説明

発泡シール処方物

【課題】改善された引っ張り特性を有するポリウレタン発泡体シールを提供すること。
【解決手段】少なくとも1種のポリオールおよび少なくとも1種の連鎖延長剤を合わせて第一の組成物を形成する工程;少なくとも1種のジイソシアネートおよび少なくとも1種のポリオールを合わせて第二の組成物を形成する工程;該第一の組成物および該第二の組成物を鋳型内で合わせる工程;ならびに該第一の組成物および該第二の組成物を硬化させてポリウレタン発泡体を形成する工程、
を包含する、方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、2009年3月10日に出願された米国仮出願番号61/158,874の利益および優先権を主張する。この米国仮出願の全内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(技術分野)
本開示は、改善された引っ張り特性を有する成型ポリウレタンに関する。ある実施形態において、この成型ポリウレタンは、発泡体であり得る。
【背景技術】
【0003】
ポリウレタン発泡体(ポリウレタンフォーム)を作製する方法は、公知である。ポリウレタンの成分の比および調製プロセスを選択および調節することにより、広範な特性を有する多彩なポリウレタンが作製され得る。
【0004】
シール(医療デバイスにおいて利用されるものを含む)は、このシールに付与される力に耐え、そして漏出を防止する目的で、高度な弾力性を必要とし得る。ポリウレタン発泡体がシールとして使用される用途において、良好な引っ張り特性(特に、極限伸び率)を有することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、取り扱いおよび機械的な力に供される場合に、断裂および破壊に抵抗する、改善された引っ張り特性を有するポリウレタン発泡体シールが、依然として望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
少なくとも1種のポリオールおよび少なくとも1種の連鎖延長剤を合わせて第一の組成物を形成する工程;
少なくとも1種のジイソシアネートおよび少なくとも1種のポリオールを合わせて第二の組成物を形成する工程;
該第一の組成物および該第二の組成物を鋳型内で合わせる工程;ならびに
該第一の組成物および該第二の組成物を硬化させてポリウレタン発泡体を形成する工程、
を包含する、方法。
(項目2)
前記第一の組成物が、界面活性剤、発泡剤、および少なくとも1種の触媒をさらに含有する、上記項目に記載の方法。
(項目3)
前記第一の組成物中のポリオールと前記第二の組成物中のポリオールとが、同じであるかまたは異なり、そしてポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、これらのコポリマー、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目4)
前記連鎖延長剤が、ジオール、トリオール、テトラオール、ジアミン、トリアミン、アルカノールアミン、アミノアルコール、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
前記連鎖延長剤が、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルイソ−プロピルアミン、4−アミノシクロヘキサノール、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、ジエチレントリアミン、トルエン−2,4−ジアミン、トルエン−1,6−ジアミン、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記ジイソシアネートが、テトラメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、m−テトラメチルキシレンジイソシアネート、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
前記少なくとも1種のポリオールが、前記第一の組成物の約65重量%〜約90重量%の量で存在し、そして前記少なくとも1種の連鎖延長剤が、該第一の組成物の約1.0重量%〜約4.0重量%の量で存在する、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記少なくとも1種のジイソシアネートが、前記第二の組成物の約70重量%〜約90重量%の量で存在し、そして前記少なくとも1種のポリオールが、該第二の組成物の約10重量%〜約30重量%の量で存在する、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記ポリオールが、エチレングリコールとポリエチレングリコールとのコポリマーを含み、前記連鎖延長剤が、1,4−ブタンジオールを含み、そして前記イソシアネートが、メチルジフェニルジイソシアネートを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
