説明

癌治療のための大環状ラクトン誘導体

本発明は、式(1)で表される化合物を提供する。式中、R1、R2、R3、及びR4は、明細書に記載の通りである。また、式(1)で表される化合物の立体異性体及び互変異性体の全て及びこれらの全ての比率の混合物、及びこれらの薬理学的に許容される塩、薬理学的に許容される溶媒和物、薬理学的に許容される多形体及びプロドラッグを提供する。また、本発明は、式(1)の化合物及び式(1)の化合物を含有する医薬組成物の製造プロセスに関する。本発明の化合物及び医薬組成物は癌治療に有用である。本発明は更に、式(1)の化合物又は該医薬組成物の治療有効量を、式(1)の化合物又は該医薬組成物の治療有効量を必要とする哺乳類へ投与することによる癌の治療方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、本出願と同じ日付で出願された「炎症性疾患治療のための大環状ラクトン誘導体の使用(USE OF MACROCYCLIC LACTONE DERIVATIVES FOR THE TREATMENT OF INFLAMMATORY DISORDERS)」と題された本出願人の同時係属中であるPCT出願に関する。
[発明の分野]
本発明は、大環状ラクトン誘導体、大環状ラクトン誘導体の調製プロセス、大環状ラクトン誘導体を含有する医薬組成物、及び大環状ラクトン誘導体の癌治療のための使用に関する。
[発明の背景]
癌は、身体のほとんどの任意の組織に影響を及ぼし得る細胞の制御されない増殖及び拡散である。癌は、細胞生存、細胞増殖、及び細胞死に伴うシグナル伝達経路の脱制御により生じる。毎年1100万人を超える人々が癌と診断される。2020年までに毎年新しい症例が1600万件発生すると予測される。癌は、世界中で毎年700万人の死亡の原因になる。
【0002】
現在の癌治療は、有効性が限定的であり、多くの副作用を伴う。現在の癌の治療法は、手術、放射線治療、化学療法、骨髄移植、幹細胞移植、ホルモン療法、免疫療法、抗血管新生療法、標的治療、遺伝子治療等を含む。
【0003】
癌治療では、腫瘍細胞の増殖を縮小、阻害、又は減少させ、腫瘍細胞の増殖を縮小、阻害、又は減少させることによって腫瘍の大きさを縮小する支援をするために化合物を使用する。抗腫瘍活性を示すこれらの化合物は、癌治療に使用を見出す。
【0004】
「Biorganic and Medicinal Chemistry Letters(12,3525−3528,(2002))」は、上皮増殖因子受容体(EGFR)を過剰発現する癌細胞にアポトーシスを誘導させるコンカナマイシンの合成類似体について記載している。
【0005】
本発明は、癌治療のための新規の大環状ラクトン誘導体について記載する。
[発明の概要]
本発明は、癌治療において有益な大環状ラクトン誘導体に関する。
【0006】
従って、本発明の一態様によれば、(本明細書中で以下に提供される)式(1)の化合物、並びに式(1)の化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物、多形体又はプロドラッグが提供される。
【0007】
本発明の更なる態様によれば、式(1)の化合物の調製プロセスが提供される。
更なる態様によれば、癌治療のための式(1)の化合物の使用が提供される。
本発明の別の態様によれば、式(1)の化合物を有効成分として含む医薬組成物が提供される。
【0008】
本発明の別の態様によれば、式(1)の化合物の治療有効量を、式(1)の化合物の治療有効量を必要とする哺乳類に投与することを含む、癌治療の方法が提供される。
本発明の別の態様によれば、癌治療に有用である式(1)の化合物を含む薬剤の製造方法が提供される。
[発明の詳細な説明]
本発明は、以下の式(1)で表される化合物と、
【0009】
【化1】

式(1)で表される化合物の立体異性体及び互変異性体の全て、並びにこれらの全ての比率の混合物、並びにこれらの薬理学的に許容される塩、薬理学的に許容される溶媒和物、薬理学的に許容される多形体及びプロドラッグを提供する。
式中、
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−O(CO)R13、−SR14、及び−NR1415から選択され、
2は、水素であり、又は
任意にR1は存在せず、R2は=Oであり、
3は、アルキルであり
4は、以下の式から選択され、
【0010】
【化2】

【0011】
【化3】

【0012】
【化4】

【0013】
【化5】

【0014】
【化6】

【0015】
【化7】

【0016】
【化8】

【0017】
【化9】

*は、付着点(接続点)を示す
5は、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
6は、水素、ヒドロキシ、アルキル、及びアルコキシから選択され、
7は、水素、アルキル、及び−(CO)R16から選択され、
8は、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
9は、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリル、−O−ヘテロシクリル、−OCH2COOR17、及び−OCH2COR18から選択され、
10は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−SR14、−NR1415、及び−O(CO)R19から選択され、
11は、水素、及びハロゲンから選択され、
12は、水素、ハロゲン、及びヒドロキシから選択され、
13は、アルキル、及びアリールから選択され、
14は、水素、アルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
15は、水素、及びアルキルから選択され、
16は、アルキル、及びアリールから選択され、
17は、水素、及びアルキルから選択され、
18は、アルキル、−NHCH220、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
19は、アルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、且つ
20は、水素、アルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
及び、
1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、及び
4は式(4)である場合、
【0018】
【化10】

10は、ヒドロキシ基ではないことを条件とし、
式中、アルキルは、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって非置換又は置換され、
アルコキシは、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一の又は異なる基によって非置換又は置換され、
アリールは、非置換又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
ヘテロシクリルは、非置換又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
[定義]
明細書及び添付の特許請求の範囲において、個別に又はより大きなグループの一部として使用される用語に、(特定の例において別途制限されない限り)適用される定義を以下に記載する。
【0019】
本発明で使用する場合、「アルキル」という用語は、単独で使用される場合又は置換基の一部として使用される場合に拘わらず、1〜6個の炭素原子を含有する直鎖又は分岐鎖を含む飽和脂肪族基を意味する。好適なアルキル基は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、及びt−ブチルなど、1〜4個の炭素原子を含有する。アルキル基は、任意に、1つ以上の同一の又は異なった置換基で置換される。置換アルキル基中に存在する任意の種類の置換基は、置換が不安定な分子をもたらさなければ、任意の所望の位置に存在することが可能である。置換アルキルとは、1個以上の、例えば1、2、3、4、又は5個の水素原子が、例えばハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、又はヘテロシクリル基などの置換基により置き換えられた、アルキル基を意味する。
【0020】
本発明で使用する場合、「アルコキシ」という用語は、酸素が付着したアルキル基を意味し、この場合、アルキルは上記の定義に従う。代表的なアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、及び第三級ブトキシ基を含む。従って、上記の用語は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1つ以上の同一の又は異なった基で置換されたアルコキシ基を含む。
【0021】
本発明で使用する場合、「アリール」という用語は、10個以下の環炭素原子を有する一環式又は二環式の炭化水素基を意味し、この場合、共役π電子系を有する炭素環が少なくとも1個存在する。アリール基の例としては、フェニル及びナフチルを含む。置換アリールとは、1つ以上の置換基によって、例えば、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アリール基、及びヘテロシクリル基から成る群から選択される5個以下の同一の又は異なった置換基によって、置換されたアリール基を意味する。アリール基は任意の所望の位置で置換することができる。例えば、一置換フェニル基では、置換基は、2−位、3−位、4−位、又は5−位に配置することができる。フェニル基が2つの置換基を担持する場合、これらの置換基は、2,3−位、2,4−位、2,5−位、2,6−位、3,4−位、又は3,5−位に配置することができる。
【0022】
本発明で使用する場合、「アリールオキシ」という用語は、アリール−O−を意味し、この場合、「アリール」という用語は、上記の定義に従う。例示的なアリールオキシ基としては、フェノキシ及びナフトキシを含むが、これらに限定されない。
【0023】
「へテロ原子」という用語は、窒素、酸素、及び硫黄を意味する。満たされない原子価を有する任意のへテロ原子は、原子価を満たすために水素原子を有するとみなす点に留意すべきである。環ヘテロ原子は、得られる複素環式系が安定である限り、任意の所望の数で、及び各ヘテロ原子が相互に意の位置に存在することが可能である。
【0024】
「ヘテロシクリル」及び「複素環式」という用語は、3、4、5、6、7、8、9、又は10個の環原子を含有する、飽和した、部分的に不飽和の、又は芳香族の、一環式系もしくは二環式系を意味する。これらの環原子のうちの1、2、3、又は4個は、窒素、酸素、及び硫黄から選択される同一の又は異なったヘテロ原子である。ヘテロシクリル基は、例えば、その環内に、1個あるいは2個の酸素原子、及び/又は1個もしくは2個の硫黄原子、及び/又は1〜4個の窒素原子を有してもよい。ヘテロシクリルは、得られた環系が安定的である限り、ヘテロシクリル環内に任意の二重結合を含有しない飽和複素環系、並びに、その環内に1以上5以下の二重結合を含有する不飽和複素環系を含む。不飽和環は、非芳香族又は芳香族であり得る。また、芳香族ヘテロシクリル基は、「ヘテロアリール」という習慣的用語で呼んでもよい。この用語には、ヘテロシクリルに関する上記及び下記の全ての定義及び説明が適用され得る。単環式ヘテロシクリル基は、3−員環、4−員環、5−員環、6−員環、及び7−員環を含む。このようなヘテロシクリル基の好適な例としては、ピロリル、イミダゾリル、ピロリジニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、及びモルホリニルが挙げられる。二環式ヘテロシクリル基は、2つの縮合環を含み、一方は、5−、6−又は7−員の複素環であり、他方は、5−、6−、又は7−員の炭素環又は複素環である。例示的な二環式複素環基は、ベンズオキサゾリル、キノリル、イソキノリル、インドリル、イソインドリル、及びベンゾフラザニルが挙げられる。
【0025】
置換ヘテロシクリルとは、1つ以上(5つ以下)の同一の又は異なった置換基で置換されたヘテロシクリル基を意味する。環炭素原子、及び環窒素原子の置換基の例は、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アリール、及びヘテロシクリル等がある。これらの置換基は、安定した分子が得られる限り、1つ以上の位置で存在することができる。
【0026】
本発明で使用する場合、「アラルキル」という用語は、アリール基又はヘテロアリール基で置換されたアルキル基を意味する。この場合、アルキル、アリール、及びヘテロアリールという用語は、上記の定義に従う。例示的なアラルキル基としては、−(CH2)p−フェニル、−(CH2)p−ピリジルを含み、式中、pは、1〜3の整数である。アラルキル基は、更に、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキル、アリール、又はヘテロアリールで置換され得る。
【0027】
本発明で使用する場合、−O−ヘテロシクリルという用語は、酸素原子に直接付着した複素環を意味し、式中、ヘテロシクリルという用語は、上記に定義にされる。
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味する。
【0028】
「アミノ」という用語は、非置換、一置換、及び二置換のアミノ基を意味する。本発明で使用する場合、一置換又は二置換のアミノという用語はそれぞれ、同一又は異なり得る1種又は2種の基で置換されたアミノ基を意味する。アミノ基上の置換基は、アルキル、ヒドロキシアルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから独立して選択される。適切な場合、アミノ基上の各部分は、部分自体を置換することが可能であることが当業者には理解されるだろう。
【0029】
「置換」又は「で置換される」は、このような置換は、置換される原子と置換基の許容される原子価に従うと同時に、転位、環化、脱離等によって容易に変換されない安定した化合物をもたらすという暗黙の条件を含むことが理解されるであろう。
[本発明の実施形態]
本発明は、以下の式(1)で表される化合物と、
【0030】
【化11】

式(1)で表される化合物の立体異性体及び互変異性体の全て、並びにこれらの全ての比率の混合物、並びにこれらの薬理学的に許容される塩、薬理学的に許容される溶媒和物、薬理学的に許容される多形体及びプロドラッグを提供する。
【0031】
式中、
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−O(CO)R13、−SR14、及び−NR1415から選択され、
2は、水素であり、又は
3は、アルキルであり
4は、以下の式から選択され、
【0032】
【化12】

