説明

発光装置、及び発光装置を用いた電子機器

【課題】発光層と電極との密着性が低い場合、剥離層と被剥離層とを物理的な力で分離する際に、発光層と電極との界面で剥がれてしまう恐れがある。発光層と電極との界面で剥がれることなく剥離を行い、フレキシブル基板を用いた発光装置を作製することを提供する。
【解決手段】一方の基板の隔壁の上にレーザ光を吸収する光吸収材料からなるスペーサを形成し、もう一方の基板に着色層を形成し、互いに接着層で貼り合わせる。そして、着色層を介して、スペーサの上に形成された発光層及び電極にレーザを照射して発光層、電極、着色層、接着層のうち少なくとも接着層を溶融し、接着層とスペーサを溶着させた固定部を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、エレクトロルミネッセンスを利用した発光装置に関する。また、発光装置を用いた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、エレクトロルミネッセンス(Electroluminescence:EL)を利用した発光素子の研究開発が盛んに行われている。これら発光素子の基本的な構成は、一対の電極間に発光性の物質を含む層を挟んだものである。この素子に電圧を印加することにより、発光性の物質からの発光が得られる。
【0003】
上述の発光素子は自発光型であるため、これを用いた発光装置は、視認性に優れ、バックライトが不要であり、消費電力が少ない等の利点を有する。さらに、薄型軽量に作製でき、応答速度が高いなどの利点も有する。
【0004】
また、上述の発光素子を有する発光装置としては、薄型軽量化に加え、可撓性や耐衝撃性が図れることから、フレキシブル基板への採用が検討されている。また、フレキシブル基板への採用は、発光装置だけではなく、半導体特性を利用することで機能する半導体装置などにも適用されている。
【0005】
フレキシブル基板を用いた半導体装置の作製方法としては、ガラス基板や石英基板といった基材上に薄膜トランジスタなどの半導体素子を作製した後、基板から他の基材(例えばフレキシブルな基材)へと半導体素子を転置する技術が開発されている。半導体素子を他の基材へ転置するためには、半導体素子を作製する際に用いた基材から半導体素子を分離する工程が必要である。
【0006】
例えば、特許文献1には次のようなレーザーアブレーションを用いた剥離技術が記載されている。基板上に、非晶質シリコンなどからなる分離層、分離層上に薄膜素子からなる被剥離層を設け、被剥離層を接着層により転写体に接着させる。レーザ光の照射により分離層をアブレーションさせることで、分離層に剥離を生じさせている。
【0007】
また、特許文献2には人の手などの物理的な力で剥離を行う技術が記載されている。特許文献2では、基板と酸化物層との間に金属層を形成し、酸化物層と金属層との界面の結合が弱いことを利用して、酸化物層と金属層との界面で剥離を生じさせることで、被剥離層と基板とを分離している。
【0008】
また、特許文献2においては、陽極、有機発光層、及び陰極を含む発光素子上に、層間絶縁膜を形成し、さらに、層間絶縁膜と支持体を接着層で貼り合わせている。次いで、酸化物層と金属層との界面で剥離することにより、発光素子を有する被剥離層は、接着層によりフィルム基板に貼り合わせ、フレキシブル基板を用いた発光装置が作製されている。
【0009】
また、タッチセンサを搭載した表示装置が注目されている。タッチセンサを搭載した表示装置は、タッチパネル又はタッチスクリーンなどと呼ばれている(以下、これを単に「タッチパネル」とも呼ぶ)。タッチパネルは、パーソナルコンピュータや携帯電話を中心に搭載されており、表示と操作を同一パネル上で行うことができる機能を持つ。また、光方式のタッチセンサを搭載した表示装置が、特許文献3に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平10−125931号公報
【特許文献2】特開2003−174153号公報
【特許文献3】特開2001−292276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ここで、被剥離層に形成された発光素子は、一対の電極間に発光層を挟持した構造である。発光層に有機化合物を用いた場合、発光層に接して形成される陰極あるいは陽極である電極との密着性が低い。発光層と電極との密着性が低い場合、剥離層と被剥離層とを物理的な力で分離する際に、発光層と電極との界面で剥がれてしまう恐れがある。発光層と電極との界面で剥がれることなく剥離を行い、フレキシブル基板を用いた発光装置を作製する作製方法を提供することを課題の一つとする。
【0012】
また、上述した発光素子は、フレキシブル基板を用いた発光装置とした場合、曲げ、湾曲などの物理的な力を外部から与えた時に、発光層と電極との界面で剥離が生じ、破壊してしまう可能性がある。特にフレキシブル基板を用いた発光装置をタッチパネルとする場合に問題となる恐れがある。
【0013】
上記問題に鑑み、本明細書等において開示する発明の一態様は、外部から物理的な力が与えられた際に、発光素子が破壊されることを抑制した信頼性の高い発光装置を提供することを課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
発光層と電極との界面で剥離が生じやすいため、発光領域とならない部分の少なくとも一部に発光層のない領域を形成し、その領域において一対の基板を固定する固定部を形成する。なお、発光層は、正孔注入層と、正孔輸送層と、電子輸送層と、電子注入層と、を有していてもよい。
【0015】
一方の基板の隔壁の上にレーザ光を吸収する光吸収材料からなるスペーサを形成し、もう一方の基板に着色層を形成し、互いに接着層で貼り合わせる。そして、着色層を介して、スペーサの上に形成された発光層及び電極にレーザを照射して発光層、電極、着色層、接着層のうち少なくとも接着層を溶融し、接着層とスペーサを溶着させた固定部を形成する。
【0016】
スペーサの材料は、6ナイロン、66ナイロン、芳香族ナイロン、ポリブチレンテレフタラート、ポリエチレンテレフタラート、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなどの結晶性樹脂、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリアリレートポリエーテルイミドなどの非結晶性樹脂を用いる。また、これらのスペーサの材料にカーボンブラック、チタンブラック等を混合させてもよい。また、スペーサの材料は、光吸収材料であれば、特に樹脂に限定されず、クロムなどの金属材料を用いてもよい。
【0017】
隔壁が形成されている領域の少なくとも発光層と電極の界面をレーザ光のエネルギーによって選択的に除去し、固定部を新たに形成する。レーザ光の照射によって新たに形成された固定部によって、発光層と電極との界面で剥がれることなく剥離を行い、フレキシブル基板を用いた発光装置を作製することができる。
【0018】
なお、照射するレーザ光の光軸に垂直な断面におけるビームプロファイルは、焦点位置においてトップフラット形状とすることが好ましい。
【0019】
