説明

番組を学年毎にフィルタリングして視聴すべき学年を判定する装置、方法及びプログラム

【課題】各番組を学年毎にフィルタリングして視聴すべき学年を判定する装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】番組の対象学年を判定する番組フィルタリング装置1は、学年毎の学習内容を記憶する学習内容記憶手段11と、番組の番組属性内容を記憶する番組属性内容記憶手段12と、学習内容記憶手段11に記憶した前記学習内容と、番組属性内容記憶手段12に記憶した番組属性内容と、を対比することにより、番組の対象学年を判定する番組フィルタリング手段13と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組を学年毎にフィルタリングして視聴すべき学年を判定する装置、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、レコメンデーション装置が開示されている。この装置は、教育分野において特徴的な要素、特に学期によるユーザの要求の変化に応じて推奨コンテンツを提供できるようにしている。
【0003】
また、特許文献2には、仮名漢字変換装置が開示されている。この装置は、特殊文字について、文字単位で種別識別子が予め割り当てられることにより、文字を習得すべき学年が対応付けられている。そして、対象年齢が指定され文字列が入力された場合に、その文字列に対象年齢に対応する特殊文字が含まれている場合には、特殊文字を含む文字列全体を表示しないといった処理や、特殊文字を他の文字とは異なる色で表示する、等の処理を行う。
【特許文献1】特開2004−303149号公報
【特許文献2】特開平9−146934号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の特許文献1及び2では、各番組を学年毎にフィルタリングして視聴すべき学年を判定するための技術は開示されてはいない。
【0005】
従って、近時、通信ネットワークを通じてアクセスしてきたユーザ端末に番組を提供するサービスが提供されているが、ユーザが視聴可能な学年に達していないにもかかわらず、難解な内容の番組を視聴することが起こり得る。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮して提案されるものであり、各番組を学年毎にフィルタリングして視聴すべき学年を判定する装置、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)番組の対象学年を判定する番組フィルタリング装置であって、
学年毎の学習内容を記憶する学習内容記憶手段と、
前記番組の番組属性内容を記憶する番組属性内容記憶手段と、
前記学習内容記憶手段に記憶した前記学習内容と、前記番組属性内容記憶手段に記憶した前記番組属性内容と、を対比することにより、前記番組の対象学年を判定する番組フィルタリング手段と、を備えることを特徴とする番組フィルタリング装置。
【0008】
本発明のこのような構成によれば、前記番組フィルタリング装置は、学習内容と各番組の属性内容とを対比して、番組の対象学年を判定する。従って、前記番組フィルタリング装置は、対象学年に達した番組のみを提供することが可能となり、ユーザは、自身の学年を対象学年とする番組のみを視聴できる。ここで、対象学年とは、例えば、前記学習内容に含まれる語句と各番組の属性内容に含まれる語句を対比することによって判定され、当該学年で学習することがない難解な語句が属性情報に含まれる番組は、対象から除かれることになる。
【0009】
(2)前記学年毎の学習内容の特徴語及び前記番組属性内容の特徴語を抽出する特徴語抽出手段と、
抽出した前記学習内容の特徴語及び前記番組属性内容の特徴語を対比することにより、前記番組の最適学年を判定する最適学年判定手段と、を更に備えることを特徴とする、(1)に記載の番組フィルタリング装置。
【0010】
本発明のこのような構成によれば、前記番組フィルタリング装置は、抽出した前記学習内容の特徴語及び前記番組属性内容の特徴語を対比することにより、前記番組の最適学年を判定する。従って、前記番組フィルタリング装置は、対象学年に達した番組の中で、更に各学年に最適なものを提供することが可能となり、ユーザは、自身の学年において難解でもなく、更に、あまりに平易でつまらない番組でもない最適な番組を視聴できる。
(3)前記特徴語抽出手段は、tf−idfにより抽出を行うことを特徴とする、(2)に記載の番組フィルタリング装置。
【0011】
本発明のこのような構成によれば、前記番組フィルタリング装置は、tf−idfにより前記特徴語の抽出を行う。従って、前記番組フィルタリング装置は、それぞれ多くの学年の学習内容に共通して含まれる語句、或いは、多くの番組の属性内容に共通して含まれる語句ではなく、それぞれの学年の学習内容において特徴となる語句、或いは、それぞれの番組の属性内容において特徴となる語句を抽出することができる。
【0012】
(4)コンピュータが、番組の対象学年を判定する方法であって、
