説明

発電するためのシステム及び方法

【課題】ターボ機械からの排気ガス中の排気物質を低減する。
【解決手段】圧縮機(21)と燃焼器(22)とタービン(26)とを含んでいるターボ機械から排出される排気ガス中の排気物質を低減するために分割型熱回収蒸気発生器(HRSG)集成装置(60)が設けられる。該集成装置は、タービンに結合されていて、排気ガスの一部分を受け取って該部分を圧縮機へ送給する第1のHRSG(70)と、タービンに結合されていて、前記排気ガスの残りの部分を受け取る第2のHRSG(80)であって、その中に、排気ガスからNOx及びCOを除去するためにNOx触媒(110)及びCO触媒(120)が順次に配置されている第2のHRSG(80)と、前記NOx触媒とCO触媒との間で前記第2のHRSGの中へ空気を噴射して、前記CO触媒におけるCO消費を促進させる空気噴射装置(115)と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本書に開示する内容は、ガスタービン・エンジンに関し、より具体的には、化学量論的排気ガス再循環を用いるガスタービン・エンジンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ガスタービン(GT)エンジンにおいては、圧縮空気と燃料とを混合し燃焼させて高エネルギの流体を発生し、その流体をタービン部分へ導き、該タービン部分内で流体をタービン動翼と相互作用させて機械的エネルギを生成し、この機械的エネルギを動力及び電気の発生に利用することができる。詳しく述べると、タービン動翼は、発電機に結合されたシャフトを回転させることができる。発電機内では、シャフトの回転により、外部の電気回路に結合されたコイルに電流が誘起される。高エネルギの流体は、タービンを出たときに、熱回収蒸気発生器(HRSG)へ再び導くことができる。該HRSGにおいて、流体からの熱を用いて蒸気タービン・エンジン用の蒸気を発生して、更に動力及び電気を発生することができる。
【0003】
しかしながら、空気及び燃料の燃焼により、一酸化炭素(CO)及び窒素酸化物(NOx)のような、排気物質(emissions) 及び/又は汚染物質が生成され、それらはガスタービン・エンジンの排気中に見付けることができる。ガスタービン・エンジンの環境への悪影響を少なくし且つ規則を遵守するために、このような汚染物質を低減することが必要である。しかしながら多くの場合、汚染物質を低減することは効率の損失に直接関連し、これにより発電の経済的価値に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【0004】
本発明の一面によれば、発電するためのターボ機械システムが、圧縮機と、前記圧縮機に流体結合され且つ前記圧縮機の下流に配置されている燃焼器と、燃焼ガスを受け取るために前記燃焼器に流体結合され且つ前記燃焼器の下流に配置されていると共に、冷却及び漏洩流体を受け取るために前記圧縮機に流体結合されているタービンとを含んでいる場合に、該ターボ機械システムから排出される排気ガス中の排気物質を低減するための分割型熱回収蒸気発生器(HRSG)集成装置が提供される。該集成装置は、前記タービンに結合されていて、前記排気ガスの一部分を受け取って、前記排気ガスの前記一部分を前記圧縮機へ送給する第1のHRSGと、前記タービンに結合されていて、前記排気ガスの残りの部分を受け取る第2のHRSGであって、その中に、前記排気ガスからNOx及びCOを除去するためにNOx触媒及びCO触媒が順次に配置されている第2のHRSGと、前記NOx触媒と前記CO触媒との間で前記第2のHRSGの中へ空気を噴射して、前記CO触媒におけるCO消費を促進させる空気噴射装置と、を含む。
【0005】
