説明

発光ダイオードパッケージ及びその製造方法

【課題】LEDパッケージ及びその製造方法。
【解決手段】平らな基部と上記基部の両側方向及び上方向に延長された延長部を有する熱及び電気伝導体からなる第1リードフレームと、平らな基部及び上記基部の両側方向及び上方向に延長された延長部を有し、上記第1リードフレームより小さい幅で予め定められた間隔で配置された熱及び電気伝導体からなる第2リードフレームと、上記第1及び第2リードフレームの基部の底面を露出させつつ、上記第1及び第2リードフレームの延長部の側部を囲んで上記第1及び第2リードフレームを固定する樹脂からなるパッケージ本体と、上記第1リードフレームの基部の上面に配置され上記第1及び第2リードフレームの基部と電気的に連結されたLEDチップと、上記LEDチップを封止する透明封止部と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオードに関するものであって、より具体的には、優れた放熱効率が達成できる簡単な構成のLEDパッケージ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード、即ちLED(Light Emitting Diode)は、電流が与えられると様々な色相の光を発生させるための半導体装置である。LEDから発生する光の色相は、主にLEDの半導体を構成する化学成分により決まる。このようなLEDは、フィラメントに基づいた発光素子に比べて長い寿命、低い電源、優れた初期駆動特性、高い振動抵抗及び反復的な電源断続に対する高い公差などの様々な長所を有するため、その需要が増加し続けている。
【0003】
最近LEDは、照明装置及び大型LCD(Liquid Crystal Display)用バックライト(Backlight)装置として採用されている。これらは大きい出力が要されるため、このようなLEDには特に優れた放熱性能を有するパッケージ構造が求められる。
【0004】
図1及び図2は、従来技術によるLEDパッケージ及び該LEDパッケージが回路基板に装着された状態を示した図面である。
【0005】
先ず、図1を参照すると、LEDパッケージ1は、LEDチップ2を安着させつつ熱案内手段の役割をする熱伝達部材(heat slug)3を設けている。LEDチップ2は電源を供給する一対のワイヤ7及び一対の端子8を通じて外部電源(図示省略)から電気の供給を受ける。LEDチップ2を含み熱伝達部材3の上部は普通のシリコンからなる封止部5により密封され、この封止部5にはレンズ6が覆われる。ハウジング4が熱伝達部材3の周りに普通の成形により形成され熱伝達部材3及び端子8を支持する。
【0006】
このような図1のLEDパッケージ1は、図2に図示した通り、ヒートシンクである回路基板10に装着されLEDアセンブリーを構成する。この際、ソルダーのような熱伝導パッド9がLEDパッケージ1の熱伝達部材3と回路基板10の金属放熱基板(図示省略)との間に介在され、これら間の熱伝導を促進する。また、端子8もソルダー(図示省略)により回路基板の回路パターン(図示省略)と安定的に連結される。
【0007】
このように、図1と図2に図示されたLEDパッケージ1及びこれを回路基板10に装着したLEDアセンブリーは、熱を上手く放出すること、即ち放熱に焦点を合わせている。即ちLEDパッケージ1は、LEDチップ2から発生した熱を吸収して外部へ放出するために、ヒートシンク、即ち熱伝達部材3が熱伝導パッド9を通じてまたは直接回路基板10の放熱基板に連結される。このようになると、LEDチップ2から発生した熱は殆どが伝導により熱伝達部材3を経て回路基板10から抜け出ることになり、少量の熱のみLEDパッケージ1の表面、即ちハウジング4またはレンズ6などを通じて空気中に放出される。
【0008】
ところが、このような従来技術の放熱構造は、複雑で多数の部品を必要とする。従って、LEDパッケージの製造は自動化が困難であると共に多くの部品を組み立てるべきであるため、生産時間及び生産原価が高いという短所を有している。
【0009】
図3は、他の従来技術によるLEDパッケージの断面を示した断面図である。
図3に図示したLEDパッケージは、"SEMICONDUCTOR LIGHT−EMITTING DEVICE"という名称の特許文献1から提案されたものである。上記のLED装置またはLEDパッケージは、表面に回路パターン13、16が形成された基板11の一面にコップ部となる反射フレーム12を設けた後、コップ部内にLEDチップ14を装着し、これを回路パターン13と電気的に連結した構成である。一方、図面符号15はワイヤ、17は蛍光体、18は拡散体で、19は樹脂である。
【0010】