前記第一の組成物が、前記ポリウレタン発泡体の約60重量%〜約85重量%の量で存在し、そして前記第二の組成物が、該ポリウレタン発泡体の約15重量%〜約40重量%の量で存在する、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
前記第一の組成物および第二の組成物が、約1500rpm〜約4500rpmの速度で、約0.5秒間〜約60秒間にわたって、約20℃〜約80℃の温度で混合することにより合わせられる、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
前記ポリウレタン発泡体が、約300%〜約1000%の極限伸び率を有する、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
第一の組成物であって、該第一の組成物は、該第一の組成物の約65重量%〜約90重量%の量で存在する少なくとも1種のポリオール、該第一の組成物の約1.0重量%〜約4.0重量%の量で存在する少なくとも1種の連鎖延長剤、ならびに必要に応じて、界面活性剤、発泡剤、および触媒を含有する、第一の組成物;ならびに
第二の組成物であって、該第二の組成物は、該第二の組成物の約70重量%〜約90重量%の量で存在するジイソシアネート、および該第二の組成物の約10重量%〜約30重量%の量で存在するポリオールを含有する、第二の組成物、
を含有し、
該第一の組成物中のポリオールと該第二の組成物中のポリオールとは、同じであるかまたは異なり、そして該ポリウレタン発泡体は、約300%〜約1000%の極限伸び率を有する、ポリウレタン発泡体。
(項目14)
前記ポリオールが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、これらのコポリマー、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のうちのいずれか一項に記載のポリウレタン発泡体。
(項目15)
前記連鎖延長剤が、ジオール、トリオール、テトラオール、ジアミン、トリアミン、アルカノールアミン、アミノアルコール、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のうちのいずれか一項に記載のポリウレタン発泡体。
(項目16)
前記連鎖延長剤が、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルイソ−プロピルアミン、4−アミノシクロヘキサノール、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、ジエチレントリアミン、トルエン−2,4−ジアミン、トルエン−1,6−ジアミン、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のうちのいずれか一項に記載のポリウレタン発泡体。
(項目17)
前記ジイソシアネートが、テトラメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、m−テトラメチルキシレンジイソシアネート、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のうちのいずれか一項に記載のポリウレタン発泡体。
(項目18)
前記第一の組成物が、前記ポリウレタン発泡体の約60重量%〜約85重量%を構成し、そして前記第二の組成物が、該ポリウレタン発泡体の約15重量%〜約40重量%を構成する、上記項目のうちのいずれか一項に記載のポリウレタン発泡体。
(項目19)
前記ポリオールが、エチレングリコールとポリエチレングリコールとのコポリマーを含み、前記連鎖延長剤が、1,4−ブタンジオールを含み、そして前記イソシアネートが、メチルジフェニルジイソシアネートを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のポリウレタン発泡体。
(項目20)
上記項目のうちのいずれか一項に記載のポリウレタン発泡体を含むシール。
【0007】
(摘要)
シールとして有用であり、少なくとも約300%の極限伸び率を有する、成型ポリウレタン発泡体が提供される。これらの発泡体は、第二の組成物と組み合わせられた第一の組成物から形成され得る。この第一の組成物は、ポリオール、連鎖延長剤、任意の界面活性剤、触媒、および発泡剤を含有する。この第二の組成物は、ポリオールおよびイソシアネートを含有する。
【0008】
(要旨)
ポリウレタン発泡体を形成するための方法が記載される。本発明の方法によれば、少なくとも1種のポリオールおよび少なくとも1種の連鎖延長剤が合わせられて第一の組成物を形成し、そして少なくとも1種のジイソシアネートおよび少なくとも1種のポリオールが合わせられて第二の組成物を形成する。次いで、この第一の組成物およびこの第二の組成物が鋳型内で合わせられ、そして硬化されて、ポリウレタン発泡体を形成する。
【0009】