【0033】
【化13】

【0034】
【化14】

【0035】
【化15】

【0036】
【化16】

【0037】
【化17】

【0038】
【化18】

【0039】
【化19】

*は、付着点を示す
5は、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
6は、水素、ヒドロキシ、アルキル、及びアルコキシから選択され、
7は、水素、アルキル、及び−(CO)R16から選択され、
8は、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
9は、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリル、−O−ヘテロシクリル、−OCH2COOR17、及び−OCH2COR18から選択され、
10は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−SR14、−NR1415、及び−O(CO)R19から選択され、
11は、水素、及びハロゲンから選択され、
12は、水素、ハロゲン、及びヒドロキシから選択され、
13は、アルキル、及びアリールから選択され、
14は、水素、アルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
15は、水素、及びアルキルから選択され、
16は、アルキル、及びアリールから選択され、
17は、水素、及びアルキルから選択され、
18は、アルキル、−NHCH220、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
19は、アルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、及び
20は、水素、アルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
但し、
1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、及び
4は式(4)である場合、
【0040】
【化20】

10は、ヒドロキシ基ではないことを条件とし、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アルコキシは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アリールは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
ヘテロシクリルは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0041】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供する。
式中、
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
2は、水素であり
3は、アルキルであり
4は、式(3)であり、
【0042】
【化21】

*は、付着点を示す
8は、ヒドロキシであり、
9は、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、−OCH2COOR17、及び−OCH2COR18から選択され、
17は、水素、及びアルキルから選択され、
18は、アルキル、−NHCH220、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、及び
20は、水素、アルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アルコキシは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アリールは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
ヘテロシクリルは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0043】
更なる実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供する。式中、
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(3)であり、
【0044】
【化22】

*は、付着点を示す
8は、ヒドロキシであり、及び
9は、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、及びベンジルオキシから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0045】
更なる実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(3)であり、
【0046】
【化23】

*は、付着点を示す
8は、ヒドロキシであり、及び
9は、ヒドロキシ、メトキシ、及びベンジルオキシから選択される。
【0047】
更なる実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(3)であり、
【0048】
【化24】

*は、付着点を示す
8は、ヒドロキシであり、及び
9は、ヒドロキシである。
【0049】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(3)であり、
【0050】
【化25】

*は、付着点を示す
8は、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
9は、−OCH2COOR17、及び−OCH2COR18から選択され、
17は、水素、及びアルキルから選択され、
18は、アルキル、ヘテロシクリル、及び−NHCH220から選択され、及び、
20は、水素、アルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アルコキシは、非置換、又はヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アリールは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
ヘテロシクリルは、非置換、又はヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0051】
更なる実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(3)であり、
【0052】
【化26】

*は、付着点を示す
8は、ヒドロキシであり、
9は、−OCH2COOR17であり、及び
17は、水素、及びアルキルから選択される。
【0053】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(3)であり、
【0054】
【化27】

*は、付着点を示す
8は、ヒドロキシであり、
9は、−OCH2COR18であり、及び
18は、4−メチルピペラジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、及び1,4’−ビピペリジン−1’−イルから選択される。
【0055】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(3)であり、
【0056】
【化28】

*は、付着点を示す
8は、ヒドロキシであり、
9は、−OCH2COR18であり、
18は、−NHCH220であり、及び
20はアルキル、及びアリールから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アリールは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0057】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供する。式中、
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(3)であり、
【0058】
【化29】

*は、付着点を示す
8は、ヒドロキシであり、
9は、−OCH2COR18であり、
18は、−NHCH220であり、及び
20は、−CH2OH、及び4−フルオロフェニルから選択される。
【0059】
別の実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(6)であり、
【0060】
【化30】

*は、付着点を示す
10は、ハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アルコキシは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0061】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(6)であり、
【0062】
【化31】

*は、付着点を示す
10は、ヒドロキシ、及びアルコキシである。
【0063】
別の実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(7)であり、
【0064】
【化32】

*は、付着点を示す
10は、ハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
11は、水素、及びハロゲンから選択され、及び
12は、水素、ハロゲン、及びヒドロキシから選択される。
【0065】
別の実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(7)であり、
【0066】
【化33】

*は、付着点を示す
10は、ヒドロキシ、及びアルコキシであり、
11は、水素であり、及び
12は、ヒドロキシである。
【0067】
別の実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(7)であり、
【0068】
【化34】

*は、付着点を示す
10は、ヒドロキシ、及びアルコキシであり、
11は、ハロゲンであり、及び
12は、ハロゲンである。
【0069】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(2)であり、
【0070】
【化35】

*は、付着点を示す
5は、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
6は、水素、アルキル、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
7は、水素、アルキル、及び−(CO)R16から選択され、及び
16は、アルキル、及びアリールから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アルコキシは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アリールは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0071】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(2)であり、
【0072】
【化36】

*は、付着点を示す
5は、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
6は、水素、及びヒドロキシから選択され、
7は、水素、アルキル、及び−(CO)R16から選択され、及び
16は、アルキルであり、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アルコキシは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0073】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(2)であり、
【0074】
【化37】

*は、付着点を示す
5は、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
6は、水素であり、
7は、水素、及び−(CO)R16から選択され、及び
16は、アルキルである。
【0075】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−O(CO)R13、−SR14、及び−NR1415から選択され、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(4)であり、
【0076】
【化38】

*は、付着点を示す
10は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−SR14、−NR1415、及び−O(CO)R19から選択され、
13は、アルキル、及びアリールから選択され、
14は、水素、アルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
15は、水素、及びアルキルから選択され、及び
19は、アルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、及び
4は式(4)である場合、
【0077】
【化39】

10は、ヒドロキシ基ではないことを条件とし、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アルコキシは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アリールは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
ヘテロシクリルは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0078】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、−SR14であり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(4)であり、
【0079】
【化40】

*は、付着点を示す
10は、−SR14であり、及び
14は、水素、及びアルキルから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0080】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、−NR1415であり、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(4)であり、
【0081】
【化41】

*付着点を示す
10は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−SR14、−NR1415、及び−O(CO)R19から選択され、
14は、水素、アルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
15は、水素、及びアルキルから選択され、及び
19は、アルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アルコキシは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アリールは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
ヘテロシクリルは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0082】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、−NR1415であり、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(4)であり、
【0083】
【化42】

*は、付着点を示す
10は、−NR1415であり、
14は、水素、及びアルキルから選択され、及び
15は、水素、及びアルキルから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0084】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、−O(CO)R13であり、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(4)であり、
【0085】
【化43】

*は、付着点を示す
10は、−O(CO)R19であり、
13は、アルキル、及びアリールから選択され、及び
19は、アルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アリールは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
ヘテロシクリルは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0086】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、−O(CO)R13であり、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(4)であり、
【0087】
【化44】

*は、付着点を示す
10は、ヒドロキシであり、及び
13は、アルキル、及びアリールから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アリールは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0088】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(4)であり、
【0089】
【化45】

*は、付着点を示す
10は、ヒドロキシであり、
1がヒドロキシであり、R2が水素であり、R10がヒドロキシであり、及び
4が式(4)である場合、
【0090】
【化46】

3は、メチル基ではないことを条件とする。
【0091】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、エチル、プロピル、及びブチルから選択され、
4は、式(4)であり、
【0092】
【化47】

*は、付着点を示す
10は、ヒドロキシである。
【0093】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ハロゲンであり、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(4)であり、
【0094】
【化48】

*は、付着点を示す
10は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−SR14、−NR1415、及び−O(CO)R19から選択され、
14は、水素、アルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
15は、水素、及びアルキルから選択され、及び
19は、アルキル、及びアリールから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アルコキシは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アリールは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
ヘテロシクリルは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0095】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、ハロゲンであり、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(4)であり、
【0096】
【化49】

*は、付着点を示す
10は、ハロゲンであり、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0097】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、存在せず、R2は、=Oであり、
3は、アルキルであり、
4は、式(4)であり、
【0098】
【化50】

*は、付着点を示す
10は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−SR14、−NR1415、及び−O(CO)R19から選択され、
14は、水素、アルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
15は、水素、及びアルキルから選択され、及び
19は、アルキル、アリール、アラルキル、及びヘテロシクリルから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アルコキシは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アリールは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
ヘテロシクリルは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0099】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、式中、
1は、存在せず、R2は、=Oであり、
3は、メチルであり、
4は、式(4)であり、
【0100】
【化51】

*は、付着点を示す
10は、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択される。
【0101】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、
式中、
1は、存在せず、R2は、=Oであり、
3は、アルキルであり、及び
4は、式(5)である。
【0102】
【化52】

*は、付着点を示す
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、
式中、
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(8)であり、
【0103】
【化53】

*は、付着点を示す
10は、ハロゲン、及びヒドロキシから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一の又は異なる基によって置換され、
アルコキシは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0104】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、
式中、
1は、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(8)であり、
【0105】
【化54】

*は、付着点を示す
10は、ヒドロキシである。
【0106】
一実施形態において、本発明は、式(1)で表される化合物を提供し、
式中、
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、及び
4は、式(9)であり、
【0107】
【化55】

*は、付着点を示す
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アルコキシは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換される。
【0108】
本発明の化合物は、
【0109】
【化56】