学年毎の学習内容を記憶するステップと、
前記番組の番組属性内容を記憶するステップと、
記憶した前記学習内容と、記憶した前記番組属性内容と、を対比することにより、前記番組の対象学年を判定するステップと、を含む方法。
本発明のこのような構成によれば、前記方法を実施することにより、(1)と同様の作用・効果が期待できる。
【0013】
(5)コンピュータに、番組の対象学年を判定させるプログラムであって、
学年毎の学習内容を記憶するステップと、
前記番組の番組属性内容を記憶するステップと、
記憶した前記学習内容と、記憶した前記番組属性内容と、を対比することにより、前記番組の対象学年を判定するステップと、を実行させるプログラム。
本発明のこのような構成によれば、前記プログラムを前記コンピュータに導入して実行させることにより、(1)と同様の作用・効果が期待できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、各番組を学年毎にフィルタリングして視聴すべき学年を判定することができるので、対象学年に達した番組のみを提供することができる番組フィルタリング装置を提供することができ、ユーザは、自身の学年を対象学年とする番組のみを視聴することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0016】
[番組フィルタリング装置と関連要素の全体構成]
図1は、本発明の実施形態に係る番組フィルタリング装置と関連要素の全体構成を示す図である。
本実施形態に係る番組フィルタリング装置1は、インターネット等からなる通信ネットワークNを介して、パーソナルコンピュータ等からなるユーザ端末2(#1)〜2(#3)に接続されている。番組フィルタリング装置1とユーザ端末2(#1)〜2(#3)とは所定のプロトコルに従った通信を行うことができる。
【0017】
番組フィルタリング装置1及びユーザ端末2(#1)〜2(#3)は、そのような所定のプロトコルに従った通信を行うことにより、ユーザ端末2(#1)〜2(#3)のいずれかが番組フィルタリング装置1へアクセスしたことに応じて、番組フィルタリング装置1が後述する処理を行って、ユーザ端末2(#1)〜2(#3)のユーザの学年が対象学年となる番組のみを抽出した番組情報を提供することができる。
【0018】
[番組フィルタリング装置の機能構成]
図2は、本発明の実施形態に係る番組フィルタリング装置の機能構成を示す図である。
本実施形態に係る番組フィルタリング装置1は、学年判定手段10と、学習内容記憶手段11と、番組属性内容記憶手段12と、番組フィルタリング手段13と、番組属性内容編集手段14と、番組情報提供手段15と、特徴語抽出手段16と、最適学年判定手段17と、を備える。
学年判定手段10は、ユーザID、パスワード、ユーザの年齢等の属性を少なくとも記憶したユーザプロファイルデータベース100を参照することが可能であり、ユーザ端末2(#1)〜2(#3)のアクセスを受け付けて、受け付けたユーザ端末2(#1)〜2(#3)のユーザID等のユーザ識別情報を基にユーザの学年を判定する。
特徴語抽出手段16は、後述するtf−idfの手法を用いて、学習内容データベース110に記憶した学習内容学年毎の学習内容の特徴語を抽出する。
【0019】
また、特徴語抽出手段16は、後述するtf−idfの手法を用いて、番組の属性内容の特徴語を抽出する。
最適学年判定手段17は、特徴語抽出手段16により抽出された学習内容の特徴語と番組属性内容の特徴語とを対比して、番組の最適学年を判定する。
【0020】
番組フィルタリング手段13は、学習内容記憶手段11に記憶した学習内容と、番組属性内容記憶手段12に記憶した番組属性内容と、を対比することにより、詳細は後述するように、当該番組の対象学年を判定する。
番組属性内容編集手段14は、判定した対象学年及び最適学年を、番組属性内容データベース120に記憶した番組内容に対して含めることにより、番組属性内容データベース120の番組属性内容を編集する。
【0021】
番組情報提供手段15は、アクセスを受け付けたユーザ端末2(#1)〜2(#3)のユーザの学年が対象学年及び最適学年である番組属性内容データベース120内の番組を含む番組情報を、アクセスを受け付けたユーザ端末2(#1)〜2(#3)に対して提供する。
【0022】
[番組フィルタリング装置のハードウェア構成]
図3は、本発明の実施形態に係る番組フィルタリング装置1のハードウェア構成を示す図である。尚、ユーザ端末2(#1)〜2(#3)も、番組フィルタリング装置1と同様の構成を持ってよい。
【0023】
番組フィルタリング装置1は、制御部を構成するCPU(Central Processing Unit)310、バスライン200、通信I/F(I/F:インタフェース)320、メインメモリ330、BIOS(Basic Input Output System)340、表示装置350、I/Oコントローラ360、キーボード及びマウス等の入力装置370、ハードディスク380、光ディスクドライブ390、並びに半導体メモリ410を備える。尚、ハードディスク380、光ディスクドライブ390、並びに、半導体メモリ410をまとめて記憶装置420と呼ぶ。