本発明の一態様は、第1の基板上に第1の剥離層と、該第1の剥離層上にトランジスタを含む層と、該トランジスタに接続する画素電極を形成し、画素電極の周縁を覆う隔壁を形成し、隔壁上に光吸収材料からなるスペーサを形成し、画素電極、隔壁、及びスペーサ上に有機化合物を含む層を形成し、有機化合物を含む層上に透光性を有する電極を形成し、第2の基板上に第2の剥離層と、第2の剥離層上に着色層を形成し、透光性を有する接着層で第1の基板と第2の基板を固定し、第2の剥離層を有する第2の基板を剥離して着色層を露出させた後、着色層を介してレーザ光をスペーサに照射してスペーサ上に接する固定部を形成し、レーザ光の照射後に第1の剥離層を有する第1の基板を剥離する発光装置の作製方法である。
【0020】
上記構成において、第1の基板及び第2の基板はガラス基板である。また、第1の剥離層及び第2の剥離層は、タングステン、モリブデン、チタン、タンタル、ニオブ、ニッケル、コバルト、ジルコニウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、シリコンから選択された元素、又は元素を含む合金材料、又は前記元素を含む化合物材料からなり、単層又は積層された層である。
【0021】
上記構成において、第1の剥離層を有する第1の基板を剥離した後、さらに第1の可撓性を有する基板をトランジスタを含む層に貼り付けることを特徴の一つとしている。また、上記構成において、第2の剥離層を有する前記第2の基板を剥離した後、さらに第2の可撓性を有する基板を着色層に貼り付けることを特徴の一つとしている。これらの貼り付け工程によって、フレキシブル基板を用いた発光装置が作製される。
【0022】
また、上記各構成において、発光素子は、白色発光であり、発光素子からの発光は、第2の可撓性を有する基板に設けられた着色層を透過して取り出される。なお、第1の可撓性を有する基板はステンレス基板などの金属基板を用いてもよい。
【0023】
上記各構成において、着色層は、特定の波長領域の光を透過する有色層(カラーフィルタとも呼ぶ)、或いはブラックマトリクスである。
【0024】
また、上記各作製方法によって得られる構成も本発明の一態様であり、その構成は、第1の可撓性を有する基板にトランジスタを含む層と、該トランジスタに接続する画素電極と、該画素電極の周縁を覆う隔壁と、該隔壁上にスペーサが設けられ、該スペーサに接して固定部と、着色層が設けられた第2の可撓性を有する基板と、第1の可撓性を有する基板と第2の可撓性を有する基板の間を充填する接着層とを有し、固定部は、接着層及びスペーサと接し、且つ、スペーサと着色層との間に設けられることを特徴の一つとする発光装置である。
【0025】
また、上記構成において、接着層は、画素電極上に重ねて設けられた有機化合物を含む層と、該有機化合物を含む層上に重ねて設けられた透光性を有する電極を覆うことを特徴の一つとしている。
【0026】
なお、本明細書等において、発光装置には、画像表示デバイスや、発光デバイス、光源、照明等が含まれる。また、発光装置は、発光素子が形成されたパネルにコネクタ(FPC:Flexible printed circuit)等を取り付けたモジュールをも含むものとする。
【0027】
また、本明細書等において、発光素子とは、一対の電極により挟持された有機化合物を含む層、少なくとも発光層を含む構成である。一対の電極間に発光層以外にも機能層等が挟持されていてもよい。
【発明の効果】
【0028】
レーザ光の照射により固定部を形成し、一方の基板に設けられたスペーサと一対の基板に挟持された接着層を固着させ、もう一方の基板に設けられた着色層と重ねることによって、発光層と電極との界面で剥がれることなく剥離を行い、フレキシブル基板を用いた発光装置を作製することができる。
【0029】
また、使用者は、フレキシブル基板を用いることによって軽量化された携帯情報端末を用い、場所を選ばず情報を閲覧、さらには画面に表示されたキーボードにタッチ入力でき、キーボードを表示している同一画面内にその入力結果を表示することができる。画面に表示されたキーボードにタッチ入力してもスペーサ、固定部、及び着色層が重ねた位置に配置されることにより圧力が分散され、基板間隔をほぼ一定に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一態様を示す上面図及び断面図である。
【図2】本発明の一態様を示す工程断面図である。
【図3】本発明の一態様を示す工程断面図である。
【図4】本発明の一態様を示す工程断面図である。
【図5】本発明の一態様を示す工程断面図である。
【図6】本発明の一態様を示す断面図である。
【図7】本発明の一態様を示す断面図である。
【図8】本発明の一態様を示す電子機器の図である。
【図9】ビーム形状とレーザプロファイルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、その形態および詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。また、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0032】
(実施の形態1)
アクティブマトリクス型の発光装置の例について、図1(A)及び図1(B)を用いて説明する。なお、図1(A)は発光装置を示す上面図であり、図1(B)は図1(A)を鎖線B1−B2で切断した断面図である。
【0033】
図1(A)に示す発光装置は、第1の基板4501上に設けられた画素部4502、信号線駆動回路4503a、信号線駆動回路4503b、及び走査線駆動回路4504a、走査線駆動回路4504bが設けられている。また画素部4502、信号線駆動回路4503a、信号線駆動回路4503b、及び走査線駆動回路4504a、走査線駆動回路4504bの上に第2の基板4506が設けられている。
【0034】
なお、第1の基板4501、及び第2の基板4506は、フレキシブル基板を用いて形成されている。
【0035】
また、図1(B)に示す発光装置は、第1の基板4501上にトランジスタ4509、トランジスタ4510、及びトランジスタ4511が設けられており、トランジスタ4510、及びトランジスタ4511上には、発光素子4550が設けられている。
【0036】
発光素子4550からの発光は、第2の基板4506側から射出される。すなわちトップエミッション構造の発光装置である。そのため、第2の基板4506は、透光性を持たせる必要があり、例えば、ガラス板、プラスチック板、ポリエステルフィルムまたはアクリルフィルムのような材料を用いる。
【0037】
なお、第2の基板4506上には、遮光膜(ブラックマトリクスとも呼ぶ)4521、カラーフィルタ4522が設けられている。
【0038】
また、画素部4502、信号線駆動回路4503a、信号線駆動回路4503b、及び走査線駆動回路4504a、走査線駆動回路4504bは、第1の基板4501と第1の接着層4505と第2の基板4506とによって、密封されている。このように外気に曝されないように脱ガスの少ない保護フィルム(貼り合わせフィルム、紫外線硬化樹脂フィルム等)やカバー材でパッケージング(封入)することにより、気密性が高くなり好ましい。
【0039】
また、第1の基板4501上に設けられた画素部4502、信号線駆動回路4503a、信号線駆動回路4503b、及び走査線駆動回路4504a、走査線駆動回路4504bは、トランジスタを複数有しており、図1(B)では、画素部4502に含まれるトランジスタ4510、トランジスタ4511と、信号線駆動回路4503aに含まれるトランジスタ4509とを例示している。
【0040】
トランジスタ4509乃至トランジスタ4511は、シリコンや酸化物半導体層を半導体層に用いて形成する。また、画素部4502においては、トランジスタ4510、及びトランジスタ4511上に発光素子4550を有している。
