説明

皮膚明色化組成物

成分(a)フラバノイド、(b)ビタミンC、および(c)ビタミンEを含む皮膚明色化組成物であって、少なくとも成分(b)を全身的な投与に適した形態で提供し、その他の成分を局所的な投与に適した形態で提供する、皮膚明色化組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚の明色化のための作用剤、哺乳動物の皮膚内でのメラニンの産生を阻害するためのこれらの作用剤の使用、およびこのような使用に適した組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
生来浅黒い皮膚タイプの人の一部は、全体的な皮膚の色のある程度の明色化を誘発させることを望んでいる。皮膚の色は、主として、表皮に存在するメラニン形成細胞によって皮膚内で産生される、物質であるメラニンの量およびタイプによって決まる。メラニンは、淡色メラニンおよび濃色メラニンの2種類の形態で存在する。濃色メラニンの産生が低減し、かつ/あるいは、淡色メラニンの濃色メラニンに対する産生比が増大すると、皮膚の明色化が起こることになる。
【非特許文献1】米国特許第6,569,446号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明者らは、フラバノイド、ビタミンC、およびビタミンEの組合せが、濃色メラニンの産生を阻害する一方、淡色メラニンの産生を実質的に増加させることに有意な効果があることを見出した。通常、皮膚明色化剤は局所的な使用のために製剤化される。しかし、この3種の成分を局所的に投与すると、この組合せが細胞毒性を有することがわかった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
このため、本発明者らは、これらの成分の少なくともいくつかを全身的に投与するべきであることを見出した。特に良好な結果が、例えば、フラバノイドおよびビタミンCを全身的に投与し、ビタミンEを局所的に投与する等の分割投与で得られる。
したがって、本発明は、成分(a)フラバノイド、(b)ビタミンC、および(c)ビタミンEを含む皮膚明色化製品であって、少なくとも成分(b)が全身的な投与に適した形態で提供され、その他の成分が局所的な投与に適した形態で提供される、皮膚明色化製品を提供する。
【0005】
1つの好適な実施態様では、(a)および(b)が全身的な投与に適した形態で提供され、(c)が局所的な投与に適した形態で提供される。
別の好適な実施態様では、成分(a)、(b)、および(c)が全身的な投与に適した形態で提供される。
【0006】
好ましくは、全身的な投与に適した形態は、経口投与形態である。
【0007】
関連する態様において、本発明は、フラバノイドおよびビタミンCを含有する経口投与のための第一の組成物と、ビタミンEを含有する局所的な投与のための第二の組成物とを含む皮膚明色化製品、すなわち、第一の組成物が経口投与形態であり第二の組成物が局所用組成物である、皮膚明色化製品を提供する。
【0008】
さらに関連する態様において、本発明は、成分(a)フラバノイド、(b)ビタミンC、および(c)ビタミンEを含む皮膚明色化製品であって、少なくとも成分(b)が全身的な投与に適した形態で提供され、その他の成分が局所的な投与に適した形態で提供される、皮膚明色化製品を提供する。
【0009】
本発明はさらに、哺乳動物の皮膚内のメラニンの産生の調節方法であって、前記哺乳動物に(a)フラバノイド、(b)ビタミンC、および(c)ビタミンEを投与することを含み、この場合において、少なくとも(b)を全身的に投与し、その他の成分を局所的に投与する、方法を提供する。
【0010】
さらにまた、哺乳動物の皮膚内のメラニンの産生の調節における使用のための本発明の組成物または製品、ならびに、哺乳動物の皮膚内のメラニンの産生を阻害するための組成物または製品の製造における本発明の組成物または製品の使用を提供する。
【0011】
本発明はさらに、哺乳動物の皮膚内の淡色メラニンの濃色メラニンに対する比を増大させる方法であって、前記哺乳動物に有効量の(a)フラバノイド、(b)ビタミンC、および(c)ビタミンEを投与することを含み、この場合において、少なくとも成分(b)を全身的に投与し、その他の成分を局所的に投与する、方法を提供する。
【0012】
1つの実施態様では、成分(a)および(b)を全身的に投与し、成分(c)を局所的に投与する。
【0013】
別の実施態様では、成分(a)、(b)、および(c)を全身的に投与する。
【0014】
本発明はまた、哺乳動物の皮膚内の淡色メラニンの濃色メラニンに対する比を増大させることにおける使用のための本発明の組成物または製品、ならびに、哺乳動物の皮膚内の淡色メラニンの濃色メラニンに対する比を増大させるための本発明の組成物または製品の使用を提供する。典型的には、このような使用は、美容目的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
特に定義しない限り、本明細書中で使用する技術的および科学的用語はいずれも、当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。
【0016】