【0110】
【化57】

【0111】
【化58】

【0112】
【化59】

【0113】
【化60】

【0114】
【化61】

【0115】
【化62】

【0116】
【化63】

【0117】
【化64】

【0118】
【化65】

【0119】
【化66】

及び、上記化合物の立体異性体及び互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物及びプロドラッグから選択されるが、これらに限定されない。
[スキームの詳細な説明]
本発明の化合物は、更に、上記の化合物の全ての立体異性体及び混合物、並びにこれらの薬理学的に許容される塩、溶媒和物及び多形体も含む。さらに、本明細書中及び特許請求の範囲に記載の化合物の全てのプロドラッグ及び誘導体は、本発明の主題である。
【0120】
本発明の別の態様によれば、当業者に既知の方法を使用した多数の方法で、式(1)の化合物を調製することができる。本化合物の調製方法の例を以下に説明し、スキーム1〜4で示すが、スキーム1〜4に示す方法に限定されるものではない。本明細書中で記載されるプロセス、採用される合成工程の順番は、様々であってよく、とりわけ特定の基質中に存在する官能基の性質、及び採用される保護基戦略(もしあれば)などの要因によって決まり得ること、さらに合成工程にて使用される試薬の選択にも影響を与え得ることは、当業者によって理解されるであろう。
【0121】
以下のプロセスにて使用される試薬、反応物質、及び中間体は、微生物の発酵物から分離されるか、市販されているか、又は当該技術分野において公知の標準的な文献手順に従って調製することが可能であるか、又はこれらの組み合わせのいずれかである。本発明の化合物の合成に使用される出発化合物及び中間体は、一般記号(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)、(K)、(L)、(M)、(N)、(O)、(Q)、(R)、(S)、(T)、及び(U)を用いて示される。プロセスの説明全体を通して、出発化合物及び中間体を表す種々の式における対応する置換基は、詳細な説明に記載されている式(1)の化合物に関するものと同一の意味を有する。
【0122】
本発明の種々のスキームにて使用されるプロセスは、一般記号1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、2a、2b、2c、2d、3a、3b、3c、4a、4b、4c、及び4dを用いて示される。本発明の化合物の調製のためのプロセスは、以下のスキームで説明される。
【0123】
スキーム1
(スキーム1における)粗コンカナマイシンは、培養物(PM0224355)の発酵によって得られる。酢酸エチル、クロロホルム、及びジクロロメタンから選択される溶媒を使用して、全ブロスを抽出する。粗コンカナマイシンは、カラムクロマトグラフィーによって分離され、スペクトル比較により同定される(TheJournalofAntibiotics,Vol.45,No.7,1108−1116,(1992))。
【0124】
工程1a
参照文献(Tetrahedron Letters,Vol.22,No.39,3857−60,(1981))に記載されている手順に従い、(スキーム1における)粗コンカナマイシンにアルカリ加水分解を実施し、式(1)の化合物を得る(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(4)であり、及びR10はヒドロキシである;スキーム1の式(A)に記載されている)。
【0125】
工程1b
式(1)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(3)であり、R8はヒドロキシであり、及びR9はヒドロキシである;スキーム1の式(B)に記載されている)は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、及びアセトニトリルから選択される溶媒を使用して、ピリジン、置換ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、及びN−エチルモルホリンから選択される塩基の存在下で、式(A)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(4)であり、且つR10はヒドロキシである)をヒドロキシルアミン塩酸塩などのアミン塩酸塩と反応させることにより調製される。反応混合物は、窒素ガスなどの不活性雰囲気中で、0℃〜45℃の温度で4時間〜16時間攪拌される。
【0126】
工程1c
式(1)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(6)であり、且つR10は、ヒドロキシである;スキーム1の式(C)に記載されている)は、窒素などの不活性雰囲気中で、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選択される塩基の存在下で、0℃にて2時間、アセトン、アセトニトリル、及び1,4−ジオキサンから選択される溶媒中の式(B)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(3)であり、R8はヒドロキシであり、且つR9はヒドロキシである)を塩化トシル又は2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン(TCT)と反応することにより調製される。反応混合物は、窒素ガスなどの不活性雰囲気中で、2時間〜8時間、25℃〜45℃の温度で更に攪拌することも可能である。
【0127】
工程1d
式(1)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(3)であり、R8はヒドロキシであり、及びR9はメトキシ又はベンジルオキシである;スキーム1の式(D)に記載されている)は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、及びアセトニトリルから選択される溶媒を使用して、ピリジン、置換ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、及びN−エチルモルホリンから選択される塩基の存在下で、式(A)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(4)であり、及びR10はヒドロキシである)をメトキシアミン塩酸塩及びベンジルオキシアミン塩酸塩から選択されるアミン塩酸塩と反応することにより調製される。反応混合物は、窒素ガスなどの不活性雰囲気中で、0℃〜45℃の温度で4時間〜16時間攪拌される。
【0128】
工程1e
式(1)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、及びR3はメチルであり、R4は式(3)であり、R8はヒドロキシであり、R9は−OCH2COOR17であり、及びR17は水素である;スキーム1の式(E)に記載されている)は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、及びアセトニトリルから選択される溶媒を使用して、ピリジン、置換ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、及びN−エチルモルホリンから選択される塩基の存在下で、式(A)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(4)であり、及びR10はヒドロキシである)をカルボキシメチルヒドロキシルアミンヘミ塩酸塩などのアミン塩酸塩と反応することにより調製される。反応混合物は、窒素ガスなどの不活性雰囲気中で、0℃〜45℃の温度で4時間〜16時間攪拌される。
【0129】
工程1f
式(1)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(3)であり、R8はヒドロキシであり、R9は−OCH2COR18であり、R18はヘテロシクリル、及び−NHCH220から選択され、及びR20は、アルキル、及びアリールから選択される;スキーム1の式(F)に記載されている)は、ジクロロメタン、アセトニトリル、クロロホルム、酢酸エチル、及びジメチルホルムアミドから選択される溶媒中に式(E)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(3)であり、R8はヒドロキシであり、R9は−OCH2COOR17であり、及びR17は水素である)を溶解し、及びジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCHCl)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、又はO−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウラニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリスピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)から選択されるカップリング試薬と反応することにより調製される。更に、反応混合物は、N−メチル−ピペラジン、エタノールアミン、ピペリジン、4−ピペリジノ−ピペリジン、及び4−フルオロフェニルアミンなどのアミンで処理される。反応混合物は、窒素ガスなどの不活性雰囲気中で、25℃〜45℃の温度で4時間〜18時間攪拌される。
【0130】
工程1g
式(1)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(7)であり、R10はヒドロキシであり、R11は水素であり、及びR12は、ヒドロキシである;スキーム1の式(G)で記載されている)は、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、アセトン、メタノール、及びエタノールから選択される溶媒中に式(A)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(4)であり、且つR10はヒドロキシである)を溶解させ、且つ窒素などの不活性雰囲気中で0℃にて20分間水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤と反応させることにより調製される。反応混合物は、窒素ガスなどの不活性雰囲気中で、25℃〜45℃の温度で2時間〜8時間更に攪拌される。
【0131】
【化67】

スキーム2
工程2a
式(1)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(8)であり、及びR10はヒドロキシである;スキーム2の式(H)で記載されている)は、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選択される塩基の存在下で、窒素などの不活性雰囲気中で0℃にて2時間、アセトン、アセトニトリル、1,4−ジオキサンから選択される溶媒中に、塩化トシルなどの試薬とともに、式(B)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(3)であり、R8はヒドロキシであり、及びR9はヒドロキシである;スキーム1の工程1bにより調製される)を溶解することにより調製される。反応混合物は、窒素ガスなどの不活性雰囲気中で、25℃〜45℃の温度で2時間〜8時間更に攪拌することができる。
【0132】
工程2b
式(1)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、及びR4は式(9)である;スキーム2の式(K)で記載されている)は、ジクロロメタン、アセトニトリル、クロロホルム、酢酸エチル、及びジメチルホルムアミドから選択される溶媒中に式(E)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(3)であり、R8はヒドロキシであり、及びR9は−OCH2COOR17であり、R17は水素である;スキーム1の工程1eにより調製される)を溶解し、及びジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCHCl)、及びN,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)から選択されるカップリング試薬並びに4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)などの触媒と反応することにより調製される。反応混合物は、窒素ガスなどの不活性雰囲気中で、25℃〜45℃の温度で4時間〜18時間攪拌される。
【0133】
工程2c
式(1)の化合物(式中、R1は存在せず、R2は=Oであり、R3はメチルであり、及びR4は式(4)であり、及びR10はヒドロキシである;スキーム2の式(L)で記載されている)は、窒素などの不活性雰囲気中で0℃にて2時間、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、及びテトラヒドロフランから選択される溶媒中の式(A)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(4)であり、及びR10はヒドロキシである)を、デス−マーチンペルヨージナン、二クロム酸ピリジニウム、クロロクロム酸ピリジニウム、及びスワン酸化剤から選択される酸化剤と反応することにより調製される。反応混合物は、窒素ガスなどの不活性雰囲気下にて、25℃〜45℃の温度で2時間〜8時間更に攪拌される。
【0134】
工程2d
式(1)の化合物(式中、R1は存在せず、R2は=Oであり、R3はメチルであり、及びR4は式(5)である;スキーム2の式(m)で記載されている)は、窒素などの不活性雰囲気中で0℃にて2時間、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、及びテトラヒドロフランから選択される溶媒中の式(A)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(4)であり、及びR10はヒドロキシである)を、デス−マーチンペルヨージナン、二クロム酸ピリジニウム、クロロクロム酸ピリジニウム、及びスワン酸化剤から選択される酸化剤と反応することにより調製される。反応混合物は、窒素ガスなどの不活性雰囲気下にて、25℃〜45℃の温度で2時間〜8時間更に攪拌される。
【0135】
【化68】

スキーム3
工程3a
式(1)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(4)であり、及びR10は−OC(O)R19であり、R19はアルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択される;スキーム3の式(N)で記載されている)は、式(A)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(4)であり、及びR10はヒドロキシである)をジクロロメタン、アセトニトリル、クロロホルム、酢酸エチル、及びジメチルホルムアミドから選択される溶媒中に溶解し、及びDMAPなどの触媒の存在下でジシクロヘキシルカルボジイミド又はEDCHCl又はDICから選択されるカップリング試薬と反応することにより調製される。更に、反応混合物は、窒素ガスなどの不活性雰囲気中で25℃〜45℃の温度にて4時間〜18時間、反応混合物に添加されるR19−COOH(R19は、アルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択される)で処理される。
【0136】
工程3b
式(1)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はエチル、n−プロピル、n−ブチル、及びn−ペンチルから選択され、R4は式(4)であり、及びR10はヒドロキシである;スキーム3の式(O)で記載されている)は、式(A)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(3)であり、及びR10はヒドロキシである)をジクロロメタン、アセトニトリル、クロロホルム、酢酸エチル、及びジメチルホルムアミドから選択される溶媒中に溶解し、パラ−トルエンスルホン酸の存在下でR3−OH(式中、R3はエチル、n−プロピル、n−ブチル、及びn−ペンチルから選択される)と反応することにより調製される。反応混合物は、窒素ガスなどの不活性雰囲気下にて、25℃〜45℃の温度で4時間〜18時間攪拌される。
【0137】
工程3c
式(1)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(2)であり、R5はヒドロキシであり、R6は水素であり、及びR7は水素又はアルキルから選択される;スキーム3の式(Q)で記載されている)は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、及びN−エチルモルホリンから選択される塩基の存在下で、式(B)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(3)であり、R8はヒドロキシであり、及びR9はヒドロキシである;スキーム1の工程1bにより調製される)をジクロロメタン、アセトニトリル、クロロホルム、酢酸エチル、及びジメチルホルムアミドから選択される溶媒中に溶解し、R7−ハロゲン化物(式中、R7は水素又はアルキルである)と反応することにより調製される。反応混合物は、窒素ガスなどの不活性雰囲気中で、25℃〜45℃の温度で4時間〜18時間攪拌される。
【0138】
【化69】

スキーム4
工程4a
式(1)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(7)であり、R10はヒドロキシであり、R11はハロゲンであり、及びR12はハロゲンである;スキーム4の式(R)で記載されている)は、窒素ガスなどの不活性雰囲気中で0℃〜45℃の温度で2時間〜8時間、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、及びアセトニトリルから選択される溶媒中で、式(A)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はアルキルであり、R4は式(4)であり、且つR10はヒドロキシである)を三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)などのハロゲン化剤と反応することにより調製される。
【0139】
工程4b
式(1)の化合物(式中、R1はハロゲンであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(4)であり、及びR10はハロゲンである;スキーム4の式(S)で記載されている)は、窒素ガスなどの不活性雰囲気中で0℃〜45℃の温度にて2時間〜8時間、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、及びアセトニトリルから選択される溶媒中で、式(A)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(4)であり、及びR10はヒドロキシである)を、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)などのハロゲン化剤と反応することにより調製される。
【0140】
工程4c
式(1)の化合物(式中、R1はアミノであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(4)であり、R10は−NR1415であり、R14はアルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、及びR15は水素、及びアルキルから選択される;スキーム4の式(T)で記載されている)は、窒素ガスなどの不活性雰囲気中で0℃〜45℃の温度にて2時間〜8時間、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、及びアセトニトリルから選択される溶媒中で、式(A)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(4)であり、及びR10はヒドロキシである)を、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム又はシアノ水素化ホウ素ナトリウム、並びにR14−NH2及びR14−NH−アルキル(式中、R14はアルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択される)から選択されるアミンと反応することにより調製される。
【0141】
工程4d
式(1)の化合物(式中、R1はSHであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(4)であり、及びR10は−SR14であり、R14はアルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択される;スキーム4の式(U)で記載されている)は、窒素ガスなどの不活性雰囲気中で0℃〜45℃の温度にて2時間〜8時間、溶媒ベンゼン又はトルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、及びアセトニトリルから選択される溶媒の存在下で、式(A)の化合物(式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(4)であり、及びR10はヒドロキシである)を、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム及びR14−SH(式中、R14はアルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択される)から選択される還元剤と反応させることにより調製される。
【0142】
【化70】

