができ、副走査方向に垂直な細線等の画像を読取ることが可能となり、画像の再現性が高められる。
【0052】
しかも、第2の受光素子列42の各受光素子42−1〜42−nの配列ピッチP2は、画像読取モードの最も高い解像度600dpiと最も低い解像度75dpiとの比率に応じた値となり、第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mの配列ピッチP1よりも大きい。すなわち、第2の受光素子列42における受光素子42−1〜42−nの個数は、第1の受光素子列41における受光素子41−1〜41−mの個数よりも少ない。従って、第2の受光素子列42の各受光素子42−1〜42−nを第1の受光素子列41の各受光素子41−1〜41−mと同じピッチで配列する構成にした場合と比較して、第2の受光素子列42の受光素子42−1〜42−nの個数が少なくて済み、これにより、安価な構成によって、副走査方向の画像読取精度の低下を抑えることができる。
【0053】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能である。例えば、画像読取センサの第2の受光素子列は、必ずしも第1の受光素子列に隣接している必要はなく、第2の受光素子列は、第1の受光素子列と所定の間隔を隔てて設けられていてもよい。また、第2の受光素子列の各受光素子の配列ピッチは、1インチあたり75個に限られず、例えば、1インチあたり150個であってもよい。この場合、150dpiモードで原稿画像読取動作を行う場合にも、第2の受光素子列の受光動作による受光信号を出力するようにして、副走査方向の画像読取精度の低下を抑えることが可能となる。画像読取センサ4は、第1の受光素子列、第2の受光素子列に加えて、さらに第3の受光素子列を有していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係る画像読取装置の概略構成を示す斜視図、(b)は同画像読取装置の平断面図、(c)は同画像読取装置の画像読取センサの構成を示す平面図。
【図2】同画像読取装置の電気的ブロック構成図。
【符号の説明】
【0055】
1 画像読取装置
2 原稿台
3 原稿押さえ板
4 画像読取センサ
5 光源
6 ペーパレスト
7 キー操作部
10 筐体
10a 排紙口
15 支持基台
16 ガイドレール
17 スキャンモータ
18 ベルト
21 制御部
22 画像処理部
23 外部機器接続部
24 メモリ
41 第1の受光素子列
41−1〜41−m 受光素子
42 第2の受光素子列
42−1〜42−n 受光素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿が載置される原稿台と、光を受光して受光強度に応じた受光信号を出力する、前記原稿台に載置される原稿の画像を光学的に読取るための画像読取センサと、前記画像読取センサから出力される受光信号に基づいて、原稿の画像に対応する画像データを生成する画像処理部とを備え、
前記画像読取センサが前記原稿台の下方位置を前記原稿台に沿って移動しながら前記原稿台に載置された原稿からの反射光を受光することにより、前記原稿台に載置された原稿の画像を読取る画像読取動作が行われ、
前記画像読取動作は、解像度の異なる複数の画像読取モードのうち、いずれかの画像読取モードで行われる画像読取装置において、
前記画像読取センサは、該画像読取センサの移動方向と直交する方向に複数の受光素子が配列された第1の受光素子列と、前記第1の受光素子列と平行に複数の受光素子が配列された第2の受光素子列とを有し、
最も解像度の高い画像読取モードの解像度をR1とし、最も解像度の低い画像読取モードの解像度をR2とし、前記第1の受光素子列の各受光素子の配列ピッチをP1とし、前記第2の受光素子列の各受光素子の配列ピッチをP2とすると、P2=P1×R1/R2の関係にあり、
前記最も解像度の高い画像読取モードの解像度は600dpiであり、前記最も解像度の低い画像読取モードの解像度は75dpiであり、
前記画像読取動作が150dpiの解像度の第1の画像読取モード及び該第1の画像読取モードよりも解像度の高い画像読取モードで行われるとき、前記画像読取センサは、前記第1の受光素子列の各受光素子の受光信号を出力すると共に、前記第2の受光素子列の各受光素子の受光信号を出力せず、前記画像処理部は、前記画像読取センサから出力される前記第1の受光素子列の各受光素子の受光信号に基づいて、原稿の画像に対応する画像データを生成し、
前記画像読取動作が前記第1の画像読取モードよりも解像度の低い第2の画像読取モードで行われるとき、前記画像読取センサは、前記第1の受光素子列の各受光素子の受光信号を出力すると共に、前記第2の受光素子列の受光素子の受光信号を出力し、前記画像処理部は、前記画像読取センサから出力される前記第1の受光素子列の各受光素子の受光信号及び前記第2の受光素子列の受光素子の受光信号に基づいて、原稿の画像に対応する画像データを生成する、
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
原稿が載置される原稿台と、光を受光して受光強度に応じた受光信号を出力する、前記原稿台に載置される原稿の画像を光学的に読取るための画像読取センサと、前記画像読取センサから出力される受光信号に基づいて、原稿の画像に対応する画像データを生成する画像処理部とを備え、
前記画像読取センサが前記原稿台の下方位置を前記原稿台に沿って移動しながら前記原稿台に載置された原稿からの反射光を受光することにより、前記原稿台に載置された原稿の画像を読取る画像読取動作が行われ、
前記画像読取動作は、解像度の異なる複数の画像読取モードのうち、いずれかの画像読取モードで行われる画像読取装置において、
前記画像読取センサは、該画像読取センサの移動方向と直交する方向に複数の受光素子が配列された第1の受光素子列と、前記第1の受光素子列と平行に複数の受光素子が配列された第2の受光素子列とを有し、
前記画像読取動作が所定の解像度の第1の画像読取モード及び該第1の画像読取モードよりも解像度の高い画像読取モードで行われるとき、前記画像処理部は、前記画像読取センサから出力される前記第1の受光素子列の各受光素子の受光信号に基づいて、原稿の画像に対応する画像データを生成し、
前記画像読取動作が前記第1の画像読取モードよりも解像度の低い第2の画像読取モードで行われるとき、前記画像処理部は、前記画像読取センサから出力される前記第1の受光素子列の各受光素子の受光信号及び前記第2の受光素子列の受光素子の受光信号に基づいて、原稿の画像に対応する画像データを生成する、
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項3】
最も解像度の高い画像読取モードの解像度をR1とし、最も解像度の低い画像読取モードの解像度をR2とし、前記第1の受光素子列の各受光素子の配列ピッチをP1とし、前記第2の受光素子列の各受光素子の配列ピッチをP2とすると、P2=P1×R1/R2の関係にあり、
前記最も解像度の高い画像読取モードの解像度は600dpiであり、前記最も解像度の低い画像読取モードの解像度は75dpiであり、前記第1の画像読取モードの解像度は150dpiである、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−172631(P2008−172631A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−5111(P2007−5111)
【出願日】平成19年1月12日(2007.1.12)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】