本開示によりこのように形成されるポリウレタン発泡体は、約300%〜約1000%の極限伸び率を有し得る。このポリウレタン発泡体は、第一の組成物を含有し得、この第一の組成物は、この第一の組成物の約65重量%〜約90重量%の量で存在する少なくとも1種のポリオール、この第一の組成物の約1.0重量%〜約4.0重量%の量で存在する少なくとも1種の連鎖延長剤、および必要に応じて、界面活性剤、発泡剤、および触媒を有する。このポリウレタン発泡体はまた、第二の組成物を含有し得、この第二の組成物は、この第二の組成物の約70重量%〜約90重量%の量で存在するジイソシアネート、およびこの第二の組成物の約10重量%〜約30重量%の量で存在するポリオールを有する。第一の組成物のポリオールと第二の成分のポリオールとは、同じであっても異なっていてもよい。
【発明の効果】
【0010】
改善された引っ張り特性を有するポリウレタン発泡体シールを提供すること。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本開示に従って成型ポリウレタン発泡体物品を作製するためのプロセスの概略図である。
【図2】図2は、本開示に従って成型ポリウレタン発泡体物品を作製するためのプロセスの概略図である。
【図3】図3は、本開示に従って成型ポリウレタン発泡体物品を作製するためのプロセスの概略図である。
【図4】図4は、本開示に従って成型ポリウレタン発泡体物品を作製するためのプロセスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(詳細な説明)
本開示は、ポリウレタン発泡体物品(ある実施形態においては、シール)を製造するための方法を提供する。本開示によるポリウレタン発泡体物品は、形成されるポリウレタン物品に増加した引っ張り特性を提供するために充分であり、一方で他の材料特性と釣り合いをとる量で、第一の組成物と第二の組成物とを反応させ、成型することにより、調製され得る。ポリウレタン発泡体を調製および成形するためのプロセスが、以下により詳細に記載される。
【0013】
(第一の組成物)
本発明の処方物の第一の組成物は、少なくとも1種のポリオール成分、連鎖延長剤、ならびに任意の界面活性剤、発泡剤、触媒、および/または他の添加剤を含有する。本明細書中で使用される場合、ポリオールは、少なくとも2つのヒドロキシル基(すなわち、二官能性ポリオールもしくはジオール)、または2つより多くのヒドロキシル基(すなわち、多官能性ポリオール(例えば、トリオール))を有する。ある実施形態において、例示的なポリオールは、約2個〜約5個のヒドロキシル基を有し得る。いくつかの実施形態において、第一の成分は、二官能性ポリオール成分を含有する。
【0014】
ある実施形態において、ポリオール成分は、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、炭化水素ポリオール、ポリシロキサンポリオール、ポリ(エーテル−co−エステル)ポリオール、ポリ(エーテル−co−カーボネート)ポリオール、ポリ(エーテル−co−炭化水素)ポリオール、ポリ(エーテル−co−シロキサン)ポリオール、ポリ(エステル−co−カーボネート)ポリオール、ポリ(エステル−co−炭化水素)ポリオール、ポリ(エステル−co−シロキサン)ポリオール、ポリ(カーボネート−co−炭化水素)ポリオール、ポリ(カーボネート−co−シロキサン)ポリオール、ポリ(炭化水素−co−シロキサン)ポリオール、これらの組み合わせなどであり得る。
【0015】
ある実施形態において、ポリオールは、ポリエーテルポリオールであり得る。ポリエーテルポリオールは、反復するエーテル結合(−R−O−R−)を含み、そして末端官能基として2つ以上のヒドロキシル基を有する。ポリエーテルポリオールは、例えば、アルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシド)の、グリコールまたは多価アルコールと重合したオリゴマーであり得る。グリコールまたは多価アルコールは、2より大きいヒドロキシル官能性を生じる。ポリエーテルポリオールの具体的な例としては、ポリオキシアルキレンポリオール(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、これらのホモポリマーおよび/またはコポリマー、これらの組み合わせなど)が挙げられる。
【0016】
ポリオールは必ずしも、1つのモノマー単位から形成されるポリオールに限定されない。例えば、ポリエーテルポリオールは、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマーであり得る。コポリマーまたはコポリオールは、当業者の知識の範囲内である任意の方法を利用して形成され得る。例えば、ポリオキシアルキレンポリオールが挙げられるコポリマーは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、2−エチルヘキサンジオール−1,3−グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリス(ヒドロキシフェニル)プロパン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミンおよびエタノールアミンなどの少なくとも1つの化合物の、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドなどの少なくとも1つの化合物と組み合わせた付加体を有し得る。ある実施形態において、ポリオールおよびコポリマーの混合物(mixture)、混合物(admixture)および/またはブレンドが、第一の組成物を形成するために使用され得、従って、本開示のポリウレタンを生じる。