このような構成のLEDパッケージは、図1のものと比べて少数の部品を必要とし、比較的単純な構成で製造できるという長所がある。ところが、LEDチップ14から発生した熱が図示した熱放出経路Hに沿って下部の図示省略した回路基板(図2の10参考)へ伝達されるため、放熱効率が衰えるという短所がある。
【0011】
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/0057144号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、前述の従来技術の問題を解決するために成されたものであって、本発明の目的は、優れた放熱効率が達成できる簡単な構成のLEDパッケージを提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、優れた放熱効率が達成できるLEDパッケージを簡単に製造できる製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前述の本発明の目的を達成すべく、本発明は、平らな基部と上記基部の両側方向及び上方向に延長された延長部を有する熱及び電気伝導体からなる第1リードフレームと、平らな基部及び上記基部の両側方向及び上方向に延長された延長部を有し、上記第1リードフレームより小さい幅で予め定められた間隔で配置された熱及び電気伝導体からなる第2リードフレームと、上記第1及び第2リードフレームの基部の底面を露出させつつ上記第1及び第2リードフレームの延長部の側部を囲んで上記第1及び第2リードフレームを固定する樹脂からなるパッケージ本体と、上記第1リードフレームの基部の上面に配置され上記第1及び第2リードフレームの基部と電気的に連結されたLEDチップと、上記LEDチップを封止する透明封止部と、を含むLEDパッケージを提供することを特徴とする。
【0015】
本発明のLEDパッケージにおいて、上記延長部の末端は、上記パッケージ本体の側面に位置したことを特徴とする。
【0016】
本発明のLEDパッケージにおいて、上記第1リードフレームの延長部は、上記パッケージ本体の外に延長され端子を形成することを特徴とする。
【0017】
本発明のLEDパッケージにおいて、上記パッケージ本体は、上記LEDチップの周りに凹部を形成する構成で、上記凹部の上端に予め定められた幅で突起が形成されたことを特徴とする。この場合、上記透明封止部は、一部が上記凹部を埋め他の一部が上記突起上に一定曲率で突出することが好ましい。
【0018】
本発明のLEDパッケージにおいて、上記第1及び第2リードフレームの基部及び上記パッケージ本体の底面は、同一平面を形成することを特徴とする。
【0019】
また、本発明のLEDパッケージにおいて、上記第1及び第2リードフレームは、相互に並んで配置されたことを特徴とする。
【0020】
また、前述の本発明の目的を達成すべく、本発明は、
予め定められた厚さの熱及び電気伝導体からなる板を加工して、平らな基部と上記基部の両側方向へ延長された延長部を有する第1リードフレーム部、及び上記第1リードフレーム部より小さい幅で予め定められた間隔を置いて形成された第2リードフレーム部を有するフレーム構造体を形成する段階と、
上記第1リードフレーム部の基部が上記第1リードフレームの延長部より下に位置するよう上記第1リードフレーム部の延長部を折り曲げ、上記第2リードフレーム部を上記第1リードフレーム部と対応する形態に折り曲げて下に位置した基部と両側へ上方向に延長された延長部を形成する折り曲げ段階と、
上記第1及び第2リードフレームに樹脂を射出成形してパッケージ本体を形成するが、上記第1及び第2リードフレーム部の基部の上面の少なくとも一部と底面とを露出させつつ、上記第1及び第2リードフレーム部の延長部の上記基部から遠い方の領域が上記パッケージ本体の側部の外に延長されるよう上記基部に隣接した領域の側部を囲んで上記第1及び第2リードフレームを固定するパッケージ本体形成段階と、
上記第1リードフレーム部の基部の上面の露出された領域にLEDチップを置いて上記第1及び第2リードフレームと電気的に連結する段階と、
上記LEDチップを透明封止体により封止する段階と、
上記延長部を切断して上記フレーム構造体から分離されたLEDパッケージを得る段階と、を含むLEDパッケージの製造方法を提供することを特徴とする。
【0021】
本発明のLEDパッケージの製造方法において、上記パッケージ本体は、上記LEDチップの周りに凹部を形成する構成で、上記凹部の上端に予め定められた幅で突起が形成されたことを特徴とする。この場合、上記封止段階は、上記透明封止体の一部が上記凹部を埋め他の一部が上記突起上に一定曲率で突出するよう上記透明封止体を吐出すると好ましい。
【0022】
本発明のLEDパッケージの製造方法において、上記第1及び第2リードフレームの基部及び上記パッケージ本体の底面は、同一平面を形成することを特徴とする。
