説明

発光表示装置およびその製造方法

【課題】 トランジスタの影響を除外した発光素子のみの特性を測定できるようにした発光表示装置とその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明による発光表示装置は,基板110上に形成されて少なくとも一つのトランジスタを含む能動駆動方式による画素回路125からの電流によって発光する第1画素121を有する第1表示部120と,上記基板110上に受動駆動方式により供給される電流によって発光する第2画素127を有する第2表示部126と,を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発光表示装置およびその製造方法に関し,特に,トランジスタの影響を除外した発光素子のみの特性を測定できるようにした発光表示装置とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年,陰極線管(Cathode Ray Tube)の短所である重さと体積を減らすことができる各種平板表示装置が開発されている。平板表示装置としては,液晶表示装置(Liquid Crystal Display),電界放出表示装置(Field Emission Display),プラズマ表示パネル(Plasma Display Panel)及び発光表示装置(Light Emitting Display)などがある。
【0003】
平板表示装置の中で発光表示装置は,電子と正孔の再結合により蛍光物質を発光させる自発光素子として,材料及び構造によって無機物の発光層を含む無機発光表示装置と有機物の発光層を含む有機発光表示装置に大別される。このような発光表示装置は,液晶表示装置のように別の光源を必要とする受動型発光素子に比べて陰極線管のような速い応答速度を有する長所がある。
【0004】
一般に,発光表示装置の中で有機発光表示装置は,アノード電極とカソード電極の間に形成された発光層(EML:Emitting Layer)と,電子輸送層(ETL:Electron Transport Layer)と,正孔輸送層(HTL:Hole Transport Layer)と,を備える。ここで,有機発光表示装置は,電子注入層(EIL:Electron Injection Layer)と,正孔注入層(HIL:Hole Injection Layer)と,を追加的に含むことができる。
【0005】
このような有機発光表示装置は,アノード電極とカソード電極の間に電圧が印加されると,カソード電極から発生した電子が電子注入層(EIL)及び電子輸送層(ETL)を経由して発光層(EML)に移動し,アノード電極から発生した電子が正孔注入層(HIL)及び正孔輸送層(HTL)を経由して発光層に移動する。それによって,発光層で電子輸送層(ETL)から供給された電子と正孔輸送層(HTL)から供給された正孔が再結合することにより光が発生する。
【0006】
このような発光表示装置は,駆動方式によって受動行列(Passive Matrix:以下,“PM”と称する)駆動方式と能動行列(Active Matrix:以下,“AM”称する)駆動方式に区分される。
【0007】
PM駆動方式の発光表示装置は,第1電極と第2電極を互いに直交するように単純マトリックス形態に配置され,その第1電極と第2電極の交差部分に形成された画素を備える。PM駆動方式の発光表示装置は,走査線が順次選択される際にデータ線のデータ信号によって選択された画素を発光させることにより画像を表示する。このようなPM駆動方式の発光表示装置は,製作工程が単純で製造費用が安いという長所がある反面,高解像度と大面積化の具現が難しく,消費電力が高いという短所がある。
【0008】
AM駆動方式の発光表示装置は,走査線とデータ線により定義される画素領域に形成される画素と,少なくとも一つのトランジスタを用いて各画素を発光させるための画素回路と,を備える。AM駆動方式の発光表示装置は,画素回路の駆動により各画素を独立的に発光させることにより画像を表示する。このようなAM駆動方式の発光表示装置は,PM駆動方式の発光表示装置に比べて高解像度と大面積化の具現が可能であり,画質特性が優秀で消費電力が少ないだけでなく寿命が比較的に長いという長所がある。
【0009】
このような発光表示装置のうち,AM駆動方式の発光表示装置は,走査線,データ線,電源線及び画素回路が形成されたトランジスタアレイ基板を製作した後,各画素回路のトランジスタに電気的に接続される発光素子を形成する。
【0010】
一方,AM駆動方式の発光表示装置は,駆動により画像を表示する場合,暗点や,明点,むらなどの不良のみならず,輝度低下などの不良が発生されうる。このような不良のうち,発光素子による不良は,トランジスタアレイ基板に発光素子が形成された以後に検出することができる。したがって,AM駆動方式の発光表示装置の製造工程のうち,トランジスタアレイ基板の特性及び発光素子の特性を区別して評価する必要性がある。しかし,一般的なAM駆動方式の発光表示装置では,トランジスタアレイ基板の特性を間接的に測定することができる反面,トランジスタの影響を除外した発光素子のみの特性を評価することはできないという問題がある。
【0011】
下記特許文献1には,有機電界発光パネルおよびその欠陥検査方法が開示されている。特許文献2には,有機EL表示パネルの段落ピクセル検査方法およびその装置が開示されている。特許文献3には,有機EL素子の検査方法が開示されている。特許文献4には,ELアレイ基板上の不良をELパネルを構成する前に検出可能なELアレイ基板の検査方法が開示されている。
【特許文献1】大韓民国特許公開第2004−0002266号
【特許文献2】特開2003−229262号
【特許文献3】特開2003−017260号
【特許文献4】米国特許出願公開第2003/03187597号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は上述したような従来技術の問題点を解決するためになされたもので,その目的は,トランジスタの影響を除外した発光素子のみの特性を測定できるようにした発光表示装置とその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために,本発明に係る発光表示装置の代表的な構成は,基板上に形成され,少なくとも一つのトランジスタを含む能動駆動方式による画素回路からの電流によって発光する第1画素を有する第1表示部と,上記基板上に受動駆動方式により供給される電流によって発光する第2画素を有する第2表示部と,を備えることを特徴とする。