[フラバノイド類]
フラバノイド類は、ポリフェノール化合物であり、天然に広く存在する。フラバノイドには、いくつかの種類、すなわち、フラバノール類、フラボノール類、フラボン類、イソフラボン類、フラバノン類、プロアントシアニジン類、アントシアニジン類、およびヒドロキシスチルベン類がある。これらの化合物の多くは、グリコシル化された形態、特にO−グリコシド類として存在する。典型的には、グリコシル化された形態が、アグリコンより好ましい。このフラバノイドは、フラバノールではないことが好ましい。
【0017】
フラボノール類は、ケルシチン(quercitin)、ケンフェロール、およびミリセチンを含む。フラバノール類は、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、およびこれらと没食子酸とのエステル類、すなわち、没食子酸カテキン、没食子酸エピカテキン、没食子酸ガロカテキン、および没食子酸エピガロカテキン(EGCg)を含む。フラバノン類は、ナリンゲニン、ヘスペレチン、およびサクラネチンを含む。フラボン類は、ルテオリンおよびアピゲニンを含む。イソフラボン類は、ダイゼインおよびゲニステインを含む。ヒドロキシスチルベン類は、レスベラトロールおよびオキシレスベラトロールを含む。
【0018】
これらの化合物は、化学的に合成することができ、あるいは植物材料から得ることができる。
【0019】
植物抽出物は、未処理の植物材料中に存在するさまざまな物質が植物抽出物中には異なる量で存在するか、実質的に存在しないことがある点で、未処理の植物材料とは異なっている。抽出の前に、植物材料を乾燥してもよく、機械的に処理(例えば、粉砕)してもよい。
【0020】
植物材料の抽出は、典型的には溶媒抽出による。溶媒としては、極性または非極性の有機溶媒、水、およびこれらの混合物を包含する「溶媒」が挙げられる。好ましい溶媒は、水、エタノール、およびこれらの混合物である。抽出手順は、加熱ステップを含んでいてよい。溶媒抽出された成分を、例えば、クロマトグラフィーまたは分別蒸留などのさらなる精製/分離ステップに進ませてもよい。本明細書で用いる「フラクション」は、上述した活性成分を1種以上含有する溶媒のあらゆる分画された部分(例えば、クロマトグラフィーまたは分別蒸留によって得られた部分)を意味する。
【0021】
上述したさまざまなポリフェノール化合物の好ましい植物供給源としては、新鮮な果物類、例えばブドウ類(特に表皮および種子)、クランベリー、クロフサスグリ、ブラックベリー、およびかんきつ類の果実等、ならびに野菜類、例えばタマネギ、ケール、ブロッコリー、およびインゲンマメ等が挙げられる。
【0022】
水性溶媒へのフラボノールの溶解度は、1種以上のアントシアニジン類との共溶解により高めることができる(米国特許第6,569,446号を参照)。
【0023】
好ましい実施態様では、本組成物は、プロアントシアニジンおよびアントシアニジンの混合物を含む。好ましくは、プロアントシアニジンおよびアントシアニジンの混合物は、樹皮の抽出物、より好ましくはフランス海洋性マツ(Pinus pinatus)樹皮抽出物として提供される。このような抽出物の1つは、ピクノゲノール(Pycnogenol(登録商標))として購入可能である。
【0024】
別の好ましい実施態様では、本組成物は、1種以上のフラボノール類を含む。好ましくは、本組成物は、ミリセチンおよび/またはケルセチンを含み、より好ましくはケルセチンを含む。
【0025】
別の好ましい実施態様では、本組成物は、1種以上のフラバノン類を含む。好ましくは、本組成物は、ナリンゲニン、ヘスペレチン、および/またはサクラネチンを含み、より好ましくはヘスペレチンを含む。
【0026】
他の化合物および/またはこれを含む植物抽出物を試験して、例えば実施例に記載する試験法を用いて、これらが好適な活性を有することを確認することができる。
【0027】
本発明の組成物および製品は、2種以上のフラバノイド類の混合物を含んでいてよい。1つの実施態様では、異なるフラバノイドが異なる植物抽出物として提供される。
【0028】
[ビタミンC]
本明細書で用いるように、「ビタミンC」は、アスコルビン酸、またはこれらの有機もしくは無機(例えば、ナトリウム)の塩を意味する。この酸およびその塩の1種以上の混合物も含まれる。
【0029】
[ビタミンEとその誘導体]
本明細書で用いる「ビタミンE」には、あらゆる異性体形態の、α−、β−、γ−、およびδ−トコフェロール、またはこれらのあらゆる混合物(これらのいずれかの異性体形態の混合物を含む)が含まれる。ビタミンEの誘導体は、油溶性であっても水溶性であってもよい。油溶性ビタミンE誘導体の例として、エステル誘導体化されたビタミンE、酢酸トコフェリル、リノール酸トコフェリル、リノール酸/オレイン酸トコフェリル、ニコチン酸トコフェリル、およびトコフェロール(ビタミンEアルコール)が挙げられる。水溶性ビタミンE誘導体としては、ビタミンEリン酸ナトリウム(VEP)、イミノジプロピオン酸ラウリル、リン酸トコフェリル、トコフェリルグルコシド、コハク酸トコフェリル、トコフェルソラン(トコフェリルポリエチレングリコール1000スクシナート)、トコフェレス(tocophereth)−5、10、12、18および50(ポリエチレングリコール(PEG)トコフェリルエーテル)が挙げられる。このPEGビタミンE誘導体については、ビタミンEに結合するPEG分子の数の増大にしたがって表示の数が大きくなる。したがって、この数が大きくなると、それだけ水溶解度が高まり、トコフェレス−5が最も水溶解度が低く、トコフェレス−50が最も水への溶解度が高い。本明細書に記載するビタミンE誘導体は、α−トコフェロールの生物活性の少なくとも50%を有する。例えば、α−トコフェロールの抗酸化活性の少なくとも50%を有する。