【0023】
また、本発明のLEDパッケージの製造方法において、上記第1及び第2リードフレームは相互に並んで配置されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によると、優れた放熱効率が達成できる簡単な構成のLEDパッケージを提供することが出来る。また、本発明は優れた放熱効率が達成できるLEDパッケージを簡単に製造することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の好ましい実施例を添付の図面を参照に詳しく説明する。
本発明によるLEDパッケージの第1実施例が図4乃至8に図示されている。
【0026】
本実施例のLEDパッケージ100は、一対の金属製リードフレーム110、120とこれらを囲う絶縁性パッケージ本体130とを含む。
【0027】
第1リードフレーム110は、平らな基部112を含み、この基部112の両端から一対の延長部114が延長される。基部112は、後述するヒートシンクである回路基板(図10参照)とより広い面積で接触できるよう出来るだけ大きい広さで提供されることが好ましい。延長部114は基部112より小さい幅で形成され、パッケージ本体130に囲まれリードフレーム110をパッケージ本体130に頑固に固定させる役割をする。勿論、延長部114を基部112と同一幅で形成することも出来るが、これは例えば、後述のパッケージ本体130の強度が充分である場合に好ましい。
【0028】
第2リードフレーム120は、第1リードフレーム110と予め定められた間隔を置いて並んで形成され、基部122と一対の延長部124とを含む。上記基部122と延長部124は同一幅で形成されるが、これに限られない。
【0029】
ここで、延長部114、124は、パッケージ本体130の外に突出して図示されたが、これに限られない。延長部114、124の末端は、パッケージ本体130の側面と同一または共通平面にすることが出来る。
【0030】
第1及び第2リードフレーム110、120の形態は、図16を参考するとさらに明確に理解できる。即ち本発明の第1及び第2リードフレーム110、120は、図16のフレーム構造体102bから延長部114b、124bを適切な長さに切断して得た形態である。
【0031】
パッケージ本体130は、リードフレーム110、120の周りに射出成形され、これらリードフレーム110、120を囲う。この際、パッケージ本体130の上部中央には、リードフレーム110、120の基部112、122の中央部分を上方へ露出させる凹部またはコップ部132が形成され、このコップ部132はLEDチップ140の装着空間となる。コップ部132の上部には輪状の突起134が形成され、この突起134は一定幅W以下に形成される。
【0032】
パッケージ本体130は、第1及び第2リードフレーム110、120の基部112、122の底面を露出させるよう形成される。即ち図6のように基部112、122の底面がパッケージ本体130の底面を通じて露出されている。
【0033】
LEDチップ140は、コップ部132内で第1リードフレーム110の基部112の上面に安着され、ワイヤ142により第2リードフレーム120の基部122に電気的に連結される。
【0034】
図示したLEDチップ140はいわゆる垂直構造LEDチップである。このようなLEDチップは陽極と陰極が上面と底面に形成され、図面において上面が陽極であれば底面は陰極となり、下部の第1リードフレーム110の基部112と電気的に連結される。これとは異なって、両側電極が一面に形成されたいわゆる平面構造LEDチップの場合には、図示していない他のワイヤを用いてLEDチップを第1リードフレームの基部112と電気的に連結することが出来る。
【0035】
このように、LEDチップ140が基部112に安着され電気的に連結されると、基部112はLEDチップ140から発生した熱を後述の回路基板(160、図10と図11参照)へ伝達する機能と共にLEDチップ140に電気を供給する電気連結部の機能も有する。
【0036】
本発明のLEDパッケージ100は、図9に図示した透明封止部150をさらに含む。封止部150は、コップ部132の中に樹脂を膨らんだ形態に注いで硬化させることによって得られる。即ち封止部150は、LEDチップ140とワイヤ142などを封止するだけでなく、LEDチップ140から発生した光が外部へ放出される際にこれを所望の指向角に案内するレンズの機能を行う。
【0037】
この際、封止部150のレンズの機能をする部分の高さhは、突起134の幅Wと封止部150を構成する樹脂の粘性及びその量によって定められる。例えば、突起134の幅Wと封止部150の粘性と量を調節すると、所望の高さhを有する封止部150を一定曲率で形成することが出来る。