【0024】
制御部は、番組フィルタリング装置1を統括的に制御する部分であり、ハードディスク380に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0025】
通信I/F320は、番組フィルタリング装置1が、通信ネットワークN(図1)を介してユーザ端末2(#1)〜2(#3)等(図1)と情報を送受信する場合のネットワーク・アダプタである。通信I/F320は、モデム、ケーブル・モデム及びイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
【0026】
BIOS340は、番組フィルタリング装置1の起動時にCPU310が実行するブートプログラムや、番組フィルタリング装置1がハードウェアに依存するプログラム等を記録する。
【0027】
表示装置350は、ブラウン管液晶装置(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイ装置を含む。
【0028】
I/Oコントローラ360には、ハードディスク380、光ディスクドライブ390、及び半導体メモリ410等の記憶装置420を接続することができる。
【0029】
入力装置370は、学習内容、番組内容を入力して、入力された学習内容、番組内容を、それぞれ、学習内容データベース110、番組属性内容データベース120に記憶させるために用いることができる。
【0030】
ハードディスク380は、本ハードウェアを番組フィルタリング装置1として機能させるための各種プログラム、本発明の機能を実行するプログラム及び後述するテーブル及びレコードを記憶する。なお、番組フィルタリング装置1は、外部に別途設けたハードディスク(図示せず)を外部記憶装置として利用することもできる。
【0031】
光ディスクドライブ390としては、例えば、DVD−ROMドライブ、CD−ROMドライブ、DVD−RAMドライブ、CD−RAMドライブを使用することができる。この場合は各ドライブに対応した光ディスク400を使用する。光ディスク400から光ディスクドライブ390によりプログラムまたはデータを読み取り、I/Oコントローラ360を介してメインメモリ330またはハードディスク380に提供することもできる。
【0032】
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置420、CPU310等を備えた情報処理装置をいい、番組フィルタリング装置1は、記憶装置420、CPU310等を備えた情報処理装置により構成され、この情報処理装置は、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
【0033】
この番組フィルタリング装置1では、学年判定手段10、番組フィルタリング手段13、番組属性内容編集手段14、番組情報提供手段15、特徴語抽出手段16、最適学年判定手段17は、CPU310に対応する。
また、ユーザプロファイルデータベース100、学習内容記憶手段11、学習内容データベース110、番組属性内容記憶手段12、番組属性内容データベース120、は、記憶装置420に対応する。
【0034】
[学習内容データベースの概要]
図4は、学習内容データベース110の概要を示す図である。
【0035】
学習内容データベース110には、学年毎に、学習内容が記憶されている。このような学習内容は、後述する対象学年及び最適学年の判定に用いられる。学習内容は、本実施形態では、「体育」、「音楽」、「理科」であるが、この例には限られず、他の科目も考えられる。尚、後述する対象学年及び最適学年の判定には、「社会」、「音楽」、「理科」等のすべての教科に応じた学習内容が用いられる。
【0036】
[番組属性内容データベースの概要]
図5は、番組属性内容データベース120の概要を示す図である。
【0037】
番組属性内容データベース120には、番組毎に、少なくとも番組の属性内容が記憶されている。属性内容は、本実施形態では「日露戦争」、「条約改正」、「産業革命」等が考えられる。このような属性内容は、後述する対象学年及び最適学年の判定に用いられる。
尚、「対象学年」及び「最適学年」の内容は、後述する対象学年及び最適学年の判定処理が終了した後に、番組属性内容編集手段14により含められる。
【0038】
ここで、番組属性内容データベース120は、番組の属性内容の他に、番組のタイトル、放送日時、チャンネルを含むが、これらの内容は後述する番組情報提供手段15による番組情報の生成の際に用いられる。
【0039】
[学習内容、番組の属性内容の特徴語の抽出手法]
特徴語抽出手段16は、学習内容の特徴語をtf−idfの手法を用いて抽出する。また、番組属性内容の特徴語もtf−idfの手法を用いて抽出する。ここに、tf−idfとは、複数の文書を含む母集団において、当該文書の特徴語を抽出するアルゴリズムである。
【0040】