【0030】
[組成物および製品形態]
本発明の皮膚明色化製品は、局所的および/または全身的な投与形態で提供することができる。3成分を分割システム(すなわち、全身的な投与形態と局所的な投与形態との分割システム)で提供する場合、少なくともビタミンCを全身的な投与形態で提供し、局所的な投与形態にはビタミンCを全く含まないことが好ましい。好ましくは、分割システムでは、ビタミンEを局所的な形態で提供し、フラバノイド/ビタミンCを全身的な投与形態で提供する。あるいは、3成分をいずれも全身的な投与形態で提供する。
【0031】
したがって、本明細書で本発明の産物に関連して用いる用語「製品」は、必須成分を全て含有する単一の組成物に言及するのみならず、製品全体の個々の成分が、1つの製品として一緒に提供される2つの異なる組成物形態に分割されている事態も表している。例えば、製品は、その成分の全身的な送達のための組成物形態1つと、その成分の局所的な送達のための組成物形態1つとを含むことができる。このような組成形態の組合せを含む製品の例としては、皮膚クリームと栄養補給剤が挙げられる。
【0032】
[局所用組成物]
1つの実施形態では、本発明の組成物は、局所的な投与のために製剤化された投与形態、すなわち局所用組成物を含む組成物/製品を含む。したがって、本発明の局所用組成物は、被検体に局所的に投与する(すなわち、皮膚に組成物を直接塗る、または広げる)ことができる。このような組成物は、上述した活性物質の安全かつ有効な量を、製薬品として許容可能な局所用の担体または希釈剤(すなわち、皮膚科学的に許容可能な担体または希釈剤)と組み合わせることにより調製することができる。
【0033】
本組成物は、典型的には、合計で、約0.1重量%から約50重量%の活性成分を含有し、好ましくは、約1重量%から約50重量%、例えば5または10重量%から約50重量%の活性成分を含む。
【0034】
本発明において有用な局所用組成物は、多種多様な製品タイプに加工することができる。これらの製品タイプとしては、これだけに制限されないが、ローション、クリーム、ジェル、スティック、スプレー、軟膏、およびペーストが挙げられる。これらの製品タイプは、これだけに限定されないが、溶液、エマルション、ジェル、および固体を含むいくつかのタイプの担体系を含むことができる。
【0035】
溶液として製剤化された本発明の有用な局所用組成物は、典型的には、製薬品として許容可能な水性溶媒または有機溶媒を含む。用語「製薬品として許容可能な水性溶媒」、および「製薬品として許容可能な有機溶媒」は、その中に活性成分を分散し、または溶解することができ、許容可能な安全性(例えば、刺激特性および感作特性)を有する溶媒を表す。好ましい有機溶媒の例としては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(200−600)、ポリプロピレングリコール(425−2025)、ポリビニルピロリジン、プロピレングリコール−14ブチルエーテル、グリセロール、1,2,4−ブタントリオール、ソルビトールエステル類、1,2,6−ヘキサントリオール、エタノール、イソプロパノール、ブタンジオール、およびこれらの混合物が挙げられる。これらの溶液は、各活性成分を、好ましくは約0.1%から約20%、より好ましくは約1%から約20%、さらに好ましくは約1%から約10%含有する。
【0036】
本発明において有用な局所用組成物が、エアロゾルとして製剤化され、皮膚にスプレー式で適用される場合には、噴霧剤を溶液組成物に添加する。
【0037】
局所用組成物は、エモリエント、すなわち、皮膚の乾燥の予防または軽減、ならびに皮膚の保護のために使用する物質を含有する溶液として製剤化してもよい。多種多様な適切なエモリエントが公知であり、本発明で使用することができる(参照:Sagarin, Cosmetics, Science and Technology 2nd Edition, Vol. 1, pp. 32-43 (1972))。このような組成物は、局所用の製薬品として許容可能なエモリエントを約2%から約50%含有することが好ましい。
【0038】
担体をエマルションとして製剤化する場合、担体系の好ましくは約1%から約10%、より好ましくは約2%から約5%は、乳化剤を含む。乳化剤は、非イオン性、陰イオン性、または陽イオン性であってよい。好ましい乳化剤は、例えば、McCutcheon's Detergents and Emulsifiers, North American Edition, pages 317-324 (1986)に開示されている。
【0039】