上記のスキーム1〜4の全てにおいて、適用可能な場合、化合物は任意に、それらのプロドラッグ及び塩に変換され得る。加えて、化合物は、カラムクロマトグラフィーなどの当該技術分野において周知の技術によって、個々の異性体に分離することができる。
【0143】
本発明の化合物は、本発明の化合物の薬理学的に許容される塩又は溶媒和物の形態で利用することもできることが当業者であれば理解されよう。
式(1)の化合物に関して、本発明は、式(1)の化合物の全ての立体異性体及びそれらの全ての比率の混合物、及びそれらの薬理学的に許容される塩を更に含む。
【0144】
本発明の化合物は、続いて、本発明の化合物の有機塩又は無機塩に変換することができる。
したがって、式(1)で表される本発明の化合物が1つ以上の塩基性基、即ちプロトン化されることができる基を含有する場合、好適な無機酸又は有機酸でさらなる塩を形成することができる。好適な無機酸の例としては、ホウ酸、過塩素酸、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸、及びその他の当業者に既知の無機酸が挙げられる。好適な有機酸の例としては、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フマル酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、ケトグルタル酸、グリセロリン酸、アスパラギン酸、ピクリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、コール酸、パントテン酸、アルギン酸、ナフトエ酸、マンデル酸、タンニン酸、樟脳酸、及びその他の当業者に既知の有機酸が挙げられる。
【0145】
式(1)で表される本発明の化合物は、好適な塩基でさらなる塩を形成可能な1つ以上の酸性基を含有する。例えば、本発明の化合物のこのような塩は、Li塩、Na塩、及びK塩などのアルカリ金属塩、又はCa塩、Mg塩、又はアルミニウム塩のようなアルカリ土類金属塩、又はアンモニアを有する塩、又はリジン、リシン、アルギニン、グアニジン、ジエタノールアミン、コリン、及びトロメタミンなどの有機塩基の塩を含んでもよい。
【0146】
本発明はさらに、式(1)の化合物の溶媒和物、例えば、水を有する水和物、及びアルコール、エーテル、酢酸エチル、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、又はアセトンなどの低級アルキルケトン、又はこれらの混合物などのその他の結晶化溶媒で形成された溶媒和物を含む。
【0147】
本発明はさらに、式(1)の化合物の多形体を含む。多形体は、徐冷却又は急冷却に続いて本発明の化合物を加熱又は溶融することにより得られうる。多形体の存在は、IR分光法、固体プローブNMR分光法、示差走査熱量測定法、又は粉末X線回折などの技術により同定し得る。
【0148】
また、本発明は、式(1)の化合物のプロドラッグ、例えばエステル、アミド、及びその他の誘導体も含む。
「プロドラッグ」という表現は、投与後、化学的又は生理学的プロセスを介して生体内に薬物を放出する薬物前駆体である化合物を意味し、例えば、プロドラッグは、生理学的pHにされる際に、又は酵素作用により、所望の薬物形態へ変換される。
【0149】
本発明の化合物は、癌治療に使用を見出す。化合物を使用して、腫瘍細胞の増殖を低減、阻害、又は縮小し、それによって腫瘍の大きさの低減を支援する。このような化合物により治療され得る代表的な癌は、膀胱癌、乳癌、結腸癌、子宮内膜癌、胃癌、頭頸部癌、腎臓癌、黒色腫、非小細胞肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎臓癌、軟部組織肉腫、並びに食道癌、子宮頚癌、精巣及び生殖細胞癌、甲状腺癌、脳腫瘍(膠芽細胞腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫、上衣腫、髄芽細胞腫、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍及び松果体部腫瘍、視経路及び視床下部膠腫、脳幹神経膠腫)、肝臓癌、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、骨肉腫、骨悪性線維性組織球腫、横紋筋肉腫、皮膚癌、小細胞肺癌、ウィルムス腫瘍、白血病(急性リンパ芽球性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病)、及びリンパ腺癌(ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、毛様細胞性白血病、多発性骨髄腫、中枢神経原発リンパ腫)を含むがこれらに限定されない。
【0150】
ある実施形態によれば、本発明の化合物で治療され得る代表的な癌は、膀胱癌、乳癌、結腸癌、子宮内膜癌、胃癌、頭頸部癌、腎臓癌、黒色腫、非小細胞肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎臓癌、軟部組織肉腫、食道癌、子宮頚癌、精巣癌、甲状腺癌、髄芽細胞腫、神経芽細胞腫、テント上原始神経外胚葉性及び松果体部腫瘍、脳幹神経膠腫、肝臓癌、骨肉腫、小細胞肺癌、急性リンパ芽球性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、毛様細胞性白血病、及び多発性骨髄腫を含む。
【0151】
別の実施形態によれば、本発明の化合物で治療され得る代表的な癌は、膀胱癌、乳癌、結腸癌、黒色腫、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、及び前立腺癌を含む。
本発明に基づいて癌治療において有用なさらなる化合物は、式1の化合物を含み、式中、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、R4は式(4)であり、
【0152】
【化71】

*は、付着点を示す
及びR10はヒドロキシであり、及び本発明に基づいて癌治療において有用なさらなる化合物は、本明細書において式(1a)として示される。
【0153】
【化72】

