説明

皮膚用化粧料

【課題】耐塩性に優れ、容器からの指取り時、並びに、皮膚への塗布時の粘度低下による垂れ落ちを抑制する皮膚用化粧料の提供。また、優れたチキソトロピー性を有し、滑らかに伸び広がるとともに、べたつき感なく保湿効果を付与する皮膚用化粧料の提供。
【解決手段】(A)アルキル変性カルボキシビニルポリマー、(B)親水性無水ケイ酸、並びに、(C)二価カルボン酸の少なくとも1種と、平均重合度2〜15のポリグリセリンから構成されるオリゴマーエステルを含有してなる皮膚用化粧料とする。所望により、(D)多価アルコールを含有させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚用化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、皮膚用化粧料には、製剤に粘度を持たせて優れた使用感を付与する観点から、種々の増粘剤やゲル化剤が配合されている。中でも、カルボキシビニルポリマーやアルキル変性カルボキシビニルポリマーは最も汎用されている原料である。
【0003】
しかしながら、カルボキシビニルポリマーやアルキル変性カルボキシビニルポリマーは擬可塑性に近い物性を持ち、耐塩性に劣るといった性質がある。そのため、わずかな応力を加えることで液化し、流動し易くなり、水のような滑らかに伸び広がりを示すチキソトロピー性に劣り、伸び広がりが悪く、優れた使用感が得られにくい。加えて、容器からの指取り時や皮膚への塗布時には、皮膚上の汗などに含まれる塩の影響により、化粧料の粘度が急激に低下し、垂れ落ちが生じるといった問題がある。
【0004】
このような問題を解決するために、耐塩性を向上させ、優れた使用感を付与する試みがなされている。例えば、カルボキシビニルポリマーと塩基性物質と疎水性無水ケイ酸と多価アルコールとを含有する水性ゲル状化粧料(例えば、特許文献1を参照)、カルボキシビニルポリマー及び/又はアルキル変性カルボキシビニルポリマーとジェランガムを含有する外用組成物(例えば、特許文献2を参照)などが提案されている。
【0005】
これら試みに拠って、耐塩性を幾分向上させることはできるものの、擬似的なチキソトロピー性であるが故に優れた使用感が得られにくいといった問題がある。また、皮膚上での伸びに劣り、優れた保湿効果を付与しにくいといった問題もある。
【0006】
一方、塩の影響を受けない処方系での検討もなされている。例えば、ペクチンと多価陽イオンを生成する塩と粉体とを含有するゲル状化粧料(例えば、特許文献3を参照)、カチオン性水溶性高分子と親水性無水ケイ酸と多価アルコールとを含有するゲル状化粧料(例えば、特許文献4を参照)などが提案されている。
【0007】
これら試みに拠って、皮膚からの垂れ落ちを抑えることはできるものの、皮膚上での伸びが悪く、重い使用感となり、べたつき感などが生じて優れた保湿効果を付与しにくいといった問題がある。
【0008】
【特許文献1】特開平4−108714号公報
【特許文献2】特開2000−143436号公報
【特許文献3】特開2002−47128号公報
【特許文献4】特開2002−265318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、耐塩性に優れ、容器からの指取り時、並びに、皮膚への塗布時の粘度低下による垂れ落ちを抑制する皮膚用化粧料を提供することを課題とする。また、優れたチキソトロピー性を有し、滑らかに伸び広がるとともに、べたつき感なく保湿効果を付与する皮膚用化粧料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
即ち、本発明は、
〔1〕(A)アルキル変性カルボキシビニルポリマー、(B)親水性無水ケイ酸、並びに、(C)二価カルボン酸の少なくとも1種と、平均重合度2〜15のポリグリセリンから構成されるオリゴマーエステルを含有してなる皮膚用化粧料、
〔2〕(C)成分が、炭素数14〜22の直鎖又は分岐鎖の二価カルボン酸の少なくとも1種と、平均重合度8〜15のポリグリセリンから構成されるオリゴマーエステルであることを特徴とする前記〔1〕記載の皮膚用化粧料、
〔3〕(C)成分が、テトラデカンニ酸および/又はエイコサンニ酸と、平均重合度10のポリグリセリンとから構成されるオリゴマーエステルであることを特徴とする前記〔1〕記載の皮膚用化粧料、
〔4〕(A)成分と(B)成分の含有重量比が、A:B=20:1〜1:3であることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕の何れかに記載の皮膚用化粧料、並びに