【0041】
発光素子4550は、第1の電極層4513、発光層4514、第2の電極層4515により構成されており、トランジスタ4510またはトランジスタ4511と電気的に接続されている。
【0042】
また、発光素子4550は、隔壁4552、及びスペーサ4554、固定部4523により分離されている。
【0043】
隔壁4552は、有機樹脂膜、無機絶縁膜または有機ポリシロキサンを用いて形成する。特に感光性の材料を用い、第1の電極層4513上に開口部を形成し、その開口部の側壁が連続した曲率を持って形成される傾斜面となるように形成することが好ましい。
【0044】
また、スペーサ4554は、剥離の際に発光層4514と第2の電極層4515との界面で剥がれてしまうことを防ぐために設けられる。ただし、スペーサ4554は、第1の接着層4505と少なくとも一部分が接する形状である。
【0045】
このように、スペーサ4554は、第1の接着層4505と接することにより、密着性を高くする領域が設けられる。スペーサ4554は、密着性を高くすることが可能であり、一対の基板間に設けることによって、発光素子4550を保護した構造となっている。従って、外部から物理的な力が与えられた際、スペーサ4554によって、発光素子4550が破壊されることを抑制することが可能となる。
【0046】
また、信号線駆動回路4503a、信号線駆動回路4503b、走査線駆動回路4504a、走査線駆動回路4504b、または画素部4502に与えられる各種信号及び電位は、FPC4518から供給されている。
【0047】
本実施の形態においては、FPC4518は、第1の基板4501側に実装されている構造について例示してある。第1の基板4501、及び第2の基板4506は、フレキシブル基板により形成されている。また、本実施の形態は、フレキシブル化した構成の発光装置であるため、FPC4518の接続端子を第2の基板4506側に露出するのが困難である。そのため、FPC4518が接続される領域に貫通電極4556が形成されており、第1の基板4501側からFPC4518を接続する方法が好適である。なお、FPC4518を接続する方法については、これに限定されず、第2の基板4506側から接続する方法を用いても良い。
【0048】
なお、貫通電極4556は、FPC4518が有する端子と、異方性導電膜4519を介して電気的に接続されている。
【0049】
また、必要であれば、第2の基板4506に偏光板、又は円偏光板(楕円偏光板を含む)、位相差板(λ/4板、λ/2板)などの光学フィルムを適宜設けてもよい。また、偏光板又は円偏光板に反射防止膜を設けてもよい。例えば、表面の凹凸により反射光を拡散し、映り込みを低減できるアンチグレア処理を施すことができる。
【0050】
また、信号線駆動回路4503a、信号線駆動回路4503b、及び走査線駆動回路4504a、走査線駆動回路4504bは、別途用意された基板上に単結晶半導体膜又は多結晶半導体膜によって形成された駆動回路で実装されていてもよい。また、信号線駆動回路のみ、或いは一部、又は走査線駆動回路のみ、或いは一部のみを別途形成して実装しても良く、図1の構成に限定されない。
【0051】
以上のように、本実施の形態に示す発光装置は、スペーサ4554及び固定部4523を一対の基板間に設けることにより、外部から物理的な力が与えられた際に、発光素子が破壊されることを抑制した信頼性の高い発光装置を提供することができる。
【0052】
(実施の形態2)
図1に示した発光装置の作製方法を図2乃至図5を用いて以下に説明を行う。
【0053】
まず、第3の基板180上に第1の剥離層101を形成し、第1の剥離層101上に第1のバッファ層104を形成する。第1のバッファ層104は、第1の剥離層101を大気に曝すことなく連続して形成することが好適である。連続して形成することにより、第1の剥離層101と第1のバッファ層104との間にゴミや、不純物の混入を防ぐことができる(図2(A)参照)。
【0054】
第3の基板180としては、ガラス基板、石英基板、サファイア基板、セラミック基板、金属基板などを用いることができる。また、本実施の形態の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いてもよい。プラスチック基板を用いる場合には、剥離層101を設けなくてもよい。
【0055】
また、ガラス基板としては、後の加熱処理の温度が高い場合には、歪み点が730℃以上のものを用いると良い。また、ガラス基板には、例えば、アルミノシリケートガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスなどのガラス材料が用いられている。
【0056】
また、本実施の形態においては、第3の基板180に接して第1の剥離層101を形成しているが、第3の基板180としてガラス基板を用いる場合に、第3の基板180と第1の剥離層101の間に酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の絶縁層を形成することにより、ガラス基板からの汚染を防止できるので、より好ましい。
【0057】
第1の剥離層101は、タングステン、モリブデン、チタン、タンタル、ニオブ、ニッケル、コバルト、ジルコニウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、シリコンから選択された元素、又は前記元素を含む合金材料、又は前記元素を含む化合物材料からなり、単層又は積層された層である。シリコンを含む層の結晶構造は、非晶質、微結晶、多結晶のいずれの場合でもよい。
【0058】
また、第1の剥離層101は、スパッタリング法やプラズマCVD法、塗布法、印刷法等により形成できる。なお、塗布法はスピンコーティング法、液滴吐出法、ディスペンス法を含む。
【0059】
第1の剥離層101が単層構造の場合、好ましくは、タングステン層、モリブデン層、又はタングステンとモリブデンの混合物を含む層を形成する。又は、タングステンの酸化物若しくは酸化窒化物を含む層、モリブデンの酸化物若しくは酸化窒化物を含む層、又はタングステンとモリブデンの混合物の酸化物若しくは酸化窒化物を含む層を形成する。なお、タングステンとモリブデンの混合物とは、例えば、タングステンとモリブデンの合金に相当する。
【0060】
また、第1の剥離層101として、タングステンを含む層とタングステンの酸化物を含む層の積層構造を形成する場合、タングステンを含む層を形成し、その上層に酸化物で形成される絶縁層を形成することで、タングステン層と絶縁層との界面に、タングステンの酸化物を含む層が形成されることを活用してもよい。また、タングステンを含む層の表面を、熱酸化処理、酸素プラズマ処理、オゾン水等の酸化力の強い溶液での処理等を行ってタングステンの酸化物を含む層を形成してもよい。またプラズマ処理や加熱処理は、酸素、窒素、亜酸化窒素単体、あるいは前記ガスとその他のガスとの混合気体雰囲気下で行ってもよい。上記プラズマ処理や加熱処理により、第1の剥離層101の表面状態を変えることにより、第1の剥離層101と後に形成される第1のバッファ層104との密着性を制御することが可能である。
【0061】
次に、第1のバッファ層104を第1の剥離層101上に形成する。第1のバッファ層104は、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、及び窒化酸化シリコン等を単層または多層で形成するのが好ましい。
【0062】