【0038】
封止部150の樹脂は、好ましくは、ゲル形態の透明な弾性体、例えばシリコンからなる。シリコンは黄変のような短波長光による変化が非常に少なく屈折率も高いため、優れた光学的特性を有する。また、エポキシとは異なって硬化作業の後にもゲルや弾性体(elastomer)状態を維持するため、熱によるストレス、振動及び外部衝撃などからLEDチップ140をより安定的に保護することが出来る。透明封止部150は、弾性体内に分散された波長変換用の蛍光体及び/または拡散剤などを含むことが出来る。
【0039】
次いで、図10と図11を参照して本発明によるLEDパッケージ100の放熱動作を説明する。
【0040】
LEDパッケージ100は、図10と図11に図示したような回路基板160に装着される。図示した回路基板160は、金属板162とその表面の絶縁膜164及び絶縁膜164表面の導電パターン166からなる。このような回路基板160に本発明のLEDパッケージ100を装着する際、第1及び第2リードフレーム110、120の基部112、122が導電パターン166と相接するようLEDパッケージ100を配置し、はんだづけ作業によりこれらを結合させる。このようになると、半田170が第1及び第2リードフレーム110、120の基部112、122と導電パターン166とを相互結合させ、表面実装LEDパッケージ100が回路基板160に装着される。ここで、リードフレームの基部112、122は、導電パターン166を通じて(図示していない)外部電源と連結されることにより、LEDチップ140に電源を伝達することになる。
【0041】
この状態で電圧が印加されLEDチップ140が動作すると、光と共に熱が発生する。図10を参照した際、発生した熱Hは、下部のリードフレームの基部112を通じて金属板162から放出される。このような熱放出経路は、図2と図3の従来技術と比べた際、その距離が短いため放熱効率が増加することが分かる。
【0042】
一方、図11を参照すると、LEDチップ140から発生した熱はリードフレームの基部112を通じて拡散及び放出される。先ず、一部熱H1は直下方へ流れ回路基板160に伝達され、一部熱H2は基部112に沿って広がった後に回路基板160へ伝達される。一方、また異なる熱H3は基部112に沿って広がりながら延長部114側へ伝達される。このように、基部112が広い面積で形成されるため、LEDチップ140に発生した熱は広い面積を通じて回路基板160へ伝達される。また、延長部114により、熱の拡散効率が増加することが分かる。
【0043】
図12に図示したLEDパッケージ100−1は、図10と図11の封止部150を封止部150−1及びレンズ154に代えたことを除いては図10と図11の構成と同一である。レンズ154は、様々な透明材料で構成され、LEDチップ140から発生した光が外部へ放出される時、これを所望の指向角に案内するよう構成される。図12において、レンズ154は、別体で製造された後、接着層152により封止部150−1と突起134に取り付けられた。これとは異なって、転写成形(transfer molding)などにより封止部150−1と突起134の上面とにレンズを形成することも出来る。
【0044】
図13は、本発明によるLEDパッケージの他の実施例を図7に該当する断面に示した図面である。本実施例のLEDパッケージ100−2は、第1及び第2リードフレーム110−2、120−2の基部112−2、122−2の底面の両側が面取りされ、斜面113、123を形成したことを除いては前述のLEDパッケージ100、100−1と同一構成である。
【0045】
このような斜面113、123は、外部の異物、水分がチップ140まで浸透する経路を長くて複雑にする。また、斜面113、123をパッケージ本体130の樹脂が覆うことにより、リードフレームの基部112−2、122−2とパッケージ本体130との間の結合力と機密性が改善される。
【0046】
一方、斜面113、123は必要に応じて第1及び第2リードフレーム110−2、120−2の基部112−2、122−2の一側部分、例えばLEDチップ140に隣接した側のみ形成することも出来る。
【0047】
図14は、本発明によるLEDパッケージのまた異なる実施例を図7に該当する断面に示した図面である。本実施例のLEDパッケージ100−3は、第1及び第2リードフレーム110−3、120−3の基部112−3、122−3の底面両側に段差115、125が形成されたことを除いては前述のLEDパッケージ100、100−1、100−2と同一構成である。
【0048】