【0017】
ポリオールの分子量は、様々であり得る。ある実施形態において、ポリオールは、約1,000〜約10,000、ある実施形態においては、約2,000〜約7,000、そして他の実施形態においては、約4,000〜約6,000の平均分子量を有し得る。ポリオールの官能性もまた様々であり得る。ある実施形態において、官能性は、約1.5〜約8、ある実施形態においては、約2〜約4であり得る。ポリオールのブレンドおよびコポリオールについては、官能性は、約2〜約3であり得る。
【0018】
ある実施形態において、ポリオールは、制御された架橋度を提供するための量で存在し得る。従って、本開示の第一の組成物は、ポリオールを、この組成物の約50重量%〜約90重量%、ある実施形態においては、この組成物の約65重量%〜約90重量%、そして他の実施形態においては、この組成物の約70重量%〜約85重量%の量で含有し得る。ある実施形態において、ポリオールは、本開示の第一の組成物のソフトセグメントを形成し得る。
【0019】
ある実施形態において、少なくとも1種の連鎖延長剤が、第一の組成物中に含有されて、ハードセグメントを提供し得る。連鎖延長剤は、2つ以上の官能基を有し得、これらの官能基の各々が、活性水素原子を含む。これらの官能基は、ヒドロキシル、第一級アミノ、第二級アミノ、これらの組み合わせなどであり得る。連鎖延長剤は、脂肪族、脂環式、または芳香族であり得る。例示的な連鎖延長剤としては、ジオール、トリオール、テトラオール、ジアミン、トリアミン、アルカノールアミン、アミノアルコール、これらの組み合わせなどが挙げられる。ある実施形態において、連鎖延長剤は、約2個〜約10個の炭素原子を有する脂肪族ジオールであり得る。ある実施形態において、連鎖延長剤は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン、1,4−(ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルイソ−プロピルアミン、4−アミノシクロヘキサノール、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、ジエチレントリアミン、トルエン−2,4−ジアミン、トルエン−1,6−ジアミン、これらの組み合わせなどであり得る。
【0020】
連鎖延長剤は、第一の組成物の約0.5重量%〜約5.0重量%、ある実施形態においては、第一の組成物の約1.0重量%〜約4.0重量%、そして他の実施形態においては、第一の組成物の約1.5重量%〜約3.5重量%の量で存在し得る。
【0021】
添加剤が、必要に応じて、第一の組成物に含有され得る。添加剤および/またはプロセス材料の含有は、成型ポリウレタン物品の最終特性を改変する手段を提供し得る。添加剤の例としては、着色剤、充填剤、加工助剤、可塑剤、核形成化合物、安定剤、酸化防止剤、触媒、離型剤、難燃剤、補強剤、これらの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない。当業者の知識の範囲内である他の添加剤もまた、この処方物に添加され得る。ある実施形態において、着色剤が、美的増強のために添加され得る。
【0022】
ある実施形態において、界面活性剤もまた、第一の組成物に添加され得る。適切な界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤(ポリエーテル/シリコーン油混合物(TEGOSTAB BF−4133、BF−2370、B−8300、B−8305、およびB−5055として、全てGoldschmidt(Essen,Germany)から市販されている);シリコーン界面活性剤(DC5241としてDow Corning(Midland,Mich.)から市販されているものが挙げられる);ならびに非イオン性有機シリコーン(例えば、ポリジメチルシロキサン型のもの(Dow Corning(Midland,MI)、Air Products(Allentown,PA)、およびGeneral Electric(Waterford,NY)から入手可能)))が挙げられる。
【0023】
存在する場合、界面活性剤は、第一の組成物の約0.05重量%〜約2重量%、ある実施形態においては、第一の組成物の約0.1重量%〜約1.5重量%、そして他の実施形態においては、第一の組成物の約0.2重量%〜約1.0重量%の量で存在し得る。
【0024】
ある実施形態において、発泡剤がまた、第一の組成物に含有され得る。例示的な発泡剤としては、塩化メチレン、液体二酸化炭素、およびこれらの組み合わせが挙げられる。ある実施形態において、物理的発泡剤(例えば、揮発性有機化学物質(例えば、炭化水素、エタノールおよびアセトン)、ならびに種々のフルオロカーボンおよびそれらのより環境に優しい代用品(例えば、ヒドロフルオロカーボン、クロロフルオロカーボン、およびヒドロクロロフルオロカーボン))が利用され得る。さらに、発泡剤の組み合わせ(例えば、水とフルオロカーボン)が使用され得る。ある実施形態において、水が発泡剤として使用され得る。