本発明の別の面によれば、発電するためのシステムが提供される。該システムはターボ機械を含む。ターボ機械は、圧縮機と、前記圧縮機に流体結合され且つ前記圧縮機の下流に配置されている燃焼器と、燃焼ガスを受け取るために前記燃焼器に流体結合され且つ前記燃焼器の下流に配置されていると共に、冷却及び漏洩流体を受け取るために前記圧縮機に流体結合されているタービンと、を含む。前記システムは更に、前記タービンに結合されていて、前記タービンから出力された排気ガスの一部分を受け取る第1の熱回収蒸気発生器(HRSG)であって、前記排気ガスの前記一部分を前記圧縮機へ送給するように構成されている第1の熱回収蒸気発生器(HRSG)と、前記タービンに結合されていて、前記排気ガスの残りの部分を受け取る第2のHRSGであって、その中に、前記受け取った排気ガスを処理するためにNOx触媒及びCO触媒が順次に配置されている第2のHRSGと、前記NOx触媒と前記CO触媒との間で前記第2のHRSGの中へ空気を噴射して、前記CO触媒におけるCO消費を促進させる空気噴射装置と、を含む。
【0006】
本発明の更に別の面によれば、発電するためのターボ機械システムを運転する方法が提供される、本方法は、ターボ機械の排気の一部分を、前記ターボ機械の圧縮機へ送給するために第1のHRSG内に受け入れさせると共に、前記ターボ機械の排気の残りの部分を、GTエンジンの排気中のNOx及びCOを消費する第2のHRSG内に受け入れさせる段階と、前記NOx及びCOの消費が実質的に完全であるか否か検知する段階と、前記NOxの消費が不完全である場合に、前記第1及び第2のHRSGにそれぞれ受け入れる前記ターボ機械の排気の前記一部分と前記残りの部分との相対的な量を調節する段階と、前記COの消費が不完全である場合に、前記第2のHRSG内に噴射される空気の量を調節する段階と、を含む。
【0007】
これらの及び他の利点及び特徴は、図面を参照した以下の説明からより一層明らかになろう。
【0008】
発明と見なされる内容は「特許請求の範囲」に具体的に指摘して明瞭に記載している。本発明の前述の及び他の特徴及び利点は、添付の図面を参照した以下の説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、タービン・エンジン及び分割型熱回収蒸気発生器(HRSG)集成装置を含むシステムを例示する概略図である。
【図2】図2は、図1のシステムのための制御装置の概略図である。
【図3】図3は、図1のシステムと共に使用するための排気システムの概略図である。
【図4】図4は、図1のシステムを運転する方法を例示する流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施形態について、例として図面を参照して、利点及び特徴と共に詳しく説明する。
【0011】
図1及び図2について説明すると、排気物質を低減しながら発電するためのシステム10が提供される。より詳しく述べると、システム10は、窒素酸化物(NOx)又は一酸化炭素(CO)汚染物質を殆ど又は全く排出せずに発電するために提供される。システム10は、ガスタービン(GT)エンジン20のようなターボ機械と、第1のHRSG70及び第2のHRSG80を持つ分割型熱回収蒸気発生器(HRSG)集成装置60と、空気噴射装置115とを含む。GTエンジン20においては、圧縮機21が第1のHRSG70から再循環された排気を圧縮して、その排気を、圧縮機21に流体結合され且つ圧縮機21の下流に配置された燃焼器22へ供給する。燃焼器22は、NOx排気物質を低減するように作用する1つ以上の乾式低NOx(DLN)型燃焼装置及び/又は遅延希薄噴射(LLI)型燃焼装置を含むことができる。タービン26が圧縮機21及び燃焼器22に結合されていて、燃焼器22から燃焼生成物を受け取り且つ圧縮機21から冷却及び漏洩流体を受け取る。
【0012】