第1のバッファ層104は、スパッタリング法やプラズマCVD法、塗布法、印刷法等を用いて形成することが可能であり、例えば、プラズマCVD法によって成膜温度を250℃以上400℃以下として形成することで、緻密で非常に透水性の低い膜とすることができる。なお、第1のバッファ層104の厚さは10nm以上3000nm以下、さらには200nm以上1500nm以下が好ましい。
【0063】
次に、第1のバッファ層104上に導電膜を形成しフォトリソグラフィによりゲート電極層106を形成する。(図2(A)参照)。
【0064】
ゲート電極層106の材料は、モリブデン、チタン、クロム、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、ネオジム、スカンジウム等の金属材料又はこれらの元素を含む合金材料を用いて、単層で又は積層して形成することができる。
【0065】
次に、ゲート電極層106上にゲート絶縁層108を形成する。ゲート絶縁層108は、プラズマCVD法又はスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、または酸化アルミニウムを単層で又は積層して形成することができる。例えば、成膜ガスとして、SiH、NOを用いてプラズマCVD法により酸化窒化シリコン膜を形成すればよい。
【0066】
次に、半導体層を形成しフォトリソグラフィにより島状の半導体層110を形成する(図2(A)参照)。
【0067】
半導体層110の材料は、シリコン半導体や酸化物半導体を用いて形成することができる。シリコン半導体としては、単結晶シリコンや多結晶シリコンなどがある。酸化物半導体としては、少なくともインジウム(In)あるいは亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。特にInとZnを含むことが好ましい。また、該酸化物半導体を用いたトランジスタの電気特性のばらつきを減らすためのスタビライザーとして、それらに加えてガリウム(Ga)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてスズ(Sn)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてハフニウム(Hf)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてアルミニウム(Al)を有することが好ましい。
【0068】
また、他のスタビライザーとして、ランタノイドである、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)のいずれか一種あるいは複数種を有してもよい。
【0069】
例えば、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、二元系金属の酸化物であるIn−Zn系酸化物、Sn−Zn系酸化物、Al−Zn系酸化物、Zn−Mg系酸化物、Sn−Mg系酸化物、In−Mg系酸化物、In−Ga系酸化物、三元系金属の酸化物であるIn−Ga−Zn系酸化物(IGZOとも表記する)、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、Sn−Ga−Zn系酸化物、Al−Ga−Zn系酸化物、Sn−Al−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、四元系金属の酸化物であるIn−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物を用いることができる。
【0070】
なお、ここで、例えば、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを主成分として有する酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn以外の金属元素が入っていてもよい。
【0071】
特に、In−Ga−Zn系金属酸化物である酸化物半導体を半導体層110として用い、オフ電流の低いトランジスタとすることで、後に形成される発光素子のオフ時のリーク電流が抑制できるため、好ましい。
【0072】
次に、ゲート絶縁層108、及び半導体層110上に導電膜を形成し、フォトリソグラフィによりソース電極層112a及びドレイン電極層112bを形成する(図2(B)参照)。
【0073】
ソース電極層112a及びドレイン電極層112bに用いる導電膜としては、例えば、Al、Cr、Cu、Ta、Ti、Mo、Wから選ばれた元素を含む金属膜、または上述した元素を含む金属窒化物膜(窒化チタン膜、窒化モリブデン膜、窒化タングステン膜)等を用いることができる。また、Al、Cuなどの金属膜の下側又は上側の一方または双方にTi、Mo、Wなどの高融点金属膜またはそれらの金属窒化物膜(窒化チタン膜、窒化モリブデン膜、窒化タングステン膜)を積層させた構成としても良い。また、ソース電極層112a及びドレイン電極層112bに用いる導電膜としては、導電性の金属酸化物で形成しても良い。導電性の金属酸化物としては酸化インジウム(In等)、酸化スズ(SnO等)、酸化亜鉛(ZnO)、ITO、酸化インジウム酸化亜鉛(In―ZnO等)、またはこれらの金属酸化物材料に酸化シリコンを含ませたものを用いることができる。
【0074】
次に、半導体層110、ソース電極層112a及びドレイン電極層112b上に、第1の絶縁層114を形成する(図2(B)参照)。第1の絶縁層114としては、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン、酸化アルミニウム膜などの無機絶縁膜を用いることができる。
【0075】
次に、第1の絶縁層114上に第2の絶縁層116を形成する(図2(C)参照)。
【0076】
第2の絶縁層116としては、トランジスタ起因の表面凹凸を低減するために平坦化機能を有する絶縁膜を選択するのが好適である。例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、等の有機材料を用いることができる。また上記有機材料の他に、低誘電率材料(low−k材料)等を用いることができる。なお、これらの材料で形成される絶縁膜を複数積層させることで、第2の絶縁層116を形成してもよい。
【0077】
次に、フォトリソグラフィにより、第1の絶縁層114、及び第2の絶縁層116にドレイン電極層112bに達する開口を形成する。開口方法は、ドライエッチング、ウェットエッチングなど適宜選択すれば良い。
【0078】
次に、第2の絶縁層116、及びドレイン電極層112b上に導電膜を形成し、フォトリソグラフィ工程により、画素電極となる第1の電極層118を形成する(図2(C)参照)。
【0079】
第1の電極層118としては、発光層120(後に形成される)が発する光を効率よく反射する材料が好ましい。なぜなら光の取り出し効率を向上できるためである。なお、第1の電極層118を積層構造としてもよい。例えば、発光層120に接する側に金属酸化物による導電膜、またはチタン等を薄く形成し、他方に反射率の高い金属膜(アルミニウム、アルミニウムを含む合金、または銀など)を用いることができる。このような構成とすることで、発光層120と反射率の高い金属膜(アルミニウム、アルミニウムを含む合金、または銀など)との間に形成される絶縁膜の生成を抑制することができるので好適である。
【0080】