本発明で使用される「被検者」という用語は、動物、好ましくは哺乳類、最も好ましくはヒトを意味する。
【0154】
本明細書で使用される「哺乳類」という用語は、肌を覆う体毛、及びメスの場合子に与えるための乳汁を分泌する乳腺を特徴とする、ヒトを含む哺乳綱の温血脊椎動物を意味する。哺乳類という用語は、ネコ、イヌ、ウサギ、クマ、キツネ、オオカミ、サル、シカ、ネズミ、ブタ、並びにヒトなどの動物を含む。
【0155】
ある実施形態によれば、本発明は、式(1)の化合物又は式(1a)の化合物の治療有効量を、式(1)の化合物又は式(1a)の化合物の治療有効量を必要とする哺乳類へ投与することにより、癌を治療する方法を提供する。
【0156】
本発明の別の態様によれば、有効成分として1種以上の式(1)の化合物の治療有効量又は式(1a)の化合物の治療有効量及び薬理学的に許容される担体を含む、癌治療において有用な医薬組成物が提供される。
【0157】
本発明で使用される「治療すること」、「治療する」、又は「治療」という用語は、既存の疾病(例えば、癌)の緩和、進行の減速、低減、又は治癒を意味する。
「薬理学的に許容される」により、担体、希釈剤、賦形剤、及び/又は塩は前記化合物の製剤のその他の成分と適合するする必要があり、及び該製剤の受容者に有害ではないことが意味される。
【0158】
本明細書中で使用される「薬理学的に許容される担体」という用語は、任意の種類の無害、不活性、固体、半固体、希釈剤、カプセル封入材料又は製剤補助剤を意味する。薬理学的に許容される担体として機能することができる材料のいくつかの例は、乳糖、ブドウ糖、及びショ糖などの糖類;トウモロコシデンプン、及びバレイショデンプンなどのデンプン類;セルロース、並びにカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、及び酢酸セルロースなどのセルロース誘導体;麦芽;ゼラチン;タルク;並びにラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、並びに着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味料、香味剤、及び芳香剤である;また、防腐剤及び酸化防止剤も、配合者の判断により組成物内に存在することができる。
【0159】
本発明で使用される「治療有効量」という用語は、健全な医学的判断の範囲内において、調節または治療すべき状態に正の変化を顕著に生じさせるのに十分であるが、過度の又は重度の副作用を回避するために十分に低い、化合物又は組成物(例えば、式(1)の化合物)の量を意味する。化合物又は組成物の治療有効量は、治療される特定の状態、エンドユーザの年齢及び健康状態、治療/予防される状態の重症度、治療期間、併用治療法の性質、用いられる特定の化合物又は組成物、使用される特定の薬理学的に許容される担体等の要因により変化する。本発明で使用する場合、全ての百分率は、別途記載のない限り、重量に基づく。
【0160】
本発明の別の態様によれば、本明細書において上述したこれらの組成物を使用した癌治療の方法が提供される。
本発明の別の態様によれば、癌治療のための1種以上の式(1)の化合物又は式(1a)の化合物の使用が提供される。
【0161】
本発明の別の態様によれば、癌治療に有用である1種以上の式(1)の化合物又は式(1a)の化合物を含む薬剤の製造方法が提供される。
本発明の医薬組成物は、調製方法自体既知であり当業者に周知の方法によって調製される。式(1)の化合物又は式(1a)の化合物、及び/又は該塩及び/又は該プロドラッグに加え、薬理学的に許容される不活性の無機及び/又は有機担体及び/又は添加剤を使用することができる。丸剤、錠剤、コーティングされた錠剤、及びゼラチン硬カプセルの製造には、例えば乳糖、トウモロコシデンプン又は乳糖、トウモロコシデンプンの誘導体、アラビアゴム、マグネシア又はブドウ糖等を使用することが可能である。ゼラチン軟カプセル及び座薬の担体は、例えば脂肪、ワックス、天然油又は硬化油等である。例えば注射液などの溶液の製造に好適な担体、又はエマルジョンもしくはシロップ剤の製造に好適な担体は、例えば水、生理食塩液、又は例えばエタノール、プロパノールもしくはグリセロールなどのアルコール類、ブドウ糖液もしくはマンニトール溶液などの糖液、又はこれまでに説明してきた種々の溶媒の混合物である。
【0162】
式(1)の化合物又は式(1a)の化合物、及び/又は該塩及び/又はプロドラッグの有効成分、並びに担体物質に加えて、本医薬組成物は、例えば充填剤、酸化防止剤、分散剤、乳化剤、脱泡剤、芳香剤、防腐剤、可溶化剤、又は着色剤などの添加剤を含有することができる。また、本発明の医薬組成物は、1種以上の式(1)の化合物又は式(1a)の化合物及び/又は該塩及び/又はそれらのプロドラッグも含有することができる。さらに、少なくとも1種の式(1)の化合物又は式(1a)の化合物、及び/又は該プロドラッグに加えて、本医薬組成物は、1つ以上のその他の治療的又は予防的有効成分も含有することができる。
【0163】
医薬組成物は通常、約1〜99重量%、例えば約5〜70重量%、又は約10〜約30重量%の式(1)の化合物又は式(1a)の化合物又はそれらのプロドラッグを含有する。本医薬組成物中の式(1)又は式(1a)の化合物、及び/又は該プロドラッグの有効成分の量は、例えば約5〜500mgであることができる。本発明の化合物の投与量は、広範であることができる。一日当たりの投与量は、所望の効果に合わせて選択されるべきである。式(1)の化合物又は式(1a)の化合物又はそれらのプロドラッグを約0.001〜100mg/kg/日の用量で毎日投与し得る。必要であれば、一日当たりの投与量を増減して投与することもできる。
【0164】
本発明の医薬組成物中の有効成分の実際の用量レベルは、特定の患者、組成物、及び投与方法において患者に有毒ではない所望の治療反応を達成するために有効な有効成分の量が得られるように、変化させることができる。
【0165】
選択される用量レベルは、用いられる本発明の特定の化合物の活性、投与経路、投与時期、用いられる特定の化合物の排泄率、治療期間、用いられる特定の化合物と組み合わせて使用されるその他の薬物、化合物及び/又は材料、治療される患者の年齢、性別、体重、体調、全身の健康状態、及び病歴、並びに医学分野で周知の同様の要因などを含む種々の要因に依存するであろう。
【0166】
本発明の医薬組成物は、例えば丸剤、錠剤、コーティングされた錠剤、カプセル剤、顆粒又はエリキシル剤の形態で、経口投与することができる。しかし、例えば座薬の形態で直腸的に投与することもでき、又は滅菌注射液もしくは懸濁液の形態で例えば静脈内、筋肉内、もしくは皮下など非経口的に投与することもできる。
【0167】
本発明の種々の実施形態の活性に実質的に影響を及ぼさない修正は、本明細書中に開示された発明の範囲に含まれると理解される。
以下に示す実施例において本発明を詳細に説明するが、本発明の範囲を制限するものとして解釈すべきではない。
【0168】
実施例
実施例において、以下の用語/略称/化学式が用いられる。
L:リットル
mL:ミリリットル
μL:マイクロリットル
g:グラム
mg:ミリグラム
μg:マイクログラム
h:時間
min:分
lpm:リットル/分
rpm:毎分回転数
RT:室温(25±5℃)
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
TLC:薄層クロマトグラフィー
HOBt:n−ヒドロキシベンゾトリアゾール
NaOH:水酸化ナトリウム
KOH:水酸化カリウム
HCl:塩酸
DMSO:ジメチルスルホキシド
RPMI:ローズウェル・パーク・メモリアル・インスティテュート
v/v:(溶媒の)体積当たりの(溶質の)体積
IC50:50%阻害濃度
IC70:70%阻害濃度
FCS:ウシ胎児血清
ATCC:アメリカ培養細胞コレクション
NCI:米国立癌研究所(National Cancer Institute)
DSMZ:ドイツ微生物及び細胞培養物コレクション(Deutsche Sammlung von.Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH.)(German Collection of Microorganisms and Cell Cultures)
PAA:PAAラボラトリーズ社(PAA Laboratories GmbH)
化合物の調製
実施例1
工程1
培養物No.PM0224355の単離
a)培地(CSPYME寒天)の組成:
ブドウ糖15g、コーンスティープリカー5g、ペプトン7.5g、酵母菌抽出物7.5g、炭酸カルシウム2.0g、塩化ナトリウム5g、脱塩水1.0L、最終pH(25℃)7.0。
b)インドのカルナータカ州BellaryのHosalingpur村近辺の作物畑から黒色土試料を収集し、滅菌プラスチック袋に移した。試料を4〜8℃で維持した。
c)上記土からの放線菌の単離:
土(約1g)を滅菌脱塩水(10mL)に加え、得られた混合物を55℃で6分間加熱し、放線菌胞子を豊富に形成し、真正細菌を制限した。加熱した試料の10-3希釈液100μLを、バルク種子法(bulkseedmethod)で、トウモロコシデンプンペプトン酵母菌マルツエキス(CSPYME)寒天(アンホテリシンBを含有する、20μg/mL)培地上に蒔いた。168時間後に目に見えるコロニーを採取して純化し、使用するためにCSPYMEスラント上に維持した。この培養物には、培養物No.PM0224355が割り振られた。
【0169】
培養物No.PM0224355は、世界知的所有権機関(WIPO)が承認した国際寄託当局(InternationalDepositoryAuthority(IDA))である微生物工学研究所(InstituteofMicrobialTechnology)(Sector39−A,Chandigarh−160036,India)の微生物タイプ培養物コレクション(MicrobialTypeCultureCollection)(MTCC)に寄託され、受入番号MTCC5340が与えられた。
【0170】
工程2
培養物No.PM0224355の維持
a)培地(ISP2)の組成:
酵母菌抽出物4g、マルツエキス10g、ブドウ糖4g、寒天20g、脱塩水1.0L、最終pH(25℃)7.0〜7.2。
b)培養物No.PM0224355は、長期間保存するため、グリセロールバイアル瓶に−70℃で維持された。定期的に、ISP−2培地を使用して、該生存度を調べた。
【0171】
実施例2
振とうフラスコ内でのPM0224355培養物の発酵
a)種培地の組成:
ブドウ糖15g、コーンスティープリカー5g、大豆粕15g、炭酸カルシウム2g、塩化ナトリウム5g、脱塩水1.0L、最終pH(25℃)6.5〜7.5。
b)種培地(40mL)を三角フラスコ(500mL)中に分散させ、フラスコを121℃で30分間加圧滅菌した。フラスコを室温まで冷却し、各フラスコに、スラント上のループ一杯の成長が良好な産生株(培養物No.PM0224355)を接種し、回転振とう器上で70〜74時間、230〜250rpm、30℃(±1℃)で振とうさせ、種培養物を得た。
c)産生培地の組成:
グリセロール30g、ブドウ糖3g、酵母菌抽出物2g、塩化ナトリウム3g、硝酸ナトリウム1g、炭酸カルシウム3g、ペプトン3g、微量食塩水(tracesaltsolution)1mL/L、脱塩水1.0L、最終pH(25℃)6.5〜7.5。
d)産生培地(200mL)を三角フラスコ(1000mL)中に分散させ、フラスコを121℃で30分間加圧滅菌して29℃〜30℃まで冷却し、(実施例2(b)で得られた)種培養物5mLを各フラスコに播種した。
e)発酵パラメーター:
温度29℃〜30℃、攪拌230〜250rpm、及び採取時間46〜50時間。培養ブロスの採取pHは6.0〜7.0であった。
【0172】
実施例3
工程1
酢酸エチルを使った培養ブロスの抽出
酢酸エチル(1L)を使用して、(実施例2で得られた)全ブロス(1L)を抽出した。有機層を分離して濃縮し、粗酢酸エチル抽出物を得た。
【0173】
工程2
粗酢酸エチル抽出物の精製
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中メタノール)によって、(実施例3工程1で得られた)粗酢酸エチル抽出物を精製した。TLC(シリカゲル、クロロホルム−メタノール 9:1、検出:254nm)により、フラクションを監視した。クロロホルム中3%メタノールを用いて溶出したフラクションを濃縮し、粉末を得た。メタノールを使用して得られた粉末を結晶化し、白色の化合物を得た。
【0174】
1HNMR(DMSO−d6,500MHz):δ6.62(dd,1H),6.26(s,1H),6.12(dd,1H),5.69(brd,1H),5.55(brd,1H),5.31(ddq,1H),5.12(dd,1H),5.11(brd,1H),4.93(s,2H)4.58(dd,1H),4.25(t,1H),4.1(dd,1H)3.90(t,1H),3.88(m,1H)3.82(dd,1H),3.63(m,1H),3.58(dd,1H),3.54(s,3H),3.35(dq,1H),3.32(brd,1H),3.30(s,1H),2.5(m,1H),2.23(m,.1H),.2.21(m,2H),2.08(m,1H)2.07(br3H),1.90(m,1H),1.84(brS,3H),1.62(m,1H),1.60(m,2H),1.59(dq,1H)1.57(d,3H),1.37(d,3H),1.28(m,1H),)1.23(m,2H),1.12(d,3H),1.10(d,3H),1.07(d,3H),1.01(d,3H),0.89(t,3H),0.82(d,3H);MS:m/e865。
【0175】
プロトンNMRデータを報告されたデータと比較することにより、化合物をコンカナマイシンであると特徴づけた(The Journal of Antibiotics,Vol.45,No.7,1108−1116,(1992))。
【0176】
実施例3で得られた化合物を標準化合物として使用した。
実施例4
発酵槽内での培養物No.PM0224355の培養
工程1
振とうフラスコ内での種培養物の調製
a)培地の組成:
ブドウ糖15g、コーンスティープリカー5g、大豆粕15g、炭酸カルシウム2g、塩化ナトリウム5g、脱塩水1.0L、pH(25℃)6.5〜7.5。
b)種培地(200mL)を三角フラスコ(1000mL)内に分散させ、フラスコを121℃で30分間加圧滅菌した。フラスコを室温まで冷却し、各フラスコに、スラント上のループ一杯の成長が良好な産生株(培養物No.PM0224355)を接種し、回転振とう器上で70〜74時間、230〜250rpm、29℃〜30℃で振とうさせ、種培養物を得た。
【0177】
工程2
発酵
a)産生培地の組成:
グリセロール30g、ブドウ糖3g、酵母菌抽出物2g、塩化ナトリウム3g、硝酸ナトリウム1g、炭酸カルシウム3g、ペプトン3g、微量食塩水1mL/L、脱塩水1.0L、pH(25℃)6.5〜7.5。
b)発酵槽(150L)内において、上記の産生培地(100L)を除泡剤であるデスモフェン(desmophen)(30mL)とともに系内で30分間121℃にて滅菌し、29℃〜30℃まで冷却し、(実施例4工程1(b)で得られた)種培養物2.5〜3.5Lを播種した。
c)発酵パラメーター:
温度29℃〜30℃、攪拌100rpm、通気60lpm、採取時間46〜50時間。発酵ブロス内でのコンカナマイシンの生成は、TLC(シリカゲル、クロロホルム−メタノール9:1、検出:254nm)で標準化合物のコンカナマイシンAと比較することにより同定された。培養ブロスの採取pHは6.0〜7.0であった。
【0178】
実施例5
培養ブロスPM0224355の単離及び精製
工程1
抽出
酢酸エチル(90L)を使用して、(実施例4工程2(c)で得られた)全ブロス(90L)を抽出した。有機層を分離して濃縮し、粗酢酸エチル抽出物を得た。収量:12g。
【0179】
工程2
精製
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中メタノール)によって(実施例5工程1で得られた)粗酢酸エチル抽出物を精製した。コンカナマイシンを参照基準として使用して、TLC(シリカゲル、クロロホルム−メタノール9:1、検出:254nm)により、フラクションを監視した。クロロホルム中3%メタノールを使って溶出したフラクションを濃縮し、コンカナマイシン(5g)を含む濃縮抽出物を得た。コンカナマイシンを含む濃縮抽出物をメタノール中に溶解し、10〜12時間4℃で維持し、濾過して粉末(収量:0.6g)を得た。LCMSにより、この粉末は、コンカナマイシンAとコンカナマイシンCの混合物(分子量865及び822)を含有することが同定された。これは、粗コンカナマイシンとして参照される。
【0180】
実施例6
(3Z,5E,13E,15E)−18−((6E,10E)−3,9−ジヒドロキシ−4,8−ジメチル−5−オキソドデカ−6,10−ジエン−2−イル)−9−エチル−8,10−ジヒドロキシ−3,17−ジメトキシ−5,7,11,13−テトラメチルオキサシクロオクタデカ−3,5,13,15−テトラエン−2−オン
【0181】
【化73】

10℃でNaOHのメタノール溶液(0.03M)を(実施例5工程2で得られた)粉末(100mg)に加え、得られた混合物を20分間攪拌した。HCl(1N)を使用して反応混合物を中和し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル中30%酢酸エチル)により粗生成物を精製し、表題の化合物を得た。収量:55mg。
【0182】
HPLC:95%純度[RP−18(4mm×250mm)カラム、35分間25℃にて水中にアセトニトリル2〜100%勾配、検出:220nm];MS:m/e674;
1HNMR(DMSO−d6,500MHz):δ6.77(dd,1H),6.6(dd,1H),6.27(s,1H),6.12(dd,1H),5.67(br.d,1H),5.64(br.d,1H),5.49(dd,1H),5.38(dd.q,1H),5.12(dd,1H),5.10(dq,1H),3,89(t,1H),3.80(dd,1H),3.64(dd,1H),3.53(s,3H),3.48(t,1H),3.23(s,3H),2.97(br.d,1H),2.92(d,1H),2.58(m,1H),2.43(m,1H),2.31(m,1H),1.99(s,3H),1.9(br.s,3H),1.88(m,1H),1.86(m,2H),1.63(dd,3H),1.45(m,1H),1.23(m,2H),1.15(d,3H),1.01(d,3H),1.00(d,3H)0.92(d,3H),0.91(t,3H),0.89(d,3H)。
【0183】
13CNMR(DMSO−d6,125MHz):δ200.2,162.4,147.4,140.7,140.4,140.2,139.4,131.7,131.5,128.6,126.6,125.5,124.1,121.3,80.9,76.8,73.3,72.9,70.8,70.0,58.3,57.3,44.8,44.1,41.9,40.9,37.8,34.1,33.3,20.8,20.6,19.2,16.1,14.9,13.8,12.7,10.5,9.0,7.9。
【0184】
得られた化合物を、
プロトンNMRデータを報告されたデータ(Tetrahedronletters,Vol.22,No.39,3857−60,(1981))と比較することにより、
(3Z,5E,13E,15E)−18−((6E,10E)−3,9−ジヒドロキシ−4,8−ジメチル−5−オキソドデカ−6,10−ジエン−2−イル)−9−エチル−8,10−ジヒドロキシ−3,17−ジメトキシ−5,7,11,13−テトラメチルオキサシクロオクタデカ−3,5,13,15−テトラエン−2−オンと特徴づけた。
【0185】
実施例7
(3Z,5E,13E,15E)−18−((5Z,6E,10E)−3,9−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシミノ)−4,8−ジメチルドデカ−6,10−ジエン−2−イル)−9−エチル−8,10−ジヒドロキシ−3,17−ジメトキシ−5,7,11,13−テトラメチルオキサシクロオクタデカ−3,5,13,15−テトラエン−2−オン
【0186】
【化74】