上流の圧縮機30がシャフト25に結合されていて、シャフト25の回転によって上流の圧縮機30が駆動され、これにより入口空気35が圧縮され、次いで導管36を介して燃焼器22へ送給可能にされる。燃焼器22内では、圧縮機21からの圧縮された排気が、上流の圧縮機30からの空気と共に、天然ガス、合成ガス及び/又はそれらの組合せのような燃料と混合される。その混合物は次いで燃焼して高エネルギの流体を生成し、該流体からタービン26内で機械的エネルギを導き出すことができる。詳しく述べると、流体から導き出された機械的エネルギは、シャフト25を高速度で回転させる。シャフト25にはまた発電機40が結合されており、この結果、シャフト25の回転が発電機40に電流を発生させる。模範的な実施形態では、流体は導管23及び24を介して第1及び第2のHRSG70及び80にそれぞれに連通する。
【0013】
第1のHRSG70はタービン26に流体結合されていて、導管23を介してGTエンジンの排気の一部分(これは処理されていない)を受け取る。第1のHRSG70は、GTエンジンの排気が第1のHRSG70の中をその第1の入口端部からその第2の端部へ移動するときに、GTエンジンの排気の熱を活用して蒸気を発生するように構成され、該蒸気から追加の動力及び/又は電気を発生することができる。化学量論的排気ガス再循環(SEGR)導管90が第1のHRSG70の第2の端部に結合され、該導管90はSEGRループにおいてGTエンジンの排気の一部分を圧縮機21へ戻すように作用する。SEGRループは更に排気ガスを冷却し処理することができる。
【0014】
第2のHRSG80はタービン26に流体結合されていて、導管24を介してGTエンジンの排気の残りの部分(これは少なくとも最初は処理されていない)を受け取る。第2のHRSG80は、これも蒸気を発生することができると云う理由で、第1のHRSG70と同様に動作し、該蒸気から追加の動力及び/又は電気を発生することができる。更に、第2のHRSG80は、第1のCO触媒100、NOx触媒110及び第2のCO触媒120を含み、これらの触媒は順次に配置されていて、GTエンジンの排気が第2のHRSG80の中を移動するにつれてGTエンジンの排気の化学量論的処理を行う。場合によっては、NOx触媒110及び第2のCO触媒120のみが第2のHRSG80内に設けられる。
【0015】
第1のHRSG70へ流れさせるGTエンジンの排気の部分と第2のHRSG80へ流れさせる残りの部分との相対的な量がそれぞれの予め定められたレベルに維持される場合、GT20は、GTエンジンの排気が実質的に酸素(O2 )を含有しないように動作させることができる。従って、GT20は、NOx及びCO排気物質を低減し又は実質的にゼロに近づけるために第2のHRSG80の三元触媒を適用するように配置することができる。同時に、空気噴射装置115の動作により、CO排気物質の管理及び低減が可能である。CO排気物質の低減には、第2のCO触媒が酸素豊富な環境内で動作することを必要とし、このような場合、システム10は更に、第2のCO触媒120におけるCO消費を促進するためにNOx触媒110と第2のCO触媒120との間で第2のHRSG80の中へ空気を噴射する空気噴射装置115を含む。
【0016】
圧縮機21への流れは、ガスタービン圧縮機21のための第1の複数の入口案内翼201及び上流の圧縮機30のための第2の複数の入口案内翼202を調節することによって制御される。これらの2つの圧縮機の間の流れの制御は、分割型HRSG集成装置60の中の流れも制御する。
【0017】
実施形態によれば、NOx及びCO排気物質の低減は、GTエンジンの排気の約55〜65質量パーセントを第1のHRSG70へ流れさせ且つGTエンジンの排気の約35〜45質量パーセントを第2のHRSG80へ流れさせたときに可能である。詳しく述べると、NOx及びCO排気物質の低減は、GTエンジンの排気の約60質量パーセントを第1のHRSG70へ流れさせ且つGTエンジンの排気の約40質量パーセントを第2のHRSG80へ流れさせたときに可能である。勿論、この比率が単に模範的な例であって、様々な状態及びHRSG又は触媒の仕様に応じて修正又は変更することが可能であることを理解されたい。これらの修正又は変更は、以下に述べる制御装置200によって予め定め又は臨機応変に行うことができる。
【0018】