【0025】
存在する場合、発泡剤は、第一の組成物の約0.05重量%〜約2重量%、ある実施形態においては、第一の組成物の約0.1重量%〜約1.5重量%、そして他の実施形態においては、第一の組成物の約0.2重量%〜約1.0重量%の量で存在し得る。
【0026】
ある実施形態において、ウレタン基の形成を促進する少なくとも1種の触媒が、第一の組成物に添加され得る。触媒としては、スズ触媒(例えば、オクタン酸スズおよびジラウリン酸ジブチルスズ)が挙げられ得る。触媒としてはまた、アミン触媒(例えば、メチレンジアミン、トリエチルアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、ビス(N,N−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N’−ジメチルピペラジン、ペンタメチルジプロピルトリアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカン−7、N−(N’,N’−2−ジメチルアミノエチル)モルホリン、トリ(ジメチルアミンメチル)フェノール、トリエチレンジアミン、これらの組み合わせなどが挙げられ得る。
【0027】
ある実施形態において、上記アミン触媒のうちのいずれかは、適切な溶媒(例えば、酢酸ブチル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、酢酸プロピル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、メチルイソブチルケトン、ならびにこれらの誘導体および/または混合物)に溶解され得る。ある実施形態において、アミン触媒およびスズ触媒が、同時に使用され得る。
【0028】
第一の組成物は、全ての材料を1つの混合容器に入れることによって、ワンショットプロセスにより調製され得る。あるいは、第一の組成物は、材料を個々にかまたは組み合わせで混合容器に添加することにより、調製され得る。ある実施形態において、ポリオールおよび連鎖延長剤が混合容器に入れられ得、そして混合され得、その後、他の材料が添加され得る。ある実施形態において、全ての所望の材料が第一の組成物に組み込まれるまで、1度に1つの材料が混合容器に添加され得、そしてその混合容器中に存在する材料と混合され得る。
【0029】
第一の組成物の材料は、約1000rpm〜約5000rpm、ある実施形態においては、約1500rpm〜約4500rpmの速度で混合され得る。これらの材料は、約30秒間〜約10分間、ある実施形態においては、約60秒間〜約5分間、そして他の実施形態においては、約90秒間〜約200秒間にわたって混合され得る。成分を別々の工程で添加して利用する実施形態において、混合は、1つの材料あたり、または添加される材料の1バッチあたり、約10秒間〜約60秒間にわたって行われ得る。混合は、約20℃〜約90℃、ある実施形態においては、約30℃〜約80℃の温度で行われ得る。
【0030】
(第二の組成物)
本開示のポリウレタン処方物において利用される第二の組成物は、イソシアネートと組み合わせられたポリオールを含有するプレポリマー組成物を含有する。第一の組成物を形成する際に使用するために適切であると上に記載された任意のポリオールが、第二の組成物におけるポリオールとして利用され得る。いくつかの実施形態において、ポリエーテルポリオールが、第二の組成物におけるポリオールとして利用され得る。
【0031】
本明細書中で使用される場合、イソシアネートは、少なくとも2つのイソシアネート基を有し得、ある実施形態においては、2つより多くのイソシアネート基を有し得る。これらのイソシアネート基は、他の成分(例えば、上記ポリオール)の活性水素基と反応性である。第二の組成物を形成する際に使用するための例示的なジイソシアネートとしては、脂肪族ジイソシアネート、芳香族基を含むイソシアネート、およびこれらの組み合わせが挙げられる。適切な脂肪族ジイソシアネートとしては、テトラメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレン−ビス−(p−シクロヘキシルイソシアネート)、および/またはこれらの組み合わせが挙げられる。芳香族ジイソシアネートとしては、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(「4,4’−MDI」)、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(「2,4’−MDI」)、2,4−トルエンジイソシアネート(「2,4−TDI」)、2,6−トルエンジイソシアネート(「2,6−TDI」)、m−テトラメチルキシレンジイソシアネート、および/またはこれらの組み合わせが挙げられる。
【0032】