実施例6の化合物(12mg)を、ピリジン(1mL)とエタノール(1mL)の混合物中に溶解し、窒素下で25℃にて4時間ヒドロキシルアミン塩酸塩(3.17mg)と反応させた。水を反応混合物に加え、得られた反応混合物を酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル中40%酢酸エチル)により粗生成物を精製し、表題の化合物を得た。収量:10mg。HPLC:99.2%純度、保持時間25.2分間[RP−18(4mm×.250mm)カラム、35分間25℃にて水中にアセトニトリル2〜100%勾配、検出:220nm];MS:m/e689;
1HNMR(DMSO−d6,500MHz):δ10.78(s,1H),6.64(dd,1H),6.54(dd,1H),6.27(s,1H),6.05(dd,1H),5.67(brd,1H),5.62(d,1H),5.49(dd,1H),5.38(ddq,1H),5.25(d,1H),5.09(dq,1H),3,88(t,1H),3.78(dd,1H),3.64(dd,1H),3.48(s,3H),3.48(t,1H),3.42(s,3H),2.97(brd,1H),2.89(d,1H),2.54(m,1H),2.42(m,1H),2.28(m,1H),2.01(s,3H),1.96(m,2H),1.87(m,1H),1.83(brS,3H),1.62(dd,3H),1.47(m,1H),1.23(m,2H),1.07(d,3H),1.01(d,3H),0.99(d,3H),0.94(d,3H),0.91(t,3H),0.85(d,3H)。
【0187】
13CNMR(DMSO−d6,125MHz):δ164.0,157.0,142.3,141.1,140.0,133.7,133.1,130.4,129.5,127.1,125.6,122.9,120.4,118.5,82.9,78.6,75.0,74.7,72.7,72.4,59.4,55.6,43.7,40.4,39.9,39.4,36.1,35.3,33.2,22.7,22.3,17.9,17.8,16.8,16.3,14.4,12.4,11.9,10.7。
【0188】
実施例7A
分析的HPLC[溶出溶媒としてクロロホルム中2%メタノールを使用したシリカゲルカラム(250mm×4mm);流量1ml/分]上で、実施例7の化合物のオキシム異性体類を分離した。異性体類は、それぞれ8.9分及び10.2分の保持時間を有する。両方の異性体類は、689の同一の分子量を有し、両方の異性体類は、ヒト腫瘍細胞株において等しく活性であることがわかった。
【0189】
実施例8
(3Z,5E,13E,15E)−18−((5E,6E,10E)−3,9−ジヒドロキシ−5−(メトキシイミノ)−4,8−ジメチルドデカ−6,10−ジエン−2−イル)−9−エチル−8,10−ジヒドロキシ−3,17−ジメトキシ−5,7,11,13−テトラメチルオキサシクロオクタデカ−3,5,13,15−テトラエン−2−オン
【0190】
【化75】

実施例6の化合物(10mg)を、ピリジン(500μL)とエタノール(500μL)の混合物中に溶解し、窒素下で25℃にて4時間、メトキシアミン塩酸塩(6.5mg)と反応させた。水を反応混合物に加え、反応混合物を酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。分取HPLC[Eurospere−100、C18カラム(250mm×8mm)、移動相:アセトニトリル−水(1:1無勾配)]によって粗生成物を精製し、表題の化合物を得た。収量:6.5mg;MS:m/e:703。
【0191】
実施例9
(3Z,5E,13E,15E)−18−((5E,6E,10E)−5−(ベンジルオキシイミノ)−3,9−ジヒドロキシ−4,8−ジメチルドデカ−6,10−ジエン−2−イル)−9−エチル−8,10−ジヒドロキシ−3,17−ジメトキシ−5,7,11,13−テトラメチルオキサシクロオクタデカ−3,5,13,15−テトラエン−2−オン
【0192】
【化76】

実施例6の化合物(10mg)をピリジン(300μL)とエタノール(700μL)の混合物中に溶解し、窒素下で25℃にて4時間ピリジン中ベンジルオキシアミン塩酸塩(8.4mg)と反応させた。水を反応混合物に加え反応混合物を酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて濃縮した。分取HPLC[Eurospere−100、C18カラム(250mm×8mm)、移動相:アセトニトリル−水(1:1無勾配)]によって粗生成物を精製し、表題の化合物を得た。収量:7.2mg;MS:m/e:779。
【0193】
実施例10
((Z)−((6E,10E)−2−((4E,6E,14E,16Z)−11−エチル−10,12−ジヒドロキシ−3,17−ジメトキシ−7,9,13,15−テトラメチル−18−オキソオキサシクロオクタデカ−4,6,14,16−テトラエン−2−イル)−3,9−ジヒドロキシ−4,8−ジメチルドデカ−6,10−ジエン−5−イリデン)アミノオキシ)酢酸
【0194】
【化77】

実施例6の化合物(10mg)を、窒素下で25℃にて14時間、ピリジン(2mL)及びメタノール(4mL)中でカルボキシメチルヒドロキシルアミンヘミ塩酸塩(4.8mg)と反応させた。水を反応混合物に加え、反応混合物を酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。分取HPLC[Eurospere−100、C18カラム(250mm×8mm)、移動相:アセトニトリル−水(1:1無勾配)]によって粗生成物を精製し、表題の化合物を得た。収量:7.8mg;MS:m/e747。
【0195】
実施例11
(3Z,5E,13E,15E)−18−((5Z,6E,10E)−3,9−ジヒドロキシ−4,8−ジメチル−5−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエトキシイミノ)ドデカ−6,10−ジエン−2−イル)−9−エチル−8,10−ジヒドロキシ−3,17−ジメトキシ−5,7,11,13−テトラメチルオキサシクロオクタデカ−3,5,13,15−テトラエン−2−オン
【0196】
【化78】

ジクロロメタン(2mL)中に実施例10(10mg)の化合物を含む溶液に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(3mg)及びHOBt(2mg)を添加した。20分間後、N−メチル−ピペラジン(1.5mg)を添加した。反応混合物を18時間窒素雰囲気下にて攪拌した。冷水を反応混合物に加え、有機層を分離した。反応混合物をジクロロメタン(3×5mL)で抽出した。混合有機層を水(2×5mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。分取HPLC[Eurospere−100、C18カラム(250mm×8mm)、移動相:アセトニトリル−水(1:1無勾配)]によって粗生成物を精製し、表題の化合物を得た。収量:7.7mg;ESI−MS:m/e830(M+H)+
【0197】
実施例12
2−((Z)−((6E,10E)−2−((4E,6E,14E,16Z)−11−エチル−10,12−ジヒドロキシ−3,17−ジメトキシ−7,9,13,15−テトラメチル−18−オキソオキサシクロオクタデカ−4,6,14,16−テトラエン−2−イル)−3,9−ジヒドロキシ−4,8−ジメチルドデカ−6,10−ジエン−5−イリデン)アミノオキシ)−N−(2−ヒドロキシエチル)アセトアミド
【0198】
【化79】

ジクロロメタン(2mL)中に実施例10の化合物(10mg)を含む溶液に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(3mg)及びHOBt(2mg)を添加した。20分後、エタノールアミン(1mg)を添加した。反応混合物を18時間窒素雰囲気下にて攪拌した。冷水を反応混合物に加え、有機層を分離した。反応混合物をジクロロメタン(3×5mL)で抽出した。混合された有機層を水(2×5mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。分取HPLC[Eurospere−100、C18カラム(250mm×8mm)、移動相:アセトニトリル−水(1:1無勾配)]によって粗生成物を精製し、表題の化合物を得た。収量:5.8mg;ESI−MS:m/e791(M+H)+
【0199】
実施例13
(3Z,5E,13E,15E)−18−((5Z,6E,10E)−3,9−ジヒドロキシ−4,8−ジメチル−5−(2−オキソ−2−(ピペリジン−1−イル)エトキシイミノ)ドデカ−6,10−ジエン−2−イル)−9−エチル−8,10−ジヒドロキシ−3,17−ジメトキシ−5,7,11,13−テトラメチルオキサシクロオクタデカ−3,5,13,15−テトラエン−2−オン
【0200】
【化80】

ジクロロメタン(2mL)中に実施例10の化合物(10mg)を含む溶液に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(3mg)及びHOBt(2mg)を添加した。20分後、ピペリジン(1.3mg)を添加した。反応混合物を18時間窒素雰囲気下にて攪拌した。冷水を反応混合物に加え、有機層を分離した。反応混合物をジクロロメタン(3×5mL)で抽出した。混合された有機層を水(2×5mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。分取HPLC[Eurospere−100、C18カラム(250mm×8mm)、移動相:アセトニトリル−水(1:1無勾配)]によって粗生成物を精製し、表題の化合物を得た。収量:8.0mg;ESI−MS:m/e815(M+H)+
【0201】
実施例14
(3Z,5E,13E,15E)−18−((5Z,6E,10E)−5−(2−(1,4’−ビピペリジン−1’−イル)−2−オキソエトキシイミノ)−3,9−ジヒドロキシ−4,8−ジメチルドデカ−6,10−ジエン−2−イル)−9−エチル−8,10−ジヒドロキシ−3,17−ジメトキシ−5,7,11,13−テトラメチルオキサシクロオクタデカ−3,5,13,15−テトラエン−2−オン
【0202】
【化81】

ジクロロメタン(2mL)中に実施例10の化合物(10mg)を含む溶液に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(3mg)及びHOBT(2mg)を添加した。20分後、4−ピペリジノ−ピペリジン2.5mg)を添加した。反応混合物を18時間窒素雰囲気下にて攪拌した。冷水を反応混合物に加え、有機層を分離した。反応混合物をジクロロメタン(3×5mL)で抽出した。混合された有機層を水(2×5mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。分取HPLC[Eurospere−100、C18カラム(250mm×8mm)、移動相:アセトニトリル−水(1:1無勾配)]によって粗生成物を精製し、表題の化合物を得た。収量:7.5mg;ESI−MS:m/e898(M+H)+
【0203】
実施例15
2−((Z)−((6E,10E)−2−((4E,6E,14E,16Z)−11−エチル−10,12−ジヒドロキシ−3,17−ジメトキシ−7,9,13,15−テトラメチル−18−オキソオキサシクロオクタデカ−4,6,14,16−テトラエン−2−イル)−3,9−ジヒドロキシ−4,8−ジメチルドデカ−6,10−ジエン−5−イリデン)アミノオキシ)−N−(4−フルオロベンジル)アセトアミド
【0204】
【化82】

ジクロロメタン(2mL)中に実施例10の化合物(10mg)を含む溶液に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(3mg)及びHOBt(2mg)を添加した。20分後、4−フルオロベンジルアミン(1.5mg)を添加した。反応混合物を18時間窒素雰囲気下にて攪拌した。冷水を反応混合物に加え、有機層を分離した。反応混合物をジクロロメタン(3×5mL)で抽出した。混合された有機層を水(2×5mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。分取HPLC[Eurospere−100、C18カラム(250mm×8mm)、移動相:アセトニトリル−水(1:1無勾配)]によって粗生成物を精製し、表題の化合物を得た。収量:8.8mg;ESI−MS:m/e855(M+H)+
【0205】
実施例16
(2E,6E)−N−(4−((4E,6E,14E,16Z)−11−エチル−10,12−ジヒドロキシ−3,17−ジメトキシ−7,9,13,15−テトラメチル−18−オキソオキサシクロオクタデカ−4,6,14,16−テトラエン−2−イル)−3−ヒドロキシペンタン−2−イル)−5−ヒドロキシ−4−メチルオクタ−2,6−ジエンアミド
【0206】
【化83】