〔5〕更に、(D)多価アルコールを含有してなる前記〔1〕〜〔4〕の何れかに記載の皮膚用化粧料
に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の皮膚用化粧料は、耐塩性に格段優れた効果を奏することから、容器からの指取り時、並びに、皮膚への塗布時に、該化粧料の粘度が低下することがなく、皮膚からの垂れ落ちを抑制するという効果を奏する。また、優れたチキソトロピー性を示すことから、滑らかに伸び広げることができるとともに、べたつき感のない、しっとりとした保湿効果を付与するという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の皮膚用化粧料は、(A)アルキル変性カルボキシビニルポリマー、(B)親水性無水ケイ酸、並びに、(C)二価カルボン酸の少なくとも1種と、平均重合度2〜15のポリグリセリンから構成されるオリゴマーエステルを含有する。
【0013】
(A)成分のアルキル変性カルボキシビニルポリマーとは、アクリル酸、メタクリル酸又はこれらの単純エステルからなるモノマー1種以上と、アクリル酸アルキルの共重合体である。
【0014】
(A)成分は、通常、塩基性物質で中和して用いられる。用いられる塩基性物質としては、例えば、トリエタノールアミン、モノエタノールアミンなどのアルカノールアミン類、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基、アルギニンなどの塩基性アミノ酸などが例示される。また、塩基性物質の添加量は、(A)成分を中和するのに充分な量であり、これら成分の種類や使用量に応じて適宜配合すればよい。
【0015】
尚、本発明の(A)成分は、市販品をそのまま用いることができる。具体的には、例えば、カーボポール1342,1382,ETD2020、PEMULEN TR−1,TR−2(商品名,何れもBF Goodrich社製);カーボポールUltrez20,Ultrez21(商品名,何れもノベオン社製)などを例示することができる。
【0016】
(A)成分の含有量は、所望の効果が付与されるのであれば特に限定されないが、通常、好適な粘度を付与する観点から、化粧料中、0.01重量%以上が好ましく、より好ましくは0.05重量%以上である。また、使用感の悪化の観点から、好ましくは2重量%以下、より好ましくは1重量%以下であることが望ましい。これらの観点から、(A)成分の含有量は、化粧料中、0.01〜2重量%が好ましく、より好ましくは0.05〜1重量%である。
【0017】
(B)成分の親水性無水ケイ酸とは、表面がシラノール基とシロキサン基のままである無水ケイ酸であり、表面をジメチルシリル基、トリメチルシリル基、若しくは、ポリジメチルシロキサン基との化学反応で置換されている疎水性無水ケイ酸とは異にするものである。用いる(B)成分の粒経は、分散性の観点から、平均粒径が5〜40nmのものが好ましく、7〜20nmのものがより好ましい。
【0018】
尚、本発明の(B)成分は、市販品をそのまま用いることができる。具体的には、例えば、AEROSIL50,90G,130,200,200V,200CF,300,300CF,380(商品名,何れも日本アエロジル社製)などを例示することができる。
【0019】
(B)の含有量は、所望の効果が付与されるのであれば特に限定されないが、通常、耐塩性を付与する観点およびチキソトロピー性を付与する観点から、化粧料中、0.01重量%以上が好ましく、より好ましくは0.05重量%以上である。また、凝集による製剤の離漿や分離を抑制し、製剤安定性を付与する観点から、2重量%以下が好ましく、より好ましくは1重量%以下である。これらの観点から、(B)成分の含有量は、化粧料中、0.01〜2重量%が好ましく、より好ましくは0.05〜1重量%である。
【0020】
尚、耐塩性を更に高め、粘度低下による垂れ落ちを抑制するとともに、優れたチキソトロピー性を付与するためには、(A)成分と(B)成分を特定比で該化粧料に含有させることが好ましい。具体的には、(A)成分と(B)成分の含有重量比が、A:B=20:1〜1:3とすることが好ましく、10:1〜1:2とすることがより好ましい。その理由としては、親水性無水ケイ酸1重量部に対して、アルキル変性カルボキシビニルポリマー20重量部よりも多く配合すると、望む耐塩性やチキソトロピー性が得られず、粘度低下による垂れ落ちが生じ易くなるために好ましくなく、また、アルキル変性カルボキシビニルポリマー1重量部に対して、親水性無水ケイ酸3重量部よりも多く配合すると、アルキル変性カルボキシビニルポリマーが凝集し、粘度低下や離水が生じて、製剤安定性に劣るために好ましくないからである。