第二の組成物は、ポリオールをイソシアネートと混合することにより調製され得る。これらの材料は、約1000rpm〜約5000rpm、ある実施形態においては、約1500rpm〜約4500rpmの速度で混合され得る。これらの材料は、約60秒間〜約20分間、ある実施形態においては、約2分間〜約15分間、そして他の実施形態においては、約3分間〜約10分間にわたって混合され得る。混合は、約20℃〜約90℃、ある実施形態においては、約30℃〜約80℃の温度で行われ得る。イソシアネートとポリオールとを混合することにより生成される第二の組成物(本明細書中で時々、プレポリマーと称される)は、約10重量%〜約40重量%のNCO、ある実施形態においては、約20重量%〜約30重量%のNCOを含み得る。
【0033】
ポリオールは、第二の組成物の約5重量%〜約40重量%、ある実施形態においては、第二の組成物の約10重量%〜約30重量%の量で、本開示の第二の組成物中に存在し得、イソシアネートは、第二の組成物の約60重量%〜約95重量%、ある実施形態においては、第二の組成物の約70重量%〜約90重量%の量で存在し得る。
【0034】
(ポリウレタン発泡体の成型)
上記第一の組成物および第二の組成物を用いてポリウレタンを形成する方法としては、ブレンド、混合、攪拌、超音波処理、遠心分離、攪拌、これらの組み合わせなどが挙げられる。
【0035】
例えば、ある実施形態において、上記第一の組成物および第二の組成物は、一緒に混合されて、ポリウレタンを形成し得る。混合は、トルク、回転速度、材料体積、組成物の粘度などのパラメータに依存して、当業者の知識の範囲内である任意のミキサーおよび/または混合容器を使用して実施され得る。2つの組成物の混合は、約1000rpm〜約5000rpm、ある実施形態においては、約1500rpm〜約4500rpmの速度で、約0.5秒間(実質的に瞬間的に)〜約1分間、ある実施形態においては、約1秒間〜約30秒間にわたって、約20℃〜約90℃、ある実施形態においては、約30℃〜約80℃の温度で、行われ得る。
【0036】
混合が完了した後に、これらの組成物は、鋳型に注がれ得る。ある実施形態において、この混合物は、この鋳型内に、混合の完了の約0.5秒〜約10秒以内で、他の実施形態においては、混合の完了の約1秒〜約5秒以内で移され得る。
【0037】
適切な鋳型としては、ポリウレタン組成物の物品への形成、鋳造、または枠形成が可能な任意の鋳型が挙げられる。この鋳型は、金属、プラスチック、またはゴムから、種々の形状およびサイズで製造され得る。ある実施形態において、形成される物品は、最小侵襲性外科手術用デバイス(トロカールおよびカニューレなどの外科手術用入口装置が挙げられる)と共に使用するためのシールであり得る。このシールは、外科手術用物品または器具の、このシールで実質的に密封された関係での受容および通過のための、開口部またはチャネルを有する開口部分または内側表面を備え得る。この発泡体の引っ張り特性は、挿入される物体の外側寸法の周りに適合しながらこの物体の周りで屈曲および変形するために充分な弾力性を提供し、これによって、この物体の周りに流体密シールを確立する。この発泡材料はまた、物体または器具の軸からずれた動きを吸収するために充分に柔軟であり得、そして器具のオフセット操作中に、物体の周りでのギャップの形成を実質的に最小にし得る。なぜなら、ギャップの形成が最小にされない場合、ギャップの存在は、密封された外科手術部位からの気体の望まれない放出を可能にするからである。
【0038】
次いで、この鋳型は、当業者の知識の範囲内である方法(放射線および/または熱の使用が挙げられる)により硬化させられ得る。硬化のために使用され得る放射線の具体的な例としては、例えば、電子線、紫外光、γ線、これらの組み合わせなどが挙げられる。硬化は、約30℃〜約90℃、ある実施形態においては、約40℃〜約80℃の温度で、約5分間〜約48時間、ある実施形態においては、約20分間〜約24時間にわたって行われ得る。
【0039】
次いで、硬化したポリウレタン発泡体は、鋳型から外され、そして洗浄、超音波処理、照射、または当業者の知識の範囲内である他の技術によって、滅菌され得る。次いで、得られた物品は、最終成型ポリウレタン発泡体物品を得る目的で、静置されて乾燥させられるか、または滅菌空気のジェットもしくは熱の適用により乾燥させられる。
【0040】
得られたポリウレタン発泡体は、ポリウレタン発泡体の約50重量%〜約90重量%、ある実施形態においては、ポリウレタン発泡体の約60重量%〜約85重量%の量の第一の組成物を含み得る。従って、第二の組成物は、ポリウレタン発泡体の約10重量%〜約50重量%、ある実施形態においては、ポリウレタン発泡体の約15重量%〜約40重量%の量で存在し得る。
【0041】
第一の組成物および第二の組成物、ならびにこれらの成分、ならびに必要に応じて含有され得る他の任意の添加剤の正確な量は、少なくとも約300%、ある実施形態においては、約300%〜約1000%、ある実施形態においては、約350%〜約800%の極限伸び率を有するポリウレタン物品を提供しながら、変動され得る。
【実施例】
【0042】
(実施例1)
