説明

皮膚非接触型のマイクロニードルアレイアプリケータ

哺乳動物にマイクロニードルアレイを適用するのに用いるアプリケータ。皮膚表面からの制御された距離を感知し、この距離を超えて皮膚表面へとマイクロニードルアレイを進ませることのできるアプリケータが開示されている。マイクロニードルアレイを皮膚表面から所定の距離離して配置し、マイクロニードルアレイを皮膚表面へと進ませることにより皮膚表面にマイクロニードルアレイを適用する方法が開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2004年11月18日付の米国仮特許出願第60/629,186号の優先権を主張するものであり、その全内容が本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、哺乳動物にマイクロニードルアレイを適用するのに用いるアプリケータに関する。本方法はまた、マイクロニードルアレイまたはパッチを哺乳動物に適用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
認可済みの化学的強化剤を用いても、皮膚を通して運ばれる薬効を示す分子の数は限られている。皮膚を通して分子が運ばれるのを妨げる主なものは、角質層(皮膚の最外層)である。
【0004】
マイクロニードルまたはマイクロピンと呼ばれることのある比較的小さな構造のアレイを含む装置を、治療薬およびその他物質を皮膚またはその他表面を通して送達するのに用いることが開示されている。装置は、一般的に、治療剤およびその他物質がその層を通過して、下にある組織へと入るように、角質層を貫くべく皮膚に押し付けられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
マイクロニードルを適用することに関する問題点としては、ニードルを皮膚の所望の深さまで効果的に挿入する能力および皮膚に適用する前に繊細なマイクロニードルを保護する能力が挙げられる。マイクロニードルアレイを適用するのに用いる数多くの異なるアプリケータが提案されているが、これら全てのアプリケータの共通の特徴は、マイクロニードルアレイを適用するために、アプリケータを皮膚表面と接触させて配置させる必要があることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、アプリケータを皮膚表面と接触させずに、マイクロニードルアレイを皮膚表面に適用する方法を提供する。
【0007】
一実施形態において、本発明は、皮膚表面からの制御された距離を感知し、この距離を超えて皮膚表面内へとマイクロニードルアレイを進ませることのできるアプリケータを提供する。
【0008】
他の実施形態において、本発明は、マイクロニードルアレイを皮膚表面から所定の距離離して配置し、マイクロニードルアレイを皮膚表面内へと進ませることにより皮膚表面にマイクロニードルアレイを適用する方法を提供する。
【0009】
他の実施形態において、本発明は、マイクロニードルアレイを着脱可能に保持する手段と、アプリケータと皮膚表面との間の距離を遠隔検出する手段と、検出された距離に応じてアプリケータをトリガさせる手段と、マイクロニードルアレイを皮膚表面内に進ませる手段とを含む、皮膚表面にマイクロニードル装置を適用する適用装置(application device)を提供する。
【0010】
他の実施形態において、本発明は、マイクロニードルアレイを着脱可能に保持する手段と、距離を遠隔感知できる距離センサと、距離センサにより制御されるトリガ機構と、マイクロニードルアレイを皮膚表面内に進ませる手段とを含む、皮膚表面にマイクロニードル装置を適用する適用装置を提供する。
【0011】
本明細書で用いる特定の用語は以下に規定される意味を有することが理解されよう。
「アレイ」とは、皮膚を通した、または皮膚への治療薬の経皮送達または流体のサンプリングを促すために、角質層を貫くことのできる1つ以上の構造を含む本明細書に記載した医療装置のことである。
「マイクロ構造」、「マイクロニードル」または「マイクロアレイ」とは、皮膚を通した治療薬の経皮送達または流体のサンプリングを促すために、角質層を貫くことのできるアレイに関連した特定の微視的構造のことである。微細構造としては、ニードルまたはニードル状構造、および角質層を貫くことのできるその他構造が例示できる。
【0012】
本発明の特徴および利点は、好ましい実施形態の説明および添付の特許請求の範囲を考慮すれば分かるであろう。本発明のこれらおよびその他の特徴および利点を、本発明の様々な例示の実施形態により以下に説明する。本発明の上記概要は、開示された各実施形態または本発明のそれぞれの実施を説明することを意図するものではない。以下の図面および詳細な説明により、例示の実施形態をより詳細に実証する。
【0013】