実施例6の化合物(3mg)をアセトン(1mL)中に溶解させ、窒素下で0℃にて2時間、KOH(1mg)及び塩化トシル(1.8mg)と反応させた。室温にて1時間攪拌を続けた。冷水を反応混合物に加え、反応混合物を酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。分取TLC[シリカゲル、移動相:酢酸エチル−ヘキサン(1:1)]によって粗生成物を精製し、表題の化合物を得た。収量:0.7mg。MS:m/e:689。
【0207】
実施例17
(3Z,5E,13E,15E)−9−エチル−8,10−ジヒドロキシ−3,17−ジメトキシ−5,7,11,13−テトラメチル−18−((6E,10E)−3,5,9−トリヒドロキシ−4,8−ジメチルドデカ−6,10−ジエン−2−イル)オキサシクロオクタデカ−3,5,13,15−テトラエン−2−オン
【0208】
【化84】

実施例6の化合物(5mg)をテトラヒドロフラン(1mL)中に溶解させ、窒素下で0℃にて20分間水素化ホウ素ナトリウム(0.56mg)及び塩化セリウム(III)(CeCl3)(0.9mg)と反応させ、次に室温にて20分間攪拌した。冷水を反応混合物に加え、酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。分取TLC[シリカゲル、移動相:ヘキサン−酢酸エチル(1:1)]によって粗生成物を精製し、表題の化合物を得た。収量:2.7mg;MS:m/e676。
【0209】
生物学的試験
実施例18
単層アッセイ
工程1
細胞株の維持
ドイツのOncotest GmbHが所有する腫瘍細胞株パネルは、40の細胞株からなる。これらの細胞株は、それぞれ1〜6の異なる細胞株で表される15の異なる腫瘍組織型に由来した。膀胱(3)、結腸(4)、頭部及び頸部(1)、肺(6)、胸部(3)、膵臓(3)、前立腺(4)、卵巣(2)、腎臓(3)、肝臓(1)、胃(1)、及び子宮体(1)の癌から、並びに黒色腫(3)、肉腫(2)及び胸膜中皮腫(3)から細胞株を樹立した。これら40の細胞株のうち24の細胞株を、Oncotest社において、患者に由来する腫瘍異種移植片から樹立した。その他の16の細胞株は、NCI(Bethesda;米国メリーランド州)により供給されたか、又はATCC(米国メリーランド州Rockville)もしくはDSMZ(ドイツBraunschweig)から購入されたかのいずれかであった。
【0210】
細胞株は週に1回又は2回、定期的に継代接種され、20回継代接種されるまで培養物中で維持された。5%CO2の加湿雰囲気中で37℃にて、10%(v/v)ウシ胎児血清(FCS)及び0.1mg/mLゲンタマイシンを補充したRPMI1640培地中において(培地及び全てのその他の構成要素はPAA社(ドイツColbe)から入手)、全ての細胞を増殖した。PCRをベースとしたDNA−フィンガープリント法であるSTR(ショートタンデムリピート)分析により、全ての細胞株の信頼性がDSMZにて証明された。
【0211】
工程2
試料調製
試験化合物の保存溶液(DMSO中330μg/mL)を調製し、−20℃にて少量のアリコート(200μL)で保存した。保存溶液のアリコートを使用当日に解凍し、投薬前及び投薬中は室温にて保存した。引き続いて、完全なRPMI1640細胞培地を用いて次のように希釈を行った。即ち、保存溶液を1:22に希釈し、続いて連続希釈を行い、最終的に(試験濃度と比較して)15倍高い濃度を得た。最終の希釈工程(1:15)では、10μL/ウェルの各化合物溶液を140μL/ウェル培地に直接添加した。0.1、1、10、100、及び10000ng/mLで試験化合物の試験を行った。三重反復試験で各濃度の評価を行った。
【0212】
工程3
アッセイ
改変ヨウ化プロピジウムアッセイを使用して、試験化合物のヒト腫瘍細胞株の増殖に対する効果を評価した。本アッセイは、「Anti−cancer Drugs,6,522−532,(1995)」を参照して設計され、その開示は、本アッセイの教示のために参照することにより本明細書に含まれる。
【0213】
96−ウェル平底マイクロタイタープレートに細胞密度4,000〜10,000細胞/ウェルで細胞を蒔いた。細胞が指数増殖を再開するための24時間の回復期間の後、対数増分で5種類の濃度の試験化合物をアプライし、2つの独立した試験で三重反復した。4日間の治療後、全ての浮遊細胞(即ち、死亡細胞)を含む試験化合物を有する/有さない培地を吸引し、200μLの水性ヨウ化プロピジウム(PI)溶液(7μg/mL)で置換した。生細胞数を測定するため、残存する付着細胞を死滅させ、凍結と解凍を繰り返すことにより透過処理し、治療後の生存細胞数を測定するため、Cytofluor4000マイクロプレートリーダー(励起λ=530nm、発光λ=620nm)を使用してPI蛍光を測定した。細胞増殖及び生存への薬理学的効果は、試験/対照×100(%T/C)値として表した。この場合、T及びCはそれぞれ、試験化合物を有するウェル及び試験化合物を有さないウェルの蛍光読取値を表す。即ち、T/Cは、試験化合物を有する細胞株と試験化合物を有さない細胞株の培養後の生細胞数の比率を表す。T/C値に基づいて、細胞増殖を50%(T/C=50%)及び70%(T/C=30%)阻害するために必要な薬物濃度であるIC50及びIC70値をそれぞれ、化合物濃度対細胞生存率(T/C)をプロットすることにより決定した。線形2点カーブフィット(linear two−point curve fit)の原理に基づいてIC−値を計算した。
【0214】
40のヒト腫瘍細胞株パネルにおける化合物のin vitro抗腫瘍活性
実施例7の化合物について、40の種々のヒト癌細胞株を使用することにより50%阻害濃度(IC50)及び70%阻害濃度(IC70)を決定した。具体的には、膀胱癌(BXF1218L、BXF1352L、T−24)、結腸癌(CXF269L、HCT−116、HT−29及びRKO)、胃癌(GXF251L)、頭頸部癌(CAL27)、肝臓癌(LIXF575L)、非小細胞肺癌(LXF1121L、LXF289L、LXF526L、LXF529L、LXF629L及びH−460)、乳癌(MAXF401NL、MCF−7、MDA−231)、黒色腫(MEXF1341L、MEXF276L、MEXF462NL)、卵巣癌(OVXF899L及びOVCAR−3)、膵臓癌(PAXF1657L、PAXF546L及びPANC−1)、前立腺癌(22Rv1、DU−145、LNCAP及びPC3M)、胸膜中皮腫(PXF1118L、PXF1752L及びPXF698L)、腎臓癌(RXF1781L、RXF393NL、RXF486L)、肉腫(SACS2及びTE671)、及び子宮癌(UXF1138L)の各細胞株を使用した。結果を表1及び表2に示す。
【0215】
【表1】

【0216】
【表2】

12のヒト腫瘍細胞株のパネルにおける化合物のin vitro抗腫瘍活性
実施例10、11、12、13、14、15[試験濃度範囲0.0001μM〜10μM]の化合物について、12のヒト腫瘍細胞株のパネル、具体的には結腸癌(HT−29)、胃癌(GXF251L)、肺癌(LXF529L、LXF629L)、乳癌(MAXF401NL)、黒色腫(MEXF462NL、卵巣癌(OVXF899L)、膵臓癌(PAXF1657L)、前立腺癌(22Rv1、)、胸膜中皮腫(PXF1752L)、腎臓癌(RXF486L)、及び子宮癌(UXF1138L)の各細胞株における、平均50%(IC50)及び70%(IC70)値を決定した。
【0217】
結果を表3にまとめる。
【0218】
【表3】

工程4
比較分析
比較アルゴリズムは、in vitro活性データを使用して、試験化合物の推定作用様式(MoA)に関する情報を取得する。スピアマン順位試験によって、実施例18工程3で得られた試験化合物の個々のIC50/IC70値を、40の種々のヒト癌細胞株に関して決定した110の標準薬剤の対応するIC50/IC70値に関連付けた。これらの標準薬剤は、現在の抗癌剤の主要なMoAを表す。試験化合物の活性パターンと標準薬剤の活性パターンとの類似度は、スピアマン相関係数として数量的に表される。2つの化合物の活性パターンの高い相関関係(ρ>0.6、p<0.05)は、MoAが類似していることを示す。
【0219】
結論:
表1:実施例7の化合物は、顕著なレベルの腫瘍選択性を示した。膀胱(3つの試験膀胱癌細胞株のうち2つが平均を上回る敏感性を示した)、結腸(4/4)、肺(5/6)及び乳癌(2/3)、並びに黒色腫(2/3)に由来する細胞株は特に敏感であった。結腸癌に由来する4つの細胞株に対する強い選択活性が観察された(4つの結腸癌細胞株全てがIC70≦5ng/mlを示した)。
【0220】
表2:実施例7の化合物は、全ての試験細胞株、即ち膀胱癌、結腸癌、胃癌、頭頚部癌、肝臓癌、肺癌(NSCLC)、乳癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎臓癌及び子宮癌、並びに黒色腫、胸膜中皮腫及び肉腫に由来する細胞株において、濃度に依存した活性を示した。40の細胞株全てで、IC50<1μg/mlが達成された。平均IC70値が9.1ng/mlであることから、全体的に非常に強い抗腫瘍作用が明らかとなった。実施例8の化合物(IC70≦0.3ng/ml)に対して最も敏感な細胞株はT−24(膀胱)、CXF269L(結腸)、LXFA526L(肺)、及びMDA−MB−231(胸部)であることがわかった。
【0221】
表3:実施例10、11、12、13、14、及び15の化合物は、12のヒト腫瘍細胞株のパネルにおけるin vitro抗腫瘍活性、及び顕著なレベルの選択性を示した。
【0222】
比較分析:IC70に基づいた比較分析により、HDAC阻害物質トリコスタチンA(スピアマン相関係数ρ=0.62)及びデプシペプチド(ρ=0.61)に対する実施例7の化合物の有意な相関関係が明らかになった。HDAC阻害物質アピシジン(ρ=0.57)並びに代謝拮抗薬アリムタ(ρ=0.58)及びメトトレキサート(ρ=0.56)に対しては、低レベルの相関関係が見出された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)の化合物であって、
【化1】

式中、
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−O(CO)R13、−SR14、及び−NR1415から選択され、
2は、水素であり、又は
任意にR1は存在せず、R2は=Oであり、
3は、アルキルであり
4は、以下の式から選択され、
【化2】

【化3】

【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

*は、付着点を示す)
5は、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
6は、水素、ヒドロキシ、アルキル、及びアルコキシから選択され、
7は、水素、アルキル、及び−(CO)R16から選択され、
8は、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
9は、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリル、−O−ヘテロシクリル、−OCH2COOR17、及び−OCH2COR18から選択され、
10は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−SR14、−NR1415、及び−O(CO)R19から選択され、
11は、水素、及びハロゲンから選択され、
12は、水素、ハロゲン、及びヒドロキシから選択され、
13は、アルキル、及びアリールから選択され、
14は、水素、アルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
15は、水素、及びアルキルから選択され、
16は、アルキル、及びアリールから選択され、
17は、水素、及びアルキルから選択され、
18は、アルキル、−NHCH220、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
19は、アルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、及び
20は、水素、アルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
但し、
1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、及び
4は式(4)である場合、
【化10】

10は、ヒドロキシ基ではないことを条件とし、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アルコキシは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アリールは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
ヘテロシクリルは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換されたもの、
又は、前記式(1)の化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物もしくはプロドラッグ。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物であって、
【化11】

式中、
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−O(CO)R13、−SR14、及び−NR1415から選択され、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり
4は、以下の式から選択され、
【化12】

【化13】

【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

【化18】

【化19】

*は、付着点を示す)
5は、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
6は、水素、ヒドロキシ、アルキル、及びアルコキシから選択され、
7は、水素、アルキル、及び−(CO)R16から選択され、
8は、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
9は、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリル、−O−ヘテロシクリル、−OCH2COOR17、及び−OCH2COR18から選択され、
10は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、−SR14、−NR1415、及び−O(CO)R19から選択され、
11は、水素、及びハロゲンから選択され、
12は、水素、ハロゲン、及びヒドロキシから選択され、
13は、アルキル、及びアリールから選択され、
14は、水素、アルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
15は、水素、及びアルキルから選択され、
16は、アルキル、及びアリールから選択され、
17は、水素、及びアルキルから選択され、
18は、アルキル、−NHCH220、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
19は、アルキル、アラルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、及び
20は、水素、アルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
但し、
1はヒドロキシであり、R2は水素であり、R3はメチルであり、及び
4は式(4)である場合、
【化20】