水中油型および油中水型のシングルエマルションのスキンケア製剤(例えば、ローションおよびクリーム等)は、化粧品分野で周知である。このようなエマルションは、活性成分の浸透を安定化し、促進することができる。多相エマルション組成物(例えば、水中油中水型等)も使用することができる。
【0040】
このようなシングルまたは多相エマルションは、通常、水、エモリエント、および乳化剤を必須成分として含有する。
【0041】
使用できる別のエマルション担体系には、マイクロエマルション担体系がある。このような系は、スクアランを約9%から約15%;シリコーン油を約25%から約40%;脂肪アルコールを8%から20%;ポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪酸エステル(商標名Tweensの名で市販されている)または他の非イオン性界面活性剤を約15%から約30%;および水を約7%から約20%含む。
【0042】
リポソーム製剤も使用することができる。これらの製剤は、活性成分を安定化させることができ、さらに十分に浸透しない活性成分の送達を改善することもできる。このような組成物は、Mezei & Gulasekharam, Journal of Pharmaceutics and Pharmacology, Vol. 34 (1982), pp. 473-474に記載された方法またはその改良方法に従って、最初に活性成分を、例えばジパルミトイルホスファチジルコリン等のリン脂質、コレステロール、および水と混合することにより調製することができる。リポソームを形成させるための好ましい組成物の表皮脂質は、リン脂質で代用してもよい。このリポソーム調製品を、その後、上述の局所用の担体系(例えば、ゲル、または水中油型エマルション)の1つに組み込んで、リポソーム製剤を製造することができる。局所的に適用されるリポソームの、他の組成物および化粧用/製薬用の使用については、Mezei, M. ,"Liposomes as a Skin Drug Delivery System", Topics in Pharmaceutical Sciences (D. D. Breimer and P. Speiser, eds.), Elsevier Science Publishers B. V. , New York, N. Y. , 1985, pp. 345-358に記載されている。
【0043】
局所用組成物をゲルまたは化粧用スティックとして製剤化する場合、このような組成物は、適切な量の増粘剤をクリーム製剤またはローション製剤に添加することにより製剤化することができる。
【0044】
局所用組成物は、例えばファンデーション等のメイクアップ製品として製剤化することもできる。ファンデーションは、溶液、またはローションをベースにしたものであり、適切な量の増粘剤、顔料、および香料を含んでいる。
【0045】
さまざまな水溶性の物質が本組成物中に存在していてもよい。これらには、湿潤剤、タンパク質およびポリペプチド、ならびに防腐剤が含まれる。これに加えて、本発明に有用な局所用組成物は、従来の、化粧用アジュバント(例えば染料等)、隠蔽剤(例えば二酸化チタン)、顔料、および香水を含有することができる。
【0046】
本発明で有用な局所用組成物は、安全かつ有効な量の浸透促進剤を含むこともできる。適切な浸透促進剤の量は、本組成物の約1%から約5%である。有用な浸透促進剤の例は、米国特許第6,068,834号に記載されている。他の従来のスキンケア製品の添加剤を本組成物に含有させることもできる。例えば、コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチン、水解物類、プリムローズ油、ホホバ油、上皮細胞成長因子、大豆サポニン類、ムコ多糖類及びこれらの混合物類を使用してもよい。
【0047】
本発明の組成物中には、1種以上のサンスクリーン剤が含まれることが望ましい。多種多様な従来のサンスクリーン剤が、例えば、Cosmetics, Science and Technology 2nd Edition (1972), Vol. 1, ChapterVIII, pages 189 et seq.に開示されている。米国特許第6,068,834号も参照されたい。
【0048】
サンスクリーン剤は、活性成分と適合するものでなければならない。本組成物は、好ましくは約1%から約20%、より好ましくは約2%から約10%のサンスクリーン剤を含む。正確な量は、選択したサンスクリーン剤および所望の日焼け防止指数(SPF)によって異なるであろう。
【0049】
本発明のいずれの組成物にも、作用剤を添加して、これらの組成物の皮膚への親和性を改善し、特に、水ですすがれること、またはこすり落とされることに対する抵抗性を増大することができる。この利点をもたらす好ましい作用剤は、エチレンとアクリル酸とのコポリマーである。このコポリマーを含む組成物は、米国特許第4,663,157号に開示されている。
【0050】
本発明は、哺乳動物、典型的にはヒトの皮膚内のメラニンの産生を阻害する方法に関する。1つの実施態様では、このような方法は、安全かつ有効量の本発明の製品または組成物をその皮膚または皮膚の部位に投与することを含む。活性成分の量および適用の頻度は、皮膚の初期の状態と所望の最終結果によって異なる。一般に、本組成物は、目に見えて皮膚を明色化するのに十分な量および十分な期間投与されるべきである。