本発明の好ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
上述の図面には本発明のいくつかの実施形態を規定してあるが、説明に記載したその他の実施形態も考えられる。全ての場合において、この開示は本発明を例示するものであり、限定するものではない。様々なその他の修正および実施形態は、本発明の原理の範囲および技術思想に含まれる当業者にとって考案できるものと考えられる。図面は寸法を示すべく描かれてはいない。同じ部分を示すのに同じ参照番号が図面全体に用いられている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
マイクロニードル適用装置の一実施形態の概略を図1Aに示す。適用装置200は、ピストン220とトリガ着脱機構210とを収容する筐体260を含む。マイクロニードルアレイ240は、取り付け手段(図示せず)により筐体260に着脱可能に取り付けられている。距離センサ230は、筐体260の外側部に接続されている。距離センサは、センサと皮膚表面270などの遠隔対象物との間の距離を測定することができる任意の好適なセンサである。センサ230は、コントローラ235によりトリガ着脱部210と連通する。
【0016】
操作中、センサ230が目的表面から所定範囲の距離内であることを示す、センサ230からの入力をトリガ着脱機構210が受けないと、トリガ215はピストン220を作動することができない。このように、トリガ着脱機構210は、安全機構と配置機構の両方として作用して、装置が目的表面、好ましくは皮膚表面から所望の距離に配置されていないと、トリガ215がピストン220を作動させるのを防ぐ。装置が皮膚表面から遠すぎるか、近すぎるとセンサ230が示すときにトリガ215がプレスまたはその他動作されると、ピストン220は作動しない。実際は、適用装置が皮膚表面から遠すぎても、トリガは動作し、装置が所定の距離内に動くと、ピストンは動作する。
【0017】
センサ230は、光反射センサ、レーザー三角測量センサまたは超音波センサなどの従来の距離センサであってよい。代表的なセンサは、光波または音波などの信号を放出するトランスミッタと、目的表面から放出された信号の反射を受けるレシーバとを有している。センサと目的表面との間の距離は、反射した信号の強度、反射した信号の角分布および/または反射した信号がセンサに戻るのにかかる時間を分析することによって求められる。センサは、適用装置に着脱可能に取り付けられたマイクロニードルアレイに対して固定された関係にあって、目標表面からのセンサの距離の測定は、マイクロニードルアレイと目標表面との間の距離へと容易に変換される。
【0018】
一実施形態において、センサは、目的表面に対してマイクロニードルアレイの移動方向および/または角配置を示すのが望ましい。コントローラは、マイクロニードルアレイが適切な距離および皮膚表面から角位置に配置されるときにのみトリガされ、目的表面に対するアレイの動きの相対速度が所定の閾値より低くなるように構成されているのが望ましい。すなわち、マイクロニードルアレイは、トリガ着脱機構が動作する前に、皮膚表面に対して比較的動きのない位置に固定された距離および向きで配置されるのが望ましい。
【0019】
コントローラ235は、任意の好適な電気的または機械的手段によりトリガ着脱機構210と連通する。トリガ着脱機構210は、例えば、コントローラにより動作して、ラッチまたはピンが非着脱位置にあるときに、ピストンの作動を妨げる、ラッチまたはピンを着脱するソレノイドであってよい。
【0020】
マイクロニードルアレイを筐体および/またはピストンに接続する着脱可能なアタッチメント手段は、再配置可能な接着剤、フック・アンド・ループ接続、磁気接続、機械的締まり嵌めまたはスナップ嵌め接続などの当業者に知られた任意のタイプの好適な手段であってよい。ピストン操作はまた、当業者に知られた任意の好適なタイプのピストン設計であってもよい。着脱可能なアタッチメント手段およびピストン設計のさらなる説明は、参照により本明細書に援用される米国特許第6,293,925号および米国特許出願公開第2002/0091357号、同第2002/0123675号、同第2002/0087182号および米国仮特許出願第60/578651号に記載されている。
【0021】