このような段差115、125は、図13の斜面113、123と同様に外部の異物、水分がチップ140まで浸透する経路を長くて複雑にする。また、段差115、125をパッケージ本体130の樹脂が覆うことにより、リードフレームの基部112−3、122−3とパッケージ本体130との間の結合力と機密性が改善される。
【0049】
一方、段差115、125は必要に応じて第1及び第2リードフレーム110−3、120−3の基部112−3、122−3の一側部分、例えばLEDチップ140に隣接した側のみ形成することも出来る。
【0050】
以下、図15乃至図19を参照に本発明によるLEDパッケージ100の製造方法を段階的に説明する。
【0051】
先ず、予め定められた厚さの金属板または板金を用意してこれをパンチングまたはブランキングを通じて、図15に図示した形態のフレーム構造体102aを得る。このフレーム構造体102aは、周りの部分104とこの周りの部分104の内側に形成された第1リードフレーム部110a及び第2リードフレーム部120aとを含む。後述の後続作業を行うと、第1リードフレーム部110aは前述の第1リードフレーム110となり、第2リードフレーム部120aは前述の第2リードフレーム120となる。
【0052】
第1リードフレーム部110aは、相対的に広い面積の基部112及びこの基部112の両端から、周りの部分104に連結された一対の延長部114aからなる。第2リードフレーム部120aは、第1リードフレーム部110aと予め定められた間隔で形成され、狭いストリップ形態からなり両端が周りの部分104に連結されている。
【0053】
また、フレーム構造体102aの角には孔Hが形成されている。孔Hはフレーム構造体102aを固定したり案内する役割をする。
【0054】
このような図15のフレーム構造体102aをプレスなどを通じて折り曲げ成形し図16に図示したようなフレーム構造体102bを得る。
【0055】
その結果、第1リードフレーム部110bの延長部114bは、折り曲げられるが、これは図8に図示した形態と同一である。但し、図16段階の延長部114bは依然としてフレーム構造体102bに連結されている反面、図8の延長部114はそれから分離された形態である。
【0056】
また、第2リードフレーム部120bは、両端部が折り曲げられ中間の基部122とその両側の延長部124bとを形成することになる。
【0057】
次いで、図17に図示したようにフレーム構造体102bを金型Mに装着し、金型Mの中に樹脂を射出して、図18に図示した形態のパッケージ本体130を形成する。このパッケージ本体130の形態は、図4乃至図8に図示したものと同一である。
【0058】
続いて、パッケージ本体130の凹部132の中の第1リードフレーム部110bの基部112にLEDチップ140を載せて電気的に連結し、第2リードフレーム部120bの基部122とはワイヤ142で電気的に連結する。LEDチップ140は、垂直構造で図示したが平面構造であることも出来る。この場合、LEDチップはワイヤにより第1リードフレーム部110bの基部112に電気的に連結される。
【0059】
その後、凹部132に樹脂を膨らんだ形態に注いで硬化させ、例えば図9に図示した封止部150を得た後、延長部114b、124bを切断線Lに沿って切断してLEDパッケージ100を完成する。勿論、切断作業を先に行った後に封止部150形成作業を行うことも出来る。
【0060】
このように図15乃至19を参照に説明したLEDパッケージの製造方法は、図9に図示したLEDパッケージ100を得るためである。ところが、これを少し変形するだけで図12のLEDパッケージ100−1を得ることが出来る。即ち、凹部132に樹脂を平らに注いで硬化させ、平らな封止部150−1を形成した後、その上にレンズ154を結合させることにより、図12のLEDパッケージ100−1を得ることが出来る。
【0061】
また、フレーム構造体102bの形態を少し変形するだけで、図13または図14に図示したパッケージフレーム100−2、100−3を得ることが出来る。
【0062】
例えば図20に図示したように、フレーム構造体102bを用意する際に、基部122−2の底面の両側に長さ方向に斜面123を形成し、このフレーム構造体102bで前述の図17乃至図19の作業を行うと、図13に図示したパッケージフレーム100−2を得ることが出来る。図20において、便宜上基部122−2の底面両側の斜面は図示省略し、その斜面の形態は図13のものと同一である。
【0063】
また、斜面123の代わりに図14に図示した形態の段差115、125を形成することにより、図14のパッケージフレーム100−3を得ることが出来る。
【0064】
前述のLEDパッケージの製造方法は、図21に図示したフレームアレイシート1002を使用すると、多数のLEDパッケージを同時に製造することが出来る。
【0065】