【0051】
毒性量より少ないあらゆる用量を用いることができ、したがって、一部の投与形態、特に局所的な投与形態については、「用量」は、所望の効果が得られるあらゆる量であってよく、その量は、適用の頻度および適用する量に起因して最大有効量が無意味となるほど非常に多くてよいことが想定される。
【0052】
局所用組成物中の活性成分の安全かつ有効な量を適用する。この量は、通常、1回の適用ごとに皮膚1cm当たり約1μgから約1mg、好ましくは1回の適用ごとに約2μgから約800μg/皮膚1cm、さらに好ましくは1回の適用ごとに約30μgから約700μg/1皮膚cm、もっとも好ましくは1回の適用ごとに約75μgから約250μg/皮膚1cmである。適用の頻度は、典型的には、1日に4回から1週間に2回の範囲、より好ましくは1日に3回から2日に1回の範囲、さらに好ましくは少なくとも1日に2回の範囲である。概して、少なくとも1回の適用が晩に行われることが好ましい。
【0053】
[全身用組成物]
活性作用剤は、製薬品として許容可能な担体または希釈剤と組み合わせて全身的な投与形態を作り出すことができる。このような組成物における使用に適した、製薬品として許容可能な希釈剤または担体は、製薬学の分野で周知である。本発明の全身的な投与形態は、典型的には、1から90重量%の活性成分、例えば1から50重量%の活性成分、より好ましくは少なくとも10または20重量%の活性成分を含有する。
【0054】
全身的な投与形態は、固体投与形態、(例えば、その作用剤の、錠剤、硬質ゼラチンカプセル剤、軟質ゼラチンカプセル剤、バルク粉末、およびマイクロカプセル剤等)を含んでいてよい。あるいは、液体投与形態(例えば、水性または非水性溶液、エマルション、または懸濁液等)を含んでいてよい。
【0055】
経口投与のための固体投与形態は、本発明の好ましい組成物である。固体投与形態は、好ましくは、単位投与剤形、(例えば錠剤またはカプセル剤の形態等)で調製する。好適な錠剤は、活性成分の組合せを、不活性希釈剤(例えばリン酸カルシウム等)と、崩壊剤(例えばトウモロコシ澱粉)および平滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム)の存在下で混合し、この混合物を公知の方法で錠剤化することにより調製することができる。このような錠剤は、所望する場合は、公知の方法(例えば酢酸フタル酸セルロースの使用)により、腸溶コーティングを施して提供することができる。同様に、任意選択でビーズ形態であってもよい活性成分の組合せを追加の賦形剤と共にもしくは追加の賦形剤なしに含有するカプセル剤(例えば硬質または軟質ゼラチンカプセル剤)は、従来の手段で調製でき、所望する場合は、公知の方法で腸溶性コーティングを施して提供することができる。錠剤は、当業者に公知の方法で製剤化して、本発明の化合物の制御された放出をもたらすようにすることができる。
【0056】
本発明の投与形態の制御放出形態としては、急速な放出製剤(例えば、溶解性の顆粒剤または融解充填急速放出カプセル剤等)、遅延放出製剤〔例えば、腸溶性コーティング(例えば、酢酸フタル酸セルロース)と、特に、徐放性製剤とを備えた錠剤等〕が挙げられる。多数のタイプの徐放性製剤が当業者に公知である。典型的には、活性成分の組合せを、徐放性コーティング(例えばセルロースエーテルとアクリラートのコポリマー)の中にカプセル化することができ、あるいは、例えばイオン交換樹脂ビーズ等の微粒子に付着させることができる。もう一つの方法として、活性成分の組合せを、放出遅延剤〔例えば、親水性ガム(例えばキサンタン・ガム)、セルロース誘導体(例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース)、または、多糖類、ワックス、もしくはプラスチック材料〕を含むマトリクスに組み入れることができる。
【0057】
活性成分の組合せは、2つの活性成分が分離された1つの固体投与形態に製剤化することができる。例えば、この投与形態は、活性成分が異なる層に含まれる二層錠剤であってよい。この異なる層は、各活性成分のための最適な放出プロファイルをもたらすように製剤化することができる。
【0058】
液体充填組成物(例えば、粘稠液体充填剤、液体ペースト充填剤、またはチキソトロープ液充填剤)も、経口投与に好適である。溶融充填組成物は、活性成分の組合せを、天然の植物油の脂肪酸の特定のエステル(例えば、Gattefosse社により市販されているGelucire(登録商標)系列商品)と混合することにより得て、さまざまな放出速度をもたらすことができる。好ましくは、溶融充填カプセル剤は、活性成分を10から80%、1種以上のポリオールエステル類および天然の植物油の脂肪酸のトリグリセリドを含む脂肪酸エステル賦形剤を20から90%含む。
【0059】