【0014】
上記第1画素は,走査線とデータ線及び第1電源線に電気的に接続される上記画素回路により上記第1電源線から供給される電流によって発光する発光素子を備えていてもよい。
【0015】
上記第2画素は,ダミー電源線と第2電源線に電気的に接続されるダミー発光素子を備えていてもよい。また上記第2表示部は,テスト用であってもよい。
【0016】
上記ダミー電源線は,上記第2表示部に共通的に形成されていてもよい。または,上記ダミー電源線は,上記第2表示部に所定の間隔を有するように複数で形成されていてもよい。
【0017】
上記第2電源線は,上記第1及び第2表示部に共通的に形成されていてもよい。または,上記第2電源線は,上記第1及び第2表示部に独立的に形成されていてもよい。
【0018】
上記画素回路は,上記走査線に供給される走査信号により制御され,上記データ線のデータ信号を出力する第1トランジスタと,上記第1トランジスタから自分のゲート電極に供給される電圧に対応する電流を上記第1電源線から上記発光素子に供給する第2トランジスタと,上記データ信号に対応する電圧を保存し,保存された電圧によって上記第1トランジスタを駆動するキャパシターと,を備えていてもよい。
【0019】
本発明に係る発光表示装置の他の代表的な構成は,基板上に形成され,少なくとも一つのトランジスタを含む画素回路により第1電源線から供給される電流によって発光する画素を有する表示部と,上記基板上に形成された上記表示部のダミー領域に形成されてダミー電源線から供給される電流によって発光するダミー画素を有するテスト部と,を備えることを特徴とする。
【0020】
上記画素は,走査線とデータ線及び上記第1電源線に電気的に接続される上記画素回路により上記第1電源線から供給される電流により発光する発光素子を備えていてもよい。
【0021】
上記ダミー画素は,上記ダミー電源線と第2電源線に電気的に接続されるダミー発光素子を備えていてもよい。
【0022】
上記画素回路は,上記走査線に供給される走査信号により制御され,上記データ線のデータ信号を出力する第1トランジスタと,上記第1トランジスタから自分のゲート電極に供給される電圧に対応する電流を上記第1電源線から上記発光素子に供給する第2トランジスタと,上記データ信号に対応する電圧を保存し,保存された電圧によって上記第1トランジスタを駆動するキャパシターと,を備えていてもよい。
【0023】
本発明に係る発光表示装置の他の代表的な構成は,基板内の発光領域に形成され,画像を表示する表示部と,上記表示部と同時に上記発光領域のダミー領域に形成されるテスト部と,を備えることを特徴とする。
【0024】
上記表示部は,上記基板に形成される走査線とデータ線及び第1電源線に電気的に接続される画素回路と,上記画素回路により上記データ線に供給されるデータ信号に対応する電流を上記第1電源線からの供給を受けて発光する発光素子と,を含む画素を備えていてもよい。
【0025】
上記テスト部は,上記基板に形成されるダミー電源線と,第2電源線に電気的に接続されるダミー発光素子と,を含むダミー画素を備えていてもよい。
【0026】
本発明に係る発光表示装置の製造方法の代表的な構成は,基板上の発光領域に複数の走査線と複数のデータ線及び電源線により定義され,上記データ線のデータ信号に対応する電流を上記電源線から出力する少なくとも一つのトランジスタを含む画素回路を形成する段階と,上記画素回路に接続されるアノード電極と上記発光領域のダミー領域にダミー電源線を形成する段階と,上記画素回路に接続されるように発光素子と上記ダミー電源線に接続されるようにダミー発光素子を形成する段階と,上記発光素子及びダミー発光素子上にカソード電極を形成する段階と,を含むことを特徴とする。
【0027】
上記発光素子及びダミー発光素子を各々分離するための絶縁層を形成する段階をさらに含むことができる。また上記発光素子及びダミー発光素子は,各々上記絶縁層により露出された開口部に形成されていてもよい。
【0028】
上記ダミー電源線を形成する段階は,上記ダミー領域に共通的に形成することができる。または,上記ダミー電源線を形成する段階は,上記ダミー領域に所定間隔を有するように複数で形成してもよい。
【0029】
上記画素回路を形成する段階は,上記基板上にバッファー層を形成する段階と,上記バッファー層上に上記少なくとも一つのトランジスタとキャパシターを形成する段階と,上記トランジスタを覆うように保護層を形成する段階と,を含んでいてもよい。
【0030】
上記ダミー電源線は,上記バッファー層及び保護層のうち,いずれか一つの層上に形成されていてもよい。
【0031】
上記カソード電極は,上記発光領域及び上記ダミー領域に共通的に形成されていてもよい。または,上記カソード電極は,上記発光領域及び上記ダミー領域に分離されるように形成してもよい。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば,同じ基板内にトランジスタを含む能動駆動方式の画素を有する表示部と受動駆動方式の画素を有するテスト用画素部とを同時に形成することにより,基板のダミー領域に形成された受動駆動方式のテスト用画素部を用いて発光素子の特性を評価することができる。すなわち本発明は,トランジスタを含む画素回路を有する発光表示装置において,トランジスタの影響を除外した発光素子のみの特性を評価することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0034】
図1は,第1実施形態に係る発光表示装置を示す図である。
図1を参照すれば,第1実施形態に係る発光表示装置は,基板110に位置する表示部120(第1表示部または表示部)及びテスト用画素部126(第2表示部またはテスト部)を備える。また,第1実施形態に係る発光表示装置は,走査駆動部130と,データ駆動部140と,第1電源線150と,第2電源線152,およびパッド部160と,をさらに備えることができる。