【0021】
(C)成分のオリゴマーエステルを構成する二価カルボン酸としては、直鎖、分岐鎖、或いは環状構造の何れかを含むニ価カルボン酸であれば特に限定されないが、例えば、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、2,4−ジエチルペンタン二酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、8−エチルオクタデカン二酸、エイコサン二酸、ジメチルエイコサン二酸、シクロヘキサンジカルボン酸などを例示することができる。これら二価カルボン酸は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組合せて用いることもできる。
【0022】
上記した二価カルボン酸の中でも、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、8−エチルオクタデカン二酸、エイコサン二酸、ジメチルエイコサン二酸などの炭素数14〜22の直鎖又は分岐鎖の二価カルボン酸を用いることが好ましく、特に、テトラデカンニ酸、エイコサンニ酸を用いることが好ましい。
【0023】
また、二価カルボン酸の少なくとも1種とエステル体を構成するポリグリセリンとしては、水酸基価から算出した平均重合度2〜15のポリグリセリンが用いられる。中でも、平均重合度8〜15のポリグリセリンを用いることが好ましく、平均重合度10のポリグリセリンを用いることがより好ましい。本発明に用いられる好適な(C)成分の具体例としては、例えば、テトラデカンニ酸および/又はエイコサンニ酸と、平均重合度10のポリグリセリンとから構成されるオリゴマーエステルを例示することができる。
【0024】
上記したニ価カルボン酸と、ポリグリセリンのオリゴマーエステルの製造方法については、公知のエステル化法により得られれば特に限定されないが、例えば、特開2007−137847号公報に記載されている、触媒としてパラトルエンスルホン酸、硫酸、塩酸、メタンスルホン酸、三フッ化硼素ジエチルエーテル錯体などを用い、適当な溶媒下、50〜260℃でエステル化する方法;無溶剤、無触媒下、150〜260℃でエステル化する方法などを例示することができる。
【0025】
尚、本発明の(C)成分は、市販品をそのまま用いることができる。具体的には、例えば、Neosolue−Aqua(商品名,日本精化社製)などを例示することができる。
【0026】
(C)の含有量は、所望の効果が付与されるのであれば特に限定されないが、通常、優れた保湿効果を付与する観点から、化粧料中、0.05重量%以上が好ましく、より好ましくは0.1重量%以上である。また、使用感の観点から、6重量%以下が好ましく、より好ましくは4重量%以下である。これらの観点から、(C)の含有量は、化粧料中、0.05〜6重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜4重量%である。
【0027】
また、本発明の皮膚用化粧料には、保湿効果を向上させる観点から、(D)多価アルコールを含有させることができる。用いられる(D)成分としては、例えば、グリコール類、グリセリン類、ジオール類などが挙げられる。グリコール類の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどを例示することができる。グリセリン類としては、例えば、グリセリン、濃グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンなどを例示することができる。ジオール類としては、例えば、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオールなどの1,2−アルカンジオールを例示することができる。これら成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組合せて用いることもできる。
【0028】
(D)成分の含有量は、所望の効果が付与されるのであれば特に限定されないが、通常、保湿効果を向上する観点から、化粧料中、0.1重量%以上が好ましく、より好ましくは1重量%以上である。また、べたつきを抑制する観点から、20重量%以下が好ましく、より好ましくは15重量%以下である。これらの観点から、(D)成分の含有量は、化粧料中、0.1〜20重量%が好ましく、より好ましくは1〜15重量%である。