10は、ヒドロキシ基ではないことを条件とし、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アルコキシは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アリールは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
ヘテロシクリルは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換されたもの、
又は、前記化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物もしくはプロドラッグ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の化合物であって、式中
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(3)であり、
【化21】

*は、付着点を示す)
8は、ヒドロキシであり、
9は、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、−OCH2COOR17、及び−OCH2COR18から選択され、
17は、水素、及びアルキルから選択され、
18は、アルキル、−NHCH220、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、及び
20は、水素、アルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アルコキシは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アリールは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
ヘテロシクリルは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換されたもの、
又は、前記化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグ。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の化合物であって、式中
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(3)であり、
【化22】

*は、付着点を示す)
8は、ヒドロキシであり、及び
9は、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、及びベンジルオキシから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一の又は異なる基によって置換されたもの、
又は、前記化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグ。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の化合物であって、式中
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(3)であり、
【化23】

*は、付着点を示す)
8は、ヒドロキシであり、及び
9は、ヒドロキシ、メトキシ、及びベンジルオキシから選択されたもの、
又は、前記化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグ。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の化合物であって、式中
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(3)であり、
【化24】

*は、付着点を示す)
8は、ヒドロキシであり、及び
9は、ヒドロキシであるもの、
又は、前記化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグ。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載の化合物であって、式中
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(3)であり、
【化25】

*は、付着点を示す)
8は、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
9は、−OCH2COOR17、及び−OCH2COR18から選択され、
17は、水素、及びアルキルから選択され、
18は、アルキル、ヘテロシクリル及び−NHCH220から選択され、及び
20は、水素、アルキル、アリール、及びヘテロシクリルから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アルコキシは、非置換、又はヒドロキシ、アルキル、及びヒドロキシアルキルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アリールは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
ヘテロシクリルは、非置換、又はヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルキル、アルコキシ、アリール、及びヘテロシクリルから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換されたもの、
又は、前記化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグ。
【請求項8】
請求項1、請求項2、又は請求項7のいずれか1項に記載の化合物であって、
式中
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(3)であり、
【化26】

*は、付着点を示す)
8は、ヒドロキシであり、
9は、−OCH2COOR17であり、及び
17は、水素、及びアルキルから選択されたもの、
又は、前記化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグ。
【請求項9】
請求項1、請求項2、又は請求項7のいずれか1項に記載の化合物であって、
式中
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(3)であり、
【化27】

*は、付着点を示す)
8は、ヒドロキシであり、
9は、−OCH2COR18であり、及び
18は、4−メチルピペラジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、及び1、4’−ビピペリジン−1’−イルから選択されたもの、
又は、前記化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグ。
【請求項10】
請求項1、請求項2、又は請求項7のいずれか1項に記載の化合物であって、
式中
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(3)であり、
【化28】

*は、付着点を示す)
8は、ヒドロキシであり、
9は、−OCH2COR18であり、
18は、−NHCH220であり、及び
20は、アルキル、及びアリールから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換され、
アリールは、非置換、又はハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換されたもの、
又は、前記化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグ。
【請求項11】
請求項1、請求項2、請求項7、又は請求項10のいずれか1項に記載の化合物であって、式中
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(3)であり、
【化29】

*は、付着点を示す)
8は、ヒドロキシであり、
9は、−OCH2COR18であり、
18は、−NHCH220であり、及び
20は、−CH2OH、及び4−フルオロフェニルから選択されたもの、
又は、前記化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグ。
【請求項12】
請求項1又は請求項2に記載の化合物であって、式中
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(6)であり、
【化30】

*は、付着点を示す)
10は、ハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
式中、アルキルは、非置換、又はヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシアルキル、及びアルコキシから選択される1種又は2種の同一のもしくは異なる基によって置換されたもの、
又は、前記化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグ。
【請求項13】
請求項1、請求項2、又は請求項12のいずれか1項に記載の化合物であって、式中
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(6)であり、
【化31】

*は、付着点を示す)
10は、ヒドロキシ、及びアルコキシであるもの、
又は、前記化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグ。
【請求項14】
請求項1又は請求項2に記載の化合物であって、式中
1は、ハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
2は、水素であり、
3は、アルキルであり、
4は、式(7)であり、
【化32】

*は、付着点を示す)
10は、ハロゲン、ヒドロキシ、及びアルコキシから選択され、
11は、水素、及びハロゲンから選択され、及び
12は、水素、ハロゲン、及びヒドロキシから選択されたもの、
又は、前記化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグ。
【請求項15】
請求項1、請求項2、又は請求項14のいずれか1項に記載の化合物であって、式中
1は、ヒドロキシであり、
2は、水素であり、
3は、メチルであり、
4は、式(7)であり、
【化33】

*は、付着点を示す)
10は、ヒドロキシ、及びアルコキシであり、
11は、水素であり、及び
12は、ヒドロキシであるもの、
又は、前記化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグ。
【請求項16】
請求項1〜請求項15のいずれか1項に記載の化合物であって、該化合物は、
【化34】

【化35】

【化36】

【化37】

【化38】

【化39】

【化40】

【化41】

【化42】

【化43】

【化44】

であるもの、
又は、前記化合物の立体異性体、互変異性体、薬理学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグであることを特徴とする化合物。
【請求項17】
請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載の1種以上の式(1)の化合物の治療有効量、又は請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載の1種以上の式(1)の化合物の薬理学的に許容される塩もしくは薬理学的に許容される溶媒和物の治療有効量、及び薬理学的に許容される担体又は希釈剤を含む医薬組成物。
【請求項18】
請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載の1種以上の式(1)の化合物の治療有効量又は式(1a)の化合物の治療有効量、
【化45】

前記の化合物の薬理学的に許容される塩もしくは薬理学的に許容される溶媒和物の治療有効量を、これを必要とする哺乳類へ投与することを含む、癌の治療方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、前記癌は、膀胱癌、乳癌、結腸癌、子宮内膜癌、胃癌、頭頸部癌、腎臓癌、黒色腫、非小細胞肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎臓癌、軟部組織肉腫、食道癌、子宮頚癌、精巣癌、生殖細胞癌、甲状腺癌、膠芽細胞腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫、上衣腫、髄芽細胞腫、神経芽細胞腫、直腸癌、テント上原始神経外胚葉性及び松果体部腫瘍、視経路及び視床下部膠腫、脳幹神経膠腫、肝臓癌、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、骨肉腫、骨悪性線維性組織球腫、横紋筋肉腫、皮膚癌、小細胞肺癌、ウィルムス腫瘍、急性リンパ芽球性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、毛様細胞性白血病、多発性骨髄腫、及び中枢神経原発リンパ腫を含む、方法。
【請求項20】
請求項18又は請求項19に記載の方法であって、前記癌は、膀胱癌、乳癌、結腸癌、子宮内膜癌、胃癌、頭頸部癌、腎癌、黒色腫、非小細胞肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎臓癌、軟部組織肉腫、食道癌、子宮頚癌、精巣癌、甲状腺癌、髄芽細胞腫、神経芽細胞腫、テント上原始神経外胚葉性及び松果体部腫瘍、脳幹神経膠腫、肝臓癌、骨肉腫、小細胞肺癌、急性リンパ芽球性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、毛様細胞性白血病、及び多発性骨髄腫を含む、方法。
【請求項21】
請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載の式(1)の化合物、又は式(1a)の化合物、
【化46】

又は、前記の化合物の薬理学的に許容される塩又は薬理学的に許容される溶媒和物の、哺乳類における癌治療のための薬剤を製造するための使用。
【請求項22】
請求項21に記載の使用であって、前記癌は、膀胱癌、乳癌、結腸癌、子宮内膜癌、胃癌、頭頸部癌、腎臓癌、黒色腫、非小細胞肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎臓癌、軟部組織肉腫、食道癌、子宮頚癌、精巣癌、生殖細胞癌、甲状腺癌、膠芽細胞腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫、上衣腫、髄芽細胞腫、神経芽細胞腫、直腸癌、テント上原始神経外胚葉性及び松果体部腫瘍、視経路及び視床下部膠腫、脳幹神経膠腫、肝臓癌、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、骨肉腫、骨悪性線維性組織球腫、横紋筋肉腫、皮膚癌、小細胞肺癌、ウィルムス腫瘍、急性リンパ芽球性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、毛様細胞性白血病、多発性骨髄腫、及び中枢神経原発リンパ腫を含む、使用。
【請求項23】
請求項21又は22に記載の使用であって、前記癌は、膀胱癌、乳癌、結腸癌、子宮内膜癌、胃癌、頭頸部癌、腎癌、黒色腫、非小細胞肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎臓癌、軟部組織肉腫、食道癌、子宮頚癌、精巣癌、甲状腺癌、髄芽細胞腫、神経芽細胞腫、テント上原始神経外胚葉性及び松果体部腫瘍、脳幹神経膠腫、肝臓癌、骨肉腫、小細胞肺癌、急性リンパ芽球性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、毛様細胞性白血病、及び多発性骨髄腫を含む、使用。
【請求項24】
請求項1〜請求項16のいずれか一項に記載の式(1)の化合物、又は式(1a)の化合物、
【化47】

又は、請求項1〜請求項16のいずれか一項に記載の式(1)の化合物、又は式(1a)の化合物の薬理学的に許容される塩又は薬理学的に許容される溶媒和物の、これらを必要とする哺乳類の癌を治療するための使用。
【請求項25】
請求項24に記載の使用であって、前記癌は、膀胱癌、乳癌、結腸癌、子宮内膜癌、胃癌、頭頸部癌、腎臓癌、黒色腫、非小細胞肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎臓癌、軟部組織肉腫、食道癌、子宮頚癌、精巣癌、生殖細胞癌、甲状腺癌、膠芽細胞腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫、上衣腫、髄芽細胞腫、神経芽細胞腫、直腸癌、テント上原始神経外胚葉性及び松果体部腫瘍、視経路及び視床下部膠腫、脳幹神経膠腫、肝臓癌、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、骨肉腫、骨悪性線維性組織球腫、横紋筋肉腫、皮膚癌、小細胞肺癌、ウィルムス腫瘍、急性リンパ芽球性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、毛様細胞性白血病、多発性骨髄腫、及び中枢神経原発リンパ腫を含む、使用。
【請求項26】
請求項24又は請求項25の使用であって、前記癌は、膀胱癌、乳癌、結腸癌、子宮内膜癌、胃癌、頭頸部癌、腎臓癌、黒色腫、非小細胞肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎臓癌、軟部組織肉腫、食道癌、子宮頚癌、精巣癌、甲状腺癌、髄芽細胞腫、神経芽細胞腫、テント上原始神経外胚葉性及び松果体部腫瘍、脳幹神経膠腫、肝臓癌、骨肉腫、小細胞肺癌、急性リンパ芽球性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、毛様細胞性白血病、及び多発性骨髄腫を含む、使用。
【請求項27】
請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載の式(1)の化合物、又は式(1a)の化合物、
【化48】

又は、前記の化合物の薬理学的に許容される塩又は薬理学的に許容される溶媒和物の、哺乳類の癌治療薬剤を製造するための使用であって、前記薬剤は、少なくとも1種のその他の薬学的活性化合物と連続して又は同時に投与するために製造される、使用。

【公表番号】特表2013−510899(P2013−510899A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539450(P2012−539450)
【出願日】平成22年11月15日(2010.11.15)
【国際出願番号】PCT/IB2010/055161
【国際公開番号】WO2011/061666
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(502435661)ピラマル・ライフ・サイエンシーズ・リミテッド (15)
【出願人】(512129778)オンコテスト ゲーエムベーハー (1)
【Fターム(参考)】