【0035】
表示部120は,複数のデータ線(D)と複数の走査線(S)及び複数の画素電源線(VDD)により定義され,発光素子と少なくとも一つのトランジスタを含む画素回路を有する複数の表示用画素121(第1画素または画素)を含む。ここで,表示部120は,基板110上の表示用画素領域(発光領域)に形成される。言い換えると,表示部120が配置された領域が表示用画素領域(発光領域)である。
【0036】
テスト用画素部126は,表示部120に隣接した基板110のダミー領域(表示部120のダミー領域)に形成される。このテスト用画素部126は,パッド部160のテスト用電源供給パッド(TPVdd)に電気的に接続されるテスト用電源線128(ダミー電源線)と,テスト用電源線128と第2電源線152に電気的に接続されたカソード電極の間に形成されたテスト用画素127(第2画素またはダミー画素)を含む。さらにテスト用画素127は,テスト用発光素子(複数のダミー発光素子)(LED)を含む。ここで,テスト用画素部126は,基板110上の表示用画素領域に独立されたテスト用画素領域に形成される。
【0037】
走査駆動部130は,表示部120の一側に隣接するように配置されてパッド部160の第1パッド(Ps)に電気的に接続される。この走査駆動部130は,第1パッド(Ps)からの走査制御信号線に沿って走査信号を発生して表示部120の走査線(S)に順次供給する。
【0038】
データ駆動部140は,データ線(D)に電気的に接続されると同時にパッド部160の第2パッド(Pd)に電気的に接続される。この時,データ駆動部140は,チップオンガラス(Chip On Glass)方式,ワイヤボンディング方式,プリチップ方式及びビームリード方式により基板110上に実装されるか,または基板110上に直接形成することができる。このデータ駆動部140は,第2パッド(Pd)からデータ制御信号及びデータ信号の供給を受けてデータ制御信号によってデータ信号をデータ線(D)に供給する。
一方,データ駆動部140は,基板110に接続される図示しなかったFPC(Flexible Printed Circuit)上に実装することができる。この時,データ線(D)は,第2パッド(Pd)に電気的に接続される。それによって,データ駆動部140は,基板110のパッド部160を介して表示部120のデータ線(D)に電気的に接続されてデータ信号を供給する。ここで,データ駆動部140は,FPCの以外にも印刷回路基板(Printed Circuit Board)上に実装されるチップオンボード(Chip on Board),フィルム上に直接実装されるチップオンフィルム(Chip on Film)又はテープキャリアパッケージ(Tape Carrier Package)に採用される通常的なフィルム型連結素子に実装することができる。
【0039】
第1電源線150は,表示部120の両側面及び上側に隣接するようにパッド部160を除外した基板110の縁部に沿って形成される。この第1電源線150の両端は,パッド部160の第3のパッド(PVdd)に電気的に接続される。この第1電源線150は,第3のパッド(PVdd)を介して図示しなかった電圧発生部から供給される第1電源を各表示用画素121の画素電源線(VDD)に供給する。
【0040】
第2電源線152は,表示部120の一側に隣接するように形成され,表示部120の全面に形成されたカソード電極に電気的に接続される。この第2電源線152は,パッド部160の第4のパッド(PVss)から伝達される第2電源を各表示用画素121に共通的に供給する。
【0041】
図2は,図1に示された各表示用画素121を示す図である。
図2および図1を参照すれば,各表示用画素121は,表示用発光素子(LED)及び画素回路125を備える。この各表示用画素121は,走査線(S)に印加される走査信号により選択され,データ線(D)に供給されるデータ信号に相応する光を発生する。
【0042】
表示用発光素子(LED)のアノード電極は画素回路125に接続され,カソード電極は第2電源(VSS)(第2電源線152)に電気的に接続される。ここで,表示用発光素子(LED)としては,有機発光素子が利用できる。有機発光素子は,アノード電極とカソード電極との間に形成された有機物の発光層,電子輸送層及び正孔輸送層を含む。また,有機発光素子は,電子注入層と正孔注入層を追加的に含むことができる。この有機発光素子において,アノード電極とカソード電極との間に電圧を印加すると,カソード電極から発生した電子は,電子注入層及び電子輸送層を介して発光層に移動し,アノード電極から発生した正孔は,正孔注入層及び正孔輸送層を介して発光層に移動する。したがって,発光層では電子輸送層と正孔輸送層から供給された電子と正孔が衝突して再結合することにより光が発生する。
【0043】
画素回路125は,第1及び第2トランジスタM1,M2と,キャパシター(C)を備える。
【0044】
第1トランジスタM1のゲート電極は走査線(S)に接続され,ソース電極はデータ線(D)に接続されるとともに,ドレイン電極は第1ノードN1に接続される。この第1トランジスタM1は,走査線(S)に供給される走査信号に応答してデータ線(D)からのデータ信号を第1ノードN1に供給する。
【0045】
第2トランジスタM2のゲート電極は,第1トランジスタM1のドレイン電極とキャパシター(C)が共通に接続された第1ノードN1に接続され,ソース電極は画素電源線(VDD)に接続され,ドレイン電極は表示用発光素子(LED)のアノード電極に接続される。この第2トランジスタM2は,自分のゲート電極に供給される電圧によって画素電源線(VDD)から表示用発光素子(LED)に供給される電流を調節して表示用発光素子(LED)を発光させることになる。
【0046】
キャパシター(C)は,走査線(S)に選択信号が供給される区間に第1トランジスタM1を経由して第1ノードN1上に供給されるデータ信号に対応する電圧を保存した後,第1トランジスタM1がオフされると,第2トランジスタM2のオン状態を1フレームの間維持させることになる。
【0047】