本開示の組成物を、図1〜図4に示されるように調製した。第一の組成物を、図1A〜図1Cに図示されるように調製した。図1Aに図示されるように、ポリオールAおよびB(例えば、ポリエーテルジオールおよびポリエーテルトリオール)ならびに連鎖延長剤C(例えば、ブタンジオール)を混合容器10に添加し、そして定トルクミキサーで3100rpmで約30秒間混合し、徹底的な混合を確実にした。着色剤Dもまた、美的目的で添加した。図1Bに図示されるように、次いで、界面活性剤Eおよび発泡剤(blowing or foaming agent)F(例えば、水)を容器10に添加し、そして全ての材料を約30秒間混合した。図1Cに図示されるように、次いで、触媒G、H、I(例えば、ゲル化触媒および/または発泡およびゲル化触媒(例えば、スズ触媒およびアミン触媒))を、容器10に添加し、そしてさらに30秒間混合した。
【0043】
第二の組成物を、図2A〜図2Bに示されるように調製した。図2Aに示されるように、イソシアネートJ(例えば、MDI)を混合容器20に添加し、続いてポリオールK(例えば、ポリエーテルトリオール)を添加した(図2B)。これらの成分をボルテックスミキサー中で約5分間混合した。次いで、混合容器20に窒素ブランケットを備え、そして密封した。
【0044】
図3に示されるように、混合容器10に含まれる第一の組成物を、混合容器20に含まれる第二の組成物と合わせた。第一の組成物および第二の組成物を、定トルクミキサーを使用して、約3100rpmで約15秒間混合した。その後、混合の約5秒〜約10秒以内に、合わせた第一の組成物および第二の組成物を、図4に図示されるように、鋳型30に注いだ。次いで、この鋳型をオーブン内で約80℃で約5分間硬化させた。この混合物が固化してポリウレタン発泡体になるまで、この混合物を加熱条件下で反応させた。次いで、この発泡体を鋳型から外し、そしてオーブン内で約60℃で約7時間後熱硬化させた。
【0045】
一旦硬化したら、このポリウレタン発泡体を滅菌した。この発泡体を、蒸留水、またはアルコールと蒸留水との混合物のタンブラーで、1サイクルあたり約30分間の約5サイクルで洗浄した。次いで、成型発泡体を真空オーブン内で約50℃で約15時間乾燥させた。
【0046】
種々の改変が、本明細書中に開示された実施形態に対してなされ得ることが理解される。従って、上記説明は、限定と解釈されるべきではなく、単に、好ましい実施形態の例示と解釈されるべきである。当業者は、本開示の趣旨および範囲内で他の改変を予測する。このような改変およびバリエーションは、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のポリオールおよび少なくとも1種の連鎖延長剤を合わせて第一の組成物を形成する工程;
少なくとも1種のジイソシアネートおよび少なくとも1種のポリオールを合わせて第二の組成物を形成する工程;
該第一の組成物および該第二の組成物を鋳型内で合わせる工程;ならびに
該第一の組成物および該第二の組成物を硬化させてポリウレタン発泡体を形成する工程、
を包含する、方法。
【請求項2】
前記第一の組成物が、界面活性剤、発泡剤、および少なくとも1種の触媒をさらに含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一の組成物中のポリオールと前記第二の組成物中のポリオールとが、同じであるかまたは異なり、そしてポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、これらのコポリマー、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記連鎖延長剤が、ジオール、トリオール、テトラオール、ジアミン、トリアミン、アルカノールアミン、アミノアルコール、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記連鎖延長剤が、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルイソ−プロピルアミン、4−アミノシクロヘキサノール、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、ジエチレントリアミン、トルエン−2,4−ジアミン、トルエン−1,6−ジアミン、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ジイソシアネートが、テトラメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、m−テトラメチルキシレンジイソシアネート、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1種のポリオールが、前記第一の組成物の約65重量%〜約90重量%の量で存在し、そして前記少なくとも1種の連鎖延長剤が、該第一の組成物の約1.0重量%〜約4.0重量%の量で存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1種のジイソシアネートが、前記第二の組成物の約70重量%〜約90重量%の量で存在し、そして前記少なくとも1種のポリオールが、該第二の組成物の約10重量%〜約30重量%の量で存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ポリオールが、エチレングリコールとポリエチレングリコールとのコポリマーを含み、前記連鎖延長剤が、