特徴語抽出手段16は、学習内容データベース110に記憶した学習内容からtf−idfの手法を用いて、特徴語を抽出する。即ち、ある学年の学習内容には多く含まれているが、その他の学年の学習内容にはあまり含まれていない語句を、当該学年の学習内容の特徴語として抽出することになる。
同様にして、特徴語抽出手段16は、番組属性内容データベース120に記憶した属性内容からtf−idfの手法を用いて、特徴語を抽出する。
【0041】
このように、学習内容の特徴語、番組の属性内容の特徴語をtf−idfの手法を用いて抽出するので、学習内容、番組の属性内容のそれぞれの特徴語を人手により入力する手間を省くことができる。尚、学習内容、番組の属性内容のそれぞれは、tf−idfにより抽出されずに、人手により入力されたものであってもよい。
【0042】
[対象学年の判定手法]
番組フィルタリング手段13は、学習内容データベース110に記憶した学習内容を読み出し、ついで、番組属性内容データベース120に記憶した番組属性内容を読み出して対比する処理を行う。当該対比を行うことにより、各学年の学習内容に含まれない、即ち、理解することが難しいと考えられる語句を番組属性内容に含む番組を排除し、対象学年を判定する。
【0043】
[最適学年の判定手法]
番組フィルタリング手段13は、学習内容データベース110に記憶した学習内容から特徴語抽出手段16が抽出した特徴語と、番組属性内容データベース120に記憶した番組属性内容から特徴語抽出手段16が抽出した特徴語と、を対比する。当該対比を行うことにより、ある番組に対して、当該番組属性内容の特徴語と学習内容の特徴語とが最もよく一致する学年を最適学年として判定する。このようにして、最適学年判定手段17は、特徴語が最もよく一致する番組と学年をマッチングすることにより、当該学年において最も興味を持って視聴されると考えられる番組を判定することができる。このようにして判定された番組は、当該学年において、難解でもなく、あまりに平易でつまらない番組でもない、まさに当該学年の学習内容の特徴に最も特徴が一致する番組であると考えられる。
【0044】
[番組情報の生成、提供]
図6は、番組情報提供手段15により生成されてユーザ端末2(#1)〜2(#3)に提供される番組情報の概要を示す図である。
【0045】
番組情報提供手段15は、番組属性内容データベース120に記憶されている各番組のうち、番組フィルタリング手段13により判定された対象学年が、学年判定手段10により判定されたユーザの学年以上とされている番組のみを抽出し、更に、その中でユーザの学年が最適学年と判定されている番組を抽出して、番組情報を生成して提供する。
【0046】
例えば、学年判定手段10により判定されたユーザの学年が「小2」である場合には、番組情報提供手段15は、「小3以上」が対象学年と判定されている番組を排除し、更に、最適学年が「小1」と判定されている番組を抽出して提供する。
また、判定されたユーザの学年が「小3」である場合には、番組情報提供手段15は、「小3以上」が対象学年と判定されている番組であって、更に、最適学年が「小3」と判定されている番組を抽出して提供することもできる。尚、図中、「○○さん」とは、ユーザプロファイルデータベース100に予め記憶されたユーザの名称を意味している。
【0047】
[番組フィルタリング装置の基本動作]
図7は、本発明の実施形態に係る番組フィルタリング装置の基本動作を示すフローチャートである。
【0048】
S1,S2:学年判定手段10は、ユーザ端末2(#1)〜2(#3)のアクセスを受け付けた際には、ユーザプロファイルデータベース100を参照することにより、アクセスを受け付けたユーザ端末2(#1)〜2(#3)のユーザの学年を判定する。このようにして判定されたユーザの学年は、後述する番組情報の生成に用いられる。
【0049】
S3,S4,S5、S6、S7:番組フィルタリング手段13は、学年毎に、学習内容と各番組の属性内容とを対比し、対象学年を判定する。例えば、ある学年以下で学習する学習内容に対応する語句が、当該番組の属性内容の中に所定の割合以上含まれている場合に、対象学年を当該学年以上と判定する。具体的には、例えば、小4以下で習う語句が番組属性情報の中に80%以上含まれていた場合には、「小4以上」と判定する。このようにして、番組属性情報の語句のうち所定の割合以上が理解できる学年を対象学年として判定することができる。
【0050】
S8:番組属性内容編集手段14は、各番組の属性内容(図5)に対して、対象学年と判定された学年を対象学年として含める編集を行う。含められた対象学年は、番組属性内容データベース120において「対象学年」として記憶される(図5)。
【0051】
S9:最適学年判定手段17は、各番組について、判定された対象学年のうち、最適学年を判定する。
【0052】
図8は、本発明の実施形態に係る最適学年判定処理の概要を示すフローチャートである。