このフレームアレイシート1002は、一定厚さの金属板または板金をパンチングまたはブランキングして得る。フレームアレイシート1002には複数のフレーム構造体領域1102が形成され、このフレーム構造体領域1102は、図15のフレーム構造体102aに該当する形態である。従って、フレームアレイシート1002は、図15のフレーム構造体102aを多数個形成したものと同様である。
【0066】
フレーム構造体領域1102は、フレームアレイシート1002の周り部1004と中間部1104により区分され、中間部1104は省略することも出来る。また、周り部1004と中間部1104には、孔Hが形成されフレームアレイシート1002を固定させたり案内することに使用される。
【0067】
このようなフレームアレイシート1002を使用すると、多数のLEDパッケージ100を同時に製造することが出来るという長所がある。
【0068】
以下、図22を参照して本発明によるまた異なるLEDパッケージ100−4について説明する。
【0069】
本実施例のLEDパッケージ100−4は、延長部114−4がパッケージ本体130の外に延長され、図2に図示した従来技術の端子8で形成されることが出来る。この場合、第1リードフレームの基部112は、熱伝達機能のみを行ったり、端子である延長部114−4と共に電気連結機能を行うことも出来る。一方、延長部114−4は両側ともパッケージ本体130の外に延長され端子となることも出来る。
【0070】
このような形態のLEDパッケージ100−4も図15乃至図19の製造方法により容易に製造することが出来る。
【0071】
尚、図示してはいないが、図4乃至図8のLEDパッケージ100において、延長部124も上記の形態でパッケージ本体130の外に延長させ端子として具現することが出来る。
【0072】
上記では本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野において通常の知識を有している者であれば、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から外れない範囲内で本発明を多様に修正及び変更できることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】従来技術によるLEDパッケージの断面を示した斜視図である。
【図2】図1のLEDパッケージが装着された状態を示した断面図である。
【図3】他の従来技術によるLEDパッケージの断面を示した断面図である。
【図4】本発明によるLEDパッケージの第1実施例の斜視図である。
【図5】図4のLEDパッケージの平面図である。
【図6】図4のLEDパッケージの底面図である。
【図7】図5のA−A線に沿って切った断面図である。
【図8】図5のB−B線に沿って切った断面図である。
【図9】本発明によるLEDパッケージにレンズ兼用封止部を設けて図7に該当する断面に示した図面である。
【図10】図9のLEDパッケージを回路基板に設けた状態の断面図である。
【図11】図9のLEDパッケージを回路基板に設けた状態の断面図である。
【図12】本発明によるLEDパッケージに封止部とレンズを設けて図7に該当する断面に示した図面である。
【図13】本発明によるLEDパッケージの他の実施例を図7に該当する断面に示した図面である。
【図14】本発明によるLEDパッケージのまた異なる実施例を図7に該当する断面に示した図面である。
【図15】本発明によるLEDパッケージの製造方法を段階的に示した図面である。
【図16】本発明によるLEDパッケージの製造方法を段階的に示した図面である。
【図17】本発明によるLEDパッケージの製造方法を段階的に示した図面である。
【図18】本発明によるLEDパッケージの製造方法を段階的に示した図面である。
【図19】本発明によるLEDパッケージの製造方法を段階的に示した図面である。
【図20】本発明によるLEDパッケージの製造方法の変形された一段階を示した図面である。
【図21】本発明によるLEDパッケージの製造方法の他の実施例の一段階を示した斜視図である。
【図22】本発明によるLEDパッケージのまた異なる実施例を図7に該当する断面に示した図面である。
【符号の説明】
【0074】
1、100 LEDパッケージ、
2、14 LEDチップ、
3 熱伝達部材、
4 ハウジング、
5 封止部、
6 レンズ、
7、15 ワイヤ、
8 端子、
9 熱伝導パッド、
10 回路基板、
11 基板、
12 反射フレーム、
13、16 回路パターン、
17 蛍光体、
18 拡散体、
19 樹脂、110、120 リードフレーム
112、122 基部
114、124 延長部
130 パッケージ本体
132 凹部
134 突起
140 LEDチップ
142 ワイヤ
150 封止部