一実施形態において、ピストンは筐体を超えて延在して、マイクロニードルアレイを皮膚表面にプレスする。アレイは皮膚と接触し、ピストンはアレイにより皮膚表面から離れて保持される。これは、図3および図4に、より詳細に示されている。マイクロニードルアレイ適用装置は、第1の貯蔵位置で図3に示されている。そこでは、アクチュエータ36は係合していない。ドライバー44は貯蔵されたエネルギーを有しており、ピストン42はパッチ20とは接触せず、適用装置のカラー34内に保持されている。適用装置は、センサと皮膚表面との間の距離「B」および「C」を感知する距離センサ60を有している。使用者は、アプリケータを皮膚表面38近傍に動いて、カラー34と皮膚表面との間の距離xが所望のとおりとなるように距離「B」および「C」を調整する。適用装置の距離および向きが所望のとおりになったら(例えば、BとCが等しく、ピストン42が動作後装置から突出する距離より距離xが短いとき)、適用装置はトリガされる。第2の着脱またはトリガ位置にある適用装置の一部を図4に示す。そこでは、アクチュエータ36は係合されていて、ドライバー44がピストン42をパッチ20へと押して、パッチを保持タブ50から取り外し、パッチ20をカラー34の着脱遠端48を超えて進ませ、マイクロニードルアレイ22および皮膚に対向する接着剤24を皮膚38に対してプレスする。ピストン42を、パッチ20との接触から外して、皮膚38の適所にパッチ20を残す。変形実施形態において、ピストン42はパッチ20およびアレイ22を適用装置から進ませ、パッチ20およびアレイ22は、皮膚表面38に衝突する前に、空気中の距離の一部(図示せず)を進む。取り外した適用装置により皮膚表面270に適用されたマイクロニードルアレイを図1Bに示す。
【0022】
変形実施形態において、マイクロニードルアレイを皮膚表面に進ませる手段は、圧力、電力、弾性バンドおよび磁石などのその他のエネルギー源から選択してもよい。
【0023】
他の実施形態において、マイクロニードルアレイの向きが、動作されるトリガ着脱部の前に皮膚表面に略平行となるように、適用装置は、筐体周囲に配置された2つ以上のセンサで構成してもよい。
【0024】
他の実施形態において、トリガ着脱部が作動するときトリガは自動的に動作してもよい。かかる実施形態においては、自動トリガ着脱部が有効になる前に、動作させなければならないコッキングまたはアーミング機構を有するのが望ましい。適用装置は、リロード可能、すなわち、マイクロニードルアレイを適用するのに繰り返し何度も用いるように構成してもよい。
【0025】
適用装置は、皮膚表面と実態のない、または僅かだけ接触し、皮膚に接触しない装置と考えられる。例えば、使用者は、アプリケータを適切に位置合せするプロセス中、アプリケータを皮膚表面と偶発的に接触させる。一実施形態においては、アプリケータを皮膚に実際に置いたり、プレスすることなく、皮膚表面との接触点までアプリケータを持っているのが望ましい。かかる場合、アプリケータは偶発的に皮膚にやさしく触れる。他の実施形態において、アプリケータの皮膚に対向する表面は、アプリケータをマイクロニードルアレイの適切な展開のために配置しなければならない凡その距離に関して使用者にビジュアルインジケータを与えるのに用いることのできる1つ以上の薄い可撓性繊維を備えていてもよい。かかる場合、繊維の1つ以上の端部は偶発的に皮膚にやさしく触れる。
【0026】
本発明の適用装置を用いてマイクロニードル装置を適用する方法には、マイクロニードル装置を、マイクロニードルが皮膚を貫くのに効果的な所望の速度に達することが含まれる。所望の速度を制御して、下にある神経組織の刺激を制限または防ぐ。本発明に関して、皮膚に衝突する際のマイクロニードル装置により得られる最大速度は、1秒当たり20メートル(m/s)以下であることが多く、場合によっては15m/s以下、さらには10m/s以下である。場合によっては、最大速度は8m/s以下である。速度範囲の下端では、皮膚に衝突する際のマイクロニードル装置により得られる最低速度は2m/s以上であることが多く、場合によっては4m/s以上、さらには6m/s以上である。
【0027】
所望の速度に達するのに必要な力は、マイクロニードル適用装置の質量および形状に基づいて異なる。マイクロニードル適用装置の質量は、送達部位の下にある神経組織が刺激されて、痛みとなる可能性を減じるべく制御または選択してよい。
【0028】
一実施形態において、図1A、Bに240として概略を示すマイクロニードル装置は、図2に詳細を示すパッチの形態であってもよい。図2に、アレイ22、感圧接着剤24および支持体26の組み合わせの形態にあるパッチ20を含むマイクロニードル装置を示す。アレイ22の一部を、マイクロニードル基材表面14から突出するマイクロニードル10と共に示す。マイクロニードル10は、任意の所望のパターンで配列したり、マイクロニードル基材表面14に不規則に分配してもよい。図示するとおり、マイクロニードル10は均一な間隔の列で配列されている。一実施形態において、本発明のアレイは、約0.1cm2を超え、約20cm2未満、好ましくは約0.5cm2を超え、約5cm2未満の皮膚に対向する表面積を有している。図示するとおり、パッチ20の基材表面16の一部はパターン化されていない。一実施形態において、パターン化されていない表面は、患者の皮膚表面に対向する装置表面の総面積の約1パーセントを超え、約75パーセント未満の面積を有している。一実施形態において、パターン化されていない表面は、約0.10平方インチ(0.65cm2)を超え、約1平方インチ(6.5cm2)未満の面積を有している。他の実施形態において(図示せず)、マイクロニードルは、アレイ22の実質的に全表面積に配置されている。