好ましくは、経口液体組成物は、1から10重量%の活性成分を、1から50重量%の希釈剤とともに含み、残余は滅菌水で埋め合わされる。任意選択で、この組成物は、懸濁化剤、増粘剤、共溶媒(例えばアルコール等)、および/または防腐剤を含んでいてよい。好適な希釈剤としては、例えばソルビトール、キシリトール、またはショ糖等の甘味剤が挙げられる。好適な懸濁化剤または増粘剤としては、セルロースガム、寒天、または天然のガム(例えばキサンタン・ガム)が挙げられる。風味剤または当業者に公知の他の味覚マスキング剤(例えば、サッカリン、サッカリンナトリウム、アセスルファムK、またはアスパルテーム等)を添加することができる。
【0060】
非経口投与のための好適な投与形態は、活性成分と、このような投与のための公知の製薬品形態〔例えば、適切な溶媒(例えば生理食塩水等)中の活性成分の滅菌懸濁液または滅菌溶液〕との組合せにより調製することができる。
【0061】
好ましい投与方法は、経口である。
【0062】
概して、本投与形態は、目に見えて皮膚を明色化するのに十分な量および十分な期間投与するべきである。
【0063】
投与する活性成分の量は、特に経口投与が用いられる場合、本組成物からの化合物の生物学的利用能に依存する。しかし、典型的には、本発明の組成物は、約0.01mg/体重kgから約100mg/kg、好ましくは0.1から30mg/体重kgの量で与えられる。本組成物の量は、その化学式の化合物としての百分率に依存する。この百分率は、1回の投与に必要とされる化合物量、その安定性、放出特性、および他の製薬学的なパラメータの関数である。薬の1回分を、典型的には、1週間に1回または2回から1日に1回または2回投与する。
【0064】
記載した投与経路および用量は、単なる指針を意図している。熟練した医師であれば、いかなる特定の個体に対しても適切な投与経路および用量を容易に判断することができるからである。
【0065】
全身的な投与の別の手段は、食品中の前述のいずれかの組成物を添加することを含む。このような投与は、従って、必ずしも製薬品として許容可能な担体の使用を必要としない。
【0066】
本明細書で使用する用語「食品」は、いわゆる食品のみならず飲料も含む。好適な食品としては、スプレッド、乳製品(ミルクおよびヨーグルトを含む)、デザート、インスタント食品/スナック、朝食シリアルおよびシリアルバー、調理済み食品、パン、および冷凍菓子(例えばアイスクリーム、氷菓子、およびシャーベット、ならびにヨーグルトアイスクリーム)が挙げられる。食品は、ダイエット/栄養補助食品も含む。好ましい飲料としては、茶、茶で風味付けした飲料、コーヒー、ソフトドリンク(例えば、炭酸ガス飽和のスカッシュ等)、および果汁が挙げられる。
【0067】
食品は、典型的には、本発明の活性成分が補完されていて、そのため、その食品が通常含有するより多い量の活性成分を含有する。
【0068】
分割投与が用いられる場合、異なる投与形態を、ほぼ同時または異なる時間に投与することができる。例えば、全身的な投与形態を食物と共に(または食物として)投与し、局所的な投与形態を睡眠前に(例えば、夜用クリームとして)投与することができる。
【0069】
[用途]
本発明の製品および組成物は、哺乳動物、とくにヒトの皮膚内のメラニンの産生を調節するために使用することができる。より具体的には、本発明の製品および組成物は、例えば、皮膚内の濃色メラニン(ユーメラニン)の産生を阻害し、かつ/あるいは、皮膚内の淡色メラニンの産生を増大させることにより、皮膚内の淡色メラニンの濃色メラニンに対する比を増大させるために使用することができる。この結果、本発明の組成物は、哺乳動物(例えばヒト等)の皮膚が明色化することを誘発するために使用することができる。皮膚内の淡色メラニンの濃色メラニンに対する比を増大させることが、両タイプのメラニンの産生を単に阻害することよりむしろ優れている点は、より良い肌の色合いが生み出されることである。典型的には、本発明の方法は、美容目的に使用することができる。
【0070】
さらに、そばかすおよび濃く色素沈着した部分は、肌の色合いに影響を及ぼし、肌に不均一な外観を与える。淡色メラニンの割合を増やすことにより、このそばかすにおける淡色メラニンの濃色メラニンに対する比を増大させることで、均一な肌の色合いを達成することができる。このことも同様に、皮膚に全体的なより明るい外観を与えることになる。
【0071】
好ましくは、淡色メラニンの濃色メラニンに対する比を、少なくとも対照に対して2倍に増大させる(これは、対照に対する淡色メラニンの百分率を、対照に対する濃色メラニンの百分率で割った値で評価する。例えば、淡色メラニンが対照の150%に増大し、濃色メラニンが対照の50%に減少した場合、この比は対照に対して3:1となる。)
【0072】
本発明を、以下の実施例を参照することによりさらに説明する。この実施例は単に説明に役立つものであり、非限定的なものである。
【実施例】
【0073】
これらの実施例中、種々の作用剤が濃色および淡色メラニンの濃度に影響を及ぼす能力の評価は、市販されているMelanoderm(登録商標)systemを使って試験した。
【0074】
[Melanoderm(登録商標)の処理レジーム]