一方,第1実施形態に係る発光表示装置において,各表示用画素121の画素回路125は,上述した2個のトランジスタM1,M2及び1個のキャパシター(C)に限定されるものではなく,少なくとも2個のトランジスタと少なくとも1個のキャパシターから構成することができる。
【0048】
図3は,図1に示されたテスト用画素部126のテスト用画素127を示す回路図である。
【0049】
図3および図1を参照すれば,テスト用画素127は,複数のテスト用電源線128と第2電源(VSS)(第2電源線152)との間に形成される複数のテスト用発光素子(LED)を備える。
【0050】
各テスト用発光素子(LED)のアノード電極は,テスト用電源線128に電気的に接続され,カソード電極は第2電源(VSS)に電気的に接続される。この各テスト用発光素子(LED)は,テスト用電源供給パッド(TPVdd)からテスト用電源線128を介して供給されるテスト用電源(Vtest)と,第2電源線152に供給される第2電源との間の電圧差により流れる電流によって発光する。
【0051】
図4は,図1に示されたA部分を示す図であり,図5A〜図5Cは,図4に示されたI−I’線に沿って切断した断面の製造方法を段階的に示す断面図である。
【0052】
図4及び図5A〜図5Cを参照して表示部120とテスト用画素部126の製造方法について説明すれば,次のようである。この時,表示部120の製造方法は,各表示用画素121の画素回路125のうち,第2トランジスタM2及び表示用発光素子(LED)のみを例としてあげて説明する。そして,第1トランジスタM1の製造方法は,第2トランジスタM2の製造方法と同じ方法により形成される。
【0053】
まず,図5Aを参照すれば,基板110の全面にバッファー層210が形成される。そして,表示部120に対応する表示用画素領域に形成されたバッファー層210には所定パターンのトランジスタ用半導体層221が形成される。この半導体層221は,非晶質シリコン(Amorphous silicon)を熱処理して得られたポリシリコン(polycrystalline silicon)などで形成される。この時,アモルファスシリコン(a−Si)はエキシマレーザー(Excimer Laser)を使用したラインビーム(Line Beam)を行方向にスキャンするレーザー結晶化工程により結晶化されてポリシリコンになる。
【0054】
半導体層221が形成された後,バッファー層210及び半導体層221の上部にゲート絶縁膜230が形成される。ゲート絶縁膜230は,絶縁物質,例えば,SiO2等の物質により形成することができる。ゲート絶縁膜230が形成された後,ゲート絶縁膜230上に半導体層221と重畳されるようにゲート電極241が形成される。ゲート電極241は,導電体,例えば,Al,MoW,Al/Cuなどにより形成される。ゲート電極241と同時に走査線(S)がゲート電極241と同じ物質により形成される。
【0055】
次に,基板110上にイオン(Ion)をドーピングして半導体層221のソース領域221sとドレイン領域221dにイオンをドーピングする。それによって,半導体層221には,ソース領域221sとドレイン領域221dとの間にチャンネル221cが形成される。
【0056】
ゲート電極241が形成された後,ゲート電極241上に層間絶縁物250が形成される。以後,半導体層221が露出されるように層間絶縁物250及びゲート絶縁膜230にコンタクトホール265,267が形成される。
【0057】
コンタクトホール265,267が形成された後,層間絶縁物250上に所定パターンに金属物質のソース電極261及びドレイン電極263が形成される。ソース電極261及びドレイン電極263は,コンタクトホール265,267各々を通じて半導体層221のソース領域221sとドレイン領域221d各々に電気的に接続される。そして,ソース電極261及びドレイン電極263と同時にデータ線(D)及び画素電源線(VDD)が形成される。それと同時に,基板110上のテスト用画素領域に形成されたバッファー層210上にはテスト用電源線128が所定間隔を有するように形成される。この時,テスト用電源線128は,画素電源線(VDD)の形成と同時に同じマスクにより形成される。
【0058】
次に,図5Bを参照すれば,表示用画素領域に対応する基板110上にはパシベーション層270が形成される。以後,ドレイン電極263が露出されるようにパシベーション層270にコンタクトホール272が形成される。コンタクトホール272が形成された後,パシベーション層270の上部に表示用発光素子(LED)のアノード電極として使用される下部電極層280が形成される。ここで,下部電極層280は,コンタクトホール272を通じてドレイン電極263と電気的に接続される。
【0059】
次に,図5Cを参照すれば,表示用画素領域の下部電極層280及びパシベーション層270上に画素定義膜285が形成されると同時にテスト用画素領域のテスト用電源線128上に画素定義膜285が形成される。
【0060】
画素定義膜285には画素領域を区画するための開口部が形成され,この開口部に表示用発光素子(LED)が形成される。同時に,テスト用画素部126に形成されたテスト用電源線128上にはテスト用発光素子(LED’)が形成される。この時,テスト用発光素子(LED’)は,表示部120に形成される表示用発光素子(LED)の形成と同時に同じマスクにより形成される。
【0061】
そして,表示用発光素子(LED)及びテスト用発光素子(LED’)上には,表示用発光素子(LED)及びテスト用発光素子(LED’)のカソード電極として使用される上部電極層(VSS)が形成される。この時,上部電極層(VSS)は,第2電源線152に電気的に接続される。
【0062】
図6A〜図6Cは,図4に示されたI−I’線に沿って切断した断面の製造方法を段階的に示す他の形態の断面図である。
【0063】
図4及び図6A〜図6Cを参照して表示部120とテスト用画素部126の製造方法について説明すれば,次のようである。この時,表示部120の製造方法は,各表示用画素121の画素回路125の中で第2トランジスタM2及び表示用発光素子(LED)のみを例としてあげて説明する。そして,第1トランジスタM1の製造方法は,第2トランジスタM2の製造方法と同じ方法により形成される。