【0029】
本発明の様々な実施形態に有用なマイクロニードル装置は、以下の特許および特許出願、参照により本明細書に援用されるその開示など様々な構成を含んでいてよい。マイクロニードル装置の一実施形態は、米国特許出願公開第2003/0045837号に開示された構造を含む。上述の特許出願の開示されたマイクロ構造は、各マイクロニードルの外側表面に形成された少なくとも1つのチャネルを含むテーパ構造を有するマイクロニードルの形態にある。マイクロニードルは、一方向に細長いベースを有していてもよい。細長いベースを備えたマイクロニードルのチャネルは、マイクロニードルの先端に向かって細長いベースの端部の1つから延在していてもよい。マイクロニードルの側部に沿って形成されたチャネルは、任意で、マイクロニードルの先端の手前で終端していてもよい。マイクロニードルアレイはまた、マイクロニードルアレイが配置される基材の表面に形成された管構造を含んでいてもよい。マイクロニードルのチャネルは、管構造と流体連通していてもよい。マイクロニードル装置の他の実施形態は、切頭テーパ形状および制御されたアスペクト比を有するマイクロニードルを記載している、2003年7月17日出願の同時係属米国特許出願第10/621620号に開示された構造を含む。マイクロニードル装置についてのさらに他の実施形態は、皮膚を貫くブレード状微小突起を記載している、米国特許第6,091,975号(ダドンナ(Daddona)ら)に開示された構造を含む。マイクロニードル装置についてのさらに他の実施形態は、中空中央チャネルを有するテーパ構造を記載している、米国特許第6,313,612号(シャーマン(Sherman)ら)に開示された構造を含む。マイクロアレイについてのさらに他の実施形態は、マイクロニードルの先端の上部表面に少なくとも1つの長手方向ブレードを有する中空マイクロニードルを記載している、国際公開第00/74766号(ガーステイン(Garstein)ら)に開示された構造を含む。
【0030】
本発明に用いるのに好適なマイクロニードル装置を用いて、様々な経皮送達において、皮膚を通して、またはワクチン接種などの皮内または局所治療のために皮膚へ薬剤(あらゆる薬理学剤を含む)を送達してもよい。
【0031】
一態様において、分子量の大きな薬剤を経皮送達することができる。薬剤の分子量が増えると、補助のない経皮送達が減じる。本発明に用いるのに好適なマイクロニードルデバイスは、受動経皮送達による送達が通常困難な大きな分子の送達に利用される。かかる大きな分子としては、タンパク質、ペプチド、ヌクレオチド配列、モノクローナル抗体、DNAワクチン、ヘパリンなどの多糖類、およびセフトリアキソンなどの抗生物質が例示される。
【0032】
他の態様において、本発明に用いるのに好適なマイクロニードルデバイスは、受動経皮送達による送達が他の点で困難または不可能な小さな分子の経皮送達を促進または可能とするのに有用である。かかる分子としては、塩形態、ビスホスフォネート、好ましくは、アレンドロン酸またはパメドロン酸ナトリウムのようなイオン性分子、および受動経皮送達に伝導性のない物理化学的特性を備えた分子が例示される。
【0033】
他の態様において、本発明に用いるのに好適なマイクロニードル装置は、皮膚治療におけるなどの皮膚への分子の送達、ワクチン送達の促進や、ワクチン助剤の免疫応答を促進するのに有用である。一態様において、マイクロニードル装置を適用する前に、薬剤は皮膚に適用されてもよい(例えば、皮膚表面に綿棒でつけられる溶液の形態や、皮膚表面に擦りこむ軟膏として)。
【0034】
マイクロニードル装置は、即時の送達、すなわち、それらが適用されて、適用部位から即時に除去されるのに用いてもよいし、数分から1週間と長時間にわたって適所に放置されてもよい。一態様において、適用と即時の除去の際に得られるよりも薬剤をより完全に送達するための送達の長い時間は1〜30分である。他の態様において、薬剤を徐放するための送達の長い時間は4時間〜1週間である。
【0035】
本発明をいくつかの実施形態を参照して説明してきた。上述の詳細な説明および実施例はあくまでも理解のために示されており、そこから不必要な限定はされないものとする。本発明の技術思想および範囲から逸脱することなく記載した実施形態に多くの変更を行えることは当業者には明白であろう。このように、本発明の範囲は、本明細書に記載した構成および構造の厳密な詳細に限定されるものではなく、特許請求の範囲の文言によって限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1A】本発明のマイクロニードルアレイ適用装置の一実施形態の概略断面図である。