【0029】
また、本発明の皮膚用化粧料には、親水性無水ケイ酸の分散性をより良好にするために、エタノールを含有させることができる。エタノールの含有量は、特に限定されないが、凝集による分離を抑制する観点から、化粧料中、0.1重量%以上が好ましく、より好ましくは0.5重量%以上である。また、粘度低下による製剤の不安定化を抑制する観点から、20重量%以下が好ましく、より好ましくは15重量%以下である。これらの観点から、エタノールの含有量は、0.1〜20重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜15重量%である。
【0030】
尚、本発明の皮膚化粧料の残部には、水が用いられる。用いられる水は、化粧料原料として使用できるものであれば特に限定はされないが、通常、精製水が用いられる。本発明における水の含有量は、化粧料中、50〜90重量%とされ、好ましくは60〜85重量%とするのがよい。その理由としては、50重量%未満の場合、べたつき感が生じて使用感に劣り、また、90重量%を超えて含有すると、最適な粘度とならないため、優れたチキソトロピー性が得られず、何れも場合も好ましくないからである。
【0031】
本発明の皮膚用化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、上記した成分の他に通常化粧品に用いられる成分、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などの界面活性剤;油剤、紫外線吸収剤、香料、防腐剤、酸化防止剤、清涼剤、ビタミン類、植物抽出物などを目的に応じて適宜配合することができる。
【0032】
本発明の皮膚用化粧料は、ゲル状、クリーム状などの種々の剤型に適用することが出来る。中でも、皮膚からの垂れ落ちがなく、優れたチキソトロピー性が発揮されることから、ゲル状とすることが望ましい。
【実施例】
【0033】
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。尚、配合量は、特記しない限り「重量%」を表す。
【0034】
(試料の調製)
表1および表2に記した組成に従い、実施例1〜8および比較例1〜7の各試料を常法に準じてゲル状とし、チューブ容器に充填した製品形態にて下記評価に供した。結果をそれぞれ表1および表2に併記する。尚、評価はすべて、23℃、湿度60%の恒温恒湿の一定条件下で実施した。
【0035】
(試験1:垂れ落ちの評価)
官能評価パネル20名により、各実施例および各比較例で得られた皮膚用化粧料を実際に使用してもらい、容器から直接指先に吐出した時の「指先からの垂れ落ち」、並びに、容器から直接皮膚に吐出した時の「塗布部からの垂れ落ち」を下記の評価基準に従って評価した。
尚、垂れ落ちは、指先部又は塗布部を斜め45℃に傾けた時の垂れ落ちを評価した。
【0036】
<指先からの垂れ落ちの評価基準>
◎:20名中16名以上が指先から垂れ落ちないと回答
○:20名中11〜15名が指先から垂れ落ちないと回答
△:20名中6〜10名が指先から垂れ落ちないと回答
×:20名中5名以下が指先から垂れ落ちないと回答
【0037】
<塗布部からの垂れ落ちの評価基準>
◎:20名中16名以上が塗布部から垂れ落ちないと回答
○:20名中11〜15名が塗布部から垂れ落ちないと回答
△:20名中6〜10名が塗布部から垂れ落ちないと回答
×:20名中5名以下が塗布部から垂れ落ちないと回答
【0038】
(試験2:伸び広がりの評価)
同官能評価パネル20名により、試験1の「塗布部からの垂れ落ち」の評価後、実際に皮膚上で伸ばしてもらい、延展時の「伸び広がり」を下記の評価基準に従って評価した。
尚、伸び広がりは、延展時に応力をかけることで液化し、水のような滑らかに伸び広がるものを優れる(チキソトロピー性に優れる)として評価を行った。
【0039】
<伸び広がりの評価基準>
◎:20名中16名以上が伸び広がりに優れると回答
○:20名中11〜15名が伸び広がりに優れると回答
△:20名中6〜10名が伸び広がりに優れると回答
×:20名中5名以下が伸び広がりに優れると回答
【0040】
(試験3:べたつき感および保湿効果の評価)
同官能評価パネル20名により、試験2の評価後の「べたつき感」および「保湿効果」を下記の評価基準に従って評価した。
【0041】
<べたつき感の評価基準>