【0064】
まず,図6Aを参照すれば,基板110の全面にバッファー層210が形成される。そして,基板110の表示用画素領域に形成されたバッファー層210には所定パターンのトランジスタ用半導体層221が形成される。この半導体層221は,非晶質シリコンを熱処理して得られたポリシリコンなどにより形成される。この時,アモルファスシリコンは,エキシマレーザーを使用したラインビームを行方向にスキャンするレーザー結晶化工程により結晶化されてポリシリコンになる。
【0065】
半導体層221が形成された後,バッファー層210及び半導体層221が形成された基板110上にはゲート絶縁膜230が形成される。ゲート絶縁膜230は,絶縁物質,例えば,SiO2などの物質により形成することができる。ゲート絶縁膜230が形成された後,ゲート絶縁膜230上に半導体層221と重畳されるようにゲート電極241が形成される。この時,ゲート電極241は,導電体,例えば,Al,MoW,Al/Cuなどにより形成される。ゲート電極241と同時に走査線(S)がゲート電極241と同じ物質により形成される。
【0066】
その後,基板110上にイオンをドーピングして半導体層221のソース領域221sとドレイン領域221dにイオンをドーピングする。それによって,半導体層221にはソース領域221sとドレイン領域221dとの間にチャンネル221cが形成される。
【0067】
ゲート電極241が形成された後,ゲート電極241が形成された基板110上には層間絶縁物250が形成される。以後,半導体層221が露出されるように層間絶縁物250及びゲート絶縁膜230にコンタクトホール265,267が形成される。
【0068】
コンタクトホール265,267が形成された後,層間絶縁物250上に所定パターンに金属物質のソース電極261及びドレイン電極263が形成される。ソース電極261及びドレイン電極263は,コンタクトホール265,267各々を通じて半導体層221のソース領域221sとドレイン領域221d各々に電気的に接続される。そして,ソース電極261及びドレイン電極263と同時にデータ線(D)及び画素電源線(VDD)が形成される。
【0069】
次に,図6Bを参照すれば,基板110上にはパシベーション層270が形成される。以後,ドレイン電極263が露出されるようにパシベーション層270にコンタクトホール272が形成される。コンタクトホール272が形成された後,パシベーション層270の上部に表示用発光素子(LED)のアノード電極として使用される下部電極層280が形成される。ここで,下部電極層280は,コンタクトホール272を通じてドレイン電極263と電気的に接続される。それと同時に,テスト用画素領域に形成されたパシベーション層270上にはテスト用電源線128が所定間隔を有するように形成される。この時,テスト用電源線128は,下部電極層280の形成と同時に同じマスクにより形成される。
【0070】
次に,図6Cを参照すれば,下部電極層280とテスト用電源線128及びパシベーション層270上に画素定義膜285が形成される。
【0071】
画素定義膜285には画素領域を区画するための開口部が形成され,表示部120の領域に形成された開口部に表示用発光素子(LED)が形成されると同時にテスト用画素部126の領域に形成された開口部にテスト用発光素子(LED’)が形成される。この時,テスト用発光素子(LED’)は,表示部120の表示用発光素子(LED)の形成と同時に同じマスクにより形成される。
【0072】
そして,表示用発光素子(LED)及びテスト用発光素子(LED’)上には,表示用発光素子(LED)及びテスト用発光素子(LED’)のカソード電極として使用される上部電極層(VSS)が形成される。この時,上部電極層(VSS)は,第2電源線152に電気的に接続される。
【0073】
かかる第1実施形態に係る発光表示装置は,表示部120に走査信号及びデータ信号を供給して各表示用画素121の表示用発光素子(LED)を発光させると同時に,表示部120と独立したテスト用画素部126にテスト用電源供給パッド(TPVdd)を通じてテスト用電源(Vtest)を供給してテスト用発光素子(LED’)を発光させる。この時,テスト用発光素子(LED’)の発光特性は,表示部120に供給されるテスト信号と同一のテスト用電源(Vtest)をテスト用電源供給パッド(TPVdd)に供給してテスト用発光素子(LED’)に流れる電流を測定して評価したり,また,テスト用発光素子(LED’)の発光による暗点や明点,むらなどの不良だけでなく輝度低下などの不良を評価することができる。
【0074】
したがって,第1実施形態に係る発光表示装置は,テスト用発光素子(LED’)の発光特性を用いて表示部120に形成された表示用発光素子(LED)の発光特性を評価することができる。即ち,第1実施形態に係る発光表示装置は,テスト用発光素子(LED’)の発光特性を用いて,表示部120におけるトランジスタの影響を除外した表示用発光素子(LED)だけの発光特性を評価することができる。
【0075】
図7は,第2実施形態に係る発光表示装置を示す図である。
図7を参照すれば,第2実施形態に係る発光表示装置は,テスト用画素部126以外は上述した第1実施形態に係る発光表示装置と同じ構成要素を有する。したがって,第2実施形態に係る発光表示装置では,テスト用画素部126を除外した他の構成要素についての説明は省略する。
【0076】
図8は,図7に示されたB部分を示す図であり,図9A〜図9Cは,図8に示されたII−II’線に沿って切断した断面の製造方法を段階的に示す断面図である。
【0077】
図8及び図9A〜図9Cを参照すれば,表示部120とテスト用画素部126の製造方法は,バッファー層210上にテスト用電源線128がテスト用画素部126の全体領域に形成されることの以外は,図5A〜図5Cについての説明と同様である。
【0078】