160 回路基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平らな基部と前記基部の両側方向及び上方向に延長された延長部を有する熱及び電気伝導体からなる第1リードフレームと、
平らな基部及び前記基部の両側方向及び上方向に延長された延長部を有し、前記第1リードフレームより小さい幅で予め定められた間隔で配置された熱及び電気伝導体からなる第2リードフレームと、
前記第1及び第2リードフレームの基部の底面を露出させつつ前記第1及び第2リードフレームの延長部の側部を囲んで前記第1及び第2リードフレームを固定する樹脂からなるパッケージ本体と、
前記第1リードフレームの基部の上面に配置され前記第1及び第2リードフレームの基部と電気的に連結されたLEDチップと、
前記LEDチップを封止する透明封止部と、を含むことを特徴とするLEDパッケージ。
【請求項2】
前記延長部の末端は、前記パッケージ本体の側面に位置したことを特徴とする請求項1に記載のLEDパッケージ。
【請求項3】
前記第1リードフレームの延長部は、前記パッケージ本体の外に延長され端子を形成することを特徴とする請求項1に記載のLEDパッケージ。
【請求項4】
前記パッケージ本体は、前記LEDチップの周りに凹部を形成する構成で、前記凹部の上端に予め定められた幅で突起が形成されたことを特徴とする請求項1に記載のLEDパッケージ。
【請求項5】
前記透明封止部は、一部が前記凹部を埋め他の一部が前記突起上に一定曲率で突出したことを特徴とする請求項4に記載のLEDパッケージ。
【請求項6】
前記第1及び第2リードフレームの基部及び前記パッケージ本体の底面は、同一平面を形成することを特徴とする請求項1に記載のLEDパッケージ。
【請求項7】
前記第1及び第2リードフレームは、相互に並んで配置されたことを特徴とする請求項1に記載のLEDパッケージ。
【請求項8】
予め定められた厚さの熱及び電気伝導体からなる板を加工して、平らな基部と前記基部の両側方向へ延長された延長部を有する第1リードフレーム部、及び前記第1リードフレーム部より小さい幅で予め定められた間隔を置いて形成された第2リードフレーム部を有するフレーム構造体を形成する段階と、
前記第1リードフレーム部の基部が前記第1リードフレームの延長部より下に位置するよう前記第1リードフレーム部の延長部を折り曲げ、前記第2リードフレーム部を前記第1リードフレーム部と対応する形態に折り曲げて下に位置した基部と両側へ上方向に延長された延長部を形成する折り曲げ段階と、
前記第1及び第2リードフレームに樹脂を射出成形してパッケージ本体を形成するが、前記第1及び第2リードフレーム部の基部の上面の少なくとも一部と底面を露出させつつ、前記第1及び第2リードフレーム部の延長部の前記基部から遠い方の領域が前記パッケージ本体の側部の外に延長されるよう前記基部に隣接した領域の側部を囲んで前記第1及び第2リードフレームを固定するパッケージ本体の形成段階と、
前記第1リードフレーム部の基部の上面の露出された領域にLEDチップを置いて前記第1及び第2リードフレームと電気的に連結する段階と、
前記LEDチップを透明封止体で封止する段階と、
前記延長部を切断して前記フレーム構造体から分離されたLEDパッケージを得る段階と
を含むことを特徴とするLEDパッケージの製造方法。
【請求項9】
前記パッケージ本体は、前記LEDチップの周りに凹部を形成する構成で、前記凹部の上端に予め定められた幅で突起が形成されたことを特徴とする請求項8に記載のLEDパッケージの製造方法。
【請求項10】
前記封止段階は、前記透明封止体の一部が前記凹部を埋め、他の一部が前記突起上に一定曲率で突出するよう前記透明封止体を吐出することを特徴とする請求項9に記載のLEDパッケージの製造方法。
【請求項11】
前記第1及び第2リードフレームの基部及び前記パッケージ本体の底面は、同一平面を形成することを特徴とする請求項8に記載のLEDパッケージの製造方法。
【請求項12】
前記第1及び第2リードフレームは、相互に並んで配置されたことを特徴とする請求項8に記載のLEDパッケージの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2011−3935(P2011−3935A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−217869(P2010−217869)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【分割の表示】特願2007−107666(P2007−107666)の分割
【原出願日】平成19年4月17日(2007.4.17)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】