1,4−ブタンジオールを含み、そして前記イソシアネートが、メチルジフェニルジイソシアネートを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第一の組成物が、前記ポリウレタン発泡体の約60重量%〜約85重量%の量で存在し、そして前記第二の組成物が、該ポリウレタン発泡体の約15重量%〜約40重量%の量で存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第一の組成物および第二の組成物が、約1500rpm〜約4500rpmの速度で、約0.5秒間〜約60秒間にわたって、約20℃〜約80℃の温度で混合することにより合わせられる、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ポリウレタン発泡体が、約300%〜約1000%の極限伸び率を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
第一の組成物であって、該第一の組成物は、該第一の組成物の約65重量%〜約90重量%の量で存在する少なくとも1種のポリオール、該第一の組成物の約1.0重量%〜約4.0重量%の量で存在する少なくとも1種の連鎖延長剤、ならびに必要に応じて、界面活性剤、発泡剤、および触媒を含有する、第一の組成物;ならびに
第二の組成物であって、該第二の組成物は、該第二の組成物の約70重量%〜約90重量%の量で存在するジイソシアネート、および該第二の組成物の約10重量%〜約30重量%の量で存在するポリオールを含有する、第二の組成物、
を含有し、
該第一の組成物中のポリオールと該第二の組成物中のポリオールとは、同じであるかまたは異なり、そして該ポリウレタン発泡体は、約300%〜約1000%の極限伸び率を有する、ポリウレタン発泡体。
【請求項14】
前記ポリオールが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、これらのコポリマー、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項13に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項15】
前記連鎖延長剤が、ジオール、トリオール、テトラオール、ジアミン、トリアミン、アルカノールアミン、アミノアルコール、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項13に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項16】
前記連鎖延長剤が、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルイソ−プロピルアミン、4−アミノシクロヘキサノール、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、ジエチレントリアミン、トルエン−2,4−ジアミン、トルエン−1,6−ジアミン、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項13に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項17】
前記ジイソシアネートが、テトラメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、m−テトラメチルキシレンジイソシアネート、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項13に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項18】
前記第一の組成物が、前記ポリウレタン発泡体の約60重量%〜約85重量%を構成し、そして前記第二の組成物が、該ポリウレタン発泡体の約15重量%〜約40重量%を構成する、請求項13に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項19】
前記ポリオールが、エチレングリコールとポリエチレングリコールとのコポリマーを含み、前記連鎖延長剤が、1,4−ブタンジオールを含み、そして前記イソシアネートが、メチルジフェニルジイソシアネートを含む、請求項13に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項20】
請求項13に記載のポリウレタン発泡体を含むシール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−209327(P2010−209327A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−35431(P2010−35431)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(507362281)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (666)
【Fターム(参考)】