したがって,テスト用画素部126の全領域に形成されるテスト用電源線128は,表示部120の画素電源線(VDD)の形成と同時に同じマスクによりバッファー層210上に形成される。それによって,テスト用画素部126のテスト用発光素子(LED)は,テスト工程の際,独立的に発光されることではなく同時に発光されることになる。したがって,第2実施形態に係る発光表示装置は,基板110上に形成されるテスト用電源供給パッド(TPVdd)の数を減少させることができる。
【0079】
図10A〜図10Cは,図8に示されたII−II’線に沿って切断した断面を示す他の形態の断面図である。
【0080】
図8及び図10A〜図10Cを参照すれば,表示部120とテスト用画素部126の製造方法は,パシベーション層270上にテスト用電源線128がテスト用画素部126の全体領域に形成されること以外は,図6A〜図6Cについての説明と同様である。
【0081】
したがって,テスト用画素部126の全領域に形成されるテスト用電源線128は,表示部120に形成される下部電極層280の形成と同時に同じマスクにより形成される。それによって,テスト用画素部126のテスト用発光素子(LED)は,テスト工程の際,独立的に発光されることではなく同時に発光されることになる。したがって,第2実施形態に係る発光表示装置は,基板110上に形成されるテスト用電源供給パッド(TPVdd)の数を減少させることができる。
【0082】
かかる第2実施形態に係る発光表示装置は,表示部120に走査信号及びデータ信号を供給して各表示用画素121の表示用発光素子(LED)を発光させる。これと同時に,表示部120と独立したテスト用画素部126にテスト用電源供給パッド(TPVdd)を通じてテスト用電源(Vtest)を供給してテスト用発光素子(LED’)を発光させる。この時,テスト用発光素子(LED’)の発光特性は,表示部120に供給されるテスト信号と同じテスト用電源(Vtest)をテスト用電源供給パッド(TPVdd)に供給してテスト用発光素子(LED’)に流れる電流を測定して評価したり,またはテスト用発光素子(LED)の発光による暗点や明点,むらなどの不良だけではなく輝度低下などの不良を評価することができる。
【0083】
したがって,第2実施形態に係る発光表示装置は,テスト用発光素子(LED’)の発光特性を用いて表示部120に形成された表示用発光素子(LED)の発光特性を評価することができる。即ち,第2実施形態に係る発光表示装置は,テスト用発光素子(LED’)の発光特性を用いて,表示部120におけるトランジスタの影響を除外した表示用発光素子(LED)だけの発光特性を評価することができる。
【0084】
図11は,第3実施形態を示す図であって,図7に示されたB部分の他の形態を示す図である。図12は,図11に示されたIII−III’線に沿って切断した断面を示す断面図である。
【0085】
図11及び図12を参照すれば,第3実施形態に係る発光表示装置は,第2電源(VSS)を表示部120とテスト用画素部126に分離して形成することの以外は,上述した第2実施形態と同じ構成要素を有する。したがって,第3実施形態に係る発光表示装置では,第2電源(VSS)を除外した他の構成要素についての説明は省略する。
【0086】
第2電源(VSS)は,表示用第2電源(VSS)とテスト用第2電源(TVSS)を有する。そして,基板110上には,表示用第2電源(VSS)と電気的に接続される表示用第2電源供給パッド(PVss)及びテスト用第2電源(TVSS)と電気的に接続されるテスト用第2電源供給パッド(TPVss)が形成される。
【0087】
詳細には,表示用第2電源(VSS)は,表示部120に対応する基板110の表示用画素領域のみに形成される。この表示用第2電源(VSS)は,表示部120の各表示用画素121に含まれる表示用発光素子(LED)のカソード電極に電気的に接続される。それによって,表示用第2電源(VSS)は,表示用第2電源供給パッド(PVss)から供給される表示用第2電圧を表示部120の表示用発光素子(LED)に供給する。そして,テスト用第2電源(TVSS)は,テスト用画素部126に対応する基板110のテスト用画素領域のみに形成される。このテスト用第2電源(TVSS)は,テスト用画素部126のテスト用発光素子(LED’)のカソード電極に電気的に接続される。それによって,テスト用第2電源(TVSS)は,テスト用第2電源供給パッド(TPVss)から供給されるテスト用第2電圧をテスト用画素部126のテスト用発光素子(LED’)に供給する。
【0088】
図13は,第4実施形態を示す図であって,図1に示されたA部分の他の形態を示す図である。図14は,図13に示されたIV−IV’線に沿って切断した断面を示す断面図である。
【0089】
図13及び図14を参照すれば,第4実施形態に係る発光表示装置は,第2電源(VSS)及びテスト用電源線128の以外は,上述した第2実施形態と同じ構成要素を有する。したがって,第4実施形態に係る発光表示装置では,第2電源(VSS)及びテスト用電源線128を除外した他の構成要素についての説明は省略する。
【0090】
第2電源(VSS)は,表示用第2電源(VSS)とテスト用第2電源(TVSS)を有する。そして,基板110上には,表示用第2電源(VSS)と電気的に接続される表示用第2電源供給パッド(PVss)及びテスト用第2電源(TVSS)と電気的に接続されるテスト用第2電源供給パッド(TPVss)が形成される。
【0091】
詳細には,表示用第2電源(VSS)は,表示部120に対応する基板110の表示用画素領域のみに形成される。この表示用第2電源(VSS)は,表示部120の各表示用画素121に含まれる表示用発光素子(LED)のカソード電極に電気的に接続される。それによって,表示用第2電源(VSS)は,表示用第2電源供給パッド(PVss)から供給される第2電圧を表示部120の表示用発光素子(LED)に供給する。そして,テスト用第2電源(TVSS)は,テスト用画素部126に対応する基板110のテスト用画素領域のみに形成される。このテスト用第2電源(TVSS)は,テスト用画素部126のテスト用発光素子(LED’)のカソード電極に電気的に接続される。それによって,テスト用第2電源(TVSS)は,テスト用第2電源供給パッド(TPVss)から供給されるテスト用第2電圧をテスト用発光素子(LED’)のカソード電極に供給する。
【0092】