なお、本実施の形態においては、トップエミッション構造の発光装置について例示したが、ボトムエミッション構造(下面射出構造)、及びデュアルエミッション構造(両面射出構造)の発光装置とする場合においては、第1の電極層118に透光性の材料を用いることで、作製することができる。
【0081】
次に、第1の電極層118の上に隔壁124を形成する(図2(C)参照)。
【0082】
隔壁124としては、有機絶縁材料、又は無機絶縁材料を用いて形成する。特に感光性の樹脂材料を用い、その開口部の側壁が連続した曲率を持って形成される傾斜面となるように形成することが好ましい。
【0083】
次に、隔壁124の上にスペーサ126を形成する(図2(C)参照)。
【0084】
スペーサ126としては、のちに照射するレーザ光を吸収する必要があるため、その材料が重要になる。スペーサ126の材料は、6ナイロン、66ナイロン、芳香族ナイロン、ポリブチレンテレフタラート、ポリエチレンテレフタラート、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなどの結晶性樹脂、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリアリレートポリエーテルイミドなどの非結晶性樹脂を用いる。また、これらのスペーサの材料にカーボンブラック、チタンブラック等を混合させてもよい。また、スペーサ126の材料は、光吸収材料であれば、特に樹脂に限定されず、チタン、クロムなどの反射率の低い金属材料を用いてもよい。また、スペーサ126は、上述した樹脂と金属の積層構造であってもよい。
【0085】
また、本実施の形態に示したスペーサ126の断面形状は、テーパ形状である。また、スペーサ126の断面が矩形であってもよいし、逆テーパ形状であってもよい。ここで言う逆テーパ形状とは、底部よりも基板に平行な方向にせり出した側部、または上部を有した形状である。また、本実施の形態に示したスペーサ126の上面形状は、隔壁124の上面形状と重なる位置に形成されるのであれば、円形であっても楕円形であっても多角形であっても線状であっても格子状であってもよい。
【0086】
次に、第1の電極層118、隔壁124、及びスペーサ126上に発光層120を形成する(図2(D)参照)。
【0087】
発光層120は、蒸着法(真空蒸着法を含む)等により形成することができる。発光層120としては、単層の層で構成されていても、複数の層が積層されるように構成されていてもどちらでも良いが、発光層120が発する光は白色であることが好ましく、赤、緑、青のそれぞれの波長領域にピークを有する光が好ましい。
【0088】
なお、本実施の形態においては、発光層120が発する光は、カラーフィルタである着色層166を介して射出する構造について例示したが、これに限定されない。発光層120を各色(例えば、RGB)に塗り分けて、着色層166を用いない構成としてもよい。ただし、発光層120を塗りわけを行うことにより、工程数の増加、コストの増加など恐れがあるために、本実施の形態に示した白色の発光層120と着色層166による構成が好適である。
【0089】
また、発光層120は、スペーサ126の上面、および側面にも形成される。
【0090】
次に、発光層120上に第2の電極層122を形成する(図2(D)参照)。第2の電極層122もスペーサ126の上面、および側面を覆って形成される。
【0091】
第2電極層122としては、透光性の金属酸化物を用いて形成することができる。透光性の金属酸化物としては酸化インジウム(In等)、酸化スズ(SnO等)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム酸化スズ(In―SnO、ITOと略記する)、酸化インジウム酸化亜鉛(In―ZnO等)、またはこれらの金属酸化物材料に酸化シリコンを含ませたものを用いることができる。
【0092】
なお、第1の電極層118、または第2の電極層122は、いずれか一方は発光層120の陽極として機能し、他方は発光層120の陰極として機能する。陽極として機能する電極には、仕事関数の大きな物質が好ましく、陰極として機能する電極には仕事関数の小さな物質が好ましい。
【0093】
また、第1の電極層118、発光層120、及び第2の電極層122により発光素子130が形成される。
【0094】
以上の工程により、発光素子の駆動を制御するトランジスタ150、及び発光素子130が設けられた第3の基板180が形成される。
【0095】
次に、遮光膜164、及び着色層166が形成された第4の基板190の作製方法を以下に示す。
【0096】
まず、第4の基板190上に第2の剥離層161を形成し、第2の剥離層161上に第2のバッファ層162を形成する(図3(A)参照)。
【0097】
第2の剥離層161、及び第2のバッファ層162は、先に記載した第1の剥離層101、及び第1のバッファ層104と同様の材料、及び手法により形成することができる。
【0098】
次に、第2のバッファ層162上に導電膜を形成し、フォトリソグラフィ工程を行い、遮光膜164を形成する(図3(B)参照)。
【0099】
遮光膜164により、各画素間での混色を防止することができる。遮光膜164としては、レーザ光を透過する材料であれば特に限定されず、黒色顔料や黒色染料が含浸された有機樹脂膜などを用いることができる。また、遮光膜164は、黒色の着色層とも言える。ただし、各画素間での混色が問題にならないのであれば、遮光膜164は設けなくてもよい。また、異なる着色層、例えば青色の着色層と緑色の着色層を重ねて遮光膜164と同じ機能を持たせてもよい。
【0100】
次に、第2のバッファ層162、及び遮光膜164の上に、着色層166を形成する(図3(C)参照)。
【0101】
着色層166については、カラーフィルタとも呼ばれ、特定の波長帯域の光を透過する有色層である。例えば、赤色の波長帯域の光を透過する赤色(R)の着色層、緑色の波長帯域の光を透過する緑色(G)の着色層、青色の波長帯域の光を透過する青色(B)の着色層などを用いることができる。各着色層は、公知の材料を用いて、印刷法、インクジェット法、フォトリソグラフィ技術を用いたエッチング方法などでそれぞれ所望の位置に形成する。
【0102】
なお、ここでは、RGBの3色を用いた方法について説明したが、これに限定されず、RGBY(黄色)等の4色を用いた構成、または、5色以上の構成としてもよい。
【0103】
以上の工程により、第2の剥離層161、第2のバッファ層162、遮光膜164、及び着色層166が設けられた第4の基板190が形成される。なお、着色層を覆ってアクリル、ポリイミド等の有機樹脂膜により形成するオーバーコート層を形成してもよいが、本実施の形態では、オーバーコート層に含まれる水分や不純物成分が発光素子へ拡散することを防ぐため、設けない構成としている。また、オーバーコート層を設けないため、オーバーコート層を形成する工程数を削減することができる。
【0104】
次に、第3の基板180と第4の基板190のアライメントを行い、第1の接着層170を用いて貼り合わせを行う(図4(A)参照)。
【0105】
第1の接着層170は、発光素子の発光を透過でき、後に照射するレーザを透過する材料であれば、特に限定はなく、接着可能な屈折率が大きい透光性の接着剤を用いることができる。また、接着剤に光の波長以下の大きさの乾燥剤(ゼオライト等)や、屈折率の大きいフィラー(酸化チタンや、ジルコニウム等)を混合することにより、発光素子130の信頼性が向上、または発光素子130からの光取り出し効率が向上するため好適である。
【0106】
