説明

画像読取装置

【課題】 装置の小型化が実現できる画像読取装置を提供すること。
【解決手段】 静止原稿の画像を読取る静止原稿読取部と、搬送原稿の画像を読取る搬送原稿読取部とを有し、前記原稿の画像を読取るための読取手段と、前記原稿を搬送するための搬送手段と、前記静止原稿のサイズ指標シートと、前記搬送原稿読取部において開閉する圧板側に搬送原稿を案内する透明フィルム部材とを備えた画像読取装置において、前記前記搬送原稿読取部と前記静止原稿読取部をサイズ指標シートで仕切る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静止原稿の画像及び搬送原稿の画像を読取ることのできる画像読取装置及びこれを用いた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の複写機、ファクシミリ等の画像形成装置、或はスキャナ等の画像読取装置においては、図5に示すように、搬送原稿読取部と静止原稿読取部の仕切りはサイズ指標Cの付いたガイド部材25で行われていた。(例えば、特許文献1参照。)
【特許文献1】特開2003−46722号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記のような構成の場合、ガイド部材25の厚みが厚いためガイド部材25を搬送原稿読取部の読取ラインL2に近づけることが出来ず、装置幅が大きくなるという問題があった。
【0004】
そこで本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、装置の小型化が実現できる画像読取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明における画像読取装置は、静止原稿の画像を読取る静止原稿読取部と、搬送原稿の画像を読取る搬送原稿読取部と、前記原稿の画像を読取るための読取手段と、前記原稿を搬送するための搬送手段と、前記静止原稿のサイズ指標シートと、前記搬送原稿読取部において開閉する圧板側に搬送原稿を案内する透明フィルム部材とを備える画像読取装置において、前記搬送原稿読取部と前記静止原稿読取部をサイズ指標シートで仕切ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
請求項1記載の発明によれば、装置の小型化を実現することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
【実施例1】
【0008】
以下、本発明を適用した画像読取装置の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。図1は画像読取装置の上方斜視図、図2は画像読取装置の圧板ユニット開いた状態の上方斜視図、図3は自動給送読取装置を示す主要断面図、図4は自動給送読取装置を示す主要断面図の一部拡大図である。
【0009】
図1、図2に示すように、圧板ユニット1の下面の静止画像読取部には静止画像原稿読取時に原稿D2をプラテンガラス6に密着するため、白地板2が取り付けられており、ヒンジ3を回転中心として圧板ユニット1が開閉できる構成になっている。
【0010】
また、図1、図3に示すように、搬送原稿読取部5は、略U字状の原稿搬送路(以下、Uターンパスという)7を有し、このUターンパス7には、分離ローラ8及び分離パット9、分離ローラ8に当接している予備搬送部材10、原稿D1の有無を検出する原稿有無センサ11、原稿D1を搬送する搬送ローラ13及び排紙ローラ対14、及び、原稿D1の先端部及び後端部を検出する原稿エッジセンサ15等が取り付けられた構成となっている。
【0011】
密着型イメージセンサ16は、光源としてのLEDアレイから原稿D1の画像情報面に光を照射し、画像情報面で反射した反射光をセルフォック(登録商標)レンズでセンサ素子に結像して画像情報を読取るものである。
【0012】
この搬送原稿読取部5においては、操作者が原稿D1を原稿トレイ4に載置するとき、原稿D1の読取画像面を上側にして装置の手前側からセットされるようになっている。このとき、原稿有無センサ11により原稿D1が有ることが検知される。
【0013】
そして、操作者が操作部12から読取開始を指示すると、不図示の駆動部が回転し、予備搬送部材10によって、原稿D1が分離ローラ8と分離パット9の分離部まで搬送され、原稿D1が1枚ずつに分離され、最上位の原稿D1が分離搬送される。また、分離された原稿D1が搬送ローラ13によって、Uターンパス7に沿って搬送され、さらに密着型イメージセンサ16の読取部へ搬送される。
【0014】
原稿搬送部では、原稿エッジセンサ15により原稿D1の先端部が検知されると、その位置から所定量搬送されたところで、密着型イメージセンサ16による画像情報の読取りが開始される。
【0015】
ここで、図4は図3の搬送原稿読取部5のX部拡大図である。密着型イメージセンサ16の上方部には、原稿をプラテンガラス6へ押圧するための押圧手段20が設けられている。また、押圧手段20とプラテンガラス6との間には、プラテンガラス6から下流側ガイド部材19へ原稿を受け渡すための透明なシート部材18が設けられている。そのため、原稿の画像は、プラテンガラス6と透明なシート部材18を介して、読み取られる。
【0016】
読取開始後、原稿は排紙ローラ対14に向かう。
【0017】
そして、原稿エッジセンサ15により原稿D1の後端部が検知されると、その位置から所定量搬送されたところで、密着型イメージセンサ16による画像情報の読取りを終了する。そして、当該原稿D1は、排紙ローラ対14によって装置外へ排出される。
【0018】
このようにして、搬送原稿読取部5では、原稿有無センサ11が原稿無しを検知するまで上述した読取動作を繰り返す。
【0019】
次に、本発明の特徴である静止原稿のサイズ指標の位置を図2、図4を用いて説明する。
【0020】
図2のA部、B部は1枚のプラテンガラスで構成されており、A部が搬送原稿読取部でB部が静止原稿読取部である。ここで、搬送原稿読取部Aと静止原稿読取部Bはサイズ指標シート19で仕切られている。静止原稿D2は、サイズ指標シート19の側面に突き当ててセットされ、画像の読取りが行われる。ここで、静止原稿のサイズ指標21は、下流側ガイド部材19の19a面に設けられている。また、そのサイズ指標21を透明なシート部材18で覆うことで、搬送原稿による汚れから保護している。
【0021】
以上のように、静止原稿のサイズ指標シート19で搬送原稿読取部Aと静止原稿読取部Bを仕切ることにより、読取ラインLにサイズ指標シート19を近づけることが出来、装置の幅を縮小することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の画像読取装置の上方斜視図である。
【図2】本発明の画像読取装置の圧板ユニット開いた状態の上方斜視図である。
【図3】本発明の自動給送読取装置を示す主要断面図である。
【図4】図3の部分拡大図である。
【図5】従来例である。
【符号の説明】
【0023】
1 圧板ユニット
2 白地板
5 搬送原稿読取部
6 プラテンガラス
16 密着型イメージセンサ
18 透明なシート部材
19 サイズ指標シート
20 押圧手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静止原稿の画像を読取る静止原稿読取部と、搬送原稿の画像を読取る搬送原稿読取部と、前記原稿の画像を読取るための読取手段と、前記原稿を搬送するための搬送手段と、前記静止原稿のサイズ指標シートと、前記搬送原稿読取部において開閉する圧板側に搬送原稿を案内する透明フィルム部材とを備える画像読取装置において、
前記搬送原稿読取部と前記静止原稿読取部をサイズ指標シートで仕切ることを特徴とする画像読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−130078(P2010−130078A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−299660(P2008−299660)
【出願日】平成20年11月25日(2008.11.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】