テスト用電源線128は,テスト用画素領域に形成されたパシベーション層270上に所定間隔を有するように複数に形成される。即ち,複数のテスト用電源線128は,表示部120の領域およびテスト用画素部126の領域に独立的に形成される。この時,テスト用電源線128は,下部電極層280の形成と同時に同じマスクにより形成される。この複数のテスト用電源線128は,テスト用発光素子(LED’)のアノード電極に電気的に接続される。それによって,各テスト用電源線128は,テスト用電源供給パッド(TPVdd)から供給されるテスト用電源をテスト用発光素子(LED’)のアノード電極に供給する。
【0093】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことはいうまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は,トランジスタの影響を除外した発光素子のみの特性を測定できるようにした発光表示装置およびその製造方法として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】第1実施形態に係る発光表示装置を示す図である。
【図2】図1に示された各表示用画素を示す回路図である。
【図3】図1に示された各テスト用画素を示す回路図である。
【図4】図1に示されたA部分を示す図である。
【図5A】図4に示されたI−I’線に沿って切断した断面の製造方法を段階的に示す断面図である。
【図5B】図4に示されたI−I’線に沿って切断した断面の製造方法を段階的に示す断面図である。
【図5C】図4に示されたI−I’線に沿って切断した断面の製造方法を段階的に示す断面図である。
【図6A】図4に示されたI−I’線に沿って切断した断面の製造方法を段階的に示す他の形態の断面図である。
【図6B】図4に示されたI−I’線に沿って切断した断面の製造方法を段階的に示す他の形態の断面図である。
【図6C】図4に示されたI−I’線に沿って切断した断面の製造方法を段階的に示す他の形態の断面図である。
【図7】第2実施形態に係る発光表示装置を示す図である。
【図8】図7に示されたB部分を示す図である。
【図9A】図8に示されたII−II’線に沿って切断した断面の製造方法を段階的に示す断面図である。
【図9B】図8に示されたII−II’線に沿って切断した断面の製造方法を段階的に示す断面図である。
【図9C】図8に示されたII−II’線に沿って切断した断面の製造方法を段階的に示す断面図である。
【図10A】図8に示されたII−II’線に沿って切断した断面の製造方法を段階的に示す他の形態の断面図である。
【図10B】図8に示されたII−II’線に沿って切断した断面の製造方法を段階的に示す他の形態の断面図である。
【図10C】図8に示されたII−II’線に沿って切断した断面の製造方法を段階的に示す他の形態の断面図である。
【図11】第3実施形態に係り,図7に示されたB部分の他の形態を示す図である。
【図12】図11に示されたIII−III’線に沿って切断した断面を示す断面図である。
【図13】第4実施形態に係り,図1に示されたA部分の他の形態を示す図である。
【図14】図13に示されたIV−IV’線に沿って切断した断面を示す断面図である。
【符号の説明】
【0096】
C …キャパシター
D …データ線
M1,M2 …第1,第2トランジスタ
N1 …第1ノード
S …走査線
110 …基板
120 …表示部
121 …表示用画素
125 …画素回路
126 …テスト用画素部
127 …テスト用画素
128 …テスト用電源線
130 …走査駆動部
140 …データ駆動部
150,152 …第1,第2電源線
160 …パッド部
210 …バッファー層
221 …半導体層
221c …チャンネル
221d …ドレイン領域
221s …ソース領域
230 …ゲート絶縁膜
241 …ゲート電極
250 …層間絶縁物
261 …ソース電極
263 …ドレイン電極
265,267 …コンタクトホール
270 …パシベーション層
272 …コンタクトホール
280 …下部電極層
285 …画素定義膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に形成され,少なくとも一つのトランジスタを含む能動駆動方式による画素回路からの電流によって発光する第1画素を有する第1表示部と;
前記基板上に受動駆動方式により供給される電流によって発光する第2画素を有する第2表示部と;を備えることを特徴とする発光表示装置。
【請求項2】
前記第1画素は,走査線とデータ線及び第1電源線に電気的に接続される前記画素回路により前記第1電源線から供給される電流によって発光する発光素子を備えることを特徴とする請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項3】
前記第2画素は,ダミー電源線と第2電源線に電気的に接続されるダミー発光素子を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発光表示装置。
【請求項4】
前記第2表示部は,テスト用であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発光表示装置。
【請求項5】
前記ダミー電源線は,前記第2表示部に共通的に形成されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の発光表示装置。
【請求項6】
前記ダミー電源線は,前記第2表示部に所定の間隔を有するように複数で形成されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の発光表示装置。
【請求項7】
前記第2電源線は,前記第1及び第2表示部に共通的に形成されることを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれか1項に記載の発光表示装置。
【請求項8】
前記第2電源線は,前記第1及び第2表示部に独立的に形成されることを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれか1項に記載の発光表示装置。