次に、第4の基板190に形成された第2の剥離層161と第2のバッファ層162の間で剥離(分離)を行う(図4(B)参照)。剥離方法には様々な方法を用いることができる。
【0107】
例えば、第2の剥離層161と第2のバッファ層162がトランジスタ150の形成工程中の加熱により、第2の剥離層161と第2のバッファ層162の界面に金属酸化膜が形成されている。レーザ光を照射して第2の剥離層161に達する溝を形成し(図示しない)、該溝をきっかけとして金属酸化膜が脆弱化し、第2の剥離層161と第2のバッファ層162との界面で剥離が生じる。
【0108】
剥離方法としては、機械的な力を加えること(人間の手や治具で引き剥がす処理や、ローラーを回転させながら分離する処理等)を用いて行えばよい。また、溝に液体を滴下し、第2の剥離層161及び第2のバッファ層162の界面に液体を浸透させて第2の剥離層161から第2のバッファ層162を剥離してもよい。また、溝にNF、BrF、ClF等のフッ化ガスを導入し、第2の剥離層161をフッ化ガスでエッチングし除去して、第4の基板190から第2のバッファ層162を剥離する方法を用いてもよい。
【0109】
その他の剥離方法としては、第2の剥離層161をタングステンで形成した場合は、アンモニア水と過酸化水素水の混合溶液により剥離層をエッチングしながら剥離を行うことができる。
【0110】
また第2の剥離層161として、窒素、酸素や水素等を含む膜(例えば、水素を含む非晶質シリコン膜、水素含有合金膜、酸素含有合金膜など)を用い、第4の基板190として透光性を有する基板を用いた場合には、第4の基板190から第2の剥離層161にレーザ光を照射して、剥離層内に含有する窒素、酸素や水素を気化させて、第4の基板190と第2の剥離層161との間で剥離する方法を用いることができる。
【0111】
次に、遮光膜164を介してスペーサ126にレーザビーム103(例えばUV光)を照射して、レーザ光をスペーサ126に吸収させ、その熱でスペーサ上面に形成されている発光層120または第2の電極層122を溶融させる。また、その熱で第1の接着層170も一部溶かして、混合物である固定部168を形成する(図5(A)参照)。こうして形成された固定部168は、スペーサ126及び第1の接着層170と高い密着性を有する。また、固定部168は、スペーサ126とともに基板間隔を保持する機能も有する。なお、固定部168の大きさは照射するレーザビームの照射領域の面積と比例する。
【0112】
照射するレーザビーム103としては、エキシマレーザに代表される気体レーザ、YAGレーザに代表される固体レーザを光源として用いることができる。固体レーザは、気体レーザよりも小型であり量産性に優れているため、レーザビームの波長としては、赤外光域であることが好ましく、波長780nmから2000nmが適用される。樹脂材料を溶着させて固定部を形成する場合には、低エネルギーのレーザがよく、着色層や遮光膜を通過させるためにも、レーザの波長は、赤外光域とすることが好ましい。低エネルギーであり、且つ、赤外光域のレーザを用いるため、樹脂材料を炭化などを生じさせることなく、第1の接着層170と溶着した固定部168を形成することができる。光源から放射されるレーザビームは光学系にて矩形状若しくは線状に集光されたものであることが好ましく、このレーザビームを被照射面に走査して処理を行えば良い。
【0113】
なお、光学系を調節することにより、レーザ光の光軸に垂直な断面におけるビームプロファイルは、焦点位置においてトップフラット形状とすることが好ましい。図9(A)(B)にビーム形状とビームプロファイルの一例を示した。図9(A)にはビーム形状が示してあり、そのビーム形状の中心を通り、且つ、横軸(横の辺)に平行な点線で切った時のビームプロファイルが白線で重ねて示されている。また、ビーム形状の中心を通り、且つ、縦軸(縦の辺)に平行な点線で切った時のビームプロファイルも白線で示されている。また、図9(B)に示したレーザ光の光軸に垂直な断面におけるビームプロファイルがガウス分布となっている例を示したが、本実施の形態においては、ガウス分布よりも焦点位置においてトップフラット形状のビームプロファイルを有するレーザビームを照射することが好ましい。
【0114】
次に、第2のバッファ層162に、第2の基板160を第3の接着層163を用いて接着する(図5(B)参照)。なお、本明細書等において、基板上に形成された剥離層と、剥離層上に形成されたバッファ層の間で分離し、他の基板に接着することを剥離、転置と呼ぶ。
【0115】
第2の基板160としては、可撓性及び可視光に対する透光性を有する基板を用いることができ、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリアクリルニトリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリエーテルスルフォン樹脂(PES)、ポリアミド樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、などを好適に用いることができる。また、第1の基板100には予め窒化シリコンや酸化窒化シリコン等の窒素と珪素を含む膜や窒化アルミニウム等の窒素とアルミニウムを含む膜のような透水性の低い保護膜を成膜しておいても良い。なお第2の基板160として繊維体に有機樹脂が含浸された構造物(所謂プリプレグとも言う)を用いてもよい。
【0116】
第3の接着層163としては、紫外線硬化型接着剤など光硬化型の接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、または嫌気型接着剤など各種硬化型接着剤を用いることができる。これらの接着剤の材質としてはエポキシ樹脂やアクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂などを用いることができる。
【0117】
なお、第2の基板160としてプリプレグを用いた場合には、第3の接着層163を用いずに第2の基板160と第2のバッファ層162とを圧着して貼り合わせてもよい。
【0118】
次に、第3の基板180に形成された第1の剥離層101と第1のバッファ層104の間で剥離(分離)を行う。
【0119】
次に、第1のバッファ層104に、第1の基板100を第2の接着層102を用いて接着する(図5(B)参照)。
【0120】
剥離方法には上述した第4の基板190に形成された第2の剥離層161と第2のバッファ層162の間で剥離した方法と同様な手法により行うことができる。また、第1の基板100、及び第2の接着層102は、それぞれ第2の基板160、及び第3の接着層163と同様な材料、及び手法により形成することができる。
【0121】
以上の工程により、フレキシブル基板に形成された発光装置を作製することができる。
【0122】
また、本実施の形態では、第4の基板190を剥離したのち、レーザビームを照射して第3の基板180を剥離する方法を例示したが、本明細書中で開示する発明はこれに限らず、レーザビームを照射した後に第4の基板190及び第3の基板180を剥離してもよい。
【0123】
また、本実施の形態では、発光装置の一つとして、アクティブマトリクス型の発光装置について例示したが、パッシブマトリクス型の発光装置に適用することも可能である。
【0124】
以上のように、本実施の形態に示す発光装置は、上述したスペーサ及び固定部を形成することにより、外部から物理的な力が与えられた際に、発光素子が破壊されることを抑制した信頼性の高い発光装置を提供することができる。