S11〜S15:最適学年判定手段17は、対象学年のうち学年毎に、学習内容の特徴語と各番組の属性内容の特徴語とを対比し、最適学年を判定する。例えば、当該学年で学習すべき学習内容の特徴語が、当該番組の属性内容の特徴語の中に一定数含まれている場合に、最適学年を当該学年と判定する。具体的には、例えば、対象年齢が「小4以上」と判定された番組の属性内容の特徴後の中に、小6の学習内容の特徴語が20%以上含まれている場合には、小6を最適学年として判定する。なお、最適学年は複数該当する場合、或いは、該当する学年がない場合が想定される。このようにして、対象学年のうち、最も興味を持って視聴すると思われる最適学年を判定することができる。
【0053】
S16:番組属性内容編集手段14は、各番組の属性内容(図5)に対して、最適学年と判定された学年を最適学年として含める編集を行う。含められた最適学年は、番組属性内容データベース120において「最適学年」として記憶される(図5)。
【0054】
S18:番組情報提供手段15は、番組属性内容データベース120のうち、学年判定手段10により判定されたユーザの学年が対象学年とされている番組であって、最適学年とされている番組のみを抽出した番組情報を生成し、アクセスを受け付けたユーザ端末2(#1)〜2(#3)に提供する。
【0055】
このように、本実施形態によれば、アクセスを受け付けたユーザ端末2(#1)〜2(#3)のユーザの学年が対象学年と判定した番組のみを抽出した番組情報を提供するので、ユーザの学年に応じた内容の番組のみを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施形態に係る番組フィルタリング装置と関連要素の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る番組フィルタリング装置の機能構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る番組フィルタリング装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】学習内容データベースの概要を示す図である。
【図5】番組属性内容データベースの概要を示す図である。
【図6】番組情報の概要を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る番組フィルタリング装置の基本動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態に係る最適学年判定処理の概要を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0057】
1 番組フィルタリング装置
2(#1)〜2(#3) ユーザ端末
10 学年判定手段
11 学習内容記憶手段
12 番組属性内容記憶手段
13 番組フィルタリング手段
14 番組属性内容編集手段
15 番組情報提供手段
16 特徴語抽出手段
17 最適学年判定手段
N 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
番組の対象学年を判定する番組フィルタリング装置であって、
学年毎の学習内容を記憶する学習内容記憶手段と、
前記番組の番組属性内容を記憶する番組属性内容記憶手段と、
前記学習内容記憶手段に記憶した前記学習内容と、前記番組属性内容記憶手段に記憶した前記番組属性内容と、を対比することにより、前記番組の対象学年を判定する番組フィルタリング手段と、を備えることを特徴とする番組フィルタリング装置
【請求項2】
前記学年毎の学習内容の特徴語及び前記番組属性内容の特徴語を抽出する特徴語抽出手段と、
抽出した前記学習内容の特徴語及び前記番組属性内容の特徴語を対比することにより、前記番組の最適学年を判定する最適学年判定手段と、を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の番組フィルタリング装置。
【請求項3】
前記特徴語抽出手段は、tf−idfにより抽出を行うことを特徴とする、請求項2に記載の番組フィルタリング装置。
【請求項4】
コンピュータが、番組の対象学年を判定する方法であって、
学年毎の学習内容を記憶するステップと、
前記番組の番組属性内容を記憶するステップと、
記憶した前記学習内容と、記憶した前記番組属性内容と、を対比することにより、前記番組の対象学年を判定するステップと、を含む方法。
【請求項5】
コンピュータに、番組の対象学年を判定させるプログラムであって、
学年毎の学習内容を記憶するステップと、
前記番組の番組属性内容を記憶するステップと、
記憶した前記学習内容と、記憶した前記番組属性内容と、を対比することにより、前記番組の対象学年を判定するステップと、を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−294976(P2009−294976A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−148939(P2008−148939)
【出願日】平成20年6月6日(2008.6.6)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】