【図1B】図1Aの適用装置により皮膚表面に適用されたマイクロニードルアレイの概略断面図である。
【図2】パッチマイクロニードル装置の概略斜視図である。
【図3】本発明のマイクロニードルアレイ適用装置の他の実施形態の概略断面図である。
【図4】展開状態で示した図3の装置の一部の概略断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚表面にマイクロニードル装置を適用する適用装置であって、
マイクロニードルアレイを着脱可能に保持する手段と、
アプリケータと皮膚表面との間の距離を遠隔検出する手段と、
前記検出された距離に応じて前記アプリケータをトリガさせる手段と、
前記マイクロニードルアレイを皮膚表面に対して進ませる手段と、
を含む適用装置。
【請求項2】
皮膚表面にマイクロニードル装置を適用する適用装置であって、
a.マイクロニードルアレイを着脱可能に保持する手段と、
b.距離を遠隔感知できる距離センサと、
c.前記距離センサにより制御されるトリガ機構と、
d.前記マイクロニードルアレイを皮膚表面に対して進ませる手段と、
を含む適用装置。
【請求項3】
前記マイクロニードルアレイを着脱可能に保持する前記手段が、再配置可能な接着剤、フック・アンド・ループ接続、磁気接続、機械的締まり嵌めおよびスナップ嵌め接続からなる群から選択される、請求項1または2に記載の適用装置。
【請求項4】
前記マイクロニードルアレイを前記皮膚表面に進ませる前記手段が、圧力、電気、弾性バンドおよび磁石からなる群から選択されるエネルギー源を用いる、請求項1または2に記載の適用装置。
【請求項5】
前記アプリケータと皮膚表面との間の距離を遠隔検出する前記手段が、光源を含む、請求項1、3または4のいずれか一項に記載の適用装置。
【請求項6】
前記距離センサが光源を含む、請求項2〜4のいずれか一項に記載の適用装置。
【請求項7】
前記光源がレーザーである、請求項5または6に記載の適用装置。
【請求項8】
前記アプリケータと皮膚表面との間の距離を遠隔検出する前記手段が、超音波センサを含む、請求項1、3または4のいずれか一項に記載の適用装置。
【請求項9】
前記マイクロニードルアレイを着脱可能に保持する前記手段が、再配置可能な接着剤、フック・アンド・ループ接続、磁気接続、機械的締まり嵌めおよびスナップ嵌め接続からなる群から選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の適用装置。
【請求項10】
皮膚表面にマイクロニードル装置を適用する適用装置であって、マイクロニードルアレイを着脱可能に保持可能な保持機構と、距離を遠隔感知できる距離センサと、前記距離センサにより制御されるトリガ機構と、前記マイクロニードルアレイを皮膚表面に対して進ませるのに好適なエネルギー源とを含む適用装置。
【請求項11】
前記マイクロニードル装置が、支持体を有するパッチと、マイクロニードルアレイと、前記パッチの皮膚対向面の感圧接着剤とを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
皮膚表面にマイクロニードル装置を適用する方法であって、
a)着脱可能に保持されたマイクロニードル装置と皮膚表面に対してマイクロニードルアレイを進ませるのに好適なエネルギー源とを有する適用装置を用意することと、
b)前記適用装置を前記皮膚表面に接触させずに近接させることと、
c)前記皮膚表面と前記適用装置との間の距離を感知することと、
d)前記皮膚表面に対して前記マイクロニードル装置を駆動することと、
を含む方法。
【請求項13】
前記マイクロニードル装置が、支持体を有するパッチと、マイクロニードルアレイと、前記パッチの皮膚対向面の感圧接着剤とを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記皮膚表面に接触する前記適用装置の唯一の部分が、前記パッチの前記皮膚対向部分である、請求項13に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−520367(P2008−520367A)
【公表日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−543265(P2007−543265)
【出願日】平成17年11月18日(2005.11.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/041806
【国際公開番号】WO2006/055771
【国際公開日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】