【0125】
また、上述したスペーサ及び固定部を設けることにより、フレキシブル化を行う手法の一つとして、本実施の形態に示した剥離、転置を使用した場合においても、発光素子が破壊されることを抑制し、発光素子をフレキシブル基板へ剥離、転置することが可能となる。
【0126】
また、上述したスペーサ及び固定部は、画素部の隔壁と重なる位置に設ければよい。
【0127】
本実施の形態は、実施の形態1に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0128】
(実施の形態3)
本発明の発光装置に用いるスペーサ、着色層、及び固定部の構成について、先の実施の形態2に示したスペーサ126、着色層、及び固定部168と異なる構成について、図6(A)乃至図6(C)を用いて説明する。
【0129】
なお、先の実施の形態1で示した発光装置と同様の箇所には同様の符号を用い、その説明は省略する。
【0130】
図6(A)に示す発光装置は、レーザ光の照射によって、スペーサ208が第1の接着層170と溶着し、さらに隔壁124とも溶着している例を示している。スペーサ208は可視光を吸収する材料が添加されており、十分に第1の接着層170及び隔壁124と固着されている。また、スペーサ208上面および側面の一部に形成されていた発光層120もレーザ光の照射によって分断されている。
【0131】
また、図6(B)に示す発光装置は、着色層166を形成した後、遮光膜164を形成した例であり、レーザ光の照射によってスペーサ126と遮光膜164が溶着し、さらにスペーサ126と第1の接着層170が溶着している。
【0132】
次に、図6(C)に示す発光装置は、遮光膜を設けず、異なる着色層を重ねることによってブラックマトリクスとして機能させている例である。レーザ光によって、スペーサ126と着色層171が溶着し、さらにスペーサ126と第1の接着層170が溶着している。
【0133】
いずれの構成においてもレーザ光の照射によって、発光層120を分離しており、スペーサと第1の接着層170とが接触している構造となる。このような構成とすることで、スペーサに発光層120を介せずに第1の接着層170と接する領域が設けられるため、密着性を高くすることが可能である。従って、外部から物理的な力が与えられた際、スペーサに設けられた高い密着性の領域によって、発光素子130が破壊されることを抑制することが可能となる。
【0134】
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0135】
(実施の形態4)
本実施の形態においては、実施の形態2で示した第1の電極層118、発光層120、及び第2の電極層122からなる発光素子130の詳細について、図7(A)、及び図7(B)を用いて説明を行う。
【0136】
〈発光素子の構成〉図7(A)に示す発光素子130は、一対の電極(第1の電極層118、第2の電極層122)間に発光領域を含む発光層120が挟まれた構造を有する。なお、以下の本実施の形態の説明においては、例として、第1の電極層118を陽極として用い、第2の電極層122を陰極として用いるものとする。
【0137】
また、発光層120は、少なくとも発光層を含んで形成されていればよく、発光層以外の機能層を含む積層構造であっても良い。発光層以外の機能層としては、正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、電子輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、バイポーラ性(電子及び正孔の輸送性の高い物質)の物質等を含む層を用いることができる。具体的には、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層等の機能層を適宜組み合わせて用いることができる。
【0138】
図7(A)に示す発光素子130は、第1の電極層118と第2の電極層122との間に生じた電位差により電流が流れ、発光層120において正孔と電子とが再結合し、発光するものである。つまり発光層120に発光領域が形成されるような構成となっている。
【0139】
本発明において、発光素子130からの発光は、第1の電極層118、または第2の電極層122側から外部に取り出される。従って、第1の電極層118、または第2の電極層122のいずれか一方は透光性を有する物質で成る。
【0140】
なお、発光層120は図7(B)のように第1の電極層118と第2の電極層122との間に複数積層されていても良い。n(nは2以上の自然数)層の積層構造を有する場合には、m(mは自然数、mは1以上n−1以下)番目のEL層と、(m+1)番目のEL層との間には、それぞれ電荷発生層120aを設けることが好ましい。
【0141】
電荷発生層120aは、有機化合物と金属酸化物の複合材料、金属酸化物、有機化合物とアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはこれらの化合物との複合材料の他、これらを適宜組み合わせて形成することができる。有機化合物と金属酸化物の複合材料としては、例えば、有機化合物と酸化バナジウムや酸化モリブデンや酸化タングステン等の金属酸化物を含む。有機化合物としては、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、芳香族炭化水素、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)など、種々の化合物を用いることができる。なお、有機化合物としては、正孔輸送性有機化合物として正孔移動度が10−6cm/Vs以上であるものを適用することが好ましい。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。なお、電荷発生層120aに用いるこれらの材料は、キャリア注入性、キャリア輸送性に優れているため、発光素子130の低電流駆動、および低電圧駆動を実現することができる。
【0142】
なお、電荷発生層120aは、有機化合物と金属酸化物の複合材料と他の材料とを組み合わせて形成してもよい。例えば、有機化合物と金属酸化物の複合材料を含む層と、電子供与性物質の中から選ばれた一の化合物と電子輸送性の高い化合物とを含む層とを組み合わせて形成してもよい。また、有機化合物と金属酸化物の複合材料を含む層と、透明導電膜とを組み合わせて形成してもよい。
【0143】
このような構成を有する発光素子130は、エネルギーの移動や消光などの問題が起こり難く、材料の選択の幅が広がることで高い発光効率と長い寿命とを併せ持つ発光素子とすることが容易である。また、一方の発光層で燐光発光、他方で蛍光発光を得ることも容易である。
【0144】
なお、電荷発生層120aとは、第1の電極層118と第2の電極層122に電圧を印加したときに、電荷発生層120aに接して形成される一方の発光層120に対して正孔を注入する機能を有し、他方の発光層120に電子を注入する機能を有する。
【0145】
図7(B)に示す発光素子130は、発光層120に用いる発光物質の種類を変えることにより様々な発光色を得ることができる。また、発光物質として発光色の異なる複数の発光物質を用いることにより、ブロードなスペクトルの発光や白色発光を得ることもできる。
【0146】