第2のHRSG80の三元触媒の化学量論的作用は次のように進行する。GTエンジンの排気は、微量のO2 、微量のCO及び微量のNOxを含む。第1のCO触媒100は、使用されているとき、O2 を実質的に全て消費し、その結果、微量のCO及び微量のNOxが残る。実質的にO2 が存在しない状態では、NOx触媒110はNOx及び幾分かのCOを消費して、幾分かのCOを含有するが、O2 を含有せず且つNOxを含有しないGTエンジン排気流を生成する。空気噴射装置115によって噴射された空気は、第2のCO触媒120がCOを消費するのに充分なO2 を付加して、流れの中に微量のO2 及び二酸化炭素(CO2 )以外は何らNOx及びCOが残らないようにする。
【0019】
図2に示されているように、システム10は制御装置200を含むことができ、制御装置200は、センサ210の測定値に従って第1の複数の入口案内翼201、第2の複数の入口案内翼202及び弁203を制御することによって、GTエンジンの排気の一部分及びその残りの部分の相対的な量を調節する。弁203は空気噴射装置115上に又はその場所に配置されていて、第2のCO触媒120の上流で第2のHRSG80の中へ噴射される空気の量を増減するために用いることができる。センサ210は、GT20、第2のHRSG80及び/又は三元触媒の動作状態を反映する例えば第2のHRSG80内の状態を検知する能力を持つ任意のセンサとすることができる。従って、センサ210は、GTエンジンの排気の温度を決定するために導管24又は第2のHRSG80内に配置された熱電対、或いはNOx及び/又はCO消費の効果を評価するために第2のHRSG80内に配置された熱量計又はガスクロマトグラフ、或いは酸素センサを有することができる。センサ210は、単一の装置、或いは様々な場所に配置された複数の(場合によっては、異なる種類の)装置とすることができる。
【0020】
動作について説明すると、センサ210は状態の測定を行って、それらの測定値を反映するデータを制御装置200へ伝えることができる。これに応答して、制御装置200は、第1の複数の入口案内翼201、第2の複数の入口案内翼202及び弁203へ実時間制御信号を送出して、それらの機能部に開放、閉成、又は現在の開放/閉成状態の保持を行うように命令することができる。従って、模範的な60/40パーセントの比率が現在実施されていて、且つNOx及びCO排気物質が完全に低減されていることをセンサ210の測定値により決定された場合、制御装置200は第1及び第2の複数の入口案内翼201,202並びに弁203を制御して、それらの現在の開放/閉成状態を保持し続けさせることができる。対照的に、NOx及びCO排気物質が完全に低減されていないことが明らかになった場合、制御装置200は第1及び第2の複数の入口案内翼201,202並びに弁203を制御して、それらの現在の開放/閉成状態を修正することができる。
【0021】
図1及び図3について説明すると、システム10は更に排気システム130を含むことができ、この排気システム130は第2のCO触媒120の下流にある第2のHRSG80の遠位端部に結合される。排気システム130は、処理されたGTエンジンの排気を、例えば排気筒300へ導き、この排気筒300から該処理されたGTエンジンの排気を大気へ放出する。前に述べたように、処理されたGTエンジンの排気はNOx又はCO排気物質を含んでいない又は実質的に含んでいないので、発電機40によって行う発電は、汚染物質の排出を規制する現在の規則による重大な罰金を課せられることなく達成することができる。ところで、ここでは、NOx排気物質の低減が為されるのでこのような罰金を回避することができる。その上、処理されたGTエンジンの排気の中に残っているCO2 は、炭素捕獲システム301で収集して、環境保護に関して適切な態様で処分することができる。
【0022】