【請求項9】
前記画素回路は,前記走査線に供給される走査信号により制御され,前記データ線のデータ信号を出力する第1トランジスタと;
前記第1トランジスタから自分のゲート電極に供給される電圧に対応する電流を前記第1電源線から前記発光素子に供給する第2トランジスタと;
前記データ信号に対応する電圧を保存し,保存された電圧によって前記第1トランジスタを駆動するキャパシターと;を備えることを特徴とする請求項2〜請求項8のいずれか1項に記載の発光表示装置。
【請求項10】
基板上に形成され,少なくとも一つのトランジスタを含む画素回路により第1電源線から供給される電流によって発光する画素を有する表示部と;
前記基板上に形成された前記表示部のダミー領域に形成されてダミー電源線から供給される電流によって発光するダミー画素を有するテスト部と;を備えることを特徴とする発光表示装置。
【請求項11】
前記画素は,走査線とデータ線及び前記第1電源線に電気的に接続される前記画素回路により前記第1電源線から供給される電流により発光する発光素子を備えることを特徴とする請求項10に記載の発光表示装置。
【請求項12】
前記ダミー画素は,前記ダミー電源線と第2電源線に電気的に接続されるダミー発光素子を備えることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の発光表示装置。
【請求項13】
前記画素回路は,前記走査線に供給される走査信号により制御され,前記データ線のデータ信号を出力する第1トランジスタと;
前記第1トランジスタから自分のゲート電極に供給される電圧に対応する電流を前記第1電源線から前記発光素子に供給する第2トランジスタと;
前記データ信号に対応する電圧を保存し,保存された電圧によって前記第1トランジスタを駆動するキャパシターと;を備えることを特徴とする請求項10〜請求項12のいずれか1項に記載の発光表示装置。
【請求項14】
基板内の発光領域に形成され,画像を表示する表示部と;
前記表示部と同時に前記発光領域のダミー領域に形成されるテスト部と;を備えることを特徴とする発光表示装置。
【請求項15】
前記表示部は,前記基板に形成される走査線とデータ線及び第1電源線に電気的に接続される画素回路と;前記画素回路により前記データ線に供給されるデータ信号に対応する電流を前記第1電源線からの供給を受けて発光する発光素子と;を含む画素を備えることを特徴とする請求項14に記載の発光表示装置。
【請求項16】
前記テスト部は,前記基板に形成されるダミー電源線と;第2電源線に電気的に接続されるダミー発光素子と;を含むダミー画素を備えることを特徴とする請求項14または請求項15に記載の発光表示装置。
【請求項17】
基板上の発光領域に複数の走査線と複数のデータ線及び電源線により定義され,前記データ線のデータ信号に対応する電流を前記電源線から出力する少なくとも一つのトランジスタを含む画素回路を形成する段階と;
前記画素回路に接続されるアノード電極と前記発光領域のダミー領域にダミー電源線を形成する段階と;
前記画素回路に接続されるように発光素子と前記ダミー電源線に接続されるようにダミー発光素子を形成する段階と;
前記発光素子及びダミー発光素子上にカソード電極を形成する段階と;を含むことを特徴とする発光表示装置の製造方法。
【請求項18】
前記発光素子及びダミー発光素子を各々分離するための絶縁層を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の発光表示装置の製造方法。
【請求項19】
前記発光素子及びダミー発光素子は,各々前記絶縁層により露出された開口部に形成されることを特徴とする請求項18に記載の発光表示装置の製造方法。
【請求項20】
前記ダミー電源線を形成する段階は,前記ダミー領域に共通的に形成することを特徴とする請求項17〜請求項19のいずれか1項に記載の発光表示装置の製造方法。
【請求項21】
前記ダミー電源線を形成する段階は,前記ダミー領域に所定間隔を有するように複数で形成することを特徴とする請求項17〜請求項19のいずれか1項に記載の発光表示装置の製造方法。
【請求項22】
前記画素回路を形成する段階は,前記基板上にバッファー層を形成する段階と;
前記バッファー層上に前記少なくとも一つのトランジスタとキャパシターを形成する段階と;
前記トランジスタを覆うように保護層を形成する段階と;を含むことを特徴とする請求項17〜請求項21のいずれか1項に記載の発光表示装置の製造方法。
【請求項23】
前記ダミー電源線は,前記バッファー層及び保護層のうち,いずれか一つの層上に形成されることを特徴とする請求項22に記載の発光表示装置の製造方法。
【請求項24】
前記カソード電極は,前記発光領域及び前記ダミー領域に共通的に形成されることを特徴とする請求項17〜請求項23のいずれか1項に記載の発光表示装置の製造方法。
【請求項25】
前記カソード電極は,前記発光領域及び前記ダミー領域に分離されるように形成することを特徴とする請求項17〜請求項23のいずれか1項に記載の発光表示装置の製造方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図5C】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図6C】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9A】
image rotate

【図9B】
image rotate

【図9C】
image rotate

【図10A】
image rotate

【図10B】
image rotate

【図10C】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2006−72310(P2006−72310A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−126463(P2005−126463)
【出願日】平成17年4月25日(2005.4.25)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】