Melanoderm(登録商標)MatTeks systemは、重層化され、高度に分化したヒト表皮のモデルを形成するように培養された、正常なヒト由来の表皮性のケラチノサイト(NHEK)およびメラニン形成細胞(NHM)を含む。共培養物中のNHMは、自発的なメラニン形成を起こして、組織のさまざまなレベルの色素沈着を誘導する。この組織は、メラニン形成の人為的な刺激物質(例えば、TPAおよびIBMX等)を含まない無血清培地で産生される。培養物は、細胞培養挿入物上の空気−液体界面で培養され、シミュレートした作用剤の局所的な適用を試験することが可能になっている。作用剤の培地中への導入は、全身的な適用をシミュレートする。したがって、このモデルは、皮膚の色素沈着を調節するために設計された作用剤の評価をするための有用なin vitroの手段を提供する。このモデルは、全身的な投与の効果を局所的な投与の効果と比較することも可能にする。
【0075】
納入後すぐに、MatTek のプロトコルのとおりの無菌技術を用いて、Melanoderm (MatTek MEL-300-B)を、予め加温した維持培地(EPI-100-MM-PRF) 5mlが入っている6個のウエルプレート中の金属リング支持体上に置いた。インキュベーションは、37℃、CO 4%で一晩行い、Melanodermを回復させ十分に平衡化させた。ひとたびこれらの条件下にMEL−300組織をおけば、メラニン形成および分化が起こる。
【0076】
処理は翌朝開始した。試験する作用剤を適切な溶媒に溶解し、加温した培地に、メラニン形成細胞毒性に対して予め算出した最終的な濃度で加えた。培地が交換される度に、使用後の培地をMelanodermから吸引し、毒性試験〔乳酸デヒドロゲナーゼ(Promega)およびインターロイキン−1の放出(R & D systems)〕用に取りのけておき、新たな1回量の培地と試験作用剤(Melanodermの培地内か否かにかかわらず)で置換した。Melanodermは、インキュベーターに戻した。この処理レジームを、対照と試験作用剤の間に濃色化において相対的な違いが観察されるまで48時間ごとに繰り返した。
【0077】
【表1】

【0078】
濃色化における相違の観察については、顕微鏡的な濃色化および肉眼的な濃色化を写真で記録した。Melanodermの組織の採取は、組織をそのプラスチック支持体からの切り取りにより行い、その後続いて、処理前に対して処理後に存在するメラニンの定量化を行った。
【0079】
[Melanoderm組織からのメラニンの選択的可溶化]
(1)アルカリ可溶性メラニン(淡色メラニン)の定量化
Melanoderm試料をプラスチック支持体から切り取り、組織の湿重量を測定した。1M NaOH/8M 尿素 200μlをMelanoderm試料に添加し、組織を微量遠心分離管中でホモジナイズした。試料を室温で30分間断続的に旋回混合して、可溶性メラニンを放出させた。試料を13,000rpmで10分間遠心分離し、可溶性メラニンを含有する上清を新たな管に移した。
【0080】
クロロホルム200μlを添加し、その後1分間激しく混合することにより、この上清からタンパク質を抽出した。相分離は13,000rpmで10分間遠心分離することにより行った。上清150μlを(2枚の)マイクロタイタープレートに加え、340nMの光学密度(OD)を確認した。
【0081】
(2)アルカリ不溶性メラニン(濃色メラニン)の定量化
1M NaOHを、不溶性メラニンを含有する残りのペレットに加え、この試料を1分間ボルテックスした。次に、試料を、ウォーターバス中、37℃で96時間、毎日混合しながらインキュベートして、不溶性メラニンを放出させた。この試料を、200μlのクロロホルムと共に10分間、13,000rpmで遠心分離し、上清 190μlを新たな管に移した。この上清を再び遠心分離し、340nmでの吸収の分析のために、150μlをマイクロタイタープレートに移した。
【0082】
(絶対メラニン濃度の算出)
絶対メラニン量は、あらかじめ定量した淡色メラニンの標準曲線:
x = (y-0,003)/4. 76423
(ここで、x=メラニン濃度、y=340nmでの光学密度)
から算出された実際のメラニン量に従って算出した。
濃色メラニンについては、この曲線は、x = (y-0.00553)/3. 70312である。
【0083】
[結果]
【表2】

【0084】
本発明者らは既に、Melanodermを、ピクノゲノール(10μg/ml)+ビタミンC(30μg/ml)+ビタミンE(1μM)で処理すると、暗色メラニンの産生を阻害し、淡色メラニンの暗色メラニンの比を増大させ、その結果、過度の色素沈着を低減もしくは予防し、かつ/あるいは、皮膚の明色化を誘発することができることを明らかにした。
【0085】
しかし、本発明者らは、投与の方法が重要であることを見出した。ピクノゲノール(10μg/ml)+ビタミンC(30μg/ml)+ビタミンE(1μM)を全て局所的に投与すると、この処置は細胞に毒性があるようであった。これは、おそらく、この成分が局所的に投与されていること、および酸化促進剤となっていることに基づいている。有意な細胞毒性が、ビタミンC、またはビタミンCとピクノゲノールとの組合せを局所的に投与し、残りの作用剤を全身的に投与した場合にも見られた。
【0086】
しかし、ピクノゲノール(10μg/ml)+ビタミンC(30μg/ml)+ビタミンE(1μM)を全て全身的に(すなわち培地中に)投与すると、暗色メラニンの産生が有意に減少し、淡色メラニン産物が増加した(同時に淡色メラニンの暗色メラニンの比の増大がもたらされた)。別の投与方法は、特に有効であった。すなわち、ピクノゲノール(10μg/ml)+ビタミンC(30μg/ml)を全身的に投与し、ビタミンE(1μM)を局所的に投与すると、淡色メラニンの暗色メラニンの比が有意に増大した。