◎:20名中16名以上がべたつき感がないと回答
○:20名中11〜15名がべたつき感がないと回答
△:20名中6〜10名がべたつき感がないと回答
×:20名中5名以下がべたつき感がないと回答
【0042】
<保湿効果の評価基準>
◎:20名中16名以上がしっとりとした保湿感があると回答
○:20名中11〜15名がしっとりとした保湿感があると回答
△:20名中6〜10名がしっとりとした保湿感があると回答
×:20名中5名以下がしっとりとした保湿感があると回答
【0043】
【表1】

【0044】
【表2】

【0045】
表1および表2に示された結果から、各実施例で得られた皮膚用化粧料は、各比較例で得られたものと対比して、皮膚上に含まれる塩の影響により、粘度が低下することがなく、指先部や塗布部からの垂れ落ちがないことが分かる。また、各実施例で得られた皮膚用化粧料は、延展時の滑らかな伸び広がりを有していることから、チキソトロピー性に優れていることが分かる。加えて、べたつき感のないしっとりとした保湿効果が付与されていることも分かる。
【0046】
以下、本発明に係る皮膚用化粧料の処方例を示す。尚、含有量は重量%である。
【0047】
(処方例1)
無水エタノール 10.0
(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリン−10エステルズ
2.0
親水性無水ケイ酸 0.05
1,3−ブチレングリコール 3.0
濃グリセリン 3.0
1−(2−エチルヘキシル)グリセリルエーテル 0.2
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.2
l−メントール 0.01
加水分解コラーゲン 0.1
カミツレエキス 0.1
アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.1
トリエタノールアミン 0.05
精製水 残 部
合 計 100.0
【0048】
(処方例2)
無水エタノール 7.0
(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリン−10エステルズ
3.0
親水性無水ケイ酸 0.1
ジプロピレングリコール 10.0
濃グリセリン 5.0
ポリエチレングリコール 1.0
1−(2−エチルヘキシル)グリセリルエーテル 0.3
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.2
モノラウリン酸ポリグリセリル(n:10) 0.2
ハマメリスエキス 0.1
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
エデト酸2ナトリウム 0.01
アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.2
トリエタノールアミン 0.12
精製水 残 部
合 計 100.0

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)アルキル変性カルボキシビニルポリマー、(B)親水性無水ケイ酸、並びに、(C)二価カルボン酸の少なくとも1種と、平均重合度2〜15のポリグリセリンから構成されるオリゴマーエステルを含有してなる皮膚用化粧料。
【請求項2】
(C)成分が、炭素数14〜22の直鎖又は分岐鎖の二価カルボン酸の少なくとも1種と、平均重合度8〜15のポリグリセリンから構成されるオリゴマーエステルであることを特徴とする請求項1に記載の皮膚用化粧料。
【請求項3】
(C)成分が、テトラデカンニ酸および/又はエイコサンニ酸と、平均重合度10のポリグリセリンとから構成されるオリゴマーエステルであることを特徴とする請求項1に記載の皮膚用化粧料。
【請求項4】
(A)成分と(B)成分の含有重量比が、A:B=20:1〜1:3であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の皮膚用化粧料。
【請求項5】
更に、(D)多価アルコールを含有してなる請求項1〜4の何れかに記載の皮膚用化粧料。

【公開番号】特開2009−227630(P2009−227630A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−77270(P2008−77270)
【出願日】平成20年3月25日(2008.3.25)
【出願人】(390011442)株式会社マンダム (305)
【Fターム(参考)】