図7(B)に示す発光素子130を用いて、白色発光を得る場合、複数のEL層の組み合わせとしては、赤、青及び緑色の光を含んで白色に発光する構成であればよく、例えば、青色の蛍光材料を発光物質として含む第1の発光層と、緑色と赤色の燐光材料を発光物質として含む第2の発光層を有する構成が挙げられる。また、赤色の発光を示す第1の発光層と、緑色の発光を示す第2の発光層と、青色の発光を示す第3の発光層とを有する構成とすることもできる。または、補色の関係にある光を発する発光層を有する構成であっても白色発光が得られる。発光層が2層積層された積層型素子において、第1の発光層から得られる発光の発光色と第2の発光層から得られる発光の発光色を補色の関係にする場合、補色の関係としては、青色と黄色、あるいは青緑色と赤色などが挙げられる。
【0147】
なお、上述した積層型素子の構成において、積層される発光層の間に電荷発生層を配置することにより、電流密度を低く保ったまま、高輝度領域での長寿命素子を実現することができる。また、電極材料の抵抗による電圧降下を小さくできるので、大面積での均一発光が可能となる。
【0148】
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0149】
(実施の形態5)
本実施の形態では、先の実施の形態1で説明した発光装置を組み込んだ携帯電話について、図8(A)及び、図8(B)を用いて説明する。
【0150】
図8(A)は、携帯電話を正面から見た上面図を示し、図8(B)は携帯電話の斜視図である。
【0151】
図8(A)、及び図8(B)に示す携帯電話は、筐体400、筐体400に組み込まれた表示部404、及び操作ボタン402を有している。
【0152】
また、表示部404は、先の実施の形態1で示した発光装置が組み込まれており、本実施の形態においては、発光装置と別途形成したタッチパネルを組み合わせて表示部404としている。したがって、表示部404上には、操作部406を有している。
【0153】
なお、本実施の形態の携帯電話は、図8(B)に示すように、表示部404が、ある一定の曲率半径を有して湾曲している。また、筐体400の上部の領域も表示部404としているため、携帯電話を正面からのみではなく、上部からも表示部404を視認することができる。
【0154】
例えば、上部の表示領域には、メールの有無、着信の有無、日時、電話番号、人名等が表示できればよく、携帯電話を胸ポケット等に入れた状態においても、携帯電話を取り出すことなく、表示領域を確認することができる。
【0155】
このように、本発明の発光装置は、フレキシブル基板に形成できるために、湾曲した媒体に用いることが可能である。また、フレキシブル基板に形成した発光装置は、薄型軽量であるため携帯電話等への採用は好適である。
【0156】
以上のように、本実施の形態に示す発光装置は、スペーサまたは固定部を画素間に設けることにより、外部から物理的な力が与えられた際に、発光素子が破壊されることを抑制した信頼性の高い発光装置を提供することができる。
【0157】
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【符号の説明】
【0158】
100 基板
101 剥離層
102 接着層
103 レーザビーム
104 バッファ層
106 ゲート電極層
108 ゲート絶縁層
110 半導体層
112a ソース電極層
112b ドレイン電極層
114 絶縁層
116 絶縁層
118 第1の電極層(画素電極)
120 発光層
120a 電荷発生層
122 第2の電極層
124 隔壁
126 スペーサ
130 発光素子
150 トランジスタ
160 基板
161 剥離層
162 バッファ層
163 接着層
164 遮光膜
166 着色層
168 固定部
170 接着層
171 着色層
180 基板
190 基板
208 スペーサ
400 筐体
402 操作ボタン
404 表示部
406 操作部
4501 基板
4502 画素部
4503a 信号線駆動回路
4503b 信号線駆動回路
4504a 走査線駆動回路
4504b 走査線駆動回路
4505 接着層
4506 基板
4509 トランジスタ
4510 トランジスタ
4511 トランジスタ
4513 電極層
4514 発光層
4515 第2の電極層
4519 異方性導電膜
4522 カラーフィルタ
4523 固定部
4550 発光素子
4552 隔壁
4554 スペーサ
4556 貫通電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基板上に第1の剥離層と、該第1の剥離層上にトランジスタを含む層と、該トランジスタに接続する画素電極を形成し、
前記画素電極の周縁を覆う隔壁を形成し、
前記隔壁上に光吸収材料からなるスペーサを形成し、
前記画素電極、前記隔壁、及び前記スペーサ上に有機化合物を含む層を形成し、
前記有機化合物を含む層上に透光性を有する電極を形成し、
第2の基板上に第2の剥離層と、前記第2の剥離層上に着色層を形成し、
透光性を有する接着層で前記第1の基板と前記第2の基板を固定し、
前記第2の剥離層を有する前記第2の基板を剥離して前記着色層を露出させた後、前記着色層を介してレーザ光を前記スペーサに照射してスペーサ上に接する固定部を形成し、
前記レーザ光の照射後に前記第1の剥離層を有する前記第1の基板を剥離する発光装置の作製方法。
【請求項2】
請求項1において、前記第1の剥離層を有する前記第1の基板を剥離した後、さらに第1の可撓性を有する基板を前記トランジスタを含む層に貼り付けることを特徴とする発光装置の作製方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記第2の剥離層を有する前記第2の基板を剥離した後、さらに第2の可撓性を有する基板を前記着色層に貼り付けることを特徴とする発光装置の作製方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一において、前記レーザ光の光軸に垂直な断面におけるビームプロファイルは、焦点位置においてトップフラット形状とすることを特徴とする発光装置の作製方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一において、前記第1の基板及び前記第2の基板は、ガラス基板であることを特徴とする発光装置の作製方法。
【請求項6】
第1の可撓性を有する基板にトランジスタを含む層と、該トランジスタに接続する画素電極と、該画素電極の周縁を覆う隔壁と、該隔壁上にスペーサが設けられ、該スペーサに接して固定部と、
着色層が設けられた第2の可撓性を有する基板と、
前記第1の可撓性を有する基板と前記第2の可撓性を有する基板の間を充填する接着層とを有し、
前記固定部は、前記接着層及び前記スペーサと接し、且つ、前記スペーサと前記着色層との間に設けられることを特徴とする発光装置。
【請求項7】
請求項6において、前記スペーサは、光吸収材料であることを特徴とする発光装置。
【請求項8】
請求項6において、前記接着層は、前記画素電極上に重ねて設けられた有機化合物を含む層と、該有機化合物を含む層上に重ねて設けられた透光性を有する電極を覆うことを特徴とする発光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−253014(P2012−253014A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−109381(P2012−109381)
【出願日】平成24年5月11日(2012.5.11)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】