【0087】
他のフラバノイド類、すなわち、ヘスペレチン、フラバノンおよびケルセチン、フラボノールを、ピクノゲノールの代わりに試験し、同様の結果を得た。
【0088】
【表3】

【0089】
上述した個々の箇所で言及した本発明の多様な特徴および実施形態は、必要に応じ必要な変更を加えることにより他の箇所にも当てはまる。その結果、1つの節で特定された特徴を、必要に応じ、他の箇所で特定された特徴と組み合わせることができる。
【0090】
上述した明細書中で言及した全ての刊行物を、参照により本明細書に取り込む。本発明の方法および産物の多様な改良および変形が、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者に理解されるであろう。本発明を特定の好ましい実施形態に関連して説明したが、特許請求の範囲に記載した本発明は、このような特定の実施形態に過度に限定されるべきではないことを理解されたい。実際に、関連する分野の当業者に理解される本発明を実行するための記載した態様の多様な改良が、以下の請求項の範囲内にある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成分(a)フラバノイド、(b)ビタミンC、および(c)ビタミンEを含む皮膚明色化製品であって、少なくとも成分(b)が全身的な投与に適した形態で提供され、その他の成分が局所的な投与に適した形態で提供される、皮膚明色化製品。
【請求項2】
(a)および(b)が全身的な投与に適した形態で提供され、(c)が局所的な投与に適した形態で提供される、請求項1に記載の皮膚明色化製品。
【請求項3】
成分(a)、(b)、および(c)が全身的な投与に適した形態で提供される、請求項1に記載の皮膚明色化製品。
【請求項4】
前記全身的な投与に適した形態が経口投与形態である、請求項1から3のいずれか一項に記載の皮膚明色化製品。
【請求項5】
前記フラバノイドが植物抽出物として提供される、請求項1から4のいずれか一項に記載の皮膚明色化製品。
【請求項6】
前記フラバノイドが、ケルセチン、ヘスペレチン、ブドウ種子抽出物、およびフランス海洋性マツ樹皮抽出物から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の皮膚明色化製品。
【請求項7】
フラバノイドおよびビタミンCを含む経口投与のための第一の組成物と、ビタミンEを含む局所的な投与のための第二の組成物とを含む、皮膚明色化製品。
【請求項8】
哺乳動物の皮膚内の淡色メラニンの濃色メラニンに対する比を増大させる方法であって、前記哺乳動物に有効量の(a)フラバノイド、(b)ビタミンC、および(c)ビタミンEを投与することを含み、この場合において、少なくとも成分(b)を全身的に投与し、その他の成分を局所的に投与する、方法。
【請求項9】
哺乳動物の皮膚内の淡色メラニンの濃色メラニンに対する比を増大させる方法であって、前記哺乳動物に有効量の(a)フラバノイド、(b)ビタミンC、および(c)ビタミンEを投与することを含み、この場合において、(a)および(b)を全身的に投与し、(c)を局所的に投与する、方法。
【請求項10】
哺乳動物の皮膚内の淡色メラニンの濃色メラニンに対する比を増大させる方法であって、前記哺乳動物に有効量の(a)フラバノイド、(b)ビタミンC、および(c)ビタミンEを全身的に投与することを含む、方法。
【請求項11】
哺乳動物の皮膚内の淡色メラニンの濃色メラニンに対する比を増大させることにおける使用のための、請求項1から7のいずれか一項に記載の製品。
【請求項12】
哺乳動物の皮膚内の淡色メラニンの濃色メラニンに対する比を増大させるための、請求項1から7のいずれか一項に記載の製品の使用。
【請求項13】
哺乳動物の皮膚内のメラニンの産生の調節方法であって、前記哺乳動物に(a)フラバノイド、(b)ビタミンC、および(c)ビタミンEを投与することを含み、この場合において、少なくとも(b)を全身的に投与し、その他の成分を局所的に投与する、方法。
【請求項14】
哺乳動物の皮膚内のメラニンの産生の調節における使用のための、請求項1から7のいずれか一項に記載の製品。
【請求項15】
哺乳動物の皮膚内のメラニンの産生を調節するための、請求項1から7のいずれか一項に記載の製品の使用。

【公表番号】特表2007−518749(P2007−518749A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−549903(P2006−549903)
【出願日】平成16年12月1日(2004.12.1)
【国際出願番号】PCT/EP2004/013951
【国際公開番号】WO2005/070383
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(590003065)ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ (494)
【Fターム(参考)】