更に別の面によれば、図4に示されるように、ガスタービン(GT)エンジン20システムのようなターボ機械システムを運転する方法が提供される。この方法は、ターボ機械の排気の一部分を、前記ターボ機械の圧縮機21へ送給するために第1のHRSG70内に受け入れさせると共に、前記ターボ機械の排気の残りの部分を、前記GTエンジンの排気中のNOx及びCOを消費する第2のHRSG80内に受け入れさせる段階と、前記NOx及びCOの消費が実質的に完全であるか否か検知する段階とを含む。この検知段階は、例えば、NOx及び/又はCO及び/又はO2 排気物質を測定すること(ブロック400)によって、又はGTエンジンの排気の温度を同様に測定することによって、達成することができる。次いで、NOx/CO排気物質がゼロであるか又は実質的にゼロに近いかどうか決定することができる(ブロック401)。そうである場合、制御装置200は第1の複数の入口案内翼201及び第2の複数の入口案内翼202及び弁203をそれぞれ制御して、それらの現在の状態で動作し続けさせる(ブロック410)。対照的に、排気物質が実質的にゼロでない場合、制御装置200は、前に述べたようにNOx処理動作を調節し(ブロック420)及び/又はCO処理動作を調節する(ブロック430)。システム10の動作中、この帰還制御は絶えず実時間で繰返すことができる。
【0023】
以上、本発明を限られた数の実施形態のみに関連して詳しく説明したが、本発明がこのような開示した実施形態に制限されるものではないことを理解されたい。むしろ、本発明は、これまで説明していないが本発明の精神及び範囲に相応する任意の数の変形、変更、置換又は等価な構成を取り入れるように修正することができる。更に、本発明の様々な実施形態を説明したが、本発明の様々な面が説明した実施形態の幾つかのみを含み得ることを理解されたい。従って、本発明は、上記の説明によって制限されるものと考えるべきではなく、「特許請求の範囲」に記載の範囲によって制限される。
【符号の説明】
【0024】
10 システム
20 ガスタービン(GT)エンジン
21 圧縮機
22 燃焼器
23、24 導管
25 シャフト
26 タービン
30 上流の圧縮機
35 入口空気
36 導管
40 発電機
60 分割型熱回収蒸気発生器(HRSG)集成装置
70 第1のHRSG
80 第2のHRSG
90 化学量論的排気ガス再循環(SEGR)導管
100 第1のCO触媒
110 NOx触媒
115 空気噴射装置
120 第2のCO触媒
130 排気システム
200 制御装置
201 第1の複数の入口案内翼
202 第2の複数の入口案内翼
210 センサ
300 排気筒
301 炭素捕獲システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターボ機械が、圧縮機(21)と、前記圧縮機(21)に流体結合され且つ前記圧縮機(21)の下流に配置されている燃焼器(22)と、燃焼ガスを受け取るために前記燃焼器(22)に流体結合され且つ前記燃焼器(22)の下流に配置されていると共に、冷却及び漏洩流体を受け取るために前記圧縮機(21)に流体結合されているタービン(26)とを含んでいる場合に、該ターボ機械から排出される排気ガス中の排気物質を低減するための分割型熱回収蒸気発生器(HRSG)集成装置(60)であって、
前記タービン(26)に結合されていて、前記排気ガスの一部分を受け取って、前記排気ガスの前記一部分を前記圧縮機(21)へ送給する第1のHRSG(70)と、
前記タービン(26)に結合されていて、前記排気ガスの残りの部分を受け取る第2のHRSG(80)であって、その中に、前記排気ガスからNOx及びCOを除去するためにNOx触媒(110)及びCO触媒(120)が順次に配置されている第2のHRSG(80)と、
前記NOx触媒(110)と前記CO触媒(120)との間で前記第2のHRSG(80)の中へ空気を噴射して、前記CO触媒(120)におけるCO消費を促進させる空気噴射装置(115)と、
を有している分割型熱回収蒸気発生器(HRSG)集成装置(60)。
【請求項2】
微量のO2 及びCOをCO2 に変換するために前記NOx触媒(110)の上流に追加のCO触媒(100)が配置されている、請求項1記載の集成装置(60)。
【請求項3】
前記燃焼器(22)は乾式低NOx(DLN)型燃焼装置及び遅延希薄噴射(LLI)型燃焼装置の1つ以上を有している、請求項1記載の集成装置(60)。
【請求項4】
更に、前記第1及び第2のHRSG(70、80)にそれぞれ受け入れられる前記排気ガスの量と前記第2のHRSG(80)の中へ噴射される空気の量とを調節するための制御装置200を有している請求項1記載の集成装置(60)。
【請求項5】
前記第1のHRSG(70)が前記排気ガスの約55〜65質量パーセントを受け取り、且つ前記第2のHRSG(80)が前記排気ガスの約35〜45質量パーセントを受け取る、請求項1記載の集成装置(60)。
【請求項6】
更に、前記ターボ機械によって回転駆動されるシャフト(25)と、
前記シャフト(25)に結合されていて、前記シャフト(25)の回転に従って前記燃焼器(22)へ圧縮空気を出力する上流の圧縮機(30)と
を有している請求項1記載の集成装置(60)。
【請求項7】
更に、前記ターボ機械によって回転駆動されるシャフト(25)と、
前記シャフト(25)に結合されていて、前記シャフト(25)の回転により発電を行う発電機(40)と
を有している請求項1記載の集成装置(60)。
【請求項8】
前記集成装置(60)は更に、前記第2のHRSG(80)に結合された排気システム(130)を有しており、前記排気システム(130)は、前記排気ガス中の二酸化炭素を捕獲する炭素捕獲システム(301)を含んでいる、請求項1記載の集成装置(60)。
【請求項9】
発電するためのシステム(10)であって、
圧縮機(21)と、前記圧縮機(21)に流体結合され且つ前記圧縮機(21)の下流に配置されている燃焼器(22)と、燃焼ガスを受け取るために前記燃焼器(22)に流体結合され且つ前記燃焼器(22)の下流に配置されていると共に、冷却及び漏洩流体を受け取るために前記圧縮機(21)に流体結合されているタービン(26)と、を含んでいるターボ機械と、
前記タービン(26)に結合されていて、前記タービン(26)から出力された排気ガスの一部分を受け取る第1の熱回収蒸気発生器(HRSG)(70)であって、前記排気ガスの前記一部分を前記圧縮機(21)へ送給するように構成されている第1の熱回収蒸気発生器(HRSG)(70)と、
前記タービン(26)に結合されていて、前記排気ガスの残りの部分を受け取る第2のHRSG(80)であって、その中に、前記受け取った排気ガスを処理するためにNOx触媒(110)及びCO触媒(120)が順次に配置されている第2のHRSG(80)と、
前記NOx触媒(110)と前記CO触媒(120)との間で前記第2のHRSG(80)の中へ空気を噴射して、前記CO触媒におけるCO消費を促進させる空気噴射装置(115)と、
を有するシステム(10)。
【請求項10】
ターボ機械システムを運転する方法であって、
ターボ機械の排気の一部分を、前記ターボ機械の圧縮機(21)へ送給するために第1のHRSG(70)内に受け入れさせると共に、前記ターボ機械の排気の残りの部分を、前記GTエンジン(20)排気中のNOx及びCOを消費する第2のHRSG(80)内に受け入れさせる段階と、
前記NOx及びCOの消費が実質的に完全であるか否か検知する段階と、
前記NOxの消費が不完全である場合に、前記第1及び第2のHRSG(70、80)にそれぞれ受け入れる前記ターボ機械の排気の前記一部分と前記残りの部分との相対的な量を調節する段階と、
前記COの消費が不完全である場合に、前記第2のHRSG(80)内に噴射される空気の量を調節する段階と、
を有する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−68014(P2012−68014A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198922(P2011−198922)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】